JP2003238492A - 液晶性ソルビン酸エステルおよびその重合体 - Google Patents

液晶性ソルビン酸エステルおよびその重合体

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JP2003238492A JP2002042919A JP2002042919A JP2003238492A JP 2003238492 A JP2003238492 A JP 2003238492A JP 2002042919 A JP2002042919 A JP 2002042919A JP 2002042919 A JP2002042919 A JP 2002042919A JP 2003238492 A JP2003238492 A JP 2003238492A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】重合性かつ液晶性のソルビン酸エステル及び機
械的強度と耐熱性に優れたその重合体を提供する。 【解決手段】式(1)の液晶性ソルビン酸エステル及び
その重合体。この式中のRはハロゲン、−CN、−C
≡C−CN、−CH=CH−CN、−CH=CF−C
N、−CH=CF、−SFまたはアルキルである。
、Zは単結合、−CHCH−、−(CH
−、−CFCF−、−CO―、―OCO―、―
CFO―、―OCF―、―CHO―、―OCH
−、−CH=CH―、―C≡C−、−(CHCF
O−または−OCF(CH−であり、Z
単結合、−O−、−COO−または−OCO−である。
〜Aは1,4−シクロへキシレン、1,4−フェ
ニレンまたは1〜4個の水素がハロゲンで置き換えられ
た1,4−フェニレンであり、m、nは0、1または2
であり、pは1〜20の整数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性でかつ液晶
性の新規な化合物とその重合体に関する。更に、その重
合体からなる薄膜の用途に関する。なお、本発明におけ
る用語「液晶性」は、単に化合物が液晶相を示すという
意味に限定されない。この用語は、それ自体は液晶相を
示さないけれども、他の液晶化合物と混合したときに液
晶組成物の成分として使用できるような化合物にも用い
られる。
【0002】
【従来の技術】近年、偏光板、位相差板などの光学異方
性体を製造するに当たって、重合性の液晶性化合物が利
用されている。この化合物は液晶状態において誘電率異
方性(Δε)、屈折率異方性(Δn)などを有するから
である。光学異方性体に必要な光学的特性は目的によっ
て異なるので、目的に合った特性を有する化合物が必要
である。この化合物は重合体に変換して成型することが
一般的である。このような目的に使用される化合物は、
前記の異方性に加えて重合に関する特性も重要である。
この特性は、重合速度、重合体の透明性、機械的強度、
塗布性などである。アクリレートは重合反応性が高く、
得られた重合体が高い透明性を有するので、このような
目的によく用いられる。アクリレートを用いた例は、特
開平7−17910号、特開平8−3111号、特開平
9−316032号などに開示されている。しかし、こ
れらの例で用いられているアクリレートは、液晶性、そ
の他の化合物との相溶性、誘電率異方性、屈折率異方
性、機械的強度、塗布性などの特性を充分に満たすとは
言い難い。
【0003】側鎖に種々の共役ジエングル−プを有する
ビフェニル化合物、例えば2,4−ヘキサジエノイルオ
キシ基を有するビフェニル化合物についても、塊状熱重
合または光重合の検討が行われている(Polymer, Vol.
36、No. 4、p 849, (1995))。この報告は、一部のソル
ビン酸エステル化合物について、主にその重合挙動を明
らかにしているが、重合体の実用上の特性や有用性等に
ついては開示していないようである。またUSP 6,106,90
8は、2,4−ヘキサジエノイルオキシ基が末端の環状
基に結合している構造の液晶性化合物を開示している
が、その重合性および重合物については開示していな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、広い
温度範囲の液晶相および他の化合物との優れた相溶性を
有し、さらに誘電率異方性、屈折率異方性、屈折率など
の必要な特性を有し、優れた重合性を有する液晶性化合
物を開発することであり、この化合物を含有する液晶組
成物を提供することである。更に、この液晶性化合物か
ら、透明性、機械的強度、塗布性などの特性に優れた重
合体を得て、それを表示素子の改善に利用することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ソルビン
酸エステル化合物について検討を進めたところ、末端に
ヒドロキシメチレン基を有する液晶性化合物のソルビン
酸エステルによって、前記の課題が解決されることを見
出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は下記
の構成を有する。 [1]式(1)で表される液晶性ソルビン酸エステル。 (式中、Rはハロゲン、−CN、−C≡C−CN、−
CH=CH−CN、−CH=CF−CN、−CH=CF
、−SF、または炭素数1〜20のアルキルであ
り、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−
S−、−CH=CH−、―C≡C−、−COO−、−O
CO−、または−CO−で置き換えられてもよく、また
このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられ
てもよく;Z およびZはそれぞれ独立して、単結
合、―CHO―、―OCH−、―CFO―、―O
CF―、−CO―、―OCO―、−CHCH
−、−CF CF−、−CH=CH―、―C≡C
−、−(CHCFO−、−OCF(CH
−、または−(CH−であり;Zは単結合、
−O−、−COO−、または−OCO−であり;A
およびAはそれぞれ独立して、1,4−シクロヘ
キシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4
