JP2014065825A - 射出成形用樹脂材料及び成形体 - Google Patents

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美香 小舩
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Abstract

【課題】 植物由来の木質系材料を利用した射出成形用樹脂材料及び成形体を提供する。特に植物由来であるリグニンを主原料とし、耐熱性に優れる射出成形用樹脂材料及び成形体を提供する。
【解決手段】 天然充填材を20〜60質量%を含み、5〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンである射出成形用樹脂材料。化学充填材を20〜90質量%含み、1〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンである射出成形用樹脂材料。リグニンの硫黄原子含有率が、2質量%以下、リグニンが植物原料に水蒸気を圧入し、瞬時に圧力を開放することで植物原料を爆砕する水蒸気爆砕法によりセルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンであると好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、射出成形用樹脂材料及びその成形体に関するものである。
従来、化学製品には石油などの化石資源を原料としていたが、近年、カーボンニュートラルの概念導入によりバイオマスプラスチックの需要が高まっている。そこで、包装資材、家電製品の部材、自動車用部材など、身の回りのプラスチック製品を植物由来樹脂(バイオプラスチック)に置き換える動きが活発化している。
前記植物由来樹脂の具体例としては、ジャガイモ、サトウキビ、トウモロコシ等の糖質を醗酵させて得られた乳酸をモノマーとし、これを用いて化学重合を行い作製したポリ乳酸:PLA(PolyLactic Acid)や、澱粉を主成分としたエステル化澱粉、微生物が体内に生産するポリエステルである微生物産生樹脂:PHA(PolyHydoroxy Alkanoate)、醗酵法で得られる1,3−プロパンジオールと石油由来のテレフタル酸とを原料とするPTT(Poly Trimethylene Telephtalate)等が挙げられる。
また、PBS(Poly Butylene Succinate)は、現在は石油由来の原料が用いられているが、今後においては、植物由来樹脂として作製する研究が開発されており、主原料の一つであるコハク酸を植物由来で作製する技術についての開発がなされている。
これらの植物由来原料を用いた樹脂は、電気・電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品に加え、便座・台所・風呂場まわり等のサニタリー分野、雑貨、建築資材などの幅広い分野に導入されている。特に、電気・電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品用途では、安全上の問題から耐熱性、難燃性が要求される。
上記植物由来樹脂はいずれも熱可塑性である。これら熱可塑性樹脂を電気・電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品として用いるには高強度、耐熱性、難燃性が求められる。しかし上記植物由来樹脂は、ガラス転移温度が低いため、耐熱性、難燃性の面で課題が多くあった。
また、電気・電子関係用部品、OA関連用部品または自動車部品を製造する手法として、圧縮成形、押出し成形、射出成形が挙げられる。特に射出成形は生産性に優れた成形手法であり、成形体を大量に製造するのに適している。
植物由来の耐熱性樹脂材料の原料としてリグニンが注目されており、生分解性樹脂材料にリグニンを添加させた複合材料が知られている。特許文献1では、セルロースとリグニンを含む天然材料及び乳酸系樹脂からなる射出成形体が開示されている。また、特許文献2では、リグノセルロース系樹脂組成物に生分解性樹脂を混練した樹脂組成物が開示されている。しかしながら、これらの複合材料では熱可塑性樹脂が複合されていることから、耐熱性が未だ十分ではなく、実用上問題を生じることがあった。
また成形方法に関して、生産性という点において射出成形が好ましい。しかし、リグニンは耐熱性がある一方で軟化点が高く、適正な流動性を確保しなければシリンダ内詰まりや滞留が起き、良好な射出成形物を得ることができない。そのため、適正な充填材添加量や予備混練状態を設定する必要があった。
特許第4384949号公報 特開2008−37022号公報
本発明は、環境負荷低減化の観点から、植物由来の木質系材料を利用した射出成形用樹脂材料及び成形体を提供することを目的とする。特に植物由来であるリグニンを主原料とし、耐熱性に優れる射出成形用樹脂材料及び成形体を提供することにある。
本発明は以下の通りである。
(1)天然充填材を20〜60質量%含むことを特徴とする射出成形用樹脂材料であり、5〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンであることを特徴とする射出成形用樹脂材料。
