JP4496280B2 - 傾動式自動注湯方法および記憶媒体 - Google Patents

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Description

本発明は傾動式自動注湯方法および記憶媒体に関する。より詳しくは、溶解された鉄、アルミニウムなどの溶湯(金属溶湯)を取鍋に所定量保持し、取鍋を傾動することにより鋳型へと注湯する傾動式自動注湯方法および記憶媒体に関する。
従来、傾動式自動注湯方法は、一定注湯流量を維持するように取鍋傾動速度を制御するもの(特許文献1参照)、短時間で規定重量へ鋳込む注湯方法(特許文献2参照)、所望の注湯流量パターンを実現するように取鍋傾動速度を制御するもの(非特許文献1参照)、ファジィ制御を用いた傾動式自動注湯方法(非特許文献2参照)などが知られている。
特開平9−239525 特開平10−58120 特願2006−111883 自動車技術、第46巻、第11号、79−86頁、1992年
前記特許文献1や非特許文献1記載の注湯方法は、単位時間あたりに注がれる溶湯金属重量(注湯流量)を制御するものであり、規定の鋳込み重量に精度よく注湯させることは困難である。また、前記特許文献2や非特許文献2記載の注湯方法は、正確に規定鋳込み重量へ鋳込むものである。しかし、この特許文献2や非特許文献2記載の注湯方法は制御システム構築に多くの基礎実験を必要とし多大な時間を要すること、また特許文献2記載の注湯方法では、高速注湯を行う際に、実験で求めた予測鋳込み重量と実際の鋳込み重量との誤差が大きくなるため、取鍋の後傾動作を数回に分けて行うことが要求されている。したがって、後傾動作時間が長時間となる。また、特許文献2や非特許文献2記載の注湯方法は、鋳込み重量を計測するロードセルの応答特性に鋳込み重量の精度が大きく影響されることが問題となる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、溶湯を保持した取鍋を傾動することによって、鋳型へと注湯する方式において、高速および高精度に溶湯を鋳込むことができる傾動式自動注湯方法および記憶媒体を提供することを目的とする。
本発明の傾動式自動注湯方法は、所定の形状の出湯口を有する取鍋を前傾動後、後傾動して鋳型に溶湯を鋳込む傾動式自動注湯法であって、前記取鍋の前傾動の停止によって前記出湯口から上部に位置する溶湯の減少する溶湯の高さと該取鍋の後傾動の開始によって減少する溶湯の高さとから算出される該取鍋の後傾動中の溶湯の高さと、前記取鍋から鋳型へ注湯される溶湯の鋳込み重量との関係と、取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量の注湯流量モデルを用いて、前記取鍋の前傾動から後傾動までの最終鋳込み重量が後傾動の動作開始時の鋳込み重量と後傾動の動作開始以降の鋳込み重量との和であるとして、前記最終鋳込み重量を予測し,当該予測した最終鋳込み重量が規定鋳込み重量と等しいか否かを判定したのち、該判定結果に基づいて取鍋の後傾動の動作を開始することを特徴としている。
また、本発明の記録媒体は、取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量の注湯流量モデルを用いて、最終鋳込み重量を予測し、取鍋の後傾動の動作を開始するためにコンピュータを、前記注湯流量モデルを記憶する記憶手段、ロードセルにより判別される出湯開始時の傾動角度から実際の出湯の開始時の取鍋傾動角度を演算する演算手段、該実際の出湯の開始時の取鍋傾動角度によって出湯開始時の取鍋内の溶湯体積を演算する演算手段、前記取鍋の前傾動の停止によって前記出湯口から上部に位置する溶湯の減少する溶湯の高さと該取鍋の後傾動の開始によって減少する溶湯の高さとの差から該取鍋の後傾動中の溶湯の高さを演算する演算手段、後傾動の動作開始以降に鋳込まれる溶湯の鋳込み重量を算出する演算手段、後傾動の動作開始時の溶湯の鋳込み重量を算出する演算手段、取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量をロードセルにより計測される溶湯の鋳込み重量に換算する換算手段、前記取鍋の前傾動から後傾動までの最終鋳込み重量が後傾動の動作開始時の鋳込み重量と後傾動の動作開始以降の鋳込み重量との和であるとして、前記最終鋳込み重量を算出する演算手段、当該予測した最終鋳込み重量が規定鋳込み重量と等しいか否かを判定する判定手段として、機能させるためのプログラムを格納したことを特徴としている。