−シクロヘキシレン、シクロヘキセン−1,4−ジイ
ル、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンで置き
換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジ
イル、ピリダジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,
5−ジイル、ジオキサン−2,5−ジイル、フルオレン
−2,7−ジイル、またはナフチレンであり;mおよび
nはそれぞれ独立して0、1または2であり;pは1〜
20の整数である。但し、mが0、nが1、Aおよび
が1,4−フェニレン、Zが−O−である場合に
は、Rは−CNではない。) [2]式(1)においてZが単結合である、[1]に
記載の液晶性ソルビン酸エステル。 [3]式(1)においてZが−O−である、[1]に
記載の液晶性ソルビン酸エステル。 [4][1]に記載の式(1)においてpが3〜6の整
数である、[2]に記載の液晶性ソルビン酸エステル。 [5][1]に記載の式(1)においてpが3〜6の整
数である、[3]に記載の液晶性ソルビン酸エステル。 [6][1]に記載の式(1)で表される液晶性ソルビ
ン酸エステルの少なくとも1個と、重合性でない他の液
晶性化合物を含む液晶組成物。 [7][1]に記載の式(1)で表される液晶性ソルビ
ン酸エステルの少なくとも1個を含み、これと共重合可
能な化合物を含んでもよい組成物であって、組成物全量
に対する式(1)で表される液晶性ソルビン酸エステル
の割合が1〜100モル%である重合性組成物。 [8][7]に記載の重合性組成物を重合して得られる
重合体。 [9]式(2)および式(3)のそれぞれで表される繰
り返し単位を含み、式(2)で表される繰り返し単位の
個数と式(3)で表される繰り返し単位の個数の合計に
対する、式(2)で表される繰り返し単位の個数の比率
が0〜1である、[8]に記載の重合体。 (これらの式中のR、A〜A、Z〜Z、m、
nおよびpの意味は、[1]に記載の式(1)における
場合と同じである。) [10][7]に記載の重合性組成物を重合させ、得ら
れた重合物に対して水素添加反応を行うことを特徴とす
る、[9]に記載の重合体の製造方法。 [11]重量平均分子量が400〜900,000であ
る、[9]に記載の重合体。 [12][9]に記載の重合体からなり、厚さが100
0μm以下である薄膜。 [13][12]に記載の薄膜からなる光学異方性体。 [14][12]に記載の薄膜からなる液晶配向膜。 [15]位相差板としての機能を有する、[13]に記
載の光学異方性体。 [16]偏光板としての機能を有する、[13]に記載
の光学異方性体。 [17][14]に記載の液晶配向膜、[15]に記載
の光学異方性体、および[16]に記載の光学異方性体
のうちの少なくとも1種を有する表示素子。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の液晶性ソルビン酸エステ
ルは、式(1)で表される。この式中の鎖状共役二重結
合は、トランス−トランス型の立体構造であることが好
ましい。しかしながら、これ以外の幾何異性体であって
もよい。以下の説明では、本発明の式(1)で表される
液晶性ソルビン酸エステルを、化合物(1)で表記する
ことがある。 化合物(1)は、mおよびnの値に応じて1〜5個の環
を有することができるが、2〜4環の化合物であること
が好ましい。pは1〜20の整数であるが、好ましくは
3〜6である。
【0007】Rはハロゲン、−CN、−C≡C−C
N、−CH=CH−CN、−CH=CF−CN、−CH
=CF、−SF、または炭素数1〜20のアルキル
である。このアルキル中の任意の−CH−は、−O
−、−S−、−CH=CH−、―C≡C−、−COO
−、−OCO−、または−CO−で置き換えられてもよ
い。本明細書において、化学式中の特定の基を示すのに
用いる「任意の」は、その基の位置だけでなく、個数に
ついても任意であることを示す。従って、このアルキル
中の複数の−CH−が、−O−、−S−、−CH=C
H−、―C≡C−、−COO−、−OCO−、および−
CO−から選ばれる2種以上の基で置き換えられてもよ
い。しかしながら、連続している複数の−CH−が、
これらの基で置き換えられることはない。また、このア
ルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよ
い。ハロゲンとしては、塩素およびフッ素を挙げること
ができ、フッ素が好ましい。
【0008】上記の基のうちで、Rとして好ましい基
は、直鎖アルキル、直鎖アルコキシ、直鎖のアルコキシ
アルキル、およびこれらの基の任意の水素がフッ素で置
き換えられた基である。Rの具体例の一部として、メ
チル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、メトキシ、
エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオ
キシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキ
シ、ノニルオキシ、デシルオキシ、メトキシメチル、メ
トキシエチル、およびれらの基の任意の水素がフッ素で
置き換えられた基を挙げることができる。
【0009】式(1)中のA、AおよびAはそれ
ぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン、任意の水素
がフッ素で置き換えられた1,4−シクロヘキシレン、
シクロヘキセン−1,4−ジイル、1,4−フェニレ
ン、任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フ
ェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−
2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ジオキ