(2)化学充填材を20〜90質量%含むことを特徴とする射出成形用樹脂材料であり、1〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンであることを特徴とする射出成形用樹脂材料。
(3)リグニンの重量平均分子量が、100〜7000である上記(1)または(2)に記載の射出成形用樹脂材料。
(4)リグニンの硫黄原子含有率が、2質量%以下である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
(5)リグニンが植物原料に水蒸気を圧入し、瞬時に圧力を開放することで植物原料を爆砕する水蒸気爆砕法によりセルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンである上記(1)〜(4)のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
(6)天然充填材が木質系フィラーであることを特徴とする上記(1)または(3)〜(5)のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
(7)化学充填材がガラス繊維、シリカ、タルク、クレー、炭素系充填材、金属系充填材、酸化物系充填材、水酸化物系充填材、炭酸塩系充填材、硫酸塩系充填材、ケイ酸塩系充填材、合成充填材のいずれかであることを特徴とする上記(2)〜(5)のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
(8)少なくとも1種の硬化剤を含むことを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
(9)硬化剤がエポキシ樹脂である上記(8)に記載の射出成形用樹脂材料。
(10)硬化剤がイソシアネートである上記(8)に記載の射出成形用樹脂材料。
(11)硬化剤がアルデヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物である上記(8)に記載の射出成形用樹脂材料。
(12)硬化剤がアクリル樹脂である上記(8)に記載の射出成形用樹脂材料。
(13)硬化剤が多価カルボン酸、不飽和多価カルボン酸、または多価カルボン酸無水物、不飽和多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものである上記(8)に記載の射出成形用樹脂材料。
(14)上記(1)〜(13)のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料を成形してなる成形体。
本発明によれば、成形性に優れた射出成形用樹脂材料が提供でき、これにより、化石資源使用量の削減、及び二酸化炭素の排出量の低減効果が得られ、生産性に優れた射出成形用樹脂材料を提供できた。また、リグニンを主原料としたことにより、高いガラス転移温度を有し耐熱性に優れた成形体を提供できた。
以下、上記本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の射出成形用材料は、天然充填材または化学充填材を含む。
天然充填材には、植物系、動物系、鉱物系充填材がある。植物系充填材には、綿、竹、苧麻(ラミー)、亜麻(リネン)、マニラ麻(アバカ)、サイザル麻、黄麻(ジュート)、ケナフ、バナナ、ココナッツ、わら、砂糖黍、杉、ヒノキ、トウヒ、松、モミ、カラマツの繊維や粉砕粉が挙げられる。動物系充填材には、獣毛繊維、絹繊維がある。鉱物系充填材には石綿がある。また、紙粉、キチン粉末、キトサン粉末、タンパク質、澱粉等の粉末状を添加してもよい。
木質系フィラーは、植物系充填材を指し、木質系フィラーは安価であり、加工性も良いため天然充填材の中でも特に好ましい。木質系フィラーは、繊維状に取り出したもの、または粉砕して粉状にしたものを使用する。
粉状木質系フィラーを含む天然充填材の粒径は、0.03〜1mmが好ましく、0.05〜0.7mmがより好ましく、0.1〜0.5mmが特に好ましい。0.03mm未満では、樹脂材料との混合均一性が低下し、1mmを超えると樹脂材料中における分散性が低下し、強度低下の原因となる。繊維状の充填剤を用いる場合は強度向上効果があるため1mmを超えてもよい。
粒径は、顕微鏡を用いて短径、長径を測定して球相当粒子径に換算した値を用い、100個の平均値である。その他市販の動的光散乱法、レーザー回折・散乱法、画像イメージング法などを用いてもよい。
木質系フィラーを含む天然充填材の配合量は、20〜60質量%であり、25〜55質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましい。20質量%未満では、射出成形用樹脂材料の粘度が低すぎて射出成形機のシリンダ内での滞留、逆流が起こりやすく、ノズルから樹脂材料が設定値どおりに吐出されない。また、離型性も悪くなるため成形不良が起こりやすい。60質量%を超えると樹脂材料の粘度が高くなり過ぎるため、シリンダ内詰まりが起こりやすい。また、シリンダ内詰まりを避けるために、射出成形用樹脂材料を配合した後、混練ロール装置や二軸押出混練装置などの溶融混練装置で十分に混練して、冷却後にこれを粉砕して射出成形に用いるのが好ましい。
