JP2004113051A - 冷凍パン生地改良剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】パン生地を長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を抑制することができる冷凍パン生地改良剤を提供する。
【解決手段】この冷凍パン生地改良剤は、(A)麦麹粉末と、(B)アスコルビン酸と、(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種とを有効成分として含む。この冷凍パン生地改良剤は、更に、(D)グルコースオキシダーゼを含むことが好ましい。また、前記乳化剤は、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ又はそれらの混合物であることが好ましく、前記セルラーゼは、エキソ型セルラーゼであることが好ましい。更に、前記(A)麦麹粉末は、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものであることが好ましく、前記(A)麦麹粉末は、剥皮の度合いが3〜30質量%である麦粒を用いて調製されたものであることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】この冷凍パン生地改良剤は、(A)麦麹粉末と、(B)アスコルビン酸と、(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種とを有効成分として含む。この冷凍パン生地改良剤は、更に、(D)グルコースオキシダーゼを含むことが好ましい。また、前記乳化剤は、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ又はそれらの混合物であることが好ましく、前記セルラーゼは、エキソ型セルラーゼであることが好ましい。更に、前記(A)麦麹粉末は、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものであることが好ましく、前記(A)麦麹粉末は、剥皮の度合いが3〜30質量%である麦粒を用いて調製されたものであることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、麦麹粉末を含む冷凍パン生地改良剤に関し、より詳細には、パン生地の冷凍障害を抑制し、フィッシュアイの出現がなく、良好なボリュームを有するパンを得ることができる冷凍パン生地改良剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者のグルメ嗜好が高まるにつれて、焼きたての新鮮なパンが販売されるようになり、パン製造における作業工程の簡略化、時間的制約を低減するために、冷凍パン生地が普及している。
【0003】
冷凍パン生地は、発酵の関係で連続的に行う必要があった製パン工程を途中の段階で中断して冷凍保存し、必要に応じてそれから先の工程を再開できるようにしたものであり、中断の前後で品質が変化しないこと、すなわち、解凍後の工程を冷凍前の工程に引き続いて行うことができ、かつ、焼き上がりの製品の品質に悪影響を与えないことが要求される。
【0004】
しかしながら、実際には、パン生地を冷凍保存すると、凍結によって酵母の傷害やグルテン膜の破壊が起こり、解凍した生地の発酵力が弱まり、生地の膨らみが悪く、パンのボリュームの低下、パン表面のフィッシュアイの出現、香りや味が低下などの問題があった。
【0005】
このような問題を解決するために、従来より様々な冷凍パン生地用改良剤が提案されている。例えば、特許文献1には、セルラーゼ、α−アミラーゼおよびアスコルビン酸類を含有することを特徴とする冷凍パン生地改良剤が開示されている。そして、この冷凍パン生地改良剤を用いることにより、冷凍工程を経ない通常の製パン方法におけるのと同じように、大きな体積を有し、フィッシュアイの出現がなく、焼色の赤色化がなく、均一な焼色と形状を有し、しかも内相、風味及び食味に優れる高品質のパン類が得られることが記載されている(同公報段落番号0061参照)。
【0006】
また、特許文献2には、グルコースオキシダーゼにグルテン、ステアロイル乳酸塩、プロテアーゼ活性を有する酵素及び酸化剤を組み合わせたことを特徴とする冷凍生地改良剤が開示されている。そして、この冷凍パン生地改良剤を用いることにより、生地の伸展性・作業性を改善し、生地の経時的に生じる大きさの変化を抑え、焼成時の容積、外観、食感の良好な製品を得ることができることが記載されている(同公報段落番号0006参照)。
【0007】
更に、特許文献3には、(A)HLB5以上のショ糖脂肪酸エステルと、(B)ジアセチル酒石酸モノグリセリドと、(C)グリセリン脂肪酸モノエステルと、(D)1種又は2種以上の糖類化合物とを含有するpH4〜9の水溶液又は水分散液を噴霧乾燥して得られる粉末状又は顆粒状の冷凍パン生地用改良剤が開示されている。そして、この冷凍パン生地用改良剤を用いることにより、冷凍及び解凍によって生じるパン体積の低下や内相、食感の劣化などの冷凍障害が抑制され、良好なパンを得ることができることが記載されている(同公報段落番号0061参照)。
【0008】
一方、通常の製パン改良剤として、特許文献4には、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものを含むことを特徴とする製パン改良剤が開示されている。
【0009】
また、特許文献5には、麦麹と、小麦もしくは米と小麦の混合物を混ぜ、これに清酒酵母を添加し、発酵せしめることを特徴とするパン用酒種の製造方法が開示されている。麦麹としては市販のものを含水率35%程度になるまで散水して用いることが記載されている。
【0010】
更に、特許文献6には、米麹を低温除湿乾燥して水分10%以下とし、微粉末状としたパン生地発酵促進剤が開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−123046号公報
【特許文献2】
特開2000−270757号公報
【特許文献3】
特開平7−170904
【特許文献4】
特開2000−300159号公報
【特許文献5】
特許第2534870号公報
【特許文献6】
特許第2740073号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示された冷凍パン生地用改良剤を用いても、パン生地の冷凍保存期間が長くなるにつれて、焼成した際のパンのボリュームの低下が顕著になったり、フィッシュアイが出現してしまうなどの問題があった。
【0013】