サン−2,5−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、
またはナフチレンである。A〜Aの好ましい例を次
に示す。
【0010】
【0011】式(1)中のZおよびZはそれぞれ独
立して、単結合、―CHO―、―OCH−、―CF
O―、―OCF―、−CO―、―OCO―、−C
CH−、−CFCF−、−CH=CH―、―
C≡C−、−(CHCFO−、−OCF(C
−、または−(CH−である。Zは単
結合、−O−、−COO−、または−OCO−である。
およびZとしては単結合、−CO―、−OCO
−、−CFO−、−OCF−、および−C≡C−が
好ましく、Zとしては単結合および−O−が好まし
い。これらの好ましい結合基を有する化合物は、比較的
低い粘性を示す。
【0012】化合物(1)の具体例を次に示す。これら
の化合物におけるR、Z〜Zおよびpの意味は、
前記の通りである。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】化合物(1)は、以下の反応式によって製
造することができる。すなわち、末端にヒドロキシメチ
レン基を有する液晶性化合物(4)とソルビン酸とを脱
水縮合させる方法である。化合物(4)は、公知の文
献、例えばOrganic Reactions、Organic Synthese、Hou
ben-Wyle、Handbook of Liquid Crystals等に記載され
ている一般的な有機合成化学的方法を組み合わせること
により、容易に製造することができる。 この方法によって製造される化合物(1)の具体例の一
部を以下に示す。
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】化合物(1)は、主な特徴として良好な重
合性と良好な液晶性を有している。特に、液晶相の温度
範囲が広く、他の液晶性化合物との相溶性が良好であ
る。従って、化合物(1)の少なくとも1個と重合性で
ない液晶性化合物とを含有する液晶組成物は、表示素子
に用いることができる。特にネマチック液晶組成物とし
て用いることが好ましい。重合性でない液晶性化合物と
しては、それを加えた組成物が目的とする特性を示す範
囲内であれば、どのような化合物を用いてもよいし、そ
の含有割合についても制限されない。この液晶組成物
は、光学活性化合物や二色性色素などの添加物を含むこ
ともできる。本発明のもう一つの組成物は、化合物
(1)の少なくとも1個を含み、これと共重合可能な化
合物を含んでもよい重合性組成物である。この重合性組
成物に含まれる化合物(1)の割合は、組成物全量に対
して1〜100モル%である。そして、この重合性組成
物は、液晶相を示す組成物であることが好ましい。この
重合性組成物には、重合反応を行うに際し、必要に応じ
て溶媒や触媒を加えることができる。
【0028】化合物(1)と共重合可能な化合物の選択
条件は、化合物(1)との共重合によって得られる共重
合体に、皮膜形成性と機械的強度を付与することができ
ることのみであり、他に制限はない。化合物(1)と共
重合可能な化合物は、液晶性を示さない重合性化合物
と、重合性官能基を有する液晶性化合物とに分けること
ができる。以下の説明では、化合物(1)と共重合可能
な化合物のうち、液晶性を示さない重合性化合物を非液
晶性モノマーと表記し、重合性官能基を有する液晶性化
合物を他の液晶性モノマーと表記する。
【0029】非液晶性モノマーとしては、ソルビン酸誘
導体、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリ
ル酸誘導体、フマル酸誘導体、およびイタコン酸誘導体
などがある。ソルビン酸誘導体としては、ソルビン酸ナ
トリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸リチウム、
ソルビン酸1−ナフチルメチルアンモニウム、ソルビン
酸ベンジルアンモニウム、ソルビン酸ドデシルアンモニ
ウム、ソルビン酸オクタデシルアンモニウム、ソルビン
酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸プロピル、ソ
ルビン酸イソプロピル、ソルビン酸ブチル、ソルビン酸
t−ブチル、ソルビン酸ヘキシル、ソルビン酸オクチ
ル、ソルビン酸オクタデシル、ソルビン酸シクロペンチ
ル、ソルビン酸シクロヘキシル、ソルビン酸ビニル、ソ
ルビン酸アリル、およびソルビン酸プロパギルなどが好
ましい。
【0030】ビニル誘導体としては、塩化ビニル、フッ
化ビニル、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジ
メチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビ
ニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチル
ブタン酸ビニル、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブ
チル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸
ビニル、安息香酸ビニル、エチルビニルエーテル、ヒド
ロキシブチルモノビニルエーテル、t−アミルビニルエ
ーテル、シクロヘキサンジメタノールメチルビニルエー
テル、α、β−ビニルナフタレン、メチルビニルケト
ン、およびイソブチルビニルケトンなどが好ましい。ス
チレン誘導体としては、スチレン、o−クロロスチレ
ン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ク
ロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−
クロロメチルスチレン、およびα−メチルスチレンなど
が好ましい。
【0031】(メタ)アクリル酸誘導体としては、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、1,4ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロ
ピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリ
コールジアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールEO付加トリアクリレート、ペンタ
エリストールトリアクリレート、トリスアクリロイルオ
キシエチルフォスフェート、ビスフェノールA EO付
加ジアクリレート、ビスフェノールAグリジジルジアク
リレート(商品名:大阪有機化学株式会社製 ビスコー
ト700)、およびポリエチレングリコールジアクリレ
ートジメチルイタコネートなどが好ましい。
【0032】イタコン酸誘導体としては、ジエチルイタ
コネート、ジブチルイタコネート、およびジイソプロピ
ルイタコネートなどが好ましい。フマル酸誘導体として
は、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ
イソプロピル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジシクロペ
ンチル、およびフマル酸ジシクロヘキシルなどが好まし
い。この他、ブタジエンやイソプレンなどを用いること
もできる。なお、上記の(メタ)アクリル酸はアクリル
酸とメタクリル酸の両方を示す総称であり、(メタ)ア
クリレートはアクリレートとメタクリレートの総称であ
る。本発明に用いる非液晶性モノマーは、上記の例によ
って制限されない。
【0033】他の液晶性モノマーとしては、アクリル酸
誘導体およびフマル酸誘導体が特に好ましい。このよう
なアクリル酸誘導体およびフマル酸誘導体として以下の
ものを示すことができる。
【0034】本発明の重合体は、前記の重合性組成物に
必要に応じて触媒や溶剤を加えて重合させることによっ
て得られる。この重合体は、化合物(1)の重合体また
は共重合体であるため、式(2)で表される繰り返し単
位を有する。以下の説明では、式(2)で表される繰り
返し単位を繰り返し単位(2)で表記する。 (この式中のR、A〜A、Z〜Z、m、nお
よびpの意味は、前記の通りである。) また、この重合体の重量平均分子量は、400〜90
0,000であることが好ましい。
【0035】この重合体中の全繰り返し単位の個数に対
する繰り返し単位(2)の個数の割合は、原料である重
合性組成物中の化合物(1)の割合に応じて、0.01
〜1である。即ち、化合物(1)の単独重合体か、また
は化合物(1)とこれと共重合可能な化合物との共重合
体である。化合物(1)と共重合可能な化合物には、前
記のように非液晶性モノマーおよび他の液晶性モノマー
があり、これらは混合して用いてもよい。ただ、化合物
(1)と共重合可能な化合物として、非液晶性モノマー
のみを用いたり、非液晶性モノマーの割合が多い場合に
は、得られる重合体の液晶性が損なわれないように配慮
する必要がある。共重合体は、ランダム共重合体、交互
共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいず
れであってもよい。
【0036】本発明の重合性組成物を重合するときは、
用途に最適な方法を公知の方法から選択して採用するこ
とができる。例えば、位相差板、偏光板などに使用する
光学異方性体を製造するには、通常では熱重合法を用い
るが、液晶相を保持した状態で敏速に重合させることが
必要な場合には、紫外線または電子線等のエネルギーを
照射して、光ラジカル重合させてもよい。その際、重合
性組成物に光ラジカル重合開始剤、および必要に応じて
溶剤を加えて、重合原料組成物を調製する。
【0037】光ラジカル重合開始剤として、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(商品名:ダロキュアー1173)、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュアー
184)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエ
タン−1−オン(商品名:イルガキュアー651)、イ
ルガキュアー500、イルガキュアー2959、イルガ
キュアー907、イルガキュアー369、イルガキュア
ー1300、イルガキュアー819、イルガキュアー1
700、イルガキュアー1800、イルガキュアー18
50、ダロキュアー4265、イルガキュアー784、
p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)
−5−トリクロロメチル1,3,4−オキサジアゾー
ル、9−フェニルアクリジン、1−(4−イソプロピル
フェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1
−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロ
パン−1、および2,4−ジエチルキサントン/p−ジ
メチルアミノ安息香酸メチル混合物などが挙げられる。
【0038】重合反応の際に用いる溶剤としては、重合
反応を妨げず、沸点があまり高くないものであれば、ど
のような有機溶剤も使用できる。好ましい溶剤は、アニ
ソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチルイソ
ブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、シクロペンタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノ
ン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノ
ン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2,6−ジメチ
ル−4−ヘプタノン、n−ブタノール、2−ブタノー
ル、シクロヘキサノール、イソプロピルアルコール、メ
チルセルソルブ、酢酸メチルセルソルブ、酢酸エチル、
酢酸ブチル、および酢酸メチル等である。
【0039】本発明の重合体を熱重合法により製造する
