JP5641302B2 - 抗菌性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、抗菌性樹脂組成物に関するものである。
従来より、樹脂は、便座・台所・風呂場まわりのサニタリー分野、医療用器具、雑貨、建築資材などに加え、電気/電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品など幅広い分野に導入されている。特に、サニタリー分野や医療用器具では使われている製品において細菌や黴が繁殖すると、人体に悪影響を及ぼすことが指摘されており、抗菌性を付与することが好ましい。また近年の建築レベルの高まりにより、室内の密閉度が高まって暖かくなった室内が結露しやすくなっており、抗菌性を付与した建築資材が増加している。さらに、電気/電子関係用部品、OA関連用部品、自動車部品用途でも、清潔志向の高まりにより抗菌性を求められることが多くなっている。
抗菌性を付与する方法としては、抗菌剤を熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂に練り込むか、あるいは表面に抗菌剤を塗布する方法がある。現状では、抗菌剤としては無機系抗菌剤が主に練り込みに使用され、有機系抗菌剤が主に液状で製品に塗布して使用されている。無機系抗菌剤の代表例は、銀などの金属で置換されたゼオライトや合成鉱物などが挙げられ(特許文献1参照)、有機抗菌剤としては、クロロヘキシジン、第4級アンモニウム塩等が挙げられる(特許文献2参照)。しかしながら、無機系抗菌剤は塩素、イオウ等が共存する環境下では不活性化したり、アレルギー症状の誘因作用、金属化合物の変色による成型品の経時着色を生ずる等の問題点がある。また、有機化学合成により得られる有機系抗菌剤類は極めて少量で強力な抗菌効果を発揮する反面、人体に対する安全性が低く、食品包装をはじめとする生活関連用途についての使用は困難である。
一方、有機系抗菌剤の中でも天然由来の抗菌成分は安全性が高いとされており、様々な天然由来抗菌成分が検討され始めている。天然物由来の有機系抗菌剤としては、ヒノキチオール、ワサオーロ(有効成分;アリルイソチオシアネート)、わさび、しょうが、等各種ある。しかし、天然物由来で安全であるという長所はあるものの、耐熱性が弱いため一般的に樹脂の加工温度に耐えないという欠点があった。また、供給が限られて入手困難、樹脂との相溶性を改善するために他の添加剤を加えなければならない等の問題点もあった。
天然由来成分の一つであるリグニンも抗菌剤として用いられる(特許文献3参照)。市販されているリグニンとしては、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、リグニンスルホン酸マグネシウムなどのリグニンスルホン酸塩のみであり、従来はこれらリグニンスルホン酸塩が抗菌剤として用いられてきた。しかし、これらリグニンスルホン酸塩は極性が高いため、極性の低いPPやPEなどの熱可塑性樹脂には溶解・分散しにくいという問題があった。また、リグニンスルホン酸塩は水溶性であるため、熱可塑性樹脂に混練した際の耐水性に問題があった。
特開2007−091501号公報 特許第3502140号公報 特開平11−152410号公報
そこで本発明においては、植物由来成分であり人体への安全性が高く、抗菌性に優れるリグニンを用いた抗菌性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)リグニンと、熱可塑性樹脂を含む抗菌性樹脂組成物であって、前記リグニンは、水を用いた分離技術であって、加水分解と物理的破砕により植物を破砕し、水により洗浄して水溶性成分を除去し、セルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンであり、重量平均分子量が100〜7000であり、硫黄原子の含有率が0.5質量%以下であり、有機溶媒に可溶であって、その溶媒溶解性は、前記リグニン5gを、溶媒95mlに加えて溶解させた場合にアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、及びN−メチル−2−ピロリドンには25℃で溶解し、メタノール、エタノール及びメチルエチルケトンには50〜70℃で溶解するものであり、前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン及びポリプロピレンから選択されるものであり、不揮発分としてリグニンを0.01〜50質量%含むことを特徴とする抗菌性樹脂組成物
(2上記(1)に記載の抗菌性樹脂組成物を用いて得られる成形体。
本発明によれば、植物由来成分であるリグニンを使用することで、安全性(抗菌性)に優れた抗菌性樹脂組成物を提供できた。