本発明によれば、鋳込み重量を予測し、予測した鋳込み重量と規定鋳込み重量が等しいか、もしくは規定鋳込み重量を超えた場合に、取鍋の後傾動の動作を開始するため、鋳込み重量を規定鋳込み重量へ速く高精度に鋳込むことができる。
以下、添付図面に基づいて本発明を適用した傾動式自動注湯装置の一実施例を説明する。図1に示されるように、本発明の実施の形態にかかわる傾動式自動注湯装置は、矩形出湯口を持つ円筒形状の取鍋1と、この取鍋1を傾動させるサーボモータ2と、サーボモータ3の出力軸の回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構により、前記取鍋1を垂直方向へ移動させる移動手段4と、サーボモータ5の出力軸の回転運動を直線運動に変換するラックピニオン機構により、前記取鍋1を水平方向へ移動させる移動手段6と、前記取鍋1内の溶湯の重量を計測するロードセル(図示せず)と、コンピュータを利用して前記サーボモータ2および前記制御手段4の動作を演算しかつ制御するコントローラやプログラム・ロジック・コントローラ(PLC)7を有するコンピュータとしてのコントロールシステム8とで構成されている。また、前記ロードセルはロードセルアンプに接続されており、取鍋1の位置や傾動角度は、サーボモータ2、3、5に取り付けられたロータリーエンコーダ(図示せず)により計測される。そして、サーボモータ2、3、5は、前記PLC7から計測信号と制御指令信号が与えられている。また、前記コントロールシステム8には、注湯流量モデルを記憶する記憶手段、ロードセルにより判別される出湯開始時の傾動角度から実際の出湯の開始時の取鍋傾動角度を演算する演算手段、該実際の出湯の開始時の取鍋傾動角度によって出湯開始時の取鍋内の溶湯体積を演算する演算手段、前記取鍋の前傾動の停止によって前記出湯口から上部に位置する溶湯の減少する溶湯の高さと該取鍋の後傾動の開始によって減少する溶湯の高さとの差から該取鍋の後傾動中の溶湯の高さを演算する演算手段、後傾動の動作開始以降に鋳込まれる溶湯の鋳込み重量を算出する演算手段、後傾動の動作開始時の溶湯の鋳込み重量を算出する演算手段、取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量をロードセルにより計測される溶湯の鋳込み重量に換算する換算手段、前記取鍋の前傾動から後傾動までの最終鋳込み重量が後傾動の動作開始時の鋳込み重量と後傾動の動作開始以降の鋳込み重量との和であるとして、前記最終鋳込み重量を算出する演算手段、当該予測した最終鋳込み重量が規定鋳込み重量と等しいか否かを判定する判定手段として、機能させるためのプログラムが格納されている。
そして、前記取鍋1は、これの重心位置に前記サーボモータ2の出力軸を連結させてその重心位置で傾動可能に支持されており、重心位置を中心にして鋳型の湯口に対して鋳型に向かって傾ける前傾動と鋳型から離れる方向へ傾ける後傾動(湯きり動作)するようにされている。なお、重心位置を中心にして傾動するようにすることにより、前記サーボモータ2にかかる負荷が大きくなることを防ぐことができる。
また、前記移動手段4、6は、鋳型の湯口に正確に注湯すべく前記取鍋1を傾動に連動させて前後移動および昇降させ、その出湯口先端を仮想回転軸として固定出湯点を得ることができるよう作動する。
本実施の形態は、前記取鍋の前傾動の停止によって前記出湯口から上部に位置する溶湯の減少する溶湯の高さと該取鍋の後傾動の開始によって減少する溶湯の高さとから算出される該取鍋の後傾動中の溶湯の高さと、前記取鍋から鋳型へ注湯される溶湯の鋳込み重量との関係と、取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量の注湯流量モデルを用いている。この注湯流量モデルは、取鍋を傾動するモータの入力電圧からロードセルによって計測される取鍋から流出する溶湯の鋳込み重量までをモデル化したものである。
まず、取鍋1の注湯時の概略形状の断面図である図2において、取鍋1の傾動角度をθ(deg)、取鍋1の傾動中心である出湯口11より下部の溶湯体積をVs(θ)(m)、出湯口11の境界線上の水平面の面積をA(θ)(m2)、出湯口11より上部の溶湯体積をVr(m)、上部溶湯の高さをh(m)、取鍋1から流出する溶湯の流量をq(m/s)とすると、注湯時における時刻t(s)からΔt(s)後の取鍋内溶湯の収支式はつぎの式(1)のようになる。
