JP2001320986A - 防曇性フィルム - Google Patents

防曇性フィルム

Info

Publication number
JP2001320986A
JP2001320986A JP2000144626A JP2000144626A JP2001320986A JP 2001320986 A JP2001320986 A JP 2001320986A JP 2000144626 A JP2000144626 A JP 2000144626A JP 2000144626 A JP2000144626 A JP 2000144626A JP 2001320986 A JP2001320986 A JP 2001320986A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
layer
film
sorbitan
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000144626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001320986A5 (ja
Inventor
Sanehiro Yamamoto
本 実 裕 山
Hiroshi Tanaka
中 博 士 田
Yasuo Tanaka
中 泰 夫 田
Mamoru Takahashi
橋 守 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2000144626A priority Critical patent/JP2001320986A/ja
Publication of JP2001320986A publication Critical patent/JP2001320986A/ja
Publication of JP2001320986A5 publication Critical patent/JP2001320986A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の防曇性フィルムは、メタロセン系
オレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭素原子
数4〜12のα- オレフィンとを共重合して得られ、密
度が880〜930kg/m3 である直鎖状低密度ポリ
エチレンと、ハイドロタルサイト類と、防曇剤とを含有
するエチレン系共重合体組成物から形成される層を有す
る単層または多層フィルムであり、該組成物中に、直鎖
状低密度ポリエチレンとハイドロタルサイト類との合計
量100重量部に対して、直鎖状低密度ポリエチレンが
60重量部以上かつ80重量部未満の量で含まれ、ハイ
ドロタルサイト類が20重量部を超え、かつ40重量部
以下の量で含まれ、防曇剤が0.5〜5重量部の量で含
まれていることを特徴とする。 【効果】上記防曇性フィルムは、従来の農業用フィルム
と比べ、防曇性および防曇持続性に優れ、その防曇持続
性の経時的低下度が少なく、しかも、耐久性、透明性、
強靱性等に優れ、農業用フィルム等の用途に使用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、単層または多層構造の防
曇性フィルムに関し、さらに詳しくは、たとえば農業用
フィルムなどの用途に使用できる防曇性フィルムに関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】農業上の促成栽培を目的としたハ
ウス栽培、トンネル栽培およびマルチ栽培などでは、一
般に被覆材として各種熱可塑性樹脂からなる農業用フィ
ルムが多量に使用されている。このような農業用フィル
ムとしては、たとえばポリ塩化ビニルフィルム、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンフィル
ムなどがあり、中でも、ポリ塩化ビニルフィルムは、保
温性、透明性、強靱性(機械的強度特性)等に優れてい
るため最も多く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリ塩化ビニルフィルム
は、防塵性および展張作業性が若干劣る上、焼却廃棄時
に有毒ガスを発生する等の問題がある。ここに、「保温
性」とは、昼間に太陽熱を吸収して温度の上昇した大地
から、夜間に放出される輻射線を吸収、反射してハウ
ス、トンネル等の内部の温度(気温および地温)を保持
する性能をいう。
【0004】また、「防塵性」とは、ある一定期間使用
後の塵埃付着等によるフィルムの透明性の低下を抑制す
る性能をいう。さらに、「展張作業性」とは、フィルム
のベタツキによる取扱い易さの良否を表わす。
【0005】一方、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主
成分とするフィルムは、ポリ塩化ビニルフィルムに比
べ、廃棄物処理の点では優れるものの、強靱性に劣り、
展張作業性および防塵性が不充分である。
【0006】また、ポリエチレンを農業用フィルムに適
用した場合、このフィルムは、上記エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を主成分とするフィルムに比べ、展張作業性
と防塵性が改善されているものの、未だ不充分であり、
直鎖状エチレン・α- オレフィン共重合体フィルムより
も強靱性に劣るという問題がある。
【0007】さらに、ポリオレフィン系樹脂フィルムの
保温性を添加剤により改良した農業用フィルムとして
は、低密度ポリエチレンまたはエチレン・酢酸ビニル共
重合体に酸化硅素を添加してなる被覆用フィルムがあ
る。
【0008】しかしながら、このような農業用フィルム
は、ポリエチレン系樹脂フィルムの保温性が改良されて
いるものの、ポリ塩化ビニルフィルムと比べ、強靱性、
透明性が不充分である。
【0009】このようなポリエチレン系樹脂フィルムの
強靱性を改善するため、近年直鎖状低密度ポリエチレン
の強靱性を利用する農業用フィルムが考案されるように
なってきている。たとえば特開昭58−160146号
公報では、直鎖状低密度ポリエチレンを主体とする基材
層と、界面活性剤を含む従来の製造法によるポリエチレ
ン系樹脂等とからなる層とを積層した防曇性の良好な農
業用多層フィルムが提案されている。この農業用多層フ
ィルムは、強靱性が改善されているものの、保温性のよ
り高い樹脂あるいは添加剤の利用が検討されていないた
め、ポリ塩化ビニルフィルムに比べ、保温性がかなり劣
る。
【0010】また特開平1−182037号公報では、
農業用多層(積層)フィルムが提案されており、この農
業用多層フィルムは、外層が線状エチレン・α- オレフ
ィン共重合体を主成分とするポリエチレン系樹脂と無機
化合物とで形成されており、かつ、内層がエチレン・酢
酸ビニル共重合体を主成分とするポリエチレン系樹脂と
無機化合物と防曇剤とで形成されている。特開平1−1
82037号公報に記載されている農業用多層フィルム
は、良好な保温性、防塵性、展張作業性、透明性、耐久
性を兼ね備え、しかも極めて優れた強靱性を有するとさ
れている。
【0011】しかしながら、従来の上記のような農業用
多層フィルムには、防曇持続性、透明性、強靱性等にお
いて改良の余地がある。したがって、上述した従来の農
業用フィルム(単層および多層フィルム)と比べ、防曇
持続性の経時的低下度が少なく、しかも、透明性、強靱
性等に優れ、農業用フィルム等の用途に使用できる防曇
性フィルムの出現が望まれている。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の農業用フィル
ムと比べ、防曇持続性の経時的低下度が少なく、しか
も、透明性、強靱性等に優れ、農業用フィルム等の用途
に使用できる防曇性フィルムを提供することを目的とし
ている。
【0013】
【発明の概要】本発明に係る防曇性フィルムは、メタロ
セン系オレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと炭
素原子数4〜12のα- オレフィンとを共重合して得ら
れ、密度が880〜930kg/m3 である直鎖状低密
度ポリエチレン(A)と、ハイドロタルサイト類(B)
と、防曇剤(C)とを含有するエチレン系共重合体組成
物(1)から形成される層[1]を有してなり、該組成
物(1)中に、直鎖状低密度ポリエチレン(A)とハイ
ドロタルサイト類(B)との合計量100重量部に対し
て、直鎖状低密度ポリエチレン(A)が60重量部以上
かつ80重量部未満の量で含まれ、ハイドロタルサイト
類(B)が20重量部を超え、かつ40重量部以下の量
で含まれ、防曇剤(C)が0.5〜5重量部の量で含ま
れていることを特徴としている。
【0014】前記直鎖状低密度ポリエチレン(A)は、
40重量%以下の量で高圧法低密度ポリエチレン(D)
を含有していてもよい。本発明に係る防曇性フィルム
は、単層構造であってもよいし、また2層以上の多層構
造であってもよい。
【0015】本発明に係る好ましい多層構造の防曇性フ
ィルムは、前記層[1]の片面に、密度が925〜94
5kg/m3 のポリエチレン(E)からなる外層[2]
が積層されてなる2層フィルムであり、該2層フィルム
全体の厚みに対する前記層[1]の厚みの比率が50%
以上である。
【0016】また、本発明に係る特に好ましい多層構造
の防曇性フィルムは、前記層[1]の片面に、密度が9
25〜945kg/m3 のポリエチレン(E)からなる
外層[2]が積層され、かつ、層[1]の他方の片面
に、防曇剤(C)を0.5〜5重量%含むポリオレフィ
ン系樹脂(F)からなる内層[3]が積層されてなる3
層フィルムであり、該3層フィルム全体の厚みに対する
前記層[1]の厚みの比率が50%以上である。
【0017】該3層フィルムにおいては、前記外層
[2]を形成するポリエチレン(E)の密度(dE)と、
内層[3]を形成するポリオレフィン系樹脂(F)の密
度(dF)とは、通常、dE ≧dF を満足する関係にあ
る。
【0018】前記防曇剤(C)としては、ポリオキシエ
チレン基含有成分を15〜50重量%含有する防曇剤
(C1)が特に好ましい。
【0019】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る防曇性フィル
ムについて具体的に説明する。本発明に係る防曇性フィ
ルムは、特定の直鎖状低密度ポリエチレン共重合体
(A)、ハイドロタルサイト類(B)および防曇剤
(C)および必要に応じて高圧法低密度ポリエチレン
(D)を含有するエチレン系共重合体組成物(1)から
形成される層[1]を有する。
【0020】本発明に係る防曇性フィルムは、このよう
な層[1]からなる単層構造のフィルム(単層フィル
ム)であってもよいし、また、このような層[1]を有
する2層以上の多層構造を有するフィルム(多層フィル
ム)であってもよい。
【0021】エチレン系共重合体組成物(1)からなる
層[1] まず、本発明で用いられるエチレン系共重合体組成物
(1)を構成する各成分について説明する。
【0022】[直鎖状低密度ポリエチレン(A)]本発
明で用いられるエチレン系共重合体組成物(1)を構成
する直鎖状低密度ポリエチレン(A)は、メタロセン系
オレフィン重合用触媒を用いて調製されたエチレンと炭
素原子数4〜12のα- オレフィンとの共重合体であ
る。
【0023】エチレンとの共重合に用いられる炭素原子
数4〜12のα- オレフィンとしては、具体的には、1-
ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンなどが挙げられ
る。これらの中では、炭素原子数4〜10のα- オレフ
ィン、特に炭素原子数4〜6のα- オレフィンが好まし
い。
【0024】上記のような直鎖状低密度ポリエチレン
(A)は、単独で、または2種以上組合わせて用いるこ
とができる。本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチ
レン(A)は、エチレンから導かれる構成単位が50重
量%以上100重量%未満、好ましくは55〜99重量
%、さらに好ましくは65〜98重量%、特に好ましく
は70〜96重量%の量で存在し、炭素原子数4〜12
のα- オレフィンから導かれる構成単位が50重量%以
下、好ましくは1〜45重量%、さらに好ましくは2〜
35重量%、特に好ましくは4〜30重量%の量で存在
することが望ましい。
【0025】直鎖状低密度ポリエチレン(A)の組成
は、通常10mmφの試料管中で約200mgの共重合
体を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させ
た試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120
℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅150
0Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μse
c.の条件下で測定して決定される。
【0026】また、本発明で用いられる直鎖状低密度ポ
