JP6342805B2 - 置換ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンおよびその用途 - Google Patents

置換ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンおよびその用途 Download PDF

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    • C07D487/04Ortho-condensed systems

Description

I. 関連出願の相互参照
本出願は、2011年9月2日に出願された米国仮特許出願第61/530,847号、および2012年3月2日に出願された同第61/606,296号の利益を主張し、これらは全て、その全体があらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる。
II. 連邦支援の研究開発の下でなされた発明に対する権利に関する陳述
本発明は、アメリカ国立衛生研究所により与えられた助成金番号R01 EB001987、R01 CA084309およびR01 CA109730並びに米国陸軍医療研究・資材司令部(U.S. Army Medical Research and Materiel Command)により与えられた助成金番号W81XWH−06−1−0727のもと、政府支援によりなされたものである。米国政府は本発明において一定の権利を有する。
III.
プロテインキナーゼは、例えば細胞周期、細胞***、代謝、転写およびタンパク質生合成を調節する多数の生物学的経路において、重要な調節的役割を演じている。生物学におけるプロテインキナーゼの広範囲にわたる関与は、キナーゼ調節不全と疾患との関連性によって強調される。広範囲のプロテインキナーゼが、がん、糖尿病、および炎症を含む種々の病態の重要な駆動因子として特定されている。細胞キナーゼシグナル伝達ネットワークはがん進行の主要な制御因子である。キナーゼシグナル経路はしばしば病因として挙げられ、多数のキナーゼにおける変異が、腫瘍形成の強力な駆動因子として特定されている(Ding, L. et al., Nature, 2008. 455(7216): p. 1069-75; Greenman, C. et al., Nature, 2007. 446(7132): p. 153-8; Wood, L.D. et al., Science, 2007. 318(5853): p. 1108-13; Network, C.G.A.R., Nature, 2008. 455(7216): p. 1061-8)。がんにおけるキナーゼ阻害治療薬の開発パラダイムはイマチニブの成功から始まったが、このイマチニブは、慢性骨髄性白血病(CML)を支配する単一の発癌性キナーゼBcr−Ablを標的としている(Druker, B.J., Blood, 2008. 112(13): p. 4808-17)。より一般的には、キナーゼシグナル伝達ネットワークの構築により、ほとんどのがん型の治療に対し、複数の候補標的が提供される(Knight, Z.A., H. Lin, and K.M. Shokat, Nat Rev Cancer, 10(2): p. 130-7; Manning, G. et al., Science, 2002. 298(5600): p. 1912-34)。しかし、特定キナーゼの阻害では、多くの場合、限られた治療効果しか提供されない。成功することが方々から期待されたが、増殖因子経路関連キナーゼ(例えばMEK1)または***調節因子(例えばオーロラB)の高度選択的阻害剤は期待に反した結果となった(Haura, E.B. et al., Clin Cancer Res., 16(8): p. 2450-7; Lorusso, P.M. et al., J Clin Oncol, 2005. 23(23): p. 5281-93; Pratilas, C.A. and D.B. Solit, Clin Cancer Res., 16(13): p. 3329-34; Rinehart, J. et al., J Clin Oncol, 2004. 22(22): p. 4456-62; Boss, D.S., J.H. Beijnen, and J.H. Schellens, Oncologist, 2009. 14(8): p. 780-93; Boss, D.S. et al., Ann Oncol., 22(2): p. 431-7)。失敗の原因としては耐性および著しい毒性の急速な発生が挙げられ、これらにより、腫瘍増殖を阻止するには不充分なレベルまで、投薬が制限さる可能性がある。シグナル伝達ネットワークの複雑さ、加えて、同じ経路成分を多く共有する複数の健常臓器系に囲まれて存在する腫瘍を攻撃するという難題のために、有用な単一標的キナーゼ阻害剤の開発が著しく妨害されてきた。対照的に、臨床用に承認された薬剤の大部分は複数の標的を有している(Karaman, M.W. et al., Nat Biotechnol, 2008. 26(1): p. 127-32; Mestres, J. et al., Mol Biosyst, 2009. 5(9): p. 1051-7)。多数、または恐らくは大部分において、「非特異的な」活性が薬剤の全体的有効性に寄与している可能性があるが、尤も、この有効性の基本メカニズムは少数の事例においてしか分かっていない。
表現型に基づいた創薬(phenotype-based drug discovery)は歴史的に大きな成功を収めているが、標的に基づいた創薬(target-based discovery)によって大部分が取って代わられている。ソラフェニブはこの様式による創薬の最近の一例である(Lyons, J.F. et al., Endocr Relat Cancer, 2001. 8(3): p. 219-25)。ソラフェニブは、初めはRafキナーゼの阻害剤として開発されたが、変異Rasまたは変異Raf駆動型腫瘍においてはわずかな有効性しか示さなかった。腎臓がんおよび肝細胞がんにおけるソラフェニブの有効性は、後の、内皮細胞におけるVEGFR2キナーゼの阻害、および周皮細胞におけるPDGFRの強力な阻害によるものであったが;他の標的が関与している可能性もある(Ahmad, T. and T. Eisen, Clin Cancer Res, 2004. 10(18 Pt 2): p. 6388S-92S; Liu, L. et al., Cancer Res, 2006. 66(24): p. 11851-8; Ostman, A. and C.H. Heldin, Adv Cancer Res, 2007. 97: p. 247-74)。
ほとんどのMEN2患者は、一連の形質転換事象(例えば甲状腺髄様癌(MTC)、副甲状腺腺腫、および褐色細胞腫)を指示するのに必要であり充分でありそうな、Ret(rearranged during transfection)受容体型チロシンキナーゼにおける常染色体優性活性化突然変異を有している(Lairmore, T.C. et al., Proc Natl Acad Sci U S A, 1993. 90(2): p. 492-6; Almeida, M.Q. and C.A. Stratakis, Cancer Genet Cytogenet, 2010. 203(1): p. 30-6)。本発明は、当該技術分野におけるこれらおよび他の課題に対する解決策を提供する。
第一態様において、下記式:
を有する化合物が提供される。R1およびR2は独立して水素または置換もしくは非置換アルキルである。R3は独立して置換または非置換のアルキルである。R5は独立してハロゲン、−CN、−CXa 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、−CO2H、または置換もしくは非置換(C1−C6)アルキルである。R6は独立してハロゲン、−CN、−CXb 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または−CO2Hである。L1は独立して結合または置換もしくは非置換のアルキレンである。シンボルz1は独立して0から4の整数である。シンボルz2は独立して0から5の整数である。シンボルXaおよびXbは独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである。
第二の態様において、薬剤的に許容できる賦形剤および本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)およびその実施形態)を含む医薬組成物が提供される。
第三の態様において、対象に有効量の本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)およびその実施形態)を投与することを含む、治療を必要とする対象におけるがんの治療法が提供される。
第四の態様において、RETキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼを有効量の本明細書に記載の化合物(例えば、式(I)〜(XVIII)およびその実施形態)と接触させることを含む、RETキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼの活性を低減させる方法が提供される。
第五の態様において、AXLキナーゼを有効量の本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)およびその実施形態)と接触させることを含む、AXLキナーゼの活性を低減させる方法が提供される。
図1:ショウジョウバエMEN2Bモデルにおける最適治療指数のスクリーニングにより、多重薬理学的(polypharmacological)キナーゼ阻害剤が得られた。A.蛹(x)および成体(y)として生存した胚(n)の数に基づいて、RetMEN2B誘導性の発生阻止および動物全身毒性(whole animal toxicity)の抑制をスコア化した。薬剤を餌に混ぜて、幼虫期からハエに与えた。B.蛹(x/n)および成体(y/n)に対して決定された対照または薬剤処理したハエの生存率。スクリーニングからAD57が最も優良な単剤のヒット(the best single-agent hit)として浮上した。C.ptc>dRetMEN2B成体は胸背板欠損、例えば過剰な剛毛(アステリスク)および小楯板欠損(角括弧)を示し;対照(+DMSO)は非孵化成体として死亡した。これらの欠損を、AD57は強く抑制し、一方ソラフェニブ(SF)は弱く抑制して、完全に孵化した成体をもたらした。 D.構造−活性の関連性は、単独のRet阻害がMEN2Bハエをレスキューするのには不充分であることを示している。Retキナーゼドメインの精製形態に対して、50%抑制濃度(IC50)を決定した。E.一連のAD化合物は広域なキナーゼ阻害プロファイルを示した。臨床における(*)、および既知のキナーゼ阻害剤を比較のために示す。 図2:AD57はMEN2B表現型をレスキューする。A.いくつかのキナーゼ阻害剤の中で、AD57は、MZ−CRC−1(MEN2B)癌細胞株の生存率に対して最も強力な阻害を示した(SF=ソラフェニブ、VD=バンデタニブ)。B.AD57単独は、TT(MEN2)細胞株の生存率に対しても最も強力な阻害を示した。C.AD57は、TT細胞を移植したビヒクル処置ヌードマウスと比較して、腫瘍進行を3倍近く低減した。示される数値は10匹の動物の中央値である。D.AD57処置したTT細胞移植ヌードマウスおよびビヒクル処置したTT細胞移植ヌードマウスの体重測定値。示される数値は10匹の動物の中央値である。 図3:AD57による複数経路阻害は、ハエにおけるdRet駆動表現型を軽減する。A.発癌性のRetMEN2Bにより活性化されるシグナル経路の部分的な列挙。B.インビトロにおけるキナーゼ阻害プロファイル(%)(左)、ショウジョウバエレスキューのレベル(右)を、いくつかの阻害剤について示す。AD57のみが3つ全ての経路を有意に阻害する。ツリーは、キナーゼ阻害率(%)の階層クラスタリングに基づく、化合物の類似度を示している。C.ptc>dRetMEN2B翼状細胞(GFP+)は基底に潜り(矢印)、隣接する野生型組織に浸潤した;ホスホ−Src(上端近くの灰色のスポットがpSrc標識の灰色と一致)が基底浸潤の前面(アステリスク)で現れた。これらの表現型はAD57によって強力に抑制されたが、AD36、PP121、またはAD58によっては抑制されなかった。 D.広範なRetMEN2B発現により、異所的な翅脈(矢印)がもたらされたが、これは、Ras経路シグナル伝達の活性が非常に高いことの反映である。翅欠損はAD57によって抑制され、AD58によって増強された。erk/rolled(erk−/+)の機能的コピーの1つを除去することにより、、AD57およびAD58によるレスキューは増強された。E.パネルCに示されるデータの定量化。翅脈表現型がAD58によっては増強され、AD57によっては抑制されたこと;erkの減少によって両方が抑制されたことに注意されたい。各処理の下で分析された翅の数はグラフの右側に示される。 図4:抗標的Torを介したRas経路のフィードバック発現上昇。A.tor遺伝子量の減少により、AD57処理dRetMEN2BハエおよびAD58処理dRetMEN2Bハエの両方の生存率は低下した。逆に、erk遺伝子量(erk−/+)の減少により、両方の生存率は増強した。対照(ptc>dRetMEN2B)またはerk−/+ハエにおける、特定のMEK阻害剤単独、AZD6244での処理は、AD57処理ハエと比較して生存率をレスキューしなかった。このことは、そのRas経路抑制レベルが最適に近いことを示している。S6K−/+の低減はAD58処置からの毒性を一部緩和した。 B.AD58による野生型ハエの生存率の減少は、ソラフェニブまたはAZD6244の同時投与により緩和された。C.torの低減は、AD58介在性浸潤(アステリスク、矢印)および過剰増殖を強力に増強した(図2Aと比較)。上段の画像は、翅原基上皮の深さ方向全体に及ぶ共焦点像のZ−seriesオーバーレイを表し;下段のパネルは外側再建を表している。D.ptc>dRetMEN2B、tor−/+成体における翅欠損は、AD58によってさらに増強された。 E.ptc>dRetMEN2B表現型の定量化。ptc境界(図4C、アステリスク)から離れて再配置されたGFP標識細胞の単一/群のスコア化により、浸潤を証明した。基底遊走(Basal migration)を頂端膜側の刻み目としてスコア化した(図2B、矢印参照)。増殖をptc境界の有意な広がりとしてスコア化した。各条件下で分析された翅の数を角括弧内に示す。F.AD58およびソラフェニブで同時に処理することにより、dRetMEN2B−形質転換細胞の遊走を阻止した。AD58(図2B)またはソラフェニブ単独の同様の用量での処理は遊走を抑制しなかった。 図5:釣り合いのとれたキナーゼ多重薬理学(polypharmacology)によって、最適な有効性および毒性が得られる。A.AD57誘導体であるAD80およびAD81の化学構造、並びに1μMでの、関連標的のそれらの阻害率(%)。AD57およびAD58と異なり、両阻害剤はmTORに対する有意な阻害活性に欠いている。B.AD80およびAD81はAD57と比較して向上したレスキューを示した。C.dRetMEN2細胞(矢印)の基底遊走および基底ホスホ−Src(アステリスク)は、AD80によって強力に阻止された。D.erk遺伝子量(erk−/+)の低減はAD57の生存を増強したが、AD80の生存は増強しなかった。このことは、ERKフィードバックループがAD80によって変化を受けなかったこと、およびErkが最適に抑制されたことを示している。 E.765>dRetMEN2B依存性の余分な翅脈表現型はAD80によって強力にレスキューされた。F.翅欠損の定量化により、AD80が与える有効性の向上を示す。各処理において分析された翅の数を、グラフの右側に示す。 G.dRetMEN2B遺伝子導入ハエにおける一連のAD化合物の分化結果を説明するための概要およびモデルAD80の多重薬理学的プロファイルは3つの重要な経路に最も良好に働き、最適な治療指数を与える。 チロシンキナーゼについての選択的スクリーニング阻害データ(Select Screen Inhibition Data)。キナーゼ活性の阻害率(%)。暗灰色は80%超の阻害であり、白色は40〜80%の阻害であり、薄灰色は40%未満の阻害である。ハッシュされたボックスは有用なデータが得られなかったことを示している。完全なアッセイ条件はwww.invitrogen.com/kinaseprofilingに記されている。 同上。 同上。 セリントレオニンキナーゼについての選択的スクリーニング阻害データ。キナーゼ活性の阻害率(%)。暗灰色は80%超の阻害であり、白色は40〜80%の阻害であり、薄灰色は40%未満の阻害である。ハッシュされたボックスは有用なデータが得られなかったことを示している。完全なアッセイ条件はwww.invitrogen.com/kinaseprofilingに記されている。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 脂質キナーゼの選択的スクリーニング阻害データ。キナーゼ活性の阻害率(%)。暗灰色は80%超の阻害であり、白色は40〜80%の阻害であり、薄灰色は40%未満の阻害である。ハッシュされたボックスは有用なデータが得られなかったことを示している。完全なアッセイ条件はwww.invitrogen.com/kinaseprofilingに記されている。 AD57はII型キナーゼ阻害剤である。 c−SRCに結合したAD57のX線結晶構造(PDB ID:3EL8)。ATPを構造的オーバーレイに基づいてモデル化した。 図10:キナーゼプロファイリングデータに基づく阻害剤のクラスタリング。A.データセット全体には、15種の阻害剤(1μM)を、それぞれ222種のキナーゼに対して試験した、合計3330のデータポイントが含まれる。阻害剤名の省略形には、Gefit(ゲフィチニブ)、Erlot(エルロチニブ)、BIRB(BIRB−790)、Imat(イマチニブ)、Dasa(ダサチニブ)、Soraf(ソラフェニブ)、Sunit(スニチニブ)、およびStaur(スタウロスポリン)が含まれる。ツリーは、キナーゼ阻害率の階層クラスタリングに基づく化合物の類似度を示している。 同上。 同上。 同上。 同上。 キナーゼの一部についての選択性プロファイル。RET、ABL1、およびEGFRのゲートキーパー変異対立遺伝子は、それぞれV804L、T315IおよびT790Mである。 MEN2(TT)異種移植モデルにおける腫瘍増殖に対するAD57、AD80およびバンデタニブの効果の概要。記載の条件下でTT甲状腺がん細胞を胸腺欠損nu/nuマウスの右脇腹に皮下移植した。腫瘍確立の後、強制経口投与で薬剤を投与した(5日間ON/2日間OFFのスケジュール)。デジタルノギスを用いて腫瘍を測定した。実験Aは、図2Bからの開始点データおよびエンドポイントデータを列挙している。実験Bは、図17からの開始点データおよびエンドポイントデータを列挙している。VDはバンデタニブである。 AD57による複数経路阻害は、ハエにおけるdRet駆動表現型を軽減する。幼生の翅上皮のZ−series共焦点像。対照組織は接合部における頂端のホスホ−Src発現(標識)を示す。ptc>dRetMEN2B翼状細胞(GFP+)は基底に移動し(矢印)、隣接する野生型組織に浸潤し;ホスホ−Srcは基底浸潤の前面(アステリスク)に現れた。これらの表現型はAD57によって強力に抑制されたが、AD36、AD58、またはバンデタニブ(VD)によっては抑制されなかった。 釣り合いのとれたキナーゼ多重薬理学によって、最適な有効性および毒性が得られる。dRetMEN2B遺伝子導入ハエにおける一連のAD化合物の分化結果を説明するためのモデル。阻害剤によって遮断される経路の構成要素はボックスで囲まれており、結果として生じる流れは薄灰色の線/矢印で示される。灰色の標的は有効性に寄与し、一方、抗標的dTor(白文字に灰色のボックス)の阻害はRas経路の活性化過剰に繋がり、MEN2モデルにおいて高い毒性を引き起こす。AD80の多重薬理学的プロファイルは3つの重要な経路に最も良好に働き、高い薬効および最適な治療指数を与える。 AD57様小分子の一般化学式。ヒンジ結合部(hinge binder)は、アデニンにより作られるものに類似した、キナーゼドメインヒンジにおける水素結合相互作用を模倣している。アロステリック部位エレメントは、保存的なDFG三連構造の移動によって形成されるアロステリックポケット内で結合する。 対照および薬剤処理した野生型ハエ(WT)の生存率。胚の総数(下の括弧内に表示)から生存したWT蛹および成体の比率を棒グラフ(蛹は左、成体は右)として表す。 薬剤処理ハエのレスキューおよび免疫ブロット解析。(上)表示される薬剤処理を受けたWTおよびptc>RetMEN2Bハエの生存率を示す。薬剤レスキューを生存可能な蛹および成体の割合としてスコア化した(蛹は左、成体は右)。(下)同一の条件下で、薬剤処理の3日後に、幼生期のハエを回収した。1条件につきおよそ10の成虫原基を単離し、細胞溶解させた。泳動ゲル前の等量タンパク質ローディングをブラッドフォードアッセイでアッセイした。細胞抽出物を免疫ブロットして表示のタンパク質を検出した。 RetMEN2Bハエにおける、異所的な翅型および翅脈形成の調節。翅全体に渡るRetMEN2Bの発現は異所的な翅欠損をもたらし、これは、量を増加させてゆくバンデタニブ(A)での処理によって抑制されなかった。一方、AD57による翅のレスキューはdTorの遺伝子量を低減させることにより逆行した(2つの例をBに示す)。アステリスクは異所的な翅脈および肥厚増加を示しており、その両方は過剰なerk活性のマーカーである。dRetMEN2B依存性翅表現型はAD57処理により抑制され(図3D);対照的にバンデタニブはほとんど効果を示さなかった(図17B)。dTorの遺伝子量の低減により翅脈パターンに対するAD57の有効性が低減されたが(図17B)、このことは、dTorを低減させることによりErk活性が増加することを示している。 図18:AD80は培養下およびマウス異種移植モデルにおいて腫瘍増殖を阻害する。A.MEN2B(MZ)甲状腺がん細胞を表示濃度の各阻害剤で処理し(7日間)、細胞生存率をMTTアッセイによって定量化した。B.MEN2A(TT)甲状腺がん細胞を表示濃度の各阻害剤で処理し(7日間)、細胞生存率をMTTアッセイによって定量化した。C.AD80およびバンデタニブ(VD)は腫瘍進行を、ビヒクル処置したTT細胞移植ヌードマウスと比較して、それぞれ3.1倍および1.9倍低減した。腫瘍容積の変化をマウスごとに算出した。示される数値は1群あたりの増減率中央値である。ビヒクル処理マウスおよび薬剤処置マウスについて、それぞれ20匹および10匹の動物を解析した。D.AD80処置、バンデタニブ(VD)処置およびビヒクル処置TT細胞移植ヌードマウスの体重測定値。示される数値は、それぞれビヒクル処置マウスおよび薬剤処置マウスについての、20匹および10匹の動物の中央値である。 AD57およびAD80は細胞死を誘導する。MEN2A(TT)およびMEN2B(MZ)甲状腺がん細胞を、最終濃度2μMの表示の薬剤で3日間処理した。細胞溶解液をアポトーシスのタンパク質マーカーに対して免疫ブロットした。バンデタニブ(vand.)を比較のために含めた。 AD36、AD57、AD58、およびAD80は、RET駆動癌細胞株の中で、強力な阻害剤となる。A. MEN2B(MZ)およびB. MEN2A(TT)甲状腺がん細胞を、表示濃度の薬剤で処理した。処理の1時間後、細胞を回収し、免疫ブロットにより表示のタンパク質を検出するために、溶解液を作製した。VD=バンデタニブ;SF=ソラフェニブ。 同上。 AXL阻害剤処理による獲得耐性の克服。ER4細胞(エルロチニブ処理に耐性があるHCC827細胞のER4亜系)における、エルロチニブ+AD57、AD80、またはAD81。レジェンド:菱形シンボルはDMSO対照、四角シンボルは0.1μMの化合物、三角シンボルは1μMの化合物、xシンボルは10μMの化合物、全てエルロチニブと併用。AD57およびAD80はER4細胞において、エルロチニブに対する感受性を用量依存的に与える。 同上。 同上。 EGFRおよびAXL阻害の組み合わせによるアポトーシスの誘導。ER4細胞(エルロチニブ処理に耐性があるHCC827細胞のER4亜系)を0.5×106細胞/条件で播種。24時間の薬剤暴露。PARP切断誘導およびBIM誘導によりアポトーシスを測定。Eはエルロチニブ、AD57は1μM、AD80は1μM、AD81は10μM。エルロチニブと組み合わせたAD57またはAD80に24時間暴露することにより、ER4細胞におけるアポトーシスは増強される。 表示化合物での処理の96時間後の細胞のATP含量を、CellTiterGloに基づく増殖アッセイにより測定する。TPC1細胞を96ウェルプレートに1000細胞/ウェルで播種し、10%FBSを補充した増殖培地中で増殖させた。TPC1細胞はRET融合タンパク質CCDC6−RETを発現する患者由来の甲状腺がん細胞である。AD80、AD81およびAD57のIC50値は0.1〜0.5μMの範囲内である。AD80は菱形、AD81は灰色の四角、AD57は三角、バンデタニブは黒色の四角である。 TPC1細胞の全細胞溶解液を、表示濃度および所与の時点におけるAD80処理の後に抽出した。TPC1細胞を、6cmディッシュ内の10%FBS補充増殖培地中、70〜80%コンフルエンスで増殖させた。AD80処理により、10nM未満の低ナノモル濃度で、RET融合タンパク質の脱リン酸化が引き起こされる。RETの阻害は下流のシグナル伝達(PI3K、MAPK)の脱リン酸化をもたらす。 TPC1細胞を、6ウェルディッシュ内の10%FBS補充増殖培地中、70〜80%コンフルエンスで増殖させた。TPC1細胞を、AD80、MEK阻害剤PD325901または両阻害剤の組み合わせのいずれかで、表示濃度で72時間処理した。フローサイトメトリーに基づくアネキシンV/PI陽性細胞の計数を用いて、アポトーシスの誘導を測定した。AD80単独処理ではアポトーシスの誘導は起こらないが、AD80とMEK阻害剤PD325901の組み合わせではアポトーシスの強い誘導が起こる。
A. 定義
本明細書で使用される略語は、化学分野および生物学分野の範囲におけるそれらの通常の意味を有する。本明細書に記載される化学構造および式は、化学分野において既知の化学結合価(chemical valency)の標準規則に従って構築される。
置換基が左から右に書かれるそれらの慣習的な化学式によって指定される場合、それらは構造が右から左に書かれることにより得られるであろう化学的に同一の置換基をも等しく包含し、例えば、−CH2O−は−OCH2−と等しい。
「アルキル」という用語は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記しない限り、直鎖状(すなわち、非分岐鎖状)もしくは分岐鎖状の炭素鎖(または炭素)、またはそれらの組み合わせを意味し、その炭素鎖は、完全飽和でも、一不飽和でも多価不飽和でもよく、ジラジカルおよび多価ラジカルを含むことができ、指定される炭素原子数を有する(すなわち、C1−C10は1〜10個の炭素を意味する)。飽和炭化水素ラジカルの例としては、限定はされないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、(シクロヘキシル)メチル;例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等の相同体および異性体等の基が挙げられる。不飽和アルキル基は一つまたは複数の二重結合または三重結合を有するアルキル基である。不飽和アルキル基の例としては、限定はされないが、ビニル、2−プロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、エチニル、1−および3−プロピニル、3−ブチニル、並びにより高級な相同体および異性体が挙げられる。アルコキシは、酸素リンカー(−O−)を介して分子の残りに結合したアルキルである。
「アルキレン」という用語は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記しない限り、アルキルから派生した二価のラジカルを意味し、例えば、限定はされないが、−CH2CH2CH2CH2−である。典型的にアルキル(またはアルキレン)基は1〜24個の炭素原子を有するが、10個以下の炭素原子を有するアルキル(またはアルキレン)基が本発明には好ましい。「低級アルキル」または「低級アルキレン」は、一般的には8個以下の炭素原子を有する、より短い鎖状アルキルまたはアルキレン基である。「アルケニレン」という用語は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記しない限り、アルケンから派生した二価のラジカルを意味する。
「ヘテロアルキル」という用語は、それ自体または別の用語との組み合わせで、特に明記しない限り、少なくとも1個の炭素原子並びにO、N、P、Si、およびSからなる群から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含み、窒素原子および硫黄原子は所望により酸化されていてもよく、窒素ヘテロ原子は所望により四級化されていてもよい、安定な直鎖もしくは分岐鎖、またはそれらの組み合わせを意味する。ヘテロ原子O、N、P、S、およびSiは、ヘテロアルキル基のいかなる内部位置に配置されていてもよく、あるいは、そのアルキル基が分子の残りに結合する位置に配置されていてもよい。例としては、限定はされないが、−CH2−CH2−O−CH3、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−CH2−N(CH3)−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2−CH2、−S(O)−CH3、−CH2−CH2−S(O)2−CH3、−CH=CH−O−CH3、−Si(CH33、−CH2−CH=N−OCH3、−CH=CH−N(CH3)−CH3、−O−CH3、−O−CH−2−CH3、および−CNが挙げられる。ヘテロ原子は2または3個まで連続していてもよく、例えば、−CH2−NH−OCH3および−CH2−O−Si(CH33等である。
同様に、「ヘテロアルキレン」という用語は、それ自体または別の置換基の一部として、特に明記しない限り、ヘテロアルキルから派生した二価のラジカルを意味し、例えば、限定はされないが、−CH2−CH2−S−CH2−CH2−および−CH2−S−CH2−CH2−NH−CH2−である。ヘテロアルキレン基において、ヘテロ原子が鎖の終端の一方または両方を占有していてもよい(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノ等)。またさらに、アルキレンおよびヘテロアルキレン連結基においては、連結基の式が書かれる方向によって連結基のいかなる配向性も意図されない。例えば、式−C(O)2R’−は、−C(O)2R’−および−R’C(O)2−の両方を表す。上記の通り、ヘテロアルキル基には、本明細書で使用される場合、ヘテロ原子を介して分子の残りに結合したヘテロアルキル基(例えば−C(O)R’、−C(O)NR’、−NR’R’’、−OR’、−SR’、および/または−SO2R’)が含まれる。特定のヘテロアルキル基(例えば−NR’R’’等)の記載に続いて「ヘテロアルキル」が記載される場合、当然のことながら、そのヘテロアルキルおよび−NR’R’’という用語に重複性はなく、すなわち相互排他的である。むしろ、その特定のヘテロアルキル基は、明確さを加えるために記載される。従って、「ヘテロアルキル」という用語は、本明細書においては、特定のヘテロアルキル基(例えば−NR’R’’等)を排除するものと解釈されるべきではない。
「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」という用語は、それら自身または他の用語との組み合わせにおいて、特に明記しない限り、「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環式形態(cyclic version)をそれぞれ意味する。さらに、ヘテロシクロアルキルにおいては、その複素環が分子の残りに結合する位置を、ヘテロ原子が占有していてもよい。シクロアルキルの例としては、限定はされないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、シクロヘプチル等が挙げられる。ヘテロシクロアルキルの例としては、限定はされないが、1−(1,2,5,6−テトラヒドロピリジル)、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−モルホリニル、3−モルホリニル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロチエン−2−イル、テトラヒドロチエン−3−イル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル等が挙げられる。「シクロアルキレン」および「ヘテロシクロアルキレン」は、単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれ、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルから派生した二価のラジカルを意味する。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、それら自体がまたは別の置換基の一部として、特に明記しない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意味する。さらに、「ハロアルキル」等の用語には、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルが含まれることが意図される。例えば、「ハロ(C1−C4)アルキル」という用語には、限定はされないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、4−クロロブチル、3−ブロモプロピル等が含まれる。
「アシル」という用語は、特に明記しない限り、−C(O)Rを意味し、ここで、Rは置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、または置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