場合には、前記の重合性組成物に必要に応じて溶剤とラ
ジカル重合開始剤を加え、0〜200℃の反応温度で1
〜100時間程度反応させる。溶剤としては上記の有機
溶剤を使用することができる。重合開始剤としては、過
酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネ
ート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパー
オキシジイソブチレート、ジ−t−ブチルパーオキシド
(DTBPO)、過酸化ラウロイル、2,2′−アゾビ
スイソ酪酸ジメチル(MAIB)、アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)またはアゾビスシクロヘキサンカ
ルボニトリル(ACN)等を挙げることができる。
【0040】本発明の重合体は、これを薄膜にすること
により各種の保護膜として使用することができる。ま
た、光学異方性体や液晶配向膜として使用することがで
きる。この光学異方性体は、位相差板や偏光板として使
用することができる。なお、この薄膜の厚みについては
特に制限はなく、厚みが約1000μmの膜として使用
することも可能である。液晶配向膜とする場合は、偏光
を用いることによりラビングを必要としない液晶配向膜
にすることもできる。光学異方性体は、単独で位相差板
として使用することができるし、他の位相差板と組み合
わせることにより偏光板、円偏光板、楕円偏光板、色補
償板、および視野角補償板などへの応用も可能である。
【0041】繰り返し単位(2)中の脂肪族不飽和結合
は、重合体に対して水素添加反応を行うことによって、
飽和結合に変換することができる。水素添加反応は、熱
重合法によって得られた重合体溶液に水素添加触媒を添
加し、水素雰囲気下で一定時間攪拌することで行うこと
ができる。このとき、加圧下で反応を行うことが好まし
い。水素添加触媒としては、一般的に知られている接触
型触媒が使用できるが、パラジウム炭素、酸化白金、お
よびラネ−ニッケル等が好ましい。このときの水素添加
の割合を調節することにより、前記の繰り返し単位
(2)と下記の式(3)で表される繰り返し単位とを含
む重合体が得られる。以下の説明では、式(3)で表さ
れる繰り返し単位を、繰り返し単位(3)で表記する。 (この式中のR、A〜A、Z〜Z、m、nお
よびpの意味は、前記の通りである。)
【0042】水素添加反応を完全に遂行すれば、化合物
(1)に由来する繰り返し単位のすべてが、繰り返し単
位(3)である重合体が得られる。即ち、前記の重合性
組成物から得られる本発明の重合体は、繰り返し単位
(2)の個数と繰り返し単位(3)の個数の合計に対す
る、繰り返し単位(2)の個数の比率が0〜1である重
合体である。この比率は、重合性組成物の重合後に水素
添加反応を行わない場合は1であり、水素添加反応を完
全に行った場合は0となる。繰り返し単位(2)のみを
含む重合体は、比較的大きな屈折率を示し、繰り返し単
位(3)のみを含む重合体は、比較的小さな屈折率を示
す。従って、水素添加の度合いを調整することによっ
て、屈折率の値を目的に応じて最適化することができ
る。また、重合体中の繰り返し単位(2)の個数と繰り
返し単位(3)の個数の比率は、水素添加反応を行わな
い重合体と水素添加反応を完全に行った重合体とを混合
することによって調整してもよい。
【0043】本発明の重合体を配向膜として利用するに
は、熱重合法により得られる重合体を用いることが好ま
しい。熱重合法により得られた重合体の溶液を、スピン
コート法、ラングミュアー・ブロージェット法、または
印刷法などを用いて透明基板に塗布し、加熱・乾燥して
配向膜を形成させる。熱重合法により得られる重合体
は、繰り返し単位(2)のみを有する重合体、この重合
体を更に水素添加して得られた、繰り返し単位(2)と
繰り返し単位(3)とを有する重合体、および繰り返し
単位(3)のみを有する重合体のうちから、目的に応じ
て選択すればよい。液晶の配向制御のためには、配向膜
の膜厚は1〜100nmであることが好ましい。なお、
偏光を用いてラビングを必要としない配向膜とするとき
は、光ラジカル重合法が好ましい。
【0044】光学異方性体を製造するには、配向処理し
たガラス板を用いて作成したセルに、前記の重合性組成
物にラジカル重合開始剤を加えた熱重合用の原料組成物
を注入して配向状態とした後、熱重合させる。熱重合用
の原料組成物の代わりに、光重合開始剤を加えた光重合
用の原料組成物を注入して配向状態とした後、紫外線に
より重合(紫外線硬化)させてもよい。配向処理したト
リアセチルセルロースの薄膜に重合原料組成物を塗布し
て配向させ、紫外線硬化させてもよい。後者の方法の場
合は、塗布時のレベリング性や配向性を調整するため
に、前記の有機溶剤を加えた重合原料組成物を用い、塗
布した後溶剤を除去して紫外線硬化することもできる。
【0045】塗布に際し均一な膜厚を得る方法として
は、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワ
イヤーバーコード法、デップコート法、スプレーコート
法またはメニスカスコート法等を挙げることができる。
光学異方性体の厚さは、所望する位相差値や光学異方性
体の複屈折率により一様でないが、好ましくは0.05
〜50μm、より好ましくは0.1〜20μm、さらに
好ましくは0.5〜10μm程度である。光学異方性体
はヘイズ値が1.5%以下、透過率で80%以上である
ことが好ましく、より好ましくはヘイズ値が1.0%以
下、透過率で85%以上である。この透過率は可視光領
域でこれらの条件を満たすことが好ましい。ヘイズ値が
上記以上では偏光性能に問題を生じる可能性があり、ま
た上記以下の透過率では、例えば液晶表示素子の明るさ
を損失させる可能性がある。
【0046】式(1)の化合物は、強誘電性液晶または
反強誘電性液晶と混合して重合させることにより、高分
子安定化された強誘電性液晶複合体または反強誘電性液
晶複合体とすることができる。この場合の表示素子自体
の具体的な構築方法は、文献(J. of Photopoly. Sci.