以下、上記本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、リグニンと、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂とを含む抗菌性樹脂組成物であって、当該リグニンが有機溶媒に可溶であり、不揮発分としてリグニンを0.01〜50質量%含む抗菌性樹脂組成物である。不揮発分としてリグニンを、好ましくは0.01〜20質量%、また、さらに0.1〜10質量%含む抗菌性樹脂組成物が好ましい。添加量が0.01質量%未満であると、抗菌性を示すフェノール性水酸基が、抗菌性樹脂組成物の硬化物(成形体)表面に出現しにくいため、得られた抗菌性樹脂組成物の抗菌性が劣り、添加量が50質量%を超すと、抗菌性樹脂組成物の硬化物(成形体)の外観および強度が劣るおそれがある。なお、本発明の抗菌性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれか一方、あるいは、両方、含んでいても良い。
リグニンの重量平均分子量は、ポリスチレン換算値において、100〜7000が好ましく、さらに200〜5000が好ましく、500〜4000であることが特に好ましい。リグニンの重量平均分子量が7000を超えると有機溶媒への溶解性が低下する。重量平均分子量が100未満であるとリグニンの構造を活かした抗菌性樹脂組成物を得ることができないおそれがある。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレン換算した値を使用した。
リグニンの基本骨格は一般的にヒドロキシフェニルプロパン単位を基本単位とする架橋構造の高分子である。樹木は親水性の線状高分子の多糖類(セルロースとヘミセルロース)と疎水性の架橋構造リグニンの相互侵入網目(IPN)構造を形成している。リグニンは樹木の約25質量%を占め、不規則かつ極めて複雑なポリフェノールの化学構造をしている。フェノール類は燃焼の際、黒鉛を形成し易いため難燃性に優れる。また、フェノール性水酸基を多数有するという特徴的な構造により強力に細菌に吸着し、それらの増殖を抑制することで抗菌活性を示す。本発明は植物から得られたこの複雑な構造をそのまま活かし、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂への添加剤とすることで、難燃性、抗菌性を有する抗菌性樹脂組成物を提供するものである。
リグニンの原料に特に制限は無い。スギ、マツ、ヒノキ等の針葉樹、ブナ等の広葉樹、タケ、イネワラ、バガス等が使用される。樹木からリグニンを分離し取り出す方法としては、クラフト法、硫酸法、爆砕法などが挙げられる。現在多量に製造されているリグニンの多くは、紙やバイオエタノールの原料であるセルロース製造時に残渣として得られる。入手可能なリグニンとしては、主に硫酸法により副生するリグニンスルホン酸塩があげられる。他にもアルカリリグニン、オルガノソルブリグニン、ソルボリシスリグニン、糸状菌処理木材、ジオキサンリグニン及びミルドウッドリグニン、爆砕リグニンなどがある。本発明に用いるリグニンは取り出す方法によらず、上記記載のリグニンを用いることができる。
取りだした際、リグニン以外の例えばセルロースやヘミセルロースのような成分が、多少含まれていても良い。また、これらのリグニンをアセチル化、メチル化、ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、硫化ナトリウムや硫化水素との反応等によって作製されたリグニン誘導体も含む。
主原料とするリグニンを取得する方法として、水を用いた分離技術を用いた方法が好ましい。使用するリグニンが、水のみを用いた処理方法により、セルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンであることが好ましい。また、リグニンを取得する方法としては、水蒸気爆砕法が好ましい。水蒸気爆砕法は高温高圧の水蒸気による加水分解と、圧力を瞬時に開放することによる物理的破砕効果により、植物を短時間に破砕するものである。
水蒸気爆砕の条件は特に限定しないが、通常、原料を水蒸気爆砕装置用の耐圧容器に入れ、3〜4MPaの水蒸気を圧入し、1〜15分間放置した後、瞬時に圧力を開放することにより爆砕する。なお、前記有機溶媒可溶リグニンは、水蒸気爆砕リグニンとも表す。また、原料としては、リグニンが抽出できれば特に限定しないが、例えば、スギ、竹、稲わら、麦わら、ひのき、アカシア、ヤナギ、ポプラ、バガス、とうもろこし、サトウキビ、米穀、ユーカリ、エリアンサスなどが挙げられる。
この方法は硫酸法、クラフト法など他の分離方法と比較し、硫酸、亜硫酸塩等を用いることなく、水のみを使用するので、クリーンな分離方法である。この方法では、リグニン中に硫黄原子を含まないリグニン、又は、硫黄原子の含有率が少ないリグニンが得られる。通常、リグニン中の硫黄原子の含有率は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。硫黄原子の含有量が2質量%を超すと親水性のスルホン酸基が増加するため、有機溶剤への溶解性が低下するおそれがある。本発明者らは、さらに、爆砕物から有機溶媒による抽出により、リグニンの分子量を制御し得ることを見出した。