「アリール」という用語は、特に明記しない限り、多価不飽和の、芳香族の、炭化水素置換基を意味し、該置換基は、単環であっても、縮合された(すなわち、縮合環アリール)もしくは共有結合された複数環(好ましくは1〜3個の環)であってもよい。縮合環アリールは、縮合環のうちの少なくとも1つがアリール環である、縮合した複数の環を指す。「ヘテロアリール」という用語は、N、O、またはS等の少なくとも1つのヘテロ原子を含有するアリール基(または環)を指し、ここで、該窒素および硫黄原子は酸化されていてもよく、該窒素原子は四級化されていてもよい。従って、「ヘテロアリール」という用語には、縮合環ヘテロアリール基(すなわち、縮合環のうち少なくとも1つが芳香族複素環である、縮合した複数の環)が含まれる。5,6−縮合環ヘテロアリーレンは、一方の環が5員であり、もう一方の環が6員であり、少なくとも1つの環がヘテロアリール環である、縮合した2つの環を指す。同様に、6,6−縮合環ヘテロアリーレンは、一方の環が6員であり、もう一方の環が6員であり、少なくとも1つの環がヘテロアリール環である、縮合した2つの環を指す。さらに、6,5−縮合環ヘテロアリーレンは、一方の環が6員であり、もう一方の環が5員であり、少なくとも1つの環がヘテロアリール環である、縮合した2つの環を指す。ヘテロアリール基は炭素またはヘテロ原子を介して分子の残りに結合することができる。アリール基およびヘテロアリール基の非限定例には、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンゾイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリル、および6−キノリルが含まれる。上記のアリール環系およびヘテロアリール環系のそれぞれに対する置換基は、下記の許容できる置換基の群から選択される。「アリーレン」および「ヘテロアリーレン」は、単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれアリールおよびヘテロアリールから派生した、二価のラジカルを意味する。
縮合環ヘテロシクロアルキル−アリールは、ヘテロシクロアルキルと縮合したアリールである。縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリールは、ヘテロシクロアルキルと縮合したヘテロアリールである。縮合環ヘテロシクロアルキル−シクロアルキルは、シクロアルキルと縮合したヘテロシクロアルキルである。縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロシクロアルキルは、別のヘテロシクロアルキルと縮合したヘテロシクロアルキルである。縮合環ヘテロシクロアルキル−アリール、縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロアリール、縮合環ヘテロシクロアルキル−シクロアルキル、または縮合環ヘテロシクロアルキル−ヘテロシクロアルキルは、それぞれ独立して、非置換であってもよいし、本明細書に記載の一つまたは複数の置換基で置換されていてもよい。
「オキソ」という用語は、本明細書で使用される場合、炭素原子と二重結合した酸素を意味する。
「アルキルスルホニル」という用語は、本明細書で使用される場合、式−S(O2)−R’を有する部分を意味し、式中R’は上記定義の置換または非置換アルキル基である。R’は特定の数の炭素を有することができる(例えば、「C1−C4アルキルスルホニル」)。
上記用語(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」、および「ヘテロアリール」)のそれぞれには、示されるラジカルの置換形態および非置換形態の両方が含まれる。各種ラジカルに対し好ましい置換基は以下に記載される。
アルキルラジカルおよびヘテロアルキルラジカル(例えば、アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルとしばしば称される基)に対する置換基は、0〜(2m’+1)(式中、m’はそのようなラジカル中の炭素原子の総数である)の範囲の数で、限定はされないが、−OR’、=O、=NR’、=N−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO2R’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)2R’、−NR−C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、−NR−C(NR’R’’)=NR’’’、−S(O)R’、−S(O)2R’、−S(O)2NR’R’’、−NRSO2R’、−NR’NR’’R’’’、−ONR’R’’、−NR’C=(O)NR’’NR’’’R’’’’、−CN、−NO2から選択される種々の基のうちの一つまたは複数であり得る。R、R’、R’’、R’’’、およびR’’’’はそれぞれ、好ましくは、独立して、水素、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール(例えば、1〜3個のハロゲンで置換されたアリール)、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキル、アルコキシ、またはチオアルコキシ基、またはアリールアルキル基を指す。例えば、本発明の化合物が2つ以上のR基を含む場合、これらの基のうち2つ以上が存在する場合に各R’、R’’、R’’’、およびR’’’’基が選択されるのと同様に、各R基は独立して選択される。R’およびR’’が同一の窒素原子に結合している場合、それらはその窒素原子と結合することで、4員、5員、6員、または7員の環を形成することができる。例えば、−NR’R’’には、限定はされないが、1−ピロリジニルおよび4−モルホリニルが含まれる。置換基に関する以上の記述から、当業者には理解されるところであるが、「アルキル」という用語には、ハロアルキル(例えば、−CF3および−CH2CF3)およびアシル(例えば、−C(O)CH3、−C(O)CF3、−C(O)CH2OCH3等)等の水素基以外の基に結合した炭素原子を含む基が包含されることが意図されている。
アルキルラジカルに関して記載された置換基と同様に、アリール基およびヘテロアリール基に対する置換基は様々であり、0から芳香環系上の自由原子価(open valence)の総数までの範囲の数で、例えば、−OR’、−NR’R’’、−SR’、−ハロゲン、−SiR’R’’R’’’、−OC(O)R’、−C(O)R’、−CO2R’、−CONR’R’’、−OC(O)NR’R’’、−NR’’C(O)R’、−NR’−C(O)NR’’R’’’、−NR’’C(O)2R’、−NR−C(NR’R’’R’’’)=NR’’’’、−NR−C(NR’R’’)=NR’’’、−S(O)R’、−S(O)2R’、−S(O)2NR’R’’、−NRSO2R’、−NR’NR’’R’’’、−ONR’R’’、−NR’C=(O)NR’’NR’’’R’’’’、−CN、−NO2、−R’、−N3、−CH(Ph)2、フルオロ(C1−C4)アルコキシ、およびフルオロ(C1−C4)アルキルから選択され;式中、R’、R’’、R’’’、およびR’’’’は、独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択されることが好ましい。例えば、本発明の化合物が2つ以上のR基を含む場合、これらの基のうち2つ以上が存在する場合に各R’、R’’、R’’’、およびR’’’’基が選択されるのと同様に、各R基は独立して選択される。
ヘテロアリール基置換基は、環ヘテロ原子の窒素に結合した−O-であってもよい。
所望により、2つ以上の置換基が結合することで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキル基を形成していてもよい。そのようないわゆる環形成置換基は、典型的には、必須ではないと考えられており、環の基底構造に結合して存在する。一実施形態において、環形成置換基は、基底構造の隣接し合う員に結合している。例えば、環基底構造の隣接し合う員に結合した2つの環形成置換基は、縮合環構造を形成する。別の実施形態において、環形成置換基は、基底構造の単一の員に結合している。例えば、環基底構造の単一の員に結合した2つの環形成置換基は、スピロ環式構造を形成する。さらに別の実施形態において、環形成置換基は、基底構造の隣接していない員に結合している。
アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうち2つは、所望により、式−T−C(O)−(CRR’)q−U−の環を形成していてもよく、式中、TおよびUは独立して−NR−、−O−、−CRR’−、または単結合であり、qは0〜3の整数である。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうち2つは、所望により、式−A−(CH2r−B−の置換基で置換されていてもよく、式中、AおよびBは独立して−CRR’−、−O−、−NR−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、−S(O)2NR’−、または単結合であり、rは1〜4の整数である。そのようにして形成された新しい環の単結合の1つは、所望により、二重結合で置換されていてもよい。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子上の置換基のうち2つは、所望により、式−(CRR’)s−X’−(C’’R’’R’’’)d−の置換基で置換されていてもよく、式中、sおよびdは独立して0〜3の整数であり、X’は−O−、−NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−、または−S(O)2NR’−である。置換基R、R’、R’’、およびR’’’は、独立して水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択されることが好ましい。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」または「環ヘテロ原子」という用語には、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)、およびケイ素(Si)が含まれることが意図される。
「置換基」は、本明細書で使用される場合、以下の部分から選択される基を意味する:
(A)−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、オキソ、−COOH、−CONH2、−NO、−C(O)H、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、並びに
(B)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール:
(i)オキソ、−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、−COOH、−CONH2、−NO、−C(O)H、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、並びに
(ii)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール:
(a)オキソ、−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、−COOH、−CONH2、−NO、−C(O)H、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、並びに
(b)以下から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール:
オキソ、−OH、−NH2、−SH、−CN、−CF3、−NO2、−COOH、−CONH2、−NO、−C(O)H、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、および非置換ヘテロアリール。
「大きさが限定された置換基」は、本明細書で使用される場合、「置換基」に関する上記の全置換基から選択され、それぞれの置換または非置換アルキルが置換または非置換C1−C20アルキルであり、それぞれの置換または非置換ヘテロアルキルが置換または非置換2〜20員ヘテロアルキルであり、それぞれの置換または非置換シクロアルキルが置換または非置換C3−C8シクロアルキルであり、それぞれの置換または非置換ヘテロシクロアルキルが置換または非置換3〜8員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれの置換または非置換アリールが置換または非置換6〜14員アリール(例えば6員アリール)であり、それぞれの置換または非置換ヘテロアリールが置換または非置換5〜14員ヘテロアリール(例えば5または6員ヘテロアリール)である、置換基を意味する。
「低級置換基」は、本明細書で使用される場合、「置換基」に関する上記の全置換基から選択され、それぞれの置換または非置換アルキルが置換または非置換C1−C8アルキルであり、それぞれの置換または非置換ヘテロアルキルが置換または非置換2〜8員ヘテロアルキルであり、それぞれの置換または非置換シクロアルキルが置換または非置換C3−C7シクロアルキルであり、それぞれの置換または非置換ヘテロシクロアルキルが置換または非置換3〜7員ヘテロシクロアルキルであり、それぞれの置換または非置換アリールが置換または非置換6〜10員アリール(例えば6員アリール)であり、それぞれの置換または非置換ヘテロアリールが置換または非置換5〜10員ヘテロアリール(例えば5または6員ヘテロアリール)である、置換基を意味する。
いくつかの実施形態において、本明細書の化合物中に記載されるそれぞれの置換された基は、少なくとも1つの置換基で置換されている。より具体的には、いくつかの実施形態において、本明細書の化合物中に記載される置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレンはそれぞれ、少なくとも1つの置換基で置換されている。他の実施形態において、これらの基のうちの少なくとも1つまたは全ては、少なくとも1つの大きさが限定された置換基で置換されている。他の実施形態において、これらの基のうちの少なくとも1つまたは全ては、少なくとも1つの低級置換基で置換されている。
本明細書の化合物の他の実施形態において、それぞれの置換もしくは非置換アルキルは置換もしくは非置換C1−C20アルキルであってもよく、それぞれの置換もしくは非置換ヘテロアルキルは置換もしくは非置換2〜20員ヘテロアルキルであり、それぞれの置換もしくは非置換シクロアルキルは置換もしくは非置換C3−C8シクロアルキルであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは置換もしくは非置換3〜8員ヘテロシクロアルキルであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換アリールは置換もしくは非置換6〜14員アリール(例えば6員アリール)であり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロアリールは置換もしくは非置換5〜14員ヘテロアリール(例えば5または6員ヘテロアリール)である。本明細書の化合物のいくつかの実施形態において、それぞれの置換もしくは非置換アルキレンは置換もしくは非置換C1−C20アルキレンであり、それぞれの置換もしくは非置換ヘテロアルキレンは置換もしくは非置換2〜20員ヘテロアルキレンであり、それぞれの置換もしくは非置換シクロアルキレンは置換もしくは非置換C3−C8シクロアルキレンであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンは置換もしくは非置換3〜8員ヘテロシクロアルキレンであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換アリーレンは置換もしくは非置換6〜14員アリーレン(例えば6員アリーレン)であり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロアリーレンは置換もしくは非置換5〜14員ヘテロアリーレン(例えば5または6員ヘテロアリーレン)である。
いくつかの実施形態において、それぞれの置換もしくは非置換アルキルは置換もしくは非置換C1−C8アルキルであり、それぞれの置換もしくは非置換ヘテロアルキルは置換もしくは非置換2〜8員ヘテロアルキルであり、それぞれの置換もしくは非置換シクロアルキルは置換もしくは非置換C3−C7シクロアルキルであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは置換もしくは非置換3〜7員ヘテロシクロアルキルであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換アリールは置換もしくは非置換6〜10員アリール(例えば6員アリール)であり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロアリールは置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリール(例えば5または6員ヘテロアリール)である。いくつかの実施形態において、それぞれの置換もしくは非置換アルキレンは置換もしくは非置換C1−C8アルキレンであり、それぞれの置換もしくは非置換ヘテロアルキレンは置換もしくは非置換2〜8員ヘテロアルキレンであり、それぞれの置換もしくは非置換シクロアルキレンは置換もしくは非置換C3−C7シクロアルキレンであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンは置換もしくは非置換3〜7員ヘテロシクロアルキレンであり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換アリールは置換もしくは非置換6〜10員アリーレン(例えば6員アリーレン)であり、および/またはそれぞれの置換もしくは非置換ヘテロアリールは換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリーレン(例えば5または6員ヘテロアリーレン)である。いくつかの実施形態において、化合物は下記の実施例部分に記載の化学種である。
「薬剤的に許容できる塩」という用語には、本明細書に記載の化合物上に存在する特定の置換基に応じて、比較的毒性のない酸または塩基を持ちいて調製される、活性化合物の塩が含まれることが意図される。本発明の化合物が比較的酸性の官能基(functionality)を含有する場合、そのような化合物の中性形態を、純粋なまたは安定な不活性溶媒中の充分な量の所望の塩基と接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。薬剤的に許容できる塩基付加塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ、もしくはマグネシウムの塩、または同様の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、そのような化合物の中性形態を、純粋なまたは安定な不活性溶媒中の充分な量の所望の酸と接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。薬剤的に許容できる酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素酸、リン酸、リン酸一水素酸、リン酸二水素酸、硫酸、硫酸一水素酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸等の無機酸に由来する塩、および酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、メタンスルホン酸等の比較的毒性のない有機酸に由来する塩が挙げられる。アルギン酸(arginate)等のアミノ酸の塩、およびグルクロン酸またはガラクツロン酸(galactunoric acid)等の有機酸の塩も含まれる(例えば、Berge et al., "Pharmaceutical Salts", Journal of Pharmaceutical Science, 1977, 66, 1-19参照)。ある特定の本発明の化合物は、本化合物の塩基付加塩または酸付加塩のどちらへの変換も可能にする、塩基性官能基および酸性官能基の両方を含有する。
従って、本発明の化合物は、薬剤的に許容できる酸等と一緒の塩として存在していてもよい。本発明にはそのような塩が含まれる。そのような塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩(例えば、(+)−酒石酸塩、(−)−酒石酸塩、またはラセミ混合物を含むそれらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩、およびグルタミン酸等のアミノ酸との塩が挙げられる。これらの塩は、当業者に既知の方法により調製することができる。
塩を塩基または酸と接触させ、常法により親化合物を単離することによって、本化合物の中性形態が再生されることが好ましい。本化合物の親形態は、特定の物理的性質(例えば極性溶媒中の溶解性)において種々の塩形態と異なる。
塩形態に加えて、本発明はプロドラッグ形態の化合物を提供する。本明細書に記載の化合物のプロドラッグは、生理条件下で容易に化学変化を起こして、本発明の化合物を与える化合物である。さらに、プロドラッグは、生体外環境における化学的または生化学的手法により本発明の化合物に変換することができる。例えば、プロドラッグは、適切な酵素または化学試薬を含む経皮パッチリザーバー中に配置した場合に、本発明の化合物にゆっくりと変換することができる。
本発明の特定の化合物は、非溶媒和形態および溶媒和形態(例えば水和形態)で存在することができる。一般的に、溶媒和形態は非溶媒和形態と等価であり、本発明の範囲内に包含される。本発明の特定の化合物は、複数の結晶形または非晶形で存在することができる。一般的に、全ての物理的形態が、本発明に基づいて企図される用途にとって等価であり、本発明の範囲内にあることが意図される。
本明細書で使用される場合、「塩」という用語は、本発明の方法で使用される化合物の酸塩または塩基塩を指す。許容できる塩を説明する例は、鉱酸(塩酸、臭化水素酸、リン酸等)の塩、有機酸(酢酸、プロピオン酸、グルタミン酸、クエン酸等)の塩、四級アンモニウム(ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等)の塩である。
本発明の特定の化合物は、不斉炭素原子(光学中心またはキラル中心)または二重結合を有しており;絶対立体化学の用語で、(R)−もしくは(S)−、またはアミノ酸については(D)−もしくは(L)−と定義することができる、鏡像異性体、ラセミ化合物、ジアステレオマー、互変異性体、幾何異性体、立体異性体(stereoisometric form)、並びに個々の異性体は、本発明の範囲内に包含される。本発明の化合物には、不安定過ぎて合成および/または単離できないことが当該技術分野で知られている化合物は含まれない。本発明には、ラセミ体としても光学的にも純粋な形態の化合物が含まれることが意図される。光学活性な(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−異性体は、キラルシントンまたはキラルな試薬を用いて調製することができ、あるいは従来技術を用いて分離することができる。本明細書に記載の化合物がオレフィン結合または他の幾何学的非対称中心を含有する場合、特に指定がない限り、本化合物にはEおよびZ幾何異性体の両方が含まれることが意図される。
本明細書で使用される場合、「異性体」という用語は、同じ数および種類の原子を有し、それ故同じ分子量を有するが、原子の構造的配置または立体配置に関しては異なる、化合物を意味する。
「互変異性体」という用語は、本明細書で使用される場合、平衡状態で存在し、ある異性体から別の異性体に容易に変換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つを指す。
本発明の特定の化合物が互変異性型で存在することができることは当業者には明らかであり、本化合物のそのような互変異性型は全て本発明の範囲内である。
特に明記しない限り、本明細書に記載される構造には、その構造の全ての立体化学式(すなわち、各不斉中心についてのRおよびS立体配置)も含まれることが意図される。従って、本発明の化合物の、単一の立体化学異性体並びに鏡像異性体およびジアステレオマーの混合物は、本発明の範囲内である。
特に明記しない限り、本明細書に記載される構造には、一つまたは複数の、同位体的標識原子(isotopically enriched atom)の存在においてのみ異なる化合物も含まれることが意図される。例えば、ジュウテリウムもしくはトリチウムにより水素が置換されている、または13C−もしくは14C標識炭素により炭素が置換されていること除いては本発明の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。
本発明の化合物は、そのような化合物を構成する原子のうちの一つまたは複数において、不自然な比率の原子同位体を含有していてもよい。例えば、本化合物は、例えば、トリチウム(3H)、ヨウ素−125(125I)、または炭素−14(14C)等の放射性同位元素で放射性標識されていてもよい。本発明の化合物の全ての同位体変化物は、放射性であるなしにかかわらず、本発明の範囲内に包含される。
シンボル:
は、化学的部分が分子または化学式の残りに結合している点を表している。
本明細書を通じて、代替物はマーカッシュ群に記載されることに留意する必要があり、例えば、2つ以上の可能なアミノ酸を含有する各アミノ酸位置である。マーカッシュ群の各構成要素は個別に考慮されるべきであり、それによって別の実施形態を構成し、マーカッシュ群は単一の単位として読まれるべきではないことが、特に考慮される。
組み合わせ化学ライブラリーは、いくつかの化学的「構成要素(building block)」(例えば試薬)を組み合わせることによる、化学合成または生物学的合成のいずれかにより生成された、多様な化学物質の集合である。例えば、ポリペプチドライブラリー等の直鎖状の組み合わせ化学ライブラリーは、所与の化合物長(すなわち、ポリペプチド化合物中のアミノ酸数)にするためのあらゆる可能な方法で、一連の化学的構成要素(アミノ酸)を組み合わせることにより形成される。化学的構成要素のそのような組み合わせ混合により、数百万種の化学物質を合成することができる。
組み合わせ化学ライブラリーの調製およびスクリーニングは当業者に周知である。そのような組み合わせ化学ライブラリーには、限定はされないが、ペプチドライブラリー(例えば、米国特許第5,010,175号、Furka, Int. J. Pept. Prot. Res. 37:487-493 (1991)およびHoughton et al., Nature 354:84-88 (1991)を参照)が含まれる。化学的に多様なライブラリー(chemical diversity library)を作製するための他の化学反応(chemistry)も使用することができる。そのような化学反応としては、限定はされないが、ペプトイド(例えば、PCT公開番号WO91/19735)、コード化ペプチド(例えば、国際公開WO93/20242)、ランダムバイオオリゴマー(random bio-oligomer)(例えば、PCT公開番号WO92/00091)、ベンゾジアゼピン(例えば、米国特許第5,288,514号)、ヒダントイン、ベンゾジアゼピンおよびジペプチド等のダイバーソマー(diversomer)(Hobbs et al., Proc. Nat. Acad. Sci. USA 90:6909-6913 (1993))、ビニル性ポリペプチド(vinylogous polypeptide)(Hagihara et al., J. Amer. Chem. Soc. 114:6568 (1992))、グルコース骨格を有する非ペプチド系ペプチド模倣薬(Hirschmann et al., J. Amer. Chem. Soc. 114:9217-9218 (1992))、低分子化合物ライブラリーの類似有機合成(Chen et al., J. Amer. Chem. Soc. 116:2661 (1994))、オリゴカルバメート(oligocarbamate)(Cho et al., Science 261:1303 (1993))、および/またはペプチジルホスホネート(peptidylphosphonate)(Campbell et al., J. Org. Chem. 59:658 (1994))、核酸ライブラリー(Ausubel, BergerおよびSambrook参照、全て上記)、ペプチド核酸ライブラリー(例えば、米国特許第5,539,083号参照)、抗体ライブラリー(例えば、Vaughn et al., Nature Biotechnology, 14(3):309-314 (1996)およびPCT/US96/10287参照)、炭水化物ライブラリー(例えば、Liang et al., Science, 274:1520-1522 (1996)および米国特許第5,593,853号参照)が挙げられる。上記の方法を使用することで、単一の分子種を合成することができる。
「a」または「an」という用語は、本明細書で使用される場合、一つまたは複数を意味する。さらに、「[n]で置換された」という句は、本明細書で使用される場合、特定の基が、指定の置換基の一部または全てのうちの一つまたは複数で置換されていてもよいことを意味する。例えば、アルキル基またはヘテロアリール基等の基が、「非置換C1−C20アルキル、または非置換2〜20員ヘテロアルキルで置換されている」場合、その基は、一つもしくは複数の非置換C1−C20アルキル、および/または一つもしくは複数の非置換2〜20員ヘテロアルキルを含有していてもよい。さらに、部分がR置換基で置換されている場合、その基は、「R置換された」と呼ばれてもよい。部分がR置換されている場合、その部分は少なくとも1つのR置換基で置換されており、各R置換基は異なっていてもよい。
本発明の化合物の説明は、当業者に既知の化学結合の原則に束縛される。従って、基がいくつかの置換基のうちの一つまたは複数によって置換されていてもよい場合、そのような置換基は、化学結合の原則に従うように、並びに、本質的に不安定ではなく、且つ/または水性条件、中性条件、およびいくつかの既知の生理的条件等の周囲条件下で不安定となる可能性があることが当業者に既知である化合物が与えられるように、選択される。例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールは、当業者に既知の化学結合の原則に従って、環ヘテロ原子を介して分子の残りに結合しており、これにより本質的に不安定な化合物が回避される。
「治療する」または「治療」という用語は、寛解;軽快;症状を軽減すること、または傷害、病変もしくは状態を患者により許容できるものにすること;変質または減退の速度を低下させること;変質の最終地点をより衰弱性の少ないものにすること;患者の肉体健康または精神健康を改善すること等の、いかなる客観的または習慣的パラメーターをも含む、傷害、疾患、病変または状態の治療または改善における成功のいかなる兆候をも指す。症状の治療または改善は、理学的検査、神経精神医学的検査、および/または精神医学的評価の結果を含む、客観的または習慣的パラメーターに基づくものであり得る。例えば、本明細書で提供される特定の方法は、がんの発生率を減少させることにより、および/またはがんの寛解を引き起こすことにより、がんを上手く治療する。「治療する」という用語、およびその語形変化語には、傷害、病変、状態、または疾患の予防も含まれる。
「有効量」は、定められた目的を達成するのに充分な量である(例えば、投与の目的である効果を達成する、疾患を治療する、酵素活性を低減する、疾患または状態の一つまたは複数の症状を低減する、細胞内のキナーゼ活性を低減する、細胞内のRET、Raf、Src、およびS6Kキナーゼの活性を低減する、細胞内のRET、Raf、Src、およびS6Kの活性を低減するがmTORの活性は低減しない、AXLの活性、レベルまたは機能を低減する、GAS6の活性、レベルまたは機能を低減する)。「有効量」の一例は、疾患の一つまたは複数の症状の治療、予防、または低減に寄与するのに充分な量であり、これは、「治療有効量」とも称され得る。一つまたは複数の症状の「低減」(およびこの句の文法的等価語)は、症状の重症度もしくは頻度の減少、または症状の排除を意味する。薬剤の「予防効果量」は、対象に投与された場合に、意図される予防効果(例えば、傷害、疾患、病変もしくは状態の発生(または再発)の予防もしくは遅延、または、傷害、疾患、病変、もしくは状態、もしくはそれらの症状の発生(または再発)の可能性の低減)を有する薬剤の量である。一回用量の投与で完全な予防効果が生じる必要はなく、一連の用量の投与後にのみ生じてもよい。従って、一回または複数回の投与において予防効果量が投与されてもよい。「活性低減量(activity decreasing amount)」は、本明細書で使用される場合、組成物(例えば拮抗薬)が存在しない場合と比較して、酵素の活性を低減させるのに必要な組成物(例えば拮抗薬)の量を指す。「機能破壊量(function disrupting amount)」は、本明細書で使用される場合、拮抗薬が存在しない場合と比較して、酵素またはタンパク質の機能を破壊するのに必要な拮抗薬の量を指す。正確な量は治療目的によって異なり、既知の技術を用いて当業者により確かめられる(例えば、Lieberman, Pharmaceutical Dosage Forms (vols. 1-3, 1992); Lloyd, The Art, Science and Technology of Pharmaceutical Compounding (1999); Pickar, Dosage Calculations (1999); およびRemington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition, 2003, Gennaro, Ed., Lippincott, Williams & Wilkinsを参照)。