化学充填材には無機充填材、合成充填材がある。無機充填材には、炭素繊維やカーボンブラック、活性炭、グラファイトなどの炭素系充填材、鉄、銅、ニッケル、アルミニウムなどの金属系充填材、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライトなどの酸化物系充填材、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの水酸化物系充填材、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどの炭酸塩系充填材、硫酸カルシウムなどの硫酸塩系充填材、タルク、クレー、マイカ、ケイ酸カルシウム、ガラス、ガラス中空球、ガラス繊維などのケイ酸塩系充填材、その他チタン酸カルシウムやチタン酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、硫化カドミなどが挙げられる。合成充填材には、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系、ウレタン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、アセテート系、アラミド系、ナイロン系、ビニロン系充填材などのプラスチック系充填剤が挙げられる。
化学充填材の粒径は、0.1〜500μmが好ましく、0.3〜100μmがより好ましく、0.5〜50μmが特に好ましい。0.1μm未満では取り扱い性が悪く、500μmを超えると樹脂材料中における分散性や充填率、樹脂の流動性が低下する。
粒径は、上記と同様に顕微鏡を用いて短径、長径を測定して球相当粒子径に換算した値を用い、100個の平均値である。その他市販の動的光散乱法、レーザー回折・散乱法、画像イメージング法などを用いてもよい。
化学充填材の配合量は、20〜90質量%であり、30〜80質量%が好ましく、45〜75質量%がより好ましい。20質量%未満では、射出成形用樹脂材料の粘度が低すぎて射出成形機のシリンダ内での滞留、逆流が起こりやすく、ノズルから樹脂材料が設定値どおりに吐出されない。また、離型性も悪くなるため成形不良が起こりやすい。90質量%を超えると樹脂材料の粘度が高くなりすぎるため、シリンダ内詰まりが起こりやすい。また、シリンダ内詰まりを避けるために、射出成形用樹脂材料を配合した後、混練ロール装置や二軸押出混練装置などの溶融混練装置で十分に混練して、冷却後にこれを粉砕して射出成形に用いるのが好ましい。
充填材の形状は前記で挙げた繊維状や粉状の他、針状、板状、球状、粒状などがあるがいずれの形状であってもよい。また、天然充填材と化学充填剤を併用してもよい。
本発明の射出成形用樹脂材料は、有機溶媒可溶なリグニンを、天然充填剤を配合する場合は、射出成形用樹脂材料中の5〜80質量%含むことを特徴とする射出成形用樹脂材料である。リグニンを好ましくは10〜60質量%、また、さらに20〜50質量%含む樹脂材料とすることがより好ましい。80質量%を超えると、リグニンの融点が高いため樹脂の流動性が低下して射出成形機のシリンダ内詰まりが起こりやすく、さらに成形体の強度が低下する恐れがある。また、5質量%未満では、化石資源の削減効果や耐熱性が得られない。
本発明の射出成形用樹脂材料は、有機溶媒可溶なリグニンを、化学充填剤を配合する場合は、射出成形用樹脂材料中の1〜80質量%含むことを特徴とする射出成形用樹脂材料である。リグニンを好ましくは5〜60質量%、また、さらに10〜50質量%含む樹脂材料とすることがより好ましい。80質量%を超えると、リグニンの融点が高いため樹脂の流動性が低下して射出成形機のシリンダ内詰まりが起こりやすく、さらに成形体の強度が低下する恐れがある。また、1質量%未満では、化石資源の削減効果や耐熱性が得られない。
リグニンの重量平均分子量は、ポリスチレン換算値において、100〜7000が好ましく、さらに200〜5000がより好ましく、500〜4000であることがさらに好ましい。リグニンの重量平均分子量が、7000を超えると他の樹脂への相溶性や有機溶媒への溶解性が低下する。分子量が低すぎるとリグニンの構造を活かした樹脂組成物を得ることができない。
リグニンの基本骨格は、ヒドロキシフェニルプロパン単位を基本単位とする架橋構造の高分子である。樹木は親水性の線状高分子の多糖類(セルロースとヘミセルロース)と疎水性の架橋構造リグニンの相互侵入網目(IPN)構造を形成している。リグニンは樹木の約25質量%を占め、不規則かつ極めて複雑なポリフェノールの化学構造をしている。
本発明はリグニンを主原料とし、リグニンが有する複雑な化学構造を活かすことにある。植物からリグニンを取り出す際に、低分子量としてしまうと、複雑なポリフェノール構造を活かすことができず、高い耐熱性が得られない。また、リグニンが有するフェノール性水酸基及びアルコール性水酸基を利用し、硬化剤を用いて3次元架橋構造を形成することにある。これにより、高いガラス転移温度を有する樹脂材料及び成形体を得ることが可能となった。また、硫酸等を用いた処理方法により得たリグニンは水酸基がスルホン酸塩に置換されているため、硬化剤との反応が低く剛直な骨格が得られにくい。
