JP2000179466A - 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレ―キ装置 - Google Patents

回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレ―キ装置

Info

Publication number
JP2000179466A
JP2000179466A JP11284778A JP28477899A JP2000179466A JP 2000179466 A JP2000179466 A JP 2000179466A JP 11284778 A JP11284778 A JP 11284778A JP 28477899 A JP28477899 A JP 28477899A JP 2000179466 A JP2000179466 A JP 2000179466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer rotor
rotor
discharge port
brake fluid
rotary pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11284778A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4221843B2 (ja
Inventor
Takahiro Yamaguchi
貴洋 山口
Tomoo Harada
智夫 原田
Taku Sato
卓 佐藤
Takeshi Fuchida
剛 渕田
Hiroyuki Shinkai
博之 新海
Toshiya Morikawa
俊哉 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP28477899A priority Critical patent/JP4221843B2/ja
Publication of JP2000179466A publication Critical patent/JP2000179466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4221843B2 publication Critical patent/JP4221843B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C2/10Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C2/102Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes

Landscapes

  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アウターロータとインナーロータとが駆動軸
の軸方向に相互にずれてしまうことを防止する。 【解決手段】 インナーロータ52及びアウターロータ
51の軸方向端面と、ケーシング50との間の間隙部に
おいて、高圧側と低圧側とをシールし、かつ閉じ込み部
53a、53bを通過する部位とは異なる部位におい
て、駆動軸54の軸方向におけるインナーロータ52及
びアウターロータ51の位置を一致させる幅広部100
A、100Bを有するシール部材100(101)を備
える。このように、シールが必要とされる閉じ込み部5
3a、53bとは異なる部位において、駆動軸54の軸
方向におけるインナーロータ52及びアウターロータ5
1の位置を一致させる幅広部を設けることで、シール部
材100のうち閉じ込み部53a、53bをシールする
部位のシールとしての耐久性を向上させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を吸入・吐出
する回転式ポンプ及び回転式ポンプを用いたブレーキ装
置に関し、特にトロコイドポンプ等の内接歯車ポンプに
適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】トロコイドポンプ等の内接歯車型の回転
式ポンプは、外周に外歯部を備えたインナーロータ、内
周に内歯部を備えたアウターロータ、及びこれらアウタ
ーロータとインナーロータを収納するケーシング等から
構成されている。インナーロータ及びアウターロータ
は、内歯部と外歯部とが互いに噛み合わさり、これら互
いの歯によって複数の空隙部を形成した状態でケーシン
グ内に配置されている。
【0003】インナーロータとアウターロータの両中心
軸を通る線をポンプの中心線とすると、この中心線を挟
んだ両側には、上記複数の空隙部と連通する吸入口や吐
出口が備えられている。ポンプ駆動時には、インナーロ
ータの中心軸を駆動軸として、この駆動軸を介してイン
ナーロータが回転運動し、それに伴って外歯部と内歯部
の噛合によりアウターロータも同方向へ回転する。この
ときに、それぞれの空隙部の容積がアウターロータ及び
インナーロータが1回転する間に大小に変化して吸入口
からオイルを吸入し、吐出口でオイルを吐き出すように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インナ
ーロータとアウターロータとは、回転方向に噛み合わさ
っていても、駆動軸の軸方向に対しては相互に移動でき
るように構成されているため、インナーロータとアウタ
ーロータが駆動軸の軸方向に相互にずれた状態でポンプ
駆動がなされ、良好なポンプ性能が得られなくなるとい
う問題がある。
【0005】本発明は上記問題に鑑みて成され、アウタ
ーロータとインナーロータとが駆動軸の軸方向に相互に
ずれてしまうことを防止し、良好なポンプ性能が得られ
る回転式ポンプを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】ところで、従来より、回
転式ポンプでは、高圧な吐出口側と低圧な吸入口側との
間に圧力差が生じるため、高圧な吐出口側から低圧な吸
入口側へのオイル洩れという問題がある。
【0007】このため、本発明者らは、例えば、図6に
示すように、インナーロータ52及びアウターロータ5
1の軸方向端面とケーシング50との間の間隙部におい
て、駆動軸54に対して偏心させた円環状のシール部材
200(図中の二点鎖線)を配置することにより、シー
ル部材200が吐出口61と駆動軸54との間を通るよ
うにして、高圧な吐出口61側と低圧な吸入口60側と
を分離させることを考え出した。
【0008】このようなシール部材200を備えた場
合、シール部材200が吐出口61と吸入口60との間
に位置する閉じ込み部53a、53bにおいて、インナ
ーロータ52とアウターロータ51とを押さえるように
作用させることができるため、インナーロータ52とア
ウターロータ51のずれを抑制することができると考え
られる。
【0009】しかしながら、シール部材200のうち閉