「対照」または「対照実験」は、それのそのままの通常の意味において使用され、実験のある手順、試薬、または可変要素が削除されていることを除き類似した実験においてと同様に、実験の対象または試剤が処理される実験を指す。いくつかの例において、対照は、実験効果の評価における比較の基準として使用される。
「接触」は、それのそのままの通常の意味において使用され、少なくとも2つの異なる種(例えば生体分子または細胞を含む化学物質)が、反応、相互作用または物理的接触をするのに充分に近位になることを可能にするプロセスを指す。しかし、得られる反応産物を、添加される試薬間の反応から、または反応混合物中で生成可能な、添加される試薬のうちの一つまたは複数から生じた中間体から、直接生成できることは、理解されるべきである。
「接触」という用語には、本明細書に記載の化合物およびタンパク質または酵素(例えばキナーゼ)であってもよい2つの種が反応、相互作用、または物理的接触をすることを可能にすることも含まれ得る。いくつかの実施形態において、前記タンパク質はRETキナーゼであり得る。いくつかの実施形態において、前記タンパク質はRafキナーゼであり得る。いくつかの実施形態において、前記タンパク質はSrcキナーゼであり得る。いくつかの実施形態において、前記タンパク質はS6Kキナーゼであり得る。いくつかの実施形態において、前記タンパク質はAXLキナーゼであり得る。いくつかの実施形態において、前記タンパク質はGAS6であり得る。いくつかの実施形態において、接触には、本明細書に記載の化合物が、シグナル経路に関与するタンパク質または酵素と相互作用することを可能にすることが含まれる。
本明細書で定義される「阻害」、「阻害する」、「阻害すること」等の用語は、タンパク質−阻害剤相互作用に関連して、阻害剤(例えばキナーゼ阻害剤またはキナーゼ阻害化合物)が存在しない場合のタンパク質(例えばキナーゼ)の活性または機能と比較して、タンパク質の活性または機能に負の影響(例えば、減少)を及ぼすこと(例えばキナーゼによる別のタンパク質のリン酸化の減少)を意味する。いくつかの実施形態において、阻害は、疾患または疾患の症状の低減を指す。いくつかの実施形態において、阻害は、シグナル伝達経路またはシグナル経路の活性における低減を指す(例えばキナーゼを含む経路、Ret、Raf、Src、S6K、AXL、および/またはGAS6を含む経路の低減)。従って、阻害には、少なくとも部分的には、部分的または完全な刺激の遮断、活性化の低減、阻止、もしくは遅延、またはシグナル伝達もしくは酵素活性もしくはタンパク質(例えば、RET、Raf、Src、S6K、EGFR、MEK、AXL、および/またはGAS6)の量の不活性化、脱感作、もしくは下方制御が含まれる。いくつかの実施形態において、阻害は、Ret(例えばNM_020630.4またはNP_065681.1)、B−Raf(例えばNM_004333.4またはNP_004324.2)、Raf1(例えばNM_002880.3またはNP_002871.1)、A−Raf(例えばNM_001654.3またはNP_001645.1)、Src(例えばNM_005417.3またはNP_005408.1)、S6K1(S6Kキナーゼとも称される)(例えばNM_003161.2またはNP_003152.1)、S6K2(例えばNM_003952.2またはNP_003943.2)、mTOR(NM_004958.3またはNP_004949.1)、またはAXL(NM_001699.4、AAH32229.1またはNP_001690.2)等のキナーゼの阻害を指す。本明細書で使用される場合、「Raf」という用語は、Rafキナーゼファミリーメンバーを指し、例えば、A−Raf、B−Raf、および/またはC−Raf(aka Raf1)が含まれる。いくつかの実施形態において、RafはヒトRafキナーゼである。いくつかの実施形態において、阻害は、タンパク質間相互作用(例えばGAS6のAXLへの結合)の阻害を指す。いくつかの実施形態において、阻害は、タンパク質機能(例えばGAS6(AAA58494.1)の別のタンパク質との相互作用または受容体結合)の阻害を指す。
「調節物質」という用語は、標的分子のレベルまたは標的分子の機能を増加または減少させる組成物を指す(例えば、標的はキナーゼであり得、その機能は分子をリン酸化することであり得る)。いくつかの実施形態において、キナーゼ調節物質は、細胞内のキナーゼの活性を低減させる化合物である。キナーゼ調節物質は、あるキナーゼの活性を低減させるが、別のキナーゼの酵素活性は増大させる場合があり、それぞれによって、細胞成長および増殖の低減または増大がもたらされる。いくつかの実施形態において、キナーゼ疾患調節物質(kinase disease modulator)は、キナーゼに関連する疾患(例えば、がん)の一つまたは複数の症状の重症度を低減する化合物である。RET調節物質はRETキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。Raf調節物質はRafキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。B−Raf調節物質はB−Rafキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。Src調節物質はSrcキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。S6K調節物質はS6Kキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。MEN2調節物質は多発性内分泌腫瘍症2の症状を低減させる化合物である。S6K2調節物質はS6K2キナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。mTOR調節物質はmTORキナーゼの活性レベル(activity level)を増加または減少させる化合物である。AXL調節物質はAXLキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。GAS6調節物質はGAS6のレベルまたは機能を増加または低減(例えば、受容体への結合または別のタンパク質との相互作用を介したシグナル経路の活性化または非活性化)させる化合物である。EGFR調節物質はEGFRキナーゼの活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。MEK調節物質はMEKキナーゼ(例えばMEK1、MEK2、MEK1およびMEK2)の活性またはレベルを増加または減少させる化合物である。
「患者」または「治療を必要とする対象」は、本明細書で提供される医薬組成物を投与することにより治療され得る疾患または状態に罹患しているまたは罹患し易い生物を指す。非限定例として、ヒト、他の哺乳動物、ウシ、ラット、マウス、イヌ、サル、ヤギ、ヒツジ、雌ウシ、シカ、および他の非哺乳類動物が挙げられる。いくつかの実施形態において、患者はヒトである。
「疾患」または「状態」は、本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る、患者または対象の存在状態または健康状態を指す。いくつかの実施形態において、疾患は、活性化もしくは過活性(overactive)キナーゼまたは異常なキナーゼ活性に関連する(例えばそれによって引き起こされる)疾患である(例えば、多発性内分泌腫瘍症2、多発性内分泌腫瘍症2A、多発性内分泌腫瘍症2B、家族性甲状腺髄様がん、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症(intestinal ganglioneuromatosis)、副甲状腺過形成、または粘膜神経腫)。いくつかの実施形態において、疾患は、活性化もしくは過活性キナーゼ(例えばAXL)または異常なキナーゼ(例えばAXL)活性に関連する(例えばそれによって引き起こされる)疾患である(例えば、がん、肺がん、非小細胞肺がん、エルロチニブ抵抗性がん、エルロチニブ抵抗性肺がん、エルロチニブ抵抗性非小細胞肺がん、ゲフィチニブ抵抗性がん、ゲフィチニブ抵抗性肺がん、ゲフィチニブ抵抗性非小細胞肺がん、乳がん、膵がん、転移性非小細胞肺がん、転移性膵がん、エルロチニブ抵抗性膵がん、慢性骨髄性白血病、グリア芽腫、黒色腫、骨肉腫、赤血球性および巨核球性白血病、子宮がん、結腸がん、前立腺がん、甲状腺がん、卵巣がん、肝臓がん、消化管間質腫瘍、腎細胞癌、急性骨髄性白血病、または胃がん)。いくつかの実施形態において、疾患は、活性化もしくは過活性キナーゼ(例えばAXL)または異常なキナーゼ(例えばAXL)活性に関連する(例えばそれによって引き起こされる)疾患である(例えば、がん、肺がん、非小細胞肺がん、エルロチニブ抵抗性がん、エルロチニブ抵抗性肺がん、エルロチニブ抵抗性非小細胞肺がん、ゲフィチニブ抵抗性がん、ゲフィチニブ抵抗性肺がん、ゲフィチニブ抵抗性非小細胞肺がん、乳がん、膵がん、転移性非小細胞肺がん、転移性膵がん、またはエルロチニブ抵抗性膵がん 。疾患、障害、または状態の例としては、限定はされないが、多発性内分泌腫瘍症2、多発性内分泌腫瘍症2A、多発性内分泌腫瘍症2B、家族性甲状腺髄様がん(家族性甲状腺髄様癌としても知られている)、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症、副甲状腺過形成、粘膜神経腫、黒色腫、結腸直腸がん、乳頭様甲状腺がん、乳がん、肝細胞癌、肺がん、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、前頭側頭型認知症、ウシ海綿状脳症(BSE)、クロイツフェルト・ヤコブ病、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、クールー病、プリオン病、神経変性疾患、前頭側頭型認知症、がん、循環器疾患、高血圧症、シンドロームX、うつ病、不安、緑内障、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)または後天性免疫不全症候群(エイズ)、神経変性、アルツハイマー病、パーキンソン病、認知強化(cognition enhancement)、クッシング症候群、アジソン病、骨粗しょう症、虚弱、筋肉虚弱、炎症性疾患、変形性関節症、関節リウマチ、喘息および鼻炎、副腎機能関連病、ウイルス感染、免疫不全症、免疫調節、自己免疫疾患、アレルギー、創傷治癒、強迫行動、多剤耐性、中毒、精神病、食欲不振、悪液質、心的外傷後ストレス症候群、手術後骨折(post-surgical bone fracture)、医学的異化反応(medical catabolism)、主要な精神病性うつ病、軽度認知機能障害、精神病、認知症、高血糖症、ストレス障害、統合失調症治療薬により誘発される体重増加、せん妄、うつ病患者における認知障害、ダウン症候群を有する個体における認知衰退、インターフェロンα治療に関連する精神病、慢性疼痛、胃食道逆流性疾患に関連する疼痛、産後精神病、産後うつ病、早産児における神経障害、片頭痛、脳卒中、動脈瘤、脳動脈瘤(brain aneurysm, cerebral aneurysm)、脳発作、脳血管発作、虚血、血栓症、動脈塞栓、出血、一過性脳虚血発作、貧血症、塞栓症、全身性低灌流(systemic hypoperfusion)、静脈血栓症、関節炎、再灌流障害、皮膚の疾患もしくは状態、ざ瘡、尋常性ざ瘡、毛孔角化症、急性前骨髄球性白血病(acute, promyelocytic leukemia)、脱毛症、酒さ性ざ瘡、道化師様魚鱗癬、色素性乾皮症、角化症、神経芽細胞腫、進行性骨化性線維異形成症(fibrodysplasia ossificans progressive)、湿疹、酒さ、日焼けによる損傷、しわ、または美容状態(cosmetic condition)が挙げられる。いくつかの例において、「疾患」または「状態」は、がんを指す。いくつかのさらなる例において、「がん」は、ヒトのがんおよび癌腫、肉腫、腺癌、リンパ腫、白血病等を指し、例えば、固形がんおよびリンパ系がん、腎がん、***がん、肺がん、膀胱がん、結腸がん、卵巣がん、前立腺がん、膵がん、胃がん、脳がん、頭頸部がん、皮膚がん、子宮がん、精巣がん、神経膠腫、食道がん、および肝がん(例えば肝細胞癌)、リンパ腫(例えば前駆Bリンパ芽球性リンパ腫(B-acute lymphoblastic lymphoma))、非ホジキンリンパ腫(例えば、バーキットリンパ腫、小細胞型リンパ腫、および大細胞型リンパ腫(large Cell lymphoma))、ホジキンリンパ腫、白血病(例えばAML、ALL、およびCML)、または多発性骨髄腫が含まれる。
本明細書で使用される場合、「神経変性疾患」という用語は、対象の神経系の機能が損なわれる疾患または状態を指す。本明細書に記載の化合物または方法を用いて治療され得る神経変性疾患の例としては、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、毛細血管拡張性運動失調、バッテン病(シュピールマイアー−フォークト−シェーグレン−バッテン病(Spielmeyer−Vogt−Sjogren−Batten disease)としても知られている)、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナバン病、コケイン症候群、大脳皮質基底核変性症、クロイツフェルト・ヤコブ病、前頭側頭型認知症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、ハンチントン病、HIV関連認知症、ケネディ病(Kennedy's disease)、クラッベ病、クールー病、レビー小体型認知症、マシャド・ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多発性硬化症、多系統萎縮症、ナルコレプシー、神経ボレリア症、パーキンソン病、ペリツェウス・メルツバッハー病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、悪性貧血に続発する亜急性連合性脊髄変性症、精神***病、脊髄小脳失調症(様々な特徴を有する複数の型)、脊髄性筋萎縮症、スティール・リチャードソン・オルゼウスキー病、または脊髄癆が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「自己免疫疾患」という用語は、対象の免疫系が、対象の一つまたは複数の成分(例えば生体分子、タンパク質、細胞、組織、器官等)に対し異常に(irregularly)反応する疾患または状態を指す。いくつかの実施形態において、自己免疫疾患は、対象の免疫系が対象の一つまたは複数の成分に対し、係る成分が自己でないかのように異常に反応する状態である。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る自己免疫疾患の例としては、急性播種性脳脊髄炎(ADEM)、急性散在性脳脊髄炎、アジソン病、無ガンマグロブリン血症、喘息、アレルギー性喘息、アレルギー性鼻炎、円形脱毛症、アミロイドーシス、強直性脊椎炎、抗GBM/抗TBM腎炎、抗リン脂質症候群(APS)、関節炎、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性自律神経障害、自己免疫性肝炎、自己免疫性高脂血症、自己免疫性免疫不全症、自己免疫性内耳疾患(AIED)、自己免疫性心筋炎、自己免疫性膵炎、自己免疫性網膜症、自己免疫性血小板減少性紫斑病(ATP)、自己免疫性甲状腺疾患、軸索型&神経型ニューロパチー(Axonal & neuronal neuropathies)、バロー病、ベーチェット病、水疱性類天疱瘡、心筋症、キャッスルマン病、セリアック病、シャーガス病、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP)、慢性再発性多巣性骨髄炎(CRMO)、チャーグ−ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡/良性粘膜類天疱瘡、クローン病、コーガン症候群、寒冷凝集素症、先天性心ブロック、コクサッキー心筋炎(Coxsackie myocarditis)、クレスト症候群(CREST disease)、本態性混合型クリオグロブリン血症、脱髄性ニューロパチー、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、デビック病(視神経脊髄炎)、円板状ループス、ドレスラー症候群、子宮内膜症、好酸球性筋膜炎、結節性紅斑、実験的アレルギー性脳脊髄炎、エヴァンズ症候群、線維化肺胞炎、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、グレーブス病、グレーブス眼症、ギラン・バレー症候群、橋本脳炎(Hashimoto's encephalitis)、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病、妊娠性疱疹、低ガンマグロブリン血症、魚鱗癬、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、IgA腎症、IgG4関連硬化性疾患、免疫調節性リポ蛋白(Immunoregulatory lipoprotein)、封入体筋炎、炎症性腸疾患、インスリン依存性糖尿病(1型)、間質性膀胱炎、若年性関節炎、若年性糖尿病、川崎病、ランバート・イートン症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、木質結膜炎、線状IgA病(LAD)、狼瘡(SLE)、ライム病ボレノア、慢性メニエール病(chronic, Meniere's disease)、顕微鏡的多発血管炎、混合結合組織病(MCTD)、モーレン潰瘍、ムッハ・ハーベルマン病、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、好中球減少症、眼瘢痕性類天疱瘡、視神経炎、回帰性リウマチ、PANDAS(連鎖球菌性小児自己免疫神経精神障害)、傍腫瘍性小脳変性症、発作性夜間血色素尿症(PNH)、パリー・ロンベルク症候群、パーソネージ・ターナー症候群(parsonnage-Turner syndrome)、毛様体扁平部炎(周辺性ブドウ膜炎)、天疱瘡、末梢神経障害、静脈周囲性脳脊髄炎(Perivenous encephalomyelitis)、悪性貧血、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、I型、II型、&III型自己免疫性多腺性症候群(polyglandular syndromes)、リウマチ性多発筋痛症(Polymyalgia rheumatic)、多発性筋炎、心筋梗塞後症候群、心膜切開後症候群、プロゲステロン皮膚炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、乾癬、乾癬性関節炎(Psoriatic, arthritis)、特発性肺線維症、壊疸性膿皮症(pyoderma gangrenous)、赤芽球癆、レイノー現象、反射***感神経性ジストロフィー、ライター症候群、再発性多発性軟骨炎、不穏下肢症候群、後腹膜線維症、リウマチ熱、関節リウマチ、サルコイドーシス、シュミット症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、***および精巣の自己免疫(sperm & testicular autoimmunity)、全身硬直症候群、亜急性細菌性心内膜炎(SBE)、スザック症候群(Susac's syndrome)、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、血小板減少性紫斑病(TTP)、トローザ・ハント症候群、横断性脊髄炎、潰瘍性大腸炎、未分化結合組織病(UCTD)、ブドウ膜炎、脈管炎、小水疱水疱性皮膚病、白斑、またはウェゲナー肉芽腫症が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「炎症性疾患」という用語は、異常な炎症に特徴付けられるいかなる疾患をも指す。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る炎症性疾患の例としては、関節炎、関節リウマチ、乾癬性関節炎、若年性特発性関節炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス(SLE)、重症筋無力症、若年発症糖尿病、1型糖尿病、ギラン・バレー症候群、橋本脳炎(Hashimoto's encephalitis)、橋本甲状腺炎、強直性脊椎炎、乾癬、シェーグレン症候群、脈管炎、糸球体腎炎、自己免疫性甲状腺炎、ベーチェット病、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、魚鱗癬、グレーブス眼症、炎症性腸疾患、アジソン病、白斑、喘息、またはアレルギー性喘息が挙げられる。
本明細書で使用される場合、「循環器疾患」という用語は、心臓または血管に影響を及ぼす疾患または状態を指す。実施形態において、循環器疾患には、アテローム性動脈硬化によって誘発または悪化する疾患が含まれる。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る循環器疾患の例としては、アルコール性心筋症、冠動脈疾患、先天性心疾患、不整脈源性右室心筋症、拘束型心筋症、非圧縮心筋症(Noncompaction Cardiomyopathy)、真性糖尿病、高血圧症、高ホモシステイン血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化、虚血性心疾患、心不全、肺性心、高血圧性心疾患、左室肥大、冠動脈心疾患、(うっ血性)心不全、高血圧性心筋症、心不整脈、炎症性心疾患、心内膜炎、炎症性心肥大、心筋炎、心臓弁膜症、脳卒中、または心筋梗塞が挙げられる。いくつかの実施形態において、循環器疾患の治療には、循環器疾患によって引き起こされる状態または症状の治療が含まれる。そのような治療の非限定例は、心筋梗塞が発生した後の、心筋梗塞に起因する合併症の治療である。
本明細書で使用される場合、「がん」という用語は、哺乳動物にみられる、あらゆる型のがん、新生物または悪性腫瘍(例えば、白血病、癌腫および肉腫)を指す。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得るがんの例としては、甲状腺がん、内分泌系がん、脳がん、乳がん、子宮頸部がん、結腸がん、頭頸部がん、肝がん、腎がん、肺がん、非小細胞肺がん、黒色腫、中皮腫、卵巣がん、膵がん、肉腫、胃がん、子宮がんまたは髄芽細胞腫が挙げられる。さらなる例としては、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、多形神経膠芽腫、卵巣がん、横紋筋肉腫、原発性血小板血症、原発性マクログロブリン血症、原発性脳腫瘍、膵臓の悪性インスリノーマ(insulanoma)、悪性カルチノイド、膀胱がん、前悪性皮膚病変、精巣がん、リンパ腫、甲状腺がん、神経芽細胞腫、食道がん、尿生殖路がん、悪性高カルシウム血症、子宮内膜がん、副腎皮質がん、膵内分泌腺もしくは膵外分泌腺の新生物、甲状腺髄様がん、甲状腺髄様癌、黒色腫、結腸直腸がん、乳頭様甲状腺がん、肝細胞癌、または前立腺がんが挙げられる。
「白血病」という用語は、広く、造血臓器の進行性悪性疾患を指し、概して、血液および骨髄中の白血球およびそれらの前駆体の、異常な増殖および発生に特徴付けられる。白血病は概して、(1)疾患の持続期間および特徴:急性または慢性);(2)関わる細胞の種類:骨髄系(骨髄性)、リンパ系(リンパ性)、または単球系;および(3)血液中の異常細胞の数の増加または非増加:白血病性または無白血病性(亜白血病性)に基づいて、臨床学的に分類される。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る白血病の例としては、例えば、急性非リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、急性顆粒球性白血病、慢性顆粒球性白血病、急性前骨髄球性白血病、成人T細胞白血病、無白血病性白血病、白血球血症性白血病(leukocythemic leukemia)、好塩基球性白血病(basophylic leukemia)、芽細胞性白血病(blast cell leukemia)、ウシ白血病、慢性骨髄性白血病、皮膚白血病、胎生細胞性白血病、好酸球性白血病、グロス白血病、有毛細胞白血病、血芽球性白血病(hemoblastic leukemia)、血球芽細胞白血病(hemocytoblastic leukemia)、組織球性白血病、幹細胞性白血病、急性単球性白血病、白血球減少性白血病、リンパ性白血病、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病(lymphocytic leukemia)、リンパ向性白血病(lymphogenous leukemia)、リンパ様白血病(lymphoid leukemia)、リンパ肉腫細胞性白血病、マスト細胞白血病、巨核球性白血病、小骨髄芽球性白血病、単球性白血病、骨髄芽球性白血病、骨髄性白血病、骨髄顆粒球性白血病(myeloid granulocytic leukemia)、骨髄単球性白血病、ネーゲリ白血病(Naegeli leukemia)、形質細胞性白血病、多発性骨髄腫、形質細胞性白血病、前骨髄球性白血病、リーダー細胞性白血病、シリング白血病、幹細胞性白血病、亜白血性白血病、または未分化細胞性白血病が挙げられる。
「肉腫」という用語は、概して、胎児結合組織等の物質で構成され、概して繊維性または均質な物質中に密に埋まった細胞で構成されている腫瘍を指す。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る肉腫としては、軟骨肉腫、線維肉腫、リンパ肉腫、黒色肉腫、粘液肉腫、骨肉腫、アバーネシー肉腫(Abemethy’s sarcoma)、脂肪肉腫(adipose sarcoma)、脂肪肉腫(liposarcoma)、胞状軟部肉腫、エナメル上皮肉腫、ブドウ状肉腫、緑色肉腫(chloroma sarcoma)、絨毛癌、胎児性肉腫、ウィルムス腫瘍肉腫(Wilms’ tumor sarcoma)、子宮内膜肉腫、間質性肉腫、ユーイング肉腫、筋膜肉腫、線維芽細胞性肉腫(fibroblastic sarcoma)、巨細胞肉腫、顆粒球性肉腫、ホジキン肉腫、特発性多発色素沈着出血性肉腫(idiopathic multiple pigmented hemorrhagic sarcoma)、B細胞性免疫芽球肉腫(immunoblastic sarcoma of B cells)、リンパ腫、T細胞性免疫芽球肉腫(immunoblastic sarcoma of T-cells)、イエンセン肉腫、カポジ肉腫、クッパー星細胞肉腫、血管肉腫、白血肉腫、悪性間葉細胞腫肉腫(malignant mesenchymoma sarcoma)、傍骨肉腫、網状赤血球性肉腫(reticulocytic sarcoma)、ラウス肉腫、漿液嚢胞性肉腫、滑膜肉腫、または毛細管拡張性肉腫(telangiectaltic sarcoma)が挙げられる。
「黒色腫」という用語は、皮膚および他の器官のメラニン細胞系から生じる腫瘍を意味すると考えられる。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る黒色腫としては、例えば、末端部黒子黒色腫、無色素性黒色腫、良性若年性黒色腫、クラウドマン黒色腫、S91黒色腫、ハーディング−パッセー黒色腫、若年性黒色腫、悪性黒子型黒色腫、悪性黒色腫、結節性黒色腫、爪下黒色腫(subungal melanoma)、または表在拡大型黒色腫が挙げられる。
「癌腫」という用語は、周辺組織に浸潤し転移を起こし易い上皮細胞で構成される悪性新生物を指す。本明細書で提供される化合物または方法を用いて治療され得る癌腫の例としては、例えば、甲状腺髄様癌、家族性甲状腺髄様癌、小葉癌(acinar carcinoma)、小葉癌(acinous carcinoma)、腺嚢癌腫、腺様嚢胞癌、腺様癌、副腎皮質癌、肺胞癌、肺胞細胞癌、基底細胞癌、基底細胞性癌(carcinoma basocellulare)、類基底細胞癌、基底扁平細胞癌(basosquamous cell carcinoma)、細気管支肺胞上皮癌、細気管支癌、気管支原性癌、脳様癌(cerebriform carcinoma)、胆管細胞癌、絨毛癌、膠様癌、面皰癌、子宮体部癌、篩状癌、よろい状癌、皮膚癌、円柱状(cylindrical carcinoma)、円柱細胞癌、腺管癌、硬性癌、胎生期癌、脳様癌(encephaloid carcinoma)、類表皮癌(epiermoid carcinoma)、腺上皮癌、外方発育癌、潰瘍癌、線維癌、ゼラチン状癌腫(gelatiniforni carcinoma)、膠様癌、巨細胞癌、巨大細胞癌、腺癌、顆粒膜細胞癌、毛母癌、血様癌、肝細胞癌、ヒュルトレ細胞癌、硝子状癌、副腎様癌(hypernephroid carcinoma)、乳児胎児性癌(infantile embryonal carcinoma)、上皮内癌、表皮内癌、上皮内癌、クロムペッヘル癌(Krompecher's carcinoma)、クルチツキー細胞癌(Kulchitzky-cell carcinoma)、大細胞癌、レンズ状癌(lenticular carcinoma, carcinoma lenticulare)、脂肪腫様癌、リンパ上皮癌、髄様癌(carcinoma medullare, medullary carcinoma)、悪性黒色腫、軟性癌、粘液性癌、粘液分泌癌、粘液細胞癌、粘表皮癌、粘液癌、粘液性癌、粘液腫様癌、上咽頭癌、燕麦細胞癌、骨化性癌、類骨癌(osteoid carcinoma)、乳頭状癌、門脈周囲癌、前浸潤癌、有棘細胞癌(prickle cell carcinoma)、軟性癌、腎臓の腎細胞癌、予備細胞癌、肉腫様癌、シュナイダー癌腫、硬性癌、陰嚢癌、印環細胞癌、単純癌、小細胞癌、バレイショ状癌、回転楕円面細胞癌腫、紡錘細胞癌、海綿様癌、扁平上皮癌、扁平上皮癌、紐様癌(string carcinoma)、血管拡張癌、細血管拡張症様癌(carcinoma telangiectodes)、移行上皮癌、結節癌(carcinoma tuberosum, tuberous carcinoma)、疣状癌、または絨毛癌が挙げられる。
「MEN2関連がん」(「MEN2関連がん」とも称される)は、MEN2症候群によって引き起こされるがんを指す。MEN2AおよびMEN2BはMEN2の亜型であり、当該技術分野において周知である。「異常なRet活性に関連するがん」(「Ret関連がん」とも称される)は、異常なRet活性(例えば、変異型Ret遺伝子、Ret融合物(例えば、CCDC6−RET融合物またはKIF5B−RET融合物))によって引き起こされるがんである。Ret関連がんには、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症、副甲状腺過形成、または粘膜神経腫が含まれ得る。「異常なRaf活性に関連するがん」(「Raf関連がん」とも称される)は、異常なRaf活性(例えば、変異型Raf遺伝子または異常量のRafタンパク質)によって引き起こされるがんである。「異常なB−Raf活性に関連するがん」(「B−Raf関連がん」とも称される)は、は、異常なB−Raf活性(例えば、変異型B−Raf遺伝子または異常量のB−Rafタンパク質)によって引き起こされるがんである。Raf関連がんには、肺がん、黒色腫、結腸直腸がん、または乳頭様甲状腺がんが含まれ得る。「異常なSrc活性」(「Src関連がん」とも称される)に関連するがんは、異常なSrc活性(例えば変異型Src遺伝子)によって引き起こされるがんである。Src関連がんには乳がんが含まれ得る。「異常なS6Kキナーゼ活性に関連するがん」(「S6Kキナーゼ関連がん」とも称される)は、異常なS6Kキナーゼ活性(例えば変異型S6K遺伝子)によって引き起こされるがんである。S6Kキナーゼ関連がんには、肝細胞癌または肺がんが含まれ得る。「異常なAXLキナーゼ活性に関連するがん」(「AXLキナーゼ関連がん」とも称される)は、異常なAXLキナーゼ活性(例えば変異型AXL遺伝子または異常量のAXLタンパク質または異常量のAXLタンパク質リガンド(例えばGAS6))によって引き起こされるがんである。AXLキナーゼ関連がんには、肺がん、非小細胞肺がん、EGFRを標的とする治療法または治療剤に耐性があるがん(例えば、肺がん、非小細胞肺がん)、エルロチニブ抵抗性肺がん、ゲフィチニブ抵抗性肺がん、膵がん、転移性がん、慢性骨髄性白血病、グリア芽腫、黒色腫、骨肉腫、赤血球性および巨核球性白血病、子宮がん、結腸がん、前立腺がん、甲状腺がん、卵巣がん、肝臓がん、消化管間質腫瘍、腎細胞癌、急性骨髄性白血病、胃がん、または乳がんが含まれ得る。「異常なRafキナーゼ活性およびS6Kキナーゼ活性に関連するがん」(「RafおよびS6Kキナーゼ関連がん」とも称される)は、異常なRafキナーゼ活性および異常なS6Kキナーゼ活性によって引き起こされるがんである。「異常なB−Rafキナーゼ活性およびS6Kキナーゼ活性に関連するがん」(「B−RafおよびS6Kキナーゼ関連がん」とも称される)は、異常なB−Rafキナーゼ活性および異常なS6Kキナーゼ活性によって引き起こされるがんである。RafおよびS6Kキナーゼ関連がんには肺がんに含まれ得る。「異常なS6K2キナーゼ活性に関連するがん」(「S6K2キナーゼ関連がん」とも称される)は、異常なS6K2キナーゼ活性(例えば変異型S6K2遺伝子)によって引き起こされるがんである。Ret、Raf、B−Raf、Src、S6K、AXL、またはmTORキナーゼのうちの一つまたは複数の異常な活性に関連する他のがんは当該技術分野において周知であり、そのようながんの特定は当業者の技術の範囲内である。
「薬剤的に許容できる賦形剤」および「薬剤的に許容できる担体」は、対象への活性薬剤の投与および対象による活性薬剤の吸収を補助する物質を指し、本発明の組成物は、患者に対する有意な有害毒性効果を引き起こすことなく、それらを含有することができる。薬剤的に許容できる賦形剤の例としては、限定はされないが、水、NaCl、生理食塩液、乳酸加リンガー液、通常スクロース(normal sucrose)、通常グルコース(normal glucose)、結合剤、充填剤、崩壊剤、滑沢剤、剤皮、甘味剤、加香剤、塩類溶液(例えばリンゲル液)、アルコール、油剤、ゼラチン剤、炭水化物(例えば、ラクトース、アミロースまたはデンプン)、脂肪酸エステル、ヒドロキシメチルセルロース(hydroxymethycellulose)、ポリビニルピロリジン(polyvinyl pyrrolidine)、および着色剤(colors)等が挙げられる。そのような調製物は無菌化することが可能であり、所望により、本発明の化合物と有害な反応を起こさない、滑沢剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝液、着色剤(coloring substance)、および/または芳香剤(aromatic substance)等の助剤と混合することができる。他の医薬品賦形剤が本発明に有用であることは、当業者に理解される。
