JP2005088041A - 自動注湯制御方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

自動注湯制御方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体 Download PDF

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Abstract


【課題】予めプログラムを設定されたコンピュータにより、熟練作業者による注湯作業に可及的に近づけることが可能な、取鍋の傾動による自動注湯の制御方法を提供する。
【解決手段】 予めプログラムを設定されたコンピュータによって制御されるサーボモータにより、溶湯入りの前記取鍋を前記掛堰側へ傾動させて前記掛堰から溶湯が溢れ出ない範囲で素早くその上面を目標レベルまで上昇させるようにして溶湯を開始し、この注湯の開始、立ち上げの終了時に前記取鍋から流出する溶湯量と前記鋳型に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ前記掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにして溶湯を前記掛堰に注入すべく前記取鍋の前記掛堰側への傾動を続け、その後前記取鍋内の溶湯がスロッシングを発生させないようにして前記取鍋を前記掛堰の反対側へ傾動させて湯切りを行い注湯を終了する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動注湯制御方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体に係り、より詳しくは、注湯プロセスを遂行するために予めプログラムを設定されたコンピュータによって制御されるサーボモータにより取鍋を傾動させて、掛堰からの溶湯の溢れや鋳型に注入される溶湯の流量不足を回避すべく前記取鍋から前記掛堰への自動注湯を制御する方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体に関する。
鋳造工場における注湯のように極めて危険でかつ最悪の作業から労働者を解放すべく、注湯プロセスの機械化・自動化が、近年行われるようになってきている。そして、従来、このための装置としては、取鍋と、取鍋を駆動する駆動手段と、取鍋の重量を検出する検出手段と、予め取鍋が傾動されたときの取鍋内の重量の変動割合を記憶しておき、前記検出手段からの信号に対応して取鍋の傾動速度を補正し、前記駆動手段に補正後の傾動速度信号を送信する記憶演算装置とを具備したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平6-7919号
ところで、このように構成された従来の自動注湯装置においては、駆動手段等に係る情報の記憶演算装置への入力がティーチング&プレイバック方式により行われている。しかし、このような手法では、不適切な取鍋傾動速度や注湯状況の変化に対向できないことが原因となって、掛堰内の溶湯の上面位置が安定せず、掛堰から溶湯が溢れ出たり、鋳型に注入される溶湯が流量不足になったり、注湯時にほこり・のろなどの不純物が鋳型内に飲み込まれて、鋳物の品質低下を招き、しかも、注湯開始時のスロッジング(湯面振動)の抑制や注湯終了時の溶湯流量予測など高度の制御を行うことができず、その上、定期的な注湯に係る情報の入力調整も必要不可欠であるため生産効率が悪いなどの問題があった。

本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、予めプログラムを設定されたコンピュータにより、熟練作業者による注湯作業に可及的に近づけることが可能な、取鍋の傾動による自動注湯の制御方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体を提供することにある。

上記の目的を達成するため、請求項1における自動注湯制御方法は、注湯プロセスを遂行するために予めプログラムを設定されたコンピュータによって制御されるサーボモータにより取鍋を傾動させて、掛堰からの溶湯の溢れや鋳型に注入される溶湯の流量不足を回避すべく前記取鍋から前記掛堰への自動注湯を制御する方法であって、溶湯入りの前記取鍋を前記掛堰側へ傾動させて前記掛堰から溶湯が溢れ出ない範囲で素早くその上面を目標レベルまで上昇させるようにして溶湯を注入して注湯を立ち上げ、この注湯の立ち上げの終了時に前記取鍋から流出する溶湯量と前記鋳型に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ前記掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにして溶湯を前記掛堰に注入すべく前記取鍋の前記掛堰側への傾動を続け、その後前記取鍋内の溶湯がスロッシングを発生させさないようにして前記取鍋を前記掛堰の反対側へ傾動させて湯切りを行い注湯を終了することを特徴とする。
効果

