JP6730043B2 - 繊維強化樹脂プリプレグシート - Google Patents

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Description

本発明は、繊維強化樹脂プリプレグシートに関する。より具体的には、本発明は対象物に貼り付けられて当該対象物を強化するための繊維強化樹脂プリプレグシートに関する。
従来、経年劣化により強度低下を生じたコンクリートおよび鋼構造物の表面に、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維などで強化された樹脂シートを貼り付けて補修または補強することが行われてきた。
特に補強工法としては、炭素繊維で強化されたエポキシ樹脂を用いることが知られている。このような繊維強化樹脂が用いられる例として、特開平1−197532号公報(特許文献1)に、現場硬化軟質炭素繊維強化プリプレグを用いた補強工法が記載されている。
特開平1−197532号公報
これまでの繊維強化樹脂プリプレグは実質的に繊維強化樹脂層のみで構成されている。そして、コンクリート構造物に貼り付ける際には、2〜5mm厚さの接着剤を塗布して使用することが好ましい。上記の特許文献1にはコンクリートスラブ表面に貼り付ける時に、0.02〜0.1kg/cmで押圧することが記載されてはいるものの、プリプレグが実質的に繊維強化樹脂層のみで構成されているため、接着剤を予め塗布しなければ実際には上述のような押圧力で貼りつけることはできない。したがって、これまでの繊維強化樹脂プリプレグは施工時の簡易性に優れたものとはいえない。
そこで本発明の目的は、軽い負荷で対象物に貼り付けることが可能な繊維強化樹脂プリプレグシートを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は以下の発明を含む。
(1)
本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートは、第1樹脂層と、第1樹脂層に積層された 繊維強化樹脂層と、繊維強化樹脂層に積層された第2樹脂層と、を含む。第1樹脂層は50μm以上の厚みを有する。さらに、第1樹脂層を構成する樹脂の30℃における粘度は、200Pa・s以上50,000Pa・s以下である。
このように、本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートは、繊維強化樹脂層とは別の構成として繊維を実質的に含まない第1樹脂層が設けられるとともに、当該第1樹脂層が30℃において200Pa・s以上50,000Pa・s以下の粘度と50μm以上の厚みとを有することで、軽い負荷で対象物たる対象物に貼付すること(貼り付け容易性)ができる。したがって、本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートは、施工簡易性に優れる。
なお、30℃における粘度とは、測定周波数1Hzでの動的粘弾性測定による複素粘性率をいう。
また、軽い負荷とは、たとえば50,000Pa未満、好ましくは10,000Pa未満の力であってよい。対象物に貼付することができるとは、貼付時(硬化前)において、仮に重力が加わっても(つまり、プリプレグシートに、それを剥離する方向に向かってプリプレグシートの自重が加わっても)貼り付け位置がずれたり対象物から剥がれたりせず安定的な貼付状態を保つことをいう。
(2)
上記(1)に記載の繊維強化樹脂プリプレグシートでは、第1樹脂層と繊維強化樹脂層と第2樹脂層との合計重量に対し、繊維強化樹脂層に含まれる繊維の重量比率が20%以上60%以下であってよい。
このように繊維の重量比率を所定の範囲内にすることによって、対象物への貼り付け容易性と対象物の強化性とを好ましく得ることができる。
(3)
上記(1)または(2)に記載の繊維強化樹脂プリプレグシートでは、繊維強化樹脂層に含まれる繊維が、一方向繊維材料であってよい。
これによって、例えばセメント硬化物のように貼り付け対象物が直線状のひび割れを生じる場合に、繊維強化樹脂プリプレグシートがひび割れの窪みに沿い易い。
(4)
上記(1)から(3)のいずれかの繊維強化樹脂プリプレグシートでは、第1樹脂層が60μm以上の厚みを有してよい。
これによって、繊維強化樹脂プリプレグシートは、より軽い負荷で対象物に貼りつけられることができる。
(5)
上記(1)から(4)のいずれかの繊維強化樹脂プリプレグシートでは、第1樹脂層を構成する樹脂の30℃における粘度が10,000Pa・s以上50,000Pa・s以下であってよい。
これによって、繊維強化樹脂プリプレグシートは、より軽い負荷で対象物に貼りつけられることができる。
(6)
上記(1)から(5)のいずれかの繊維強化樹脂プリプレグシートでは、第2樹脂層の繊維強化樹脂層と反対側に設けられたバリア性層を含んでよい。
これによって、対象物の保護性をより良好に得ることができる。
(7)
上記(1)から(6)のいずれかの繊維強化樹脂プリプレグシートでは、金属構造体の表面に貼付補強するために用いられてよい。
これによって、繊維強化樹脂プリプレグシートは、より軽い負荷で対象物に貼りつけられることができる。
本発明によれば、軽い負荷で対象物に貼り付けることが可能な繊維強化樹脂プリプレグシートが提供される。
本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートの一例を示す模式的断面図である。 本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートの他の例を示す模式的断面図である。
[1.繊維強化樹脂プリプレグシート]
[1−1.基本構造]
図1に、本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートの一例を示す模式的断面図である。図1に示される繊維強化樹脂プリプレグシート100は、第1樹脂層210と、繊維強化樹脂層250と、第2樹脂層220と、を含む。第1樹脂層210、繊維強化樹脂層250および第2樹脂層220はこの順に積層されている。第1樹脂層210、繊維強化樹脂層250および第2樹脂層220の総厚は、たとえば0.1mm以上3mm以下、好ましくは0.5mm以上1.5mm以下である。総厚が上記下限値以上であることは、第1樹脂総210を適切な厚さで確保しやすい点で好ましく、上記上限値以下であることは、特に表面が曲面である場合に、プリプレグシートの内外周差に起因する凹曲面側のヒダを生じさせず追従させやすい点、柱状構造物への多積層貼りの際に、外層へ貼り付けるシート面積の増分を抑えられるなどで好ましい。本実施形態の繊維強化樹脂プリプレグシート100は、さらに、バリア性層290を含む。バリア性層290は、第2樹脂層220に積層されている。繊維強化樹脂プリプレグシート100は、第1樹脂層210に剥離シート300が張り付けられている。