リグニンの原料に特に制限は無い。杉、松、ヒノキ等の針葉樹、ブナ等の広葉樹、竹、稲わら、バガス等が使用される。樹木からリグニンを分離し取り出す方法としては、クラフト法、硫酸法、爆砕法などが挙げられる。現在、多量に製造されているリグニンの多くは、紙やバイオエタノールの原料であるセルロース製造時に残渣として得られる。入手可能なリグニンとしては、主に硫酸法により副生するリグニンスルホン酸塩があげられる。他にもアルカリリグニン、オルガノソルブリグニン、ソルボリシスリグニン、糸状菌処理木材、ジオキサンリグニン及びミルドウッドリグニン、爆砕リグニンなどがある。本発明に用いるリグニンは取り出す方法によらず、上記記載のリグニンを用いることができる。
取りだした際、リグニン以外の例えばセルロースやヘミセルロースのような成分が、多少含まれていてもよい。また、これらのリグニンをアセチル化、メチル化、ハロゲン化、ニトロ化、スルホン化、硫化ナトリウムや硫化水素との反応等によって作製されたリグニン誘導体も含む。
主原料とするリグニンを取得する方法として、水を用いた分離技術を用いた方法が好ましい。特に、水蒸気爆砕法が好ましい。水蒸気爆砕法は高温高圧の水蒸気による加水分解と、圧力を瞬時に開放することによる物理的破砕効果により、植物を短時間に破砕するものである。この方法は硫酸法、クラフト法など他の分離方法と比較し、硫酸、亜硫酸塩等を用いることなく、水のみを使用するので、クリーンな分離方法である。この方法では、リグニン中に硫黄原子を含まないリグニン、又は、硫黄原子の含有率が少ないリグニンが得られる。通常、リグニン中の硫黄原子の含有率は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。硫黄原子含有量が増大すると親水性のスルホン酸基が増加するため、有機溶剤への溶解性が低下する。本発明者らは、さらに、爆砕物から有機溶媒による抽出により、リグニンの分子量を制御し得ることを見出した。
本発明で用いるリグニンの抽出に用いる有機溶媒は、1種又は2種以上複数の混合のアルコール溶媒、アルコールと水を混合した含水アルコール溶媒、そのほかの有機溶媒または、水と混合した含水有機溶媒を使用することができる。水にはイオン交換水を使用することが好ましい。水との混合溶媒の含水率は0〜70質量%が好ましい。リグニンは水への溶解度が低いため、水のみを溶媒とするとリグニンを抽出することが困難である。また、用いる溶媒を選択することにより、得られるリグニンの重量平均分子量を制御することが可能である。
本発明の射出成形用樹脂材料は、有機溶媒可溶なリグニン、天然または化学充填材からなり、少なくとも1種の硬化剤からなると好ましい。さらに、所望の各種添加剤成分、硬化促進剤、粘度調整剤、離型剤、可塑剤(鉱油、シリコンオイル等)、滑剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤などをポリマー成分の重合時やポリマー成形体の成形加工時に配合することもできる。
本発明のリグニンの抽出に用いられる有機溶媒としては、アルコール、トルエン、ベンゼン、N−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、メチルセロソルブ(エチレングリコールモノメチルエーテル)、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン、テトラヒドロフランなどがあり、これらは二種類以上、混合して用いることができる。
アルコールには、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール、ベンジルアルコール、シクノヘキサノールなどのモノオール系とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリエタノールアミンなどのポリオールが挙げられる。また、さらに好ましくは、天然物質から得られるアルコールであることが、環境負荷低減化の観点で好ましい。具体的には、天然物質から得たメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、1,3−プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン、ヒドロキシメチルフルフラールなどが挙げられる。
本発明で用いる硬化剤としてエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂にはビスフェノールAグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールSグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールADグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などがある。また、さらに天然由来物質から得られたエポキシ樹脂であることが環境負荷低減化の観点で好ましい。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸エステル類、エポキシ化アマニ油、ダイマー酸変性エポキシ樹脂などが挙げられる。