じ込み部53a、53bを覆っている部分は、閉じ込み
部53a、53bが吐出口61と連通して高圧化したと
きに、低圧な吸入口60側にオイル洩れしないためのシ
ールとしての役割を果たさなければならず、この部分で
インナーロータ52及びアウターロータ51を押さえ込
んでインナーロータ52とアウターロータ51のずれを
防止する役割も果たさせると、インナーロータ52及び
アウターロータ51を押さえ込むために生じる磨耗によ
り、シール部材200の耐久性が悪くなる。
【0010】そこで、上記目的を達成するため、以下の
技術的手段を採用する。
【0011】請求項1乃至7に記載の発明においては、
インナーロータ(52)及びアウターロータ(51)の
軸方向端面と、ケーシング(50)との間の間隙部にお
いて、吐出口と駆動軸との間を通ると共に第1、第2の
閉じ込み部(53a、53b)を通ってアウターロータ
の外周まで至り、かつ第1、第2の閉じ込み部を通過す
る部位とは異なる部位において、駆動軸の軸方向におけ
るインナーロータ及びアウターロータの位置を一致させ
る調整部(100A、101A、100B、101B)
を有するシール手段(100、101)を備えているこ
とを特徴としている。
【0012】このように、吐出口と駆動軸との間を通る
と共に第1、第2の閉じ込み部を通ってアウターロータ
の外周まで至るシール手段を備えることにより、高圧側
と低圧側とをシールすることができる。そして、シール
が必要とされる第1、第2の閉じ込み部とは異なる部位
において、駆動軸の軸方向におけるインナーロータ及び
アウターロータの位置を一致させる調整部を設けること
により、シール手段のうち第1、第2の閉じ込み部をシ
ールする部位のシールとしての耐久性を向上させること
ができる。
【0013】具体的には、請求項2に示すように、回転
部を収容する孔を有する中央プレート(73)と、中央
プレートを挟み込む第1、第2のサイドプレート(7
1、72)とを備えたケーシングのうち、第1、第2の
サイドプレートに、吐出口と駆動軸との間を通ると共
に、第1、第2の閉じ込み部を通過してアウターロータ
の外周まで至り、第1、第2の閉じ込み部を通過する部
位とは異なる部位において、インナーロータからアウタ
ーロータまで延設された溝部(71b、72b)を形成
し、該溝部内にシール手段を配置するようにできる。
【0014】請求項3に記載の発明においては、シール
手段は、弾性体で構成されていると共に溝部の底側に配
置された第1のシール部材(100a、101a)と、
該第1のシール部材よりも溝部の開孔側に配置された第
2のシール部材(100b、101b)とを有してお
り、第1のシール部材の弾性力によって第1のシール部
材がインナーロータ及びアウターロータに接するように
なっていることを特徴としている。
【0015】このように、弾性体で構成された第1のシ
ール部材にて、第2のシール部材を押圧することによっ
て、第2のシール部材がインナーロータ及びアウターロ
ータに接して、シール機能を果たすようにできる。
【0016】なお、請求項4に示すように、調整部は、
吐出口又は吸入口と連通している空隙部とオーバラップ
するように延設することで構成できる。
【0017】具体的には、請求項5に示すように、シー
ル部材のうち、略円環状を成す円環部が駆動軸に対して
偏心した配置となるようにし、円環部を部分的に幅広に
することで吐出口又は吸入口と連通している空隙部とオ
ーバラップする調整部を構成することができる。
【0018】請求項7に記載の発明においては、調整部
には、開口部が形成されており、この開口部を通じて空
隙部が該調整部の外部と連通するようになっていること
を特徴としている。
【0019】このように調整部に開口部を形成すること
により、空隙部が完全に覆われないようにできるため、
調整部が形成されていても、空隙部が大小変化する際に
ブレーキ液の吸入・吐出を行えるようにできる。
【0020】なお、本発明における回転式ポンプは、請
求項8に示すように、ブレーキ液圧発生手段(1〜3)
が発生させるブレーキ液圧を制動力発生手段(4、5)
に伝達する主管路(A)と、制動力発生手段が発生させ
る制動力を高めるために、主管路側にブレーキ液を供給
する補助管路(D)と、を有するブレーキ装置におい
て、吸入口が補助管路を通じてブレーキ液圧発生手段側
のブレーキ液を吸入でき、吐出口が主管路を通じて制動
力発生手段に向けてブレーキ液を吐出できるように配置
される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態について
説明する。
【0022】図1に、回転式ポンプとしてトロコイドポ
ンプを適用したブレーキ装置のブレーキ配管概略図を示
す。以下、ブレーキ装置の基本構成を、図1に基づいて
説明する。本例では前輪駆動の4輪車において、右前輪
−左後輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備えるX配管
の油圧回路を構成する車両に本発明によるブレーキ装置
を適用した例について説明する。
【0023】図1に示すように、ブレーキペダル1は倍
力装置2と接続されており、この倍力装置2によりブレ
ーキ踏力等が倍力される。
【0024】そして、倍力装置2は、倍力された踏力を
マスタシリンダ3に伝達するブッシュロッド等を有して
おり、このブッシュロッドがマスタシリンダ3に配設さ
れたマスタピストンを押圧することによりマスタシリン
ダ圧が発生する。なお、これらブレーキペダル1、倍力
装置2及びマスタシリンダ3がブレーキ液圧発生手段に
相当する。
【0025】また、このマスタシリンダ3には、マスタ
シリンダ3内にブレーキ液を供給したり、マスタシリン
ダ3内の余剰ブレーキ液を貯留するマスタリザーバ3a
が接続されている。
【0026】そして、マスタシリンダ圧は、アンチロッ
クブレーキ装置(以下、ABSという)を介して右前輪
FR用のホイールシリンダ4及び左後輪RL用のホイー
ルシリンダ5へ伝達されている。以下の説明は、右前輪
FR及び左後輪RL側について説明するが、第2の配管
系統である左前輪FL及び右後輪RR側についても全く
同様であるため、説明は省略する。
【0027】そして、このブレーキ装置はマスタシリン
ダ3に接続する管路(主管路)Aを備えており、この管
路Aには比例制御弁(PV:プロポーショニングバル
ブ)22が備えられている。そして、この比例制御弁2
2によって管路Aは2部位に分けられている。すなわち
管路Aは、マスタシリンダ3から比例制御弁22までの
間においてマスタシリンダ圧を受ける管路A1と、比例
制御弁22から各ホイールシリンダ4、5までの間の管
路A2に分けられる。
【0028】この比例制御弁22は、通常、正方向にブ
レーキ液が流動する際には、ブレーキ液の基準圧を所定
の減衰比率をもって下流側に伝達する作用を有してい
る。そして、図1に示すように、比例制御弁22を逆接
続することにより、管路A2側が基準圧となる。