リエチレン(A)は、密度が880〜930kg/m
3 、好ましくは890〜925kg/m3 、さらに好ま
しくは895〜920kg/m3 、特に好ましくは90
0〜915kg/m3 の範囲にある。なお、密度は、1
90℃における2.16kg荷重でのメルトフローレー
ト(MFR)測定時に得られるストランドを120℃で
1時間熱処理し、1時間かけて室温まで徐冷したのち、
密度勾配管で測定する。
【0027】また、この直鎖状低密度ポリエチレン
(A)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 1
238−65T,190℃、荷重2.16kg)は、通
常0.1〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/
10分、さらに好ましくは0.5〜2g/10分の範囲
にある。
【0028】この直鎖状低密度ポリエチレン(A)のG
PCよって測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重
量平均分子量、Mn=数平均分子量)は、通常1.5〜
5.0、好ましくは1.8〜3.5、さらに好ましくは
2.0〜3.0の範囲にある。
【0029】なお、分子量分布(Mw/Mn)は、ミリ
ポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測
定した。分離カラムは、TSK GNH HTであり、
カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、
カラム温度は140℃とし、移動相にはO-ジクロロベン
ゼン[和光純薬工業(株)製]および酸化防止剤として
BHT[武田薬品工業(株)製]0.025重量%を用
い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量
%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検
出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、
分子量がMw<1000およびMw>4×106 につい
ては東ソー(株)製を用い、1000≦Mw≦4×10
6 についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
【0030】また、直鎖状低密度ポリエチレン(A)
は、23℃におけるn-デカン可溶成分量分率(W(重量
%))と密度(d)とが下記に示される関係を満たして
いることが好ましい。
【0031】W<80×exp(−100(d−0.8
8))+0.1 なお、直鎖状低密度ポリエチレン(A)のn-デカン可溶
成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分布が狭い)の
測定は、直鎖状低密度ポリエチレン約3gをn-デカン4
50mlに加え、145℃で溶解した後23℃まで冷却
し、濾過によりn-デカン不溶部を除き、濾液よりn-デカ
ン可溶部を回収することにより行なわれる。
【0032】さらに、直鎖状低密度ポリエチレン(A)
は、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱曲
線の最大ピーク位置の温度〔Tm(℃)〕と密度〔d
(g/cm3 )〕とが、 Tm<400×d−250 好ましくは Tm<450×d−297 さらに好ましくは Tm<500×d−344 特に好ましくは Tm<550×d−391 で示される関係を満たしていることが望ましい。
【0033】なお、示差走査型熱量計(DSC)により
測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)は、
試料約5mgをアルミパンに詰め10℃/分で200℃
まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃/分
で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸
熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー社製
DSC-7 型装置を用いる。
【0034】このように、n-デカン可溶成分量分率
(W)と密度(d)との関係、そして示差走査型熱量計
(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク
位置の温度(Tm)と密度(d)との関係が上記のよう
な関係を有するような直鎖状低密度ポリエチレン(A)
は組成分布が狭いと言える。
【0035】また、本発明で用いられる直鎖状低密度ポ
リエチレン(A)は、GPC−IRによる高分子量側の
分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐数の平均値を
2とするとき、 B1 ≧ B2 であることが好ましい。
【0036】ここに、GPC−IRによる高分子量側の
分岐数の平均値(B1 )とは、GPCによって分子量分
別された高分子溶出量の累積重量分率が15〜85%
(すなわち低分子量領域15%、高分子量領域15%を
除く高分子溶出成分)の範囲で各フラクション毎に測定
された分岐数の測定値群を、GPC溶出曲線のピーク位
置の分子量で2分割したもののうち、高分子量側の値の
平均値である。一方、低分子量側の分岐数の平均値(B
2 )とは、2分割したもののうち、低分子量側の平均値
である。
【0037】上記B1 およびB2 の測定条件は、次の通
りである。 測定装置:パーキン・エルマー 1760X カラム:東ソー(株)製TSKゲル GMH-HT(7.5mmI.
D.×600mm)×1 溶離剤(eluent):MP−Jを0.05%含有のo-ジク
ロロベンゼン(ODCB)[和光純薬工業(株)製、ex
tra pure grade] カラム温度:140℃ サンプル濃度:0.1%(weight/volume) 射出容量(inj.volume):100マイクロリットル 検出器:MCT 分解能:8cm-1 このB1 とB2 が上記のような関係にある直鎖状低密度
ポリエチレン(A)は、組成分布が狭く、しかもローポ
リマーが少ないので、ベトツキが少ない。したがって、
上記のような直鎖状低密度ポリエチレン(A)を用いる
と、防塵性に優れた防曇性フィルムを得ることができ
る。
【0038】また、この直鎖状低密度ポリエチレン
(A)からなるフィルムは、光線透過率の経時的低下が
非常に小さいため、このようなフィルムをたとえば農業
用フィルムとして使用すると、長期に亘って展張するこ
とが可能である。
【0039】上記のような直鎖状低密度ポリエチレン
(A)は、シングルサイト触媒たとえば特開平6−97
24号公報、特開平6−136195号公報、特開平6
−136196号公報、特開平6−207057号公報
等に記載されているメタロセン触媒成分を含む、いわゆ
るメタロセン系オレフィン重合用触媒の存在下に、エチ
レンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンとを、得ら
れる共重合体の密度が880〜930kg/m3 となる
ように共重合させることによって製造することができ
る。
【0040】このようなメタロセン系触媒は、通常、シ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも1
個有する周期律表第IVB族の遷移金属化合物からなるメ
タロセン触媒成分(a)、有機アルミニウムオキシ化合
物触媒成分(b)、微粒子状担体(c)、および必要に
応じて有機アルミニウム化合物触媒成分(d)、イオン
化イオン性化合物触媒成分(e)から形成される。
【0041】本発明で好ましく用いられるメタロセン触
媒成分(a)としては、シクロペンタジエニル骨格を有
する配位子を少なくとも1個有する周期律表第IVB族の
遷移金属化合物がある。このような遷移金属化合物とし
ては、たとえば下記の一般式[I]で示される遷移金属
化合物が挙げられる。
【0042】ML1 x ・・・ [I] 式中、xは、遷移金属原子Mの原子価である。Mは、周
期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原子であり、具体
的には、ジルコニウム、チタン、ハフニウムである。中
でも、ジルコニウムが好ましい。
【0043】L1 は、遷移金属原子Mに配位する配位子
であり、これらのうち、少なくとも1個の配位子L1
は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子である。
上記のような遷移金属原子Mに配位するシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子L1 としては、具体的には、
シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル
基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシク
ロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニ
ル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチルエ
チルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジ
エニル基等のアルキル置換シクロペンタジエニル基、あ
るいはインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル
基、フルオレニル基などが挙げられる。これらの基は、
ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されて
いてもよい。
【0044】上記一般式[I]で表わされる化合物がシ
クロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上含む場合
には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有す
る基同士は、エチレン、プロピレン等のアルキレン基、
イソプロピリデンジフェニルメチレン等の置換アルキレ
ン基、シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニ
ルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリ
レン基などを介して結合されていてもよい。
【0045】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外の配位子L1 は、炭素原子数1〜12の炭化水素
基;メトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のア
リーロキシ基;トリメチルシリル基、トリフェニルシリ
ル基等のトリアルキルシリル基;SO3R (Rはハロゲ
ンなどの置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8の
炭化水素基)、ハロゲン原子または水素原子である。
【0046】炭素原子数1〜12の炭化水素基として
は、メチル基等のアルキル基、シクロペンチル基等のシ
クロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル
基等のアラルキル基などが挙げられる。
【0047】SO3R で表わされる配位子としては、具
体的には、P-トルエンスルホナト基、メタンスルホナト
基、トリフルオロメタンスルホナト基などが挙げられ
る。有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)とし
ては、アルミノオキサンが好ましく用いられる。具体的
には、式 −Al(R)O− [ただし、Rはアルキル基である] で表わされる繰り返し単位が通常3〜50程度のメチル
アルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、メチルエ
チルアルミノオキサン等が用いられる。
【0048】このようなアルミノオキサンは、従来公知
の製法で調製することができる。オレフィン重合用触媒
の調製で用いられる微粒子状担体(c)は、無機あるい
は有機の化合物であって、粒径が通常10〜300μm
程度であり、好ましくは20〜200μmの顆粒状ない
し微粒子状の固体である。
【0049】無機担体としては多孔質酸化物が好まし
く、具体的には、SiO2、Al23、MgO、Zr
2、TiO2 、B23、CaO、ZnO、BaO、S
nO2等またはこれらの混合物を例示することができ
る。なお、上記無機酸化物には、少量のNa2CO3等の
炭酸塩、Al2(SO43 等の硫酸塩、KNO3 等の硝
酸塩、Li2O 等の酸化物を含有していても差し支えな
い。
【0050】このような担体は、その種類および製法に
より性状は異なるが、本発明で好ましく用いられる担体
は、比表面積が50〜1000m2/g 、好ましくは1
00〜700m2/g であり、細孔容積が0.3〜2.