一方、上記特許文献4〜6には、冷凍パン生地に適用することについては何ら記載されていない。
【0014】
したがって、本発明の目的は、パン生地を長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を抑制することができる冷凍パン生地改良剤を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の冷凍パン生地改良剤は、(A)麦麹粉末と、(B)アスコルビン酸と、(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種とを有効成分として含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の冷凍パン生地改良剤によれば、上記(A)〜(C)の成分を併用することにより、パン生地の冷凍障害を効果的に抑制することができ、長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を大幅に低減することができる。
【0017】
この冷凍パン生地改良剤においては、更に、(D)グルコースオキシダーゼを含むことが好ましい。これによれば、生地のベタ付きが改善され、製パン性を向上することができる。
【0018】
また、前記乳化剤は、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ又はそれらの混合物であることが好ましい。
【0019】
また、前記セルラーゼは、エキソ型セルラーゼであることが好ましい。
これらによれば、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現をより効果的に抑制することができる。
【0020】
更に、前記(A)麦麹粉末は、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものであることが好ましい。
【0021】
更にまた、前記(A)麦麹粉末は、剥皮の度合いが3〜30質量%である麦粒を用いて調製されたものであることが好ましい。
【0022】
これらによれば、麹菌の繁殖が一定化して良好な品質の麦麹を得ることができると共にフスマ分に由来するざらつきを無くすことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の冷凍パン生地改良剤の有効成分の一つである(A)麦麹粉末は、麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、乾燥、粉砕したものであり、好ましくは本出願人による特開2000−300159号公報に記載された剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、乾燥、粉砕したものである。
【0024】
麦麹粉末は、例えば以下のようにして得ることができる。すなわち、小麦、大麦等の麦粒(好ましくは小麦粒)を、剥皮装置を用いて剥皮する。このときの剥皮の度合い(剥皮された皮の質量/麦粒の初期質量)は、3〜30質量%であることが好ましい。剥皮の度合いが3質量%未満では麹菌の繁殖が一定ではなく、均一な麦麹を製造することが難しくなる。また、30質量%以上剥皮する場合は、経済的でない。なお、残存する繊維分は、麹菌が産生するヘミセルラーゼやセルラーゼによって分解され、フスマ由来のざらつきがなくなり、かつ、繊維分の分解物は、製パン性向上に寄与する。
【0025】
剥皮した麦粒は、水で数回洗い、そのまま水に浸漬して、水分含量40%前後になるように調節する。この水分は、後の工程で蒸麦したときに、麦中の澱粉を適度にα化させるために必要である。水に浸漬した後、水切りをして蒸麦し、更に雑菌をなくすためにオートクレーブ処理する。オートクレーブ処理は、完全に滅菌することを目的としたものではなく、雑菌の量を通常より減らすことで麹菌を生えやすくすることを目的とする。
【0026】
上記作業の後、原料の温度を35℃付近まで下げて麹菌を接種する。原料に麹菌が行き渡るようによく混ぜて、恒温槽に入れてそのまま一晩培養(約14時間)した後、全体をかき混ぜて原料の一粒一粒をできるだけ離して混ぜる作業(切り返し)を行う。この作業の後、再び恒温槽の中で8時間程度培養し、2回目のかき混ぜ作業(切り返し)を行う。この後、更に18時間程度培養して、麦麹を得る。
【0027】
こうして得られた麦麹は、例えば凍結乾燥、通風乾燥、スプレードライ等の方法で乾燥させ、更に粉砕する。粉砕は、小麦粉程度の大きさ、好ましくは5〜200メッシュの大きさとなるまで行うことが好ましい。この時点ではまだ麹菌は生きており、ここに水分が加われば繁殖してくるので、熱による殺菌工程を行って麦麹粉末とする。殺菌工程は、例えば90℃で30〜60分間加熱することにより行うことができる。
【0028】
本発明の冷凍パン生地改良剤のもう一つの有効成分である(B)アスコルビン酸は、従来よりパン生地の改良剤として用いられており、小麦粉のグルテンの酸化を促進し、生地を引き締める効果を有している。
【0029】
本発明の冷凍パン生地改良剤におけるアスコルビン酸の配合割合は、麦麹粉末100質量部に対して、0.1〜25質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。アスコルビン酸の配合割合が少な過ぎると、生地改良効果が十分現れず、多過ぎると、生地が締まり過ぎて生地が切れやすくなるなど作業性が悪くなると共に、生地にダメージが加わり、ボリュームがでなくなる。
【0030】
また、本発明の冷凍パン生地改良剤は、上記(A)、(B)の成分に加えて、更に有効成分として(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種を含む。
【0031】
セルラーゼは、セルロースのβ−1,4−グリコシド結合を加水分解してセロビオースを生成する反応を触媒する酵素であり、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができる。本発明においては、セルラーゼの中でも、エキソ型セルラーゼが好ましく用いられる。エンド型セルラーゼに比べてエキソ型セルラーゼを用いた方が、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現をより効果的に抑制することができる。例えば、市販のセルラーゼとしては、商品名「セルラーゼA」(天野エンザイム製)、商品名「セルロイシンAL」(HBI製)、商品名「スミチーム」(新日本化学工業製)等を用いることができる。