【0029】また、管路A2において、管路Aは2つに
分岐しており、一方にはホイールシリンダ4へのブレー
キ液圧の増圧を制御する増圧制御弁30が備えられ、他
方にはホイールシリンダ5へのブレーキ液圧の増圧を制
御する増圧制御弁31が備えられている。
【0030】これら増圧制御弁30、31は、ABS用
の電子制御装置(以下、ECUという)により連通・遮
断状態を制御できる2位置弁として構成されている。そ
して、この2位置弁が連通状態に制御されているときに
は、マスタシリンダ圧あるいはポンプのブレーキ液の吐
出によるブレーキ液圧を各ホイールシリンダ4、5に加
えることができる。
【0031】なお、ABS制御が実行されていないノー
マルブレーキ時には、これら第1、第2の増圧制御弁3
0、31は常時連通状態に制御されている。なお、増圧
制御弁30、31には、それぞれ安全弁30a、31a
が並列に設けられており、ブレーキ踏み込みを止めてA
BS制御が終了したときにおいてホイールシリンダ4、
5側からブレーキ液を排除するようになっている。
【0032】また、第1、第2の増圧制御弁30、31
と各ホイールシリンダ4、5との間における管路Aとリ
ザーバ20のリザーバ孔20aとを結ぶ管路Bには、A
BS用のECUにより連通・遮断状態を制御できる減圧
制御弁32、33がそれぞれ配設されている。これらの
減圧制御弁32、33はノーマルブレーキ状態(ABS
非作動時)では、常時遮断状態とされている。
【0033】管路Aの比例制御弁22と増圧制御弁3
0、31とリザーバ20のリザーバ孔20aとを結ぶ管
路Cには回転式ポンプ10が安全弁10a、10bに挟
まれて配設されている。また、この回転式ポンプ10に
はモータ11が接続されており、このモータ11によっ
て回転式ポンプ10は駆動される。なお、この回転式ポ
ンプ10についての詳細な説明は後述する。
【0034】また、回転式ポンプ10が吐出したブレー
キ液の脈動を緩和するために、管路Cのうち回転式ポン
プ10の吐出側にはダンパ12が配設されている。そし
て、リザーバ20と回転式ポンプ10の間と、マスタシ
リンダ3とを接続するように管路(補助管路)Dが設け
られており、回転式ポンプ10はこの管路Dを介して管
路A1のブレーキ液を汲み取り、管路A2へ吐出するこ
とによってホイールシリンダ4、5におけるホイールシ
リンダ圧をマスタシリンダ圧よりも高くして車輪制動力
を高める。なお、比例制御弁22はこの際のマスタシリ
ンダ圧とホイールシリンダ圧との差圧を保持する。
【0035】この管路Dには制御弁34が設けられてお
り、この制御弁34はノーマルブレーキ時には常時遮断
状態とされている。
【0036】なお、このときの管路Dから伝えられる液
圧により、管路Cからリザーバ20へ逆流しないように
管路C及び管路Dの接続部とリザーバ20の間には逆止
弁21が配設されている。
【0037】なお、制御弁40は通常は連通状態にされ
ている2位置弁であり、マスタシリンダ圧が所定圧より
も低いときにホイールシリンダ4、5に急ブレーキをか
ける時、或いはTRC時に遮断されマスタシリンダ側と
ホイールシリンダ側との差圧を保つようになっている。
【0038】次に、図2(a)に回転式ポンプ10の模
式図を示し、また図2(b)に図2(a)のA−A矢視
断面図を示す。まず、図2(a)、(b)に基づき回転
式ポンプ10の構造について説明する。
【0039】この回転式ポンプ10におけるケーシング
50のロータ室50a内には、アウターロータ51及び
インナーロータ52がそれぞれの中心軸(図中の点Xと
点Y)が偏心した状態で組付けられて収納されている。
アウターロータ51は内周に内歯部51aを備えてお
り、インナーロータ52は外周に外歯部52aを備えて
いる。そして、これらアウターロータ51とインナーロ
ータ52とが互いの歯部51a、52aによって複数の
空隙部53を形成して噛み合わさっている。なお、図2
(a)からも判るように、本実施形態の回転式ポンプ1
0は、アウターロータ51の内歯部51aとインナーロ
ータ52の外歯部52aとで空隙部53を形成する、仕
切り板(クレセント)なしの多数歯トロコイドタイプの
ポンプである。また、インナーロータ52の回転トルク
を伝えるために、インナーロータ52とアウターロータ
51とは複数の接触点を有している。
【0040】図2(b)に示されるように、ケーシング
50は、両ロータ51、52を両側から挟むように配置
される第1のサイドプレート部71及び第2のサイドプ
レート部72と、これら第1、第2のサイドプレート部
71、72間に配設され、アウターロータ51及びイン
ナーロータ52を収容する孔が設けられた中央プレート
部73とから構成されており、これらによってロータ室
50aが形成される。
【0041】また、第1、第2のサイドプレート71、
72の中心部には、ロータ室50a内と連通する中心孔
71a、72aが形成されており、これら中心孔71
a、72aにはインナーロータ52に配設された駆動軸
54が嵌入されている。そして、アウターロータ51及
びインナーロータ52は、中央プレート部73の孔内に
おいて回転自在に配設される。つまり、アウターロータ
51及びインナーロータ52で構成される回転部は、ケ
ーシング50のロータ室50a内を回転自在に組み込ま
れ、アウターロータ51は点Xを軸として回転し、イン
ナーロータ52は点Yを軸として回転することになる。
【0042】さらに、アウターロータ51及びインナー
ロータ52のそれぞれの回転軸となる点Xと点Yを通る
線を回転式ポンプ10の中心線Zとすると、第1のサイ
ドプレート部71のうち中心線Zを挟んだ左右には、ロ
ータ室50aへ連通する吸入口60と吐出口61が形成
されている。この吸入口60及び吐出口61は、複数の
空隙部53に連通する位置に配設されている。そして、
吸入口60を介して外部からのブレーキ液を空隙部53
内に吸入して、吐出口61を介して空隙部53内のブレ
ーキ液を外部へ吐出することができるようになってい
る。
【0043】複数の空隙部53のうち、体積が最大とな
る閉じ込み部53a、及び体積が最小となる閉じ込み部
53bは、吸入口60及び吐出口61のいずれにも連通
しないようになっており、この閉じ込み部53a、53
bによって吸入口60における吸入圧と吐出口61にお
ける吐出圧との差圧を保持している。
【0044】第1のサイドプレート部71には、アウタ
ーロータ51の外周と吸引口60とを連通する導通経路
73a、さらにアウターロータ51の外周と吐出口61
とを連通する導通経路73b、73cが設けられてい
る。導通経路73aは、アウターロータ51の回転軸と
なる点Xを中心として中心線Zから吸引口60方向へ約
90度の位置に配設されている。また、導通経路73b
は、吐出口61と連通する複数の空隙部53のうち、最
も閉じ込み部53aに近い空隙部53とアウターロータ
51の外周とを連通するように形成されており、また、
導通経路73cは、吐出口61と連通する複数の空隙部
