JPH11310648A - 農業用フィルム - Google Patents

農業用フィルム

Info

Publication number
JPH11310648A
JPH11310648A JP10119325A JP11932598A JPH11310648A JP H11310648 A JPH11310648 A JP H11310648A JP 10119325 A JP10119325 A JP 10119325A JP 11932598 A JP11932598 A JP 11932598A JP H11310648 A JPH11310648 A JP H11310648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
weight
olefin copolymer
parts
agricultural film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10119325A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3982904B2 (ja
Inventor
Sanehiro Yamamoto
本 実 裕 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP11932598A priority Critical patent/JP3982904B2/ja
Publication of JPH11310648A publication Critical patent/JPH11310648A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3982904B2 publication Critical patent/JP3982904B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の農業用フィルムは、単層および2層以
上の層構成であり、エチレンと炭素原子数4〜12のα-オレフィン
とからなるエチレン・α-オレフィン共重合体(A)と、高圧法低密度
ホ゜リエチレン(B)と、2種以上の非イオン系界面活性剤の混合物か
らなり、かつ該混合物中に、ホ゜リオキシエチレン基含有成分を15
〜50重量%含有する防曇剤(C)と、特定のフッ素含有量を
有する非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)とを特定割合で含
有するエチレン系共重合体組成物で形成される層を有してな
ることを特徴としている。この共重合体(A)は、密度、M
FRおよびMw/Mnが特定の範囲にあり、23℃におけるn-テ゛カ
ン可溶成分量分率と密度とが特定の関係にあり、GPC-IR
による高分子量側の分岐数の平均値をB1、低分子量側
の分岐数の平均値をB2とするとき、B1≧B2である。 【効果】上記農業用フィルムは、防曇持続性に非常に優れて
おり、しかも、防塵性、強靱性および展張作業性に優れ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、農業用フィルムに関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】農業上の促成栽培を目的としたハ
ウス栽培、トンネル栽培およびマルチ栽培などでは、一
般に被覆材として各種熱可塑性樹脂からなる農業用フィ
ルムが多量に使用されている。このような農業用フィル
ムとしては、たとえばポリ塩化ビニルフィルム、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンフィル
ムなどがあり、中でも、ポリ塩化ビニルフィルムは、保
温性、透明性、強靱性(機械的強度特性)等に優れてい
るため最も多く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリ塩化ビニルフィルム
は、防塵性および展張作業性が若干劣る上、焼却廃棄時
に有毒ガスを発生する等の問題がある。ここに、「保温
性」とは、昼間に太陽熱を吸収して温度の上昇した大地
から、夜間に放出される輻射線を吸収、反射してハウ
ス、トンネル等の内部の温度(気温および地温)を保持
する性能をいう。
【0004】また、「防塵性」とは、ある一定期間使用
後の塵埃付着等によるフィルムの透明性の低下を抑制す
る性能をいう。さらに、「展張作業性」とは、フィルム
のベタツキによる取扱い易さの良否を表わす。
【0005】一方、エチレン・酢酸ビニル共重合体を主
成分とするフィルムは、ポリ塩化ビニルフィルムに比
べ、廃棄物処理の点では優れるものの、強靱性に劣り、
展張作業性および防塵性が不充分である。
【0006】また、ポリエチレンを農業用フィルムに適
用した場合、このフィルムは、上記エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を主成分とするフィルムに比べ、展張作業性
と防塵性が改善されているものの、未だ不充分であり、
直鎖状エチレン・α- オレフィン共重合体フィルムより
も強靱性に劣るという問題がある。
【0007】さらに、ポリオレフィン系樹脂フィルムの
保温性を添加剤により改良した農業用フィルムとして
は、低密度ポリエチレンまたはエチレン・酢酸ビニル共
重合体に酸化硅素を添加してなる被覆用フィルムがあ
る。
【0008】しかしながら、このような農業用フィルム
は、ポリエチレン系樹脂フィルムの保温性が改良されて
いるものの、ポリ塩化ビニルフィルムと比べ、強靱性、
透明性が不充分である。
【0009】このようなポリエチレン系樹脂フィルムの
強靱性を改善するため、近年直鎖状低密度ポリエチレン
の強靱性を利用する農業用フィルムが考案されるように
なってきている。たとえば特開昭58−160146号
公報では、直鎖状低密度ポリエチレンを主体とする基材
層と、界面活性剤を含む従来の製造法によるポリエチレ
ン系樹脂等とからなる層とを積層した防曇性の良好な農
業用多層フィルムが提案されている。この農業用多層フ
ィルムは、強靱性が改善されているものの、保温性のよ
り高い樹脂あるいは添加剤の利用が検討されていないた
め、ポリ塩化ビニルフィルムに比べ、保温性がかなり劣
る。
【0010】また特開平1−182037号公報では、
農業用多層(積層)フィルムが提案されており、この農
業用多層フィルムは、外層が線状エチレン・α- オレフ
ィン共重合体を主成分とするポリエチレン系樹脂と無機
化合物とで形成されており、かつ、内層がエチレン・酢
酸ビニル共重合体を主成分とするポリエチレン系樹脂と
無機化合物と防曇剤とで形成されている。特開平1−1
82037号公報に記載されている農業用多層フィルム
は、良好な保温性、防塵性、展張作業性、透明性、耐候
性を兼ね備え、しかも極めて優れた強靱性を有するとさ
れている。
【0011】しかしながら、従来の上記のような農業用
多層フィルムには、防曇持続性、防塵性、強靱性等にお
いて改良の余地がある。したがって、上述した従来の農
業用フィルム(単層および多層フィルム)と比べ、防曇
持続性の経時的低下度が少なく、しかも防塵性と強靱性
に優れた農業用フィルムの出現が望まれている。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の農業用フィル
ムと比べ、防曇持続性の経時的低下度が少なく、しかも
防塵性と強靱性に優れた農業用フィルムを提供すること
を目的としている。
【0013】
【発明の概要】本発明に係る農業用フィルムは、[I]
エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンとを共
重合して得られ、密度が0.905〜0.935g/c
3 であり、メルトフローレートが0.1〜10g/1
0分であるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)1
00重量部、または該エチレン・α- オレフィン共重合
体(A)と40重量%以下の量の高圧法低密度ポリエチ
レン(B)との混合物100重量部と、[II]2種以上
の非イオン系界面活性剤の混合物からなり、かつ該混合
物中に、ポリオキシエチレン基含有成分を15〜50重
量%含有する防曇剤(C)0.05〜5重量部と、[II
I]フッ素含有量が25〜65重量%である非イオン系フ
ッ素含有界面活性剤(D)0.01〜1重量部とを含有
するエチレン系共重合体組成物(1)で形成される層を
有してなり、該エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)、またはエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)との混合物
は、(i)GPCによって測定した分子量分布(Mw/
Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)が
1.5〜5.0の範囲にあり、(ii)23℃におけるn-
デカン可溶成分量分率(W(重量%))と密度(d)と
が、 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.
1 で示される関係を満たし、(iii) GPC−IRによる
高分子量側の分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐
数の平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 であることを特徴としている。
【0014】本発明に係る農業用フィルムは、単層構造
であってもよいし、また2層以上の層からなる多層構造
であってもよい。本発明に係る好ましい単層構造の農業
用フィルムは、前記のエチレン・α- オレフィン共重合
体(A)、防曇剤(C)、非イオン系フッ素含有界面活
性剤(D)および必要に応じて高圧法低密度ポリエチレ
ン(B)を含有するエチレン系共重合体組成物(1)で
形成される層からなる単層フィルムであり、かつ、該フ
ィルムは、(i)エルメンドルフ引裂強度がMD方向で
90kg/cm以上であり、かつ、TD方向で90kg
/cm以上であり、(ii)厚み100μmでのダートイ
ンパクト強度が450g以上であり、(iii) 引張破断
点強度がMD方向で350kg/cm2 以上であり、か
つ、TD方向で350kg/cm2 以上である。
【0015】また、本発明に係る好ましい多層構造の農
業用フィルムは、[I]エチレンと炭素原子数4〜12
のα- オレフィンとを共重合して得られ、密度が0.9
25〜0.940g/cm3 であり、メルトフローレー
トが0.1〜10g/10分であるエチレン・α- オレ
フィン共重合体(E)、または該エチレン・α- オレフ
ィン共重合体(E)と40重量%以下の量の高圧法低密
度ポリエチレン(B)との混合物を含有するエチレン系
共重合体組成物(2)からなる外層、[II]エチレンと
炭素原子数4〜12のα- オレフィンとを共重合して得
られ、密度が0.880〜0.920g/cm3 であ
り、メルトフローレートが0.1〜10g/10分であ
るエチレン・α- オレフィン共重合体(F)100重量
部、または該エチレン・α- オレフィン共重合体(F)
と40重量%以下の量の高圧法低密度ポリエチレン
(B)との混合物100重量部と、2種以上の非イオン
系界面活性剤の混合物からなり、かつ該混合物中に、ポ
リオキシエチレン基含有成分を15〜50重量%含有す
る防曇剤(C)0.05〜5重量部とを含有するエチレ
ン系共重合体組成物(3)からなる中間層、および[II
I]エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンとを
共重合して得られ、密度が0.905〜0.935g/
cm3 であり、メルトフローレートが0.1〜10g/
10分であるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)
100重量部、または該エチレン・α- オレフィン共重
合体(A)と40重量%以下の量の高圧法低密度ポリエ
チレン(B)との混合物100重量部と、2種以上の非
イオン系界面活性剤の混合物からなり、かつ該混合物中
に、ポリオキシエチレン基含有成分を15〜50重量%
含有する防曇剤(C)0.05〜5重量部とを含有する
エチレン系共重合体組成物(1)からなる内層が積層さ
れてなる多層フィルムであり、かつ、該エチレン系共重
合体組成物(1)、(2)および(3)の内、少なくと
もエチレン系共重合体組成物(1)には、フッ素含有量
が25〜65重量%である非イオン系フッ素含有界面活
性剤(D)が0.01〜1重量部含まれており、該外層
を形成するエチレン・α- オレフィン共重合体(E)ま
たはエチレン・α- オレフィン共重合体(E)と高圧法
低密度ポリエチレン(B)との混合物の密度(dE また
はdEB)と該内層を形成するエチレン・α- オレフィン
共重合体(A)またはエチレン・α- オレフィン共重合
体(A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度(d
A またはdAB)とが、dE またはdEB ≧ dA またはd
ABを満足する関係にある。
【0016】また、外層、中間層および内層を形成する
樹脂は、(i)GPCによって測定した分子量分布(M
w/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子
量)が1.5〜5.0の範囲にあり、(ii)23℃にお
けるn-デカン可溶成分量分率(W(重量%))と密度
(d)とが、 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.
1 で示される関係を満たし、(iii) GPC−IRによる
高分子量側の分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐
数の平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 であることが好ましい。ここに樹脂とは、エチレン・α
- オレフィン共重合体、またはエチレン・α- オレフィ
ン共重合体と高圧法低密度ポリエチレンとの共重合体を
指す。
【0017】さらに、上記のような多層構造の農業用フ
ィルムは、(i)エルメンドルフ引裂強度がMD方向で
90kg/cm以上であり、かつ、TD方向で90kg
/cm以上であり、(ii)厚み100μmでのダートイ
ンパクト強度が900g以上であり、(iii) 引張破断
点強度がMD方向で350kg/cm2 以上であり、か
つ、TD方向で350kg/cm2 以上であることが好
ましい。
【0018】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る農業用フィル
ムについて具体的に説明する。本発明に係る農業用フィ
ルムは、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、防
曇剤(C)、非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)お
よび必要に応じて高圧法低密度ポリエチレン(B)を含
有するエチレン系共重合体組成物(1)で形成される層
を有する。本発明に係る農業用フィルムは、このような
層からなる単層構造のフィルム(単層フィルム)であっ
てもよいし、また、このような層を有する2層以上の多
層構造を有するフィルム(多層フィルム)であってもよ
い。
【0019】[エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)]本発明で用いられるエチレン系共重合体組成物
(1)を構成するエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)は、エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフ
ィンとからなる共重合体である。
【0020】エチレンとの共重合に用いられる炭素原子
数4〜12のα- オレフィンとしては、具体的には、1-
ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンなどが挙げられ
る。これらの中では、炭素原子数4〜10のα- オレフ
ィン、特に炭素原子数4〜6のα- オレフィンが好まし
い。
【0021】本発明においては、上記のようなエチレン
・α- オレフィン共重合体(A)を単独で、または2種
以上組合わせて用いることができる。本発明で用いられ
るエチレン・α- オレフィン共重合体(A)は、エチレ
ンから導かれる構成単位が50重量%以上100重量%
未満、好ましくは55〜99重量%、さらに好ましくは
65〜98重量%、特に好ましくは70〜96重量%の
量で存在し、炭素原子数4〜12のα- オレフィンから
導かれる構成単位が50重量%以下、好ましくは1〜4
5重量%、さらに好ましくは2〜35重量%、特に好ま
しくは4〜30重量%の量で存在することが望ましい。
【0022】エチレン・α- オレフィン共重合体の組成
は、通常10mmφの試料管中で約200mgの共重合
体を1mlのヘキサクロロブタジエンに均一に溶解させ
た試料の13C−NMRスペクトルを、測定温度120
℃、測定周波数25.05MHz、スペクトル幅150
0Hz、パルス繰返し時間4.2sec.、パルス幅6μse
c.の条件下で測定して決定される。
【0023】また、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)は、密度が0.905〜0.935g/cm3
好ましくは0.908〜0.935g/cm3 、さらに
好ましくは0.910〜0.930g/cm3 、特に好
ましくは0.925〜0.930g/cm3 の範囲にあ
る。
【0024】なお、密度は、190℃における2.16
kg荷重でのメルトフローレート(MFR)測定時に得