【0032】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対してセルラーゼを0.1〜3000U(ユニット)用いることが好ましく、1〜2000U用いることがより好ましい。セルラーゼの使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、生地にベタつきなどを生じ、作業性が悪くなる。なお、セルラーゼの活性は、0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)で希釈した酵素液0.5mLに、1%濃度に溶解したCM−セルロースを含む同じ酢酸緩衝液0.5mLを加えて、37℃で10分間反応させ、生成されたグルコース量をSomogyi−Nelson法にて測定し、1分間当たり1μmoleのグルコースを生成する酵素活性を1Uとする。
【0033】
また、プロテアーゼは、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、中性プロテアーゼが好ましく用いられる。市販のプロテアーゼとしては、商品名「スミチームLPL」(新日本化学工業製)、商品名「プロテアーゼA」(天野エンザイム製)、商品名「デナチームAP」(ナガセケムテック製)、商品名「パンチダーゼP」(ヤクルト薬品工業製)等を用いることができる。
【0034】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対してプロテアーゼを1〜2000U(ユニット)用いることが好ましく、5〜500U用いることがより好ましい。プロテアーゼの使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、生地生成が悪く、給水も低下する。なお、プロテアーゼの活性は、アズリン結合カゼイン(商品名「Protazyme」、Megazyme社製)を用いて、一ノ瀬らの報告にしたがって測定して求めた値である(Y. Ichinose, K. Kuwabara, N.Iriki, A. Abiko and H. Yamauchi (2001): Effect of increase in α−amylase and end−protease activities during germination on the breadmaking quality of wheat. Food Sci. Technol. Res., 7(3), 214−219)。
【0035】
また、乳化剤としては、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ及びそれらの混合物から選ばれたものが好ましく用いられ、ショ糖脂肪酸エステルとコハク酸モノグリの混合物が特に好ましく用いられる。この場合、ショ糖脂肪酸エステルとコハク酸モノグリの割合は、質量比で、ショ糖脂肪酸エステル1に対してコハク酸モノグリ0.5〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
【0036】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対して、乳化剤を100〜1000質量部用いることが好ましく、250〜500質量部用いることがより好ましい。乳化剤の使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、製品の味や色相に悪影響がでる。
【0037】
本発明の冷凍パン生地改良剤においては、上記(A)〜(C)の3成分を併用することが重要であり、どれか1成分が欠けても目的の効果を得ることができない。なお、上記(C)成分としては、セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤をそれぞれ単独で用いてもよいが、より高い耐冷凍障害効果を得るために、▲1▼セルラーゼとプロテアーゼを併用する、あるいは▲2▼セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤の全て併用することが好ましい。なお、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルとコハク酸モノグリの混合物を用いる場合は、乳化剤単独でも高い耐冷凍障害効果効果を得ることができる。
【0038】
更に、本発明の冷凍パン生地改良剤は、上記(A)〜(C)成分に加えて、(D)グルコースオキシダーゼを含むことが好ましい。
【0039】
グルコースオキシダーゼは、グルコースを酸化してグルコノ−1,5−ラクトンと過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素である。これを用いることにより、アスコルビン酸の酸化を促進してデヒドロアスコルビン酸を生成させ、酸性剤として効率良く作用させてグルテンマトリックスを酸化して−SS−結合を強化すると共に、水溶性アラビノキシランとフェルラ酸とのゲル複合体の形成を促進し、生地のベタつきを改善し、製パン性を向上することができる。
【0040】
グルコースオキシダーゼは、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができ、市販のグルコースオキシダーゼとしては、商品名「スミチームGOP」(新日本化学工業製)、商品名「グルザイム」(ノボザイム製)、商品名「ハイデラーゼ」(天野エンザイム製)等を用いることができる。
【0041】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対してグルコースオキシダーゼを0.05〜1000U(ユニット)用いることが好ましく、0.25〜100U用いることがより好ましい。グルコースオキシダーゼの使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、生地が締まり過ぎて生地が切れやすくなるなど作業性が悪くなると共に、生地にダメージが加わり、ボリュームがでなくなる。なお、グルコースオキシダーゼの活性は、以下の方法で測定した。
【0042】
試験管に4−Aminoantipyrine溶液(4mg/ml)、Peroxidase溶液(25U)、フェノール緩衝液(pH7.0)、グルコース溶液(10%)をとり、よく混合して、37℃、10分間温めてから、サンプル標品(酵素液)を加え、2分、5分後の吸光度(500nm)を測定する。一方、ブランクとして、サンプル標品の代わりにリン酸緩衝液(0.1M)を用いて同様の測定を行ない、下記式にて酵素活性を求め、1分間に1μmoleのグルコースを酸化する酵素量を1ユニット(U)とした。
【0043】
【数1】