5cm3/g であることが望ましい。
【0051】この担体は、必要に応じて100〜100
0℃、好ましくは150〜700℃で焼成して用いられ
る。また、微粒子状担体として用いられる有機化合物と
しては、エチレン、4-メチル-1- ペンテン等の炭素原子
数2〜14のα- オレフィンを主成分として生成される
(共)重合体、あるいはビニルシクロヘキサン、スチレ
ンを主成分として生成される(共)重合体を例示するこ
とができる。
【0052】メタロセン系触媒の調製において必要に応
じて用いられる有機アルミニウム化合物触媒成分(d)
としては、具体的には、トリメチルアルミニウム等のト
リアルキルアルミニウム、イソプレニルアルミニウム等
のアルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロ
リド等のジアルキルアルミニウムハライド、メチルアル
ミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウムセス
キハライド、メチルアルミニウムジクロリド等のアルキ
ルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウムハイ
ドライド等のアルキルアルミニウムハイドライドなどを
例示することができる。
【0053】イオン化イオン性化合物触媒成分(e)と
しては、たとえばUSP−5,321,106号公報に
記載されたトリフェニルボロン、MgCl2、Al
23、SiO2−Al23 等のルイス酸;トリフェニル
カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート等のイオン性化合物;ドデカボラン、ビスn-ブチ
ルアンモニウム(1-カルベドデカ)ボレート等のカルボ
ラン化合物が挙げられる。
【0054】本発明で用いられる直鎖状低密度ポリエチ
レン(A)は、上記のようなメタロセン触媒成分
(a)、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分
(b)、微粒子状担体(c)、および必要に応じて有機
アルミニウム化合物触媒成分(d)、イオン化イオン性
化合物触媒成分(e)を含むオレフィン重合用触媒の存
在下に、気相、またはスラリー状あるいは溶液状の液相
で種々の条件で、エチレンと炭素原子数4〜12のα-
オレフィンとを共重合させることにより得ることができ
る。
【0055】スラリー重合法または溶液重合法において
は、不活性炭化水素を溶媒としてもよいし、オレフィン
自体を溶媒とすることもできる。重合を実施する際に
は、上記のようなメタロセン系オレフィン重合用触媒
は、重合反応系内の遷移金属原子の濃度で、通常10-8
〜10-3グラム原子/リットル、好ましくは10-7〜1
-4グラム原子/リットルの量で用いられることが望ま
しい。
【0056】また、重合に際して、担体に担持されてい
る有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)および
有機アルミニウム化合物触媒成分(d)に加えて、さら
に担持されていない有機アルミニウムオキシ化合物触媒
成分(b)および/または有機アルミニウム化合物触媒
成分(d)を用いてもよい。この場合、担持されていな
い有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)および
/または有機アルミニウム化合物触媒成分(d)に由来
するアルミニウム原子(Al)と、メタロセン触媒成分
(a)に由来する遷移金属原子(M)との原子比[Al
/M]は、5〜300、好ましくは10〜200、さら
に好ましくは15〜150の範囲である。
【0057】スラリー重合法における重合温度は、通常
−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲であ
り、溶液重合法における重合温度は、通常−50〜50
0℃、好ましくは0〜400℃の範囲である。また、気
相重合法における重合温度は、通常0〜120℃、好ま
しくは20〜100℃の範囲である。
【0058】重合圧力は、通常常圧ないし100kg/
cm2 、好ましくは2〜50kg/cm2 の加圧条件下
であり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの
方式においても行なうことができる。
【0059】本発明においては、上記直鎖状低密度ポリ
エチレン(A)の調製に際し、必要に応じて(1) 多段重
合、(2) 液相と気相の多段重合、または(3) 液相での予
備重合を行なった後に気相での重合を行なう等の手段を
採用することができる。本発明においては、上記(1) の
多段重合が好ましい。
【0060】多段重合法としては、たとえば、次のよう
な多段重合法が挙げられる。 [1]上記一般式[I]で表わされるシクロペンタジエ
ニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IVB族の遷移
金属化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物からな
るメタロセン触媒成分と、有機アルミニウムオキシ化合
物触媒成分とを含むメタロセン系触媒の存在下に、エチ
レンと炭素原子数4〜12のα-オレフィンとを共重合
させ、エチレン・α- オレフィン共重合体(A−1)を
製造する工程と、[2]上記共重合反応が行なわれる重
合器とは異なる重合器において、上述した一般式[I]
で表わされるシクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IVB族の遷移金属化合物から選ばれる
少なくとも1種の化合物からなるメタロセン触媒成分
と、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分とを含むメ
タロセン系触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数4〜
12のα-オレフィンとを共重合させ、エチレン・α-
オレフィン共重合体(A−2)を製造する工程とを含む
オレフィンの多段重合法が挙げられる。ただし、工程
[1]における製造条件と工程[2]における製造条件
とは異なる。このような製造条件としては、たとえばメ
タロセン触媒成分の種類および量、有機アルミニウムオ
キシ化合物触媒成分の種類および量、あるいはエチレン
とα- オレフィンとのモル比などが挙げられる。
【0061】上記共重合工程[1]および/または
[2]において用いられるメタロセン系触媒が、メタロ
セン触媒成分(a)および有機アルミニウムオキシ化合
物触媒成分(b)に加え、有機アルミニウム化合物触媒
成分(d)を含む触媒であってもよく、また、微粒子状
担体(c)にメタロセン触媒成分(a)および有機アル
ミニウムオキシ化合物触媒成分(b)が担持された固体
触媒であってもよい。また、これらのメタロセン系触媒
は、微粒子状担体(c)にメタロセン触媒成分(a)お
よび有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)が担
持された固体触媒成分にオレフィンが予備重合されてな
る予備重合触媒であってもよい。さらに、これらのメタ
ロセン系触媒は、上記固体触媒(固体触媒成分)と有機
アルミニウム化合物触媒成分(d)とからなる触媒、あ
るいは上記予備重合触媒(予備重合触媒成分)と有機ア
ルミニウム化合物触媒成分(d)とからなる触媒であっ
てもよい。
【0062】この多段重合法では、直列に結合した複数
の重合器を用いて、先ず上記のエチレン・α- オレフィ
ン共重合体(A−1)を製造し、次いで、エチレン・α
- オレフィン共重合体(A−1)の製造に用いた重合器
とは異なる重合器にエチレン・α- オレフィン共重合体
(A−1)を導入し、エチレン・α- オレフィン共重合
体(A−1)の存在下にエチレン・α- オレフィン共重
合体(A−2)を製造することができる。
【0063】また、複数の重合器を並列に結合し、各重
合器において、それぞれエチレン・α- オレフィン共重
合体(A−1)、(A−2)を製造し、次いで、両共重
合体をブレンドすることもできる。
【0064】本発明においては、直鎖状低密度ポリエチ
レン(A)は、直鎖状低密度ポリエチレン(A)とハイ
ドロタルサイト類(B)との合計量100重量部に対し
て、60重量部以上かつ80重量部未満、好ましくは7
0重量部以上かつ80重量部未満の量で用いられる。
【0065】また、本発明においては、直鎖状低密度ポ
リエチレン(A)の一部を後述の高圧法低密度ポリエチ
レン(D)で代替することもできる。 [ハイドロタルサイト類(B)]本発明で用いられるエ
チレン系共重合体組成物(1)を構成するハイドロタル
サイト類(B)としては、具体的には、 式 M2+ 1-xAlx(OH)2(An-x/n・mH2O [式中、M2+は、Mg、CaまたはZnの二価金属イオ
ンであり、An-は、Cl- 、Br- 、I- 、NO3 2-
ClO4-、SO4 2- 、CO2 2-、SiO3 2- 、HPO4 2-
、HBO3 2- 、PO4 2- 等のアニオンであり、xは、
0<x<0.5 の条件を満足する数値であり、mは、
0≦m≦2 の条件を満足する数値である]で表わされ
る無機複合化合物およびその焼成物などが挙げられる。
これらの中でも、特に上記式で表わされる無機複合化合
物の焼成物が好ましい。
【0066】上記のようなハイドロタルサイト類(B)
は、1種単独で、あるいは2種以上組合わせて用いるこ
とができる。ハイドロタルサイト類(B)の平均粒径
は、10μm以下、好ましくは5μm以下、さらに好ま
しくは3μm以下であることが望ましい。
【0067】ハイドロタルサイト類(B)の平均粒径が
上記範囲以内であれば、透明性に優れたフィルムを得る
ことができる。上記ハイドロタルサイト類(B)は、直
鎖状低密度ポリエチレン(A)およびハイドロタルサイ
ト類(B)100重量部に対して、20重量部を超え、
かつ40重量部以下、好ましくは20重量部を超え、か
つ30重量部以下の量で用いられる。
【0068】ハイドロタルサイト類(B)を上記のよう
な量で用いると、防曇持続性に非常に優れるとともに保
温性に優れるフィルムを得ることができる。 [防曇剤(C)]本発明で用いられるエチレン系共重合
体組成物(1)を構成する防曇剤(C)としては、具体
的には、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジス
テアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタン
ジパルミテート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタ
ンジベヘネート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンジラウレート等のソルビタン系界面活性剤;グリセリ
ンモノラウレート、グリセリンジラウレート、ジグリセ
リンモノパルミテート、ジグリセリンジパルミテート、
グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレー
ト、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジス
テアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリ
ンジラウレート等のグリセリン系界面活性剤;ポリエチ
レングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコ
ールモノパルミネート等のポリエチレングリコール系界
面活性剤;トリメチロールプロパンモノステアレート等
のトリメチロールプロパン系界面活性剤;ラウリルジエ
タノールアミン、オレイルジエタノールアミン、ステア
リルジエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミ
ド、オレイルジエタノールアミド、ステアリルジエタノ
ールアミド等のジエタノールアルキルアミン系およびジ
エタノールアルキルアミド系界面活性剤;ペンタエリス
リトールモノパルミテート等のペンタエリスリトール系
界面活性剤およびポリオキシエチレンソルビタンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレ
ート、ソルビタン- ジグリセリン縮合体のモノおよびジ
ステアレートなどが挙げられる。これらは、単独で、ま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0069】本発明で好ましく用いられる防曇剤(C)
は、ポリオキシエチレン基含有成分を15〜50重量%
含有する防曇剤(C1)である。この防曇剤(C1)
は、2種以上の非イオン系界面活性剤の混合物からな
り、かつ該混合物中に、ポリオキシエチレン基含有成分
を15〜50重量%、好ましくは20〜45重量%、さ
らに好ましくは25〜40重量%含有している。ただ
し、ジエタノールアルキルアミンおよび脂肪酸ジエタノ
ールアミドは、本発明で用いられるポリオキシエチレン
基含有成分から除く。ポリオキシエチレン基含有成分を
上記割合で用いると、得られる組成物は成形性に優れ、
その組成物から得られるフィルムは、防曇性および防曇
持続性に優れている。
【0070】このポリオキシエチレン基含有成分は、
(−CH2CH2O−)n Hで示されるポリオキシエチレ
ン基の該式において、nが2〜10であり、かつ、親水
性と親油性とのバランス(hydrophilic-lipophilic bal
ance)の指標であるHLB値が5〜12であることが好
ましい。
【0071】本発明で防曇剤(C1)として好ましく用
いられる2種以上の非イオン系界面活性剤の混合物は、
グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエタノールアルキ
ルアミンおよび脂肪酸ジエタノールアミドからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の成分(i)と、グリセリン
脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル)、ポリグリセリン
脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオキシ
エチレンポリグリセリン脂肪酸エステル)およびソルビ
タン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種のポリオキシエチレン基含有
成分(ii)とからなる。
【0072】上記グリセリン脂肪酸エステルとしては、
具体的には、グリセリンモノミリステート、グリセリン
ジミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリセ
リンジパルミテート、グリセリンモノステアレート、グ
リセリンジステアレート、グリセリンモノオレート、グ
リセリンジオレート、グリセリンモノラウレート、グリ
セリンジラウレート、グリセリンモノベヘネート、グリ
セリンジベヘネートなどの高級脂肪酸エステル、および
これら2種以上の混合物が挙げられる。中でも、グリセ
リンモノステアレートが特に好ましい。
【0073】上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとして
は、具体的には、ジグリセリンモノミリステート、ジグ
リセリンジミリステート、ジグリセリンモノパルミテー
ト、ジグリセリンジパルミテート、ジグリセリンモノス
テアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリ
ンモノオレート、ジグリセリンジオレート、ジグリセリ
ンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリ
セリンモノベヘネート、ジグリセリンジベヘネート等の
ジグリセリン脂肪酸エステル;トリグリセリンモノミリ
ステート、トリグリセリンジミリステート、トリグリセ
リンモノパルミテート、トリグリセリンジパルミテー
ト、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリン
ジステアレート、トリグリセリンモノオレート、トリグ
リセリンジオレート、トリグリセリンモノラウレート、
トリグリセリンジラウレート、トリグリセリンモノベヘ
ネート、トリグリセリンジベヘネート等のトリグリセリ
ン脂肪酸エステルなどの高級脂肪酸エステル、およびこ
れら2種以上の混合物が挙げられる。中でも、ジグリセ
リンモノステアレート、ジグリセリンジステアレートお
よびこれらの混合物が特に好ましい。
【0074】上記ソルビタン脂肪酸エステルは、ソルビ
タン混合物と高級脂肪酸とのエステルである。ソルビタ
ンは、一般に、ソルビット1分子脱水物である1,4-ソル
ビタン、3,6-ソルビタン、1,5-ソルビタン、およびソル
ビット2分子脱水物である1,4,3,6-ソルビドの混合物と
して工業的に製造されている。高級脂肪酸としては、ラ
ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
ミリスチン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。
【0075】ソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体
的には、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウ
レート、ソルビタントリラウレート、ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンジパルミテート、ソルビタント
リパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノミリステー
ト、ソルビタンジミリステート、ソルビタントリミリス
テート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンジベヘ
ネート、ソルビタントリベヘネートなどの高級脂肪酸エ
ステル、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げら
れる。中でも、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンジステアレートおよびこれらの混合物が特に好まし
い。
【0076】上記ジエタノールアルキルアミンとして
は、具体的には、ステアリルジエタノールアミン、ラウ
リルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミ
ン、ミリスチルジエタノールアミンなどの化合物を挙げ
ることができる。
【0077】上記脂肪酸ジエタノールアミドとしては、