53のうち、最も閉じ込み部53bに近い空隙部53と
アウターロータ51の外周とを連通するように形成され
ている。そして、これら導通経路73bと導通経路73
cは、それぞれ点Xを中心として中心線Zから吐出口6
1方向へ約22.5度の位置に配設されている。
【0045】また、中央プレート73の孔を形成する中
央プレート73の壁面であって、アウターロータ51の
回転軸となる点Xを中心として中心線Zから吸引口60
方向へ約45度の位置には、それぞれ凹部73dと凹部
73eが形成されており、これら凹部73、73e内に
アウターロータ51の外周におけるブレーキ液の流動を
抑制するためのシール部材80、81が備えられてい
る。具体的には、シール部材80、81は、導通経路7
1bと導通経路71dの間に配設されており、アウター
ロータ51の外周において、ブレーキ液圧が低圧になる
部分と高圧になる部分をシールするようになっている。
【0046】シール部材80は、略円筒状をしたゴム部
材80aと、直方体形状をしたテフロン製の樹脂部材8
0bとから構成されている。そして、樹脂部材80bは
ゴム部材80aによって押されて、アウターロータ51
に接するようになっている。すなわち、製造誤差等によ
ってアウターロータ51の大きさに若干の誤差分が生じ
るため、この誤差分を弾性力を有するゴム部材80aに
よって吸収できるようにしている。
【0047】樹脂部材80bの幅は、凹部73d内に樹
脂部材80bを配置したときに、ある程度隙間が空く程
度になっている。つまり、樹脂部材80bの幅を凹部7
3dの幅と同等に形成すると、ポンプ駆動時におけるブ
レーキ液圧の流動によって樹脂部材80bが凹部73d
内に入り込んだときに出てきにくくなるため、多少隙間
が空く程度の大きさで樹脂部材80bを形成することで
樹脂部材80bの上部にブレーキ液が入り込むようにし
て、このブレーキ液の圧力によって樹脂部材80bが凹
部73d内から出てき易いようにしている。なお、シー
ル部材81の構成はシール部材80と同様であるため説
明は省略する。
【0048】さらに、図2(b)に示されるように、第
1、第2のサイドプレート部71、72には溝部71
b、72bが形成されている。この溝部71b、72b
は、図2(a)の二点鎖線で示されるように、駆動軸5
4を囲む円環状で構成されていると共に、所定領域にお
いて溝幅が広げられた構成となっている。具体的には、
溝部71b、72bの中心は、駆動軸54の軸中心に対
して吸入口60側(紙面左側)に偏心した状態となって
いる。
【0049】これにより、溝部71b、72bは、吐出
口61と駆動軸54の間を通って、閉じ込み部53a、
53b、シール部材80、81がアウターロータ51を
シールしている部分を通過するような配置となる。
【0050】そして、駆動軸54の軸と溝部71b、7
2bの中心とを結んだ線を想定した時に、その線が吸入
口60又は吐出口61と交差する位置において溝部71
b、72bはインナーロータ51とアウターロータ52
の両方とオーバラップするように溝幅が大きくされてい
る。また、閉じ込み部53a、53bとオーバラップす
る部分においても溝部71b、72bの溝幅が大きくさ
れている。
【0051】このような構成の溝部71b、72bの中
には、それぞれ溝部71b、72bの形状と同様の形状
を成すシール部材100、101が配置されている。こ
れらシール部材100、101の模式図を図3に示す。
図3に示されるように、シール部材100、101は、
円環状の部材の所定領域が幅広に形成されて構成されて
いる。
【0052】幅広に形成された幅広部100A、101
Aは、吐出口61が形成されている位置においてアウタ
ーロータ51及びインナーロータ52と重なるように構
成されており、幅広部100B、101Bは、吸入口6
0が形成されている位置においてアウターロータ51及
びインナーロータ52と重なるように構成されている。
これら幅広部100A、101A及び幅広部100B、
101Bがアウターロータ51とインナーロータ52の
軸方向のずれを抑制する役割を果たしている。なお、こ
れら幅広部100A、101A及び幅広部100B、1
01Bが配置されている領域、つまり吐出口61と吸入
口60が形成されている領域は、シールする必要がない
領域であり、これら幅広部100A、101A及び幅広
部100B、101Bはアウターロータ51とインナー
ロータ52の軸方向のずれを抑制する役割のみのために
配置されている。
【0053】また、幅広部100C、101Cと幅広部
100D、101Dは、それぞれ閉じ込み部53aと閉
じ込み部53bを全面的に覆えるような幅で構成されて
おり、主として閉じ込み部53a、53b内のブレーキ
液の洩れを防止するシールとしての役割を果たす。な
お、これら幅広部100C、101C及び幅広部100
D、101Dもアウターロータ51及びインナーロータ
52の軸方向のずれをなくす役割も果たすが、幅広部1
00A、101A及び幅広部100B、101Bがその
役割を担ってくれるため、ずれ防止のために幅広部10
0C、101C及び幅広部100D、101Dでアウタ
ーロータ51及びインナーロータ52を押さえ込む必要
はない。
【0054】これらシール部材100、101は、ゴム
等の弾性体からなる弾性部材100a、101aと、樹
脂からなる樹脂部材100b、101bとによって構成
されている。樹脂部材100b、101bは、インナー
ロータ52、アウターロータ51及び中央プレート73
に接するように配置され、樹脂部材100b、101b
よりも溝部71b、72bの底側に配置された弾性部材
100a、101aによって押圧されてシール機能を果
たすように構成されている。
【0055】このように配置されたシール部材100、
101によって、インナーロータ52及びアウターロー
タ51の軸方向端面と第1、第2のサイドプレート部7
1、72の間における隙間において、高圧な吐出口61
と、低圧な駆動軸54とインナーロータ52との間の間
隙部及び吸入口60とをシールすることができる。
【0056】また、インナーロータ52及びアウターロ
ータ51の軸方向端面と第1、第2のサイドプレート部
71、72の間における隙間において、高圧な部分と低
圧な部分とをシールするためには、シール部材100、
101が、吐出口61と駆動軸54との間及び吐出口6
1と吸入口60との間を通過し、アウターロータ51の
外周まで達していることが必要とされる。これに対し
て、本実施形態においては、シール部材100、101
のうち、シール部材80から駆動軸54と吐出口61と
の間を通過してシール部材81に至るまでの領域が、高
圧な部分と低圧な部分とをシールするために必要とされ
る領域になり、シールが必要とされないその他の領域で
インナーロータ52及びアウターロータ51に接してい
る部分は無視できる程度に少ない。このため、シール部
材100、101による接触抵抗を少なくすることがで
き、機械損失を低減することができる。
【0057】さらに、上述したように、幅広部100