られるストランドを120℃で1時間熱処理し、1時間
かけて室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定する。
【0025】また、このエチレン・α- オレフィン共重
合体(A)のメルトフローレート(MFR;ASTM
D 1238−65T,190℃、荷重2.16kg)
は、0.1〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g
/10分、さらに好ましくは0.5〜2g/10分の範
囲にある。
【0026】このエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)のGPCよって測定した分子量分布(Mw/M
n:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分子量)は、
1.5〜5.0、好ましくは1.8〜3.5、さらに好
ましくは2.0〜3.0の範囲にある。
【0027】なお、分子量分布(Mw/Mn)は、ミリ
ポア社製GPC−150Cを用い、以下のようにして測
定した。分離カラムは、TSK GNH HTであり、
カラムサイズは直径72mm、長さ600mmであり、
カラム温度は140℃とし、移動相にはO-ジクロロベン
ゼン[和光純薬工業(株)製]および酸化防止剤として
BHT[武田薬品工業(株)製]0.025重量%を用
い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は0.1重量
%とし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検
出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、
分子量がMw<1000およびMw>4×106 につい
ては東ソー(株)製を用い、1000<Mw<4×10
6 についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
【0028】また、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)は、23℃におけるn-デカン可溶成分量分率(W
(重量%))と密度(d)とが下記に示される関係を満
たしている。
【0029】W<80×exp(−100(d−0.8
8))+0.1 なお、エチレン・α- オレフィン共重合体のn-デカン可
溶成分量(可溶成分量の少ないもの程組成分布が狭い)
の測定は、エチレン・α- オレフィン共重合体約3gを
n-デカン450mlに加え、145℃で溶解した後23
℃まで冷却し、濾過によりn-デカン不溶部を除き、濾液
よりn-デカン可溶部を回収することにより行なわれる。
【0030】さらに、エチレン・α- オレフィン共重合
体は、示差走査型熱量計(DSC)により測定した吸熱
曲線の最大ピーク位置の温度〔Tm(℃)〕と密度〔d
(g/cm3 )〕とが、 Tm<400×d−250 好ましくは Tm<450×d−297 さらに好ましくは Tm<500×d−344 特に好ましくは Tm<550×d−391 で示される関係を満たしていることが望ましい。
【0031】なお、示差走査型熱量計(DSC)により
測定した吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)は、
試料約5mgをアルミパンに詰め10℃/分で200℃
まで昇温し、200℃で5分間保持したのち20℃/分
で室温まで降温し、次いで10℃/分で昇温する際の吸
熱曲線より求められる。測定は、パーキンエルマー社製
DSC-7 型装置を用いる。
【0032】このように、n-デカン可溶成分量分率
(W)と密度(d)との関係、そして示差走査型熱量計
(DSC)により測定した吸熱曲線における最大ピーク
位置の温度(Tm)と密度(d)との関係が上記のよう
な関係を有するようなエチレン・α- オレフィン共重合
体は組成分布が狭いと言える。
【0033】また、本発明で用いられるエチレン・α-
オレフィン共重合体(A)は、GPC−IRによる高分
子量側の分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐数の
平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 である。
【0034】ここに、GPC−IRによる高分子量側の
分岐数の平均値(B1 )とは、GPCによって分子量分
別された高分子溶出量の累積重量分率が15〜85%
(すなわち低分子量領域15%、高分子量領域15%を
除く高分子溶出成分)の範囲で各フラクション毎に測定
された分岐数の測定値群を、GPC溶出曲線のピーク位
置の分子量で2分割したもののうち、高分子量側の値の
平均値である。一方、低分子量側の分岐数の平均値(B
2 )とは、2分割したもののうち、低分子量側の平均値
である。
【0035】上記B1 およびB2 の測定条件は、次の通
りである。 測定装置:パーキン・エルマー 1760X カラム:東ソー(株)製TSKゲル GMH-HT(7.5mmI.
D.×600mm)×1 溶離剤(eluent):MP−Jを0.05%含有のo-ジク
ロロベンゼン(ODCB)[和光純薬工業(株)製、ex
tra pure grade] カラム温度:140℃ サンプル濃度:0.1%(weight/volume) 射出容量(inj.volume):100マイクロリットル 検出器:MCT 分解能:8cm-1 このB1 とB2 が上記のような関係にあるエチレン・α
- オレフィン共重合体(A)は、組成分布が狭く、しか
もローポリマーが少ないので、ベトツキが少ない。した
がって、上記のようなエチレン・α- オレフィン共重合
体(A)を用いると、防塵性に優れた農業用フィルムを
得ることができる。
【0036】また、このエチレン・α- オレフィン共重
合体(A)からなるフィルムは、光線透過率の経時的低
下が非常に小さいため、このようなフィルムを農業用フ
ィルムとして使用すると、長期に亘って展張することが
可能である。
【0037】上記のようなエチレン・α- オレフィン共
重合体(A)は、シングルサイト触媒たとえば特開平6
−9724号公報、特開平6−136195号公報、特
開平6−136196号公報、特開平6−207057
号公報等に記載されているメタロセン触媒成分を含む、
いわゆるメタロセン系オレフィン重合用触媒の存在下
に、エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンと
を、得られる共重合体の密度が0.905〜0.935
g/cm3 となるように共重合させることによって製造
することができる。
【0038】このようなメタロセン系触媒は、通常、シ
クロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも1
個有する周期律表第IVB族の遷移金属化合物からなるメ
タロセン触媒成分(a)、有機アルミニウムオキシ化合
物触媒成分(b)、微粒子状担体(c)、および必要に
応じて有機アルミニウム化合物触媒成分(d)、イオン
化イオン性化合物触媒成分(e)から形成される。
【0039】本発明で好ましく用いられるメタロセン触
媒成分(a)としては、シクロペンタジエニル骨格を有
する配位子を少なくとも1個有する周期律表第IVB族の
遷移金属化合物がある。このような遷移金属化合物とし
ては、たとえば下記の一般式[I]で示される遷移金属
化合物が挙げられる。
【0040】ML1 x ・・・ [I] 式中、xは、遷移金属原子Mの原子価である。Mは、周
期律表第IVB族から選ばれる遷移金属原子であり、具体
的には、ジルコニウム、チタン、ハフニウムである。中
でも、ジルコニウムが好ましい。
【0041】L1 は、遷移金属原子Mに配位する配位子
であり、これらのうち、少なくとも1個の配位子L1
は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子である。
上記のような遷移金属原子Mに配位するシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子L1 としては、具体的には、
シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル
基、ジメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシク
ロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニ
ル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、メチルエ
チルシクロペンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジ
エニル基等のアルキル置換シクロペンタジエニル基、あ
るいはインデニル基、4,5,6,7-テトラヒドロインデニル
基、フルオレニル基などが挙げられる。これらの基は、
ハロゲン原子、トリアルキルシリル基などで置換されて
いてもよい。
【0042】上記一般式[I]で表わされる化合物がシ
クロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上含む場合
には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有す
る基同士は、エチレン、プロピレン等のアルキレン基、
イソプロピリデンジフェニルメチレン等の置換アルキレ
ン基、シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニ
ルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリ
レン基などを介して結合されていてもよい。
【0043】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
以外の配位子L1 は、炭素原子数1〜12の炭化水素
基;メトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のア
リーロキシ基;トリメチルシリル基、トリフェニルシリ
ル基等のトリアルキルシリル基;SO3R (Rはハロゲ
ンなどの置換基を有していてもよい炭素原子数1〜8の
炭化水素基)、ハロゲン原子または水素原子である。
【0044】炭素原子数1〜12の炭化水素基として
は、メチル基等のアルキル基、シクロペンチル基等のシ
クロアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル
基等のアラルキル基などが挙げられる。
【0045】SO3R で表わされる配位子としては、具
体的には、P-トルエンスルホナト基、メタンスルホナト
基、トリフルオロメタンスルホナト基などが挙げられ
る。有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)とし
ては、アルミノオキサンが好ましく用いられる。具体的
には、式 −Al(R)O− [ただし、Rはアルキル基である] で表わされる繰り返し単位が通常3〜50程度のメチル
アルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、メチルエ
チルアルミノオキサン等が用いられる。
【0046】このようなアルミノオキサンは、従来公知
の製法で調製することができる。オレフィン重合用触媒
の調製で用いられる微粒子状担体(c)は、無機あるい
は有機の化合物であって、粒径が通常10〜300μm
程度であり、好ましくは20〜200μmの顆粒状ない
し微粒子状の固体である。
【0047】無機担体としては多孔質酸化物が好まし
く、具体的には、SiO2、Al23、MgO、Zr
2、TiO2 、B23、CaO、ZnO、BaO、S
nO2等またはこれらの混合物を例示することができ
る。なお、上記無機酸化物には、少量のNa2CO3等の
炭酸塩、Al2(SO43 等の硫酸塩、KNO3 等の硝
酸塩、Li2O 等の酸化物を含有していても差し支えな
い。
【0048】このような担体は、その種類および製法に
より性状は異なるが、本発明で好ましく用いられる担体
は、比表面積が50〜1000m2/g 、好ましくは1
00〜700m2/g であり、細孔容積が0.3〜2.
5cm3/g であることが望ましい。
【0049】この担体は、必要に応じて100〜100
0℃、好ましくは150〜700℃で焼成して用いられ
る。また、微粒子状担体として用いられる有機化合物と
しては、エチレン、4-メチル-1- ペンテン等の炭素原子
数2〜14のα- オレフィンを主成分として生成される
(共)重合体、あるいはビニルシクロヘキサン、スチレ
ンを主成分として生成される(共)重合体を例示するこ
とができる。
【0050】オレフィン重合用触媒の調製において必要
に応じて用いられる有機アルミニウム化合物触媒成分
(d)としては、具体的には、トリメチルアルミニウム
等のトリアルキルアルミニウム、イソプレニルアルミニ
ウム等のアルケニルアルミニウム、ジメチルアルミニウ
ムクロリド等のジアルキルアルミニウムハライド、メチ
ルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウ
ムセスキハライド、メチルアルミニウムジクロリド等の
アルキルアルミニウムジハライド、ジエチルアルミニウ
ムハイドライド等のアルキルアルミニウムハイドライド
などを例示することができる。
【0051】イオン化イオン性化合物触媒成分(e)と
しては、たとえばUSP−5,321,106号公報に
記載されたトリフェニルボロン、MgCl2、Al
23、SiO2−Al23 等のルイス酸;トリフェニル
カルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート等のイオン性化合物;ドデカボラン、ビスn-ブチ
ルアンモニウム(1-カルベドデカ)ボレート等のカルボ
ラン化合物が挙げられる。
【0052】本発明で用いられるエチレン・α- オレフ
ィン共重合体(A)は、上記のようなメタロセン触媒成
分(a)、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分
(b)、微粒子状担体(c)、および必要に応じて有機
アルミニウム化合物触媒成分(d)、イオン化イオン性
化合物触媒成分(e)を含むオレフィン重合用触媒の存
在下に、気相、またはスラリー状あるいは溶液状の液相
で種々の条件で、エチレンと炭素原子数4〜12のα-
オレフィンとを共重合させることにより得ることができ
る。
【0053】スラリー重合法または溶液重合法において
は、不活性炭化水素を溶媒としてもよいし、オレフィン
自体を溶媒とすることもできる。重合を実施する際に
は、上記のようなメタロセン系オレフィン重合用触媒
は、重合反応系内の遷移金属原子の濃度で、通常10-8
〜10-3グラム原子/リットル、好ましくは10-7〜1
-4グラム原子/リットルの量で用いられることが望ま
しい。
【0054】また、重合に際して、担体に担持されてい
る有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)および
有機アルミニウム化合物触媒成分(d)に加えて、さら
に担持されていない有機アルミニウムオキシ化合物触媒
成分(b)および/または有機アルミニウム化合物触媒
成分(d)を用いてもよい。この場合、担持されていな
い有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)および
/または有機アルミニウム化合物触媒成分(d)に由来
するアルミニウム原子(Al)と、メタロセン触媒成分
(a)に由来する遷移金属原子(M)との原子比[Al
/M]は、5〜300、好ましくは10〜200、さら
に好ましくは15〜150の範囲である。
【0055】スラリー重合法における重合温度は、通常
−50〜100℃、好ましくは0〜90℃の範囲であ
り、溶液重合法における重合温度は、通常−50〜50
0℃、好ましくは0〜400℃の範囲である。また、気
相重合法における重合温度は、通常0〜120℃、好ま
しくは20〜100℃の範囲である。
【0056】重合圧力は、通常常圧ないし100kg/
cm2 、好ましくは2〜50kg/cm2 の加圧条件下
であり、重合は、回分式、半連続式、連続式のいずれの
方式においても行なうことができる。
【0057】本発明においては、上記エチレン・α- オ
レフィン共重合体(A)の調製に際し、必要に応じて
(1) 多段重合、(2) 液相と気相の多段重合、または(3)
液相での予備重合を行なった後に気相での重合を行なう
等の手段を採用することができる。本発明においては、
上記(1) の多段重合が好ましい。
【0058】多段重合法としては、たとえば、次のよう
な多段重合法が挙げられる。 [1]上記一般式[I]で表わされるシクロペンタジエ
ニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IVB族の遷移
金属化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物からな
るメタロセン触媒成分と、有機アルミニウムオキシ化合
物触媒成分とを含むメタロセン系触媒の存在下に、エチ
レンと炭素原子数4〜12のα-オレフィンとを共重合
させ、エチレン・α- オレフィン共重合体(A−1)を
製造する工程と、[2]上記共重合反応が行なわれる重
合器とは異なる重合器において、上述した一般式[I]
で表わされるシクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IVB族の遷移金属化合物から選ばれる
少なくとも1種の化合物からなるメタロセン触媒成分
と、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分とを含むメ
タロセン系触媒の存在下に、エチレンと炭素原子数4〜
12のα-オレフィンとを共重合させ、エチレン・α-
オレフィン共重合体(A−2)を製造する工程とを含む
オレフィンの多段重合法が挙げられる。ただし、工程
[1]における製造条件と工程[2]における製造条件
とは異なる。このような製造条件としては、たとえばメ
タロセン触媒成分の種類および量、有機アルミニウムオ
キシ化合物触媒成分の種類および量、あるいはエチレン
とα- オレフィンとのモル比などが挙げられる。
【0059】上記共重合工程[1]および/または
[2]において用いられるメタロセン系触媒が、メタロ
セン触媒成分(a)および有機アルミニウムオキシ化合
物触媒成分(b)に加え、有機アルミニウム化合物触媒
成分(d)を含む触媒であってもよく、また、微粒子状
担体(c)にメタロセン触媒成分(a)および有機アル
ミニウムオキシ化合物触媒成分(b)が担持された固体
触媒であってもよい。また、これらのメタロセン系触媒
は、微粒子状担体(c)にメタロセン触媒成分(a)お
よび有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分(b)が担
持された固体触媒成分にオレフィンが予備重合されてな
る予備重合触媒であってもよい。さらに、これらのメタ
ロセン系触媒は、上記固体触媒(固体触媒成分)と有機
アルミニウム化合物触媒成分(d)とからなる触媒、あ
るいは上記予備重合触媒(予備重合触媒成分)と有機ア
ルミニウム化合物触媒成分(d)とからなる触媒であっ
てもよい。
【0060】この多段重合法では、直列に結合した複数
の重合器を用いて、先ず上記のエチレン・α- オレフィ
ン共重合体(A−1)を製造し、次いで、エチレン・α
- オレフィン共重合体(A−1)の製造に用いた重合器
とは異なる重合器にエチレン・α- オレフィン共重合体
(A−1)を導入し、エチレン・α- オレフィン共重合
体(A−1)の存在下にエチレン・α- オレフィン共重
合体(A−2)を製造することができる。
【0061】また、複数の重合器を並列に結合し、各重
合器において、それぞれエチレン・α- オレフィン共重
合体(A−1)、(A−2)を製造し、次いで、両共重
合体をブレンドすることもできる。
【0062】本発明においては、エチレン・α- オレフ
ィン共重合体(A)は、エチレン・α- オレフィン共重
合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合
計量100重量部に対して、60〜100重量部、好ま
しくは65〜99重量部、さらに好ましくは70〜95
重量部の割合で用いられる。
【0063】[高圧法低密度ポリエチレン(B)]本発
明においては、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)の成形性を高めるために、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)をエチレン・α- オレフィン共重合体(A)
に混合して用いることができる。
【0064】本発明で用いられるエチレン系共重合体組
成物(1)を構成する高圧法低密度ポリエチレン(B)
は、メルトフローレート(MFR;ASTM D 123
8,190℃、荷重2.16kg)が0.1〜100g
/10分、密度が0.915〜0.935g/cm3
スウェル比が60%以下であることが好ましい。
【0065】なお、高圧法低密度ポリエチレン(B)の
密度は、上述したエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)の密度の測定方法と同じ方法で求められる。ま
た、スウェル比は、以下のようにして求める。
【0066】メルトフローレート測定時に得られるスト
ランドの先端から5mmの位置の直径をサンプルの径
(mm)としてマイクロメーターで測定する。そして、下
式によりスウェル比を算出する。
【0067】 スウェル比(%)=[(L1/L0)−1]×100 L1 :サンプルの径(mm) L0 :オリフィスの径(=2.0955mm) 上記のような高圧法低密度ポリエチレン(B)は、従来
公知の高圧法で製造することができる。
【0068】本発明においては、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)は、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量
100重量部に対して、0〜40重量部、好ましくは1
〜35重量部、さらに好ましくは5〜30重量部の割合
で用いられる。高圧法低密度ポリエチレン(B)をエチ
レン・α- オレフィン共重合体(A)に上記割合で混合
すると、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)の成
形性を高めることができ、成形されたフィルムの透明性
が向上する。
【0069】[防曇剤(C)]本発明で用いられるエチ
レン系共重合体組成物(1)を構成する防曇剤(C)
は、2種以上の非イオン系界面活性剤の混合物からな
り、かつ該混合物中に、ポリオキシエチレン基含有成分
を15〜50重量%、好ましくは20〜45重量%、さ
らに好ましくは25〜40重量%含有している。ただ
し、ジエタノールアルキルアミンは、本発明で用いられ
る非イオン系界面活性剤から除く。ポリオキシエチレン
基含有成分を上記割合で用いると、得られる組成物は成
形性に優れ、その組成物から得られるフィルムは、防曇
性および防曇持続性に優れている。
【0070】このポリオキシエチレン基含有成分は、
(−CH2CH2O−)n Hで示されるポリオキシエチレ
ン基の該式において、nが2〜10であり、かつ、親水
性と親油性とのバランス(hydrophilic-lipophilic bal
ance)の指標であるHLB値が5〜12であることが好
ましい。
【0071】本発明で防曇剤(C)として好ましく用い
られる2種以上の非イオン系界面活性剤の混合物は、グ
リセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルおよびソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選ば
れる少なくとも1種の脂肪酸エステル(i)と、グリセ
リン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオ
キシエチレングリセリン脂肪酸エステル)、ポリグリセ
リン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオ
キシエチレンポリグリセリン脂肪酸エステル)およびソ
ルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)からなる
群から選ばれる少なくとも1種のポリオキシエチレン基
含有成分(ii)とからなる。
【0072】上記グリセリン脂肪酸エステルとしては、
具体的には、グリセリンモノミリステート、グリセリン
ジミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリセ
リンジパルミテート、グリセリンモノステアレート、グ
リセリンジステアレート、グリセリンモノオレート、グ
リセリンジオレート、グリセリンモノラウレート、グリ
セリンジラウレート、グリセリンモノベヘネート、グリ
セリンジベヘネートなどの高級脂肪酸エステル、および
これら2種以上の混合物が挙げられる。中でも、グリセ
リンモノステアレートが特に好ましい。
【0073】上記ポリグリセリン脂肪酸エステルとして
は、具体的には、ジグリセリンモノミリステート、ジグ
リセリンジミリステート、ジグリセリンモノパルミテー
ト、ジグリセリンジパルミテート、ジグリセリンモノス
テアレート、ジグリセリンジステアレート、ジグリセリ
ンモノオレート、ジグリセリンジオレート、ジグリセリ
ンモノラウレート、ジグリセリンジラウレート、ジグリ
セリンモノベヘネート、ジグリセリンジベヘネート等の
ジグリセリン脂肪酸エステル;トリグリセリンモノミリ
ステート、トリグリセリンジミリステート、トリグリセ
リンモノパルミテート、トリグリセリンジパルミテー
ト、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリン
ジステアレート、トリグリセリンモノオレート、トリグ
リセリンジオレート、トリグリセリンモノラウレート、
トリグリセリンジラウレート、トリグリセリンモノベヘ
ネート、トリグリセリンジベヘネート等のトリグリセリ
ン脂肪酸エステルなどの高級脂肪酸エステル、およびこ
れら2種以上の混合物が挙げられる。中でも、ジグリセ
リンモノステアレート、ジグリセリンジステアレートお
よびこれらの混合物が特に好ましい。
【0074】上記ソルビタン脂肪酸エステルは、ソルビ
タン混合物と高級脂肪酸とのエステルである。ソルビタ
ンは、一般に、ソルビット1分子脱水物である1,4-ソル
ビタン、3,6-ソルビタン、1,5-ソルビタン、およびソル
ビット2分子脱水物である1,4,3,6-ソルビドの混合物と
して工業的に製造されている。高級脂肪酸としては、ラ
ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
ミリスチン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。
【0075】ソルビタン脂肪酸エステルとしては、具体
的には、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウ
レート、ソルビタントリラウレート、ソルビタンモノパ
ルミテート、ソルビタンジパルミテート、ソルビタント
リパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、ソ
ルビタントリオレエート、ソルビタンモノミリステー
ト、ソルビタンジミリステート、ソルビタントリミリス
テート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンジベヘ
ネート、ソルビタントリベヘネートなどの高級脂肪酸エ
ステル、およびこれらの2種以上の混合物などが挙げら
れる。中でも、ソルビタンモノステアレート、ソルビタ
ンジステアレートおよびこれらの混合物が特に好まし
い。
【0076】上記グリセリン脂肪酸エステルのエチレン
オキシド付加物としては、具体的には、具体例として上
記したグリセリン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付
加物、たとえばジオキシエチレングリセリンミリステー
ト(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ジオキシエ
チレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリエ
ステルを含む)、ジオキシエチレングリセリンステアレ
ート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、トリオキ
シエチレングリセリンミリステート(モノ、ジおよびト
リエステルを含む)、トリオキシエチレングリセリンパ
ルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ト
リオキシエチレングリセリンステアレート(モノ、ジお
よびトリエステルを含む)、テトラオキシエチレングリ
セリンミリステート(モノ、ジおよびトリエステルを含
む)、テトラオキシエチレングリセリンパルミテート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、テトラオキシ
エチレングリセリンステアレート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、ペンタオキシエチレングリセリンミ
リステート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ペ
ンタオキシエチレングリセリンパルミテート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ペンタオキシエチレング
リセリンステアレート(モノ、ジおよびトリエステルを
含む)、ヘキサオキシエチレングリセリンミリステート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ヘキサオキシ
エチレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、ヘキサオキシエチレングリセリンス
テアレート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、ヘ
プタオキシエチレングリセリンミリステート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ヘプタオキシエチレング
リセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを
含む)、ヘプタオキシエチレングリセリンステアレート
(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、オクタオキシ
エチレングリセリンミリステート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、オクタオキシエチレングリセリンパ
ルミテート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、オ
クタオキシエチレングリセリンステアレート(モノ、ジ
およびトリエステルを含む)、ノナオキシエチレングリ
セリンミリステート(モノ、ジおよびトリエステルを含
む)、ノナオキシエチレングリセリンパルミテート(モ
ノ、ジおよびトリエステルを含む)、ノナオキシエチレ
ングリセリンステアレート(モノ、ジおよびトリエステ
ルを含む)、デカオキシエチレングリセリンミリステー
ト(モノ、ジおよびトリエステルを含む)、デカオキシ
エチレングリセリンパルミテート(モノ、ジおよびトリ
エステルを含む)、デカオキシエチレングリセリンステ
アレート(モノ、ジおよびトリエステルを含む)などが
挙げられる。
【0077】上記ポリグリセリン脂肪酸エステルのエチ
レンオキシド付加物としては、具体的には、具体例とし
て上記したポリグリセリン脂肪酸エステルのエチレンオ
キシド付加物、たとえばジオキシエチレンジグリセリン
ミリステート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ジオキシエチレンジグリセリンパルミテート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ジオ
キシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、ジオキシエチレント
リグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテト
ラエステルを含む)、ジオキシエチレントリグリセリン
パルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ジオキシエチレントリグリセリンステアレート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、トリ
オキシエチレンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、
トリおよびテトラエステルを含む)、トリオキシエチレ
ンジグリセリンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、トリオキシエチレンジグリセリ
ンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステル
を含む)、テトラオキシエチレンジグリセリンミリステ
ート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、
テトラオキシエチレンジグリセリンパルミテート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、テトラオ
キシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、ペンタオキシエチレ
ンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、ペンタオキシエチレンジグリセ
リンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステ
ルを含む)、ペンタオキシエチレンジグリセリンステア
レート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘキサオキシエチレンジグリセリンミリステート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキ
サオキシエチレンジグリセリンパルミテート(モノ、
ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキサオキシ
エチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘプタオキシエチレンジ
グリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテトラ
エステルを含む)、ヘプタオキシエチレンジグリセリン
パルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを
含む)、ヘプタオキシエチレンジグリセリンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オ
クタオキシエチレンジグリセリンミリステート(モノ、
ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オクタオキシ
エチレンジグリセリンパルミテート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、オクタオキシエチレンジ
グリセリンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラ
エステルを含む)、ノナオキシエチレンジグリセリンミ
リステート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ノナオキシエチレンジグリセリンパルミテート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノナ
オキシエチレンジグリセリンステアレート(モノ、ジ、
トリおよびテトラエステルを含む)、デカオキシエチレ
ンジグリセリンミリステート(モノ、ジ、トリおよびテ
トラエステルを含む)、デカオキシエチレンジグリセリ
ンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステル
を含む)、デカオキシエチレンジグリセリンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)など
が挙げられる。
【0078】上記ソルビタン脂肪酸エステルのエチレン
オキシド付加物としては、具体的には、具体例として上
記したソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付
加物、たとえばジオキシエチレンソルビタンラウレート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ジオ
キシエチレンソルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリ
およびテトラエステルを含む)、ジオキシエチレンソル
ビタンステアレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエス
テルを含む)、ジオキシエチレンソルビタンオレエート
(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、トリ
オキシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリ
およびテトラエステルを含む)、トリオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、トリオキシエチレンソルビタンステア
レート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、トリオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、テトラオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、テトラオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、テトラオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、テトラオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ペンタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ペンタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ペンタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ペンタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘキサオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘキサオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ヘキサオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘキサオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ヘプタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、ヘプタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、ヘプタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、ヘプタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、オクタオ
キシエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリお
よびテトラエステルを含む)、オクタオキシエチレンソ
ルビタンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、オクタオキシエチレンソルビタンステ
アレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、オクタオキシエチレンソルビタンオレエート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノナオキ
シエチレンソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリおよ
びテトラエステルを含む)、ノナオキシエチレンソルビ
タンパルミテート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステ
ルを含む)、ノナオキシエチレンソルビタンステアレー
ト(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、ノ
ナオキシエチレンソルビタンオレエート(モノ、ジ、ト
リおよびテトラエステルを含む)、デカオキシエチレン
ソルビタンラウレート(モノ、ジ、トリおよびテトラエ
ステルを含む)、デカオキシエチレンソルビタンパルミ
テート(モノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含
む)、デカオキシエチレンソルビタンステアレート(モ
ノ、ジ、トリおよびテトラエステルを含む)、デカオキ
シエチレンソルビタンオレエート(モノ、ジ、トリおよ
びテトラエステルを含む)などが挙げられる。
【0079】これらのポリオキシエチレン基含有成分
は、上述したように、(−CH2CH2O−)n Hで示さ
れるポリオキシエチレン基を有し、この式において、n
が2〜10であり、かつ、HLB値が5〜12であるこ
とが好ましい。
【0080】グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルの合
計量100重量部に対して、グリセリン脂肪酸エステル
は、0〜60重量部、好ましくは10〜50重量部の割
合で含まれ、ポリグリセリン脂肪酸エステルは、0〜8
0重量部、好ましくは20〜60重量部の割合で含ま
れ、ソルビタン脂肪酸エステルは、0〜50重量部、好
ましくは10〜40重量部の割合で含まれていることが
望ましい。グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン
脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルの合計
量は、防曇剤(C)全体に対して、50〜85重量%、
好ましくは55〜80重量%、さらに好ましくは60〜
75重量%である。
【0081】また、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンポリグリセリン脂肪酸
エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステルの合計量100重量部に対して、ポリオキシエチ
レングリセリン脂肪酸エステルは、0〜60重量部、好
ましくは10〜50重量部の割合で含まれ、ポリオキシ
エチレンポリグリセリン脂肪酸エステルは、0〜80重
量部、好ましくは20〜60重量部の割合で含まれ、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、0〜5
0重量部、好ましくは10〜40重量部の割合で含まれ
ていることが望ましい。ポリオキシエチレン基含有成分
であるポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンポリグリセリン脂肪酸エステルおよ
びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの合計
量は、防曇剤(C)全体に対して、15〜50重量%、
好ましくは20〜45重量%、さらに好ましくは25〜
40重量%である。
【0082】上記のように、異なる防曇剤を上記範囲内
の割合で組み合わせて用いると、防曇性の効果が初期お
よび長期に亘って持続するので好ましい。本発明で好ま
しく用いられる防曇剤(C)は、たとえば次の通りであ
る。 (1)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レングリセリンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレングリセリンジステアレートとからなる防曇
剤。 (2)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレングリ
セリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レングリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (3)ソルビタンモノステアレートおよび/またはソル
ビタンジステアレートとポリオキシエチレングリセリン
モノステアレートおよび/またはポリオキシエチレング
リセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (4)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレー
トおよび/またはポリオキシエチレングリセリンジステ
アレートとからなる防曇剤。 (5)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレングリセリンモノステアレートお
よび/またはポリオキシエチレングリセリンジステアレ
ートとからなる防曇剤。 (6)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレングリセリンモノステアレートおよび/ま
たはポリオキシエチレングリセリンジステアレートとか
らなる防曇剤。 (7)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレングリセ
リンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレ
ングリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (8)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レンジグリセリンモノステアレートおよび/またはポリ
オキシエチレンジグリセリンジステアレートとからなる
防曇剤。 (9)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレンジグ
リセリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエ
チレンジグリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (10)ソルビタンモノステアレートおよび/またはソル
ビタンジステアレートとポリオキシエチレンジグリセリ
ンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレン
ジグリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (11)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレンジグリセリンモノステアレ
ートおよび/またはポリオキシエチレンジグリセリンジ
ステアレートとからなる防曇剤。 (12)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレンジグリセリンモノステアレート
および/またはポリオキシエチレンジグリセリンジステ
アレートとからなる防曇剤。 (13)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレンジグリセリンモノステアレートおよび/
またはポリオキシエチレンジグリセリンジステアレート
とからなる防曇剤。 (14)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレンジグリ
セリンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レンジグリセリンジステアレートとからなる防曇剤。 (15)グリセリンモノステアレートと、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノステアレートおよび/またはポリオ
キシエチレンソルビタンジステアレートとからなる防曇
剤。 (16)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチ
レンソルビタンジステアレートとからなる防曇剤。 (17)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレー
トおよび/またはポリオキシエチレンソルビタンジステ
アレートとからなる防曇剤。 (18)グリセリンモノステアレートと、ソルビタンモノ
ステアレートおよび/またはソルビタンジステアレート
と、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートお
よび/またはポリオキシエチレンソルビタンジステアレ
ートとからなる防曇剤。 (19)ジグリセリンモノステアレートおよび/またはジ
グリセリンジステアレートと、ソルビタンモノステアレ
ートおよび/またはソルビタンジステアレートと、ポリ
オキシエチレンソルビタンモノステアレートおよび/ま
たはポリオキシエチレンソルビタンジステアレートとか
らなる防曇剤。 (20)グリセリンモノステアレートと、ジグリセリンモ
ノステアレートおよび/またはジグリセリンジステアレ
ートと、ソルビタンモノステアレートおよび/またはソ
ルビタンジステアレートと、ポリオキシエチレンソルビ
タンモノステアレートおよび/またはポリオキシエチレ
ンソルビタンジステアレートとからなる防曇剤。
【0083】防曇剤(C)は、エチレン・α- オレフィ
ン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0.05〜5重
量部、好ましくは0.1〜4重量部、さらに好ましくは
0.5〜3重量部の割合で用いられる。
【0084】また、防曇剤(C)のフィルム中での保持
性を高め、防曇持続性をさらに向上させる目的で、変性
ワックスを、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)
および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量100
重量部に対して、0.1〜5重量部、好ましくは0.5
〜4重量部、さらに好ましくは1〜3重量部の割合で添
加することができる。このような変性ワックスとして
は、具体的には、マレイン酸変性ポリエチレンワック
ス、アクリル酸変性ポリエチレンワックス、酸化ポリエ
チレンワックスなどが挙げられる。
【0085】変性ワックスは、酸価が通常1〜60KOH
mg/gであり、分子量(Mv)が通常1,000〜5,0
00である。 [非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)]本発明で用
いられる非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)は、フ
ッ素含有量が25〜65重量%であり、25℃における
0.001%水溶液の表面張力が通常42dyne/c
m以下である。本発明においては、特にパーフルオロア
ルキル基を有する有機フッ素化合物が好ましい。
【0086】このような有機フッ素化合物としては、た
とえばパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、
パーフルオロアルキルプロピレンオキシド付加物等のパ
ーフルオロアルキルアルコールのアルキレンオキシド付
加化合物;パーフルオロアルキルアクリレートオリゴマ
ー、パーフルオロアルキルメタクリレートオリゴマー等
のパーフルオロアルキル基を有するオリゴマーなどが挙
げられる。
【0087】上記パーフルオロアルキルエチレンオキシ
ド付加物は、たとえばダイキン工業(株)よりDS−4
03の商品名で、また旭硝子(株)よりKC−40の商
品名で市販されている。
【0088】また、上記パーフルオロアルキル基を有す
るオリゴマーは、たとえば旭硝子(株)よりS−393
の商品名で市販されている。また、パーフルオロアルキ
ルエチレンオキシド付加物とパーフルオロアルキル含有
オリゴマーの混合品が、たとえば旭硝子(株)よりKC
−14の商品名で市販されている。
【0089】非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)
は、エチレン・α- オレフィン共重合体(A)および高
圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量100重量部に
対して、0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜
0.3重量部の割合で用いられる。従来、フッ素化合物
を配合すると、無配合品に比べて、フィルムの防曇性は
悪化するのが通例であったが、本願発明者らは、本発明
のフィルム原料およびその配合において、非イオン系フ
ッ素含有界面活性剤(D)を上記割合で用いると、意外
にも防曇性が改良され、防曇持続性(長期防曇性)に非
常に優れていることを見出した。
【0090】[その他の成分]上記のエチレン系共重合
体組成物(1)中に、必要に応じて、従来公知の耐候安
定剤、酸化防止剤、無機化合物、帯電防止剤、熱安定剤
などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合
することができる。
【0091】耐候安定剤は、紫外線吸収剤と光安定剤と
に大別されるが、それぞれ単独で用いても良いし、また
両者を併用することもでき、耐候安定性の改良効果が大
きい。
【0092】光安定剤としては、従来公知の光安定剤を
用いることができ、中でもヒンダードアミン系光安定剤
(HALS;Hindered Amine Light Stabilizers)が好
ましく用いられる。
【0093】ヒンダードアミン系安定剤としては、具体
的には、以下のような化合物が用いられる。 (1)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)セ
バケート、(2)コハク酸ジメチル-1- (2-ヒドロキシ
エチル)-4- ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリ
ジン重縮合物、(3)テトラキス(2,2,6,6-テトラメチ
ル-4- ピペリジル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシ
レート、(4)2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジニル
ベンゾエート、(5)ビス- (1,2,6,6-テトラメチル-4
- ピペリジニル)-2- (3,5-ジ-t- ブチル-4- ヒドロキ
シベンジル)-2-n- ブチルマロネート、(6)ビス(N-
メチル-2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジニル)セバ
ケート、(7)1,1'-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,
5-テトラメチルピペラジノン)、(8)(ミックスト2,
2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル/トリデシル)-1,
2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(9)(ミッ
クスト1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル/トリデ
シル)-1,2,3,4- ブタンテトラカルボキシレート、(1
0)ミックスト{2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル
/β,β,β',β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テトラ
オキサスピロ(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,3,4
- ブタンテトラカルボキシレート、(11)ミックスト
{1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル/β,β,β',
β'-テトラメチル-3-9-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ
(5,5) ウンデカン]ジエチル}-1,2,3,4- ブタンテト
ラカルボキシレート、(12)N,N'- ビス(3-アミノプロ
ピル)エチレンジアミン-2-4- ビス[N-ブチル-N- (1,
2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル)アミノ]-6- ク
ロロ-1,3,5- トリアジン縮合物、(13)N,N'- ビス(2,
2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)ヘキサメチレンジ
アミンと1,2-ジブロモエタンとの縮合物、(14)[N-
(2,2,6,6- テトラメチル-4- ピペリジル)-2-メチル-2
- (2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミノ]プ
ロピオンアミド、(15)ポリ{[6-[(1,1,3,3-テトラメ
チルブチル)アミノ]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル]
[[(2,2,6,6-テトラメチル-4- ピペリジル)イミノ]ヘ
キサメチレン[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)
イミノ]}(商品名 キマソーブ944)など。
【0094】これらのヒンダードアミン系光安定剤は、
単独で、または2種以上組合わせて用いることができ
る。上記光安定剤は、エチレン・α- オレフィン共重合
体(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計
量100重量部に対して、0.005〜5重量部、好ま
しくは0.005〜2重量部、さらに好ましくは0.0
1〜1重量部の割合で用いられる。
【0095】紫外線吸収剤としては、具体的には、フェ
ニルサリシレート、p-tert- ブチルフェニルサリシレー
ト、p-オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系
紫外線吸収剤;2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒ
ドロキシ-4- メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4
- オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- ドデシ
ルオキシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4- メト
キシベンゾフェノン、2,2'- ジヒドロキシ-4,4'-ジメト
キシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4- メトキシ-5- ス
ルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収
剤;2-(2'- ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-5'-tert- ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'
-ジ-tert-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-
(2'- ヒドロキシ-3'-tert- ブチル-5'-メチルフェニ
ル)-5- クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキ
シ-3',5'- ジ-tert-ブチルフェニル)-5- クロロベンゾ
トリアゾール、2-(2'- ヒドロキシ-3',5'- ジ-tert-ア
ミルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤;2-エチルヘキシル-2- シアノ-3,
3'-ジフェニルアクリレート、エチル-2- シアノ-3,3'-
ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外
線吸収剤などが挙げられる。
【0096】上記紫外線吸収剤は、エチレン・α- オレ
フィン共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0.005〜5
重量部、好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ま
しくは0.01〜1重量部の割合で用いられる。
【0097】無機化合物は、保温剤として有効なMg、
Ca、AlおよびSiの少なくとも1つの原子を含有す
る無機酸化物、無機水酸化物、ハイドロタルサイト類な
どである。
【0098】具体的には、SiO2 、Al23、Mg
O、CaO等の無機酸化物;Al(OH)3 、Mg(O
H)2 、Ca(OH)2 等の無機水酸化物; 式 M2+ 1-xAlx(OH)2(An-x/n・mH2O [式中、M2+は、Mg、CaまたはZnの二価金属イオ
ンであり、An-はCl- 、Br- 、I- 、NO3 2- 、C
lO4-、SO4 2- 、CO2 2- 、SiO3 2- 、HPO
4 2- 、HBO3 2- 、PO4 2- 等のアニオンであり、x
は、0<x<0.5 の条件を満足する数値であり、m
は、0≦m≦2 の条件を満足する数値である]で表わ
される無機複合化合物、その焼成物等のハイドロタルサ
イト類などが挙げられる。これらの中でも、ハイドロタ
ルサイト類が好ましく、特に上記式で表わされる無機複
合化合物の焼成物が好ましい。
【0099】上記のような無機化合物は、単独で、ある
いは2種以上組合わせて用いることができる。無機化合
物の平均粒径は、10μm以下、好ましくは5μm以
下、さらに好ましくは3μm以下であることが望まし
い。
【0100】無機化合物の平均粒径が上記範囲以内であ
れば、透明性が良好なフィルムを得ることができる。上
記無機化合物は、エチレン・α- オレフィン共重合体
(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)100重
量部に対して、1〜20重量部、好ましくは1〜18重
量部、さらに好ましくは2〜15重量部の割合で用いら
れる。
【0101】無機化合物を上記のような割合で用いる
と、保温性に優れたフィルムを得ることができる。本発
明に係る農業用フィルムは、上記のようなエチレン系共
重合体組成物(1)からなる層を有する。
【0102】本発明に係る農業用フィルムが上記のエチ
レン系共重合体組成物(1)で形成される層からなる単
層フィルムである場合、この農業用フィルムは、厚みが
通常30〜200μm、好ましくは40〜180μm、
さらに好ましくは50〜150μmの範囲にある。
【0103】このような単層フィルムである、本発明に
係る農業用フィルムは、次のような物性、特性を有して
いる。 (i)エルメンドルフ引裂強度(JIS Z 1702)
は、MD(フィルムの押出し方向)方向で90kg/c
m以上、好ましくは100kg/cm以上であり、か
つ、TD(フィルムの幅方向)方向で90kg/cm以
上、好ましくは100kg/cm以上である。 (ii)厚み100μmでのダートインパクト強度(JI
S Z 1707)は、450g以上、好ましくは 50
0g以上である。 (iii) 引張破断点強度(JIS K 6781)は、M
D方向で350kg/cm2 以上、好ましくは400k
g/cm2 以上であり、かつ、TD方向で350kg/
cm2 以上、好ましくは400kg/cm2 以上であ
る。
【0104】上記のような本発明に係る単層構造の農業
用フィルムは、上述したエチレン系共重合体組成物
(1)から、たとえばインフレーション法、Tダイ法に
よるフィルム成形によって調製することができる。
【0105】このインフレーション法によるフィルム成
形は、エチレン系共重合体組成物(1)をサーキュラー
ダイを介して押出し、所定の空気流によって膨張させる
ことにより行なわれる。エチレン系共重合体組成物
(1)を押出しする際の樹脂温度は、190〜250℃
とすることが好適である。
【0106】本発明に係る農業用フィルムは、上述した
ように、上記のようなエチレン系共重合体組成物(1)
で形成される層を有する多層構造であってもよい。本発
明に係る多層構造の農業用フィルムとしては、たとえば
次のような外層と中間層と内層とからなる3層積層フィ
ルムが特に好ましい。
【0107】外 層 上記3層積層フィルムを構成する外層は、エチレン・α
- オレフィン共重合体(E)および必要に応じて高圧法
低密度ポリエチレン(B)、防曇剤(C)、非イオン系
フッ素含有界面活性剤(D)を含有するエチレン系共重
合体組成物(2)から形成されている。
【0108】[エチレン・α- オレフィン共重合体
(E)]上記3層積層フィルムの外層を形成するエチレ
ン・α- オレフィン共重合体(E)は、エチレンと炭素
原子数4〜12のα- オレフィンとからなる共重合体で
あり、密度が0.925〜0.940g/cm3 、好ま
しくは0.925〜0.935g/cm3 であること以
外は、上述した農業用単層フィルムの形成に際して用い
られるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)と同じ
である。
【0109】このようなエチレン・α- オレフィン共重
合体(E)は、上述したエチレン・α- オレフィン共重
合体(A)の製造方法と同様の方法で、シングルサイト
触媒たとえばメタロセン系オレフィン重合用触媒の存在
下に、エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィン
とを、得られる共重合体の密度が0.925〜0.94
0g/cm3 となるように共重合させることによって製
造することができる。
【0110】本発明においては、エチレン・α- オレフ
ィン共重合体(E)は、エチレン・α- オレフィン共重
合体(E)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合
計量100重量部に対して、60〜100重量部、好ま
しくは65〜99重量部、さらに好ましくは70〜95
重量部の割合で用いられる。
【0111】[高圧法低密度ポリエチレン(B)]上記
3層積層フィルムの外層を形成する高圧法低密度ポリエ
チレン(B)は、上述した単層構造の農業用フィルム形
成に際して用いられる高圧法低密度ポリエチレン(B)
と同じである。
【0112】本発明においては、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)は、必要に応じて、エチレン・α- オレフィ
ン共重合体(E)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0〜40重量
部、好ましくは1〜35重量部、さらに好ましくは5〜
30重量部の割合で用いられる。
【0113】[その他の成分]上記外層形成用のエチレ
ン系共重合体組成物(2)中に、必要に応じて、上述し
た防曇剤(C)、非イオン系フッ素含有界面活性剤
(D)および従来公知の耐候安定剤、酸化防止剤、無機
化合物、帯電防止剤、熱安定剤などの添加剤を、本発明
の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0114】外層形成に際して用いられる耐候安定剤
は、上述した単層構造の農業用フィルム形成に際し必要
に応じて用いられる耐候安定剤(紫外線吸収剤、光安定
剤)と同じである。光安定剤は、エチレン・α- オレフ
ィン共重合体(E)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0.005〜5
重量部、好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ま
しくは0.01〜1重量部の割合で用いられる。また、
紫外線吸収剤は、エチレン・α- オレフィン共重合体
(E)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量
100重量部に対して、0.005〜5重量部、好まし
くは0.005〜2重量部、さらに好ましくは0.01
〜1重量部の割合で用いられる。
【0115】ここで用いられる防曇剤(C)は、上述し
た単層構造の農業用フィルム形成に際して用いられる防
曇剤(C)と同じである。防曇剤(C)は、エチレン・
α-オレフィン共重合体(E)および高圧法低密度ポリ
エチレン(B)の合計量100重量部に対して、0.0
5〜5重量部、好ましくは0.1〜4重量部、さらに好
ましくは0.5〜3重量部の割合で用いられる。
【0116】上記非イオン系フッ素含有界面活性剤
(D)は、上述した単層構造の農業用フィルム形成に際
して用いられる非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)
と同じである。非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)
は、エチレン・α- オレフィン共重合体(E)および高
圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量100重量部に
対して、0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜
0.3重量部の割合で用いられる。
【0117】また、ここで用いられる無機化合物は、上
述した単層構造の農業用フィルム形成に際し必要に応じ
て用いられる無機化合物と同じである。無機化合物は、
エチレン・α- オレフィン共重合体(E)および高圧法
低密度ポリエチレン(B)100重量部に対して、1〜
20重量部、好ましくは1〜18重量部、さらに好まし
くは2〜15重量部の割合で用いられる。外層を形成す
るに際して無機化合物を上記のような割合で用いると、
保温性に優れた3層積層フィルムを得ることができる。
【0118】中間層 上記3層積層フィルムを構成する中間層は、エチレン・
α- オレフィン共重合体(F)、防曇剤(C)および必
要に応じて高圧法低密度ポリエチレン(B)、非イオン
系フッ素含有界面活性剤(D)を含有するエチレン系共
重合体組成物(3)から形成されている。
【0119】[エチレン・α- オレフィン共重合体
(F)]上記3層積層フィルムの中間層を形成するエチ
レン・α- オレフィン共重合体(F)は、エチレンと炭
素原子数4〜12のα- オレフィンとからなる共重合体
であり、密度が0.880〜0.920g/cm3 、好
ましくは0.890〜0.915g/cm3 であること
以外は、上述したエチレン・α- オレフィン共重合体
(A)と同じである。
【0120】このようなエチレン・α- オレフィン共重
合体(F)は、上述したエチレン・α- オレフィン共重
合体(A)の製造方法と同様の方法で、シングルサイト
触媒たとえばメタロセン系オレフィン重合用触媒の存在
下に、エチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィン
とを、得られる共重合体の密度が0.880〜0.92
0g/cm3 となるように共重合させることによって製
造することができる。
【0121】本発明においては、エチレン・α- オレフ
ィン共重合体(F)は、エチレン・α- オレフィン共重
合体(F)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合
計量100重量部に対して、60〜100重量部、好ま
しくは65〜99重量部、さらに好ましくは70〜95
重量部の割合で用いられる。
【0122】[高圧法低密度ポリエチレン(B)]上記
3層積層フィルムの中間層を形成する高圧法低密度ポリ
エチレン(B)は、上述した単層構造の農業用フィルム
形成に際して用いられる高圧法低密度ポリエチレン
(B)と同じである。
【0123】本発明においては、高圧法低密度ポリエチ
レン(B)は、エチレン・α- オレフィン共重合体
(F)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量
100重量部に対して、0〜40重量部、好ましくは1
〜35重量部、さらに好ましくは5〜30重量部の割合
で用いられる。
【0124】[防曇剤(C)]上記中間層形成用のエチ
レン・α- オレフィン共重合体(F)および高圧法低密
度ポリエチレン(B)に添加される防曇剤(C)は、上
述した単層構造の農業用フィルム形成に際して用いられ
る防曇剤(C)と同じである。
【0125】防曇剤(C)は、エチレン・α- オレフィ
ン共重合体(F)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0.05〜5重
量部、好ましくは0.1〜4重量部、さらに好ましくは
0.5〜3重量部の割合で用いられる。
【0126】[その他の成分]中間層形成用のエチレン
系共重合体組成物(3)中に、必要に応じて、上述した
非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)、および従来公
知の耐候安定剤、酸化防止剤、無機化合物、帯電防止
剤、熱安定剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわな
い範囲で配合することができる。
【0127】上記非イオン系フッ素含有界面活性剤
(D)は、上述した単層構造の農業用フィルム形成に際
して用いられる非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)
と同じである。非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)
は、エチレン・α- オレフィン共重合体(F)および高
圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量100重量部に
対して、0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜
0.3重量部の割合で用いられる。
【0128】中間層の形成に際して用いられる耐候安定
剤は、上述した単層構造の農業用フィルム形成に際し必
要に応じて用いられる耐候安定剤(紫外線吸収剤、光安
定剤)と同じである。光安定剤は、エチレン・α- オレ
フィン共重合体(F)および高圧法低密度ポリエチレン
(B)の合計量100重量部に対して、0.005〜5
重量部、好ましくは0.005〜2重量部、さらに好ま
しくは0.01〜1重量部の割合で用いられる。紫外線
吸収剤は、エチレン・α- オレフィン共重合体(F)お
よび高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量100重
量部に対して、0.005〜5重量部、好ましくは0.
005〜2重量部、さらに好ましくは0.01〜1重量
部の割合で用いられる。
【0129】また、中間層の形成に際して用いられる無
機化合物は、上述した単層構造の農業用フィルム形成に
際し必要に応じて用いられる無機化合物と同じである。
無機化合物は、エチレン・α- オレフィン共重合体
(F)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合計量
100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは1
〜18重量部、さらに好ましくは2〜15重量部の割合
で用いられる。中間層形成に際して無機化合物を上記の
ような割合で用いると、保温性に優れた3層積層フィル
ムを得ることができる。
【0130】内 層 上記3層積層フィルムを構成する内層は、上述したエチ
レン・α- オレフィン共重合体(A)、防曇剤(C)、
非イオン系フッ素含有界面活性剤(D)および必要に応
じて高圧法低密度ポリエチレン(B)を含有するエチレ
ン系共重合体組成物(1)から形成されている。この組
成物(1)については、上述した通りである。
【0131】本発明おいては、上記外層を形成する樹脂
の密度(dE またはdEB)と、内層を形成する樹脂の密
度(dA またはdAB)とは、dE またはdEB ≧ dA
たはdABを満足する関係にある。ここに樹脂とは、エチ
レン・α- オレフィン共重合体、またはエチレン・α-
オレフィン共重合体と高圧法低密度ポリエチレンとの共
重合体を指す。
【0132】したがって、上記中間層に含まれている防
曇剤(C)の移行は、常に外層よりも内層に向かっての
移行が優勢となるため、内層の防曇性を持続することが
できる。
【0133】内層形成用のエチレン・α- オレフィン共
重合体(A)の密度が0.905g/cm3 よりも小さ
くなり過ぎると、フィルムの内面のベトツキが大きく、
パイプハウスとの滑りが悪く、展張作業性が損なわれる
傾向にある。
【0134】また、防曇剤(C)とともに上述したマレ
イン化ワックスを併用することが防曇持続性の点から望
ましい。上記のような3層積層フィルムである、本発明
に係る農業用フィルムは、外層の厚みが通常3〜100
μm、好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは2
0〜70μmの範囲にあり、中間層の厚みが10〜15
0μm、好ましくは20〜120μm、さらに好ましく
は30〜100μmの範囲にあり、内層の厚みが3〜1
00μm、好ましくは10〜80μm、さらに好ましく
は20〜70μmの範囲にあり、かつ、これらの層全体
の厚みが30〜200μm、好ましくは50〜180μ
m、さらに好ましくは70〜150μmの範囲にある。
【0135】このような3層積層フィルムにおいては、
外層[I]、中間層[II]および内層[III] の各層の
厚みの比(外層[I]/中間層[II]/内層[III] )
は、0.2〜4/1〜10/1、好ましくは0.5〜2
/2〜6/1であることが望ましい。
【0136】上記のような3層積層フィルムである、本
発明に係る農業用フィルムは、次のような物性、特性を
有している。 (i)エルメンドルフ引裂強度(JIS Z 1702)
は、MD方向で90kg/cm以上、好ましくは100
kg/cm以上であり、かつ、TD方向で90kg/c
m以上、好ましくは100kg/cm以上である。 (ii)厚み100μmでのダートインパクト強度(JI
S Z 1707)は、900g以上、好ましくは1,0
00g以上である。 (iii) 引張破断点強度(JIS K 6781)は、M
D方向で350kg/cm2 以上、好ましくは370k
g/cm2 以上であり、かつ、TD方向で350kg/
cm2 以上、好ましくは370kg/cm2 以上であ
る。
【0137】上記のような3層構造を有する、本発明に
係る農業用フィルムは、各層で使用するポリエチレン系
樹脂および上述した添加剤等の成分をそれぞれ混合し、
バンバリーミキサーまたはロールミル、押出機等で溶融
混合し、次いで、共押出インフレーション法または共押
出Tダイ法により、外層、中間層および内層を積層する
ことによって調製することができる。
【0138】なお、2層または4層以上の層からなる、
本発明に係る農業用フィルムは、これらの調製法に準じ
て、調製することができる。
【0139】
【発明の効果】本発明によれば、上述した従来の農業用
フィルム(単層および多層フィルム)と比べ、防曇持続
性が非常に優れており、しかも防塵性と強靱性に優れた
農業用フィルムを提供することができる。また、本発明
に係る農業用フィルムは、軽量で、かつ、使用している
ポリマー中の低分子量成分が少ないため、ベトツキが少
なく、展張作業性に優れるとともに、高温時のフィルム
同士の融着が少ないという利点を有する。特に、上述し
た3層積層フィルムからなる農業用フィルムは、外層を
形成している樹脂が内層を形成している樹脂よりも高密
度であるので、防曇持続性(長期防曇性)が非常に優れ
ている。
【0140】本発明に係る農業用フィルムは、上記のよ
うな効果を有するので、ハウス、トンネル等の農園芸施
設に展張し、有用作物の栽培に長期に亘って利用するこ
とができる。
【0141】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例および比較例における農業用フィルムの評価
は、下記のようにして行なった。 (1)防曇性 千葉県袖ヶ浦市の三井化学(株)敷地内に設置したパイ
プハウス(間口3.6m、奥行き20m)に、厚み10
0μm(外層/中間層/内層=20μm/60μm/2
0μm)の三層フィルムを、1997年2月5日に展張
した。
【0142】以後、朝7時〜8時の時点のフィルム内面
に付着する水滴の状態を経時観察した。 <5段階評価> 5: 流滴状態で、水滴が認められない。 4: 流滴状態だが流れ筋が残っている。 3: 流れ筋と水滴が混在している。 2: 流れ筋と水滴が混在し、水滴が多い。 1: 細かい水滴がフィルムのほぼ全面に付着してい
る。 3以上が防曇性合格であり、1、2は不合格である。
【0143】(2)エルメンドルフ引裂強度:JIS
Z-1702に準拠した方法で縦方向および横方向の強
度を測定した。 (3)ダートインパクト強度 ダートインパクト強度は、JIS Z 1707に準拠し
て(ダート先端径38mm)、衝撃試験を行なって求め
た。
【0144】(4)引張破断点強度 引張破断点強度は、JIS K 6781に準拠し、下記
の条件で、多層フィルムのMD方向およびTD方向につ
いて、クロスヘッド移動速度一定型引張試験機(インス
トロン社製)を用いて引張試験を行なって求めた値であ
る。
【0145】[試験条件] 試 料 :JIS K 6781 雰囲気温度:23℃ 引張速度 :500mm/分
【0146】
【参考例1】エチレン・1-ヘキセン共重合体の調製 [オレフィン重合用触媒の調製]250℃で10時間乾
燥したシリカ5.0kgを80リットルのトルエンで懸
濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアル
ミノオキサンのトルエン溶液(Al;1.33モル/リ
ットル)28.7リットルを1時間で滴下した。この
際、系内の温度を0℃に保った。引続き0℃で60分間
反応させ、次いで、1.5時間かけて95℃まで昇温
し、その温度で20時間反応させた。その後60℃まで
降温し上澄液をデカンテーション法により除去した。
【0147】このようにして得られた固体成分をトルエ
ンで2回洗浄した後、トルエン80リットルで再懸濁化
した。この系内へビス(1,3-n-ブチルメチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液
(Zr;34.0ミリモル/リットル)7.4リットル
およびビス(1,3-ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr;28.1ミ
リモル/リットル)1.0リットルを80℃で30分間
かけて滴下し、更に80℃で2時間反応させた。その
後、上澄液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することによ
り、1g当り3.6mgのジルコニウムを含有する固体
触媒を得た。 [予備重合触媒の調製]1.7モルのトリイソブチルア
ルミニウムを含有する85リットルのヘキサンに、上記
で得られた固体触媒0.85kgおよび1-ヘキセン25
5gを加え、35℃で12時間エチレンの予備重合を行
なうことにより、固体触媒1g当り10gのポリエチレ
ンが予備重合された予備重合触媒を得た。このエチレン
重合体の極限粘度[η]は1.74dl/gであった。 [重合]直列に結合した2器の連続式流動床気相重合装
置を用い、上記予備重合触媒の存在下に、エチレンと1-
ヘキセンとの共重合を行なってエチレン・1-ヘキセン共
重合体を得た。
【0148】上記のようにして得られたエチレン・1-ヘ
キセン共重合体は、1-ヘキセン含量が7.5重量%であ
り、密度が0.928g/cm3 であり、メルトフロー
レート(MFR;ASTM D 1238−65T,19
0℃、荷重2.16kg)が1.63g/10分であ
り、GPCによって測定した分子量分布(Mw/Mn)
が3.5であった。
【0149】また、この共重合体は、示差走査型熱量計
(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク一の温
度[Tm]が120℃であり、室温におけるn−デカン
可溶成分量分率[W]が0.25重量%であった。
【0150】この共重合体についてGPC−IR分析で
測定した上述のB1 は12.2/1000C(炭素原子
1000個当たり12.2)であり、B2 は9.9/1
000Cであった。
【0151】
【参考例2】直列に結合した2器の連続式流動床気相重
合装置を用い、上記参考例1に記載の予備重合触媒の存
在下に、エチレンと1-ヘキセンとの共重合を行なってエ
チレン・1-ヘキセン共重合体を得た。
【0152】上記のようにして得られたエチレン・1-ヘ
キセン共重合体は、1-ヘキセン含量が11重量%であ
り、密度が0.915g/cm3 であり、メルトフロー
レート(MFR;ASTM D 1238−65T,19
0℃、荷重2.16kg)が2.19g/10分であ
り、GPCによって測定した分子量分布(Mw/Mn)
が3.5であった。
【0153】また、この共重合体は、示差走査型熱量計
(DSC)により測定した吸熱曲線の最大ピーク一の温
度[Tm]が108℃であり、室温におけるn−デカン
可溶成分量分率[W]が0.42重量%であった。
【0154】この共重合体についてGPC−IR分析で
測定した上述のB1 は18.6/1000Cであり、B
2 は14.7/1000Cであった。
【0155】
【参考例3】参考例1と同様の方法で第1表に示すよう
なエチレン・1-ヘキセン共重合体を得た。
【0156】
【表1】
【0157】
【実施例1〜8および比較例1〜6】第1表に示す樹脂
および第2表に示す防曇剤を用いて、第3表に示す条件
で厚み100μmの三層フィルムを下記の条件でインフ
レーション成形した。 [インフレーション成形条件] 成形機 : アルピネ社製3層機 ダイ口径 : 400mm 成形温度 : 200℃ 折幅 : 1500mm 厚さ : 全層100μm(外層/中間層/内層=20μ
m/60μm/20μm) 上記のようにして得られたフィルムの物性を第4表に示
す。
【0158】
【表2】
【0159】
【表3】
【0160】(註1)耐候安定剤:N,N'- ビス(3-アミ
ノプロピル)エチレンジアミン-2-4-ビス[N-ブチル-N-
(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4- ピペリジル)アミノ]-
6- クロロ-1,3,5- トリアジン縮合物 (註2)ハイドロタルサイト:DHT−4A[商品名:
協和化学(株)製] (註3)フッ素含有界面活性剤:ダイキン工業(株)
製、商品名 DS−403
【0161】
【表4】
【0162】
【表5】
【0163】上記のように、特定範囲のフッ素含有量を
有し、かつ水溶液の表面張力が特定範囲にある非イオン
系フッ素含有界面活性剤を添加することにより、防曇性
レベルおよび防曇性持続が改良される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/103 C08K 5/103 C08L 23/08 C08L 23/08 C09K 3/18 C09K 3/18 //(C08L 23/08 23:06 71:02 101:04)

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[I]エチレンと炭素原子数4〜12のα
    - オレフィンとを共重合して得られ、 密度が0.905〜0.935g/cm3 であり、メル
    トフローレートが0.1〜10g/10分であるエチレ
    ン・α- オレフィン共重合体(A)100重量部、また
    は該エチレン・α- オレフィン共重合体(A)と40重
    量%以下の量の高圧法低密度ポリエチレン(B)との混
    合物100重量部と、[II]2種以上の非イオン系界面
    活性剤の混合物からなり、かつ該混合物中に、 ポリオキシエチレン基含有成分を15〜50重量%含有
    する防曇剤(C)0.05〜5重量部と、[III]フッ素
    含有量が25〜65重量%である非イオン系フッ素含有
    界面活性剤(D)0.01〜1重量部とを含有するエチ
    レン系共重合体組成物(1)で形成される層を有してな
    り、 該エチレン・α- オレフィン共重合体(A)、またはエ
    チレン・α- オレフィン共重合体(A)と高圧法低密度
    ポリエチレン(B)との混合物は、(i)GPCによっ
    て測定した分子量分布(Mw/Mn:Mw=重量平均分
    子量、Mn=数平均分子量)が1.5〜5.0の範囲に
    あり、(ii)23℃におけるn-デカン可溶成分量分率
    (W(重量%))と密度(d)とが、 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.
    1 で示される関係を満たし、(iii) GPC−IRによる
    高分子量側の分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐
    数の平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 であることを特徴とする農業用フィルム。
  2. 【請求項2】前記のエチレン・α- オレフィン共重合体
    (A)、防曇剤(C)、非イオン系フッ素含有界面活性
    剤(D)および必要に応じて高圧法低密度ポリエチレン
    (B)を含有するエチレン系共重合体組成物(1)で形
    成される層からなる単層フィルムであり、かつ、該フィ
    ルムは、(i)エルメンドルフ引裂強度がMD方向で9
    0kg/cm以上であり、かつ、TD方向で90kg/
    cm以上であり、(ii)厚み100μmでのダートイン
    パクト強度が450g以上であり、(iii) 引張破断点
    強度がMD方向で350kg/cm2 以上であり、か
    つ、TD方向で350kg/cm2 以上であることを特
    徴とする請求項1に記載の農業用フィルム。
  3. 【請求項3】前記エチレン・α- オレフィン共重合体
    (A)が、メタロセン系触媒を用いて調製されたエチレ
    ンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンとの共重合体
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の農業
    用フィルム。
  4. 【請求項4】前記防曇剤(C)を構成するポリオキシエ
    チレン基含有成分が、(−CH2CH2O−)n Hで示さ
    れるポリオキシエチレン基の該式において、nが2〜1
    0であり、かつ、HLB値が5〜12であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の農業用フィル
    ム。
  5. 【請求項5】前記防曇剤(C)を構成する2種以上の非
    イオン系界面活性剤の混合物が、グリセリン脂肪酸エス
    テル、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびソルビタン
    脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種
    の脂肪酸エステルと、グリセリン脂肪酸エステルのエチ
    レンオキシド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステルの
    エチレンオキシド付加物およびソルビタン脂肪酸エステ
    ルのエチレンオキシド付加物からなる群から選ばれる少
    なくとも1種のポリオキシエチレン基含有成分との混合
    物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の農業用フィルム。
  6. 【請求項6】前記グリセリン脂肪酸エステルがグリセリ
    ンモノステアレートであることを特徴とする請求項5に
    記載の農業用フィルム。
  7. 【請求項7】前記ポリグリセリン脂肪酸エステルがジグ
    リセリンモノステアレートおよび/またはジグリセリン
    ジステアレートであることを特徴とする請求項5に記載
    の農業用フィルム。
  8. 【請求項8】前記ソルビタン脂肪酸エステルが、ソルビ
    タンモノステアレートおよび/またはソルビタンジステ
    アレートであることを特徴とする請求項5に記載の農業
    用フィルム。
  9. 【請求項9】前記非イオン系フッ素含有界面活性剤
    (D)が、25℃における0.001%水溶液の表面張
    力が42dyne/cm以下であることを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の農業用フィルム。
  10. 【請求項10】前記エチレン系共重合体組成物(1)中
    に、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つの原
    子を含有する無機化合物が、エチレン・α- オレフィン
    共重合体(A)および高圧法低密度ポリエチレン(B)
    の合計量100重量部に対して1〜20重量部含まれて
    いることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    農業用フィルム。
  11. 【請求項11】厚みが30〜200μmであることを特
    徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の農業用フィ
    ルム。
  12. 【請求項12】[I]エチレンと炭素原子数4〜12の
    α- オレフィンとを共重合して得られ、密度が0.92
    5〜0.940g/cm3 であり、メルトフローレート
    が0.1〜10g/10分であるエチレン・α- オレフ
    ィン共重合体(E)、または該エチレン・α- オレフィ
    ン共重合体(E)と40重量%以下の量の高圧法低密度
    ポリエチレン(B)との混合物を含有するエチレン系共
    重合体組成物(2)からなる外層、[II]エチレンと炭
    素原子数4〜12のα- オレフィンとを共重合して得ら
    れ、密度が0.880〜0.920g/cm3 であり、
    メルトフローレートが0.1〜10g/10分であるエ
    チレン・α- オレフィン共重合体(F)100重量部、
    または該エチレン・α- オレフィン共重合体(F)と4
    0重量%以下の量の高圧法低密度ポリエチレン(B)と
    の混合物100重量部と、2種以上の非イオン系界面活
    性剤の混合物からなり、かつ該混合物中に、ポリオキシ
    エチレン基含有成分を15〜50重量%含有する防曇剤
    (C)0.05〜5重量部とを含有するエチレン系共重
    合体組成物(3)からなる中間層、および[III]エチレ
    ンと炭素原子数4〜12のα- オレフィンとを共重合し
    て得られ、密度が0.905〜0.935g/cm3
    あり、メルトフローレートが0.1〜10g/10分で
    あるエチレン・α- オレフィン共重合体(A)100重
    量部、または該エチレン・α- オレフィン共重合体
    (A)と40重量%以下の量の高圧法低密度ポリエチレ
    ン(B)との混合物100重量部と、2種以上の非イオ
    ン系界面活性剤の混合物からなり、かつ該混合物中に、
    ポリオキシエチレン基含有成分を15〜50重量%含有
    する防曇剤(C)0.05〜5重量部とを含有するエチ
    レン系共重合体組成物(1)からなる内層が積層されて
    なる多層フィルムであり、かつ、該エチレン系共重合体
    組成物(1)、(2)および(3)の内、少なくともエ
    チレン系共重合体組成物(1)には、フッ素含有量が2
    5〜65重量%である非イオン系フッ素含有界面活性剤
    (D)が0.01〜1重量部含まれており、該外層を形
    成するエチレン・α- オレフィン共重合体(E)または
    エチレン・α- オレフィン共重合体(E)と高圧法低密
    度ポリエチレン(B)との混合物の密度(dE またはd
    EB)と該内層を形成するエチレン・α- オレフィン共重
    合体(A)またはエチレン・α- オレフィン共重合体
    (A)と高圧法低密度ポリエチレン(B)の密度(dA
    またはdAB)とが、dE またはdEB ≧ dA またはdAB
    を満足する関係にあることを特徴とする請求項1に記載
    の農業用フィルム。
  13. 【請求項13】前記の外層を形成するエチレン・α- オ
    レフィン共重合体(E)またはエチレン・α- オレフィ
    ン共重合体(E)と高圧法低密度ポリエチレン(B)と
    の混合物、および中間層を形成するエチレン・α- オレ
    フィン共重合体(F)またはエチレン・α- オレフィン
    共重合体(F)と高圧法低密度ポリエチレン(B)との
    混合物は、(i)GPCによって測定した分子量分布
    (Mw/Mn:Mw=重量平均分子量、Mn=数平均分
    子量)が1.5〜5.0の範囲にあり、(ii)23℃に
    おけるn-デカン可溶成分量分率(W(重量%))と密度
    (d)とが、 W<80×exp(−100(d−0.88))+0.
    1 で示される関係を満たし、(iii) GPC−IRによる
    高分子量側の分岐数の平均値をB1 、低分子量側の分岐
    数の平均値をB2 とするとき、 B1 ≧ B2 であることを特徴とする請求項12に記載の農業用フィ
    ルム。
  14. 【請求項14】前記エチレン・α- オレフィン共重合体
    (E)および(F)が、メタロセン系触媒を用いて調製
    されたエチレンと炭素原子数4〜12のα- オレフィン
    との共重合体であることを特徴とする請求項12または
    13に記載の農業用フィルム。
  15. 【請求項15】前記エチレン系共重合体組成物(2)中
    に、前記防曇剤(C)がエチレン・α- オレフィン共重
    合体(E)および高圧法低密度ポリエチレン(B)の合
    計量100重量部に対して、0.05〜5重量部含まれ
    ていることを特徴とする請求項12〜14のいずれかに
    記載の農業用フィルム。
  16. 【請求項16】前記防曇剤(C)を構成するポリオキシ
    エチレン基含有成分が、(−CH2CH2O−)n Hで示
    されるポリオキシエチレン基の該式において、nが2〜
    10であり、かつ、HLB値が5〜12であることを特
    徴とする請求項12〜15のいずれかに記載の農業用フ
    ィルム。
  17. 【請求項17】前記防曇剤(C)を構成する2種以上の
    非イオン系界面活性剤の混合物が、 グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エス
    テルおよびソルビタン脂肪酸エステルからなる群から選
    ばれる少なくとも1種の脂肪酸エステルと、グリセリン
    脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、ポリグリセ
    リン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物およびソ
    ルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物から
    なる群から選ばれる少なくとも1種のポリオキシエチレ
    ン基含有成分との混合物であることを特徴とする請求項
    12〜16のいずれかに記載の農業用フィルム。
  18. 【請求項18】前記グリセリン脂肪酸エステルがグリセ
    リンモノステアレートであることを特徴とする請求項1
    7に記載の農業用フィルム。
  19. 【請求項19】前記ポリグリセリン脂肪酸エステルがジ
    グリセリンモノステアレートおよび/またはジグリセリ
    ンジステアレートであることを特徴とする請求項17に
    記載の農業用フィルム。
  20. 【請求項20】前記ソルビタン脂肪酸エステルが、ソル
    ビタンモノステアレートおよび/またはソルビタンジス
    テアレートであることを特徴とする請求項17に記載の
    農業用フィルム。
  21. 【請求項21】前記非イオン系フッ素含有界面活性剤
    (D)が、25℃における0.001%水溶液の表面張
    力が42dyne/cm以下であることを特徴とする請
    求項12〜20のいずれかに記載の農業用フィルム。
  22. 【請求項22】前記エチレン系共重合体組成物(2)中
    に、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つの原
    子を含有する無機化合物が、エチレン・α- オレフィン
    共重合体(E)および高圧法低密度ポリエチレン(B)
    の合計量100重量部に対して、1〜20重量部含まれ
    ていることを特徴とする請求項12〜21のいずれかに
    記載の農業用フィルム。
  23. 【請求項23】前記エチレン系共重合体組成物(3)中
    に、Mg、Ca、AlおよびSiの少なくとも1つの原
    子を含有する無機化合物が、エチレン・α- オレフィン
    共重合体(F)および高圧法低密度ポリエチレン(B)
    の合計量100重量部に対して、1〜20重量部含まれ
    ていることを特徴とする請求項12〜22のいずれかに
    記載の農業用フィルム。
  24. 【請求項24】前記外層[I]、中間層[II]および内
    層[III] の各層の厚みの比(外層[I]/中間層[I
    I]/内層[III] )が0.2〜4/1〜10/1であ
    り、かつ、これらの層全体の厚みが30〜200μmで
    あることを特徴とする請求項12〜23のいずれかに記
    載の農業用フィルム。
  25. 【請求項25】(i)エルメンドルフ引裂強度がMD方
    向で90kg/cm以上であり、かつ、TD方向で90
    kg/cm以上であり、(ii)厚み100μmでのダー
    トインパクト強度が900g以上であり、(iii) 引張
    破断点強度がMD方向で350kg/cm2 以上であ
    り、かつ、TD方向で350kg/cm2 以上であるこ
    とを特徴とする請求項12〜24のいずれかに記載の農
    業用フィルム。
JP11932598A 1998-04-28 1998-04-28 農業用フィルム Expired - Lifetime JP3982904B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11932598A JP3982904B2 (ja) 1998-04-28 1998-04-28 農業用フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11932598A JP3982904B2 (ja) 1998-04-28 1998-04-28 農業用フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11310648A true JPH11310648A (ja) 1999-11-09
JP3982904B2 JP3982904B2 (ja) 2007-09-26