前記水蒸気爆砕法で得られたリグニンは、従来用いられていたリグニンスルホン酸塩より極性が低いため、PEやPPなど極性の低い熱可塑性樹脂に溶解・分散しやすく均一な成形体をより容易に得ることができる。また、水に不溶であるため成形体(抗菌性樹脂組成物の硬化物)にしたときの耐水性が良好である。
本発明で用いるリグニンの抽出に用いる有機溶媒は、1種又は2種以上複数の混合のアルコール溶媒、アルコールと水を混合した含水アルコール溶媒、そのほかの有機溶媒または、水と混合した含水有機溶媒を使用することができる。水にはイオン交換水を使用することが好ましい。水との混合溶媒の含水率は0質量%〜70質量%が好ましい。本発明で用いるリグニンは水への溶解度が低いため、水のみを溶媒とするとリグニンを抽出することが困難である。また、用いる溶媒を選択することにより、得られるリグニンの重量平均分子量を制御することが可能である。
本発明の抗菌性樹脂組成物において使用される熱可塑性樹脂とは、通常の成形材料として用いられる熱可塑性樹脂の中から任意に選ぶことができる。このようなものとしては、特に限定されるわけではないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカプロラクトン(PCL)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリスチレン(PS)、メタクリル樹脂(PMMA)、ポリアミド(PAI)、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアセタール(POM)、変性ポリフェニレンエ−テル(PPE)、ポリスルホン(PSF)、液晶ポリマー(LCP)、アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS)および各種の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。また、さらに好ましくは、化石資源使用量削減の観点から、植物由来の熱可塑性樹脂であることが好ましい。具体的には、ポリ乳酸(PLA)、エステル化澱粉、ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、コハク酸、イタコン酸や1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールなどをモノマーとして合成されるポリエステル樹脂等が使用でき、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明の抗菌性樹脂組成物において使用される熱硬化性樹脂とは、通常の成形材料として用いられる熱硬化性樹脂の中から任意に選ぶことができる。このようなものとしては、特に限定されるわけではないが、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、珪素樹脂などが挙げられる。
前記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールSグリシジルエーテル型エポキシ、ビスフェノールADグリシジルエーテル型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、ビフェニル型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシが挙げられる。また、さらに天然由来物質から得られたエポキシ樹脂であることが環境負荷低減化の観点で好ましい。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸エステル類、エポキシ化アマニ油、ダイマー酸変性エポキシ樹脂などが挙げられる。
前記フェノール樹脂としては、例えばフェノール、クレゾール等のフェノール類とホルムアルデヒド等を反応させノボラック型フェノール樹脂等を合成し、これにヘキサメチレンテトラミン等を配合し、硬化させるもの等が挙げられる。例えば、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェニルフェノール、アミノフェノール等のフェノール類及び/又はα−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド基を有する化合物とを酸性触媒下で縮合又は共縮合させて得られるノボラック型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジメトキシパラキシレン又はビス(メトキシメチル)ビフェニルから合成されるフェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン型フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型フェノール樹脂、フェノール類及び/又はナフトール類とジシクロペンタジエンから共重合により合成される、ジシクロペンタジエン型フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型ナフトールノボラック樹脂等のジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、パラキシリレン及び/又はメタキシリレン変性フェノール樹脂、メラミン変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン変性フェノール樹脂、これら2種以上を共重合して得たフェノール樹脂などが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記フラン樹脂としては、例えばフルフラール樹脂、フルフラールフェノール樹脂、フルフラールケトン樹脂、フルフリルアルコール樹脂、フルフリルアルコールフェノール樹脂が挙げられる。