JP5582346B2 - プリプレグおよび成形体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プリプレグおよび成形体の製造方法に関するものである。
SMC(Sheet Molding Compound)成形法は、強化繊維、樹脂、硬化剤、充填剤等を配合してシート状にした成形材料(以下SMCとする)を金型内で加熱加圧成形する方法である。SMCプレス成形は、優れた成形性から形状の自由度が大きく、外観が良好である、成形サイクルが短く生産性が高い、材料の取扱い性が良く作業環境が良好等の特徴から、FRP成形品の機械成形法の中で最も主要な技術に発展し、住宅関連部品、自動車部品や工業部品等の広範囲な分野に展開されている。
FRP成形品に用いる樹脂としては、一般的に不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂など化石資源由来の原料が用いられてきた(特許文献1参照)。しかし、化石資源を焼却することで発生する二酸化炭素量の増加に伴い、地球温暖化の問題が関心を集めるようになった。そこで地球温暖化防止の観点からバイオマス(生物資源)の有効活用が見直されており、近年、包装資材、家電製品の部材、自動車用部材などのプラスチックを植物由来樹脂(バイオプラスチック)に置き換える動きが活発化している。
植物由来の熱硬化性樹脂として注目される原料の1つにリグニンがある。リグニンは主に樹木から得られる樹脂で、スギ、竹、稲わらなど非可食部から得られる。そのため、植物資源を有効利用することができ、また食料との競争もない。樹木は親水性の線状高分子の多糖類(セルロースとヘミセルロース)と疎水性の架橋構造リグニンの交互侵入網目(IPN)構造を形成している。リグニンは樹木の約25質量%を占め、不規則かつ極めて複雑なポリフェノールの化学構造をしている。リグニンの基本骨格はヒドロキシフェニルプロパン単位を基本単位とする構造である。
現在大量に製造されているリグニンの多くは、紙やバイオエタノールの原料であるセルロース製造時に残渣として得られる。入手可能なリグニンとしては、主に硫酸法により副生するリグニンスルホン酸塩があげられる。他にもアルカリリグニン、オルガノソルブリグニン、ソルボリシスリグニン、糸状菌処理木材、ジオキサンリグニン及びミルドウッドリグニンなどがある。
しかしながら、リグニンスルホン酸塩は水溶性であり、有機溶媒に難溶である。そのため、硬化剤及び硬化促進剤との相溶性が悪く、均質な硬化物が得られなかった。
また、包装資材、家電製品の部材、自動車用部材などの難燃化、抗菌化に関してはこれまでにも、種々の試みがなされてきた。しかし、前記物性を向上させるために、石油系樹脂を用いており、その含有量を増やす分、環境負荷を低減化させる観点からの、化石資源使用削減や二酸化炭素排出量削減の効果が低下してしまうという課題があった。
公知の難燃剤としては、臭素系・ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、窒素化合物系難燃剤、シリコーン系難燃剤、無機系難燃剤が挙げられる(特許文献2参照)。従来においても各種難燃剤が知られているが、上記の難燃剤は、有効に機能を発揮させるための添加量が多く、樹脂100質量部に対して10〜30質量部、多いものでは50質量部程度必要とする場合もある。これらの難燃剤は、化石資源を原料として合成されているものであるから、主材料として植物由来樹脂を用いたとしても、環境負荷削減効果は低いものとなっていた。
また、難燃剤自体の有害性も検討しなければならない。例えば、臭素系難燃剤は、焼却時に熱分解によりダイオキシン類が発生する。またリン系難燃剤は、化学物質過敏症(アレルギー)を引き起こす恐れもあり、今後において、難燃剤は、生体に無害かつ安全で、かつ少量であっても実用上充分な難燃効果が得られるものであることの要望が高まっている。
一方、抗菌性を付与する抗菌剤としては、銀などの金属で置換されたゼオライトのような無機系抗菌剤や、クロロヘキシジンなどの有機系抗菌剤が一般に用いられている。しかしながら、無機系抗菌剤は塩素、イオウ等が共存する環境下では不活性化したり、アレルギー症状の誘因作用、金属化合物の変色による成型品の経時着色を生ずる等の問題点がある。また、有機化学合成により得られる有機系抗菌剤類は極めて少量で強力な抗菌効果を発揮する反面、人体に対する安全性が低く、食品包装をはじめとする生活関連用途についての使用は困難である。
一方、有機系抗菌剤の中でも天然由来の抗菌成分は安全性が高いとされており、様々な天然由来抗菌成分が検討され始めている。天然物由来の有機系抗菌剤としては、ヒノキチオール、ワサオーロ(有効成分;アリルイソチオシアネート)、わさび、しょうが、等各種ある。しかし、天然物由来で安全であるという長所はあるものの、耐熱性が弱いため一般的に樹脂の加工温度に耐えないという欠点があった。また、供給が限られて入手困難、樹脂との相溶性を改善するために他の添加剤を加えなければならない等の問題点もあった。
特開2005−225910号公報 特開2007−002120号公報