Vr(t)+Vs(θ(t))=Vr(t+Δt)
+Vs(θ(t+Δt))+q(t)Δt ・・・(1)
式(1)を溶湯体積Vr(m)についてまとめ、Δt→0とするとつぎの式(2)となる。
Figure 0004496280
また、取鍋1の傾動角速度ω(deg/s)をつぎの式(3)とする。
ω(t)=dθ(t)/dt ・・・(3)
よって、式(3)を式(2)に代入すると、つぎの式(4)が得られる。
Figure 0004496280
また、出湯口より上部の溶湯体積Vr(m)はつぎの式(5)で表すことができる。
Figure 0004496280
ここで、Asは、図2に示す出湯口11の水平面からの高さhs(m)における溶湯水平面積(m)を示す。
また、面積As(m)を出湯口水平面の面積A(m)と面積A(m)に対する面積変化量ΔAs(m)に分割すると、溶湯体積Vr(m)はつぎの式(6)となる。
Figure 0004496280
また、取鍋1を含む一般的な取鍋においては、面積変化量ΔAsは出湯口水平面の面積Aに対して微小であるから、つぎの式(7)が得られる。
Figure 0004496280
したがって、式(6)はつぎの式(8)と示すことができる。
Vr(t)≒A(θ(t))h(t) ・・・(8)
よって、式(8)よりつぎの式(9)が得られる。
h(t)≒Vr(t)/A(θ(t)) ・・・(9)
また、ベルヌーイの定理を用いて、出湯口より上部の溶湯高さh(m)から溶湯流量q(m/s)までをつぎの式(10)で示す。
Figure 0004496280
ここで、hbは図3に示すように取鍋1の内溶湯の上面からの溶湯深さ(m)、Lfは溶湯深さhb[m]における出湯口11の幅(m)、cは流量係数、gは重力加速度をそれぞれ示す。
また、前記取鍋1からの前記流出する溶湯の注湯流量q(m/s)と鋳込み重量w(kg)の関係は、つぎの式(11)となる。
Figure 0004496280
ここで、ρ(kg/m)は溶湯の密度である。
また、式(4)、式(9)および式(10)より注湯流量モデルの基礎式はつぎの式(12)および式(13)となる。
Figure 0004496280
Figure 0004496280
また、取鍋1の矩形出湯口11の幅Lfは取鍋1内の溶湯上面からの深さhbに対して一定であるから、溶湯流量qは式(10)よりつぎの式(14)となる。
Figure 0004496280
したがって、式(14)を注湯流量モデルの基礎式(12)および(13)にそれぞれ代入すると、取鍋1の注湯流量モデルはつぎの式(15)および式(16)となる。
Figure 0004496280
Figure 0004496280
また、出湯口に対する水平面の面積A(θ)(m2)は取鍋1の傾動角度θ(deg)に対して変動する。したがって、式(15)および式(16)の注湯流量モデルは、システム行列、入力行列および出力行列が取鍋1の傾動角度に依存して変動する非線形パラメータ変動モデルとなる。
つぎに、前記式(10)、(11)より、前記取鍋1の後傾動作パターンを固定すると後傾動作開始後の鋳込み重量w(kg)と取鍋出湯口11の上部溶湯の溶湯高さh(m)の関係は、図4に示すようになる。
図4より上段の図は、注湯中の取鍋内溶湯高さを示し、下段の図は、鋳込み重量を示す。上段の実線は、前記取鍋1の傾動動作が停止した場合の取鍋の出湯口の上部溶湯の高さであり、破線は、後傾動作によって減少する溶湯の高さである。実線と破線の差が取鍋の後傾動作中の出湯口の上部溶湯の高さh(m)である。したがって、実線と破線の交点以降の時刻においては、出湯口の上部溶湯の高さがなくなり、前記取鍋1から出湯しなくなる。また、取鍋傾動を停止した場合の溶湯の高さ(上段実線)は、前記注湯数理モデルの自由応答部であり、つぎの式(17)、(18)となる。
Figure 0004496280
ここで、V(m)は、図2に示す前記出湯口11より上部の溶湯体積を示し、A(m)は出湯口11の先端に対する溶湯水平面積である。これより、後傾動作は常に同じ動作を行うとした場合、後傾動の動作開始以降に鋳込まれる溶湯の鋳込み重量は、後傾動の動作開始時点での溶湯高さと出湯口先端と水平な溶湯部面積に依存する。したがって、後傾動作開始以降に鋳込まれる溶湯の鋳込み重量w(kg)は、後傾動の動作開始時点t(s)での溶湯高さh(t)(s)と傾動角度θ(t)(deg)を境界条件として、模擬実験することで求まる。この境界条件を変化させ、それぞれの境界条件に対して、模擬実験することで、後傾動の動作開始時点での溶湯高さと傾動角度に対する後傾動作開始以降に鋳込まれる溶湯の鋳込み重量の関係がつぎのように求まり、