「調製」という用語には、カプセルを与える担体としてカプセル化剤(encapsulating material)を含有する活性化合物の製剤が含まれることが意図され、カプセルの中で、他の担体を含んでいてもいなくてもよい有効成分は担体に取り囲まれることにより、それと会合状態にある。同様に、カシェ剤および菓子錠剤も含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、および菓子錠剤は、経口投与に適した固体剤形として使用することができる。
本明細書で使用される場合、「投与」という用語は、対象への、経口投与、非経口投与、坐剤としての投与、局所的な接触、静脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、病巣内投与、くも膜下腔内投与、鼻腔内投与もしくは皮下投与、または徐放デバイス(例えばミニ浸透圧ポンプ)の埋め込みを意味する。投与はいかなる経路によっても行われ、例えば、非経口投与および経粘膜投与(例えば、頬側、舌下、口蓋、歯肉、経鼻、膣内、直腸内、または経皮投与)等である。非経口投与としては、例えば、静脈内投与、筋肉内投与、細動脈投与内投与、皮内投与、皮下投与、腹腔内投与、心室内(intraventricular)投与、および頭蓋内投与が挙げられる。他の送達様式としては、限定はされないが、リポソーム製剤、静脈内点滴、経皮パッチ等の使用が挙げられる。「同時投与」は、本明細書に記載の組成物が、一つまたは複数の追加の治療(例えば、化学療法、ホルモン療法、放射線療法、または免疫療法等のがん治療)の投与と、同時に、直前に、または直後に投与されることを意味する。本発明の化合物は、患者に、単独投与または同時投与することができる。同時投与には、本化合物の、別々のまたは併用(2つ以上の化合物)における、同時投与または連続投与が含まれることが意図される。従って、調製物は、所望により、他の作用物質(例えば、代謝低下剤、抗がん剤)と組み合わせることもできる。本発明の組成物は、塗付用の棒、液剤、懸濁剤、乳剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、パスタ剤、ゼリー剤、塗布剤、散剤、およびエアロゾルとして製剤化されて、経皮的に、局所的経路により、送達することができる。
「キナーゼ阻害剤を投与する(またはキナーゼ阻害剤の投与)」という用語は、一つまたは複数のキナーゼ(例えば、Retキナーゼ阻害剤、Rafキナーゼ阻害剤、B−Rafキナーゼ阻害剤Srcキナーゼ阻害剤、S6Kキナーゼ阻害剤、mTORキナーゼ阻害剤、S6K2キナーゼ阻害剤、AXLキナーゼ阻害剤、またはRet/Raf/Src/S6Kキナーゼ阻害剤もしくはRet/Raf/Src/S6K/mTORキナーゼ阻害剤もしくはRet/B−Raf/Src/S6Kキナーゼ阻害剤等の複数キナーゼ阻害剤)の活性またはレベル(例えば量)を阻害する化合物を対象に投与すること、並びに、機序に束縛されるものではないが、十分な時間、該キナーゼ阻害剤に一つもしくは複数のキナーゼの活性を低減させること、または該キナーゼ阻害剤に疾患(例えば、キナーゼ阻害剤が、細胞周期をアレストし、細胞周期を緩徐化し、DNA複製を低減し、細胞複製を低減し、細胞成長を低減し、転移を低減し、別の治療または化合物(例えば、抗がん剤、EGFR−標的療法、エルロチニブ、ゲフィチニブ)に対する耐性を克服し、アポトーシスを誘導もしくは増加し、または細胞死を引き起こすことができる、がん)の一つもしくは複数の症状を低減させることを意味する。
疾患(例えばタンパク質関連疾患、異常なRet活性に関連するがん、Raf関連がん、B−Raf関連がん、Src関連がん、S6Kキナーゼ関連がん、S6K2キナーゼ関連がん、AXLキナーゼ関連がん、EGFR関連がんまたは疾患、MEK関連がんまたは疾患)を記載するために本明細書で使用される「関連」または「〜に関連する」という用語は、その疾患(例えば、がん)、またはその疾患の症状が、関連する疾患として記載されているもの、またはその疾患に関連していると記載されているものによって引き起こされることを意味する。例えば、異常なRet活性に関連するがんは、異常なRetキナーゼ活性に(全体的または部分的に)起因するがん、または、その疾患の特定の症状が異常なRet活性によって(全体的または部分的に)引き起こされるがんであり得る。本明細書で使用される場合、疾患に関連していると記載されるものは、原因物質である場合、その疾患の治療標的となり得る。例えば、異常なRet活性に関連するがんまたはRet関連がんは、Ret活性の増加ががんを引き起こす場合、Ret調節物質またはRet阻害剤を用いて治療することができる。例えば、MEN2に関連するがんは、MEN2を有する対象が、MEN2を有さない対象と比較してより高い発症リスクを有するがんであり得る。
「異常な」という用語は、本明細書で使用される場合、正常と異なることを指す。酵素活性を記述するのに使用される場合、異常なは、正常対照または正常な非疾患対照試料の平均値を超える、またはそれ未満の活性を指す。異常な活性は、異常な活性を正常または非疾患に関連する量に戻すことにより(例えば、本明細書に記載の化合物の投与または方法の使用によって)、疾患または一つもしくは複数の病徴の低減がもたらされる、疾患をもたらす活性の量を指し得る。
「抗がん剤」は、それのそのままの通常の意味において使用され、抗悪性腫瘍特性、または細胞の成長もしくは増殖を阻害する能力を有する組成物(例えば化合物、薬剤、拮抗薬、阻害剤、調節物質)を指す。いくつかの実施形態において、抗がん剤は化学療法剤である。いくつかの実施形態において、抗がん剤は、がん(例えば、肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、膵がん、MEN2関連がん、AXLキナーゼ関連がん)の治療法において有用であることが本明細書で確認された薬剤である。いくつかの実施形態において、抗がん剤は、がんの治療法において有用であることが本明細書で確認された薬剤である。いくつかの実施形態において、抗がん剤は、FDAまたは米国以外の国の同様の規制当局によって承認された、がん治療用の薬剤である。抗がん剤の例としては、限定はされないが、MEK(例えば、MEK1、MEK2、またはMEK1およびMEK2)阻害剤(例えば、XL518、CI−1040、PD035901、セルメチニブ/AZD6244、GSK1120212/トラメチニブ、GDC−0973、ARRY−162、ARRY−300、AZD8330、PD0325901、U0126、PD98059、TAK−733、PD318088、AS703026、BAY869766)、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ウラムスチン、チオテパ、ニトロソ尿素、ナイトロジェンマスタード(例えば、メクロレタミン(mechloroethamine)、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン(meiphalan))、エチレンイミンおよびメチルメラミン(例えば、ヘキサメチルメラミン(hexamethlymelamine)、チオテパ)、スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン)、ニトロソ尿素(例えば、カルムスチン、ロムスチン(lomusitne)、セムスチン、ストレプトゾシン)、トリアゼン(ダカルバジン(decarbazine)))、代謝拮抗剤(例えば、5−アザチオプリン、ロイコボリン、カペシタビン、フルダラビン、ゲムシタビン、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、葉酸類似体(例えば、メトトレキサート)、またはピリミジン類似体(例えば、フルオロウラシル、フロクスウリジン(floxouridine)、シタラビン)、プリン類似体(例えば、メルカプトプリン、チオグアニン、ペントスタチン)等)、植物性アルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、パクリタキセル、ドセタキセル等)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド(VP16)、リン酸エトポシド、テニポシド等)、抗癌性抗生物質(例えば、ドキソルビシン、アドリアマイシン、ダウノルビシン、エピルビシン、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、プリカマイシン等)、白金系化合物(例えばシスプラチン、オキサリプラチン(oxaloplatin)、カルボプラチン)、アントラセンジオン(例えば、ミトキサントロン)、置換尿素(例えば、ヒドロキシウレア)、メチルヒドラジン誘導体(例えば、プロカルバジン)、副腎皮質抑制剤(adrenocortical suppressant)(例えば、ミトタン、アミノグルテチミド)、エピポドフィロトキシン(例えば、エトポシド)、抗菌剤(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、ブレオマイシン)、酵素(例えば、L−アスパラギナーゼ)、マイトジェン活性化プロテインキナーゼシグナル伝達の阻害剤(例えばU0126、PD98059、PD184352、PD0325901、ARRY−142886、SB239063、SP600125、BAY43−9006、ワートマニン、またはLY294002、Syk阻害剤、mTOR阻害剤、抗体(例えば、リツキサン)、ゴシポール(gossyphol)、ジーナセンス(genasense)、ポリフェノールE、クロロフシン、オールトランスレチノイン酸(ATRA)、ブリオスタチン、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘発リガンド(TRAIL)、5−アザ−2’−デオキシシチジン、オールトランスレチノイン酸、ドキソルビシン、ビンクリスチン、エトポシド、ゲムシタビン、イマチニブ(グリーベック.RTM.)、ゲルダナマイシン、17−N−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン(17−AAG)、フラボピリドール、LY294002、ボルテゾミブ、トラスツズマブ、BAY11−7082、PKC412、PD184352、20−エピ−1、25ジヒドロキシビタミンD3、5−エチニルウラシル、アビラテロン、アクラルビシン、アシルフルベン、アデシペノール、アドゼレシン、アルデスロイキン、ALL−TK拮抗薬、アルトレタミン、アンバムスチン、アミドクス(amidox)、アミホスチン、アミノレブリン酸、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アナストロゾール、アンドログラホリド、血管新生抑制剤、拮抗薬D、拮抗薬G、アンタレリクス、抗背方化形態形成タンパク質1(anti-dorsalizing morphogenetic protein-1)、抗アンドロゲン、前立腺癌、抗エストロゲン剤、アンチネオプラストン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アフィジコリングリシナート、アポトーシス遺伝子モジュレーター、アポトーシス調節因子、アプリン酸、ara−CDP−DL−PTBA、アルギニンデアミナーゼ、アスラクリン、アタメスタン、アトリムスチン、アキシナスタチン1、アキシナスタチン2、アキシナスタチン3、アザセトロン、アザトキシン、アザチロシン、バッカチンIII誘導体、バラノール、バチマスタット、BCR/ABL拮抗薬、ベンゾクロリン(benzochlorin)、ベンゾイルスタウロスポリン、βラクタム誘導体、βアレチン、ベタクラマイシンB、ベツリン酸、bFGF阻害剤、ビカルタミド、ビサントレン、ビスアジリニルスペルミン(bisaziridinylspermine)、ビスナフィド、ビストラテンA、ビセレシン、ブレフラート、ブロピリミン、ブドチタン、ブチオニンスルホキシミン、カルシポトリオール、カルホスチンC、カンプトテシン誘導体、カナリアポックスIL−2、カペシタビン、カルボキサミド−アミノ−トリアゾール、カルボキシアミドトリアゾール、CaRest M3、CARN700、軟骨由来阻害剤、カルゼレシン、カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS)、カスタノスペルミン、セクロピンB、セトロレリクス、クロリン、クロロキノキサリンスルホンアミド、シカプロスト、シス−ポルフィリン、クラドリビン、クロミフェン類似体、クロトリマゾール、コリスマイシンA、コリスマイシンB、コンブレタスタチンA4、コンブレタスタチン類似体、コナゲニン、クランベシジン816、クリスナトール、クリプトフィシン8、クリプトフィシンA誘導体、クラシンA、シクロペンタアントラキノン、シクロプラタム(cycloplatam)、シペマイシン、シタラビンオクホスファート、細胞溶解因子、シトスタチン、ダクリズマブ、デシタビン、デヒドロジデムニンB、デスロレリン、デキサメタゾン、デキシホスファミド(dexifosfamide)、デクスラゾキサン、デクスベラパミル、ジアジクオン、ジデムニンB、ジドクス(didox)、ジエチルノルスペルミン、ジヒドロ−5−アザシチジン、9−ジオキサマイシン、ジフェニルスピロムスチン、ドコサノール、ドラセトロン、ドキシフルリジン、ドロロキシフェン、ドロナビノール、デュオカルマイシンSA、エブセレン、エコムスチン、エデルフォシン(edelfosine)、エドレコロマブ、エフロールニチン、エレメン、エミテフール、エピルビシン、エプリステリド、エストラムスチン類似体、エストロゲン作動薬、エストロゲン拮抗薬、エタニダゾール、リン酸エトポシド、エキセメスタン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フィルグラスチム、フィナステリド、フラボピリドール、フレゼラスチン、フルアステロン、フルダラビン、塩酸フルオロダウノルニシン(fluorodaunorunicin hydrochloride)、ホルフェニメックス、ホルメスタン、フォストリエシン、フォテムスチン、ガドリニウムテキサフィリン、硝酸ガリウム、ガロシタビン(galocitabine)、ガニレリクス、ゼラチナーゼ阻害剤、ゲムシタビン、グルタチオン阻害剤、ヘプスルファム、ヘレグリン、ヘキサメチレンビスアセトアミド、ヒペリシン、イバンドロン酸、イダルビシン、イドキシフェン、イドラマントン(idramantone)、イルモホシン、イロマスタット、イミダゾアクリドン(imidazoacridone)、イミキモド、免疫賦活ペプチド、インスリン様増殖因子−1受容体阻害剤、インターフェロン作動薬、インターフェロン、インターロイキン、ヨーベングアン、ヨードドキソルビシン、イポメアノール、4−イロプラクト(iroplact)、イルソグラジン、イソベンガゾール(isobengazole)、イソホモハリコンドリンB、イタセトロン、ジャスプラキノリド、カハラリドF、ラメラリンNトリアセタート(lamellarin-N triacetate)、ランレオチド、レイナマイシン、レノグラスチム、硫酸レンチナン(lentinan sulfate)、レプトルスタチン、レトロゾール、白血病阻止因子、白血球αインターフェロン(leukocyte alpha interferon)、ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン、リュープロレリン、レバミゾール、リアロゾール、直鎖ポリアミン類似体、親油性二糖ペプチド(lipophilic disaccharide peptide)、親油性白金化合物、リッソクリナミド7、ロバプラチン、ロンブリシン、ロメテレキソール、ロニダミン、ロソキサントロン、ロバスタチン、ロキソリビン、ラルトテカン、ルテチウムテキサフィリン、リソフィリン、細胞溶解性ペプチド、マイタンシン、マンノスタチンA、マリマスタット、マソプロコール、マスピン、マトリライシン阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、メノガリル、メルバロン、メテレリン、メチオニナーゼ(methioninase)、メトクロプラミド、MIF阻害剤、ミフェプリストン、ミルテホシン、ミリモスチム、ミスマッチ二本鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、マイトマイシン類似体、ミトナフィド、マイトトキシン線維芽細胞増殖因子−サポリン(mitotoxin fibroblast growth factor-saporin)、ミトキサントロン、モファロテン、モルグラモスチム、モノクローナル抗体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、モノホスホリルリピドA+マイコバクテリア細胞壁sk(myobacterium cell wall sk)、モピダモール、多剤耐性遺伝子阻害剤、複数腫瘍抑制因子1(multiple tumor suppressor 1)に基づく治療、マスタード抗がん剤、ミカペルオキシドB、マイコバクテリア細胞壁抽出物、ミリアポロン、N−アセチルジナリン、N−置換ベンズアミド、ナファレリン、ナグレスチップ(nagrestip)、ナロキソン+ペンタゾシン、ナパビン(napavin)、ナフテルピン、ナルトグラスチム、ネダプラチン、ネモルビシン、ネリドロン酸、中性エンドペプチダーゼ、ニルタミド、ニサマイシン、一酸化窒素修飾物質、窒素酸化物抗酸化剤、ニトルリン(nitrullyn)、O6−ベンジルグアニン、オクトレオチド、オキセノン、オリゴヌクレオチド、オナプリストン、オンダンセトロン、オンダンセトロン、オラシン(oracin)、経口サイトカイン誘導物質(oral cytokine inducer)、オルマプラチン、オサテロン、オキサリプラチン、オキサウノマイシン、パラウアミン、パルミトイルリゾキシン、パミドロン酸、パナキシトリオール、パノミフェン、パラバクチン、パゼリプチン、ペガスパルガーゼ、ペルデシン、ペントサンポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチン、ペントロゾール(pentrozole)、ペルフルブロン、ペルホスファミド、ペリリルアルコール、フェナジノマイシン、フェニル酢酸塩、ホスファターゼ阻害剤、ピシバニール、塩酸ピロカルピン、ピラルビシン、ピリトレキシム、プラセチン(placetin)A、プラセチンB、プラスミノーゲン活性化因子阻害因子、白金錯体、白金化合物、白金−トリアミン複合体、ポルフィマーナトリウム、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プロピルビス−アクリドン、プロスタグランジンJ2、プロテアソーム阻害剤、プロテインAベースの免疫変調成分、プロテインキナーゼC阻害剤、プロテインキナーゼC阻害剤、微細藻類(

microalgal)、タンパク質チロシンホスファターゼ阻害剤、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤、プルプリン、ピラゾロアクリジン、ピリドキシル化ヘモグロビンポリオキシエチレン共役体(pyridoxylated hemoglobin polyoxyethylerie conjugate)、raf拮抗薬、ラルチトレキセド、ラモセトロン、rasファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤(ras farnesyl protein transferase inhibitor)、ras阻害剤、ras−GAP阻害剤、脱メチル化レテリプチン(retelliptine demethylated)、レニウムRe186エチドロネート、リゾキシン、リボザイム、RIIレチンアミド、ログレチミド、ロヒツキン、ロムルチド、ロキニメックス、ルビギノンB1、ルボキシル、サフィンゴール、サイントピン、SarCNU、サルコフィトールA、サルグラモスチム、Sdi1模倣剤、セムスチン、老化由来阻害物質(senescence derived inhibitor)1、センスオリゴヌクレオチド、シグナル伝達阻害剤、シグナル伝達調節物質、一本鎖抗原−結合タンパク質、シゾフラン(sizofuran)、ソブゾキサン、ボロカプト酸ナトリウム(sodium borocaptate)、フェニル酢酸ナトリウム、ソルベロール(solverol)、ソマトメジン結合タンパク質、ソネルミン(sonermin)、スパルホス酸、スピカマイシンD、スピロムスチン、スプレノペンチン、スポンジスタチン1、スクアラミン、幹細胞阻害剤、幹細胞***阻害剤、スチピアミド、ストロメライシン阻害剤、スルフィノシン、過剰活性型血管作用性小腸ペプチド拮抗薬(superactive vasoactive intestinal peptide antagonist)、スラジスタ(suradista)、スラミン、スウェインソニン、合成グリコサミノグリカン、タリムスチン、タモキシフェンメチオジド、タウロムスチン、タザロテン、テコガランナトリウム(tecogalan sodium)、テガフール、テルラピリリウム(tellurapyrylium)、テロメラーゼ阻害剤、テモポルフィン、テモゾロミド、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、テトラゾミン、タリブラスチン、チオコラリン、トロンボポエチン、トロンボポエチン模倣剤(thrombopoietin mimetic)、チマルファシン、サイモポエチン受容体作動薬、チモトリナン、甲状腺刺激ホルモン、エチルエチオプルプリンスズ、チラパザミン、二塩化チタノセン(titanocene bichloride)、トプセンチン、トレミフェン、全能性幹細胞因子(totipotent stem cell factor)、翻訳阻害剤、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリシリビン、トリメトレキサート、トリプトレリン、トロピセトロン、ツロステリド、チロシンキナーゼ阻害剤、チロホスチン、UBC阻害剤、ウベニメクス、尿生殖洞由来増殖阻害因子、ウロキナーゼ受容体拮抗薬、バプレオチド、バリオリンB、ベクター系、赤血球遺伝子治療、ベラレソール、ベラミン(veramine)、ベルジン(verdin)、ベルテポルフィン、ビノレルビン、ビンキサルチン(vinxaltine)、ビタキシン(vitaxin)、ボロゾール、ザノテロン、ゼニプラチン、ジラスコルブ、ジノスタチンスチマラマー、アドリアマイシン、ダクチノマイシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、シスプラチン、アシビシン、アクラルビシン、塩酸アコダゾール(acodazole hydrochloride)、アクロニン、アドゼレシン、アルデスロイキン、アルトレタミン、アンボマイシン、酢酸アメタントロン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アントラマイシン、アスパラギナーゼ、アスペルリン、アザシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタット、ベンゾデパ、ビカルタミド、塩酸ビサントレン、ジメシル酸ビスナフィド(bisnafide dimesylate)、ビセレシン、硫酸ブレオマイシン、ブレキナルナトリウム、ブロピリミン、ブスルファン、カクチノマイシン、カルステロン、カラセミド(caracemide)、カルベチマー、カルボプラチン、カルムスチン、塩酸カルビシン、カルゼレシン、セデフィンゴール、クロラムブシル、シロレマイシン(cirolemycin)、クラドリビン、メシル酸クリスナトール、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、塩酸ダウノルビシン、デシタビン、デキソルマプラチン(dexormaplatin)、デアザグアニン(dezaguanine)、メシル酸デアザグアニン(dezaguanine mesylate)、ジアジクオン、ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシン、ドロロキシフェン、クエン酸ドロロキシフェン、プロピオン酸ドロモスタノロン、デュアゾマイシン、エダトレキサート、塩酸エフロルニチン、エルサマイシン、エンロプラチン、エンプロマート、エピプロピジン、塩酸エピルビシン、エルブロゾール(erbulozole)、塩酸エソルビシン、エストラムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、エタニダゾール、エトポシド、リン酸エトポシド、エトプリン、塩酸ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フロクスウリジン、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、フルオロシタビン(fluorocitabine)、ホスキドン、ホストリエシンナトリウム、ゲムシタビン、塩酸ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、塩酸イダルビシン、イホスファミド、イイモホシン(iimofosine)、インターロイキンI1(例えば、組換えインターロイキンII、またはrlL.sub.2)、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンα−n1、インターフェロンα−n3、インターフェロンβ−1a、インターフェロンγ−1b、イプロプラチン、塩酸イリノテカン、酢酸ランレオチド、レトロゾール、酢酸ロイプロリド、塩酸リアロゾール、ロメテレキソールナトリウム(lometrexol sodium)、ロムスチン、塩酸ロソキサントロン、マソプロコール、メイタンシン、塩酸メクロレタミン、酢酸メゲストロール、酢酸メレンゲストロール、メルファラン、メノガリル、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、メトプリン、メツレデパ、ミチンドミド、ミトカルシン(mitocarcin)、ミトクロミン(mitocromin)、ミトギリン、ミトマルシン(mitomalcin)、マイトマイシン、ミトスペル(mitosper)、ミトタン、塩酸ミトキサントロン、ミコフェノール酸、ノコダゾール(nocodazoie)、ノガラマイシン、オルマプラチン、オキシスラン、ペガスパルガーゼ、ペリオマイシン(peliomycin)、ペンタムスチン、硫酸ペプロマイシン、ペルホスファミド、ピポブロマン、ピポスルファン、塩酸ピロキサントロン、プリカマイシン、プロメスタン、ポルフィマーナトリウム、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、塩酸プロカルバジン、ピューロマイシン、塩酸ピューロマイシン、ピラゾフリン、リボプリン、ログレチミド、サフィンゴール、塩酸サフィンゴール、セムスチン、シムトラゼン(simtrazene)、スパルホサートナトリウム、スパルソマイシン、塩酸スピロゲルマニウム、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌル、タリソマイシン、テコガランナトリウム(tecogalan sodium)、テガフール、塩酸テロキサントロン、テモポルフィン、テニポシド、テロキシロン、テストラクトン、チアミプリン、チオグアニン、チオテパ、チアゾフリン、チラパザミン、クエン酸トレミフェン、酢酸トレストロン、リン酸トリシリビン、トリメトレキサート、グルクロン酸トリメトレキサート、トリプトレリン、塩酸ツブロゾール、ウラシルマスタード、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ビンデシン、硫酸ビンデシン、硫酸ビネピジン、硫酸ビングリシナート、硫酸ビンレウロシン、酒石酸ビノレルビン、硫酸ビンロシジン、硫酸ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチン、塩酸ゾルビシン、T細胞をG2−M期でアレストする、および/または微小管の形成もしくは安定性を調節する薬剤、(例えば、Taxol(登録商標)(すなわち、パクリタキセル)、Taxotere(登録商標)、タキサン骨格を含む化合物、エルブロゾール(erbulozole)(すなわち、R−55104)、ドラスタチン10(すなわち、DLS−10およびNSC−376128)、イセチオン酸ミボブリン(すなわち、CI−980)、ビンクリスチン、NSC−639829、ディスコデルモリド(すなわち、NVP−XX−A−296)、ABT−751(アボット社、すなわち、E−7010)、アルトリルチン(Altorhyrtin)(例えばアルトリルチンAおよびアルトリルチンC)、スポンジスタチン(例えばスポンジスタチン1、スポンジスタチン2、スポンジスタチン3、スポンジスタチン4、スポンジスタチン5、スポンジスタチン6、スポンジスタチン7、スポンジスタチン8、およびスポンジスタチン9)、塩酸セマドチン(すなわち、LU−103793およびNSC−D−669356)、エポシロン(例えば、エポシロンA、エポシロンB、エポシロンC(すなわち、デスオキシエポシロンAまたはdEpoA)、エポシロンD(すなわち、KOS−862、dEpoB、およびデスオキシエポシロンB)、エポシロンE、エポシロンF、エポシロンB N−オキシド、エポシロンA N−オキシド、16−アザ−エポシロンB、21−アミノエポシロンB(すなわち、BMS−310705)、21−ヒドロキシエポシロンD(すなわち、デスオキシエポチロンFおよびdEpoF)、26−フルオロエポシロン、アウリスタチン(Auristatin)PE(すなわち、NSC−654663)、ソブリドチン(すなわち、TZT−1027)、LS−4559−P(ファルマシア社、すなわち、LS−4577)、LS−4578(ファルマシア社、すなわち、LS−477−P)、LS−4477(ファルマシア社)、LS−4559(ファルマシア社)、RPR−112378(アベンティス社)、硫酸ビンクリスチン、DZ−3358(第一製薬社)、FR−182877(藤沢社、すなわち、WS−9885B)、GS−164(武田社)、GS−198(武田社)、KAR−2(ハンガリー科学アカデミー)、BSF−223651(BASF、すなわち、ILX−651およびLU−223651)、SAH−49960(リリー社/ノバルティス社)、SDZ−268970(リリー社/ノバルティス社)、AM−97(アーマッド社(Armad)/協和醗酵社)、AM−132(アーマッド社)、AM−138(アーマッド社/協和醗酵社)、IDN−5005(インデナ社(Indena))、クリプトフィシン52(すなわち、LY−355703)、AC−7739(味の素社、すなわち、AVE−8063AおよびCS−39.HCl)、AC−7700(味の素社、すなわち、AVE−8062、AVE−8062A、CS−39−L−Ser.HCl、およびRPR−258062A)、ビチレブアミド(Vitilevuamide)、ツブリシン(tubulysin)A、カナデンソール、センタウレイジン(すなわち、NSC−106969)、T−138067(ツラリク社(Tularik)、すなわち、T−67、TL−138067およびTI−138067)、COBRA−1(パーカー・ヒューズ・インスティテュート社(Parker Hughes Institute)、すなわちDDE−261およびWHI−261)、H10(カンザス州立大学)、H16(カンザス州立大学)、オンコシジンA1(すなわち、BTO−956およびDIME)、DDE−313(パーカー・ヒューズ・インスティテュート社)、フィジアノリド(Fijianolide)B、ラウリマリド、SPA−2(パーカー・ヒューズ・インスティテュート社)、SPA−1(パーカー・ヒューズ・インスティテュート社、すなわち、SPIKET−P)、3−IAABU(サイトスケルトン社/マウントサイナイ医科大学、すなわち、MF−569)、ナルコシン(NSC−5366としても知られている)、ノスカピン(Nascapine)、D−24851(アスタ・メディカ社(Asta Medica))、A−105972(アボット社)、ヘミアステリン、3−BAABU(サイトスケルトン社/マウントサイナイ医科大学、すなわち、MF−191)、TMPN(アリゾナ州立大学)、バナドセンアセチルアセトネート、T−138026(ツラリク社)、モナストロール(Monsatrol)、インダノシン(lnanocine)(すなわち、NSC−698666)、3−IA

