WO2008029477A1 - Pompe à engrenages - Google Patents

Description

明 細 書

歯車ポンプ

技術分野

[0001] 本発明は、特に建設機械、車両用油圧機械等に適用可能な、歯車ポンプに関する ものである。

背景技術

[0002] 従来、図 7及び図 8に示すように、駆動歯車 X61と従動歯車 X62とを嚙合わせてな る歯車対 X6と、この歯車対 X6を収納するめがね穴 X4aを備えたボディ X4、及びこの ボディ X4の前方な 、し後方を被覆するカバー X3, X5を有しこれらを固定用ボルト X 8により接続してなるケーシング X2とを具備する歯車ポンプ XIが、建設機械、車両用 油圧機械等の油圧供給源として広く用いられてきている。この歯車ポンプ XIは、前 記めがね穴 X4aに連通する低圧側流路口 X43から作動液を駆動歯車 X61と従動歯 車 X62との間の空間に供給し、高圧側流路ロ X41から吐出させる機能を有する。

[0003] 近年、このような歯車ポンプ XIの高圧側に、リリーフ弁や流量制御弁等のバルブを 取り付ける要望が存在する。その際、高圧側に取り付けたバルブ力 低圧側への配 管が必要な場合があり、このような配管はこの歯車ポンプ XIの外部に設けることが多 い。

特許文献 1：特開 2003 - 336583号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] しかし、高圧側にバルブを取り付けた際、歯車ポンプ XIの外部に上述した配管を 設けると、継手や配管パイプ等が必要となり、さらにこの歯車ポンプ XI近傍に継手や 配管パイプ等を設けるためのスペースを確保する必要がある。そこで、この課題を解 決すべぐ歯車ポンプ XI内に、ノ レブ力も低圧側ポートまでを連通する連通路を設 けることが考免られる。

[0005] ところが、ボディ X4のめがね穴 X4aと前記ボルト X8との間の部分、すなわちめがね 穴 X4aに対応する前後方向位置にこのような連通路を設けると、ボディ X4のめがね 穴 X4a近傍の部位が極度に薄肉となり、めがね穴 X4aが受ける油圧に対する強度が 十分得られなくなる別の不具合が発生する。

[0006] 本発明は、上記課題を解決すべく構成するものである。

課題を解決するための手段

[0007] すなわち、本発明に係る歯車ポンプは、駆動歯車と従動歯車とを嚙合させてなる 1 又は複数の歯車対と、この歯車対を収納するケーシングとを具備し、前記ケーシング 力 前記歯車対を収納するめがね穴、このめがね穴に連通し前記歯車対を構成する 歯車を枢支する軸を揷通させてなる軸受穴、前記めがね穴に連通し低圧の作動液を 吸入する低圧側ポート、前記めがね穴に連通し高圧の作動液を排出する高圧側ポ ート、及びこの高圧側ポート近傍に設けられバルブを取り付け可能なバルブ取付部 を有するボディと、このボディの前方又は後方のうち少なくとも一方に設けられ前記め がね穴を閉塞するカバーとを具備するものであって、前記ボディが、前記バルブ取付 部から低圧側ポートまでを連通する戻り通路を前記軸受穴に対応する前後方向位置 にさらに有することを特徴とする。

[0008] このようなものであれば、ボディの前記軸受穴を設けた部位は前記めがね穴を設け た部位よりも厚肉であるため、戻り通路を設けてもボディの強度は大きく損なわれない 。すなわち、ボディの強度を大きく損ねることなく戻り通路を設け、このような歯車ボン プ又はモータを配設する際の部品点数及び取り付けスペースの節減を図ることがで きる。さらに、ボディのめがね穴周囲の部位を厚肉にして該部位に戻り通路を設ける 態様と比較して、ボディ自体を従来のものと比較して厚肉に構成する必要がな 、ため 、ボディを製造する際の材料費を節減できる。なお、「前記軸受穴に対応する前後方 向位置」とは、前記軸受穴が存在し前記めがね穴が存在しない前後方向位置全般を 含む概念である。

発明の効果

[0009] 本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏 する。

[0010] すなわち、本発明によれば、軸受穴に対応する前後方向位置ではボディが比較的 厚肉であることを利用し、このような位置に戻り通路を設けることにより、ボディの強度 を大きく損ねることなく戻り通路を設け、このような歯車ポンプ又はモータを配設する 際の部品点数及び取り付けスペースの節減を図ることができる。さらに、ボディのめが ね穴周囲の部位を厚肉にして該部位に戻り通路を設ける態様と比較して、ボディ自 体を従来のものと比較して厚肉に構成する必要がな 、ため、ボディを製造する際の 材料費を節減できる。

