JP4165197B2 - 液晶性α−トリフルオロメチルアクリレート誘導体およびその重合体 - Google Patents

液晶性α−トリフルオロメチルアクリレート誘導体およびその重合体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ基を有する重合性の液晶性化合物、この化合物を用いて得られる重合体、この重合体を用いて得られる光学異方性体、およびこの重合体を含有する液晶表示素子に関する。
【0002】
本発明で用いる用語について説明する。用語「液晶性」の意味は、液晶相を有することだけに限定されない。それ自体は液晶相を持たなくても、他の液晶化合物と混合したときに、液晶組成物の成分として使用できる特性も、液晶性の意味に含まれる。「任意の」は、位置だけではなく個数についても任意であることを示す。但し、個数が0である場合を含まない。液晶性化合物および液晶組成物は、それぞれ化合物および組成物で表記することがある。式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と表記することがある。他の式で表される化合物についても同様にして称することがある。アクリレートとメタアクリレートとの総称として、「(メタ)アクリレート」を用いることがある。
【0003】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平7−17910号公報
【特許文献2】
特開平8−3111号
【特許文献3】
特開平9−316032号公報
近年、偏光板、位相差板などの光学異方性体に重合性の液晶性化合物が利用されている。この化合物が液晶状態において光学異方性を示し、この異方性が重合により固定化されるためである。光学異方性体に必要な光学的特性は目的によって異なるので、目的にあった特性を有する化合物が必要である。この化合物は、一般的には重合体にしてから成形して利用される。このような目的に使用される化合物は、前記の異方性に加えて重合体に関する特性も重要である。この特性は、重合速度、重合体の透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などである。
【0004】
アクリレートは重合反応性が高く、得られた重合体が高い透明性を有するので、このような目的に用いられる(特許文献1〜3)。しかし、これらのアクリレートは、液晶性、その他の化合物との相溶性、光学異方性などの特性を充分に満たすとは言い難い。また、重合体が好適な透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性を持つとは限らない。そこで、液晶相の上限温度が高く、または液晶相の温度範囲が広く、相溶性に優れた化合物およびそれらを用いた機械的強度、塗布性、溶解度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などにおいて優れた特性を有する重合体の開発が緊急の課題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は、液晶相の上限温度が高く、他の化合物との優れた相溶性を有し、さらに、光学異方性などの必要な特性を有する液晶性化合物、およびこの化合物を含有する液晶組成物を提供することである。第二の目的は、透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などの特性に優れた重合体、およびこの重合体を用いて得られる光学異方性体を提供することである。第三の目的は、この重合体を含有する液晶表示素子を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は次構成を有する。
[1]式(1)で表される化合物。
Figure 0004165197
式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、またはCH =C(CF )−COO−Z であり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい;A、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、またはQであり、これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてすべての環における任意の水素はハロゲン、または炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。Qは下記に示される2価の基のいずれかであり、これらの2価の基において、Meはメチルであり、Y、Y、YおよびYは、独立して、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、炭素数1〜10のフルオロアルキル、水素、またはフッ素である;
Figure 0004165197
、ZおよびZは、独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CF−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−HC=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−、または−CFO−であり、これらの結合基におけるaは1〜20の整数である;Zは単結合または炭素数1〜10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は、−O−で置き換えられてもよい;m、nおよびqは、独立して0、1または2であり、そしてこれらの合計は1以上である。
[2]式(1)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである、[1]項に記載の化合物。
[3]式(1)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり、Z、ZおよびZが独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCF−、または−CFO−であり、そしてこれらの結合基におけるaが1〜10の整数である、[1]項に記載の化合物。
][1]〜[]のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つを含有し、これに加えて光学活性化合物の少なくとも1つを含有してもよい液晶組成物。
]式(2)で表される構成単位を少なくとも1つ有する重合体。
Figure 0004165197
式(2)において、Rは炭素数1〜10のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCFまたは−OCF であり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい;A、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、またはQであり、これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてすべての環における任意の水素はハロゲン、または炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。Qは下記に示される2価の基のいずれかであり、これらの2価の基において、Meはメチルであり、Y、Y、YおよびYは、独立して、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、炭素数1〜10のフルオロアルキル、水素、またはフッ素である;
Figure 0004165197
、ZおよびZは、独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CF−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−HC=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−、または−CFO−であり、これらの結合基におけるaは1〜20の整数である;Zは単結合または炭素数1〜10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は、−O−で置き換えられてもよい;m、nおよびqは、独立して0、1または2であり、そしてこれらの合計は1以上である。
]式(2)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである、[]項に記載の重合体。