ABE(サイトスケルトン社/マウントサイナイ医科大学)、A−204197(アボット社)、T−607(ツラリク社(Tuiarik)、すなわち、T−900607)、RPR−115781(アベンティス社)、エリュテロビン(デスメチルエロイテロビン、デスアセチルエロイテロビン(Desaetyleleutherobin)、イソエリュテロビン(lsoeleutherobin)A、およびZ−エリュテロビン等)、カリベオシド、カリベオリン、ハリコンドリンB、D−64131(アスタ・メディカ社)、D−68144(アスタ・メディカ社)、ジアゾナミドA、A−293620(アボット社)、NPI−2350(ネレウス社)、タッカロノリドA、TUB−245(アベンティス社)、A−259754(アボット社)、ジアゾスタチン(Diozostatin)、(−)−フェニルアヒスチン(すなわち、NSCL−96F037)、D−68838(アスタ・メディカ社)、D−68836(アスタ・メディカ社)、ミオセベリンB、D−43411(ゼンタリス社(Zentaris)、すなわち、D−81862)、A−289099(アボット社)、A−318315(アボット社)、HTI−286(すなわち、SPA−110、トリフルオロ酢酸)(ワイス社)、D−82317(ゼンタリス社)、D−82318(ゼンタリス社)、SC−12983(NCI)、レスベラスタチンホスフェートナトリウム(Resverastatin phosphate sodium)、BPR−OY−007(国立健康研究所)、およびSSR−250411(サノフィ社))、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン)、フィナステリド、アロマターゼ阻害剤、ゴナドトロピン放出ホルモン作動薬(GnRH)(例えば、ゴセレリンまたはロイプロリド)、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニゾン)、プロゲスチン(例えば、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸メドロキシプロゲステロン)、エストロゲン(例えば、ジエチルスチルベストロール(diethlystilbestrol)、エチニルエストラジオール)、抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン)、アンドロゲン(例えば、プロピオン酸テストステロン、フルオキシメステロン)、抗アンドロゲン(例えば、フルタミド)、免疫賦活薬(例えば、カルメット−ゲラン桿菌(BCG)、レバミゾール、インターロイキン−2、αインターフェロン等)、モノクローナル抗体(例えば、抗CD20、抗HER2、抗CD52、抗HLA−DR、および抗VEGFモノクローナル抗体)、免疫毒素(例えば、抗CD33モノクローナル抗体−カリチアマイシン結合体、抗CD22モノクローナル抗体−緑膿菌外毒素結合体等)、放射免疫療法(例えば、111In、90Yまたは131Iに結合した抗CD20モノクローナル抗体等)、トリプトリド、ホモハリントニン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、トポテカン、イトラコナゾール、ビンデシン、セリバスタチン、ビンクリスチン、デオキシアデノシン、セルトラリン、ピタバスタチン、イリノテカン、クロファジミン、5−ノニルオキシトリプタミン、ベムラフェニブ、ダブラフェニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、EGFR阻害剤、上皮増殖因子受容体(EGFR)標的療法または治療薬(例えば、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標))、アファチニブ/BIBW2992、CI−1033/カネルチニブ、ネラチニブ/HKI−272、CP−724714、TAK−285、AST−1306、ARRY334543、ARRY−380、AG−1478、ダコミチニブ/PF299804、OSI−420/デスメチルエルロチニブ(desmethyl erlotinib)、AZD8931、AEE788、ペリチニブ/EKB−569、CUDC−101、WZ8040、WZ4002、WZ3146、AG−490、XL647、PD153035、BMS−599626)、ソラフェニブ、イマチニブ、スニチニブ、ダサチニブ等が挙げられる。
「化学療法剤」は、それのそのままの通常の意味において使用され、抗悪性腫瘍特性または細胞の成長もしくは増殖を阻害する能力を有する化学組成または化合物を指す。
「EGFR標的療法」または「EGFR標的治療剤」は、それのそのままの通常の意味において使用され、化合物がEGFRの活性、レベル、または機能を調節する疾患治療に有用な、組成物(例えば、化合物、タンパク質、核酸、抗体、小分子)を指す。いくつかの実施形態において、組成物はEGFRと接触する。いくつかの実施形態において、組成物はEGFRと優先的に結合する。いくつかの実施形態において、組成物はEGFRと特異的に結合する。いくつかの実施形態において、組成物はEGFR調節物質である。いくつかの実施形態において、組成物はEGFR阻害剤である。いくつかの実施形態において、疾患はEGFR関連疾患である。いくつかの実施形態において、組成物は、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標))、アファチニブ/BIBW2992、CI−1033/カネルチニブ、ネラチニブ/HKI−272、CP−724714、TAK−285、AST−1306、ARRY334543、ARRY−380、AG−1478、ダコミチニブ/PF299804、OSI−420/デスメチルエルロチニブ(desmethyl erlotinib)、AZD8931、AEE788、ペリチニブ/EKB−569、CUDC−101、WZ8040、WZ4002、WZ3146、AG−490、XL647、PD153035、およびBMS−599626からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、組成物は、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標))からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、組成物はゲフィチニブ(Iressa(商標))である。いくつかの実施形態において、組成物はエルロチニブ(Tarceva(商標))である。いくつかの実施形態において、組成物はセツキシマブ(Erbitux(商標))である。いくつかの実施形態において、組成物はラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))である。いくつかの実施形態において、組成物はバンデタニブ(Caprelsa(商標))である。
「MEK標的療法」または「MEK標的治療剤」は、それのそのままの通常の意味において使用され、化合物がMEKの活性、レベル、または機能を調節する疾患治療に有用な、組成物(例えば化合物、タンパク質、核酸、抗体、小分子)を指す。いくつかの実施形態において、組成物はMEKと接触する。いくつかの実施形態において、組成物はMEKと優先的に結合する。いくつかの実施形態において、組成物はMEKと特異的に結合する。いくつかの実施形態において、組成物はMEK調節物質である。いくつかの実施形態において、組成物はMEK阻害剤である。いくつかの実施形態において、疾患はMEK関連疾患である。いくつかの実施形態において、MEK標的療法はMEK1の活性、レベル、または機能を調節する。いくつかの実施形態において、MEK標的療法はMEK2の活性、レベル、または機能を調節する。いくつかの実施形態において、MEK標的療法はMEK1およびMEK2の活性、レベル、または機能を調節する。いくつかの実施形態において、MEK阻害剤には、XL518、CI−1040、PD035901、セルメチニブ/AZD6244、GSK1120212/トラメチニブ、GDC−0973、ARRY−162、ARRY−300、AZD8330、PD0325901/PD325901、U0126、PD98059、TAK−733、PD318088、AS703026、およびBAY869766からなる群から選択される組成物が含まれる。いくつかの実施形態において、組成物はセルメチニブ/AZD6244である。
B. 化合物
第一態様において、下記式を有する化合物が提供される。
1およびR2は独立して水素または置換もしくは非置換アルキルである。R3は独立して置換または非置換のアルキルである。R5は独立して水素、ハロゲン、−CXa 3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または置換または非置換のアルキルである。R6は独立して水素、ハロゲン、−CXb 3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、または−OCHF2である。L1は独立して結合または置換もしくは非置換のアルキレンであるシンボルz1は独立して0から4の整数である。シンボルz2は独立して0から5の整数である。シンボルXaおよびXbは独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである。
式(I)または(II)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は下記式を有する。
式(III)または(IV)の化合物において、R1、R2、R3、R5、R6、L1、z1、Xa、およびXbは、実施形態(例えば式(I)もしくは(II)またはあらゆる実施形態)も含んで、本明細書に記載の通りである。R4は独立して水素、ハロゲン、−CX3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または置換もしくは非置換アルキルである。シンボルyは独立して0から4の整数である。シンボルXは独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R1は水素である。いくつかの実施形態において、R1は置換または非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R1は非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R1は非置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R1は非置換(C1−C4)アルキルである。いくつかの実施形態において、R1はメチルである。いくつかの実施形態において、R1はエチルである。いくつかの実施形態において、R1はn−プロピルである。いくつかの実施形態において、R1はイソプロピルである。いくつかの実施形態において、R1はn−ブチルである。いくつかの実施形態において、R1はt−ブチルである。いくつかの実施形態において、R1はn−ペンチルである。いくつかの実施形態において、R1は置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R1は置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R1は置換(C1−C4)アルキルである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R2は水素である。いくつかの実施形態において、R2は置換または非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R2は非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R2は非置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R2は非置換(C1−C4)アルキルである。いくつかの実施形態において、R2はメチルである。いくつかの実施形態において、R1はエチルである。いくつかの実施形態において、R2はn−プロピルである。いくつかの実施形態において、R2はイソプロピルである。いくつかの実施形態において、R2はn−ブチルである。いくつかの実施形態において、R2はt−ブチルである。いくつかの実施形態において、R2はn−ペンチルである。いくつかの実施形態において、R2は置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R2は置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R2は置換(C1−C4)アルキルである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、L1は結合である。いくつかの実施形態において、L1は置換または非置換アルキレンである。いくつかの実施形態において、L1は非置換アルキレンである。いくつかの実施形態において、L1は非置換(C1−C6)アルキレンである。いくつかの実施形態において、L1は非置換(C1−C4)アルキレンである。いくつかの実施形態において、L1はメチレンである。いくつかの実施形態において、L1はエチレンである。いくつかの実施形態において、L1はn−プロピレンである。いくつかの実施形態において、L1はイソプロピレンである。いくつかの実施形態において、L1はn−ブチレンである。いくつかの実施形態において、L1はt−ブチレンである。いくつかの実施形態において、L1はn−ペンチレンである。いくつかの実施形態において、L1は置換アルキレンである。いくつかの実施形態において、L1は置換(C1−C6)アルキレンである。いくつかの実施形態において、L1は置換(C1−C4)アルキレンである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R3は置換または非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R3は非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R3は非置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R3は非置換(C1−C4)アルキルである。いくつかの実施形態において、R3はメチルである。いくつかの実施形態において、R3はエチルである。いくつかの実施形態において、R3はn−プロピルである。いくつかの実施形態において、R3はイソプロピルである。いくつかの実施形態において、R3はn−ブチルである。いくつかの実施形態において、R3はt−ブチルである。いくつかの実施形態において、R3はn−ペンチルである。いくつかの実施形態において、R3は置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R3は置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R3は置換(C1−C4)アルキルである。
式(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R4は独立して水素、ハロゲン、−CX3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または置換もしくは非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R4は独立してハロゲン、−CN、−CX3、−NO、−NO2、−C(O)H、または−CO2Hである。いくつかの実施形態において、R4はハロゲンである。いくつかの実施形態において、R4は−CNである。いくつかの実施形態において、R4は−NOである。いくつかの実施形態において、R4は−NO2である。いくつかの実施形態において、R4は−C(O)Hである。いくつかの実施形態において、R4は−CO2Hである。いくつかの実施形態において、R4はハロゲンまたは−CX3である。いくつかの実施形態において、R4は−CX3である。いくつかの実施形態において、Xは−Fである。いくつかの実施形態において、Xは−Clである。いくつかの実施形態において、Xは−Brである。いくつかの実施形態において、Xは−Iである。いくつかの実施形態において、R4は−Fである。いくつかの実施形態において、R4は−Clである。いくつかの実施形態において、R4は−Brである。いくつかの実施形態において、R4は−Iである。いくつかの実施形態において、R4は置換または非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R4は非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R4は非置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R4は非置換(C1−C4)アルキルである。いくつかの実施形態において、R4はメチルである。いくつかの実施形態において、R4はエチルである。いくつかの実施形態において、R4はn−プロピルである。いくつかの実施形態において、R4はイソプロピルである。いくつかの実施形態において、R4はn−ブチルである。いくつかの実施形態において、R4はt−ブチルである。いくつかの実施形態において、R4はn−ペンチルである。いくつかの実施形態において、R4は置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R4は置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R4は置換(C1−C4)アルキルである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R5はは独立して水素、ハロゲン、−CXa 3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または置換もしくは非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R5は独立してハロゲン、−CN、−CXa 3、−NO、−NO2、−C(O)H、または−CO2Hである。いくつかの実施形態において、R5はハロゲンである。いくつかの実施形態において、R5は−CNである。いくつかの実施形態において、R5は−NOである。いくつかの実施形態において、R5は−NO2である。いくつかの実施形態において、R5は−C(O)Hである。いくつかの実施形態において、R5は−CO2Hである。いくつかの実施形態において、R5はハロゲンまたは−CXa 3である。いくつかの実施形態において、R5は−CXa 3である。いくつかの実施形態において、Xaは−Fである(すなわちR5は−CF3である)。いくつかの実施形態において、Xaは−Clである。いくつかの実施形態において、Xaは−Brである。いくつかの実施形態において、Xaは−Iである。いくつかの実施形態において、R5は−Fである。いくつかの実施形態において、R5は−Clである。いくつかの実施形態において、R5は−Brである。いくつかの実施形態において、R5は−Iである。いくつかの実施形態において、R5は置換または非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R5は非置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R5は非置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R5は非置換(C1−C4)アルキルである。いくつかの実施形態において、R5はメチルである。いくつかの実施形態において、R5はエチルである。いくつかの実施形態において、R5はn−プロピルである。いくつかの実施形態において、R5はイソプロピルである。いくつかの実施形態において、R5はn−ブチルである。いくつかの実施形態において、R5はt−ブチルである。いくつかの実施形態において、R5はn−ペンチルである。いくつかの実施形態において、R5は置換アルキルである。いくつかの実施形態において、R5は置換(C1−C6)アルキルである。いくつかの実施形態において、R5は置換(C1−C4)アルキルである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R6は独立して水素、ハロゲン、−CXb 3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、または−OCHF2である。いくつかの実施形態において、R6はハロゲン、−CN、−CXb 3、−NO、−NO2、−C(O)H、または−CO2Hである。いくつかの実施形態において、R6はハロゲンである。いくつかの実施形態において、R6は−CNである。いくつかの実施形態において、R6は−NOである。いくつかの実施形態において、R6は−NO2である。いくつかの実施形態において、R6は−C(O)Hである。いくつかの実施形態において、R6は−CO2Hである。いくつかの実施形態において、R6はハロゲンまたは−CXb 3である。いくつかの実施形態において、R6は−CXb 3である。いくつかの実施形態において、Xbは−Fである(すなわちR6は−CF3である)。いくつかの実施形態において、Xbは−Clである。いくつかの実施形態において、Xbは−Brである。いくつかの実施形態において、Xbは−Iである。いくつかの実施形態において、R6は−Fである。いくつかの実施形態において、R6は−Clである。いくつかの実施形態において、R6は−Brである。いくつかの実施形態において、R6は−Iである。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、yは1〜4である。いくつかの実施形態において、yは1〜3である。いくつかの実施形態において、yは1〜2である。いくつかの実施形態において、yは0〜4である。いくつかの実施形態において、yは0〜3である。いくつかの実施形態において、yは0〜2である。いくつかの実施形態において、yは0〜1である。いくつかの実施形態において、yは0である。いくつかの実施形態において、yは1である。いくつかの実施形態において、yは2である。いくつかの実施形態において、yは3である。いくつかの実施形態において、yは4である。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、z1は1〜4である。いくつかの実施形態において、z1は1〜3である。いくつかの実施形態において、z1は1〜2である。いくつかの実施形態において、z1は0〜4である。いくつかの実施形態において、z1は0〜3である。いくつかの実施形態において、z1は0〜2である。いくつかの実施形態において、z1は0〜1である。いくつかの実施形態において、z1は0である。いくつかの実施形態において、z1は1である。いくつかの実施形態において、z1は2である。いくつかの実施形態において、z1は3である。いくつかの実施形態において、z1は4である。
式(I)、(II)、(III)、または(IV)を有する化合物のいくつかの実施形態において、z2は1〜5である。いくつかの実施形態において、z2は1〜4である。いくつかの実施形態において、z2は1〜3である。いくつかの実施形態において、z2は1〜2である。いくつかの実施形態において、z2は0〜5である。いくつかの実施形態において、z2は0〜4である。いくつかの実施形態において、z2は0〜3である。いくつかの実施形態において、z2は0〜2である。いくつかの実施形態において、z2は0〜1である。いくつかの実施形態において、z2は0である。いくつかの実施形態において、z2は1である。いくつかの実施形態において、z2は2である。いくつかの実施形態において、z2は3である。いくつかの実施形態において、z2は4である。いくつかの実施形態において、z2は5である。
いくつかの実施形態において、アルキルまたはアルキレンが置換されている場合、アルキルまたはアルキレンは置換基で置換されている。他の実施形態において、アルキルまたはアルキレンが置換されている場合、アルキルまたはアルキレンは大きさが限定された置換基で置換されている。他の実施形態において、アルキルまたはアルキレンが置換されている場合、アルキルまたはアルキレンは低級置換基で置換されている。他の実施形態において、アルキルまたはアルキレンはC1−C10アルキルまたはC1−C10アルキレン(例えばC1−C5アルキルまたはC1−C5アルキレン)である。
いくつかの実施形態において、化合物は下記式を有し、
式中、R1およびR2は独立して水素または置換もしくは非置換アルキルであり;R3は独立して置換または非置換アルキルであり;R4は独立してハロゲン、−CN、−CX3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、または−CO2Hであり;R5は独立してハロゲン、−CN、−CXa 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、または−CO2Hであり;L1は独立して結合または置換もしくは非置換アルキレンであり;シンボルyはは独立して0から4の整数であり;シンボルXおよびXaは独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである。式(V)または(VI)を有する化合物のいくつかの実施形態において、R1、R2、R3、R4、R5、L1、X、Xa、およびyは、他のあらゆる式または化合物(実施形態も含む)についての本明細書に記載の通りである。
式(I)または(III)または(V)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は下記式を含む群から選択される式を有する。
上記化合物において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、L1、X、Xa、Xb、y、z1、およびz2は本明細書に記載の通りである(例えば、実施形態を含む、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、および(VI))。いくつかの実施形態において、R4は−CF3である。いくつかの実施形態において、R5は−CF3またはハロゲン(例えば−F)である。いくつかの実施形態において、R6は水素またはハロゲン(例えば−F)である。いくつかの実施形態において、R3は非置換アルキル(例えばC1−C6アルキル)である。いくつかの実施形態において、R1およびR2は水素である。いくつかの実施形態において、L1は結合またはメチレンである。
式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(V)を有する。式(II)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(VI)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(VII)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(VIII)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(IX)を有する。式(II)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(X)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XI)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XII)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XIII)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XIV)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XV)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XVI)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XVII)を有する。式(I)を有する化合物のいくつかの実施形態において、化合物は式(XVIII)を有する。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)、およびその実施形態)は、Ret調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はRaf調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はB−Raf調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はSrc調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はS6Kキナーゼ調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はS6K2キナーゼ調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はmTOR調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はmTOR調節物質ではない。いくつかの実施形態において、化合物はAXL調節物質である。いくつかの実施形態において、化合物はGAS6調節物質である。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R1は水素、またはR20−置換もしくは非置換アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R1はR20−置換または非置換(C1−C6)アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R1はR20−置換または非置換(C1−C4)アルキルである。
20はは独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R21−置換もしくは非置換アルキル、R21−置換もしくは非置換ヘテロアルキル、R21−置換もしくは非置換シクロアルキル、R21−置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、R21−置換もしくは非置換アリール、またはR21−置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
21は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R22−置換もしくは非置換アルキル、R22−置換もしくは非置換ヘテロアルキル、R22−置換もしくは非置換シクロアルキル、R22−置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、R22−置換もしくは非置換アリール、またはR22−置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R2は水素、またはR23−置換もしくは非置換アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R2はR23−置換または非置換(C1−C6)アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R2はR23−置換または非置換(C1−C4)アルキルである。
23は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R24−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R24−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R24−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R24−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R24−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR24−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
24は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R25−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R25−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R25−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R25−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R25−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR25−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R3はR26−置換または非置換アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R3はR26−置換または非置換(C1−C6)アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R3はR26−置換または非置換(C1−C4)アルキルである。
26は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R27−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R27−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R27−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R27−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R27−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR27−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
27は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R28−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R28−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R28−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R28−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R28−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR28−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R4は独立して水素、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、またはR29−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R4はR29−置換または非置換(C1−C4)アルキルである。
