JP6878316B2 - Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 - Google Patents

Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 Download PDF

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Description

本発明は、SHP2の活性を阻害することができる化合物に関する。本発明はさらに、本発明の化合物を調製する方法、このような化合物を含む医薬調製物、ならびにSHP2の異常な活性と関連する疾患または障害の管理においてこのような化合物および組成物を使用する方法を提供する。
Src相同性(Homolgy)−2ホスファターゼ(SHP2)は、増殖、分化、細胞周期維持および遊走を含めた複数の細胞機能に寄与するPTPN11遺伝子によってコードされた非受容体タンパク質チロシンホスファターゼである。SHP2は、Ras−マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ、JAK−STATまたはホスホイノシトール3−キナーゼ−AKT経路を介するシグナル伝達に関与する。
SHP2は、2つのN−末端Src相同性の2つのドメイン(N−SH2およびC−SH2)、触媒ドメイン(PTP)、およびC−末端尾部を有する。2つのSH2ドメインは、SHP2の細胞内局在および機能的制御を調節する。その分子は、N−SH2ドメインとPTPドメインの両方に由来する残基を含む結合網によって安定化された、不活性な自己阻害型立体構造で存在する。例えば、サイトカインまたは成長因子による刺激によって触媒部位が曝露されて、SHP2が酵素的に活性化される。
PTPN11遺伝子の突然変異およびその後のSHP2の突然変異は、ヒトのいくつかの疾患、例えばヌーナン症候群、レオパード症候群、若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、ならびに***、肺および結腸のがんにおいて同定されている。したがって、SHP2は、様々な疾患を処置する新規な治療を開発するための非常に魅力的な標的となっている。本発明の化合物は、SHP2の活性を阻害する小分子の必要を満たすものである。
一態様では、本発明は、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩
Figure 0006878316

[式中、
は、NおよびCHから選択され、Xは、CR3bであり、Xは、Sおよび結合から選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、−NH(C3〜5シクロアルキル)、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rは、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキル−ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、ジヒドロフラン、ジヒドロピランから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールまたはジヒドロピランは、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、Rは、水素およびハロから選択され、R3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、R3bは、水素、メチルおよびアミノから選択され、R4aおよびR4bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R4aおよびR4bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R4aおよびR4bは、同時にOHおよびFではあり得ず、R5aは、アミノおよびアミノ−メチルから選択され、R5bは、OH、アミノ、フルオロ、C1〜6アルキル、メトキシ−カルボニル、C3〜6シクロアルキル−C1〜3アルキル、ヒドロキシ置換C1〜3アルキル、C1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキル、ならびにO、SおよびNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環から選択され、R5bの前記C1〜6アルキルまたはC1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキルは、非置換であるか、または1〜3個のフッ素で置換されており、ただし、R5aがアミノである場合、R5bは、OH、アミノまたはフルオロではあり得ず、またはR5aおよびR5bは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子と一緒になって、
Figure 0006878316

[式中、*Cは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子を表し、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、R14は、水素およびフルオロから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R15は、水素およびフルオロから選択される]
から選択される基を形成し、R6aおよびR6bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R6aおよびR6bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R6aおよびR6bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
または薬学的に許容されるその塩を提供し、ただし、式Iの化合物は、
Figure 0006878316

から選択される化合物を含まない。
第2の態様では、本発明は、式Iの化合物もしくはそのN−オキシド誘導体、互変異性体、個々の異性体および異性体混合物、または薬学的に許容されるその塩を、1つまたは複数の適切な添加剤との混合物として含有する医薬組成物を提供する。
第3の態様では、本発明は、SHP2の活性をモジュレートすることによって疾患の病理および/または総体症状を防止する、阻害する、または寛解させることができる、動物の疾患を処置する方法を提供し、この方法は、動物に、治療有効量の式Iの化合物もしくはそのN−オキシド誘導体、個々の異性体および異性体混合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む。
第4の態様では、本発明は、SHP2の活性をモジュレートすることによって疾患の病理および/または総体症状を防止する、阻害する、または寛解させることができる、動物の疾患を処置する方法を提供し、この方法は、動物に、治療有効量の式Iの化合物もしくはそのN−オキシド誘導体、個々の異性体および異性体混合物、または薬学的に許容されるその塩を、抗がん治療剤と同時にまたは逐次的に組み合わせて投与するステップを含む。
第5の態様では、本発明は、SHP2活性が疾患の病理および/または総体症状に寄与する動物の疾患を処置するための医薬の製造における、式Iの化合物の使用を提供する。
第6の態様では、本発明は、式Iの化合物ならびにそのN−オキシド誘導体、プロドラッグ誘導体、保護された誘導体、個々の異性体および異性体混合物、ならびに薬学的に許容されるその塩を調製する方法を提供する。
定義
本明細書を通して使用される一般用語は、好ましくは本開示の文脈において、別段指定されない限り以下の意味を有し、ここでより一般的な用語は、それがどこで使用されていても、互いに独立により具体的な定義によって置き換えることができ、またはそのままであってもよく、したがって本発明のより詳細な実施形態を定義することができる。
「アルキル」は、20個までの炭素原子を有する、完全に飽和の分岐または非分岐の炭化水素部分を指す。別段提示されない限り、アルキルは、1〜7個の炭素原子を有する炭化水素部分(C1〜7アルキル)、または1〜4個の炭素原子を有する炭化水素部分(C1〜4アルキル)を指す。アルキルの代表例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられるが、それらに限定されない。置換アルキルは、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルコキシ基から選択される1つまたは複数、例えば1個、2個または3個の置換基を含有するアルキル基である。ハロ置換アルキルおよびハロ置換アルコキシは、直鎖または分岐のいずれかであってよく、それには、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ等が含まれる。
「アリール」は、6〜10個の環炭素原子を含有する単環式または縮合二環式芳香族環の集合体を意味する。例えば、アリールは、フェニルまたはナフチル、好ましくはフェニルであり得る。「アリーレン」は、アリール基から導出された二価の基を意味する。
「ヘテロアリール」は、先のアリールについて定義されている通りであり、その環員の1つまたは複数は、ヘテロ原子である。例えば、C5〜10ヘテロアリールは、炭素原子によって示される通り最小5員であるが、これらの炭素原子は、ヘテロ原子によって置き換えることができる。結果的に、C5〜10ヘテロアリールには、ピリジル、インドリル、インダゾリル、キノキサリニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾ[1,3]ジオキソール、イミダゾリル、ベンゾ−イミダゾリル、ピリミジニル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、チエニル等が含まれる。
「シクロアルキル」は、示されている数の環原子を含有している、飽和または部分的に不飽和の単環式、縮合二環式または架橋多環式環の集合体を意味する。例えば、C3〜10シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル等が含まれる。
「ヘテロシクロアルキル」は、本願で定義されているシクロアルキルを意味し、ただし示されている環炭素の1つまたは複数は、−O−、−N=、−NR−、−C(O)−、−S−、−S(O)−または−S(O)−から選択される部分によって置き換えられており、Rは、水素、C1〜4アルキルまたは窒素保護基である。例えば、本発明の化合物を説明するために本願で使用されるC3〜8ヘテロシクロアルキルには、モルホリノ、ピロリジニル、ピロリジニル−2−オン、ピペラジニル、ピペリジニル、ピペリジニルオン(piperidinylone)、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4.5]デカ−8−イル、チオモルホリノ、スルファノモルホリノ、スルホノモルホリノ等が含まれる。
「ハロゲン」(またはハロ)は、好ましくは、クロロまたはフルオロを表すが、ブロモまたはヨードであってもよい。
「SHP2」は、「Src相同性−2ホスファターゼ」を意味し、SH−PTP2、SH−PTP3、Syp、PTP1D、PTP2C、SAP−2またはPTPN11としても公知である。
がんを有する「PTPN11突然変異」には、N58Y;D61Y、V;E69K;A72V、T、D;E76G、Q、K(ALL);G60A;D61Y;E69V;F71K;A72V;T73I;E76G、K;R289G;G503V(AML);G60R、D61Y、V、N;Y62D;E69K;A72T、V;T73I;E76K、V、G、A、Q;E139D;G503A、R;Q506P(JMML);G60V;D61V;E69K;F71L;A72V;E76A(MDS);Y63C(CMML);Y62C;E69K;T507K(神経芽細胞腫);V46L;N58S;E76V(肺がん);R138Q(黒色腫);E76G(結腸がん)が含まれるが、それらに限定されない。
式Iの化合物は、異なる異性体形態を有することができる。例えば、いかなる不斉炭素原子も、(R)−、(S)−または(R,S)−立体構造、好ましくは(R)−または(S)−立体構造で存在することができる。二重結合、または特に環における置換基は、シス−(=Z−)またはトランス(=E−)形態で存在することができる。したがって、化合物は、異性体混合物として、または好ましくは純粋な異性体として、好ましくは純粋なジアステレオマーまたは純粋なエナンチオマーとして存在することができる。
複数の形態(例えば、複数の化合物、複数の塩)が使用される場合、この形態は、単数(例えば、単一の化合物、単一の塩)を含む。「化合物」は、(例えば、医薬製剤において)式Iの2つ以上の化合物(またはその塩)が存在することを除外せず、「a」は、単に不定冠詞を表す。したがって「a」は、好ましくは「1つまたは複数」と読み取ることができ、あるいは、あまり好ましくはないが「1つ」と読み取ることができる。
式Iの1つまたは複数の化合物に言及する場合、その化合物は、このような化合物のN−オキシドおよび/またはそれらの互変異性体もさらに含むことを企図する。
用語「および/またはそのN−オキシド、その互変異性体および/または(好ましくは薬学的に許容される)その塩」は、特に、式Iの化合物が、そのまま存在するか、あるいはそのN−オキシドとの混合物において、互変異性体として存在するか(例えば、ケト−エノール、ラクタム−ラクチム、アミド−イミド酸またはエナミン−イミン互変異性に起因して)、もしくはその互変異性体との(例えば、引き起こされた等価反応)混合物において、または式Iの化合物の塩、ならびに/またはこれらの形態のいずれかもしくはこのような形態の2つもしくはそれを超える混合物として存在し得ることを意味する。
本発明はまた、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩のすべての適切な同位体変動を含む。本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩の同位体変動は、少なくとも1つの原子が、同じ原子番号を有するが、通常自然に見出される原子質量とは異なる原子質量を有する原子によって置き換えられているものと定義される。本発明の化合物および薬学的に許容されるその塩に取り込むことができる同位体の例として、水素、炭素、窒素および酸素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、15N、17O、18O、35S、18F、36Clおよび123Iが挙げられるが、それらに限定されない。本発明の化合物および薬学的に許容されるその塩の、ある特定の同位体変動、例えば放射性同位体、例えばHまたは14Cが取り込まれるものは、薬物および/または基質の組織分布研究において有用である。特定の例では、調製および検出を容易にするために、Hおよび14C同位体を使用することができる。他の例では、Hなどの同位体による置換は、より高い代謝安定性から得られる特定の治療上の利点、例えばインビボ半減期の増大または必要投与量の低減をもたらすことができる。本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩の同位体変動は、一般に、適切な試薬の適切な同位体変動を使用して、従来の手順によって調製することができる。
本発明は、SHP2の活性を阻害することができる化合物に関する。式Iの化合物に関する本発明の一態様では、式Ia
Figure 0006878316

[式中、Xは、Sから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rは、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、Rは、水素およびクロロから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11cは、水素およびC1〜3アルキルから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロおよびアミノから選択され、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンチル−メトキシ、ハロ置換C1〜2アルコキシ、フェニル、メトキシ−エトキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、フェノキシおよびベンゾキシから選択され、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル−スルファニル、イソプロピルおよびヒドロキシから選択され、Rが、水素、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、Rが、水素、フルオロおよびクロロから選択され、R4aが、水素であり、R6bが、水素であり、R10が、アミノであり、R11cが、水素、メチルおよびエチルから選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Ia
Figure 0006878316

[式中、Xは、結合から選択され、Yは、CRであり、Rは、水素、クロロおよびフルオロから選択され、Yは、CRであり、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、CアリールおよびCアリール−C0〜1アルコキシから選択され、Yは、CRから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロから選択され、Rは、水素から選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Ib
Figure 0006878316

[式中、Xは、Sから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rは、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、Rは、水素およびハロから選択され、R3aは、水素およびメチルから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R5bは、C1〜6アルキルから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロおよびアミノから選択され、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rが、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキル、ニトロ、ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはRおよびRが、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソランおよびピリジンから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソランまたはピリジンが、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、Rが、水素、フルオロおよびクロロから選択され、R3aが、水素およびメチルから選択され、R4aが、水素であり、R6bが、水素である化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Ib
Figure 0006878316

[式中、Xは、結合から選択され、Yは、CRであり、Rは、水素、クロロおよびフルオロから選択され、Yは、CRであり、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、CアリールおよびCアリール−C0〜1アルコキシから選択され、Yは、CRから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロから選択され、Rは、水素から選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R5bは、C1〜6アルキルから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Ic
Figure 0006878316

[式中、Xは、NおよびCHから選択され、Xは、Sから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rは、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、Rは、水素およびハロから選択され、R3aは、水素およびメチルから選択され、R3bは、水素およびメチルから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R5bは、C1〜6アルキルから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の化合物が提供される。
本発明のさらなる一態様では、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロおよびアミノから選択され、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、Yが、NおよびCRから選択され、Rが、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rが、ハロ、トリフルオロメチル、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、Rが、水素、フルオロおよびクロロから選択され、Rが、水素およびメチルから選択され、R4aが、水素であり、R6bが、水素である化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Id
Figure 0006878316

[式中、Xは、NおよびCHから選択され、Xは、Sから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rは、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシおよびシアノから選択され、Rは、水素およびハロから選択され、R3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、R3bは、水素、メチルおよびアミノから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R14は、水素およびフルオロから選択され、R15は、水素およびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Id
Figure 0006878316

[式中、Xは、NおよびCHから選択され、Xは、結合から選択され、Yは、CRであり、Rは、水素、クロロおよびフルオロから選択され、Yは、CRであり、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、CアリールおよびCアリール−C0〜1アルコキシから選択され、Yは、CRから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロから選択され、Rは、水素から選択され、R3aは、メチルから選択され、R3bは、アミノから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R14は、水素およびフルオロから選択され、R15は、水素およびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明の別の態様では、式Ie
Figure 0006878316

[式中、Xは、NおよびCHから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロおよびアミノから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびハロ置換C1〜3アルコキシから選択され、Yは、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Rは、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、Rは、水素およびハロから選択され、R3aは、水素およびメチルから選択され、R3bは、水素およびメチルから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
本発明のさらなる一態様では、
Figure 0006878316
Figure 0006878316

から選択される化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
薬理および実用性
Src相同性−2ホスファターゼ(SHP2)は、増殖、分化、細胞周期維持および遊走を含めた複数の細胞機能に寄与するPTPN11遺伝子によってコードされたタンパク質チロシンホスファターゼである。SHP2は、Ras−マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ、JAK−STATまたはホスホイノシトール3−キナーゼ−AKT経路を介するシグナル伝達に関与する。SHP2は、受容体チロシンキナーゼ、例えばErbB1、ErbB2およびc−Metによって、Erk1およびErk2(Erk1/2、Erk)MAPキナーゼの活性化を媒介する。
SHP2は、2つのN−末端Src相同性の2つのドメイン(N−SH2およびC−SH2)、触媒ドメイン(PTP)、およびC−末端尾部を有する。2つのSH2ドメインは、SHP2の細胞内局在および機能的制御を調節する。その分子は、N−SH2ドメインとPTPドメインの両方に由来する残基を含む結合網によってそれ自体の活性を阻害する、不活性な立体構造で存在する。成長因子刺激への応答において、SHP2は、ドッキングタンパク質、例えばGab1およびGab2上の特定のチロシン−リン酸化部位に、そのSH2ドメインを介して結合する。これによって立体構造変化が誘発され、それによりSHP2が活性化される。
PTPN11の突然変異は、ヒトのいくつかの疾患、例えばヌーナン症候群、レオパード症候群、若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、ならびに***、肺および結腸のがんにおいて同定されている。SHP2は、血小板由来成長因子の受容体(PDGF−R)、線維芽細胞成長因子(FGF−R)および上皮成長因子(EGF−R)を含めた様々な受容体チロシンキナーゼにとって重要な下流シグナル伝達分子である。またSHP2は、がん発生の必須条件である細胞形質転換をもたらすおそれがある、マイトジェン活性化タンパク質(MAP)キナーゼ経路を活性化するために重要な下流シグナル伝達分子である。SHP2のノックダウンは、SHP2突然変異またはEML4/ALK転位を有する肺がん細胞株の細胞成長、ならびにEGFR増幅した乳がんおよび食道がんを著しく阻害した。またSHP2は、胃癌、未分化大細胞リンパ腫および膠芽腫の癌遺伝子の下流で活性化される。
ヌーナン症候群(NS)およびレオパード症候群(LS)−PTPN11突然変異は、LS(複数の黒子(lentigene)、心伝導異常、両眼隔離症、肺動脈弁狭窄症、生殖器異常、成長遅滞、感音難聴)およびNS(心臓欠陥、頭蓋顔面奇形および低身長を含めた先天性異常)を引き起こす。両方の障害は、正常な細胞の成長および分化に必要な、RAS/RAF/MEK/ERKマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ経路の構成成分の生殖系列突然変異によって引き起こされる常染色体優性症候群ファミリーの一部である。この経路の異常な制御は、特に心臓の発達に対して深刻な作用をもたらして、弁膜中隔(valvuloseptal)の欠損および/または肥大型心筋症(HCM)を含めた様々な異常をもたらす。MAPKシグナル伝達経路の撹乱は、これらの障害の中心となるものとして確立されており、KRAS、NRAS、SOS1、RAF1、BRAF、MEK1、MEK2、SHOC2およびCBLの突然変異を含めた、この経路に沿ったいくつかの候補遺伝子が、ヒトにおいて同定されてきた。NSおよびLSにおいて最も一般的に変異した遺伝子は、PTPN11である。PTPN11の生殖系列突然変異(SHP2)は、NSの症例、およびある特定の特色をNSと共有しているLSを有するほとんどすべての患者の症例の約50%において見出されている。NSについて、タンパク質におけるY62DおよびY63C置換は、ほとんどインバリアントであり、最も一般的な突然変異の1つである。これらの両方の突然変異は、ホスファターゼとそのリン酸化シグナル伝達パートナーとの結合を撹乱することなく、SHP2の触媒作用的に不活性な立体構造に影響を及ぼす。
若年性骨髄単球性白血病(JMML)−PTPN11の体細胞の突然変異(SHP2)は、JMML、小児期骨髄増殖性障害(MPD)を有する患者の約35%において生じる。これらの機能獲得型の突然変異は、典型的に、N−SH2ドメインまたはホスファターゼドメインにおける点突然変異であり、それによって触媒ドメインとN−SH2ドメインの間の自己阻害を防止して、SHP2活性をもたらす。
急性骨髄性白血病−PTPN11突然変異は、小児急性白血病、例えば骨髄異形成症候群(MDS)の約10%、B細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)の約7%、および急性骨髄性白血病(AML)の約4%において同定されている。
NSおよび白血病突然変異は、自己阻害型SHP2立体構造のN−SH2およびPTPドメインによって形成された界面に位置するアミノ酸の変化を引き起こし、分子内の阻害性相互作用を撹乱して、触媒ドメインの活動亢進をもたらす。
SHP2は、受容体チロシンキナーゼ(RTK)シグナル伝達における正の制御因子として作用する。RTK変化(EGFRamp、Her2amp、FGFRamp、Metamp、転位/活性化RTK、すなわちALK、BCR/ABL)を含有するがんには、食道、***、肺、結腸、胃、神経膠腫、頭部および頸部のがんが含まれる。
食道(esophageal)がん(または食道(oesophageal)がん)は、食道の悪性腫瘍である。様々なサブタイプ、主に扁平上皮がん(<50%)および腺癌が存在する。食道腺癌および扁平上皮がんでは、RTKの発現率が高い。したがって、本発明のSHP2阻害剤は、革新的な処置戦略のために用いることができる。
***がんは、女性の主要なタイプのがんであり、主な死亡原因であり、患者は、現在の薬物に対して抵抗性を生じる。管腔A、管腔B、Her2様、およびトリプルネガティブ/基底様を含めた4つの主なサブタイプの乳がんがある。トリプルネガティブ***がん(TNBC)は、特定の標的治療が存在しない侵襲性の***がんである。上皮成長因子受容体I(EGFR)は、TNBCにおける有望な標的として出現してきた。SHP2を介するHer2ならびにEGFRの阻害は、***がんにおいて有望な治療となり得る。
肺がん−NSCLCは、現在、がんに関係する死亡率の主な原因となっており、肺がん(主に腺癌および扁平上皮癌)の約85%を占める。細胞傷害性の化学療法は、まだ処置の重要な一部ではあるが、腫瘍におけるEGFRおよびALKなどの遺伝的変化に基付く標的治療は、標的治療から利益を得られる可能性がより高い。
結腸がん−結腸直腸腫瘍のおよそ30%〜50%は、変異型(異常な)KRASを有することが知られており、BRAF突然変異は、結腸直腸がんの10〜15%において生じる。結腸直腸腫瘍が、EGFRを過剰発現することが実証されている患者のサブセットについて、これらの患者は、抗EGFR治療に対して、好ましい臨床応答を呈する。
胃がんは、最も蔓延しているがんタイプの1つである。胃がん細胞において異常なチロシンリン酸化によって反映されるチロシンキナーゼの異常発現は、当技術分野で知られている。c−met(HGF受容体)、FGF受容体2、およびerbB2/neuの3つの受容体−チロシンキナーゼは、しばしば胃癌において増幅される。したがって、異なるシグナル経路の破壊は、異なるタイプの胃がんの進行に寄与し得る。
神経芽細胞腫は、小児期がんの約8%を占める、発達中の交感神経系の小児腫瘍である。未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)遺伝子のゲノム変化は、神経芽細胞腫の病変形成に寄与すると想定されている。
頭部および頸部の扁平上皮癌(SCCHN)。高レベルのEGFR発現は、様々ながん、主に頭部および頸部の扁平上皮癌(SCCHN)における予後不良および放射線治療に対する抵抗性と相関性がある。EGFRシグナル伝達の妨害は、受容体刺激、細胞増殖を阻害し、侵襲性および転移を低減する。したがって、EGFRは、SCCHNにおける新しい抗がん治療の主要標的である。
本発明は、SHP2の活性を阻害することができる化合物に関する。本発明はさらに、本発明の化合物およびこのような化合物を含む医薬調製物を調製する方法を提供する。本発明の別の態様は、治療有効量の本発明の概要に定義されている式Iの化合物を、それを必要としている患者に投与するステップを含む、SHP2媒介性障害を処置する方法に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記SHP2媒介性障害が、それに限定されるものではないが、JMML、AML、MDS、B−ALL、神経芽細胞腫、食道がん、***がん、肺がん、結腸がん、胃がん、頭部および頸部がんから選択されるがんである、前述の方法に関する。
本発明の化合物はまた、SHP2の異常な活性に関する他の疾患または状態の処置に有用となり得る。したがってさらなる一態様として、本発明は、NS、LS、JMML、AML、MDS、B−ALL、神経芽細胞腫、食道がん、***がん、肺がん、結腸がん、胃がん、頭部および頸部がんから選択される障害を処置する方法に関する。
本発明のSHP2阻害剤は、特にがんの処置において、もう1つの薬理学的に活性な化合物または2つもしくはそれを超える他の薬理学的に活性な化合物と、有用に組み合わせることができる。例えば、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、先に定義した通り、化学療法剤、例えば有糸***阻害剤、例えばタキサン、ビンカアルカロイド、パクリタキセル、ドセタキセル、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビンまたはビンフルニン、および他の抗がん剤、例えばシスプラチン、5−フルオロウラシルまたは5−フルオロ−2−4(1H,3H)−ピリミジンジオン(5FU)、フルタミドまたはゲムシタビンから選択される1つまたは複数の薬剤と組み合わせて、同時、順次または別個に投与することができる。
このような組合せは、治療において、相乗効果のある活性を含めた重要な利点を付与することができる。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記化合物が非経口投与される前述の方法に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記化合物が筋肉内、静脈内、皮下、経口、肺、髄腔内、局所または鼻腔内投与される前述の方法に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記化合物が全身投与される前述の方法に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記患者が哺乳動物である前述の方法に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記患者が霊長類である前述の方法に関する。
ある特定の実施形態では、本発明は、前記患者がヒトである前述の方法に関する。
別の態様では、本発明は、治療有効量の化学療法剤を、治療有効量の本発明の概要に定義されている式Iの化合物と組み合わせて、それを必要としている患者に投与するステップを含む、SHP2媒介性障害を処置する方法に関する。
医薬組成物
別の態様では、本発明は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体(添加物)および/または賦形剤と一緒に製剤化された、治療有効量の前述の化合物の1つまたは複数を含む薬学的に許容される組成物を提供する。以下に詳説する通り、本発明の医薬組成物は、(1)経口投与、例えば水薬(水性または非水性溶液剤または懸濁液剤)、錠剤、例えば頬側、舌下および全身吸収を標的にしたもの、ボーラス剤、散剤、顆粒剤、舌に適用するためのペースト剤、(2)非経口投与、例えば皮下、筋肉内、静脈内もしくは硬膜外注射によるもの、例えば滅菌溶液剤もしくは懸濁液剤、または持続放出製剤として、(3)局所適用、例えば皮膚に適用されるクリーム剤、軟膏剤、または徐放パッチ剤もしくはスプレー剤、(4)腟内もしくは直腸内、例えばペッサリー剤、クリーム剤もしくは発泡剤として、(5)舌下、(6)眼、(7)経皮、(8)経鼻、(9)肺、あるいは(10)髄腔内に合わせて適合されたものを含めた固体または液体形態で投与するために、特別に製剤化され得る。
「治療有効量」という句は、本明細書で使用される場合、少なくとも動物細胞の亜集団において、任意の医学的処置に適用できる妥当な損益比でいくつかの所望の治療効果をもたらすのに有効な、本発明の化合物、材料または化合物を含む組成物の量を意味する。
「薬学的に許容される」という句は、本明細書では、良好な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症なしに、ヒトおよび動物の組織と接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比に見合う化合物、材料、組成物および/または剤形を指すために用いられる。
「薬学的に許容される担体」という句は、本明細書で使用される場合、薬学的に許容される材料、組成物またはビヒクル、例えば液体または固体充填剤、賦形剤、添加剤、製造助剤(例えば、滑沢剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムもしくはステアリン酸亜鉛、またはステアリン(steric)酸)、または身体のある臓器もしくは一部から身体の別の臓器もしくは一部に対象化合物を運搬または輸送する被包性溶媒材料を意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性があり、患者にとって有害でないという意味で「許容され」なければならない。薬学的に許容される担体として働くことができる材料のいくつかの例として、(1)糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース、(2)デンプン、例えばトウモロコシデンプンおよびバレイショデンプン、(3)セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース、(4)粉末化トラガント、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)添加剤、例えばカカオバターおよび坐剤ワックス、(9)油、例えばピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油、(10)グリコール、例えばプロピレングリコール、(11)ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール、(12)エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム、(15)アルギン酸、(16)発熱物質を含まない水、(17)等張食塩水、(18)リンガー溶液、(19)エチルアルコール、(20)pH緩衝液、(21)ポリエステル、ポリカーボネートおよび/またはポリ酸無水物、ならびに(22)医薬製剤に用いられる他の非毒性の適合性のある物質が挙げられる。
前述の通り、本化合物のある特定の実施形態は、塩基性官能基、例えばアミノまたはアルキルアミノを含有することができ、したがって、薬学的に許容される酸と共に薬学的に許容される塩を形成することができる。これに関して、用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の相対的に非毒性の、無機および有機酸付加塩を指す。これらの塩は、投与ビヒクルもしくは剤形の製造方法において現場で調製することができ、またはその遊離塩基形態の本発明の精製化合物を、適切な有機または無機酸と別個に反応させ、こうして形成された塩を、その後の精製中に単離することによって調製することができる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナプシル酸(napthylate)塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩等が含まれる。(例えば、Berge et al. (1977) “Pharmaceutical Salts” J. Pharm. Sci. 66:1-19参照)。
対象化合物の薬学的に許容される塩には、例えば非毒性の有機または無機酸由来の化合物の従来の非毒性の塩または第四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、このような従来の非毒性の塩には、無機酸、例えば塩酸塩、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等に由来する塩、および有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸(salicyclic)、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸(isothionic)等から調製された塩が含まれる。
他の場合には、本発明の化合物は、1つまたは複数の酸性官能基を含有することができ、したがって、薬学的に許容される塩基と共に薬学的に許容される塩を形成することができる。こうした場合、用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の相対的に非毒性の、無機および有機塩基付加塩を指す。これらの塩は、投与ビヒクルもしくは剤形の製造方法において現場で同様に調製することができ、あるいはその遊離酸形態の精製化合物を、適切な塩基、例えば薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、アンモニア、または薬学的に許容される第一級、第二級もしくは第三級有機アミンと別個に反応させることによって調製することができる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム塩等が含まれる。塩基付加塩を形成するのに有用な代表的な有機アミンには、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等が含まれる。(例えば、上記Berge et al.を参照されたい)。
湿潤剤、乳化剤および滑沢剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および賦香剤、保存剤、ならびに抗酸化剤が、組成物中に存在することもできる。
薬学的に許容される抗酸化剤の例として、(1)水溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、システイン塩酸塩、硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等、(2)油溶性抗酸化剤、例えばパルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロール等、および(3)金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等が挙げられる。
本発明の製剤には、経口、経鼻、局所(頬側および舌下を含む)、直腸、膣内および/または非経口投与に適した製剤が含まれる。製剤は、好都合には単位剤形で提示することができ、調剤分野で周知の任意の方法によって調製することができる。単一の剤形を生成するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、処置を受ける宿主、特定の投与方法に応じて変わる。単一の剤形を生成するために担体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、一般に、治療効果をもたらす化合物の量である。一般にこの量は、100パーセントのうち、活性成分が約0.1パーセント〜約99パーセント、好ましくは約5パーセント〜約70パーセント、最も好ましくは約10パーセント〜約30パーセントの範囲である。
ある特定の実施形態では、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤、例えば胆汁酸およびポリマー性担体、例えばポリエステルおよびポリ酸無水物からなる群から選択される添加剤、ならびに本発明の化合物を含む。ある特定の実施形態では、前述の製剤は、本発明の化合物を経口で生体利用可能にする。
これらの製剤または組成物を調製する方法は、本発明の化合物を、担体、および任意選択で1つまたは複数の補助成分と会合させるステップを含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を液体担体、または微粉砕した固体担体、またはその両方と、均一かつ十分に会合させ、次に必要に応じて生成物を成形することによって調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、それぞれ活性成分として所定量の本発明の化合物を含有する、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(フレーバーベース、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガントを使用する)、散剤、顆粒剤、または水性もしくは非水性液体中の溶液剤もしくは懸濁液剤として、または水中油もしくは油中水液体エマルジョンとして、またはエリキシル剤もしくはシロップ剤として、またはトローチ剤(不活性なベース、例えばゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアを使用する)として、および/または洗口剤等の形態であってもよい。また本発明の化合物は、ボーラス剤、舐剤またはペースト剤として投与することができる。
経口投与のための本発明の固体剤形(カプセル剤、錠剤、丸剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤、トローチ剤(trouche)等)では、活性成分は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体、例えばクエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム、ならびに/または(1)充填剤もしくは増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/もしくはケイ酸、(2)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/もしくはアカシアなど、(3)保湿剤、例えばグリセロール、(4)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、バレイショもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、および炭酸ナトリウム、(5)溶解遅延剤、例えばパラフィン、(6)吸収促進物質、例えば第四級アンモニウム化合物および界面活性剤、例えばポロキサマーおよびラウリル硫酸ナトリウム、(7)湿潤剤、例えばセチルアルコール、グリセロールモノステアレート、および非イオン性界面活性剤など、(8)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイト粘土、(9)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、およびこれらの混合物、(10)着色剤、ならびに(11)徐放剤、例えばクロスポビドンもしくはエチルセルロースのいずれかと混合される。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、医薬組成物は、緩衝剤を含むこともできる。類似のタイプの固体組成物も、ラクトースまたは乳糖、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの添加剤を使用する軟質および硬質シェル型ゼラチンカプセル中の充填剤として用いることができる。
錠剤は、任意選択で1つまたは複数の補助成分と共に圧縮または成型することによって作成され得る。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性賦形剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散化剤を使用して調製することができる。成型錠剤は、不活性な液体賦形剤で水分を与えた粉末化化合物の混合物を、適切な機械で成型することによって作成することができる。
本発明の医薬組成物の錠剤および他の固体剤形、例えば糖衣錠、カプセル剤、丸剤および顆粒剤は、任意選択で刻み目をつけることができ、またはコーティングおよびシェル、例えば腸溶コーティングおよび医薬製剤分野で周知の他のコーティングを用いて調製することができる。またこれらの製剤は、それに含まれる活性成分を、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/またはミクロスフェアを、所望の放出プロファイルをもたらす異なる割合で使用して、緩徐放出または徐放するために製剤化することができる。これらの製剤は、急速放出に合わせて製剤化することができ、例えば凍結乾燥させることができる。これらの製剤は、例えば細菌保持フィルタを介して濾過することによって、または滅菌水もしくはいくつかの他の注入可能な滅菌媒体に、使用直前に溶解させることができる滅菌固体組成物の形態に滅菌剤を取り込むことによって、滅菌することができる。これらの組成物は、任意選択で乳白剤を含有することもでき、活性成分(複数可)だけを、または活性成分(複数可)を優先的に、胃腸管のある特定の部分に任意選択で遅延方式により放出させる組成物であり得る。使用できる包埋組成物の例として、ポリマー物質およびワックスが挙げられる。また活性成分は、適切な場合、前述の添加剤の1つまたは複数を伴うマイクロ被包形態であってもよい。
本発明の化合物の経口投与のための液体剤形には、薬学的に許容されるエマルジョン剤、マイクロエマルジョン剤、溶液剤、懸濁液剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。液体剤形は、活性成分に加えて、当技術分野で一般に使用される不活性賦形剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実、落花生、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシおよびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などを含有することができる。
経口組成物は、不活性賦形剤に加えて、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、賦香剤、ならびに保存剤を含むこともできる。
懸濁液剤は、活性化合物に加えて、懸濁化剤を、例えばエトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天およびトラガント、ならびにこれらの混合物として含有することができる。
直腸または膣内投与のための本発明の医薬組成物の製剤は、坐剤として提示することができ、この坐剤は、本発明の1つまたは複数の化合物を、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックスまたはサリチレートを含み、室温で固体であるが体温で液体になり、したがって直腸または膣腔内で溶融し、活性化合物を放出させる、1つまたは複数の適切な非刺激性の添加剤または担体と混合することによって調製することができる。
また、膣内投与に適した本発明の製剤には、当技術分野で適していることが知られているような担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡剤またはスプレーの製剤が含まれる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形には、散剤、スプレー剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、溶液剤、パッチ剤および吸入剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体、および必要とされ得る任意の保存剤、緩衝液または噴霧剤と混合することができる。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤およびゲル剤は、本発明の活性化合物に加えて、添加剤、例えば動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクならびに酸化亜鉛、またはこれらの混合物を含有することができる。
散剤およびスプレー剤は、本発明の化合物に加えて、添加剤、例えばラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有することができる。スプレー剤は、さらに通例の噴霧剤、例えばクロロフルオロ炭化水素および揮発性の非置換炭化水素、例えばブタンおよびプロパンを含有することができる。
経皮パッチ剤は、本発明の化合物の身体への送達を調節できるという追加の利点を有する。このような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散させることによって作成することができる。また、皮膚を介する化合物の流動を増大するために、吸収促進剤を使用することができる。このような流動の速度は、律速膜を提供するか、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルに分散させることによって調節することができる。
眼科用製剤、目の軟膏剤、散剤、溶液剤等も、本発明の範囲に含まれることが企図される。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、本発明の1つまたは複数の化合物を、1つまたは複数の薬学的に許容される滅菌の等張水性もしくは非水性溶液剤、分散剤、懸濁液剤もしくはエマルジョン剤、または使用直前に注入可能な滅菌溶液剤もしくは分散剤に再構成することができる滅菌散剤と組み合わせて含み、これらは、糖、アルコール、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、製剤を所期のレシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁化剤もしくは増粘剤を含有することができる。
本発明の医薬組成物において用いることができる、適切な水性および非水性の担体の例として、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、ならびに適切なこれらの混合物、植物油、例えばオリーブ油、ならびに注射可能な有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。適切な流動性は、例えばコーティング材料、例えばレシチンを使用することによって、分散剤の場合には必要な粒径を維持することによって、および界面活性剤を使用することによって維持することができる。
これらの組成物は、アジュバント、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散化剤を含有することもできる。対象化合物に対する微生物作用の防止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等を含めることによって確保することができる。等張剤、例えば糖、塩化ナトリウム等を、組成物に含めることが望ましい場合もある。さらに、注射可能な医薬形態の延長吸収は、遅延吸収させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含めることによってもたらすことができる。
ある場合には、薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射によって薬物の吸収を緩徐させることが望ましい。これは、水溶性が低い結晶性または非晶質性材料の懸濁液を使用することによって達成することができる。次に、薬物の吸収速度は、その溶解速度に応じて決まり、溶解速度は、結晶の大きさおよび結晶形に応じて決まり得る。あるいは、非経口投与される薬物形態の遅延吸収は、油ビヒクルに薬物を溶解または懸濁させることによって達成される。
注射可能なデポー形態は、生分解性ポリマー、例えばポリラクチド−ポリグリコリド中の対象化合物のマイクロ被包マトリックスを形成することによって作成される。薬物とポリマーの比、および用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を調節することができる。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。また、注射可能なデポー製剤は、身体組織と適合性があるリポソームまたはマイクロエマルジョンに薬物を捕捉することによって調製される。
本発明の化合物は、ヒトおよび動物に治療薬として投与される場合、それ自体で、または例えば0.1〜99%(より好ましくは10〜30%)の活性成分を薬学的に許容される担体と組み合わせて含有する医薬組成物として与えることができる。
本発明の調製物は、経口、非経口、局所または直腸内で投与することができる。調製物は、当然のことながら、各投与経路に適した形態で与えられる。例えば、錠剤またはカプセル剤の形態で、注射剤、吸入剤、目のローション剤、軟膏剤、坐剤等、注射、注入または吸入による投与により、局所にはローションまたは軟膏によって、および直腸には坐剤によって投与される。経口投与が好ましい。
「非経口投与」および「非経口で投与される」という句は、本明細書で使用される場合、経腸および局所投与以外の、通常は注射による投与方法を意味し、それには、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、くも膜下、脊髄内および胸骨内の注射および注入が含まれるが、それらに限定されない。
「全身投与」、「全身的に投与される」、「末梢投与」および「末梢に投与される」という句は、本明細書で使用される場合、患者の系に入り、したがって代謝および他の類似のプロセスを受けるように、中枢神経系に直接的に投与する以外の、化合物、薬物または他の材料の投与、例えば皮下投与を意味する。
これらの化合物は、経口、経鼻、例えばスプレーによって、直腸内、腟内、非経口、嚢内および局所として、散剤、軟膏剤または液滴剤によって、頬側および舌下を含めた、任意の適切な投与経路によって、治療のためにヒトおよび他の動物に投与することができる。
選択された投与経路に関わらず、適切な水和形態で使用され得る本発明の化合物および/または本発明の医薬組成物は、当業者に公知の従来の方法によって、薬学的に許容される剤形に製剤化される。
本発明の医薬組成物における活性成分の実際の投与量レベルは、特定の患者、組成物および投与方法に合った望ましい治療応答を、患者への毒性なしに達成するのに有効な活性成分の量を得るために、変わり得る。
選択された投与量レベルは、用いられる本発明の特定の化合物またはそのエステル、塩もしくはアミドの活性、投与経路、投与時間、用いられる特定の化合物の排出速度または代謝、吸収の速度および程度、処置期間、用いられる特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物および/または材料、処置を受ける患者の年齢、性別、体重、状態、全体的な健康状態および過去の既往歴、ならびに医術で周知の同様の因子を含めた様々な因子に応じて決まる。
医師または獣医は、必要な医薬組成物の有効量を容易に決定し、処方することができる。例えば医師または獣医は、医薬組成物において用いられる本発明の化合物の用量を、所望の治療効果を達成するために必要なレベルよりも低いレベルで開始し、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増大することができる。
一般に、本発明の化合物の適切な1日用量は、治療効果をもたらすのに有効な最低用量である化合物の量となる。このような有効用量は、一般に、前述の因子に応じて変わることになる。一般に、患者のための本発明の化合物の経口、静脈内、脳室内および皮下用量は、示された鎮痛効果のために使用される場合、1日に体重1キログラム当たり約0.0001〜約100mgの範囲である。
所望に応じて、活性化合物の有効な1日用量は、1日を通して適切な間隔で別個に投与される2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれを超える下位用量として、任意選択で単位剤形により投与することができる。好ましい投与は、1日1回の投与である。
本発明の化合物は、単独で投与することが可能であるが、化合物を医薬製剤(組成物)として投与することが好ましい。
本発明による化合物は、他の治療薬と同様に、ヒトまたは動物用医薬において使用するのに好都合な任意の方法で投与するために製剤化することができる。
別の態様では、本発明は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体(添加剤)および/または賦形剤と一緒に製剤化された、治療有効量の前述の対象化合物の1つまたは複数を含む薬学的に許容される組成物を提供する。以下に詳説する通り、本発明の医薬組成物は、(1)経口投与、例えば水薬(水性または非水性溶液剤または懸濁液剤)、錠剤、ボーラス剤、散剤、顆粒剤、舌に適用するためのペースト剤、(2)非経口投与、例えば皮下、筋肉内もしくは静脈内注射によるもの、例えば滅菌溶液剤もしくは懸濁液剤として、(3)局所適用、例えば皮膚、肺もしくは粘膜に適用されるクリーム剤、軟膏剤もしくはスプレー剤として、または(4)腟内もしくは直腸内、例えばペッサリー剤、クリーム剤もしくは発泡剤として、(5)舌下もしくは頬側、(6)眼、(7)経皮、あるいは(8)経鼻に合わせて適合されたものを含めた固体または液体形態で投与するために、特別に製剤化され得る。
用語「処置」は、予防、治療および治癒を包含することも企図する。
この処置を受ける患者は、霊長類、特にヒト、および他の哺乳動物、例えばウマ、ウシ、ブタおよびヒツジ、ならびに一般に家禽およびペットを含めた、処置を必要としている任意の動物である。
本発明の化合物は、そのままで、または薬学的に許容される担体との混合物で投与することができ、抗菌剤、例えばペニシリン、セファロスポリン、アミノグリコシドおよびグリコペプチドと併用して投与することもできる。したがって、併用治療は、最初に投与された治療剤の治療効果が、その後の治療剤が投与されるまでに完全に消失してしまわないように、活性化合物を逐次的、同時および別個に投与することを含む。
マイクロ乳化技術は、親油性(水不溶性)のいくつかの医薬品のバイオアベイラビリティを改善することができる。その例として、トリメトリン(Trimetrine)(Dordunoo, S. K., et al., Drug Development and Industrial Pharmacy, 17(12), 1685-1713, 1991およびREV5901(Sheen, P. C., et al., J Pharm Sci 80(7), 712-714, 1991)が挙げられる。数ある中でも、マイクロ乳化は、吸収を循環系の代わりにリンパ系に優先的に直接方向付けることによって肝臓を迂回し、肝胆道循環における化合物の破壊を防止することによって、バイオアベイラビリティを促進する。
すべての適切な両親媒性担体が企図されるが、現在好ましいとされる担体は、一般に、一般に安全と認められる(GRAS)状態のものであり、本発明の化合物を可溶化することができ、溶液が複合水相(ヒトの胃腸管において見出されるものなど)と接触する後の段階において、本発明の化合物をマイクロ乳化することができるものである。通常、これらの要件を満たす両親媒性成分は、HLB(親水性と親油性のバランス)値が2〜20であり、それらの構造は、C−6〜C−20の範囲の直鎖脂肪族基を含有している。それらの例は、ポリエチレン−グリコール化脂肪グリセリドおよびポリエチレングリコールである。
Gelucireシリーズ、Labrafil、Labrasol、またはLauroglycol(すべて、Gattefosse Corporation、Saint Priest、フランスによって製造され、流通されている)、PEG−モノオレエート、PEG−ジオレエート、PEG−モノラウレートおよびジラウレート、レシチン、ポリソルベート80等(米国および世界中のいくつかの企業によって生成され、流通されている)を含めた、市販の両親媒性担体が、特に企図される。
本発明において使用するのに適した親水性ポリマーは、容易に水に可溶化し、小胞形成脂質に共有結合により付着することができ、毒性作用をもたらさずにインビボで耐容性を示す(すなわち生体適合性がある)ものである。適切なポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(ポリラクチドとも呼ばれる)、ポリグリコール酸(ポリグリコリドとも呼ばれる)、ポリ乳酸−ポリグリコール酸コポリマー、およびポリビニルアルコールが含まれる。好ましいポリマーは、分子量が約100または120ダルトンから約5,000または10,000ダルトンまで、より好ましくは約300ダルトン〜約5,000ダルトンのものである。特に好ましい一実施形態では、ポリマーは、分子量が約100〜約5,000ダルトン、より好ましくは分子量が約300〜約5,000ダルトンのポリエチレングリコールである。特に好ましい一実施形態では、ポリマーは、750ダルトンのポリエチレングリコール(PEG(750))である。またポリマーは、それに含まれるモノマーの数によって定義することができる。本発明の好ましい一実施形態は、少なくとも約3つのモノマーからなるポリマー、例えば3つのモノマーからなるPEGポリマー(およそ150ダルトン)を利用する。
本発明で使用するのに適し得る他の親水性ポリマーには、ポリビニルピロリドン、ポリメトキサゾリン(polymethoxazoline)、ポリエチルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、および誘導体化セルロース、例えばヒドロキシメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロースが含まれる。
ある特定の実施形態では、本発明の製剤は、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルのポリマー、ポリビニルポリマー、ポリグリコリド、ポリシロキサン、ポリウレタンおよびそれらのコポリマー、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、乳酸とグリコール酸のポリマー、ポリ酸無水物、ポリ(オルト)エステル、ポリ(酪(butic)酸)、ポリ(吉草酸)、ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン)、ポリサッカライド、タンパク質、ポリヒアルロン酸、ポリシアノアクリレート、ならびにそれらのブレンド、混合物またはコポリマーからなる群から選択される生体適合性ポリマーを含む。
シクロデキストリンは、6個、7個または8個のグルコース単位からなる、それぞれギリシア文字のアルファ、ベータまたはガンマによって指定される環式オリゴ糖である。6個未満のグルコース単位を有するシクロデキストリンは、存在するかどうか未知である。グルコース単位は、アルファ−1,4−グルコシド結合によって連結する。糖単位のいす形配座の結果、すべての第二級ヒドロキシル基(C−2、C−3における)は、環の一方の側に位置し、C−6におけるすべての第一級ヒドロキシル基は、他方の側に位置する。その結果、外側面は親水性となり、シクロデキストリンは水溶性になる。それとは対照的に、シクロデキストリンの空洞は、原子C−3およびC−5の水素、およびエーテル様の酸素によって覆われているので、疎水性である。これらのマトリックスは、例えばステロイド化合物、例えば17ベータ−エストラジオールを含めた相対的に疎水性の様々な化合物と複合体を形成する(例えば、van Uden et al. Plant Cell Tiss. Org. Cult. 38:1-3-113(1994)参照)。複合体形成は、ファンデルワールス相互作用および水素結合形成によって行われる。シクロデキストリンの化学的性質の総説については、Wenz, Agnew. Chem. Int. Ed. Engl., 33:803-822 (1994)を参照されたい。
シクロデキストリン誘導体の物理化学的特性は、置換の種類および度合いに強く依存して決まる。例えば、それらの水溶性は、不溶性(例えば、トリアセチル−ベータ−シクロデキストリン)から、147%の可溶性(w/v)(G−2−ベータ−シクロデキストリン)の範囲にある。さらに、それらは多くの有機溶媒に可溶性を示す。シクロデキストリンの特性は、様々な製剤構成成分の可溶性を増大または低減することによって、それらの可溶性を調節することができる。
数々のシクロデキストリンおよびそれらの調製方法が記載されている。例えば、Parmeter(I)、ら(米国特許第3,453,259号明細書)およびGrameraら(米国特許第3,459,731号明細書)は、電気的に中性のシクロデキストリンを記載している。他の誘導体には、カチオン特性を有するシクロデキストリン[Parmeter(II)、米国特許第3,453,257号明細書]、不溶性架橋シクロデキストリン(Solms、米国特許第3,420,788号明細書)、およびアニオン特性を有するシクロデキストリン[Parmeter(III)、米国特許第3,426,011号明細書]が含まれる。アニオン特性を有するシクロデキストリン誘導体の中でも、カルボン酸、亜リン酸、亜ホスフィン酸、ホスホン酸、リン酸、チオホスホン酸、チオスルフィン酸、およびスルホン酸は、親シクロデキストリンに付加されている[上記Parmeter(III)参照]。さらに、スルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体は、Stellaら(米国特許第5,134,127号明細書)によって記載されている。
リポソームは、水性内部区画を囲い込む少なくとも1つの脂質二層膜からなる。リポソームは、膜のタイプおよびサイズによって特徴付けることができる。小型単層小胞(SUV)は、単一の膜を有し、典型的に直径が0.02〜0.05μmの範囲である。大型単層小胞(LUV)は、典型的に0.05μmよりも大きい。少数層の大型小胞および多層小胞は、複数の、通常は同心円状の膜層を有し、典型的に0.1μmよりも大きい。同心円状ではないいくつかの膜、すなわちより大きい小胞内に含有されているいくつかのより小さい小胞を有するリポソームは、多胞体小胞と呼ばれる。
本発明の一態様は、本発明の化合物を含有するリポソームを含む製剤に関し、ここでリポソーム膜は、担持能力が高いリポソームを提供するように製剤化される。あるいはまたはさらに、本発明の化合物は、リポソームのリポソーム二層内に含有されるか、またはリポソームのリポソーム二層上に吸着され得る。本発明の化合物は、脂質界面活性剤と凝集体を形成し、リポソームの内部空間内に担持されていてもよい。こうした場合、リポソーム膜は、活性薬剤と界面活性剤の凝集体による破壊作用に抵抗するように製剤化される。
本発明の一実施形態によれば、リポソームの脂質二層は、ポリエチレングリコール(PEG)によって誘導体化された脂質を含有し、したがってPEG鎖は、脂質二層の内表面からリポソームによって囲い込まれた内部空間に延び、脂質二層の外部から取り囲む環境に延びる。
本発明のリポソーム内に含有されている活性薬剤は、可溶化された形態である。界面活性剤と活性薬剤の凝集体(例えば、対象となる活性薬剤を含有するエマルジョンまたはミセル)は、本発明によるリポソームの内部空間内に捕捉され得る。界面活性剤は、活性薬剤を分散させ、可溶化するように作用し、それに限定されるものではないが、様々な鎖長(例えば約C14〜約C20)の生体適合性のあるリゾホスファチジルコリン(LPC)を含めた、任意の適切な脂肪族、脂環式または芳香族の界面活性剤から選択することができる。またPEG−脂質などのポリマー誘導体化脂質は、ミセル/膜の融合を阻害するように作用し、ポリマーを界面活性剤分子に添加すると、界面活性剤のCMCを低減し、ミセルの形成を助けるので、ミセルの形成に利用することができる。マイクロモル範囲のCMCを有する界面活性剤が好ましい。より高いCMCの界面活性剤を利用して、本発明のリポソーム内に捕捉されたミセルを調製することができるが、ミセル界面活性剤モノマーは、リポソームの二層安定性に影響を及ぼすことができ、所望の安定性を有するリポソームを設計する際の因子となる。
本発明によるリポソームは、当技術分野で公知の様々な技術のいずれかによって調製され得る。例えば米国特許第4,235,871号明細書、PCT出願国際公開第96/14057号パンフレット;New RRC, Liposomes:A practical approach, IRL Press, Oxford (1990), pages 33-104;Lasic DD, Liposomes from physics to applications, Elsevier Science Publishers BV, Amsterdam, 1993参照。
例えば、本発明のリポソームは、親水性ポリマーを用いて誘導体化された脂質を、予め形成しておいたリポソーム内に拡散させることによって、例えば予め形成しておいたリポソームを、脂質グラフト化ポリマーから構成されたミセルに曝露することによって、リポソームにおいて望ましい誘導体化脂質の最終的なモルパーセントに相当する脂質濃度で調製することができる。親水性ポリマーを含有するリポソームは、当技術分野で公知の通り、均質化、脂質−電場による水和(lipid-field hydration)または押出技術によっても形成され得る。
本発明の一態様では、リポソームは、選択されたサイズ範囲の実質的に均質なサイズを有するように調製される。サイズ分類する1つの有効な方法では、選択された均一な細孔径を有する一連のポリカーボネート膜を介して、リポソームの水性懸濁液を押し出す。膜の細孔径は、その膜を介して押し出すことによって生成したほぼ最大サイズのリポソームに相当する。例えば米国特許第4,737,323号明細書(1988年4月12日)参照。
本発明の製剤の放出特徴は、被包材料、被包された薬物の濃度、および放出調整剤の存在に依存して変わる。例えば、放出は、例えば胃内のような低pHでのみ放出するか、または腸内のようなより高いpHでのみ放出するpH感受性コーティングを使用して、pHに依存するように操作することができる。胃を通過するまで放出しないようにするために、腸溶コーティングを使用することができる。複数のコーティングまたは異なる材料に被包されたシアンアミドの混合物を使用して、胃内で初めて放出させ、その後腸内で放出させることができる。放出はまた、カプセルからの拡散によって水分の取込みまたは薬物の放出を増大することができる塩または細孔形成剤を含めることによって操作することができる。薬物の可溶性を改変する添加剤を使用して、放出速度を調節することもできる。マトリックスの分解またはマトリックスからの放出を促進する薬剤を取り込むこともできる。それらの薬剤は、薬物に添加し、別個の相として(すなわち微粒子として)添加し、または化合物に応じてポリマー相に共に溶解させることができる。あらゆる場合において、その量は、0.1〜30パーセント(w/wポリマー)とすべきである。分解促進剤のタイプには、無機塩、例えば硫酸アンモニウムおよび塩化アンモニウム、有機酸、例えばクエン酸、安息香酸およびアスコルビン酸、無機塩基、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛および水酸化亜鉛、ならびに有機塩基、例えば硫酸プロタミン、スペルミン、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン、ならびに界面活性剤、例えばTween(登録商標)およびPluronic(登録商標)が含まれる。マトリックスに微細構造を加える細孔形成剤(すなわち水溶性化合物、例えば無機塩および糖)は、微粒子として添加される。その範囲は、1〜30パーセント(w/wポリマー)とすべきである。
また取込みは、腸内の粒子の滞留時間を変えることによって操作することができる。これは、例えば粒子を粘膜接着性ポリマーでコーティングすることによって、または被包材料として粘膜接着性ポリマーを選択することによって達成することができる。その例として、遊離カルボキシル基を有するほとんどのポリマー、例えばキトサン、セルロース、特にポリアクリレートが挙げられる(本明細書で使用される場合、ポリアクリレートは、アクリレート基および修飾アクリレート基、例えばシアノアクリレートおよびメタクリレートを含めたポリマーを指す)。
薬学的組合せ
本発明は、特に、式Iの化合物(または式Iの化合物を含む医薬組成物)を、本明細書に列挙する疾患の1つまたは複数の処置に使用することに関する。処置に対する応答は、例えば、疾患の症状の1つまたは複数を、完全に治癒または寛解するまで部分的または完全に除去することによって実証される場合に有益となる。
式(I)の化合物はまた、以下の化合物と抗体−薬物コンジュゲートの組合せにおいて使用することができる。
BCR−ABL阻害剤:イマチニブ(Gleevec(登録商標));塩酸イニロチニブ(Inilotinib);ニロチニブ(Tasigna(登録商標));ダサチニブ(BMS−345825);ボスチニブ(SKI−606);ポナチニブ(AP24534);バフェチニブ(INNO406);ダヌセルチブ(PHA−739358)、AT9283(CAS1133385−83−7);サラカチニブ(AZD0530);ならびにN−[2−[(1S,4R)−6−[[4−(シクロブチルアミノ)−5−(トリフルオロメチル)−2−ピリミジニル]アミノ]−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,4−イミン−9−イル]−2−オキソエチル]−アセトアミド(PF−03814735、CAS942487−16−3)。
ALK阻害剤:PF−2341066(XALKORI(登録商標);クリゾチニブ);5−クロロ−N4−(2−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−N2−(2−メトキシ−4−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピペリジン−1−イル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン;GSK1838705A;およびCH5424802。
BRAF阻害剤:ベムラフェニブ(Vemurafanib)(PLX4032);およびダブラフェニブ。
FLT3阻害剤−リンゴ酸スニチニブ(Pfizerから商標Sutent(登録商標)で販売されている);PKC412(ミドスタウリン);タヌチニブ(tanutinib)、ソラフェニブ、スニチニブ、ミドスタウリン、レスタウルチニブ、KW−2449、キザルチニブ(AC220)およびクレノラニブ(crenolanib)。
MEK阻害剤−トラメチニブ。
血管内皮成長因子(VEGF)受容体阻害剤:ベバシズマブ(Genentech/Rocheから商標アバスチン(登録商標)で販売されている)、アキシチニブ、(N−メチル−2−[[3−[(E)−2−ピリジン−2−イルエテニル]−1H−インダゾール−6−イル]スルファニル]ベンズアミド、AG013736としても公知であり、PCT国際公開第01/002369号パンフレットに記載されている)、ブリバニブアラニネート((S)−((R)−1−(4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イルオキシ)−5−メチルピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−6−イルオキシ)プロパン−2−イル)2−アミノプロパノエート、BMS−582664としても公知)、モテサニブ(N−(2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1H−インドール−6−イル)−2−[(4−ピリジニルメチル)アミノ]−3−ピリジンカルボキサミド、PCT国際公開第02/066470号パンフレットに記載されている)、パシレオチド(SOM230としても公知であり、PCT国際公開第02/010192号パンフレットに記載されている)、ソラフェニブ(商標Nexavar(登録商標)で販売されている);
HER2受容体阻害剤:トラスツズマブ(Genentech/Rocheから商標Herceptin(登録商標)で販売されている)、ネラチニブ(HKI−272、(2E)−N−[4−[[3−クロロ−4−[(ピリジン−2−イル)メトキシ]フェニル]アミノ]−3−シアノ−7−エトキシキノリン−6−イル]−4−(ジメチルアミノ)ブタ−2−エナミドとしても公知であり、PCT国際公開第05/028443号パンフレットに記載されている)、ラパチニブまたはジトシル酸ラパチニブ(GlaxoSmithKlineから商標Tykerb(登録商標)で販売されている);トラスツズマブエムタンシン(米国では、アド−トラスツズマブエムタンシン、商標Kadcyla)−細胞傷害剤メルタンシン(DM1)に連結しているモノクローナル抗体トラスツズマブ(ハーセプチン)からなる抗体−薬物コンジュゲート;
CD20抗体:リツキシマブ(Genentech/Rocheから商標Riuxan(登録商標)およびMabThera(登録商標)で販売されている)、トシツモマブ(GlaxoSmithKlineから商標Bexxar(登録商標)で販売されている)、オファツムマブ(GlaxoSmithKlineから商標Arzerra(登録商標)で販売されている);
チロシンキナーゼ阻害剤:塩酸エルロチニブ(Genentech/Rocheから商標Tarceva(登録商標)で販売されている)、リニファニブ(N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素、ABT869としても公知であり、Genentechから利用可能である)、リンゴ酸スニチニブ(Pfizerから商標Sutent(登録商標)で販売されている)、ボスチニブ(4−[(2,4−ジクロロ−5−メトキシフェニル)アミノ]−6−メトキシ−7−[3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロポキシ]キノリン−3−カルボニトリル、SKI−606としても公知であり、米国特許第6,780,996号明細書に記載されている)、ダサチニブ(Bristol−Myers Squibbから商標Sprycel(登録商標)で販売されている)、アルマラ(armala)(パゾパニブとしても公知であり、GlaxoSmithKlineから商標Votrient(登録商標)で販売されている)、イマチニブおよびメシル酸イマチニブ(Novartisから商標Gilvec(登録商標)およびGleevec(登録商標)で販売されている);
DNA合成阻害剤:カペシタビン(Rocheから商標Xeloda(登録商標)で販売されている)、塩酸ゲムシタビン(Eli Lilly and Companyから商標Gemzar(登録商標)で販売されている)、ネララビン((2R,3S,4R,5R)−2−(2−アミノ−6−メトキシ−プリン−9−イル)−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール、GlaxoSmithKlineから商標Arranon(登録商標)およびAtriance(登録商標)で販売されている);
抗悪性腫瘍薬:オキサリプラチン(Sanofi−Aventis腫から商標Eloxatin(登録商標)で販売されており、米国特許第4,169,846号明細書に記載されている);
上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤:ゲフィチニブ(Gefitnib)(商標Iressa(登録商標)で販売されている)、N−[4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−[[(3”S”)−テトラヒドロ−3−フラニル]オキシ]−6−キナゾリニル]−4(ジメチルアミノ)−2−ブテンアミド、Boehringer Ingelheimから商標Tovok(登録商標)で販売されている)、セツキシマブ(Bristol−Myers Squibbから商標Erbitux(登録商標)で販売されている)、パニツムマブ(Amgenから商標Vectibix(登録商標)で販売されている);
HER二量体化阻害剤:ペルツズマブ(Genentechから商標Omnitarg(登録商標)で販売されている);
ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)モジュレーター:フィルグラスチム(Amgenから商標Neupogen(登録商標)で販売されている);
免疫モジュレーター:アフツズマブ(Roche(登録商標)で利用可能である)、ペグフィルグラスチム(Amgenから商標Neulasta(登録商標)で販売されている)、レナリドミド(CC−5013としても公知であり、商標Revlimid(登録商標)で販売されている)、サリドマイド(商標Thalomid(登録商標)で販売されている);
CD40阻害剤:ダセツズマブ(SGN−40またはhuS2C6としても公知であり、Seattle Genetics,Incから利用可能である);
アポトーシス促進性受容体アゴニスト(PARA):デュラネルミン(Dulanermin)(AMG−951としても公知であり、Amgen/Genentechから利用可能である);
ヘッジホッグアンタゴニスト:2−クロロ−N−[4−クロロ−3−(2−ピリジニル)フェニル]−4−(メチルスルホニル)−ベンズアミド(GDC−0449としても公知であり、PCT国際公開第06/028958号パンフレットに記載されている);
PI3K阻害剤:4−[2−(1H−インダゾール−4−イル)−6−[[4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−イル]メチル]チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−イル]モルホリン(GDC0941としても公知であり、PCT国際公開第09/036082号パンフレットおよび国際公開第09/055730号パンフレットに記載されている)、2−メチル−2−[4−[3−メチル−2−オキソ−8−(キノリン−3−イル)−2,3−ジヒドロイミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル]フェニル]プロピオニトリル(BEZ235またはNVP−BEZ235としても公知であり、PCT国際公開第06/122806号パンフレットに記載されている);
ホスホリパーゼA2阻害剤:アナグレリド(商標Agrylin(登録商標)で販売されている);
BCL−2阻害剤:4−[4−[[2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチル−1−シクロヘキサエン−1−イル]メチル]−1−ピペラジニル]−N−[[4−[[(1R)−3−(4−モルホリニル)−1−[(フェニルチオ)メチル]プロピル]アミノ]−3−[(トリフルオロメチル)スルホニル]フェニル]スルホニル]ベンズアミド(ABT−263としても公知であり、PCT国際公開第09/155386号パンフレットに記載されている);
マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MEK)阻害剤:XL−518(Cas番号1029872−29−4、ACC Corp.から利用可能である);
アロマターゼ阻害剤:エキセメスタン(Pfizerから商標Aromasin(登録商標)で販売されている)、レトロゾール(Novartisから商標Femara(登録商標)で販売されている)、アナストロゾール(商標Arimidex(登録商標)で販売されている);
トポイソメラーゼI阻害剤:イリノテカン(Pfizerから商標Camptosar(登録商標)で販売されている)、塩酸トポテカン(GlaxoSmithKlineから商標Hycamtin(登録商標)で販売されている);
トポイソメラーゼII阻害剤:エトポシド(VP−16およびリン酸エトポシドとしても公知であり、商標Toposar(登録商標)、VePesid(登録商標)およびEtopophos(登録商標)で販売されている)、テニポシド(VM−26としても公知であり、商標Vumon(登録商標)で販売されている);
mTOR阻害剤:テムシロリムス(Pfizerから商標Torisel(登録商標)で販売されている)、リダフォロリムス(以前はデフォロリムス(deferolimus)として公知であり、(1R,2R,4S)−4−[(2R)−2[(1R,9S,12S,15R,16E,18R,19R,21R、23S,24E,26E,28Z,30S,32S,35R)−1,18−ジヒドロキシ−19,30−ジメトキシ−15,17,21,23、29,35−ヘキサメチル−2,3,10,14,20−ペンタオキソ−11,36−ジオキサ−4−アザトリシクロ[30.3.1.04,9]ヘキサトリアコンタ−16,24,26,28−テトラエン−12−イル]プロピル]−2−メトキシシクロヘキシルジメチルホスフィネート、AP23573およびMK8669としても公知であり、PCT国際公開第03/064383号パンフレットに記載されている)、エベロリムス(Novartisから商標Afinitor(登録商標)で販売されている);
破骨細胞性骨吸収阻害剤:1−ヒドロキシ−2−イミダゾール−1−イル−ホスホノエチル)ホスホン酸一水和物(Novartisから商標Zometa(登録商標)で販売されている);
CD33抗体薬物コンジュゲート:ゲムツズマブオゾガマイシン(Pfizer/Wyethから商標Mylotarg(登録商標)で販売されている);
CD22抗体薬物コンジュゲート:イノツズマブオゾガマイシン(CMC−544およびWAY−207294とも呼ばれ、Hangzhou Sage Chemical Co.,Ltd.から利用可能である);
CD20抗体薬物コンジュゲート:イブリツモマブチウキセタン(商標Zevalin(登録商標)で販売されている);
ソマトスタチン(Somatostain)類似体:オクトレオチド(酢酸オクトレオチドとしても公知であり、商標Sandostatin(登録商標)およびSandostatin LAR(登録商標)で販売されている);
合成インターロイキン−11(IL−11):オプレルベキン(Pfizer/Wyethから商標Neumega(登録商標)で販売されている);
合成エリスロポエチン:ダルベポエチンアルファ(Amgenから商標Aranesp(登録商標)で販売されている);
核内因子κBの受容体活性化因子(RANK)阻害剤:デノスマブ(Amgenから商標Prolia(登録商標)で販売されている);
トロンボポエチン模倣薬ペプチボディ(peptibody):ロミプロスチム(Amgenから商標Nplate(登録商標)で販売されている;
細胞成長刺激物質:パリフェルミン(Amgenから商標Kepivance(登録商標)で販売されている);
抗インスリン様成長因子−1受容体(IGF−1R)抗体:フィギツムマブ(CP−751,871としても公知であり、ACC Corpから利用可能である)、ロバツムマブ(robatumumab)(CAS番号934235−44−6);
抗CS1抗体:エロツズマブ(HuLuc63、CAS番号915296−00−3);
CD52抗体:アレムツズマブ(商標Campath(登録商標)で販売されている);
CTLA−4阻害剤:トレメリムマブ(以前はチシリムマブ(ticilimumab)、CP−675,206として公知である、Pfizerから利用可能なIgG2モノクローナル抗体)、イピリムマブ(CTLA−4抗体、MDX−010としても公知である、CAS番号477202−00−9);
ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(HDI):ボリノスタット(Voninostat)(Merckから商標Zolinza(登録商標)で販売されている);
アルキル化剤:テモゾロミド(Schering−Plough/Merckから商標Temodar(登録商標)およびTemodal(登録商標)で販売されている)、ダクチノマイシン(アクチノマイシン−Dとしても公知であり、商標Cosmegen(登録商標)で販売されている)、メルファラン(L−PAM、L−サルコリシン、およびフェニルアラニンマスタードとしても公知であり、商標Alkeran(登録商標)で販売されている)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても公知であり、商標Hexalen(登録商標)で販売されている)、カルムスチン(商標BiCNU(登録商標)で販売されている)、ベンダムスチン(商標Treanda(登録商標)で販売されている)、ブスルファン(商標Busulfex(登録商標)およびMyleran(登録商標)で販売されている)、カルボプラチン(商標Paraplatin(登録商標)で販売されている)、ロムスチン(CCNUとしても公知であり、商標CeeNU(登録商標)で販売されている)、シスプラチン(CDDPとしても公知であり、商標Platinol(登録商標)およびPlatinol(登録商標)−AQで販売されている)、クロラムブシル(商標Leukeran(登録商標)で販売されている)、シクロホスファミド(商標Cytoxan(登録商標)およびNeosar(登録商標)で販売されている)、ダカルバジン(DTIC、DICおよびイミダゾールカルボキサミドとしても公知であり、商標DTIC−Dome(登録商標)で販売されている)、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン(HMM)としても公知であり、商標Hexalen(登録商標)で販売されている)、イホスファミド(商標Ifex(登録商標)で販売されている)、プロカルバジン(商標Matulane(登録商標)で販売されている)、メクロレタミン(ナイトロジェンマスタード、ムスチンおよび塩酸メクロレタミン(mechloroethamine)としても公知であり、商標Mustargen(登録商標)で販売されている)、ストレプトゾシン(商標Zanosar(登録商標)で販売されている)、チオテパ(チオホスホアミド、TESPAおよびTSPAとしても公知であり、商標Thioplex(登録商標)で販売されている;
生物学的応答調整剤:カルメットゲラン桿菌(商標theraCys(登録商標)およびTICE(登録商標)BCGで販売されている)、デニロイキンジフチトクス(商標Ontak(登録商標)で販売されている);
抗腫瘍抗生物質:ドキソルビシン(商標Adriamycin(登録商標)およびRubex(登録商標)で販売されている)、ブレオマイシン(商標lenoxane(登録商標)で販売されている)、ダウノルビシン(塩酸ダウノルビシン(dauorubicin)、ダウノマイシン、および塩酸ルビドマイシンとしても公知であり、商標Cerubidine(登録商標)で販売されている)、ダウノルビシンリポソーム(ダウノルビシンクエン酸塩リポソーム、商標DaunoXome(登録商標)で販売されている)、ミトキサントロン(DHADとしても公知であり、商標Novantrone(登録商標)で販売されている)、エピルビシン(商標Ellence(商標)で販売されている)、イダルビシン(商標Idamycin(登録商標)、Idamycin PFS(登録商標)で販売されている)、マイトマイシンC(商標Mutamycin(登録商標)で販売されている);
抗微小管剤:エストラムスチン(商標Emcyl(登録商標)で販売されている);
カテプシンK阻害剤:オダナカチブ(MK−0822、N−(1−シアノシクロプロピル)−4−フルオロ−N−{(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−[4’−(メチルスルホニル)ビフェニル−4−イル]エチル}−L−ロイシンアミドとしても公知であり、Lanzhou Chon Chemicals、ACC Corp.、およびChemieTekから利用可能であり、PCT国際公開第03/075836号パンフレットに記載されている);
エポチロンB類似体:イクサベピロン(Bristol−Myers Squibbから商標Lxempra(登録商標)で販売されている);
熱ショックタンパク質(HSP)阻害剤:タネスピマイシン(17−アリルアミノ−17−デメトキシゲルダナマイシン、KOS−953および17−AAGとしても公知であり、SIGMAから利用可能であり、米国特許第4,261,989号明細書に記載されている);
TpoRアゴニスト:エルトロンボパグ(GlaxoSmithKlineから商標Promacta(登録商標)およびRevolade(登録商標)で販売されている);
抗有糸***剤:ドセタキセル(Sanofi−Aventisから商標Taxotere(登録商標)で販売されている);
副腎ステロイド阻害剤:アミノグルテチミド(商標Cytadren(登録商標)で販売されている);
抗アンドロゲン剤:ニルタミド(商標Nilandron(登録商標)およびAnandron(登録商標)で販売されている)、ビカルタミド(商標Casodex(登録商標)で販売されている)、フルタミド(商標Fulexin(商標)で販売されている);
アンドロゲン:フルオキシメステロン(商標Halotestin(登録商標)で販売されている);
プロテアソーム阻害剤:ボルテゾミブ(商標Velcade(登録商標)で販売されている);
CDK1阻害剤:アルボシジブ(フラボピリドール(flovopirdol)またはHMR−1275、2−(2−クロロフェニル)−5,7−ジヒドロキシ−8−[(3S,4R)−3−ヒドロキシ−1−メチル−4−ピペリジニル]−4−クロメノンとしても公知であり、米国特許第5,621,002号明細書に記載されている);
ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体アゴニスト:ロイプロリドまたは酢酸ロイプロリド(Bayer AGから商標Viadure(登録商標)で販売されており、Sanofi−AventisからEligard(登録商標)で販売されており、Abbott LabからLupron(登録商標)で販売されている);
タキサン抗悪性腫瘍剤:カバジタキセル(1−ヒドロキシ−7β,10β−ジメトキシ−9−オキソ−5β,20−エポキシタキサ−11−エン−2α,4,13α−トリイル−4−アセテート−2−ベンゾエート−13−[(2R,3S)−3−{[(tert−ブトキシ)カルボニル]アミノ}−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノエート)、ラロタキセル((2α,3ξ,4α,5β,7α,10β,13α)−4,10−ビス(アセチルオキシ)−13−({(2R,3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロパノイル}オキシ)−1−ヒドロキシ−9−オキソ−5,20−エポキシ−7,19−シクロタキサ−11−エン−2−イルベンゾエート);
5HT1a受容体アゴニスト:キサリプロデン(SR57746、1−[2−(2−ナフチル)エチル]−4−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンとしても公知であり、米国特許第5,266,573号明細書に記載されている);
HPCワクチン:GlaxoSmithKlineからCervarix(登録商標)で販売されており、MerckからGardasil(登録商標)で販売されている;
鉄キレート剤:デフェラシロクス(Deferasinox)(Novartisから商標Exjade(登録商標)で販売されている);
代謝拮抗物質:クラドリビン(Claribine)(2−クロロデオキシアデノシン、商標leustatin(登録商標)で販売されている)、5−フルオロウラシル(商標Adrucil(登録商標)で販売されている)、6−チオグアニン(商標Purinethol(登録商標)で販売されている)、ペメトレキセド(商標Alimta(登録商標)で販売されている)、シタラビン(アラビノシルシトシン(Ara−C)としても公知であり、商標Cytosar−U(登録商標)で販売されている)、シタラビンリポソーム(リポソームAra−Cとしても公知であり、商標DepoCyt(商標)で販売されている)、デシタビン(商標Dacogen(登録商標)で販売されている)、ヒドロキシ尿素(商標Hydrea(登録商標)、Droxia(商標)およびMylocel(商標)で販売されている)、フルダラビン(商標Fludara(登録商標)で販売されている)、フロクスウリジン(商標FUDR(登録商標)で販売されている)、クラドリビン(2−クロロデオキシアデノシン(2−CdA)としても公知であり、商標Leustatin(商標)で販売されている)、メトトレキセート(アメトプテリン、メトトレキサートナトリウム(sodim)(MTX)としても公知であり、商標Rheumatrex(登録商標)およびTrexall(商標)で販売されている)、ペントスタチン(商標Nipent(登録商標)で販売されている);
ビスホスフォネート:パミドロネート(商標Aredia(登録商標)で販売されている)、ゾレドロン酸(商標Zometa(登録商標)で販売されている);
脱メチル化剤:5−アザシチジン(商標Vidaza(登録商標)で販売されている)、デシタビン(商標Dacogen(登録商標)で販売されている);
植物性アルカロイド:タンパク質に結合したパクリタキセル(商標Abraxane(登録商標)で販売されている)、ビンブラスチン(硫酸ビンブラスチン、ビンカロイコブラスチンおよびVLBとしても公知であり、商標Alkaban−AQ(登録商標)およびVelban(登録商標)で販売されている)、ビンクリスチン(硫酸ビンクリスチン、LCR、およびVCRとしても公知であり、商標Oncovin(登録商標)およびVincasar Pfs(登録商標)で販売されている)、ビノレルビン(商標Navelbine(登録商標)で販売されている)、パクリタキセル(商標TaxolおよびOnxal(商標)で販売されている);
レチノイド:アリトレチノイン(商標Panretin(登録商標)で販売されている)、トレチノイン(全トランスレチノイン酸、ATRAとしても公知であり、商標Vesanoid(登録商標)で販売されている)、イソトレチノイン(13−cis−レチノイン酸、商標Accutane(登録商標)、Amnesteem(登録商標)、Claravis(登録商標)、Clarus(登録商標)、Decutan(登録商標)、Isotane(登録商標)、Izotech(登録商標)、Oratane(登録商標)、Isotret(登録商標)、およびSotret(登録商標)で販売されている)、ベキサロテン(商標Targretin(登録商標)で販売されている);
糖質コルチコステロイド:ヒドロコルチゾン(コルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウムとしても公知であり、商標Ala−Cort(登録商標)、リン酸ヒドロコルチゾン、Solu−Cortef(登録商標)、Hydrocort Acetate(登録商標)およびLanacort(登録商標)で販売されている)、デキサメタゾン(dexamethazone)((8S,9R,10S,11S,13S,14S,16R,17R)−9−フルオロ−11,17−ジヒドロキシ−17−(2−ヒドロキシアセチル)−10,13,16−トリメチル−6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−ドデカヒドロ−3H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−オン)、プレドニゾロン(商標Delta−Cortel(登録商標)、Orapred(登録商標)、Pediapred(登録商標)およびPrelone(登録商標)で販売されている)、プレドニゾン(商標Deltasone(登録商標)、Liquid Red(登録商標)、Meticorten(登録商標)およびOrasone(登録商標)で販売されている)、メチルプレドニゾロン(6−メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウムとしても公知であり、商標Duralone(登録商標)、Medralone(登録商標)、Medrol(登録商標)、M−Prednisol(登録商標)およびSolu−Medrol(登録商標)で販売されている);
サイトカイン:インターロイキン−2(アルデスロイキンおよびIL−2としても公知であり、商標Proleukin(登録商標)で販売されている)、インターロイキン−11(オプレルベキン(oprevelkin)としても公知であり、商標Neumega(登録商標)で販売されている)、アルファインターフェロンアルファ(IFN−アルファとしても公知であり、商標Intron(登録商標)A、およびRoferon−A(登録商標)で販売されている);
エストロゲン受容体下方制御因子:フルベストラント(商標Faslodex(登録商標)で販売されている);
抗エストロゲン薬:タモキシフェン(商標Novaldex(登録商標)で販売されている);
トレミフェン(商標Fareston(登録商標)で販売されている);
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM):ラロキシフェン(商標Evista(登録商標)で販売されている);
黄体ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト:ゴセレリン(商標Zoladex(登録商標)で販売されている);
プロゲステロン:メゲストロール(酢酸メゲストロールとしても公知であり、商標Megace(登録商標)で販売されている);
種々の細胞傷害剤:三酸化ヒ素(商標Trisenox(登録商標)で販売されている)、アスパラギナーゼ(L−アスパラギナーゼ、エルウィニアL−アスパラギナーゼとしても公知であり、商標Elspar(登録商標)およびKidrolase(登録商標)で販売されている);
式(I)の化合物は、以下の補助治療剤と組み合わせて使用することもできる。
制吐薬:NK−1受容体アンタゴニスト:カソピタント(GlaxoSmithKlineから商標Rezonic(登録商標)およびZunrisa(登録商標)で販売されている);および
細胞保護剤:アミホスチン(商標Ethyol(登録商標)で販売されている)、ロイコボリン(ロイコボリンカルシウム、シトロボラム因子およびフォリン酸としても公知である)。
本開示に記載の参考文献の引用のいずれも、引用したそれらの参考文献が本発明の特許性に悪影響を及ぼし得る先行技術であることを承認するものと理解されるべきではない。
本発明の化合物を作成する方法
本発明はまた、本発明の化合物を調製する方法を含む。記載の反応では、反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基が、最終生成物において望ましい場合、それらを保護して、反応における望ましくない関与を回避する必要があり得る。従来の保護基は、標準技法に従って使用することができ、例えばT.W. Greene and P. G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry”, John Wiley and Sons, 1991を参照されたい。
がSである式Iの化合物は、以下の反応スキームIのように進行することによって調製することができる。
反応スキームI:
Figure 0006878316