また、本発明で用いる硬化剤としてイソシアネートが挙げられる。イソシアネートには、脂肪族系イソシアネート、脂環族系イソシアネートおよび芳香族系イソシアネートの他、それらの変性体が挙げられる。脂肪族系イソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等が挙げられ、脂環族系イソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネートが挙げられる。芳香族系イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。イソシアネート変性体としては、例えば、ウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネートビューレット、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリマー、イソホロンジイソシアネートトリマー等が挙げられる。
また、本発明で用いる硬化剤としてアルデヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物が挙げられる。アルデヒドとしては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、クロラール、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。また、ホルムアルデヒドを生成する化合物としてはヘキサメチレンテトラミンが挙げられる。特にヘキサメチレンテトラミンが好ましい。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することもできる。また、硬化性、耐熱性の面からヘキサメチレンテトラミンが好ましい。
また、本発明で用いる硬化剤としてアクリル樹脂が挙げられる。アクリル樹脂としてはアクリル酸、メタクリル酸、スチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、脂肪酸ビニルエステルから選ばれる一つ以上のモノマーを単独または共重合したものが使用できる。
また、本発明で用いる硬化剤として多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものが挙げられる。多価カルボン酸の具体例としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族多価カルボン酸や、トリメリット酸、ピロメリット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸が挙げられる。多価カルボン酸無水物の具体例としては、例えば、マロン酸無水物、コハク酸無水物、グルタル酸無水物、アジピン酸無水物、ピメリン酸無水物、スベリン酸無水物、アゼライン酸無水物、エチルナジック酸無水物、アルケニルコハク酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物等の脂肪族多価カルボン酸無水物や、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、フタル酸無水物等の芳香族多価カルボン酸無水物が挙げられる。多価カルボン酸または多価カルボン酸無水物が、リグニンが有する水酸基と反応させることにより得られるものであることが好ましい。
さらに、本発明で用いる硬化剤として不飽和多価カルボン酸または不飽和多価カルボン酸無水物が挙げられる。不飽和多価カルボン酸の具体例としては、アクリル酸、クロトン酸、α−エチルアクリル酸、α−n−プロピルアクリル酸、α−n−ブチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などが挙げられる。また、不飽和多価カルボン酸無水物の具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、シス−1,2,3,4−テトラヒドロフタル酸無水物などが挙げられる。不飽和多価カルボン酸または不飽和多価カルボン酸無水物が、リグニンが有する水酸基と反応させることにより得られるものであることが好ましい。
本発明の射出成形用樹脂材料及び成形体は硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤としては、シクロアミジン化合物、キノン化合物、三級アミン類、有機ホスフィン類、金属塩類、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール等のイミダゾール類などが挙げられる。
前記射出成形用樹脂材料は、射出成形時に加熱により流動性を持たせ、金型へ供給し、さらに加熱により硬化反応させることにより成形体を得る。射出成形用樹脂材料は、充填材の種類によって粘度が変動するため、流動性確保のために添加量を調整する必要がある。また、粘度調整剤の添加、または、あらかじめ加熱、混練により硬化を促進し分子量を増加させて粘度を調整することもできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(水蒸気爆砕リグニンの抽出法)