図2に、本発明の繊維強化樹脂プリプレグシートの他の例を示す模式的断面図である。図2に示される繊維強化樹脂プリプレグシート100aは、バリア性層290を有しないことを除いて、上述の繊維強化樹脂プリプレグシート100と同じである。
以下、繊維強化樹脂プリプレグシート100を挙げて説明する。
[1−2.第1樹脂層]
第1樹脂層210は、繊維強化樹脂層250の表面を均すだけでなく、所定の厚みおよび所定の粘度を有することによって、繊維強化樹脂プリプレグシート100を対象物に接着させるための接着層として機能する。
第1樹脂層210の厚みは、50μm以上、好ましくは60μm以上である。第1樹脂層210の厚みが上記の範囲であることによって、繊維強化樹脂プリプレグシート100を軽い負荷で対象物に貼付することができ、さらに被着対象物の凹凸への追従が可能となり接着不良を起こしにくく、さらに剥離作業時に炭素繊維表面からの樹脂槽の剥離を抑制させることができる。第1樹脂層210の厚み範囲内の上限は特に限定されないが、繊維強化樹脂プリプレグシート100の総厚の肥大を防止する観点から、たとえば500μm、好ましくは200μmであってよい。
第1樹脂層210を構成する樹脂組成物はプレゲル化された状態が維持されている。プレゲル化された状態とは、樹脂組成物が完全硬化されずに増粘によりそれ自身の形状を保持できる状態をいう。これによって、第1樹脂層210は粘着性を有する。
第1樹脂層210を構成する樹脂の30℃、周波数100Hzにおける貯蔵弾性率は30,000Pa以上、好ましくは35,000Pa以上であってよい。これによって、剥離シート300を容易に剥離させることができる。
第1樹脂層210を構成する樹脂の30℃、周波数1Hzにおける貯蔵弾性率は、200,000Pa以下、好ましくは100,000Pa以下であってよい。これによって、対象物へ強固に接着することができる。
第1樹脂層210を構成する樹脂の30℃、周波数1Hzにおける粘度は、200Pa・s以上50,000Pa・s以下、好ましくは10,000Pa・s以上50,000Pa・s以下である。当該粘度が上記下限以上であることは、第1樹脂層210の厚みを維持する点、および剥離シート300を剥離させやすい点で好ましく、上記上限以下であることは、対象物表面への追随性を良好に確保し繊維強化樹脂プリプレグシート100を軽い負荷で対象物に貼付できる点で好ましい。
第1樹脂層210を構成する樹脂は、130℃以上150℃以下で1Pa・s以上、好ましくは30Pa・s以上の最低粘度を示してよい。これによって、第1樹脂層210が硬化時に加熱条件に供されても厚みを適切に維持するため、施工時における繊維強化樹脂プリプレグシート100のずれを良好に防止することができる。
さらに、第1樹脂層210を構成する樹脂は、130℃以上165℃以下で1Pa・s以上、好ましくは50Pa・s以上、より好ましくは500Pa・s以上の最低粘度を示してもよい。これによって、第1樹脂層210が硬化時に加熱加圧条件に供されても厚みを適切に維持するため、硬化時に供される圧力を効果的に作用させることができる。このため、対象物への接着強度に優れる。また、貼り付け後のずれも防止することができる。
第1樹脂層210を構成する樹脂組成物は一液性樹脂組成物であり、未硬化状態の熱硬化性樹脂および/またはエネルギー線硬化性樹脂(以下、単に未硬化樹脂と記載する場合がある)、硬化剤および増粘剤を含み、さらに他の添加剤を含みうる。
未硬化樹脂としては特に限定されないが、たとえば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、マレイミド樹脂とシアン酸エステル樹脂の予備重合樹脂、ビスマレイミド樹脂、アセチレン末端を有するポリイミド樹脂及びポリイソイミド樹脂、ナジック酸末端を有するポリイミド樹脂などがあげられる。これらの樹脂は、単独または複数種が組み合わされて使用されてよい。
本実施形態では、異素材との接着性などの観点からエポキシ樹脂が主成分として用いられることが好ましい。エポキシ樹脂は、エポキシ基を1官能以上、好ましくは2官能以上有するエポキシプレポリマー化合物である。具体的には、エポキシ基を有するモノマー、エポキシ基を有するオリゴマーおよびエポキシ基を有するポリマーの少なくともいずれかをいう。樹脂組成物は増粘剤によって増粘されるため、エポキシプレポリマー化合物は、モノマーまたはオリゴマーを少なくとも含むことが好ましく、モノマーまたはオリゴマーのみであってもよい。
さらに、エポキシプレポリマー化合物は、グリシジルエーテル型、グリシジルアミン型、グリシジルエステル型、および脂環式のエポキシ化合物が挙げられる。
グリシジルエーテル型、グリシジルアミン型およびグリシジルエステル型のエポキシ化合物は、グリシジルアルキル基を有するハロゲン化物と活性水素化合物(それぞれ、アルコール、アミン、カルボン酸)とから得ることができる。
グリシジルエーテル型エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物の臭化物、ビスフェノールA型エポキシ化合物の水素添加物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物の臭化物、ビスフェノールF型エポキシ化合物の水素添加物、ビスフェノールS型エポキシ化合物、o−,m−,p−クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ナフタレン環含有エポキシ化合物、ビフェニル型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物、フェノールアラルキル型エポキシ化合物、ジヒドロキシペンタジエン型エポキシ化合物、およびトリフェニルメタン型エポキシ化合物など、および、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
グリシジルアミン型エポキシ化合物としては、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミン、グリシジルアニリン、グリシジルo−トルイジンなどが挙げられる。
グリシジルエステル型エポキシ化合物としては、フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、などが挙げられる。