A、101A及び幅広部100B、101Bによってア
ウターロータ51及びインナーロータ52の軸方向のず
れをなくすことができる。そして、このように、シール
としての役割を果たす必要がない幅広部100A、10
1A及び幅広部100B、101Bによって、アウター
ロータ51及びインナーロータ52の軸方向のずれをな
くす役割を果たさせているため、幅広部100C、10
1C及び幅広部100D、101Dの磨耗を低減するこ
とができる。これにより、幅広部100C、101C及
び幅広部100D、101Dのシール機能の低下を抑制
することができる。
【0058】なお、幅広部100A、101A及び幅広
部100B、101Bには開口部が形成されており、幅
広部100A、101A及び幅広部100B、101B
が複数の空隙部53のいずれも覆い尽くしてしまわない
ようになっている。これは、空隙部53は大小変化によ
ってブレーキ液の吸入・吐出を行っていることから、空
隙部53は吸入口60又は吐出口61を連通させておく
のが好ましいからであり、開口部を通じて空隙部53に
おけるブレーキ液の吸入・吐出が可能な構成となってい
る。
【0059】次に、このように構成されたブレーキ装置
及び回転式ポンプ10の作動について説明する。
【0060】ブレーキ装置に備えられた制御弁34は、
大きな制動力を必要とする場合、例えばブレーキ踏力に
対応した制動力が得られない場合やブレーキペダル1の
操作量が大きいとき等に適宜連通状態にされる。そし
て、管路Dを通じてブレーキペダル1の踏み込みによっ
て発生している高圧なマスタシリンダ圧が回転式ポンプ
10にかかる。
【0061】一方、回転式ポンプ10は、モータ11の
駆動により駆動軸54の回転に応じてインナーロータ5
2が回転運動し、それに伴って内歯部51aと外歯部5
2aの噛合によりアウターロータ51も同方向へ回転す
る。このとき、アウターロータ51及びインナーロータ
52が1回転する間にそれぞれの空隙部53の容積が大
小に変化するため、吸入口60からブレーキ液を吸入
し、吐出口61から管路A2に向けてブレーキ液を吐き
出す。この吐出されたブレーキ液によってホイールシリ
ンダ圧を増圧する。
【0062】このように、本回転式ポンプ10はロータ
51、52が回転することによって吸入口60からブレ
ーキ液を吸入し、吐出口61からブレーキ液を吐出する
という基本的なポンプ動作を行うことができる。
【0063】このポンプ動作中において、アウターロー
タ51の外周のうち吸入口60側は導通経路73aを通
じて吸入されるブレーキ液によって吸入圧とされ、アウ
ターロータ51の外周のうち吐出口61側は導通経路7
3b、73cを通じて吸入されるブレーキ液によって吐
出圧とされる。このため、アウターロータ51の外周に
おいて低圧な部分と高圧な部分が生じる。そして、イン
ナーロータ52及びアウターロータ51の軸方向端面と
第1、第2のサイドプレート部71、72との間の隙間
においても、低圧な吐出口60及び駆動軸54とインナ
ーロータ52との間の間隙と、高圧な吐出口61とによ
って、低圧な部分と高圧な部分が生じる。
【0064】しかしながら、上述したように、シール部
材80、81によって、アウターロータ51の外周の低
圧な部分と高圧な部分をシールして分離しているため、
アウターロータ51の外周を通じて吐出口61側の高圧
部分から吸入口50側の低圧部分に向けてオイル洩れが
発生しない。また、シール部材100、101によっ
て、インナーロータ52及びアウターロータ51の軸方
向端面と第1、第2のサイドプレート部71、72との
間の隙間の低圧な部分と高圧な部分とをシールしている
ため、高圧な部分から低圧な部分に向けてオイル洩れが
発生しない。なお、図2ではシール部材100、101
はアウターロータ51及びインナーロータ52と接しな
いように図示してあるが、吐出口61が高圧になるにつ
れてシール部材100、101がたわみ、アウターロー
タ51及びインナーロータ52に完全に接してシール機
能を果たす。
【0065】また、幅広部100A、101A及び幅広
部100B、101Bによってアウターロータ51及び
インナーロータ52の軸方向のずれが揃えられるため、
良好なポンプ性能が得られる。そして、シールとしての
役割が必要でない幅広部100A、101A及び幅広部
100B、101Bによってアウターロータ51及びイ
ンナーロータ52の軸方向のずれをなくせるため、閉じ
込み部53a、53bを覆う幅広部100C、101C
及び幅広部100D、101Dの磨耗を低減することが
できる。
【0066】なお、シール部材100、101がシール
部材80、81を通過するように形成されているため、
シール部材100、101とシール部材80、81との
間において隙間が生じないため、この間からもオイル洩
れが発生することはない。
【0067】さらに、シール部材80、81により、ア
ウターロータ51の外周のうちの吸入口60側は低圧と
なって、吸入口60と連通する空隙部53と同様の圧力
となり、アウターロータ51の外周のうちの吐出口61
側は高圧となって、吐出口61と連通する空隙部53と
同様の圧力となる。このため、アウターロータ51の内
外における圧力バランスが保持され、ポンプ駆動を安定
して行うようにすることができる。
【0068】このように、シール機能の役割を果たす幅
広部100C、101C及び幅広部100D、101D
だけでなく、シール機能の役割を果たす必要のない幅広
部100A、101A及び幅広部100B、101Bに
よってアウターロータ51及びインナーロータ52の軸
方向のずれをなくす役割を果たさせることにより、幅広
部100C、101C及び幅広部100D、101Dの
シールとしての耐久性を向上させることができる。
【0069】(第2実施形態)本実施形態は、第1実施
形態に対してシール部材100、101の構成を変更し
たものである。本実施形態におけるシール部材100の
断面拡大図を図4に示す。なお、シール部材101につ
いては、シール部材100と同様の構成であるため省略
する。
【0070】本実施形態では、図4に示すように、第1
実施形態におけるシール部材100(図2参照)に対し
て、弾性部材100aの大きさを小さくすると共に、弾
性部材100aの内周側に樹脂部材100cを配置して
いる。
【0071】これにより、弾性部材100aによって樹
脂部材100bが押圧される面積を小さくすることがで
きる。このため、樹脂部材100bがインナーロータ5
2及びアウターロータ51を押圧する領域が少なくな
り、シール部材100による接触抵抗を小さくすること
ができ、機械損失をより少なくできる。
【0072】また、この樹脂部材100cと樹脂部材1
00aとの間隔S1は、第1、第2のサイドプレート7
1、72とアウターロータ51又はインナーロータ52
との間隔S2よりも狭くなっている。
【0073】ところで、弾性部材100a、101aや
樹脂部材100b、101bの製造交差や、アウターロ