本発明においては、環境負荷低減化の観点から、植物由来の木質系材料を利用したプリプレグを提供することを目的とする。特に植物由来であるリグニンを主原料とし、難燃性、抗菌性を付与した成形体の製造方法を提供することにある。
本発明は以下の通りである。
(1) 樹脂組成物を繊維に含浸してなる、プリプレグであって、前記樹脂組成物がリグニン、硬化剤及び硬化促進剤を含み、前記繊維が植物繊維、炭素繊維、合成繊維、無機繊維のうち1つないし2つ以上選択されるものであり、前記リグニンが有機溶媒に可溶である、プリプレグ。
(2) 繊維を除いた全樹脂量に対してリグニンを5〜90質量%含むことを特徴とする前記(1)に記載のプリプレグ。
(3) リグニンの重量平均分子量が100〜7000である前記(1)又は(2)に記載のプリプレグ。
(4) リグニン中の硫黄原子の含有率が2質量%以下である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のプリプレグ。
(5) リグニンが、水のみを用いた処理方法によりセルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンである前記(1)〜(4)のいずれかに記載のプリプレグ。
(6) リグニンが、植物原料に水蒸気を圧入し、瞬時に圧力を開放することで植物原料を爆砕する水蒸気爆砕法によりセルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンである前記(1)〜(4)のいずれかに記載のプリプレグ。
(7) 硬化剤がエポキシ樹脂である前記(1)〜(6)のいずれかに記載のプリプレグ。
(8) 硬化剤がイソシアネートである前記(1)〜(6)のいずれかに記載のプリプレグ。
(9) 硬化剤がアルデヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物である前記(1)〜(6)のいずれかに記載のプリプレグ。
(10) 硬化剤が多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものである前記(1)〜(6)のいずれかに記載のプリプレグ。
(11) 硬化剤が不飽和基を含む多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものである前記(1)〜(6)のいずれかに記載のプリプレグ。
(12)前記(1)〜(11)のいずれかに記載のプリプレグを加熱加圧成形することを特徴とする、成形体の製造方法。
本発明によれば、化石資源使用量の削減、及び二酸化炭素の排出量の低減効果が得られ、加工性に優れたプリプレグ及び成形体の製造方法を提供できた。
本発明によれば、リグニンを主原料としたことにより、前記効果に加え、難燃性に優れたプリプレグ及び成形体の製造方法を提供できた。
本発明によれば、リグニンを主原料としたことにより、前記効果に加え、抗菌効果を付与したプリプレグ及び成形体の製造方法を提供できた。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、リグニン、硬化剤及び硬化促進剤を含む樹脂組成物と、植物繊維、炭素繊維、合成繊維、無機繊維のうち1つないし2つ以上選択される繊維とからなるプリプレグであって、当該リグニンが有機溶媒に可溶であり、好ましくは不揮発分としてのリグニンを、繊維を除いた全樹脂量に対して5〜90質量%含むプリプレグである。不揮発分としてリグニンを、より好ましくは20〜80質量%、また、さらに40〜70質量%含むプリプレグが好ましい。リグニン含有量が90質量%を超えるとプリプレグを用いた成形体の強度が劣化するおそれがある。また、5質量%未満であると、化石資源使用量の削減効果、難燃性効果、抗菌性効果が得られないおそれがある。なお、本発明のプリプレグは、前記樹脂組成物を繊維に含浸してなる、プリプレグである。また、前記リグニンは、有機溶媒に可溶であれば、リグニン化合物でもよい。
リグニンの重量平均分子量は、ポリスチレン換算値において、100〜7000が好ましく、さらに200〜5000が好ましく、500〜4000であることが特に好ましい。リグニンの重量平均分子量が7000を超えると有機溶媒への溶解性が低下する。重量平均分子量が100未満であるとリグニンの構造を活かした成形体を得ることができないおそれがある。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレン換算した値を使用した。
リグニンの基本骨格は一般的にヒドロキシフェニルプロパン単位を基本単位とする架橋構造の高分子である。樹木は親水性の線状高分子の多糖類(セルロースとヘミセルロース)と疎水性の架橋構造リグニンの相互侵入網目(IPN)構造を形成している。リグニンは樹木の約25質量%を占め、不規則かつ極めて複雑なポリフェノールの化学構造をしている。
本発明はリグニンを主原料とし、リグニンが有する複雑な化学構造を活かすことにある。植物からリグニンを取り出す際に、低分子量としてしまうと、複雑なポリフェノール構造を活かすことができず、高い耐熱性が得られない。また、リグニンが有するフェノール性水酸基及びアルコール性水酸基を利用し、硬化剤を用いて3次元架橋構造を形成することにある。これにより、高いガラス転移温度を有する樹脂材料を得ることが可能となった。また、硫酸等を用いた処理方法により得たリグニンは水酸基がスルホン酸塩に置換されているため、硬化剤との反応が低く剛直な骨格が得られにくい。
また、フェノール類は燃焼の際、黒鉛を形成し易いため難燃性に優れる。また、フェノール性水酸基を多数有するという特徴的な構造により強力に細菌に吸着し、それらの増殖を抑制することで抗菌活性を示す。本発明は植物から得られたこの複雑な構造をそのまま活かし、樹脂原料とすることで、環境負荷が少なく、難燃性、抗菌性を有する成形体を提供するものである。
リグニンの原料に特に制限は無い。スギ、マツ、ヒノキ等の針葉樹、ブナ等の広葉樹、タケ、イネワラ、バガス等が使用される。樹木からリグニンを分離し取り出す方法としては、クラフト法、硫酸法、爆砕法などが挙げられる。現在多量に製造されているリグニンの多くは、紙やバイオエタノールの原料であるセルロース製造時に残渣として得られる。入手可能なリグニンとしては、主に硫酸法により副生するリグニンスルホン酸塩があげられる。他にもアルカリリグニン、オルガノソルブリグニン、ソルボリシスリグニン、糸状菌処理木材、ジオキサンリグニン及びミルドウッドリグニン、爆砕リグニンなどがある。本発明に用いるリグニンは取り出す方法によらず、上記記載のリグニンを用いることができる。
取りだした際、リグニン以外の例えばセルロースやヘミセルロースのような成分が、多少含まれていても良い。また、これらのリグニンをアセチル化、メチル化、ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、硫化ナトリウムや硫化水素との反応等によって作製されたリグニン誘導体も含む。
主原料とするリグニンを取得する方法として、水を用いた分離技術を用いた方法が好ましい。使用するリグニンが、水のみを用いた処理方法により、セルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンであることが好ましい。また特に、リグニンを取得する方法としては、水蒸気爆砕法がより好ましい。水蒸気爆砕法は高温高圧の水蒸気による加水分解と、圧力を瞬時に開放することによる物理的破砕効果により、植物を短時間に破砕するものである。この方法は硫酸法、クラフト法など他の分離方法と比較し、硫酸、亜硫酸塩等を用いることなく、水のみを使用するので、クリーンな分離方法である。
水蒸気爆砕の条件は特に限定しないが、通常、原料を水蒸気爆砕装置用の耐圧容器に入れ、3〜4MPaの水蒸気を圧入し、1〜15分間放置した後、瞬時に圧力を開放することにより爆砕する。なお、前記有機溶媒可溶リグニンは、水蒸気爆砕リグニンとも表す。また、原料としては、リグニンが抽出できれば特に限定しないが、例えば、スギ、竹、稲わら、麦わら、ひのき、アカシア、ヤナギ、ポプラ、バガス、とうもろこし、サトウキビ、米穀、ユーカリ、エリアンサスなどが挙げられる。
この方法では、リグニン中に硫黄原子を含まないリグニン、又は、硫黄原子の含有率が少ないリグニンが得られる。通常、リグニン中の硫黄原子の含有率は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることが特に好ましい。硫黄原子の含有量が2質量%を超えると親水性のスルホン酸基が増加するため、有機溶剤への溶解性が低下するおそれがある。本発明者らは、さらに、爆砕物から有機溶媒による抽出により、リグニンの分子量を制御し得ることを見出した。
本発明で用いるリグニンの抽出に用いる有機溶媒は、1種又は2種以上複数の混合のアルコール溶媒、アルコールと水を混合した含水アルコール溶媒、そのほかの有機溶媒または、水と混合した含水有機溶媒を使用することができる。水にはイオン交換水を使用することが好ましい。水との混合溶媒の含水率は0質量%〜70質量%が好ましい。リグニンは水への溶解度が低いため、水のみを溶媒とするとリグニンを抽出することが困難である。また、用いる溶媒を選択することにより、得られるリグニンの重量平均分子量を制御することが可能である。
前記プリプレグは、例えば、リグニン、硬化剤、硬化促進剤、有機溶媒を混合した樹脂組成物を繊維に含浸し、両面をフィルムで覆ってシート状としたものである。これを所定の温度に一定時間置き、化学反応によって増粘させ粘着性のない状態とする。
前記プリプレグに含まれる有機溶媒、あるいは、リグニンの抽出に用いられる有機溶媒としてはアルコール、トルエン、ベンゼン、N−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、メチルセロソルブ(エチレングリコールモノメチルエーテル)、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフランなどがあり、これらは二種類以上、混合して用いることができる。
アルコールには、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクノヘキサノールなどのモノオール系とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリエタノールアミンなどのポリオールが挙げられる。また、さらに好ましくは、天然物質から得られるアルコールであることが、環境負荷低減化の観点で好ましい。具体的には、天然物質から得たメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン、ヒドロキシメチルフルフラールなどが挙げられる。
本発明で用いる硬化剤としてエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂にはビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールSグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールADグリシジルエーテル型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、ビフェニル型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシがある。また、さらに天然由来物質から得られたエポキシ樹脂であることが環境負荷低減化の観点で好ましい。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸エステル類、エポキシ化アマニ油、ダイマー酸変性エポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明で用いる硬化剤としてイソシアネートが挙げられる。イソシアネートには、脂肪族系イソシアネート、脂環族系イソシアネートおよび芳香族系イソシアネートの他、それらの変性体が挙げられる。脂肪族系イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等が挙げられ、脂環族系イソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネートが挙げられる。芳香族系イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。イソシアネート変性体としては、例えば、ウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネートビューレット、ヘキサメチレンジイソシアネートトリマー、イソホロンジイソシアネートトリマー等が挙げられる。
本発明で用いる硬化剤としてアルデヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物が挙げられる。アルデヒドとしては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロラール、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。また、ホルムアルデヒドを生成する化合物としてはヘキサメチレンテトラミンが挙げられる。特にヘキサメチレンテトラミンが好ましい。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することもできる。また、硬化性、耐熱性の面からヘキサメチレンテトラミンが好ましい。
本発明で用いる硬化剤としてアクリル樹脂が挙げられる。アクリル樹脂としてはアクリル酸、メタクリル酸、スチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、脂肪酸ビニルエステルから選ばれる一つ以上のモノマーを単独または共重合したものが使用できる。
本発明で用いる硬化剤として多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物が挙げられる。多価カルボン酸の具体例としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族多価カルボン酸や、トリメリット酸、ピロメリット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸が挙げられる。多価カルボン酸無水物の具体例としては、例えば、マロン酸無水物、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物、ピメリン酸無水物、スベリン酸無水物、アゼライン酸無水物、エチルナジック酸無水物、アルケニルコハク酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物等の脂肪族多価カルボン酸無水物や、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、フタル酸無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物が挙げられる。多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物が、リグニンが有する水酸基と反応させることにより得られるものであることが好ましい。
本発明で用いる硬化剤として不飽和多価カルボン酸または不飽和多価カルボン酸無水物が挙げられる。不飽和多価カルボン酸の具体例としては、アクリル酸、クロトン酸、α−エチルアクリル酸、α−n−プロピルアクリル酸、α−n−ブチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などが挙げられる。また、不飽和多価カルボン酸無水物の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、シス−1,2,3,4−テトラヒドロフタル酸無水物などが挙げられる。不飽和多価カルボン酸または不飽和多価カルボン酸無水物が、リグニンが有する水酸基と反応させることにより得られるものであることが好ましい。
本発明で用いる繊維として、植物繊維、炭素繊維、合成繊維、無機繊維などがあげられる。植物繊維には、綿、竹、苧麻(ラミー)、亜麻(リネン)、マニラ麻(アバカ)、サイザル麻、黄麻(ジュート)、ケナフ、バナナ、ココナッツ、わら、砂糖黍、スギ、ヒノキ、トウヒ、松、モミ、カラマツの繊維が挙げられる。
炭素繊維にはピッチ系とPAN(ポリアクリロニトリル)系があるが、強度、弾性率、熱伝導率の面ではPAN系の方が好ましく、軽量、耐薬品性、耐熱性、摺動性の特性からはピッチ系の方が好ましい。また、環境の面からはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)より取り出したリサイクル炭素繊維であることが好ましい。
合成繊維には、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維、アラミド繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維が挙げられる。
無機繊維には、ガラス繊維、ロックウール等の非晶質繊維とアルミナ繊維、酸化亜鉛等の多結晶繊維とウォラストナイトやチタン酸カリウム繊維等の単結晶繊維が挙げられる。
プリプレグの構成としては、前記リグニンと硬化剤の他、硬化促進剤、増粘剤、離型剤、無機充填材、有機充填材、可塑剤(鉱油、シリコンオイル等)、滑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴(かび)剤、着色剤などの各種添加剤成分を樹脂組成物に配合することもできる。また、紙粉、木粉、セルロース粉末、籾殻粉末、果実殻粉末、キチン粉末、キトサン粉末、タンパク質、澱粉等の粉末を樹脂組成物に添加しても良い。
また、本発明のプリプレグは、前記添加剤成分を適宜配合することにより、SMC用のプリプレグとしても、好適に使用できる。
硬化促進剤としては、シクロアミジン化合物、キノン化合物、三級アミン類、有機ホスフィン類、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類などが挙げられる。
増粘剤としては、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カリウム、水酸化カリウム等が用いられる。増粘剤の量は、成形材の作業性に応じて決定されるが、前記樹脂組成物の総量に対して、0.5〜5質量%が好ましく、より好ましくは0.7〜2質量%である。増粘剤が0.5質量%未満であると樹脂組成物の粘度が上昇しない場合がある。また増粘剤が5質量%を超えると粘度が上昇し過ぎて制御できなくなる場合がある。
離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等が使用される。前記樹脂組成物の総量に対して、1〜10質量%が好ましく、より好ましくは2〜4質量%である。離型剤の量が1質量%未満であると成形品が型に付いて脱型しづらく、成形品にクラック等が入る場合がある。また、離型剤が10質量%を超えると成形品強度が低下する傾向にある。
無機充填剤としては、水酸化アルミニウム、珪砂、炭酸カルシウム、タルク、クレー等が挙げられる。添加量は、前記樹脂組成物の総量に対して、好ましくは25〜75質量%であり、30〜70質量%がより好ましい。無機充填剤が75質量%を超えると繊維基材への含浸性、成形時の作業性、成型品の外観特性、軽量化特性等が低下するなど、本発明の効果を奏することが困難になり、25質量%未満であると成形時の作業性の低下、成形体強度が低下するなどのおそれがある。
成形体は、通常の製造装置を用いて通常の方法により製造することができる。例えば、前記リグニン、硬化剤、硬化促進剤及び各種添加剤を含む樹脂組成物を、上下に配置されたキャリアフィルムに厚さ10〜3000μmとなるように塗布し、乾燥炉で乾燥させる。その後、巻きだし装置から巻き出された所定の大きさの繊維を上記した上下に配置されたキャリアフィルムの樹脂組成物に挾み込み、次いで、全体を含浸ロールの間に通して、圧力を加えて繊維を樹脂組成物に含浸させた後、ロール状に巻き取るか、つづら折りに畳む。この後、必要に応じて加熱により熟成等を行う。熟成温度としては、20〜80℃が好ましく、30〜70℃がより好ましく、40〜60℃がさらに好ましい。離型フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等を用いることができる。
プリプレグの粘度は、40℃において1,000〜18,000Pa・sとなるように調整するのが好ましい。粘度が1,000Pa・s未満であると、成形品表面にスカミングが発生し易く、また粘度が18,000Pa・sを超えると型締め時間が長くなって成形サイクルが長くなる傾向を示す。
本発明で得られるプリプレグは、任意の形に成形加工が可能である。例えば、パネル組立式貯水槽、浄化槽等の大型容器、大型成形品等幅広い分野の成形品に使用できる。
プリプレグは、圧縮成形、トランスファー成形等により成形され、広範囲な成形品を得ることができる。成形温度は100〜200℃であることが好ましく、120〜190℃であることがより好ましく、140〜180℃であることがさらに好ましい。100℃より低い場合には成形体の硬化に時間を要し、200℃より高くなると成形時の流動性が低下するとともに成形品の表面性が損なわれる。また、成形圧力は0.1〜10MPaであることが好ましく、0.5〜9MPaであることが好ましく、1〜8MPaであることがより好ましい。0.1MPaより小さいと流動性が低下し、欠肉を生じやすくなり、逆に10MPaより大きくなると成形品の表面性が損なわれるからである。成形時間は、上型を閉じた後、2〜5分間保持し、プリプレグを硬化させた後、型をあけ脱型する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(リグニンの抽出)
リグニン抽出原料としては、竹を使用した。適当な大きさにカットした竹材を水蒸気爆砕装置の3Lの耐圧容器に入れ、3.5MPaの水蒸気を圧入し、4分間保持した。その後バルブを急速に開放することで爆砕処理物を得た。洗浄液のpHが6以上になるまで得られた爆砕処理物を水により洗浄して水溶性成分を除去した。その後、真空乾燥機で残存水分を除去した。得られた乾燥体100gにアセトン1000mlを加え、3時間攪拌した後、ろ過により繊維物質を取り除いた。得られた濾液から抽出溶媒(アセトン)を除去し、リグニンを得た。得られたリグニンは常温(25℃)で茶褐色の粉末であった。
(リグニンの分析)
溶媒溶解性としては、前記リグニン1gを、溶媒10mlに加えて評価した。常温(25℃)で容易に溶解した場合は○、50〜70℃で溶解した場合は△、加熱しても溶解しなかった場合を×として、評価した。溶媒群1としてアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、溶媒群2としてメタノール、エタノール、メチルエチルケトンとして溶解性を評価した結果、溶媒群1では、いずれも○、溶媒群2では、いずれも△の判定であった。
リグニン中の硫黄原子の含有率は燃焼分解−イオンクロマトグラフ法により定量した。装置は株式会社三菱化学アナリテック製自動試料燃焼装置(AQF−100)及び日本ダイオネクス株式会社製イオンクロマトグラフ(ICS−1600)を用いた。上記リグニン中の硫黄原子の含有率は0.2質量%であった。さらに示差屈折計を備えたゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)にてリグニンの分子量を測定した。多分散度の小さいポリスチレンを標準試料として用い、移動相をテトラヒドロフランとして使用し、カラムとして株式会社日立ハイテクノロジーズ製ゲルパックGL−A120SとGL−A170Sとを直列に接続して分子量測定を行った。その重量平均分子量は2400であった。
上記で得られたリグニン(有機溶媒可溶リグニン)の水酸基当量は無水酢酸−ピリジン法により水酸基価、電位差滴定法により酸価を測定し求めた(下記の水酸基当量及びエポキシ当量の単位は、グラム/当量であって以下g/eq.で表わす。)。
アセトン抽出竹由来リグニンの水酸基当量は140g/eq.であった。リグニンのフェノール性水酸基とアルコール性水酸基のモル比(以下P/A比)を以下の方法で決定した。リグニン2gのアセチル化処理を行い、未反応のアセチル化剤を留去し、乾燥させたものを、重クロロホルムに溶解させ、1H−NMR(BRUKER社製、V400M、プロトン基本周波数400.13MHz)により測定した。アセチル基由来のプロトンの積分比(フェノール性水酸基に結合したアセチル基由来:2.2〜3.0ppm、アルコール性水酸基に結合したアセチル基由来:1.5〜2.2ppm)からモル比を決定したところ、P/A比は2.2/1.0であった。
(プリプレグの製造)
攪拌羽根のついた100mlの4ツ口セパラブルフラスコに、前記リグニン100g、アセトン100gを入れ攪拌した。硬化剤としてビスフェノールF型エポキシ樹脂(YDF−8170c、東都化成株式会社製、エポキシ当量156g/eq.)77.2gを加え、十分に相溶した後、硬化促進剤としてキュアゾール2PZ−CN(四国化成工業株式会社製、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)0.77gを加え、混合脱胞し、樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を、製造装置を用いてプリプレグとした。樹脂組成物を上下のキャリアフィルムに厚さ200μmとなるように塗布し、乾燥炉に通して乾燥させた。その後、巻き出し装置から巻き出された植物由来の苧麻(ラミー)繊維織布(厚さ0.25mm、ユニチカ株式会社製)を上下に配置されたキャリアフィルムの樹脂組成物に挟み込み、次いで、温度80℃で全体を含浸ロールの間に通して、圧力0.2MPaを加えて繊維を樹脂組成物に含浸させた後、ロール状に巻き取った。繊維は、全樹脂量に対して50質量%となるようにした。また、プリプレグ中のリグニン含有量は、繊維を除いた全樹脂量に対して56質量%であった。この後、40℃で1日間(24時間)熟成させた。また、プリプレグの粘度は、40℃において9000Pa・sであった。