脂環式エポキシ化合物は、脂肪族環とエポキシ基を有する化合物であり、より具体的には、脂環エポキシ基(脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基)を有する化合物、および脂肪族環に直接的または間接的に単結合したエポキシ基を有する化合物が挙げられる。
脂環エポキシ基を有する化合物しては、2個の脂環エポキシ基が単結合または2価の連結基によって連結された化合物であることが好ましい。脂環エポキシ基としては、シクロヘキセンオキシド基が挙げられる。2価の連結基としては、2価の炭化水素基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、及びこれらが複数個連結した基が挙げられる。たとえば、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(たとえば(株)ダイセル製セロキサイド2021P)、ε−カプロラクトン変性3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(たとえば(株)ダイセル製セロキサイド2081)が好ましい。その他、脂環エポキシ基を有する化合物しては、1個の脂環エポキシ基を有する、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン(たとえば(株)ダイセル製セロキサイド2000)、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイドが挙げられる。
脂肪族環に直接的または間接的に単結合したエポキシ基を有する化合物としては、エポキシノルボルネン(たとえば(株)ダイセル製セロキサイド3000)、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(たとえば(株)ダイセル製EHPE3150)などが挙げられる。
硬化剤としては、いわゆる潜在性硬化剤が用いられる。潜在性硬化剤とは、加熱および/または活性エネルギー線照射を契機として溶解、分解、転移反応等により活性化し、熱硬化性またはエネルギー線硬化性樹脂に対して硬化促進剤として機能する化合物である。このため、対象物に貼付されて硬化条件に供されるまでは、繊維強化樹脂プリプレグシート100中で硬化剤として不活性の状態で含まれる。
硬化剤は、熱の作用によって活性化される化合物であってもよいし、光(特に紫外線)、電磁波(特にX線)および電子線などの活性エネルギー線の作用によって活性化される化合物であってもよいし、両者が組み合わされてもよい。より具体的には、ジシアンジアミド、BF−アミン錯体、変性イミダゾール化合物(たとえば、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-〔2’-メチルイミダゾリル−(1’)〕-エチル−s−トリアジン イソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールなど)、およびオニウム塩などの化合物があげられる。またこれらの化合物は、貯蔵安定性および速硬化性能などの観点から、マイクロカプセル化または有機高分子で包接化合物化したものであってもよい。
増粘剤は、温度上昇により増粘させる増粘剤であり、固形エポキシ樹脂は除外される。これによって、固形エポキシ樹脂のような硬化時の昇温による低粘度化に起因する接着不良を防止することができる。具体的には、コアシェル型熱可塑性樹脂の粒子、および塩化ビニル系樹脂の粒子などが挙げられる。
コアシェル型熱可塑性樹脂粒子のコア成分としては特に限定されないが、たとえば(メタ)アクリル酸エステル、ジエンおよびこれらと共重合可能な単量体の中から選ばれる1種以上を単量体成分とする樹脂(特にポリ(メタ)アクリル酸エステル系有機微粒子)であってよい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−デシルメタクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどの共役ジエン系化合物、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンなどの非共役ジエン系化合物などが挙げられる。
これらと共重合可能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド系化合物、メタアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、などのメタクリルアミド系化合物およびグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルアクリレートなどが挙げられる。
コアシェル型熱可塑性樹脂のシェル成分としては特に限定されないが、上記の単量体から選ばれる2種以上を単量体成分とする樹脂であってよい。シェル層には、N−置換アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステル系とラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2つ以上有する架橋性単量体、遊離カルボキシル基を有する単量体を共重合させることができる。これによって、熱硬化性樹脂またはエネルギー線硬化性樹脂に対し溶解性を発現する構造となりやすい。
N−置換アクリルアミドとしては、例えば、N−アクリロイルピロリジン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミドなどが挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体とラジカル重合可能な二重結合を少なくとも2つ以上有する架橋性単量体としては、エチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートヘキサンジオールジアクリレート、オリゴエチレンジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、オリゴエチレンジメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの芳香族ジビニル単量体、トリメリット酸トリアリル、トリアリルイソシアヌレートなどが挙げられる。