29は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R30−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R30−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R30−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R30−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R30−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR30−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
30は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R31−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R31−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R31−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R31−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R31−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR31−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R5は独立して水素、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、またはR32−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキルである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R5はR32−置換または非置換(C1−C4)アルキルである。
32は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R33−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R33−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R33−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R33−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R33−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR33−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
33は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R34−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R34−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R34−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R34−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R34−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR34−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R6は独立して水素、ハロゲン、−CF3、−CN、−OH、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−C(O)CH3、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2である。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1は結合またはR38−置換もしくは非置換アルキレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換(C1−C6)アルキレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換(C1−C4)アルキレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換メチレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換エチレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換プロピレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換n−プロピレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1はR38−置換または非置換2−プロピレンである。本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、L1は結合である。
38は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R39−置換もしくは非置換アルキル、R39−置換もしくは非置換ヘテロアルキル、R39−置換もしくは非置換シクロアルキル、R39置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、R39−置換もしくは非置換アリール、またはR39−置換もしくは非置換ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、R38はR39−置換もしくは非置換(C1−C6)アルキル、R39−置換もしくは非置換2〜6員ヘテロアルキル、R39−置換もしくは非置換(C3−C6)シクロアルキル、R39−置換もしくは非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、R39−置換もしくは非置換(C6−C10)アリール、またはR39−置換もしくは非置換5〜10員ヘテロアリールである。
39は独立してハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、R40−置換もしくは非置換アルキル、R40−置換もしくは非置換ヘテロアルキル、R40−置換もしくは非置換シクロアルキル、R40−置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、R40−置換もしくは非置換アリール、またはR40−置換もしくは非置換ヘテロアリールである。
本明細書で提供される化合物のいくつかの実施形態において、R22、R25、R28、R31、R34、およびR40は独立して水素、ハロゲン、オキソ、−CF3、−CN、−OH、−NH2、−COOH、−CONH2、−NO、−NO2、−C(O)H、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−SO2NH2、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、非置換(C1−C6)アルキル、非置換2〜6員ヘテロアルキル、非置換(C3−C6)シクロアルキル、非置換3〜6員ヘテロシクロアルキル、非置換(C6−C10)アリール、または非置換5〜10員ヘテロアリールである。
C. 医薬組成物および方法
第二態様において、薬剤的に許容できる賦形剤および本明細書に記載の化合物(「本発明の化合物」または「有効成分」とも称される)(例えば式(I)〜(XVIII)、およびその実施形態)を含む医薬組成物が提供される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は抗がん剤をさらに含む。いくつかの実施形態において、抗がん剤はEGFRを標的とする治療法または治療剤(例えばエルロチニブまたはゲフィチニブ)である。いくつかの実施形態において、抗がん剤はMEKを標的とする治療法または治療剤(例えばPD325901、トラメチニブ)である。
第三態様において、治療を必要とする対象におけるがんの治療法が提供され、該方法は、対照に、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)、およびその実施形態)を投与することを含む。いくつかの実施形態において、化合物は本明細書で提供される医薬組成物の一部を形成する。
がんの治療法のいくつかの実施形態において、がんは複数の内分泌新生物2と関連している。いくつかの実施形態において、がんは複数の内分泌新生物2Aに関連している。いくつかの実施形態において、がんは複数の内分泌新生物2Bに関連している。いくつかの実施形態において、がんは異常なAXLキナーゼ活性に関連している(例えば肺がん、非小細胞肺がん、薬剤耐性肺がん、乳がん、膵がん、転移性の肺、***、または膵臓のがん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なGAS6機能に関連している(例えば肺がん、非小細胞肺がん、薬剤耐性肺がん、乳がん、膵がん、転移性の肺、***、または膵臓のがん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なRetキナーゼ活性に関連している(例えば甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症、副甲状腺過形成、家族性甲状腺髄様がん、または粘膜神経腫)。いくつかの実施形態において、がんは異常なRetキナーゼ活性に関連している(例えばCCDC6−RET融合タンパク質を発現する非小細胞肺がん、KIF5B−RET融合タンパク質を発現する非小細胞肺がん、CCDC6−RET融合タンパク質を発現する甲状腺がん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なRafキナーゼ活性に関連している(例えば肺がん、黒色腫、結腸直腸がん、または乳頭様甲状腺がん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なB−Rafキナーゼ活性と関連している(例えば肺がん、黒色腫、結腸直腸がん、または乳頭様甲状腺がん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なSrcキナーゼ活性と関連している(例えば乳がん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なS6Kキナーゼ活性と関連している(例えば肝細胞癌または肺がん)。いくつかの実施形態において、がんは異常なmTOR活性と関連している。いくつかの実施形態において、がんは異常なS6K2活性と関連している。いくつかの実施形態において、がんは異常なRet、Raf、Src、およびS6Kキナーゼ活性と関連している。いくつかの実施形態において、がんは家族性甲状腺髄様がんである。いくつかの実施形態において、がんは甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症、副甲状腺過形成、または粘膜神経腫である。いくつかの実施形態において、がんは甲状腺髄様癌である。いくつかの実施形態において、がんは褐色細胞腫である。いくつかの実施形態において、がんは原発性副甲状腺機能亢進症である。いくつかの実施形態において、がんは腸管神経節神経腫症である。いくつかの実施形態において、がんは副甲状腺過形成である。いくつかの実施形態において、がんは粘膜神経腫である。いくつかの実施形態において、がんは肺がんである。いくつかの実施形態において、がんは黒色腫である。いくつかの実施形態において、がんは結腸直腸がんである。いくつかの実施形態において、がんは乳頭様甲状腺がんである。いくつかの実施形態において、がんは乳がんである。いくつかの実施形態において、がんは肝細胞癌である。いくつかの実施形態において、がんは黒色腫、結腸直腸がん、乳頭様甲状腺がん、乳がん、肝細胞癌、または肺がんである。いくつかの実施形態において、がんは転移性がんである。いくつかの実施形態において、がんは原発腫瘍から異なる場所に転移している。いくつかの実施形態において、がんは非小細胞肺がんである。いくつかの実施形態において、がんは、EGFRを標的とする治療法または治療剤(例えば本明細書に記載の治療剤)等の一つまたは複数の抗がん剤に対して抵抗性である。いくつかの実施形態において、がんはエルロチニブ抵抗性である。いくつかの実施形態において、がんはゲフィチニブ抵抗性である。いくつかの実施形態において、がんはエルロチニブ抵抗性肺がんである。いくつかの実施形態において、がんはゲフィチニブ抵抗性肺がんである。がん治療のいくつかの実施形態において、該方法は有効量の抗がん剤を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、抗がん剤はEGFRを標的とする治療法または治療剤である。いくつかの実施形態において、抗がん剤はエルロチニブである。いくつかの実施形態において、抗がん剤はゲフィチニブである。いくつかの実施形態において、抗がん剤はMEKを標的とする治療法または治療剤である。いくつかの実施形態において、がんはCCDC6−RET融合タンパク質を発現する非小細胞肺がんである。いくつかの実施形態において、がんはKIF5B−RET融合タンパク質を発現する非小細胞肺がんである。いくつかの実施形態において、がんはCCDC6−RET融合タンパク質を発現する甲状腺がんである。いくつかの実施形態において、がんはCCDC6−RET融合タンパク質を発現する甲状腺がんであり、前記方法はMEK阻害剤(例えばPD325901)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、がんはKIF5B−RET融合タンパク質を発現する非小細胞肺がんであり、前記方法はMEK阻害剤(例えばPD325901)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、がんはCCDC6−RET融合タンパク質を発現する非小細胞肺がんであり、前記方法はMEK阻害剤(例えばPD325901)を投与することをさらに含む。いくつかの実施形態において、がんはRET融合タンパク質を発現する。
第四の態様において、RETキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼの活性を低減する方法が提供され、該方法は、RETキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼを、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)およびその実施形態)と接触させることを含む。いくつかの実施形態において、RafキナーゼはB−Rafキナーゼである。いくつかの実施形態において、前記方法はmTORキナーゼの活性を低減することを含まない。いくつかの実施形態において、化合物は本明細書で提供される医薬組成物の一部を形成する。いくつかの実施形態において、化合物はAD57である。いくつかの実施形態において、化合物はAD80である。いくつかの実施形態において、化合物はAD81である。いくつかの実施形態において、化合物は、あらゆる表、図、または例に含まれる、本明細書に記載の化合物のいずれかから選択される。
第五の態様において、AXLキナーゼの活性を低減する方法が提供され、該方法は、AXLキナーゼを、有効量の本明細書に記載の化合物(例えば式(I)〜(XVIII)およびその実施形態)と接触させることを含む。AXLキナーゼの活性を低減させる方法のいくつかの実施形態において、化合物はAD57である。AXLキナーゼの活性を低減させる方法のいくつかの実施形態において、化合物はAD80である。AXLキナーゼの活性を低減させる方法のいくつかの実施形態において、化合物はAD81である。AXLキナーゼの活性を低減させる方法のいくつかの実施形態において、化合物は、あらゆる表、図、または例に含まれる、本明細書に記載の化合物のいずれかから選択される。
本明細書に記載の方法のいくつかの実施形態において、化合物は、
である。
本医薬組成物は、本明細書で開示される調節物質の光学異性体、ジアステレオマー、または薬剤的に許容できる塩を含む。医薬組成物中に含まれる化合物は、上記のように担体部分に共有結合していてもよい。あるいは、医薬組成物中に含まれる化合物は担体部分に共有結合していない。
本発明の化合物は、患者に、単独投与または同時投与することができる。同時投与は、別々または併用しての、化合物(2つ以上の化合物)の同時投与または連続投与を含むことが意図される。従って、所望であれば、調製物を他の作用物質と組み合わせることもできる(例えば、代謝分解を低減させるための作用物質、抗がん剤)。
本発明の化合物は、種々様々な経口剤形、非経口剤形、および局所的剤形で、調製および投与することができる。経口剤としては、患者が接種するのに適した、錠剤、丸剤、粉末剤、糖剤、カプセル剤、液剤、菓子錠剤、カシェ剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー、懸濁剤等が挙げられる。本発明の化合物は、注射(すなわち、静脈内注射、筋肉内の注射、皮内注射、皮下注射、十二指腸内注射、または腹腔内注射)によって投与することもできる。また、本明細書に記載の化合物は、吸入(例えば、鼻腔内吸入)によって投与することもできる。さらに、本発明の化合物は経皮投与することができる。複数の投与経路(例えば、筋肉内、経口、経皮)を使用して本発明の化合物を投与することができることも、企図される。従って、本発明は、薬剤的に許容できる賦形剤および一つまたは複数の本発明の化合物を含んで成る医薬組成物も提供する。
本発明の化合物からの医薬組成物の調製において、薬剤的に許容できる担体は固体であっても液体であってもよい。固形剤としては、散剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、坐剤、および分散顆粒剤が挙げられる。液体担体は、希釈剤、香味剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化剤としても機能し得る一つまたは複数の物質であってもよい。
散剤において、担体は、微細な有効成分(例えば、本明細書で提供される化合物)を含有する混合物中の微細固体である。錠剤において、有効成分(例えば本明細書で提供される化合物)は、必要な結合特性を有する担体と適切な比率で混合され、所望の形状およびサイズに圧縮される。散剤および錠剤は5%〜70%の活性化合物を含有することが好ましい。
適切な固体賦形剤としては、限定はされないが、炭酸マグネシウム;ステアリン酸マグネシウム;滑石;ペクチン;デキストリン;デンプン;トラガント;低融点ワックス;カカオ脂;炭水化物;糖類(例えば、限定はされないが、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトール、トウモロコシ、コムギ、イネ、ジャガイモ、または他の植物由来のデンプン;セルロース(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル-セルロース、またはカルボキシルメチルセルロースナトリウム));並びにゴム(例えば、アラビアゴムおよびトラガントゴム);並びにタンパク質(例えば、限定はされないが、ゼラチンおよびコラーゲン)が挙げられる。所望により、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸、またはその塩(例えばアルギン酸ナトリウム)等の、崩壊剤または可溶化剤を加えてもよい。
糖剤コア(dragee core)は濃縮糖液等の適切な剤皮を用いて与えられ、剤皮は、アラビアゴム、滑石、ポリビニルピロリドン、carbopolゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー液(lacquer solution)、および適切な有機溶剤または溶媒混合物を含有していてもよい。生成物同定のために、または活性化合物の量(すなわち、投与量)を特徴付けるために、色素または顔料を錠剤または糖剤剤皮に加えてもよい。本発明の医薬品は、例えば、ゼラチンで作られた押し込みカプセル剤、並びにゼラチンおよび剤皮(例えばグリセロールまたはソルビトール)で作られた密封軟カプセル剤を用いて、経口的に使用することもできる。
坐剤の調製において、低融点ワックス(例えば、脂肪酸グリセリドまたはカカオ脂の混合物)は最初に融解し、撹拌によるのと同様に、有効成分がその中に均一に分散する。融解した均一混合物は次に、都合の良い大きさの型に注がれ、放冷され、それによって凝固する。
液状製剤としては、溶液、懸濁剤、および乳剤(例えば、水または水/プロピレングリコール溶液)が挙げられる。非経口注射において、液状製剤は、ポリエチレングリコール水溶液中で、溶解状態で製剤化することができる。
非経口適用が必要または所望される場合、本発明の化合物に特に適した混合物は、注射剤、無菌液(好ましくは油性溶液または水性溶液)、並びに懸濁剤、乳剤、または植込錠(例えば坐剤)である。具体的には、非経口投与用の担体としては、デキストロース水溶液、食塩水、純水、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、落花生油、ゴマ油、ポリオキシエチレン−ブロック重合体等が挙げられる。アンプルは簡便な単位投与量である。本発明の化合物はリポソーム中に取り込ませることができ、あるいは、経皮ポンプ(transdermal pump)または経皮貼布を介して投与することができる。本発明における使用に適した医薬品混合物は当業者に周知であり、例えば、Pharmaceutical Sciences (17th Ed., Mack Pub. Co., Easton, PA)およびWO96/05309(その両方の教示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
経口使用に適した水溶液は、有効成分を水に溶かし、所望により適切な着色剤、加香剤、安定剤、および粘稠化剤を追加することにより調製することができる。経口使用に適した水性懸濁剤は、粘稠性物質(例えば、天然または合成のゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴム)、並びに分散剤または湿潤剤(天然ホスファチド(例えば、レシチン)、酸化アルキレンと脂肪酸の縮合物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール(heptadecaethylene oxycetanol))、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトールから生じた部分エステルの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート)、または、エチレンオキシドと、脂肪酸および無水ヘキシトールから生じた部分エステルの縮合物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)を含有する水に微細な有効成分を分散させることにより作製することができる。水性懸濁剤は、一つまたは複数の保存剤(例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピル)、一つまたは複数の着色剤、一つまたは複数の香味剤および一つまたは複数の甘味剤(例えば、スクロース、アスパルテームまたはサッカリン)を含有していてもよい。製剤をモル浸透圧濃度に応じて調節してもよい。
使用の直前に経口投与用の液状調製物に変換するよう意図されている固形調製物も含まれる。そのような液体形態としては、溶液、懸濁剤、および乳剤が挙げられる。これらの調製物は、有効成分に加えて、着色剤、加香剤、安定剤、緩衝液、人工および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含有していてもよい。
油性懸濁剤は粘稠化剤(例えば、蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコール)を含有していてもよい。甘味剤(例えばグリセロール、ソルビトールまたはスクロース)を加えることで、美味な経口剤を得ることができる。これらの製剤はアスコルビン酸等の抗酸化剤を加えることで保存することができる。注射用の油性ビヒクルの一例として、Minto, J. Pharmacol. Exp. Ther. 281:93-102, 1997を参照されたい。本発明の医薬製剤は水中油型乳剤の形態であってもよい。その油性相は植物油もしくはミネラルオイル(上記)、またはそれらの混合物であり得る。適切な乳化剤としては、天然ゴム(例えば、アラビアゴムおよびトラガカントゴム)、天然ホスファチド(例えばダイズレシチン、脂肪酸および無水ヘキシトールから生じたエステルまたは部分エステル(例えば、ソルビタンモノオレエート)、並びにこれらの部分エステルとエチレンオキシドの縮合物(例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)が挙げられる。乳剤は、シロップ剤およびエリキシル剤の製剤として甘味剤および香味剤を含有していてもよい。そのような製剤は粘滑剤、保存剤、または着色料を含有していてもよい。
製剤は単位剤形であることが好ましい。そのような形態において、調製物は、適切な量の有効成分を含有する単位用量に再分割される。単位剤形はパッケージ化された調製物であってもよく、そのパッケージはバイアルまたはアンプル中にパッケージ化された錠剤、カプセル剤、および散剤等の別個の量の調製物を含有している。また、単位剤形はそれ自体がカプセル剤、錠剤、カシェ剤、または菓子錠剤であってもよく、あるいは、適切な数の、パッケージ化された形態のこれらのうちのいずれかであってもよい。
単位用量調製物中の有効成分の量は、特定の適用および有効成分の作用強度に応じて、0.1mg〜10000mg、より典型的には1.0mg〜1000mg、最も典型的には10mg〜500mgの範囲で変化または調節され得る。組成物は所望により他の適合性の治療薬を含有していてもよい。
化合物の中には水における溶解性が限定されているものがあるため、組成物中に界面活性剤または他の適切な助溶剤が必要となり得る。そのような助溶剤としては、ポリソルベート20、60および80;プルロニックF−68、F−84およびP−103;シクロデキストリン;ポリオキシル35ヒマシ油;または当業者に既知の他の薬剤が挙げられる。そのような助溶剤は典型的には、約0.01重量%〜約2重量%のレベルで使用される。
製剤を分注する際の変動性を減少させるために、製剤の懸濁液もしくはエマルジョンの成分の物理的分離を減少させるために、および/または製剤を向上させるために、単純水溶液の粘度よりも大きな粘度が望ましい場合がある。そのような粘度上昇剤(viscosity building agent)としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸およびその塩、ヒアルロン酸およびその塩、上記の組み合わせ、並びに当業者に既知の他の薬剤が挙げられる。そのような薬剤は典型的には約0.01重量%〜約2重量%のレベルで使用される。上記アジュバントの許容できる量の決定はいずれも、当業者により容易に確認される。
本発明の組成物はさらに持続放出および/または快適さ(comfort)を与えるための成分を含んでいてもよい。そのような成分には、高分子量の陰イオン性の粘液模倣(mucomimetic)ポリマー、ゲル化多糖類および微細薬物担体基質が含まれる。これらの成分については、米国特許第4,911,920号;同第5,403,841号;同第5,212,162号;および同第4,861,760号でより詳細に論じられている。これらの特許の内容全体は、あらゆる目的でその全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明により提供される医薬組成物には、活性成分が治療有効量、すなわち、その使用目的を達成するのに有効な量で含有されている組成物が含まれる。特定の適用に有効な実際の量はとりわけ、治療条件に依存する。疾患を治療する方法において投与される場合、そのような組成物は目的の結果、例えば、標的分子(例えば、1つまたは複数のキナーゼ;RET;Raf;B−Raf;Src;S6Kキナーゼ;もしくはRET、Raf、Src、およびS6Kキナーゼ;もしくはRET、B−Raf、Src、およびS6Kキナーゼ;またはAXLキナーゼおよび/もしくはGAS6)の活性の調節、および/または病徴(例えば、がんの成長または転移)の進行の低減、排除、もしくは遅延、を達成するのに有効なある量の活性成分を含有する。本発明の化合物の治療有効量の決定は、特に本明細書の詳細な開示に照らし合わせて、充分に当業者の能力の範囲内である。
哺乳動物に投与される投与量および頻度(単回または複数回投与)は種々の要因、例えば、その哺乳動物が別の疾患に罹患しているかどうか、およびその投与経路;受容者の大きさ、年齢、性別、健康、体重、肥満度指数、および食事;治療を受けている疾患(例えば、多発性内分泌腫瘍症2、多発性内分泌腫瘍症2A、多発性内分泌腫瘍症2B、家族性甲状腺髄様がん、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症、副甲状腺過形成、甲状腺がん、肺がん、非小細胞肺がん、乳がん、膵がん、グリア芽腫、AXL関連がん、または粘膜神経腫)の症状の性質および程度、併用療法の種類、治療を受けている疾患からの合併症、または他の健康関連問題、に応じて変化し得る。本発明の方法および化合物と併用して、他の治療投与計画または治療薬を使用してもよい。確立された投与量(例えば、頻度および期間)の調節および処置は、当業者の能力の充分に範囲内である。
本明細書に記載のいかなる化合物についても、治療有効量は細胞培養アッセイから最初に決定することができる。標的濃度は、本明細書に記載の方法または当該技術分野において既知の方法を用いて測定される、本明細書に記載の方法を達成することができる活性化合物の濃度である。
当該技術分野において周知の通り、ヒトで使用するための治療有効量も、動物モデルから決定することができる。例えば、動物において有効であることが分かっている濃度を達成するように、ヒト用の用量を製剤化することができる。ヒトにおける投与量は、上記のように、化合物の有効性をモニターすることにより、および投与量を多くまたは少なく調節することにより、調節することができる。上記方法および他の方法に基づいて、ヒトにおいて最大の有効性を達成するための用量を調節することは、当業者の能力の充分に範囲内である。
用量は、患者および使用されている化合物の要求に応じて変化し得る。本発明に関連して、患者に投与される用量は、患者において有益な治療反応を長期に与えるのに充分であるべきである。用量の規模も、あらゆる有害な副作用の存在、性質、および程度によって決定される。特定の状況に対する適切な投与量の決定は、実施者の技術の範囲内である。一般的に、治療は化合物の適量に満たないより小さな投与量から開始される。従って投与量は、その条件下での最適効果が達成されるまで、少量ずつの増加により、増加される。一実施形態において、投与量の範囲は0.001%w/v〜10%w/vである。別の実施形態において、投与量範囲は0.1%w/v〜5%w/vである。
投与量および間隔を個々に調節することで、治療を受けている特定の臨床徴候に対して有効な投与化合物のレベルを得ることができる。これにより、個体の病状の重症度に相応の治療的投与計画が得られる。
本明細書で提供される教示を利用して、実質的な毒性を引き起こさないが、特定の患者により示される臨床症状を治療するのには効果的な、有効な予防的または治療的な治療計画を計画することができる。この計画は、化合物の作用強度、相対的な生物学的利用能、患者の体重、有害副作用の有無および重症度、好ましい投与様式、並びに選択された薬剤の毒性プロファイル等の要因を考慮することによる、活性化合物の注意深い選択を含むべきである。
特定の化合物における毒性と治療効果の比はその治療指数であり、LD50(集団の50%において致死性の化合物の量)とED50(集団の50%において効果的な化合物の量)との比として表すことができる。高い治療指数を示す化合物が好ましい。ヒトで使用するための投与量の範囲を決定する際に、細胞培養アッセイおよび/または動物試験から得られた治療指数データを使用することができる。そのような化合物の投与量は、毒性がほとんどまたは全く無いED50を含む血漿中濃度の範囲内にあることが好ましい。投与量は、採用される剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で変化してもよい。例えば、Fingl et al., In: THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS, Ch.1, p.l, 1975を参照されたい。正確な製剤、投与経路および投与量は、患者の状態および化合物が使用される特定の方法を鑑みて、個々の医師が選択することができる。
D. 投与
本発明の組成物は経皮的に、局所的な経路により送達することができ、塗布用棒(applicator stick)、溶液、懸濁剤、乳剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、パスタ剤、ゼリー剤、塗布剤、散剤、およびエアロゾルとして製剤化することができる。治療への応用において、本発明の化合物または薬剤は、単独で投与されてもよく、従来の化学療法、放射線療法、ホルモン療法、および/または免疫療法と組み合わせて同時投与されてもよい。
本発明の組成物は、身体内での徐放を目的として、ミクロスフェアとして送達することもできる。例えば、ミクロスフェアは、皮下に徐放する薬剤含有ミクロスフェアの皮内注射(Rao, J. Biomater Sci. Polym. Ed. 7:623-645, 1995参照 により;生分解性の注射用ゲル製剤(例えば、Gao Pharm. Res. 12:857-863, 1995参照)として;または、経口投与用のミクロスフェア(例えば、Eyles, J. Pharm. Pharmacol. 49:669-674, 1997参照)として、投与することができる。経皮経路および皮内経路は共に、一定の送達を数週間または数カ月間与える。