]式(2)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり、Z、ZおよびZが独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCF−、または−CFO−であり、そしてこれらの結合基におけるaが1〜10の整数である、[]項に記載の重合体。
][]項に記載の液晶組成物から得られる重合体。
][]〜[]のいずれか1項に記載の重合体を用いて得られる光学異方性体。
10][]〜[]のいずれか1項に記載の重合体を含有する液晶表示素子。
11][]項に記載の光学異方性体を含有する液晶表示素子。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶性α−トリフルオロメチルアクリレート誘導体は、式(1)で表される。
Figure 0004165197
式(1)において、R1は炭素数1〜10のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、またはCH =C(CF )−COO−Z であり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい。しかしながら、隣接する2つの−CH2−が−O−O−のように置き換えられない方が好ましい。
【0008】
の好ましい例は、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、炭素数1〜10の直鎖アルキル、炭素数1〜10の直鎖アルコキシ、炭素数2〜10の直鎖アルコキシアルキル、炭素数2〜10の直鎖アルケニル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ、炭素数6〜10のα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシアルキル、および炭素数6〜10のα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシアルキルオキシである。
【0009】
の特に好ましい例は、水素、−F、−Cl、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、プロポキシプロピル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、アリル、3−ブテニル、3−ペンテニル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシエチル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシプロピル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシブチル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシペンチル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシヘキシル、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシエチルオキシ、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシプロピルオキシ、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシブチルオキシ、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシペンチルオキシ、α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシヘキシルオキシなどである。
【0010】
式(1)中のA1、A2、A3、およびA4は環状の基である。これらは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、またはQである。これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよい。しかしながら、隣接する2つの−CH2−は−O−O−のように置き換えられない方が好ましい。1,4−シクロヘキシレンにおいて−CH−が−O−で置き換えられた例は、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルおよび1,4−ジオキサン−2,5−ジイルである。1,4−フェニレンにおいて−CH=が−N=で置き換えられた例は、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルおよびピリダジン−3,6−ジイルである。そして、これらの環を含むすべての環状基における任意の水素は、ハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。好ましいハロゲンはフッ素である。Qは下記に示す2価の基のいずれかである。
Figure 0004165197
これらの基において、Meはメチルであり、Y、Y、YおよびYは独立して、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、炭素数1〜10のフルオロアルキル、水素またはフッ素である。
【0011】
1〜A4の好ましい例は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がハロゲンまたは炭素数1〜5のアルキルで置き換えられた1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトロヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルなどである。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配置は、シスよりもトランスの方が好ましい。
【0012】
大きな光学異方性を有する化合物(1)にとって、A1〜A4の好ましい例は、ハロゲンで置換されてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトロヒドロナフタレン−2,6−ジイル、およびフルオレン−2,7−ジイルである。小さな光学異方性を有する化合物(1)にとって、A1〜A4の好ましい例は、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロへキセニレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルである。
【0013】
1〜A4のより好ましい例は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである。A1〜A4の最も好ましい例は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2、3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、および2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレンである。
【0014】
が不斉炭素を有するアルキルである場合には、化合物(1)は光学活性を有する。不斉炭素を有するアルキルの例は、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、2−メチルヘキシル、2−メチルヘプチル、2−メチルオクチル、2−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ヘキセニル、2−メチル−1−ヘプテニル、2−メチル−1−オクテニル、2−メチルブトキシ、2−メチルペンチルオキシ、2−メチルヘキシルオキシ、2−メチルヘプチルオキシ、2−メチルオクチルオキシ、2−メチルブトキシカルボニル、2−メチルペンチルオキシカルボニル、2−メチルヘキシルオキシカルボニル、2−メチルヘプチルオキシカルボニル、2−メチルオクチルオキシカルボニルなどである。化合物(1)が光学活性を有するためには、A1、A2、A3、またはA4が、下記に示す2価の基のいずれかであってもよい。
Figure 0004165197
【0015】
式(1)におけるZ、Z、ZおよびZは結合基である。これらのうち、Z、ZおよびZは独立して、単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CF−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−HC=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−、または−CFO−である。これらの結合基におけるaは1〜20の整数である。aの好ましい範囲は1〜10である。
【0016】