上記の説明から明らかなように、本発明は 、注湯プロセスを遂行するために予めプログラムを設定されたコンピュータによって制御されるサーボモータにより取鍋を傾動させて、掛堰からの溶湯の溢れや鋳型に注入される溶湯の流量不足を回避すべく前記取鍋から前記掛堰への自動注湯を制御する方法であって、溶湯入りの前記取鍋を前記掛堰側へ傾動させて前記掛堰から溶湯が溢れ出ない範囲で素早くその上面を目標レベルまで上昇させるようにして溶湯を注入して注湯を立ち上げ、この注湯の立ち上げの終了時に前記取鍋から流出する溶湯量と前記鋳型に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ前記掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにして溶湯を前記掛堰に注入すべく前記取鍋の前記掛堰側への傾動を続け、その後前記取鍋内の溶湯がスロッシングを発生させないようにして前記取鍋を前記掛堰の反対側へ傾動させて湯切りを行い注湯を終了するから、予めプログラムを設定されたコンピュータにより、熟練作業者による注湯作業に可及的に近づけた状態で取鍋によって自動注湯を行うことが可能になるなどの優れた実用的効果を奏する。
なお、本発明に利用するモデル法とは、プロセスの熱収支・物質収支・化学反応・制限条件などの式を解いて、利益・コストなどコンピュータ制御の目的とする関数を出しその最大・最小を求めてそれが達成できるように制御を行う方法である。
またなお、本発明において取鍋として縦断面形状が扇形を成しかつその重心位置で傾動可能に支持されたものを使用することにより、多品種少量生産に好適に対応しかつ設備自体も小型にすることができる。
またなお、本発明においては、注湯を立ち上げるとともに掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持する工程にフィードフォワード制御系を採用することにより、掛堰内の溶湯の上面位置を素早く目標レベルまで上昇させかつその後掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持することができる。
ここで、フィードフォワード制御とは、制御対象に加える操作量を予め決められた値に調節することにより、出力が目標値になるようにする制御法であって、制御対象の入出力関係や外乱の影響などが明確な場合には性能の良い制御を行うことができる。

またなお、本発明において、注湯の立ち上げの終了時点後から取鍋を掛堰の反対側へ傾動させる時点までの間を、フィードバック制御系をフィードフォワード制御系に付加した2自由度制御系によって制御することにより、外乱による影響で掛堰内の溶湯の上面位置が変動するのを低減することができる。
ここで、フィードバック制御とは、制御対象からの出力と目標値とを比較してその差を打ち消すようにその操作量を調節していくる制御法であって、制御対象に関する知識が完全でない場合や、未知の外乱がある場合にも有効な制御を行うことができる。
またなお、本発明において、取鍋の傾動にハイブリッド整形法を適用することにより、取鍋内の溶湯の上面振動についてフィードバックを行わず、取鍋の傾動軸の駆動システムの位置に対するフィードバック制御だけで、溶湯の上面に振動を起こさせることなく、高速に位置決め制御を行うことができる。
ここで、ハイブリッド整形法とは、コントロールシステムを単純な要素の集合として限定し、時間特性および周波数特性の定量的な設計仕様をハイブリッドに制御系設計に取り込み、振動のオンライン計測やフィードバックを行わず、残留振動を発生させないように物体を位置制御するものである。
またなお、本発明において、取鍋に係る掛堰側への傾動から反掛堰側への傾動の切換のタイミングを、掛堰内の溶湯の重量情報と取鍋の掛堰側への傾動角度情報とをもとに取鍋からの溶湯の後追い流出量を予測する予測制御によって行うことにより、最終的に溶湯重量を精度高くして注湯することができる。
ここで、予測制御とは、現時点までの過去の制御入力と、過去の出力を用いて、将来の出力がどのように挙動するかを予測し、その予測値が目標値になるように、現在の制御入力を決める制御のことである。最適化制御の制御対象の特性がまえもって分かっていてかなり正確な数学モデルが作成されている場合に用いられる制御方式である。
またなお、本発明において、取鍋の反掛堰側への傾動を、上述のハイブリット整形法によって制御することにより、多数のセンサーを用いることなくスロッジングの抑制を行うことができる。
以下、本発明を適用した自動注湯装置の実施例について図1〜図 14に基づき詳細に説明する。図1に示すように、本自動注湯装置は、扇形取鍋1と、この扇形取鍋1を傾動させる傾動手段としてのACサーボモータ2と、前記扇形取鍋1および前記ACサーボモータ2を三次元的に移動させる移動手段としての、ACサーボモータの出力軸の回転運動を直線運動に変換する3組のボールねじ機構3〜5と、前記扇形取鍋1内の溶湯の重量を検出する検出手段としてのロードセル6と、コンピュータを利用して前記ACサーボモータ2および前記3組のボールねじ機構3〜5の動作を演算しかつ制御するコントロールシステム7と、前記扇形取鍋1内の溶湯の上面レベルを検出するレーザー変位センサ10と、で構成してある。
そして、前記扇形取鍋1は、これの重心位置に前記ACサーボモータ2の出力軸を連結させてその重心位置でT軸方向へ傾動可能に支持してあって、重心位置を中心にして、鋳型8の上面に設置された掛堰9に対して傾動・反傾動するようになっている。なお、重心位置を中心にして傾動するようにすることにより、ACサーボモータ2にかかる負荷が大きくなることを防ぐことができる上に、前記扇形取鍋1の前記掛堰9の反対側への傾動による湯切り時において前記扇形取鍋1内の溶湯のスロッジングを抑制することができる。
また、前記3組のボールねじ機構3〜5は、前記扇形取鍋1を支持する前記ACサーボモータ2を、前記鋳型8の移動方向と平行するX軸方向と、水平面においてこのX軸に垂直なY軸方向と、前記扇形取鍋1が上下するZ軸方向とに、それぞれ往復動させるようになっている。そして、前記扇形取鍋1に係る三次元空間における位置と傾動角度は、各ACサーボモータに取り付けた計4個のロータリーエンコーダにより測定できるようになっている。
なお、本自動注湯装置では、前記T軸、X軸、Y軸およびZ軸における入力電圧から前記扇形取鍋1の位置までの伝達関数を一次遅れ系+積分器として、式(1)のように表現する。