Technol., 2000, 13(2), 295-300)等で公知である。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。化合物の構造は核磁気共鳴スペクトル、質量スペク
トルなどで同定した。核磁気共鳴スペクトルにおいて、
dはダブレット、ddはダブル・ダブレット、tはトリ
プレット、mはマルチプレット、quintはクインテット
を示す。相転移温度の単位は℃であり、Cは結晶、Nは
ネマチック相、SmAはスメクチックA相、SmXは未
同定のスメクチック相、Iは等方性液体、Tgはガラス
転移温度、Tmは重合体の融点を示す。重量平均分子量
と数平均分子量の測定には、島津製作所製の島津LC−
9A型ゲル浸透クロマトグラフ、昭和電工製のカラムS
hodex GF−7M HQ(展開溶媒はDMF)を
用いた。鉛筆硬度はJIS規格「JIS−K−5400
8.4 鉛筆引掻試験」の方法に従って求めた。なお、
割合を示す%は、すべて重量%を意味する。
【0048】実施例1 <化合物(1−57)の製造> (第1段)4−(4−プロピルシクロヘキシル)安息香
酸(2.58g、10.47mmol)、4−(3−テ
トラヒドロピラニルオキシ)フェノール(2.52g、
9.98mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイミド
(2.27g、11mmol)、4−ジメチルアミノピ
リジン(134mg、1.10mmol)、および塩化
メチレン(40mL)の混合物を室温で3時間攪拌し
た。析出した白色の固体を濾別し、得られた濾液を濃縮
した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:
300mL、溶出液:トルエン/酢酸エチル(9/
1)、R:0.58)で精製して、4−(3−テトラ
ヒドロピラニルオキシプロピルオキシ)フェニル 4−
(4−プロピルシクロヘキシル)ベンゾアートを得た
(収量3.42g、収率71%、無色結晶)。
【0049】(第2段)第1段で得られた化合物(3.
20g)、p−トルエンスルホン酸ピリジン錯体(0.
53g)、メタノール(100mL)の混合物を55℃
で5時間攪拌した。室温に戻したのち、反応混合物を減
圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリ
カゲル:500mL、溶出液:トルエン/酢酸エチル
(1/1)、R:0.46)で精製して、4−(3−
ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル 4−(4−プロ
ピルシクロヘキシル)ベンゾアートを得た(収量2.6
0g、収率99%、無色結晶)。1 H NMR (500 MHz) d (ppm): 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3
H), 1.06-1.13 (m, 2 H),1.23-1.31 (m, 2 H), 1.34-1.
42 (m, 3 H), 1.47-1.55 (m, 2 H), 1.90-1.95 (m, 4
H), 2.08 (quint, J = 6.0 Hz, 2 H), 2.55-2.61 (m, 1
H), 3.90 (t, J =5.8 Hz, 2 H), 4.16 (t, J = 5.8 H
z, 2 H), 6.96 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.12 (d, J =
9.0 Hz, 2 H), 7.36 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 8.13 (d,
J = 8.3 Hz,2 H).
【0050】(第3段)第2段で得られた化合物(50
0mg、1.27mmol)、ソルビン酸(142m
g、1.27mmol)、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(262mg、1.27mmol)、4−ジメチル
アミノピリジン(15.5mg、0.127mmo
l)、塩化メチレン(15mL)の混合物を室温で3時
間攪拌した。反応混合物から減圧下で溶媒を除去し、残
渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:100m
L、溶出液:トルエン/酢酸エチル(9/1)、R
0.78)で精製して、目的化合物を得た(収量485
mg、収率78%、無色結晶)。 相転移温度:C 133.8 N 188.8 I.1 H NMR (500 MHz) d (ppm): 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 3
H), 1.05-1.08 (m, 2 H),1.20-1.27 (m, 2 H), 1.31-1.
40 (m, 3 H), 1.42-1.50 (m, 2 H), 1.88 (d, J= 5.8 H
z, 3 H), 1.90-1.96 (m, 4 H), 2.16-2.20 (m, 2 H),
2.55-2.61 (m, 1H), 4.09 (t, J = 6.0 Hz, 2 H), 4.37
(t, J = 6.2 Hz, 2 H), 5.80 (d, J = 15.4 Hz, 1 H),
6.13-6.25 (m, 2 H), 6.95 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.
12 (d, J= 9.0 Hz, 2 H), 7.28 (dd, J = 15.4, 10.2 H
z, 1 H), 7.36 (d, J = 8.3 Hz,2 H), 8.13 (d, J = 8.
3 Hz, 2 H).
【0051】実施例2 <化合物(1−9)の製造> (第1段)4−(4−プロピルシクロヘキシル)フェノ
ール(30g、0.137mol)、6−ブロモヘキサ
ノール(27g、0.15mol)、炭酸カリウム(4
0g、0.33mol)をジメチルホルムアミド(30
0mL)に加え、90℃で3時間攪拌した。3Nの塩酸
(1L)に反応混合物を注ぎ、析出した無色結晶を濾過
により分離した。結晶を水でよく洗浄した後、乾燥して
(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)−4−(4−プロピ
ルシクロヘキシル)ベンゼンを得た(収量35g、収率
80%)。 相転移温度:C 61 SmX 69 I.
【0052】(第2段)第1段の工程で得られた化合物
(3.76g、11.8mmol)、ソルビン酸(1.