図面の簡単な説明

[0011] [図 1]本発明の第 1の実施形態における歯車ポンプを示す側面断面図。

[図 2]同実施形態における歯車ポンプを示す左側面図。

[図 3]同実施形態における歯車ポンプを示す右側面図。

[図 4]図 1における X— X断面図。

[図 5]本発明の第 2の実施形態における歯車ポンプを示す側面断面図。

[図 6]図 5における Y— Y断面図。

[図 7]従来の歯車ポンプを示す側面断面図。

[図 8]図 7における Z— Z断面図。

符号の説明

[0012] 1、Α1· ··歯車ポンプ

2、 Α2…ケーシング

3、 A3· ··フロント力パー

4、 Α4· ··ボディ

4a、 4b…第 1、第 2のめがね穴

A4a…めがね穴

4x、 4y、 A4x、 A4y…軸受穴

41、 42· ··第 1、第 2の高圧側流路ロ

Α41· ··高圧側流路ロ

43、 A43…低圧側流路ロ

44、 Α44· ··ノ レブ取付部

45、 Α45· ··戻り通路

5· ··リアカバー 6、 7…第 1、第 2の歯車対

Α6· · ·歯車対

発明を実施するための最良の形態

[0013] まず、本発明の第 1の実施形態を図 1及び図 2を参照しつつ以下に説明する。

[0014] 本発明が提供する歯車ポンプ 1は、第 1及び第 2の歯車対 6、 7を有する二連歯車 ポンプである。この歯車ポンプ 1は、縦断面図を図 1、左側面図を図 2、右側面図を図 3、図 1における X— X断面図を図 4にそれぞれ示すように、第 1の歯車対 6は第 1の 駆動歯車 61と第 1の従動歯車 62とを嚙み合わせて構成している。一方、第 2の歯車 対 7は第 2の駆動歯車 71と第 2の従動歯車 72とを嚙み合わせて構成している。そし て、これら第 1及び第 2の歯車対 6、 7を、フロントカバー 3、ボディ 4、及びリアカバー 5 力もなるケーシング 2内に収納している。

[0015] より具体的には、前記ボディ 4の前後両端部に第 1及び第 2のめがね穴 4a、 4bを設 けているとともに、このボディ 4の中間部に両歯車対 6、 7を区分けする中間隔壁 4W が形成されている。前記第 1のめがね穴 4aとフロントカバー 3とで形成される室内に は第 1の歯車対 6を収納していて、前記第 2のめがね穴 4bとリアカバー 5とで形成され る室内には第 2の歯車対 7を収納している。また、前記中間隔壁 4Wには、前記第 1 及び第 2のめがね穴 4a、 4bにそれぞれ連通するとともに、第 1の駆動歯車 61を枢支 する入出力軸 611及び第 2の駆動歯車 71を枢支する軸 711を挿通させてなる軸受 穴 4xを設けている。また、前記中間隔壁 4Wには、前記第 1及び第 2のめがね穴 4a、 4bにそれぞれ連通するとともに、第 1の従動歯車 62を枢支する軸 621及び第 2の従 動歯車 72を枢支する軸 721をそれぞれ挿通させてなる軸受穴 4yも設けている。

[0016] また、フロントカバー 3、及びリアカバー 5は、この種の二連歯車ポンプに用いられる ものとして周知のものと同様の構成を有する。すなわち、フロントカバー 3には、前記 入出力軸 611を挿通させてなる軸受穴 3x、及び第 1の従動歯車 62を枢支する軸 62 1を挿通させてなる軸受穴 3yを設けている。一方、リアカバー 5には、第 2の駆動歯車 71を枢支する軸 711を挿通させてなる軸受穴 5x、及び第 2の従動歯車 72を枢支す る軸 721を揷通させてなる軸受穴 5yを設けている。そして、フロントカバー 3、ボディ 4 、及びリアカバー 5は、固定用ボルト 8により一体的に固定している。なお、前記フロン トカバー 3と前記入出力軸 611との間には、オイルシール 91を設けている。