ここで、Kはモータゲイン、Tは時定数であり、これらは、前記T軸、X軸、Y軸およびZ軸の各ACサーボモータにステップ状の入力を加え、シミュレーション結果と実験結果とが等しくなるようにして求める。

また、前記扇形取鍋1には溶湯の挙動を測定するセンサとして直径2mmの2本のステンレス線で成る電極が装着してあって、溶湯の上面位置変化を両ステンレス線間の抵抗の変化として捉えることにより、溶湯の上面位置を検出するようになっている。

また、前記コントロールシステム7には、前記ACサーボモータ2および前記3組のボールねじ機構3〜5の駆動により扇形取鍋1を傾動させて、モデル法を利用した注湯プロセスを遂行させるプログラムおよびデータが記憶してある。
次に、このように構成された自動注湯装置の作用について説明する。扇形取鍋1に所要量の溶湯を装入した後、コントロールシステム7を介して本自動注湯装置を稼動させると、X軸のボールねじ機構3のACサーボモータが正逆回転して扇形取鍋1が掛堰9と対応する所要位置に移動した後、扇形取鍋1が傾動して注湯プロセスを遂行する。
この注湯プロセスは、図2に示すように、溶湯入りの扇形取鍋1が掛堰9側へ傾動して掛堰9から溶湯が溢れ出ない範囲で素早くその上面を目標レベルまで上昇させるようにして溶湯を注入して注湯を立ち上げ、この注湯の立ち上げの終了時に扇形取鍋1から流出する溶湯量と鋳型8に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ掛堰9内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにして溶湯を掛堰9に注入すべく扇形取鍋1の掛堰9側への傾動を続け、その後扇形取鍋1内の溶湯がスロッシングを発生させないようにして扇形取鍋1が掛堰9の反対側へ傾動して湯切りが行われて注湯を終了するようになつている。
とろこで、本注湯プロセスは、 図2に示すように複雑なため、コントロールシステム7では図3に示すようなスーパーバイザリ制御を適用した制御系を用いている。

ここで、uは扇形取鍋1の傾動入力、yは式y=〔θ M
〕(4)で与えられる観測出力、wは外生外乱、σは式σ=〔σ σ〕(5)で与えられる切換信号である。ただし、θは扇形取鍋1の傾動角度、
Mは扇形取鍋1内の溶湯重量、hは扇形取鍋1内の溶湯の上面レベルである。
上述のスーパーバイザリ制御を適用すると、上述した一連の注湯プロセスのうち、注湯を立ち上げた後、掛堰9内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持する工程においては、掛堰9内の溶湯の上面位置をフィードフォワード制御系により制御する。
また、上述のスーパーバイザリ制御を適用すると、鋳型8の寸法誤差や湯道におけるのろ等の詰まりなどにより注湯状況に変化が起こった場合、上述のフィードフォワード制御だけでは、掛堰9内の溶湯の上面位置を一定に保てなくなる。そこで、何らかの外乱による影響で溶湯の上面位置に変動が起こった場合には、外乱の影響低減に対して有効なフィードバック制御系を前記フィードフォワード制御系に付加した2自由度制御システムに制御システムを変更して、注湯状況の変化に対して掛堰内の溶湯の上面位置が健全なになるように制御する。このため、コントロールシステム7はフィードバック制御系にHロバスト制御を適用している。

