JPH11166059A - 防曇性成形体 - Google Patents

防曇性成形体

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JPH11166059A
JPH11166059A JP10272677A JP27267798A JPH11166059A JP H11166059 A JPH11166059 A JP H11166059A JP 10272677 A JP10272677 A JP 10272677A JP 27267798 A JP27267798 A JP 27267798A JP H11166059 A JPH11166059 A JP H11166059A
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JP
Japan
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acid
bis
antifogging
molded article
carbon atoms
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Application number
JP10272677A
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English (en)
Inventor
Seiji Ota
誠治 太田
Kenzaburo Fukutani
健三郎 福谷
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形直後から帯電防止性能および防曇性能を
発現し、かつ長期間にわたって安定的な帯電防止性能お
よび防曇性能を有する防曇性成形体を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A) 成形体表面の酸素原子
数と、炭素原子数との比(O/C)が10/100以上
であり、かつ該成形体表面から少なくとも厚さ5μの範
囲において、防曇剤(B) が、平均粒子径が0.05ない
し0.5μm;分散粒子の長軸方向の粒子径の平均値
(Lw)と短軸方向の粒子径の平均値(Lh)との比、
Lw/Lhが3.0以下;および分散粒子の重心同士の
距離の平均値が1.5μm以下;の関係を満たす状態で
分散していることを特徴とする防曇性成形体。成形体と
しては、防曇性フィルム、とくに農業用フィルムが好適
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防曇性成形体に関
するものであって、より詳しくは、成形直後から防曇性
能を発現し、かつ長期間にわたって安定的な防曇性能を
有する防曇性フィルム、とくに農業用フィルムに関す
る。
【0002】熱可塑性樹脂は、成形性、耐薬品性、機械
的性質などに優れているために、射出成形品、中空成形
品、フィルム、シート、繊維などに加工され、各種用途
に用いられている。しかしながら、熱可塑性樹脂は一般
に水との接触角が大きいために、細かい水滴が形成され
やすく、また水をはじきやすいという性質をもってい
る。
【0003】したがって、使用の適性を図るために、成
形品を水に濡れやすくしたり、農業用や食品用のフィル
ムや成形品として用いる場合には、熱可塑性樹脂に界面
活性剤などの防曇剤を配合しているのが実情である。こ
のような熱可塑性樹脂に用いられる界面活性剤は、成形
直後に帯電防止性能や防曇性能を発現するものや、長期
にわたりこれらの性能を発現するものなどがあり、目的
に応じて使い分けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする技術的課題】このうち長期間
にわたって帯電防止性能や防曇性能を発現するものは、
初期の性能が出にくい場合が多いという問題があり、ま
た、この問題を解決するために速効性に優れた界面活性
剤を多量に用いると、長期使用時に、製品のベタつき、
白化などの製品不良の原因になりやすい。このため、従
来では速効性に優れた帯電防止剤、防曇剤となる界面活
性剤と、長期間効果を持続する帯電防止剤、防曇剤とな
る界面活性剤を適当に組み合わせて使用するなどして対
処している。
【0005】ところが、このように複数の防曇剤を組み
合わせて用いる場合にも界面活性剤のブリード性が不安
定なため、長期間にわたって持続した性能を発現させる
ことは困難であった。特に、風雨にさらされ、気温変動
の大きい屋外で、長期に安定して防曇性能を保持できる
フィルムを得ることは極めて困難な現状にある。
【0006】本発明者らは、このような従来技術に鑑み
て鋭意研究した結果、防曇剤を特定の粒子径で熱可塑性
樹脂成形体中に分散させることにより、成形直後から優
れた防曇性能を発現し、しかも長期間にわたって安定的
な性能を有することを見いだして本発明を完成するに至
った。
【0007】<発明の目的>本発明は、上記のような状
況を踏まえて、熱可塑性樹脂、特にポリオレフィン系の
成形品において、成形直後から防曇性能を発現し、かつ
長期間にわたって安定的な性能を有するポリオレフィン
成形品を得ることを目的にするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために提案されたものであって、成形体の表面か
らの厚さが少なくとも5μの範囲において防曇剤を特定
の分散状態で存在させることに重要な特徴がある。
【0009】すなわち、本発明によれば、熱可塑性樹脂
(A) 成形体表面の酸素原子数と、炭素原子数との比(O
/C)が10/100以上であり、かつ該成形体表面か
ら少なくとも厚さ5μの範囲において、防曇剤(B) が、
平均粒子径が0.05ないし0.5μm;分散粒子の長
軸方向の粒子径の平均値(Lw)と短軸方向の粒子径の
平均値(Lh)との比、Lw/Lhが3.0以下;およ
び分散粒子の重心同士の距離の平均値が1.5μm以
下;の関係を満たす状態で分散していることを特徴とす
る防曇性成形体が提供される。
【0010】また、本発明によれば、前記防曇剤(B)
が、分子中に、下記(I) ないし(V) で表される極性基の
少なくとも一種を含む上記防曇性成形体が提供される。 −(R1 −O)n −R2 (I) (式中、R1 は炭素数1ないし4の直鎖状あるいは分岐
状のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1ない
し22の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を表す。n
は1ないし30の整数を表す。) −OH (II) −SO3 X (III) (式中、Xは水素原子、Na,K,Liを表す) −N+3- (IV) (式中、3個のRはそれぞれ同一のものでも、異なるも
のでもよく、水素原子または炭素数1ないし3のアルキ
ル基を表し、XはCl,BrまたはIを表す) −N+2 COO- (V) (式中、2個のRはそれぞれ同一のものでも、異なるも
のでもよく、水素原子または炭素数1ないし3のアルキ
ル基を表す)
【0011】また、本発明によれば、前記防曇剤(B) の
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重
量平均分子量が100ないし8,000、好ましくは1
00ないし5,000の範囲であり、前記熱可塑性樹脂
(A) の溶解度パラメーターの値(Xa)と防曇剤(B) の
溶解度パラメーターの値(Xb)との差の絶対値(dX
=|Xa−Xb|)が0ないし1(cal/ml)1/2
である上記防曇性成形体が提供される。
【0012】また、本発明によれば、前記熱可塑性樹脂
(A) が、ポリオレフィンであり、前記防曇剤(B) の溶解
度パラメーターの値が7ないし9(cal/ml)1/2
の範囲である上記防曇性成形体が提供される。
【0013】また、本発明によれば、前記防曇剤(B)
が、カルボン酸含有ポリオレフィンワックス(C) 、また
は炭素数16以上の高級脂肪酸およびその誘導体(D)
と、下記式VIで表されるポリオキシアルキレン含有化合
物(E) との反応物である上記防曇性成形体が提供され
る。 X−(R1 −O)n −R2 (VI) (式中、XはOHまたはNH2 を表し、R1 は炭素数1
ないし4の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を表し、
2 は炭素数1ないし22の直鎖状あるいは分岐状のア
ルキル基を表す。nは1ないし30の整数を表す)
【0014】また、本発明によれば、前記成形体がフィ
ルムである上記防曇性成形体が提供される。
【0015】また、本発明によれば、前記フィルムが農
業用フィルムである上記防曇性成形体が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る防曇性成形体
について、それを構成する熱可塑性樹脂(A)、防曇剤(B)
および成形品について具体的に説明する。
【0017】<防曇性成形体>本発明における防曇性成
形体は、熱可塑性樹脂(A) 成形体表面の酸素原子数と、
炭素原子数との比(O/C)が10/100以上であ
り、かつ該成形体表面から少なくとも厚さ5μの範囲に
おいて、防曇剤(B) が、平均粒子径が0.05ないし
0.5μm、好ましくは0.05ないし0.3μm;分
散粒子の長軸方向の粒子径の平均値(Lw)と短軸方向
の粒子径の平均値(Lh)との比、Lw/Lhが3.0
以下、好ましくは2.5以下;および分散粒子の重心同
士の距離の平均値が1.5μm以下、好ましくは1.0
μm以下;の関係を満たす状態で分散していることが重
要な特徴である。
【0018】成形体表面の酸素原子数と炭素原子数は、
X線光電子分光法を用いて測定されるものであり、成形
体表面の酸素原子数と炭素原子数との比(O/C)が1
0/100以上、好ましくは15/100以上であるこ
とによって、後述する実施例からも明らかなように、初
期防曇性および防曇持続性がいずれも優れたものにな
る。
【0019】本発明の防曇性成形体は、前記
【0020】の要件を満たすかぎり、射出成形法、押出
成形法および延伸成形法などの種々の公知の成形方法に
より得られるものである。具体的には、例えば、単軸ス
クリュー押出機、混練押出機、ラム押出機、ギヤ押出機
などを用い、溶融した熱可塑性樹脂組成物をTダイから
押し出すことにより製造することができる。また成形条
件も、従来公知の条件を採用することもできる。フィル
ムは延伸されていてもよく、延伸フィルムは上記のよう
な熱可塑性樹脂組成物からなるシートまたはフィルムを
用いて従来公知の延伸装置を用いて、テンター法(縦横
延伸、横縦延伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法などに
よって製造することができる。さらに、フィルムは、イ
ンフレーションフィルムであってもよい。
【0021】また本発明にかかるフィルムは、多層フィ
ルムであってもよく、例えば、外層と中間層と内層から
なり、少なくとも1つの層が前記熱可塑性樹脂組成物か
ら形成されている3層積層フィルムが挙げられる。本発
明にかかるフィルムは、成形直後から帯電防止性能およ
び防曇性能を有し、かつ、長期にわたって安定的な帯電
防止性能および防曇性能を有する。
【0022】このようなフィルムは、なかんずく農業用
フィルムとして好適であり、従来の農業用フィルムに比
べて防曇持続性に優れ、しかも、防塵性と強靭性に優れ
ている。また、このフィルムは、軽量で、かつ 使用し
ているポリマー中の低分子量成分が少ないため、ベトツ
キが少なく、展張作業性に優れると共に、高温時のフィ
ルム同士の融着が少ないという利点を有する。このフィ
ルムは、上記のような効果を有するので、ハウス、トン
ネル等の農園芸施設に展張し、有用作物の栽培に長期に
亙って利用することができる。
【0023】<(A) 熱可塑性樹脂>本発明で使用される
熱可塑性樹脂としては、種々公知のものが使用される
が、特にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブ
テン、ポリメチルペンテン、ポリメチルブテンなどのオ
レフィン単独重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体などのオレフィン共重合
体などのポリオレフィンが好ましく、なかでも、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィンラ
ンダム共重合体が好ましい。なお、ポリオレフィンが炭
素原子数が3以上のオレフィンから得られるポリオレフ
ィンである場合には、アイソタクチック重合体であって
も良く、シンジオタクチック重合体であっても良い。こ
れらの中では、特にエチレン単独重合体、またはエチレ
ン・α−オレフィンランダム共重合体が好ましい。
【0024】本発明において好適なエチレン単独重合
体、またはエチレン・α−オレフィンランダム共重合体
は、密度が0.880ないし0.960g/cm3 の範
囲にあり、メルトフローレート(MFR;ASTM D
1238−65T、190℃、荷重2.16kg)は、
0.01ないし100g/10minの範囲にあること
が望ましい。
【0025】これらポリオレフィンは、高圧ラジカル重
合、チーグラー・ナッタ型触媒、メタロセン触媒等の遷
移金属化合物触媒の存在下に行われる中・低圧重合法な
どの公知の方法によって製造することができる。特に、
農業用フィルムとして用いる場合には、中・低圧重合法
で得られる密度が0.880ないし0.935g/cm
3 、MFRが0.1ないし20g/10分のエチレン−
α−オレフィン共重合体あるいはかかるエチレン−α−
オレフィン共重合体と高圧ラジカル重合で得られる密度
0.910ないし0.935g/cm3 、MFRが0.