具体的には、ステアリン酸ジエタノールアミド、ラウリ
ン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールア
ミド、オレイン酸ジエタノールアミドなどの化合物を挙
げることができる。
【0078】上記グリセリン脂肪酸エステルのエチレン
オキシド付加物としては、具体的には、具体例として上
記したグリセリン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付
加物、たとえばジオキシエチレングリセリンミリステー
ト(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ジオキシエ
チレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリエ
ステルを含む)、ジオキシエチレングリセリンステアレ
ート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、トリオキ
シエチレングリセリンミリステート(モノ、ジおよびト
リエステルを含む)、トリオキシエチレングリセリンパ
ルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ト
リオキシエチレングリセリンステアレート(モノ、ジお
よびトリエステルを含む)、テトラオキシエチレングリ
セリンミリステート(モノ、ジおよびトリエステルを含
む)、テトラオキシエチレングリセリンパルミテート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、テトラオキシ
エチレングリセリンステアレート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、ペンタオキシエチレングリセリンミ
リステート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ペ
ンタオキシエチレングリセリンパルミテート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ペンタオキシエチレング
リセリンステアレート(モノ、ジおよびトリエステルを
含む)、ヘキサオキシエチレングリセリンミリステート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ヘキサオキシ
エチレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、ヘキサオキシエチレングリセリンス
テアレート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ヘ
プタオキシエチレングリセリンミリステート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ヘプタオキシエチレング
リセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを
含む)、ヘプタオキシエチレングリセリンステアレート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、オクタオキシ
エチレングリセリンミリステート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、オクタオキシエチレングリセリンパ
ルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、オ
クタオキシエチレングリセリンステアレート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ノナオキシエチレングリ
セリンミリステート(モノ、ジおよびトリエステルを含
む)、ノナオキシエチレングリセリンパルミテート(モ
ノ、ジおよびトリエステルを含む)、ノナオキシエチレ
ングリセリンステアレート(モノ、ジおよびトリエステ
ルを含む)、デカオキシエチレングリセリンミリステー
ト(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、デカオキシ
エチレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、デカオキシエチレングリセリンステ
アレート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)などが
挙げられる。
【0079】上記ポリグリセリン脂肪酸エステルのエチ
レンオキシド付加物としては、具体的には、具体例とし
て上記したポリグリセリン脂肪酸エステルのエチレンオ
キシド付加物、たとえばジオキシエチレンジグリセリン
ミリステート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ジオキシエチレンジグリセリンパルミテート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ジオ
キシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、ジオキシエチレント
リグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテト
ラエステルを含む)、ジオキシエチレントリグリセリン
パルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ジオキシエチレントリグリセリンステアレート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、トリ
オキシエチレンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、
トリおよびテトラエステルを含む)、トリオキシエチレ
ンジグリセリンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、トリオキシエチレンジグリセリ
ンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステル
を含む)、テトラオキシエチレンジグリセリンミリステ
ート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、
テトラオキシエチレンジグリセリンパルミテート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、テトラオ
キシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、ペンタオキシエチレ
ンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、ペンタオキシエチレンジグリセ
リンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステ
ルを含む)、ペンタオキシエチレンジグリセリンステア
レート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘキサオキシエチレンジグリセリンミリステート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキ
サオキシエチレンジグリセリンパルミテート(モノ、
ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキサオキシ
エチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘプタオキシエチレンジ
グリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテトラ
エステルを含む)、ヘプタオキシエチレンジグリセリン
パルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ヘプタオキシエチレンジグリセリンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オ
クタオキシエチレンジグリセリンミリステート(モノ、
ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オクタオキシ
エチレンジグリセリンパルミテート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、オクタオキシエチレンジ
グリセリンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラ
エステルを含む)、ノナオキシエチレンジグリセリンミ
リステート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ノナオキシエチレンジグリセリンパルミテート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノナ
オキシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、
トリおよびテトラエステルを含む)、デカオキシエチレ
ンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、デカオキシエチレンジグリセリ
ンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステル
を含む)、デカオキシエチレンジグリセリンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)など
が挙げられる。
【0080】上記ソルビタン脂肪酸エステルのエチレン
オキシド付加物としては、具体的には、具体例として上
記したソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付
加物、たとえばジオキシエチレンソルビタンラウレート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ジオ
キシエチレンソルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリ
およびテトラエステルを含む)、ジオキシエチレンソル
ビタンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエス
テルを含む)、ジオキシエチレンソルビタンオレエート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、トリ
オキシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリ
およびテトラエステルを含む)、トリオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、トリオキシエチレンソルビタンステア
レート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、トリオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、テトラオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、テトラオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、テトラオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、テトラオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ペンタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ペンタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ペンタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ペンタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキサオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘキサオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ヘキサオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘキサオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘプタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘプタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ヘプタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘプタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オクタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、オクタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、オクタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、オクタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノナオキ
シエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリおよ
びテトラエステルを含む)、ノナオキシエチレンソルビ
タンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステ
ルを含む)、ノナオキシエチレンソルビタンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノ
ナオキシエチレンソルビタンオレエート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、デカオキシエチレン
ソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、デカオキシエチレンソルビタンパルミ
テート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、デカオキシエチレンソルビタンステアレート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、デカオキ
シエチレンソルビタンオレエート(モノ、ジ、トリおよ
びテトラエステルを含む)などが挙げられる。
【0081】これらのポリオキシエチレン基含有成分
は、上述したように、(−CH2CH2O−)n Hで示さ
れるポリオキシエチレン基を有し、この式において、n
が2〜10であり、かつ、HLB値が5〜12であるこ
とが好ましい。
【0082】グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエタ
ノールアルキルアミンおよび脂肪酸ジエタノールアミド
の合計量100重量部に対して、グリセリン脂肪酸エス
テルは、0〜60重量部、好ましくは10〜50重量部
の割合で含まれ、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、0
〜80重量部、好ましくは20〜60重量部の割合で含
まれ、ソルビタン脂肪酸エステルは、0〜50重量部、
好ましくは10〜40重量部の割合で含まれ、ジエタノ
ールアルキルアミンは、0〜20重量部、好ましくは5
〜10重量部の割合で含まれ、脂肪酸ジエタノールアミ
ドは、0〜20重量部、好ましくは5〜10重量部の割
合で含まれていることが望ましい。グリセリン脂肪酸エ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル、ジエタノールアルキルアミンおよび脂肪
酸ジエタノールアミドの合計量は、防曇剤(C)全体に
対して、50〜85重量%、好ましくは55〜80重量
%、さらに好ましくは60〜75重量%である。
【0083】また、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンポリグリセリン脂肪酸
エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステルの合計量100重量部に対して、ポリオキシエチ
レングリセリン脂肪酸エステルは、0〜60重量部、好
ましくは10〜50重量部の割合で含まれ、ポリオキシ
エチレンポリグリセリン脂肪酸エステルは、0〜80重
量部、好ましくは20〜60重量部の割合で含まれ、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、0〜5
0重量部、好ましくは10〜40重量部の割合で含まれ
ていることが望ましい。ポリオキシエチレン基含有成分
であるポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンポリグリセリン脂肪酸エステルおよ
びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの合計
量は、防曇剤(C1)全体に対して、15〜50重量
%、好ましくは20〜45重量%、さらに好ましくは2
5〜40重量%である。
【0084】上記のように、異なる防曇剤を上記範囲内
の割合で組み合わせて用いると、防曇性の効果が初期お
よび長期に亘って持続するので好ましい。本発明で好ま
しく用いられる防曇剤(C1)は、たとえば次の通りで
ある。 (1)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レングリセリンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレングリセリンジステアレートとからなる防曇
剤。 (2)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレングリ
セリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レングリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (3)ソルビタンモノステアレートおよび/またはソル
ビタンジステアレートとポリオキシエチレングリセリン
モノステアレートおよび/またはポリオキシエチレング
リセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (4)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレー
トおよび/またはポリオキシエチレングリセリンジステ
アレートとからなる防曇剤。 (5)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレートお
よび/またはポリオキシエチレングリセリンジステアレ
ートとからなる防曇剤。 (6)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレングリセリンモノステアレートおよび/ま
たはポリオキシエチレングリセリンジステアレートとか
らなる防曇剤。 (7)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレングリセ
リンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレ
ングリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (8)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レンジグリセリンモノステアレートおよび/またはポリ
オキシエチレンジグリセリンジステアレートとからなる
防曇剤。 (9)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレンジグ
リセリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエ
チレンジグリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (10)ソルビタンモノステアレートおよび/またはソル
ビタンジステアレートとポリオキシエチレンジグリセリ
ンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレン
ジグリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (11)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレンジグリセリンモノステアレ
ートおよび/またはポリオキシエチレンジグリセリンジ
ステアレートとからなる防曇剤。 (12)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレンジグリセリンモノステアレート
および/またはポリオキシエチレンジグリセリンジステ
アレートとからなる防曇剤。 (13)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレンジグリセリンモノステアレートおよび/
またはポリオキシエチレンジグリセリンジステアレート
とからなる防曇剤。 (14)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレンジグリ
セリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レンジグリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (15)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレンソルビタンジステアレートとからなる防曇
剤。 (16)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レンソルビタンジステアレートとからなる防曇剤。 (17)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
トおよび/またはポリオキシエチレンソルビタンジステ
アレートとからなる防曇剤。 (18)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートお
よび/またはポリオキシエチレンソルビタンジステアレ
ートとからなる防曇剤。 (19)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノステアレートおよび/ま
たはポリオキシエチレンソルビタンジステアレートとか
らなる防曇剤。 (20)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレ
ンソルビタンジステアレートとからなる防曇剤。 (21)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ステアリルジエタノールアミンおよび/または
ステアリン酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレ
ンジグリセリンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレンジグリセリンジステアレートとからなる防
曇剤。 (22)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノラウレートおよび/またはジグリセリンジラウレート
と、ステアリルジエタノールアミンおよび/またはステ
アリン酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレンジ
グリセリンモノステアレートおよび/またはポリオキシ
エチレンジグリセリンジステアレートとからなる防曇
剤。 (23)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ステアリルジエタノールアミンおよび/または
ステアリン酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノステアレートおよび/またはポリオキ
シエチレンソルビタンジステアレートとからなる防曇
剤。
【0085】防曇剤(C)は、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(A)とハイドロタルサイト類(B)との合計量10
0重量部に対して、0.5〜5重量部、好ましくは0.
5〜4重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部の量
で用いられる。
【0086】また、防曇剤(C)のフィルム中での保持
性を高め、防曇持続性をさらに向上させる目的で、変性
ワックスを、直鎖状低密度ポリエチレン(A)とハイド
ロタルサイト類(B)との合計量100重量部に対し
て、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜4重量部、
さらに好ましくは1〜3重量部の割合で添加することが
できる。
【0087】このような変性ワックスとしては、具体的
には、マレイン酸変性ポリエチレンワックス、アクリル
酸変性ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワック
スなどが挙げられる。
【0088】変性ワックスは、酸価が通常1〜60KOH
mg/gであり、分子量(Mv)が通常1,000〜5,0
00である。 [高圧法低密度ポリエチレン(D)]本発明で用いられ
るエチレン系共重合体組成物(1)を構成することがあ
る高圧法低密度ポリエチレン(D)は、メルトフローレ
ート(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が0.
1〜100g/10分、密度が915〜935kg/m
3 、スウェル比が60%以下であることが好ましい。
【0089】上記高圧法低密度ポリエチレン(D)の混
合量は、直鎖状低密度ポリエチレン(A)と高圧法低密
度ポリエチレン(D)との合計量100重量%に対し
て、40重量%以下、通常は1〜40重量%、好ましく
は1〜20重量%であることが望ましい。
【0090】なお、高圧法低密度ポリエチレン(D)の
密度は、上述した直鎖状低密度ポリエチレン(A)の密
度の測定方法と同じ方法で求められる。また、スウェル
比は、以下のようにして求める。
【0091】メルトフローレート測定時に得られるスト
ランドの先端から5mmの位置の直径をサンプルの径
(mm)としてマイクロメーターで測定する。そして、下
式によりスウェル比を算出する。
【0092】 スウェル比(%)=[(L1/L0)−1]×100 L1 :サンプルの径(mm) L0 :オリフィスの径(=2.0955mm) 上記のような高圧法低密度ポリエチレン(D)は、従来
公知の高圧法で製造することができる。
【0093】[その他の成分]本発明で用いられるエチ
レン系共重合体組成物(1)中に、必要に応じて、従来
公知の耐候安定剤(紫外線吸収剤、光安定剤)、非イオ
ン系フッ素含有界面活性剤、酸化防止剤、防霧剤、帯電
防止剤、熱安定剤などの添加剤を、本発明の目的を損な
わない範囲で配合することができる。
【0094】耐候安定剤は、紫外線(UV)吸収剤と光
安定剤とに大別されるが、光安定剤の方が薄い防曇性フ
ィルムたとえば農業用フィルムには有効であり、耐候安
定性の改良効果が大きい。
【0095】光安定剤としては、従来公知の光安定剤を
用いることができ、中でも、ヒンダードアミン系光安定
剤(HALS;Hindered Amine Light Stabilizers)が
好ましく用いられる。
【0096】ヒンダードアミン系安定剤としては、具体
的には、以下のような化合物が用いられる。 (1)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)セ
バケート、(2)コハク酸ジメチル-1- (2-ヒドロキシ
エチル)-4- ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリ
ジン重縮合物、(3)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチ
ル-4- ピペリジル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシ
レート、(4)2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジニル
ベンゾエート、(5)ビス- (1,2,6,6-テトラメチル-4
- ピペリジニル)-2- (3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シベンジル)-2-n- ブチルマロネート、(6)ビス(N-
メチル-2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジニル)セバ
ケート、(7)1,1'-(1,2- エタンジイル)ビス(3,3,
5,5-テトラメチルピペラジノン)、(8)(ミックスト
2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル/トリデシル)-
1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(9)(ミ
ックスト1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル/トリ
デシル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、
(10)ミックスト{2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジ
ル/β,β,β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テト
ラオキサスピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,
3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(11)ミックス
ト{1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル/β,β,
β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テトラオキサス
ピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,3,4- ブタン
テトラカルボキシレート、(12)N,N'- ビス(3-アミノ
プロピル)エチレンジアミン-2-4- ビス[N-ブチル-N-
(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル)アミノ]-6
- クロロ-1,3,5-トリアジン縮合物、(13)N,N'- ビス
(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)ヘキサメチレ
ンジアミンと1,2-ジブロモエタンとの縮合物、(14)
[N-(2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジル)-2-メチ
ル-2- (2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミ
ノ]プロピオンアミド、(15)ポリ{[6-[(1,1,3,3-テ
トラメチルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジ
イル][[(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミ
ノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリ
ジル)イミノ]}(商品名 キマソーブ944)、(1
6)1,5,8,12-テトラキス[4,6-ビス(N-ブチル-N-1,2,
2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルアミノ)-1,3,5-トリ
アジン-2-イル]-1,5,8,12-テトラアザドデカンなど。
【0097】これらのヒンダードアミン系光安定剤は、
単独で、または2種以上組合わせて用いることができ
る。このような光安定剤は、直鎖状低密度ポリエチレン
(A)100重量部に対して、0.005〜5重量部、
好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ましくは
0.01〜1重量部の割合で用いられる。
【0098】紫外線吸収剤としては、具体的には、フェ
ニルサリシレート、p-tert- ブチルフェニルサリシレー
ト、p-オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系
紫外線吸収剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒ
ドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4
- オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- ドデシ
ルオキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4- メト
キシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4,4'-ジメト
キシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-5- ス
ルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収
剤;2-(2'- ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-5'-tert- ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'
-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-
(2'- ヒドロキシ-3'-tert- ブチル-5'-メチルフェニ
ル)-5- クロロベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキ
シ-3',5'- ジ-tert-ブチルフェニル)-5- クロロベンゾ
トリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'- ジ-tert-ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系吸収剤;2-エチルヘキシル-2- シアノ-3,3'-ジフ
ェニルアクリレート、エチル-2- シアノ-3,3'-ジフェニ
ルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤
などが挙げられる。
【0099】紫外線吸収剤は、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(A)100重量部に対して、0.005〜5重量
部、好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ましく
は0.01〜1重量部の割合で用いられる。
【0100】本発明で必要に応じて用いられる非イオン
系フッ素含有界面活性剤は、フッ素含有量が25〜65
重量%であり、25℃における0.001%水溶液の表
面張力が通常42dyne/cm以下である。本発明に
おいては、特にパーフルオロアルキル基を有する有機フ
ッ素化合物が好ましい。
【0101】このような有機フッ素化合物としては、た
とえばパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、
パーフルオロアルキルプロピレンオキシド付加物等のパ
ーフルオロアルキルアルコールのアルキレンオキシド付
加化合物;パーフルオロアルキルアクリレートオリゴマ
ー、パーフルオロアルキルメタクリレートオリゴマー等
のパーフルオロアルキル基を有するオリゴマーなどが挙
げられる。
【0102】上記パーフルオロアルキルエチレンオキシ
ド付加物は、たとえばダイキン工業(株)よりDS−4
03の商品名で、また旭硝子(株)よりKC−40の商
品名で市販されている。
【0103】また、上記パーフルオロアルキル基を有す
るオリゴマーは、たとえば旭硝子(株)よりS−393
の商品名で市販されている。また、パーフルオロアルキ
ルエチレンオキシド付加物とパーフルオロアルキル含有
オリゴマーの混合品が、たとえば旭硝子(株)よりKC
−14の商品名で市販されている。
【0104】非イオン系フッ素含有界面活性剤は、直鎖
状低密度ポリエチレン(A)の合計量100重量部に対
して、0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜0.
3重量部の量で用いられる。非イオン系フッ素含有界面
活性剤を上記量で用いると、防曇性が改良され、防曇持
続性(長期防曇性)に非常に優れるフィルムを得ること
ができる。
【0105】本発明に係る防曇性フィルムは、上記のよ
うなエチレン系共重合体組成物(1)からなる層[1]
を有する。本発明に係る防曇性フィルムが上記のエチレ
ン系共重合体組成物(1)で形成される層[1]からな
る単層フィルムである場合、その厚みは、用途により異
なるが、たとえば農業用フィルムでは、厚みが通常20
〜200μm、好ましくは30〜200μm、さらに好
ましくは40〜180μm、さらにより好ましくは50
〜150μmの範囲にある。
【0106】このような単層フィルムである、本発明に
係る防曇性フィルムとしては、(i)エルメンドルフ引
裂強度(JIS Z 1702)が、MD(フィルムの押
出し方向)方向で900N/cm以上、好ましくは1,
000N/cm以上であり、かつ、TD(フィルムの幅
方向)方向で900N/cm以上、好ましくは1,00
0N/cm以上であり、(ii)厚み100μmでのヘイ
ズ(ASTM D 1003−61)が、30%以下、好
ましくは25%以下であることが望ましい。
【0107】上記のような本発明に係る単層構造の防曇
性フィルムは、上述したエチレン系共重合体組成物
(1)から、たとえばインフレーション法、Tダイ法に
よるフィルム成形によって調製することができる。
【0108】このインフレーション法によるフィルム成
形は、エチレン系共重合体組成物(1)をサーキュラー
ダイを介して押出し、所定の空気流によって膨張させる
ことにより行なわれる。エチレン系共重合体組成物
(1)を押出しする際の樹脂温度は、190〜250℃
とすることが好適である。
【0109】本発明に係る防曇性フィルムは、上述した
ように、上記のようなエチレン系共重合体組成物(1)
から形成される層[1]を有する多層構造であってもよ
い。本発明に係る多層構造の防曇性フィルムとしては、
たとえば上記のエチレン系共重合体組成物(1)から形
成される層[1]の片面に、次のような外層[2]を積
層した2層フィルムが好ましく、層[1]の他方の片面
に、さらに内層[3]を積層した3層フィルムが特に好
ましい。
【0110】外 層[2] 上記2層または3層フィルムを構成する外層[2]は、
密度が925〜945kg/m3 のポリエチレン
(E)、またはポリエチレン(E)の他に、必要に応じ
てハイドロタルサイト類(B)、防曇剤(C)を含有す
るポリエチレン組成物(2)から形成されている。
【0111】[ポリエチレン(E)]本発明で用いられ
るポリエチレン(E)は、密度が925〜945kg/
3であれば、どのようなポリエチレンでもよい。たと
えばエチレン単独重合体、エチレン・α- オレフィン共
重合体、直鎖状ポリエチレンなどが挙げられる。
【0112】本発明に係る防曇性フィルムが、外層
[2]と前記層[1](中間層)と内層[3]とからな
る3層フィルムである場合、外層[2]を形成するポリ
エチレン(E)の密度(dE)と、内層[3]を形成する
ポリオレフィン系樹脂(F)の密度(dF)とは、dE
F を満足する関係にあることが好ましい。このような
関係を満足する3層フィルムでは、層[1](中間層)
に含まれている防曇剤(C)の移行は、常に外層よりも
内層に向かっての移行が優勢となるため、内層の防曇性
を長期にわたって持続することができる。
【0113】[ハイドロタルサイト類(B)]本発明で
任意成分として用いられるハイドロタルサイト類(B)
は、上述したエチレン系共重合体組成物(1)を構成す
るハイドロタルサイト類(B)と同じである。
【0114】ハイドロタルサイト類(B)は、ポリエチ
レン(E)100重量部に対して、1〜15重量部、好
ましくは2〜12重量部、さらに好ましくは3〜10重
量部の量で用いられる。ハイドロタルサイト類(B)を
上記の量で用いると、得られる多層フィルムの防曇持続
性をより一層向上させることができる。
【0115】[防曇剤(C)]本発明で任意成分として
用いられる防曇剤(C)は、上述したエチレン系共重合
体組成物(1)を構成する防曇剤(C)と同じである。
【0116】防曇剤(C)は、ポリエチレン(E)10
0重量部に対して、0.05〜5重量部、好ましくは
0.1〜4重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部
の量で用いられる。得られる多層フィルムの防曇持続性
をより高めるために、防曇剤(C)を上記の量で用いる
ことが好ましい。
【0117】[その他の成分]上記ポリエチレン組成物
(2)中に、必要に応じて、従来公知の耐候安定剤(紫
外線吸収剤、光安定剤)、非イオン系フッ素含有界面活
性剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤などの添加剤
を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することがで
きる。
【0118】上記耐候安定剤は、上述した単層構造の防
曇性フィルム形成に際し必要に応じて用いられる耐候安
定剤(紫外線吸収剤、光安定剤)と同じである。光安定
剤は、ポリエチレン(E)100重量部に対して、0.
005〜5重量部、好ましくは0.005〜2重量部、
さらに好ましくは0.01〜1重量部の量で用いられ
る。
【0119】また、紫外線吸収剤は、ポリエチレン
(E)100重量部に対して、0.005〜5重量部、
好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ましくは
0.01〜1重量部の量で用いられる。
【0120】上記非イオン系フッ素含有界面活性剤は、
上述した単層構造の防曇性フィルム形成に際して用いら
れる非イオン系フッ素含有界面活性剤と同じである。非
イオン系フッ素含有界面活性剤は、ポリエチレン(E)
100重量部に対し、0.01〜1重量部、好ましくは
0.05〜0.3重量部の量で用いられる。
【0121】内 層[3] 上記2層または3層フィルムを構成する内層[3]は、
防曇剤(C)を0.5〜5重量%含むポリオレフィン系
樹脂(F)、または防曇剤(C)を0.5〜5重量%含
むポリオレフィン系樹脂(F)の他に、必要に応じてハ
イドロタルサイト類(B)を含有するポリオレフィン系
樹脂組成物(3)から形成されている。
【0122】[ポリオレフィン系樹脂(F)]本発明で
用いられるポリオレフィン系樹脂(F)としては、具体
的には、高圧法低密度ポリエチレン(HPLDPE)、
エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、直鎖状低密
度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン系オレフィ
ン重合用触媒を用いて調製された直鎖状低密度ポリエチ
レン(M−LLDPE)などが挙げられる。
【0123】[ハイドロタルサイト類(B)]本発明で
任意成分として用いられるハイドロタルサイト類(B)
は、上述したエチレン系共重合体組成物(1)を構成す
るハイドロタルサイト類(B)と同じである。
【0124】ハイドロタルサイト類(B)は、ポリオレ
フィン樹脂(F)100重量部に対して、1〜15重量
部、好ましくは1〜12重量部、さらに好ましくは1〜
10重量部の量で用いられる。ハイドロタルサイト類
(B)を上記の量で用いると、得られる多層フィルムの
防曇持続性をより一層向上させることができる。
【0125】[防曇剤(C)]本発明で任意成分として
用いられる防曇剤(C)は、上述したエチレン系共重合
体組成物(1)を構成する防曇剤(C)と同じである。
【0126】防曇剤(C)は、ポリオレフィン系樹脂
(F)および防曇剤(C)100重量%に対して、0.