ここで、Hロバスト制御とは、定評のある公知の高度な制御である。以下、簡単に説明する。プロセスの数学モデルがパラメータなどに不正確さをもち、設計者が考えたモデルと現実の現象が食い違うことはよくあることであるが、そのモデル化誤差の最大(最悪ケース)を設計仕様にいれ、考えたモデルと、実際の現象が、その最大誤差の範囲の中で変動しても、安定性をそこなわず、かつ、ある程度の制御性能が得られる制御のことである。ロバストとは、実際のプロセス現象が、考えた数学モデルとある範囲内でくい違っていても、制御性能が、ある範囲内に収まる強靭な(robust)制御のことを言う。
扇形取鍋1の掛堰9側への傾動により注湯を行った後、扇形取鍋1の反掛堰側8への傾動により湯切りを行う。
この場合、上述のスーパーバイザリ制御を適用すると、扇形取鍋1に係る掛堰9側への傾動から反掛堰9側への傾動の切換のタイミングは、目標充填量に対して過不足なく注湯するように、掛堰9内の溶湯の重量情報と扇形取鍋の掛堰側への傾動角度情報とをもとに扇形取鍋1からの溶湯の後追い流出量を予測し、最終的に注湯される溶湯重量を予測制御することにより決定する。
さらに、上述のスーパーバイザリ制御を適用すると、湯切りを行うための扇形取鍋1の反掛堰側への傾動を、ハイブリット整形法により制御する。

一方、本自動注湯装置においては、扇形取鍋1が重心位置を中心にして傾動するため、傾動の際に生じるY軸方向およびZ軸方向における扇形取鍋1の注湯口先端位置のずれy、zを保証するため、図3に示すように、T軸方向の回転にあわせ、扇形取鍋1をY軸方向およびZ軸方向へ移動させ、扇形取鍋1の注湯口先端を鋳型8の上方位置に固定するように位置決め制御する。
なお、この際の制御入力は、まず傾動角θを式 y=r{cos(θ−θ)−cos(θ)}(2)および 式 z=−r{sin(θ−θ)−sin(θ)} (3)にそれぞれ代入してY軸およびZ軸に対する必要補正量を得た後、これらを式(1)の逆モデルに代入して求める。

ここで、θは扇形取鍋1の注湯口先端が水平面と成す初期角度、θは扇形取鍋1の傾動角度、rは扇形取鍋1の回転中心と扇形取鍋1の注湯口先端との距離である。
また、扇形取鍋1の傾動による注湯作業中は、扇形取鍋1内の溶湯が振動しないためスロッジング抑制が考慮されず、フィードバック制御により注湯口位置だけの制御を行う。
次に、本自動注湯装置をモデル法を用いて制御するために、コントロールシステム7はシミュレーリョン解析を行う。まず、掛堰9内の溶湯の上面位置を安定させる注湯制御入力を合理的に求めるため、第1段階として、溶湯入り取鍋1の掛堰9側への傾動動作から鋳型8への注湯の流量、さらには掛堰9内の溶湯の上面位置までの一連のプロセスのモデリングを行う。

なお、注湯プロセスの説明に用いる模式図の概略は図5に示すとおりである。
ここで、ω(t)は扇形取鍋1の傾動角速度、q(t)は扇形取鍋1から掛堰9への注湯流量、h(t)は掛堰9内の溶湯の上面レベル、h(t)は鋳型8内の溶湯の上面レベル、Aは掛堰9の断面積、Aは鋳型8の断面積、Aは堰部8の断面積である。
モデリングの手順としては、最初にT軸のACサーボモータ2への入力電圧u(t)から扇形取鍋1の傾動角速度ω(t)までのモデルの導出を行い、続いて、扇形取鍋1の傾動角速度ω(t)から掛堰9への注湯流量q(t)と、注湯流量q(t)から掛堰9内の溶湯の上面レベルh(t)までのモデルとを順次導出する。そして、最終的にそれらを統合し、扇形取鍋1の傾動入力から掛堰9内の溶湯の上面レベルまでの一連のプロセスのモデルを導出する。

なお、ACサーボモータに関するモデルは、上述したように、式(1)で示すとおりである。
また、流量に関するモデルおよび溶湯の上面位置に関するモデルについて説明すると、本自動注湯装置では扇形取鍋1が重心位置を中心にして傾動するため、扇形取鍋1を一定の角速度で回転させる場合、一定の注湯流量が得られると考えられ、したがって、流量モデルを式(6)で示す一次遅れ系で記述できる。

