JP6810409B2 - 自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6810409B2
JP6810409B2 JP2017029119A JP2017029119A JP6810409B2 JP 6810409 B2 JP6810409 B2 JP 6810409B2 JP 2017029119 A JP2017029119 A JP 2017029119A JP 2017029119 A JP2017029119 A JP 2017029119A JP 6810409 B2 JP6810409 B2 JP 6810409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten metal
ladle
sprue
outlet
drive unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017029119A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018134646A (ja
Inventor
善之 野田
善之 野田
裕太 末木
裕太 末木
薪雄 鈴木
薪雄 鈴木
和弘 太田
和弘 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sintokogio Ltd
University of Yamanashi NUC
Original Assignee
Sintokogio Ltd
University of Yamanashi NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sintokogio Ltd, University of Yamanashi NUC filed Critical Sintokogio Ltd
Priority to JP2017029119A priority Critical patent/JP6810409B2/ja
Priority to US15/693,978 priority patent/US10737319B2/en
Publication of JP2018134646A publication Critical patent/JP2018134646A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6810409B2 publication Critical patent/JP6810409B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D37/00Controlling or regulating the pouring of molten metal from a casting melt-holding vessel
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D41/00Casting melt-holding vessels, e.g. ladles, tundishes, cups or the like
    • B22D41/04Casting melt-holding vessels, e.g. ladles, tundishes, cups or the like tiltable

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Description

本発明の実施形態は、自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
自動注湯装置の一種として、傾動式の自動注湯装置が利用されている。傾動式の自動注湯装置としては、例えば特許文献1〜4に記載のものが知られている。これらの傾動式の自動注湯装置は、溶湯を貯留する取鍋を傾動することにより、当該取鍋の出湯口から流出した溶湯を鋳型の湯口を介して鋳型内に流入させるものである。
このような傾動式の自動注湯装置では、取鍋の出湯口から流出する溶湯を鋳型の湯口に正確に流入させる必要がある。溶湯を正確に鋳型の湯口に流入させるための技術として、例えば、特許文献5〜7に記載のものが知られている。
特許文献5には、取鍋の出湯口から流出する溶湯の落下軌跡から鋳型の湯口の高さ位置における溶湯の落下位置を算出し、当該落下位置と鋳型の湯口の位置とが一致するように取鍋の位置を動的に制御することで溶湯を鋳型内に正確に流入させることが記載されている。特許文献6には、特許文献5に記載される手法と同様の手法で取鍋の位置を動的に制御した上で、光学センサによって実際の溶湯の落下位置を計測し、その結果に応じて取鍋の位置を補正することが記載されている。特許文献7には、特許文献5に記載される手法と同様の手法で溶湯の落下位置を算出し、当該落下位置が目標位置になるようにすると共に、鋳型の湯口を基準とした出湯口の高さ位置が低い位置となるように、取鍋を搬送することが記載されている。
特開平11−207458号公報 特開平11−342463号公報 特開2012−16708号公報 特開2013−244504号公報 特開2008−272802号公報 特開2011−224631号公報 特開2013−188760号公報
上記特許文献5〜7に記載の方法では、取鍋の出湯口から流出する溶湯の流速を用いて溶湯の落下軌跡を算出している。したがって、この溶湯の流速が経時的に変化する場合には、溶湯の落下軌跡に基づいて算出される溶湯の落下位置も経時的に変化することとなる。この場合には、溶湯の落下位置を鋳型の湯口の位置と一致させるために、溶湯の流速の変動に伴って取鍋が移動されることとなり、その結果、溶湯の注湯中に取鍋内の溶湯の液面に振動が生じることとなる。このような振動は、取鍋の出湯口での溶湯の流速を更に変動させ、溶湯の落下位置にばらつきを生じさせる原因となる。溶湯の落下位置にばらつきが生じると、取鍋からの溶湯が鋳型の湯口から外れた位置に落下する、いわゆる湯こぼれが生じるおそれがある。
よって、本技術分野では、注湯時の湯こぼれを抑制する手法が要請されている。
一態様では、鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置の制御方法が提供される。この自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、を備えている。一態様に係る方法は、出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、落下位置における溶湯の流速、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出する工程と、落下位置、落下位置における溶湯の流速、水平面における溶湯の断面の半径、湯口の半径、出湯口から流出する溶湯の流量、及び、溶湯の密度に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量に関する目的関数であり、出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成する工程と、目的関数に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する工程と、を含んでいる。
一態様では、鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置が提供される。この自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御する制御部と、を備えている。制御部は、出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、落下位置における溶湯の流速、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出し、落下位置、落下位置における溶湯の流速、水平面における溶湯の断面の半径、湯口の半径、出湯口から流出する溶湯の流量、及び、溶湯の密度に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量に関する目的関数であり、出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成し、目的関数に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する。
一態様では、鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムが提供される。この自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御する制御部と、を備えている。制御プログラムは、出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、落下位置における溶湯の流速、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出する工程と、落下位置、落下位置における溶湯の流速、水平面における溶湯の断面の半径、湯口の半径、出湯口から流出する溶湯の流量、及び、溶湯の密度に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量に関する目的関数であって、出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成する工程と、目的関数に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する工程と、を制御部に実行させる。
一態様では、鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。自動注湯装置は、溶湯を流出させるための出湯口を有する取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御する制御部と、を備えている。制御プログラムは、出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、落下位置における溶湯の流速、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出する工程と、落下位置、落下位置における溶湯の流速、水平面における溶湯の断面の半径、湯口の半径、出湯口から流出する溶湯の流量、及び、溶湯の密度に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量に関する目的関数であり、出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成する工程と、目的関数に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する工程と、制御部を実行させる。
一態様に係る自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離が算出される。この距離に対応する位置は、溶湯を流出させたときに鋳型の湯口から外れる溶湯の総重量が最も小さくなる位置である。よって、例えば当該位置から溶湯を流出させることにより、注湯時の湯こぼれを抑制することができる。
一実施形態に係る自動注湯装置の制御方法では、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に対応する最適注湯位置に出湯口が配置されるように、第1の駆動部を制御する工程と、最適注湯位置に出湯口が維持された状態で取鍋が傾動するように、第2の駆動部を制御する工程と、を更に含んでもよい。
上記一実施形態に係る自動注湯装置の制御方法では、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に対応する最適注湯位置から溶湯が流出されるので、湯こぼれを最小化することができる。また、当該最適注湯位置に出湯口が維持された状態で注湯が行われるので、溶湯の注湯中に取鍋内の溶湯の液面に振動が生じることが防止される。よって、溶湯の落下位置にばらつきが生じることを抑制することができる。
一実施形態に係る自動注湯装置の制御方法では、目的関数を生成する工程は、落下位置、落下位置における溶湯の流速、水平面における溶湯の断面の半径、湯口の半径に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の流量の経時的変化を算出する工程であり、溶湯の流量の経時的変化が出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に依存する、該工程と、溶湯の流量の経時的変化の積分値と溶湯の密度との積として表される目的関数を生成する工程と、を含んでもよい。
一実施形態に係る自動注湯装置の制御方法では、出湯口と落下位置との所定の方向における距離をS、出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離をS、落下位置における溶湯の流速をv、水平面における溶湯の断面の半径をr、湯口の半径をr、出湯口から流出する溶湯の流量をq(t)、水平面上において湯口と溶湯の断面とが重なる領域の面積をAin、溶湯の密度をρ、注湯時間をTとしたときに、溶湯の流量の経時的変化Qin(t)は、下記式(1−1)により算出され、目的関数は、下記式(1−2)のように表される。
Figure 0006810409

Figure 0006810409
別の一態様では、鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置の制御方法が提供される。自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で取鍋の出湯口から溶湯が流出するように第2の駆動部を制御する制御部と、を備えている。この方法は、定常流量で出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出する工程と、落下位置、水平面における溶湯の断面の半径、及び、湯口の半径に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する工程と、を含んでいる。
別の一態様では、鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置が提供される。自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で取鍋の出湯口から溶湯が流出するように第2の駆動部を制御する制御部と、を備え、制御部は、定常流量で出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出し、落下位置、水平面における溶湯の断面の半径、及び、湯口の半径に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する。
別の一態様では、鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムが提供される。自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で取鍋の出湯口から溶湯が流出するように第2の駆動部を制御する制御部と、を備えている。制御プログラムは、定常流量で出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出する工程と、落下位置、水平面における溶湯の断面の半径、及び、湯口の半径に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する工程と、を制御部に実行させる。
別の一態様では、鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。自動注湯装置は、溶湯を蓄えるための取鍋であり、溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、所定の方向に沿って取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が出湯口と鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、第1の駆動部及び第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で取鍋の出湯口から溶湯が流出するように第2の駆動部を制御する制御部と、を備えている。制御プログラムは、定常流量で出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における溶湯の落下位置、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出する工程と、落下位置、水平面における溶湯の断面の半径、及び、湯口の半径に基づいて、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出する工程と、を制御部に実行させる。
上記別の一態様に係る自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体では、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離が算出される。この距離に対応する位置は、溶湯を流出させたときに鋳型の湯口から外れる溶湯の総重量が最も小さくなる位置である。よって、当該位置から溶湯を流出させることにより、注湯時の湯こぼれを抑制することができる。また、上記別の一態様では、目的関数に基づいて最適化問題を解くことなく、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離を算出することができるので、当該距離の算出に関する処理を高速化することができる。
一実施形態では、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に対応する最適注湯位置に出湯口が配置されるように、第1の駆動部を制御する工程と、最適注湯位置に出湯口が維持された状態で取鍋が傾動するように、第2の駆動部を制御する工程と、を更に含んでいてもよい。
上記一実施形態では、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離に対応する位置から溶湯が流出されるので、湯こぼれを最小化することができる。また、当該位置に出湯口が維持された状態で注湯が行われるので、溶湯の注湯中に取鍋内の溶湯の液面に振動が生じることが防止される。よって、溶湯の落下位置にばらつきが生じることを抑制することができる。
一実施形態では、出湯口と落下位置との所定の方向における距離をS、出湯口と湯口との高さ方向における距離をS、水平面における溶湯の断面の半径をr、湯口の半径をr、定常流量をqstとしたときに、取鍋から鋳型内に流入する溶湯の総重量が最大になる出湯口と湯口の中心との所定の方向における距離Syoptは、下記式(1−3)により算出されてもよい。
Figure 0006810409
一実施形態では、注湯開始時点から注湯完了時点までの注湯時間が複数の時間区分に分割されており、制御部が、複数の時間区分のうちの第1の時間区分では第1の定常流量で出湯口から溶湯が流出するように第2の駆動部を制御し、複数の時間区分のうちの第2の時間区分では第2の定常流量で取鍋の出湯口から溶湯が流出するように第2の駆動部を制御し、第1の定常流量及び第2の定常流量のうちの大きな定常流量で出湯口から流出する溶湯の落下軌跡に基づいて、落下位置、及び、水平面における溶湯の断面の半径を算出してもよい。
本発明の一側面及び種々の実施形態によれば、注湯時の湯こぼれを抑制することができる。
一実施形態の自動注湯装置を概略的に示す斜視図である。 制御部の機能的構成の一例を示す図である。 一実施形態の自動注湯装置の制御方法を示す流れ図である。 指令信号から注湯流量を導出するための処理を表すブロック線図である。 取鍋の縦断面図である。 取鍋の一部分の斜視図である。 式(6)に基づいて算出された溶湯の平均流速と実験により測定された溶湯の平均流速との関係を示すグラフである。 溶湯の液面高さを説明するための図である。 出湯口と湯口との位置関係を説明するための図である。 出湯口と湯口との位置関係を説明するための図である。 湯口と溶湯の水平面における断面との位置関係を示す図である。 別の一実施形態の自動注湯装置の制御方法を示す流れ図である。 実験例1及び実験例2で用いた注湯流量を表すグラフである。 出湯口と湯口の中心とのY方向における距離と、溶湯Mの総重量との関係を表すシミュレーション結果である。 出湯口と落下位置とのY方向における距離の経時的変化を示すグラフである。 出湯口と湯口の中心とのY方向における距離Sの経時的変化、及び、注湯時の出湯口と湯口とのZ方向における距離の経時的変化を表すグラフである。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
まず、一実施形態に係る自動注湯装置について説明する。図1は、一実施形態に係る自動注湯装置1を概略的に示す斜視図である。以下では、図1に示すように、後述する搬送装置の延在方向をX方向とし、鉛直方向をZ方向とし、X方向及びZ方向に直交する方向をY方向(所定の方向)として説明する。
図1に示すように自動注湯装置1は、取鍋2、第1の駆動部3、第2の駆動部4、第3の駆動部5、及び、保持部6を備えている。取鍋2は、鋳型20に注湯するための溶湯Mを蓄えるための容器である。取鍋2の側面上部には、出湯ノズル2aが設けられている。出湯ノズル2aの先端部は、出湯口2bを構成している。取鍋2は、出湯口2bを中心に傾動可能なように保持部6によって保持されている。自動注湯装置1では、出湯口2bを中心に取鍋2が傾動されることにより、出湯口2bから溶湯Mが流出する。
第1の駆動部3は、例えばサーボモータであり、Y方向に沿って取鍋2を移動させるための駆動力を発生させる。即ち、X方向において取鍋2の出湯口2bと鋳型20の湯口21とが重なる位置に後述する搬送装置によって配置された場合には、第1の駆動部3は、出湯口2bと湯口21とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる方向に沿って取鍋2を移動させることとなる。第2の駆動部4は、例えばサーボモータであり、出湯口2bを中心に取鍋2を傾動させるための駆動力を発生させる。第3の駆動部5は、例えばサーボモータであり、Z方向に沿って取鍋2を移動させるための駆動力を発生させる。
また、自動注湯装置1は、制御部Cntを更に備えている。制御部Cntは、プロセッサ、記憶部等を備えるコンピュータであり、自動注湯装置1の各部を制御する。具体的に、制御部Cntは、取鍋2のX方向、Y方向及びZ方向の位置、及び、取鍋2の傾動角度を各部に設けられたセンサなどから取得する。また、制御部Cntは、第1の駆動部3、第2の駆動部4及び第3の駆動部5に制御信号を送出し、取鍋2のY方向及びZ方向の位置、及び、取鍋2の傾動角度を制御する。なお、図1に示す実施形態では、制御部Cntが自動注湯装置1の本体に設けられているが、制御部Cntは自動注湯装置1の本体から離れた位置に配置されていてもよい。
図2に示すように、制御部Cntは、機能的な構成要素として、注湯流量パターン取得部31、パラメータ算出部32、溶湯流量算出部33、溶湯重量算出部34、最適距離算出部35、及び、モータ制御部36を備えている。注湯流量パターン取得部31は、後述する注湯流量パターンを取得する機能要素である。パラメータ算出部32は、溶湯の総重量に関する目的関数を導出するための各種パラメータを算出する機能要素である。溶湯流量算出部33は、取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの流量を算出するための機能要素である。溶湯重量算出部34は、取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量を算出する機能要素である。最適距離算出部35は、取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量が最大となる注湯位置を算出する機能要素である。モータ制御部36は、第1の駆動部3、第2の駆動部4及び第3の駆動部5を制御する機能要素である。制御部Cntの各機能要素の詳細については、後述する。
一実施形態では、自動注湯装置1の前方には、搬送装置10が配置され得る。搬送装置10は、注湯工程において、その上部に配置された鋳型20をX方向に沿って間欠的に搬送する。一実施形態では、搬送装置10は、X方向に沿って鋳型20を搬送し、X方向において取鍋2の出湯口2bと鋳型20の湯口21とが重なる位置に鋳型20を停止させる。当該位置に鋳型20が停止された後に、後述する自動注湯装置1の制御方法が実施される。
次に、一実施形態の自動注湯装置の制御方法と共に、制御部Cntの機能について説明する。図3は、一実施形態の自動注湯装置の制御方法を示す流れ図である。図3に示す自動注湯装置の制御方法MT1は、制御部Cntが各種演算をし、且つ、自動注湯装置1の各部を制御することによって実行され得る。
図3に示す方法MT1では、まず工程ST1が行われる。工程ST1では、注湯流量パターン取得部31によって注湯流量制御が行われるか否かが判断される。注湯流量制御とは、予め定められた流量で取鍋2から溶湯Mが流出するように制御することである。注湯流量制御は、制御部Cntの記憶部に予め記憶されている注湯流量パターンに基づいて行われる。注湯流量パターンは、取鍋2から流出する溶湯Mの流量(以下、「注湯流量」ともいう。)の経時的変化を含んでいる。
注湯流量制御が行われない場合には、工程ST2が行われる。工程ST2では、注湯流量パターン取得部31によって、制御部Cntの記憶部に記憶されている取鍋傾動パターンから注湯流量パターンが算出される。取鍋傾動パターンは、取鍋2の傾動角度の経時的変化を含んでいる。以下、取鍋傾動パターンから注湯流量パターンを導出するための数理モデルについて説明する。
取鍋傾動パターンから注湯流量パターンを導出するための数理モデルは、取鍋2が角速度ω[deg/s]で制御している場合と、角度θ[deg]で制御している場合とで異なる。ここで、角度θとは、取鍋2の出湯口2bを中心とした取鍋2の傾動角度を示している。角速度ωとは、単位時間当たりに回転する取鍋2の傾動角度を示している。
まず、取鍋2が角速度ωによって制御されている場合について説明する。制御部Cntが取鍋2を角速度ωで制御している場合には、指令信号u[V]に基づいて、注湯流量q[m/s]が取得される。指令信号uは、制御部Cntから第2の駆動部4に送出される信号を表しており、例えば制御部Cntの記憶部に格納されている。図4は、指令信号uから注湯流量qを導出するための処理を表すブロック線図である。ここで、第2の駆動部4に対する指令信号uと角速度ωとの関係は、下記式(1)のように表される。下記式(1)において、T[s]は時定数であり、K[deg/(sV)]はゲイン定数である。
Figure 0006810409
また、角速度ωは下記式(2)のように表される。
Figure 0006810409
一方、取鍋2が角度θによって制御されている場合には、取鍋2が予め定められた指令角度θ[deg]になるように制御部Cntによって第2の駆動部4が制御される。例えば、指令角度θは制御部Cntの記憶部に格納されている。ここで、第2の駆動部4に対する指令角度θと角速度ωとの関係は、下記式(3)のように表される。下記式(3)において、Tは時定数であり、Ktp[deg/(sV)]はゲイン定数である。
Figure 0006810409
次いで、下記式(4)及び式(5)に基づいて、取鍋2の角速度ωから注湯流量qが算出される。
Figure 0006810409
Figure 0006810409
ここで、図5に示すように、上記式(4)のh[m]は出湯口2bの高さ位置を基準とした溶湯Mの液面の高さ位置を示しており、A(θ)[m]は出湯口2bと同じ高さ位置を通る水平面における溶湯Mの断面積を示しており、V(θ)[m]は出湯口2bと同じ高さ位置を通る水平面よりも低い位置にある溶湯Mの体積を示している。また、図6に示すように、式(5)のh[m]は出湯口2bを通る鉛直断面での溶湯Mの液面からの深さを示しており、L[m]はhに対応する高さ位置における出湯口2bの幅を示している。また、式(5)のg[m/s]は重力加速度を示している。
方法MT1では、工程ST1において注湯流量制御が行われていると判断されたとき、又は、工程ST2を実行した後に工程ST3が行われる。工程ST3では、パラメータ算出部32によって、出湯口2bから流出する溶湯Mの落下軌跡に基づいて、鋳型20の湯口21の高さ位置を通る水平面上における溶湯Mの落下位置DP、落下位置DPにおける溶湯Mの流速v[m/s]、及び、湯口21の高さ位置を通る水平面上における溶湯Mの断面の半径r[m]が算出される。
工程ST3では、まず取鍋2から流出する溶湯Mの落下軌跡が導出される。溶湯Mの落下軌跡の導出するために、まず下記式(6)により、取鍋2の出湯口2bにおける溶湯Mの平均流速V[m/s]が算出される。
Figure 0006810409
ここで、上記式(6)中のA[m]は取鍋2の出湯口2bを通る鉛直断面における溶湯Mの断面積を示している。断面積Aは下記式(7)で表される。
Figure 0006810409
ここで、図7は、上記式(6)に基づいて算出された溶湯Mの平均流速Vと実験により測定された実際の溶湯Mの平均流速v[m/s]との関係を示すグラフである。図7の横軸は上記式(6)に基づいて算出された溶湯Mの平均流速Vを表しており、縦軸は実験で得られた溶湯Mの平均流速vを表している。図7に示すように、出湯口2bから流出する溶湯Mの実際の平均流速vは、上記式(6)によって算出された平均流速V[m/s]よりも速くなる。この結果は、実際に出湯口2bから溶湯Mが流出する場合には、図8に示すように、重力の影響により、出湯口2bにおける溶湯Mの液面の高さ位置が、出湯口2bから離れた位置における溶湯Mの液面の高さ位置よりも低くなるためであると考えられる。
そこで、工程ST3では、溶湯Mの平均流速の理論値が実測値と一致するように、下記式(8)に示すように、溶湯Mの平均流速の理論値を補正する。ここで、式(8)中のv[m/s]は補正後の平均流速であり、α及びαはシミュレーションにより得られた平均流速Vと平均流速の実測値vと関係を最小二乗法によって近似することにより得られた係数である。図7に示す結果が得られる実施形態では、αは2.067、αは−0.275に設定される。
Figure 0006810409
次いで、湯口21の高さ位置を通る水平面HP上における溶湯Mの落下位置DPが導出される。ここで、図9及び図10に示すように、取鍋2の出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離をS[m]とし、取鍋2の出湯口2bと鋳型20の湯口21とのZ方向における距離をS[m]とすると、出湯口2bから流出した溶湯Mは自由落下運動をするため、距離Sは下記式(9)のように表される。
Figure 0006810409
水平面HP上における溶湯Mの落下位置DPは、上記式(9)により算出された距離Sから導かれる。
次いで、下記式(10)により、落下位置DPにおける溶湯MのZ方向における流速vが算出される。
Figure 0006810409
次いで、下記式(11)により、落下位置DPにおける溶湯Mの流速vが算出される。
Figure 0006810409
ここで、湯口21の高さ位置において自由落下する溶湯Mの断面形状が円形であると仮定した場合には、水平面HPにおける溶湯Mの断面CSの面積A[m]は、下記式(12)のように表される。
Figure 0006810409
また、水平面HPにおける溶湯Mの断面CSの半径r[m]は、下記式(13)のように表される。
Figure 0006810409
次いで、方法MT1では、工程ST4が行われる。工程ST4では、溶湯流量算出部33によって、取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの流量Qinが算出される。この流量Qinは、工程ST3において算出された取鍋2の出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離S、溶湯Mの流速v及び溶湯Mの断面CSの半径rと、湯口21の半径rとに基づいて、下記式(1−1)のように表される。
Figure 0006810409
ここで、式(1−1)のAin(t)[m]は、図11に示すように、Z方向からの平面視において湯口21と落下位置DPにおける溶湯Mの水平面HPにおける断面CSとが重なる領域の面積を示している。この面積Ain(t)は、出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離S、出湯口2bと湯口21の中心21aとのY方向における距離S、湯口21の半径r、及び、水平面HPにおける溶湯Mの断面の半径rから幾何学的に算出される。式(1−1)において、溶湯Mの流量Qinは、距離Sに依存する関数である。
次いで、方法MT1では、工程ST5が行われる。工程ST5では、溶湯重量算出部34によって、取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量Win[kg]に関する関数が生成される。溶湯Mの総重量Winは、下記式(1−2)に示すように、経時的に変化する溶湯Mの流量Qinの積分値と溶湯Mの密度ρとの積として表される。式(1−2)中のTは注湯開始時点から注湯終了時点までの注湯時間を示している。
Figure 0006810409
次いで、方法MT1では、工程ST6が行われる。工程ST6では、最適距離算出部35によって、取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量Winが最大になるような出湯口2bと湯口21の中心とのY方向における距離Syoptが算出される。この距離Syoptは、下記式(14)に示すように、式(1−2)を目的関数とする一変数の最適化問題を解くことにより得られる。このような目的関数とする最適化問題は、例えば二分法又は黄金分割法を用いて解くことが可能である。
Figure 0006810409
次いで、方法MT1では、工程ST7が行われる。工程ST7では、モータ制御部36が第1の駆動部3を制御することによって、距離Syoptに対応する位置(最適注湯位置)に出湯口2bが配置されるように取鍋2が移動される。
次いで、方法MT1では、工程ST8が行われる。工程ST8では、注湯動作が行われる。具体的には、モータ制御部36が第2の駆動部4に制御信号を送出し、取鍋2の出湯口2bが距離Syoptに対応する位置に維持された状態で取鍋2が所定の角度だけ傾動される。これにより、取鍋2の出湯口2bから溶湯が流出し、流出した溶湯が湯口21を介して鋳型20内に流入する。予め定められた注湯時間が経過すると、一実施形態の自動注湯装置の制御方法MT1が終了する。
以上説明したように、方法MT1では、鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量Winを最大にする出湯口2bと湯口21の中心とのY方向における距離Syoptが算出される。そして、当該距離Syoptに対応する位置から溶湯Mを流出させることにより、湯こぼれを最小化することができる。
次に、自動注湯装置1の別の制御方法について説明する。図12は、別の一実施形態に係る自動注湯装置1の制御方法MT2を示す流れ図である。方法MT2は、取鍋2からの注湯流量が定常流量である場合に実行される自動注湯装置1の制御方法である。以下では、制御部Cntが、予め定められた定常流量で取鍋2の出湯口2bから溶湯Mが流出するように第2の駆動部4を制御するものとして説明する。
方法MT2の工程ST11及び工程ST12は、それぞれ方法MT1の工程ST1及びST2と同じであるため、それらの説明を省略する。方法MT2では、工程ST12の実行後に工程ST13が行われる。工程ST3では、出湯口2bから流出する溶湯Mの落下軌跡に基づいて、鋳型20の湯口21の高さ位置を通る水平面上における溶湯Mの落下位置DP、及び、湯口21の高さ位置を通る水平面上における溶湯Mの断面の半径r[m]が算出される。落下位置DP及び溶湯Mの断面の半径rの算出方法は、方法MT1の工程ST3で説明した方法と同じであるため、説明を省略する。
次いで、方法MT2では、工程ST14が行われる。工程ST14では、鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量Winが最大になるような出湯口2bと湯口21の中心とのY方向における距離Syoptが算出される。方法MT2では、距離Syoptは、下記式(1−3)に示すように、出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離S、出湯口2bと湯口21とのY方向における距離S、湯口21の半径r、及び、定常流量qst[m/s]に基づいて算出される。
Figure 0006810409
なお、注湯開始時点から注湯完了時点までの注湯時間が複数の時間区分に分割されており、複数の時間区分のうちの第1の時間区分では第1の定常流量で出湯口2bから溶湯Mが流出し、第2の時間区分では第2の定常流量で取鍋2の出湯口2bから溶湯Mが流出するように第2の駆動部4が制御されていてもよい。この場合には、制御部Cntは、下記式(15)に示すように、第1の定常流量及び第2の定常流量のうちの大きな定常流量qstmax[m/s]で出湯口2bから流出する溶湯Mの落下軌跡に基づいて、出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離S、及び、溶湯Mの断面の半径rを算出し得る。
Figure 0006810409
次いで、方法MT2では、工程ST15が行われる。工程ST15では、モータ制御部36が第1の駆動部3を制御することによって、距離Syoptに対応する位置に出湯口2bが配置されるように取鍋2が移動される。
次いで、方法MT2では、工程ST16が行われる。工程ST16では、注湯動作が行われる。具体的には、モータ制御部36が第2の駆動部4に制御信号を送出し、取鍋2の出湯口2bがY方向の距離Syoptに対応する位置に維持された状態で取鍋2が所定の角度だけ傾動される。これにより、取鍋2の出湯口2bから溶湯が流出し、流出した溶湯が湯口21を介して鋳型20内に流入する。予め定められた注湯時間が経過すると、一実施形態の自動注湯装置の制御方法MT2が終了する。
以上説明した方法MT2では、距離Syoptを算出する際に、式(14)に示す最適化問題を解く必要がないので、演算を簡略化することができる。よって、距離Syoptの算出を高速化することができる。
次に、鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置1を機能させるための制御プログラムについて説明する。この制御部プログラムは、制御部Cntにおいて実行される。
制御プログラムは、メインモジュール、注湯流量パターン取得モジュール、パラメータ算出モジュール、溶湯流量算出モジュール、溶湯重量算出モジュール、最適距離算出モジュール及びモータ制御モジュールを備えている。
メインモジュールは、自動注湯装置1を統括的に制御する部分である。注湯流量パターン取得モジュール、パラメータ算出モジュール、溶湯流量算出モジュール、溶湯重量算出モジュール、最適距離算出モジュール及びモータ制御モジュールを制御部Cntにおいて実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の注湯流量パターン取得部31、パラメータ算出部32、溶湯流量算出部33、溶湯重量算出部34、最適距離算出部35、及び、モータ制御部36の機能と同一である。
制御部プログラムは、例えば、CD−ROMやDVD、ROM等の記録媒体または半導体メモリに記録された態様で提供される。また、制御部プログラムは、通信ネットワークを介して提供されてもよい。
以下、実験例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
図13(a)は、実験例1で用いた注湯流量qを表すグラフである。図13(a)に示すように、実験例1では、1.0×10−4[m/s]の定常流量で取鍋2から溶湯Mを流出させた。図13(b)は、実験例1において取鍋2から流出した溶湯Mの総重量Winの経時的変化を表すグラフである。図13(c)は、実験例2で用いた注湯流量qを表すグラフである。図13(c)に示すように実験例2では、第1の時間区分(即ち、3秒から7秒までの時間区分)において1.0×10−4[m/s]の定常流量で取鍋2から溶湯Mが流出され、第1の時間区分よりも後の第2の時間区分(即ち、8秒から12秒までの時間区分)において2.0×10−4[m/s]の定常流量で取鍋2から溶湯Mが流出された。図13(d)は、実験例2において取鍋2から流出された溶湯Mの総重量の経時的変化を表すグラフである。実験例1及び実験例2では、注湯時の出湯口2bと湯口21とのZ方向における距離Sを0.20[m]とし、湯口21の半径rを0.03[m]とした。
次に、図14を参照する。図14は、出湯口2bと湯口21の中心とのY方向における距離Sと、上記式(1−2)を用いて算出された取鍋2から鋳型20内に流入する溶湯Mの総重量Winとの関係を表すシミュレーション結果である。図14(a)は実験例1におけるシミュレーション結果であり、図14(b)は実験例2におけるシミュレーション結果である。
図14(a)及び図14(b)に示すように、溶湯Mの総重量Winは、距離Sに依存することが確認された。図14(a)及び図14(b)に示す×印は、溶湯Mの総重量Winの最大値を表している。これらの総重量Winの最大値に対応する距離Sが、溶湯Mの総重量Winを最大にする出湯口2bと湯口21の中心とのY方向における距離Syoptを表している。図14に示すように、実験例1では距離Syoptは0.044[m]であり、実験例2では距離Syoptは0.075[m]であった。
図15(a)は、実験例1において、距離Syoptに対応する位置から溶湯Mを流出させたときの出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離Sの経時的変化を示すグラフである。図15(b)は、実験例2において、距離Syoptに対応する位置から溶湯Mを流出させた際の出湯口2bと落下位置DPとのY方向における距離Sの経時的変化を示すグラフである。図15(a)及び図15(b)において、横軸は時間を示しており、縦軸は距離Sを示している。図15(a)及び図15(b)において、一点鎖線は出湯口2bを基準としたY方向における湯口21の中心位置を示しており、二点鎖線は出湯口2bを基準としたY方向における湯口21の縁部の位置を示している。また、図15(a)及び図15(b)において、実線は上記式(9)を用いて算出された距離Sのシミュレーション結果であり、点線はそれぞれ実験例1及び実験例2において実際に測定された距離Sを示している。
図15(a)及び図15(b)に示す結果から、距離Syoptに対応する位置から溶湯Mを落下させることにより、取鍋2からの溶湯Mの大部分が鋳型20内に流入することが確認された。
次いで、図16を参照する。図16(a)及び図16(b)は、実験例1における、注湯開始時点から注湯完了時点までの距離Sの経時的変化及び距離Sの経時的変化をそれぞれ表している。図16(c)及び図16(d)は、実験例2における、注湯開始時点から注湯完了時点までの距離Sの経時的変化及び距離Sの経時的変化をそれぞれ表している。
図16(a)〜(d)に示すように、実験例1及び実験例2では、注湯開始時点から注湯完了時点までの間に、取鍋2がY方向及びZ方向に移動しないことが確認された。この結果から、実験例1及び実験例2では注湯中に生じる溶湯Mの液面振動が低減できることが確認された。
以上、一実施形態に係る自動注湯装置及び自動注湯装置の制御方法について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形態様を構成可能である。例えば、自動注湯装置1は、第3の駆動部5及び保持部6を必ずしも備えていなくてもよい。また、第1の駆動部3による取鍋2の搬送方向は、鋳型の搬送方向であるX方向に直交する方向に限定されない。さらに、取鍋2には、出湯口2bが設けられていればよく、取鍋2の形状又は用途は上述した実施形態に限定されない。
1…自動注湯装置、2…取鍋、2a…出湯ノズル、2b…出湯口、3…第1の駆動部、4…第2の駆動部、5…第3の駆動部、10…搬送装置、20…鋳型、21…湯口、21a…湯口の中心、Cnt…制御部、DP…溶湯の落下位置、HP…水平面、M…溶湯。

Claims (14)

  1. 鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置の制御方法であって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    を備え、
    該方法は、
    前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する工程と、
    前記落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、前記湯口の半径、前記出湯口から流出する前記溶湯の流量、及び、前記溶湯の密度に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量に関する目的関数であり、前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成する工程と、
    前記目的関数に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する工程と、
    を含む、自動注湯装置の制御方法。
  2. 前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に対応する最適注湯位置に前記出湯口が配置されるように、前記第1の駆動部を制御する工程と、
    前記最適注湯位置に前記出湯口が維持された状態で前記取鍋が傾動するように、前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御する工程と、
    を更に含む、請求項1に記載の自動注湯装置の制御方法。
  3. 前記目的関数を生成する工程は、
    前記落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、前記湯口の半径に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の流量の経時的変化を算出する工程であり、前記溶湯の流量の経時的変化が前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に依存する、該工程と、
    前記溶湯の流量の経時的変化の積分値と前記溶湯の密度との積として表される前記目的関数を生成する工程と、
    を含む、請求項1又は2に記載の自動注湯装置の制御方法。
  4. 前記出湯口と前記落下位置との前記所定の方向における距離をS
    前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離をS
    前記落下位置における前記溶湯の流速をv
    前記水平面における前記溶湯の断面の半径をr
    前記湯口の半径をr
    前記出湯口から流出する前記溶湯の流量をq(t)、
    前記水平面上において前記湯口と前記溶湯の断面とが重なる領域の面積をAin
    前記溶湯の密度をρ、
    注湯時間をTとしたときに、
    前記溶湯の流量の経時的変化Qin(t)は、下記式(1−1)により算出され、
    前記目的関数は、下記式(1−2)のように表される、請求項3に記載の自動注湯装置の制御方法。
    Figure 0006810409

    Figure 0006810409
  5. 鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置であって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出し、
    前記落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、前記湯口の半径、前記出湯口から流出する前記溶湯の流量、及び、前記溶湯の密度に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量に関する目的関数であり、前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成し、
    前記目的関数に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する、
    自動注湯装置。
  6. 鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムであって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御プログラムは、
    前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する工程と、
    前記落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、前記湯口の半径、前記出湯口から流出する前記溶湯の流量、及び、前記溶湯の密度に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量に関する目的関数であり、前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成する工程と、
    前記目的関数に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する工程と、
    を前記制御部に実行させる、制御プログラム。
  7. 鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御プログラムは、
    前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する工程と、
    前記落下位置、前記落下位置における前記溶湯の流速、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、前記湯口の半径、前記出湯口から流出する前記溶湯の流量、及び、前記溶湯の密度に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量に関する目的関数であり、前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に依存する該目的関数を生成する工程と、
    前記目的関数に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する工程と、
    を前記制御部に実行させる、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置の制御方法であって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で前記取鍋の出湯口から前記溶湯が流出するように前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    該方法は、
    前記定常流量で前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する工程と、
    前記落下位置、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、及び、前記湯口の半径に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する工程と、
    を含む、自動注湯装置の制御方法。
  9. 前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離に対応する最適注湯位置に前記出湯口が配置されるように、前記第1の駆動部を制御する工程と、
    前記最適注湯位置に前記出湯口が維持された状態で前記取鍋が傾動するように、前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御する工程と、
    を更に含む、請求項8に記載の自動注湯装置の制御方法。
  10. 前記出湯口と前記落下位置との前記所定の方向における距離をS
    前記出湯口と前記湯口との高さ方向における距離をS
    前記水平面における前記溶湯の断面の半径をr
    前記湯口の半径をr
    前記定常流量をqstとしたときに、
    前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離Syoptは、下記式(1−3)により算出される、請求項8又は9に記載の自動注湯装置の制御方法。
    Figure 0006810409
  11. 注湯開始時点から注湯完了時点までの注湯時間が複数の時間区分に分割されており、
    前記制御部が、前記複数の時間区分のうちの第1の時間区分では第1の定常流量で前記出湯口から前記溶湯が流出するように前記第2の駆動部を制御し、前記複数の時間区分のうちの第2の時間区分では第2の定常流量で前記取鍋の出湯口から前記溶湯が流出するように前記第2の駆動部を制御し、
    前記第1の定常流量及び前記第2の定常流量のうちの大きな定常流量で前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記落下位置、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する、
    請求項8〜10の何れか一項に記載の自動注湯装置の制御方法。
  12. 鋳型内に溶湯を注湯する自動注湯装置であって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で前記取鍋の出湯口から前記溶湯が流出するように前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記定常流量で前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出し、
    前記落下位置、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、及び、前記湯口の半径に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する、
    自動注湯装置。
  13. 鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムであって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で前記取鍋の出湯口から前記溶湯が流出するように前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御プログラムは、
    前記定常流量で前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する工程と、
    前記落下位置、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、及び、前記湯口の半径に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する工程と、
    を前記制御部に実行させる、制御プログラム。
  14. 鋳型内に溶湯を注湯するように自動注湯装置を機能させるための制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記自動注湯装置は、
    前記溶湯を蓄えるための取鍋であり、前記溶湯を流出させるための出湯口を有する、該取鍋と、
    所定の方向に沿って前記取鍋を移動させるための第1の駆動部であり、該所定の方向が前記出湯口と前記鋳型の湯口とを結ぶ方向の水平成分の方向に向けて延びる、該第1の駆動部と、
    前記取鍋の傾動させるための第2の駆動部と、
    前記第1の駆動部及び前記第2の駆動部を制御可能であり、予め定められた定常流量で前記取鍋の出湯口から前記溶湯が流出するように前記第2の駆動部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御プログラムは、
    前記定常流量で前記出湯口から流出する前記溶湯の落下軌跡に基づいて、前記鋳型の湯口の高さ位置を通る水平面上における前記溶湯の落下位置、及び、前記水平面における前記溶湯の断面の半径を算出する工程と、
    前記落下位置、前記水平面における前記溶湯の断面の半径、及び、前記湯口の半径に基づいて、前記取鍋から前記鋳型内に流入する前記溶湯の総重量が最大になる前記出湯口と前記湯口の中心との前記所定の方向における距離を算出する工程と、
    を前記制御部に実行させる、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2017029119A 2017-02-20 2017-02-20 自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Active JP6810409B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029119A JP6810409B2 (ja) 2017-02-20 2017-02-20 自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体
US15/693,978 US10737319B2 (en) 2017-02-20 2017-09-01 Control method for automatic pouring apparatus, automatic pouring apparatus, control program, and computer-readable recording medium storing control program

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017029119A JP6810409B2 (ja) 2017-02-20 2017-02-20 自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018134646A JP2018134646A (ja) 2018-08-30
JP6810409B2 true JP6810409B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=63166351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017029119A Active JP6810409B2 (ja) 2017-02-20 2017-02-20 自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10737319B2 (ja)
JP (1) JP6810409B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109530668B (zh) * 2018-10-24 2021-05-28 广德亚太汽车智能制动***有限公司 一种浇包装置
CN109396408B (zh) * 2018-12-30 2020-07-24 镇江汇通金属成型有限公司 一种低熔点金属用渐变流量式浇包
CN109622931B (zh) * 2019-01-12 2023-09-29 共享智能铸造产业创新中心有限公司 倾转式浇注机

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4937689B1 (ja) * 1970-12-19 1974-10-11
US6280499B1 (en) * 1994-12-28 2001-08-28 Robert J. Koffron Yield metal pouring system
JP3499123B2 (ja) * 1998-01-22 2004-02-23 株式会社クボタ 小ロット混合生産用自動注湯装置
JPH11342463A (ja) * 1998-05-29 1999-12-14 Naoki Maru 鋳型への自動注湯方法とその装置
EP2143513B1 (en) * 2007-04-28 2018-09-05 Sintokogio, Ltd. Tilting automatic pouring method and storage medium
JP4266235B2 (ja) * 2007-04-28 2009-05-20 新東工業株式会社 傾動式自動注湯方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体
JP5116722B2 (ja) * 2009-04-28 2013-01-09 新東工業株式会社 取鍋傾動式自動注湯方法、取鍋用傾動制御システムおよび取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体
JP5408793B2 (ja) * 2010-04-22 2014-02-05 新東工業株式会社 傾動式自動注湯方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体
JP5408797B2 (ja) * 2010-07-06 2014-02-05 新東工業株式会社 注湯設備
JP5896460B2 (ja) * 2012-03-12 2016-03-30 新東工業株式会社 注湯制御方法及びコンピュータを注湯制御手段として機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体
JP5886686B2 (ja) * 2012-05-25 2016-03-16 東久株式会社 自動注湯装置並びに鋳型に対する注湯方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20180236535A1 (en) 2018-08-23
US10737319B2 (en) 2020-08-11
JP2018134646A (ja) 2018-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2561939A1 (en) Automatic tilt-pouring method and storage medium having ladle tilt control program stored thereon
JP5957152B1 (ja) 注湯装置および注湯方法
JP6810409B2 (ja) 自動注湯装置の制御方法、自動注湯装置、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5896460B2 (ja) 注湯制御方法及びコンピュータを注湯制御手段として機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体
JP4315395B2 (ja) 自動注湯制御方法、自動注湯装置のサーボモータの制御システムおよび取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体
JP6507228B2 (ja) 注湯装置及び注湯方法
CN102448640A (zh) 倾斜式自动浇注方法、倾斜控制***、以及存储有倾斜控制程序的存储介质
US8062578B2 (en) Tilting-type automatic pouring method and a medium that stores programs to control the tilting of a ladle
JP6262212B2 (ja) 注湯制御方法及びコンピュータを注湯制御手段として機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体
JP6719807B2 (ja) 天井クレーンによる液体タンクの搬送制御システムおよび天井クレーンにより液体タンクを搬送する方法
JP4282066B2 (ja) 自動注湯制御方法および取鍋用傾動制御プログラムを記憶した記憶媒体
CN207255228U (zh) 自动浇注装置
JP6902243B2 (ja) 注湯システム、注湯システムの制御方法、制御プログラム、及び、制御プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP6503044B1 (ja) 溶湯供給量の制御方法および溶湯供給ユニット
JP2019089133A (ja) 溶湯供給量の制御方法および溶湯供給ユニット
JPH09285860A (ja) 傾動式自動注湯方法

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20170310

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201026

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6810409

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250