本発明の医薬組成物は塩として提供することができ、多くの酸(例えば、限定はされないが、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸等)と形成することができる。本明細書に記載の医薬組成物は、本明細書に記載の化合物上に存在する特定の置換基に応じて比較的毒性のない酸または塩基を用いて調製される、化合物または組成物の塩であってもよい。本発明の化合物が比較的酸性の官能基(functionality)を含有する場合、そのような化合物の中性形態を、純粋なまたは安定な不活性溶媒中の充分な量の所望の塩基と接触させることにより、塩基付加塩を得ることができる。薬剤的に許容できる塩基付加塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノ、もしくはマグネシウムの塩、または同様の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、そのような化合物の中性形態を、純粋なまたは安定な不活性溶媒中の充分な量の所望の酸と接触させることにより、酸付加塩を得ることができる。薬剤的に許容できる酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素酸、リン酸、リン酸一水素酸、リン酸二水素酸、硫酸、硫酸一水素酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸等の無機酸に由来する塩、および酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸等の比較的毒性のない有機酸に由来する塩が挙げられる。アルギン酸(arginate)等のアミノ酸の塩、およびグルクロン酸またはガラクツロン酸(galactunoric acid)等の有機酸の塩も含まれる(例えば、Berge et al.、 Journal of Pharmaceutical Science 66:1-19 (1977)参照)。ある特定の本発明の化合物は、本化合物の塩基付加塩または酸付加塩のどちらへの変換も可能にする、塩基性官能基および酸性官能基の両方を含有する。当業者に既知の他の薬剤的に許容できる担体も本発明に好適である。塩は、対応する遊離塩基形態である、水性溶媒または他のプロトン性溶媒の中でより可溶性である傾向がある。他の例では、調製物は、使用前に緩衝液と混合される、4.5〜5.5のpH範囲の、1mM〜50mMヒスチジン、0.1%〜2%スクロース、2%〜7%マンニトールにおける、凍結乾燥粉末であってもよい。
塩を塩基または酸と接触させ、常法により親化合物を単離することによって、本化合物の中性形態を再生することができる。本化合物の親形態は、特定の物理的性質(例えば極性溶媒中の溶解性)において種々の塩形態と異なるが、その他の点では、塩は本化合物の親形態と本発明の目的において等価である。
本明細書に記載の特定の組成物または本発明のキナーゼ阻害化合物は、非溶媒和形態および溶媒和形態(例えば水和形態)で存在することができる。一般的に、溶媒和形態は非溶媒和形態と等価であり、本発明の範囲内に包含されることが意図される。本発明のキナーゼ阻害化合物は、複数の結晶形または非晶形で存在することができる。一般的に、全ての物理的形態が、本発明に基づいて企図される用途にとって等価であり、本発明の範囲内にあることが意図される。
別の実施形態において、本発明の組成物は、静脈内(IV)投与等の非経口投与または体腔もしくは器官の管腔への投与に有用である。投与のための製剤は、薬剤的に許容できる担体中に溶解した本発明の組成物の溶液を一般に含む。許容できるビヒクルおよび溶媒の中で使用可能なものは、水およびリンゲル液、等張食塩水である。さらに、溶媒または懸濁媒として、従来より無菌固定油を使用することができる。この目的に、合成モノグリセリドまたは合成ジグリセリドを含むいかなる無刺激固定油(bland fixed oil)をも使用することができる。さらに、注射剤の調製では、オレイン酸等の脂肪酸も同様に使用することができる。これらの溶液は無菌であり、一般的に望ましくない物質を含有していない。これらの製剤は従来の周知の滅菌技術により滅菌することができる。製剤は、pH調整剤および緩衝剤、毒性調整剤(例えば、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、乳酸ナトリウム等)の適切な生理的条件のために必要とされる薬剤的に許容できる補助剤を含有していてもよい。これらの製剤中の本発明の組成物の濃度は大きく異なっていてもよく、選択された特定の投与様式および患者の要求に従って、主に液体の体積、粘度、体重(body weight)等に基づいて選択される。IV投与において、製剤は無菌注射用製剤(例えば、水性または油性の無菌注射用懸濁液)であってもよい。この懸濁液は、これらの適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、既知の技術に基づいて製剤化することができる。無菌注射用製剤は、無毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の、無菌の注射剤または懸濁液であってもよい(例えば1,3−ブタンジオールの溶液)。
別の実施形態において、本発明の組成物の製剤は、細胞膜と融合しているまたは形質膜陥入されたリポソームを使用することにより、すなわち、細胞の表面膜タンパク質受容体に結合してエンドサイトーシスを生じさせるリポソームに結合した受容体リガンドを使用することにより、送達することができる。リポソームを使用することにより、特に、リポソーム表面が標的細胞に特異的な受容体リガンドを有している、あるいは特定の器官を優先的に対象とする場合、本発明の組成物の送達をインビボで標的細胞に集中させることができる。(例えば、Al-Muhammed, J. Microencapsul. 13:293-306, 1996; Chonn, Curr. Opin. Biotechnol. 6:698-708, 1995; Ostro, Am. J. Hosp. Pharm. 46:1576-1587, 1989参照)。
本明細書に記載の化合物は、互いと組み合わせて、疾患(例えば、がん、MEN2関連がん、AXLキナーゼ関連がん、耐性がん、EGFR治療耐性がん、EGFR治療薬耐性がん)の治療に有用であることが知られている他の活性薬剤(例えば抗がん剤)、もしくは特定のキナーゼ(例えば、Retキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、S6Kキナーゼ、AXLキナーゼ、B−Rafキナーゼ)を発現する細胞に関連する疾患の治療に有用であることが知られている他の活性薬剤と共に、または単独では有効ではないが活性薬剤の有効性には寄与し得る付加的な薬剤と共に、使用することができる。
いくつかの実施形態において、同時投与は、1つの活性薬剤を、第二の活性薬剤の0.5、1、2、4、6、8、10、12、16、20、または24時間以内に投与することを含む。同時投与は、2つの活性薬剤を、同時に、およそ同時に(例えば、互いに約1、5、10、15、20、または30分以内)、またはあらゆる順番で連続して、投与することを含む。いくつかの実施形態において、同時投与は、共製剤(co-formulation)によって、すなわち、両方の活性薬剤を含む単一の医薬組成物を調製することによって達成することができる。他の実施形態において、活性薬剤は別々に製剤化され得る。別の実施形態において、活性および/または付加的な薬剤は互いに連結または結合していてもよい。
非限定例として、本明細書に記載の化合物は、従来の化学療法剤、例えば、アルキル化剤(例えば、シクロホスファミド、イホスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ウラムスチン、チオテパ、ニトロソ尿素等.)、代謝拮抗剤(例えば、5−フルオロウラシル、アザチオプリン、メトトレキサート、ロイコボリン、カペシタビン、シタラビン、フロクスウリジン、フルダラビン、ゲムシタビン、ペメトレキセド、ラルチトレキセド等)、植物性アルカロイド(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、パクリタキセル、ドセタキセル等)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、イリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド(VP16)、エトポシドリン酸塩、テニポシド等)、抗癌性抗生物質(例えば、ドキソルビシン、アドリアマイシン、ダウノルビシン、エピルビシン、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシン、ミトキサントロン、プリカマイシン等)、白金系化合物(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン(oxaloplatin)、カルボプラチン等)、他のキナーゼ阻害剤等と同時投与することができる。
本明細書に記載のキナーゼ阻害化合物は、従来のホルモン治療薬、例えば、限定はされないが、ステロイド類(例えば、デキサメタゾン)、フィナステリド、アロマターゼ阻害剤、タモキシフェン、およびゴナドトロピン放出ホルモン作動薬(GnRH)(例えばゴセレリン)と同時投与することもできる。
さらに、本明細書に記載の化合物は、従来の免疫治療薬剤、例えば、限定はされないが、免疫賦活薬(例えば、カルメット−ゲラン桿菌(BCG)、レバミゾール、インターロイキン−2、α−インターフェロン等)、モノクローナル抗体(例えば、抗CD20モノクローナル抗体、抗HER2モノクローナル抗体、抗CD52モノクローナル抗体、抗HLA−DRモノクローナル抗体、および抗VEGFモノクローナル抗体)、免疫毒素(例えば、抗CD33モノクローナル抗体−カリチアマイシン結合体、抗CD22モノクローナル抗体−緑膿菌外毒素結合体等.)、および放射免疫療法(例えば、111In、90Y、または131Iに結合した抗CD20モノクローナル抗体等)と同時投与することができる。
更なる実施形態において、本明細書に記載の化合物は、従来の放射線治療剤、例えば、限定はされないが、所望により腫瘍抗原を対象とする抗体に結合した、47Sc、64Cu、67Cu、89Sr、86Y、87Y、90Y、105Rh、111Ag、111In、117mSn、149Pm、153Sm、166Ho、177Lu、186Re、188Re、211At、および212Bi等の放射性核種と同時投与することができる。
非限定例として、本明細書に記載の組成物、薬剤、および化合物(式(I)〜(XVIII)のいずれの化合物も含み、それらの実施形態も含む)は、抗がん剤、例えば、限定はされないが、本明細書に記載の抗がん剤と同時投与することができる、またはそれと組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物(実施形態も含む)は、EGFR標的療法またはEGFR標的治療剤(例えば、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、ラパチニブ(Tykerb(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Caprelsa(商標)))と同時投与することができる、またはそれと組み合わせて使用することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の化合物(式(I)〜(XVIII)のいずれの化合物も含み、それらの実施形態も含む)は、MEK標的療法またはMEK標的治療剤と同時投与することができる、またはそれと組み合わせて使用することができる。
本発明の医薬組成物は従来の周知の滅菌技術により滅菌してもよく、あるいは無菌条件下で生成してもよい。水溶液は使用のためにパッケージング化することができ、あるいは無菌状態化でろ過および凍結乾燥することができ、その凍結乾燥した調製物は投与前に無菌水溶液と混合される。組成物は、pH調整剤および緩衝剤、等張化剤、湿潤剤等(例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、ソルビタンモノラウレート、およびトリエタノールアミンオレアート)等の、およそ生理的条件に必要とされる薬剤的に許容できる補助剤を含有することができる。
経口投与に適した製剤は、(a)例えば、希釈剤(例えば、水、食塩水、またはPEG400)中に懸濁した有効量のパッケージングされたキナーゼ阻害化合物または薬剤等の溶液;(b)液体、固体、粒剤またはゼラチンとして、所定量のキナーゼ阻害化合物または薬剤をそれぞれ含有するカプセル剤、サッシェ剤、または錠剤;(c)適切な液体中の懸濁剤;および(d)適切な乳剤を含み得る。錠剤形態は、ラクトース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、リン酸カルシウム、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、微結晶性セルロース、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、滑石、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、並びに他の賦形剤、着色剤、充填剤、結合剤、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、香味剤、色素、崩壊剤、および薬剤的に適合性の担体のうちの一つまたは複数を含み得る。菓子錠剤形態は、香味剤(例えば、スクロース)中の本明細書に記載の化合物または薬剤、並びに、本明細書に記載の化合物に加えて当該技術分野において既知の担体を含有する、不活性なベース、例えば、ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアカシア乳剤(acacia emulsion)、ゲル等における本明細書に記載の化合物を含むトローチを含む。
本明細書に記載の化合物は、単独でまたは他の適切な成分と組み合わせて、吸入により投与するための、エアロゾル製剤(すなわち、「噴霧」可能)にすることができる。エアロゾル製剤は、圧縮された許容できる噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、プロパン、窒素等)中に含ませることができる。
直腸内投与に適した製剤としては、例えば、有効量のパッケージング化された本明細書に記載の化合物を含む坐剤、または坐剤基剤を含有する薬剤が含まれる。適切な坐剤基剤としては、天然または合成のトリグリセライドまたはパラフィン炭化水素が挙げられる。さらに、本明細書に記載の化合物または最適な薬剤と、ベース(例えば、液体トリグリセライド、ポリエチレングリコール、およびパラフィン炭化水素)の組み合わせを含有する、直腸用ゼラチンカプセル剤(gelatin rectal capsule)を使用することも可能である。
例えば、関節内経路(関節の中)、静脈内経路、筋肉内経路、腫瘍内経路、皮内経路、腹腔内経路、および皮下経路等による非経口投与に適した製剤には、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、および製剤を所定の受容者の血液と等張にする溶質を含有する水性および非水性の等張無菌注射液、並びに懸濁化剤、可溶化剤、粘稠化剤、安定剤、および保存剤を含み得る水性および非水性の無菌懸濁剤が含まれる。注射液および懸濁剤は無菌の散剤、粒剤、および錠剤から調製することもできる。本発明の実施において、組成物は、例えば、静脈内点滴により、経口的に、局所的に、腹腔内に、膀胱内に、またはくも膜下腔内に、投与することができる。非経口投与、経口投与、および静脈内投与は好ましい投与方法である。化合物の製剤は、単位用量または複数回用量を封入した容器(例えばアンプルおよびバイアル)に含まれた形態で、提供することができる。
製剤は単位剤形の形態であることが好ましい。そのような形態では、調製物は適切な量の有効成分(例えば、キナーゼ阻害化合物)を含有する単位用量に小分けされる。単位剤形はパッケージングされた調製であってもよく、そのパッケージは別々の量の調製物(例えばバイアルまたはアンプル中のパッケージングされた錠剤、カプセル剤、および散剤)を含有している。また、単位剤形はカプセル剤、錠剤、カシェ剤、または菓子錠剤それ自体であってもよく、あるいは、単位剤形は適切な数の、パッケージングされた形態のこれらのうちのいずれかであってもよい。組成物は所望により、他の適合性の治療薬を含有していてもよい。
がんの治療のための治療的用途において、本発明の医薬組成物中に使用される本明細書に記載の化合物は、1日あたり約0.001mg/kg〜約1000mg/kgの初期投与量で投与することができる。約0.01mg/kg〜約500mg/kg、または約0.1mg/kg〜約200mg/kg、または約1mg/kg〜約100mg/kg、または約10mg/kg〜約50mg/kgの1日あたりの用量範囲を使用することができる。しかし、投与量は、患者の要求、治療されている状態の重症度、および使用されている化合物または薬剤に応じて変化し得る。例えば、投与量は、特定の患者において診断されたがんのタイプおよびステージを考慮して、経験的に決定することができる。本発明に関連して、患者に投与される用量は、患者において有益な治療反応を長期に与えるのに充分であるべきである。用量の規模も、特定の患者における本明細書に記載の化合物の投与に伴うあらゆる有害な副作用の有無、性質、および程度によって決定される。特定の状況に対する適切な投与量の決定は、実施者の技術の範囲内である。一般的に、治療はキナーゼ阻害化合物の適量に満たないより小さな投与量から開始される。従って投与量は、その条件下での最適効果が達成されるまで、少量ずつの増加により、増加される。便宜上、所望により、1日あたりの全投与量を分割して、1日の間に小分けして投与することができる。
本明細書に記載の化合物は、互いに組み合わせて、がんの治療に有用であることが知られている他の活性薬剤と共に、または単独では有効でないが活性薬剤の有効性に寄与し得る付加的な薬剤と共に、使用することができる。本明細書に記載の化合物および方法には、本明細書に記載される、またはいかなる表、図、もしくは例の中の、いずれの化合物も含まれる。
E. 追加の実施形態
1. 下記式:
を有する化合物であって、
式中、R1およびR2は独立して水素または置換もしくは非置換アルキルであり;
3は独立して置換または非置換アルキルであり;R5は独立してハロゲン、−CN、−CXa 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、−CO2H、または置換もしくは非置換(C1−C6)アルキルであり;R6は独立してハロゲン、−CN、−CXb 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または−CO2Hであり;L1は独立して結合または置換もしくは非置換アルキレンであり;シンボルz1は独立して0から4の整数であり;シンボルz2は独立して0から5の整数であり;シンボルXaおよびXbは独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである、
上記化合物。
2. R1が水素である、実施形態1に記載の化合物。
3. R1が置換または非置換アルキルである、実施形態1に記載の化合物。
4. R1が非置換アルキルである、実施形態1に記載の化合物。
5. R1が非置換(C1−C6)アルキルである、実施形態1に記載の化合物。
6. R2が水素である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
7. R2が置換または非置換アルキルである、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
8. R2が非置換アルキルである、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
9. R2が非置換(C1−C6)アルキルである、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
10. L1が結合である、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の化合物。
11. L1が置換または非置換アルキレンである、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の化合物。
12. L1が非置換アルキレンである、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の化合物。
13. L1が非置換(C1−C6)アルキレンである、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の化合物。
14. L1が非置換メチレンである、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の化合物。
15. R3が置換または非置換アルキルである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の化合物。
16. R3が非置換アルキルである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の化合物。
17. R3が非置換(C1−C6)アルキルである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の化合物。
18. R3がイソプロピルである、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の化合物。
19. R5がハロゲン、−CN、−CXa 3、−NO、−NO2、−C(O)H、または−CO2Hである、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の化合物。
20. R5がハロゲンまたは−CXa 3である、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の化合物。
21. R5が−CXa 3である、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の化合物。
22. Xaが−Fである、実施形態21に記載の化合物。
23. Xaが−Clである、実施形態21に記載の化合物。
24. Xaが−Brである、実施形態21に記載の化合物。
25. Xaが−Iである、実施形態21に記載の化合物。
26. R5がハロゲンである、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の化合物。
27. R5が−Fである、実施形態26に記載の化合物。
28. R5が−Clである、実施形態26に記載の化合物。
29. R5が−Brである、実施形態26に記載の化合物。
30. R5が−Iである、実施形態26に記載の化合物。
31. R6がハロゲン、−CN、−CXb 3、−NO、−NO2、−C(O)H、または−CO2Hである、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の化合物。
32. R6がハロゲンまたは−CXb 3である、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の化合物。
33. R6が−CXb 3である、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の化合物。
34. Xbが−Fである、実施形態33に記載の化合物。
35. Xbが−Clである、実施形態33に記載の化合物。
36. Xbが−Brである、実施形態33に記載の化合物。
37. Xbが−Iである、実施形態33に記載の化合物。
38. R6がハロゲンである、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の化合物。
39. R6が−Fである、実施形態38に記載の化合物。
40. R6が−Clである、実施形態38に記載の化合物。
41. R6が−Brである、実施形態38に記載の化合物。
42. R6が−Iである、実施形態38に記載の化合物。
43. z1が0である、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の化合物。
44. z1が1である、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の化合物。
45. z1が2である、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の化合物。
46. z1が3である、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の化合物。
47. z1が4である、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の化合物。
48. z2が0である、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
49. z2が1である、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
50. z2が2である、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
51. z2が3である、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
52. z2が4である、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
53. z2が5である、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
54. 下記式:
を有し、式中、
4は独立してハロゲン、−CN、−CX3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、−CO2H、または置換もしくは非置換(C1−C6)アルキルであり;シンボルyは独立して0から4の整数であり;シンボルXは独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである、
実施形態1〜47のいずれか1つに記載の化合物。
55. R4がハロゲン、−CN、−CX3、−NO、−NO2、−C(O)H、または−CO2Hである、実施形態54に記載の化合物。
56. R4がハロゲンまたは−CX3である、実施形態54に記載の化合物。
57. R4が−CX3である、実施形態54に記載の化合物。
58. Xが−Fである、実施形態57に記載の化合物。
59. Xが−Clである、実施形態57に記載の化合物。
60. Xが−Brである、実施形態57に記載の化合物。
61. Xが−Iである、実施形態57に記載の化合物。
62. R4がハロゲンである、実施形態54に記載の化合物。
63. R4が−Fである、実施形態62に記載の化合物。
64. R4が−Clである、実施形態62に記載の化合物。
65. R4が−Brである、実施形態62に記載の化合物。
66. R4が−Iである、実施形態62に記載の化合物。
67. yが0である、実施形態54〜66のいずれか1つに記載の化合物。
68. yが1である、実施形態54〜66のいずれか1つに記載の化合物。
69. yが2である、実施形態54〜66のいずれか1つに記載の化合物。
70. yが3である、実施形態54〜66のいずれか1つに記載の化合物。
71. yが4である、実施形態54〜66のいずれか1つに記載の化合物。
72. 以下:
からなる群から選択される式を有する実施形態1に記載の化合物。
73. 以下:
からなる群から選択される式を有する、実施形態1に記載の化合物。
74. 薬剤的に許容できる賦形剤および実施形態1〜73のいずれか1つに記載の化合物を含んでなる、医薬組成物。
75. 抗がん剤をさらに含んでなる、実施形態74に記載の医薬組成物。
76. 前記抗がん剤がEGFRを標的とする治療法または治療剤である、実施形態75に記載の医薬組成物。
77. 前記EGFRを標的とする治療法または治療剤がエルロチニブまたはゲフィチニブである、実施形態76に記載の医薬組成物。
78. 前記抗がん剤がMEK阻害剤である、実施形態75に記載の医薬組成物。
79. 治療を必要とする対象におけるがんの治療法であって、前記対象に、有効量の、実施形態1〜73のいずれか1つに記載の化合物を投与することを含む、
上記方法。
80. がんが複数の内分泌新生物2と関連している、実施形態79に記載の方法。
81. がんが異常なRetキナーゼ活性と関連している、実施形態79に記載の方法。
82. がんが異常なRafキナーゼ活性と関連している、実施形態79に記載の方法。
83. がんが異常なB−Rafキナーゼ活性と関連している、実施形態79に記載の方法。
84. がんが異常なSrcキナーゼ活性と関連している、実施形態79に記載の方法。
85. がんが異常なS6Kキナーゼ活性と関連している、実施形態79に記載の方法。
86. がん異常なAXLキナーゼ活性と関連している、実施形態79に記載の方法。
87. がんが抗がん剤に耐性を示す、実施形態79〜86のいずれか1つに記載の方法。
88. 抗がん剤がEGFRを標的とする治療法または治療剤である、実施形態87に記載の方法。
89. 抗がん剤がゲフィチニブまたはエルロチニブである、実施形態87に記載の方法。
90. 抗がん剤がMEKを標的とする治療法または治療剤である、実施形態87に記載の方法。
91. がんが家族性甲状腺髄様がんである、実施形態79〜90のいずれか1つに記載の方法。
92. がんが甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症、副甲状腺過形成、または粘膜神経腫である、実施形態79〜90のいずれか1つに記載の方法
93. がんが黒色腫、結腸直腸がん、乳頭様甲状腺がん、乳がん、肝細胞癌、膵がん、慢性骨髄性白血病、グリア芽腫、骨肉腫、赤血球性もしくは巨核球性白血病、子宮がん、結腸がん、前立腺がん、甲状腺がん、卵巣がん、肝臓がん、消化管間質腫瘍、腎細胞癌、急性骨髄性白血病、胃がん、または肺がんである、実施形態79〜90のいずれか1つに記載の方法。
94. がんが非小細胞肺がんである、実施形態79〜90のいずれか1つに記載の方法。
95. 前記対象に治療有効量の抗がん剤を投与することをさらに含む、実施形態79〜94のいずれか1つに記載の方法。
96. 前記抗がん剤がEGFRを標的とする治療法または治療剤である、実施形態95に記載の方法。
97. 前記抗がん剤がエルロチニブまたはゲフィチニブである、実施形態95に記載の方法。
98. 前記抗がん剤がMEKを標的とする治療法または治療剤である、実施形態95に記載の方法。
99. Retキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼの活性を低減させる方法であって、Retキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼを、有効量の、実施形態1〜73のいずれか1つに記載の化合物と接触させることを含む、上記方法。
100. Retキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼが生体細胞内に存在する、実施形態99に記載の方法。
101. 前記生体細胞が生物の一部である、実施形態100に記載の方法。
102. 前記生体細胞が生体外にある、実施形態100に記載の方法。
103. AXLキナーゼの活性を低減させる方法であって、AXLキナーゼを有効量の、実施形態1〜73のいずれか1つに記載の化合物と接触させることを含む、上記方法。
104. AXLキナーゼが生体細胞の成分である、実施形態103に記載の方法。
105. 前記生体細胞が生物の一部である、実施形態104に記載の方法。
106. 前記生体細胞が生体外にある、実施形態104に記載の方法。
107. 化合物が、以下:
からなる群から選択される、実施形態79〜106のいずれか1つに記載の方法。
108. 化合物が、以下:
からなる群から選択される実施形態79〜106のいずれか1つに記載の方法。
F.実施例
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を説明することを意図しており、本明細書に記載の本発明の範囲を限定するものではない。
がんの複雑さにより、近年、キナーゼ阻害剤を開発するための多重薬理学的アプローチに関心が向けられている。最適なキナーゼ阻害プロファイルは未だに予測することが困難であり、単一標的でない複数標的のプロファイルに基づく化学的最適化は、偶然の発見に依存している。多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)のRet−キナーゼ駆動型ショウジョウバエモデルにおけるスクリーニングおよび薬剤候補のカイノーム−広範プロファイリングによって、発癌性Retを標的とするが異なる追加のキナーゼ標的を有する、化学的に関連した阻害剤を同定した。ハエ全体に与えられた場合、AD57は発癌性Ret誘導性致死からの薬理学的なレスキューを与えたが、一方、化学的類似体のAD36およびAD58はそれぞれ、有効性の低減および毒性の増強を与えた。ショウジョウバエ逆遺伝学並びにAD57、AD58、およびAD36プロファイルの相互比較により、発癌性Retの背景における有効性(標的)および用量制限毒性(抗標的)の基本メカニズムを説明する、3つの経路を明らかにした:Ras、Src、およびPI3K。Ret並びにその3つの下流キナーゼRaf、Src、およびS6Kの組み合わせ阻害は最適な動物生存に必要であった。dTorの阻害は負のフィードバックの解放による逆説的な過剰増殖をもたらし;結果は高い薬物毒性となったが、このことは、抗標的の同定はがん治療開発において特に重大な意味を持ち得ることを示している。dTor結合と適合しないAD57のフェニル−尿素部分への置換基の組込みに基づく化学的設計により、AD80およびAD81が開発された。これらの化合物はAD57の所望の標的を保持していたが、抗標的dTorへの結合性は排除されていた(「釣り合いのとれた経路阻害」と名付けた特徴)。結果は、ショウジョウバエMEN2モデルにおける有効性の有意な向上および低毒性であった。キナーゼ組み合わせに焦点が当てられた化学現象、カイノーム−広範プロファイリング、およびショウジョウバエ遺伝学により、最適な治療指数の目的に合わせられたキナーゼ標的の複合スペクトルを同定および特徴付けする、強力なアプローチが得られる。