ここで、Kは流量ゲイン〔m/deg〕、Tは時定数〔s〕である。これらパラメータの同定に関しては、T軸のACサーボモータ2にステップ状の入力電圧を与え、その時の流出流量を計測することにより求める。

図5において、扇形取鍋1からの注湯流量q(t)が掛堰9内に流入し、掛堰9から流量q(t)が鋳型8に流出している。その時、掛堰9内の溶湯の上面レベルが微少時間ΔtでΔh(t)だけ上昇するときの物質収支式は、式 AΔh(t)={q(t)−q(t)}Δt(7)のようになる。
さらに、Δt→0とすることにより、掛堰内8の溶湯の上面位置変化は、式(8)のようになる。
同様にして、鋳型8内の溶湯の上面レベルの変化は、式(9)のようになる。

なお、図5に示すような鋳型8を考えた場合、鋳型8への流出流量q(t)に関しては、鋳型8内の溶湯の上面レベルモデルは堰部を境にして、落とし込み鋳込みと押し上げ鋳込みの場合の2つに分けて考える必要がある。ベルヌーイの式および連続の式を用いて、落とし込み鋳込みの場合の流量qGdown(t)および押し上げ鋳込みの場合の流量qGup(t)を求めると、
式(10)および式(11)のようになる。
ここで、cは流量係数、gは重力加速度である。

そして最終的に、式(10)を式(8)および式(9)にそれぞれ代入することにより、落とし込み鋳込みの場合の掛堰9内の溶湯の上面レベルhおよび鋳型8内の溶湯の上面レベルhのモデル式が、式(12)、式(13)と求まる。
また同様に、式(11)を式(8)および式(9)にそれぞれ代入することにより、押し上げ鋳込みの場合の掛堰9内の溶湯の上面レベルおよび鋳型2内の溶湯の上面レベルのモデル式が、式(14)、式(15)と求まる。

ここで同定するパラメータは流量係数cである。流量係数は、溶湯が掛堰9から湯道を流れ鋳型8内へ充填されるときの流れの効率を表す。流量係数が1のとき、掛堰9から湯道への流入流量と堰部の流出流量は等しくなり、流れの損失は全くないことになる。しかし、現実的には流量係数が1になることはなく、何らかの損失が存在し、一般的に流量係数は0.2から0.8程度である。
最終的に、T軸のACサーボモータ2への入力電圧u(t)から掛堰9内の溶湯の上面レベルh(t)までのモデルは、式(1)のACサーボモータ2への入力電圧から扇形取鍋1の傾動角度までのモデルP(s)と式(6)の流量モデルP(s)、式(13)および式(14)から求められる掛堰9内の溶湯の上面レベルのモデルP(s)、さらには、溶湯が扇形取鍋1の注湯口から掛堰9に到達するのに要する無駄時間e−Tdによって式 P(s)=P(s)P(s)P(s)e−Td
(16)のように表現される。

なお、対象とする鋳型が、落とし込み鋳込み方案または押し上げ鋳込み方案の場合は、それぞれのモデルだけを適用すればよい。これに対して図5に示すように、鋳型8が中段鋳込み方案の場合には、落とし込み鋳込みモデルと押し上げ鋳込みモデルを切り替えることにより、トータルプロセスのモデルが得られる。
他方、扇形取鍋1内の溶湯を鋳型8内に充填させる溶湯作業は、バッチ毎の溶湯流量カーブを予め計算しておくことで効率的に行うことができる。そのため、コントロールシステム7では、導出した溶湯の上面レベルモデルを適用することにより、掛堰9内の溶湯の上面をできるだけ素早く目標レベルまで上昇させて溶湯を立ち上げ、掛堰9内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持しかつ任意の溶湯を注入た後、湯切りを行うことができる、扇形取鍋1傾動の入力を導出する方法を採用している。
注湯の立ち上がり部分の流量としては、ACサーボモータ2への急激な入力変化を与えることを避けるため、図6および式(17)〜式(19)に示すように、振幅、周期の異なる2つの正弦波を組み合わせている。
なお、これらの正弦波の振幅と周期の決定には以下の考慮が必要である。
(1)流量は、注湯の立ち上がり終了時において平衡流量である。
(2)溶湯の上面レベルは、注湯の立ち上がり終了時において目標レベルである。
(3)注湯の立ち上がりにおいて、平衡溶湯の上面レベルを超えない。
次に、扇形取鍋1から流出する溶湯量と鋳型8に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ掛堰9内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにした平衡状態部分における鋳型8への流出流量q(t)を求める。
ここで、本実施例で扱う鋳型8は、押し上げ部が落とし込み部と比較して容積が非常に大きくて支配的であり、中段鋳込みとした場合と押し上げ鋳込みとした場合のシミュレーション結果もほとんど同様の結果を示すことから、算出が容易な押し上げ部だけを考慮して溶湯の平衡流量q(t)を導出する。つまり、平衡溶湯上面レベルh(t)=hrefのときの流量q(t)は、式(14)から、式(20)を得る。