遊離カルボキシル基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸などの不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などのジカルボン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエステルなどが挙げられる。
塩化ビニル系樹脂としては特に限定されず、塩化ビニル単量体の単独重合体の他、例えば、塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体以外の重合性単量体との共重合体、塩化ビニル系樹脂以外の重合体に塩化ビニル単量体または塩化ビニル系樹脂をグラフトさせたグラフト共重合体等が挙げられる。さらに、これらの塩化ビニル系樹脂を塩素化した塩素化塩化ビニル系樹脂も挙げられる。これら塩化ビニル系樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体以外の重合性単量体との共重合体における重合性単量体としては特に限定されないが、炭素数2以上16以下のα−オレフィン(たとえば、エチレン、プロピレン、およびブチレン);炭素数2以上16以下の脂肪族カルボン酸のビニルエステル(たとえば、酢酸ビニルおよびプロピオン酸ビニル);炭素数2以上16以下のアルキルビニルエーテル(たとえば、ブチルビニルエーテルおよびセチルビニルエーテル);炭素数1以上16以下のアルキル(メタ)アクリレート(たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートおよびブチルアクリレート);アリール(メタ)アクリレート(たとえば、フェニルメタクリレート);芳香族ビニル(たとえば、スチレンおよびα−置換スチレン(たとえば、α−メチルスチレン));ハロゲン化ビニル(たとえば、塩化ビニリデンおよびフッ化ビニリデン);およびN−置換マレイミド(N−フェニルマレイミドおよびN−シクロヘキシルマレイミド)が挙げられる。
塩化ビニル単量体または塩化ビニル系樹脂とともにグラフト共重合体を与える重合体としては、塩化ビニルモノマーにグラフト重合可能な重合体であれば単独重合体および共重合体を問わず、いかなるものも含まれる。たとえば、α−オレフィンとビニルエステルとの共重合体(たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体);α−オレフィンとビニルエステルと一酸化炭素との共重合体(たとえば、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体);α−オレフィンとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体(たとえば、エチレン−メチルメタクリレート共重合体およびエチレン−エチルアクリレート共重合体);α−オレフィンとアルキル(メタ)アクリレートと一酸化炭素との共重合体(たとえば、エチレン−ブチルアクリレート−一酸化炭素共重合体);異なる2種以上のα−オレフィンの共重合体(たとえば、エチレン−プロピレン共重合体);不飽和ニトリルとジエンとの共重合体(たとえば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体);ポリウレタン;および塩素化ポリオレフィン(たとえば、塩素化ポリエチレンおよび塩素化ポリプロピレン)が挙げられる。
塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特に限定されるものではないが、たとえば400以上1500以下、好ましくは600以上1300以下である。平均重合度が上記下限値以上であることにより、塩化ビニル系樹脂による好ましい物性(たとえば強靭性)を得やすく、適切な添加量で用途に適した粘着性を得やすい。平均重合度が上記上限値以下であることにより、未硬化樹脂に対し、相溶または膨潤の態様を少量の添加量にて容易に得ることができる。上述の特性は未硬化樹脂の組成に影響されるため、上記の範囲を超える平均重合度であっても、当業者によって適宜選択されてよい。
増粘剤が粒子状であることにより、繊維強化樹脂プリプレグシート100の製造において未硬化樹脂との相溶状態または膨潤状態を得やすく、ハンドリング性にも優れる。これらの状態をより好ましく得る観点からは、増粘剤粒子の平均粒子径は、0.2μm以上200μm以下であってよい。なお、平均粒子径とは、レーザー光を用いた動的散乱法により測定された体積基準の50%累積分布径をいう。
増粘剤の含量は特に限定されないが、上記の未硬化樹脂100重量部に対して、たとえば5重量部以上50重量部未満、好ましくは15重量部以上35重量部未満であってよい。当該含量が上記下限値以上であることは、増粘効果を良好に得て繊維強化樹脂プリプレグシート100の貼付時の負荷を軽くする点で好ましく、上記上限値未満であることは、対象物表面への追随性を良好に得て繊維強化樹脂プリプレグシート100の貼付時の負荷を軽くする点で好ましい。
樹脂組成物には、硬化収縮による硬化応力を低減させるなどの目的で、充填材が添加されていてもよい。充填剤としては、たとえば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、バーライト、バライタ、シリカ、珪砂、ドロマイト石灰石、石膏、中空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン、鉄粉などが挙げられる。
[1−3.繊維強化樹脂層]
繊維強化樹脂層250は、繊維と、繊維に含浸されたマトリックス樹脂とで構成される。本実施形態では、繊維強化樹脂プリプレグシート100の製造容易性、層間相溶性、および硬化後に一体的硬化態様が得られる点で、マトリックス樹脂は上述の第1樹脂層210を構成する樹脂組成物と同一である。しかしながら、マトリックス樹脂は、上述の第1樹脂層210を構成する樹脂組成物となりうるものから選択される限りにおいて、第1樹脂層210を構成している樹脂組成物と異なっていることも許容する。
特に、繊維強化樹脂層250のマトリックス樹脂は、たとえば130℃以上150℃以下で1Pa・s以上、好ましくは30Pa・s以上の最低粘度を示すことによって、硬化時に加熱条件に供されても繊維強化樹脂層からの樹脂の浸出を防止するため、施工時における繊維強化樹脂プリプレグシート100のずれを良好に防止することができる。
第1樹脂層210と繊維強化樹脂層250と第2樹脂層220との合計重量に対し、繊維強化樹脂層250に含まれる繊維の重量比率は、たとえば5%以上60%以下、好ましくは20%以上60%以下、より好ましくは20%以上35%以下、さらに好ましくは10%以上30%以下であってよい。当該重量比率が上記下限値以上であることは、対象物たる対象物の強化性を良好に得る点で好ましく、上記上限値以下であることは、第1樹脂層210の厚みを確保しやすいため貼り付け容易性を良好に得る点で好ましい。