1ないし20g/10分の高圧法低密度ポリエチレンと
の組成物が、成形性、光線透過率、強度、耐候性の点で
好ましい。上記のような熱可塑性樹脂は、1種単独でま
たは2種以上組み合わせて用いることができる。
【0026】<(B) 防曇剤>本発明において用いられる
防曇剤は、熱可塑性樹脂(A) 成形体表面の酸素原子数と
炭素原子数との比(O/C)が10/100以上の要件
を満たすものであれば特に限定されないが、好ましく
は、分子中に、下記(I) ないし(V) で表される極性基の
少なくとも一種を含む化合物であることが望ましい。 −(R1 −O)n −R2 (I) (式中、R1 は炭素数1ないし4の直鎖状あるいは分岐
状のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1ない
し22の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を表す。n
は1ないし30の整数を表す。) −OH (II) −SO3 X (III) (式中、Xは水素原子、Na,K,Liを表す) −N+3- (IV) (式中、Rは水素原子、および炭素数1ないし3のアル
キル基を表し、XはCl,Br,Iを表す) −N+2 COO- (V) (式中、Rは水素原子、および炭素数1ないし3のアル
キル基を表す)
【0027】また、この防曇剤のGPCで測定した重量
平均分子量は、通常100ないし8,000、好ましく
は100ないし5,000、さらに好ましくは200な
いし4,000の範囲であり、特に、初期防曇性が向上
する点では1,000未満のものが好ましい。さらに、
前記熱可塑性樹脂(A) の溶解度パラメーターの値(X
a)と防曇剤(B) の溶解度パラメーターの値(Xb)と
の差の絶対値(dX=|Xa−Xb|)が良好な相溶性
を示し、分散状態が良好となる点で、通常、0ないし1
(cal/ml)1/2 、とくには0.2ないし0.6
(cal/ml)1/2 であることが好ましい。また、熱
可塑性樹脂(A) がポリオレフィンの場合、防曇剤(B) の
溶解度パラメータ(Xj)は、7ないし9(cal/m
l)1/2 であると熱可塑性樹脂との相溶性が良好となる
ので好ましい。
【0028】本発明で使用される防曇剤の具体例として
は、イオン型界面活性剤、非イオン型界面活性剤等の界
面活性剤(B-1) 、変性ポリオレフィン(B-2) が挙げられ
る。以下にその例を説明する。
【0029】<(B-1) 界面活性剤>本発明で用いること
のできる界面活性剤としては、脂肪族スルホン酸塩、高
級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレン
オキサイド付加物硫酸エステル塩、高級アルコールリン
酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加
物リン酸エステル塩、第4級アンモニウム塩型カチオン
界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤などのイオン型
界面活性剤、グリセリンモノ脂肪酸エステル、グリセリ
ンジ脂肪酸エステル、グリセリントリ脂肪酸エステル、
ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、高級アルコールエチレンオキサイド付
加物、多価アルコール脂肪酸エステル、N,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)脂肪族アミン、N,N−ビス
(2−ヒドロキシイソプロピル)脂肪族アミン、N,N
−ビス(2−ヒドロキシエチル)脂肪族アミド、N,N
−ビス(2−ヒドロキシイソプロピル)脂肪族アミドな
どの非イオン型界面活性剤が挙げられる。
【0030】具体的には、ラウリルスルホン酸Na塩な
どの脂肪族スルホン酸塩;ラウリルアルコール硫酸エス
テルNa塩などの高級アルコール硫酸エステル塩;ラウ
リルアルコールEO4モル付加物硫酸エステルNa塩
(EO=エチレンオキサイド)などの高級アルコールエ
チレンオキサイド付加物硫酸エステル塩;オクチルアル
コールリン酸エステルNa塩、ラウリルアルコールリン
酸エステルNa塩、セチルアルコールリン酸エステルN
a塩、ステアリルアルコールリン酸エステルNa塩、オ
レイルアルコールリン酸エステルNa塩などの高級アル
コールリン酸エステル塩;オクチルアルコールEO4モ
ル付加物リン酸エステルNa塩、ラウリルアルコールE
O4モル付加物リン酸エステルNa塩、セチルアルコー
ルEO4モル付加物リン酸エステルNa塩、ステアリル
アルコールEO4モル付加物リン酸エステルNa塩、オ
レイルアルコールEO4モル付加物リン酸エステルNa
塩などの高級アルコールエチレンオキサイド付加物リン
酸エステル塩;ラウリルトリメチルアンモニウム メト
サルフェートなどの第4級アンモニウム塩型カチオン界
面活性剤;ラウリルジメチルベタインなどのベタイン型
両性界面活性剤;グリセリンモノラウレート、グリセリ
ンモノミリスチレート、グリセリンモノパルミテート、
グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネー
ト、グリセリンモノオレートなどのグリセリンモノ脂肪
酸エステル;グリセリンジラウレート、グリセリンジミ
リスチレート、グリセリンジパルミテート、グリセリン
ジステアレート、グリセリンジベヘネート、グリセリン
ジオレートなどのグリセリンジ脂肪酸エステル;グリセ
リントリラウレート、グリセリントリミリスチレート、
グリセリントリパルミテート、グリセリントリステアレ
ート、グリセリントリベヘネート、グリセリントリオレ
ートなどのグリセリントリ脂肪酸エステル;ジグリセリ
ンモノラウレート、ジグリセリンモノミリスチレート、
ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリンモノステ
アレート、ジグリセリンベヘネート、ジグリセリンモノ
オレートなどのジグリセリン脂肪酸エステル;ポリエチ
レングリコール200モノラウレート、ポリエチレング
リコール200モノステアレート、ポリエチレングリコ
ール200モノオレエートなどのポリエチレングリコー
ル脂肪酸エステル;ラウリルアルコールEO2モル付加
物、ラウリルアルコールEO4モル付加物、ラウリルア
ルコールEO6モル付加物、ラウリルアルコールEO1
0モル付加物、ノニルフェノールEO4モル付加物、ノ
ニルフェノールEO10モル付加物などの高級アルコー
ルエチレンオキサイド付加物;
【0031】高級脂肪酸およびその誘導体(D) と、式VI
で表されるポリオキシアルキレン含有化合物(E) との反
応物; X−(R1 −O)n −R2 (VI) (式中、XはOHまたはNH2 を表し、R1 は炭素数1
ないし4の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を表し、
2 は炭素数1ないし22の直鎖状あるいは分岐状のア
ルキル基、nは1ないし30の整数を表す)
【0032】ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレング
リコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、クエ
ン酸モノ(ジまたはトリ)ステアリルエステル、ペンタ
エリスリトール脂肪酸エステル、トリメチロールプロパ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプ
ロピレングリコール脂肪酸エステルなどの多価アルコー
ル脂肪酸エステル;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)ラウリルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエ
チル)ミリスチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキ
シエチル)パルミチルアミン、N,N−ビス(2−ヒド
ロキシエチル)ステアリルアミン、N,N−ビス(2−
ヒドロキシエチル)オレイルアミンなどのN,N−ビス
(2−ヒドロキシエチル)脂肪族アミン;N,N−ビス
(2−ヒドロキシイソプロピル)ラウリルアミン、N,
N−ビス(2−ヒドロキシイソプロピル)ミリスチルア
ミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシイソプロピル)パ
ルミチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシイソプ
ロピル)ステアリルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロ
キシイソプロピル)オレイルアミンなどのN,N−ビス
(2−ヒドロキシイソプロピル)脂肪族アミン;N,N
−ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミド、N,
N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ミリスチルアミド、
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)パルミチルアミ
ド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ステアリル
アミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ベヘニ
ルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)オレ
イルアミドなどのN,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)脂肪族アミド;N,N−ビス(2−ヒドロキシイソ
プロピル)ラウリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロ
キシイソプロピル)ミリスチルアミド、N,N−ビス
(2−ヒドロキシイソプロピル)パルミチルアミド、
N,N−ビス(2−ヒドロキシイソプロピル)ステアリ
ルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシイソプロピ
ル)オレイルアミドなどのN,N−ビス(2−ヒドロキ
シイソプロピル)脂肪族アミドが挙げられる。
【0033】また、前記N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)脂肪族アミンとラウリン酸、ステアリン酸など
の脂肪酸とのモノあるいはジエステルが挙げられる。さ
らに鉱物油、ラウリルアルコール、ジエチレングリコー
ルモノラウレート、ポリオキシエチレングリコール脂肪
酸アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエ
チレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコールなどが挙げられる。
【0034】これらの界面活性剤の中でも、通常の成形
方法によって前記
【0017】の要件を満たす防曇性成形体が得られる点
で、高級脂肪酸(D) およびその誘導体と、前記式VIで示
されるポリオキシアルキレン含有化合物(E) との反応物
を用いることが好ましい。
【0035】<(B-2) 変性ポリオレフィン>本発明で用
いられる変性ポリオレフィンは、炭素数2ないし8のα
−オレフィンから選ばれる少なくとも一種を主成分と
し、前記式 Iないし Vで示される極性基を含有するもの
である。このような変性ポリオレフィンの製造方法とし
ては従来より公知の方法を用いることができる。
【0036】具体的には、(1) 炭素数2ないし8のα−
オレフィンの単独重合体またはそれらの共重合体と前記
式 Iないし Vで示される極性基を含有する不飽和化合物
とをラジカル開始剤の存在下または不存在下に反応させ
る方法、(2) カルボン酸含有ポリオレフィンと、前記式
Iないし Vで示される極性基とカルボン酸と反応性を有
する極性基を有するモノマーを反応させる方法などが挙
げられる。
【0037】これらの中でも、カルボン酸含有ポリオレ
フィンと、前記式 Iないし Vで示される極性基とカルボ
ン酸と反応性を有する極性基を有するモノマーを反応さ
せる方法が好ましい。さらに本発明においては、カルボ
ン酸含有ポリオレフィンワックス(C) と前記式VIで表さ
れるポリオキシアルキレン含有化合物(E) との反応物を
用いることが好ましい。
【0038】溶解度パラメーターは、分子を構成する各
官能基の分子容 (ΔVi)、蒸発エネルギー (Δei)か
ら,式Xb=(ΣΔei /ΣΔVi1/2 によって求め
られるが、本発明における防曇剤(B) の溶解度パラメー
ター(Xb)は、7ないし9(cal/ml)1/2 であ
ることが好ましい。なお、この計算方法の詳細は、「塗
装技術」1990年6月号第161頁に記載されてい
る。
【0039】<(C) カルボン酸含有ポリオレフィンワッ
クス>本発明で用いられるカルボン酸含有ポリオレフィ
ンワックスは、(1) 炭素数2ないし8のα−オレフィン
の単独重合体ワックスあるいは2種以上のα−オレフィ
ンの共重合体ワックスに不飽和カルボン酸類をグラフト
重合させる方法、または(2) 炭素数2ないし8のα−オ
レフィンと不飽和カルボン酸を高圧下でラジカル重合さ
せる方法によって得ることができる。
【0040】ここで用いられる不飽和カルボン酸類とし
ては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シ
トラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネ
ンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−
エン−5,6−ジカルボン などの不飽和カルボン酸ま
たはこれらの誘導体(酸無水物、酸ハライド、アミド、
イミド、エステルなど)が挙げられる。
【0041】この誘導体としては、例えば、塩化マレニ
ル、メレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水シトラコン酸、テトタヒドロ無水フタル酸、ビ
シクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカ
ルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノ
メチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタ
コン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロ
フタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2
−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプ
ロピルなどが挙げられる。これらのなかでは、(メタ)
アクリル酸、無水マレイン酸、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
メタクリル酸アミノプロピルが好ましい。
【0042】<高級脂肪酸およびその誘導体>本発明で
用いられる高級脂肪酸の具体例としては、ラウリン酸、
パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸
等が挙げられる。これらの中でも、炭素数16以上の高
級脂肪酸が好ましく、さらには天然ワックスを酸化、ま
たは加水分解することによって得られるものが好まし
い。
【0043】本発明で用いる天然ワックスとは、植物、
動物が分泌するワックス、および鉱物から抽出されるワ
ックスで、高級脂肪酸と高級アルコールのエステル化物
で常温で固体の化合物である。本発明で用いられる植物
系ワックスの具体例としては、キャンデリラワックス、
カルナバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油
などが挙げられる。また、動物系ワックスの具体例とし
ては、みつろう、ラノリン(羊毛脂)、鯨ろうなどが挙
げられる。さらに、鉱物系のワックスの具体例として
は、モンタンワックスが挙げられる。
【0044】本発明では、前記天然ワックスを酸化、ま
たは加水分解して得た高級脂肪酸を使用することが望ま
しい。天然ワックスを酸化または加水分解する方法とし
ては、従来より公知の方法がそのまま用いることがで
き、例えば、上記天然ワックスを硫酸クロム等のクロム
酸によって酸化する方法、あるいは酸触媒存在下に加水
分解させる方法等が挙げられる。このような方法によっ
て得られる高級脂肪酸は単独で使用しても、2種以上を
混合して使用しても構わない。これらの高級脂肪酸の中
でも、色相、硬度等の品質が優れている点で、モンタン
ワックスをクロム酸で酸化して得たモンタン酸ワックス
を使用することが好ましい。