前記ユリア樹脂としては、例えば尿素等とホルムアルデヒド等の重合反応物(脱水縮合反応物)が挙げられる。前記メラミン樹脂としては、例えばメラミン等とホルムアルデヒド等の重合反応物が挙げられる。
前記不飽和ポリエステル樹脂としては、不飽和多塩基酸等と多価アルコール等より得られる不飽和ポリエステルを、これと重合する単量体に溶解し硬化する樹脂等が挙げられる。例えば、不飽和多塩基酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、へキサヒドロフタル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられ、多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン・ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサングリコール等が挙げられる。
前記珪素樹脂としては、オルガノポリシロキサン類を主骨格とするものが挙げられる。
これら熱硬化性樹脂の硬化剤、硬化触媒としては特に限定はないが、例えば、アミン化合物、アミン化合物から合成されるポリアミノアミド化合物等の化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、ヒドラジド化合物、メラミン化合物、酸無水物、フェノール化合物、熱潜在性カチオン重合触媒、ジシアンアミド及びその誘導体等が挙げられる。これらは単独又は2種以上の混合物として使用することができる。
本発明の抗菌性樹脂組成物においては、必要に応じて各種添加剤成分、可塑剤(鉱油、シリコンオイル等)、滑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、離型剤、防黴剤、無機充填材、有機充填材などをポリマー成分の重合時やポリマー成形体の成形加工時に配合することもできる。また、他の公知の難燃剤や抗菌剤と併用しても良い。
本発明の抗菌性樹脂組成物は、溶融混練装置を用いて前記リグニンを前記熱可塑性樹脂または前記熱硬化性樹脂に混練することによって得ることができる。ここで使用される混練装置としては、ロール、バンバリー、ニーダー、混練押出機等があり、混練押出機を用いる方法が好ましい。混練押出機としては、単軸、二軸押出機が好適に使用される。混練時の温度は特に限定しないが、140〜280℃の範囲が好ましく、160〜250℃がより好ましく、180〜230℃がさらに好ましい。温度が低すぎるとリグニンの溶解性または流動性が悪く、また温度が高すぎると抗菌性樹脂組成物が熱分解を起こし物性が劣化する恐れがある。また前記の各種添加成分を添加する際は、リグニン、熱可塑性樹脂、添加成分を一括して混合しても良く、成分の一部を先に混練した後、残りの成分を一括または多段に分割して添加混練しても良い。
本発明の抗菌性樹脂組成物は、有機溶媒に溶解しワニス状にしても利用可能である。抗菌性樹脂組成物に含まれる有機溶媒、あるいはリグニンの抽出に用いられる有機溶媒としてはアルコール、トルエン、ベンゼン、N−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、メチルセロソルブ(エチレングリコールモノメチルエーテル)、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフランなどがあり、これらは二種類以上、混合して用いることができる。
アルコールにはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクノヘキサノールなどのモノオール系とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリエタノールアミンなどのポリオールが挙げられる。また、さらに好ましくは、天然物質から得られるアルコールであることが、環境負荷低減化の観点で好ましい。具体的には、天然物質から得たメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン、ヒドロキシメチルフルフラールなどが挙げられる。