最終的に扇形取鍋1の掛堰2側への傾動時に関する制御入力は、上述の流量カーブを式(1)、式(6)の逆モデルに代入することにより導出される。求まった溶湯の上面レベルを考慮した扇形取鍋1傾動入力を式(16)の溶湯の上面レベルモデルに適用した制御シミュレーション結果を図7に示す。図中には、入力電圧、扇形取鍋1傾動角度、注湯流量、掛堰2内溶湯上面レベルを示す。

結果として、図2に示すような理想的な注湯流量カーブが得られ、かつ掛堰2内の溶湯の上面レベルがすばやく目標レベルまで立ち上がった後、目標レベルで溶湯の上面レベルを一定に保持できいてることが確認できる。

ところで、上述したように、何らかの外乱による影響で掛堰2内の溶湯の上面が変動を起す場合には、2自由度制御系を用いる。そして、コントロールシステム7における2自由度制御システムのブロック図は図8に示すとおりである。

図8において、uffはフィードフォード入力、ufbはフィードバック制御入力であり、掛堰9内の溶湯の目標上面レベルhrefを参照入力とし、掛堰9内の溶湯の上面レベルhcを出力とする。また、フィードバック制御系には、H制御理論の一般法であるループ整形法を適用した。

なお、ループ整形法とは、周波数領域での設計法で、閉ループ制御系の周波数特性を、設計者が望む周波数特性になるよう、コントローラを決定する方法である。
通常は、図8に示すように、スイッチが開いた状態、すなわちフィールドフォード制御が行われるが、外乱が存在すると判断したとき、スイッチが閉じて2自由度制御系へ変更する。
コントロールシステム7では、式 |h(t)−href|>h(t≧t
(21)で示す条件を満たしたとき、切換信号σを送る。
ここで、hは溶湯の目標レベルに対する溶湯の上面レベルの許容誤差である。
上述のループ整形法によるフィードバック制御を設計する際に用いるシステム図は図9に示すとおりである。
ここで、W(s)およびW(s)は重み関数、P(s)は制御対象であり、K(s)は、W(s)P(s)W(s)に対するH制御である。実際の制御は図9に示すように、
K(s)=−W(s) K(s)W(s)となる。
なお、設計時において、式(16)の無駄時間部分は二次のパデ近似として式(22)のように表現される。