【0045】<(E) ポリオキシアルキレン含有化合物>
本願発明で用いるポリオキシアルキレン含有化合物(E)
は、前記式VIで示されるポリオキシアルキレン部分を含
むアミンおよびアルコール化合物である。これらの化合
物の具体的な例としては、ポリ(3モル)オキシエチレ
ンラウリルエーテル、ポリ(4モル)オキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリ(5モル)オキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリ(6モル)オキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリ(9モル)オキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリ(14モル)オキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリ(30モル)オキシエチレンラウリルエーテ
ル;ポリ(3モル)オキシエチレンメチルエーテル、ポ
リ(4モル)オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(5
モル)オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(6モル)
オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(30モル)オキ
シエチレンメチルエーテル;ポリ(3モル)オキシエチ
レンブチルエーテル、ポリ(5モル)オキシエチレンブ
チルエーテル、ポリ(14モル)オキシエチレンブチル
エーテル、ポリ(30モル)オキシエチレンブチルエー
テル;ポリ(5モル)オキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリ(5モル)オキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリ(5モル)オキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル;ポリ(5モル)オキシエチレンフェニルエ
ーテル、ポリ(14モル)オキシエチレンフェニルエー
テル、ポリ(30モル)オキシエチレンフェニルエーテ
ル;ポリ(5モル)オキシプロピレンラウリルエーテ
ル、ポリ(30モル)オキシプロピレンラウリルエーテ
ル、ポリ(5モル)オキシプロピレンメチルエーテル、
ポリ(30モル)オキシプロピレンメチルエーテル;ポ
リ(2モル)オキシプロピレン−ポリ(5モル)オキシ
エチレンラウリルエーテル;アミノ−ポリ(5モル)オ
キシエチレンメチルエーテル、アミノ−ポリ(14モ
ル)オキシエチレンメチルエーテル、アミノ−ポリ(3
0モル)オキシエチレンメチルエーテル;アミノ−ポリ
(2モル)オキシプロピレン−ポリ(5モル)オキシエ
チレンメチルエーテル;ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリ
(オキシエチレン)(オキシプロピレン)、ポリオキシ
エチレンジアミンなどが挙げられる。これらの中でも、
特にポリ(3モル)オキシエチレンメチルエーテル、ポ
リ(4モル)オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(5
モル)オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(6モル)
オキシエチレンメチルエーテル、ポリ(3モル)オキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリ(4モル)オキシエチ
レンラウリルエーテル、ポリ(5モル)オキシエチレン
ラウリルエーテル、ポリ(6モル)オキシエチレンラウ
リルエーテル、アミノ−ポリ(5モル)オキシエチレン
メチルエーテル、さらには、分子量が通常100ないし
5,000、好ましくは100ないし3,000、さら
に好ましくは100ないし1,000のポリエチレング
リコール、ポリオキシエチレンジアミンが好ましい。
【0046】なお、前記界面活性剤(B-1) や変性ポリオ
レフィン(B-2) を用いても、熱可塑性樹脂(A) と混合し
て成形品とした場合に前記
【0017】項の要件を満たさない場合には、成形直後
から帯電防止性能および防曇性能を発現しなかったり、
長期間にわたって安定的な性能を有しなかったりして、
本発明の目的を達成し得ない。
【0047】また、本発明では防曇性成形体の素材であ
る熱可塑性樹脂組成物に、必要に応じて高級脂肪酸金属
塩、ポリオレフィンワックス、水添石油樹脂、前記以外
の帯電防止剤などの相溶化剤を用いても良い。また、耐
熱安定剤、耐候安定剤、ヒンダードアミン系安定剤、核
剤、金属不活性化剤、滑剤、アンチブロッキング剤、ス
リップ剤、保温剤、防霧剤、離型剤、無機充填剤、顔料
分散剤、顔料、染料、架橋剤などの各種配合剤を、本発
明の目的を損なわない範囲で配合しても良い。
【0048】<耐熱安定剤>本発明において使用される
耐熱安定剤としては、フェノール系安定剤、リン系安定
剤、イオウ系安定剤が挙げられる。
【0049】<フェノール系安定剤>フェノール系安定
剤としては、従来から安定剤として使用されているフェ
ノール系の安定剤が特に限定されることなく用いられ
る。フェノール系安定剤の具体的なものとしては、以下
のような化合物が用いられる。2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4
−エチルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−
メチルフェノール、2,6−ジ−t−アミル−4−メチ
ルフェノール、2,6−ジ−t−オクチル−4−n−プ
ロピルフェノール、2,6−ジシクロヘキシル−4−n
−オクチルフェノール、2−イソプロピル−4−メチル
−6−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−2−エ
チル−6−t−オクチルフェノール、2−イソブチル−
4−エチル−6−t−ヘキシルフェノール、2−シクロ
ヘキシル−4−n−ブチル−6−イソプロピルフェノー
ル、dl−α−トコフェロール、t−ブチルヒドロキノ
ン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビ
ス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2
−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチ
ルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(1−
メチルシクロヘキシル)−p−クレゾール]、2,2’
−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−ブチリデンビス(2−t−ブチル−4
−メチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3−t
−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4
−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]
−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−t−ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリコー
ル−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサ
ンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チ
オジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−
ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート−ジエチルエ
ステル、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−
4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、トリス[(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチ
ル]イソシアヌレート、トリス(4−t−ブチル−2,
6−ジメチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレ
ート、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,
3,5−トリアジン、テトラキス[メチレン−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタン、2,2’−メチレンビス(4
−メチル−6−t−ブチルフェノール)テレフタレー
ト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β
−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2
−ビス[4−(2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシヒドロシンナモイルオキシ))エトキシフェニ
ル]プロパン、β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリルエステルな
ど。
【0050】これらの中では、β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステア
リルエステル、テトラキス[メチレン−3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、dl−α−
トコフェロール、トリス(2,6−ジメチル−3−ヒド
ロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、
トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレー
ト、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3
−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが好ましい。
【0051】フェノール系安定剤としては市販品を使用
することもでき、たとえばイルガノクス1010(Irga
nox1010 、チバガイギー社、商標)、イルガノクス10
76(Irganox1076 、チバガイギー社、商標)、イルガ
ノクス1330(Irganox1330 、チバガイギー社、商
標)、イルガノクス3114(Irganox3114 、チバガイ
ギー社、商標)、イルガノクス3125(Irganox3125
、チバガイギー社、商標)、BHT(武田薬品工業
(株)、商標)、シアノクス1790(Cyanox1790、サ
イアナミド社、商標)、スミライザーGA−80(Sumi
lizerGA-80、住友化学(株)、商標)、ビタミンE(エ
ーザイ(株))などが挙げられる。これらのフェノール
系安定剤は、単独であるいは組み合わせて用いることが
できる。
【0052】フェノール系安定剤の配合量は、熱可塑性
樹脂100重量部に対して0.005ないし2重量部、
好ましくは0.01ないし1重量部、さらに好ましくは
0.05ないし0.5重量部とするのが望ましい。フェ
ノール系安定剤の含有量が、熱可塑性樹脂100重量部
に対して上記のような範囲内にあると、耐熱性、耐老化
性などの安定性の向上効果が高く、また安定剤の費用が
廉価に抑えられ、熱可塑性樹脂の性質、たとえば引張り
強度などが低下することもない。
【0053】<リン系安定剤>リン系安定剤としては、
従来から安定剤として使用されているリン系の安定剤が
特に限定されることなく用いられる。リン系安定剤の具
体的なものとしては、以下のような化合物が用いられ
る。トリオクチルホスファイト、トリラウリルホスファ
イト、トリデシルホスファイト、オクチル−ジフェニル
ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリス
(ブトキシエチル)ホスファイト、トリス(ノニルフェ
ニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトー
ルジホスファイト、テトラ(トリデシル)−1,1,3
−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)ブタンジホスファイト、テトラ(C12ない
しC15混合アルキル)−4,4’−イソプロピリデンジ
フェニルジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,
4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)ジホスファイト、トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ホスファイト、トリ
ス(モノ・ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、水素
化−4,4’−イソプロピリデンジフェノールポリホス
ファイト、ビス(オクチルフェニル)・ビス[4,4’
−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)]・1,6−ヘキサンジオールジホスファイト、
フェニル・4,4’−イソプロピリデンジフェノール・
ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス[4,
4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノー
ル)]ホスファイト、フェニル・ジイソデシルホスファ
イト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホ
スファイト、トリス(1,3−ジ−ステアロイルオキシ
イソプロピル)ホスファイト、4,4’−イソプロピリ
デンビス(2−t−ブチルフェノール)・ジ(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、9,10−ジ−ヒドロ−9−オ
キサ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−1
0−オキサイド、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−
メチルフェニル)・エチルホスファイト、2−[{2,
4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)
ジベンゾ(D,F)(1,3,2)−ジオキサホスフェ
フィン−6−イル}オキシ]−N,N−ビス〔2−
[{2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチル
エチル)ジベンゾ(D,F)(1,3,2)−ジオキサ
ホスフェフィン−6−イル}オキシ]エチル〕エタンア
ミンなど。
【0054】また、ビス(ジアルキルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイトエステルは、下記一般式
(VII) で示されるスピロ型ないし一般式(VIII)で示され
るケージ型のものも使用される。通常はこのようなホス
ファイトエステルを製造する方法から生じる経済的理由
のために両異性体の混合物が最も多く使用される。
【0055】
【化1】 ここで、R1 、R2 、R3 は、水素または炭素原子数1
ないし9のアルキル基、特に分枝のあるアルキル基、な
かでもtert−ブチル基が好ましく、またフェニル基
におけるその置換位置は2,4,6位が最も好ましい。
好適なホスファイトエステルは、ビス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどであり、
また炭素とリンとが直接結合した構造を持つホスフォナ
イト、たとえばテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスフォナイトな
どの化合物も挙げられる。
【0056】リン系安定剤としては市販品を使用するこ
ともでき、たとえばイルガフォス168(Irgafos 168
、チバガイギー社、商標)、イルガフォス12(Irgaf
os 12、チバガイギー社、商標)、イルガフォス38(I
rgafos 38、チバガイギー社、商標)、マーク329K
(Mark 329K 、旭電化(株)、商標)、マークPEP3
6(Mark PEP36、旭電化(株)、商標)、マークPEP