繊維は、PAN (ポリアクリロニトリル) 系炭素繊維およびピッチ系炭素繊維などの炭素繊維;スチール繊維などの金属繊維;ガラス繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維などの無機繊維;ならびに、アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン、ポリアセタール、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール、高強度ポリプロピレンなどの有機繊維;ケナフ、麻などの天然繊維が挙げられる。これらの繊維は、単独または複数種を組み合わされて使用されてよい。比強度の観点からは、炭素繊維であることが好ましい。
繊維の形態としては特に限定されず、たとえば、トウ、クロス、チョップドファイバー、連続繊維などの繊維の方向を一方向に引き揃えた形態;連続繊維を経緯にして織物とした形態;トウの方向を一方向に引き揃え横糸補助糸で保持した形態;繊維の方向を一方向に引き揃えた複数の繊維シートを、それぞれ繊維の方向が異なるように重ね補助糸でステッチして留めたマルチアキシャルワープニットの形態;および、繊維の不織布の形態などが挙げられる。この中でも、繊維の方向を一方向に引き揃えた形態のものおよびトウの方向を一方向に引き揃え横糸補助糸で保持した形態(一方向繊維材料)が好ましい。この場合、繊維強化樹脂プリプレグシート100全体で繊維の方向は一方向である。一方向繊維材料を強化繊維として含む繊維強化樹脂プリプレグシート100は、セメント硬化物のように貼り付け対象物が直線状のひび割れを生じる場合には繊維方向をひび割れの窪みに沿わせ易く、また、たとえば張り付け対象物が管などの軸状体である場合には繊維方向を軸方向に沿わせ易い。
繊維の目付は、例えば100g/m以上600g/m以下であってよい。目付が上記下限値以上であることは、補強または補修硬化を劣化度合いに応じて適切量を少ない施工処理回数で貼り付けることができる点で好ましく、上記上限値以下であることは、含浸性を良好に得るなどの点で好ましい。
[1−4.第2樹脂層]
本実施形態における第2樹脂層220は、繊維強化樹脂層250の表面を均すだけでなく、バリア性層290を接着する接着層として機能する。
本実施形態では、繊維強化樹脂プリプレグシート100の製造容易性、層間相溶性、および硬化後に一体的硬化態様が得られるなどの点で、第2樹脂層220を構成する樹脂は上述の第1樹脂層210および繊維強化樹脂層250のマトリックス樹脂を構成する樹脂組成物と同一である。しかしながら、第2樹脂層220を構成する樹脂は、上述の第1樹脂層210および/または繊維強化樹脂層250のマトリックス樹脂を構成する樹脂組成物となりうるものから選択される限りにおいて、上述の第1樹脂層210および/または繊維強化樹脂層250のマトリックス樹脂を構成している樹脂組成物と異なっていてもよい。あるいは、第2樹脂層220を構成する樹脂は、上述の第1樹脂層210および/または繊維強化樹脂層250のマトリックス樹脂を構成する樹脂組成物となりうるものとは異なっていてもよい。
[1−5.バリア性層]
バリア性層290を構成する物質は、層としてバリア機能を発揮するものであれば特に限定されるものではない。バリア性としては、紫外線バリア性;二酸化炭素バリア性、酸素バリア性、水蒸気バリア性などのガスバリア性が挙げられる。バリア性層290は、単層構造であってもよいし、異なるバリア性を有する複数の層の積層構造であってもよい。
バリア性層290が紫外線バリア性を有する場合、アクリル系樹脂などの基材樹脂に、紫外線遮蔽剤を含ませることができる。紫外線遮蔽剤としては、一般的に顔料および紫外線吸収剤と称呼されるものが挙げられる。
顔料としては、フタロシアニン系、イソインドリノン系、ペリレン系、アゾ系、縮合アゾ系、キナクリドン系、アンスラキノン系、アニリンブラック系、トリフェニルメタン系、ジオキサジン系、酸化チタン系、酸化鉄系、酸化クロム系、クロム酸鉛系、スピネル型焼成系、ジケトピロロピロール系、酸化マンガン−酸化ビスマス複合塩系、酸化マンガン−イットリウム複合塩系、酸化鉄−酸化クロム複合塩系などの顔料が挙げられる。顔料は、1種または複数種の組み合わせで用いられてよい。
紫外線吸収剤としては、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化セリウム、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、カーボンブラック、ホワイトカーボン、ゼオライト、グラファイトなどの無機系紫外線吸収剤;フェニルサレシレ−ト、p−tert−ブチルフェニルサリシレ−ト、p−オクチルフェニルサリシレ−トなどのサリチル酸系;2,4−ギヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系;2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ルなどのベンゾトリアゾ−ル系;2−エチルへキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレ−ト、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレ−トなどのシアノアクリレ−ト系の有機系紫外線吸収剤が挙げられる。紫外線吸収剤は、1種または複数種の組み合わせで用いられてよい。
バリア性層290がガスバリア性を有する場合、バリア性層290を構成する樹脂としては、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、及びポリアクリロニトリル(PAN)などのガスバリア性樹脂が挙げられる。
[1−6.剥離シート]
剥離シートは樹脂フィルムであってよく、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルムなど樹脂フィルムがあげられる。樹脂フィルムの表面には、シリコーン樹脂などの剥離性コントロール剤層が設けられることで剥離処理がされていてよい。
[2.繊維強化樹脂プリプレグシートの製造方法]
繊維強化樹脂プリプレグシート100は、たとえば、樹脂混合工程、含浸工程および増粘工程によって製造することができる。
[2−1.樹脂混合工程]