式中、X、X、Y、Y、Y、R、R、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6aおよびR6bは、本発明の概要によって定義されている通りであり、Qは、脱離基、例えばヨウ化物等である。式Iの化合物は、式2の化合物を式3の化合物と、適切な溶媒(例えばジオキサン等)、適切な金属リガンド(例えばTMEDA等)、適切な金属ハロゲン化物(例えばCu(I)I等)および適切な塩(例えばKPO等)が存在する状態で反応させることによって、調製することができる。反応は約80℃〜約140℃の温度範囲で進行し、完了するのに約1時間〜約24時間かかり得る。
あるいは、式Iの化合物は、式2の化合物を式3の化合物と、適切な溶媒(例えばDMF等)、適切なカップリング剤(例えばCuTC等)および適切な塩(例えば炭酸カリウム等)が存在する状態で反応させることによって、調製することができる。反応は約80℃〜約140℃の温度範囲で進行し、完了するのに約1時間〜約24時間かかり得る。
あるいは、XがSである式Iの化合物は、式2の化合物を式3の化合物と、適切な溶媒(例えばジオキサン等)、適切な金属ハロゲン化物(例えばCu(I)I等)、適切な塩基(例えば炭酸セシウム等)および適切なリガンド(例えば1,10−フェナントロリン等)が存在する状態で反応させることによって、調製することができる。反応は約80℃〜約140℃の温度範囲で進行し、完了するのに約1時間〜約24時間かかり得る。
反応スキームII:
Figure 0006878316