Abs5:サンプル標品添加、5分後の吸光度(500nm)
Abs2:サンプル標品添加、2分後の吸光度(500nm)
Abs5B:ブランク、5分後の吸光度(500nm)
Abs2B:ブランク、2分後の吸光度(500nm)
本発明の冷凍パン生地改良剤は、上記の基本的成分の他に、セルロース、他のビタミン類、ミネラル類、油脂、澱粉、ライ麦等の穀類などを含むことができる。例えば、セルロースを含むことにより、製パン給水が上昇し、製品の表面が均一になり、更に良好な外観の製品を得ることができる。セルロースの配合割合は、麦麹粉末100質量部に対して50〜50000質量部が好ましく、500〜10000質量部がより好ましい。セルロースの配合量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、作業工程中に水の吐き出しが起こり、生地がベタつく場合がある。
【0044】
本発明の冷凍パン生地改良剤は、該改良剤が生地中に均一に分散するように、小麦粉等の他のパン原料と共に最初から混合して用いることが好ましい。パン生地の調製は、常法に従って行なうことができ、混捏、発酵、分割、成形後、この生地を急速冷凍して冷凍保存すればよい。そして、冷凍保存したパン生地は、解凍後、最終発酵させてから、焼成すればよい。
【0045】
また、冷凍パン生地改良剤の使用量は、通常、パン原料の小麦粉や澱粉等の穀粉100質量部に対して、0.02〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部がより好ましい。冷凍パン生地改良剤の配合量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、給水が下がり、生地がベタついて作業性が悪くなる場合がある。
【0046】
なお、パン原料としては、通常のパンの製造に用いられるものが自由に使用でき、例えば小麦粉、澱粉、パン酵母、食塩、糖類、油脂、乳原料、ビタミン、カルシウム等の栄養強化剤、保存料等が使用される。
【0047】
本発明の冷凍パン生地改良剤が適用されるパンの種類は特に限定されず、例えば食パン、バラエティブレッド、フランスパン、セミハード、テーブルロール、菓子パン、スィートグッズ等の冷凍パン生地に適用することができる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、表中に示される酵素活性の単位(U:ユニット)は、以下のようにして測定した。
【0049】
アミラーゼ(α−アミラーゼ)は、α−アミラーゼ測定キット(Megazyme社製)を用いて測定した。また、セルラーゼ、プロテアーゼ及びグルコースオキシダーゼは、上述した方法によって測定した。
【0050】
製造例(麦麹の調製)
精麦器(商品名「RMB10G」、佐竹製作所製)を用いて、小麦粒を剥皮の度合いが20質量%となるように剥皮した。この剥皮小麦粒を洗浄した後、水に3時間浸漬して水切りし、30分間放置した後、30分間蒸麦し、110℃で10分間オートクレーブ処理した。この小麦粒に麹菌を植菌し、恒温槽に入れて35℃で14時間放置した後、1回目の切り返しを行った。更に、33℃で8時間放置して2回目の切り返しを行い、最後に30℃で18時間放置して仕上げ、凍結乾燥機(商品名「FD−81」、東京理化製)を用いて乾燥し、粉砕機(商品名「160Z」、槙野産業製)を用いて粉砕し、90℃で60分間加熱して、乾燥粉末化した麦麹を得た。この麦麹粉末を以下の実施例において用いた。
【0051】
実施例1〜4、比較例1〜3(パンの製造)
小麦粉1000gに、冷凍用イースト40g、砂糖50g、食塩20g、脱脂粉乳20g、表1に示す組成の各改良剤、水650gを加え、ミキシング(低速2分、中速1分)した後、油脂50gを添加し、更にミキシング(低速1分、中速2分、高速5分、捏ね上げ温度:24℃)した。
【0052】
その後、フロアータイム20分とり、生地を80gずつに分割した後、ベンチタイム20分とり、成形後直ちに急速冷凍して、−23℃で生地を保存した(保存期間:1、2、3、4ヶ月)。
【0053】
生地を所定の期間冷凍保存した後、28℃、湿度80%の条件下で、1時間解凍し、型上げ1cmになるまでホイロをとり、210℃で13分間焼成してパンを製造した。
【0054】
こうして得られた各パンについて、7名のパネラーにより、パン表面の状態を目視で評価した。評価基準は、5点:フィッシュアイが全く発生しておらず、色調も良好でつやもある(非常に良い)、3点:ややフィッシュアイ発生(普通)、1点:フィッシュアイの発生多く、色調、つやも悪い(不良)、で行ない、その平均点を求めた。また、パンの容積を菜種置換法により、ポップローフのパンを3つ合わせて測定し、その容積を求めた。それらの結果を表1に合わせて示した。
【0055】
【表1】
【0056】
表1から、(A)〜(C)成分を併用した実施例1〜4は、比較例1((A)、(B)成分のみを併用)、比較例2(アスコルビン酸、セルラーゼ及びアミラーゼを併用)、比較例3(無添加)に比べて、長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現が大幅に抑制されていることが分かる。
【0057】
実施例5〜8、比較例4〜7(冷凍ピザ生地)
小麦粉1000gに、冷凍用酵母35g、サラダ油10g、食塩16g、グルコース10g、フラクトース10g、シュークロース10g、トレハロース10g、表2に示す組成の各改良剤、水550gをミキシング(低速3分、中速5分、高速3〜4分、捏ね上げ温度:20℃)した。なお、市販の改良剤Aは、アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、グルコースオキシダーゼ、ビタミンCを含み、改良剤Bは、グルテン、グリセリン脂肪酸エステル、アミラーゼ、キシラナーゼを含むものである。
【0058】
その後、フロアータイム20分(28℃、湿度80%)とり、生地を80gずつに分割した後、ベンチタイム20分(28℃、湿度80%)とり、板状に成形後直ちに急速冷凍(−30℃)して、−20℃で生地を保存した(保存期間:0、2、4、6、8週間)。
【0059】
冷凍保存後、24℃の条件下で、生地中心温度が20℃になるまで解凍後、再び生地を丸めて、ベンチタイム30分とり、成形型に詰め、型上げ1cmになるまでホイロをとり、200℃で13分間焼成した。
【0060】
【表2】
【0061】