[0017] 第 1の駆動歯車 61は、入出力軸 611と一体的に形成されている。この入出力軸 61 1は、前記フロントカバー 3の軸受穴 3x内、及び前記ボディ 4の軸受穴 4x内に配した ブッシュ 92によってケーシング 2に対して支持されている。第 1の従動歯車 62も、軸 6 21と一体的に形成されている。この軸 621は、前記フロントカバー 3の軸受穴 3y内、 及び前記ボディ 3の軸受穴 4y内に配したブッシュ 92によってケーシング 2に対して支 持されている。また、第 2の駆動歯車 71は、軸 711と一体的に形成されている。この 軸 711は、第 1の駆動歯車 61と同一軸心上にて前記ボディ 4の軸受穴 4x内、および 前記リアカバー 5の軸受穴 5x内に配したブッシュ 92によってケーシング 2に対して支 持されている。ここで、この第 2の駆動歯車 71を支持する軸 711は前記入出力軸 61 1の軸端に固定していて、従って、第 2の駆動歯車 71は第 1の駆動歯車 61と同期回 転駆動される。さらに、第 2の従動歯車 72も、軸 721と一体的に形成されている。この 軸 721は、第 1の従動歯車 62と同一軸心上にて前記ボディ 4の軸受穴 4y内、および 前記リアカバー 5の軸受穴 5y内に配したブッシュ 92によってケーシング 2に対して支 持されている。しかし、この第 2の従動歯車 72を支持する軸 721は、第 1の従動歯車 62を支持する軸 621と完全に別体をなし、これら第 1の従動歯車 62及び第 2の従動 歯車 72は、それぞれ第 1の駆動歯車 61及び第 2の駆動歯車 71により別々に駆動さ れる。

[0018] また、ボディ 4には、前記図 2及び図 3に示すように、一側面に第 1及び第 2の高圧 側流路ロ 41、 42、他側面には低圧側流路ロ 43を設けている。第 1及び第 2の歯車 対 6、 7がポンプとして作動するときは、低圧側流路ロ 43が流入口となり、第 1及び第 2の高圧側流路ロ 41、 42が吐出口となる。第 1及び第 2の高圧側流路ロ 41、 42は、 それぞれ第 1の歯車対 6を収納する第 1のめがね穴 4a、及び第 2の歯車対 7を収納 する第 2のめがね穴 4bに連通させている。一方、低圧側流路ロ 43は、前記第 1及び 第 2のめがね穴 4a、 4bに連通し前後方向に延伸する接続部 431と、この接続部 431 の中間から前記他側面に向けて穿設した開口部 432とからなる。

[0019] さらに本実施形態では、ボディ 4の前記高圧側流路ロ 41、 42を設けた一側面に、 さらにリリーフ弁に代表されるバルブ（図示略)を取り付け可能なバルブ取付部 44を 設けている。そして、このバルブ取付部 44と前記低圧側流路ロ 43とを連通させるベ ぐ前記軸受穴 4x、 4yと前後位置を一致させて戻り通路 45を設けている。すなわち 前記中間隔壁 4Wに戻り通路 45を設けている。より具体的には、前記開口部 432か ら、軸受穴 4xの軸心からの距離を略一定に保ちつつ前記ノ レブ取付部 44に達する 形状の穴を穿設し、この穴を戻り通路 45としている。

[0020] この歯車ポンプ 1の作動時には、従来の二連歯車ポンプと同様に、低圧側流路ロ 4 3から作動液を第 1の駆動歯車 61と第 1の従動歯車 62の歯溝、及び第 2の駆動歯車 71と第 2の従動歯車 72の歯溝にそれぞれ供給し、第 1の駆動歯車 61と第 1の従動 歯車 62の歯溝に供給した作動液を第 1の高圧側流路ロ 41から、また、第 2の駆動歯 車 71と第 2の従動歯車 72の歯溝に供給した作動液を第 2の高圧側流路ロ 42からそ れぞれ吐出する。その際、軸受穴 4xに支持させている入出力軸 611及び軸 711は、 液圧により図 4における右下方に向力う作用を受ける。

[0021] そして、前記バルブ取付部 44に取り付けたバルブ（図示略)を作動させた際には、 作動液が前記戻り通路 45を経て前記低圧側流路ロ 43の前記開口部 432に戻され る。