本発明の抗菌性樹脂組成物を硬化して得られる成形体は、任意の形に成形加工が可能である。例えば、電気/電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品、便座・台所・風呂場まわり等のサニタリー部品、雑貨、建築資材などの幅広い分野の各種部品に使用できる。また、本発明の抗菌性樹脂組成物からなる成形体は、抗菌性樹脂組成物中のリグニンの含有量が50質量%以下であるため、外観にも優れている。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例1
(リグニンの抽出)
リグニン抽出原料としては、竹を使用した。適当な大きさにカットした竹材を水蒸気爆砕装置の3Lの耐圧容器に入れ、3.5MPaの水蒸気を圧入し、4分間保持した。その後バルブを急速に開放することで爆砕処理物を得た。洗浄液のpHが6以上になるまで得られた爆砕処理物を水により洗浄して水溶性成分を除去した。その後、真空乾燥機で残存水分を除去した。得られた乾燥体100gに抽出溶媒としてアセトン300mlを加え、10分間攪拌した後、ろ過により繊維物質を取り除いた。得られたろ液から抽出溶媒を除去し、リグニンを得た。得られたリグニンは常温(25℃)で茶褐色の粉末であった。
(リグニンの分析)
溶媒溶解性としては、前記リグニン5gを、有機溶媒95mlに加えて評価した。常温(25℃)で容易に溶解した場合は○、50〜70℃で溶解した場合は△、加熱しても溶解しなかった場合を×として、評価した。溶媒群1としてアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、N−メチル−2−ピロリドン、溶媒群2としてメタノール、エタノール、メチルエチルケトンとして溶解性を評価した結果、溶媒群1ではいずれも○、溶媒群2ではいずれも△の判定であった。
リグニン中の硫黄原子の含有率は燃焼分解−イオンクロマトグラフ法により定量した。装置は株式会社三菱化学アナリテック製自動試料燃焼装置(AQF−100)及び日本ダイオネクス株式会社製イオンクロマトグラフ(ICS−1600)を用いた。上記リグニン中の硫黄原子の含有率は0.1質量%であった。さらに示差屈折計を備えたゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)にてリグニンの分子量を測定した。多分散度の小さいポリスチレンを標準試料として用い、移動相をテトラヒドロフランとして使用し、カラムとして株式会社日立ハイテクノロジーズ社製ゲルパックGL−A120SとGL−A170Sとを直列に接続して分子量測定を行った。その重量平均分子量は2400であった。
上記で得られたリグニン(有機溶媒可溶リグニン)の水酸基当量は無水酢酸−ピリジン法により水酸基価、電位差滴定法により酸価を測定し求めた(下記の水酸基当量及びエポキシ当量の単位は、グラム/当量であって以下g/eq.で表わす。)。アセトン抽出竹由来リグニンの水酸基当量は140g/eq.であった。リグニンのフェノール性水酸基とアルコール性水酸基のモル比(以下P/A比)を以下の方法で決定した。リグニン2gのアセチル化処理を行い、未反応のアセチル化剤を留去し、乾燥させたものを、重クロロホルムに溶解させ、1H−NMR(BRUKER社製、V400M、プロトン基本周波数400.13MHz)により測定した。アセチル基由来のプロトンの積分比(フェノール性水酸基に結合したアセチル基由来:2.2〜3.0ppm、アルコール性水酸基に結合したアセチル基由来:1.5〜2.2ppm)からモル比を決定したところ、P/A比は2.2/1.0であった。
(抗菌性樹脂組成物の成形)
植物由来の熱可塑性樹脂であるポリ乳酸(浙江海正生物材料股粉有限公司製REVODE)99.99gを混練機(東洋精機株式会社製ラボプラストミル、型式4C150)に投入して溶融した後、上記リグニン(有機溶媒可溶リグニン)を0.01g添加した。よって、リグニンを0.01質量%含み、植物由来成分比100質量%の抗菌性樹脂組成物が得られた。
なお、以下、リグニンの含有量は、抗菌性樹脂組成物の不揮発分中におけるものである。
さらに、前記抗菌性樹脂組成物を、180℃で5分間混練し、その後1MPa、180℃、5分間の条件でプレス成形し成形体を得た。
(外観の評価)
得られた成形体の外観を目視で評価した。
リグニン添加による着色が無い又は淡く表面形状が滑らかで成形体として適しているものを◎、リグニン添加による着色があるが表面形状が滑らかで成形体として適しているものを○、リグニンによる着色があり、かつリグニンの混練度合いが不均一または表面形状が不良で成形体として適さないものを×とした。
上記で得られた実施例1の抗菌性樹脂組成物は、◎の判定であった。
(抗菌性試験)
JIS Z2801に準じて、黄色ぶどう球菌、大腸菌に対する抗菌性を評価した。試験片(成形体)上に菌液(生菌数2.5〜10×10の5乗個/mL)0.4mLを播き、フィルムをかぶせ35℃±1℃、24時間培養した。試験片(成形体)上の生菌数を測定するため、サンプリングし、サンプルを適宜希釈し、寒天平板培養にて35℃±1℃、48時間培養して生菌数を得た。
R=[Log(B/A)−log(C/A)]=[Log(B/C)]
R:抗菌活性値
A:無加工試験片における接種直後の生菌数の平均値(個)
