JP3537012B2 - 自動注湯制御方法 - Google Patents

自動注湯制御方法

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JP3537012B2
JP3537012B2 JP04708796A JP4708796A JP3537012B2 JP 3537012 B2 JP3537012 B2 JP 3537012B2 JP 04708796 A JP04708796 A JP 04708796A JP 4708796 A JP4708796 A JP 4708796A JP 3537012 B2 JP3537012 B2 JP 3537012B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋を注湯機に固
定して傾動し、溶湯を鋳型に自動的に注湯する自動注湯
制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平4−46665に、取鍋を傾動し
て希望の注湯速度と注湯量になるように注湯を行うべく
自動注湯機が開示されている。これは、傾動可能に支持
された取鍋を適宜に傾動させることによって、その内部
に貯留した溶湯をその注湯口から鋳型側に注湯するとと
もに、その注湯状態を取鍋の傾動角の制御によって行う
ようにした自動注湯機において、取鍋を傾動させる駆動
手段と、取鍋及びその内部の溶湯を含む取鍋部の総重量
を検出する重量検出手段と、重量検出手段からの出力に
基づいて注湯速度と注湯開始時点からの注湯量とを演算
し、注湯速度及び注湯量を予め設定した所定量とすべく
駆動手段で取鍋の傾動角を制御する制御手段を備えてい
ることを特徴としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知例は、従来周
知の自動注湯機が、取鍋の形状をその傾動角と出湯量と
がリニアな関係を有する如く設定し、取鍋の傾動角の制
御によって注湯速度と注湯量を制御するようにしている
のに対し、重量の変化に基づいて制御することによっ
て、傾動角と出湯量とがリニアな関係にない異形の取鍋
を使用したものにおいても、溶湯の注湯速度を所定値に
維持することが可能であるとしている。しかし、注湯速
度や注湯量制御を精度良く行おうとする場合、溶湯の粘
性や質量により、その出湯量は取鍋の形状及び傾動角度
によって大きな影響を受け、単に重量を検出して制御す
るだけでは実際には難しい。本発明は、数トンの溶湯を
貯留するような傾動式取鍋を用い、順次異なる鋳型に1
トン程度の溶湯を、数十Kg/秒の高速度で極力速度変
動なく注湯することを第1の目的とし、さらに注湯量を
数Kgの範囲に収めるように注湯することができる自動
注湯制御方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】傾動角度を検出する手段
を有し、サーボ制御可能な傾動駆動手段を有する傾動式
自動注湯装置の自動注湯制御方法において、取鍋の傾動
角度毎に、その傾動角度から単位角度だけ傾動を進めた
ときに流出する溶湯重量を求めて注湯速度として設定
し、所定範囲の傾動角度毎の注湯速度の算術平均値を平
均注湯速度として設定し、各傾動角度における注湯速度
/平均注湯速度の値を補正係数として設定し、提示され
た目標注湯速度に対し、目標注湯速度/平均注湯速度を
算出して、これに前記補正値を乗じたものを第一の目標
傾動角速度として設定し、 イ)注湯開始から所定時間経過するまでは、第一の目標
傾動角速度を所定倍した初期目標傾動角速度で傾動し、 ロ)所定時間経過した後、制御目標値をそのときの傾動
角度に対応する第一の目標傾動角速度に変更し、 ハ)以後、傾動角度が変わる毎にそれに対応した第一の
目標傾動角速度に更新して新しい制御目標値とし、これ
をもとに取鍋の傾動を制御してゆくことを特徴としてい
【0005】また、傾動角度と出湯重量を検出する手段
を有し、サーボ制御可能な傾動駆動手段を有する傾動式
自動注湯装置の自動注湯制御方法において、取鍋の傾動
角度毎に、その傾動角度から単位角度だけ傾動を進めた
ときに流出する溶湯重量を求めて注湯速度として設定
し、所定範囲の傾動角度毎の注湯速度の算術平均値を平
均注湯速度として設定し、各傾動角度における注湯速度
を平均注湯速度で除した値を補正係数として設定し、提
示された目標注湯速度に対し、目標注湯速度を平均注湯
速度で除算して、これに前記補正値を乗じたものを第一
の目標傾動角速度として設定し、さらに、提示された目
標注湯速度より計算される出湯後の目標注湯重量と、実
際の出湯重量の偏差から算出した傾動角速度を第二の目
標傾動角速度として設定し、 イ)注湯開始から所定時間経過するまでは、第一の目標
傾動角速度を所定倍した初期目標傾動角速度で傾動し、 ロ)所定時間経過した後、制御目標値をそのときの傾動
角度に対応する第一の目標傾動角速度に変更し、 ハ)以後、傾動角度が変わる毎にそれに対応した第一の
目標傾動角速度に更新するとともに、前記第二の目標傾
動角速度を付加して、新しい制御目標値とし、これをも
とに取鍋の傾動を制御してゆくことも特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に制御系の全体図を示す。注
湯機本体1には、取鍋を傾動する駆動手段である油圧シ
リンダ2、取鍋の傾動角度を検出するエンコーダ3、溶
湯を含む取鍋部重量を検出するロードセル4が設置され
ている。制御用パソコン7は、予めホストコンピュータ
8より注湯対象鋳型数、位置及び取鍋に給湯する溶解炉
種類等の注湯機制御条件の情報を得ると共に、目標注湯
速度、目標注湯重量、貯湯量及び取鍋の種類等の注湯情
報を取り込む。さらに、前記エンコーダ3、ロードセル
4及び出湯を検出する出湯センサ6からのデータを取り
込み、後述する制御アルゴリズムに従い、油圧シリンダ
2の速度、移動量を制御する油圧アンプ5に指令電圧を
出力する。
【0007】以下制御アルゴリズムについて述べる。注
湯速度を一定にするための制御としては、目標の取鍋傾
動角度に対して、計測された取鍋傾動角度を比較して、
出力を算出するエンコーダフィードバック制御である。
本発明のポイントは、目標取鍋傾動角度の作り方にあ
り、基本的には目標注湯速度から目標傾動角速度を、さ
らに目標取鍋傾動角度(目標エンコーダ値)を算出する
ものである。ここで、注湯に使う取鍋は、従来から鋳造
現場で用いられてきた貯湯部形状がほぼ円筒形のものを
そのまま使うこととし、前記各種注湯情報をもとに、予
め適切なサイズのものが選ばれて注湯機にセットされ、
所定量の溶湯が溶解炉から給湯される。本取鍋は、一定
傾動角速度でかたむけても、傾動角度によって注湯速度
が異なる非線形の特性を持っている。そこで、溶湯の出
やすい角度では遅く傾動させ、出にくい角度では速く傾
動させるように、取鍋の傾動角度に合わせて傾動角速度
補正をすることにした。溶湯には粘性、質量があり、正
確な傾動角速度補正用データを収集するには、実際の溶
湯による多くの実験が必要であり、何種類もある取鍋に
ついて実験するには、膨大な時間と手間がかかる。そこ
で、取鍋の幾何学的形状から取鍋の注湯特性を計算し、
近似的な傾動角速度補正データを作成することとした。
【0008】以下、貯湯部形状が直径0.85m、高さ
1.16mのほぼ円筒形で、容量5トンの取鍋を例にし
て作成方法を説明する。まず取鍋の形状を円筒と近似
し、予め設定した所定範囲内の各傾動角度毎に、1゜傾
けた時に出る出湯量を幾何的に計算し、それを傾動角速
度1゜/秒でのその傾動角度における注湯速度とする。
図2に、0〜90゜の範囲における計算結果例をグラフ
で示す。次に全傾動角度に対する注湯速度から平均値を
求める。本例では26.8kg/秒である。これを基準
値1として、各傾動角度での換算値を計算する。その計
算した値の逆数を、取鍋の種類固有の各傾動角度に対応
する傾動角速度補正係数とした。図3に、図2で示す注
湯速度をもとに上記計算をしたものの1部を示す。1列
目が傾動角度(θ)、2列目が幾何学的形状から計算さ
れた1゜/秒の傾動角速度で傾動させたときの注湯速度
(Vcal)、3列目が注湯速度/平均速度、4列目が
3列目の逆数で補正係数(K(θ))である。
【0009】使用するすべての種類の取鍋に対し、前記
データを計算してファイル化しておく。実際の注湯時に
は、入力された取鍋の種類からそれに対応したファイル
を開き、目標注湯速度及び取鍋傾動角度に応じた目標傾
動角速度を計算して使用する。例えば目標注湯速度を5
0kg/秒とすると、図3より1゜/秒での平均注湯速
度は26.8kg/秒であることより、まず仮の傾動角
速度50÷26.8=1.87゜/秒を計算する。傾動
角度40゜から傾動を開始するとした場合、補正係数が
1.01であり、1.01×1.87=1.88゜/秒
を計算し、これを第一の目標傾動角速度とする。即ち、
第一の目標傾動角速度を次のように定義する。第一の目
標傾動角速度=目標注湯速度÷平均注湯速度×補正係数
注湯中は、エンコーダ3により計測された傾動角度1゜
毎に補正係数を更新した第一の目標傾動角速度を使用す
る。
【0010】
【実施例】次に本発明の自動注湯制御方法についての一
実施例を説明する。本実施例では前記取鍋を使用し、目
標注湯量を600Kg前後の4つの鋳型に順次、目標注
湯速度50kg/秒、目標注湯量ばらつき6Kgで注湯
する。このとき、傾動角度40゜から出湯されるとす
る。ここで、注湯終了まで50Kg/秒の目標注湯速度
で注湯を行い、最後に取鍋を反転させると、反転中に流
出する溶湯の重量は多くてばらつきも大きく、目標の注
湯量精度が得られない。従って、終盤の例えば実際の製
品の鋳造に係わる部分の注湯がほぼ完了し、押湯又は湯
道部への注湯段階になった時点で、一旦小反転を行い、
その後注湯速度を落とした第2注湯を行い、最後に完全
反転を行うような2段階の注湯速度で制御を行うことと
した。
【0011】以下、図4をもとに順次説明する。まず取
鍋初期角度は、溶湯のこぼれを防止するため、当然なが
ら40゜より小さく、例えば37゜にセットされてい
る。従って、37゜から40゜までできるだけ短時間で
傾動させるために、初期目標傾動角速度を設定した。本
例では初期目標傾動角速度は、前記第一の目標傾動角速
度の2倍(目標注湯速度により適宜設定)とした。すな
わち前述した1.88゜/秒の2倍の3.8゜/秒を初
期目標傾動角速度とした。
【0012】15において、出湯センサ6により取鍋か
らの出湯を検出したと同時に、制御用パソコン7は重量
値をリセットする。出湯開始当初の溶湯流出速度は遅い
ため、目標注湯速度に速く到達させるために、20で示
される予め決めた数秒間(目標注湯速度により適宜設
定)は初期目標傾動角速度3.8゜/秒を保持する。前
記所定時間後、目標傾動角速度は、初期目標傾動角速度
から、当初の目標注湯速度から算出される前記で計算さ
れる第一の目標傾動角速度ものに変更する。この時、取
鍋が例えば45゜まで傾動したとすると、図3に示す補
正係数をもとに、0.88×1.87=1.65゜/秒
が第一の目標傾動角速度となる。その後21の間は、傾
動角度が1゜変わる毎に、補正係数をもとに傾動角速度
補正した第一の目標傾動角速度を更新しながら取鍋を減
速制御していく。
【0013】この間、予め設定した重量(目標注湯速度
により適宜設定)に達したかどうか、ロードセルデータ
を監視し続ける。前記設定重量は、傾動角速度の急激な
変化によるロードセル計測値の変動が収まる頃に達する
ような重量とする。上記設定値を検出した16時点以降
の22で示す区間が、実際に製品部の品質を決める重要
区間であり、目標注湯速度で注湯すべきゾーンである。
この間は、前記第一の目標傾動速度に、ロードセル4よ
り計測される注湯重量の時間的変化から計算された実際
の注湯速度を使用した重量フィードバックによる傾動角
速度である第二の目標傾動速度を加えて、エンコーダフ
ィードバックを行う。制御の詳細については後ほど述べ
る。
【0014】その後、目標注湯重量から、予め設定した
第1の重量(鋳造対象製品により適宜設定)を差し引い
た注湯重量になった17の時点で、予め決めた注湯速度
に変換する。本例では第1の重量を100kgとし、小
反転を行うことにした。この反転は予め決めた所定角度
を所定速度で行う。例えば、湯切れを起こしてもよい場
合ならば、湯切れを起こしてもよい角度とし、湯切れを
起こすと不良となるならば、次の第2注湯開始までに湯
切れを起こさないように、反転角度を少なく設定すると
ともに、注湯速度も小さく設定する等、製品に合わせて
予め設定しておく。
【0015】小反転開始から所定反転角度に到達し、か
つロードセル上に乗っていた小反転による反動の影響が
なくなるまでの予め決めた時間23は、前記21の区間
と同様な制御を行う。この間の出湯量は、小反転直前ま
での傾動角速度が大きいこともあり、一定ではない。前
記所定時間経過後の18の時点から、24で示す第2注
湯の区間は、前記区間22で行っている制御と同様に、
重量フィードバックを付加した傾動角速度制御を行う。
この区間は製品部の注湯はほぼ完了したいわゆる押湯部
への注湯に当たり、最終注湯量を目標値に入れることを
主眼にするため、注湯速度は目標注湯速度の数分の一の
値を予め設定しておく。本実施例では10Kg/秒とし
た。
【0016】やがて、目標注湯重量から、予め設定した
第2の重量を差し引いた注湯重量になる19の時点で、
予め設定した角度分、設定した一定反転速度で取鍋を戻
す湯切り反転を行い、注湯を完了する。この時、反転中
に流出する重量は、予め設定した第2の重量にできるだ
け一致するようにしなければならない。そのための反転
速度と第2の重量設定値は関連があり、反転速度を一定
とし、第2の重量設定値は取鍋毎に決めても良いし、第
2の重量設定値を一定とし、反転速度を取鍋毎に決めて
も良い。本例では、第2の重量設定値を30kg一定と
した。図5に、連続して異なる鋳型に注湯した結果を示
す。目標注湯量も取鍋の注湯開始角度が各々違うにもか
かわらず、最終注湯量の誤差が非常に少なく、精度の良
い注湯であることがわかる。
【0017】次に図6のブロック図をもとに、注湯速度
制御について説明する。目標エンコーダ値30に対し、
エンコーダ3により計測された実際の取鍋傾動角度をフ
ィードバックし、油圧シリンダ2を制御して、取鍋傾動
角度を制御するものである。目標エンコーダ値30を作
成するのに、前述した取鍋固有のファイルを用いて、目
標注湯速度と取鍋傾動角度から補正される傾動角速度を
もとにした経路に、点線36内に示すような、目標注湯
速度から目標注湯重量を算出し、ロードセルからの注湯
重量を比較した重量フィードバックから傾動角速度分を
算出する経路が付加されている。
【0018】まず、ロードセルによる重量フィードバッ
クを用いない時(図4では、20、21、23の区間)
の制御について説明する。設定された目標注湯速度33
より、32において、前述したように取鍋の傾動角度
(θ)に応じて計算した補正値を用いて傾動角速度の補
正を行い、第一の目標傾動角速度31を計算する。計算
式を下式1に示す。 mmv(θ)=V/Vave×K(θ)・・・・・・・・・・(1) ここで mmv(θ):第一の目標傾動角速度(゜/s) V :予め設定した目標注湯速度(kg/s) Vave :傾動角速度1゜/s時の平均計算注湯速
度(kg/s) K(θ) :補正係数 第一の目標傾動角速度31より計算される目標エンコー
ダ値30と、実際に計測されたエンコーダ値との偏差を
公知のフィードバック処理、例えばPID処理し、油圧
アンプ5に出力する。油圧アンプ5は、油圧シリンダ2
の速度を制御する例えばサーボ弁(図示せず)に電圧を
出力する。ここで、取鍋傾動角速度に対する油圧シリン
ダ速度と、前記電圧の関係は予め求めて設定しておく。
これにより、油圧シリンダ2はエンコーダフィードバッ
ク制御されることになる。なお、前述したように、補正
係数は傾動角度が1゜変化する毎に更新するので、これ
に合わせて第一の目標傾動角速度は変化する。
【0019】次に、ロードセルによる重量フィードバッ
クを付加する区間(図4では、22、24の区間)の制
御について説明する。まず、設定された目標注湯速度3
3から計算される目標注湯重量34と、ロードセルによ
り計測された注湯重量35を比較し、下式2で計算され
る偏差を式3、4に従い計算し、式4で示すロードセル
値からの第二の目標傾動角速度分を算出する。 e=mj−rmj・・・・・・・・・・(2) se=Σe ・・・・(3) ie=Kp×(Ki×se+e)・・・・(4) ここで e :偏差 mj :予め設定した目標注湯重量(kg) rmj:計測された注湯重量(kg) se :偏差の合計 ie :第二の目標傾動角速度(゜/s) Kp :比例要素を有する重量/速度変換係数 Ki :積分的係数 以上、式1及び式4より、図4で示す期間22及び24
における目標傾動角速度は下式5で表される。 mv=ie+mmv(θ)・・・・・・・・・・(5)
【0020】本実施例では、20ミリ秒毎に目標傾動角
速度より目標エンコーダ値を算出し、エンコーダの計測
値と比較して油圧アンプにフィードバック信号を出力し
ている。また、重量フィードバックを付加する時は、1
00ミリ秒毎にロードセル計測値を計測し、前述したよ
うにして目標の傾動角速度を修正する。
【0021】図7に、取鍋形状をもとにした傾動角速度
補正をせず、重量フィードバックだけで制御した場合の
注湯重量変化を、図8に本発明による制御をした結果を
示す。このときの目標注湯速度は30Kg/秒であり、
図4の20から22までの区間のデータである。図7よ
り、重量によるフィードバックのみではフィードバック
を行っているにもかかわらず、注湯速度は前半は大き
く、後半は小さくなっており、精度良く維持することが
できないことがわかる。これに対して、図8はほぼ一定
の注湯速度となっていることがわかる。
【0022】なお、本発明は前述した説明範囲だけに限
定されるものではなく、注湯仕様によっては、前述した
取鍋固有の補正係数等を計算したファイルを利用した傾
動角速度補正から算出される目標エンコーダ値によるエ
ンコーダフィードバック制御だけ、或いはこれに重量監
視を加えた制御で対応することもできる。また、23で
示した区間の注湯速度変換とは、傾動角度方向と単位時
間当たりの傾動角度変化を変えることであり、反転する
ことだけでなく、一時停止をした後又はそのまま第2注
湯に移る動作も含んでいる。さらに、第2注湯だけに限
らず、第3注湯以上を付加しても良いし、第2注湯以降
を、図4の区間24で示すように正転させながら制御す
るだけでなく、反転させながら制御しても良い。また、
取鍋の補正係数の計算には、実際の取鍋貯湯部形状に近
似した容体形状を選定して行うが、最終的には実際の注
湯作業時のデータをもとに、適宜容体形状を全部又は一
部変更して再計算してもよい。また、フィードバックの
サンプリング周期は適宜決めることができるし、取鍋傾
動手段は油圧シリンダだけでなく、油圧モータ、電動モ
ータ等サーボ制御できるものなら適用できる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の自動注湯制
御方法によれば、予め使用する取鍋の形状をもとにした
補正係数を設定し、傾動角度毎に取鍋傾動角速度を補正
するので、溶湯の粘性や質量の影響を少なくでき、傾動
角と出湯量がリニアな関係にない取鍋を用いても、溶湯
の注湯速度を所定値に維持することができる。また、補
正係数は取鍋貯湯部から幾何計算によって算出するの
で、膨大で面倒な実験をする必要がなく、条件に合わせ
た多数のデータが求められるし、変更も簡単である。さ
らに、上記補正係数をもとにした取鍋傾動角速度補正に
よる第一の目標傾動角速度の算出に加え、実際の注湯量
を計測する重量フィードバックからも第二の目標傾動角
速度を算出して、目標とする傾動角度データを更新する
ので、変動の少ない注湯速度が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御系全体図
【図2】傾動角速度補正方法を説明するためのグラフ
【図3】取鍋固有の補正係数等を記したファイル例
【図4】傾動角速度パターン線図例
【図5】目標注湯量と実際の注湯量の誤差を示す例
【図6】制御系ブロック図
【図7】傾動角速度補正なしの時の注湯重量変化を示す
グラフ
【図8】傾動角速度補正ありの時の注湯重量変化を示す
グラフ
【符号の説明】
1…注湯機、 3…エンコーダ、 4…ロードセル、7
…制御用パソコン 15…出湯開始点、 16…フィードバック開始点、
17…小反転開始点 18…第2注湯速度、 19…湯切り反転開始点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−133969(JP,A) 特開 昭53−72738(JP,A) 特開 昭62−57758(JP,A) 特開 平6−344125(JP,A) 特開 平6−262342(JP,A) 実開 昭63−47062(JP,U) 実開 昭64−38161(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 39/04 B22D 11/18 B22D 41/06 G05D 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾動角度と出湯重量を検出する手段を有
    し、サーボ制御可能な傾動駆動手段を有する傾動式自動
    注湯制御方法において、 取鍋の傾動角度毎に、その傾動角度から単位角度だけ傾
    動を進めたときに流出する溶湯重量を求めて注湯速度と
    して設定し、 所定範囲の傾動角度毎の注湯速度の算術平均値を平均注
    湯速度として設定し、 各傾動角度における注湯速度を平均注湯速度で除した値
    を補正係数として設定し、 提示された目標注湯速度に対し、目標注湯速度を平均注
    湯速度で除算して、これに前記補正値を乗じたものを第
    一の目標傾動角速度として設定し、 さらに、提示された目標注湯速度より計算される出湯後
    の目標注湯重量と、実際の出湯重 イ)量の偏差から算出した傾動角速度を第二の目標傾動
    角速度として設定し、 注湯開始から所定時間経過するまでは、第一の目標傾動
    角速度を所定倍した初期目標傾動角速度で傾動し、 ロ)所定時間経過した後、目標傾動角速度をそのときの
    傾動角度に対応する第一の目標傾動角速度に変更し、 ハ)以後、傾動角度が変わる毎にそれに対応した第一の
    目標傾動角速度に更新するとともに、前記第二の目標傾
    動角速度を付加して、新しい目標傾動角速度とし、 これをもとに取鍋の傾動を制御していくことを特徴とす
    る自動注湯制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動注湯制御方法にお
    いて、 イ)注湯開始から所定時間経過するまでは、第一の目標
    傾動角速度を所定倍した初期目標傾動角速度で傾動し、 ロ)所定時間経過した後、目標傾動角速度をそのときの
    傾動角度に対応する第一の目標傾動角速度に変更して傾
    動制御し、 ハ)傾動角度が変わる毎にそれに対応した第一の目標傾
    動角速度に更新するとともに、前記第二の目標傾動角速
    度を付加して新しい目標傾動角速度として傾動制御し、 ニ)予め設定した第一の出湯量に達したら、予め設定し
    た時間、予め設定した傾動角度で傾動制御し、 ホ)前記設定時間経過後、予め設定した別の注湯速度を
    新しい目標注湯速度として、新規な第一の目標傾動角速
    度と第二の目標傾動角速度を算出し、傾動角度が変わる
    毎にそれに対応した第一の目標傾動角速度に更新すると
    ともに、第二の目標傾動角速度を付加して、新しい目標
    傾動角速度として傾動制御し ヘ)予め設定した第二の出湯量に達したら、湯切り反転
    を行うことを特徴とする自動注湯制御方法。
JP04708796A 1996-03-05 1996-03-05 自動注湯制御方法 Expired - Fee Related JP3537012B2 (ja)

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