5〜5重量%、好ましくは0.5〜4重量%、さらに好
ましくは0.5〜3重量%の量で用いられる。得られる
多層フィルの防曇持続性をより高めるために、防曇剤
(C)を上記の量で用いることが好ましい。
【0127】[その他の成分]上記ポリオレフィン系樹
脂組成物(3)中に、必要に応じて、従来公知の耐候安
定剤(紫外線吸収剤、光安定剤)、非イオン系フッ素含
有界面活性剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤など
の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合する
ことができる。
【0128】上記耐候安定剤は、上述した単層構造の防
曇性フィルム形成に際し必要に応じて用いられる耐候安
定剤(紫外線吸収剤、光安定剤)と同じである。光安定
剤は、ポリオレフィン系樹脂(F)100重量部に対し
て、0.005〜5重量部、好ましくは0.005〜2
重量部、さらに好ましくは0.01〜1重量部の量で用
いられる。
【0129】また、紫外線吸収剤は、ポリオレフィン系
樹脂(F)100重量部に対して、0.005〜5重量
部、好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ましく
は0.01〜1重量部の量で用いられる。
【0130】上記非イオン系フッ素含有界面活性剤は、
上述した単層構造の防曇性フィルム形成に際して用いら
れる非イオン系フッ素含有界面活性剤と同じである。非
イオン系フッ素含有界面活性剤は、ポリオレフィン系樹
脂(F)100重量部に対して、0.01〜1重量部、
好ましくは0.05〜0.3重量部の量で用いられる。
【0131】前記層[1]と外層[2]とが積層されて
なる2層フィルムでは、2層フィルム全体の厚みに対す
る層[1]の厚みの比率は、50%以上、好ましくは5
5〜95%、さらに好ましくは60〜90%であること
が望ましい。
【0132】また、外層[2]、前記層[1]および内
層[3]がこの順で積層されてなる3層フィルムにおい
ても、3層フィルム全体の厚みに対する層[1]の厚み
の比率は、50%以上、好ましくは55〜90%、さら
に好ましくは60〜80%であることが望ましい。
【0133】上記のような2層フィルムである、本発明
に係る防曇性フィルムは、外層[2]の厚みが通常1〜
100μm、好ましくは2〜90μm、さらに好ましく
は3〜80μmの範囲にあり、層[1]の厚みが10〜
190μm、好ましくは12〜180μm、さらに好ま
しくは14〜170μmの範囲にあり、かつ、これらの
層全体の厚みが20〜200μm、好ましくは30〜2
00μm、さらに好ましくは40〜180μmの範囲に
ある。
【0134】また上記のような3層フィルムである、本
発明に係る防曇性フィルムは、外層[2]の厚みが通常
1〜90μm、好ましくは2〜80μm、さらに好まし
くは3〜70μmの範囲にあり、層[1]すなわち中間
層の厚みが10〜180μm、好ましくは12〜170
μm、さらに好ましくは14〜160μmの範囲にあ
り、内層[3]の厚みが1〜90μm、好ましくは2〜
80μm、さらに好ましくは3〜70μmの範囲にあ
り、かつ、これらの層全体の厚みが20〜200μm、
好ましくは30〜200μm、さらに好ましくは50〜
180μm、さらにより好ましくは70〜150μmの
範囲にある。
【0135】このような3層フィルムにおいては、外層
[I]、中間層[II]および内層[III] の各層の厚み
の比(外層[I]/中間層[II]/内層[III] )は、
1/2/1から1/40/1、好ましくは1/3/1か
ら1/20/1であることが望ましい。
【0136】上記のような2層フィルムである本発明に
係る防曇性フィルムとしては、(i)エルメンドルフ引
裂強度(JIS Z 1702)が、M D方向で900
N/cm以上、好ましくは1,000N/cm以上であ
り、かつ、TD方向で900N/cm以上、好ましくは
1,000N/cm以上であり、(ii)厚み100μm
でのヘイズ(ASTM D 1003−61)が、30%
以下、好ましくは25%以下であることが望ましい。
【0137】また、上記のような3層フィルムである本
発明に係る防曇性フィルムとしては、(i)エルメンド
ルフ引裂強度(JIS Z 1702)が、MD方向で9
00N/cm以上、好ましくは1,000N/cm以上
であり、かつ、TD方向で900N/cm以上、好まし
くは1,000N/cm以上であり、(ii)厚み100
μmでのヘイズ(ASTM D 1003−61)が、3
0%以下、好ましくは25%以下であることが望まし
い。
【0138】上記のような3層構造を有する、本発明に
係る防曇性フィルムは、各層を構成する前記各成分をそ
れぞれ混合し、バンバリーミキサーまたはロールミル、
押出機等で溶融混合し、次いで、共押出インフレーショ
ン法または共押出Tダイ法により、外層、中間層および
内層を積層することによって調製することができる。
【0139】なお、2層または4層以上の層からなる、
本発明に係る防曇性フィルムは、これらの調製法に準じ
て、調製することができる。
【0140】
【発明の効果】本発明に係る防曇性フィルムは、上述し
た従来の農業用フィルム(単層および多層フィルム)と
比べ、防曇性および防曇持続性に優れ、その防曇持続性
の経時的低下度が少なく、しかも、耐久性、透明性、強
靱性等に優れ、農業用フィルム等の用途に使用できる。
【0141】また、本発明に係る防曇性フィルムは、軽
量で、かつ、使用しているポリマー中の低分子量成分が
少ないため、ベトツキが少なく、展張作業性に優れると
ともに、高温時のフィルム同士の融着が少ないという利
点を有する。特に、上述した3層フィルムからなる防曇
性フィルムは、外層[2]を形成している樹脂が内層
[3]を形成している樹脂よりも高密度であるので、防
曇持続性(長期防曇性)が非常に優れている。
【0142】本発明に係る防曇性フィルムは、上記のよ
うな効果を有するので、農業用フィルムとして用いるこ
とができ、ハウス、トンネル等の農園芸施設に展張し、
有用作物の栽培に長期に亘って利用することができる。
【0143】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例および比較例における防曇性フィルムの評価
は、下記のようにして行なった。
【0144】(1)強靭性(エルメンドルフ引裂強度) エルメンドルフ引裂強度は、JIS Z-1702に準拠
した方法で縦方向(MD)の強度を測定した。
【0145】(2)防曇性(低温下での流適性) 200ml容量のビーカーに20℃の水50mlを入
れ、ビーカー内側に3層フィルムの内層が向かい合うよ
うにビーカーの口をフィルムで覆い、密閉した。次い
で、このビーカーを0℃の恒温槽内に設置した20℃の
恒温水槽中に、水平に対し10度の傾きで固定して1時
間後にフィルム内面を観察し、防曇性を下記の5段階評
価で評価した。
【0146】<5段階評価> 5: フィルム内面の全面が均一な水膜で濡れている。 4: フィルム内面に水滴は無いが、流れ筋が認められ
る。 3: フィルム内面に流れ筋と水滴が混在している。 2: フィルム内面に流れ筋と水滴が混在し、水滴が多
い。 1: フィルム内面の全面が水滴で覆われている。 3、4、5が防曇性合格であり、1、2は不合格であ
る。
【0147】(3)防曇持続性(高温下での防曇持続
性) 200ml容量のビーカーに50℃の水50mlを入
れ、ビーカー内側に3層フィルムの内層が向かい合うよ
うにビーカーの口をフィルムで覆い、密閉した。
【0148】次いで、このビーカーを23℃の室内に設
置した50℃の恒温水槽中に、水平に対し10度の傾き
で固定して70日後にフィルム内面を観察し、防曇持続
性を下記の5段階評価で評価した。
【0149】<5段階評価> 5: フィルム内面の全面が均一な水膜で濡れている。 4: フィルム内面に水滴は無いが、流れ筋が認められ
る。 3: フィルム内面に流れ筋と水滴が混在している。 2: フィルム内面に流れ筋と水滴が混在し、水滴が多
い。 1: フィルム内面の全面が水滴で覆われている。
【0150】3、4、5が防曇持続性合格であり、1、
2は不合格である。
【0151】(4)透明性(ヘイズ) ヘイズは、ASTM D 1003−61に従って測定し
た。
【0152】
【参考例1】直鎖状低密度ポリエチレン(I)の調製 [オレフィン重合用触媒の調製]250℃で10時間乾
燥したシリカ5.0kgを80リットルのトルエンで懸
濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアル
ミノオキサンのトルエン溶液(Al;1.33モル/リ
ットル)28.7リットルを1時間で滴下した。この
際、系内の温度を0℃に保った。引続き0℃で60分間
反応させ、次いで、1.5時間かけて95℃まで昇温
し、その温度で20時間反応させた。その後60℃まで
降温し上澄液をデカンテーション法により除去した。
【0153】このようにして得られた固体成分をトルエ
ンで2回洗浄した後、トルエン80リットルで再懸濁化
した。この系内へビス(1,3-n-ブチルメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液
(Zr;34.0ミリモル/リットル)7.4リットル
およびビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr;28.1ミ
リモル/リットル)1.0リットルを80℃で30分間
かけて滴下し、更に80℃で2時間反応させた。その
後、上澄液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することによ
り、1g当り3.6mgのジルコニウムを含有する固体
触媒を得た。 [予備重合触媒の調製]1.7モルのトリイソブチルア
ルミニウムを含有する85リットルのヘキサンに、上記
で得られた固体触媒0.85kgおよび1-ヘキセン25
5gを加え、35℃で12時間エチレンの予備重合を行
なうことにより、固体触媒1g当り10gのポリエチレ
ンが予備重合された予備重合触媒を得た。このエチレン
重合体の極限粘度[η]は1.74dl/gであった。 [重合]直列に結合した2器の連続式流動床気相重合装
置を用い、上記予備重合触媒の存在下に、エチレンと1-
ヘキセンとの共重合を行なって直鎖状低密度ポリエチレ
ン(I)を得た。
【0154】上記のようにして得られた直鎖状低密度ポ
リエチレン(I)は、1-ヘキセン含量が7.5重量%で
あり、密度が0.928g/cm3 であり、メルトフロ
ーレート(MFR;ASTM D 1238−65T,1
90℃、荷重2.16kg)が1.63g/10分であ
り、GPCによって測定した分子量分布(Mw/Mn)
が3.5であった。
【0155】また、この直鎖状低密度ポリエチレン
(I)は、示差走査型熱量計(DSC)により測定した
吸熱曲線の最大ピーク一の温度[Tm]が120℃であ
り、室温におけるn−デカン可溶成分量分率[W]が
0.25重量%であった。
【0156】この直鎖状低密度ポリエチレン(I)につ
いてGPC−IR分析で測定した上述のB1 は12.2
/1000C(炭素原子1000個当たり12.2)で
あり、B2 は9.9/1000Cであった。
【0157】
【参考例2】直鎖状低密度ポリエチレン(II)の調製 直列に結合した2器の連続式流動床気相重合装置を用
い、上記参考例1に記載の予備重合触媒の存在下に、エ
チレンと1-ヘキセンとの共重合を行なって直鎖状低密度
ポリエチレン(II)を得た。
【0158】上記のようにして得られた直鎖状低密度ポ
リエチレン(II)は、1-ヘキセン含量が11重量%であ
り、密度が0.915g/cm3 であり、メルトフロー
レート(MFR;ASTM D 1238−65T,19
0℃、荷重2.16kg)が2.19g/10分であ
り、GPCによって測定した分子量分布(Mw/Mn)
が3.5であった。
【0159】また、この直鎖状低密度ポリエチレン(I
I)は、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸
熱曲線の最大ピーク一の温度[Tm]が108℃であ
り、室温におけるn−デカン可溶成分量分率[W]が
0.42重量%であった。
【0160】この直鎖状低密度ポリエチレン(II)につ
いてGPC−IR分析で測定した上述のB1 は18.6
/1000Cであり、B2 は14.7/1000Cであ
った。
【0161】
【参考例3】直鎖状低密度ポリチレン(III)の調製 参考例1と同様の方法で第1表に示すような直鎖状低密
度ポリエチレン(III)を得た。
【0162】
【表1】
【0163】
【実施例1〜3および比較例1、2】第1表に示す樹脂
および以下に示す防曇剤を用いて、第2表に示す条件で
厚み100μmの三層フィルムを下記の条件でインフレ
ーション成形した。 [インフレーション成形条件] 成形機 : アルピネ社製3層機 ダイ口径 : 400mm 成形温度 : 200℃ 折幅 : 1500mm 厚さ : 全層100μm (外層/中間層/内層=20μm/60μm/20μ
m) 上記のようにして得られたフィルムの物性を第2表に示
す。 [防曇剤]グリセリンモノステアレート20重量%と、
ジグリセリンモノ・ジステアレート40重量%と、ソル
ビタンモノ・ジステアレートの3モルのエチレンオキシ
ド付加物40重量%とからなる防曇剤。
【0164】
【表2】
【0165】第2表中の耐候安定剤は、N,N'- ビス(3-
アミノプロピル)エチレンジアミン-2-4- ビス[N-ブチ
ル-N- (1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル)アミ
ノ]-6- クロロ-1,3,5- トリアジン縮合物であり、ハイ
ドロタルサイトは、DHT−4A[商品名;協和化学
(株)製]であり、フッ素含有界面活性剤は、DS−4
03[商品名;ダイキン工業(株)製]である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/26 C08K 3/26 5/06 5/06 C08L 23/08 C08L 23/08 //(C08L 23/08 (C08L 23/08 23:06) 23:06) (72)発明者 田 中 泰 夫 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 高 橋 守 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井化学株式会社内 Fターム(参考) 2B024 DB01 DB07 2B029 EB02 EB03 EB16 EC02 EC09 EC17 RA03 4F071 AA18 AA19 AA81 AA82 AB21 AC06 AE22 AF05Y AF56 AH01 BA01 BB06 BC01 4F100 AA20 AC10A AH02A AH02C AH02H AK03C AK04B AK06A AK62C AK63A AK66C AL05A BA02 BA03 BA10B BA10C BA15 BA26 CA10 CA10A CA10C CA18 EH20 GB01 JA07A JA13A JA13B JA13C JA20 JA20A JK01 JL00 JN01 YY00A YY00B YY00C 4J002 BB032 BB051 DE286 ED037 FD206 FD207 GA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタロセン系オレフィン重合用触媒の存在
    下に、エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィン
    とを共重合して得られ、密度が880〜930kg/m
    3 である直鎖状低密度ポリエチレン(A)と、 ハイドロタルサイト類(B)と、 防曇剤(C)とを含有するエチレン系共重合体組成物
    (1)から形成される層[1]を有してなり、 該組成物(1)中に、直鎖状低密度ポリエチレン(A)
    とハイドロタルサイト類(B)との合計量100重量部
    に対して、直鎖状低密度ポリエチレン(A)が60重量
    部以上かつ80重量部未満の量で含まれ、ハイドロタル
    サイト類(B)が20重量部を超え、かつ40重量部以
    下の量で含まれ、防曇剤(C)が0.5〜5重量部の量
    で含まれていることを特徴とする防曇性フィルム。
  2. 【請求項2】前記直鎖状低密度ポリエチレン(A)が、
    40重量%以下の量で高圧法低密度ポリエチレン(D)
    を含有していることを特徴とする請求項1に記載の防曇
    性フィルム。
  3. 【請求項3】前記直鎖状低密度ポリエチレン(A)、ま
    たは直鎖状低密度ポリエチレン(A)と高圧法低密度ポ
    リエチレン(D)との混合物は、(i)GPCによって
    測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子
    量、Mn=数平均分子量)が1.5〜5.0の範囲にあ
    り、(ii)23℃におけるn-デカン可溶成分量分率(W
    (重量%))と密度(d)とが、 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.