〜Zの好ましい例は、単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCF−、および−CFO−である。Z〜Zのより好ましい例は、単結合、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−OCH−、−O(CH−、−O(CH−、−O(CH−、−CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF−、および−CFO−である。低い粘度を有する化合物(1)にとって、Z〜Zの好ましい例は、単結合、−(CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF−、および−CFO−である。結合基が二重結合である場合には、その立体配置はシスよりもトランスの方が好ましい。
【0017】
式(1)におけるZは、単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。このアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよい。好ましい炭素数は1〜7であり、特に好ましい炭素数は3〜7である。アルキレンの好ましい具体例を示す式は、(Z−1)、(Z −2)、(Z −6)および(Z−7)である。
【0018】
Figure 0004165197
これらの式において、rは1〜6の整数であり、sおよびtは独立して2または3である。製造の容易さ、特性を考慮した場合、Zの最も好ましい例は単結合である。
【0019】
式(1)において、m、nおよびqは独立して、0、1または2であり、これらの合計は1以上である。m、nおよびqの合計が1の時、化合物(1)は2つの環を有する化合物である。この合計が2および3の時は、化合物(1)はそれぞれ3つの環を有する化合物および4つの環を有する化合物である。液晶相温度範囲を低温側に設定したいときは2つの環を有する化合物を選択すればよい。液晶相温度範囲を比較的高温側に設定したいときには、3つの環を有する化合物または4つの環を有する化合物を選択すればよい。液晶相温度範囲をより高温側に設定したいときは、この合計が4、5または6である化合物を選択すればよい。
【0020】
化合物(1)は2環から7環を有し、そしてα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシを重合部位として有する。これらの化合物は、通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定であり、他の化合物との相溶性がよいことを特徴とする。化合物(1)を構成する環、結合基または側鎖を適当に選ぶことによって、その物性値を大きい誘電率異方性、小さい誘電率異方性、大きい光学異方性、小さい光学異方性、低い粘度などに調整することができる。また、化合物(1)の構造を適切に選択することで、最適な透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性を持つ重合体を製造することができる。
【0021】
式(1)は、次に示す例のような好ましい式に具体化することができる。以下の式において、R1、Z、Z、ZおよびZは、式(1)におけるこれらの記号と同じ意味を示し、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキセニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、およびフルオレン−2,7−ジイルを示す基は、それぞれ下記の式で表される基を代表する。
【0022】
Figure 0004165197
【0023】
Figure 0004165197
【0024】
Figure 0004165197
【0025】
Figure 0004165197
【0026】
Figure 0004165197
【0027】
Figure 0004165197
【0028】
Figure 0004165197
【0029】
Figure 0004165197
上記のうちで式(1−1)〜式(1−70)がより好ましく、式(1−1)〜式(1−33)が更に好ましい。最も好ましい化合物(1)を表す式の例を次に示す。
【0030】
Figure 0004165197
【0031】
Figure 0004165197
【0032】
Figure 0004165197
【0034】
Figure 0004165197
【0035】
上記の式(1−74)〜式(1−133)において、R11は炭素数1〜10の直鎖アルキルであり、R12は炭素数2〜10の直鎖アルコキシアルキルであり、そしてR13は炭素数2〜10の直鎖アルケニルである;A11、A21、A31およびA41は独立して1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、または少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレンである;Z10、Z20およびZ30は独立して単結合、−(CH22−、−(CH2−、−(CH−、−OCH−、−O(CH−、−O(CH−、−O(CH−、−CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF−または−CFO−である;m、nおよびqは独立して0、1または2であり、これらの合計は1〜5である;Z41〜Z44は次に示す式から選ばれる。Z41は式(Z−1)であり、Z42式(Z −2)であり、Z 44 式(Z−6)または式(Z−7)である。次に示す式において、rは1〜6の整数であり、sおよびtは独立して2または3である。
Figure 0004165197
【0036】
Figure 0004165197
【0037】
Figure 0004165197
【0038】
Figure 0004165197
【0039】
Figure 0004165197
【0040】
Figure 0004165197
【0041】
Figure 0004165197
【0042】
Figure 0004165197
【0043】
上記の式(1−134)〜式(1−208)において、R11は炭素数1〜10の直鎖アルキルであり、R12は炭素数2〜10の直鎖アルコキシアルキルであり、そしてR13は炭素数2〜10の直鎖アルケニルである;A11、A21、A31およびA41は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、または少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−フェニレンである;m、nおよびqは独立して0、1または2であり、これらの合計は1〜5である;rは1〜6の整数である;Z40は単結合、前記の式(Z−1)、式(Z −2)、式(Z −6)または式(Z−7)であり、これらの式においてrは1〜6の整数であり、sおよびtは独立して2または3である;Z11、Z21およびZ31は独立して、単結合、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−OCH−、−O(CH−、−O(CH−、−O(CH−、−CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−または−CF=CF−である;Z12、Z22およびZ32は独立して、単結合、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−OCH−、−O(CH−、−O(CH−、−O(CH−、−CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−OCF−または−CFO−である;Z13、Z23およびZ33は独立して、単結合、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−OCH−、−O(CH−、−O(CH−、−O(CH−、−CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CF=CF−、−OCF−、または−CFO−である;Z14、Z24およびZ34は独立して、単結合、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF−または−CFO−である;Z15、Z25およびZ35は独立して、単結合、−OCH−、−O(CH−、−O(CH−、−O(CH−、−CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF−または−CFO−である。
【0044】
化合物(1)の物性は次のとおりである。2環の化合物と3環の化合物は低い粘度を有する。3環以上の化合物は高い透明点を有する。化合物(1)は3環以上の化合物であっても、溶剤に溶解した場合に濡れ性が良好なので、組成物の調製、基板上への塗布および薄膜化において有利である。3環以上の化合物(1)は非常に広い液晶相温度領域を示す。特に、高温度領域に液晶相を持つので、2環の化合物と混合することで低温領域まで液晶相温度領域でカバーされた液晶組成物を調製できる。
【0045】
少なくとも2つのシクロヘキサン環を有する化合物は、高い透明点、小さな光学異方性および低い粘度を有する。少なくとも1つのベンゼン環を有する化合物は、比較的大きな光学異方性と大きな液晶配向秩序度(オーダー・パラメーター)を有する。少なくとも2つのベンゼン環を有する化合物は、特に大きな光学異方性、液晶相の広い温度範囲および高い化学的安定性を有する。
【0046】
1,4−フェニレンに結合したRが−F、−CN、−CF、−OCF、または−OCFHであり、Rの一方のオルト位、または両方のオルト位がフッ素である化合物は、化学的に安定であり、誘電率異方性が特に大きい。Rがアルキルまたはアルコキシであり、A1、A2、A3およびA4の少なくとも1つが2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンを有する化合物は化学的に安定であり、誘電率異方性は負である。
【0047】
がα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ、またはこれを有する基である化合物は、液晶構造が主鎖に取り込まれた架橋型の重合体を与える。そして、この重合体は機械的強度においてより有利である。Z、Z、ZおよびZの全てが単結合である化合物は、特に高い透明点を有する。二重結合を有する化合物は広い液晶相の温度範囲を有する。三重結合を有する化合物は特に大きな光学異方性を有する。これらのことなどを考慮して、環、側鎖および結合基を適当に選択することにより、目的の物性を有する化合物を得ることができる。化合物(1)を構成する原子がその同位体であっても、同様の特性を示すので好ましく用いることができる。そして化合物(1)は、Houben Wyle Methoden der Organischen Chemie、Organic Reactions、Organic Synthesesなどに記載された有機化学における合成方法を駆使することにより製造できる。
【0048】
α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ部位は、次の方法で構築できる。触媒量のp−トルエンスルホン酸などの鉱酸およびヒドロキノンなどの重合禁止剤の存在下で、(3)にα−トリフルオロメチルアクリル酸を作用することにより化合物(1)を製造できる。また、α−トリフルオロメチルアクリル酸を塩化チオニルなどでα−トリフルオロメチルアクリロイルクロリド(4)にした後、トリエチルアミンなどの塩基存在下、(3)に作用させることにより化合物(1)を製造することができる。
【0049】
Figure 0004165197
【0050】
Figure 0004165197
【0051】
化合物(1)の主骨格(液晶残基)は次に示す方法で、またはそれらを適切に組み合わせることで構築できる。即ち、結合基Z、Z、ZまたはZを生成する方法の一例に関して、最初にスキームを示し、次にスキームの製造方法を説明する。このスキームにおいて、MSGおよびMSGは少なくとも1つの環を有する有機基である。スキームで用いた複数のMSG(またはMSG)は、同一であってもよいし、異なってもよい。化合物(1A)から(1K)は化合物(1)に相当する。
【0052】
Figure 0004165197
【0053】
Figure 0004165197
【0054】
Figure 0004165197
Figure 0004165197
Figure 0004165197
【0055】
Figure 0004165197
【0056】
Figure 0004165197
【0057】
Figure 0004165197
【0058】
(I)単結合の生成
ホウ酸誘導体(5)と公知の方法で合成されるハライド(6)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(7)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(6)を反応させることによっても合成される。ホウ酸誘導体(5)は化合物(7)をグリニヤール試薬またはリチウム試薬に誘導し、トリアルキルホウ酸エステルを作用することで製造できる。
【0059】
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(7)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(8)を得る。カルボン酸(8)と、公知の方法で合成されるフェノール(9)とをDDC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1B)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成できる。
【0060】
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(10)を得る。化合物(10)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1C)を合成する。M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1C)は化合物(10)を(ジエチルアミノ)サルファ トリフルオリドでフッ素化しても合成される。William H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成できる。
【0061】
(IV)−CH=CH−の生成
化合物(6)をn−ブチルリチウムで処理した後、N,N−ジメチルホルムアミドなどのホルムアミドと反応させてアルデヒド(11)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(12)をカリウムt−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(11)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
【0062】
(V)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
【0063】
(VI)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(12)の代わりにホスホニウム塩(13)を用い、項(IV)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
【0064】
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(7)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(14)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(14)を化合物(6)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
【0065】
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(7)をn−ブチルリチウムで処理したあと、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(15)を得る。化合物(15)をn−ブチルリチウムで処理したあと化合物(6)と反応させて化合物(1H)を合成する。
【0066】
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(11)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(16)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(17)を得る。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(17)を化合物(9)と反応させて化合物(1J)を合成する。
【0067】
(X)−(CH23O−または−O(CH23−の生成
化合物(11)の代わりに化合物(18)を用いて、項(IX)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
【0068】
(XI)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414.に記載された方法に従い、ジケトン(21)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物(1L)を得る。
【0069】
次に液晶組成物について説明する。この組成物は化合物(1)を少なくとも1つ含有する。この組成物は複数の化合物(1)を成分としてもよい。この組成物は化合物(1)とその他の成分を含有してもよい。その他の成分の例は、富士通九州エンジニアリング社が販売する液晶化合物データベース、LiqCryst(登録商標)などに記載された液晶性化合物、特開平8−3111号公報などに記載された重合性化合物である。その他の成分の含有量は、組成物がその液晶性を損なわない程度が好ましい。組成物の成分を構成する原子がその同位体を天然存在比より多く含んでいても、同様の特性を示すので好ましい。
【0070】
液晶組成物はその他の成分として、光学活性化合物や二色性色素などの添加物を含有してもよい。光学活性化合物を添加した組成物は螺旋構造を示すので、これを重合することで螺旋構造を持つ位相差板を製造できる。螺旋のピッチが光の波長の1/2程度〜同程度であれば、その波長を持つ光をブラッグの法則に従い選択的に反射することができる。これは、例えば、円偏光分離機能素子として使用できる。光学活性化合物は螺旋構造を誘起できれば重合性であっても非重合性であっても構わない。螺旋の向きは光学活性化合物の立体配置に依存する。光学活性化合物の立体配置を適時選択することで所望の螺旋方向を誘起できる。非重合性光学活性化合物としては(OP−1)〜(OP−12)が、重合性光学活性化合物としては(OP−13)〜(OP−20)が好適である。
【0071】
Figure 0004165197
【0072】
Figure 0004165197
【0073】
Figure 0004165197
【0074】
Figure 0004165197
【0075】
Figure 0004165197
【0076】
化合物(1)は重合可能なα−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ部位を持つ。 がCH =C(CF )−COO−Z −ではないとき、化合物(1)を重合することにより、式(2)を構成単位とする重合体が得られる。利用できる重合方法は、ラジカル重合法、アニオン重合法、カチオン重合法、配位重合法などである。化合物(1)のうちの1つを重合すると単独重合体が得られる。この重合体は式(2)で表わされる構成単位のみからなる。少なくとも2つの化合物(1)を含有する組成物を重合させると共重合体が得られる。共重合体において、式(2)で表わされる構成単位がランダム、ブロック、交互などのいずれであってもよい。
Figure 0004165197
【0077】
化合物(1)と化合物(1)以外の重合性化合物とを共重合してもよい。化合物(1)以外の重合性化合物は、重合性であることを必須条件として選択される。重合性化合物は、皮膜形成性および機械的強度等を低下させなければ液晶性であっても、液晶性でなくてもよい。例えば、(メタ)アクリレート系、ビニル系、スチレン系、およびビニルエーテル系の重合性化合物が好ましい。
【0078】
特に好ましい非液晶性の化合物は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブチル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、スチレン、o−、m−またはp−クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルモノビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、およびシクロヘキサンジメタノールメチルビニルエーテル、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペンである。
【0079】
好ましい多官能アクリレートは、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールEO付加トリアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、トリスアクリロキシエチルフォスフェート、ビスフェノールA EO付加ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルジアクリレート(大阪有機化学株式会社製、商品名:ビスコート700)、およびポリエチレングリコールジアクリレートである。
【0080】
液晶相の温度範囲を制御する目的で液晶性化合物を用いてもよい。特に好ましい重合性の液晶性化合物を次に示す。
【0081】
Figure 0004165197
これらの式において、Wは水素、フッ素、塩素、または−CHであり、yは1〜20の整数である。
【0082】
重合体を製造するには、用途によって重合法を選択することが好ましい。例えば、位相差フィルムや偏光素子などの光学異方性膜を製造するには、液晶状態を保持したまま重合させるので、紫外線または電子線等のエネルギーを照射する方法が好ましい。重合体が液晶性を示す場合には、重合体を薄膜に成形しても同様な用途に活用できる。このような光学異方性重合体は例えば特開平7−294735号公報、特開2000−131684公報、特開2001−55573公報、特開2001−222009公報、特開2002−69107公報、WO01/20392A1公報等に記載の方法で製造できる。
【0083】
熱重合や光重合によって得られた重合体は、各種の保護膜、液晶配向膜、視野角補償膜などに利用できる。偏光させた紫外線は重合性分子を偏光の方向に揃えて重合させるので、ラビングを必要としない配向膜などへの応用も可能である。配向薄膜はスピンコート法、ラングミュアー・ブロージェット法または印刷法などを用いて形成できる。得られる薄膜の膜厚は、液晶の配向制御の点で1〜100nmが好ましい。
【0084】
化合物(1)は光による重合性が極めて高く、そのままの状態で光重合により重合体(2)を製造できるが、反応時間を短縮するために開始剤を使用できる。光によるラジカル重合の好ましい開始剤は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名:ダロキュアー1173)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュアー184)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名:イルガキュアー651)、イルガキュアー500、イルガキュアー2959、イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー1700、イルガキュアー1800、イルガキュアー1850、ダロキュアー4265、イルガキュアー784、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチルとの混合物などである。
【0085】
熱によるラジカル重合の好ましい開始剤は、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2´−アゾビスイソ酪酸ジメチル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどである。重合は一般的に0〜150℃の反応温度で、1〜100時間で行う。
【0086】
アニオン重合、カチオン重合、配位重合の好ましい触媒は、n−CLi、t−CLi−RAlなどのアルカリ金属アルキル、アルミニウム化合物、遷移金属化合物などである。
【0087】
重合する際には溶剤を添加してもよい。好ましい溶剤は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、およびこれらの混合溶剤である。配向膜、反射防止膜、視野角補償膜などの製造を光重合によって行う場合には、組成物の溶液を基板上にスピンコート法で塗布し、溶剤を除去したのち光を照射して重合させてもよい。
【0088】
単離した重合体を成形するには、溶剤に溶解してから用いるとよい。好ましい溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、テトラヒドロフラン、クロロホルム、1,4−ジオキサン、ビス(メトキシエチル)エーテル、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸エチル、およびヘキサフルオロ−2−プロパノールである。しかし、溶剤はこれらに制限されることはなく、アセトン、ベンゼン、トルエン、ヘプタン、塩化メチレンなど一般的な有機溶剤との混合物であってもよい。塗布に際し均一な膜厚を得る方法としては、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコード法、デップコート法、スプレーコート法またはメニスカスコート法等を挙げることができる。光学異方性体の厚さは、所望する位相差値や光学異方性体の複屈折率により一様でないが、好ましくは0.05〜50μm、より好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜10μm程度である。光学異方性体はヘイズ値が1.5%以下、透過率で80%以上であることが好ましく、より好ましくはヘイズ値が1.0%以下、透過率で85%以上である。該透過率は可視光領域でこれらの条件を満たすことが好ましい。