ータ51及びインナーロータ52に加わる軸方向の力に
よって、アウターロータ51及びインナーロータ52は
共に軸方向に移動する場合がある。
【0074】このような場合、弾性部材100a、10
1aが伸縮することからアウターロータ51及びインナ
ーロータ52の軸方向の移動を完全に抑制できず、アウ
ターロータ51及びインナーロータ52が共に軸方向に
移動して、第1、第2のサイドプレート71、72に接
触してしまい、大きな接触抵抗を発生させるということ
が発生しうる。
【0075】このため、本実施形態では、樹脂部材10
0c、101cによって、樹脂部材100b、101b
が第1、第2のサイドプレート71、72とアウターロ
ータ51又はインナーロータ52との間隔S1以上移動
できないように規制することで、アウターロータ51及
びインナーロータ52が第1、第2のサイドプレート7
1、72と接触しないようにしている。これにより、ア
ウターロータ51及びインナーロータ52が第1、第2
のサイドプレート71、72と接触することによる接触
抵抗を増大を防止でき、機械損失の低減が図れる。
【0076】なお、同様の構成を有するシール部材10
1についても、シール部材101による接触抵抗を小さ
くすることができる。これにより、機械損失をより少な
くすることができる。
【0077】なお、本実施形態では、樹脂部材100c
を単独の部材として構成しているが、樹脂部材100b
と一体で構成してもよく、また第1、第2のサイドプレ
ート部71、72と一体で構成してもよい。
【0078】(第3実施形態)第1、第2実施形態に対
して、本実施形態のようにシール部材100、101の
構成を変更してもよい。
【0079】第1、第2実施形態では、幅広部100
A、101Aがアウターロータ51の外周よりも内側ま
でしか届かない幅となっているが、さらに幅を広げて中
央プレート73まで届くようにしてもよい。このように
すれば、中央プレート73によってシール部材100、
101が架設された構成となるため、シール部材10
0、101のたわみを少なくすることができる。
【0080】(他の実施形態)第2実施形態では、樹脂
部材100c、101cによって、弾性部材100a、
101aによる押圧力を小さくすることを示したが、樹
脂部材100c、101c及び弾性部材100a、10
1aの形状を調整することにより、強くシールされる位
置を調整することも可能である。すなわち、弾性部材1
00a、101aが配置される位置において、ブレーキ
液圧が樹脂部材100c、101cを強く押し、シール
が行われるようになっているため、調整された弾性部材
100a、101aの形状に合わせて樹脂部材100
c、101cの形状を調整することにより、強くシール
される位置の調整が行える。
【0081】ここで、閉じ込み部53aの内部のブレー
キ液圧について考えてみる。空隙部53は、吸入口60
側から移動してきて閉じ込み部53aとなる。このと
き、閉じ込み部53aの内部のブレーキ液圧は低圧にな
っている。その後、空隙部53がさらに移動すると空隙
部53が吐出口61と連通するため、空隙部53の内部
のブレーキ液は瞬時に高圧化する。
【0082】このため、閉じ込み部53aについては、
高圧側になる瞬間の位置が高圧側と低圧側とを区別する
位置として、その位置を通過するように弾性部材100
a、101aを配置するようにしてもよい。
【0083】但し、回転式ポンプ10の回転挙動の変化
や製造交差が生じるため、閉じ込み部53aについての
高圧側と低圧側との区別は必ずしも容易ではない。この
ため、回転式ポンプ10の回転中におけるブレーキ液圧
の平均値を求め、この平均値に基づいて最適な位置をシ
ールするようにしてもよい。例えば、上記平均値が高圧
と低圧の中間値と一致する位置をシールするようにして
もよい。
【0084】なお、幅広部100A、101A及び幅広
部100B、101Bは、シールとしての役割が必要で
ない位置であれば上記実施形態の位置に限らず、他の位
置に形成されていてもよい。
【0085】また、図5に示す如く、第1のサイドプレ
ート71側の片面側のみにシール部材100を配置する
ようにしてもよい。この際にはこのシール部材100の
Oリング100aの弾性により、インナロータ52とア
ウタロータ51とにシール部材100bが接触するよう
に樹脂部材100bにてシール部材80bを押し、これ
により、インナロータ52およびアウタロータ51を第
2のサイドプレート72側に移動することにより、イン
ナロータ52およびアウタロータ51と第2のサイドプ
レート72との間の隙間は極力減少される。よって、シ
ール部材100が存在しない側の第2のサイドプレート
72の方でも、インナロータ52およびアウタロータ5
1と第2のサイドプレート72との間の間隙は数ミクロ
ン程度になり、上述の実施形態(例えば、図2)におい
て説明したシール部材101が存在する場合と略同様に
実質的にシール性能を有するとともにインナロータ52
とアウタロータ51の軸方向のずれも実質的になくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における回転式ポンプを備
えたブレーキ装置の管路構成図である。
【図2】図1における回転式ポンプの具体的構成を示す
図である。
【図3】図2に示すシール部材100(101)の模式
図である。
【図4】第2実施形態におけるシール部材の拡大図であ
る。
【図5】他の実施形態における回転式ポンプの断面構成
を示す図である。
【図6】本発明者らの検討による回転式ポンプの構成を
説明するための図である。
【符号の説明】
51…アウターロータ、51a…内歯部、52…インナ
ーロータ、52a…外歯部、53…空隙部、53a、5
3b…閉じ込み部、54…駆動軸、60…吸入口、61
…吐出口、71…第1のサイドプレート、72…第2の
サイドプレート、71a、72a…中心孔、71b、7
2b…溝部、73…中央プレート、73a、73b、7
3c…連通通路、80、81…シール部材、100、1
01…シール部材、100a、101a…弾性部材、1
00b、101b…樹脂部材、100c、101c…樹
脂部材。100A、101A…幅広部、100B、10
1B…幅広部。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 卓 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 渕田 剛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 新海 博之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 森川 俊哉 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に内歯部(51a)を有するアウタ
    ーロータ(51)と、外歯部(52a)を有すると共に