こうして得られた各ピザ生地について、実施例1と同様にしてフィッシュアイの発生及び生地のボリュームについて比較したところ、(A)〜(C)成分を併用した実施例5〜8は、比較例4(アスコルビン酸、セルラーゼ及びアミラーゼを併用)、比較例5(無添加)、比較例6(市販の改良剤A)、比較例7(市販の改良剤B)に比べて、長期間冷凍保存しても、焼成した際のピザ生地のボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現が大幅に抑制されていた。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上記(A)〜(C)の成分を併用することにより、パン生地を冷凍保存した際の冷凍障害を効果的に抑制することができ、長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を大幅に低減することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、麦麹粉末を含む冷凍パン生地改良剤に関し、より詳細には、パン生地の冷凍障害を抑制し、フィッシュアイの出現がなく、良好なボリュームを有するパンを得ることができる冷凍パン生地改良剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者のグルメ嗜好が高まるにつれて、焼きたての新鮮なパンが販売されるようになり、パン製造における作業工程の簡略化、時間的制約を低減するために、冷凍パン生地が普及している。
【0003】
冷凍パン生地は、発酵の関係で連続的に行う必要があった製パン工程を途中の段階で中断して冷凍保存し、必要に応じてそれから先の工程を再開できるようにしたものであり、中断の前後で品質が変化しないこと、すなわち、解凍後の工程を冷凍前の工程に引き続いて行うことができ、かつ、焼き上がりの製品の品質に悪影響を与えないことが要求される。
【0004】
しかしながら、実際には、パン生地を冷凍保存すると、凍結によって酵母の傷害やグルテン膜の破壊が起こり、解凍した生地の発酵力が弱まり、生地の膨らみが悪く、パンのボリュームの低下、パン表面のフィッシュアイの出現、香りや味が低下などの問題があった。
【0005】
このような問題を解決するために、従来より様々な冷凍パン生地用改良剤が提案されている。例えば、特許文献1には、セルラーゼ、α−アミラーゼおよびアスコルビン酸類を含有することを特徴とする冷凍パン生地改良剤が開示されている。そして、この冷凍パン生地改良剤を用いることにより、冷凍工程を経ない通常の製パン方法におけるのと同じように、大きな体積を有し、フィッシュアイの出現がなく、焼色の赤色化がなく、均一な焼色と形状を有し、しかも内相、風味及び食味に優れる高品質のパン類が得られることが記載されている(同公報段落番号0061参照)。
【0006】
また、特許文献2には、グルコースオキシダーゼにグルテン、ステアロイル乳酸塩、プロテアーゼ活性を有する酵素及び酸化剤を組み合わせたことを特徴とする冷凍生地改良剤が開示されている。そして、この冷凍パン生地改良剤を用いることにより、生地の伸展性・作業性を改善し、生地の経時的に生じる大きさの変化を抑え、焼成時の容積、外観、食感の良好な製品を得ることができることが記載されている(同公報段落番号0006参照)。
【0007】
更に、特許文献3には、(A)HLB5以上のショ糖脂肪酸エステルと、(B)ジアセチル酒石酸モノグリセリドと、(C)グリセリン脂肪酸モノエステルと、(D)1種又は2種以上の糖類化合物とを含有するpH4〜9の水溶液又は水分散液を噴霧乾燥して得られる粉末状又は顆粒状の冷凍パン生地用改良剤が開示されている。そして、この冷凍パン生地用改良剤を用いることにより、冷凍及び解凍によって生じるパン体積の低下や内相、食感の劣化などの冷凍障害が抑制され、良好なパンを得ることができることが記載されている(同公報段落番号0061参照)。
【0008】
一方、通常の製パン改良剤として、特許文献4には、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものを含むことを特徴とする製パン改良剤が開示されている。
【0009】
また、特許文献5には、麦麹と、小麦もしくは米と小麦の混合物を混ぜ、これに清酒酵母を添加し、発酵せしめることを特徴とするパン用酒種の製造方法が開示されている。麦麹としては市販のものを含水率35%程度になるまで散水して用いることが記載されている。
【0010】
更に、特許文献6には、米麹を低温除湿乾燥して水分10%以下とし、微粉末状としたパン生地発酵促進剤が開示されている。
【0011】
【特許文献1】
特開平11−123046号公報
【特許文献2】
特開2000−270757号公報
【特許文献3】
特開平7−170904
【特許文献4】
特開2000−300159号公報
【特許文献5】
特許第2534870号公報
【特許文献6】
特許第2740073号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示された冷凍パン生地用改良剤を用いても、パン生地の冷凍保存期間が長くなるにつれて、焼成した際のパンのボリュームの低下が顕著になったり、フィッシュアイが出現してしまうなどの問題があった。
【0013】
一方、上記特許文献4〜6には、冷凍パン生地に適用することについては何ら記載されていない。
【0014】
したがって、本発明の目的は、パン生地を長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を抑制することができる冷凍パン生地改良剤を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の冷凍パン生地改良剤は、(A)麦麹粉末と、(B)アスコルビン酸と、(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種とを有効成分として含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の冷凍パン生地改良剤によれば、上記(A)〜(C)の成分を併用することにより、パン生地の冷凍障害を効果的に抑制することができ、長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を大幅に低減することができる。
【0017】
この冷凍パン生地改良剤においては、更に、(D)グルコースオキシダーゼを含むことが好ましい。これによれば、生地のベタ付きが改善され、製パン性を向上することができる。
【0018】
また、前記乳化剤は、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ又はそれらの混合物であることが好ましい。
【0019】
また、前記セルラーゼは、エキソ型セルラーゼであることが好ましい。