重みの設計に関しては、W(s)が感性特性の改善に対し低周波帯域でゲインを大きく、W(s)がノイズ除去や高次モード低減化に対し高周波帯域でゲインを小さくするように、プラントP(s)に対して重み付けを行なう。そして、式(23)を満たすH制御コントローラのK(s)を設計する。
また、コントロールシステム7では、扇形取鍋1を反掛堰側8へ傾動する際、扇形取鍋1の傾動軸においてハイブリット整形法を適用するため、図10に示すようなフィードバック制御系を適用する。これにより、溶湯上面の振動のフィードバックは行わず、扇形取鍋1の傾動軸の駆動システムの位置に対するフィードバック制御だけで、溶湯上面の振動を起こさせることなく高速に位置決め制御を行なうことができる。
ここで、制御対象P(s)は式(1)で表現される駆動系を示し、
K(s)は扇形取鍋1の駆動用コントローラである。
こうして、扇形取鍋1の掛堰9側への傾動により注湯を行った後、扇形取鍋1の反掛堰9側への傾動により湯切りを行う。
この場合、扇形取鍋1に係る掛堰9側への傾動から反掛堰9側への傾動の切換のタイミングを、掛堰9内の溶湯の重量情報と扇形取鍋1の掛堰9側への傾動角度情報とをもとに扇形取鍋1からの溶湯の後追い流出量を予測する予測制御によって行う。
すなわち、溶湯の目標充填量に対して過不足なく注湯するように、ロードセルからの扇形取鍋1内溶湯重量と、扇形取鍋駆動用ACサーボモータ2に付設のエンコーダからの扇形取鍋1傾動角度の情報を基に、湯切り開始後から湯切り終了時までに扇形取鍋1から流出する溶湯重量である後追い流れ量を予測して、最終的に注湯する溶湯重量をコントロールシステム7は予測制御する。
この後追い流れ量は、図11に示すように、扇形取鍋1内の溶湯を注湯口より上部の溶湯と、下部の溶湯との2つに分けと、扇形取鍋1内の溶湯の重量Mは、上部の溶湯の重量である過積重量Mと、下部の溶湯の重量である平衡重量Mとの和になる。図11に示す状態で扇形取鍋1の傾動を停止したとすると、過積重量Mが減少し、最終的には扇形取鍋1内の溶湯は平衡重量Mだけとなる。
このときの過積重量Mの減少は、角速度ω[rad/s]と流量q[m/s]には式(6)に示すような一次遅れの関係がある。
ここでは、角速度ωは0[rad/s]であるので、この時の過積重量は式M(t)=M(t)e−αt(27)のように変動すると考えられる。
離散時間で考えると、式(27)は式M[k+j]=Cd1d1 d1[k](28)とおくことができる。
ここで、Ad1、Cd1は流量モデルから得られる離散時間状態方程式パラメータであり、A=e−αt、C=1、xd1[k]=M[k]となる。
この湯切りは、実際のところ扇形取鍋1を停止した状態で行うのではなく、扇形取鍋1を反掛堰2側への傾動により行われるため、湯切りを高速に行えば、扇形取鍋1の注湯口が迅速に上昇するため、後追い流れ量は減少すると考えられる。この場合、後追い流れ量はQp=Mとはならず、Qp<Mとなると考えられる。つまり、反掛堰2側への傾動の中心を扇形取鍋1重心付近にすると、図12に示すように、扇形取鍋1の注湯口が上昇して平衡重量が増加する。この平衡重量は扇形取鍋1の傾動角度から算出することができるので、湯切り開始からの扇形取鍋1の傾動角度θの軌跡を予測し、その値から平衡重量を算出する。

上述のハイブリット整形法による制御によって傾動される扇形取鍋1は、図10における目標値rから出力y(=扇形取鍋1の傾動角度θ)までの閉ループ系のシステムGclを式(29)のようにおき、このシステムの離散方程式を
式xd2[k+1]=Ad2d2[k]+Bd2d2[k]
(30)および式θ[k]=Cd2d2[k](31)のように表現する。


式(30)および式(31)から、θ[k+1]は式θ[k+1]=Cd2d2[k+1]=Cd2(Ad2d2[k]+Bd2d2[k])(32)となり、
そして最終的に、反掛堰9側への傾動時の軌跡θ[k+j]は、式(33)のようになる。


平衡重量の増加分M[k+j]は、反掛堰9側への傾動時の軌跡θ[k+j]と流量ゲイン1000Kを乗ずることにより求めるため、式(34)と表現できる。
最終的に、M(t)とM(t)は、それぞれ式(28)および式(34)と表現でき、過積重量の減少量と平衡重量の増加量を合わせて考えると、図13のようになる。
ここで、反掛堰9側への傾動中の扇形取鍋1の注湯口先端より上部にある溶湯の重量はM(t)とM(t)の差となる。これらの差が時刻tで等しくなると考えると、時刻t以降は、これ以上反掛堰9側への傾動を行っても、溶湯は流出しなくなる。したがって、次式に示す時刻tまでの流出量が後追い流れの予測値Q(t)は、Q(t)=M(t)−M(t)(35)となる。
これらの結果から、Qref(t)=Q(t)+M(t)の条件を満たしたとき切換信号σを送り、溶湯の上面レベルの制御を行っている状態から湯切り動作への切換を行う。
ここで、M(t)は時刻tまでに流出した総重量、Qrefは目標注湯量である。
参考までにコントロールシステム7による一連の注湯制御の結果を図14に示す。
図中上から、制御入力、扇形取鍋1の傾動角度、掛堰9内の溶湯の上面レベル、
注湯量であり、実線は後追い流れ量を予測して湯切りを行った結果を示し、破線は注湯量が目標量になったとき湯切りを開始した結果である。
なお、上記の実施例では掛堰9は鋳型8とは別個に製造されて鋳型8上に設置してあるが、掛堰9を鋳型8と一体的に造型しても同様の作用効果が得られるのはもちろんである。
本発明を適用した自動注湯装置の一実施例を示す模式図である。 本発明を適用したコントローラシステムによる注湯の流量カーブを示すグラフと、取鍋の傾動と掛堰内の溶湯量との関係を示す関係図である。 スーパーバイザリ制御を適用した制御系のブロック図である。 扇形取鍋の傾動による注湯口先端の変化について説明する説明図である。 注湯プロセスにおいて扇形取鍋と掛堰・鋳型における溶湯量の関係を説明する説明図である。 溶湯の流量カーブおよび溶湯の上面レベルについて示すグラフである。 フィードフォワード制御によるシミュレーション結果を示すグラフである。 2自由制御システムの構成を示すブロック図である。 ループ整形法の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に用いたフィードバック制御の構成を示すブロック図である。 扇形取鍋内の溶湯において、過積重量Mと平衡重量Mの関係を示す説明図である。 形取鍋の反掛堰側への傾動による扇形取鍋内溶湯の平衡重量Mの変化を示す説明図である。 扇形取鍋内の溶湯において過積重量Mと平衡重量Mの経時変化の関係を示すグラフである。 本発明の有効性を示すため外乱が存在しない状態で注湯の制御結果を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 注湯プロセスを遂行するために予めプログラムを設定されたコンピュータによって制御されるサーボモータにより取鍋を傾動させて、掛堰からの溶湯の溢れや鋳型に注入される溶湯の流量不足を回避すべく前記取鍋から前記掛堰への自動注湯を制御する方法であって、
    溶湯入りの前記取鍋を前記掛堰側へ傾動させて前記掛堰から溶湯が溢れ出ない範囲で素早くその上面を目標レベルまで上昇させるようにして溶湯を注入して注湯を立ち上げ、この注湯の立ち上げの終了時に前記取鍋から流出する溶湯量と前記鋳型に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ前記掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにして溶湯を前記掛堰に注入すべく前記取鍋の前記掛堰側への傾動を続け、その後前記取鍋内の溶湯がスロッシングを発生させないようにして前記取鍋を前記掛堰の反対側へ傾動させて湯切りを行い注湯を終了することを特徴とする自動注湯制御方法。
  2. 請求項1に記載の自動注湯制御方法において、
    前記プログラムは、モデル法を利用していることを特徴とする自動注湯制御方法。
  3. 請求項2に記載の自動注湯制御方法において、
    前記取鍋として縦断面形状が扇形を成しかつその重心位置で傾動可能に支持されたものを用いることを特徴とする自動注湯制御方法。
  4. 請求項2または3に記載の自動注湯制御方法において、
    前記注湯を立ち上げるとともに掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持する工程をフィードフォワード制御系により行うことを特徴とする自動注湯制御方法。
  5. 請求項2〜4のうち1項に記載の自動注湯制御方法において、
    前記注湯の立ち上げの終了時点後から前記取鍋を前記掛堰の反対側へ傾動させる時点までの間を、外乱の影響低減に対して有効なフィードバック制御系を前記フィードフォワード制御系に付加した2自由度制御系により制御することを特徴とする自動注湯制御方法。
  6. 請求項2〜5のうち1項に記載の自動注湯制御方法において、
    前記取鍋に係る前記掛堰側への傾動から反掛堰側への傾動の切換のタイミングを、前記掛堰内の溶湯の重量情報と前記取鍋の前記掛堰側への傾動角度情報とをもとに前記取鍋からの溶湯の後追い流出量を予測して最終的に注湯される溶湯重量を予測制御することにより決定することを特徴とする自動注湯制御方法。
  7. 請求項2〜6のうち1項に記載の自動注湯制御方法において、
    前記取鍋の反掛堰側への傾動を、ハイブリット整形法により制御することを特徴とする自動注湯制御方法。
  8. モデル法を利用して注湯プロセスを遂行するために予めプログラムされたコンピュータによって制御されるサーボモータにより取鍋を傾動させて、掛堰からの溶湯の溢れや鋳型に注入される溶湯の流量不足を回避すべく前記取鍋から前記掛堰への自動注湯を制御するための制御プログラムを記憶した記憶媒体であって、
    溶湯入りの前記取鍋を前記掛堰側へ傾動させて前記掛堰から溶湯が溢れ出ない範囲で素早くその上面を目標レベルまで上昇させるようにして溶湯を注入して注湯を立ち上げ、この注湯の立ち上げの終了時に前記取鍋から流出する溶湯量と前記鋳型に流入する溶湯量とをほぼ等しくしかつ前記掛堰内の溶湯の上面位置をほぼ一定に維持するようにして溶湯を前記掛堰に注入すべく前記取鍋の前記掛堰側への傾動を続け、その後前記取鍋内の溶湯がスロッシングを発生させないようにして前記取鍋を前記掛堰の反対側へ傾動させて湯切りを行い注湯を終了することを特徴とする取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体。
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