−8(Mark PEP-8、旭電化(株)、商標)、Sands
tab P−EPQ(クラリアント社、商標)、ウェス
トン618(Weston 618、GE社、商標)、ウェストン
619G(Weston619G 、GE社、商標)、ウェストン
−624(Weston-624、GE社、商標)などが挙げられ
る。これらのリン系安定剤は、単独であるいは組み合わ
せて用いることができる。
【0057】リン系安定剤の配合量は、前記熱可塑性樹
脂100重量部に対して0.005ないし2重量部、好
ましくは0.01ないし1重量部、さらに好ましくは
0.05ないし0.5重量部とするのが望ましい。リン
系安定剤の含有量が、熱可塑性樹脂100重量部に対し
て上記のような範囲内にあると、耐熱性、耐老化性など
の安定性の向上効果が高く、また安定剤の費用が廉価に
抑えられ、熱可塑性樹脂の性質、たとえば引張り強度な
どが低下することもない。
【0058】<イオウ系安定剤>イオウ系安定剤として
は、従来から安定剤として使用されているイオウ系の安
定剤が特に限定されることなく用いられる。イオウ系安
定剤の具体的なものとしては、以下のような化合物が用
いられる。ジラウリル−、ジミリスチル−、ジステアリ
ル−などのジアルキルチオジプロピオネートおよびブチ
ル−、オクチル−、ラウリル−、ステアリル−などのア
ルキルチオプロピオン酸の多価アルコール(たとえばグ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリスリトール、トリスヒドロキシエチル
イソシアヌレート)のエステル(たとえばペンタエリス
リトールテトララウリルチオプロピオネート)など。さ
らに具体的には、ジラウリルチオジプロピオネート、ジ
ミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジ
プロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネ
ート、ジステアリルチオジブチレートなどが挙げられ
る。
【0059】イオウ系安定剤としては市販品を使用する
こともでき、たとえばDSTP(ヨシトミ)(吉富製薬
(株)社、商標)、DLTP(ヨシトミ)(吉富製薬
(株)社、商標)、DLTOIB(吉富製薬(株)社、
商標)、DMTP(ヨシトミ)(吉富製薬(株)社、商
標)、Seenox 412S(白石カルシウム(株)
社、商標)、Cyanox 1212(サイアナミド
社、商標)などが挙げられる。これらのイオウ系安定剤
は、単独であるいは組み合わせて用いることができる。
【0060】イオウ系安定剤の配合量は、前記熱可塑性
樹脂100重量部に対して0.005ないし2重量部、
好ましくは0.01ないし1重量部、さらに好ましくは
0.05ないし0.5重量部とするのが望ましい。イオ
ウ系安定剤の含有量が、熱可塑性樹脂100重量部に対
して上記のような範囲内にあると、耐熱性、耐老化性な
どの安定性の向上効果が高く、また安定剤の費用が廉価
に抑えられ、熱可塑性樹脂の性質、たとえば引張り強度
などが低下することもない。
【0061】<耐候安定剤>本発明で用いる耐候安定剤
としては、従来から耐候性を改善するために使用されて
いる化合物が特に制限なく使用でき、公知の耐候安定
剤、耐光安定剤または紫外線吸収剤などが使用できる。
耐候安定剤の具体的なものとしては、次の化合物が挙げ
られる。2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロロベ
ンゾフェノン、p−tert−ブチルフェニルサリシレ
ート、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ
ベンゾフェノン、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェ
ニルアクリレート、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキ
シベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t
ert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−tert−オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、p−オクチルフェ
ニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキ
シベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−n−
オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−
4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール、2−エチル−2’−エトキシ
−5’−tert−ブチル−N,N’−ジフェニルオキ
サミド、2−エチル−2’−エトキシ−N,N’−ジフ
ェニルオキサミド、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキ
シベンゾフェノン、2,4−ジ−tert−ブチルフェ
ニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンゾエート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシミリスチルベンゾエート、ビス(2,2’,
6,6’−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケー
ト、〔2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフ
ェノレート)〕−tert−ブチルアミノニッケル(I
I)、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシベンゾイルホスホリックアシッドモノエチルエス
テル)ニッケル塩、ビス(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンゾイルホスホリックアシッドモ
ノオクチルエステル)ニッケル塩、2,2’−チオビス
(4,4’−アルキルフェノール)ニッケル(II)塩、
ジメチルスクシネート〔2−(4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジル)エタノー
ル〕縮合重合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テト
ラメチルブチル)イミノ}−1,3,5−トリアジン−
2,4−ジイル{4−(2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン〕、4−ベンゾイ
ルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ
ート、1−〔2−{3−(3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エ
チル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、ポリメチル−プ
ロピル−3−オキシ−{1−(2,2,6,6−テトラ
メチル)ピペリジニル}シロキサン、N,N’−ビス
(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビ
ス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,
3,5−トリアジン、2−(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチル−マ
ロニックアシッド(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)、1,1’−(1,2−エタンジイ
ル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノ
ン)、〔2,2’−チオビス(4−tert−オクチル
フェノレート)〕−2−エチルヘキシルアミン−ニッケ
ルII、3,3’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノン)、2,4−ジベンゾイルレゾ
ルシノール、1,3−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒド
ロキシフェノキシ)−2−プロピルメタクリレート、8
−アセチル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オク
チル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカ
ン−2,4−ジオン、3−ヒドロキシフェニルベンゾエ
ート、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、2
−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルア
クリレート、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメ
チル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ
〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、1,3−ビス
(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−2−
プロピルアクリレート、2−(4−オクトキシ−2−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、フェニルサリ
チレート、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブ
チル−4−メチルフェノール)、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジンメ
チルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジンメチルメタクリレート、オクタデセン・
N−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル)−
N−マレイミドオキサミド共重合体、
【0062】<ヒンダードアミン系安定剤>ヒンダード
アミン系安定剤としては、従来公知のピペリジンの2位
および6位の炭素に結合している全ての水素がメチル基
で置換された構造を有する化合物が特に限定されること
なく用いられるが、具体的には以下のような化合物が用
いられる。 (1) ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、(2) コハク酸ジメチル−1−(2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン重縮合物、(3) ポリ{[6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,
3,5−トリアジン−2−4−ジイル][(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキ
サメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ]}、(4) テトラキス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4
−ブタンテトラカルボキシレート、(5) 2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジニルベンゾエート、(6)
ビス−(1,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ニル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)−2−n−ブチルマロネート、(7) ビス−
(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジニル)セバケート、(8) 1,1’−(1,2−エ
タンジイル)ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペ
ラジノン)、(9) (ミックスト2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,
4−ブタンテトラカルボキシレート、(10)(ミックスト
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/
トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、(11)ミックスト{2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル/β,β,β’,β’−テトラメ
チル−3−9−[2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ(5,5)ウンデカン]ジエチル}−1,2,3,4
−ブタンテトラカルボキシレート、(12)ミックスト
{1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル
/β,β,β’,β’−テトラメチル−3−9−[2,
4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカ
ン]ジエチル}−1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
キシレート、(13)N,N’−ビス(3−アミノプロピ
ル)エチレンジアミン−2−4−ビス[N−ブチル−N
−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮
合物、(14)ポリ{[6−N−モルホリル−1,3,5−
トリアジン−2−4−ジイル][(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ]}、(15)N,N’−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン
と1,2−ジブロモエタンとの縮合物、(16)[N−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−
2−メチル−2−(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)イミノ]プロピオンアミドなど。
【0063】なかでも、上記(1)、(2)、(3)、
(4)、(8)、(10)、(11)、(14)、(15)の化
合物が好ましく用いられる。これらのヒンダードアミン
系安定剤は、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0064】ヒンダードアミン系安定剤の配合量は、熱
可塑性樹脂100重量部に対して0.005ないし2重
量部、好ましくは0.01ないし1重量部、さらに好ま
しくは0.05ないし0.5重量部とするのが望まし
い。ヒンダードアミン系安定剤の含有量が、熱可塑性樹
脂100重量部に対して上記のような範囲内にあると、
耐熱性、耐老化性などの安定性の向上効果が高く、また
安定剤の費用が廉価に抑えられ、熱可塑性樹脂の性質、
たとえば引張り強度などが低下することもない。
【0065】<核剤>本発明で使用する核剤としては、
有機リン酸系核剤、ソルビトール系核剤、芳香族カルボ
ン酸系核剤、高融点ポリマー系核剤、無機系核剤または
ロジン酸系核剤などの核剤を1種単独で、あるいは2種
以上組み合わせて使用することができる。
【0066】<有機リン酸系核剤>有機リン酸系核剤と
しては、下記一般式(IX)で表される化合物を例示するこ
とができる。
【化2】 (式中、R1 は酸素、イオウまたは炭素数1ないし10
の炭化水素基であり、R2 、R3 は水素または炭素数1
ないし10の炭化水素基であり、R2 、R3 は同種であ
っても異種であっても良く、R2 同士、R3 同士または
2 とR3 が結合して環状となっていても良く、Mは1
ないし3価の金属原子であり、nは1ないし3の整数で
ある。)
【0067】一般式(IX)で表される化合物の具体的なも
のとしては、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、
ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−
2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−エチリ