[0022] 本実施形態に力かる歯車ポンプ 1の構成によれば、前記ボディ 4の前記めがね穴 4 aを設けた部位よりも厚肉な中間隔壁 4Wに、前記バルブ取付部 44から低圧側ポート 43までを連通する戻り通路 45を前記軸受穴に前後方向位置を一致させて設けてい るので、戻り通路 45を設けてもボディ 4の強度は大きく損なわれない。また、本実施 形態では、前記戻り通路を図 4における軸受穴 4xの上方、すなわち軸受穴 4xに対し て該軸受穴 4xに支持させて 、る入出力軸 611及び軸 711が液圧により受ける作用と 略反対側に設けているので、この点からも戻り通路 45を設けることによるボディ 4の強 度の損失は小さい。すなわち、ボディ 4の強度を大きく損ねることなく戻り通路 45を設 け、このような歯車ポンプ 1及びバルブを配設する際の部品点数及び取り付けスぺー スの節減を図ることができる。さらに、ボディ 4のめがね穴 4a周囲の部位を厚肉にして 該部位にリリーフ通路を設ける態様と比較して、ボディ 4自体を従来のものと比較して 厚肉に構成する必要がないため、ボディ 4を製造する際の材料費も節減できる。

[0023] 次いで、本発明の第 2の実施形態を図 5及び図 6を参照しつつ以下に説明する。 [0024] この実施形態に力かる歯車ポンプ Alは、縦断面図を図 5、図 5における Y—Y断面 図を図 6にそれぞれ示すように、 1つの歯車対 A6と、この歯車対 A6を収納しフロント カバー A3及びボディ A4カゝらなるケーシング A2とを具備する。前記歯車対 A6は第 1 の駆動歯車 A61と第 1の従動歯車 A62とを嚙み合わせて構成している。

[0025] より具体的には、前記ボディ A4の前端部にめがね穴 A4aを設けていて、このめが ね穴 A4aとフロントカバー A3とで形成される空間に歯車対 A6を収納して 、る。また、 ボディ A4には、前記めがね穴 A4aに連通するとともに、駆動歯車 A61を枢支する入 出力軸 A611、及び従動歯車 A62を枢支する軸 A621をそれぞれ挿通させてなる軸 受穴 A4x、 A4yを設けている。

[0026] また、フロントカバー A3は、この種の歯車ポンプに用いられるものとして周知のもの と同様の構成を有する。すなわち、フロントカバー 3には、前記入出力軸 A611を挿 通させてなる軸受穴 A3x、及び従動歯車 A62を枢支する軸 A621を挿通させてなる 軸受穴 A3yを設けている。そして、フロントカバー A3及びボディ A4は、固定用ボルト A8により一体的に固定している。なお、前記フロントカバー A3と前記入出力軸 A61 1との間には、オイルシール A91を設けている。また、図 6において、前記めがね穴 A 4aは想像線により示して 、る。

[0027] 駆動歯車 A61は入出力軸 A611と一体的に形成されている。この入出力軸 A611 は、ケーシング A2に対して、前記フロントカバー A3の軸受穴 A3x内、及び前記ボデ ィの軸受穴 A4x内に配したブッシュ A92によって支持されている。一方、従動歯車 A 62も軸 A621と一体的に形成されている。この軸 A621は、ケーシング A2に対し、フ ロントカバー A3の軸受穴 A3y内、及び前記ボディ A4の軸受穴 A4y内に配したブッ シュ A92によって支持されている。

[0028] また、ボディ A4には、一側面に高圧側流路口 A41、他側面には低圧側流路口 A4 3を設けている。歯車対 A6がポンプとして作動するときは、低圧側流路ロ A43が流 入口となり、高圧側流路ロ A41が吐出口となる。高圧側流路ロ A41は、前記歯車機 構 A6を収納するめがね穴 A4aに連通させている。一方、低圧側流路ロ A43は、前 記めがね穴 A4aに連通し後方に延伸する接続部 A431と、この接続部 A431の後端 部から前記他側面に向けて穿設した開口部 A432とからなる。なお、図 6において、 前記高圧側流路ロ A41は想像線により示している。

[0029] さらに本実施形態では、ボディ A4の前記高圧側流路ロ A41を設けた一側面に、さ らにリリーフ弁に代表されるバルブ（図示略)を取り付け可能なバルブ取付部 A44を 設けている。そして、このバルブ取付部 A44と前記低圧側流路ロ A43とを連通させ るべぐ前記軸受穴 A4xと前後位置を一致させて戻り通路 A45を設けている。より具 体的には、前記開口部 A432から、第 1の軸受穴 A4xの軸心力 の距離を略一定に 保ちつつ前記バルブ取付部 A44に達する形状の穴を穿設し、この穴を戻り通路 A4 5として!/、る。