    駆動軸(54)を軸として回転運動するインナーロータ
    (52)とを備え、前記内歯部と前記外歯部とを噛み合
    わせることによって複数の空隙部(53)を形成するよ
    うに組め付けて構成した回転部と、 前記駆動軸を嵌入する開口部(71a、72a)を有す
    ると共に、前記回転部に流体を吸入する吸入口(60)
    及び前記回転部から前記流体を吐出する吐出口(61)
    とを有し、前記回転部を覆うケーシング(50)と、 前記複数の空隙部のうち、体積が最大となる第1の閉じ
    込み部(53a)と体積が最小となる第2の閉じ込み部
    (53b)にて前記吸入口と前記吐出口との圧力差を保
    持しつつ、前記回転部の回転運動によって前記吸入口か
    ら前記流体を吸入し、前記吐出口を通じて前記流体を吐
    出する回転式ポンプにおいて、 前記インナーロータ及び前記アウターロータの軸方向端
    面と、前記ケーシングとの間の間隙部において、前記吐
    出口と前記駆動軸との間を通ると共に前記第1、第2の
    閉じ込み部を通って前記アウターロータの外周まで至
    り、かつ前記第1、第2の閉じ込み部を通過する部位と
    は異なる部位において、駆動軸の軸方向における前記イ
    ンナーロータ及び前記アウターロータの位置を一致させ
    る調整部(100A、101A、100B、101B)
    を有するシール手段(100、101)を備え、 前記シール手段は、前記間隙部を通じて、前記吐出口側
    に位置する前記アウターロータの外周と前記吐出口に連
    通する前記空隙部とが連通され、前記駆動軸と前記イン
    ナーロータとの間と前記吸入口に連通する前記空隙部と
    が連通される形状で構成されていることを特徴とする回
    転式ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングは、 前記回転部を収容する孔を有する中央プレート(73)
    と、 前記駆動軸が嵌入される孔(71a、72a)を有し、
    前記中央プレートを挟み込む第1、第2のサイドプレー
    ト(71、72)とを備えており、 前記第1、第2のサイドプレートには、前記吐出口と前
    記駆動軸との間を通ると共に、前記第1、第2の閉じ込
    み部を通過して前記アウターロータの外周まで至り、前
    記第1、第2の閉じ込み部を通過する部位とは異なる部
    位において、前記インナーロータから前記アウターロー
    タ又は前記中央プレートまで延設された溝部(71b、
    72b)が形成されており、該溝部内に前記シール手段
    が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の回
    転式ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記シール手段は、 弾性体で構成されていると共に前記溝部の底側に配置さ
    れた第1のシール部材(100a、101a)と、該第
    1のシール部材よりも前記溝部の開孔側に配置された第
    2のシール部材(100b、101b)とを有してお
    り、前記第1のシール部材の弾性力によって前記第1の
    シール部材が前記インナーロータ及び前記アウターロー
    タに接するようになっていることを特徴とする請求項2
    に記載の回転式ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記調整部は、前記吐出口又は前記吸入
    口と連通している前記空隙部とオーバラップするように
    延設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れか1つに記載の回転式ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記シール部材は略円環状を成す円環部
    を有していると共に、該円環状の部分が前記駆動軸に対
    して偏心した配置となっており、 前記調整部は、前記吐出口又は前記吸入口と連通してい
    る前記空隙部とオーバラップするように、前記円環部を
    部分的に幅広にすることで構成されていることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1つに記載の回転式ポン
    プ。
  6. 【請求項6】 前記調整部は複数形成されており、前記
    駆動軸を中心とした対称位置に配置されていることを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の回転式
    ポンプ。
  7. 【請求項7】 前記調整部には、開口部が形成されてお
    り、この開口部を通じて前記空隙部が該調整部の外部と
    連通するようになっていることを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれか1つに記載の回転式ポンプ。
  8. 【請求項8】 踏力に基づいてブレーキ液圧を発生させ
    るブレーキ液圧発生手段(1〜3)と、 前記ブレーキ液圧に基づいて車輪に制動力を発生させる
    制動力発生手段(4、5)と、 前記ブレーキ液圧発生手段に接続され、前記制動力発生
    手段に前記ブレーキ液圧を伝達する主管路(A)と、 前記ブレーキ液圧発生手段に接続され、前記制動力発生
    手段が発生させる制動力を高めるために、前記主管路側
    にブレーキ液を供給する補助管路と、を有するブレーキ
    装置において、 請求項1乃至7に記載の回転式ポンプは、前記吸入口が
    前記補助管路を通じて前記ブレーキ液圧発生手段側のブ
    レーキ液を吸入でき、前記吐出口が前記主管路を通じて
    前記制動力発生手段に向けてブレーキ液を吐出できるよ
    うに配置されていることを特徴とする回転式ポンプを備
    えたブレーキ装置。
JP28477899A 1998-10-06 1999-10-05 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置 Expired - Fee Related JP4221843B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28477899A JP4221843B2 (ja) 1998-10-06 1999-10-05 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28422898 1998-10-06
JP10-284228 1998-10-06
JP28477899A JP4221843B2 (ja) 1998-10-06 1999-10-05 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000179466A true JP2000179466A (ja) 2000-06-27
