JP2002234125A - 農業用多層フィルム - Google Patents

農業用多層フィルム

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JP2002234125A
JP2002234125A JP2001031282A JP2001031282A JP2002234125A JP 2002234125 A JP2002234125 A JP 2002234125A JP 2001031282 A JP2001031282 A JP 2001031282A JP 2001031282 A JP2001031282 A JP 2001031282A JP 2002234125 A JP2002234125 A JP 2002234125A
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本 実 裕 山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】コモノマーが炭素数4〜12のα- オレフ
ィンであり、密度が0.910〜0.940g/cm3
あり、MFR(190℃)が0.1〜10g/10分である
エチレン・α- オレフィン共重合体または該共重合体と
高圧法低密度ポリエチレンとの混合物100重量部と、
ヒンダードアミン系光安定剤0.02〜5重量部と、紫
外線吸収剤0.01〜3重量部と、防カビ剤0.01〜5
重量部とを含有する組成物層[I]、および防曇性を有
する他の層[II]を有する積層フィルムである。前記層
[I]と他の層[II]との間に、特定のエチレン系重合
体に、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つの
原子を含有する無機化合物を含有する組成物層[III]
が設けられていてもよい。 【効果】耐久性、防塵性、光透過性、耐ブロッキング
性、防曇性、保温性に優れ、しかも、従来よりも防カビ
性がさらに優れており、トンネル等の施設園芸用の被覆
フィルムとして好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、農業用多層フィルムに関
する。
【0002】
【発明の技術的背景】農業上の促成栽培を目的としたハ
ウス栽培、トンネル栽培およびマルチ栽培などでは、一
般に被覆材として各種熱可塑性樹脂からなる農業用フィ
ルムが多量に使用されている。このような農業用フィル
ムとしては、たとえばポリ塩化ビニルフィルム、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンフィル
ムなどがあり、中でも、ポリ塩化ビニルフィルムは、保
温性、透明性、強靭性(機械的強度特性)等に優れてい
るため最も多く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリ塩化ビニルフィルム
は、防塵性および展張作業性が若干劣る上、焼却廃棄時
に有毒ガスを発生する等の問題がある。ここに、「保温
性」とは、昼間に太陽熱を吸収して温度の上昇した大地
から、夜間に放出される輻射線を吸収、反射してハウ
ス、トンネル等の内部の温度(気温および地温)を保持
する性能をいう。
【0004】また、「防塵性」とは、ある一定期間使用
後の塵埃付着等によるフィルムの透明性の低下を抑制す
る性能をいう。さらに、「展張作業性」とは、フィルム
のベタツキによる取扱い易さの良否を表わす。一方、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体を主成分とするフィルム
は、ポリ塩化ビニルフィルムに比べ、廃棄物処理の点で
は優れるものの、強靭性に劣り、展張作業性および防塵
性が不充分である。
【0005】また、ポリエチレンを農業用フィルムに適
用した場合、このフィルムは、上記エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を主成分とするフィルムに比べ、展張作業性
と防塵性が改善されているものの、未だ不充分であり、
直鎖状エチレン・α- オレフィン共重合体フィルムより
も強靭性に劣るという問題がある。さらに、ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムの保温性を添加剤により改良した農
業用フィルムとしては、低密度ポリエチレンまたはエチ
レン・酢酸ビニル共重合体に酸化硅素を添加してなる被
覆用フィルムがある。
【0006】しかしながら、このような農業用フィルム
は、ポリエチレン系樹脂フィルムの保温性が改良されて
いるものの、ポリ塩化ビニルフィルムと比べ、強靭性、
透明性が不充分である。このようなポリエチレン系樹脂
フィルムの強靭性を改善するため、近年直鎖状低密度ポ
リエチレンの強靭性を利用する農業用フィルムが考案さ
れるようになってきている。たとえば特開昭58−16
0146号公報では、直鎖状低密度ポリエチレンを主体
とする基材層と、界面活性剤を含む従来の製造法による
ポリエチレン系樹脂等とからなる層とを積層した防曇性
の良好な農業用多層フィルムが提案されている。この農
業用多層フィルムは、強靭性が改善されているものの、
保温性のより高い樹脂あるいは添加剤の利用が検討され
ていないため、ポリ塩化ビニルフィルムに比べ、保温性
がかなり劣る。
【0007】また、特開平1−182037号公報で
は、農業用多層(積層)フィルムが提案されており、こ
の農業用多層フィルムは、外層が線状エチレン・α- オ
レフィン共重合体を主成分とするポリエチレン系樹脂と
無機化合物とで形成されており、かつ、内層がエチレン
・酢酸ビニル共重合体を主成分とするポリエチレン系樹
脂と無機化合物と防曇剤とで形成されている。特開平1
−182037号公報に記載されている農業用多層フィ
ルムは、良好な保温性、防塵性、展張作業性、透明性、
耐候性を兼ね備え、しかも極めて優れた強靭性を有する
とされている。
【0008】しかしながら、従来の上記のような農業用
多層フィルムには、防曇持続性、防塵性、強靭性等にお
いて改良の余地がある。そこで、本願発明者らは、特開
平9−183194号公報において、上述した従来の農
業用フィルムと比べ、防曇持続性の経時的低下度が少な
く、しかも防塵性と強靭性に優れた農業用フィルムを提
案した。
【0009】最近、従来よりも防カビ性がさらに優れて
いる農業用フィルム、特に農業用多層フィルムの出現が
望まれている。なお、特開平2−247239号公報に
は、ポリオレフィン系樹脂に、銀、銅、亜鉛および錫よ
りなる金属群から選ばれた一種または二種以上の金属を
イオン状態で保持しているゼオライト粉末を0.05〜
10重量%配合してなる樹脂組成物を一軸方向または二
軸方向に延伸してなる層を有する層を表面層として含ん
でなる、抗菌作用を有する延伸フィルムが開示されてい
る。この公報には、この延伸フィルムの用途として、食
品包装や医療包装が挙げられているが、農業用フィルム
の用途は記載されていない。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、主に、従来より
も防カビ性がさらに優れている農業用多層フィルムを提
供することを目的としている。
【0011】
【発明の概要】本発明に係る農業用多層フィルムは、エ
チレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンをを共重
合して得られ、密度(ASTM D 1505)が0.910〜
0.940g/cm3であり、メルトフローレート(AST
M D 1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1〜10g/1
0分であるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)1
00重量部、または該共重合体(A)と高圧法低密度ポ
リエチレン(B)との混合物100重量部と、ヒンダー
ドアミン系光安定剤(C)0.02〜5重量部と、紫外
線吸収剤(D)0.01〜3重量部と、防カビ剤(E)
0.01〜5重量部とを含有する組成物(1)からなる
層[I]、および防曇性を有する他の層[II]を有する
2層または3層以上の積層フィルムであることを特徴と
している。
【0012】前記エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)としては、メタロセン系オレフィン重合用触媒を
用いて調製されたエチレン・α- オレフィン共重合体が
好ましい。前記エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)との混合物に
おいて、高圧法低密度ポリエチレン(B)は、該混合物
100重量部に対して1〜40重量部の割合で含有して
いることが望ましい。
【0013】前記他の層[II]は、ホモポリエチレン、
エチレン・α- オレフィン共重合体およびエチレン・酢
酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種のエチレ
ン系重合体(F)に、非イオン系界面活性剤(G)およ
び/または親水性化合物(H)を含有する組成物(2)
から形成された層であることが好ましい。また、前記他
の層[II]は、ホモポリエチレン、エチレン・α- オレ
フィン共重合体およびエチレン・酢酸ビニル共重合体か
ら選ばれる少なくとも1種のエチレン系重合体(F)を
含有する組成物(3)から形成されたフィルム表面に、
親水性無機コロイド物質(I)を塗布することにより得
られる層であってもよい。
【0014】前記層[I]を形成する組成物(1)は、
さらに、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つ
の原子を含有する無機化合物(J)を、エチレン・α-
オレフィン共重合体(A)100重量部または該共重合
体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)との混合物
100重量部に対して1〜20重量部の割合で含有して
いてもよい。
【0015】本発明に係る多層フィルムは、前記層
[I]と他の層[II]との間に、ホモポリエチレン、エ
チレン・α- オレフィン共重合体およびエチレン・酢酸
ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種のエチレン
系重合体(F)100重量部に対して、Mg、Ca、A
lおよびSiの少なくとも1つの原子を含有する無機化
合物(J)を1〜20重量部の割合で含有する組成物
(4)から形成された層[III]が設けられていてもよ
い。
【0016】前記無機化合物(J)としては、ハイドロ
タルサイト類が好ましく用いられる。
【0017】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る農業用多層フ
ィルムについて具体的に説明する。本発明に係る農業用
多層フィルムは、層[I]と、防曇性を有する他の層
[II]を有する2層または3層以上の積層フィルムであ
り、さらに、これらの層の間にエチレン系重合体(F)
および無機化合物(J)を含む層[III]があってもよ
い。
【0018】層[I] 本発明に係る農業用多層フィルムを構成する層[I]
は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、ヒンダ
ードアミン系光安定剤(C)、紫外線吸収剤(D)、防
カビ剤(E)および任意に高圧法低密度ポリエチレン
(B)、無機化合物(J)を含有する組成物(1)から
形成される。
【0019】[エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)]本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン
共重合体(A)は、エチレンと炭素原子数4〜12のα
- オレフィンとからなる共重合体である。エチレンとの
共重合に用いられる炭素原子数4〜12のα- オレフィ
ンとしては、具体的には、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘ
キセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン、1-デセ
ン、1-ドデセンなどが挙げられる。これらの中では、炭
素原子数4〜10のα- オレフィン、特に炭素原子数4
〜6のα- オレフィンが好ましい。
【0020】本発明においては、上記のようなエチレン
・α- オレフィン共重合体(A)を単独で、または2種
以上組合わせて用いることができる。本発明で用いられ
るエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレ
ンから導かれる構成単位が50重量%以上100重量%
未満、好ましくは55〜99重量%、さらに好ましくは
65〜98重量%、特に好ましくは70〜96重量%の
量で存在し、炭素原子数4〜12のα- オレフィンから
導かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜4
5重量%、さらに好ましくは2〜35重量%、特に好ま
しくは4〜30重量%の量で存在することが望ましい。
【0021】エチレン・α- オレフィン共重合体の組成
は、通常10mmφの試料管中で約200mgの共重合
体を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させ
た試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120
℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅150
0Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μse
c.の条件下で測定して決定される。
【0022】また、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)は、密度(ASTM D 1505)が0.910〜0.9
40g/cm3、好ましくは0.915〜0.940g
/cm3、さらに好ましくは0.915〜0.935g
/cm3 、特に好ましくは0.920〜0.930g/
cm3の範囲にある。なお、密度は、190℃における
2.16kg荷重でのメルトフローレート(MFR)測
定時に得られるストランドを120℃で1時間熱処理
し、1時間かけて室温まで徐冷したのち、密度勾配管で
測定する。
【0023】また、このエチレン・α- オレフィン共重
合体(A)のメルトフローレート(MFR;ASTM D 123
8-65T,190℃、2.16kg荷重)は、0.1〜10g/10
分、好ましくは0.1〜5g/10分、さらに好ましく
は0.5〜2g/10分の範囲にある。このエチレン・
α- オレフィン共重合体(A)のGPCにおいて測定し
た分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、M
n=数平均分子量)は、1.5〜3.5、好ましくは
2.0〜3.0の範囲にあることが望ましい。
【0024】なお、分子量分布(Mw/Mn)は、ミリ
ポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測
定した。分離カラムは、TSK GNH HTであり、
カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、
カラム温度は140℃とし、移動相にはO-ジクロロベン
ゼン[和光純薬工業(株)製]および酸化防止剤として
BHT[武田薬品工業(株)製]0.025重量%を用
い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量
%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検
出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、
分子量がMw<1000およびMw>4×106につい
ては東ソー(株)製を用い、1000≦Mw≦4×10
6についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
【0025】また、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)は、23℃におけるn-デカン可溶成分量分率(W
(重量%))と密度(d)とが下記に示される関係を満
たしていることが望ましい。 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.