B:無加工試験片における24時間後の生菌数の平均値(個)
C:抗菌加工試験片における24時間後の生菌数の平均値(個)
抗菌活性値2以上を抗菌性ありとした。成形した抗菌性樹脂組成物の抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ3.2、2.2であり、抗菌性ありの判定であった。
参考例2
(リグニンの抽出及び分析)
抽出溶媒としてメタノールを用いた以外は参考例1と同様にリグニンを得た。参考例1と同様に元素分析及び分子量測定をした結果、それぞれリグニン中の硫黄原子の含有率0.1質量%、重量平均分子量は1900であった。参考例1と同様に溶媒溶解性を評価した結果、溶媒群1ではいずれも○、溶媒群2ではいずれも○の判定であった。リグニンのフェノール性水酸基とアルコール性水酸基のモル比(以下P/A比)を参考例1と同様の方法で測定した。参考例2で得られたリグニンのP/A比は1.6/1.0であった。参考例1と同様に上記で得られたリグニン(有機溶媒可溶リグニン)の水酸基当量を測定した結果、水酸基当量は120g/eq.であった。
(抗菌性樹脂組成物の成形および外観の評価、抗菌性試験)
上記メタノール抽出のリグニンを用い、リグニン添加量を0.1g、ポリ乳酸添加量を99.9gとした以外は、参考例1と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを0.1質量%含み、植物由来成分比は100質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.0、4.5であり、抗菌性ありの判定であった。
(実施例
参考例1記載のリグニンを0.1g添加とし、ポリ乳酸の代わりに石油由来の熱可塑性樹脂であるポリエチレン(PE)99.9gを用いた以外は、参考例1と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた抗菌性樹脂組成物はリグニンを0.1質量%含み、植物由来成分比は0.1質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ5.9、4.6であり、抗菌性ありの判定であった。
(実施例
参考例1記載のリグニンを1g添加とし、ポリ乳酸の代わりに石油由来の熱可塑性樹脂であるポリエチレン(PE)99gを用いた以外は、参考例1と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを1質量%含み、植物由来成分比は1質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.2、4.6であり、抗菌性ありの判定であった。
(実施例
参考例1記載のリグニンを1g添加とし、ポリ乳酸の代わりに石油由来の熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(PP)99gを用いた以外は、参考例1と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを1質量%含み、植物由来成分比1質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.3、4.8であり、抗菌性ありの判定であった。
(実施例
参考例1記載のリグニンを50g添加とし、ポリ乳酸の代わりに石油由来の熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(PP)50gを用いた以外は、参考例1と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを50質量%含み、植物由来成分比50質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、○の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.5、5.1であり、抗菌性ありの判定であった。
(比較例1)
参考例1記載のリグニンを0.009g添加とし、ポリ乳酸添加量を99.991gとした以外は、参考例1と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを0.009質量%含み、植物由来成分比は100質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ1.8、1.7であり、抗菌性なしの判定であった。
(比較例2)
参考例1記載のリグニンを0.009g添加とし、ポリ乳酸の代わりにポリエチレン(PE)99.991gを用いた以外は、参考例1と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを0.009質量%含み、植物由来成分比は0.009質量%であった。実施例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ1.7、1.7であり、抗菌性なしの判定であった。
(比較例3)