JP4221843B2 JP4221843B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=26555378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28477899A Expired - Fee Related JP4221843B2 (ja) 1998-10-06 1999-10-05 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4221843B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6905321B2 (en) 2002-06-06 2005-06-14 Advics Co., Ltd. Rotary pump for braking apparatus
JP2007263116A (ja) * 2001-08-09 2007-10-11 Nippon Soken Inc 回転式ポンプ及びその回転式ポンプを備えたブレーキ装置
DE10236454B4 (de) * 2001-08-09 2013-09-12 Denso Corporation Rotatorische Pumpe mit höherem Abgabedruck und Bremsvorrichtung, die dieselbe aufweist
CN109113989A (zh) * 2017-06-22 2019-01-01 江阴华欧德汽车动力***研发有限公司 具有密封结构的变速箱油泵及变速箱

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263116A (ja) * 2001-08-09 2007-10-11 Nippon Soken Inc 回転式ポンプ及びその回転式ポンプを備えたブレーキ装置
DE10236454B4 (de) * 2001-08-09 2013-09-12 Denso Corporation Rotatorische Pumpe mit höherem Abgabedruck und Bremsvorrichtung, die dieselbe aufweist
DE10262395B4 (de) * 2001-08-09 2016-03-03 Denso Corporation Rotatorische Pumpe mit höherem Abgabedruck und Bremsvorrichtung, die dieselbe aufweist
US6905321B2 (en) 2002-06-06 2005-06-14 Advics Co., Ltd. Rotary pump for braking apparatus
DE10325592B4 (de) * 2002-06-06 2013-07-04 Advics Co., Ltd. Rotationspumpe für Bremsvorrichtung
CN109113989A (zh) * 2017-06-22 2019-01-01 江阴华欧德汽车动力***研发有限公司 具有密封结构的变速箱油泵及变速箱

Also Published As

Publication number Publication date
JP4221843B2 (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4007080B2 (ja) ブレーキ装置用回転式ポンプ
US7399171B2 (en) Rotary pump for braking device
JP5500004B2 (ja) 流体機械およびそれに用いられるシール部材
JP2009215932A (ja) タンデムポンプおよびブレーキ装置用タンデムポンプ
JP5169655B2 (ja) 回転式ポンプおよびそれを備えたブレーキ装置
JP5952723B2 (ja) 回転式ポンプおよびそれを備えたブレーキ装置
JP2001080498A (ja) 車両用ブレーキ装置
US9358967B2 (en) Rotary pump and braking system having the same
JP3960176B2 (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP5304726B2 (ja) シール構造体を備えた回転装置
JP3855547B2 (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP2000179466A (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレ―キ装置
JP2007263116A (ja) 回転式ポンプ及びその回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP3975857B2 (ja) 回転式ポンプ及びその回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP2014125907A (ja) 回転式ポンプおよびそれを備えたブレーキ装置
JP5463770B2 (ja) 回転式ポンプおよびそれを備えたブレーキ装置
JPH10299669A (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP2015148206A (ja) 回転式ポンプ
US6715847B2 (en) Rotary pump with higher discharge pressure and brake apparatus having same
JP3959822B2 (ja) 回転式ポンプ及びこの回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JPH10299671A (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP4003765B2 (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JPH10299668A (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP3653986B2 (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを備えたブレーキ装置
JP3738568B2 (ja) 回転式ポンプを備えたブレーキ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081028

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees