JP4617837B2 - フッ化アルキレンを有する重合性を有する液晶性化合物およびその重合体 - Google Patents

フッ化アルキレンを有する重合性を有する液晶性化合物およびその重合体 Download PDF

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本発明はフッ化アルキレンを有する重合性の液晶性化合物、この化合物を含有する組成物、この化合物の重合体、およびこれらの用途に関する。組成物の用途は、液晶表示素子用の液晶組成物などである。
近年、偏光板、位相差板などの光学異方性を有する成形体に重合性の液晶性化合物が利用されている。この化合物が液晶状態において光学異方性を示し、重合によりこの化合物の配列が固定化されるためである。光学異方性を有する成形体に必要な光学的特性は課題によって異なるので、課題にあった特性を有する化合物が必要である。この化合物は、一般的には重合体にしてから成形して利用される。このような課題に使用される化合物は、光学異方性に加えて重合体に関する特性も重要である。この特性は、重合速度、重合体の透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などである。
これまで種々の重合性の液晶性化合物が知られている(例えば、特許文献1から3参照。)。しかしこれらの化合物は、液晶性、その他の化合物との相溶性、光学異方性などの特性において、改良の余地がある。また、重合体が好適な透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などを有するとは限らない。そこで、液晶相の高い上限温度、液晶相の低い下限温度、液晶相の広い温度範囲、相溶性に優れた化合物、およびこの化合物を用いた機械的強度、塗布性、溶解度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性において優れた特性を有する重合体の開発が課題である。
特開平7−17910号公報 特開平8−3111号公報 特開平9−316032号公報 GB2383040号公報
本発明の第一の課題は、液晶相の下限温度が低く、他の化合物との優れた相溶性を有し、さらに、光学異方性などの必要な特性を有する液晶性化合物およびこの化合物を含有する液晶組成物を提供することである。第二の課題は、透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などの特性に優れた重合体、およびこの重合体を用いて得られる光学異方性を有する成形体を提供することである。第三の課題は、重合体の特性を利用した用途である。第四の課題は、この重合体を含有する液晶表示素子を提供することである。
本発明は下記の[1]から[47]などである。
[1] 式(1)または式(1’)で表される化合物。
Figure 0004617837
式(1)および式(1’)において、R1は炭素数1から20のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、または−N=C=Sであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲン、−CFまたは−CNで置き換えられてもよく;Pは重合性基であり;A1、A2、A3、およびA4は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、ビシクロ[4.4.0]デカン−3,8−ジイル、またはQであり、これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲン、−CN、炭素数1から5のアルキル、炭素数1から5のフルオロアルキル、炭素数1から5のアルコキシ、炭素数2から5のアルケニル、または−Z−Pの基で置き換えられてもよく、Qは下記に示される2価の基のいずれかであり、
Figure 0004617837
これらの2価の基において、Meはメチルであり、Y、Y、Y、およびYは独立して、炭素数1から10のアルキル、炭素数1から10のアルコキシ、炭素数1から10のフルオロアルキル、水素、またはフッ素であり;Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から20のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−C≡C−、または−CF=CF−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは1から20の整数であり;そしてm、nおよびqは独立して、0、1または2である。
[2] 項1記載の式(1)で表される化合物。
[3] 項1記載の式(1’)で表される化合物。
[4] 式(1)または式(1’)において、Pが独立して、式(2)で表される基、式(3)で表される基、または式(4)で表される基である項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 0004617837
式(3)および式(4)において、R、RおよびRは独立して、水素または炭素数1から20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;式(3)において、hおよびjは独立して、0または1であり;式(2)から式(4)において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;そしてkは0から20の整数である。
[5] 式(1)または式(1’)において、Pが式(5)で表される基である項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 0004617837
式(5)において、Rは水素または炭素数1から5のアルキルであり;hおよびvは独立して0または1であり;任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;そしてkおよびiは独立して0から20の整数である。
[6] 式(1)または式(1’)において、Pが独立して、式(2)で表される基、式(4)で表される基、または式(5)で表される基である項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 0004617837
式(4)において、RおよびRは独立して、水素または炭素数1から20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;式(5)において、Rは水素または炭素数1から5のアルキルであり;hおよびvは独立して0または1であり;iは0から20の整数であり;式(2)、式(4)および式(5)において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;そしてkは0から20の整数である。
[7] 項1記載の式(1)において、R、RおよびRが独立して、水素、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルコキシカルボニル、または炭素数3から10のアルコキシカルボニルアルキルである項1、2、4、5または6のいずれか1項に記載の化合物。
[8] 項1記載の式(1’)において、R、RおよびRが独立して、水素、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルコキシカルボニル、または炭素数3から10のアルコキシカルボニルアルキルである項1、3、4、5または6のいずれか1項に記載の化合物。
[9] 項1記載の式(1)または式(1’)において、m+n+q=1である項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
[10] 項1記載の式(1)または式(1’)において、m+n+q=2である項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
[11] 項1記載の式(1)または式(1’)において、m+n+q=3である項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
[12] 項1記載の式(1)または式(1’)において、m+n+q=4である項1から8のいずれか1項に記載の化合物。
[13] 項1記載の式(1)または式(1’)において、A、A、A、およびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキセニレン、フルオレン−2,7−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、2,5−ピリジニレン、3,6−ピリダジニレン、任意の水素がハロゲン、−CHまたは−CFで置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、−CHまたは−CFで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである項1から12のいずれか1項に記載の化合物。
[14] 項1記載の式(1)または式(1’)において、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは1から20の整数である項1から13のいずれか1項に記載の化合物。
[15] 項1記載の式(1)または式(1’)において、A1、A2、A3、およびA4が独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビストリフルオロメチル−1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9−エチルフルオレン−2,7−ジイルであり、Z、Z、Z、およびZが独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つが、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは1から20の整数である項1から14のいずれか1項に記載の化合物。
[16] 項1記載の式(1)または式(1’)において、A、A、A、およびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素、−CHまたは−CFで置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がフッ素、−CHまたは−CFで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルであり、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは2から10の整数である項1から15のいずれか1項に記載の化合物。
[17] 項1記載の式(1)または式(1’)において、A、A、A、およびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ビストリフルオロメチル−1,4−フェニレン、またはフルオレン−2,7−ジイルであり、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよく、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは1から10の整数である項1から16のいずれか1項に記載の化合物。
[18] 項1記載の式(1)において、Pは式(3−1)、式(5−1)、式(5−2)または式(5−3)であり、A、A、A、およびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、または2−フルオロ−1,4−フェニレンであり、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよいが、1つもしくは2つの−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは1から10の整数である項1から17のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 0004617837
[19] 項1記載の式(1’)において、Pは式(3−1)、式(5−1)、式(5−2)または式(5−3)であり、A、A、A、およびAが独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、または2−フルオロ−1,4−フェニレンであり、Z、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から10のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよいが、1つもしくは2つの−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンであり、そしてuは1から10の整数である項1から17のいずれか1項に記載の化合物。
Figure 0004617837
[20] 式(1a)および式(1'a)で表される化合物。
Figure 0004617837
式(1a)および式(1’a)において、R1は水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、炭素数1から10の直鎖のアルキル、炭素数1から10の直鎖のアルコキシ、炭素数2から10の直鎖のアルコキシアルキル、または炭素数2から10の直鎖のアルケニルであり;Pは独立して、アクリロイルオキシ、アクリロイルオキシメチル、アクリロイルオキシエチル、アクリロイルオキシプロピル、アクリロイルオキシブチル、アクリロイルオキシペンチル、アクリロイルオキシヘキシル、アクリロイルオキシメトキシ、アクリロイルオキシエトキシ、アクリロイルオキシプロポキシ、アクリロイルオキシブトキシ、アクリロイルオキシペンチルオキシ、アクリロイルオキシヘキシルオキシ、アクリロイル、アクリロイルメチル、アクリロイルエチル、アクリロイルプロピル、アクリロイルブチル、アクリロイルペンチル、アクリロイルヘキシル、アクリロイルメトキシ、アクリロイルエトキシ、アクリロイルプロポキシ、アクリロイルブトキシ、アクリロイルペンチルオキシ、アクリロイルヘキシルオキシ、ビニルオキシ、ビニルオキシメチル、ビニルオキシエチル、ビニルオキシプロピル、ビニルオキシブチル、ビニルオキシペンチル、ビニルオキシヘキシル、ビニルオキシメトキシ、ビニルオキシエトキシ、ビニルオキシプロポキシ、ビニルオキシブトキシ、ビニルオキシペンチルオキシ、ビニルオキシヘキシルオキシ、マレイミド−N−イル、マレイミド−N−イルメチル、マレイミド−N−イルエチル、マレイミド−N−イルプロピル、マレイミド−N−イルブチル、マレイミド−N−イルペンチル、マレイミド−N−イルヘキシル、マレイミド−N−イルメトキシ、マレイミド−N−イルエトキシ、マレイミド−N−イルプロポキシ、マレイミド−N−イルブトキシ、マレイミド−N−イルペンチルオキシ、またはマレイミド−N−イルヘキシルオキシであり;A10、A20、A30、およびA40は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビストリフルオロメチル−1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9−エチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Z10、Z20、Z30、およびZ40は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF=CF−、−CFO−、−OCF−、または式(Z−1)から式(Z−14)で表される基であり、r、sおよびtは1から6の整数であり、Z10、Z20、Z30、およびZ40の少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられた、式(Z−1)から式(Z−14)で表される基であり、そしてuは1から10の整数であり;そしてm、nおよびqは独立して、0、1または2であり、そしてこれらの合計は1から5の整数である。
Figure 0004617837
[21] 式(1a)および式(1'a)で表される化合物。
Figure 0004617837

Figure 0004617837
式(1a)および式(1’a)において、R1は水素、フッ素、−CN、−CF、−OCF、炭素数1から10の直鎖のアルキル、炭素数1から10の直鎖のアルコキシ、炭素数2から10の直鎖のアルコキシアルキル、または炭素数2から10の直鎖のアルケニルであり;Pは独立して、式(2−1)、式(3−1)、式(3−2)、式(3−3)、式(3−4)、式(5−1)、式(5−2)または式(5−3)であり;A10、A20、A30、およびA40は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2−トリフルオロメチル−1,4−フェニレン、2,3−ビストリフルオロメチル−1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、または9−エチルフルオレン−2,7−ジイルであり;Z10、Z20、Z30、およびZ40は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、または式(Z−1)、式(Z−2)、式(Z−3)、式(Z−5)、式(Z−6)、式(Z−10)および式(Z−11)で表される基であり、rは1から6の整数であり、Z10、Z20、Z30、およびZ40の少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられた、式(Z−1)、式(Z−2)、式(Z−3)、式(Z−5)、式(Z−6)、式(Z−10)および式(Z−11)で表される基であり、そしてuは2から10の整数であり;そしてm、nおよびqは独立して、0、1または2であり、そしてこれらの合計は1または2である。
Figure 0004617837
[22] 式(1’a)で表される化合物。
Figure 0004617837

Figure 0004617837
式(1’a)において、Pは式(3−1)、式(5−1)、式(5−2)または式(5−3)であり;A10、A20、A30、およびA40は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたは2−フルオロ−1,4−フェニレンであり;Z10、Z20、Z30、およびZ40は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または式(Z−2)、式(Z−3)および式(Z−8)で表される基であり、rは1から6の整数であり、Z10、Z20、Z30、およびZ40の少なくとも1つは、1つの−CH−が−(CF−で置き換えられた、式(Z−2)、式(Z−3)および式(Z−8)で表される基であり、そしてuは2から10の整数であり;そしてm、nおよびqは独立して、0、1または2であり、そしてこれらの合計は1、2または3である。
Figure 0004617837
[23] 式(1’b)で表される化合物。
Figure 0004617837

Figure 0004617837
式(1’b)において、Pは式(3−1)、式(5−1)、式(5−2)または式(5−3)であり;A10、A20、A30、およびA40は独立して、1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Z20およびZ40は独立して、式(Z−2)、式(Z−3)および式(Z−8)で表される基であり、rは1から6の整数であり、Z20およびZ40の少なくとも1つは、1つの−CH−が−(CF−で置き換えられた、式(Z−2)、式(Z−3)および式(Z−8)で表される基であり、そしてuは2から10の整数である。
Figure 0004617837
[24] 項1から19のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
[25] 項20から23のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
[26] 少なくとも1つの光学活性化合物を含有する項24または25に記載の液晶組成物。
[27] 光学活性化合物が項1に記載の式(1)または式(1’)で表される化合物と、式(1)または式(1’)で表される化合物ではない重合性を有する光学活性化合物との群から選択される少なくとも1つである項26に記載の液晶組成物。
[28] 項1に記載の式(1)または式(1’)において、Pが式(P−2)、式(P−3)または式(P−4)である式(1)または式(1’)で表される、少なくとも1つの構成単位を有し、項1から4または6から23のいずれか1項に記載の化合物を重合させることによって得られる重合体。
Figure 0004617837
式(P−2)から式(P−4)において、R、RおよびRは独立して、水素または炭素数1から20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素は、ハロゲンで置き換えられてもよく、hおよびjは独立して、0または1であり、−(CH2−において任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、そしてkは0から20の整数である。
[29] 項1に記載の式(1)または式(1’)において、Pが式(P−5)である式(1)または式(1’)で表される、少なくとも1つの構成単位を有し、項1から3、5から19または21から23のいずれか1項に記載の化合物を重合させることによって得られる重合体。
Figure 0004617837
式(5)において、Rは水素または炭素数1から5のアルキルであり;hおよびvは独立して0または1であり;任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;そしてkおよびiは独立して0から20の整数である。
[30] 項1に記載の式(1)または式(1’)において、Pが式(P−2)、式(P−4)または式(P−5)である式(1)または式(1’)で表される、少なくとも1つの構成単位を有し、項1から23のいずれか1項に記載の化合物を重合させることによって得られる重合体。
Figure 0004617837
式(P−4)において、RおよびRは独立して、水素または炭素数1から20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そしてこのアルキルにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;式(P−5)において、Rは水素または炭素数1から5のアルキルであり;hおよびvは独立して0または1であり;iは0から20の整数であり;式(P−2)、式(P−4)および式(P−5)において、任意の−CH2−は−O−で置き換えられてもよく;そしてkは0から20の整数である。
[31] 項28または30のいずれか1項に記載の重合体の二重結合を水素添加することによって得られる重合体。
[32] 項20から23のいずれか1項に記載の化合物を重合させることによって得られる重合体。
[33] 項32に記載の重合体の二重結合を水素添加することによって得られる重合体。
[34] 項24から27のいずれか1項に記載の液晶組成物を重合させることによって得られる重合体。
[35] 項34に記載の重合体の二重結合を水素添加することによって得られる重合体。
[36] 項20から23のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物を重合させることによって得られる重合体。
[37] 項36に記載の重合体の二重結合を水素添加することによって得られる重合体。
[38] 重合体が光学活性である項28から37のいずれか1項に記載の重合体。
[39] 項28から38のいずれか1項に記載の重合体を含有する学異方性を有する成形体。
[40] 項28から38のいずれか1項に記載の重合体を含有する位相差フィルム。
[41] 項28から38のいずれか1項に記載の重合体を含有する液晶配向膜。
[42] 項28から38のいずれか1項に記載の重合体を含有する反射防止フィルム。
[43] 項28から38のいずれか1項に記載の重合体を含有する視野角補償フィルム。
[44] 項28から38のいずれか1項に記載の重合体を含有する偏光素子。
[45] 項39から44のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体、位相差フィルム、液晶配向膜、反射防止フィルム、視野角補償フィルム、および偏光素子の少なくとも1つを含有する液晶表示素子。
[46] 項24から27のいずれか1項に記載の組成物を含有する液晶表示素子。
[47] 光学活性化合物を含有する液晶組成物を含有する液晶表示素子であって、光学活性化合物が項1に記載の化合物、項1に記載の化合物ではない重合性を有する光学活性化合物、および項1に記載の化合物ではない重合性を有しない光学活性化合物との群から選択される少なくとも1つである、項46に記載の液晶表示素子。
本発明の化合物は広い温度範囲に液晶相を有し、他の化合物との優れた相溶性を有する。本発明の化合物は光学異方性などの必要な特性を有する液晶性化合物であり、液晶組成物に使用できる。本発明の重合体は機械的強度、塗布性、溶解度、融点、ガラス転移点、透明点などの特性に優れている。この重合体は、位相差膜、偏光素子、円偏光素子、楕円偏光素子、反射防止膜、選択反射膜、色補償膜、視野角補償膜、液晶配向膜などに適している。
本明細書および請求の範囲で用いる用語について説明する。用語「液晶性」の意味は、液晶相を有することだけに限定されない。それ自体は液晶相を持たなくても、他の液晶性化合物と混合したときに、液晶組成物の成分として使用できる特性も、液晶性の意味に含まれる。「任意の」語は、「区別なく選択された少なくとも1つの」を意味する。液晶性化合物および液晶組成物は、それぞれ化合物および組成物で表記することがある。式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と表記することがある。他の式で表される化合物についても同様にして示すことがある。化合物中の記号*は不斉中心を示す。式(2)で表わされる基を基(2)と表記することがある。他の式で表される基についても同様にして示すことがある。
1つの化合物が複数のAを有するとき、任意の2つのAは同一であってもよいし、または異なってもよい。複数の化合物がAを有するとき、任意の2つのAは同一であってもよいし、または異なってもよい。この規則は、R、P、Zなどの記号、および基(2)などの表記にも適用される。
フルオロアルキルとは、任意の水素がフッ素で置き換えられたアルキルであり、モノフルオロアルキルとポリフルオロアルキルである。
化合物(1)および化合物(1’)は、重合性を有する。化合物(1)および化合物(1’)の一部は、液晶性を有する。化合物(1)および化合物(1’)の一部は光学異方性を有する。化合物(1)および化合物(1’)の一部は液晶性および光学異方性の両者を有する。化合物(1)および化合物(1’)の末端基、環および結合基を適当に選択することによって、光学異方性などの物性を任意に調製することが可能である。
本発明のフッ化アルキレンを有する化合物は、式(1)または式(1’)で表される。
Figure 0004617837
式中、R1は炭素数1から20のアルキル、水素、ハロゲン、−CN、−N=C=O、または−N=C=Sであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲン、−CF、または−CNで置き換えられてもよい。
好ましいRは、水素、ハロゲン、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、炭素数1から10の直鎖のアルキル、炭素数1から10の直鎖のアルコキシ、炭素数2から10の直鎖のアルコキシアルキル、または炭素数2から10の直鎖のアルケニルなどである。
より好ましいRは、水素、フッ素、塩素、−CN、−CF、−CFH、−CFH、−OCF、−OCFH、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、ブトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、プロポキシプロピル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル、アリル、3−ブテニル、および3−ペンテニルである。
が不斉炭素を有するアルキルである場合には、化合物(1)および化合物(1’)は光学活性を有してもよいし、ラセミ体であってもよい。不斉炭素を有するアルキルは、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、2−メチルヘキシル、2−メチルヘプチル、2−メチルオクチル、2−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ヘキセニル、2−メチル−1−ヘプテニル、2−メチル−1−オクテニル、2−メチルブトキシ、2−メチルペンチルオキシ、2−メチルヘキシルオキシ、2−メチルヘプチルオキシ、2−メチルオクチルオキシ、2−メチルブトキシカルボニル、2−メチルペンチルオキシカルボニル、2−メチルヘキシルオキシカルボニル、2−メチルヘプチルオキシカルボニル、2−メチルオクチルオキシカルボニルなどである。
式(1)および式(1’)において、Pは重合性基である。この重合性基は、付加重合が可能な炭素−炭素不飽和結合を有する一価基である。この基は二重結合、共役二重結合、三重結合などを有する。この重合性基の重合によって得られる重合体は、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリジエン、ポリアセチレン、ポリビニルエステル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリビニルアルコールなどの誘導体である。好ましい重合性基は、基(2)、基(3)、基(4)または基(5)である。
Figure 0004617837
これらの式中のR、RおよびRは独立して、水素または炭素数1から20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH2−は、−O−、−COO−、−OCO−、または−CH=CH−で置き換えられてもよく、このアルキルにおいて任意の水素は、ハロゲンで置き換えられてもよい。Rは水素または炭素数1から5のアルキルである。−(CH2−中の任意の−CH2−は、−O−で置き換えられてもよく、kは0から20の整数である。h、jおよびvは独立して、0または1であり、iは0から20の整数である。好ましいR、RまたはRは、水素、炭素数1から10のアルキル、炭素数2から10のアルコキシカルボニル、炭素数3から10のアルコキシカルボニルアルキルなどである。さらに好ましいR、RまたはRは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、イソプロピルオキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、イソブチルオキシカルボニルメチルなどである。好ましいRは水素、メチルまたはエチルである。
より好ましいPは、基(3)および基(5)である。
式(1)および式(1’)において、A1、A2、A3、およびA4は独立して、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル、ビシクロ[4.4.0]デカン−3,8−ジイル、またはQである。これらの環において任意の−CH−は−O−で置き換えられてもよく、任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよい。しかしながら、隣接する2つの−CH2−は−O−O−のように置き換えられない方が好ましい。1,4−シクロヘキシレンにおいて−CH−が−O−で置き換えられた例は、ヒドロピラン−2,5−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、および1,4−ジオキサン−2,5−ジイルである。1,4−フェニレンにおいて−CH=が−N=で置き換えられた例は、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルおよびピリダジン−3,6−ジイルである。そしてこれらの環において、任意の水素は、ハロゲン、−CN、−CF、または炭素1から5のアルキルで置き換えられてもよい。好ましいハロゲンはフッ素である。Qは下記に示される2価の基のいずれかである。
Figure 0004617837
これらの基において、Meはメチルであり、Y、Y、Y、およびYは炭素数1から10のアルキル、炭素1から10のアルコキシ、炭素1から10のフルオロアルキル、水素、またはフッ素である。
好ましいA1、A2、A3、またはA4は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素が炭素数1から5のアルキルで置き換えられた1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素が炭素数1から5のフルオロアルキルで置き換えられた1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、6−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトロヒドロナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイルなどである。1,4−シクロヘキシレンおよび1,3−ジオキサン−2,5−ジイルはシスよりもトランスの方が好ましい。
大きな光学異方性を有する化合物(1)および化合物(1’)において、好ましいA1、A2、A3、またはA4は、水素がハロゲン、炭素数1から5のアルキル、または炭素数1から5のフルオロアルキルで置き換えられてもよい1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、およびフルオレン−2,7−ジイルである。小さな光学異方性を有する化合物(1)および化合物(1’)において、好ましいA1、A2、A3、またはA4は、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロへキセニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルなどである。
より好ましいA1、A2、A3、またはA4は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキセニレン、フルオレン−2,7−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、2,5−ピリジニレン、3,6−ピリダジニレン、任意の水素がハロゲン、−CHまたは−CFで置き換えられた1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、−CHまたは−CFで置き換えられたフルオレン−2,7−ジイルである
特に好ましいA1、A2、A3、またはA4は、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2−メチル−1,4−フェニレン、2,3−ビストリフルオロメチル−1,4−フェニレン、フルオレン−2,7−ジイルなどである。
化合物(1)または化合物(1’)が光学活性を有するためには、A1、A2、A3、またはA4が、下記に示す2価の基のいずれかであってもよい。
Figure 0004617837
式(1)および式(1’)におけるZ、Z、Z、およびZは独立して、単結合または炭素数1から20のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH2−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−C≡C−、または−CF=CF−で置き換えられてもよい。このアルキレンにおいて任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。好ましいZ、Z、Z、またはZは、炭素数が1から10のアルキレンである。より好ましくは、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンである。好ましいZ1、Z2、ZまたはZは、単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−C≡C−COO−、−OCO−C≡C−、−CH=CH−(CH22−、−(CH22−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−HC=CH−、−CH=CH−C≡C−、−OCF−、−CFO−、炭素数1から20のアルキレンなどである。このアルキレンにおいて好ましい炭素数は1から10であり、特に好ましくは3から10である。Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられたアルキレンである。
より好ましいZ1、Z2、Z、またはZは、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF=CF−、−CFO−、−OCF−、または式(Z−1)から式(Z−14)である。Z1、Z2、Z、およびZのうち少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられた式(Z−1)から式(Z−14)である。より小さな粘性を有する化合物は、Z1、Z2、Z、およびZが独立して単結合、−(CH22−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF−、または−CFO−であることが好ましい。これらの結合基において、二重結合はシスよりもトランスの方が好ましい。
Figure 0004617837
式(Z−1)から式(Z−14)で表される基において、r、sおよびtは1から6の整数であり、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられ、uは1から10の整数である。
式(1)および式(1’)において、m、nおよびqは独立して、0、1または2である。
本明細書ではQを1つの環として数える。m、nおよびqの合計が0の時、化合物(1)および化合物(1’)は1つの環を有する化合物であるが、液晶相の温度範囲の点から、この環は2つ以上の五員環または六員環からなる縮合環であることが望ましい。m、nおよびqの合計が1の時、化合物(1)および化合物(1’)は2つの環を有する化合物である。この合計が2および3の時は、化合物(1)および化合物(1’)はそれぞれ3つの環を有する化合物および4つの環を有する化合物である。液晶相の温度範囲を低温側に設定したいときは2つの環を有する化合物を選択すればよい。液晶相の温度範囲を比較的高温側に設定したいときには、3つの環を有する化合物または4つの環を有する化合物を選択すればよい。液晶相温の温度範囲をより高温側に設定したいときは、m、nおよびqの合計が4、5または6である化合物を選択すればよい。
化合物(1)および化合物(1’)は1つから7つのA〜Aを有するが、好ましくは2つから5つの環構造を有し、(1−A)から(1’−D)の式に示される。
Figure 0004617837
式(1−A)から(1’−D)において、Z、Z、Z、およびZの少なくとも1つは、−(CF−を有し、uは1から20であるが、好ましくは1から10である。
化合物(1)および化合物(1’)は、物理的および化学的な高い安定性、重合の高い反応性、液晶相の広い温度範囲、適切な誘電異方性、適切な光学異方性、大きならせんねじれ力、良好な混和性などを有する。化合物(1)および化合物(1’)を構成する環、結合基または側鎖を適切に選択することによって、高い誘電率異方性、低い誘電率異方性、高い光学異方性、低い光学異方性、低い粘性などの物性値を調整することができる。また、化合物(1)の構造を適切に選択することによって、透明性、機械的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性などに関する最適な物性を有する重合体を製造することができる。
化合物(1)は重合性基を分子の片末端に有する単官能性である。化合物(1’)は重合性基を分子の両末端に有する二官能性である。これらの二官能性化合物は単官能性化合物に比べて、より高い重合性を示す。すなわち、二官能性化合物は重合速度がより速く、より短時間で重合が完了し、重合度のより大きな重合体を得ることができる。得られた重合体は、より高い耐熱性、より低い透水性、より低い吸水性、より低いガス透過性、より高い硬度、より高い機械的強度などの特徴を有する。
本発明の重合体の用途は、位相差膜(phase-contrast film)、偏光素子(polarizing element)、円偏光素子(circularly polarized light element)、楕円偏光素子(elliptically polarized light element)、反射防止膜(coating film)、選択反射膜(selective reflection film)、色補償膜(color conpensator)、視野角補償膜(viewing angle compensator)、液晶配向膜(liquid crystalline alignment film)などである。
本発明における重合体の応用用途には以下のようなものがある。
重合体は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂である。接着剤、合成高分子、化粧品、装飾品、非線形光学材料、情報記憶材料などには熱可塑性樹脂を用いる。この熱可塑性樹脂は重合度を低く抑えた線状の高分子であり、単官能性化合物を主体とする本件の液晶組成物を重合することにより、重合度を低く抑えた重合体として得られる。これらの重量平均分子量は500から1000000であり、好ましくは1000から500000、より好ましくは5000から100000である。
液晶表示素子の構成要素である位相差板、偏光素子、液晶配向膜、反射防止膜、選択反射膜、視野角補償膜などには熱硬化性樹脂を用いる。この熱硬化性樹脂は三次元の網目構造の高分子であり、二官能性化合物を主体とする本件の液晶組成物を重合することにより、重合度の高い重合体として得られる。これらの重合体は重合が進むと溶媒に溶けにくくなり、硬度が高くなる。これらの重合体の分子量は測定が困難で、規定するのが難しいが、無限大に近く大きいことが好ましい。
式(1)または式(1’)において、分子両末端の基RまたはZ−Pを除いた部分構造、すなわち下記に示される部分構造は、化合物(1)における液晶相の温度範囲、誘電率異方性、光学異方性、粘性などの液晶としての物性値に大きく寄与する。
Figure 0004617837
この部分構造は、式(1−1)〜(1−73)で示す好ましい式に具体化することができる。式(1−1)〜(1−73)において、A、A、A、およびAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキセニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、およびフルオレン−2,7−ジイルであるが、それぞれ任意の水素が置き換えられた下記の右式で表される基などでもよい。
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
式(1−1)から式(1−73)のうちで、液晶としての物性値に大きく寄与する部分構造としては、式(1−1)から式(1−70)がより好ましく、式(1−1)から式(1−33)がさらに好ましい。
式(1)または式(1’)において、特に好ましい化合物の例として、式(1−74)から式(1−90)を示す。
Figure 0004617837
Figure 0004617837
上記の式(1−74)から式(1−90)において、R11は水素、フッ素、塩素、−CN、−CF、−CFH、−OCF、−OCFH、炭素数1から10の直鎖アルキル、炭素数1から10の直鎖アルコキシ、炭素数2から10の直鎖アルコキシアルキル、または炭素数2から10の直鎖アルケニルであり;A11、A21、A31、およびA41は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−フェニレン、少なくとも1つの水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、または少なくとも1つの水素がフッ素、CH、CFで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Z11、Z21、Z31、およびZ41は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CF=CF−、−CFO−、−OCF−または式(Z−1)から式(Z−14)であり、r、sおよびtは1から6の整数であり、Z11、Z21、Z31またはZ41の少なくとも1つは式(Z−1)から式(Z−14)であり、さらにZ11、Z21、Z31またはZ41の少なくとも1つは、任意の−CH−が−(CF−で置き換えられ、そしてuは1から10の整数であり;m、nおよびqは独立して、0、1または2であり、これらの合計は1から5であり;そしてgは1から6の整数である。
Figure 0004617837
式(1−74)から式(1−90)において、好ましいA1、A2、A3、またはA4は、前述のように1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、および任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである。
化合物(1)および化合物(1’)の物性は次のとおりである。2つの環構造と3つの環構造を有する化合物は低い粘性を有する。3つ以上の環構造を有する化合物は高い透明点(液晶相−等方性液体の相転移温度)を有する。化合物(1)および化合物(1’)は3環以上の化合物であっても、溶媒に溶解した場合、濡れ性が良好なので、組成物の調製、基板上への塗布および薄膜化において有利である。3つ以上の環構造を有する化合物(1)および化合物(1’)は液晶相の非常に広い温度範囲を示す。特に、高温の温度範囲に液晶相を有するので、2つの環構造を有する化合物と混合することで低温まで温度範囲が拡がり、液晶相のより広い温度範囲を有する液晶組成物を調製できる。
少なくとも2つのシクロヘキサン環を有する化合物は、高い透明点、小さな光学異方性および低い粘性を有する。少なくとも1つのベンゼン環を有する化合物は、比較的大きな光学異方性と大きな液晶配向秩序度(オーダー・パラメーター)を有する。少なくとも2つのベンゼン環を有する化合物は、特に大きな光学異方性、液晶相の広い温度範囲および高い化学的安定性を有する。
1,4−フェニレンに結合したRが−F、−CN、−CF、−OCF、または−OCFHであり、Rの一方のオルト位、または両方のオルト位がフッ素である化合物は、化学的に安定であり、誘電率異方性が特に大きい。Rがアルキルまたはアルコキシであり、A1、A2、A3、およびA4の少なくとも1つが、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレンである化合物は化学的に安定であり、誘電率異方性は負である。
、ZおよびZの全てが単結合である化合物は比較的高い透明点を有する。二重結合を有する化合物は液晶相の広い温度範囲を有する。三重結合を有する化合物は特に大きな光学異方性を有する。
これらのことから環、側鎖および結合基を適当に選択することにより、課題の物性を有する化合物を得ることができる。化合物(1)または化合物(1’)を構成する原子がその同位体であっても同様の特性を示すので好ましく用いることができる。化合物(1)および化合物(1’)は、Houben Wyle Methoden der Organischen Chemie、Organic Reactions、Organic Synthesesなどに記載された有機化学における合成方法を駆使することにより製造できる。
アクリロイル基を有する化合物は例えば次の方法で構築できる。触媒量のp−トルエンスルホン酸などの鉱酸、ヒドロキノンなどの重合禁止剤の存在下(3)に、アクリル酸を作用することで化合物(1−a)を製造できる。ヒドロキノンなどの重合禁止剤およびリパーゼなどの酵素の存在下(3)に、アクリル酸ビニルを作用することにより化合物(1)を製造することができる。
Figure 0004617837
ヒドロキノンなどの重合禁止剤およびリパーゼなどの酵素の存在下(3)に、アクリル酸ビニルを作用することにより化合物(1)を製造することもできる。
Figure 0004617837
ビニルケトン化合物は例えば次の方法で構築できる。(4)にグリニャール試薬などの有機金属試薬を作用してアルコールを合成した後、ジョーンズ酸化などでアルコールを酸化することで化合物(1−b)を製造できる。
Figure 0004617837
ビニルエーテル化合物は例えば次の方法で構築できる。触媒量のパラジウム存在下、(3)にn−ブチルビニルエーテルを作用させることで化合物(1−c)を製造できる。
Figure 0004617837
マレイミド化合物は例えば次の方法で構築できる。マレイミドの二重結合部をディールス−アルダー反応などにより保護した化合物、アゾジカルボン酸ジエチル、トリフェニルホスフィンを(3)に作用させ、逆ディールス−アルダー反応により脱保護をすることで化合物(1−d)を製造できる。
Figure 0004617837
エポキシ化合物は例えば次の方法で構築できる。(5)をメタクロロ過安息香酸などの過酸化物により酸化することで化合物(1−e)を製造できる。
Figure 0004617837
オキセタン化合物は例えば次の方法で構築できる。(6)を3−アルキル−3−オキセタンメタノールとのエーテル化により化合物(1−f)を製造できる。

Figure 0004617837






以 上
化合物(1)および化合物(1’)の主骨格(液晶残基)は次に示す方法で、またはそれらを適切に組み合わせることで構築できる。即ち、結合基Z、Z、Z、またはZを生成する方法の一例に関して、最初にスキームを示し、次にスキームの製造方法を説明する。このスキームにおいて、MSGまたはMSGは任意の環を有する1価および2価の有機基である。スキームで用いた複数のMSG(またはMSG)は、同一であってもよいし、異なってもよい。化合物(1A)から(1L)は化合物(1)に相当する。
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837

Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
(I)単結合の生成
ホウ酸誘導体(5)と公知の方法で合成されるハライド(6)とを、炭酸塩水溶液とテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させて化合物(1A)を合成する。この化合物(1A)は、公知の方法で合成される化合物(7)にn−ブチルリチウムを、次いで塩化亜鉛を反応させ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で化合物(6)を反応させることによっても合成される。ホウ酸誘導体(5)は化合物(7)をグリニヤール試薬またはリチウム試薬に誘導し、トリアルキルホウ酸エステルを作用することで製造できる。
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(7)にn−ブチルリチウムを、続いて二酸化炭素を反応させてカルボン酸(8)を得る。化合物(8)と、公知の方法で合成されるフェノール(9)とをDDC(1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド)とDMAP(4−ジメチルアミノピリジン)の存在下で脱水させて−COO−を有する化合物(1B)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成できる。
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1B)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(10)を得る。化合物(10)をフッ化水素ピリジン錯体とNBS(N−ブロモスクシンイミド)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1C)を合成する。
M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827.を参照。化合物(1C)は化合物(10)を(ジエチルアミノ)サルファ トリフルオリドでフッ素化しても合成される。William H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768.を参照。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成できる。
(IV)−CH=CH−の生成
化合物(6)をn−ブチルリチウムで処理した後、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)などのホルムアミドと反応させてアルデヒド(11)を得る。公知の方法で合成されるホスホニウム塩(12)をカリウムt−ブトキシドのような塩基で処理して発生させたリンイリドを、アルデヒド(11)に反応させて化合物(1D)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、必要に応じて公知の方法によりシス体をトランス体に異性化する。
(V)−(CH−の生成
化合物(1D)をパラジウム炭素のような触媒の存在下で水素化することにより、化合物(1E)を合成する。
(VI)−(CH−の生成
ホスホニウム塩(12)の代わりにホスホニウム塩(13)を用い、項(IV)の方法に従って−(CH−CH=CH−を有する化合物を得る。これを接触水素化して化合物(1F)を合成する。
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(7)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを反応させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(14)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(14)を化合物(6)と反応させて、化合物(1G)を合成する。
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(7)をn−ブチルリチウムで処理したあと、テトラフルオロエチレンを反応させて化合物(15)を得る。化合物(15)をn−ブチルリチウムで処理したあと化合物(6)と反応させて化合物(1H)を合成する。
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(11)を水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤で還元して化合物(16)を得る。これを臭化水素酸などでハロゲン化して化合物(17)を得る。炭酸カリウムなどの塩基存在下で、化合物(17)を化合物(9)と反応させて化合物(1J)を合成する。
(X)−(CH23O−または−O(CH23−の生成
化合物(11)の代わりに化合物(18)を用いて、項(IX)の方法に従って化合物(1K)を合成する。
(XI)−(CF22−の生成
J. Am. Chem. Soc., 2001, 123, 5414.に記載された方法に従い、ジケトン(21)をフッ化水素触媒の存在下、四フッ化硫黄でフッ素化して−(CF22−を有する化合物(1L)を得る。
次に本発明の液晶組成物について説明する。この組成物は化合物(1)または化合物(1’)を少なくとも1つ含有する。化合物(1)または化合物(1’)は、Pが基(2)から基(5)であり、組成物は化合物(1)および化合物(1’)とからなる群から選択することができる。即ち、複数の化合物(1)を含む液晶組成物の場合には、片方の末端に重合性官能基を有する化合物のみを用いることができる。そして、両端に重合性官能基を有する化合物のみを用いることもできる。さらに、片方の末端に重合性官能基を有する化合物と、両端に重合性官能基を有する化合物とを組み合わせて用いることもできる。その他の成分の例は、液晶化合物データベース、LiqCryst(登録商標)(LCI・Publisher・GmbH(Hamburg,Germany))などに記載された液晶性化合物、特開平8−3111号公報などに記載された重合性を有する化合物である。その他の成分の含有量は、組成物がその液晶性を損なわない程度が好ましい。組成物の成分を構成する原子がその同位体を天然存在比より多く含んでいても、同様の特性を示すので好ましい。
液晶組成物は光学活性化合物や二色性色素などを含有してもよい。光学活性化合物を含有する組成物は螺旋構造を示すので、これを重合することで螺旋構造を有する位相差板を製造できる。螺旋のピッチが光の波長の1/2程度〜同程度であれば、その波長を持つ光をブラッグの法則に従い選択的に反射することができる。これは、例えば、円偏光分離機能素子として使用できる。光学活性化合物は螺旋構造を誘起できれば重合性であっても非重合性であっても構わない。螺旋の向きは光学活性化合物の立体配置に依存する。光学活性化合物の立体配置を適時選択することで所望の螺旋方向を誘起できる。そして、光学活性である化合物(1)を用いることによっても、この課題を達成することができる。液晶組成物の成分である化合物(1)のすべてが光学活性化合物であってもよいし、その一部が光学活性化合物であってもよい。本発明の液晶組成物は光学活性である化合物として、光学活性である化合物(1)と化合物(1)とは異なるその他の光学活性化合物とを含有してもよいし、化合物(1)とは異なるその他の光学活性化合物のみを含有してもよい。光学活性である化合物(1)の具体例については後述する。化合物(1)とは異なるその他の光学活性化合物のうち、非重合性を有する光学活性化合物としては(OP−1)〜(OP−12)が、重合性を有する光学活性化合物としては(OP−13)〜(OP−19)が好適である。
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837
本発明の重合体は、化合物(1)および化合物(1’)の1つを重合させて得られる単独重合体、化合物(1)および化合物(1’)の少なくとも2つを重合させて得られる共重合体、および重合性組成物を重合させて得られる共重合体である。これらのどの重合体も、化合物(1)および化合物(1’)が有する重合性官能基に由来する構造単位を有する。すなわち、式(2)から式(5)の少なくとも1つに由来する構成単位を有する。そして、化合物(1)および化合物(1’)の重合性官能基が共役二重結合である場合には、主鎖中に二重結合を有する重合体が得られる。この主鎖中の二重結合は、水素添加反応によって飽和結合に変換させることができる。本発明の重合体には、この水素添加された重合体も好ましく含まれる。下記は、本発明の重合体に含まれる好ましい構成単位である。

Figure 0004617837
これらの構成単位中のRおよびRの意味は、式(P−2)〜式(P−5)におけるそれらと同じである。ここで式(P−4−2)の構成単位は式(P−4−1)の構成単位を水素添加することにより得られる。同様に、式(P−4−4)の構成単位は式(P−4−3)の構成単位を水素添加することにより得られる。
本発明の重合体は、化合物(1)および化合物(1’)の1つ、化合物(1)および化合物(1’)の少なくとも2つ、または重合性の液晶組成物に、必要に応じて触媒や溶媒を加えて重合させることによって得られる。利用できる重合法は、ラジカル重合法、アニオン重合法、カチオン重合法、配位重合法などである。共重合体は、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれであってもよい。
化合物(1)および化合物(1’)同士を共重合してもいい。化合物(1)または化合物(1’)以外の重合性化合物との共重合もよい。化合物(1)または化合物(1’)以外の重合性化合物は、重合性であることを必須条件として選択される。重合性化合物は、皮膜形成性および機械的強度等を低下させなければ液晶性であっても、液晶性でなくてもよい。例えば、(メタ)アクリレート誘導体、ビニル誘導体、スチレン誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体などの重合性化合物が好ましい。
好ましい非液晶性の化合物は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブチル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、スチレン、o−、m−またはp−クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルモノビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、およびシクロヘキサンジメタノールメチルビニルエーテル、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロペンである。
好ましい多官能アクリレートは、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエチレンオキサイド付加トリアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、トリスアクリロキシエチルフォスフェート、ビスフェノールA エチレンオキサイド付加ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルジアクリレート(大阪有機化学株式会社製、商品名:ビスコート700)、ポリエチレングリコールジアクリレートなどである。
液晶相の温度範囲を制御する課題で液晶性の化合物を用いてもよい。より好ましい重合性の液晶性化合物を示す。
Figure 0004617837
Figure 0004617837
Figure 0004617837

Figure 0004617837
これらの式において、Wは水素、フッ素、塩素、または−CHであり、Yは1から20の整数である。
重合体を製造するには、用途によって重合法を選択することが好ましい。例えば、位相差フィルムや偏光素子などの光学異方性膜を製造するには、液晶状態を保持したまま重合させるので、紫外線または電子線等のエネルギーを照射する方法が好ましい。重合体が液晶性を示す場合には、重合体を薄膜に成形しても同様な用途に活用できる。このような光学異方性重合体は例えば特開平7−294735号公報、特開2000−131684公報、特開2001−55573公報、特開2001−222009公報、特開2002−69107公報、WO01/20392A1公報等に記載の方法で製造できる。
熱重合や光重合によって得られた重合体は、各種の保護膜、液晶配向膜、視野角補償膜などに利用できる。偏光させた紫外線は重合性分子を偏光の方向に揃えて重合させるので、ラビングを必要としない配向膜などへの応用も可能である。配向薄膜はスピンコート法、ラングミュアー・ブロージェット法、印刷法などを用いて形成できる。得られる薄膜の膜厚は、液晶の配向制御などの点で1〜100nmが好ましい。
化合物(1)および化合物(1’)は光での重合性が極めて高く、そのままの状態で光重合により重合体を製造できるが、反応時間を短縮するために開始剤を使用できる。光によるラジカル重合の好ましい開始剤の例は、具体的な商品名で、チバ・スペシャリティー・ケミカル(株)のダロキュアーシリーズから1173および4265、イルガキュアーシリーズから184、369、500、651、784、819、907、1300、1700、1800、1850および2959などがあるが、公知のいずれのものも使用できる。
光ラジカル重合開始剤のその他の例は、4−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(4−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物などであるが、公知のいずれのものも使用できる。
光カチオン重合開始剤の例は、具体的な商品名で、UCC(株)のサイラキューアーUVI−6990および6974、旭電化(株)のアデカオプトマーSP−150、152、170および172、ローディア(株)のPhotoinitiator 2074、チバ・スペシャリティー(株)のイルガキュアー250、みどり化学(株)のDTS−102などであるが、公知のいずれのものも使用できる。
熱によるラジカル重合の好ましい開始剤は、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシジイソブチレート、過酸化ラウロイル、2,2´−アゾビスイソ酪酸ジメチル、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどである。重合は一般的に0〜150℃の反応温度で、1〜100時間で行う。
本発明の成形体は、本発明の組成物を基板上に塗布して塗膜を形成させ、その組成物が液晶状態で形成するネマチック配向を光の照射により固定化することで製造できる。基板は、例えば、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエステル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートなどである。具体的な商品名ではJSR(株)の「アートン」、日本ゼオン(株)の「ゼオネックス」および「ゼオノア」、三井化学(株)の「アペル」などである。基板は一軸延伸フィルムでも、二軸延伸フィルムであってもよい。基板は、事前に鹸化処理、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理をしてもよい。
本発明の組成物を溶媒に溶かして塗布することもできる。溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、ブチルセルソルブなどを単独溶媒あるいは複数の混合溶媒として用いることができる。
配向膜、反射防止膜、視野角補償膜などの製造を光重合によって行う場合には、前述の組成物の溶液を基板上にスピンコート法で塗布し、溶媒を除去したのち光を照射して重合させてもよい。
使用中の取り扱いを容易にするため、あるいは保存中の重合を防止するために、本発明の組成物に安定剤を添加してもよい。公知の安定剤のいずれも使用できるが、例えば、4−エトキシフェノール、ハイドロキノン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)などである。
単離した重合体を成形するには、溶媒に溶解してから用いるとよい。好ましい溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、テトラヒドロフラン、クロロホルム、1,4−ジオキサン、ビス(メトキシエチル)エーテル、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸エチル、およびヘキサフルオロ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテートである。しかし、溶媒はこれらに制限されることはなく、アセトン、ベンゼン、トルエン、ヘプタン、塩化メチレンなど一般的な有機溶媒との混合物であってもよい。塗布に際し均一な膜厚を得る方法としては、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコード法、デップコート法、スプレーコート法またはメニスカスコート法等を挙げることができる。光学異方性体の厚さは、所望する位相差値や光学異方性体の複屈折率により一様でないが、好ましくは0.05〜50μm、より好ましくは0.1〜20μm、さらに好ましくは0.5〜10μm程度である。光学異方性体はヘイズ値が1.5%以下、透過率で80%以上であることが好ましく、より好ましくはヘイズ値が1.0%以下、透過率で85%以上である。該透過率は可視光領域でこれらの条件を満たすことが好ましい。
本発明の重合体は、前記のような構造単位を有する重合体であるため、光学的異方性を有するので、単独で位相差フィルムに使用できる。この重合体を他の位相差フィルムと組み合わせることにより、偏光板、円偏光板、楕円偏光板、反射防止膜、色補償板、視野角補償板などに利用できる。
化合物(1)および化合物(1’)は、強誘電性液晶及び反強誘電性液晶と混合して使用することにより、化合物(1)または化合物(1’)の重合体によって安定化された強誘電性液晶表示素子または反強誘電性液晶表示素子を形成することができる。表示素子自体の具体的な構築方法は文献等で公知である(J. of Photopoly. Sci. Technol., 2000, 13(2), 295-300、Jpn. J. Appl. Phys.,1997, 36, 1517-1519)。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されない。化合物の構造は核磁気共鳴(NMR)スペクトル、質量(MS)スペクトル、赤外吸収(IR)スペクトルなどで確認した。相転移温度の単位は℃であり、Cは結晶を、Nはネマチック相を、Iは等方性液体相を示す。括弧内はモノトロピックの液晶相を示す。相転移温度はDSCおよび偏光顕微鏡を用いて観察した。
重量平均分子量と数平均分子量の測定には、島津製作所製の島津LC−9A型ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)、昭和電工製のカラムShodex GF−7M HQ(展開溶媒はDMFまたはTHF、標準物質は分子量既知のポリスチレン)を用いた。鉛筆硬度はJIS規格「JIS−K−5400 8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。
なお以下では、容量の単位であるリットルは、記号Lで表記する。
化合物(1−9−1)の製造
Figure 0004617837
下記の経路により化合物(1−9−1)を製造した。
Figure 0004617837
化合物(b)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下ジクロロメタン(250mL)に化合物(a)(25.0g;54.1mmol)とPPTS(ピリジニウム−p−トルエンスルホネート)(1.39 g;5.53mmol)を溶解し、氷冷下DHP(3,4−ジヒドロ−2H−ピラン)(4.55g;54.1mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液を滴下し、室温にて15時間撹拌した。反応溶液の溶媒を減圧下蒸留後、残渣にジエチルエーテルを加え、不溶物をろ別した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下蒸留後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=7/3)し化合物(b)(10.1g)を得た。
化合物(d)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、ジクロロメタン(400 mL)に化合物化合物(b)(10.1g;18.5 mmol)、化合物(c)(7.15g;20.4mmol)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)(4.62g;22.4mmol)、DMAP(4−ジメチルアミノピリジン)(2.80g;22.9mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。不溶物をろ別し、ろ液を順次希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を分取薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=8/2)で精製したところ、化合物(d)(13.9g)を得た。
化合物(e)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、エタノール(500mL)に化合物(d)(13.9g;15.8mmol)とPPTS(0.39g;1.55mmol)を加え、50℃で12時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をエタノールより再結晶し化合物(e)(10.3 g)を得た。
化合物(1−9−1)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、化合物(e)(5.24g;6.60mmol)をn−ブチルビニルエーテル/クロロホルム=5/1の混合溶媒200mLに加え、パラジウムを0.21g添加し60 ℃で16時間撹拌した。反応溶液に水を加えクロロホルムで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=9/1)で精製した後、エタノールより再結晶したところ、化合物(1−9−1)(3.81g)を得た。
化合物(1−28−7)の製造
Figure 0004617837
下記の経路により化合物(1−28−7)を製造した。
Figure 0004617837
化合物(b)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下ジクロロメタン(300mL)に化合物(a)(20.0g;146 mmol)とPPTS(ピリジニウム−p−トルエンスルホネート)(3.68g;15mmol)を溶解し、氷冷下DHP(3,4−ジヒドロ−2H−ピラン)(20.2g;240mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液を滴下し、室温にて15時間撹拌した。反応溶液をジクロロメタンで抽出し、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下蒸留後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン/酢酸エチル=7/3)し化合物(b)(31.0g)を得た。
化合物(c)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、ジメチルホルムアミド(DMF)(200mL)に55%水素化ナトリウム(2.08g;47.0mmol)を添加し撹拌した。4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸エチル(10.5g;43.3mmol)のDMF(20mL)溶液を滴下し、次いで化合物(b)(8.25g;37.4mmol)を加え60℃で15時間撹拌した。反応溶液に水、希塩酸を加え、トルエンで抽出し、有機層を飽和食塩水、水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=8/2)で精製して、化合物(c)(14.5g)を得た。
化合物(d)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、エタノール(500mL)に化合物(c)(14.5g;34.0mmol)と水酸化ナトリウム(2.23g)飽和水溶液を加え、3時間加熱還流した。室温に戻し反応溶液に水を加え、希塩酸で酸性にした(pH5)。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して化合物(d)(13.2g)を得た。
化合物(e)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、ジクロロメタン(200mL)に化合物(d)(4.97g;12.5mmol)、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール(1.47 g;5.61mmol)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)(2.56 g;12.4mmol)、DMAP(4−ジメチルアミノピリジン)(1.55g;12.7mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。不溶物をろ別し、ろ液を順次希塩酸、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を分取薄層クロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/酢酸エチル=8/2)で精製したところ、化合物(e)(5.56 g)を得た。
化合物(f)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、エタノール(150mL)に化合物(e)(5.56g;5.43mmol)とPPTS(0.14g;0.56mmol)を加え、50 ℃で15時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をエタノールより再結晶し化合物(f)(2.47g)を得た。
化合物(1−28−7)の製造
Figure 0004617837
窒素雰囲気下、化合物(f)(2.47g;2.89mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液にアクリル酸ビニル(2.08g;21.2mmol)とリパーゼPS(登録商標)(4g)を加え、50 ℃で30時間撹拌した。リパーゼをろ別し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノールより再結晶し化合物(1−28−7)(2.23g)を得た。相転移温度:C 102 I。
実施例1、2の方法に準じて、以下の化合物の例は以下の化合物である。
Figure 0004617837
Figure 0004617837

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実施例1、2の方法に準じて合成される光学活性化合物の例は以下の化合物である。
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化合物(1−3−3)12重量部、化合物(1−28−7)10重量部、ジ−(4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン5重量部、化合物(OP−15)35重量部、1,4−ビス(4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ)ベンゼン35重量部からなる重合性組成物に光重合開始剤イルガキュアー907(チバスペシャリティー・ケミカルズ製)3重量部を添加した。この光重合開始剤を含む重合性組成物をシクロペンタノン200重量部中に溶解し、約33重量%濃度の溶液を調製した。この溶液をウエット膜厚として約12μmが得られるバーコーターを用いてラビング配向処理を施したポリイミド配向膜付きガラス基板に塗布した。これを70 ℃に加熱したホットプレート上に120秒間置き、溶媒乾燥と液晶配向を行った。さらに、ホットプレートで70 ℃に加熱した状態で、250Wの超高圧水銀灯を用いて、30mW/cm(中心波長365nm)の強度の光を20秒間照射して窒素雰囲気中にて硬化させた。その結果、緑色の選択反射を呈する光学薄膜を得た。
実施例1で製造した化合物(1−9−1)17重量部、4−(トランス−4−プロピルシクロヘキシル)シアノベンゼン重量20重量部、4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)シアノベンゼン20重量部、4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)シアノベンゼン20重量部、および4'−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)シアノビフェニル20重量部からなる重合性組成物に光重合開始剤イルガキュアー907(チバスペシャリティー・ケミカルズ製)3重量部を添加した。この光重合開始剤を含む重合性組成物をシクロペンタノン200重量部中に溶解し、約33重量%濃度の溶液を調製した。この溶液をウエット膜厚として約12μmが得られるバーコーターを用いてラビング配向処理を施したポリイミド配向膜付きガラス基板に塗布した。これを70 ℃に加熱したホットプレート上に120秒間置き、溶媒乾燥と液晶配向を行った。さらに、室温にて250W/cmの超高圧水銀灯を用いて、30 mW/cm(中心波長365nm)の強度の光を20秒間照射して窒素雰囲気中にて硬化させた。こうして得られた光学薄膜を偏光顕微鏡にて観察したところ配向欠陥のない均一な液晶配向が得られていることを確認した。ベレックコンペンセーターを用いてレタデーションを求めたところ、60nmの値を得た。さらにこの光学薄膜をクロスニコルの偏光子に、ラビング方向と偏光子の吸収軸のなす角度が45°となるように挟んでバックライト上にて光の透過の様子を観察した。ラビング方向に傾斜しながら光の透過の様子を観察したところ正面を中心に左右で非対称の変化であることが確認された。これはこの光学薄膜における液晶骨格の配向ベクトルがガラス基板に対して傾いていることを示唆するものである。
実施例2で製造した化合物(1−28−7)(10mg)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル(0.1mg)、およびベンゼン(100μL)をガラスのアンプル入れた。これを−60 ℃に冷却して、真空ポンプで十分脱気した後に封管した。このアンプルを110℃で24時間加熱した。得られた反応混合物を、メタノール(15mL)から3回再沈殿して重合体(7.5mg)を得た。GPCで測定した重量平均分子量(M)は31,000であった。多分散度(Mw/Mn)は2.11であった。重合体(1.261mg)を純水(1mL)に浸し10日間50℃で放置した。重合体を取り出しよく乾燥し重量を測定したところ1.265mgであった。本重合体の吸水率が低いことがわかる。
実施例5で製造した重合体5重量部をNMP(N−メチルピロリドン)100重量部に溶解した。この溶液を予め十分に洗浄した2枚のガラス基板にスピンコーターを用いてそれぞれ塗布した。これらのガラス基板を200℃で3時間加熱し、溶媒を除去することでガラス基板上に重合体の薄膜を作成した。これらのガラス基板上に形成された重合体の薄膜の表面をラビング布の装着されたローラーで一方向に擦りラビング処理を施した。この2枚のガラス基板を重合体の薄膜が対面する向きで、厚み10μmスペーサーを挟んでラビング方向が同一になるように貼り合せ、セルを作成した。このセルにメルク社製の液晶組成物ZLI−1132を室温で注入した。液晶セル中の液晶組成物は均一なホモジニアス配向を示した。

Claims (14)

  1. 式(1)表される化合物。

    Figure 0004617837

    式(1)おいて、R1は炭素数1からのアルキルまたは−CNあり、式(3)で表される基

    Figure 0004617837

    であり、式(3)において、R 、R およびR は水素であり、hおよびjは独立して、0または1であり、kは0であり;A、A よびAは独立して、1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンあり および 単結合あり、 は任意の1つの−CH −が−(CF −で置き換えられた炭素数3から4のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH 2 −は−O−、−COO−または−OCO−で置き換えられてもよく、そしてuはから10の整数であり;そしてmおよび独立して、0または1であり、qは0である。
  2. 請求項1記載の化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  3. 少なくとも1つの光学活性化合物を含有する請求項に記載の液晶組成物。
  4. 請求項1に記載の式(1)おいて、P 式(P−3)ある式(1)表される、少なくとも1つの構成単位を有し、請求項1記載の化合物を重合させることによって得られる重合体。

    Figure 0004617837

    式(P−)において、R、RおよびR 水素ありhおよびjは独立して、0または1でありそしてkは0ある。
  5. 請求項2または3のいずれか1項に記載の液晶組成物を重合させることによって得られる重合体。
  6. 重合体が光学活性である請求項4または5のいずれか1項に記載の重合体。
  7. 請求項4から6のいずれか1項に記載の重合体を含有する光学異方性を有する成形体。
  8. 請求項4から6のいずれか1項に記載の重合体を含有する位相差フィルム。
  9. 請求項4から6のいずれか1項に記載の重合体を含有する液晶配向膜。
  10. 請求項4から6のいずれか1項に記載の重合体を含有する反射防止フィルム。
  11. 請求項4から6のいずれか1項に記載の重合体を含有する視野角補償フィルム。
  12. 請求項4から6のいずれか1項に記載の重合体を含有する偏光素子。
  13. 請求項7から12のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体、位相差フィルム、液晶配向膜、反射防止フィルム、視野角補償フィルム、および偏光素子の少なくとも1つを含有する液晶表示素子。
  14. 請求項2または3のいずれか1項に記載の組成物を含有する液晶表示素子。
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