1 なお、エチレン・α- オレフィン共重合体のn-デカン可
溶成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分布が狭い)
の測定は、エチレン・α- オレフィン共重合体約3gを
n-デカン450mlに加え、145℃で溶解した後23
℃まで冷却し、濾過によりn-デカン不溶部を除き、濾液
よりn-デカン可溶部を回収することにより行なわれる。
【0026】さらに、エチレン・α- オレフィン共重合
体(A)は、示差走査型熱量計(DSC)により測定し
た吸熱曲線の最大ピーク位置の温度〔Tm(℃)〕と密
度〔d(g/cm3 )〕とが、 Tm<400×d−250 好ましくは Tm<450×d−297 さらに好ましくは Tm<500×d−344 特に好ましくは Tm<550×d−391 で示される関係を満たしていることが望ましい。
【0027】なお、示差走査型熱量計(DSC)により
測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)は、
試料約5mgをアルミパンに詰め10℃/分で200℃
まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃/分
で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸
熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー社製
DSC-7 型装置を用いる。
【0028】このように、n-デカン可溶成分量分率
(W)と密度(d)との関係、そして示差走査型熱量計
(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク
位置の温度(Tm)と密度(d)との関係が上記のよう
な関係を有するようなエチレン・α- オレフィン共重合
体は組成分布が狭いと言える。また、本発明で用いられ
るエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、GPC
−IRによる高分子量側の分岐数の平均値をB1 、低分
子量側の分岐数の平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 であることが望ましい。
【0029】ここに、GPC−IRによる高分子量側の
分岐数の平均値(B1)とは、GPCによって分子量分
別された高分子溶出量の累積重量分率が15〜85%
(すなわち低分子量領域15%、高分子量領域15%を
除く高分子溶出成分)の範囲で各フラクション毎に測定
された分岐数の測定値群を、GPC溶出曲線のピーク位
置の分子量で2分割したもののうち、高分子量側の値の
平均値である。一方、低分子量側の分岐数の平均値(B
2)とは、2分割したもののうち、低分子量側の平均値
である。
【0030】上記B1およびB2の測定条件は、次の通り
である。 測定装置:パーキン・エルマー 1760X カラム:東ソー(株)製TSKゲル GMH-HT(7.5mmI.
D.×600mm)×1 溶離剤(eluent):MP−Jを0.05%含有のo-ジク
ロロベンゼン(ODCB)[和光純薬工業(株)製、ex
tra pure grade] カラム温度:140℃ サンプル濃度:0.1%(weight/volume) 射出容量(inj.volume):100マイクロリットル 検出器:MCT 分解能:8cm-1 このB1とB2が上記のような関係にあるエチレン・α-
オレフィン共重合体(A)は、組成分布が狭く、しかも
ローポリマーが少ないので、ベトツキが少ない。したが
って、上記のようなエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)を用いると、防塵性に優れた農業用多層フィルム
を得ることができる。
【0031】また、このエチレン・α- オレフィン共重
合体(A)からなるフィルムは、光線透過率の経時的低
下が非常に小さいため、このようなフィルムを農業用多
層フィルムの一層として使用すると、長期に亘って展張
することが可能である。上記のようなエチレン・α- オ
レフィン共重合体(A)は、たとえば特開平6−972
4号公報、特開平6−136195号公報、特開平6−
136196号公報、特開平6−207057号公報等
に記載されているメタロセン触媒成分を含む、いわゆる
メタロセン系オレフィン重合用触媒の存在下に、エチレ
ンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンとを、得られ
る共重合体の密度が0.910〜0.940g/cm3
となるように共重合させることによって製造することが
できる。
【0032】上記のエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)をメタロセン系オレフィン重合用触媒を用いて製
造する方法およびその触媒の詳細は、たとえば特開平9
−183194号公報に記載されている。本発明におい
ては、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エ
チレン・α- オレフィン共重合体(A)および高圧法低
密度ポリエチレン(B)の合計量100重量部に対し
て、60〜100重量部、好ましくは65〜99重量
部、さらに好ましくは70〜95重量部の割合で用いら
れる。高圧法低密度ポリエチレン(B)は任意成分であ
るので、その配合量が0となる場合がある。
【0033】[高圧法低密度ポリエチレン(B)]本発
明で用いられることがある高圧法低密度ポリエチレン
(B)は、メルトフローレート(MFR;ASTM D 123
8,190℃、2.16kg荷重)が0.1〜100g/10分、
密度(ASTM D 1505)が0.915〜0.935g/c
3、スウェル比が60%以下であることが好ましい。
【0034】なお、高圧法低密度ポリエチレン(B)の
密度は、上述したエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)の密度の測定方法と同じ方法で求められる。ま
た、スウェル比は、以下のようにして求める。メルトフ
ローレート測定時に得られるストランドの先端から5m
mの位置の直径をサンプルの径(mm)としてマイクロ
メーターで測定する。そして、下式によりスウェル比を
算出する。
【0035】 スウェル比(%)=[(L1/L0)−1]×100 L1:サンプルの径(mm) L0:オリフィスの径(=2.0955mm) 上記のような高圧法低密度ポリエチレン(B)は、従来
公知の高圧法で製造することができる。
【0036】本発明においては、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)は、必要に応じて、エチレン・α- オレフィ
ン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0〜40重量
部、好ましくは1〜35重量部、さらに好ましくは5〜
30重量部の割合で用いられる。 [ヒンダードアミン系光安定剤(C)]本発明で用いら
れるヒンダードアミン系光安定剤(HALS;Hindered
AmineLight Stabilizers)(C)としては、具体的に
は、以下のような化合物が用いられる。 (1)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)セ
バケート、 (2)コハク酸ジメチル-1- (2-ヒドロキシエチル)-4
- ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン重縮合
物、 (3)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジ
ル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、 (4)2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジニルベンゾエ
ート、 (5)ビス-(1,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)
-2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2-n-ブ
チルマロネート、 (6)ビス(N-メチル-2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペ
リジニル)セバケート、 (7)1,1'-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テト
ラメチルピペラジノン)、 (8)(ミックスト2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジ
ル/トリデシル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレ
ート、 (9)(ミックスト1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリ
ジル/トリデシル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシ
レート、 (10)ミックスト{2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジ
ル/β,β,β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テト
ラオキサスピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,
3,4- ブタンテトラカルボキシレート、 (11)ミックスト{1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリ
ジル/β,β,β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テ
トラオキサスピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,
2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、 (12)N,N'- ビス(3-アミノプロピル)エチレンジアミ
ン-2-4- ビス[N-ブチル-N- (1,2,2,6,6-ペンタメチル
-4- ピペリジル)アミノ]-6- クロロ-1,3,5-トリアジ
ン縮合物、 (13)N,N'- ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジ
ル)ヘキサメチレンジアミンと1,2-ジブロモエタンとの
縮合物、 (14)[N-(2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジル)-
2-メチル-2- (2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)
イミノ]プロピオンアミド、 (15)ポリ{[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミ
ノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル][[(2,2,6,6-テト
ラメチル-4- ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,
2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミノ]}(商品
名 キマソーブ944)、 (16)1,5,8,12-テトラキス[4,6-ビス(N-ブチル-N-1,
2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルアミノ)-1,3,5-ト
リアジン-2-イル]-1,5,8,12-テトラアザドデカン、 (17)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1(オクチルオキ
シ)-4-ピペリジニル)セバケートなど。
【0037】これらのヒンダードアミン系光安定剤
(C)は、単独で、または2種以上組合わせて用いるこ
とができる。ヒンダードアミン系光安定剤(C)は、エ
チレン・α- オレフィン共重合体(A)および高圧法低
密度ポリエチレン(B)の合計量100重量部に対し
て、0.02〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量
部、さらに好ましくは0.1〜1重量部の割合で用いら
れる。本発明において、紫外線吸収剤(D)および防カ
ビ剤(E)とともに、ヒンダードアミン系光安定剤
(C)を上記割合で用いると、防カビ性が飛躍的に向上
する。
【0038】[紫外線吸収剤(D)]本発明で用いられ
る紫外線吸収剤(D)としては、具体的には、フェニル
サリシレート、p-tert- ブチルフェニルサリシレート、
p-オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外
線吸収剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロ
キシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- オ
クトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- ドデシルオ
キシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4- メトキシ
ベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシ
ベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-5- スルホ
ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2-
(2'- ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2-(2'- ヒドロキシ-5'-tert- ブチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'-ジ-te
rt-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒ
ドロキシ-3'-tert- ブチル-5'-メチルフェニル)-5- ク
ロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-
ジ-tert-ブチルフェニル)-5- クロロベンゾトリアゾー
ル、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'- ジ-tert-アミルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2-[5-クロロ-ベンゾトリア
ゾール-2-イル]-4-メチル-6-(t-ブチル)フェノール
等のベンゾトリアゾール系吸収剤;2-エチルヘキシル-2
- シアノ-3,3'-ジフェニルアクリレート、エチル-2- シ
アノ-3,3'-ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレ
ート系紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0039】上記紫外線吸収剤(D)は、エチレン・α
- オレフィン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエ
チレン(B)の合計量100重量部に対して、0.01
〜3重量部、好ましくは0.02〜2重量部、さらに好
ましくは0.03〜1重量部の割合で用いられる。本発
明において、ヒンダードアミン系光安定剤(C)および
防カビ剤(E)とともに、紫外線吸収剤(D)を上記割
合で用いると、防カビ性が飛躍的に向上する。
【0040】なお、前記した特開平2−247239号
公報には、防カビ剤を、紫外線吸収剤とヒンダードアミ
ン系光安定剤とともに併用することにより、防カビ性が
飛躍的に向上することは記載されていない。 [防カビ剤(E)]本発明で用いられる防カビ剤(E)
としては、従来公知の防カビ剤を用いることができ、具
体的には、2-(4-チアゾリル)- ベンズイミダゾール、
2-メトキシカルボニルアミノベンツイミダゾール等のイ
ミダゾール系化合物;2-n-オクチルイソチアゾリン-3-
オン、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、2-メチル-4-
イソチアゾリン-3-オン、5-クロル-2-メチル-4-イソチ
アゾリン-3-オン等のイソチアゾリン系化合物;ビス
(ピリジン-2- チオール-1- オキシド)亜鉛、ピリジン
-2-チオール-1-オキシドナトリウム、2,3,5,6-テトラク
ロル-4-(メチルスルホニル)-ピリジン等のピリジン系
化合物;銀含有ゼオライト(商品名 ゼオミックAZ、
品川燃料(株)製)、銀置換リン酸ジルコニウム(商品
名 ノバロンAG300、東亞合成化学工業(株)
製)、銀および亜鉛置換リン酸カルシウム(商品名 ア
パサイダーA、(株)サンギ製)等の、銀、銅、亜鉛お
よび錫から選ばれる1種または2種以上の金属をイオン
状態で保持している金属含有ゼオライト類(特開平2−
247239号公報);その他に、ヘキサヒドロ-1,3,5
-トリス(2-ヒドロキシエチル)-s-トリアジン、4-(2-
ニトロブチル)モルホリン、4,4'-(2-エチル-2-ニトロ
-トリメチレン)-ジモルホリン、p-クロル-m-クレゾー
ル、p-クロル-m-キシレノール、o-フェニルフェノー
ル、2,4,4'-トリクロル-2'-ヒドロキシジフェニルエー
テル、N-(トリクロルメチルチオ)-フタルイミド、N-
(フルオロジクロルメチルチオ)-フタルイミド、N-ジ
メチル-N'-フェニル-(N'-フルオロジクロル-メチルチ
オ)-スルファミド、2,4,5,6-テトラクロルイソフタロ
ニトリル、10-10'-オキシビスフェノキシ-アルシンなど
が挙げられる。
【0041】また、上記以外の防カビ剤(E)として、
MgOとZnOの固溶体(たとえばZO−100(品
番)、朋友システム(株)製、)、2-(4-チアゾリル)
- ベンズイミダゾールと2-n-オクチルイソチアゾリン-3
-オンとの混合物(混合割合は重量比で7:3乃至3:
7、特開平3−167103号公報)、3,6-ジクロロピ
リタジンとパラクロロメタキシレノールとの混合物(混
合割合は重量比で7:3乃至3:7、特開平11−32
4159号公報)、水75〜97重量%と、粒径0.1
μm以下の酸化亜鉛微粒子0.5〜5重量%と、非イオ
ン性界面活性剤0.05〜5重量%とからなる塗布用防
カビ剤(特開平11−35711号公報)などが挙げら
れる。
【0042】上記防カビ剤(E)は、エチレン・α- オ
レフィン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレ
ン(B)の合計量100重量部に対して、0.01〜5
重量部、好ましくは0.02〜3重量部、さらに好まし
くは0.03〜1重量部の割合で用いられる。本発明に
おいて、ヒンダードアミン系光安定剤(C)および紫外
線吸収剤(D)とともに、防カビ剤(E)を上記割合で
用いると、防カビ性が飛躍的に向上する。
【0043】[無機化合物(J)]本発明で用いられる
無機化合物(J)は、保温剤として有効なMg、Ca、
AlおよびSiの少なくとも1つの原子を含有する無機
酸化物、無機水酸化物、ハイドロタルサイト類などであ
る。具体的には、SiO2、Al23、MgO、CaO
等の無機酸化物;Al(OH)3、Mg(OH)2、Ca
(OH)2等の無機水酸化物; 式 M2+ 1-xAlx(OH)2(An-x/n・mH2O [式中、M2+は、Mg、CaまたはZnの二価金属イオ
ンであり、An-は、Cl-、Br-、I-、NO3 2-、Cl
4-、SO4 2-、CO2 2-、SiO3 2-、HPO4 2-、HB
3 2-、PO4 2-等のアニオンであり、xは、0<x<
0.5 の条件を満足する数値であり、mは、0≦m≦
2 の条件を満足する数値である]で表わされる無機複
合化合物、その焼成物等のハイドロタルサイト類などが
挙げられる。これらの中でも、ハイドロタルサイト類が
好ましく、特に上記式で表わされる無機複合化合物の焼
成物が好ましい。
【0044】上記のような無機化合物(J)は、単独
で、あるいは2種以上組合わせて用いることができる。
無機化合物(J)の平均粒径は、10μm以下、好まし
くは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下であるこ
とが望ましい。無機化合物(J)の平均粒径が上記範囲
以内であれば、透明性が良好なフィルムを得ることがで
きる。
【0045】上記無機化合物(J)は、エチレン・α-
オレフィン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチ
レン(B)100重量部に対して、1〜20重量部、好
ましくは1〜18重量部、さらに好ましくは2〜15重
量部の割合で用いられる。無機化合物(J)を上記のよ
うな割合で用いると、保温性に優れたフィルムを得るこ
とができる。
【0046】[その他の成分]上記の組成物(1)中
に、必要に応じて、従来公知の酸化防止剤、防曇剤、防
霧剤、帯電防止剤、熱安定剤などの添加剤を、本発明の
目的を損なわない範囲で配合することができる。他の層[II] 本発明に係る農業用多層フィルムを構成する他の層[I
I]は、特定のエチレン系重合体(F)と、非イオン系
界面活性剤(G)および/または親水性化合物(H)と
を含有する組成物(2)から形成されることが好まし
い。
【0047】[エチレン系重合体(F)]本発明で用い
られる組成物(2)を構成するエチレン系重合体(F)
は、ホモポリエチレン、エチレン・α- オレフィン共重
合体またはエチレン・酢酸ビニル共重合体である。これ
らは、1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用い
ることができる。
【0048】ホモポリエチレンのメルトフローレート
(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)は、通常
0.1〜30g/10分、好ましくは0.2〜10g/
10分、さらに好ましくは0.3〜3g/10分であ
る。エチレン・α- オレフィン共重合体としては、上述
したエチレン・α- オレフィン共重合体(A)が好まし
い。特にメタロセン系オレフィン重合用触媒を用いて調
製されたエチレン・α- オレフィン共重合体(A)が好
ましい。
【0049】エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
の酢酸ビニル含量は、通常0.1〜40重量%、好まし
くは1〜25重量%である。また、メルトフローレート
(MFR;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)は、通常
0.1〜30g/10分、好ましくは0.2〜10g/
10分、さらに好ましくは0.3〜3g/10分であ
る。
【0050】[非イオン系界面活性剤(G)]本発明で
用いられる組成物(2)を構成することがある非イオン
系界面活性剤(G)は、防曇剤として用いられ、具体的
には、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステ
アレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンジ
パルミテート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタン
ジベヘネート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタン
ジラウレート等のソルビタン系界面活性剤;グリセリン
モノラウレート、グリセリンジラウレート、ジグリセリ
ンモノパルミテート、ジグリセリンジパルミテート、グ
リセリンモノステアレート、グリセリンジステアレー
ト、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンジス
テアレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリ
ンジラウレート等のグリセリン系界面活性剤;ポリエチ
レングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコ
ールモノパルミネート等のポリエチレングリコール系界
面活性剤;トリメチロールプロパンモノステアレート等
のトリメチロールプロパン系界面活性剤;ラウリルジエ
タノールアミン、オレイルジエタノールアミン、ステア
リルジエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミ
ド、オレイルジエタノールアミド、ステアリルジエタノ
ールアミド等のジエタノールアルキルアミン系およびジ
エタノールアルキルアミド系界面活性剤;ペンタエリス
リトールモノパルミテート等のペンタエリスリトール系
界面活性剤およびポリオキシエチレンソルビタンモノス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンジステアレ
ート、ソルビタン- ジグリセリン縮合体のモノおよびジ
ステアレートなどが挙げられる。これらは、単独で、ま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0051】本発明で好ましく用いられる非イオン系界
面活性剤(G)は、ポリオキシエチレン基含有成分を1
5〜50重量%含有する界面活性剤(G1)である。こ
の界面活性剤(G1)は、2種以上の非イオン系界面活
性剤の混合物からなり、かつ該混合物中に、ポリオキシ
エチレン基含有成分を15〜50重量%、好ましくは2
0〜45重量%、さらに好ましくは25〜40重量%含
有している。ただし、ジエタノールアルキルアミンおよ
び脂肪酸ジエタノールアミドは、本発明で用いられるポ
リオキシエチレン基含有成分から除く。ポリオキシエチ
レン基含有成分を上記割合で用いると、得られる組成物
は成形性に優れ、その組成物から得られるフィルムは、
防曇性および防曇持続性に優れている。
【0052】このポリオキシエチレン基含有成分は、
(−CH2CH2O−)n Hで示されるポリオキシエチレ
ン基の該式において、nが2〜10であり、かつ、親水
性と親油性とのバランス(hydrophilic-lipophilic bal
ance)の指標であるHLB値が5〜12であることが好
ましい。本発明で界面活性剤(G1)として好ましく用
いられる2種以上の非イオン系界面活性剤の混合物は、
グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエタノールアルキ
ルアミンおよび脂肪酸ジエタノールアミドからなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の成分(i)と、グリセリン
脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル)、ポリグリセリン
脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオキシ
エチレンポリグリセリン脂肪酸エステル)およびソルビ
タン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種のポリオキシエチレン基含有
成分(ii)とからなる。
【0053】上記グリセリン脂肪酸エステルとしては、
具体的には、グリセリンモノミリステート、グリセリン
ジミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリセ
リンジパルミテート、グリセリンモノステアレート、グ
リセリンジステアレート、グリセリンモノオレート、グ
リセリンジオレート、グリセリンモノラウレート、グリ
セリンジラウレート、グリセリンモノベヘネート、グリ
セリンジベヘネートなどの高級脂肪酸エステル、および
これら2種以上の混合物が挙げられる。中でも、グリセ
リンモノステアレートが特に好ましい。
【0054】上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとして
は、具体的には、ジグリセリンモノミリステート、ジグ
リセリンジミリステート、ジグリセリンモノパルミテー
ト、ジグリセリンジパルミテート、ジグリセリンモノス
テアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリ
ンモノオレート、ジグリセリンジオレート、ジグリセリ
ンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリ
セリンモノベヘネート、ジグリセリンジベヘネート等の
ジグリセリン脂肪酸エステル;トリグリセリンモノミリ
ステート、トリグリセリンジミリステート、トリグリセ
リンモノパルミテート、トリグリセリンジパルミテー
ト、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリン
ジステアレート、トリグリセリンモノオレート、トリグ
リセリンジオレート、トリグリセリンモノラウレート、
トリグリセリンジラウレート、トリグリセリンモノベヘ
ネート、トリグリセリンジベヘネート等のトリグリセリ
ン脂肪酸エステルなどの高級脂肪酸エステル、およびこ
れら2種以上の混合物が挙げられる。中でも、ジグリセ
リンモノステアレート、ジグリセリンジステアレートお
よびこれらの混合物が特に好ましい。
【0055】上記ソルビタン脂肪酸エステルは、ソルビ
タン混合物と高級脂肪酸とのエステルである。ソルビタ
ンは、一般に、ソルビット1分子脱水物である1,4-ソル
ビタン、3,6-ソルビタン、1,5-ソルビタン、およびソル
ビット2分子脱水物である1,4,3,6-ソルビドの混合物と
して工業的に製造されている。高級脂肪酸としては、ラ
ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
ミリスチン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。
【0056】ソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体
的には、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウ
レート、ソルビタントリラウレート、ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンジパルミテート、ソルビタント
リパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノミリステー
ト、ソルビタンジミリステート、ソルビタントリミリス
テート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンジベヘ
ネート、ソルビタントリベヘネートなどの高級脂肪酸エ
ステル、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げら
れる。中でも、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンジステアレートおよびこれらの混合物が特に好まし
い。
【0057】上記ジエタノールアルキルアミンとして
は、具体的には、ステアリルジエタノールアミン、ラウ
リルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミ
ン、ミリスチルジエタノールアミンなどの化合物を挙げ
ることができる。上記脂肪酸ジエタノールアミドとして
は、具体的には、ステアリン酸ジエタノールアミド、ラ
ウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノー
ルアミド、オレイン酸ジエタノールアミドなどの化合物
を挙げることができる。
【0058】上記グリセリン脂肪酸エステルのエチレン
オキシド付加物としては、具体的には、具体例として上
記したグリセリン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付
加物、たとえばジオキシエチレングリセリンミリステー
ト(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ジオキシエ
チレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリエ
ステルを含む)、ジオキシエチレングリセリンステアレ
ート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、トリオキ
シエチレングリセリンミリステート(モノ、ジおよびト
リエステルを含む)、トリオキシエチレングリセリンパ
ルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ト
リオキシエチレングリセリンステアレート(モノ、ジお
よびトリエステルを含む)、テトラオキシエチレングリ
セリンミリステート(モノ、ジおよびトリエステルを含
む)、テトラオキシエチレングリセリンパルミテート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、テトラオキシ
エチレングリセリンステアレート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、ペンタオキシエチレングリセリンミ
リステート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ペ
ンタオキシエチレングリセリンパルミテート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ペンタオキシエチレング
リセリンステアレート(モノ、ジおよびトリエステルを
含む)、ヘキサオキシエチレングリセリンミリステート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ヘキサオキシ
エチレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、ヘキサオキシエチレングリセリンス
テアレート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ヘ
プタオキシエチレングリセリンミリステート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ヘプタオキシエチレング
リセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを
含む)、ヘプタオキシエチレングリセリンステアレート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、オクタオキシ
エチレングリセリンミリステート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、オクタオキシエチレングリセリンパ
ルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、オ
クタオキシエチレングリセリンステアレート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ノナオキシエチレングリ
セリンミリステート(モノ、ジおよびトリエステルを含
む)、ノナオキシエチレングリセリンパルミテート(モ
ノ、ジおよびトリエステルを含む)、ノナオキシエチレ
ングリセリンステアレート(モノ、ジおよびトリエステ
ルを含む)、デカオキシエチレングリセリンミリステー
ト(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、デカオキシ
エチレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、デカオキシエチレングリセリンステ
アレート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)などが
挙げられる。
【0059】上記ポリグリセリン脂肪酸エステルのエチ
レンオキシド付加物としては、具体的には、具体例とし
て上記したポリグリセリン脂肪酸エステルのエチレンオ
キシド付加物、たとえばジオキシエチレンジグリセリン
ミリステート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ジオキシエチレンジグリセリンパルミテート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ジオ
キシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、ジオキシエチレント
リグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテト
ラエステルを含む)、ジオキシエチレントリグリセリン
パルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ジオキシエチレントリグリセリンステアレート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、トリ
オキシエチレンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、
トリおよびテトラエステルを含む)、トリオキシエチレ
ンジグリセリンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、トリオキシエチレンジグリセリ
ンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステル
を含む)、テトラオキシエチレンジグリセリンミリステ
ート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、
テトラオキシエチレンジグリセリンパルミテート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、テトラオ
キシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、ペンタオキシエチレ
ンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、ペンタオキシエチレンジグリセ
リンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステ
ルを含む)、ペンタオキシエチレンジグリセリンステア
レート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘキサオキシエチレンジグリセリンミリステート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキ
サオキシエチレンジグリセリンパルミテート(モノ、
ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキサオキシ
エチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘプタオキシエチレンジ
グリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテトラ
エステルを含む)、ヘプタオキシエチレンジグリセリン
パルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ヘプタオキシエチレンジグリセリンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オ
クタオキシエチレンジグリセリンミリステート(モノ、
ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オクタオキシ
エチレンジグリセリンパルミテート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、オクタオキシエチレンジ
グリセリンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラ
エステルを含む)、ノナオキシエチレンジグリセリンミ
リステート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ノナオキシエチレンジグリセリンパルミテート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノナ
オキシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、
トリおよびテトラエステルを含む)、デカオキシエチレ
ンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、デカオキシエチレンジグリセリ
ンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステル
を含む)、デカオキシエチレンジグリセリンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)など
が挙げられる。
【0060】上記ソルビタン脂肪酸エステルのエチレン
オキシド付加物としては、具体的には、具体例として上
記したソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付
加物、たとえばジオキシエチレンソルビタンラウレート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ジオ
キシエチレンソルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリ
およびテトラエステルを含む)、ジオキシエチレンソル
ビタンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエス
テルを含む)、ジオキシエチレンソルビタンオレエート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、トリ
オキシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリ
およびテトラエステルを含む)、トリオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、トリオキシエチレンソルビタンステア
レート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、トリオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、テトラオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、テトラオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、テトラオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、テトラオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ペンタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ペンタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ペンタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ペンタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキサオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘキサオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ヘキサオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘキサオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘプタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘプタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ヘプタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘプタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オクタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、オクタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、オクタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、オクタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノナオキ
シエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリおよ
びテトラエステルを含む)、ノナオキシエチレンソルビ
タンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステ
ルを含む)、ノナオキシエチレンソルビタンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノ
ナオキシエチレンソルビタンオレエート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、デカオキシエチレン
ソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、デカオキシエチレンソルビタンパルミ
テート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、デカオキシエチレンソルビタンステアレート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、デカオキ
シエチレンソルビタンオレエート(モノ、ジ、トリおよ
びテトラエステルを含む)などが挙げられる。
【0061】これらのポリオキシエチレン基含有成分
は、上述したように、(−CH2CH2O−)n Hで示さ
れるポリオキシエチレン基を有し、この式において、n
が2〜10であり、かつ、HLB値が5〜12であるこ
とが好ましい。グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ジエ
タノールアルキルアミンおよび脂肪酸ジエタノールアミ
ドの合計量100重量部に対して、グリセリン脂肪酸エ
ステルは、0〜60重量部、好ましくは10〜50重量
部の割合で含まれ、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、
0〜80重量部、好ましくは20〜60重量部の割合で
含まれ、ソルビタン脂肪酸エステルは、0〜50重量
部、好ましくは10〜40重量部の割合で含まれ、ジエ
タノールアルキルアミンは、0〜20重量部、好ましく
は5〜10重量部の割合で含まれ、脂肪酸ジエタノール
アミドは、0〜20重量部、好ましくは5〜10重量部
の割合で含まれていることが望ましい。グリセリン脂肪
酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、ジエタノールアルキルアミンおよび
脂肪酸ジエタノールアミドの合計量は、防曇剤(C)全
体に対して、50〜85重量%、好ましくは55〜80
重量%、さらに好ましくは60〜75重量%である。
【0062】また、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンポリグリセリン脂肪酸
エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステルの合計量100重量部に対して、ポリオキシエチ
レングリセリン脂肪酸エステルは、0〜60重量部、好
ましくは10〜50重量部の割合で含まれ、ポリオキシ
エチレンポリグリセリン脂肪酸エステルは、0〜80重
量部、好ましくは20〜60重量部の割合で含まれ、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、0〜5
0重量部、好ましくは10〜40重量部の割合で含まれ
ていることが望ましい。ポリオキシエチレン基含有成分
であるポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンポリグリセリン脂肪酸エステルおよ
びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの合計
量は、防曇剤(C1)全体に対して、15〜50重量
%、好ましくは20〜45重量%、さらに好ましくは2
5〜40重量%である。
【0063】上記のように、異なる界面活性剤を上記範
囲内の割合で組み合わせて用いると、防曇性の効果が初
期および長期に亘って持続するので好ましい。本発明で
好ましく用いられる界面活性剤(G1)は、たとえば次
の通りである。 (1)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レングリセリンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレングリセリンジステアレートとからなる界面
活性剤。 (2)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレングリ
セリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レングリセリンジステアレートとからなる界面活性剤。 (3)ソルビタンモノステアレートおよび/またはソル
ビタンジステアレートとポリオキシエチレングリセリン
モノステアレートおよび/またはポリオキシエチレング
リセリンジステアレートとからなる界面活性剤。 (4)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレー
トおよび/またはポリオキシエチレングリセリンジステ
アレートとからなる界面活性剤。 (5)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレートお
よび/またはポリオキシエチレングリセリンジステアレ
ートとからなる界面活性剤。 (6)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレングリセリンモノステアレートおよび/ま
たはポリオキシエチレングリセリンジステアレートとか
らなる界面活性剤。 (7)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレングリセ
リンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレ
ングリセリンジステアレートとからなる界面活性剤。 (8)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レンジグリセリンモノステアレートおよび/またはポリ
オキシエチレンジグリセリンジステアレートとからなる
界面活性剤。 (9)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレンジグ
リセリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエ
チレンジグリセリンジステアレートとからなる界面活性
剤。 (10)ソルビタンモノステアレートおよび/またはソル
ビタンジステアレートとポリオキシエチレンジグリセリ
ンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレン
ジグリセリンジステアレートとからなる界面活性剤。 (11)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレンジグリセリンモノステアレ
ートおよび/またはポリオキシエチレンジグリセリンジ
ステアレートとからなる界面活性剤。 (12)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレンジグリセリンモノステアレート
および/またはポリオキシエチレンジグリセリンジステ
アレートとからなる界面活性剤。 (13)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレンジグリセリンモノステアレートおよび/
またはポリオキシエチレンジグリセリンジステアレート
とからなる界面活性剤。 (14)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレンジグリ
セリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レンジグリセリンジステアレートとからなる界面活性
剤。 (15)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレンソルビタンジステアレートとからなる界面
活性剤。 (16)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レンソルビタンジステアレートとからなる界面活性剤。 (17)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
トおよび/またはポリオキシエチレンソルビタンジステ
アレートとからなる界面活性剤。 (18)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートお
よび/またはポリオキシエチレンソルビタンジステアレ
ートとからなる界面活性剤。 (19)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノステアレートおよび/ま