デン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォス
フェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス
(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォス
フェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リ
チウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビ
ス[2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェニル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,
2’−チオビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニ
ル)フォスフェート]、カルシウム−ビス[2,2’−
チオビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフ
ェート]、マグネシウム−ビス[2,2’−チオビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、マグネシウム−ビス[2,2’−チオビス(4−
t−オクチルフェニル)フォスフェート]、ナトリウム
−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフ
ェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−ブチ
リデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォ
スフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチ
レン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェ
ート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−
ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト、カルシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、マグネシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、バリウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナト
リウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム
(4,4’−ジメチル−5,6’−ジ−t−ブチル−
2,2’−ビフェニル)フォスフェート、カルシウム−
ビス[(4,4’−ジメチル−6,6’−ジ−t−ブチ
ル−2,2’−ビフェニル)フォスフェート]、ナトリ
ウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−m−ブチル−
6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム
−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェ
ニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレ
ン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)フォスフェー
ト、カリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−
ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム
−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウム−
ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−
ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス
[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム−トリス
[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチル
フェニル)フォスフェート]およびアルミニウム−トリ
ス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブ
チルフェニル)フォスフェート]およびこれらの2種以
上の混合物などを例示することができる。特にナトリウ
ム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスフェートが好ましい。
【0068】また、好ましい有機リン酸系核剤として
は、下記一般式(X) で表される化合物を例示することが
できる。
【化3】 (式中、R1 は水素または炭素数1ないし10の炭化水
素基であり、Mは1ないし3価の金属原子であり、nは
1ないし3の整数である。)
【0069】一般式(X) で表される化合物の具体的なも
のとしては、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニ
ル)フォスフェート、ナトリウム−ビス(4−メチルフ
ェニル)フォスフェート、ナトリウム−ビス(4−エチ
ルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−ビス(4−
i−プロピルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−
ビス(4−t−オクチルフェニル)フォスフェート、カ
リウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェー
ト、カルシウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォ
スフェート、マグネシウム−ビス(4−t−ブチルフェ
ニル)フォスフェート、リチウム−ビス(4−t−ブチ
ルフェニル)フォスフェート、アルミニウム−ビス(4
−t−ブチルフェニル)フォスフェートおよびこれらの
2種以上の混合物などを例示することができる。特にナ
トリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェ
ートが好ましい。
【0070】<ソルビトール系核剤>好ましいソルビト
ール系核剤としては、下記一般式(XI)で表される化合物
を例示することができる。
【化4】 (式中、各R1 は同一または相異なり、水素、塩素など
のハロゲン、または炭素数1ないし10の炭化水素基で
ある。mおよびnはそれぞれ0ないし5の整数であ
る。)
【0071】一般式(XI)で表される化合物の具体的なも
のとしては、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビト
ール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−メチルベン
ジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4
−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−
メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトー
ル、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−ベンジ
リデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン
−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,
3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−メチルベン
ジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチ
ルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ
(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,
2,4−ジ(p−n−プロピルベンジリデン)ソルビト
ール、1,3,2,4−ジ(p−i−プロピルベンジリ
デン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−ブ
チルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ
(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,
3,2,4−ジ(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビ
トール、1,3,2,4−ジ(2’,4’−ジメチルベ
ンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−
メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4
−ジ(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,
3−ベンジリデン−2−4−p−クロルベンジリデンソ
ルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4
−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベン
ジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトー
ル、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−エ
チルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベ
ンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビト
ール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−
クロルベンジリデンソルビトールおよび1,3,2,4
−ジ(p−クロルベンジリデン)ソルビトールおよびこ
れらの2種以上の混合物などを例示でき、特に1,3,
2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4
−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,
3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトー
ル、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メ
チルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ
(p−クロルベンジリデン)ソルビトールおよびそれら
の2種以上の混合物が好ましい。
【0072】また、好ましいソルビトール系核剤として
は、下記一般式(XII) で表される化合物を例示すること
ができる。
【化5】 (式中、各R1 は同一または相異なり、炭素数1または
2のアルキル基である。)
【0073】<芳香族カルボン酸系核剤>好ましい芳香
族カルボン酸系核剤としては、下記一般式(XIII)で表さ
れるアルミニウムヒドロキシジパラt−ブチルベンゾエ
ートなどを例示することができる。
【化6】
【0074】その他にも核剤としては、高融点ポリマ
ー、その他の芳香族カルボン酸の金属塩や脂肪族カルボ
ン酸の金属塩、または無機化合物などを例示できる。上
記高融点ポリマーとしては、ポリビニルシクロヘキサ
ン、ポリビニルシクロペンタンなどのポリビニルシクロ
アルカン、ポリ3−メチルペンテン−1、ポリ3−メチ
ルブテン−1、ポリアルケニルシランなどが挙げられ
る。上記金属塩としては、安息香酸アルミニウム塩、p
−t−ブチル安息香酸アルミニウム塩やアジピン酸ナト
リウム、チオフェネカルボン酸ナトリウム、ピローレカ
ルボン酸ナトリウムなどが挙げられる。また上記無機化
合物としては、シリカ、ケイ藻土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルーン、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネ
シウム、ドロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウ
ム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレ
ー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレー
ク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイ
ト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫
化モリブデンなどが挙げられる。その他にも、ブロム化
ビフェニルエーテル、環状トリエチレングリコールテレ
フタレートなども使用できる。
【0075】<ロジン酸系核剤>また、本発明では、周
知のロジン系核剤を使用することができる。ロジン酸系
核剤としてはロジン酸部分金属塩、たとえばロジン酸部
分ナトリウム塩、ロジン酸部分カリウム塩またはロジン
酸部分マグネシウム塩などが挙げられる。ロジン酸系核
剤としては、天然ロジン、変性ロジンおよびこれらの精
製物から選ばれる少なくとも1種のロジン酸部分金属塩
が好ましく、前記ロジン酸部分金属塩がデヒドロアビエ
チン酸、ジヒドロアビエチン酸、ジヒドロピマル酸およ
びこれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種のロジン
酸の部分金属塩であることがより好ましく、下記一般式
(XIVa)で示されるロジン酸の部分金属塩および下記一般
式(XIVb)で表されるロジン酸の部分金属塩から選ばれる
少なくとも1種のロジン酸部分金属塩であることが特に
好ましい。下記一般式(XIVa)および一般式(XIVb)におい
ては、R1 がイソプロピル基であり、R2 およびR3
メチル基であることが好ましい。
【0076】
【化7】 (式中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同一でも異な
っていても良く、水素原子、アルキル基、シクロアルキ
ル基またはアリール基を示す。)
【0077】なお、本明細書においてロジン酸部分金属
塩は、ロジン酸と金属化合物との反応生成物であり、ロ
ジン酸金属塩と未反応のロジン酸との混合物、および未
反応のロジン酸を含まないロジン酸金属塩の両方を意味
する。
【0078】ロジン酸と反応して金属塩を形成する金属
化合物としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム
などの金属元素を有し、かつ前記ロジン酸と造塩する化
合物が挙げられ、具体的には前記金属の塩化物、硝酸
塩、酢酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物などが
挙げられる。
【0079】ロジン酸としては、ガムロジン、トール油
ロジン、ウッドロジンなどの天然ロジン;不均化ロジ
ン、水素化ロジン、脱水素化ロジン、重合ロジン、α,
β−エチレン性不飽和カルボン酸変性ロジンなどの各種
変性ロジン;前記天然ロジンの精製物、前記変性ロジン
の精製物などを例示できる。
【0080】なお、天然ロジンには、ピマル酸、サンダ
ラコピマル酸、パラストリン酸、イソピマル酸、アビエ
チン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ジ
ヒドロピマル酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロ
アビエチン酸などの樹脂酸が、通常複数種含まれてい
る。
【0081】また、前記α,β−エチレン性不飽和カル
ボン酸変性ロジンの調製に用いられる不飽和カルボン酸
としては、たとえばマレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、ア
クリル酸、メタクリル酸などを挙げることができる。
【0082】上記のロジン酸の中では、不均化ロジン、
水素化ロジンおよび脱水素化ロジンから選ばれる少なく