Figure 0004496280
e:後動作による減少する液体高さ(m)
:出湯停止時点(s)
これを多項式近似すると、つぎの式(19)となる。
Figure 0004496280
ここで、i、kは、多項式近似の次数であり、Bikは多項式の係数を示す。式(19)を用いて、後傾動作開始時点t(S)の取鍋傾動角θ(deg)、出湯口上部溶湯高さh(m)を代入することにより、後傾動作後の鋳込み重量w(kg)が推定できる。そして、後傾動作時点での鋳込み重量w(kg)をつぎの式(20)のように加えると全体の鋳込み重量w(kg)が推定できる。
Figure 0004496280
ここで、出湯口上部の溶湯高さは、つぎの式(21)より得られる。
Figure 0004496280
sb(m)は前記取鍋1から出湯開始時点での出湯口から下側の取鍋内の溶湯体積であり、V(m)は時刻t(s)における図2に示す取鍋内溶湯体積である。しかし、式(7)においては実際の鋳込み重量であり、前記ロードセルによって計測される鋳込み重量と異なる。そこで、鋳込み重量w(kg)と前記ロードセルにより計測される計測鋳込み重量w(kg)は、前記ロードセルの応答特性を一次遅れ系で表現することで、つぎの式(22)となる。
Figure 0004496280
(s)は前記ロードセルの時定数を示す。そして、式(1)、(8)を用いるとつぎの式(9)ように、実際の鋳込み重量を求めることができる。
Figure 0004496280
ここで,バーwLは定数であり,dwL/dtの平均値とする。また、出湯開始時の取鍋内溶湯体積は、出湯検知センサがある場合には、出湯開始時の傾動角度から算出できるが、前記ロードセルによって計測される計測鋳込み重量からは出湯開始の判別が困難である。そこで、取鍋を一定の傾動角速度で傾動させ、ロードセルから計測される計測鋳込み重量が増加し、ロードセルにより出湯開始を判別するまでの一連の動作を注湯数理モデルを用いて、模擬実験する。この模擬実験における境界条件は、実際の出湯開始時の取鍋傾動角度θ(deg)であり、それぞれの境界条件に対して、模擬実験し、ロードセルによって判別される出湯開始時の取鍋傾動角度を得ることで、実際の出湯開始時の取鍋傾動角度と前記ロードセルにより判別される出湯開始時の取鍋傾動角度θLb(deg)の関係が、つぎの式(24)のように求めることができる。
Figure 0004496280
そして、取鍋内の溶湯体積は、取鍋形状と取鍋傾動角度から幾何学的に求めることができ、それぞれの傾動角度に対する取鍋内の溶湯体積を求めることができる。したがって、出湯開始時の取鍋内の溶湯体積Vsbは、出湯開始時の取鍋傾動角度θ(deg)と式(24)からつぎの式で推定できる。
sb=f(θ(θLb(t)))
また、式(20)のw(kg)は、実際の鋳込み重量であり、前記ロードセルにより計測される鋳込み重量と式(22)の関係があることから、式(1)、(21)、(22)を用いて、つぎのように求める。
Figure 0004496280
Figure 0004496280
ここで、qcLは実流量にロードセルの動特性を与えた流量である。
Figure 0004496280
式(27)に、式(21)の溶湯高さを代入し、そこで得られた流量q(t)(m/s)を式(26)に代入する。なお、ロードセルにより計測される計測鋳込み重量は,応答遅れにより,実際の鋳込み重量と異なる(実際の重量よりも少ない)。そこで、式(21)、(27)、(26)、(25)の順で解くことで、ロードセルによる計測した鋳込み重量から実際の鋳込み重量を推定することができる。この推定過程で,式(27)の流量を用いる。
そして、式(25)に代入することで、実際の後傾動作開始時の鋳込み重量wを得ることができる。
そして、つぎの判別式を満たしたときに、後傾動作を開始する。
Figure 0004496280
ref(kg)は、目標鋳込み重量である。
鋳込み重量制御のフローチャートを図5に示す。ここで、パラメータA、D(kg)は出湯開始判別鋳込み重量、取鍋前傾終了判別鋳込み重量である。
