JP6878316B2 - Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 - Google Patents
Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6878316B2 JP6878316B2 JP2017565688A JP2017565688A JP6878316B2 JP 6878316 B2 JP6878316 B2 JP 6878316B2 JP 2017565688 A JP2017565688 A JP 2017565688A JP 2017565688 A JP2017565688 A JP 2017565688A JP 6878316 B2 JP6878316 B2 JP 6878316B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrogen
- halo
- alkoxy
- alkyl
- amino
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 C*(C*(C[O-])[N-])C(*)(C(*)C1)C(*)CN1C(N(*)C(C(C)=C(*)*)=O)=I Chemical compound C*(C*(C[O-])[N-])C(*)(C(*)C1)C(*)CN1C(N(*)C(C(C)=C(*)*)=O)=I 0.000 description 9
- FBMBGHQXAFEQNF-UHFFFAOYSA-N CC(C)(C)OC(NCC1(CCNCC1)C1=CC=NCC1)=O Chemical compound CC(C)(C)OC(NCC1(CCNCC1)C1=CC=NCC1)=O FBMBGHQXAFEQNF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- BBELGRKUYSXXTL-UHFFFAOYSA-N CCC(CCN)(CNC(OC(C)(C)C)=O)c1ncccc1 Chemical compound CCC(CCN)(CNC(OC(C)(C)C)=O)c1ncccc1 BBELGRKUYSXXTL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- QSHVQUKWGCVIAE-UHFFFAOYSA-N Cc1nccc(S)c1Cl Chemical compound Cc1nccc(S)c1Cl QSHVQUKWGCVIAE-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D491/00—Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
- C07D491/02—Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
- C07D491/10—Spiro-condensed systems
- C07D491/107—Spiro-condensed systems with only one oxygen atom as ring hetero atom in the oxygen-containing ring
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D401/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
- C07D401/02—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
- C07D401/04—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D401/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
- C07D401/14—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing three or more hetero rings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D405/00—Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
- C07D405/14—Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing three or more hetero rings
Description
[式中、
X1は、NおよびCHから選択され、X2は、CR3bであり、X3は、Sおよび結合から選択され、Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、−NH(C3〜5シクロアルキル)、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキル−ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、ジヒドロフラン、ジヒドロピランから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールまたはジヒドロピランは、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、R2は、水素およびハロから選択され、R3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、R3bは、水素、メチルおよびアミノから選択され、R4aおよびR4bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R4aおよびR4bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R4aおよびR4bは、同時にOHおよびFではあり得ず、R5aは、アミノおよびアミノ−メチルから選択され、R5bは、OH、アミノ、フルオロ、C1〜6アルキル、メトキシ−カルボニル、C3〜6シクロアルキル−C1〜3アルキル、ヒドロキシ置換C1〜3アルキル、C1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキル、ならびにO、SおよびNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環から選択され、R5bの前記C1〜6アルキルまたはC1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキルは、非置換であるか、または1〜3個のフッ素で置換されており、ただし、R5aがアミノである場合、R5bは、OH、アミノまたはフルオロではあり得ず、またはR5aおよびR5bは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子と一緒になって、
[式中、*Cは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子を表し、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、R14は、水素およびフルオロから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R15は、水素およびフルオロから選択される]
から選択される基を形成し、R6aおよびR6bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R6aおよびR6bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R6aおよびR6bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
または薬学的に許容されるその塩を提供し、ただし、式Iの化合物は、
本明細書を通して使用される一般用語は、好ましくは本開示の文脈において、別段指定されない限り以下の意味を有し、ここでより一般的な用語は、それがどこで使用されていても、互いに独立により具体的な定義によって置き換えることができ、またはそのままであってもよく、したがって本発明のより詳細な実施形態を定義することができる。
[式中、X3は、Sから選択され、Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、R2は、水素およびクロロから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11cは、水素およびC1〜3アルキルから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、X3は、結合から選択され、Y1は、CR7であり、R7は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、Y2は、CR8であり、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6アリールおよびC6アリール−C0〜1アルコキシから選択され、Y3は、CR9から選択され、R9は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、R1は、水素、クロロ、フルオロから選択され、R2は、水素から選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、X3は、Sから選択され、Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、R2は、水素およびハロから選択され、R3aは、水素およびメチルから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R5bは、C1〜6アルキルから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、X3は、結合から選択され、Y1は、CR7であり、R7は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、Y2は、CR8であり、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6アリールおよびC6アリール−C0〜1アルコキシから選択され、Y3は、CR9から選択され、R9は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、R1は、水素、クロロ、フルオロから選択され、R2は、水素から選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R5bは、C1〜6アルキルから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、X1は、NおよびCHから選択され、X3は、Sから選択され、Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、R2は、水素およびハロから選択され、R3aは、水素およびメチルから選択され、R3bは、水素およびメチルから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R5bは、C1〜6アルキルから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の化合物が提供される。
[式中、X1は、NおよびCHから選択され、X3は、Sから選択され、Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシおよびシアノから選択され、R2は、水素およびハロから選択され、R3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、R3bは、水素、メチルおよびアミノから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R14は、水素およびフルオロから選択され、R15は、水素およびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、X1は、NおよびCHから選択され、X3は、結合から選択され、Y1は、CR7であり、R7は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、Y2は、CR8であり、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6アリールおよびC6アリール−C0〜1アルコキシから選択され、Y3は、CR9から選択され、R9は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、R1は、水素、クロロ、フルオロから選択され、R2は、水素から選択され、R3aは、メチルから選択され、R3bは、アミノから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R14は、水素およびフルオロから選択され、R15は、水素およびフルオロから選択される]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
[式中、X1は、NおよびCHから選択され、Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、ハロおよびアミノから選択され、Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびハロ置換C1〜3アルコキシから選択され、Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、R1は、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、R2は、水素およびハロから選択され、R3aは、水素およびメチルから選択され、R3bは、水素およびメチルから選択され、R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
Src相同性−2ホスファターゼ(SHP2)は、増殖、分化、細胞周期維持および遊走を含めた複数の細胞機能に寄与するPTPN11遺伝子によってコードされたタンパク質チロシンホスファターゼである。SHP2は、Ras−マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ、JAK−STATまたはホスホイノシトール3−キナーゼ−AKT経路を介するシグナル伝達に関与する。SHP2は、受容体チロシンキナーゼ、例えばErbB1、ErbB2およびc−Metによって、Erk1およびErk2(Erk1/2、Erk)MAPキナーゼの活性化を媒介する。
別の態様では、本発明は、1つまたは複数の薬学的に許容される担体(添加物)および/または賦形剤と一緒に製剤化された、治療有効量の前述の化合物の1つまたは複数を含む薬学的に許容される組成物を提供する。以下に詳説する通り、本発明の医薬組成物は、(1)経口投与、例えば水薬(水性または非水性溶液剤または懸濁液剤)、錠剤、例えば頬側、舌下および全身吸収を標的にしたもの、ボーラス剤、散剤、顆粒剤、舌に適用するためのペースト剤、(2)非経口投与、例えば皮下、筋肉内、静脈内もしくは硬膜外注射によるもの、例えば滅菌溶液剤もしくは懸濁液剤、または持続放出製剤として、(3)局所適用、例えば皮膚に適用されるクリーム剤、軟膏剤、または徐放パッチ剤もしくはスプレー剤、(4)腟内もしくは直腸内、例えばペッサリー剤、クリーム剤もしくは発泡剤として、(5)舌下、(6)眼、(7)経皮、(8)経鼻、(9)肺、あるいは(10)髄腔内に合わせて適合されたものを含めた固体または液体形態で投与するために、特別に製剤化され得る。
本発明は、特に、式Iの化合物(または式Iの化合物を含む医薬組成物)を、本明細書に列挙する疾患の1つまたは複数の処置に使用することに関する。処置に対する応答は、例えば、疾患の症状の1つまたは複数を、完全に治癒または寛解するまで部分的または完全に除去することによって実証される場合に有益となる。
本発明はまた、本発明の化合物を調製する方法を含む。記載の反応では、反応性官能基、例えばヒドロキシ、アミノ、イミノ、チオまたはカルボキシ基が、最終生成物において望ましい場合、それらを保護して、反応における望ましくない関与を回避する必要があり得る。従来の保護基は、標準技法に従って使用することができ、例えばT.W. Greene and P. G. M. Wuts in “Protective Groups in Organic Chemistry”, John Wiley and Sons, 1991を参照されたい。
反応スキームI:
式中、X1、X2、Y1、Y2、Y3、R1、R2、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6aおよびR6bは、本発明の概要によって定義されている通りであり、Qは、脱離基、例えばヨウ化物等である。式Iの化合物は、式2の化合物を式3の化合物と、適切な溶媒(例えばジオキサン等)、適切な金属リガンド(例えばTMEDA等)、適切な金属ハロゲン化物(例えばCu(I)I等)および適切な塩(例えばK3PO4等)が存在する状態で反応させることによって、調製することができる。反応は約80℃〜約140℃の温度範囲で進行し、完了するのに約1時間〜約24時間かかり得る。
式中、X1、X2、Y1、Y2、Y3、R1、R2、R3a、R3b、R4a、R4b、R5a、R5b、R6aおよびR6bは、本発明の概要によって定義されている通りであり、Qは、脱離基、例えばヨウ化物等である。式Iの化合物は、式4の化合物を式5の化合物と、適切な溶媒(例えばMeCN、DMF等)、適切なカップリング剤(例えばBOP−Cl、BOP等)および適切な触媒(例えばDBU等)が存在する状態で反応させることによって、調製することができる。反応は約80℃〜約140℃の温度範囲で進行し、完了するのに約1時間〜約24時間かかり得る。
本発明の化合物は、化合物の遊離塩基形態を、薬学的に許容される無機または有機酸と反応させることによって、薬学的に許容される酸付加塩として調製することができる。あるいは、本発明の化合物の薬学的に許容される塩基付加塩は、化合物の遊離酸形態を、薬学的に許容される無機または有機塩基と反応させることによって調製することができる。
(a)反応スキームIおよびIIの方法、ならびに
(b)任意選択で、本発明の化合物を、薬学的に許容される塩に変換すること、
(c)任意選択で、本発明の化合物の塩形態を、塩ではない形態に変換すること、
(d)任意選択で、本発明の化合物の未酸化形態を、薬学的に許容されるN−オキシドに変換すること、
(e)任意選択で、本発明の化合物のN−オキシド形態を、その未酸化形態に変換すること、
(f)任意選択で、本発明の化合物の個々の異性体を、異性体混合物から分割すること、
(g)任意選択で、本発明の非誘導体化化合物を、薬学的に許容されるプロドラッグ誘導体に変換すること、ならびに
(h)任意選択で、本発明の化合物のプロドラッグ誘導体を、その非誘導体化形態に変換すること
を含む方法によって作成することができる。
ナトリウム2−アミノ−3−クロロピリジン−4−チオレート
ジオキサン(13mL)中の3−クロロ−4−ヨードピリジン−2−アミン(1.0g、3.93mmol)、キサントホス(136mg、0.236mmol)およびPd(OAc)2(44mg、0.196mmol)の溶液に、室温でおよびN2雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(479μL、4.32mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.37mL、7.86mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、メチル3−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(970mg、3.93mmol)を得た。MSm/z247.1(M+H)+。
THF(14mL)中のメチル3−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.04g、4.22mmol)の溶液に、室温でおよびN2下で、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.65mL、4.43mmol)を室温でおよびN2雰囲気下で添加した。室温で40分間激しく撹拌した後、反応混合物をDCM(30mL)で希釈し、これを5分間超音波処理した。形成されて得られた固体を濾別し、続いてDCMで洗浄(5mL)し、減圧下で乾燥させて、ナトリウム2−アミノ−3−クロロピリジン−4−チオレート(770mg、4.22mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 7.23 (d, J=5.56 Hz, 1 H), 6.82 (d, J=5.56 Hz, 1 H).
2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−チオール
DCM(15mL)中の2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−オール(0.75g、4.19mmol)およびEt3N(1.17mL、8.38mmol)の−78℃溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(DCM中1M、6.28mL、6.28mmol)を添加した。得られた溶液を−78℃で30分間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(25mL)で慎重に希釈し、得られた混合物をDCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.25g、4.02mmol)を得た。MSm/z312.0(M+H)+。
ジオキサン(10mL)中の2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イルトリフルオロメタンスルホネート(1.25g、4.02mmol)、キサントホス(139mg、0.241mmol)およびPd(OAc)2(45mg、0.201mmol)の溶液に、室温でおよびN2雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(489μL、4.42mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.4mL、8.03mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.025g、3.64mmol)を得た。MSm/z282.1(M+H)+。
THF(12mL)中のメチル3−((2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.025g、3.64mmol)の溶液に、室温でおよびN2下で、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.43mL、3.83mmol)を添加した。室温で40分間激しく撹拌した後、反応混合物をDCM(40mL)で希釈し、5分間超音波処理した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM中に懸濁させ、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れた。有機相を分離し、水相をDCM(2×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。水相を1N HCl水溶液で酸性化し、DCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製の2−(トリフルオロメトキシ)ピリジン−3−チオール(711mg、3.64mmol)を得た。MSm/z194.1(M−H)−。
ナトリウム3−クロロ−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−チオレート
DMSO(10mL)中の3−クロロ−2−フルオロ−4−ヨードピリジン(2.0g、7.77mmol)およびピロリジン(1.93mL、23.31mmol)の溶液を、70℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、得られた混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、Et2O(5×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、3−クロロ−4−ヨード−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(1.66g、5.38mmol)を得た。MSm/z309.0(M+H)+。
ジオキサン(11mL)中の3−クロロ−4−ヨード−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン(1.66g、5.38mmol)、キサントホス(187mg、0.323mmol)およびPd(OAc)2(60mg、0.269mmol)の溶液に、室温でおよびN2雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(655μL、5.92mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.88mL、10.76mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((3−クロロ−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.62g、5.38mmol)を得た。MSm/z301.2(M+H)+。