とも1種のロジン酸であることが好ましく、デヒドロア
ビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ジヒドロピマル酸
およびこれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種のロ
ジン酸であることがより好ましい。
【0083】前記ロジン酸の部分金属塩としては、前記
ロジン酸の部分ナトリウム塩、前記ロジン酸の部分カリ
ウム塩および前記ロジン酸の部分マグネシウム塩などが
挙げられる。
【0084】本発明では、ロジン酸として前記一般式(X
IVa)で表される化合物〔化合物(XIVa)〕または前記一般
式(XIVb)で表される化合物〔化合物(XIVb)〕を用いるこ
とが特に好ましい。一般式(XIVa)および一般式(XIVb)
中、R1 、R2 およびR3 は、互いに同一でも異なって
いても良く、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基
またはアリール基である。
【0085】アルキル基として具体的には、メチル、エ
チル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘプチル、オク
チルなどの炭素原子数が1ないし8のアルキル基が挙げ
られ、これらの基はヒドロキシル基、カルボキシル基、
アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有していても良
い。
【0086】シクロアルキル基として具体的には、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどの炭
素原子数が5ないし8のシクロアルキル基が挙げられ、
これらの基はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコ
キシ基、ハロゲンなどの置換基を有していても良い。
【0087】アリール基としては、フェニル基、トリル
基、ナフチル基などの炭素原子数が6ないし10のアリ
ール基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル基、カル
ボキシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有
していても良い。
【0088】このような化合物(XIVa)および化合物(XIV
b)の中では、R1 、R2 およびR3がそれぞれ、同一ま
たは異なるアルキル基である化合物が好ましく、R1
i−プロピル基であり、R2 およびR3 がメチル基であ
る化合物がより好ましい。このような化合物の部分金属
塩は、特に結晶性樹脂の結晶化速度の向上効果が優れ
る。
【0089】化合物(XIVa)として具体的には、デヒドロ
アビエチン酸などが挙げられ、化合物(XIVb)で表される
化合物として具体的には、ジヒドロアビエチン酸などが
挙げられる。このような化合物(XIVa)および化合物(XIV
b)の中で、たとえば式(XIVa)で表されるデヒドロアビエ
チン酸は、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン
などの天然ロジンを不均化または脱水素化し、次いで精
製することにより得られる。
【0090】前記化合物(XIVa)の金属塩としては、下記
一般式(XVa) で表される化合物〔化合物(XVa) 〕が挙げ
られ、前記化合物(XIVa)の金属塩としては、下記一般式
(XVb) で表される化合物〔化合物(XVb) 〕が挙げられ
る。
【化8】
【0091】一般式(XVa) および一般式(XVb) 中、R
1 、R2 およびR3 は、前記一般式(XIVa)および一般式
(XIVb)と同様である。Mは、1ないし3価の金属イオン
であり、具体的にはリチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウムなどの1価の金属イオン;ベリリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム、亜鉛などの2価の金属イオン;アルミニウムな
どの3価の金属イオンが挙げられる。これらのうち1価
または2価の金属イオンであることが好ましく、ナトリ
ウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンであ
ることがより好ましい。nは、前記金属イオンMの価数
と同一の整数であり、1ないし3の整数である。
【0092】化合物(XVa) および化合物(XVb) の中で
は、R1 、R2 およびR3 がそれぞれ、同一もしくは異
なるアルキル基である化合物、またはMが1価もしくは
2価の金属イオンである化合物が好ましく、R1 がi−
プロピル基であり、R2 およびR3 がメチル基である化
合物、またはMがナトリウムイオン、カリウムイオンも
しくはマグネシウムイオンである化合物がより好まし
く、R1 がi−プロピル基であり、R2 およびR3 がメ
チル基であり、かつMがナトリウムイオン、カリウムイ
オンもしくはマグネシウムイオンである化合物が特に好
ましい。このような化合物は、特に結晶化速度の向上効
果が優れる。
【0093】化合物(XVa) として具体的には、たとえば
デヒドロアビエチン酸リチウム、デヒドロアビエチン酸
ナトリウム、デヒドロアビエチン酸カリウム、デヒドロ
アビエチン酸ベリリウム、デヒドロアビエチン酸マグネ
シウム、デヒドロアビエチン酸カルシウム、デヒドロア
ビエチン酸亜鉛、デヒドロアビエチン酸アルミニウムな
どのデヒドロアビエチン酸金属塩などが挙げられ、デヒ
ドロアビエチン酸ナトリウム、デヒドロアビエチン酸カ
リウム、デヒドロアビエチン酸マグネシウムが好ましく
用いられる。
【0094】化合物(XVb) として具体的には、たとえば
ジヒドロアビエチン酸リチウム、ジヒドロアビエチン酸
ナトリウム、ジヒドロアビエチン酸カリウム、ジヒドロ
アビエチン酸ベリリウム、ジヒドロアビエチン酸マグネ
シウム、ジヒドロアビエチン酸カルシウム、ジヒドロア
ビエチン酸亜鉛、ジヒドロアビエチン酸アルミニウムな
どのジヒドロアビエチン酸金属塩などが挙げられ、ジヒ
ドロアビエチン酸ナトリウム、ジヒドロアビエチン酸カ
リウム、ジヒドロアビエチン酸マグネシウムが好ましく
用いられる。
【0095】本発明では、核剤として少なくとも2種の
ロジン酸部分金属塩を用いても良い。この少なくとも2
種のロジン酸部分金属塩は、ロジン酸が同一であり金属
が異なるロジン酸金属塩を少なくとも2種含んでいても
良く、ロジン酸が異なり金属が同一であるロジン酸金属
塩を少なくとも2種含んでいても良く、ロジン酸が異な
り金属が異なるロジン酸金属塩を少なくとも2種含んで
いても良い。少なくとも2種のロジン酸部分金属塩中に
は、ロジン酸金属塩が合計で5ないし100重量%、好
ましくは10ないし100重量%の割合で含有されるこ
とが好ましい。
【0096】少なくとも2種のロジン酸部分金属塩中の
ロジン金属塩の量比は任意であるが、少なくとも2種の
ロジン酸部分金属塩中のロジン酸金属塩の合計量に対し
て、1種のロジン酸金属塩が0モル%を超え、好ましく
は5ないし95モル%、他の1種以上のロジン酸金属塩
が100モル%未満、好ましくは95ないし5モル%の
割合となるように組み合わせることが望ましい。
【0097】少なくとも2種のロジン酸部分金属塩の組
み合わせとしては、ロジン酸部分カリウム塩と、ロジン
酸部分ナトリウム塩またはロジン酸部分マグネシウム塩
との組み合わせが好ましい。さらに、2種のロジン酸部
分金属塩中のロジン酸金属塩の合計量に対しロジン酸カ
リウム塩が20モル%以上、好ましくは40ないし95
モル%、より好ましくは45ないし80モル%、ロジン
酸ナトリウム塩またはロジン酸マグネシウム塩が80モ
ル%未満、好ましくは60ないし5モル%、より好まし
くは55ないし20モル%の割合となるように組み合わ
せることが望ましい。このような少なくとも2種の金属
を含むロジン酸部分金属塩は、1種の金属のみを含有す
るロジン酸部分金属塩に比べて熱可塑性樹脂への分散性
に優れる。
【0098】<金属不活性化剤>本発明で用いる金属不
活性化剤としては、従来から種々の金属による樹脂の劣
化を改善するために使用されている化合物が特に制限な
く使用できる。
【0099】本発明で用いる金属不活性化剤としては、
たとえばN,N’−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジ
ン(チバガイギー社製、商品名IRGANOX MD1
024)、ジステアリルヒドラジン、ジラウロイルヒド
ラジン、ジカプロイルヒドラジン、ジオクタノイルヒド
ラジン、N,N’−ビス(2−エチルヘキサノイル)ヒ
ドラジン、サルシトイル−ベンゾイルヒドラジン、サリ
チリデンサリチロイルヒドラジン(チバガイギー社製、
商品名Chel−180)などのヒドラジン系化合物;
イソフタル酸ビス(α−フェノキシプロピオニル)ヒド
ラジド、オキザロ−ビス−12−ヒドロキシベンジリデ
ンヒドラジド(イーストマンコダック社製、商品名イー
ストマンインヒビター OABH)、ビス−サリシロイ
ル(β,β’−チオジプロピオン酸)ヒドラジド、ビス
−アセトアジピン酸ヒドラジド(チバガイギー社製、商
品名GI09−367)、デカメチレンジカルボン酸ジ
サリチロイルヒドラジド(アデカアーガス社製、商品名
アデカスタッブCDA−6)などのヒドラジド系化合
物;3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−ト
リアゾール(アデカアーガス社製、商品名アデカスタッ
ブCDA−1)、ベンゾトリアゾール、3−アミノ−
1,2,4−トリアゾール、1,3−ジフェニルトリア
ジン、5−フェニルテトラゾールなどの含窒素芳香化合
物などが挙げられる。
【0100】その他にも、N−サリチロイル−N’−ア
ルデヒドラジン、N,N−ジベンザル(オキザルヒドラ
ジド)、N,N−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−ヒド
ロキシハイドロシンナメイート)、2,2’−オキサミ
ド−ビス−エチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられ
る。金属不活性化剤は、1種単独で使用しても良いし、
2種以上を併用することもできる。
【0101】上記金属不活性化剤の中ではN,N’−ビ
ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニル〕ヒドラジン(チバガイギー社
製、商品名IRGANOX MD1024)、イソフタ
ル酸ビス(α−フェノキシプロピオニル)ヒドラジド、
3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリア
ゾール(アデカアーガス社製、商品名アデカスタッブC
DA−1)、2,2’−オキサミド−ビス−エチル−3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート(ユニロイヤル社製、商品名Nau
gard XL−1)が好ましい。
【0102】本発明では、上記のような金属不活性化剤
を配合することにより、銅、コバルト、鉄、バナジウ
ム、ニッケル、チタン、カルシウム、銀、亜鉛、アルミ
ニウム、マグネシウム、鉛、クロム、マンガン、カドミ
ウム、スズ、ジルコニウム、ハフニウムなどの金属によ
る劣化を防止することができ、耐金属劣化性とくに高温
下での耐金属劣化性などに優れたポリオレフィン、とく
にプロピレン系ポリマー組成物が得られる。このため本
発明の組成物は、金属と直接接触するような状態におい
ても性質が変化せず、長期間の安定性に優れている。
【0103】本発明では、前記のような金属不活性化剤
に加えて、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムま
たは水酸化カルシウムなどの水酸化物を1種または2種
以上を併用すると、両者の相乗効果により金属による樹
脂の劣化を大幅に改善することができる。このような水
酸化物の配合量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して
0.1ないし20重量部、好ましくは0.1ないし5重
量部とするのが望ましい。
【0104】<滑剤>本発明で用いられる滑剤として
は、従来から樹脂の滑剤として使用されているものが特
に限定されることなく使用できる。滑剤の具体的なもの
としては、以下のような化合物が用いられる。トロプシ
ュワックス、ポリエチレンワックスなどの合成炭化水
素;モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導
体、マイクロクリスタリンワックス誘導体などの合成変
性ワックス;硬化ヒマシ油、硬化ヒマス油誘導体、硬化
ナタネ油、硬化大豆油などの合成水素添加ワックス;ス
テアリン酸Ca、ステアリン酸Ba、ステアリン酸Z
n、ステアリン酸Liなどの合成金属石けん;ステアリ
ン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などの合成高級脂
肪酸;オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ
酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、EBSな
どの合成脂肪酸アミド;ブチルステアレート、長鎖脂肪
酸エステルなどの合成脂肪酸エステル;セタノール、ス
テアリルアルコールなどの合成高級アルコールなど。
【0105】滑剤としては市販品を使用することもで
き、たとえばアーモスリップCP(ライオン(株)製、
商標)、ニュートロン2(日本精化(株)製、商標)、
アルフローP−10(日本油脂(株)製、商標)、アー
モワックスEBS(ライオンアーマー(株)製、商標)
などが挙げられる。これらの滑剤は、単独であるいは組
み合わせて用いることができる。滑剤の配合量は、熱可
塑性樹脂100重量部に対して0.005ないし2重量
部、好ましくは0.01ないし1重量部、さらに好まし
くは0.05ないし1重量部とするのが望ましい。
【0106】滑剤の配合量が、熱可塑性樹脂100重量
部に対して上記のような範囲にあると、本発明のプロピ
レン系ポリマー組成物を加熱溶融して成形する際の流動
性が改善され、また成形加工機や金型への粘着性を抑制
し、成形体の型離れが改善され、さらにまたフィルムに
成形した場合には口開きなどのスリップ性が改善され、
しかも熱可塑性樹脂の性質、たとえば引張り強度などが
低下することもない。さらに、ステアリン酸Caなどの
高級脂肪酸の金属塩は、滑剤だけでなく防銹剤としての
効果を有するため、このような高級脂肪酸の金属塩を含
有したプロピレン系ポリマー組成物は離型性に優れ、成
形機などの銹防止に有効である。
【0107】<アンチブロッキング剤>アンチブロッキ
ング剤としては、たとえば合成または天然シリカ、二酸
化珪素、タルク、ゼオライトなどが使用される。これら
のアンチブロッキング剤の平均粒径は好ましくは5μm
以下、より好ましくは4μm以下である。平均粒径がこ
のような範囲内にあると、透明性および0スクラッチ性
が良好なフィルムが得られる。
【0108】アンチブロッキング剤の含水量は、好まし
くは15重量%以下、より好ましくは5重量%以下であ
ることが望ましい。含水量が上記のような範囲にあるア
ンチブロッキング剤を用いると、フィルム成形時に発泡
が発生しないため好ましい。アンチブロッキング剤は、
熱可塑性樹脂100重量部に対して、好ましくは0.0
1ないし0.5重量部、より好ましくは0.05ないし
0.2重量部の割合で用いられる。
【0109】<スリップ剤>スリップ剤としては、たと
えば直鎖状のモノカルボン酸モノアミド化合物または直
鎖状のモノカルボン酸ビスアミド化合物の1種または2
種以上組み合わせて使用することができる。
【0110】直鎖状のモノカルボン酸モノアミド化合物
としては、たとえばオレイン酸アミド、ステアリン酸ア
ミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘニン
酸アミド、ラウリン酸アミドなどが挙げられる。直鎖状
のモノカルボン酸ビスアミド化合物としては、たとえば
エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスステアリ
ン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミドなどが挙
げられる。
【0111】成形時のフィルムスリップ性と成形後のフ
ィルムスリップ性の観点からは、直鎖状のモノカルボン
酸モノアミド化合物を単独で使用することが好ましい。
後述する本発明に係るポリプロピレンフィルム積層体の
場合には、ラミネート後のスリップ性の観点から、直鎖
状のモノカルボン酸モノアミド化合物と直鎖状のモノカ
ルボン酸ビスアミド化合物とを併用することが好まし
い。
【0112】上記のようなスリップ剤は、熱可塑性樹脂
100重量部に対して、好ましくは0.01ないし1.