【0089】
式(2)で表される構成単位を有する重合体は、光学的異方性を有するので、単独で位相差フィルムに使用できる。この重合体を他の位相差フィルムと組み合わせることにより、偏光板、円偏光板、楕円偏光板、反射防止膜、色補償板、視野角補償板などに利用できる。
【0090】
化合物(1)は、強誘電性液晶および反強誘電性液晶と混合して使用することにより、化合物(1)の重合体によって安定化された強誘電性液晶表示素子または反強誘電性液晶表示素子を形成することができる。表示素子自体の具体的な構築方法は文献等で公知である(J. of Photopoly. Sci. Technol., 2000, 13(2), 295-300)。
【0091】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されない。化合物の構造は核磁気共鳴(NMR)スペクトル、質量(MS)スペクトル、赤外吸収(IR)スペクトルなどで確認した。相転移温度の単位は℃であり、Cは結晶を、Nemはネマチック相を、Iは等方性液体相を示す。括弧内はモノトロピックの液晶相を示す。相転移温度はDSCおよび偏光顕微鏡を用いて観察した。
【0092】
重量平均分子量と数平均分子量の測定には、島津製作所製の島津LC−9A型ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)、昭和電工製のカラムShodex GF−7M HQ(展開溶剤はDMFまたはTHF、標準物質は分子量既知のポリスチレン)を用いた。鉛筆硬度はJIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。
【0093】
実施例1
(トランス−4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)メチル α−トリフルオロメチルアクリレート(1−8−4)の製造
下記の経路により化合物(1−8−4)を製造した。
Figure 0004165197
【0094】
第1段:4−(4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサノン エチレンアセタール(b)の製造
室温において窒素雰囲気下、マグネシウム(6.1g;252mmol)とTHF(50ml)の混合物を撹拌しながら、3,4−ジフルオロ−ブロモベンゼン(46.3g;240mmol)のTHF(500ml)を徐々に滴下し、グリニャール試薬を調製した。次いでビシクロヘキサンジオン モノエチレンアセタール(a)(47.6g;200mmol)のTHF(800ml)溶液を徐々に滴下した。滴下後室温で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、トルエンで抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去した。トルエン(1L)およびp−トルエンスルホン酸ナトリウム一水和物(5.0g)を加え、ディーン・スタークチューブを用い発生する水を除去しながら加熱した。水が発生しなくなるのを確認し、放冷後水洗し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/ヘプタン=3/7)で精製した。減圧下溶剤を留去した後、パラジウム/炭素触媒(5.0g)、トルエン(500ml)、エタノール(500ml)を加え水素雰囲気下、室温で6時間撹拌した。触媒を濾別後、減圧下溶剤を留去し粗製の4−(4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサノン エチレンアセタール(b)(61.6g)を得た。
【0095】
第2段:4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサノン(c)の製造
4−(4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサノン エチレンアセタール(b)(61.6g;183mmol)のトルエン(1L)溶液にギ酸(25.3g;549mmol)を加え、窒素雰囲気下6時間加熱還流した。水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/ヘプタン=3/7)で精製した。減圧下溶剤を留去した後、エタノールから再結晶し、4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサノン(c)(29.2g)の無色結晶を得た。
【0096】
第3段:4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシリデン メチルエーテル(d)の製造
窒素雰囲気下、メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(41.1g;120mmol)をTHF(500ml)に加え−20℃に冷却した後、t―BuOK(13.5g;120mmol)を徐々に加えた。1時間同温度を保ちながら撹拌し、4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキサノン(c)(29.2g;100mmol)をTHF(300ml)に溶解した溶液を、同温度を保ちながら滴下した。滴下後5時間撹拌し、室温まで昇温した後水を加えトルエンで抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/ヘプタン=3/7)で精製し、減圧下溶剤を留去することにより4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシリデン メチルエーテル(d)(26.6g)を得た。
【0097】
第4段:(トランス−4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)メタノール(e)の製造。
窒素雰囲気下アセトン(300ml)に4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシリデン メチルエーテル(d)(26.6g;83mmol)および希塩酸を加え、室温で3時間撹拌した。水を加え、トルエンで抽出した。有機相を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をTHF(200ml)に溶解し、氷浴で冷却しながら水素化リチウムアルミニウム(2.4g;62mmol)およびTHF(50ml)からなる懸濁溶液に徐々に滴下した。滴下後、室温で1時間撹拌し、氷水に反応混合物を加え、トルエンで抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をエタノールから再結晶し、トランス−4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)メタノール(e)(12.8g)の無色結晶を得た。
【0098】
第5段:化合物(1−8−4)の製造
窒素雰囲気下、トランス−4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)メタノール(e)(12.8g;43mmol)、α,α,α−トリフルオロメチルメタクリル酸(30.1g;215mmol)、ヒドロキノン(0.5g;4.3mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(2.5g;13mmol)をトルエン(200ml)に加え、ディーン・スタークチューブを用い発生する水を除去しながら加熱した。6時間加熱した後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶剤:酢酸エチル/ヘプタン=3/7)で精製した。減圧下溶剤を留去後、エタノールから再結晶し表題化合物(トランス−4−(トランス−4−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロヘキシル)シクロヘキシル)メチル α−トリフルオロメチルアクリレート(1−8−4)(5.0g)を無色結晶で得た。相転移点:C 61.7 I.
【0099】
実施例2
1,4−ビス−(4−(6−(α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン(1−12−33)の製造
下記の経路により化合物(1−12−33)を製造した。
Figure 0004165197
【0100】
第1段:4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)安息香酸(h)の製造
窒素雰囲気下、p−ヒドロキシ安息香酸(13.8g;100mmol)、水酸化カリウム(14.0g;250mmol)およびヨウ化カリウム(1.7g;10mmol)をエタノール(300ml)に加え、50℃に昇温した。次いで6−クロロヘキサノール(14.3g;105mmol)をエタノール(150ml)に溶解した溶液を滴下した。滴下後24時間加熱還流を行った。水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し、残査をエタノールから再結晶することにより4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)安息香酸(h)(16.9g)の無色結晶を得た。
【0101】
第2段:4−(6−(α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)安息香酸(i)の製造
窒素雰囲気下、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)安息香酸(h)(16.9g;71mmol)、α,α,α−トリフルオロメチルメタクリル酸(49.7g;355mmol)、ヒドロキノン(0.8g;7.2mmol)およびp−トルエンスルホン酸一水和物(4.0g;21mmol)をトルエン(300ml)に加え、ディーン・スタークチューブを用い発生する水を除去しながら加熱した。6時間加熱した後、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をエタノールから再結晶し4−(6−(α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)安息香酸(i)(9.0g)を無色結晶で得た。
【0102】
第3段:化合物(1−12−33)の製造
窒素雰囲気下、4−(6−(α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)安息香酸(i)(9.0g;25mmol)、ヒドロキノン(1.4g;13mmol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(1.8g;15mmol)THF(100ml)に加え、0℃に冷却した。ジシクロヘキシルカルボジイミド(12.4g;60mmol)をTHF(20ml)に溶解した溶液を滴下した。滴下後、0℃で6時間撹拌した後、不溶物を濾別した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムを濾別した後、減圧下溶剤を留去し残査をエタノールから再結晶し、無色結晶の表題化合物1,4−ビス−(4−(6−(α−トリフルオロメチルアクリロイルオキシ)ヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン(1−12−33)(2.4g)を得た。
【0103】
実施例1〜2の方法に準じて、以下の化合物を製造する。
なお、式(1−49−3)の化合物は参考例である。
Figure 0004165197
【0104】
Figure 0004165197
【0105】
Figure 0004165197
【0106】
Figure 0004165197
【0107】
Figure 0004165197
【0108】
Figure 0004165197
【0109】
Figure 0004165197
【0110】
Figure 0004165197
【0111】
Figure 0004165197
【0112】
Figure 0004165197
【0113】
Figure 0004165197
【0114】
Figure 0004165197
【0115】
Figure 0004165197
【0116】
Figure 0004165197
【0117】
Figure 0004165197
【0118】
Figure 0004165197
【0119】
Figure 0004165197
【0120】
Figure 0004165197
【0121】
Figure 0004165197
【0122】
Figure 0004165197
【0123】
Figure 0004165197
【0124】
Figure 0004165197
【0125】
Figure 0004165197
【0126】
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【0127】
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【0128】
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【0129】
Figure 0004165197
【0130】
Figure 0004165197
【0131】
Figure 0004165197
【0132】
Figure 0004165197
【0133】
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【0134】
Figure 0004165197
【0135】
Figure 0004165197
【0136】
Figure 0004165197
【0137】
Figure 0004165197
【0138】
Figure 0004165197
【0139】
Figure 0004165197
【0140】
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【0141】
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【0142】
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【0143】
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【0144】
Figure 0004165197
【0145】
Figure 0004165197
【0146】
Figure 0004165197
【0147】
Figure 0004165197
【0148】
Figure 0004165197
【0149】
実施例3
化合物(1−8−3)(10mg)と光重合開始剤(チバスペシャリティー・ケミカルズ製のイルガキュアー184;1mg)とを混合して重合性の組成物を調製した。配向処理した2枚のガラス基板を、配向方向が平行になるように貼り合わせ、間隔が5μmであるセルを作製した。このセルに前記の重合性組成物を70℃で注入した。この組成物は速やかにセルに注入することができた。この事実は、この組成物の粘度が低いことを示す。セルを同温度で偏光顕微鏡で観察したところ、ネマチック相のテクスチャーが認められた。波長365nmの4W紫外線ランプを用いて、紫外線を70℃で10分間照射した。セルを室温に戻し、得られた光学的異方性フィルムをガラス基板から剥がした。偏光顕微鏡で観察したところ、フイルムは良好なホモジニアス配向であった。GPCによる重量平均分子量(Mw)は25,000、多分散度(Mw/Mn)は2.11であった。融点(Tm)は130℃以上であり、耐熱性に優れていた。フィルムの鉛筆硬度は3Hであった。
【0150】
実施例4
化合物(1−8−3)(50mg)、化合物(1−8−5)(50mg)、OP−15(50mg)とイルガキュアー184(4mg)とを混合して重合性の組成物を調製した。配向処理したガラス基板と配向処理をしていないガラス板を張り合わせ、間隔が7μmであるセルを作製した。このセルに組成物を70℃で注入した。この組成物は速やかにセルに注入することができた。この事実は、この組成物の粘度が低いことを示す。セルを同温度で偏光顕微鏡で観察したところ、均一なコレステリック相のテクスチャーが認められた。波長365nmの4W紫外線ランプを用いて、紫外線を55℃で10分間照射した。セルは波長領域450から600nmの領域において選択反射を示し、位相差板として使用できることを確認した。得られた光学的異方性フィルムをガラス基板から剥がした。GPCによる重量平均分子量(Mw)は15,500、多分散度(Mw/Mn)は2.12であった。融点(Tm)は130℃以上であり、耐熱性に優れていた。フィルムの鉛筆硬度は3Hであった。
【0151】
実施例5