たはポリオキシエチレンソルビタンジステアレートとか
らなる界面活性剤。 (20)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレ
ンソルビタンジステアレートとからなる界面活性剤。 (21)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ステアリルジエタノールアミンおよび/または
ステアリン酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレ
ンジグリセリンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレンジグリセリンジステアレートとからなる界
面活性剤。 (22)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノラウレートおよび/またはジグリセリンジラウレート
と、ステアリルジエタノールアミンおよび/またはステ
アリン酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレンジ
グリセリンモノステアレートおよび/またはポリオキシ
エチレンジグリセリンジステアレートとからなる界面活
性剤。 (23)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ステアリルジエタノールアミンおよび/または
ステアリン酸ジエタノールアミドと、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノステアレートおよび/またはポリオキ
シエチレンソルビタンジステアレートとからなる界面活
性剤。
【0064】非イオン系界面活性剤(G)は、エチレン
系重合体(F)100重量部に対して、0.5〜5重量
部、好ましくは0.5〜4重量部、さらに好ましくは
0.5〜3重量部の量で用いられる。また、非イオン系
界面活性剤(G)のフィルム中での保持性を高め、防曇
持続性をさらに向上させる目的で、変性ワックスを、エ
チレン系重合体(F)100重量部に対して、0.1〜
5重量部、好ましくは0.5〜4重量部、さらに好まし
くは1〜3重量部の割合で添加することができる。
【0065】このような変性ワックスとしては、具体的
には、マレイン酸変性ポリエチレンワックス、アクリル
酸変性ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワック
スなどが挙げられる。変性ワックスは、酸価が通常1〜
60KOH mg/gであり、分子量(Mv)が通常1,000
〜5,000である。
【0066】[親水性化合物(H)]本発明で用いられ
る組成物(2)を構成することがある親水性化合物
(H)としては、たとえば、以下のような化合物が挙げ
られる。この親水性化合物(H)は防曇剤として用いら
れる。 (1)炭素原子数2〜10のα-オレフィンを主成分と
し、下記一般式(I)
【0067】
【化1】
【0068】[式中、R1は、水素原子または炭素原子
数1〜8のアルキル基であり、R2は、酸素原子または
NH基であり、R3は、炭素原子数1〜8のアルキレン
基または炭素原子数6〜12のアリール基であり、A
は、H、Na、LiまたはKであり、nは、0または1
である。]で表わされるスルホン酸基含有単位を0.0
1〜20モル%含有する変性α- オレフィン系共重合体
(H1)。
【0069】炭素原子数2〜10のα- オレフィンとし
ては、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、
1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デ
セン、4-メチル-1- ペンテンなどが挙げられる。これら
のα- オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合
わせて用いることができる。上記式中のR1の炭素原子
数1〜8のアルキル基としては、具体的には、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチ
ル基、イソペンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル
基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル基、オ
クチル基などが挙げられる。
【0070】R3の炭素原子数1〜8のアルキレン基と
しては、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチ
レン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタ
メチレン基などが挙げられる。R3の炭素原子数6〜1
2のアリール基としては、具体的には、フェニル基、ト
リル基、ナフチル基などが挙げられる。
【0071】この変性α- オレフィン系共重合体(H
1)のゲルパーミエーション・クロマトグラフィー(G
PC)によって測定される数平均分子量(Mn)は、長
期に渡って防曇性が持続し、かつ、良好な成形性を保ち
得るという点で、通常500〜2,000,000、好
ましくは800〜1,500,000、さらに好ましく
は1,000〜1,000,000の範囲である。この
数平均分子量(Mn)は、ウォーターズ社製GPC15
0Cを用いて、温度140℃、溶媒o−ジクロロベンゼ
ン、測定流量1.0ml/分で濃度0.1重量%で測定
した。カラムとして、東ソー(株)製GMH−HT(6
0cm)とGMH−HTL(60cm)を連結したもの
を用いた。
【0072】また、DSCで測定した融点は、通常70
〜160℃、好ましくは75〜150℃、さらに好まし
くは80〜140℃の範囲である。この変性α- オレフ
ィン系共重合体(H1)としては、たとえば炭素原子数
2〜10のα- オレフィンを主成分とし、カルボン酸お
よび/またはカルボン酸塩からなる単位を0.01〜2
0モル%含有するカルボキシル基含有α- オレフィン系
共重合体に、下記一般式(II)で表わされる環状スルホ
ン酸エステル類、下記一般式(III)で表わされるアミ
ノスルホン酸類および下記一般式(IV)で表わされるヒ
ドロキシスルホン酸類から選ばれる少なくとも1種の化
合物を反応させることによって得られる変性α- オレフ
ィン系共重合体が用いられる。
【0073】
【化2】
【0074】[式中、R4は、炭素原子数3〜10の直
鎖状あるいは分岐状アルキル基、またはアリール基であ
る。]
【0075】
【化3】
【0076】[式中、R5は、炭素原子数1〜10の直
鎖状あるいは分岐状ルキル基、またはアリール基であ
る。]
【0077】
【化4】
【0078】[式中、R6は、炭素原子数1〜10の直
鎖状あるいは分岐状アルキル基、またはアリール基であ
る。]上記のような変性α- オレフィン系共重合体
(H)およびその製造方法の詳細は、特開平9−955
45号公報、特開平8−325561号公報に記載され
ている。
【0079】(2)カルボキシル基またはその低級アル
キル(炭素原子数1〜4)エステル基を有する変性ポリ
オレフィン(a−1)と、一般式RO−(−CH2CH2
−)m−H[式中、Rは、炭素原子数1〜22の炭化水
素基であり、mは、5〜100の整数を表わす。]で示
されるアルコール(a−2)とのエステル化物(H
2)。
【0080】カルボキシル基またはその低級アルキル
(炭素原子数1〜4)エステル基を有する変性ポリオレ
フィン(a−1)としては、たとえばエチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチ
レン−(無水)マレイン酸共重合体、エチレン−フマル
酸共重合体、エチレン−(無水)イタコン酸共重合体、
これらの多価金属塩架橋物、エチレン−メチル(メタ)
アクリレート共重合体、エチレン−エチル(メタ)アク
リレート共重合体、エチレン−ブチル(メタ)アクリレ
ート共重合体およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。これらの中では、エチレン−(メタ)アクリル酸
共重合体およびエチレン−(無水)マレイン酸共重合体
が、防曇性の点で好ましい。
【0081】上記のアルコール(a−2)を示している
一般式において、Rの炭素原子数1〜22の炭化水素基
としては、具体的には、ドデシル、テトラデシル、ヘキ
サデシル、オクタデシル、オクチル、ブチル、イソプロ
ピル、メチル、2-エチルヘキシル、2-エチルドデシル等
の直鎖状または分岐状アルキル基;ベンジル、エチルベ
ンジル、オクチルベンジル、フェニル、ノニルフェニ
ル、オクチルフェニル、ヘキシルフェニル等のアリール
基またはアルキルアリール基などが挙げられる。中で
も、炭素原子数8〜22の直鎖状アルキル基が好まし
い。Rの炭素原子数が22を超えると、防曇性が劣る。
【0082】また、mは通常5〜100、好ましくは1
0〜50の整数である。mが5未満では、防曇性が不十
分であり、100を超えるとエステル化物の透明性が低
下する。上記一般式で示されるアルコール(a−2)の
具体例としては、ポリ(30モル)オキシエチレンドデ
シルエーテル、ポリ(20モル)オキシエチレンテトラ
デシルエーテル、ポリ(40モル)オキシエチレンヘキ
サデシルエーテル、ポリ(80モル)オキシエチレンド
コシルエーテル、ポリ(15モル)オキシエチレンオク
チルエーテル、ポリ(10モル)オキシエチレンメチル
エーテル、ポリ(10モル)オキシエチレンブチルエー
テル、ポリ(14モル)オキシエチレンノニルエーテ
ル、ポリ(20モル)オキシエチレン(2-エチルドデシ
ル)エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル;ポリ(10モル)オキシエチレンベンジルエーテ
ル、ポリ(50モル)オキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリ(30モル)オキシエチレンオクチルフェ
ニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールまたはア
ルキルアリールエーテル;およびこれらの2種以上のポ
リオキシエチレン誘導体が挙げられる。
【0083】このエステル化物(H2)を構成する(a
−1)と(a−2)との重量比は、通常(20〜9
0):(80〜10)、好ましくは(40〜90):
(60〜10)である。(a−2)の比率が10未満で
は防曇性が劣り、80を超えるとエチレン・α- オレフ
ィン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)との相溶性が悪く、透明性が劣る。
【0084】このエステル化物(H2)の重量平均分子
量(Mw)は、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)、高圧法低密度ポリエチレン(B)との組み合わ
せ方法によって異なるが、通常2,000〜200,0
00、好ましくは5,000〜100,000である。
Mwが2,000未満では、防曇性が長期間持続せず、
200,000を超えると、エチレン・α- オレフィン
共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)
との相溶性が悪く、透明性が劣る。
【0085】このエステル化物(H2)の製造方法は、
特に限定されないが、たとえば変性ポリオレフィン(a
−1)とアルコール(a−2)とを、減圧下、150〜
250℃の温度で加熱し、反応によって生成する水また
は低級アルコールを除去することによって、エステル化
物(H2)を製造することができる。このエステル化物
およびその製造方法の詳細は、特開平9−31273号
公報に記載されている。
【0086】(3)ポリオキシアルキレンオリゴマー
(H3) ポリオキシアルキレンオリゴマー(H3)としては、具
体的には、ポリ(3モル)オキシエチレンラウリルエー
テル、ポリ(4モル)オキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリ(5モル)オキシエチレンラウリルエーテル、
ポリ(6モル)オキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
(9モル)オキシエチレンラウリルエーテル、ポリ(1
4モル)オキシエチレンラウリルエーテル、ポリ(30
モル)オキシエチレンラウリルエーテル、ポリ(3モ
ル)オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(4モル)オ
キシエチレンメチルエーテル、ポリ(5モル)オキシエ
チレンメチルエーテル、ポリ(6モル)オキシエチレン
メチルエーテル、ポリ(14モル)オキシエチレンメチ
ルエーテル、ポリ(30モル)オキシエチレンメチルエ
ーテル、ポリ(3モル)オキシエチレンブチルエーテ
ル、ポリ(5モル)オキシエチレンブチルエーテル、ポ
リ(14モル)オキシエチレンブチルエーテル、ポリ
(30モル)オキシエチレンブチルエーテル、ポリ(5
モル)オキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリ
(14モル)オキシエチレンノニルフェニルエーテル、
ポリ(30モル)オキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリ(5モル)オキシエチレンフェニルエーテル、
ポリ(14モル)オキシエチレンフェニルエーテル、ポ
リ(30モル)オキシエチレンフェニルエーテル、ポリ
(5モル)オキシプロピレンラウリルエーテル、ポリ
(30モル)オキシプロピレンラウリルエーテル、ポリ
(5モル)オキシプロピレンメチルエーテル、ポリ(3
0モル)オキシプロピレンメチルエーテル、ポリ(2モ
ル)オキシプロピレン−ポリ(5モル)オキシエチレン
ラウリルエーテル、アミノ−ポリ(5モル)オキシエチ
レンメチルエーテル、アミノ−ポリ(14モル)オキシ
エチレンメチルエーテル、アミノ−ポリ(30モル)オ
キシエチレンメチルエーテル、アミノ−ポリ(2モル)
オキシプロピレン−ポリ(5モル)オキシエチレンメチ
ルエーテルなどが挙げられる。
【0087】これらの中でも、特にポリ(3モル)オキ
シエチレンメチルエーテル、ポリ(4モル)オキシエチ
レンメチルエーテル、ポリ(5モル)オキシエチレンメ
チルエーテル、ポリ(6モル)オキシエチレンメチルエ
ーテル、ポリ(3モル)オキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリ(4モル)オキシエチレンラウリルエーテル、
ポリ(5モル)オキシエチレンラウリルエーテル、アミ
ノ−ポリ(5モル)オキシエチレンメチルエーテルが好
ましい。
【0088】これらのポリオキシアルキレンオリゴマー
(H3)およびその製造方法の詳細は、特開平10−3
24662号公報に記載されている。(4)炭素原子数
2〜10のα- オレフィンから誘導される構造単位を主
構造単位とし、下記式(V)
【0089】
【化5】
【0090】[式中、R1は、水素原子または炭素原子
数1〜5のアルキル基であり、R2は、炭素原子数1〜
5の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であり、R
3は、炭素原子数10〜28のアルキル基であり、X
は、−COO−であり、nは、1〜80の整数であ
る。]で表わされる構造単位(b−1)を0.01〜2
0モル%、および下記式(VI)
【0091】
【化6】
【0092】[式中、R4は、水素原子または炭素原子
数1〜5のアルキル基であり、R5は、炭素原子数14
〜28のアルキル基であり、Xは、−COO−であ
る。]で表わされる構造単位(b−2)を0.01〜2
0モル%含む変性α- オレフィン系共重合体(H4)。
上記主構造単位を誘導する炭素原子数2〜10のα- オ
レフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、
1-ノネン、1-デセン、4-メチル-1- ペンテンなどが挙げ
られる。これらのα- オレフィンは、1種単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0093】変性α- オレフィン系共重合体(H4)中
の炭素原子数2〜20のα- オレフィンから誘導される
構造単位含有量は、通常、60〜99.8モル%程度で
あり、好ましくは80〜98モル%程度である。上記式
(V)において、R1は、水素原子または炭素原子数1
〜5のアルキル基であり、たとえばメチル基、エチル
基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブ
チル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、3-メチル−ブ
チル基、2-メチル−ブチル基などが挙げられる。
【0094】上記R2は、炭素原子数1〜5の直鎖状も
しくは分岐状のアルキル基であり、たとえばメチル基、
エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、
sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、3-メチ
ル−ブチル基、2-メチル−ブチル基などが挙げられる。
また、R3は、炭素原子数10〜28のアルキル基であ
り、たとえばヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙
げられる。
【0095】さらに、Xは、−COO−であり、nは、
1〜80の整数である。変性α- オレフィン系共重合体
(H4)における前記式(V)で表わされる構造単位
(b−1)の割合は、0.01〜20モル%であり、防
曇性に優れ、かつ、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)との相溶
性にも優れる点で、好ましくは0.5〜15モル%であ
る。
【0096】上記式(VI)において、R4は、水素原子
または炭素原子数1〜5のアルキル基である。炭素原子
数1〜5のアルキル基としては、たとえばメチル基、エ
チル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、se
c-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、3-メチル
−ブチル基、2-メチル−ブチル基などが挙げられる。ま
た、R5は、炭素原子数14〜28のアルキル基であ
り、たとえばヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙
げられる。
【0097】Xは、−COO−である。変性α- オレフ
ィン系共重合体(H4)における前記式(VI)で表わさ
れる構造単位(b−2)の割合は、0.01〜20モル
%であり、フィルム表面の防曇剤の流出を抑制し、長期
間に渡って防曇性を発揮できる点で、好ましくは0.5
〜15モル%である。
【0098】また、変性α- オレフィン系共重合体(H
4)において、前記式(V)で表わされる構造単位(b
−1)と、前記式(VI)で表わされる構造単位(b−
2)の含有割合は、防曇性の持続性に優れるとともに、
変性α- オレフィン系共重合体(H4)とエチレン・α
- オレフィン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエ
チレン(B)との相溶性が良好である点で、好ましくは
(b−1)/(b−2)が5/95〜60/40であ
り、さらに好ましくは10/90〜40/60であり、
特に好ましくは15/85〜30/70である。
【0099】変性α- オレフィン系共重合体(H4)の
重量平均分子量(Mw)は、比較的少量の添加量で防曇
性を発揮し、長期に渡る防曇性の持続性を有し、かつ良
好な成形性を保ち得るという点で、通常、500〜7,
000、好ましくは800〜5,000、さらに好まし
くは1,000〜3,000の範囲である。この重量平
均分子量は、ゲルパーミエーション・クロマトグラフィ
ーにより測定される。この測定は、ウォーターズ社製G
PC150Cを用いて、温度140℃、溶媒o−ジクロ
ロベンゼン、測定流量1.0ml/分で濃度0.1重量
%で測定した。カラムとして、東ソー(株)製GMH−
HT(60cm)とGMH−HTL(60cm)を連結
したものを用いた。
【0100】この変性α- オレフィン系共重合体(H
4)の製造方法は、前記炭素原子数2〜10のα- オレ
フィンから導かれる構造単位を主構造単位とし、前記構
造単位(b−1)および(b−2)を有する共重合体を
得ることができる方法であれば特に制限されず、いかな
る方法でもよい。この変性α- オレフィン系共重合体
(H4)およびその製造方法の詳細は、特開平10−1
39944号公報、特開平9−31290号公報に記載
されている。
【0101】上記のような親水性化合物(H)は、エチ
レン系重合体(F)100重量部に対して、0.01〜
5重量部、好ましくは0.05〜4重量部、さらに好ま
しくは0.1〜3重量部の量で用いられる。 [その他の成分]上記の組成物(2)中に、必要に応じ
て、従来公知の酸化防止剤、防霧剤、帯電防止剤、熱安
定剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で
配合することができる。
【0102】本発明においては、他の層[II]は、前記
エチレン系重合体(F)を含有する組成物(3)から形
成されたフィルム表面に、親水性無機コロイド物質
(I)を塗布することにより得られる層であってもよ
い。 [親水性無機コロイド物質(I)]本発明で用いられる
ことがある親水性無機コロイド物質(I)は、塗布型の
流滴剤として用いられ、たとえばコロイダルシリカ、コ
ロイダルアルミナ、コロイド状のFe(OH)2、コロ
イド状のSn(OH)4、コロイド状のTiO2、コロイ
ド状のBaSO4、コロイド状のリチウムシリケートな
どが挙げられる。中でも、コロイダルシリカ、コロイダ
ルアルミナが好ましい。
【0103】親水性無機コロイド物質(I)の塗布量
は、固形分量で0.1〜10g/m2、好ましくは0.
3〜2g/m2である。この塗布方法としては、たとえ
ばバーコート、ロールコート、ディップコート、スプレ
ーコートなどの方法が挙げられる。また、親水性無機コ
ロイド物質(I)の塗膜硬化は、自然乾燥、熱風乾燥、
赤外線乾燥などの方法によって行なうことができる。
【0104】層[III] 本発明において、前記の層[I]と層[II]との間に形
成されることがある層[III]は、エチレン系重合体
(F)100重量部に対して、Mg、Ca、Alおよび
Siの少なくとも1つの原子を含有する無機化合物
(J)を1〜20重量部の割合で含有する組成物(4)
から形成される。
【0105】この組成物(4)を構成するエチレン系重
合体(F)は、前述した組成物(2)、(3)を構成す
るエチレン系重合体(F)と同じ成分であり、また、無
機化合物(J)は、前述した組成物(1)を構成するこ
とがある無機化合物(J)と同じ成分である。この組成
物(4)は、エチレン系重合体(F)および無機化合物
(J)の他に、必要に応じて、従来公知の酸化防止剤、
防霧剤、帯電防止剤、熱安定剤などの添加剤を、本発明
の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0106】本発明に係る多層フィルムが、たとえば上
記のような3層積層フィルムである場合、層[I]の厚
みが通常3〜100μm、好ましくは10〜80μm、
さらに好ましくは20〜70μmの範囲にあり、層[II
I]の厚みが10〜150μm、好ましくは20〜12
0μm、さらに好ましくは30〜100μmの範囲にあ
り、層[II]の厚みが3〜100μm、好ましくは10
〜80μm、さらに好ましくは20〜70μmの範囲に
あり、かつ、これらの層全体の厚みが30〜200μ
m、好ましくは50〜180μm、さらに好ましくは7
0〜150μmの範囲にある。このような3層積層フィ
ルムにおいては、層[I]、層[III]および層[II]
の各層の厚みの比(層[I]/層[III]/層[II])
は、0.2〜4/1〜10/1、好ましくは0.5〜2
/2〜6/1であることが望ましい。この3層積層フィ
ルムが農業用フィルムとして用いられる場合、層{I]
が大気側に、層[II]が地面側にくるようにして用いら
れる。この場合、層[I]を外層、層[II]を内層、層
[III]を中間層と称する。
【0107】上記のような3層積層フィルムである、本
発明に係る農業用多層フィルムは、エルメンドルフ引裂
強度は、MD方向で900N/cm以上、好ましくは1
000N/cm以上である。上記のような3層構造を有
する、本発明に係る農業用フィルムは、各層で使用する
ポリエチレン系樹脂および上述した添加剤等の成分をそ
れぞれ混合し、バンバリーミキサーまたはロールミル、
押出機等で溶融混合し、次いで、共押出インフレーショ
ン法または共押出Tダイ法により、層[I]、中間層
[III]および内層[II]を積層することによって調製
することができる。
【0108】なお、2層または4層以上の層からなる、
本発明に係る農業用多層フィルムは、これらの調製法に
準じて、調製することができる。
【0109】
【発明の効果】本発明に係る農業用多層フィルムは、耐
久性、防塵性、光透過性、耐ブロッキング性、防曇性、
保温性に優れ、しかも、従来よりも防カビ性がさらに優
れている。したがって、本発明に係る農業用フィルム
は、ハウス、トンネル等の施設園芸用の被覆フィルムと
して好適である。
【0110】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に何ら限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例における農業用多層フィ
ルムの評価は、下記のようにして行なった。 (1)カビ抵抗性試験(I) ISO 846 B法に準じて、試験フィルムの内層
(層[II])が培地に接する向きに培地中央に張り付
け、下記の5種類の試験菌混合胞子懸濁液を培地面と試
験片フィルムの外層(層[I])側に均一に1mlまき
かけ、28±2℃で3週間培養した。
【0111】使用した試験菌:Aspergillus niger、Ch
aetomium globosum、Paecilomyces variotii、Penici
llium funiculosum、Trichoderma viride 1週間毎にカビの発育状況を観察し、下記の判定基準に
基づき、防カビ性(カビ抵抗性)の評価を行なった。
【0112】<カビ抵抗性の判定基準> 0:50倍の実体顕微鏡で観察して、試料表面にカビの
生育が認められない。 1:試料表面を肉眼で観察して、カビの生育が認められ
ない。 2:試料表面の25%未満で、カビの生育が認められ
る。 3:試料表面の25%以上50%未満で、カビの生育が
認められる。
【0113】4:試料表面の50%以上100%未満
で、カビの生育が認められる。 5:カビの生育が試料表面を完全に覆い尽くしている。 (2)カビ抵抗性試験(II) 試験フィルムをスガ試験機(株)製のサンシャインウェ
ザオメーター(WEL−SUN−HCH型)を用い、ブ
ラックパネル温度=63℃、降雨サイクル=18分(1
20分中)の条件で400時間処理した後に、上記のカ
ビ抵抗性試験(I)の試験を行なった。なお、試験フィ