0重量部、より好ましくは0.03ないし0.5重量
部、特に好ましくは0.05ないし0.2重量部であ
る。直鎖状のモノカルボン酸モノアミド化合物と直鎖状
のモノカルボン酸ビスアミド化合物とを併用する場合、
直鎖状のモノカルボン酸モノアミド化合物/直鎖状のモ
ノカルボン酸ビスアミド化合物の重量比は、好ましくは
20/80ないし80/20、より好ましくは30/7
0ないし70/30の範囲にあることが望ましい。
【0113】<保温剤>本発明において、保温性を向上
するため、シリカ、マグネシウム化合物、ハイドロタル
サイトなどの無機フィラー、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体などの吸水性樹脂を添加することができる。
これらの中でもハイドロタルサイト類化合物を用いるこ
とが望ましい。
【0114】本発明において使用されるハイドロタルサ
イト類化合物とは、下記に例示する構造物を示す。 ハイドロタルク石群; 一般式 Mg62 (OH)16CO3 /4H2 O (R
=Al,Cr,Fe) で示される含水炭酸塩鉱物(ソ連のラウル地方、ノルウ
ェーのスナルム地方などにわずかに産する天然鉱物) 以下に記載の合成ハイドロタルサイト類 M2+ 1-x Alx (OH)2 (An-x/n ・mH2
(ただし、0<x<0.5、0≦m≦2である。) M2+:Mg、Ca、Znから選ばれた二価金属イオン An-:n価のアニオン、たとえば、Cl- 、Br- 、I
- 、NO3 -、ClO4 -、SO4 2- 、CO3 2- 、SiO3
2- 、HPO4 2- 、HBO3 2- 、PO4 3- 、Fe(C
N)6 3- 、Fe(CN)4 4- 、CH3 COO- 、C6
4 (OH)COO-、(OOC−COO)2-、などが挙
げられる。
【0115】これらハイドロタルサイト類化合物の平均
粒径は、フィルム外観、強伸度あるいは成形性などに悪
影響を及ぼさない範囲であれば良く、とくに限定される
ものではないが、通常10μ以下、好ましくは5μ以
下、さらに好ましくは3μ以下である。また、上記ハイ
ドロタルサイト類化合物の分散性を向上させるため、表
面処理剤で処理して使用することが好ましい。表面処理
剤の例として、パラフィン、脂肪酸、高級アルコール、
多価アルコール、チオネート系カップリング剤、シラン
系カップリング剤などが挙げられる。
【0116】ハイドロタルサイト類化合物の使用量は熱
可塑性樹脂/ハイドロタルサイト類化合物=98ないし
60/2ないし40重量比で適宜選択される。さらに好
ましくはその比が98ないし75/2ないし25重量比
で使用される。
【0117】<防霧剤>本発明で使用される防霧剤は、
通常の界面活性剤の疎水基のCに結合したHの代わりに
その一部または全部をFで置換した界面活性剤で特にパ
ーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基
を含有するフッ素系界面活性剤が好ましい。本発明にお
いて使用可能なフッ素系界面活性剤の代表例を示せば次
の通りである。
【0118】(a)陰イオン性フッ素系界面活性剤 (1)−COOM系 Rf COOM Rf SO2 N(R' )2 CH2 COOM (2)−OSO3 M系 Rf BNR' YOSO3 M (3)−SO3 M系 Rf SO3 M Rf CH2 O(CH2m SO3(4)−OPO(OM)2 系 Rf BNR' YOP(=O)(NM)2 上記各式中、Rf 及びR'fはアルキル基の水素原子の一
部または全部をフッ素原子で置換したフルオロアルキル
基を表し、Bは−CO−、−CO2 −、−SO 2 −を表
し、R' は水素原子、低級アルキル基を表し、Mは水素
原子、−NH4、アルカリ金属、アルカリ土類金属を表
す。
【0119】上記フルオロアルキル基としては、下記構
造のポリフルオロアルキル基が望ましい。 CF3 −(CF2l − lは2ないし19の整数 HCF2 −(CF2n − nは2ないし19の整数
【0120】また、本発明におけるRf 及びR'fとして
は、前記フルオロアルキル基の他、CF2 =CF2 、C
3 −CF=CF2 のオリゴメリゼーションで合成され
る分岐を有するポリフルオロアルキル基や、C37
−(C36 O)k CO−[kは0ないし5の整数]な
ども含まれる。
【0121】(b)陽イオン性フッ素系界面活性剤
【化9】 式中、Rf 、B、R'f及びYは前記と同じ意味を有し、
R''は水素原子、低級アルキル基を表し、HXは酸を表
し、Xはハロゲン、酸根を表す。
【0122】(c)両性フッ素系界面活性剤 (1)−N+ (R' )2 −COO- 系 Rf BNHYN+ (R' )2 (CH2m COO- 式中、Rf 、B、R'f及びYは前記と同じ意味を有す
る。
【0123】(d)非イオン性フッ素系界面活性剤 (1)−OH系 Rf OH (2)−O−系 式中、Rf 、B及びR' は前記と同じ意味を有し、Yは
−CH2 −、−C2 4 OCH2 −を表し、Zは水素原
子、−C(=O)R、−C(=O)NHRを表す。ここ
で、Rは水素原子または炭素数1ないし5の低級アルキ
ル基である(以下、同じ)
【0124】上記型またはその他の型のフッ素系界面活
性剤の中で好適なものを具体的に例示すれば次の通りで
ある。 (i) Cn2n+1COOM 式中、M=水素原子、アルカリ金属、−NH4 、n=5
ないし12、好ましくは6ないし10、たとえば、 C919COONa C517COOLi (ii) Cn2n+1CONH(C24 O)m H 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、たとえば、 C919CONH(C24 O)3
【0125】(iii)
【化10】 式中、R=水素原子、低級アルキル基、n=6ないし1
2、好ましくは9、m=2ないし30、好ましくは3な
いし20、たとえば、
【化11】
【0126】(iv) Cn2n+1CONHC36+
(CH3224 COO- 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、た
とえば、 C917CONHC36+ (CH3224
OO-
【0127】(v) Cn2n+1CONHC36+
(CH32 ・X- 式中、X=ハロゲン酸根、n=5ないし12、好ましく
は6ないし10、たとえば、 C817CONHC36+ (CH32 ・I-
【0128】(vi) Cn2n+1(CH2m COOM 式中、M=水素原子、アルカリ金属、−NH4 、n=3
ないし12、好ましくは5ないし10、m=1ないし1
6、好ましくは2ないし10、たとえば、 C715(CH25 COONa C817(CH24 COOK
【0129】(vii)Cn2n+1SO2 N(C25 )C2
4 OPO(OH)2 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、た
とえば、 C817SO2 N(C25 )C24 OPO(OH)
2
【0130】(viii) Cn2n+1SO2 N(C25
CH2 COOM 式中、M=水素原子、アルカリ金属、−NH4 、n=5
ないし12、好ましくは6ないし10、たとえば、 C817SO2 N(C25 )CH2 COOK
【0131】(ix) Cn2n+1SO2 N(C25 )C2
4 OSO3 H 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、た
とえば、 C817SO2 N(C25 )C24 OSO3
【0132】(x)Cn2n+1SO2 N(C25 )(C2
4 O)m H 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、たとえば、 C817SO2 N(C25 )(C24 O)14
【0133】(xi) Cn2n+1CON(C25 )(C2
4 O)m H 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、たとえば、 C817CON(C25 )(C24 O)14
【0134】 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、Yは−CH
2 −、−C24 OCH2 −を表し、Zは水素原子、−
C(=O)R、−C(=O)NHR、たとえば、
【0135】 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、Yは−CH
2 −、−C24 OCH2 −を表し、Zは水素原子、−
C(=O)R、−C(=O)NHR、たとえば、
【0136】(xiv) CnF2n+1SO2N(C2H5)(C2H4O)mC2H4N
(C2H5)SO2CnF2n+1 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、たとえば、 C8F17SO2N(C2H5)(C2H4O)14C2H4N(C2H5)SO2C8F17
【0137】 式中、n=5ないし12、好ましくは6ないし10、m
=1ないし30、好ましくは2ないし20、l=1ない
し30、好ましくは2ないし20、たとえば、 以上述べたフッ素系界面活性剤はそれぞれ単独で使用す
ることができ、あるいは2種以上の組み合わせで用いて
も良い。
【0138】該フッ素系界面活性剤の添加量は、臨界的
でなく、配合すべきフッ素系界面活性剤の種類や樹脂の
種類などに応じて広範に変えることができるが、一般的
には、熱可塑性樹脂100重量部当たり、少なくとも
0.01重量部とすることができる。また、配合量の上
限は厳密に制約されるものではないが、あまり多量に配
合するとブリードアウトや白濁などを引き起こす可能性
があるので、通常2.0重量部以下で十分である。
【0139】
【発明の効果】本発明に係る防曇性成形体は、熱可塑性
樹脂に防曇剤が特定の粒子径で分散しているので、成形
直後から帯電防止性能および防曇性能を発現し、かつ長
期間にわたって安定的な性能を有する。また、本発明の
防曇性成形体は、その表面が前記要件を満たすものであ
れば、その形態は特に限定されない。例えば、フィル
ム、シート、ボトル、パネル、板等のいずれの形態でも
よい。さらに、本発明の防曇性成形体は、成形方法にも
限定されず、射出成形法、押出成形法、延伸成形法など
の自体公知の成形方法により得られるものである。ま
た、成形体がフィルムの場合には、短軸スクリュー押出
機、混練押出機、ラム押出機、ギヤ押出機などを用い、
溶融した熱可塑性樹脂組成物をTダイから押し出すこと
により製造することができる。また成形条件も、従来公
知の条件を採用することもできる。フィルムは延伸され
ていてもよく、延伸フィルムは上記のような熱可塑性樹
脂組成物からなるシートまたはフィルムを用いて従来公