実施例1で製造した化合物(1−8−4)(20重量%)、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シアノベンゼン(19.2重量%)、4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シアノベンゼン(28.8重量%)、4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)シアノベンゼン(20.0重量%)、および4’−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シアノビフェニル(12.0重量%)からなる組成物(100mg)とイルガキュアー184(4mg)とを混合して、重合性の組成物を調製した。2枚のガラス基板を張り合わせ、間隔が5μmであるセルを作製した。得られた組成物をセルに40℃で注入した。セルに注入する際、この組成物は従来の組成物より速やかに注入できた。これはこの組成物の粘度が低いことを示す。セルを偏光顕微鏡で観察したところ、ネマチック相のテクスチャーが認められた。波長365nmの4W紫外線ランプを用いて、40℃で10分間紫外線を照射した。セルを室温に戻し、得られた光学的異方性フィルムをガラス基板から剥がした。偏光顕微鏡で観察したところ、フィルムは良好なホモジニアス配向であった。
【0152】
実施例6
実施例1で製造した化合物(1−8−4)(10mg)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(0.1mg)、およびベンゼン(100μl)をガラスのアンプル入れた。これを−60℃に冷却して、真空ポンプで十分脱気した後に封管した。このアンプルを70℃の水浴で24時間加熱した。得られた反応混合物を、メタノール(15ml)から3回再沈殿して重合体(8.3mg)を得た。GPCで測定した重量平均分子量(Mw)は33,000、であった。多分散度(Mw/Mn)は2.03であった。重合体(1.020mg)を純水(1ml)に浸し10日間50℃で放置した。重合体を取り出しよく乾燥し重量を測定したところ1.023mgであった。本重合体の吸水率が小さいことがわかる。
【0153】
実施例7
実施例5で製造した重合体(5mg)をNMP(N−メチルピロリドン、1.0ml)に溶解させ、十分に洗浄した2枚のガラス板に塗布し、スピンコート法により均一な厚さにした。これらのガラス板を150℃で3時間加熱し、溶剤を除去した。ラビング布を装着したローラーで、2枚のガラス板の表面を一方向にこすった。2枚のガラス板をラビング方向が同一になるように組み合わせ、間隔が10μmであるセルを作成した。このセルにメルク社製の液晶組成物ZLI−1132を室温で注入した。液晶セル中の液晶組成物は均一なホモジニアス配向を示した。
【0154】
【発明の効果】
本発明の化合物は、液晶相の広い温度範囲を有し、液晶性化合物をはじめ他の化合物との優れた相溶性を有し、そしてさらに、液晶性化合物に必要な光学異方性などの他の特性を有する。従って、本発明の化合物は、重合体を製造するためのモノマーとしてだけでなく、液晶性化合物としても使用できるし、液晶組成物の成分として使用することもできる。この化合物を用いて得られる重合体は、機械的強度、塗布性、溶解度、融点、ガラス転移点、透明点などの特性に優れる。そして、この重合体から光学異方性体を製造できる。

Claims (11)

  1. 式(1)で表される化合物。
    Figure 0004165197
    式(1)において、Rは炭素数1〜10のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、またはCH =C(CF )−COO−Z であり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい;A、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、またはQであり、これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてすべての環における任意の水素はハロゲン、または炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。Qは下記に示される2価の基のいずれかであり、これらの2価の基において、Meはメチルであり、Y、Y、YおよびYは、独立して、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、炭素数1〜10のフルオロアルキル、水素、またはフッ素である;
    Figure 0004165197
    、ZおよびZは独立して、単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CF−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−HC=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−、または−CFO−であり、これらの結合基におけるaは1〜20の整数である;Zは単結合または炭素数1〜10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は、−O−で置き換えられてもよい;m、nおよびqは、独立して0、1または2であり、これらの合計は1以上である。
  2. 式(1)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである、請求項1に記載の化合物。
  3. 式(1)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり、Z、ZおよびZが独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCF−、または−CFO−であり、そしてこれらの結合基におけるaが1〜10の整数である、請求項1に記載の化合物。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つを含有し、これに加えて光学活性化合物の少なくとも1つを含有してもよい液晶組成物。
  5. 式(2)で表される構成単位を少なくとも1つ有する重合体。
    Figure 0004165197
    式(2)において、Rは炭素数1〜10のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCFまたは−OCF であり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい;A、A、A、およびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、またはQであり、これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そしてすべての環における任意の水素はハロゲン、または炭素数1〜5のアルキルで置き換えられてもよい。Qは下記に示される2価の基のいずれかであり、これらの2価の基において、Meはメチルであり、Y、Y、YおよびYは、独立して、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルコキシ、炭素数1〜10のフルオロアルキル、水素、またはフッ素である;
    Figure 0004165197
    、ZおよびZは、独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−(CF−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH−、−(CH−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−HC=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−、または−CFO−であり、これらの結合基におけるaは1〜20の整数である;Zは単結合または炭素数1〜10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよい;m、nおよびqは、独立して0、1または2であり、そしてこれらの合計は1以上である。
  6. 式(2)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである、請求項に記載の重合体。
  7. 式(2)において、A、A、AおよびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、または少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり、Z、ZおよびZが独立して単結合、−(CH−、−O(CH−、−(CHO−、−O(CHO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCF−、または−CFO−であり、そしてこれらの結合基におけるaが1〜10の整数である、請求項に記載の重合体。
  8. 請求項に記載の液晶組成物から得られる重合体。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の重合体を用いて得られる光学異方性体。
  10. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の重合体を含有する液晶表示素子。
  11. 請求項に記載の光学異方性体を含有する液晶表示素子。
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