参考例1記載のリグニンを52g添加とし、ポリ乳酸の代わりにポリプロピレン(PP)48gを用いた以外は、参考例1と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを52質量%含み、植物由来成分比52質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、×の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.5、5.3であり、抗菌性ありの判定であった。
(比較例4)
(リグニンスルホン酸塩の分析)
参考例1記載のリグニンの代わりにリグニンスルホン酸塩(バニレックスN、日本製紙株式会社製)を用いて樹脂組成物を得た。参考例1と同様に硫黄原子の含有量を測定した結果、リグニンスルホン酸塩中の硫黄原子の含有率は3質量%であった。さらに、重量平均分子量を株式会社島津製作所製高速液体クロマトグラフィー(C−R4A)により測定し、標準ポリスチレンを用いた検量線により換算して求めた。移動相をDMF+LiBr(0.06mol/L)+リン酸(0.06mol/L)として使用し、カラムとして株式会社日立ハイテクノロジーズ製ゲルパックGL−S300MDT−5を2つ直列に接続して分子量測定を行った。その重量平均分子量は11000であった。また、実施例1と同様に有機溶剤への溶解性を評価した。溶媒としてアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、メチルエチルケトンを用いて溶解性を評価した結果、すべての溶媒に不溶であった。
(樹脂組成物の成形)
参考例1記載のリグニンの代わりに、有機溶剤に不溶な前記リグニンスルホン酸塩を0.1g添加とし、ポリ乳酸添加量を99.9gとした以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンスルホン酸塩を0.1質量%含み、植物由来成分比は100質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、×の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ3.9、4.0であり、抗菌性ありの判定であった。
(比較例5)
参考例1記載のリグニンの変わりに、有機溶剤に不溶なリグニンスルホン酸塩(バニレックスN、日本製紙株式会社製)を50g添加とし、ポリ乳酸の代わりにポリプロピレン(PP)50gを用いた以外は、参考例1と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンスルホン酸塩を50質量%含み、植物由来成分比は50質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、×の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ4.2、4.1であり、抗菌性ありの判定であった。
(参考例
(抗菌性樹脂組成物の成形)
植物由来の熱硬化性樹脂であるエポキシ化大豆油(エポサイザーW−100−EL、DIC株式会社製)230gと、フェノール樹脂(XLC−LL、三井化学株式会社製)174gを混練機(東洋精機株式会社製ラボプラストミル、型式4C150)に投入して180℃で混練した後、参考例1記載のリグニンを0.041g添加して十分に混練した。さらに硬化促進剤としてキュアゾール2PZ−CN(四国化成工業株式会社製、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール)1gを加えて混練した。リグニンを0.01質量%含み、植物由来成分57質量%の抗菌性樹脂組成物が得られた。
得られた抗菌性樹脂組成物(混練物)を均一に粉砕して金型に詰め、プレス成形機を用い、1MPa、180℃、10分間で成形した。その後、180℃のオーブンで2時間加熱し、成形体(硬化物)を得た。
(外観の評価および抗菌性試験)
参考例1と同様に成形体(抗菌性樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ3.8、2.6であり、抗菌性ありの判定であった。
(参考例
(抗菌性樹脂組成物の成形)
参考例2記載のリグニンを用い、リグニン添加量を0.41gとした以外は、参考例と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。リグニンを0.1質量%含み、植物由来成分57質量%の抗菌性樹脂組成物が得られた。
(抗菌性樹脂組成物の成形および外観の評価、抗菌性試験)
参考例1と同様に成形体(抗菌性樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.1、4.7であり、抗菌性ありの判定であった。
(参考例