1. ショウジョウバエMEN2モデルおよびスクリーニング
ショウジョウバエRetオルソログ(dRet)における細胞内変異が眼に標的化されたショウジョウバエMEN2Bモデルが本明細書に記載される(Read, R.D. et al., Genetics, 2005. 171(3): p. 1057-81)。このdRetMEN2Bモデルは、MEN2患者用に最近承認された薬剤であるキナーゼ阻害剤ZD6474/バンデタニブ(Vidal, M. et al., Cancer Res, 2005. 65(9): p. 3538-41)の動物全身有効性(whole animal efficacy)を確認するのに有用であることが分かった。薬物スクリーニングへのその有用性を向上させるため、発癌性dRetMEN2Bを複数の発生中上皮組織に標的化するためにGAL4/UAS系を使用する、より定量的な「生存率アッセイ」を開発した(図1A)。スクリーニングは発生中のショウジョウバエ胚において行う。通常の状況下で、ショウジョウバエ胚は4つの発生段階(胚→幼生→蛹→成体)を経過する。しかし、RETチロシンキナーゼの発癌性形態の発現により、胚の100%が蛹期でブロックされ、その結果いずれも成体期に到達しない。50%が囲蛹殻形成まで生存し、0%が成体期まで生存するようptc>dRetMEN2Bアッセイを較正した。RETの変異型は、ヒト甲状腺がん(例えば、多発性内分泌腫瘍症2A型および2B型(MEN2AおよびMEN2B))の原因であると考えられている。スクリーニングにより、(a)発癌性RETにより誘導される毒性を抑制し、(b)ハエが機能的な成体に発生することを可能にする小分子が同定される。臨床におけるキナーゼ阻害剤のスニチニブおよびソラフェニブ(Wilhelm, S.M. et al., Cancer Res, 2004. 64(19): p. 7099-109; Sun, L. et al., J Med Chem, 2003. 46(7): p. 1116-9)を経口投与することにより、軽度(スニチニブ)またはより強力な(ソラフェニブ)レスキューがもたらされ(図1B)、これによりアッセイの妥当性が確認された。注目すべきことに、ソラフェニブはいくらかの動物を成体期までレスキューしたが、囲蛹殻形成まで発生する比率は有意に上昇させなかった。このことは、最適用量におけるいくらかの有効性に毒性も含まれることを示している。
2. AD57化合物のスクリーニングおよび同定。
Ret並びに他のキナーゼクラスを標的とする、多重薬理学に基づく化合物のライブラリーを開発した。最適な有効性および毒性プロファイルを有する候補化合物を同定するため、基準のRetシグナル経路内の下流キナーゼをさらに標的とする、RETに対しほぼ等しい作用強度を有する阻害剤のパネルを合成した(従来の標的に基づくアプローチ)。重症亜型MEN2Bのショウジョウバエモデルを用いる表現型に基づいたスクリーニングにより、それらをスクリーニングした(Read, R.D. et al., Genetics, 2005. 171(3): p. 1057-81)。幼生におけるptc>dRetMEN2B致死を強力に抑制し、動物のおよそ25%を成体期までレスキューした1つの化合物、AD57を同定した(図1B、1C)。レスキューされた成体は、非孵化対照蛹において観察された胸背板および小楯板欠損の完全な抑制も示した(図1C)。多くのレスキューされた動物は十分に活動的であり、繁殖性があった。注目すべきことに、AD57はアッセイにおいて、臨床的に関連する化合物のパネル(例えばスニチニブおよびソラフェニブ)および最近報告された(Apsel, B. et al., Nat Chem Biol, 2008. 4(11): p. 691-9)二重PI3K:チロシンキナーゼ阻害剤PP121と比較して、向上した有効性/毒性プロファイルを示した(図1B)。
遺伝子改変ハエにおける段階的なAD57試験が本明細書に記載され、それにより、ショウジョウバエおよびマウス異種移植片に基づくMEN2モデルにおいて実質的に向上した有効性および毒性を示した、新規クラスのキナーゼ阻害剤の合理的開発がもたらされる。この結果は、標的および表現型に基づいた創薬の側面を組み合わせる合理的な薬剤開発への新規アプローチを与えるものである。薬物が作用する機構の探求、およびインビボにおける腫瘍抑制のための向上した多重薬理学的プロファイルの特定の両方のために全動物スクリーニングが用いられる。
AD57は、複数のキナーゼクラス(例えば、細胞質チロシンキナーゼおよび受容体型チロシンキナーゼ)を標的とする、多重薬理学に基づくII型阻害剤ライブラリーの一部として元々は開発された。c−Srcとの共結晶構造では、AD57は「DFG−OUT」高次構造(エネルギー的に不利で薬剤に近づきにくいと以前は考えられていた立体配置)に結合している(図9A;Ref. (Dar, A.C., M.S. Lopez, and K.M. Shokat, Chem Biol, 2008. 15(10): p. 1015-22))。AD57様化合物の全体構造は尿素リンカーを介して融合した2つの断片を含む(図1D)。共通の特徴には、アデノシンまたは「ヒンジ結合部」の模倣体として機能するピラゾロピリミジンコア、およびキナーゼドメインのアロステリックポケット内で結合する疎水性エレメントが含まれる。AD57のレスキュープロファイルによりその特性についてのさらなる探求が可能となった。
3. AD57と他の化合物およびキナーゼ阻害剤SARとの比較
AD57の2つの近縁の類似体についても調べた。AD36は、ピラゾロピリミジン環と融合フェニル部分との間に、ヒンジ結合およびアロステリック部位エレメントの相対的な形態を変化させるメチレン基を含有する(図1D)。AD58はII型阻害に重要なファルマコフォアである−CF3基を含有していない(Liu, Y. and N.S. Gray, Nat Chem Biol, 2006. 2(7): p. 358-64)。これらの安定な構造変化は活性に有意な変化をもたらした。AD36はいくらかの有効性(蛹の増加、ただし成体は無し)を示し、一方、AD58は検出可能な有効性無しに(より少ない蛹、成体;図1B)かなりの毒性を引き起こした。これらの結果は、AD57、AD36およびAD58間の保存的な構造的差異に対する、ショウジョウバエにおける全身表現型の感受性を示している。
AD57のレスキュー表現型はそのII型結合様式だけに依存していない可能性があると推論された。例えば、他のII型キナーゼ阻害剤(例えば、イマチニブ、ソラフェニブおよびAD36)はAD57と同程度までレスキューしなかった。インビトロでRetに対するほぼ等しい作用強度を共に共有しているが、AD36とAD57との違いは特に驚くべきものであり(図1D);実際に、他のキナーゼ阻害剤の解析では、有効性がRetの阻害とのみ相関するものではないことが示された(図3B)。これにより、追加のキナーゼを標的とすることはAD57の生物学的有効性に必要であることが示された。インビトロキナーゼアッセイを用いて、1μMのAD57、AD36、およびAD58を、ヒトカイノームのおよそ半分に対する活性について試験した(図1E)。165種のSer/Thrキナーゼ、91種のTyrキナーゼ、および10種のPIキナーゼ、合計266種のキナーゼをアッセイした(244の異なるキナーゼ、および22の変異型アイソフォーム;測定した阻害値については図6〜8を参照)。活性における差異のこの広範な調査は有益なものであり、AD57の構造における小さな揺らぎによりキナーゼ選択性にかなりの変化が生じたことを示した。
80%を超える阻害のカットオフで、AD36およびAD57はそれぞれ、最も少ないキナーゼおよび最も多いキナーゼを阻害した(図1E)。この研究に対する例および関連として、AD57はヒトB−Raf、S6K、mTor、およびSrcの強力な阻害剤である。比較すると、AD58はS6KおよびB−Rafのずっと弱い阻害剤であるが、mTorに対してはより強力であり;AD36は、RetおよびRafに対する活性を保持しているが、mTor、S6KおよびSrcに対してはほとんど非活性である、比較的選択的な化合物である。これらのキナーゼ標的を以下でより詳細に調査した。注目すべきことに、AD36の追加のメチレン基により、多数のキナーゼに対するその活性が排除された(最も可能性が高いのは、ゲートキーパー位置においての立体上の衝突によるもの)(図10)。Abl(T315I)、EGFR(T790M)、およびRet(V804L)に対するゲートキーパー変異対立遺伝子は、それらの野生型に相当するものよりもより不充分に阻害された。対照的に、AD57は、ゲートキーパーアイソフォーム(例えば、EGFR(T790M))の阻害を、保持または向上させた。
4. AD57は標準的な哺乳類MEN2モデルにおいて有効性を示す。
AD57は、現在におけるMTCに対する臨床試験の薬剤であるソラフェニブよりも、およそ150倍より強力なIC50でもって、MEN2B患者由来細胞株MZ−CRC−1の生存能を強力に阻害した(図2A)。AD36およびAD58は、ソラフェニブと同様のレベルで、ただしAD57よりもかなり下回って、MZ−CRC−1細胞生存を阻害し;PP121はAD57に近いレベルまでMZ−CRC−1細胞生存を低減した(図2A)。MEN2A由来ヒトTT細胞株を用いた用量反応研究において、AD57は、MEN2およびMTCに対して現在承認されているキナーゼ阻害剤であるバンデタニブよりも、150倍超より低いIC50を示した(図2B)(Wells, S.A., Jr. et al., J Clin Oncol, 2010. 28(5): p. 767-72; Wells SA, R.B., Gagel RF et al., J Clin Oncol (Meeting Abstracts), 2010. 28(Suppl): p. 5503)。
5. がんのマウスモデルにおける化合物研究
ショウジョウバエにおいてAD57およびAD80を用いる実験に加え、これらの分子をがんのマウスモデルにおいて試験した。両化合物が、いくつかの臨床薬と同様の範囲で、薬物動態プロファイルを有することが分かった。AD57がMEN2Bがんのマウス異種移植モデルにおいて抗腫瘍活性を示すことが分かった。
細胞培養研究により得られる有効性および毒性のデータは限定されているため、従来のマウス異種移植モデルに取り掛かった。TTベースの腫瘍を胸腺欠損nu/nu雄マウスにおいて薬剤投与前に46日間成長させた。その後の20mg/kgのAD57のPO投与により、ある濃度(20mg/kg)において、動物の体重により評価される検出可能な毒性を示さない、腫瘍増殖の有意な抑制(図2C)がもたらされた(図2D)。また、これらのデータは、ショウジョウバエのインビボアッセイにより、インサイツにおけるそれらの効果に関する重要な情報が得られるのと同時に、向上した有効性および毒性プロファイルを有する化合物を同定するための有用な手段が得られることを示している。
6. Ret、B−Raf、Src、Tor、およびS6Kキナーゼ活性の阻害
少なくとも3つの主要な経路(Ras、Src、およびグルコース代謝/PI3K)がdRetMEN2B介在性形質転換に必要である(図3A;参照(Read, R.D. et al., Genetics, 2005. 171(3): p. 1057-81))。インビトロキナーゼアッセイを用いて、これらの各経路における関連キナーゼ、特にRet、B−Raf、Src、Tor、およびS6Kに対する化合物の活性を評価した(図3B)。3つのADクラス化合物は異なるキナーゼプロファイルを示した。例えば、AD57およびAD58はSrcキナーゼ活性を強力に阻害したが、一方AD36はそれを弱く阻害しただけであった。Srcの活性化がptcドメイン内で観察される状況の多くを指示するのに充分であることは以前に示されているため(Read, R.D., E.A. Bach, and R.L. Cagan, Mol Cell Biol, 2004. 24(15): p. 6676-89; Vidal, M., D.E. Larson, and R.L. Cagan, Dev Cell, 2006. 10(1): p. 33-44; Vidal, M. et al., Cancer Res, 2007. 67(21): p. 10278-85)、インサイツにおけるその活性を調べた。
7. dRetMEN2介在性形質転換の複数の局面に対する化合物効果の比較
RasおよびSrcに基づく腫瘍形成を調べるために用いた、翅に基づく形質転換および細胞遊走アッセイを以前に開発した(Vidal, M., D.E. Larson, and R.L. Cagan, Dev Cell, 2006. 10(1): p. 33-44)。このアッセイでは、ptc−GAL4駆動物質が前後軸に沿った縞において発癌遺伝子発現を指示し;癌遺伝子に基づく形質転換により、過剰増殖、上皮間葉転換(EMT)、およびptcドメインから離れた細胞遊走アッセイがもたらされた。このアプローチを発癌性dRetに適合することで、ptc>dRetMEN2B翅がこれらの各態様を示すことが分かった(図3C;上段左、矢印)。AD57の経口投与はptc>dRetMEN2Bの強力なインビボ抑制を示し、増殖抑制、EMT様表現型のレスキュー、および細胞浸潤の阻止をもたらした(図3C;下段左)。スニチニブ、バンデタニブ、およびPP121が示した形質転換表現型を有意にレスキューする能力は全て限定されたものであったが、Raf/RTKクラス阻害剤であるソラフェニブは、AD57には満たないが測定可能なレスキューを示した(図1B)。AD57の経口投与が、ハエに無毒な用量でのdRet介在性形質転換の抑制において特に有効であることが結論付けられる。
8. dRetMEN2モデルにおけるSrcキナーゼに対する化合物効果の比較
ptc>dRetMEN2Bにより、形質転換細胞の基底浸潤前面に高レベルの活性型ホスホ−Srcが生じた(図3C上段左パネル;星)。EMTおよび浸潤の抑制に加えて、AD57の経口投与により、翅上皮の基底領域におけるホスホ−Srcが抑制された(図3C下段左)。AD36とAD58の区別は有用である。AD36はptc>dRetMEN2B細胞の浸潤または基底遊走を抑制せず、インビトロアッセイから予測された通り、ホスホ−Srcは基底前縁において高レベルのままであった(図3C中段パネル;星)。また予測された通り、AD58は基底のホスホ−Src蓄積を阻止したが、浸潤/基底遊走は阻止しなかった(図3C下段右)。このデータはSrc阻害が浸潤/基底遊走の低減に寄与するという考えを裏付けるものであるが、他の標的も必要であることを示唆している。
9. dRetMEN2モデルにおけるRas/Erk経路に対する化合物の効果
ショウジョウバエ成体の翅は、型にはまったパターンの4つの翅脈および2つの交差翅脈から成り;Ras/Erk経路の活性の増加は異所性の翅脈をもたらす(例えば、Refs. (Sawamoto, K. et al., Dev Biol, 1996. 178(1): p. 13-22; Guichard, A. et al., Development, 1999. 126(12): p. 2663-76))。発生中の翅全体における発癌性dRetの発現(765>dRetMEN2B)により、全体的な成体の翅パターンの破壊(例えば、異所性翅脈)がもたらされた(図3D)。erkオルソログrolledの遺伝子量の低減(765>dRetMEN2B、erk−/+)によりこれらの表現型が抑制され(図3D)、これにより、翅脈形成がRas/Erk活性に依存していることが確認された。
dRetMEN2B依存性翅表現型はAD57処理により抑制された(図3D)。驚くべきことに、異所性翅脈表現型はわずかであったが、AD58処理により一貫して増強され(図3D)た。このことは、AD58処理がRas経路シグナル伝達を増大させることを示している。この考えと一貫して、erkの機能的コピーの除去により、AD58処理の存在下におけるdRetMEN2B誘導性翅表現型の強力な抑制が生じた(図3D、3E)。erkのコピー数の減少により、AD57処理が増強されて、野生型に近い翅も生じた(図3D、3E)。このデータにより、AD58の毒性が過剰なRas経路活性によるものであった可能性が提起された。また、Rasシグナル伝達のさらなる抑制がAD57の活性プロファイルを向上させるであろうことも示された。
10. 抗標的dTorの阻害は動物全身毒性(whole animal toxicity)に寄与する。
Ras/Erkシグナル伝達の増加に加えて、AD58は、ptc>dRetMEN2Bハエおよび野生型ハエに与えられた場合に有意な動物全身毒性を指示し(図1B、4A、4B)、これにより、ADクラスの毒性の側面を調べる機会が得られた。インビトロキナーゼデータによると、AD58は、AD57と比較して、mTorのより強力な阻害剤であり、B−Rafのより弱い阻害剤である(図3B)。近年、mTor阻害により、Ras経路シグナル伝達にフィードバック活性化が生じることが示されている(Gedaly, R. et al., Anticancer Res. 30(12): p. 4951-8; Carracedo, A. et al., J Clin Invest, 2008. 118(9): p. 3065-74)。従って、AD57とAD58を比較した有効性および毒性の違いが、部分的に、推定抗標的dTorの阻害における差異によるものであったかどうかを試験した。「抗標的」は、阻害により悪い結果がもたらされるキナーゼとして言及される。
dTor(ptc>dRetMEN2B、dTor−/+)の低減により、主に、AD57の有効性が抑制され、AD58の毒性が増強された(図4A)。定量的表現型評価により、AD58の増強が主に増殖の増加によるものであることが示された(図4C、4E)。重要なことは、dTorの遺伝子量の低減により、AD58誘導性の異所的な翅パターンおよび翅脈形成も増強されたこと(図4D)であり、これは、dTorの低減によってErk活性が増加することを示している。
また、dTor−Rasシグナル伝達を釣り合わせることの有用性を、後者の低減を標的とすることにより評価した。野生型ハエにおけるAD58介在性の毒性は、RAF阻害剤であるソラフェニブまたはMEK阻害剤であるAZD6244を同時に与えることによりほぼ完全に抑制された(図4B)。AD58をソラフェニブと組み合わせることにより、ptc>dRetMEN2B翅原基内で浸潤および遊走の有意な抑制ももたらされた(図4F)。erk/rolledのゲノムコピーを除去することにより、AD57の有効性および毒性プロファイルも向上された(図4A)。また、これらのデータは、AD57およびAD58は共にdTor活性を阻害するように作用するが、AD58によるRafキナーゼの抑制が行われないとRas経路活性の上昇がもたらされることを示している。増加したErkはその後、不充分な腫瘍有効性および高い全身毒性をもたらした。
11. AD80およびAD81はプロファイルの向上を示す。
遺伝学的データおよび化学的データにより、MEN2Bに対する最適な薬剤は、Src、S6K、およびRafに対し活性を示すが、Torに対しては限定された活性しか示さないことが示された。AD57を向上させるために、インビトロキナーゼアッセイにより特性を試験された、一連の新規のADベースの類似体を開発した。c−Srcと複合したAD57の所定の構造から、AD57の末端フェニル基の改変が、Ret、Raf、またはSrcとの阻害剤相互作用を変化させることなく、選択的にdTor結合を混乱させると推論した。この仮説を試験するため、2つの化合物、AD80およびAD81を生成した。これらにはそれぞれ、オルト−フッ素基およびパラ−塩素基が組み込まれた(図5A)。
それらのインビトロキナーゼプロファイルに基づき、AD80およびAD81はRet、Raf、Src、およびS6Kを阻害したが、mTor活性は阻害しなかった(図5A)。AD80またはAD81の経口投与により、ショウジョウバエptc>dRetMEN2Bモデルにおいて驚くべきことに70〜90%の動物が成体期まで発生した。これは、AD57および日付(date)のために試験された他の全ての化合物で観察された有効性における、著しい向上である(図5B)。翅において、両化合物はdRetMEN2B誘導性増殖、EMT、および浸潤/遊走の抑制において有意な向上を示し、正常な組織構造を回復させた(図5F)。AD80に注目すると、異所的なSrc活性化(図5C)および翅脈パターン表現型(図5E、F)が抑制されており、このことは、SrcおよびRas活性が正常レベルにまで戻ったことを示している。上皮欠損をいくらか示したAD57またはソラフェニブによりレスキューされた成体を超える、表現型的に正常なptc>dRetMEN2B成体が結果として生じた。
重要なことに、erk遺伝子量の低減(ptc>dRetMEN2B、erk−/+)は、生存アッセイにおいてAD57およびAD58の有効性をかなり増強したが、AD80処理の有効性については変化させなかった(図5D)。これは、AD80が最適なRas−Erk経路阻害を示していること、並びに、より広く見れば、AD80およびAD81が、高い有効性と非常に低い毒性をもたらす、Ret、Raf、Src、Tor、およびS6Kに対する最適な活性バランスを有していることを示している。
12. 実験解析
遺伝学と医薬品化学を組み合わせた段階的アプローチを用いることにより、AD57並びにその誘導体であるAD80およびAD81を、一連の5つのキナーゼを阻害するよう最適化された多重薬理学的薬剤として同定した。研究により、これらの薬剤が、既存の化合物(例えば、Retに基づく腫瘍形成に対し作用することが他および我々によって示され(Vidal, M. et al., Cancer Res, 2005. 65(9): p. 3538-41; Carlomagno, F. et al., Cancer Res, 2002. 62(24): p. 7284-90)、最近MTC患者に対して承認されたキナーゼ阻害剤であるバンデタニブ)が向上されたものであり得ることが示された。ここで、複数キナーゼを標的とするよう設計された化合物のライブラリーに注目することで(Dar, A.C., M.S. Lopez, and K.M. Shokat, Chem Biol, 2008. 15(10): p. 1015-22参照)、有用な多重薬理学的ヒットを同定する機会を向上させた。関連するアプローチは薬剤の組み合わせを評価するためのものであり;同様のアプローチを使用して、組み合わせについても調査している。MEK阻害剤(AZD6244)とAkt阻害剤(MK−2206)とを組み合わせるためのメルク社およびアストラゼネカ社間の共同研究合意(collaborative agreement)において、併用療法のための商業的または治験デザインの障害が生じていることが示されている(Knight, Z.A., H. Lin, and K.M. Shokat, Nat Rev Cancer, 10(2): p. 130-7)。化合物の混合物を生産するコストの増加に加え、複雑な標的プロファイル相互作用および異なる薬物動態学は、臨床試験実施を困難なものにし得る。
これらの研究から分かる重要な点は、薬剤の動物全身有効性を予測するのに、原因癌遺伝子であるRetに対する作用強度を用いるのは不適当であるということである。我々のモデルにおける全ての表現型はほとんどのMEN2患者において唯一の腫瘍開始因子である発癌性Retによるものであるため、これは驚くべきことである。この知見は、Retに対して、およびヒトMEN2細胞株に対して強力であることが証明されたある薬剤が、それにもかかわらず、臨床試験においては、限られた成功しか示しておらず、かなりの毒性を示しているという知見と一致する(例えば、Verbeek, H.H. et al., J Clin Endocrinol Metab, 2011. 96(6): p. E991-5; Ahmed, M. et al., Eur J Endocrinol, 2011参照)。少なくとも2つの理由により、この矛盾を説明できる可能性がある。第一に、Retの強力な阻害は、体組織に渡る特異的作用および不可避の非特異的作用の両方によって有毒になることがあり(Durante, C. et al., Expert Opin Investig Drugs, 2011. 20(3): p. 407-413);細胞株への直接的な薬剤添加は、発癌性Retへの直接的なアクセスを与え得るが、身体全体で同様の濃度を達成するには毒性のある用量が必要となり得る。一方、複数のキナーゼの部分的な阻害によって非患部組織内での充分な機能は可能となり得るが、腫瘍を維持し進行させるには、高レベルのキナーゼ活性の阻止が必要とされる。
13. 釣り合いのとれた経路
発癌性Retとの関連で、有効性(標的)および用量制限毒性(抗標的)の基本メカニズムを説明する3つの経路(Ras、Src、およびPI3K)を定義した。Ret並びにその3つの下流キナーゼRaf、Src、およびS6Kの組み合わせ阻害は最適な動物生存に必要であった。dTorの阻害は負のフィードバックの解放による逆説的な過剰増殖をもたらし;結果は高い薬物毒性となったが、このことは、抗標的の同定はがん治療開発において重大な意味を持ち得ることを示している。dTor結合と適合しないAD57のフェニル−尿素部分への置換基の組込みに基づく化学的設計により、AD80およびAD81が開発された。これらの化合物はAD57の所望の標的を保持していたが、抗標的dTorへの結合性は排除されていた(「釣り合いのとれた経路阻害」と名付けた特徴)。結果は、ショウジョウバエおよび哺乳類の両MEN2モデルにおける有効性の有意な向上および低毒性であった。
それらのインビトロキナーゼプロファイルに基づき、AD80およびAD81はRet、Raf、Src、およびS6Kを阻害し、AD57およびAD58と比較してより大きくmTor活性を低減した(図5A)。AD80またはAD81の経口投与により、ショウジョウバエptc>dRetMEN2Bモデルにおいて驚くべきことに70〜90%の動物が成体期まで発生した。これは、AD57および日付(date)のために試験された他の全ての化合物で観察された有効性における、著しい向上である(図5B)。翅において、両化合物はdRetMEN2B誘導性増殖、基底収縮(basal constriction)、および浸潤/遊走の抑制において有意な向上を示し、正常な組織構造を回復させた(図5F)。AD80に注目すると、異所的なSrc活性化(図5C)および翅脈パターン表現型(図5E、F)が強力に抑制されており、このことは、SrcおよびRas活性が正常レベルにまで戻ったことを示している。上皮欠損をいくらか示したAD57またはソラフェニブを超える表現型レスキューを有する、表現型的に正常なptc>dRetMEN2B成体が結果として生じた。
AD80のプロファイルの向上は哺乳類MEN2モデルにも置きかえられる。AD80は、培養液中でMZおよびTT甲状腺がん細胞の増殖を阻害し(図18A、B)、これは、アポトーシスの誘導によるものである可能性が最も高い(図19)。免疫ブロット解析により、これらの細胞内でホスホ−Retおよびいくつかの下流生物マーカーの強力な下方制御が示された(図20)。そして、マウス異種移植モデルにおいて、バンデタニブと比較した場合の腫瘍増殖阻害の増強および体重変化(body weight modulation)の低減が観察された(図18C、D)。
MEN2Bモデル内のTorおよびRas経路の間の関係は、インコヒーレントなフィードフォワードループ(incoherent feed-forward loop)と名付けられた一般的なネットワークモチーフを示すものであり(Durante, C. et al., Expert Opin Investig Drugs, 2011. 20(3): p. 407-413)、ここで、dRetMEN2BはRasを活性化するが、Torを活性化することによりRasシグナル伝達を抑制もする。このネットワークモチーフは、入力シグナルに対する細胞応答を調整する手段として、転写制御ネットワークおよび神経回路網を含む多様な状況の中で確認されている(Durante, C. et al., Expert Opin Investig Drugs, 2011. 20(3): p. 407-413)。
14. RET融合タンパク質の阻害
図23〜25に示すように、RET融合物を発現する細胞(例えば、異常なRet活性または機能を有する)、RETシグナル伝達の阻害は、駆動癌遺伝子およびその下流シグナル伝達の脱リン酸化を誘導するのに必要な濃度よりも約100倍高い濃度で、増殖の低減をもたらす。さらに、長期に亘り、PI3KおよびMAPKシグナル伝達はRET非依存的に再活性化され得るため、結果的にRETおよびMEK阻害の組み合わせはこれらの細胞において強い誘導アポトーシスをもたらす。Ret阻害剤(例えば本明細書に記載の化合物)およびMEK標的治療または治療薬を用いる併用療法は、異常なRet活性もしくは機能もしくはレベルに関連するがん(例えば、RET融合タンパク質(例えばCCDC6−RET)を発現する甲状腺がん)、またはそのような腫瘍形成により活性な(oncogenically active)RET融合物(例えばKIF5B−RET)を発現する肺がんに罹患している患者に、臨床的に関連するものであり得る。
本明細書に記載の実施例および実施形態が説明のみを目的とすること、それらを踏まえた様々な修正または変更が、当業者に想起され、本願の精神および範囲並びに添付の請求項の範囲の中に包含されるべきものであることは、理解される。本明細書で引用された全ての刊行物、特許、および特許出願は、あらゆる目的でそれらの全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。

Claims (23)

  1. 下記式:
    を有する化合物であって、式中、
    5は独立してハロゲン、−CN、−CXa 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、−CO2H、または置換もしくは非置換(C1−C6)アルキルであり;
    6は独立してハロゲン、−CN、−CXb 3、−S(O)2H、−NO、−NO2、−C(O)H、−C(O)NH2、−S(O)2NH2、−OH、−SH、−SO2Cl、−SO3H、−SO4H、−NHNH2、−ONH2、−NHC=(O)NHNH2、−NHC=(O)NH2、−NHSO2H、−NHC=(O)H、−NHC(O)−OH、−NHOH、−OCF3、−OCHF2、または−CO2Hであり;
    z1は独立して0から4の整数であり;
    yは独立して1から4の整数であ
    a およびX b は独立して−F、−Cl、−Br、または−Iである、
    上記化合物。
  2. yが1である、請求項1に記載の化合物。
  3. z1が0または1である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 下記式:
    からなる群から選択される式を有する、請求項1に記載の化合物。
  5. 薬剤的に許容できる賦形剤および請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の化合物を含んでなる、医薬組成物。
  6. 抗がん剤をさらに含んでなる、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記抗がん剤がEGFRを標的とする治療法または治療剤である、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 前記EGFRを標的とする治療法または治療剤がエルロチニブまたはゲフィチニブである、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 前記抗がん剤がMEKを標的とする治療法または治療剤である、請求項6に記載の医薬組成物。
  10. 有効量の、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の化合物を含んでなる、がんを治療することに用いるための医薬組成物。
  11. 前記がんが複数の内分泌新生物2(multiple endocrine neoplasm 2)と関連している、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 前記がんが異常なRetキナーゼ活性と関連している、請求項10に記載の医薬組成物。
  13. 前記がんが異常なAXLキナーゼ活性と関連している、請求項10に記載の医薬組成物。
  14. 前記がんが抗がん剤に耐性を示す、請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 前記抗がん剤がEGFRを標的とする治療法または治療剤である、請求項14に記載の医薬組成物。
  16. 前記EGFRを標的とする治療法または治療剤がエルロチニブまたはゲフィチニブである、請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 前記がんが、家族性甲状腺髄様がん、甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、原発性副甲状腺機能亢進症、腸管神経節神経腫症(intestinal ganglioneuromatosis)、副甲状腺過形成、粘膜神経腫、黒色腫、結腸直腸がん、乳頭様甲状腺がん、乳がん、肝細胞癌、肺がん、膵がん、慢性骨髄性白血病、グリア芽腫、骨肉腫、赤血球性もしくは巨核球性白血病、子宮がん、結腸がん、前立腺がん、甲状腺がん、卵巣がん、肝臓がん、腎細胞癌、急性骨髄性白血病、胃がん、非小細胞肺がん、または消化管間質腫瘍である、請求項10に記載の医薬組成物。
  18. 治療有効量の抗がん剤をさらに含んでなる、請求項10に記載の医薬組成物。
  19. 前記抗がん剤がEGFRを標的とする治療法または治療剤である、請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 前記EGFRを標的とする治療法または治療剤がエルロチニブまたはゲフィチニブである、請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 前記抗がん剤がMEKを標的とする治療法または治療剤である、請求項18に記載の医薬組成物。
  22. Retキナーゼ、Rafキナーゼ、Srcキナーゼ、およびS6Kキナーゼの活性を低減させるための医薬の製造における請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の化合物の使用。
  23. AXLキナーゼの活性を低減させるための医薬の製造における請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の化合物の使用。
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