知の延伸装置を用いて、テンター法(縦横延伸、横縦延
伸)、同時二軸延伸法、一軸延伸法などによって製造す
ることができる。さらに、フィルムは、インフレーショ
ンフィルム成形法によって製造してもよい。また、本発
明に係るフィルムは、成形直後から帯電防止性能および
防曇性能を発現し、かつ従来のフィルムと比べ防曇持続
性や帯電防止持続性に優れている。
【0140】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、この実施例は、本発明の好適な態様を
説明するためのものであり、本発明がこれら実施例に限
定されるものではない。なお、実施例および比較例にお
ける平均粒子径、Lw/Lh、平均重心間距離の測定
は、フィルム断面の透過電子顕微鏡写真を撮影し、旭化
成工業(株)製の画像処理装置(IP−1000)を用
いて算出した。また、実施例および比較例における防曇
剤の溶解度パラメーターの値(Xb)は、分子を構成す
る各官能基の分子容(ΔVi)、蒸発エネルギー(Δe
i)から、下式により求めた。 Xb=(ΣΔei/ΣΔVi)1/2
【0141】また、実施例および比較例におけるフィル
ムの防曇性の評価は下記のようにして行った。 <初期防曇性>100ccのビーカーに70ccの水を
入れ、その上面に試料フィルムの内層が下になるように
して覆い、50℃の恒温水槽にビーカーをつけて20℃
の恒温室に放置した。試料フィルム内面の曇りの程度を
24時間後に観察した。 評価基準;○:流滴状態で、水滴が認められない。 △:部分的に大粒の水滴がフィルムに付着している。 ×:細かい水滴がフィルムのほぼ全面に付着している。
【0142】<防曇持続性>試料フィルムを60℃の温
水に浸漬し、40日間後に温水から取出し乾燥後、上記
方法で24時間後の防曇性を観察し、評価した。
【0143】<分散状態の測定>成形体表面における防
曇剤分散粒子の平均粒子径、Lw/Lh、平均重心間の
測定は、フィルム断面の透過電子顕微鏡写真を撮影し、
旭化学工業(株)製の画像処理装置(IP−1000)
を用いて測定した。
【0144】<製造例1> エチレン・1−ヘキセン共重合体の調製 [オレフィン重合用触媒の調製] 250℃で10時間乾燥したシリカ5.0kgを80リ
ットルのトルエンで懸濁状にした後、0℃まで冷却し
た。その後、メチルアルミノオキサンのトルエン溶液
(Al;1.33モル/リットル)28.7リットルを
1時間で滴下した。この際、系内の温度を0℃に保っ
た。引続き0℃で60分間反応させ、次いで、1.5時
間かけて95℃まで昇温し、その温度で20時間反応さ
せた。その後、60℃まで降温し上澄液をデカンテーシ
ョン法により除去した。
【0145】このようにして得られた固体成分をトルエ
ンで2回洗浄した後、トルエン80リットルで再懸濁化
した。この系内へビス(1,3−n−ブチルメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン
溶液(Zr;34.0ミリモル/リットル)7.4リッ
トルおよびビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液(Zr;2
8.1ミリモル/リットル)1.0リットルを80℃で
30分間かけて滴下し、更に80℃で2時間反応させ
た。その後、上澄液を除去し、ヘキサンで2回洗浄する
ことにより、1g当たり3.6mgのジルコニウムを含
有する固体触媒を得た。
【0146】[予備重合触媒の調製]1.7モルのトリ
イソブチルアルミニウムを含有する85リットルのヘキ
サンに、上記で得られた固体触媒0.85kgおよび1
−ヘキセン255gを加え、35℃で12時間エチレン
の予備重合を行うことにより、固体触媒1g当たり10
gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒を得
た。このエチレン重合体の極限粘度[η]は1.74d
l/gであった。
【0147】[重合]直列に結合した2器の連続式流動
床気相重合装置を用い、上記予備重合触媒の存在下に、
エチレンと1−ヘキセンとの共重合を行ってエチレン・
1−ヘキセン共重合体(PE−1)を得た。上記のよう
にして得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE
−1)は、1−ヘキセン含量が13.5重量%であり、
密度が0.908g/cm3 であり、MFR(ASTM
D1238−65T、190℃、荷重2.16kg)
が1.95g/10分であり、GPCにおいて測定した
分子量分布(Mw/Mn)が3.0であった。また、こ
の共重合体は、室温におけるn−デカン可溶成分量分率
[W]が0.54重量%であった。さらに、計算により
求めたこの共重合体の溶解性パラメーター(Xa)は
8.48であった。
【0148】<製造例2> [防曇剤の合成]2リットルガラス製セパラブルフラス
コに、窒素雰囲気下にモンタン酸ワックス(ヘキスト社
製、商品名「ヘキストワックスS」)578g、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレンユニッ
トを5モル含有)422g、およいびメタンスルホン酸
2.5gを仕込み、攪拌しながら、190℃に昇温して
反応混合物を溶融させた。次いで、反応系内を5mmH
gまで減圧し、撹拌を続けながら4時間反応させた。反
応終了後、溶融状態の反応混合物を取り出し、室温まで
放冷し、防曇剤(以下、「W−1」という)を得た。得
られたW−1の重量平均分子量を、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで測定したところ、670であっ
た。
【0149】<製造例3ないし5>表1に記載の高級脂
肪酸またはカルボン酸含有ポリオレフィンワックスとポ
リオキシアルキレン含有化合物を用いた他は、製造例2
と同様にしてトリブロックオリゴマーを合成した。結果
を表1に示す。
【0150】
【表1】
【0151】<実施例1,2>表2に示すような構成の
組成物を下記の条件で混合した後、厚み100μmのフ
ィルムを下記の条件でインフレーション成形した。得ら
れたフィルムの評価結果を表2に示す。 [混合条件] 押出機:プラコー社製30mmφ二軸押出機、混合温
度:190℃ [インフレーション成形条件] 成形機:アルピネ社製インフレーション成形機、ダイ口
径:400mm、成形温度:200℃、折幅:1500
mm
【0152】<比較例1ないし3>表2に示すような構
成の組成物を用いたほかは実施例1と同様にしてフィル
ムを成形した。得られたフィルムの評価結果を表2に示
す。
【0153】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09K 3/18 C09K 3/18 101 101

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A) 成形体表面の酸素原子
    数と、炭素原子数との比(O/C)が10/100以上
    であり、かつ該成形体表面から少なくとも厚さ5μの範
    囲において、防曇剤(B) が、 平均粒子径が0.05ないし0.5μm;分散粒子の長
    軸方向の粒子径の平均値(Lw)と短軸方向の粒子径の
    平均値(Lh)との比、Lw/Lhが3.0以下;およ
    び分散粒子の重心同士の距離の平均値が1.5μm以
    下;の関係を満たす状態で分散していることを特徴とす
    る防曇性成形体。
  2. 【請求項2】 前記防曇剤(B) が、分子中に、下記(I)
    ないし(V) で表される極性基の少なくとも一種を含む請
    求項1記載の防曇性成形体。 −(R1 −O)n −R2 (I) (式中、R1 は炭素数1ないし4の直鎖状あるいは分岐
    状のアルキル基を表し、R2 は水素原子、炭素数1ない
    し22の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を表す。n
    は1ないし30の整数を表す。) −OH (II) −SO3 X (III) (式中、Xは水素原子、Na,K,Liを表す) −N+3- (IV) (式中、3個のRはそれぞれ同一のものでも、異なるも
    のでもよく、水素原子または炭素数1ないし3のアルキ
    ル基を表し、XはCl,BrまたはIを表す) −N+2 COO- (V) (式中、2個のRはそれぞれ同一のものでも、異なるも
    のでもよく、水素原子または炭素数1ないし3のアルキ
    ル基を表す)
  3. 【請求項3】 前記防曇剤(B) のゲルパーミエーション
    クロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が100
    ないし8,000の範囲であり、前記熱可塑性樹脂(A)
    の溶解度パラメーターの値(Xa)と防曇剤(B) の溶解
    度パラメーターの値(Xb)との差の絶対値(dX=|
    Xa−Xb|)が0ないし1(cal/ml)1/2 であ
    る請求項1または2に記載の防曇性成形体。
  4. 【請求項4】 前記防曇剤(B) が、ゲルパーミエーショ
    ンクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が10
    0ないし5,000の範囲であるものである請求項3に
    記載の防曇性成形体。
  5. 【請求項5】 前記熱可塑性樹脂(A) が、ポリオレフィ
    ンであり、前記防曇剤(B) の溶解度パラメーターの値が
    7ないし9(cal/ml)1/2 の範囲である請求項1
    または2に記載の防曇性成形体。
  6. 【請求項6】 前記防曇剤(B) が、カルボン酸含有ポリ
    オレフィンワックス(C) 、または炭素数16以上の高級
    脂肪酸およびその誘導体(D) と、下記式VIで表されるポ
    リオキシアルキレン含有化合物(E) との反応物である請
    求項1記載の防曇性成形体。 X−(R1 −O)n −R2 (VI) (式中、XはOHまたはNH2 を表し、R1 は炭素数1
    ないし4の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を表し、
    2 は炭素数1ないし22の直鎖状あるいは分岐状のア
    ルキル基を表す。nは1ないし30の整数を表す)
  7. 【請求項7】 前記成形体がフィルムである請求項1な
    いし6のいずれか1に記載の防曇性成形体。
  8. 【請求項8】 前記フィルムが農業用フィルムである請
    求項7に記載の防曇性成形体。
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