水を用いた自動注水装置を用い鋳込み重量制御実験を行った実験結果を図6に示す。上段の図は前記取鍋1の傾動角度であり、下段の図は、前記ロードセルで計測される鋳込み重量である。目標鋳込み重量は、0.783(kg)である。これに対して、鋳込み重量制御を適用した自動注水装置は、0.78(kg)であった。これは、鋳込み誤差が0.4(%)となる。また、注湯時間も8(s)と従来の固定シーケンスの12(s)に対して,4(s)短縮された。
この出願は、日本国で2007年4月28日に出願された特願2007−120365号に基づいており、その内容は本出願の内容として、その一部を形成する。
また、本発明は以下の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。
本発明を適用した傾動式自動注湯装置の概要図である。 図1の自動注湯装置における注湯時の取鍋の概略形状の断面図である。 取鍋の注湯口先端の斜視図である。 出湯口上部の溶湯の高さと鋳込み重量の関係を示すグラフである。 鋳込み重量制御プロセスのブロック図である。 図1の自動注湯装置において水を用いた鋳込み重量制御実験の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 取鍋
2、3、5 サーボモータ
4、6 移動手段
7 プログラム・ロジック・コントローラ
8 コントロールシステム
11 出湯口
12 溶湯の液体高さ
13 出湯口の上部溶湯の液体高さh
14 前傾動を停止した場合の液体高さ
15 後動作による液体高さの減少
16 後傾動作開始後の鋳込み重量

Claims (3)

  1. 所定の形状の出湯口を有する取鍋を前傾動後、後傾動して鋳型に溶湯を鋳込む傾動式自動注湯方法であって、
    前記取鍋の前傾動の停止によって前記出湯口から上部に位置する溶湯の減少する溶湯の高さと該取鍋の後傾動の開始によって減少する溶湯の高さとから算出される該取鍋の後傾動中の溶湯の高さと、前記取鍋から鋳型へ注湯される溶湯の鋳込み重量との関係と、取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量の注湯流量モデルを用いて、
    前記取鍋の前傾動から後傾動までの最終鋳込み重量が後傾動の動作開始時の鋳込み重量と後傾動の動作開始以降の鋳込み重量との和であるとして、
    前記最終鋳込み重量を予測し、当該予測した最終鋳込み重量が規定鋳込み重量と等しいか否かを判定したのち、該判定結果に基づいて取鍋の後傾動の動作を開始する傾動式自動注湯方法。
  2. 取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量をロードセルにより計測される溶湯の鋳込み重量に換算する請求項1記載の傾動式自動注湯方法。
  3. 取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量の注湯流量モデルを用いて、最終鋳込み重量を予測し、取鍋の後傾動の動作を開始するためにコンピュータを、
    前記注湯流量モデルを記憶する記憶手段、
    ロードセルにより判別される出湯開始時の傾動角度から実際の出湯の開始時の取鍋傾動角度を演算する演算手段と、
    該実際の出湯の開始時の取鍋傾動角度によって出湯開始時の取鍋内の溶湯体積を演算する演算手段、
    前記取鍋の前傾動の停止によって前記出湯口から上部に位置する溶湯の減少する溶湯の高さと該取鍋の後傾動の開始によって減少する溶湯の高さとの差から該取鍋の後傾動中の溶湯の高さを演算する演算手段、
    後傾動の動作開始以降に鋳込まれる溶湯の鋳込み重量を算出する演算手段、
    後傾動の動作開始時の溶湯の鋳込み重量を算出する演算手段、
    取鍋から鋳型に流出する溶湯の鋳込み重量をロードセルにより計測される溶湯の鋳込み重量に換算する換算手段、
    前記取鍋の前傾動から後傾動までの最終鋳込み重量が後傾動の動作開始時の鋳込み重量と後傾動の動作開始以降の鋳込み重量との和であるとして、前記最終鋳込み重量を算出する演算手段、
    当該予測した最終鋳込み重量が規定鋳込み重量と等しいか否かを判定する判定手段
    として、機能させるためのプログラムを格納した記憶媒体。
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