これらによれば、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現をより効果的に抑制することができる。
【0020】
更に、前記(A)麦麹粉末は、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものであることが好ましい。
【0021】
更にまた、前記(A)麦麹粉末は、剥皮の度合いが3〜30質量%である麦粒を用いて調製されたものであることが好ましい。
【0022】
これらによれば、麹菌の繁殖が一定化して良好な品質の麦麹を得ることができると共にフスマ分に由来するざらつきを無くすことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の冷凍パン生地改良剤の有効成分の一つである(A)麦麹粉末は、麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、乾燥、粉砕したものであり、好ましくは本出願人による特開2000−300159号公報に記載された剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、乾燥、粉砕したものである。
【0024】
麦麹粉末は、例えば以下のようにして得ることができる。すなわち、小麦、大麦等の麦粒(好ましくは小麦粒)を、剥皮装置を用いて剥皮する。このときの剥皮の度合い(剥皮された皮の質量/麦粒の初期質量)は、3〜30質量%であることが好ましい。剥皮の度合いが3質量%未満では麹菌の繁殖が一定ではなく、均一な麦麹を製造することが難しくなる。また、30質量%以上剥皮する場合は、経済的でない。なお、残存する繊維分は、麹菌が産生するヘミセルラーゼやセルラーゼによって分解され、フスマ由来のざらつきがなくなり、かつ、繊維分の分解物は、製パン性向上に寄与する。
【0025】
剥皮した麦粒は、水で数回洗い、そのまま水に浸漬して、水分含量40%前後になるように調節する。この水分は、後の工程で蒸麦したときに、麦中の澱粉を適度にα化させるために必要である。水に浸漬した後、水切りをして蒸麦し、更に雑菌をなくすためにオートクレーブ処理する。オートクレーブ処理は、完全に滅菌することを目的としたものではなく、雑菌の量を通常より減らすことで麹菌を生えやすくすることを目的とする。
【0026】
上記作業の後、原料の温度を35℃付近まで下げて麹菌を接種する。原料に麹菌が行き渡るようによく混ぜて、恒温槽に入れてそのまま一晩培養(約14時間)した後、全体をかき混ぜて原料の一粒一粒をできるだけ離して混ぜる作業(切り返し)を行う。この作業の後、再び恒温槽の中で8時間程度培養し、2回目のかき混ぜ作業(切り返し)を行う。この後、更に18時間程度培養して、麦麹を得る。
【0027】
こうして得られた麦麹は、例えば凍結乾燥、通風乾燥、スプレードライ等の方法で乾燥させ、更に粉砕する。粉砕は、小麦粉程度の大きさ、好ましくは5〜200メッシュの大きさとなるまで行うことが好ましい。この時点ではまだ麹菌は生きており、ここに水分が加われば繁殖してくるので、熱による殺菌工程を行って麦麹粉末とする。殺菌工程は、例えば90℃で30〜60分間加熱することにより行うことができる。
【0028】
本発明の冷凍パン生地改良剤のもう一つの有効成分である(B)アスコルビン酸は、従来よりパン生地の改良剤として用いられており、小麦粉のグルテンの酸化を促進し、生地を引き締める効果を有している。
【0029】
本発明の冷凍パン生地改良剤におけるアスコルビン酸の配合割合は、麦麹粉末100質量部に対して、0.1〜25質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。アスコルビン酸の配合割合が少な過ぎると、生地改良効果が十分現れず、多過ぎると、生地が締まり過ぎて生地が切れやすくなるなど作業性が悪くなると共に、生地にダメージが加わり、ボリュームがでなくなる。
【0030】
また、本発明の冷凍パン生地改良剤は、上記(A)、(B)の成分に加えて、更に有効成分として(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種を含む。
【0031】
セルラーゼは、セルロースのβ−1,4−グリコシド結合を加水分解してセロビオースを生成する反応を触媒する酵素であり、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができる。本発明においては、セルラーゼの中でも、エキソ型セルラーゼが好ましく用いられる。エンド型セルラーゼに比べてエキソ型セルラーゼを用いた方が、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現をより効果的に抑制することができる。例えば、市販のセルラーゼとしては、商品名「セルラーゼA」(天野エンザイム製)、商品名「セルロイシンAL」(HBI製)、商品名「スミチーム」(新日本化学工業製)等を用いることができる。
【0032】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対してセルラーゼを0.1〜3000U(ユニット)用いることが好ましく、1〜2000U用いることがより好ましい。セルラーゼの使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、生地にベタつきなどを生じ、作業性が悪くなる。なお、セルラーゼの活性は、0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)で希釈した酵素液0.5mLに、1%濃度に溶解したCM−セルロースを含む同じ酢酸緩衝液0.5mLを加えて、37℃で10分間反応させ、生成されたグルコース量をSomogyi−Nelson法にて測定し、1分間当たり1μmoleのグルコースを生成する酵素活性を1Uとする。
【0033】
また、プロテアーゼは、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、中性プロテアーゼが好ましく用いられる。市販のプロテアーゼとしては、商品名「スミチームLPL」(新日本化学工業製)、商品名「プロテアーゼA」(天野エンザイム製)、商品名「デナチームAP」(ナガセケムテック製)、商品名「パンチダーゼP」(ヤクルト薬品工業製)等を用いることができる。