水蒸気爆砕リグニンとして竹を抽出原料とした。適当な大きさにカットした竹材を水蒸気爆砕装置の5Lの耐圧容器に入れ、3.5MPaの水蒸気を圧入し、5分間放置した。その後、容器を開放し、開放時に爆砕されて生じる爆砕処理物を得た。得られた爆砕処理物を水により洗浄し、水溶性成分を除去後、真空乾燥機で残存水分を除去した。得られた乾燥体100gに抽出溶媒としてアセトン1000mlを加え、3時間攪拌した後、ろ過により繊維物質を取り除いた。得られたろ液より抽出溶媒を除去し、水蒸気爆砕リグニンを得た。得られた水蒸気爆砕リグニンは常温(25℃)で粉末であり、有機溶媒に可溶であった。水蒸気爆砕リグニン中の硫黄原子の含有率は0.5質量%以下であった。また、示差屈折計を備えた東ソー株式会社製ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)(示差熱屈折形:RI−8020、ポンプ:DP−8020、脱気装置:SD−8022)にて水蒸気爆砕リグニンの分子量を測定した。多分散度の小さいポリスチレンを標準試料として用い、移動相をテトラヒドロフランとして使用し、カラムとして株式会社日立ハイテクノロジーズ製ゲルパックGL−A120SとGL−A170Sとを直列に接続して分子量測定を行った。流量は1ml/分、測定温度は25℃とした。水蒸気爆砕リグニンの重量平均分子量は、2400であった。
(リグニンの溶媒溶解性)
有機溶媒溶解性としては、前記リグニン1gを、溶媒10mlに加えて評価した。常温(25℃)で容易に溶解した場合は「○」、50〜70℃で溶解した場合は「△」、加熱しても溶解しなかった場合を「×」として、評価した。溶媒群1としてアセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、溶媒群2としてメタノール、エタノール、メチルエチルケトンとして溶解性を評価した結果、溶媒群1ではいずれも「○」、溶媒群2ではいずれも「△」の判定であった。
(射出成形用樹脂材料の作製)
前記リグニン200gに硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂198g(YDCN−700−3、東都化成株式会社製、エポキシ当量200)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン6g(和光純薬工業株式会社)、離型剤としてステアリン酸亜鉛16g、天然充填材として木粉(有限会社国見興産、セルロシン100M(粒径150μm))を280g添加し、混練ロール装置で均一になるまで混練した。得られた半硬化物を粉砕機により平均粒径1mmに粉砕し、射出成形用樹脂材料を得た。
(射出成形)
上記射出成形用樹脂材料を射出成形機に用いた。ノズル温度95℃、射出圧力13MPa、型締圧力14MPa、金型温度190℃、硬化時間2分で成形体を作製した。
(成形性評価)
射出成形した際の生産性を以下の基準で評価した。評価結果を表1に示した。実施例1の成形体は「○」の判定であり、良好な成形体が得られた。
「○」:流動性が高くシリンダ内詰まりや滞留を起こさず、射出成形ができる
「×」:射出時の流動性が低いためシリンダ内詰まりや滞留を起こし、射出成形をすることができない。
(荷重たわみ温度測定)
射出成形した成形物の耐熱性は、荷重たわみ温度を測定して評価した。荷重たわみ温度はJIS K7191−1,2 A法(1.8MPa)に準拠して測定した。
荷重たわみ温度が、190℃以上を高耐熱性とした。
〔実施例2〕
(射出成形用樹脂材料の作製)
実施例1と同様にリグニンを得た。リグニン200gに硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂198g(YDCN−700−3、東都化成株式会社製、エポキシ当量200)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン6g(和光純薬工業株式会社)、離型剤としてステアリン酸亜鉛16g、化学充填材としてシリカ粒子1130g(FB950、電気化学工業株式会社、平均粒径25μm)、微細シリカ粒子130g(SO25R、株式会社アドマテックス、平均粒径0.5μm)を添加し、混練ロール装置で均一になるまで混練した。得られた半硬化物を粉砕機により平均粒径1mmに粉砕し、射出成形用樹脂を得た。
(射出成形と成形体評価)
実施例1と同様の方法で射出成形を行った。実施例1と同様に成形性について評価したところ、「○」の判定であり、良好な成形体が得られた。
〔比較例1〕
(射出成形用樹脂材料の作製)
前記リグニン200gに硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂198g(YDCN−700−3、東都化成株式会社製、エポキシ当量200)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン6g(和光純薬工業株式会社)、離型剤としてステアリン酸亜鉛16g、充填材として木粉(有限会社国見興産、セルロシン100M(粒径150μm))を800g添加し、混練ロール装置で均一になるまで混練した。得られた半硬化物を粉砕機により平均粒径1mmに粉砕し、射出成形用樹脂材料を得た。
(射出成形と成形体評価)
実施例1と同様の方法で射出成形を行った。実施例1と同様に成形性について評価したところ、材料の流動性が悪くシリンダ内詰まりが起こり、「×」の判定であった。
〔比較例2〕
(射出成形用樹脂材料の作製)