式中、X、X、Y、Y、Y、R、R、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6aおよびR6bは、本発明の概要によって定義されている通りであり、Qは、脱離基、例えばヨウ化物等である。式Iの化合物は、式4の化合物を式5の化合物と、適切な溶媒(例えばMeCN、DMF等)、適切なカップリング剤(例えばBOP−Cl、BOP等)および適切な触媒(例えばDBU等)が存在する状態で反応させることによって、調製することができる。反応は約80℃〜約140℃の温度範囲で進行し、完了するのに約1時間〜約24時間かかり得る。
式Iの化合物の合成の詳細な例は、以下の実施例に見出すことができる。
本発明の化合物の追加の作成方法
本発明の化合物は、化合物の遊離塩基形態を、薬学的に許容される無機または有機酸と反応させることによって、薬学的に許容される酸付加塩として調製することができる。あるいは、本発明の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩は、化合物の遊離酸形態を、薬学的に許容される無機または有機塩基と反応させることによって調製することができる。
式Iの化合物はまた、適切な官能基を付加して修飾して、選択的な生物学的特性を促進することができる。この種類の修飾は、当技術分野で公知であり、それには、所与の生物系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系、精巣)への浸透を増大し、バイオアベイラビリティを増大し、可溶性を増大して非経口投与(例えば、注射、注入)を可能にし、代謝を変化させ、かつ/または分泌速度を変化させる修飾が含まれる。このタイプの修飾の例として、例えばポリエチレングリコールを用いるエステル化、ピバロイルオキシまたは脂肪酸置換基を用いる誘導体化、カルバメートへの変換、芳香環のヒドロキシル化、および芳香族環におけるヘテロ原子の置換が挙げられるが、それらに限定されない。式Iの化合物、ならびに/またはそのN−オキシド、互変異性体および/または(好ましくは薬学的に許容される)塩がどこで言及されようと、これは、このような修飾された式を含むと同時に、好ましくは式Iの分子、それらのN−オキシド、それらの互変異性体および/またはそれらの塩を意味する。
あるいは、本発明の化合物の塩形態は、出発材料または中間体の塩を使用して調製することができる。遊離形態の新規な式Iの化合物と、例えば新規な化合物の精製または同定において中間体として使用できる塩を含めた、それらの塩の形態の式Iの化合物の間の密接な関係を考慮すると、式Iの1つまたは複数の化合物に関するいかなる言及も、本明細書を通して、遊離形態の化合物、および/または適切で好都合な場合、それらの1つもしくは複数の塩、ならびに1つまたは複数の溶媒和物、例えば水和物に言及すると理解されるべきである。
塩は、例えば、好ましくは有機または無機酸を用いて、塩基性窒素原子を有する式Iの化合物から酸付加塩として、特に薬学的に許容される塩として形成される。適切な無機酸は、例えばハロゲン酸、例えば塩酸、硫酸またはリン酸である。適切な有機酸は、例えばカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸もしくはスルファミン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、グリコール酸、乳酸、フマル酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アミノ酸、例えばグルタミン酸もしくはアスパラギン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、メチルマレイン酸、シクロヘキサンカルボン酸、アダマンタンカルボン酸、安息香酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、フタル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、ケイ皮酸、メタン−もしくはエタン−スルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1,5−ナフタレン−ジスルホン酸、2−もしくは3−メチルベンゼンスルホン酸、メチル硫酸、エチル硫酸、ドデシル硫酸、N−シクロヘキシルスルファミン酸、N−メチル−、N−エチル−もしくはN−プロピル−スルファミン酸、または他の有機プロトン酸、例えばアスコルビン酸である。
単離または精製する目的では、製剤上許容されない塩、例えばピクリン酸塩または過塩素酸塩を使用することも可能である。治療上の使用では、薬学的に許容される塩または遊離化合物だけが用いられ(医薬調製物の形態で適用できる場合)、したがってこれらが好ましい。
本発明の化合物の遊離酸または遊離塩基形態は、それぞれ対応する塩基付加塩または酸付加塩形態から調製することができる。例えば、酸付加塩形態の本発明の化合物は、適切な塩基(例えば、水酸化アンモニウム溶液、水酸化ナトリウム等)を用いて処理することによって、対応する遊離塩基に変換することができる。塩基付加塩形態の本発明の化合物は、適切な酸(例えば、塩酸等)を用いて処理することによって、対応する遊離酸に変換することができる。
未酸化形態の本発明の化合物は、本発明の化合物のN−オキシドから、還元剤(例えば、硫黄、二酸化硫黄、トリフェニルホスフィン、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、三塩化リン、三臭化物等)を用いて、適切な不活性有機溶媒(例えば、MeCN、エタノール、ジオキサン水溶液等)中で0〜80℃において処理することによって調製することができる。
本発明の化合物のプロドラッグ誘導体は、当業者に公知の方法によって調製することができる(例えば、さらなる詳細については、Saulnier et al., (1994), Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters, Vol. 4, p. 1985を参照されたい)。例えば、適切なプロドラッグは、本発明の非誘導体化化合物を、適切なカルバミル化剤(例えば、1,1−アシルオキシアルキルカルバノクロリデート(acyloxyalkylcarbanochloridate)、炭酸パラ−ニトロフェニル等)と反応させることによって調製することができる。
本発明の化合物の保護された誘導体は、当業者に公知の手段によって作成することができる。保護基の創作およびそれらの除去に適用できる技術の詳細な説明は、T. W. Greene, “Protecting Groups in Organic Chemistry”, 3rd edition, John Wiley and Sons, Inc., 1999に見出すことができる。
本発明の化合物は、好都合には、本発明のプロセス中に、溶媒和物(例えば水和物)として調製または形成することができる。本発明の化合物の水和物は、好都合には、水性/有機溶媒の混合物から再結晶化させることによって、有機溶媒、例えばダイオキシン、テトラヒドロフランまたはメタノールを使用して調製することができる。
本発明の化合物は、化合物のラセミ混合物を光学的に活性な分割剤と反応させて、一対のジアステレオマー化合物を形成し、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋なエナンチオマーを回収することによって、それらの個々の立体異性体として調製することができる。エナンチオマーの分割は、本発明の化合物の共有結合性のジアステレオマー誘導体を使用して実施することができるが、解離できる複合体が好ましい(例えば、結晶性ジアステレオマー塩)。ジアステレオマーは、明確な物理的特性(例えば、融点、沸点、可溶性、反応性等)を有し、これらの相違点を利用することによって容易に分離することができる。ジアステレオマーは、クロマトグラフィーによって、または好ましくは可溶性の差異に基づく分離/分割技術によって分離することができる。次に、ラセミ化を生じるおそれがない任意の実用的な手段によって、分割剤と共に光学的に純粋なエナンチオマーを回収する。化合物の立体異性体をそれらのラセミ混合物から分割するのに適用できる技術のより詳細な説明は、Jean Jacques, Andre Collet, Samuel H. Wilen, “Enantiomers, Racemates and Resolutions”, John Wiley And Sons, Inc., 1981に見出すことができる。
つまり、式Iの化合物は、
(a)反応スキームIおよびIIの方法、ならびに
(b)任意選択で、本発明の化合物を、薬学的に許容される塩に変換すること、
(c)任意選択で、本発明の化合物の塩形態を、塩ではない形態に変換すること、
(d)任意選択で、本発明の化合物の未酸化形態を、薬学的に許容されるN−オキシドに変換すること、
(e)任意選択で、本発明の化合物のN−オキシド形態を、その未酸化形態に変換すること、
(f)任意選択で、本発明の化合物の個々の異性体を、異性体混合物から分割すること、
(g)任意選択で、本発明の非誘導体化化合物を、薬学的に許容されるプロドラッグ誘導体に変換すること、ならびに
(h)任意選択で、本発明の化合物のプロドラッグ誘導体を、その非誘導体化形態に変換すること
を含む方法によって作成することができる。
出発材料の生成について特に記載されない限り、化合物は、公知のものであり、または当技術分野で公知の方法と同様にもしくは以下の実施例に開示されている通りに調製することができる。
当業者は、先の変換が、本発明の化合物を調製する方法の単に代表的なものであり、他の周知の方法を同様に使用できることを理解されよう。
以下の実施例および中間体は、本発明の範囲を限定することなく、本発明を説明するのに役立つものである。実施例で使用するいくつかの略語は以下の通りである:酢酸(AcOH);MeCN(MeCN);トリエチルアミン(TEA);テトラヒドロフラン(THF);水性(aq);飽和(sat.);気圧(atm.);2,2’−ビス−ジフェニルホスファニル−[1,1’]ビナフタレニル(BINAP);4−ジメチルアミノピリジン(DMAP);tert−ブトキシカルボニル(Boc);1,1−カルボニルジイミダゾール(CDI);二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO);ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP);ジクロロメタン(DCM);ジエチルエーテル(EtO);p−トルエンスルホン酸(PTSA);酢酸エチル(EtOAc);エタノール(EtOH);リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(LHMDS);アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD);N,N−ジイソプロピル−エチルアミン(DIEAまたはDIPEA);N,N−ジメチルホルムアミド(DMF);ジメチルスルホキシド(DMSO);ジフェニルホスホリルアジド(DPPA);時間(h);2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU);高速液体クロマトグラフィー(HPLC);イソプロピルアルコール(IPA);水素化アルミニウムリチウム(LAH);質量分析と組み合わせた液体クロマトグラフィー(LCMS);リチウムジイソプロピルアミド(LDA);メタノール(MeOH);ミリリットル(mL);分(min);マイクロ波(MW);ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(NHMDS);n−ブチルリチウム(n−BuLi);1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセンジクロロパラジウム(II)(PdCl(dppf));トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd(dba));ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(PdCl(PPh);室温(RT);テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF);tert−ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl);トリフルオロ酢酸(TFA);テトラヒドロフラン(THF);薄層クロマトグラフィー(TLC);保持時間(t);(S)−(−)−2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル((S)−TolBINAP);および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(キサントホス)。
中間体S−1
ナトリウム2−アミノ−3−クロロピリジン−4−チオレート
Figure 0006878316
ステップa:
ジオキサン(13mL)中の3−クロロ−4−ヨードピリジン−2−アミン(1.0g、3.93mmol)、キサントホス(136mg、0.236mmol)およびPd(OAc)(44mg、0.196mmol)の溶液に、室温でおよびN雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(479μL、4.32mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.37mL、7.86mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、メチル3−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(970mg、3.93mmol)を得た。MSm/z247.1(M+H)
ステップb:
THF(14mL)中のメチル3−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.04g、4.22mmol)の溶液に、室温でおよびN下で、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.65mL、4.43mmol)を室温でおよびN雰囲気下で添加した。室温で40分間激しく撹拌した後、反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、これを5分間超音波処理した。形成されて得られた固体を濾別し、続いてDCMで洗浄(5mL)し、減圧下で乾燥させて、ナトリウム2−アミノ−3−クロロピリジン−4−チオレート(770mg、4.22mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 7.23 (d, J=5.56 Hz, 1 H), 6.82 (d, J=5.56 Hz, 1 H).
以下の表1の中間体は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するヨウ化アリールまたは臭化アリールを使用して作製した。
Figure 0006878316
中間体S−2
2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−チオール
Figure 0006878316
ステップa:
DCM(15mL)中の2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−オール(0.75g、4.19mmol)およびEtN(1.17mL、8.38mmol)の−78℃溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(DCM中1M、6.28mL、6.28mmol)を添加した。得られた溶液を−78℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(25mL)で慎重に希釈し、得られた混合物をDCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.25g、4.02mmol)を得た。MSm/z312.0(M+H)
ステップb:
ジオキサン(10mL)中の2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.25g、4.02mmol)、キサントホス(139mg、0.241mmol)およびPd(OAc)(45mg、0.201mmol)の溶液に、室温でおよびN雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(489μL、4.42mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.4mL、8.03mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.025g、3.64mmol)を得た。MSm/z282.1(M+H)
ステップc:
THF(12mL)中のメチル3−((2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.025g、3.64mmol)の溶液に、室温でおよびN下で、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.43mL、3.83mmol)を添加した。室温で40分間激しく撹拌した後、反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、5分間超音波処理した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM中に懸濁させ、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れた。有機相を分離し、水相をDCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。水相を1N HCl水溶液で酸性化し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製の2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−チオール(711mg、3.64mmol)を得た。MSm/z194.1(M−H)
中間体S−3
ナトリウム3−クロロ−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−チオレート
Figure 0006878316
ステップa:
DMSO(10mL)中の3−クロロ−2−フルオロ−4−ヨードピリジン(2.0g、7.77mmol)およびピロリジン(1.93mL、23.31mmol)の溶液を、70℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、得られた混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtO(5×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、3−クロロ−4−ヨード−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(1.66g、5.38mmol)を得た。MSm/z309.0(M+H)
ステップb:
ジオキサン(11mL)中の3−クロロ−4−ヨード−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(1.66g、5.38mmol)、キサントホス(187mg、0.323mmol)およびPd(OAc)(60mg、0.269mmol)の溶液に、室温でおよびN雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(655μL、5.92mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.88mL、10.76mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((3−クロロ−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.62g、5.38mmol)を得た。MSm/z301.2(M+H)
ステップc:
THF(20mL)中のメチル3−((3−クロロ−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.62g、5.38mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、2.39mL、6.39mmol)を室温でおよびN雰囲気下で添加した。室温で40分間激しく撹拌した後、反応物をDCM(40mL)で希釈し、これを5分間超音波処理した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をさらに精製することなく使用した。MSm/z215.1(M−H)
以下の表2の中間体は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するヨウ化アリールを使用して作製した。
Figure 0006878316
中間体S−4
3−アミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(25mL)中の3−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)アニリン(2.21g、12.35mmol)、CsCO(12.08g、37.1mmol)および2−メチルプロパン−2−チオール(4.18mL、37.1mmol)の混合物を、130℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、HO(50mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(100mL)で抽出した。有機相をHO(2×25mL)、ブライン(2×25mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、3−(tert−ブチルチオ)−2−(トリフルオロメチル)アニリン(3.08mg、12.35mmol)を得た。MSm/z250.1(M+H)
ステップb:
濃HCl(308mL)中の3−(tert−ブチルチオ)−2−(トリフルオロメチル)アニリン(7.19g、31.3mmol)の溶液を、85℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、N流を溶液に16時間通した。揮発物を減圧下で除去し、得られた固体を濾別し、ヘプタンで洗浄し、真空下で乾燥させて、3−アミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール(7.19g、31.3mmol)を得た。MSm/z194.0(M+H)
中間体S−5
ナトリウム3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−チオレート
Figure 0006878316
ステップa:
ジオキサン(7mL)中の2,3−ジクロロ−4−ヨードピリジン(1.0g、3.65mmol)、キサントホス(127mg、0.219mmol)およびPd(OAc)(41mg、0.183mmol)の混合物に、室温でおよびN雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(445μL、4.02mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.28mL、7.3mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で4.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(10から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(965mg、5.38mmol)を得た。MSm/z266.1(M+H)
ステップb:
トルエン:HO(10:1;13mL)中のメチル3−((2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(800mg、3.19mmol)、n−BuPAd(86mg、0.240mmol)、Pd(OAc)(36mg、0.160mmol)、CsCO(3.12g、9.58mmol)およびシクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウム(709mg、4.79mmol)の混合物を、100℃で4.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(10から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(380mg、1.398mmol)を得た。MSm/z272.1(M+H)
ステップc:
THF(5mL)中のメチル3−((3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(380mg、1.398mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、0.548mL、1.468mmol)を室温でおよびN雰囲気下で添加した。室温で30分間激しく撹拌した後、揮発物を減圧下で除去して、ナトリウム3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−チオレート(290mg、1.398mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z186.1(M+H)
中間体S−6
6−アミノ−2,3−ジクロロピリジン−4−チオール
Figure 0006878316
ステップa:
THF(60mL)中の5,6−ジクロロピリジン−2−アミン(2.445g、15mmol)の0℃溶液に、LiHMDS(THF中1M、33.0mL、33.0mmol)を滴下添加し、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。THF(20mL)中のBocO(3.60g、16.5mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌した。反応混合物を室温に加温し、1N HCl水溶液を用いてpH4にした。水層を分離し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)カルバメート(3.12g、11.86mmol)を得た。MSm/z207.8(M+H−tBu)
ステップb:
THF(20mL)中のジイソプロピルアミン(3.25mL、22.80mmol)の−78℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、9.12mL、22.80mmol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。THF(20mL)中のtert−ブチル(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)カルバメート(3.0g、11.40mmol)を添加し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(20mL)中のI(3.04g、11.97mmol)を添加し、混合物を−78℃で30分間撹拌した。室温まで加温した後、反応混合物をHOで慎重に希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和Na水溶液、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル(5,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン−2−イル)カルバメート(3.33g、4.792mmol)を得た。MSm/z332.8(M+H−tBu)
ステップc:
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル(5,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン−2−イル)カルバメート(1.0g、2.57mmol)、キサントホス(89mg、0.154mmol)およびPd(OAc)(29mg、0.129mmol)の溶液に、室温でおよびN雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(313μL、2.83mmol)を添加し、続いてDIPEA(0.9mL、5.14mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((6−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(668mg、1.752mmol)を得た。MSm/z325.1(M+H−tBu)
ステップd:
DCM(10mL)中のメチル3−((6−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(668mg、1.75mmol)およびTFA(1.35mL)の溶液を、室温で1時間撹拌した。この後、揮発物を減圧下で除去して、6−アミノ−2,3−ジクロロピリジン−4−チオール(342mg、1.75mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z194.6(M+H)
中間体S−7
ナトリウム3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−チオレート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(8mL)中の4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(535mg、2.95mmol)、炭酸カリウム(407mg、2.95mmol)およびメチル3−メルカプトプロパノエート(0.343mL、3.09mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、HO(3×60mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、メチル3−((3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(710mg、2.68mmol)を透明油状物として得た。MSm/z266.1(M+H)
ステップb:
THF(5.4mL)中のメチル3−((3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(710mg、2.68mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.01mL、2.94mmol)を室温でおよびN雰囲気下で添加した。室温で1時間激しく撹拌した後、追加のナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、0.25mL、0.44mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM(3mL)中に懸濁させた。懸濁液を濾過し、減圧下で乾燥させて、ナトリウム3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−チオレート(216mg、1.074mmol)を黄褐色固体として得た。MSm/z180.1(M+2H−Na)
中間体S−8
ナトリウム3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(25mL)中の3,4−ジクロロ−2−メチルピリジン(3.05g、18.83mmol)、炭酸カリウム(2.73g、19.77mmol)およびメチル3−メルカプトプロパノエート(2.19mL、19.8mmol)の溶液を、室温で4時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(125mL)で希釈し、HO(3×100mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.07g)を得た。MSm/z246.0(M+H)1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.27 (d, J=5.27 Hz, 1 H), 6.97 (d, J=5.27 Hz, 1 H), 3.71-3.82 (m, 3 H), 3.26 (t, J=7.53 Hz, 2 H), 2.78 (t, J=7.53 Hz, 2 H), 2.63 (s, 3 H).
ステップb:
THF(9mL)中のメチル3−((3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.07g、4.35mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.8mL、4.82mmol)を室温でおよびN雰囲気下で添加した。1時間激しく撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM(20mL)中に懸濁させた。沈殿物を濾別し、減圧下で乾燥させて、ナトリウム3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレートを白色固体としての白色粉末(850mg)として得た。MSm/z160.0(M+H−Na)1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.36 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 6.97 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 2.30 (s, 3 H).
中間体S−9
ナトリウム2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−チオレート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(20mL)中のジイソプロピルアミン(0.966mL、6.77mmol)の−78℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、4.23mL、6.77mmol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で5分間撹拌した。THF(10mL)中の2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.2g、6.77mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(5mL)中のI(1.72g、6.77mmol)を−78℃で添加し、得られた混合物を30分以内で室温に加温し、この温度で30分間さらに撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をEtO(200mL)に溶解した。有機層を飽和Na水溶液(200mL)、飽和NHCl水溶液(200mL)および飽和NaHCO水溶液(200mL)で順次洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、4−ヨード−2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(540mg、1.354mmol)を得た。MSm/z304.0(M+H)
ステップb:
ジオキサン(1.5mL)中の4−ヨード−2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(540mg、1.354mmol)、キサントホス(63mg、0.108mmol)およびPd(OAc)(12mg、0.054mmol)の溶液に、室温でおよびN雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(158μL、1.422mmol)を添加し、続いてDIPEA(0.47mL、2.71mmol)を添加した。得られた溶液を105℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(15mL)した。合わせた濾液を濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(344mg、1.165mmol)を得た。MSm/z296.1(M+H)
ステップc:
THF(2.3mL)中のメチル3−((2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(340mg、1.151mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、0.52mL、1.382mmol)を室温でおよびN雰囲気下で添加した。室温で30分間激しく撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM(10mL)中に懸濁させた。得られた懸濁液を濾過し、減圧下で乾燥させて、3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレート(850mg、4.31mmol)を白色固体として得た。MSm/z210.0(M+H)
中間体S−10
2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール
Figure 0006878316
ステップa:
窒素雰囲気下、ジオキサン(12mL)中の3−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.0g、4.42mmol)、キサントホス(256mg、0.442mmol)、Pd(dba)(203mg、0.221mmol)の溶液に、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロパノエート(1.1mL、4.87mmol)を室温で添加し、続いてDIPEA(1.55mL、8.85mmol)を添加した。得られた混合物にMW反応器内110℃で1時間照射を行った。室温に冷却した後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAc(25mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−エチルヘキシル3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.41g、3.88mmol)を得た。MSm/z364.0(M+H)
ステップb:
THF(8mL)中の2−エチルヘキシル3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.0g、2.75mmol)の溶液に、−78℃でおよびN雰囲気下で、カリウムtert−ブトキシド(THF中1M、8.25mL、8.25mmol)を添加した。−78℃で20分間激しく撹拌した後、反応物をKCO(HO中2M、0.5mL)でクエンチし、揮発物を減圧下で除去した。残留物を、KCO(HO中2M、30mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れた。混合物をEtO(2×20mL)で抽出し、水相をpH4になるまで6N HClで酸性化し、得られた濁った懸濁液をCHCl/IPA(9/1;3×20mL)で抽出して、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(380mg、2.12mmol)を得た。MSm/z180.0(M+H)
中間体S−11
3−アミノ−2−クロロベンゼンチオール
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(650mL)中の2−メチルプロパン−2−チオール(137mL、1216mmol)、2−クロロ−3−フルオロアニリン(63.2g、437mmol)および炭酸セシウム(283g、868mmol)の懸濁液を、120℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、HO、ブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、3−(tert−ブチルチオ)−2−クロロアニリン(111.2g、423mmol)を得た。MSm/z216.1(M+H)
ステップb:
3−(tert−ブチルチオ)−2−クロロアニリン(53g、246mmol)および濃HCl(700mL)の懸濁液を、45℃で8時間および室温で16時間激しく撹拌した。0℃に冷却した後、懸濁液を濾過し、固体を濃HCl(100mL)およびヘキサン(3×100mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、3−アミノ−2−クロロベンゼンチオール塩酸塩(42g、214mmol)を得た。MSm/z159.6(M+H)
中間体B−1
4−フェニルピペリジン−4−アミン
Figure 0006878316
ステップa:
MeOH中のN−(1−ベンジル−4−フェニルピペリジン−4−イル)アセトアミド(400mg、1.3mmol)およびPd/C(10重量%、138mg)の懸濁液を、水素雰囲気下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をEtOAcに溶解し、これを飽和NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、N−(4−フェニルピペリジン−4−イル)アセトアミドを得、これをさらに精製することなく次のステップに持ち込んだ。
ステップb:
MeOH/ジオキサン(1/1、4mL)中のN−(4−フェニルピペリジン−4−イル)アセトアミド(150mg、0.69mmol)および4N LiOH(2.1mL、8.40mmol)の懸濁液を、100℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残った水相をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、4−フェニルピペリジン−4−アミンを無色油状物として得、これをさらに精製することなく使用した。
中間体B−2
tert−ブチル((4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(30mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中60%、1.90g、47.7mmol)の懸濁液に、DMF(5mL)中の2−(ピラジン−2−イル)アセトニトリル(1.90g、15.90mmol)を0℃で10分以内に滴下添加した。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。DMF(5mL)中のN−ベンジル−2−クロロ−N−(2−クロロエチル)エタンアミン(4.7g、17.5mmol)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃で15分間および90℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液で希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮し、得られた残留物を、ヘキサンで摩砕することにより精製して、1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル(1.60g、5.76mmol)を得た。
ステップb:
NH(MeOH中7N、50mL)中の1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル(1.50g、5.39mmol)の溶液に、ラネーニッケル(水中50%、750mg)を室温で添加した。得られた懸濁液を、出発物質が消費されるまで(約16時間)水素雰囲気(60psi)下室温で激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてMeOH(50mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、(1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(1.20g、4.25mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z319(M+H)
ステップc:
DCM(50mL)中の(1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(1.20g、4.25mmol)、EtN(1.17mL、8.51mmol)およびBocO(1.95mL、8.51mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応物をHOで希釈し、これをDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.30g、3.40mmol)を得た。MSm/z383(M+H)
ステップd:
MeOH(20mL)中のtert−ブチル((1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.50g、3.93mmol)およびPd(OH)(炭素上20%、600mg、水分50%)の懸濁液を、水素雰囲気(50psi)下室温で3時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてMeOH(50mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.10g、3.76mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z283(M+H)
以下の表3の中間体は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する市販のヘテロ芳香族アセトニトリルを使用して作製した。
Figure 0006878316
中間体B−3
tert−ブチル((4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
LHMDSの溶液(THF中1M、16.45mL、16.45mmol)に、THF(37.4mL)中の1−ベンジルピペリジン−4−カルボニトリル(1.50g、7.49mmol)の溶液を−78℃で添加した。得られた黄色溶液を−78℃で1時間撹拌した。1−ヨード−2−メチルプロパン(5.60mL、48.7mmol)を添加し、反応混合物を室温まで加温し、撹拌を3日間続けた。飽和NHCl水溶液(約30mL)を0℃で添加し、混合物をEtOAcで抽出した。有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。各水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製の1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−カルボニトリル(2.54g)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z257.3(M+H)
ステップb:
MeOH(38.7mL)中の粗製の1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−カルボニトリル(2.48g)、BocO(6.33g、29.0mmol)および塩化ニッケル(II)水和物(1.15g、4.84mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(2.56g、67.7mmol)を0℃で少量ずつ添加し、撹拌を室温で18時間続けた。追加の水素化ホウ素ナトリウム(2.56g、67.7mmol)を0℃で添加し、得られた混合物を35℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCM(100mL)中に懸濁させ、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(482mg、1.34mmol)を無色油状物として得た。MSm/z361.4(M+H)
ステップc:
MeOH(6.7mL)中のtert−ブチル((1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(482mg、1.34mmol)およびPd/C(10重量%、142mg)の懸濁液を、水素雰囲気下で18時間激しく撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてMeOHで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(338mg、1.25mmol)を得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z271.3(M+H)
以下の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するヨードアルカンを使用して合成した。
Figure 0006878316
中間体B−4
ラセミtert−ブチルtrans−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(20mL)中の水素化リチウム(0.118g、14.8mmol)の溶液に、アセトンシアノヒドリン(1.4mL、14.8mmol)を0℃で添加した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、白色固体を得た。THF(60mL)中のこの固体の溶液に、3−ベンジル−6−メチル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(2.0g、9.85mmol)を室温で滴下添加した。溶液を14時間加熱還流した。室温に冷却した後、水(10mL)を添加し、得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から20%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtrans−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(0.70g、3.0mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.36-7.22 (m, 5 H), 5.25 (d, J=6.0 Hz, 1 H), 3.70-3.67 (m, 1 H), 3.49 (dd, J=13.2, 10.4 Hz, 2 H), 2.37 (m, 3 H), 1.88-1.74 (m, 2 H), 1.25 (s, 3 H).MSm/z231.2(M+H)
ステップb:
アンモニア(EtOH中7N;80mL)中のラセミtrans−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(1.3g、5.6mmol)およびラネーニッケル(水中50%、600mg)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で6時間激しく撹拌した。混合物をN下でセライトに通して濾過し、MeOHで洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、trans−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(1.6g、4.79mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z235.2(M+H)
ステップc:
CHCl(70mL)中のtrans−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(1.6g、4.79mmol)、BocO(2.84mL、12.4mmol)およびNaHCO(0.935g、11.1mmol)の溶液を、室温で14時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、氷水およびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、ラセミtert−ブチルtrans−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.1g、3.3mmol)を得た。MSm/z335.3(M+H)
ステップd:
MeOH(60mL)中のラセミtert−ブチルtrans−((1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.1g、3.3mmol)およびPd(OH)(木炭上20%;0.250g)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で6時間激しく撹拌した。得られた混合物をセライトに通して濾過し、MeOHで洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサン(10mL)およびジエチルエーテル(2mL)で摩砕して、ラセミtert−ブチルtrans−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(0.70g、2.87mmol)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 3.42 (dd, J=9.9, 4.4 Hz, 1 H), 3.12 (d, J=13.9 Hz, 1 H), 2.94-2.84 (m, 2 H), 2.82-2.68 (m, 2 H), 2.62 (dd, J=12.5, 10.0 Hz, 1 H), 1.44 (s, 9 H), 1.41-1.30 (m, 2 H), 0.91 (s, 3 H).MSm/z245.1(M+H)
中間体B−5
ラセミtert−ブチルcis−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(30mL)中のラセミtrans−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(2.0g、8.70mmol)、トリフェニルホスフィン(3.41g、13.0mmol)およびDIAD(2.63g、13.0mmol)の溶液を、0℃で10分間撹拌した。4−ニトロ安息香酸(2.18g、13.0mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOHで摩砕して、ラセミcis−1−ベンジル−4−シアノ−4−メチルピペリジン−3−イル4−ニトロベンゾエート(1.5g、3.96mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z380(M+H)
ステップb:
MeOH(20mL)中のラセミcis−1−ベンジル−4−シアノ−4−メチルピペリジン−3−イル4−ニトロベンゾエート(1.5g、3.96mmol)および炭酸カリウム(1.07g、7.92mmol)の溶液を、0℃で10分間および室温で1時間激しく撹拌した。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から15%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミcis−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(0.8g、3.5mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.36-7.26 (m, 5 H), 3.99 (d, J=12.4 Hz, 1 H), 3.67 (d, J=12.8, 1 H), 3.60-3.51 (m, 2 H), 3.11-3.07 (m, 2 H), 2.76-2.69 (m, 2 H), 2.24 (dd, J=12.8, 6.0 Hz, 1 H), 1.87-1.80 (m, 1 H), 1.54 (s, 3 H).MSm/z231(M+H)
ステップc:
アンモニア(EtOH中7N;20mL)中のcis−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(800mg、3.5mmol)およびラネーニッケル(水中50%、700mg)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で16時間激しく撹拌した。混合物をN雰囲気下でセライトに通して濾過し、MeOHですすいだ。揮発物を減圧下で除去して、ラセミcis−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(700mg、3.0mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z235.2(M+H)
ステップd:
DCM(10mL)中のcis−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(700mg、3.0mmol)、BocO(1.1mL、2.99mmol)およびEtN(860μL、5.98mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、氷水およびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチルcis−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(700mg、2.10mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z335(M+H)
ステップe:
MeOH(20mL)中のラセミtert−ブチルcis−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(700mg、2.1mmol)およびPd(木炭上10%;300mg)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で5時間激しく撹拌した。得られた混合物をセライトに通して濾過し、MeOHで洗浄し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、ラセミtert−ブチルcis−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(200mg、0.8mmol)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 3.73-3.67 (m, 1 H), 3.59 (dd, J=11.1, 7.7 Hz, 1 H), 3.15-2.99 (m, 4 H), 1.90 (m, 1 H), 1.62 (m, 1 H), 1.47 (m, 1 H), 1.44 (s, 9 H), 0.96 (s, 3 H).MSm/z245(M+H)
中間体B−6
ラセミtert−ブチル1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ(dimethylethylsulfinamino))−2,2−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
NHMDSの溶液(THF中1M、8.68mL、8.68mmol)に、THF(5mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.0g、7.89mmol)の溶液を−78℃で添加した。この温度で30分間撹拌した後、THF(10mL)中のN−フルオロベンゼンスルホンアミド(2.49g、7.89mmol)の溶液を添加した。−78℃で3時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO水溶液(100mL)で希釈し、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチル2−フルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(351mg、1.29mmol)、MSm/z272.1(M+H)、および出発物質と共溶出したtert−ブチル2,2−ジフルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを得た。合わせたジフルオロケトン含有画分をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル2,2−ジフルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(573mg、1.98mmol)を得た。MSm/z290.1(M+H)
ステップb:
THF(4mL)中のtert−ブチル2,2−ジフルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(220mg、0.76mmol)、ラセミ2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(184mg、1.52mmol)およびチタン(IV)エトキシド(0.640mL、3.0mmol)の溶液を、90℃で30分間撹拌した。0℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム(33mg、1.5mmol)を一度に添加した。30分間撹拌した後、反応混合物をMeOHの添加によりクエンチした。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をブラインで希釈し、EtOAc(4×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(10から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチル1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2,2−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを白色粉末(190mg、0.48mmol)として得た。MSm/z395.2(M+H)
中間体B−7
tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
THF(1.5mL)中のラセミtert−ブチル2−フルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(78mg、0.28mmol)、チタン(IV)エトキシド(235μL、1.1mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(68mg、0.56mmol)の溶液を、90℃で1時間撹拌した。0℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム(12mg、0.56mmol)を一度に添加した。30分間撹拌した後、反応混合物をMeOHの添加によりクエンチした。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をブラインで希釈し、EtOAc(4×10mL)で抽出し、合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(異性体混合物、64mg、0.17mmol)を得た。MSm/z377.3(M+H)
中間体B−8
tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(328mL)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(35.0g、164mmol)、リチウムtert−ブトキシド(15.77g、197mmol)およびアリルブロミド(11.54mL、189mmol)の混合物を、0℃で1時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl水溶液/HO(1/1、500mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtO(5×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル4−アリル−4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(24g、95mmol)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.52 (s, 1 H), 5.53-5.76 (m, 1 H), 4.96-5.19 (m, 2 H), 3.80 (br. s, 2 H), 2.97 (t, J=11.49 Hz, 2 H), 2.26 (d, J=7.33 Hz, 2 H), 1.95 (dt, J=13.71, 3.13 Hz, 2 H), 1.38-1.58 (m, 11 H).
ステップb:
雰囲気下、THF(300mL)中のtert−ブチル4−アリル−4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(24g、95mmol)の溶液に、臭化ビニルマグネシウム(THF中1M、118mL、118mmol)を−78℃で添加した。得られた混合物を1時間以内で室温まで加温した。混合物を、飽和NHCl水溶液(250mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(4×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル4−アリル−4−(1−ヒドロキシアリル)ピペリジン−1−カルボキシレート(26.7g、95mmol)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次の反応において使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.52 (s, 1 H), 5.56-5.75 (m, 1 H), 5.05-5.18 (m, 2 H), 3.80 (br. s., 2 H), 2.97 (t, J=11.49 Hz, 2 H), 2.26 (d, J=7.33 Hz, 2 H), 1.96 (dt, J=13.83, 3.06 Hz, 2 H), 1.49-1.60 (m, 2 H), 1.41-1.49 (m, 9 H).
ステップc:
DCM(380mL)中のtert−ブチル4−アリル−4−(1−ヒドロキシアリル)ピペリジン−1−カルボキシレート(26.7g、95mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(44.3g、105mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を、NaHCO/NaSO飽和水溶液(1/1、300mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(4×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、白色固体を得た。この固体をヘプタン(250mL)中に懸濁させ、5分間超音波処理した。白色懸濁液をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル4−アクリロイル−4−アリルピペリジン−1−カルボキシレート(26.5g、95mmol)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次の反応において使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 6.81 (dd, J=16.93, 10.36 Hz, 1 H), 6.40 (dd, J=16.80, 1.89 Hz, 1 H), 5.71 (dd, J=10.36, 2.02 Hz, 1 H), 5.46-5.66 (m, 1 H), 4.91-5.14 (m, 2 H), 3.78 (br. s., 2 H), 2.96 (br. s, 2 H), 2.25-2.39 (m, 2 H), 1.97-2.15 (m, 2 H), 1.37-1.57 (m, 11 H).
ステップd:
トルエン(脱気、850mL)中のtert−ブチル4−アクリロイル−4−アリルピペリジン−1−カルボキシレート(26.5g、95mmol)の溶液に、トルエン(脱気、100mL)中のGrubbs II触媒(2.02g、2.38mmol)を添加した。得られた混合物を85℃で45分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(20.76g、83mmol)を茶色固体として得た。トルエン(540mL)中のこの化合物およびDDQ(565mg、2.49mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。得られた明赤色溶液をセライトのパッドに通して濾過した。木炭(200g)を濾液に添加し、得られた懸濁液を室温で2時間撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(15.6g、62.3mmol)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.63-7.74 (m, 1 H), 6.20 (dt, J=5.81, 2.15 Hz, 1 H), 3.99-4.25 (m, 2 H), 2.92 (t, J=11.62 Hz, 2 H), 2.63 (s, 2 H), 1.72-1.86 (m, 2 H), 1.49 (s, 9 H), 1.29 (d, J=12.88 Hz, 2 H).
中間体B−9
(1R,3R)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
雰囲気下、EtO(100mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(4.2g、16.71mmol)およびCuI(6.37g、33.4mmol)の懸濁液に、MeLi(THF中1.6M、31.3mL、50.1mmol)を0℃で添加した。0℃で90分間撹拌した後、混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(4.23g、15.82mmol)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.89-4.00 (m, 1 H), 3.83 (d, J=13.39 Hz, 1 H), 3.11 (ddd, J=13.64, 10.36, 3.28 Hz, 1 H), 2.99 (ddd, J=13.58, 10.42, 3.54 Hz, 1 H), 2.47-2.59 (m, 1 H), 2.19-2.36 (m, 2 H), 1.74-1.97 (m, 2 H), 1.50-1.65 (m, 2 H), 1.48 (s, 9 H), 1.33-1.44 (m, 2 H), 1.17 (d, J=6.32 Hz, 3 H).
ステップb:
DCM(80mL)中のtert−ブチル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(4.23g、15.82mmol)およびTFA(17mL)の混合物を、室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物、DIPEA(13.82mL、79mmol)およびクロロギ酸ベンジル(3.39mL、23.73mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(4.58g、15.20mmol)を薄黄色油状物として得た。MSm/z302.2(M+H)
ステップc:
ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(4.58g、15.20mmol)を、キラルSFCにより、以下の通り、すなわち:カラム:IA 21×250mm、流速:70g/分、移動相:CO中45%(9/1 EtOH/MeCN)、検出:220nm UVでさらに精製して、(R)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.02g、6.70mmol)、T:2.0分;および(S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.11g、7.0mmol)、T:3.6分を得た。
ステップd:
THF(67mL)中の(R)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.02g、6.70mmol)、チタン(IV)エトキシド(5.62mL、26.8mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.625g、13.4mmol)の溶液を、65℃で16時間撹拌した。混合物を−78℃に冷却し、MeOH(12mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(0.438g、20.11mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で16時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(5から90%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,3R)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.94g、4.77mmol)を白色固体として得た。MSm/z407.3(M+H)
(1R,3S)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートは、上記手順または上記手順を変更したものを用い、(S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを出発物質として使用して合成した。
中間体B−10
(1R,3R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート)
Figure 0006878316
ステップa:
THF(60mL)中のCuCl(142mg、1.432mmol)、(S)−TolBINAP(972mg、1.432mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(138mg、1.432mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。THF(20mL)中のビス(ピナコラト)ジボラン(13.34g、52.5mmol)を添加し、得られた混合物を室温で10分間撹拌した。THF(50mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(12.0g、47.7mmol)を、続いてMeOH(3.9mL、95mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。HO(150mL)、続いて過ホウ酸ナトリウム(36.7g、239mmol)を添加し、得られた混合物を室温で1時間激しく撹拌した。得られた緑色懸濁液をセライトのパッドに通して濾過し、飽和NaHCO水溶液/飽和NaSO水溶液(1/1、300mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(4×40mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製の(R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを得た。この混合物のエナンチオマーの定量は、90%eeを示す(R(S):1.59分、R(R):1.80分;キラルSFC;カラム:IA 4.6×100mm、流速:70g/分、移動相:CO中5〜55%MeOH、検出:220nm UV)。DMF(120mL)中の粗製の(R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(47.7mmol)、イミダゾール(4.87g、71.6mmol)およびTBSCl(8.99g、59.6mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液/HO(1/1、250mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtO(5×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(13.115g、34.2mmol)を無色油状物として得、これは静置すると固化した。
ステップb:
THF(100mL)中の(R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(8.0g、20.86mmol)、チタン(IV)エトキシド(17.49mL、83.0mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(5.06g、41.7mmol)の溶液を、65℃で16時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(15mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(1.363g、62.6mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃で16時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,3R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(5.3g、10.84mmol)を白色固体として得た。MSm/z489.3(M+H)および389.3(M+H−Boc)
中間体B−11
(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
THF(40mL)中の(1R,3R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(3.84g、7.86mmol)およびTBAF(THF中1M;8.64mL、8.64mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、(1R、3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.94g、7.86mmol)を得た。MSm/z375.3(M+H)
中間体B−12
(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(80mL)中の(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(3.0g、8.01mmol)、トリフェニルホスフィン(4.2g、16.02mmol)およびイソキノリン−1−カルボン酸(4.16g、24.03mmol)の溶液に、DIAD(3.1mL、16.02mmol)を添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応物をEtOAc(50mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、飽和NaHCO水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から4%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、(2S,4R)−8−(tert−ブトキシカルボニル)−4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−イルイソキノリン−1−カルボキシレート(3.65g、6.89mmol)を橙色固体として得た。MSm/z530.3(M+H)
ステップb:
THF/HO(1/1、70mL)中の(2S,4R)−8−(tert−ブトキシカルボニル)−4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−イルイソキノリン−1−カルボキシレート(3.65g、6.89mmol)および水酸化リチウム(2.95g、68.9mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.35g、6.27mmol)を白色固体として得た。MSm/z275.2(M+H−Boc)
中間体B−13
(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メトキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
DCM(5mL)中の(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(500mg、1.335mmol)、酸化銀(I)(340mg、1.468mmol)およびヨードメタン(0.25mL、4.0mmol)の混合物を、室温で24時間および45℃で24時間撹拌した(光から保護した)。室温に冷却した後、混合物をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メトキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(248mg、0.638mmol)を得た。MSm/z289.2(M+H−Boc)
(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メトキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートは、上記手順または上記手順を変更したものを用い、(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを出発物質として使用して合成した。
中間体B−14
ラセミtert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3,3−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
MeOH(4mL)中のtert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(365mg、0.746mmol)およびHCl(ジオキサン中4M、1.86mL、7.46mmol)の混合物を、40℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去して、粗製の4−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オールを白色固体として得た。MSm/z171.1(M+H)
ステップb:
THF(15mL)中の粗製の4−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オール、DIPEA(2.6mL、14.92mmol)およびBocO(407mg、1.865mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtO(5×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(10から80%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(275mg、0.742mmol)を得た。MSm/z271.3(M+H−Boc)
ステップc:
DCM(7.5mL)中のtert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(275mg、0.742mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(472mg、1.113mmol)の混合物を、0℃で2時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(5から75%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(135mg、0.366mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.57 (d, J=9.09 Hz, 1 H), 4.16 (d, J=8.08 Hz, 1 H), 3.89-4.08 (m, 2 H), 2.77-2.93 (m, 2 H), 2.71 (dd, J=18.95, 8.08 Hz, 1 H), 2.50 (d, J=18.19 Hz, 1 H), 2.07-2.24 (m, 2 H), 1.76 (td, J=12.82, 4.67 Hz, 1 H), 1.58-1.70 (m, 1 H), 1.42-1.53 (m, 18 H), 1.25-1.38 (m, 1 H).
ステップd:
DCM(1mL)中のtert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(95mg、0.258mmol)およびDeoxoFluor(190μL、1.031mmol)の混合物を、50℃で48時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO水溶液/氷を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3,3−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(52mg、0.133mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.55 (d, J=9.35 Hz, 1 H), 3.78-4.02 (m, 3 H), 2.64-2.86 (m, 2 H), 2.38-2.59 (m, 1 H), 2.10-2.32 (m, 1 H), 1.79-2.10 (m, 2 H), 1.58 (qd, J=12.72, 3.79 Hz, 1 H), 1.27-1.52 (m, 21 H).
(R)−tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3,3−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートは、上記手順または上記手順を変更したものを用い、キラル的に純粋な(1R,3R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを出発物質として使用して合成した。
中間体B−15
(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
DCM(8.5mL)中の(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(400mg、1.068mmol)およびDAST(DCM中1M、1.87mL、1.87mmol)の混合物を、0℃で90分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(5mL)の添加によりクエンチした。0℃で10分間撹拌した後、相を分離し、水層をDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z277.2(M+H−Boc)
中間体B−16
(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
DCM(5mL)中の(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(200mg、0.534mmol)およびDAST(DCM中1M、934μL、0.934mmol)の混合物を、0℃で90分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(5mL)の添加によりクエンチした。室温で10分間撹拌した後、相を分離し、水層をDCM(2×5mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z277.2(M+H−Boc)
中間体B−17
tert−ブチル4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
Diratら、国際公開第2004/078750号パンフレット、2004年9月16日の手順に従って、tert−ブチル4−ヒドロキシ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを、1−tert−ブチル4−エチルピペリジン−1,4−ジカルボキシレートから4ステップで調製した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.13 (dd, J=10.1, 4.6 Hz, 1 H), 4.03 (dd, J=4.6, 2.0 Hz, 1 H), 3.78-3.71 (m, 2 H), 3.69 (d, J=8.6 Hz, 1 H), 3.67-3.58 (m, 2 H), 3.29 (m, 1 H), 3.16 (m, 1 H), 1.78 (m, 2 H), 1.58 (m, 1 H), 1.50 (m, 2 H), 1.47 (s, 9 H).MSm/z258.1(M−H)
DCM(10mL)中のtert−ブチル4−ヒドロキシ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(544mg、2.11mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(1.39g、3.17mmol)の溶液を、0℃で2時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液/飽和Na水溶液(1/1、10mL)を添加し、有機相を分離し、水相をDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(470mg、1.84mmol)を無色油状物として得、これは静置すると結晶化した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.08 (s, 2 H), 4.05 (s, 2 H), 3.88 (dt, J = 13.7, 4.9 Hz, 2 H), 3.12 (ddd, J = 13.6, 9.8, 3.6 Hz, 2 H), 1.75 (ddd, J = 13.9, 9.7, 4.2 Hz, 2 H), 1.58-1.51 (m, 2 H), 1.48 (s, 9 H).MSm/z256.2(M+H)
中間体B−18
(S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
THF(4mL)中のtert−ブチル4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(220mg、0.86mmol)、チタン(IV)エトキシド(725μL、3.45mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(209mg、1.72mmol)の溶液を、90℃で1時間撹拌した。0℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム(23mg、1.06mmol)を添加した。30分間撹拌した後、反応混合物をMeOHの添加によりクエンチした。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をブラインで希釈し、これをEtOAc(4×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(170mg、0.47mmol)を得た。MSm/z361.1(M+H)
以下の表5の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するケトンおよびスルホンアミドを使用して合成した。
Figure 0006878316
中間体B−19およびB−20
(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよび(3R,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(24mL)中のtert−ブチル4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−(2.47g、9.67mmol)の溶液に、LHMDS(THF中1M、9.67mL、9.67mmol)を−78℃で添加した。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、THF(10mL)中のヨードメタン(0.605mL、9.67mmol)を添加した。得られた混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcおよび飽和NaHCO水溶液で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた茶色油状物をシリカクロマトグラフィー(0から20%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(318mg、1.18mmol)を得た。MSm/z270.2(M+H)
ステップb:
THF(4mL)中のtert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(318mg、1.18mmol)、チタン(IV)エトキシド(990μL、4.72mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(286mg、2.361mmol)の溶液を、90℃で90分間撹拌した。0℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム(65.3mg、3.00mmol)を一度に添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(25mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。有機相を飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(88mg、0.235mmol)を得た。MSm/z375.2(M+H)
ステップc:
ジアステレオマーを、キラルSFC.カラム:LUXC4 30×250mm、流速:80g/分、移動相:CO中20%MeOH、検出:210nmにより分離して、(3R,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート、R=4.0分;および(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート、T=4.55分を得た。
(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの代替調製:
ステップa:
THF(220mL)中のジイソプロピルアミン(23.4mL、166mmol)の−10℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、64.1mL、160mmol)を滴下添加した。この温度で30分間撹拌した後、THF(50mL)中の1−tert−ブチル4−エチルピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(27.5g、107mmol)を滴下添加し、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。(S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパナール(20.47mL、102mmol)を添加し、混合物を0℃で1時間および室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO水溶液/HO(1:4、125mL)で希釈し、EtOAc(50mL)を添加し、相を分離した。水相をEtOAc(3×100mL)でさらに抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z346.4(M+H−Boc)
ステップb:
THF(600mL)中の粗製の1−tert−ブチル4−エチル4−((2S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドロキシプロピル)ピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(95g、214mmol)の溶液に、水素化ホウ素リチウム(7.0g、321mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。0℃に冷却した後、飽和NaHCO水溶液/HO(1/2、150mL)を添加し、得られた混合物を、ガス発生が観察されなくなるまで激しく撹拌した。EtOAc(100mL)を添加し、混合物を濾過し、相を分離し、水相をEtOAc(3×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル4−((2S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(64.8g、161mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
ステップc:
THF(500mL)中のtert−ブチル4−((2S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(64.8g、161mmol)およびTBAF(THF中1M、242mL、242mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。飽和NaHCO水溶液/HO(1:2、150mL)を添加し、相を分離し、水相をEtOAc(3×100mL)でさらに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(20から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル4−((2S)−1,2−ジヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(39.25g、136mmol)を半固体の無色油状物として得た。
ステップd:
THF(600mL)中のNaH(10.60g、424mmol)の0℃懸濁液に、THF(200mL)中のtert−ブチル4−((2S)−1,2−ジヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(35.06g、121mmol)および4−トルエンスルホニルクロリド(23.1g、121mmol)の溶液を滴下添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液(約5mL)を−20℃でゆっくりと添加し、反応物を、ガス発生が観察されなくなるまで激しく撹拌した。この時点で、飽和NHCl水溶液(100mL)、続いてブライン(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、(3S)−tert−ブチル4−ヒドロキシ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(32.19g、119mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z171.1(M−Boc)
ステップe:
DCM(300mL)中の(3S)−tert−ブチル4−ヒドロキシ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(32.19g、119mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(67.4g、154mmol)の溶液を、0℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで加温し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(3S)−tert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(27.68g、92mmol)を淡黄色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.09 (d, J=9.60 Hz, 1 H), 3.66-3.86 (m, 4 H), 3.03 (ddd, J=13.77, 9.73, 3.79 Hz, 1 H), 2.90 (ddd, J=13.64, 10.23, 3.41 Hz, 1 H), 1.68 (ddd, J=13.83, 9.92, 4.29 Hz, 1 H), 1.41-1.59 (m, 2 H), 1.30-1.40 (m, 10 H), 1.20-1.25 (m, 3 H).
ステップf:
THF(300mL)中の(3S)−tert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(22.52g mg、84mmol)、チタン(IV)エトキシド(70.1mL、334mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(21g、173mmol)の溶液を、90℃で21時間撹拌した。−4℃に冷却した後、MeOH(30mL)を添加し、続いて水素化ホウ素リチウム(1.82g、84mmol)を滴下添加(反応温度を2℃未満に維持しながら)し、得られた混合物を−4℃で1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物(半固体)をクエンチし、続いてEtOAc(500mL)を添加した。得られた混合物を室温で15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAc(500mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを95:5のジアステレオマー混合物(副ジアステレオマーは(3R,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート)として得た。
ステップg:
ジアステレオマーを、キラルSFC.カラム:LC−4 30×250mm、流速:100g/分、移動相:CO中30%MeOH、検出:225nm、T:0.95分(副ジアステレオマーT:0.55分)により分離して、(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(19g、50.68mmol)を得た。MSm/z375.2。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.24-4.16 (m, 1 H), 4.03-3.94 (m, 1 H), 3.91-3.85 (m, 1 H), 3.84-3.78 (m, 1 H), 3.64 (d, J=9.1 Hz, 1 H), 3.50-3.42 (m, 1 H), 3.32 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 2.99-2.85 (m, 2 H), 1.82 (td, J=18.1, 15.1, 7.7 Hz, 2 H), 1.62-1.53 (m, 1 H), 1.53-1.47 (m, 1 H), 1.46 (s, 9 H), 1.22 (d, J=6.4 Hz, 3 H).
以下の表6の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するヨードアルカンを使用して合成した。
Figure 0006878316
中間体B−21
(1R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(24mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.2g、8.68mmol)の溶液に、LHMDS(THF中1M、8.68mL、8.68mmol)を0〜5℃で添加した。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、ヨードメタン(0.543mL、8.68mmol)を添加した。得られた混合物を室温に加温し、さらに2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液で希釈した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた茶色油状物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチル2−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.3g、4.86mmol)を得た。MSm/z268.1。(M+H)
ステップb:
THF(10mL)中のラセミtert−ブチル2−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(267mg、0.999mmol)、チタン(IV)エトキシド(837μL、3.99mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(242mg、1.997mmol)の溶液を、85℃で24時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(12mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(65.3mg、3.00mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で16時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から60%の勾配のEtOAc/ヘプタン(0.25%のEtNを含有))により精製して、(1R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(92mg、0.247mmol)を得た。MSm/z373.1(M+H)
中間体B−22
ラセミ(1S,2S,3S)−tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(2g、7.96mmol)および塩化セリウム(III)七水和物(3.26g、8.75mmol)の混合物に、MeOH(60mL)およびTHF(20mL)をN雰囲気下で添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.60g、15.9mmol)を添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで1N NaOH(75mL)に注ぎ入れた。混合物をEtO(3×50mL)で抽出し、合わせた抽出物をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(10から60%の勾配のEtOAc/ヘプタン、0.25%のNEtを含有)により精製して、ラセミtert−ブチル1−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(2.01g、7.93mmol)を橙色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.99-5.94 (m, 1 H), 5.89-5.83 (m, 1 H), 4.32 (s, 1 H), 3.79-3.65 (m, 2 H), 3.29-3.12 (m, 2 H), 2.36-2.27 (m, 1 H), 2.26-2.15 (m, 1 H), 1.81-1.71 (m, 1 H), 1.55-1.50 (m, 2 H), 1.49 (s, 9 H), 1.43-1.36 (m, 1 H).MSm/z276.2(M+Na)
ステップb:
DCM(64mL)中のラセミtert−ブチル1−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(1.63g、6.43mmol)の溶液に、tert−ブチルヒドロペルオキシド(デカン中5.5M溶液、1.4mL、7.72mmol)およびバナジルアセチルアセトネート(156mg、0.643mmol)をN雰囲気下0℃で順次添加した。反応混合物を0℃で20分間および室温で15時間撹拌した。反応混合物を飽和NaSO水溶液(50mL)に注ぎ入れ、DCM(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(10から60%の勾配のEtOAc/ヘプタン、0.25%のNEtを含有)により精製して、ラセミ(1R,2R,5S)−tert−ブチル2−ヒドロキシ−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(805mg、単一ジアステレオマー)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.92-3.78 (m, 3 H), 3.65 (t, J=2.27 Hz, 1 H), 3.56 (t, J=2.27 Hz, 1 H), 2.99-2.82 (m, 2 H), 2.22 (d, J=14.65 Hz, 1 H), 1.78 (br. s., 1 H), 1.70-1.58 (m, 3 H), 1.47-1.40 (m, 10 H).MSm/z170.1(M+H−Boc)
ステップc:
窒素雰囲気下、THF(15mL)中のラセミ(1R,2R,5S)−tert−ブチル2−ヒドロキシ−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(805mg、2.99mmol)、トリフェニルホスフィン(1.57g、5.98mmol)およびイミノジカルボン酸ジ−tert−ブチル(1.30g、5.98mmol)の溶液に、DIAD(1.16mL、5.98mmol)を0℃でゆっくりと添加した。得られた混合物を0℃で5分間撹拌し、室温で10分間撹拌し、次いで40℃に15時間加熱した。反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、飽和NHCl水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配の、0.25%のNEtを含有するEtOAc/0.25%のNEtを含有するヘプタン)により精製して、ラセミ(1R,2S,5S)−tert−ブチル2−((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(480mg;単一ジアステレオマー)を得た。MSm/z491.3(M+Na)
ステップd:
CHCl(4mL)中のラセミ(1R,2S,5S)−tert−ブチル2−((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(346mg)の溶液に、HOAc(0.2mL)を添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌し、減圧下で濃縮して、粗製のラセミ(3aS,6S,6aS)−N,N’−ビス−(tert−ブチルカルボニル)−6−ヒドロキシテトラヒドロスピロ[シクロペンタ[d]オキサゾール−4,4’−ピペリジン]−2(5H)−オン(295mg;単一ジアステレオマー)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.74 (dd, J=7.45, 1.39 Hz, 1 H), 4.48 (br. s, 1 H), 4.42 (d, J=7.33 Hz, 1 H), 4.04 (br. s., 2 H), 2.78 (br. s., 2 H), 2.03-1.99 (m, 2 H), 1.93-1.79 (m, 3 H), 1.66-1.58 (m, 1 H), 1.56 (s, 9 H), 1.46 (s, 9 H).MSm/z435.2(M+Na)
ステップe:
MeOH(1.5mL)中の粗製のラセミ(3aS,6S,6aS)−N,N’−ビス−(tert−ブチルカルボニル)−6−ヒドロキシテトラヒドロスピロ[シクロペンタ[d]オキサゾール−4,4’−ピペリジン]−2(5H)−オン(125mg)の溶液に、CsCO(20mg、0.06mmol)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。混合物をEtOAc(10mL)および飽和NHCl水溶液/水(1:1、10mL)で希釈した。分離した水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をSFC(Princetone 2−EP 20×150mm 5μm、CO/MeOH 80g/分 120bar)により精製して、ラセミ(1S,2S,3S)−tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(44mg、単一ジアステレオマー)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.02 (d, J=9.35 Hz, 1 H), 4.17-4.10 (m, 1 H), 4.04 (br. s, 1 H), 3.96 (br. s, 3 H), 2.83 (d, J=12.13 Hz, 2 H), 2.22-2.10 (m, 1 H), 1.98 (br. s, 2 H), 1.76 (td, J=12.88, 4.55 Hz, 1 H), 1.64-1.52 (m, 1 H), 1.46 (s, 9 H), 1.45 (s, 9 H).MSm/z409.3(M+Na)
中間体B−23
tert−ブチル((1R,3R)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(40mL)中のベンジル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(3.05g、10.7mmol)の溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(THF中2M、6.41mL)およびTBAF(THF中1M、0.214mL)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を2M HCl水溶液(10mL)で慎重に希釈し、0℃で1時間撹拌した。溶液を飽和NHCl水溶液(50mL)でさらに希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル1−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを無色油状物(2.22g、6.25mmol)として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.45-7.31 (m, 5 H), 5.16 (s, 2 H), 3.84 (dd, J=8.9, 5.1 Hz, 1 H), 3.30 (ddd, J=13.5, 9.5, 3.4 Hz, 1 H), 3.21 (ddd, J=13.5, 9.8, 3.6 Hz, 1 H), 3.03-2.87 (m, 1 H), 2.66 (ddd, J=18.8, 8.4, 1.5 Hz, 1 H), 2.46 (dd, J=18.9, 10.7 Hz, 1 H), 2.38-2.25 (m, 1 H), 1.97-1.79 (m, 2 H), 1.70-1.58 (m, 1 H), 1.54 (m, 3 H). 19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -72.08 (d, J=8.0 Hz). 13C NMR (101 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 215.93, 155.18, 136.67, 128.53, 128.07, 127.93, 125.74 (q, J=263 Hz), 67.24, 47.96, 40.35, 39.86, 37.30, 32.77 (q, J=29 Hz), 33.77 (q, J=3 Hz), 31.89, 31.10.
ステップb:
THF(50mL)中のベンジル1−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.22g、6.25mmol)、(R)−tert−ブタンスルフィンアミド(1.514g、12.50mmol)およびテトラエトキシチタン(5.70g、5.24mL、25mmol)の混合物を、80℃に16時間加熱した。反応混合物を−78℃に冷却し、次いでMeOH(10mL)および水素化ホウ素リチウム(0.408g、18.74mmol)を添加した。反応混合物を3時間かけて室温に加温した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)で慎重に希釈した。得られた不均一混合物をセライトに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液の層を分離し、水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製のベンジル(1R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MS:m/z461.3(M+H)
ステップc:
MeOH(25mL)中の粗製のベンジル(1R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.88g、6.25mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、3.13mL)を添加した。得られた溶液を周囲温度で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を減圧下で2時間乾燥させた。残留物をCHClに溶解し、DIPEA(5.57mL、31.3mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(2.05g、9.4mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で72時間撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)で希釈し、CHCl(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.90g、1.97mmol)を白色固体として、ベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1R,3S)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの1.47gの混合物と共に得た。混合物を分取SFC(カラム:IB 21×250mm、10%IPA共溶媒)によりさらに精製して、ベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.60g、1.32mmol)[1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.34-7.20 (m, 5 H), 5.06 (s, 2 H), 4.39 (d, J=9.6 Hz, 1 H), 3.96-3.75 (m, 3 H), 2.99 (t, J=11.0 Hz, 2 H), 2.65 (dq, J=18.3, 9.1 Hz, 1 H), 2.24 (dt, J=15.3, 8.3 Hz, 1 H), 1.77 (dd, J=13.9, 9.7 Hz, 1 H), 1.66 (dd, J=13.9, 8.4 Hz, 1 H), 1.60-1.41 (m, 3 H), 1.39 (s, 9 H), 1.31-1.16 (m, 2 H)]およびベンジル(1R,3S)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.50g、1.09mmol)[1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.44-7.30 (m, 5 H), 5.15 (s, 2 H), 4.36 (d, J=9.1 Hz, 1 H), 4.24-4.01 (m, 2 H), 3.88 (q, J=8.7 Hz, 1 H), 2.91 (dd, J=29.7, 16.1 Hz, 2 H), 2.72 (ddt, J=14.6, 9.7, 5.0 Hz, 1 H), 2.30-2.11 (m, 2 H), 1.77-1.60 (m, 2 H), 1.46 (m, 12 H), 1.27-1.15 (m, 1 H)]を得た。
ステップd:
EtOH(40mL)中のベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.90g、1.97mmol)およびPd/C(10重量%、200mg)の混合物を、H雰囲気(バルーン)下で2時間水素化した。混合物を窒素で5分間スパージし、次いでセライトに通して濾過し、EtOHですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、減圧下で乾燥させて、粗製のtert−ブチル((1R,3R)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(625mg、1.94mmol)を白色泡状物として得、これを精製することなく直接使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.54 (d, J=9.7 Hz, 1 H), 3.84 (q, J=8.8 Hz, 1 H), 3.00 (tt, J=12.1, 4.0 Hz, 2 H), 2.79-2.63 (m, 3 H), 2.28 (ddd, J=13.5, 8.8, 6.8 Hz, 1 H), 2.19 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 1.80 (qd, J=14.0, 9.1 Hz, 2 H), 1.63 (qd, J=9.0, 3.4 Hz, 2 H), 1.47 (m, 12 H). 19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -71.42 (d, J=9.6 Hz).
tert−ブチル((1R,3S)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(355mg、1.09mmol)を、上記手順に従って、ベンジル(1R,3S)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.50g、1.09mmol)から調製した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.45 (d, J=9.3 Hz, 1 H), 3.80 (q, J=9.2 Hz, 1 H), 3.15-2.96 (m, 2 H), 2.79 (t, J=11.9 Hz, 1 H), 2.67 (tt, J=13.8, 6.9 Hz, 2 H), 2.17 (dd, J=13.7, 9.1 Hz, 2 H), 1.73 (td, J=13.2, 4.3 Hz, 1 H), 1.68-1.56 (m, 1 H), 1.54-1.31 (m, 12 H), 1.26-1.13 (m, 1 H), 0.84 (d, J=4.6 Hz, 1 H).
中間体B−24
tert−ブチル((1S,3R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(15mL)中のLiHMDS(THF中1M、3.7mL、3.7mmol)の−78℃溶液に、THF(5mL)中のベンジル(R)−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.0g、3.32mmol)を滴下添加した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(5mL)中のN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1.15g、3.65mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。室温に加温した後、反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.05g、3.32mmol)を得た。MSm/z320.2(M+H)
ステップb:
THF(15mL)中のLiHMDS(THF中1M、3.45mL、3.45mmol)の−78℃溶液に、THF(5mL)中のベンジル(3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.0g、3.13mmol)を添加した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(5mL)中のN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1.086g、3.44mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌した。室温に加温した後、反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.17g、3.32mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.30-7.48 (m, 5 H), 5.16 (s, 2 H), 3.75-3.99 (m, 2 H), 3.32-3.44 (m, 1 H), 3.28 (ddd, J=13.52, 9.47, 3.54 Hz, 1 H), 2.25-2.47 (m, 1 H), 2.17 (ddd, J=13.20, 7.52, 2.78 Hz, 1 H), 1.72-1.92 (m, 2 H), 1.42-1.62 (m, 2 H), 1.24 (dd, J=7.33, 0.76 Hz, 3 H). 19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -119.79 (br. d, J=277.64 Hz, 1 F), -123.89 (d, J=271.90 Hz, 1 F).
ステップc:
THF(35mL)中のベンジル(R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.17g、3.32mmol)、チタン(IV)エトキシド(2.91mL、13.87mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(841mg、6.94mmol)の溶液を、60℃で4時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(3.5mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(0.227g、10.40mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で2時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加し、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を5分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(700mg、1.582mmol)を単一ジアステレオマーとして得た。MSm/z443.3(M+H)
ステップd:
MeOH(10mL)中のベンジル(1S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(700mg、1.582mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、3.95mL、15.82mmol)を添加した。得られた混合物を45℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去した。THF(20mL)中のこの残留物、BocO(432mg、1.977mmol)およびDIPEA(2.76mL、15.82mmol)の溶液を、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(645mg、1.471mmol)を得た。MSm/z383.3(M+H−tBu)
ステップe:
MeOH(10mL)中のPd/C(10重量%、78mg)の懸濁液を、H雰囲気(バルーン)下で5分間激しく撹拌した。MeOH(10mL)中のベンジル(1S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(645mg、1.471mmol)を添加し、得られた懸濁液をH雰囲気下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをDCMで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((1S,3R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(448mg、1.471mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z305.3(M+H)
中間体B−25
tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(A)およびtert−ブチル((1S,2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(B);
(A:B=4:1の混合物)
Figure 0006878316
ステップa:
THF(30mL)中のLiHMDS(THF中1M、7.31mL、7.31mmol)の−78℃溶液に、THF(10mL)中のベンジル(R)−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.0g、6.64mmol)を滴下添加した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(10mL)中のN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2.3g、7.30mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。室温に加温した後、反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ジアステレオマーであるベンジル(2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(主)およびベンジル(2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(副)の4:1混合物(1.81g、5.67mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z320.2(M+H)
ステップb:
THF(35mL)中の、ジアステレオマーであるベンジル(2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(主)およびベンジル(2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(副)の4:1混合物(1.95g、6.11mmol)、チタン(IV)エトキシド(5.12mL、24.42mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.48g、12.21mmol)の混合物を、60℃で4時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(3.5mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(0.399g、18.32mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で2時間撹拌した。飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を5分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1R,2S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(2.05g、4.83mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z443.3(M+H)
ステップc:
MeOH(20mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(2.05mg、4.83mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、12mL、48.0mmol)を添加した。得られた混合物を45℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去した。THF(40mL)中のこの残留物、BocO(1.32g、6.04mmol)およびDIPEA(8.43mL、48.3mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1R,2S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(1.51g、3.59mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z383.3(M+H−tBu)
ステップd:
MeOH(10mL)中のPd/C(10重量%、78mg)の懸濁液を、H雰囲気(バルーン)下で5分間激しく撹拌した。MeOH(10mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(1.50g、3.57mmol)を添加し、得られた懸濁液をH雰囲気下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをDCMで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメートおよびtert−ブチル((1S,2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメートの4:1混合物(1.07g、3.74mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z305.3(M+H)
中間体B−26
2−((1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
Figure 0006878316
ステップa:
THF/MeOH(9:1 20mL)中の(2S,3R)−ベンジル2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.89g、5.92mmol;40%の(2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを含有)の溶液に、LiBH(THF中2M、11.84mL、23.67mmol)を−78℃で添加した。得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液に、飽和NHCl水溶液をゆっくりと添加し、混合物を室温まで加温した。混合物をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,2S,3R)−ベンジル2−フルオロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(970mg、3.02mmol)を得た。MSm/z322.2(M+H)1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.37-7.28 (m, 5 H), 5.10 (s, 2 H), 4.47 (dt, J=54.4, 4.7 Hz, 1 H), 3.86 (d, J=12.9 Hz, 2 H), 3.65 (dd, J=18.0, 4.7 Hz, 1 H), 3.20-3.03 (m, 2 H), 2.39-2.21 (m, 1 H), 2.20-2.10 (m, 1 H), 1.75-1.60 (m, 2 H), 1.45 (d, J=13.4 Hz, 1 H), 1.29 (d, J=13.1 Hz,1 H), 1.08 (d, J=7.1 Hz, 3 H), 0.96 (dd, J=13.3, 8.5 Hz, 1 H).
ステップb:
THF(20mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.03g、3.20mmol)、トリフェニルホスフィン(1.68g、6.41mmol)およびフタルイミド(0.943g、6.41mmol)の溶液に、DIAD(1.25mL、6.41mmol)を滴下添加した。得られた混合物を55℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、飽和NHCl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(5×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,2S,3R)−1−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.3g、UV吸収に基づく純度約50%)を得た。この物質をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z451.2(M+H)
ステップc:
MeOH(15mL)中のPd/C(10重量%、170mg)の懸濁液を、H雰囲気(バルーン)下で5分間激しく撹拌した。次いで、MeOH(15mL)中のベンジル(1S,2S,3R)−1−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(UV吸収に基づく純度50%、3.20mmol)を添加し、得られた懸濁液をH雰囲気下で2.5時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをDCMで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、2−((1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(294mg、0.929mmol)を得た。MSm/z317.2(M+H)
中間体B−27
tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
Figure 0006878316
ステップa:
“Suna, E. et al., (J. Org. Chem. 2014, 79, 3715-3724)における手順に従って、THF(8mL)、MeOH(0.811mL、20mmol)およびパラホルムアルデヒド(660mg、22mmol)を厚肉圧力容器に添加し、反応混合物を100℃で70分間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。室温に冷却すると、容器の底に沈殿物が形成された。追加のTHF(1.2mL)を添加して、メトキシメタノールの濃度をTHF中2M溶液に調整した。MeOHが限定試薬であることに基づいて、定量的収率と推定された。
ステップb:
tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(238g、939mmol)を含有するフラスコに、(R)−(+)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(171g、1409mmol)をN雰囲気下で入れた。チタン(IV)エトキシド(985mL、4.70mol)を添加し、次いで混合物を105℃に4時間加熱した。加熱マントルを取り外し、混合物を、機械式オーバーヘッド撹拌機とN導入口アダプターを有する250mLの添加漏斗とを備え、冷水浴中で冷却された10Lの4口フラスコに、N流下でFEPチューブカニューレを介してEtOAc(6L)により真空移送した。水(288mL)を、添加漏斗を介して30〜45分間かけて滴下添加した結果、大量の薄黄色塩が沈殿した。懸濁液を、浴を取り外した状態で15分間エージングした後、混合物全体をセライトに通して濾過し、EtOAc(2×1L)で洗浄した。次いで、濾液を水(3×1L)で洗浄し、減圧下で濃縮した。濃縮およびヘプタン(2L)の逆添加時に、水を共沸除去し、それによりフラスコの内壁に塩の濁った白色膜が析出した。薄茶色混合物を中間焼結ガラス漏斗に通して濾過した(EtOAcおよびヘプタンですすいだ)。濾液を、EtOAcの大部分が除去されるまでさらに濃縮し、追加のヘプタンを添加した(1L)。混合物を減圧下でさらに濃縮して沈殿物を生成し、追加のヘプタン(500mL)を添加して混合物の流動性を保った。混合物を室温で撹拌し、次いで氷浴で冷却した後、固体を真空濾過により単離した。固体を氷冷ヘプタンで3回洗浄した。固体を減圧下で乾燥させて、(R,E)−tert−ブチル1−((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートをクリーム色固体(408.9g、収率66.7%)として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.93 (m, 2 H), 3.05 (m, 3 H), 2.71 (dt, J=19.6, 7.2 Hz, 1 H), 1.96-1.71 (m, 6 H), 1.49 (s, 9 H), 1.42 (m, 2 H), 1.27 (s, 9 H).
ステップc:
THF(27.3mL)中の(R,E)−tert−ブチル1−((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.95g、5.47mmol)の溶液に、LiHMDS(THF中1M、6.02mL)をN雰囲気下−78℃でゆっくりと添加し、反応混合物を−78℃で10分間撹拌した。メトキシメタノール(THF中2M、9.57mL)を約10分間かけて滴下添加し、反応混合物を0℃まで加温し、撹拌をこの温度で1時間続けた。反応混合物を飽和NHCl水溶液(20mL)で慎重に希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から100%のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(E)−tert−ブチル1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.14g)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.90 (t, J=5.1 Hz, 1 H), 3.83 (dd, J=14.1, 8.5 Hz, 2 H), 3.67 (dt, J=9.5, 4.5 Hz, 1 H), 3.39 (td, J=9.7, 4.7 Hz, 1 H), 3.16 (dt, J=9.0, 5.8 Hz, 1 H), 2.84 (d, J=60.4 Hz, 2 H), 2.08-1.85 (m, 2 H), 1.84-1.62 (m, 2 H), 1.62-1.49 (m, 1 H), 1.39 (s, 12 H), 1.13 (s, 9 H).
ステップd:
THF(12mL)およびMeOH(1.2mL)中の(E)−tert−ブチル1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.025g、2.65mmol)の溶液に、LiBH(87mg、3.98mmol)をN雰囲気下でおよび−78℃で添加した。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、次いで室温まで加温した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(5mL)で慎重に希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から20%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(778mg)を白色固体として得た。H NMR(400MHz、DMSO−d)は、4.98ppmでアミンの診断NHシグナルの存在を示した(d、J=10.4Hz、1H)。
中間体B−28
(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン
Figure 0006878316
ステップa:
THF(30mL)中の(S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.1g、6.97mmol)の−78℃溶液に、LiHMDS(THF中1M、8.36mL、8.36mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。クロロトリエチルシラン(1.23mL、7.32mmol)を添加し、反応混合物を室温に加温し、この温度で18時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液(125mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、ヘプタン(3×125mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)−ベンジル3−メチル−1−((トリエチルシリル)オキシ)−8−アザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(2.78g、6.69mmol)を透明油状物として得た。MSm/z416.3(M+H)
ステップb:
DMF(43mL)中の(S)−ベンジル3−メチル−1−((トリエチルシリル)オキシ)−8−アザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(2.14g、5.15mmol)、1−トリフルオロメチル−1,2−ベンゾヨードキソール−3−(1H)−オン 60重量%、添加剤として40重量%のCelatom(登録商標)FW−80含有(Togni’s II、4.07g、7.72mmol)およびCu(I)SCN(63mg、0.515mmol)の混合物を、50℃で3日間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOで希釈し、濾過し、フィルターパッドをEtO(150mL)で洗浄した。有機層を飽和NaHCO水溶液(2×150mL)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(2R,3S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.52g、4.12mmol)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.30-7.45 (m, 5 H), 5.15 (s, 2 H),4.00 (dt, J=13.36, 4.99 Hz, 1 H), 3.79 (dt, J=13.49, 4.93 Hz, 1 H), 3.26-3.39 (m, 1 H), 3.20 (ddd, J=13.49, 9.72, 3.64 Hz, 1 H), 2.55-2.70 (m, 1 H), 2.42-2.55 (m, 1 H), 2.29 (dd, J=13.30, 6.53 Hz, 1 H), 1.81-1.92 (m, 1 H), 1.65 (ddd, J=13.49, 9.47, 3.89 Hz, 1 H), 1.45-1.58 (m, 1 H), 1.38 (br. d, J=12.30 Hz, 2 H), 1.32 (d, J=6.27 Hz, 3 H). 19F NMR (376 MHz) δ ppm -66.32 (br. d, J=7.76 Hz).MSm/z370.2(M+H)
ステップc:
EtOH(7.5mL)中のO−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.896g、34.7mmol)、(2R,3S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(854mg、2.312mmol)およびピリジン(3.74mL、46.2mmol)の混合物を、90℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、HO(60mL)および飽和CuSO水溶液(60mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtO(3×120mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(2R,3S)−ベンジル1−(メトキシイミノ)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの2つのE/Z立体異性体の混合物(750mg、1.882mmol)を透明油状物として得た。MSm/z399.1(M+H)
ステップd:
MeOH(2mL)中のPd/C(10重量%、68.8mg)の懸濁液を、H雰囲気(バルーン)下室温で5分間激しく撹拌した。この懸濁液に、MeOH(4mL)中の(2R,3S)−ベンジル1−(メトキシイミノ)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートのE/Z異性体(515mg、1.293mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH雰囲気下で30分間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、DCM(70mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体の混合物(351mg、1.275mmol)を透明油状物として得た。MSm/z265.1(M+H)
ステップe:
MeCN(1.5mL)中の(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体の混合物(210mg、0.795mmol)、EtN(0.886mL、6.36mmol)およびBnBr(0.378mL、3.18mmol)の溶液を、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を、HO(25mL)および飽和NHCl水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体の混合物(219mg、0.618mmol)を透明油状物として得た。MSm/z355.2(M+H)
ステップf:
THF(1mL)中の(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体(150mg、0.423mmol)の0℃溶液に、BH−THF錯体(THF中1M、6.35mL、6.35mmol)を滴下添加し、反応混合物を10分間かけて室温に加温し、80℃に加熱し、この温度で24時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応混合物をHO(5mL)で慎重に希釈した。ガスの発生が停止した後(5分)、反応混合物を室温に加温し、NaOH水溶液(2M、3mL、6mmol)を添加し、反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を、NaOH水溶液(1M、20mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をHPLC(勾配溶出、水中45〜70%アセトニトリル、5mM NHOH修飾剤)により精製して、(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミンのエピマーの混合物(81mg、0.248mmol)を橙色油状物として得た。MSm/z327.1(M+H)
ステップg:
窒素雰囲気下、MeOH(2mL)中の(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミンのエピマー(90.6mg、0.278mmol)の溶液に、Pd/C(10重量%、59.1mg、0.056mmol)を添加した。反応混合物をH雰囲気(バルーン)下で26時間激しく撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、セライトで濾過し、パッドをDCM(100mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミンのエピマーの混合物(68mg、0.276mmol)を茶色油状物として得た。MSm/z237.2(M+H)
中間体B−29
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−1−アミン塩酸塩
Figure 0006878316
ステップa:
室温のDCM(3mL)中のtert−ブチル2−オキソ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(300mg、1.180mmol)の溶液に、五硫化リン(110mg、0.495mmol)、続いてヘキサメチルジシロキサン(2.26mL、10.6mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカクロマトグラフィー(0から80%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−チオキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.290g、1.07mmol)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.39 (s, 1 H), 3.66 (dt, J=13.6, 4.9 Hz, 2 H), 3.09 (s, 2 H), 2.78 (t, J=7.8 Hz, 2 H), 1.95 (t, J=7.8 Hz, 2 H), 1.57 (dd, J=6.6, 4.8 Hz, 4 H), 1.39 (s, 9 H).MSm/z271(M+H)
ステップb:
THF(3mL)中の1−チオキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(100mg、0.370mmol)の溶液に、ヨードメタン(0.231mL、3.70mmol)を滴下添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物の色はゆっくりと黄色が強くなり、割り当てられた反応時間撹拌した後、結果として薄黄色沈殿物を得た。反応混合物を濃縮し、真空下で乾燥させて、黄色固体を得た。黄色固体をMeOH(2mL)に溶かし、アンモニア(MeOH中7M溶液、3mL)で処理し、密封管内で100℃に8時間加熱した。反応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、固体を得、これをMeCNと共に超音波処理し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル1−アミノ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(87mg、0.343mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.38 (s, 1 H), 8.81 (d, J=25.2 Hz, 2 H), 3.98 (s, 2 H), 3.55 (t, J=7.0 Hz, 2 H), 2.82 (s, 2 H), 2.12 (t, J=7.1 Hz, 2 H), 1.74 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 2 H), 1.57 (d, J=12.7 Hz, 2H), 1.41 (s, 9 H).MSm/z254(M+H)
ステップc:
DCM(3mL)中のtert−ブチル1−アミノ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(86mg、0.339mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M溶液、0.5mL、2.0mmol)を室温で添加し、反応物を16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をMeCNで摩砕し、濾過して、2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−1−アミン(57.7mg、0.254mmol)を黄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.64 (s, 1 H), 9.39-9.23 (m, 1 H), 9.15 (s, 1 H), 9.07 (s, 1 H), 8.70 (d, J=12.5 Hz, 1 H), 3.54 (t, J=6.9 Hz, 2 H), 3.32 (d, J=13.3 Hz, 2 H), 3.05-2.88 (m, 2 H), 2.18 (t, J=6.9 Hz, 2 H), 2.01 (td, J=13.7, 4.3 Hz, 2 H), 1.80 (d, J=13.8 Hz, 2 H).MSm/z154(M+H)
中間体B−30
(4R)−4−アミノ−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オール
Figure 0006878316
ステップa:
O(5mL)中の(2R,4R)−4−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オール二塩酸塩(623mg、2.56mmol)、NaCO(1.36g、12.80mmol)およびクロロギ酸ベンジル(1.05g、6.14mmol)の混合物を、室温で30分間激しく撹拌した。THF(0.5mL)を添加し、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を水およびDCMで希釈した。分離した水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,3R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(940mg、2.14mmol)を白色泡状物として得た。MSm/z439.3(M+H)
ステップb:
DCM(6mL)中の(1R,3R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(440mg、1.003mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(638mg、1.505mmol)の混合物を、0℃で1時間および室温で18時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液/飽和Na水溶液(1:1、25mL)で希釈した。分離した水相をDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(415mg、0.951mmol)を白色泡状物として得た。MSm/z437.2(M+H)
ステップc:
THF(15mL)中のMeLi(THF中1.2M、2.61mL、3.13mmol)の溶液に、THF(5mL)中の(R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(415mg、0.951mmol)を−30から−40℃で滴下添加した。得られた混合物を−30から−40℃で20分間撹拌した。混合物をNaHSO(HO中10%溶液)およびEtOAcで希釈し、激しく撹拌しながら室温まで加温した。混合物を、飽和NaHCO水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、相を分離した。水相をEtOAc(15mL)でさらに抽出し、合わせた有機相をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。水(10mL)およびTHF(1mL)中の得られた残留物(313mg)、NaCO(498mg、4.70mmol)およびクロロギ酸ベンジル(295mg、1.729mmol)の溶液を、室温で3日間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、分離した水相をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2つのジアステレオマー:ジアステレオマーA(112mg、0.25mmol)を無色半固体、MSm/z453.3(M+H)として、ジアステレオマーB(45mg、0.010mmol)を白色泡状物、MSm/z453.3(M+H)として得た。
ステップd:
MeOH(8mL)中のジアステレオマーA(50mg、0.11mmol)およびPd/C(10重量%;12mg、0.011mmol)の混合物を、水素雰囲気下で2時間激しく撹拌した。セライトを添加し、混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてDCMで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、(4R)−4−アミノ−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オールを無色固体として得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z185.2(M+H)
対応する立体異性体は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、ジアステレオマーBを出発物質として使用して合成した。
中間体B−31
2−((1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
Figure 0006878316
ステップa:
THF(16.5mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(760mg、2.365mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(744mg、2.85mmol)およびDIAD(0.557mL、2.84mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で20分間撹拌し、ジフェニルホスホルアジデート(0.787mL、3.55mmol)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、この温度で18時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(30mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、有機相を飽和NHCl水溶液およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,2S,3R)−1−アジド−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(432mg、1.247mmol)を得た。MSm/z347.2(M+H)1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.43-7.31 (m, 5 H), 5.15 (s, 2 H), 4.48 (dt, J=54.4, 7.5 Hz, 1 H), 3.93 (s, 2 H), 3.61 (dd, J=16.1, 6.9 Hz, 1 H), 3.13-2.95 (m, 2 H), 2.31-2.13 (m, 1 H), 1.96 (dd, J=13.1, 9.3 Hz, 1 H), 1.81-1.64 (m, 2 H), 1.47 (s, 1 H), 1.32-1.19 (m, 2 H), 1.16 (d, J=6.7 Hz, 3 H).
ステップb:
EtOH(12.2mL)中のPd/C(10重量%、65mg)およびベンジル(1S,2S,3R)−1−アジド−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(423mg、1.221mmol)の懸濁液を、H雰囲気(バルーン)下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製の(1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン(235mg、0.966mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z317.2(M+H)1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.15 (dt, J=55.5, 8.1 Hz, 1 H), 2.95 (dt, J=12.5, 3.7 Hz, 2 H), 2.87 (dd, J=16.6, 8.0 Hz, 1 H), 2.74 (tdd, J=12.4, 7.3, 2.8 Hz, 2 H), 2.19-2.02 (m, 1 H), 1.95 (dd, J=13.4, 8.4 Hz, 1 H), 1.71-1.48 (m, 4 H), 1.34-1.23 (m, 3 H), 1.18-1.09 (m, 4 H).
中間体B−32
ラセミ(1S,2S,3S)−1−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2,3−ジオールトリフルオロ酢酸塩
Figure 0006878316
DCM(1mL)中のラセミ(1S,2S,3S)−tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(21mg、0.054mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.1mL、1.298mmol)を添加し、混合物を30℃で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、粗製のラセミ(1S,2S,3S)−1−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2,3−ジオールトリフルオロ酢酸塩(単一ジアステレオマー)を透明油状物として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z187.1(M+H)
中間体B−33
(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン
Figure 0006878316
雰囲気下、MeOH(200mL)中の(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(9.4g、25.1mmol)に、HCl(ジオキサン中4M溶液、35mL、140mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を50℃で40分間加熱し、撹拌をN流下で18時間続けた。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeOHおよびMeCNで希釈し、減圧下で濃縮した。残留物を超音波処理下MeCNで摩砕した。固体を濾過し、高真空中で乾燥させて、(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン塩酸塩を白色粉末として得た。
(3R,4R)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン塩酸塩は、(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン塩酸塩について記載した通りの手順に従って、(R)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパナールから出発し、(S)−tert−ブチルスルフィンアミドを使用して調製した。
中間体B−34
(R)−2−メチル−N−((R)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)プロパン−2−スルフィンアミド
Figure 0006878316
氷浴冷却下、ジオキサン(14mL)中の(R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1g、2.79mmol)の撹拌溶液に、硫酸(0.623mL、11.2mmol)をゆっくりと添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、pH=12になるまでNaOH水溶液で希釈した。混合物をDCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を残留水の除去のために相分離器に通過させ、減圧下で濃縮して、粗製の(R)−2−メチル−N−((R)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)プロパン−2−スルフィンアミド(642mg)を得、これをさらに精製することなく直接使用した。
中間体B−35
(1R,3R)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン
Figure 0006878316
窒素雰囲気下、MeOH(2.5mL)中の(1R,3R)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(182mg、0.448mmol)およびHCl(ジオキサン中4M溶液、6.7mL)の混合物に、MW中140℃で23時間照射を行った。混合物を減圧下で濃縮した。残留物をEtO(10mL)中に懸濁させた。透明溶液を除去し、残った固体を減圧下で乾燥させて、粗製の(1R,3R)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン塩酸塩(126mg)を灰クリーム色固体として得た。
(1R,3S)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン二塩酸塩は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、(1R,3S)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを出発物質として使用して合成した。
中間体B−36
(R)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン
Figure 0006878316
MeOH(10mL)中の(1R)−tert−ブチル1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(4.66g、13mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、32.5mL、130mmol)を添加した。混合物を50℃で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をトルエン(5mL)およびEtO(10mL)中に懸濁させ、混合物を減圧下で濃縮して、粗製の(R)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン塩酸塩を得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z155.1(M+H)
以下の表7の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する保護されたアミンを使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316
中間体R−1
tert−ブチル((1−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(15mL)中の6−アミノ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.0g、7.09mmol)、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.78g、7.79mmol)、BOP(6.27g、14.17mmol)およびDBU(5.34mL、35.4mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を、飽和NHCl水溶液(25mL)、水(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtO(3×15mL)およびDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル((1−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(3.6g;不純)を薄黄色固体として得た。MSm/z351.9(M+H)。この化合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
ステップb:
DMF(14mL)中の粗製のtert−ブチル((1−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(理論上7.09mmol)およびNIS(1.76g、7.80mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和Na水溶液(25mL)、飽和NHCl水溶液(25mL)および水(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、不純なtert−ブチル((1−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(2.54g)を得た。MSm/z478.2(M+H)。この化合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
中間体R−2
tert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(15mL)中の6−アミノ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1g、7.09mmol)、(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(1.81g、7.44mmol)、BOP(6.27g、14.17mmol)およびDBU(7.48mL、49.6mmol)の混合物を、室温で60時間撹拌した。得られた混合物をHPLC(勾配溶出、水中2〜12%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(2.08g、7.09mmol)を得た。MSm/z294.3(M+H)
ステップb:
DMF(14mL)中の6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(2.08g、7.09mmol)、BocO(1.55g、7.09mmol)およびDIPEA(2.5mL、14.18mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和NHCl水溶液(75mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(2.79g、7.09mmol)を得た。MSm/z394.4(M+H)。この化合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
ステップc:
DMF(14mL)中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(2.79g、7.09mmol)およびNIS(1.76g、7.80mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和Na水溶液(25mL)、飽和NHCl水溶液(25mL)および水(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(1.51g、2.91mmol)を得た。MSm/z521.0(M+H)
以下の表8の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する出発物質および中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316
中間体R−3
tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
THF(4mL)中の2,4−ジクロロ−5−ヨードピリミジン(1g、3.64mmol)およびNaOH水溶液(2M、2.73mL、5.46mmol)の混合物を、室温で90時間撹拌した。混合物を、HCl水溶液(1M)を用いてpH1に酸性化した。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで処理し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0%から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、2−クロロ−5−ヨードピリミジン−4(3H)−オン(195mg、0.760mmol)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 8.46 (s, 1 H).MSm/z256.7(M+H)
ステップb:
DMF(39mL)中の2−クロロ−5−ヨードピリミジン−4(3H)−オン(1g、3.90mmol)の溶液に、LDA(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2.5M、2.92mL、5.85mmol)を0℃で滴下添加した。混合物を0℃で5分間撹拌した。ヨウ化メチル(364μL、5.85mmol)を添加し、混合物を室温まで加温し、この温度で18時間撹拌した。混合物を水(20mL)で慎重に希釈した。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層を飽和NHCl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで処理し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物質をシリカクロマトグラフィー(20から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−クロロ−5−ヨード−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(663mg)を薄茶色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.33 (s, 1 H), 3.58 (s, 3 H).MSm/z270.8(M+H)
ステップc:
DMF(1mL)中の2−クロロ−5−ヨード−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(77.1mg、0.285mmol)、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(78mg、0.342mmol)およびDIPEA(0.149mL、0.855mmol)の混合物に、マイクロ波反応器内120℃で2時間照射を行った。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、これを飽和NHCl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(76.9mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.17 (s, 1 H), 4.68 (s, 1 H), 3.54 (s, 3 H), 3.48-3.39 (m, 2 H), 3.35-3.22 (m, 2 H), 1.71-1.57 (m, 2 H), 1.57-1.39 (m, 11 H), 1.34-1.21 (m, 2 H), 1.03 (s, 3 H).MSm/z463.0(M+H)
中間体R−4
tert−ブチル((1−(5−ブロモ−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
雰囲気下、DMSO(3mL)およびDIPEA(1.49mL)中の5−ブロモ−2−クロロ−4−メトキシピリミジン(200mg、0.895mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(225mg、0.985mmol)の混合物を、120℃に2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、ブライン(50mL)で洗浄した。分離した水層をEtOAc(50mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のtert−ブチル((1−(5−ブロモ−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(424mg)を茶橙色固体として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z417.2(M+H)
中間体R−5
tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
EtOH(11.6mL)中の6−クロロピリジン−2(1H)−オン(500mg、3.86mmol)、KCO(800mg、5.79mmol)およびヨウ化メチル(0.360mL、5.79mmol)の混合物を、70℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、揮発物を減圧下で除去し、残留物を水中に懸濁させた。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、6−クロロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(472mg、3.29mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.39 (dd, J=9.2, 7.3 Hz, 1 H), 6.49 (dd, J=7.3, 1.2 Hz, 1 H), 6.41 (dd, J=9.2, 1.1 Hz, 1 H), 3.55 (s, 3 H).MSm/z144.0(M+H)
ステップb:
DMF(1mL)中の6−クロロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(55mg、0.383mmol)、DIPEA(200μL、1.15mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(96mg、0.421mmol)の溶液に、マイクロ波反応器内140℃で2時間照射を行った。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和NHCl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((4−メチル−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(53mg、0.158mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.33 (dd, J=8.9, 7.4 Hz, 1 H), 6.94 (t, J=6.3 Hz, 1 H), 6.10-6.04 (m, 1 H), 3.35 (s, 3 H), 2.95-2.85 (m, 4 H), 2.77 (s, 2 H), 1.56-1.47 (m, 2 H), 1.42-1.30 (m, 11 H), 0.89 (s, 3 H).MSm/z336.6(M+H)
ステップc:
THF(2mL)中のtert−ブチル((4−メチル−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(53mg、0.158mmol)およびNIS(41.2mg、0.174mmol)の溶液を、室温で18時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和Na水溶液:飽和NHCl水溶液(1:1)、続いてブラインで2回洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(34.4mg、0.075mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.79 (d, J=7.8 Hz, 1 H), 5.57 (d, J=7.9 Hz, 1 H), 4.64 (s, 1 H), 3.50 (s, 3 H), 3.42 (s, 1 H), 3.09-2.97 (m, 2 H), 2.96-2.85 (m, 2 H), 2.84-2.70 (m, 2 H), 1.62-1.50 (m, 2 H), 1.46-1.30 (m, 11 H), 0.92 (s, 3 H).MSm/z462.0(M+H)
中間体R−6
tert−ブチル((1−(5−ヨード−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(50mL)中の、国際公開第2011022440号パンフレットにおける方法に従って調製した2−クロロ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン(118mg、0.519mmol)の溶液に、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(130mg、0.519mmol)を添加した。反応物を48時間撹拌し、EtOAc:水(1:1、100mL)中に希釈した。混合物をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のtert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートを黄色油状物(202mg)として得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z443(M+H)
ステップb:
MeCN(50mL)中の粗製のtert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(718mg)の溶液に、NIS(365mg、1.62mmol)を室温で一度に添加した。反応物は色が橙色であるように見え、飽和Na水溶液(5mL)を添加し、反応物を濃縮して透明溶液を得た。混合物をDCM(100mL)および飽和Na水溶液(100mL)で希釈した。分離した水層をDCM(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、tert−ブチル((1−(5−ヨード−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(800mg、1.41mmol)を白色泡状物として得た。MSm/z569(M+H)
中間体R−7
tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−ブロモ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
AcOH(15mL)中の3,6−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.5g、3.57mmol)の混合物に、臭素(0.230mL、4.46mmol)を滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaS水溶液(5mL)で希釈し、5分間激しく撹拌し、0.1M NaOH水溶液(10mL)でさらに希釈し、15分間撹拌した。混合物をDCM(4×)で抽出し、合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾別し、減圧下で濃縮した。残留物をトルエン(3mL)中に懸濁させ、混合物を濃縮し、減圧下で乾燥させて、粗製の5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(720mg)を白色固体として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z221.0(M+H)
ステップb:
DMF(3mL)中の5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.3g、1.37mmol)、(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミンビス塩酸塩(0.350g、1.438mmol)およびBOP(1.212g、2.74mmol)の混合物を、N雰囲気下で約10分間撹拌した。DBU(1.445mL、9.59mmol)を添加し、反応混合物を終夜撹拌した。反応混合物を水(3mL)で希釈し、揮発性成分の約3/4を減圧下で除去した。残留物をブラインおよびEtOAcで希釈し、分離した水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾別し、減圧下で濃縮して、粗製の2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(1.0g)を得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z373.2(M+H)
ステップc:
DMF(5mL)中の粗製の2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(509mg、1.37mmol)の溶液に、BocO(0.35mL、1.51mmol)およびDIPEA(0.526mL、3.01mmol)を添加した。混合物を室温でおよびN雰囲気下で終夜撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液およびEtOAcで希釈した。分離した水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−ブロモ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(200mg)を白色綿毛状固体として得た。MSm/z473.2(M+H)
中間体L−1
6−アミノ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(5mL)中の6−アミノ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.0g、7.09mmol)およびNBS(1.58g、8.86mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。得られた混合物を水(20mL)で希釈し、形成された固体を濾過し、続いて水(2×5mL)で洗浄して、6−アミノ−5−ブロモ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.1g、5.0mmol)をオフホワイトの固体として得た。MSm/z222.1(M+H)
ステップb:
ジオキサン(2mL)中の6−アミノ−5−ブロモ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(200mg、0.909mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(326mg、1.818mmol)、Cu(I)I(34.6mg、0.182mmol)、TMEDA(55μL、0.364mmol)およびKPO(579mg、2.73mmol)の混合物を、100℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をHPLC(勾配溶出、水中5〜20%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(120.0mg、0.377mmol)を白色固体として得た。MSm/z318.2(M+H)
以下の表9の中間体は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するチオールを使用して作製した。
Figure 0006878316
中間体L−2
6−アミノ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
Figure 0006878316
ステップa:
ヘキサメチルジシラザン(5mL)中の6−アミノウラシル(1.0g、7.87mmol)および硫酸アンモニウム(52mg、0.393mmol)の混合物を、130℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、沈殿物を濾別し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をトルエン(10mL)に溶解し、SEMCl(2.1mL、11.80mmol)を添加した。得られた混合物を室温で90分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から15%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、6−アミノ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(720mg、2.80mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.44 (s, 1 H), 6.32 (br. s, 2 H), 5.10 (s, 2 H), 4.57 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 3.42-3.60 (m, 2 H), 0.79-0.91 (m, 2 H), 0.00 (m, 9 H).
ステップb:
DMF(5mL)中の6−アミノ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(720mg、2.80mmol)およびNBS(747mg、4.20mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。得られた混合物を水(20mL)で希釈し、形成された固体を濾別し、続いて水(2×10mL)で洗浄して、6−アミノ−5−ブロモ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(941mg、2.80mmol)を得た。MSm/z336.1(M+H)
ステップc:
ジオキサン(5mL)中の6−アミノ−5−ブロモ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(941mg、2.80mmol)、Cu(I)I(57mg、0.297mmol)、TMEDA(90μL、0.595mmol)およびKPO(947mg、4.46mmol)の混合物を、100℃で14時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、6−アミノ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(400mg、0.921mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 10.98 (s, 1 H), 8.47 (dd, J=4.29, 1.01 Hz, 1 H), 7.45-7.65 (m, 2 H), 6.91 (br. s, 2 H), 5.18 (s, 2 H), 3.42-3.71 (m, 2 H), 0.75-1.01 (m, 2 H), -0.02-0.02 (m, 9 H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δppm -63.48.
中間体L−3
2−クロロ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン
Figure 0006878316
ステップa:
ジオキサン(3mL)中の6−クロロ−3−ヨード−2−メトキシピリジン(100mg、0.371mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(100mg、0.557mmol)、1,10−フェナントロリン(26.7mg、0.148mmol)、Cu(I)I(14.1mg、0.074mmol)およびCsCO(242mg、0.742mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。有機層を飽和NHCl水溶液で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−クロロ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン(81.6mg、0.255mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.75 (d, J=7.9 Hz, 1 H), 7.56 (dd, J=8.0, 1.4 Hz, 1 H), 7.30 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 7.22 (s, 1 H), 6.94 (dd, J=8.0, 1.2 Hz, 1 H), 3.89 (s, 3 H).MSm/z322.0(M+H)
中間体L−4
4−アミノ−6−フルオロ−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
AcOH(19mL)中の4−アミノ−6−フルオロピリジン−2(1H)−オン(490mg、3.83mmol)の0℃溶液に、NIS(818mg、3.63mmol)を添加した。固化した反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去した。残留物を、飽和Na水溶液(15mL)、飽和NHCl水溶液(15mL)および水(15mL)を含有する分液漏斗に移した。混合物をEtO(4×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨードピリジン−2(1H)−オン(54mg、0.213mmol)を白色固体として得た。MSm/z255.0(M+H)
ステップb:
ジオキサン(0.5mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨードピリジン−2(1H)−オン(40mg、0.157mmol)、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(33.9mg、0.189mmol)、TMEDA(9.51μL、0.063mmol)、KPO(66.9mg、0.315mmol)およびCu(I)I(6.00mg、0.031mmol)の混合物を、100℃で90分間撹拌した。室温に冷却した後、混合物をEtOAc(2mL)で希釈し、5分間撹拌し、セライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン、続いて0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(22mg、0.072mmol)を黄色固体として得た。MSm/z306.0(M+H)
中間体L−5
4−アミノ−6−フルオロ−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
EtOH(15mL)中の4−アミノ−6−フルオロピリジン−2(1H)−オン(570mg、4.45mmol)、KCO(922mg、6.67mmol)およびMeI(278μL、4.45mmol)の懸濁液を、70℃で15時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を濾過し、EtOHですすいだ。濾液を水(40mL)中に懸濁させ、EtOAc(2×40mL)およびトリフルオロエタノール(DCM中10%、8×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(356mg、2.51mmol)を白色固体として得た。MSm/z142.8(M+H)
ステップb:
AcOH(8mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(356mg、2.505mmol)の溶液に、DMF(2mL)中のNIS(552mg、2.455)の溶液をシリンジポンプにより30分間かけて添加し、得られた混合物を室温でさらに20分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をEtOに溶解し、飽和Na水溶液(15mL)、飽和NHCl水溶液(15mL)および水(15mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtO(8×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(20から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨード−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(純度80%、345mg)を得た。MSm/z268.8(M+H)
ステップc:
ジオキサン(3.4mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨード−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(340mg、上記参照)、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(227mg、1.269mmol)、TMEDA(0.061mL、0.406mmol)、KPO(431mg、2.03mmol)およびCu(I)I(38.7mg、0.203mmol)の混合物を、100℃で1.5時間撹拌した。追加のCu(I)I(38.7mg、0.203mmol)およびTMEDA(61μL、0.406mmol)を添加し、反応混合物を100℃で2.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、5分間撹拌し、セライトのパッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から80%のEtOAc/ヘプタン)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(81mg、0.254mmol)を白色固体として得た。MSm/z320.1(M+H)
中間体L−6
2−クロロ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン
Figure 0006878316
THF(7.46mL)および水(1.49mL)中の5−ブロモ−2−クロロ−4−メトキシピリミジン(200mg、0.895mmol)、(2,3−ジクロロフェニル)ボロン酸(171mg、0.895mmol)、PdCl(dppf)CHCl付加物(73.1mg、0.090mmol)およびKCO(495mg、3.58mmol)の懸濁液を、N流で5分間脱気し、50℃に1.5時間加熱した。反応混合物をEtOAc(100mL)と水(50mL)との間で分配した。分離した有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−クロロ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン(17mg)を白色固体として得た。MSm/z289.1(M+H)
6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−メチル−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ジオキサン(0.5mL)中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(42mg、0.081mmol)、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(22mg、0.121mmol)、Cu(I)I(3.1mg、0.016mmol)、TMEDA(5μL、0.032mmol)およびKPO(51mg、0.243mmol)の混合物を、100℃で90分間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、KCO水溶液(2M、2mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をDCM(5mL)に溶解し、TFA(1mL)を添加した。室温で20分間撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−メチル−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(20.0mg)を白色固体として得た。
6−アミノ−2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
DMF(2mL)中の6−アミノ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(60mg、0.189mmol)、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(64.6mg、0.283mmol)、BOP(250mg、0.566mmol)およびDBU(142μL、0.943mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を、水を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をDCM(5mL)に溶解し、TFA(1mL)を添加した。室温で10分間撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中35〜60%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(20.0mg)を白色固体として得た。
以下の表10の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するチオールおよびヨード−ピリミジノン中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

[実施例67]
6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−((3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
雰囲気下、脱気したジオキサン(1mL)中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(145mg、0.279mmol)、ナトリウム3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレート(101mg、0.558mmol)、Cu(I)I(10.6mg、0.056mmol)、TMEDA(17μL、0.112mmol)およびKPO(178mg、0.838mmol)の混合物を、100℃で90分間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、KCO水溶液(2M、30mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をDCM(5mL)に溶解し、TFA(1mL)を添加した。室温で90分間撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中10〜30%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−((3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(36.1mg)を白色固体として得た。
以下の表11の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するチオールおよびヨード−ピリミジノン中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

[実施例88]
4−アミノ−6−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006878316
DIPEA(0.2mL)およびDMSO(0.1mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(22mg、0.072mmol)および(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(21mg、0.086mmol)の溶液を、100℃で5時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中45〜70%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、4−アミノ−6−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(6.1mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 8.27-8.37 (m, 1 H), 7.48 (d, J=7.58 Hz, 1 H), 7.41 (dd, J=8.21, 4.42 Hz, 1 H), 5.40 (s, 1 H), 4.22 (dd, J=6.44, 4.93 Hz, 1 H), 3.83 (d, J=8.84 Hz, 1 H), 3.68 (d, J=8.84 Hz, 1 H), 3.53 (td, J=11.68, 5.94 Hz, 2 H), 3.03-3.20 (m, 2 H), 3.01 (d, J=4.80 Hz, 1 H), 1.77-1.92 (m, 2 H), 1.59-1.74 (m, 2 H), 1.22 (d, J=6.32 Hz, 3 H).C2025S(M+H)のHRMSm/z計算値456.1676、実測値456.1623。IC50=0.042μM。
[実施例89]
4−アミノ−6−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006878316
DIPEA(0.45mL)およびDMSO(0.15mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(80mg、0.251mmol)および(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(73.1mg、0.086mmol)の溶液を、100℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中45〜70%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、4−アミノ−6−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(84.8mg)をそのTFA塩として橙色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 8.33 (dd, J=4.04, 2.02 Hz, 1 H), 7.33-7.43 (m, 2 H), 5.71 (s, 1 H), 4.23-4.36 (m, 1 H), 3.95 (d, J=9.09 Hz, 1 H), 3.84 (d, J=9.09 Hz, 1 H), 3.47 (br.d, J=2.78 Hz, 1 H), 3.46 (s, 3 H), 3.15-3.26 (m, 2 H), 2.60-2.86 (m, 2 H), 1.88-2.02 (m, 3 H), 1.76 (br.d, J=12.13 Hz, 1 H), 1.32 (d, J=6.57 Hz, 3 H).C2127S(M+H)のHRMSm/z計算値470.1832、実測値470.1826。IC50=0.429μM。
[実施例90]
6−アミノ−2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
MeCN(5mL)中の6−アミノ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(200mg、0.460mmol)、BOP−Cl(152mg、0.598mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(158mg、0.690mmol)の混合物に、DBU(210μL)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(4−アミノ−6−オキソ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(32mg)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δppm 8.39 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 7.58 (d, J=8.08 Hz, 1 H), 7.29 (dd, J=8.08, 4.55 Hz, 1 H), 5.22 (s, 2 H), 4.67 (t, J=6.06 Hz, 1 H), 4.12 (q, J=7.16 Hz, 1 H), 3.87 (t, J=8.08 Hz, 2 H), 3.62-3.77 (m, 2 H), 3.37 (t, J=9.98 Hz, 2 H), 3.09 (d, J=6.57 Hz, 2 H), 2.05 (s, 2 H), 1.57 (ddd, J=13.33, 9.54, 3.41 Hz, 2 H), 1.37-1.51 (m, 12 H), 1.26 (t, J=7.07 Hz, 3 H), 1.00 (s, 3 H), 0.84-0.97 (m, 3 H), 0.02 (br. s, 9 H).
ステップb:
DCM(2mL)中のtert−ブチル((1−(4−アミノ−6−オキソ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(32mg、0.050mmol)の溶液に、TFA(0.5mL)を添加し、得られた混合物を50℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をMeOH(2mL)に溶解し、エチレンジアミン(50mg、0.75mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(4.1mg、9.69μmol)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δppm 8.33 (d, J=3.79 Hz, 1 H), 7.56 (d, J=8.08 Hz, 1 H), 7.43 (dd, J=8.08, 4.55 Hz, 1 H), 3.96 (dt, J=13.77, 4.74 Hz, 2 H), 3.39-3.52 (m, 2 H), 2.52-2.62 (m, 2 H), 1.54 (ddd, J=13.71, 9.92, 4.17 Hz, 2 H), 1.39-1.49 (m, 3 H), 1.04 - 1.13 (m, 2 H). 19F NMR (376 MHz, メタノール-d4) δppm -66.39.C1722OS(M+H)のHRMS計算値415.1519、実測値415.1528。IC50=0.066μM。
[実施例91]
tert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(2mL)中のtert−ブチル((1−(5−ヨード−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(198mg、0.348mmol)の溶液に、KCO(96mg、0.697mmol)、銅−1−チオフェン−2−カルボキシレート(27mg、0.139mmol)および2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(90mg、491mmol)を添加した。混合物にマイクロ波反応器内120℃で30分間照射を行った。反応物を水(100mL)に注ぎ入れ、混合物をDCM(4×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(110mg)を透明油状物として得た。MSm/z620(M+H)
ステップb:
DCM(2mL)中のtert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(60mg、0.097mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物質をHPLC(勾配溶出、水中10〜30%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(50.0mg、0.125mmol)を得た。
以下の表12の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する保護されたアミンおよびチオール中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316

[実施例98]
2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
ジオキサン(3mL)中のtert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(76.9mg、0.166mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(44.7mg、0.249mmol)、1,10−フェナントロリン(12.0mg、0.067mmol)、Cu(I)I(6.3mg、0.033mmol)およびCsCO(108mg、0.333mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。有機層を飽和NHCl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートを得た。MSm/z513.0(M+H)
ステップb:
DCM(3mL)およびTFA(1mL)中のtert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートの混合物を、室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(TFA塩、36mg)を得た。
以下の表13の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応するチオールおよびヨード−ピリミジノン中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

[実施例116]
6−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
ジオキサン(3mL)中のtert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(34.4mg、0.075mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(20mg、0.112mmol)、1,10−フェナントロリン(5.4mg、0.030mmol)、Cu(I)I(2.8mg、0.015mmol)およびCsCO(48.6mg、0.149mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。有機層を飽和NHCl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートを得た。MSm/z512.0(M+H)
ステップb:
DCM(3mL)およびTFA(1mL)中のtert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(上記参照)の混合物を、室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、6−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(TFA塩、5mg)を得た。
以下の表14の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する出発物質および中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316

[実施例118]
6−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
DMF(1mL)中の2−クロロ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン(81.6mg、0.255mmol)、DIPEA(89μL、0.509mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(69.7mg、0.305mmol)の混合物に、マイクロ波反応器内140℃で2時間照射を行った。室温に冷却した後、混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和NHCl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−6−メトキシピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 7.53 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.21 (dd, J=8.0, 1.4 Hz, 1 H), 7.04 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 6.51 (dd, J=8.1, 1.3 Hz, 1 H), 6.38 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 3.96-3.87 (m, 2 H), 3.82 (s, 3 H), 3.49-3.39 (m, 4 H), 3.01 (d, J=5.3 Hz, 2 H), 1.59-1.47 (m, 3 H), 1.44 (s, 9 H), 1.42-1.33 (m, 2 H), 1.00 (s, 3 H).MSm/z512.1(M+H)
ステップb:
DCM(2mL)中のtert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−6−メトキシピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg、0.051mmol)およびBBr(DCM中1M、0.153mL、0.153mmol)の溶液を、0℃で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg、0.051mmol)を得た。MSm/z412.1(M+H)
ステップc:
tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg、0.051mmol)およびHCl(ジオキサン中4M、2mL、8mmol)の混合物を、90℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(TFA塩、13.0mg)を得た。
以下の表15の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する出発物質および中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316

[実施例121]
5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
雰囲気下、マイクロ波バイアル内のDMF中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(5−ブロモ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(130mg、0.276mmol)、KPO(176mg、0.827mmol)、ナトリウム2−アミノ−3−クロロピリジン−4−チオレート(76mg、0.414mmol)およびCu(I)I(10.50mg、0.055mmol)の混合物に、TMEDA(0.017mL、0.110mmol)を添加した。反応混合物にマイクロ波中150℃で1時間照射を行った。反応混合物を水/EtOAcで希釈し、EtOAc(2×)およびDCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾別し、減圧下で濃縮した。残留物を分取TLC(シリカゲル、1mm、DCM/MeOH=95/5)により精製して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメートを得た。MSm/z551.3(M+H)
ステップb:
tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメートをDCM(3mL)中に溶解し/懸濁させ、TFA(0.5mL)を添加した。混合物を約20分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物に、MeCN(5%の水を含有)および固体NaHCOを添加した。混合物を5分間激しく撹拌し、シリンジフィルター(2μm)に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、分取TLC(シリカゲル、1mm、DCM/MeOH=90:10)により精製した。シリカバンドをDCM/MeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をMeCNに溶解し、シリンジフィルター(2μm)に通して濾過し、凍結乾燥して、5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(3.6mg)を得た。
以下の表16の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する出発物質および中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316

[実施例123]
6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
トルエン(1mL)中の(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ボロン酸(41.0mg、0.241mmol)、CsCO(182mg、0.558mmol)およびPd(PPh(16.69mg、0.014mmol)の混合物に、N雰囲気下で、EtOH(1mL)中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(50mg、0.096mmol)の溶液を添加した。混合物にマイクロ波反応器内100℃で30分間照射を行った。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。分離した水層をEtOAc(2×)で抽出し、合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾別し、減圧下で濃縮して、粗製のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(83mg)を茶色固体として得、これをさらに精製することなく次の反応において直接使用した。MSm/z518.3(M+H)
ステップb:
雰囲気下、DCM(1mL)中の粗製のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(83mg)に、TFA(1mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、トルエン(1mL)で希釈し、減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、NH(MeOH中7M)で塩基性化し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN/水(2/1)に溶解し、シリンジフィルター(0.2μm)に通して濾過し、HPLC(勾配溶出、水中25〜50%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(19mg)を白色固体として得た。
以下の表17の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する出発物質および中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316

[実施例198]
2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−(2,3−ジクロロフェニル)ピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
THF(1.88mL)および水(0.375mL)中のtert−ブチル((1−(5−ブロモ−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(105mg、0.225mmol)、(2,3−ジクロロフェニル)ボロン酸(42.9mg、0.225mmol)、PdCl(dppf)CHCl付加物(18.4mg、0.023mmol)およびKCO(124mg、0.900mmol)の懸濁液を、N流で5分間脱気し、50℃に4時間加熱した。反応混合物をEtOAc(100mL)と水(50mL)との間で分配した。分離した有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(17mg)を無色固体として得た。MSm/z481.3(M+H)。
ステップb:
tert−ブチル((1−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(17mg、0.028mmol)をHBr(AcOH中33%、0.4mL)に溶解し、混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、NH(MeOH中7M)で塩基性化し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN/水(2:1)に溶解し、シリンジフィルター(0.2μm)に通して濾過し、HPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−(2,3−ジクロロフェニル)ピリミジン−4(3H)−オン(6mg)を白色固体として得た。
[実施例199]
2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−(2,3−ジクロロフェニル)ピリミジン−4(3H)−オン
Figure 0006878316
ステップa:
雰囲気下、DMSO(1.18mL)およびDIPEA(0.59mL)中の2−クロロ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン(55mg、0.177mmol)および(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミンビス塩酸塩(47.3mg、0.194mmol)の混合物を、120℃に2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、ブライン(25mL)で洗浄した。分離した水層をEtOAc(25mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製の(3S,4S)−8−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(67mg)を茶橙色固体として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z423.2(M+H)
ステップb:
(3S,4S)−8−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(67mg、0.158mmol)をHBr(AcOH中33%、1mL)に溶解し、混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、NH(MeOH中7M)で塩基性化し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN/水(2:1)に溶解し、シリンジフィルター(0.2μm)に通して濾過し、HPLC(勾配溶出、水中10〜30%MeCN、5mM NHOH修飾剤)により精製して、2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−(2,3−ジクロロフェニル)ピリミジン−4(3H)−オン(20mg)を白色固体として得た。
以下の表18の化合物は、上記手順または上記手順を変更したものを用い、対応する出発物質および中間体を使用して合成した。
Figure 0006878316
アッセイ
本発明の化合物を、SHP2活性を選択的に阻害するそれらの能力について評価した。本明細書に記載の本発明の化合物の阻害特性は、以下のアッセイのいずれか1つを試験することによって明らかになり得る。
SHP2アロステリック阻害アッセイ
SHP2は、ビス−チロシル−リン酸化(phorphorylated)ペプチドとそのSrc相同性2(SH2)ドメインの結合を介して、アロステリックに活性化される。後の活性化ステップによって、SHP2の自己阻害性界面が放出され、それによってSHP2タンパク質チロシンホスファターゼ(PTP)は活性になり、基質認識および反応触媒作用に利用可能になる。SHP2の触媒活性は、迅速な蛍光アッセイ型式において代替基質DiFMUPを使用してモニターした。
より具体的には、ホスファターゼ反応を、室温において、384ウェルの黒色ポリスチレンプレートの平底低フランジの非結合表面(Corning、カタログ番号3575)内で、最終的な反応体積25μLおよび以下のアッセイバッファー条件:60mMのHEPES、pH7.2、75mMのNaCl、75mMのKCl、1mMのEDTA、0.05%P−20、5mMのDTTを使用して実施した。
本発明の化合物(0.003〜100μMで変わる濃度)によるSHP2の阻害を、アッセイを使用してモニターし、このアッセイでは、0.5nMのSHP2を、0.5μMのペプチドIRS1_pY1172(dPEG8)pY1222(配列:H2N−LN(pY)IDLDLV(dPEG8)LST(pY)ASINFQK−アミド)(配列番号1)と共にインキュベートした。25℃で30〜60分インキュベートした後、代替基質DiFMUP(Invitrogen、カタログ番号D6567)を反応物に添加し、25℃で30分間インキュベートした。次に、bpV(Phen)(Enzo Life Sciencesカタログ番号ALX−270−204)の160μM溶液5μlを添加することによって、反応を慎重に希釈した。蛍光シグナルを、マイクロプレートリーダー(Envision、Perki−Elmer)を使用して、それぞれ励起波長および発光波長340nmおよび450nmを使用してモニターした。阻害剤の用量応答曲線を、正規化IC50回帰曲線フィッティングを使用し、対照をベースとする正規化を用いて分析した。本発明の化合物のIC50の結果は、先の実施例および表1〜7に示されている。
p−ERK細胞アッセイ
AlphaScreen(登録商標)SureFire(商標)ホスホ−ERK1/2キット(PerkinElmer)を使用するp−ERK細胞アッセイ:KYSE−520細胞(30,000個の細胞/ウェル)を、96ウェルプレート培養物中で終夜成長させ、20、6.6、2.2、0.74、0.24、0.08、0.027μMの濃度のShp2阻害剤で、37℃において2時間処理した。インキュベーションを、SureFireホスホ−細胞外シグナル制御キナーゼ(pERK)アッセイキット(PerkinElmer)を用いて供給した溶解バッファー(PerkinElmer)30μLを添加することによって終了させた。試料を、製造者の指示に従って処理した。pERKからの蛍光シグナルを、2101マルチラベルリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用して二重に測定した。阻害百分率を、全ERKシグナルによって正規化し、DMSOビヒクル対照と比較した。
コロニー形成アッセイおよび細胞増殖アッセイ
KYSE−520細胞(1500個の細胞/ウェル)を、24ウェルプレートの培地300μL(10%FBSを含有するRPMI−1640、Lonza)に蒔いた。薬物処置では、様々な濃度(20、10、5、2.5、1.25μM)の本発明の化合物を、細胞を蒔いてから24時間後および5日後に添加した。11日目に、コロニーを、0.2%クリスタルバイオレット(MP Biomedicals)で染色し、その後、Spectramaxリーダー(Thermo Scientific)を使用して定量化するために、20%AcOHに溶解させた。細胞増殖アッセイにおいて、細胞(1500個の細胞/ウェル)を、96ウェルプレートの培地100μL(10%FBSを含有するRPMI−1640、Lonza)に蒔いた。6日目に、Celltiter−Glo試薬(Promega)50μLを添加し、発光シグナルを、供給者の指示(Promega)に従って決定した。
本明細書に記載の実施例および実施形態は、単に例示目的であり、それらに照らして様々な改変および変更が当業者には示唆され、それらは、本願の精神および範囲、ならびに添付の特許請求の範囲に含まれるべきであることを理解されたい。

本発明は、以下の態様を含む。
[1]
式I
Figure 0006878316
[式中、
は、NおよびCHから選択され、
は、CR 3b であり、
は、Sおよび結合から選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、−NH(C 3〜5 シクロアルキル)、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、ハロ置換C 1〜2 アルコキシ、C 1〜2 アルキル−ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR およびR は、R およびR が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、ジヒドロフラン、ジヒドロピランから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールまたはジヒドロピランは、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
は、水素およびハロから選択され、
3a は、水素、メチルおよびハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
3b は、水素、メチルおよびアミノから選択され、
4a およびR 4b は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R 4a およびR 4b は、両方共はOHではあり得ず、ただし、R 4a およびR 4b は、同時にOHおよびFではあり得ず、
5a は、アミノおよびアミノ−メチルから選択され、
5b は、OH、アミノ、フルオロ、C 1〜6 アルキル、メトキシ−カルボニル、C 3〜6 シクロアルキル−C 1〜3 アルキル、ヒドロキシ置換C 1〜3 アルキル、C 1〜2 アルコキシ置換C 1〜3 アルキル、ならびにO、SおよびNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環から選択され、R 5b の前記C 1〜6 アルキルまたはC 1〜2 アルコキシ置換C 1〜3 アルキルは、非置換であるか、または1〜3個のフッ素で置換されており、ただし、R 5a がアミノである場合、R 5b は、OH、アミノまたはフルオロではあり得ず、またはR 5a およびR 5b は、R 5a およびR 5b が付着している炭素原子と一緒になって、
Figure 0006878316
[式中、*Cは、R 5a およびR 5b が付着している炭素原子を表し、R 10 は、アミノであり、R 11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R 11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R 11a およびR 11b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R 11c は、水素、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R 12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、R 13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、R 14 は、水素およびフルオロから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R 15 は、水素およびフルオロから選択される]
から選択される基を形成し、
6a およびR 6b は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R 6a およびR 6b は、両方共はOHではあり得ず、ただし、R 6a およびR 6b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、ただし、式Iの化合物が、
Figure 0006878316
から選択される化合物を含まない、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩。
[2]
式Ia
Figure 0006878316
[式中、
は、Sから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR およびR は、R およびR が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
は、水素およびクロロから選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
10 は、アミノであり、
11c は、水素およびC 1〜3 アルキルから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[3]
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、C 1〜2 アルコキシ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンチル−メトキシ、ハロ置換C 1〜2 アルコキシ、フェニル、メトキシ−エトキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリノ、フェノキシおよびベンゾキシから選択され、
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、アミノ、ハロ、C 1〜2 アルコキシ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル−スルファニル、イソプロピルおよびヒドロキシから選択され、
が、水素、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
4a が、水素であり、
6b が、水素であり、
10 が、アミノであり、
11c が、水素、メチルおよびエチルから選択される、[2]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[4]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[3]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[5]
式Ia
Figure 0006878316
[式中、
は、結合から選択され、
は、CR であり、R は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
は、CR であり、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C アリールおよびC アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
は、CR から選択され、R は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
は、水素から選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
10 は、アミノであり、
11c は、水素、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[6]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[5]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[7]
式Ib
Figure 0006878316
[式中、
は、Sから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR およびR は、R およびR が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
は、水素およびハロから選択され、
3a は、水素およびメチルから選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
5b は、C 1〜6 アルキルから選択され、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[8]
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、C 1〜2 アルコキシおよびハロ置換C 1〜2 アルコキシから選択され、
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、アミノ、ハロ、C 1〜2 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C 1〜2 アルキル、ニトロ、ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR およびR が、R およびR が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソランおよびピリジンから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソランまたはピリジンが、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
が、水素およびメチルから選択され、
4a が、水素であり、
5b が、メチルであり、
6b が、水素である、[7]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[9]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[8]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[10]
式Ib
Figure 0006878316
[式中、
は、結合から選択され、
は、CR であり、R は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
は、CR であり、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C アリールおよびC アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
は、CR から選択され、R は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
は、水素から選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
5b は、C 1〜6 アルキルであり、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[11]
Figure 0006878316
から選択される、[10]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[12]
式Ic
Figure 0006878316
[式中、
は、NおよびCHから選択され、
は、Sから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR およびR は、R およびR が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルおよびハロ置換C 1〜2 アルコキシから選択され、
は、水素およびハロから選択され、
3a は、水素およびメチルから選択され、
3b は、水素およびメチルから選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
5b は、C 1〜6 アルキルから選択され、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物。
[13]
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、C 1〜2 アルコキシおよびハロ置換C 1〜2 アルコキシから選択され、
が、NおよびCR から選択され、R が、水素、アミノ、ハロ、C 1〜2 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
が、水素およびメチルから選択され、
4a が、水素であり、
6b が、水素である、[12]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[14]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[13]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[15]
式Id
Figure 0006878316
[式中、
は、NおよびCHから選択され、
は、Sから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR およびR は、R およびR が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
は、水素およびハロから選択され、
3a は、水素、メチルおよびハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
10 は、アミノであり、
11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R 11a およびR 11b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、
13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
14 は、水素およびフルオロから選択され、
15 は、水素およびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[16]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[15]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[17]
式Id
Figure 0006878316
[式中、
は、NおよびCHから選択され、
は、結合から選択され、
は、CR であり、R は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
は、CR であり、R は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C アリールおよびC アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
は、CR から選択され、R は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
は、水素から選択され、
3a は、メチルから選択され、
3b は、アミノから選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
10 は、アミノであり、
11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R 11a およびR 11b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、
13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
14 は、水素およびフルオロから選択され、
15 は、水素およびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[18]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[17]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[19]
式Ie
Figure 0006878316
[式中、
は、NおよびCHから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロおよびアミノから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびハロ置換C 1〜3 アルコキシから選択され、
は、NおよびCR から選択され、R は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
は、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、ハロ置換C 1〜2 アルコキシ、C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
は、水素およびハロから選択され、
3a は、水素およびメチルから選択され、
3b は、水素およびメチルから選択され、
4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
10 は、アミノであり、
11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、
11c は、水素、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、
13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[20]
Figure 0006878316
Figure 0006878316
から選択される、[19]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[21]
[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を、SHP2の活性によって媒介される疾患または障害を予防的または治療的に処置するのに有効な量で、このような処置を必要としているヒトに投与するステップを含む、処置の方法。
[22]
SHP2の活性によって媒介される前記疾患または障害が、ヌーナン症候群、レオパード症候群、若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、***がん、食道がん、肺がん、結腸がん、頭部がん、神経芽細胞腫、頭部および頸部の扁平上皮癌、胃癌、未分化大細胞リンパ腫、ならびに膠芽腫から選択される、[21]に記載の方法。

Claims (22)

  1. 式I
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、NおよびCHから選択され、
    は、CR3bであり、
    は、Sおよび結合から選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、−NH(C3〜5シクロアルキル)、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキル−ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはRおよびR は、RおよびR が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、ジヒドロフラン、ジヒドロピランから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールまたはジヒドロピランは、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
    は、水素およびハロから選択され、
    3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
    3bは、水素、メチルおよびアミノから選択され、
    4aおよびR4bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R4aおよびR4bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R4aおよびR4bは、同時にOHおよびFではあり得ず、
    5aは、アミノおよびアミノ−メチルから選択され、
    5bは、OH、アミノ、フルオロ、C1〜6アルキル、メトキシ−カルボニル、C3〜6シクロアルキル−C1〜3アルキル、ヒドロキシ置換C1〜3アルキル、C1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキル、ならびにO、SおよびNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環から選択され、R5bの前記C1〜6アルキルまたはC1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキルは、非置換であるか、または1〜3個のフッ素で置換されており、ただし、R5aがアミノである場合、R5bは、OH、アミノまたはフルオロではあり得ず、またはR5aおよびR5bは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子と一緒になって、
    Figure 0006878316

    [式中、*Cは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子を表し、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、R14は、水素およびフルオロから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R15は、水素およびフルオロから選択される]
    から選択される基を形成し、
    6aおよびR6bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R6aおよびR6bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R6aおよびR6bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
    の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、ただし、式Iの化合物が、
    Figure 0006878316

    から選択される化合物を含まない、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩。
  2. 式Ia
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、Sから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
    は、水素およびクロロから選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    10は、アミノであり、
    11cは、水素およびC1〜3アルキルから選択される]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  3. が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロおよびアミノから選択され、
    が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンチル−メトキシ、ハロ置換C1〜2アルコキシ、フェニル、メトキシ−エトキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリノ、フェノキシおよびベンゾキシから選択され、
    が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル−スルファニル、イソプロピルおよびヒドロキシから選択され、
    が、水素、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
    が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
    4aが、水素であり、
    6bが、水素であり、
    10が、アミノであり、
    11cが、水素、メチルおよびエチルから選択される、請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  4. Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  5. 式Ia
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、結合から選択され、
    は、CRであり、Rは、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
    は、CRであり、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、CアリールおよびCアリール−C0〜1アルコキシから選択され、
    は、CRから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
    は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
    は、水素から選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    10は、アミノであり、
    11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択される]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  6. Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  7. 式Ib
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、Sから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
    は、水素およびハロから選択され、
    3aは、水素およびメチルから選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    5bは、C1〜6アルキルから選択され、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  8. が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロおよびアミノから選択され、
    が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、
    が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキル、ニトロ、ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはRおよびRが、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソランおよびピリジンから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソランまたはピリジンが、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
    が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
    が、水素およびメチルから選択され、
    4aが、水素であり、
    5bが、メチルであり、
    6bが、水素である、請求項7に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  9. Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  10. 式Ib
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、結合から選択され、
    は、CRであり、Rは、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
    は、CRであり、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、CアリールおよびCアリール−C0〜1アルコキシから選択され、
    は、CRから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
    は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
    は、水素から選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    5bは、C1〜6アルキルであり、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  11. Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  12. 式Ic
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、NおよびCHから選択され、
    は、Sから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、
    は、水素およびハロから選択され、
    3aは、水素およびメチルから選択され、
    3bは、水素およびメチルから選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    5bは、C1〜6アルキルから選択され、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
    の請求項1に記載の化合物。
  13. が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロおよびアミノから選択され、
    が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、
    が、NおよびCRから選択され、Rが、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
    が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
    が、水素およびメチルから選択され、
    4aが、水素であり、
    6bが、水素である、請求項12に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  14. Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  15. 式Id
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、NおよびCHから選択され、
    は、Sから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはRおよびRは、RおよびRが付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
    は、水素およびハロから選択され、
    3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    10は、アミノであり、
    11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
    11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
    12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、
    13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
    14は、水素およびフルオロから選択され、
    15は、水素およびフルオロから選択される]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  16. Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  17. 式Id
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、NおよびCHから選択され、
    は、結合から選択され、
    は、CRであり、Rは、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
    は、CRであり、Rは、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、CアリールおよびCアリール−C0〜1アルコキシから選択され、
    は、CRから選択され、Rは、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
    は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
    は、水素から選択され、
    3aは、メチルから選択され、
    3bは、アミノから選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    10は、アミノであり、
    11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
    11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
    12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、
    13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
    14は、水素およびフルオロから選択され、
    15は、水素およびフルオロから選択される]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  18. Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  19. 式Ie
    Figure 0006878316

    [式中、
    は、NおよびCHから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロおよびアミノから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびハロ置換C1〜3アルコキシから選択され、
    は、NおよびCRから選択され、Rは、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
    は、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
    は、水素およびハロから選択され、
    3aは、水素およびメチルから選択され、
    3bは、水素およびメチルから選択され、
    4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
    10は、アミノであり、
    11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
    11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、
    11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
    12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、
    13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
    の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  20. Figure 0006878316

    Figure 0006878316

    から選択される、化合物または薬学的に許容されるその塩。
  21. 請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、SHP2の活性によって媒介される疾患または障害を予防的または治療的に処置するための医薬組成物。
  22. SHP2の活性によって媒介される前記疾患または障害が、ヌーナン症候群、レオパード症候群、若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、***がん、食道がん、肺がん、結腸がん、頭部がん、神経芽細胞腫、頭部および頸部の扁平上皮癌、胃癌、未分化大細胞リンパ腫、ならびに膠芽腫から選択される、請求項21に記載の医薬組成物。
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