Family

ID=14758682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11932598A Expired - Lifetime JP3982904B2 (ja) 1998-04-28 1998-04-28 農業用フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3982904B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001320977A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Mitsui Chemicals Inc 防曇性フィルム
JP2001320980A (ja) * 2000-05-18 2001-11-20 C I Kasei Co Ltd 防曇持続性の合成樹脂製農業用フイルム
JP2001320986A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Mitsui Chemicals Inc 防曇性フィルム
KR100406022B1 (ko) * 2001-09-20 2003-11-17 최형산 농업용 비닐하우스의 다층 필름 제조방법
WO2004022639A1 (en) * 2002-09-06 2004-03-18 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Film compositions with permanent anti-fog, anti-mist and anti-cloud properties
US6784235B2 (en) 2000-05-04 2004-08-31 Ciba Specialty Chemicals Corporation Polyolefin film compositions with permanent antifog properties
EP1724309A1 (en) * 2005-03-04 2006-11-22 Cornelis Boon Composition comprising a polyoxyethylene fluoro or siloxane surfactant
JP2008031377A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Mitsui Chemicals Inc 液体包装用フィルム
JP2008031381A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Mitsui Chemicals Inc 肉厚フィルムおよびその製造方法ならびにその用途
JP2012025789A (ja) * 2010-07-20 2012-02-09 Katsuta Kako Kk ポリオレフィン系樹脂用保温剤およびそれを用いた農業用フィルム
CN104774360A (zh) * 2014-12-28 2015-07-15 北京华腾新材料股份有限公司 一种新型长效流滴农用聚烯烃棚膜及制备方法
JP2019516829A (ja) * 2016-05-24 2019-06-20 クラリアント・インターナシヨナル・リミテツド 熱可塑性包装材料の抗付着性を高めるためのリリース成分

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0952332A (ja) * 1995-06-08 1997-02-25 Mitsui Petrochem Ind Ltd 農業用多層フィルム
JPH09183194A (ja) * 1995-12-29 1997-07-15 Mitsui Petrochem Ind Ltd 農業用フィルム
JPH10101818A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Chisso Corp 防曇性農業用被覆材
JPH10119213A (ja) * 1996-08-27 1998-05-12 Mitsui Chem Inc 農業用フィルムおよびその製造方法
JPH10329288A (ja) * 1997-03-31 1998-12-15 Mitsui Chem Inc 農業用フィルム
JPH10329289A (ja) * 1997-03-31 1998-12-15 Mitsui Chem Inc 農業用フィルム
JPH1158646A (ja) * 1997-08-12 1999-03-02 Mitsui Chem Inc 農業用多層フィルム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0952332A (ja) * 1995-06-08 1997-02-25 Mitsui Petrochem Ind Ltd 農業用多層フィルム
JPH09183194A (ja) * 1995-12-29 1997-07-15 Mitsui Petrochem Ind Ltd 農業用フィルム
JPH10119213A (ja) * 1996-08-27 1998-05-12 Mitsui Chem Inc 農業用フィルムおよびその製造方法
JPH10101818A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Chisso Corp 防曇性農業用被覆材
JPH10329288A (ja) * 1997-03-31 1998-12-15 Mitsui Chem Inc 農業用フィルム
JPH10329289A (ja) * 1997-03-31 1998-12-15 Mitsui Chem Inc 農業用フィルム
JPH1158646A (ja) * 1997-08-12 1999-03-02 Mitsui Chem Inc 農業用多層フィルム

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6784235B2 (en) 2000-05-04 2004-08-31 Ciba Specialty Chemicals Corporation Polyolefin film compositions with permanent antifog properties
US7037964B2 (en) 2000-05-04 2006-05-02 Ciba Specialty Chemicals Corporation Polyolefin film compositions with permanent antifog properties
JP2001320986A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Mitsui Chemicals Inc 防曇性フィルム
JP2001320977A (ja) * 2000-05-12 2001-11-20 Mitsui Chemicals Inc 防曇性フィルム
JP2001320980A (ja) * 2000-05-18 2001-11-20 C I Kasei Co Ltd 防曇持続性の合成樹脂製農業用フイルム
KR100406022B1 (ko) * 2001-09-20 2003-11-17 최형산 농업용 비닐하우스의 다층 필름 제조방법
WO2004022639A1 (en) * 2002-09-06 2004-03-18 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Film compositions with permanent anti-fog, anti-mist and anti-cloud properties
EP1724309A1 (en) * 2005-03-04 2006-11-22 Cornelis Boon Composition comprising a polyoxyethylene fluoro or siloxane surfactant
JP2008031377A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Mitsui Chemicals Inc 液体包装用フィルム
JP2008031381A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Mitsui Chemicals Inc 肉厚フィルムおよびその製造方法ならびにその用途
JP2012025789A (ja) * 2010-07-20 2012-02-09 Katsuta Kako Kk ポリオレフィン系樹脂用保温剤およびそれを用いた農業用フィルム
CN104774360A (zh) * 2014-12-28 2015-07-15 北京华腾新材料股份有限公司 一种新型长效流滴农用聚烯烃棚膜及制备方法
JP2019516829A (ja) * 2016-05-24 2019-06-20 クラリアント・インターナシヨナル・リミテツド 熱可塑性包装材料の抗付着性を高めるためのリリース成分
US11441025B2 (en) 2016-05-24 2022-09-13 Clariant International Ltd Release components to increase anti-adhesion properties of thermoplastic packaging material

Also Published As

Publication number Publication date
JP3982904B2 (ja) 2007-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11310648A (ja) 農業用フィルム
JP3795196B2 (ja) 農業用フィルムおよびその製造方法
JP2001320986A (ja) 防曇性フィルム
JP2003236910A (ja) 共押し出し法によるポリオレフィン系積層フィルムの製造方法及びポリオレフィン系積層フィルム
JP3342626B2 (ja) 農業用多層フィルム
KR100351556B1 (ko) 농업용단층및다층필름
US6426384B1 (en) Polyethylene film for packaging
JPH1158646A (ja) 農業用多層フィルム
JP3784164B2 (ja) 農業用フィルム
JP2001320977A (ja) 防曇性フィルム
JP2007289147A (ja) 農業用フィルム
JP3342627B2 (ja) 農業用フィルム
JP3853504B2 (ja) 農業用フィルム
JP4146920B2 (ja) 農業用フィルム
JP4027996B2 (ja) 農業用多層フィルム
JPH10329287A (ja) 農業用フィルム
JPH11168991A (ja) 農業用ポリオレフィンフィルムおよび積層体
JPH10272741A (ja) 農業用多層フィルム
JP5063835B2 (ja) 農業用フイルム
JP3387992B2 (ja) エチレン系共重合体組成物
JP4179523B2 (ja) 農業用多層フィルム
JP2002234125A (ja) 農業用多層フィルム
JPH11335567A (ja) 熱可塑性樹脂組成物および該組成物からなるフィルム
JP4225521B2 (ja) 農業用多層フィルム
JP3880364B2 (ja) 農園芸用積層フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070703

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100713

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110713

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120713

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120713

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130713

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130713

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term