実施例1と同様にリグニンを得た。リグニン200gに硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂198g(YDCN−700−3、東都化成株式会社製、エポキシ当量200)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン6g(和光純薬工業株式会社)、離型剤としてステアリン酸亜鉛16g、充填材としてシリカ粒子4500g(FB950、電気化学工業株式会社、平均粒径25μm)、微細シリカ粒子500g(SO25R、株式会社アドマテックス、平均粒径0.5μm)を添加し、混練ロール装置で均一になるまで混練した。得られた半硬化物を粉砕機により平均粒径1mmに粉砕し、射出成形用樹脂を得た。
(射出成形と成形体評価)
実施例1と同様の方法で射出成形を行った。実施例1と同様に成形性について評価したところ、材料の流動性が悪くシリンダ内詰まりが起こり、「×」の判定であった。
〔比較例3〕
(射出成形用樹脂材料の作製)
実施例1と同様にリグニンを得た。リグニン30g、フェノールノボラック樹脂180g(TD−2131、DIC株式会社製、水酸基当量104g/当量)に硬化剤としてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂375g(YDCN−700−3、東都化成株式会社製、エポキシ当量200)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン11g(和光純薬工業株式会社)、離型剤としてステアリン酸亜鉛3.8g、天然充填材として木粉(有限会社国見興産、セルロシン100M(粒径150μm))を400g添加し、混練ロール装置で均一になるまで混練した。得られた半硬化物を粉砕機により平均粒径1mmに粉砕し、射出成形用樹脂材料を得た。
(射出成形と成形体評価)
実施例1と同様の方法で射出成形を行った。実施例1と同様に成形性について評価したところ、「○」の判定であり、良好な成形体が得られた。
Figure 2014065825
※1 化学充填材:シリカ粒子+微細シリカ粒子
表1に示したように、5〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンで、天然充填材が20〜60質量%の範囲を外れる樹脂材料とした場合(比較例1、3)、成形性に劣る、または荷重たわみ温度が低く耐熱性に劣る材料となるが、範囲内とすることにより成形性と耐熱性に優れる。
表1に示したように、1〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンで、化学充填剤が20〜90質量%の範囲を外れる樹脂材料とした場合(比較例2)、成形性に劣るが、範囲内とすることにより成形性に優れる。

Claims (14)

  1. 天然充填材を20〜60質量%含むことを特徴とする射出成形用樹脂材料であり、5〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンであることを特徴とする射出成形用樹脂材料。
  2. 化学充填材を20〜90質量%含むことを特徴とする射出成形用樹脂材料であり、1〜80質量%が有機溶媒可溶なリグニンであることを特徴とする射出成形用樹脂材料。
  3. リグニンの重量平均分子量が、100〜7000である請求項1または2に記載の射出成形用樹脂材料。
  4. リグニンの硫黄原子含有率が、2質量%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
  5. リグニンが植物原料に水蒸気を圧入し、瞬時に圧力を開放することで植物原料を爆砕する水蒸気爆砕法によりセルロース成分、ヘミセルロース成分から分離し、有機溶媒に溶解させることにより得たリグニンである請求項1〜4のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
  6. 天然充填材が木質系フィラーであることを特徴とする請求項1または3〜5のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
  7. 化学充填材がガラス繊維、シリカ、タルク、クレー、炭素系充填材、金属系充填材、酸化物系充填材、水酸化物系充填材、炭酸塩系充填材、硫酸塩系充填材、ケイ酸塩系充填材、合成充填材のいずれかであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
  8. 少なくとも1種の硬化剤を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料。
  9. 硬化剤がエポキシ樹脂である請求項8に記載の射出成形用樹脂材料。
  10. 硬化剤がイソシアネートである請求項8に記載の射出成形用樹脂材料。
  11. 硬化剤がアルデヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物である請求項8に記載の射出成形用樹脂材料。
  12. 硬化剤がアクリル樹脂である請求項8に記載の射出成形用樹脂材料。
  13. 硬化剤が多価カルボン酸、不飽和多価カルボン酸、または多価カルボン酸無水物、不飽和多価カルボン酸無水物から1つないし2つ以上選択されたものである請求項8に記載の射出成形用樹脂材料。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の射出成形用樹脂材料を成形してなる成形体。
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