樹脂混合工程においては、未硬化樹脂と増粘剤とを混合し、混合樹脂液を得る。混合樹脂液は無溶媒であってよいが、混合樹脂液単独では粘度が高過ぎる場合は溶媒を添加して混合樹脂液を調製してもよい。これによって、含浸工程での繊維への含浸が容易になる。この場合、溶媒としては、低沸点溶媒であってよい。具体的には、低沸点溶媒として、エタノール、トルエン、アセトン、などの有機溶媒が挙げられるが、アクリル系増粘材を併用する際は、該増粘材と相溶しない溶媒が好ましい。溶媒量は強化繊維への含浸性を良好に得る目的で適宜調整されるが、多すぎると乾燥処理に多くの熱量および時間が必要となるため、繊維への含浸が可能となる最低限の量とすることが好ましい。
混合樹脂液の温度は、たとえば20℃以上60℃以下、好ましくは30℃以上50℃以下であってよい。当該温度が上記下限値以上であることは、樹脂粘度を下げて繊維への含浸性を良好に得る点で好ましく、上記上限値以下であることは、混合樹脂液の増粘を防いで繊維への含浸性を良好に得る点で好ましい。
[2−2.含浸工程]
含浸工程では、混合樹脂液を繊維に含浸させる。担持工程で許容される温度条件は、樹脂混合工程における温度条件と同じであってよい。たとえば、樹脂混合工程と含浸工程とで同じ温度を維持してもよいし、樹脂への含浸性を向上させるために、上述の温度範囲内で混合樹脂液の温度を上昇させてもよいし、繊維へ良好に保持させるため、および第1樹脂層210の厚みを確保するために、上述の温度範囲内で混合樹脂液の温度を下げてもよい。
含浸の手法としては特に限定されず、当業者によって適宜選択される。たとえば、混合樹脂液を収容した液槽中に繊維を浸漬させ、必要に応じて、繊維の扱き処理、および加圧または真空などの圧変化処理などの手法を用いて含浸を効率化させることができる。混合樹脂液が含浸させられた繊維が液槽から引き上げられた後、ドクターナイフなどによって繊維の表面に付着している混合樹脂液量を調節し、第1樹脂層210の厚みを確保することができる。
[2−3.増粘工程]
増粘工程では、繊維に含浸された混合樹脂液を増粘する。具体的には、加熱により、混合樹脂液中に含まれる増粘剤が好ましくは未硬化樹脂に膨潤された状態となる。あるいは、未硬化樹脂と相溶した状態となることも許容する。
加熱温度としては、相溶または膨潤の状態が得られる温度であればよい。たとえば80℃以上、好ましくは100℃以上である。これによって、溶媒が蒸発するとともに、少なくとも膨潤された状態を容易に得ることができる。一方、高温となるほど、相溶の状態が得られやすい。さらに、加熱温度の範囲内の上限は、たとえば140℃以下、好ましくは120℃以下であってよい。加熱温度の上限は、未硬化樹脂の硬化温度を考慮して当業者が適宜調整することができる。
加熱時間としては、上記温度と対応し適宜調整され、相溶または膨潤の状態が得られ、硬化反応の影響が現れない時間であればよい。たとえば、加熱時間を、10分以上60分以下であってよい。
バリア性層290は、バリア性樹脂組成物の塗布層がコーティングされることにより積層されてもよいし、バリア性フィルムがラミネートされることにより積層されてもよい。
増粘完了後、剥離シート300を設け、繊維強化樹脂プリプレグシート100を得る。得られた繊維強化樹脂プリプレグシート100は、所定の寸法および大きさに分割されてもよいし、巻き取られてロール形状にされてもよい。
[3.繊維強化樹脂プリプレグシートを用いて対象物を補強または補修する方法]
繊維強化樹脂プリプレグシート100は、対象物の補強または補修に用いることができる。補強とは、対象物の劣化度合いに関わらず、当該対象物の健全状態(非劣化状態)よりも向上された機械的特性を付与するための処理をいい、補修とは、対象物の劣化による機械的特性の低下を健全状態(非劣化状態)同等に回復させるための処理をいう。対象物を補強または補修する方法は、貼付工程と硬化工程とを含む。
[3−1.貼付工程]
貼付工程では、補強または補修の対象物に、上述の繊維強化樹脂プリプレグシート100を貼付する。対象物は、建築構造物、建材、配管などの構造物であってよい。対象物の材質は、金属であってもよいし、セメント硬化体であってもよい。金属としては、炭素鋼および鋳鋼などが挙げられる。セメント硬化体としては、モルタルおよびコンクリートなどが挙げられる。
貼付すべき表面は、予め、表面削去(ケレン処理)して平滑化または粗化してもよいし、プライマー処理してもよい。ケレン処理としては、ワイヤーブラシやディスクグラインダー、サンドブラストおよびブリストルブラストによる処理が挙げられる。なお、本発明における繊維強化樹脂プリプレグシート100は第1樹脂層210が接着層として機能するため、対象物と繊維強化樹脂プリプレグシート100との間に接着層など、接着を助ける他の層を介在させなくても接着が可能であるが、本発明は、当該接着を助ける他の層が介在した態様も許容する。
貼付工程では、繊維強化樹脂プリプレグシート100を対象物に貼り付ける。対象物に確実に貼り付けるために、ローラーなどで繊維強化樹脂プリプレグシート100を対象物に押し付けることができる。繊維強化樹脂プリプレグシート100の押し付け圧としては、たとえば50,000Pa未満、好ましくは10,000Pa未満である。繊維強化樹脂プリプレグシート100は貼り付け容易性に優れるため、このように軽い力で張り付けることができる。押し付け圧の範囲内の下限値は特に限定されないが、確実に貼り付ける観点から、たとえば1,000Pa、好ましくは10,000Paである。
繊維強化樹脂プリプレグシート100は、対象物の特定個所に対し一枚用いてもよいし、当該特定個所に複数枚重ねて用いてもよい。複数枚重ねる場合は、最も外側の繊維強化樹脂プリプレグシートにバリア性層290を有する上述の繊維強化樹脂プリプレグシート100を用い、それ以外の繊維強化樹脂プリプレグシートにバリア性層290を有さない繊維強化樹脂プリプレグシート100aを用いることができる。
[3−2.硬化工程]
硬化工程では、貼付された状態の樹脂複合体を、硬化剤の活性条件下に供する。これによって、繊維強化樹脂プリプレグシート100に含まれる樹脂組成物を完全硬化させる。したがって、対象物は、表面に繊維強化樹脂の完全硬化体が強固に固着した状態で補強または補修される。
硬化剤の活性条件は、繊維強化樹脂プリプレグシート100に用いられている樹脂組成物および硬化剤に基づいて、当業者が適宜決定することができる。
繊維強化樹脂プリプレグシート100が、130℃以上150℃以下で最低粘度となり、かつ、当該最低粘度が1Pa・s以上、好ましくは30Pa・s以上と比較的高粘度が保たれる場合は、第1樹脂層210の厚みが適切に維持され、かつ、繊維強化樹脂層250からの樹脂の浸出を防止することができるため、熱硬化に適する。