[0030] この歯車ポンプ A1の作動時には、従来の歯車ポンプと同様に、低圧側流路ロ A4 3から作動液を駆動歯車 A61と従動歯車 A62の歯溝に供給し、この空間に供給した 作動液を高圧側流路ロ A41から吐出する。その際、軸受穴 A4xに支持させている入 出力軸 A611は、液圧により図 6における右下方に向力 作用を受ける。

[0031] そして、前記バルブ取付部 A44に取り付けたバルブ（図示略)を作動させた際には 、作動液が前記戻り通路 A45を経て前記低圧側流路ロ A43の前記開口部 A432〖こ 戻される。

[0032] 本実施形態に力かる歯車ポンプ A1の構成では、上述したように、前記ボディ A4の 前記軸受穴 A4xに前後方向位置を一致させて前記バルブ取付部 A44から低圧側 ポート A43までを連通する戻り通路 A45を設けている力 この部位はめがね穴 4aを 設けた部位よりも厚肉である。従って、戻り通路 A45の存在によりボディ A4の強度を 大きく損なわれない。また、本実施形態では、前記通路 A45を図 6における軸受穴 A 4xの上方、すなわち軸受穴 A4xに対して該軸受穴 A4xに支持させて 、る入出力軸 A611が液圧により受ける作用と略反対側に設けているので、この点力もも戻り通路 A45を設けることによるボディ A4の強度の損失は小さい。すなわち、ボディ A4の強 度を大きく損ねることなく戻り通路 A45を設け、このような歯車ポンプ A1及びバルブ を配設する際の部品点数及び取り付けスペースの節減を図ることができる。さらに、 ボディ A4のめがね穴 A4a周囲の部位を厚肉にして該部位に戻り通路を設ける態様 と比較して、ボディ A4自体を従来のものと比較して厚肉に構成する必要がな 、ため 、ボディ A4を製造する際の材料費も節減できる。 [0033] なお、本発明は以上に述べた第 1、第 2の実施形態に限られない。

[0034] 例えば、 3対以上の歯車対を有する歯車ポンプに本発明を適用してもよい。

[0035] また、 2対の歯車対を有する歯車ポンプを、上述した第 1の実施形態のような歯車ポ ンプでなく高圧側流路ロ及び低圧側流路口を 1つずつ有し 2対の歯車対の嚙み合 わせタイミングをずらした位相差歯車ポンプとして構成してももちろんよい。

[0036] さらに、上述した第 2の実施形態のようにケーシングをフロントカバーとボディとによ り構成する代わりに、ボディとリアカバーとによりケーシングを構成し、このケーシング のボディの軸受穴を設けた部位、すなわちめがね穴より前方の部位にリリーフ通路を 設けるようにしてもよい。

[0037] カロえて、バルブ取付部に取り付けるバルブは、リリーフ弁に限らず、流量制御弁等、 他の種類のバルブであってももちろんよ！/、。

[0038] その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してもよい。

産業上の利用可能性

[0039] 本発明を活用すれば、ボディの軸受穴に対応する前後方向位置ではめがね穴に 対応する前後方向位置と比較してボディが比較的厚肉であることを利用し、このよう な位置に戻り通路を設けることにより、ボディの強度を大きく損ねることなく戻り通路を 設け、このような歯車ポンプを配設する際の部品点数及び取り付けスペースの節減を 図ることができる。さらに、ボディのめがね穴周囲の部位を厚肉にして該部位に戻り 通路を設ける態様と比較して、ボディ自体を従来のものと比較して厚肉に構成する必 要がないため、ボディを製造する際の材料費を節減できる。

Claims

請求の範囲

駆動歯車と従動歯車とを嚙合させてなる 1又は複数の歯車対と、この歯車対を収納 するケーシングとを具備し、前記ケーシングが、前記歯車対を収納するめがね穴、こ のめがね穴に連通し前記歯車対を構成する歯車を枢支する軸を揷通させてなる軸 受穴、前記めがね穴に連通し低圧の作動液を吸入する低圧側ポート、前記めがね 穴に連通し高圧の作動液を排出する高圧側ポート、及びこの高圧側ポート近傍に設 けられバルブを取り付け可能なバルブ取付部を有するボディと、このボディの前方又 は後方のうち少なくとも一方に設けられ前記めがね穴を閉塞するカバーとを具備する ものであって、

前記ボディ力 前記バルブ取付部力 低圧側ポートまでを連通する戻り通路を前記 軸受穴に対応する前後方向位置にさらに有することを特徴とする歯車ポンプ。