(プレス成形)
180℃に加熱したコンプレッション成形機の金型へ、前記プリプレグを複数枚重ねて入れ、温度180℃、1MPa、5分加圧し、硬化させ、厚さ5mmの成形体を得た。さらに200℃で4時間硬化処理し、硬化させた。
(環境負荷度の評価)
リグニン、植物繊維を植物由来原料とし、成形体全量に対する質量%として植物由来成分比を算出した。植物由来成分比20質量%以上を環境負荷低減効果あり、20質量%未満を効果なしとした。
上記で得られた実施例1の成形体は、リグニン含量が成形体全量に対して28.1質量%、植物繊維含量が50質量%、全体で植物由来成分比78.1質量%であり、環境負荷低減効果ありであった。
(難燃性試験)
難燃性の評価としては、UL耐炎試験規格(UL94)に準じて行った。試験片として上記プリプレグを重ねて上記と同様の条件でプレス成形し、厚さ3mm、長さ130mm、幅13mmの形に切り取ったものを使用した。水平燃焼試験にてHBレベル以上を難燃性ありとした。評価の結果、HBレベルを満たしていた。
(抗菌性試験)
JIS Z2801に準じて、黄色ぶどう球菌、大腸菌に対する抗菌性を評価した。上記成形体を5cm×5cmに切り取り、試験片とした。試験片(成形体)上に菌液(生菌数2.5〜10×10の5乗個/mL)0.4mLを播き、フィルムをかぶせ35℃±1℃、24時間培養した。試験片(成形体)上の生菌数を測定するため、サンプリングし、サンプルを適宜希釈し、寒天平板培養にて35℃±1℃、48時間培養して生菌数を得た。
R=[Log(B/A)−log(C/A)]=[Log(B/C)]
R:抗菌活性値
A:無加工試験片における接種直後の生菌数の平均値(個)
B:無加工試験片における24時間後の生菌数の平均値(個)
C:抗菌加工試験片における24時間後の生菌数の平均値(個)
抗菌活性値2以上を抗菌性ありとした。成形した抗菌性樹脂組成物の抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ5.5、6.0であり、抗菌性ありの判定であった。
(実施例2)
実施例1の硬化剤をクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(YDCN−700−10、東都化成株式会社製、エポキシ当量210g/eq.)98g、硬化促進剤(キュアゾール2PZ−CN)0.98g、繊維をガラス繊維(厚さ0.4mm)とした以外は、実施例1と同様にし、プリプレグを作製した。
また、繊維は、全樹脂量に対して50質量%となるようにした。また、プリプレグ中のリグニン含有量は、繊維を除いた全樹脂量に対して50質量%であった。また、プリプレグの粘度は、40℃において10000Pa・sであった。
さらに、実施例1と同様にし、厚さ5mmの成形体を得た。
実施例1と同様に環境負荷度を評価した結果、実施例2の成形体は、リグニン含量が成形体全量に対して25.1質量%、植物繊維含量が0質量%、全体で植物由来成分比25.1質量%であり、環境負荷低減効果ありであった。水平燃焼試験では、HBレベルを満たしており、難燃性ありの判定であった。また、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ5.0、4.9であり、抗菌性ありの判定であった。
(実施例3)
実施例1の硬化剤をヘキサメチレンジイソシアネート(和光純薬工業株式会社)17.5g、硬化促進剤としてジラウリン酸ジブチルすず(IV)(和光純薬工業株式会社)1g、繊維をポリエステル繊維(厚さ0.4mm)とした以外は、実施例1と同様にし、プリプレグを作製した。
また、繊維は、全樹脂量に対して50質量%となるようにした。また、プリプレグ中のリグニン含有量は、繊維を除いた全樹脂量に対して84質量%であった。また、プリプレグの粘度は、40℃において8000Pa・sであった。
さらに、実施例1と同様にし、厚さ5mmの成形体を得た。
実施例1と同様に環境負荷度を評価した結果、実施例3の成形体は、リグニン含量が成形体全量に対して42.2質量%、植物繊維含量が0質量%、全体で植物由来成分比42.2質量%であり、環境負荷低減効果ありであった。水平燃焼試験では、HBレベルを満たしており、難燃性ありの判定であった。また、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ5.3、5.6であり、抗菌性ありの判定であった。
(比較例1)
(リグニンスルホン酸塩の分析)