さらに、上述の場合、硬化を行っても第1樹脂層210の厚みが適切に維持され、かつ、繊維強化樹脂層からの樹脂の浸出の防止などが可能であるため、硬化工程で押圧を行わなくても良好な固着状態を得ることができる。この場合、押圧のための器具等を必要としないため、現場施工が容易であるとともに、施工対象物の形状の自由度が顕著に高くなる。
さらに、繊維強化樹脂プリプレグシート100が130℃以上150℃以下で30Pa・s以上、好ましくは50Pa・s以上の最低粘度を示す場合は、加熱とともに加圧を行うことによって、負荷した圧力を加熱された繊維強化樹脂プリプレグシート100を介して対象物に効率的に作用させることもできる。これによって、繊維強化樹脂を対象物へ強固に固着させることができる。
加圧を行う場合、加圧条件は、1,000Pa以上200,000Pa以下、好ましくは10,000Pa以上であってよい。加圧条件が上記下限値以上であることは、繊維強化樹脂プリプレグシート100が対象物に良好に押しつけられ、対象物への接着強度が良好になる点で好ましく、上記上限値以下であることは、第1樹脂層210の厚みを押しつぶさないなどで、対象物への接着強度が良好になる点で好ましい。加圧の際は、押圧のための器具とプリプレグシートとの接着を防ぐ目的で、離型シートなどを介在させることが好ましい。離型シートとしては、表面が離型処理されたシート、および非接着性に優れるテフロン(登録商標)シートなどが挙げられる。
熱硬化の場合、硬化条件は、100℃以上200℃以下、好ましくは130℃以上200℃以下の加熱条件であってよい。当該温度が上記下限値以上であることは、繊維強化樹脂プリプレグシート100の第1接着層210が対象物表面に追随させやすい点で好ましく、上記上限値以下であることは、繊維強化樹脂プリプレグシート100を構成する樹脂および/または繊維の変成を防ぐ点で好ましい。したがって、繊維強化樹脂プリプレグシート100を異素材へ強固に固着させることができる。なお、加熱時間は、5分以上60分以下好ましくは10分以上30分以下であってよい。加熱時間が上記下限値以上であることは、硬化反応を十分に進行させて接着強度を得る点で好ましく、上記上限値以下であることは、硬化樹脂の変性などを防ぐ点で好ましい。
加熱方式は特に限定されないが、対象物の形状に対する高い自由度を確保するために熱風および赤外線ヒーターなどの非接触加熱方式であることが好ましい。
[3−3.貼り直し−仮貼付工程およびリセット工程]
繊維強化樹脂プリプレグシート100は、未硬化時における第1樹脂層210の粘度が高いため、硬化前であれば貼り直しを行うことができる。たとえば、繊維強化樹脂プリプレグシート100の貼付位置および/または貼付方向を訂正したい場合などに有用である。このような貼り直しを行う場合、繊維強化樹脂プリプレグシートを用いて対象物を補強または補修する方法は、上述の貼付工程(本貼付工程)の前に、仮貼付工程およびリセット工程がさらに含まれる。
仮貼付工程では、仮の位置および/または方向で繊維強化樹脂プリプレグシート100を対象物に貼り付ける。リセット工程では、仮貼付した繊維強化樹脂プリプレグシート100を対象物から剥がす。さらにこの後、上述の貼付工程(本貼付工程)で、剥がされた繊維強化樹脂プリプレグシート100をより適切と判断される位置/および方向で対象物に再度貼り直す。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の発明に限定されるものではない。
[実施例1]
エポキシ樹脂jER828(三菱化学(株)製)100重量部と、ジシアンジアミドDICY−7(三菱化学(株)製)7重量部と、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール2PHZ−PW(四国化成(株)製)3重量部と、ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子Zefiac F301(アイカ工業(株)製)15重量部を、遊星式ミキサー中で20℃、2000rpmで10分間撹拌および脱泡させ、混合樹脂液を調製した。
炭素繊維シートとして、一方向クロス(PAN系、300g/m)を用い、40℃に加温した上述の混合樹脂液を収容した液槽中に浸漬させた。浸漬させた炭素繊維シートを、ロールを通しながら扱くことにより脱泡および樹脂含浸を行い、引き続いて液槽から引き上げ、ドクターナイフにより表面に付着した混合樹脂液の厚みを調節した。
その後、混合樹脂液を含浸させた炭素繊維シートを110℃環境下で30分静置して増粘を行った。これによって、第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層で構成される繊維強化樹脂プリプレグシートを得た。第1樹脂層の厚みは60μm、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は860μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は28%であった。
[実施例2]
ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子Zefiac F301(アイカ工業(株)製)を20重量部用い、第1樹脂層の厚みを100μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして繊維強化樹脂プリプレグシートを作成した。
得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は900μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は30%であった。
[実施例3]
ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子Zefiac F301(アイカ工業(株)製)を25重量部用い、第1樹脂層の厚みを100μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして繊維強化樹脂プリプレグシートを作成した。
得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は900μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は30%であった。
[実施例4]
ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子Zefiac F301(アイカ工業(株)製)を35重量部用い、第1樹脂層の厚みを100μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして繊維強化樹脂プリプレグシートを作成した。
得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は900μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は30%であった。
[比較例1]
第1樹脂層の厚みを20μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして繊維強化樹脂プリプレグシートを作成した。
得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は820μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は26%であった。
[比較例2]
ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子Zefiac F301(アイカ工業(株)製)を25重量部用い、第1樹脂層の厚みを20μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして繊維強化樹脂プリプレグシートを作成した。
得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は820μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は26%であった。
[比較例3]
エポキシ樹脂CES(ショーボンド化学株式会社製)主剤と硬化剤とを重量比で2対1の割合で配合し、攪拌機300rpmで約3分攪拌した。この樹脂をブリストルブラスターでケレンした対象に接着させ、その上に炭素繊維を乗せ、さらに樹脂を塗布し、上から脱泡ローラーで含浸処理を行い、5,700Paの圧をかけながら一週間養生した。このとき鋼板との接着面の樹脂厚みは約20μmであった。
従って、得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は820μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は26%であった。
[比較例4]
ポリメタクリル酸エステル系有機微粒子Zefiac F301(アイカ工業(株)製)を50重量部用い、第1樹脂層の厚みを100μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして繊維強化樹脂プリプレグシートを作成した。
得られた繊維強化樹脂プリプレグシートにおいて、繊維強化樹脂層の厚みは700μm、総厚は900μmであった。第1樹脂層、繊維強化樹脂層および第2樹脂層の合計重量に対し、炭素繊維シートの重量率は30%であった。
[樹脂の粘度測定]
実施例1から実施例4および比較例1から比較例4で用いた混合樹脂液を、別途、測定用試料として用意し、5℃/分で110℃まで昇温し、1時間維持して増粘させた後に、30℃まで降温させ、増粘された樹脂組成物を調製した。
粘弾性測定装置(MCR102 Anton Paar社製)を使用し、平行平板の半径を25mm、平行間距離1mm、周波数1Hzの条件にて、増粘された樹脂組成物の粘度測定を行った。
[貼り付け性評価]
実施例1から実施例4および比較例1から比較例4で作成された繊維強化樹脂プリプレグを、ブリストルブラスターによってケレンした鋼板表面に貼り付けた。貼り付け時にはローラーを用いた(ローラーによる貼り付け圧は100,000Pa未満とした)。
貼り付け圧10,000Pa未満で貼り付けられたものに関しては「◎」、10,000Pa以上50,000Pa未満で貼り付けられたものに関しては「○」、貼り付け圧50,000Pa以上を必要としたものに関しては「×」の評価を付した。
なお、貼りつけられたとは、貼付時(硬化前)において鋼板をプリプレグを貼り付けた側を垂直向きあるいは下向きにした際に、自重に耐え、貼付位置からずれることなく貼付時の状態を維持する状態とした。
実施例1から実施例4および比較例1から比較例4の概要、ならびに粘度測定結果および貼り付け性評価結果を、下記表1に示す。
Figure 0006730043
本発明の好ましい実施形態は上記の通りであるが、本発明はそれらのみに限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。
100,100a…繊維強化プリプレグシート
210…第1樹脂層
220…第2樹脂層
250…繊維強化樹脂層

Claims (6)

  1. 第1樹脂層と、
    前記第1樹脂層に積層された繊維強化樹脂層と、
    前記繊維強化樹脂層に積層された第2樹脂層と、を含み、
    前記第1樹脂層を構成する樹脂組成物がコアシェル型熱可塑性樹脂粒子または塩化ビニ
    ル系樹脂粒子を含み、
    前記第1樹脂層が50μm以上の厚みを有し、かつ、前記第1樹脂層を構成する樹脂の
    30℃における粘度が200Pa・s以上50,000Pa・s以下であり、
    前記第1樹脂層を構成する樹脂の130℃以上150℃以下における最低粘度が30Pa・s以上であり、
    前記繊維強化樹脂層のマトリックス樹脂の130℃以上150℃以下における最低粘度が30Pa・s以上である、繊維強化樹脂プリプレグシート。
  2. 前記第1樹脂層における、前記コアシェル型熱可塑性樹脂粒子または塩化ビニル系樹脂粒子の含有量が、未硬化樹脂100重量部に対して5重量部以上35重量部以下である、請求項1に記載の繊維強化樹脂プリプレグシート。
  3. 前記繊維強化樹脂層に含まれる繊維が、一方向繊維材料である、請求項1または2に記載の繊維強化樹脂プリプレグシート。
  4. 前記繊維強化樹脂層が炭素繊維を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂プリプレグシート。
  5. 前記第2樹脂層の前記繊維強化樹脂層と反対側に設けられたバリア性層を含む、請求項
    1から4のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂プリプレグシート。
  6. 金属構造物の表面に貼付補強するために用いられる、請求項1から5のいずれか1項に記載の繊維強化樹脂プリプレグシート。

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