参考例1記載のリグニンを0.34g添加し、エポキシ化大豆油の代わりに石油由来の熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(YDF−8170C、新日鐵化学株式会社製)156gを用いた以外は、参考例と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた抗菌性樹脂組成物はリグニンを0.1質量%含み、植物由来成分比は0.1質量%であった。参考例1と同様に成形体(抗菌性樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.0、4.8であり、抗菌性ありの判定であった。
(参考例
参考例1記載のリグニンを3.4g添加し、エポキシ化大豆油の代わりに石油由来の熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(YDF−8170C、新日鐵化学株式会社製)156gを用いた以外は、参考例と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた抗菌性樹脂組成物はリグニンを1質量%含み、植物由来成分比は1質量%であった。参考例1と同様に成形体(抗菌性樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.2、4.8であり、抗菌性ありの判定であった。
(参考例
参考例1記載のリグニンを375g添加し、エポキシ化大豆油の代わりに石油由来の熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂(YDCN−701、新日鐵化学株式会社製)200gを用いた以外は、参考例と同様に抗菌性樹脂組成物を得た。得られた抗菌性樹脂組成物はリグニンを50質量%含み、植物由来成分比は50質量%であった。参考例1と同様に成形体(抗菌性樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、○の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.7、5.4であり、抗菌性ありの判定であった。
(比較例6)
参考例1記載のリグニンを0.038g添加とした以外は、参考例と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを0.009質量%含み、植物由来成分比は57質量%であった。参考例1と同様に成形体(樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ1.9、1.7であり、抗菌性なしの判定であった。
(比較例7)
参考例1記載のリグニンを0.021g添加とし、エポキシ化大豆油の代わりにポリエチレン(PE)230gを用いた以外は、参考例と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを0.009質量%含み、植物由来成分比は0.009質量%であった。参考例1と同様に成形体の外観を評価した結果、◎の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ1.8、1.7であり、抗菌性なしの判定であった。
(比較例8)
参考例1記載のリグニンを250g添加とし、エポキシ化大豆油の代わりにポリプロピレン(PP)230gを用いた以外は、参考例と同様に樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物はリグニンを52質量%含み、植物由来成分比52質量%であった。参考例1と同様に成形体(樹脂組成物の硬化物)の外観を評価した結果、×の判定であった。また、参考例1と同様に抗菌性試験を行った結果、抗菌活性値は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して、それぞれ6.6、6.5であり、抗菌性ありの判定であった。


Claims (2)

  1. リグニンと、熱可塑性樹脂を含む抗菌性樹脂組成物であって、前記リグニンは、水を用いた分離技術であって、加水分解と物理的破砕により植物を破砕し、水により洗浄して水溶性成分を除去し、セルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンであり、重量平均分子量が100〜7000であり、硫黄原子の含有率が0.5質量%以下であり、リグニンが有機溶媒に可溶であって、その溶媒溶解性は、前記リグニン5gを、溶媒95mlに加えて溶解させた場合にアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、及びN−メチル−2−ピロリドンには25℃で溶解し、メタノール、エタノール及びメチルエチルケトンには50〜70℃で溶解するものであり、前記熱可塑性樹脂は、ポリエチレン及びポリプロピレンから選択されるものであり、不揮発分としてリグニンを0.01〜50質量%含むことを特徴とする抗菌性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の抗菌性樹脂組成物を用いて得られる成形体。
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