【0034】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対してプロテアーゼを1〜2000U(ユニット)用いることが好ましく、5〜500U用いることがより好ましい。プロテアーゼの使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、生地生成が悪く、給水も低下する。なお、プロテアーゼの活性は、アズリン結合カゼイン(商品名「Protazyme」、Megazyme社製)を用いて、一ノ瀬らの報告にしたがって測定して求めた値である(Y. Ichinose, K. Kuwabara, N.Iriki, A. Abiko and H. Yamauchi (2001): Effect of increase in α−amylase and end−protease activities during germination on the breadmaking quality of wheat. Food Sci. Technol. Res., 7(3), 214−219)。
【0035】
また、乳化剤としては、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができるが、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ及びそれらの混合物から選ばれたものが好ましく用いられ、ショ糖脂肪酸エステルとコハク酸モノグリの混合物が特に好ましく用いられる。この場合、ショ糖脂肪酸エステルとコハク酸モノグリの割合は、質量比で、ショ糖脂肪酸エステル1に対してコハク酸モノグリ0.5〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
【0036】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対して、乳化剤を100〜1000質量部用いることが好ましく、250〜500質量部用いることがより好ましい。乳化剤の使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、製品の味や色相に悪影響がでる。
【0037】
本発明の冷凍パン生地改良剤においては、上記(A)〜(C)の3成分を併用することが重要であり、どれか1成分が欠けても目的の効果を得ることができない。なお、上記(C)成分としては、セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤をそれぞれ単独で用いてもよいが、より高い耐冷凍障害効果を得るために、▲1▼セルラーゼとプロテアーゼを併用する、あるいは▲2▼セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤の全て併用することが好ましい。なお、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルとコハク酸モノグリの混合物を用いる場合は、乳化剤単独でも高い耐冷凍障害効果効果を得ることができる。
【0038】
更に、本発明の冷凍パン生地改良剤は、上記(A)〜(C)成分に加えて、(D)グルコースオキシダーゼを含むことが好ましい。
【0039】
グルコースオキシダーゼは、グルコースを酸化してグルコノ−1,5−ラクトンと過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素である。これを用いることにより、アスコルビン酸の酸化を促進してデヒドロアスコルビン酸を生成させ、酸性剤として効率良く作用させてグルテンマトリックスを酸化して−SS−結合を強化すると共に、水溶性アラビノキシランとフェルラ酸とのゲル複合体の形成を促進し、生地のベタつきを改善し、製パン性を向上することができる。
【0040】
グルコースオキシダーゼは、食品に使用可能なものであれば特に制限なく用いることができ、市販のグルコースオキシダーゼとしては、商品名「スミチームGOP」(新日本化学工業製)、商品名「グルザイム」(ノボザイム製)、商品名「ハイデラーゼ」(天野エンザイム製)等を用いることができる。
【0041】
本発明においては、麦麹粉末100質量部に対してグルコースオキシダーゼを0.05〜1000U(ユニット)用いることが好ましく、0.25〜100U用いることがより好ましい。グルコースオキシダーゼの使用量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、生地が締まり過ぎて生地が切れやすくなるなど作業性が悪くなると共に、生地にダメージが加わり、ボリュームがでなくなる。なお、グルコースオキシダーゼの活性は、以下の方法で測定した。
【0042】
試験管に4−Aminoantipyrine溶液(4mg/ml)、Peroxidase溶液(25U)、フェノール緩衝液(pH7.0)、グルコース溶液(10%)をとり、よく混合して、37℃、10分間温めてから、サンプル標品(酵素液)を加え、2分、5分後の吸光度(500nm)を測定する。一方、ブランクとして、サンプル標品の代わりにリン酸緩衝液(0.1M)を用いて同様の測定を行ない、下記式にて酵素活性を求め、1分間に1μmoleのグルコースを酸化する酵素量を1ユニット(U)とした。
【0043】
【数1】
Abs5:サンプル標品添加、5分後の吸光度(500nm)
Abs2:サンプル標品添加、2分後の吸光度(500nm)
Abs5B:ブランク、5分後の吸光度(500nm)
Abs2B:ブランク、2分後の吸光度(500nm)
本発明の冷凍パン生地改良剤は、上記の基本的成分の他に、セルロース、他のビタミン類、ミネラル類、油脂、澱粉、ライ麦等の穀類などを含むことができる。例えば、セルロースを含むことにより、製パン給水が上昇し、製品の表面が均一になり、更に良好な外観の製品を得ることができる。セルロースの配合割合は、麦麹粉末100質量部に対して50〜50000質量部が好ましく、500〜10000質量部がより好ましい。セルロースの配合量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、作業工程中に水の吐き出しが起こり、生地がベタつく場合がある。
【0044】
本発明の冷凍パン生地改良剤は、該改良剤が生地中に均一に分散するように、小麦粉等の他のパン原料と共に最初から混合して用いることが好ましい。パン生地の調製は、常法に従って行なうことができ、混捏、発酵、分割、成形後、この生地を急速冷凍して冷凍保存すればよい。そして、冷凍保存したパン生地は、解凍後、最終発酵させてから、焼成すればよい。
【0045】
また、冷凍パン生地改良剤の使用量は、通常、パン原料の小麦粉や澱粉等の穀粉100質量部に対して、0.02〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部がより好ましい。冷凍パン生地改良剤の配合量が少な過ぎると、所望の効果を得ることができず、多過ぎると、給水が下がり、生地がベタついて作業性が悪くなる場合がある。