実施例1のリグニンの代わりにリグニンスルホン酸塩(バニレックスN、日本製紙株式会社製)を用いた。元素分析法によって測定された上記リグニンスルホン酸塩中の硫黄原子の含有率は3質量%であった。重量平均分子量を株式会社島津製作所製高速液体クロマトグラフィー(C−R4A)により測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算して求めた。移動相をDMF+LiBr(0.06mol/L)+リン酸(0.06mol/L)として使用し、カラムとして株式会社日立ハイテクノロジーズ製ゲルパックGL−S300MDT−5を2つ直列に接続して分子量測定を行った。その重量平均分子量は11000であった。また、実施例1と同様に有機溶剤への溶解性を評価した。溶媒としてアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、メチルエチルケトンを用いて溶解性を評価した結果、すべての溶媒に不溶であった。
(プリプレグの製造)
実施例1記載のリグニンの代わりに前記リグニンスルホン酸塩を用いた以外は、実施例1と同様にした。リグニンスルホン酸塩は有機溶媒及び硬化剤との相溶性が悪く、プリプレグ及び成形体を作製できなかった。
(比較例2)
実施例1のリグニンの代わりにリグニンスルホン酸塩(バニレックスN、日本製紙株式会社製)を用い、硬化剤をクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(YDCN−700−10、東都化成株式会社製、エポキシ当量210g/eq.)98g、硬化促進剤(キュアゾール2PZ−CN)を0.98g、繊維をガラス繊維とした以外は、実施例1と同様にした。リグニンスルホン酸塩は有機溶媒及び硬化剤との相溶性が悪く、プリプレグ及び成形体を作製できなかった。
(比較例3)
リグニンまたはリグニン化合物を配合せず、プリプレグに用いる樹脂組成物を、作製した。不飽和ポリエステル樹脂100g、硬化剤としてターシャリーブチルパーオキシベンゾエート(パーブチルZ,日本油脂株式会社,商品名)1.0g、重合禁止剤としてパラベンゾキノン(精工化学株式会社,商品名)0.05g、増粘材として酸化マグネシウム1.0gとした以外は、実施例1と同様にし、プリプレグを作製した。
さらに、実施例1と同様の方法で成形体を得た。
実施例1と同様に環境負荷度を評価した結果、比較例3の成形体は、リグニン含量が成形体全量に対して0質量%、植物繊維含量が0質量%、全体で植物由来成分比0質量%であり、環境負荷低減効果なしであった。水平燃焼試験では、HBレベルを満たしており、難燃性ありの判定であった。また、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ1.2、1.4であり、抗菌性なしの判定であった。

Claims (8)

  1. 樹脂組成物を繊維に含浸してなる、プリプレグであって、前記樹脂組成物が、リグニン、硬化剤及び硬化促進剤を含み、前記繊維が、植物繊維、炭素繊維、合成繊維、無機繊維のうち1つないし2つ以上選択されるものであり、
    前記リグニンが、植物原料に水蒸気を圧入し、瞬時に圧力を開放することで植物原料を爆砕する水蒸気爆砕法によりセルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンであり、
    重量平均分子量が100〜7000であり、
    硫黄原子の含有率が0.5質量%以下であり、
    有機溶媒に可溶であって、その溶媒溶解性は、前記リグニン1gを、溶媒10mlに加えて溶解させた場合にアセトン、シクロヘキサノン及びテトラヒドロフランには25℃で溶解し、メタノール、エタノール及びメチルエチルケトンには50〜70℃で溶解するものであるプリプレグ。
  2. 繊維を除いた全樹脂量に対してリグニンを5〜90質量%含むことを特徴とする請求項1に記載のプリプレグ。
  3. 硬化剤がエポキシ樹脂である請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  4. 硬化剤がイソシアネートである請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  5. 硬化剤がアルデヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物である請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  6. 硬化剤が多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものである請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  7. 硬化剤が不飽和基を含む多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものである請求項1又は2に記載のプリプレグ。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のプリプレグを加熱加圧成形することを特徴とする、成形体の製造方法。
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