31g、11.7mmol)を塩化メチレン(100m
L)に溶かし5℃まで冷やし、そこへジメチルアミノピ
リジン(0.05g)、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(2.47
g)を加え室温で12時間攪拌した。得られた反応混合
物に水(50mL)を加え、分液した有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残査
をクロマトグラフィー(シリカゲル)で精製し、エタノ
ールから再結晶して、ソルビン酸 6−[4−(4−プ
ロピルシクロヘキシル)フェニルオキシ]ヘキシル エ
ステルを得た(収量2g、収率41%、無色結晶)。こ
の化合物の融点は58℃であった。1 H-NMR(CDCl3, 90MHz):δ(ppm);0.89(t, 6H), 1.1―2.0
(m, 21H), 3.93(t, J=6.3Hz, 2H), 4.14(t, J=6.3Hz, 2
H), 4.69(m, 1H), 5.74(d, J=14Hz, 1H), 6.13(m, 2H),
7.23(m, 1H), 6.80(d, J=9.0Hz, 2H), 7.11(d, J=9.0H
z, 2H)
【0053】実施例3 <液晶性ソルビン酸エステル重合体の製造>実施例1で
製造した化合物(1−57)(0.46g)、およびジ
t−ブチルパーオキシド(0.014g)をアンプルに
とり、−60℃に冷却して真空ポンプで十分脱気を行っ
た後、封管した。このアンプルを140℃で5時間加熱
した。反応混合物をテトラヒドロフラン(10mL)に
溶解し、メタノール(200mL)に注いで沈殿物を得
た。この操作を3回行った後、メタノールで十分洗浄
し、減圧下で乾燥させ0.4gの重合体を得た(収率8
7%)。この重合体をP1とする。 相転移温度:Tg 30.7 Tm 100 N 22
9.8 I. 屈折率:1.452 重量平均分子量(M):15,000 多分散度(Mw/Mn):1.42
【0054】実施例4 実施例3で製造したP1(0.5g)をNMP(N−メ
チルピロリドン、10mL)に溶解し、十分に洗浄した
2枚のガラス板上に塗布し、スピンコート法により均一
な厚さにした。これらのガラス板を150℃で30分加
熱し、溶媒を除去して薄膜を形成させた。得られたガラ
ス板の薄膜面を、ラビング布を装着したローラーで一方
向にこすり、配向処理した。配向膜のラビング方向が1
80度となるように2枚のガラス板を組み合わせ、セル
間隔が10μmの空のセルを製造した。このセルに、メ
ルクAG製の液晶組成物ZLI−1132を、毛細管現
象を利用して室温で注入し、液晶セルを製造した。セル
中の液晶が良好なホモジニアス配向していることを、偏
光顕微鏡により確認した。
【0055】実施例5 前記の化合物(1−57)を用いて、以下の組成を持つ
重合性組成物を調製した。
【0056】ラビング処理を施したポリイミド配向膜を
有する2枚のガラス板を、配向膜のラビング方向が18
0度となるように対向させ、セル間隔が5μmのガラス
セルを作成した。このセルに、上記組成物(100m
g)に前記のラジカル重合開始剤DTBPO(15m
g)を加えた重合原料組成物を注入し、120℃で1時
間加熱した。セルを室温に戻し、ガラスを剥離して光学
異方性フィルムを得た。このフィルムを偏光顕微鏡によ
り観察したところ、良好なホモジニアス配向であり、配
向状態にムラがなかった。鉛筆硬度試験の結果は3Hで
あり、十分な機械的強度を有していた。
【0057】実施例6 前記の化合物(1−57)を用いて、以下の重合性組成
物を調製した。
【0058】この組成物(100mg)に、DTBPO
(15mg)を加えた重合原料組成物を、実施例5で用
いたものと同様のセルに注入した。良好なツイステッド
ネマチック配向であることを、偏光顕微鏡観察により確
認した。このセルを120℃において1時間熱した。そ
の後セルを室温に戻し、ガラスを剥離して位相差フィル
ムを得た。このフィルムを偏光顕微鏡により観察したと
ころ、ツイステッドネマチック配向が均一に固定されて
おり、配向状態にムラがなかった。鉛筆硬度試験の結果
は3Hであり、十分な機械的強度を有していた。
【0059】実施例7 実施例3で製造したP1(0.5g)、塩化メチレン
(10mL)、5%パラジウム炭素(1.0g)の混合
物を、圧力507kPaの水素雰囲気下で、20時間攪
拌した。触媒を除去した後、溶媒を除去し水素添加され
た重合体0.49gを得た。この重合体についてH−
NMRにより分析した結果、P1において観察された
6.28ppm(ポリマー主鎖の二重結合に由来する)
におけるシグナルが完全に消失していることを確認し
た。また、IRによる分析結果でも、P1において観察
された1640cm−1のシグナル(C=C伸縮振動)
が完全に消失していることを確認した。即ち、この重合
体の繰り返し単位は下記の式で表される。また、この重
合体はP1に比べて屈折率が小さかった。 屈折率:1.431 重量平均分子量(M):15,500 多分散度(Mw/Mn):1.46
【0060】
【発明の効果】本発明の液晶性ソルビン酸エステルは、
従来の液晶性モノマーよりも格段に重合反応性が高く、
高分子量の重合体が高収率で得られる。この液晶性ソル
ビン酸エステルを液晶状態で重合することにより、均一
でムラがなく機械的強度と耐熱性に優れた光学異方性薄
膜が得られる。本発明の重合体は、液晶表示素子の位相