【0046】
なお、パン原料としては、通常のパンの製造に用いられるものが自由に使用でき、例えば小麦粉、澱粉、パン酵母、食塩、糖類、油脂、乳原料、ビタミン、カルシウム等の栄養強化剤、保存料等が使用される。
【0047】
本発明の冷凍パン生地改良剤が適用されるパンの種類は特に限定されず、例えば食パン、バラエティブレッド、フランスパン、セミハード、テーブルロール、菓子パン、スィートグッズ等の冷凍パン生地に適用することができる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、表中に示される酵素活性の単位(U:ユニット)は、以下のようにして測定した。
【0049】
アミラーゼ(α−アミラーゼ)は、α−アミラーゼ測定キット(Megazyme社製)を用いて測定した。また、セルラーゼ、プロテアーゼ及びグルコースオキシダーゼは、上述した方法によって測定した。
【0050】
製造例(麦麹の調製)
精麦器(商品名「RMB10G」、佐竹製作所製)を用いて、小麦粒を剥皮の度合いが20質量%となるように剥皮した。この剥皮小麦粒を洗浄した後、水に3時間浸漬して水切りし、30分間放置した後、30分間蒸麦し、110℃で10分間オートクレーブ処理した。この小麦粒に麹菌を植菌し、恒温槽に入れて35℃で14時間放置した後、1回目の切り返しを行った。更に、33℃で8時間放置して2回目の切り返しを行い、最後に30℃で18時間放置して仕上げ、凍結乾燥機(商品名「FD−81」、東京理化製)を用いて乾燥し、粉砕機(商品名「160Z」、槙野産業製)を用いて粉砕し、90℃で60分間加熱して、乾燥粉末化した麦麹を得た。この麦麹粉末を以下の実施例において用いた。
【0051】
実施例1〜4、比較例1〜3(パンの製造)
小麦粉1000gに、冷凍用イースト40g、砂糖50g、食塩20g、脱脂粉乳20g、表1に示す組成の各改良剤、水650gを加え、ミキシング(低速2分、中速1分)した後、油脂50gを添加し、更にミキシング(低速1分、中速2分、高速5分、捏ね上げ温度:24℃)した。
【0052】
その後、フロアータイム20分とり、生地を80gずつに分割した後、ベンチタイム20分とり、成形後直ちに急速冷凍して、−23℃で生地を保存した(保存期間:1、2、3、4ヶ月)。
【0053】
生地を所定の期間冷凍保存した後、28℃、湿度80%の条件下で、1時間解凍し、型上げ1cmになるまでホイロをとり、210℃で13分間焼成してパンを製造した。
【0054】
こうして得られた各パンについて、7名のパネラーにより、パン表面の状態を目視で評価した。評価基準は、5点:フィッシュアイが全く発生しておらず、色調も良好でつやもある(非常に良い)、3点:ややフィッシュアイ発生(普通)、1点:フィッシュアイの発生多く、色調、つやも悪い(不良)、で行ない、その平均点を求めた。また、パンの容積を菜種置換法により、ポップローフのパンを3つ合わせて測定し、その容積を求めた。それらの結果を表1に合わせて示した。
【0055】
【表1】
【0056】
表1から、(A)〜(C)成分を併用した実施例1〜4は、比較例1((A)、(B)成分のみを併用)、比較例2(アスコルビン酸、セルラーゼ及びアミラーゼを併用)、比較例3(無添加)に比べて、長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現が大幅に抑制されていることが分かる。
【0057】
実施例5〜8、比較例4〜7(冷凍ピザ生地)
小麦粉1000gに、冷凍用酵母35g、サラダ油10g、食塩16g、グルコース10g、フラクトース10g、シュークロース10g、トレハロース10g、表2に示す組成の各改良剤、水550gをミキシング(低速3分、中速5分、高速3〜4分、捏ね上げ温度:20℃)した。なお、市販の改良剤Aは、アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、グルコースオキシダーゼ、ビタミンCを含み、改良剤Bは、グルテン、グリセリン脂肪酸エステル、アミラーゼ、キシラナーゼを含むものである。
【0058】
その後、フロアータイム20分(28℃、湿度80%)とり、生地を80gずつに分割した後、ベンチタイム20分(28℃、湿度80%)とり、板状に成形後直ちに急速冷凍(−30℃)して、−20℃で生地を保存した(保存期間:0、2、4、6、8週間)。
【0059】
冷凍保存後、24℃の条件下で、生地中心温度が20℃になるまで解凍後、再び生地を丸めて、ベンチタイム30分とり、成形型に詰め、型上げ1cmになるまでホイロをとり、200℃で13分間焼成した。
【0060】
【表2】
【0061】
こうして得られた各ピザ生地について、実施例1と同様にしてフィッシュアイの発生及び生地のボリュームについて比較したところ、(A)〜(C)成分を併用した実施例5〜8は、比較例4(アスコルビン酸、セルラーゼ及びアミラーゼを併用)、比較例5(無添加)、比較例6(市販の改良剤A)、比較例7(市販の改良剤B)に比べて、長期間冷凍保存しても、焼成した際のピザ生地のボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現が大幅に抑制されていた。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上記(A)〜(C)の成分を併用することにより、パン生地を冷凍保存した際の冷凍障害を効果的に抑制することができ、長期間冷凍保存しても、焼成した際のパンのボリュームの低下、及びフィッシュアイの出現を大幅に低減することができる。
Claims (6)
- (A)麦麹粉末と、(B)アスコルビン酸と、(C)セルラーゼ、プロテアーゼ及び乳化剤から選ばれた少なくとも1種とを有効成分として含むことを特徴とする冷凍パン生地改良剤。
- 更に、(D)グルコースオキシダーゼを含む、請求項1に記載の冷凍パン生地改良剤。
- 前記乳化剤は、ショ糖脂肪酸エステル、コハク酸モノグリ又はそれらの混合物である、請求項1又は2に記載の冷凍パン生地改良剤。
- 前記セルラーゼは、エキソ型セルラーゼである、請求項1〜3のいずれか一つに記載の冷凍パン生地改良剤。
- 前記(A)麦麹粉末は、剥皮した麦粒を含む原料に麹菌を培養して得られた麦麹を、更に乾燥、粉砕したものである、請求項1〜4のいずれか一つに記載の冷凍パン生地改良剤。
- 前記(A)麦麹粉末は、剥皮の度合いが3〜30質量%である麦粒を用いて調製されたものである、請求項5に記載の冷凍パン生地改良剤。
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