    1 で示される関係を満たし、(iii) GPC−IRによる
    高分子量側の分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐
    数の平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 であることを特徴とする請求項1または2に記載の防曇
    性フィルム。
  4. 【請求項4】前記層[1]の片面に、密度が925〜9
    45kg/m3 のポリエチレン(E)からなる外層
    [2]が積層されてなる2層フィルムであり、該2層フ
    ィルム全体の厚みに対する前記層[1]の厚みの比率が
    50%以上であることを特徴とする防曇性フィルム。
  5. 【請求項5】前記層[1]の片面に、密度が925〜9
    45kg/m3 のポリエチレン(E)からなる外層
    [2]が積層され、かつ、層[1]の他方の片面に、防
    曇剤(C)を0.5〜5重量%含むポリオレフィン系樹
    脂(F)からなる内層[3]が積層されてなる3層フィ
    ルムであり、該3層フィルム全体の厚みに対する前記層
    [1]の厚みの比率が50%以上であることを特徴とす
    る防曇性フィルム。
  6. 【請求項6】前記外層[2]を形成するポリエチレン
    (E)の密度(dE)と、内層[3]を形成するポリオレ
    フィン系樹脂(F)の密度(dF)とが、dE ≧dF を満
    足する関係にあることを特徴とする請求項5に記載の防
    曇性フィルム。
  7. 【請求項7】前記防曇剤(C)がポリオキシエチレン基
    含有成分を15〜50重量%含有する防曇剤(C1)で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    防曇性フィルム。
JP2000144626A 2000-05-12 2000-05-12 防曇性フィルム Pending JP2001320986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000144626A JP2001320986A (ja) 2000-05-12 2000-05-12 防曇性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000144626A JP2001320986A (ja) 2000-05-12 2000-05-12 防曇性フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001320986A true JP2001320986A (ja) 2001-11-20
JP2001320986A5 JP2001320986A5 (ja) 2006-06-22

Family

ID=18651256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000144626A Pending JP2001320986A (ja) 2000-05-12 2000-05-12 防曇性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001320986A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004501986A (ja) * 2000-06-22 2004-01-22 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク メタロセンを用いて製造された極低密度ポリエチレン類
JP2010012649A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Sumitomo Chemical Co Ltd 積層フィルムおよび農園芸用施設
JP2013209613A (ja) * 2012-03-02 2013-10-10 Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd 熱可塑性樹脂用帯電防止剤およびそれを含む熱可塑性樹脂組成物
KR20160061308A (ko) * 2013-09-27 2016-05-31 디아이씨 가부시끼가이샤 방담성 다층 필름, 이것을 사용하는 적층체, 및 포장재
KR20160063312A (ko) * 2013-09-27 2016-06-03 디아이씨 가부시끼가이샤 방담성 다층 필름, 이것을 사용하는 적층체, 및 포장재
CN106633319A (zh) * 2015-10-28 2017-05-10 中国石油化工股份有限公司 一种聚乙烯组合物以及防雾滴薄膜
KR101772398B1 (ko) 2010-07-23 2017-08-29 산테라 가부시키가이샤 복사선 차단성 폴리올레핀계 수지 필름
JP2018517584A (ja) * 2015-04-29 2018-07-05 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及びそれからなる物品
JP2018533650A (ja) * 2015-10-30 2018-11-15 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 赤外線吸収保温性フィルム
JP2020532972A (ja) * 2017-09-14 2020-11-19 エービー ルドヴィグ スヴェンソンAb Ludvig Svensson 温室スクリーン

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10119213A (ja) * 1996-08-27 1998-05-12 Mitsui Chem Inc 農業用フィルムおよびその製造方法
JPH11166059A (ja) * 1997-09-29 1999-06-22 Mitsui Chem Inc 防曇性成形体
JPH11310648A (ja) * 1998-04-28 1999-11-09 Mitsui Chem Inc 農業用フィルム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10119213A (ja) * 1996-08-27 1998-05-12 Mitsui Chem Inc 農業用フィルムおよびその製造方法
JPH11166059A (ja) * 1997-09-29 1999-06-22 Mitsui Chem Inc 防曇性成形体
JPH11310648A (ja) * 1998-04-28 1999-11-09 Mitsui Chem Inc 農業用フィルム

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004501986A (ja) * 2000-06-22 2004-01-22 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク メタロセンを用いて製造された極低密度ポリエチレン類
JP2010012649A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Sumitomo Chemical Co Ltd 積層フィルムおよび農園芸用施設
KR101772398B1 (ko) 2010-07-23 2017-08-29 산테라 가부시키가이샤 복사선 차단성 폴리올레핀계 수지 필름
JP2013209613A (ja) * 2012-03-02 2013-10-10 Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd 熱可塑性樹脂用帯電防止剤およびそれを含む熱可塑性樹脂組成物
KR20160061308A (ko) * 2013-09-27 2016-05-31 디아이씨 가부시끼가이샤 방담성 다층 필름, 이것을 사용하는 적층체, 및 포장재
KR20160063312A (ko) * 2013-09-27 2016-06-03 디아이씨 가부시끼가이샤 방담성 다층 필름, 이것을 사용하는 적층체, 및 포장재
KR102161562B1 (ko) * 2013-09-27 2020-10-05 디아이씨 가부시끼가이샤 방담성 다층 필름, 이것을 사용하는 적층체, 및 포장재
KR102161563B1 (ko) * 2013-09-27 2020-10-05 디아이씨 가부시끼가이샤 방담성 다층 필름, 이것을 사용하는 적층체, 및 포장재
JP2018517584A (ja) * 2015-04-29 2018-07-05 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 多層フィルム及びそれからなる物品
CN106633319A (zh) * 2015-10-28 2017-05-10 中国石油化工股份有限公司 一种聚乙烯组合物以及防雾滴薄膜
JP2018533650A (ja) * 2015-10-30 2018-11-15 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 赤外線吸収保温性フィルム
JP2020532972A (ja) * 2017-09-14 2020-11-19 エービー ルドヴィグ スヴェンソンAb Ludvig Svensson 温室スクリーン
JP7292778B2 (ja) 2017-09-14 2023-06-19 エービー ルドヴィグ スヴェンソン 温室スクリーン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2158262B1 (en) Polyethylene compositions, methods of making the same, and articles prepared therefrom
JP3795196B2 (ja) 農業用フィルムおよびその製造方法
JP3982904B2 (ja) 農業用フィルム
JP2007502907A (ja) エチレンポリマーブレンドから製造されたフィルム層
JP2001320986A (ja) 防曇性フィルム
JP3342626B2 (ja) 農業用多層フィルム
KR100351556B1 (ko) 농업용단층및다층필름
JPH1158646A (ja) 農業用多層フィルム
JP2001320977A (ja) 防曇性フィルム
JP2007289147A (ja) 農業用フィルム
JP3784164B2 (ja) 農業用フィルム
JP3342627B2 (ja) 農業用フィルム
JP3853504B2 (ja) 農業用フィルム
JP4146920B2 (ja) 農業用フィルム
JP4027996B2 (ja) 農業用多層フィルム
JP5063835B2 (ja) 農業用フイルム
JPH10329287A (ja) 農業用フィルム
JPH11168991A (ja) 農業用ポリオレフィンフィルムおよび積層体
JPH10272741A (ja) 農業用多層フィルム
JP4179523B2 (ja) 農業用多層フィルム
JP2004034604A (ja) 農業用フイルム
JP2002234125A (ja) 農業用多層フィルム
JP4225521B2 (ja) 農業用多層フィルム
JPH11335567A (ja) 熱可塑性樹脂組成物および該組成物からなるフィルム
JP4222531B2 (ja) 農業用多層フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060501

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060501

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311