差板、配向膜、偏光板の材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CER C08J 5/18 CER G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 1/1335 510 1/1335 510 1/13363 1/13363 1/1337 1/1337 // C08L 47:00 C08L 47:00 (72)発明者 春藤 龍士 千葉県市原市五井海岸5番地の1 チッソ 石油化学株式会社機能材料研究所内 Fターム(参考) 2H090 HB07Y HC05 HC13 KA14 KA15 LA06 LA09 2H091 FA08 FA11 FB02 FC12 FC23 HA12 LA12 4F071 AA12 AA78 AF35 AH12 BB02 BB10 BC01 BC12 4H006 AA01 AA03 AB64 BJ20 BJ50 BP30 KC14 KC30 4J100 AB02Q AB07Q AC03Q AC23Q AE04Q AG02Q AG04Q AJ08Q AL03Q AL36Q AS06P AS09P BA02P BA10P BA16Q BA20P BA40P BB07P BB12P BC04P BC43P BC44P BC49P BC58P BC69P BC73P CA01 CA04 CA31 DA66 HA04 HB02 HD22 JA39

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)で表される液晶性ソルビン酸エス
    テル。 (式中、Rはハロゲン、−CN、−C≡C−CN、−
    CH=CH−CN、−CH=CF−CN、−CH=CF
    、−SF、または炭素数1〜20のアルキルであ
    り、このアルキル中の任意の−CH−は、−O−、−
    S−、−CH=CH−、―C≡C−、−COO−、−O
    CO−、または−CO−で置き換えられてもよく、また
    このアルキル中の任意の水素はハロゲンで置き換えられ
    てもよく;Z およびZはそれぞれ独立して、単結
    合、―CHO―、―OCH−、―CFO―、―O
    CF―、−CO―、―OCO―、−CHCH
    −、−CF CF−、−CH=CH―、―C≡C
    −、−(CHCFO−、−OCF(CH
    −、または−(CH−であり;Zは単結合、
    −O−、−COO−、または−OCO−であり;A
    およびAはそれぞれ独立して、1,4−シクロヘ
    キシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4
    −シクロヘキシレン、シクロヘキセン−1,4−ジイ
    ル、1,4−フェニレン、任意の水素がハロゲンで置き
    換えられた1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジ
    イル、ピリダジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,
    5−ジイル、ジオキサン−2,5−ジイル、フルオレン
    −2,7−ジイル、またはナフチレンであり;mおよび
    nはそれぞれ独立して0、1または2であり;pは1〜
    20の整数である。但し、mが0、nが1、Aおよび
    が1,4−フェニレン、Zが−O−である場合に
    は、Rは−CNではない。)
  2. 【請求項2】式(1)においてZが単結合である、請
    求項1に記載の液晶性ソルビン酸エステル。
  3. 【請求項3】式(1)においてZが−O−である、請
    求項1に記載の液晶性ソルビン酸エステル。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の式(1)においてpが3
    〜6の整数である、請求項2に記載の液晶性ソルビン酸
    エステル。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の式(1)においてpが3
    〜6の整数である、請求項3に記載の液晶性ソルビン酸
    エステル。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の式(1)で表される液晶
    性ソルビン酸エステルの少なくとも1個と、重合性でな
    い他の液晶性ソルビン酸エステルを含む液晶組成物。
  7. 【請求項7】請求項1に記載の式(1)で表される液晶
    性ソルビン酸エステルの少なくとも1個を含み、これと
    共重合可能な化合物を含んでもよい組成物であって、組
    成物全量に対する式(1)で表される液晶性ソルビン酸
    エステルの割合が1〜100モル%である重合性組成
    物。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の重合性組成物から得られ
    る重合体。
  9. 【請求項9】式(2)および式(3)のそれぞれで表さ
    れる繰り返し単位を含み、式(2)で表される繰り返し
    単位の個数と式(3)で表される繰り返し単位の個数の
    合計に対する、式(2)で表される繰り返し単位の個数
    の比率が0〜1である、請求項8に記載の重合体。 (これらの式中のR、A〜A、Z〜Z、m、
    nおよびpの意味は、請求項1に記載の式(1)におけ
    る場合と同じである。)
  10. 【請求項10】請求項7に記載の重合性組成物を重合さ
    せ、得られた重合物に対して水素添加反応を行うことを
    特徴とする、請求項9に記載の重合体の製造方法。
  11. 【請求項11】重量平均分子量が400〜900,00
    0である、請求項9に記載の重合体。
  12. 【請求項12】請求項9に記載の重合体からなり、厚さ
    が1000μm以下である薄膜。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の薄膜からなる光学異
    方性体。
  14. 【請求項14】請求項12に記載の薄膜からなる液晶配
    向膜。
  15. 【請求項15】位相差板としての機能を有する、請求項
    13に記載の光学異方性体。
  16. 【請求項16】偏光板としての機能を有する、請求項1
    3に記載の光学異方性体。
  17. 【請求項17】請求項14に記載の液晶配向膜、請求項
    15に記載の光学異方性体、および請求項16に記載の
    光学異方性体のうちの少なくとも1種を有する表示素
    子。
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