ルムは、層[I]の表面に光が照射されるように、サン
シャインウェザオメーター内に取り付けた。
【0114】(3)防曇性試験 200ml容量のビーカーに20℃の水50mlを入
れ、ビーカー内側に3層フィルムの内層が向かい合うよ
うにビーカーの口をフィルムで覆い、密閉した。次い
で、このビーカーを0℃の恒温槽内に設置した20℃の
恒温水槽中に、水平に対し10度の傾きで固定して1時
間後にフィルム内面を観察し、低温流滴性を下記の5段
階評価で評価した。
【0115】<5段階評価> 5: フィルム内面の全面が均一な水膜で濡れている。 4: フィルム内面に水滴は無いが、流れ筋が認められ
る。 3: フィルム内面に流れ筋と水滴が混在している。 2: フィルム内面に流れ筋と水滴が混在し、水滴が多
い。
【0116】1: フィルム内面の全面が水滴で覆われ
ている。3、4、5が防曇性合格であり、1、2は不合
格である。 (4)エルメンドルフ引裂強度試験 エルメンドルフ引裂強度試験は、JIS Z−1702
に準拠した方法で縦方向(MD)の引き裂き強度を測定
した。
【0117】
【参考例1】エチレン・1-ヘキセン共重合体の調製 [オレフィン重合用触媒の調製]250℃で10時間乾
燥したシリカ5.0kgを80リットルのトルエンで懸
濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアル
ミノオキサンのトルエン溶液(Al;1.33モル/リ
ットル)28.7リットルを1時間で滴下した。この
際、系内の温度を0℃に保った。引続き0℃で60分間
反応させ、次いで、1.5時間かけて95℃まで昇温
し、その温度で20時間反応させた。その後60℃まで
降温し上澄液をデカンテーション法により除去した。
【0118】このようにして得られた固体成分をトルエ
ンで2回洗浄した後、トルエン80リットルで再懸濁化
した。この系内へビス(1,3-n-ブチルメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液
(Zr;34.0ミリモル/リットル)7.4リットル
およびビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr;28.1ミ
リモル/リットル)1.0リットルを80℃で30分間
かけて滴下し、更に80℃で2時間反応させた。その
後、上澄液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することによ
り、1g当り3.6mgのジルコニウムを含有する固体
触媒を得た。
【0119】[予備重合触媒の調製]1.7モルのトリ
イソブチルアルミニウムを含有する85リットルのヘキ
サンに、上記で得られた固体触媒0.85kgおよび1-
ヘキセン255gを加え、35℃で12時間エチレンの
予備重合を行なうことにより、固体触媒1g当り10g
のポリエチレンが予備重合された予備重合触媒を得た。
このエチレン重合体の極限粘度[η]は1.74dl/
gであった。
【0120】[重合]直列に結合した2器の連続式流動
床気相重合装置を用い、上記予備重合触媒の存在下に、
エチレンと1-ヘキセンとの共重合を行なってエチレン・
1-ヘキセン共重合体(I)を得た。上記のようにして得
られたエチレン・1-ヘキセン共重合体(I)は、1-ヘキ
セン含量が7.5重量%であり、密度が0.928g/
cm3 であり、メルトフローレート(MFR;ASTM
D 1238−65T,190℃、荷重2.16kg)
が1.63g/10分であり、GPCにおいて測定した
分子量分布(Mw/Mn)が3.5であった。
【0121】また、この共重合体(I)は、示差走査型
熱量計(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク
の温度[Tm]が120℃であり、室温におけるn−デ
カン可溶成分量分率[W]が0.25重量%であった。
この共重合体(I)についてGPC−IR分析で測定し
た上述のB1は12.2/1000C(炭素原子100
0個当たり12.2)であり、B2は9.9/1000
Cであった。
【0122】
【参考例2】参考例1と同様の方法で第1表に示すよう
なエチレン・1-ヘキセン共重合体(II)を得た。
【0123】
【表1】
【0124】
【実施例1〜6および比較例1〜7】第1表に示す樹脂
を用いて、第2表に示す条件で、厚み80μmの二層フ
ィルムを下記の条件でインフレーション成形した。 [インフレーション成形条件] 成形機 : アルピネ社製3層機 ダイ口径 : 400mm 成形温度 : 200℃ 折幅 : 1500mm 厚さ : 全層80μm (外層(層[I])/内層(層[II])=20μm/6
0μm) 上記のようにして得られたフィルムの物性を第2表に示
す。
【0125】なお、第2表中の註1の樹脂は、エチレン
・α- オレフィン共重合体(I)であり、註2の樹脂
は、エチレン・α- オレフィン共重合体(II)と高圧法
低密度ポリエチレン(III)との混合物(重量比:(I
I)/(III)=85/15)である。また、第2表中の
防カビ剤は、(a)が2-(4-チアゾリル)-ベンズイミ
ダゾールであり、(b)が2-メトキシカルボニルアミノ
ベンズイミダゾールであり、(c)が2-n-オクチルイソ
チアゾリンであり、(d)がビス(ピリジン-2-チオー
ル-1-オキシド)亜鉛であり、(e)が銀含有ゼオライ
ト[商品名 ゼオミックAZ、品川燃料(株)製]であ
り、(f)がMgOとZnOの固溶体[商品名ZO−10
0、朋友システム(株)製]である。
【0126】さらに、第2表中のHALSは、N,N'- ビ
ス(3-アミノプロピル)エチレンジアミン-2-4- ビス
[N-ブチル-N- (1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジ
ル)アミノ]-6- クロロ-1,3,5- トリアジン縮合物であ
り、UVAは、2-[5-クロロ-ベンゾトリアゾール-2-イ
ル]-4-メチル-6-(t-ブチル)フェノールであり、防曇
剤は、グリセリンモノステアレート25重量%とジグリ
セリンモノ・ジステアレート70重量%とジエタノール
ステアリルアミン5重量%とからなる混合物である。
【0127】
【表2】
【0128】
【表3】
【0129】
【実施例7〜9および比較例8、9】第1表に示す樹脂
を用いて、第3表に示す条件で、厚み100μmの三層
フィルムを下記の条件でインフレーション成形した。 [インフレーション成形条件] 成形機 : アルピネ社製3層機 ダイ口径 : 400mm 成形温度 : 200℃ 折幅 : 1500mm 厚さ : 全層100μm (外層(層[I])/中間層(層[III])/内層(層
[II])=20μm/60μm/20μm) 上記のようにして得られたフィルムの物性を第3表に示
す。
【0130】なお、第3表中の註3の樹脂は、エチレン
・α- オレフィン共重合体(I)と高圧法低密度ポリエ
チレン(III)との混合物(重量比:(I)/(III)=
85/15)であり、註2の樹脂は、エチレン・α- オ
レフィン共重合体(II)と高圧法低密度ポリエチレン
(III)との混合物(重量比:(II)/(III)=85/
15)である。
【0131】また、第3表中の防カビ剤は、(a)が2-
(4-チアゾリル)-ベンズイミダゾールであり、(b)
が2-メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾールであ
る。さらに、第2表中のHALSは、N,N'- ビス(3-ア
ミノプロピル)エチレンジアミン-2-4- ビス[N-ブチル
-N- (1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル)アミ
ノ]-6- クロロ-1,3,5- トリアジン縮合物であり、UV
Aは、2-[5-クロロ-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-
メチル-6-(t-ブチル)フェノールであり、実施例7、
8および比較例8で用いた防曇剤は、グリセリンモノス
テアレート25重量%とジグリセリンモノ・ジステアレ
ート70重量%とジエタノールステアリルアミン5重量
%とからなる混合物であり、実施例9および比較例9で
用いた註4の防曇剤は、コロイド状シリカとコロイド状
アルミナを主成分とする防曇液[商品名 タキロンクリ
アー、タキロン(株)製]を水で100倍希釈して、コ
ロナ処理したフィルム内層の表面に噴霧器を使用して塗
布後、自然乾燥させた。ハイドロタルサイトは、協和化
学(株)製のDHT−4A(商品名)である。
【0132】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B024 DB01 DB07 2B029 EB03 EC02 EC09 EC20 4F100 AA01A AA01B AA01C AH03H AK04B AK04C AK06A AK62A AK62B AK62C AK68B AK68C AL05A AL05B AL05C AR00B BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B BA10C CA05A CA07A CA18B CA30A EH46B GB01 JA06A JA13A JB05B JC00 JL07B JM01B YY00A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレ
    フィンをを共重合して得られ、密度(ASTM D 1505)が
    0.910〜0.940g/cm3であり、メルトフロ
    ーレート(ASTM D 1238、190℃、2.16kg荷重)が0.1
    〜10g/10分であるエチレン・α- オレフィン共重
    合体(A)100重量部、または該共重合体(A)と高
    圧法低密度ポリエチレン(B)との混合物100重量部
    と、 ヒンダードアミン系光安定剤(C)0.02〜5重量部
    と、 紫外線吸収剤(D)0.01〜3重量部と、 防カビ剤(E)0.01〜5重量部とを含有する組成物
    (1)からなる層[I]、および防曇性を有する他の層
    [II]を有する2層または3層以上の積層フィルムであ
    ることを特徴とする農業用多層フィルム。
  2. 【請求項2】前記エチレン・α- オレフィン共重合体
    (A)が、メタロセン系オレフィン重合用触媒を用いて
    調製されたエチレン・α- オレフィン共重合体であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の農業用多層フィルム。
  3. 【請求項3】前記エチレン・α- オレフィン共重合体
    (A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)との混合物に
    おいて、高圧法低密度ポリエチレン(B)が、該混合物
    100重量部に対して1〜40重量部の割合で含有して
    いることを特徴とする請求項1に記載の農業用多層フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】前記他の層[II]が、ホモポリエチレン、
    エチレン・α- オレフィン共重合体およびエチレン・酢
    酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種のエチレ
    ン系重合体(F)と、非イオン系界面活性剤(G)およ
    び/または親水性化合物(H)とを含有する組成物
    (2)から形成された層であることを特徴とする請求項
    1に記載の農業用多層フィルム。
  5. 【請求項5】前記他の層[II]が、ホモポリエチレン、
    エチレン・α- オレフィン共重合体およびエチレン・酢
    酸ビニル共重合体から選ばれる少なくとも1種のエチレ
    ン系重合体(F)を含有する組成物(3)から形成され
    たフィルム表面に、親水性無機コロイド物質(I)を塗
    布することにより得られる層であることを特徴とする請
    求項1に記載の農業用多層フィルム。
  6. 【請求項6】前記層[I]を形成する組成物(1)が、
    さらに、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つ
    の原子を含有する無機化合物(J)を、エチレン・α-
    オレフィン共重合体(A)100重量部または該共重合
    体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)との混合物
    100重量部に対して1〜20重量部の割合で含有して
    いることを特徴とする請求項1に記載の農業用多層フィ
    ルム。
  7. 【請求項7】前記層[I]と他の層[II]との間に、ホ
    モポリエチレン、エチレン・α- オレフィン共重合体お
    よびエチレン・酢酸ビニル共重合体から選ばれる少なく
    とも1種のエチレン系重合体(F)100重量部に対し
    て、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つの原
    子を含有する無機化合物(J)を1〜20重量部の割合
    で含有する組成物(4)から形成された層[III]が設
    けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の農業用多層フィルム。
  8. 【請求項8】前記無機化合物(J)がハイドロタルサイ
    ト類であることを特徴とする請求項6または7に記載の
    農業用多層フィルム。
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