THF(20mL)中のメチル3−((3−クロロ−2−(ピロリジン−1−イル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.62g、5.38mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、2.39mL、6.39mmol)を室温でおよびN2雰囲気下で添加した。室温で40分間激しく撹拌した後、反応物をDCM(40mL)で希釈し、これを5分間超音波処理した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をさらに精製することなく使用した。MSm/z215.1(M−H)−。
3−アミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール
DMF(25mL)中の3−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)アニリン(2.21g、12.35mmol)、Cs2CO3(12.08g、37.1mmol)および2−メチルプロパン−2−チオール(4.18mL、37.1mmol)の混合物を、130℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、H2O(50mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(100mL)で抽出した。有機相をH2O(2×25mL)、ブライン(2×25mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、3−(tert−ブチルチオ)−2−(トリフルオロメチル)アニリン(3.08mg、12.35mmol)を得た。MSm/z250.1(M+H)+。
濃HCl(308mL)中の3−(tert−ブチルチオ)−2−(トリフルオロメチル)アニリン(7.19g、31.3mmol)の溶液を、85℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、N2流を溶液に16時間通した。揮発物を減圧下で除去し、得られた固体を濾別し、ヘプタンで洗浄し、真空下で乾燥させて、3−アミノ−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール(7.19g、31.3mmol)を得た。MSm/z194.0(M+H)+。
ナトリウム3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−チオレート
ジオキサン(7mL)中の2,3−ジクロロ−4−ヨードピリジン(1.0g、3.65mmol)、キサントホス(127mg、0.219mmol)およびPd(OAc)2(41mg、0.183mmol)の混合物に、室温でおよびN2雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(445μL、4.02mmol)を添加し、続いてDIPEA(1.28mL、7.3mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で4.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(10から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(965mg、5.38mmol)を得た。MSm/z266.1(M+H)+。
トルエン:H2O(10:1;13mL)中のメチル3−((2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(800mg、3.19mmol)、n−BuPAd2(86mg、0.240mmol)、Pd(OAc)2(36mg、0.160mmol)、Cs2CO3(3.12g、9.58mmol)およびシクロプロピルトリフルオロホウ酸カリウム(709mg、4.79mmol)の混合物を、100℃で4.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(10から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(380mg、1.398mmol)を得た。MSm/z272.1(M+H)+。
THF(5mL)中のメチル3−((3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(380mg、1.398mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、0.548mL、1.468mmol)を室温でおよびN2雰囲気下で添加した。室温で30分間激しく撹拌した後、揮発物を減圧下で除去して、ナトリウム3−クロロ−2−シクロプロピルピリジン−4−チオレート(290mg、1.398mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z186.1(M+H)+。
6−アミノ−2,3−ジクロロピリジン−4−チオール
THF(60mL)中の5,6−ジクロロピリジン−2−アミン(2.445g、15mmol)の0℃溶液に、LiHMDS(THF中1M、33.0mL、33.0mmol)を滴下添加し、反応混合物を0℃で10分間撹拌した。THF(20mL)中のBoc2O(3.60g、16.5mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で15分間撹拌した。反応混合物を室温に加温し、1N HCl水溶液を用いてpH4にした。水層を分離し、EtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)カルバメート(3.12g、11.86mmol)を得た。MSm/z207.8(M+H−tBu)+。
THF(20mL)中のジイソプロピルアミン(3.25mL、22.80mmol)の−78℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、9.12mL、22.80mmol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。THF(20mL)中のtert−ブチル(5,6−ジクロロピリジン−2−イル)カルバメート(3.0g、11.40mmol)を添加し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(20mL)中のI2(3.04g、11.97mmol)を添加し、混合物を−78℃で30分間撹拌した。室温まで加温した後、反応混合物をH2Oで慎重に希釈し、EtOAc(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和Na2S2O3水溶液、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル(5,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン−2−イル)カルバメート(3.33g、4.792mmol)を得た。MSm/z332.8(M+H−tBu)+。
ジオキサン(10mL)中のtert−ブチル(5,6−ジクロロ−4−ヨードピリジン−2−イル)カルバメート(1.0g、2.57mmol)、キサントホス(89mg、0.154mmol)およびPd(OAc)2(29mg、0.129mmol)の溶液に、室温でおよびN2雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(313μL、2.83mmol)を添加し、続いてDIPEA(0.9mL、5.14mmol)を添加した。得られた溶液を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(20mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(25mL)した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((6−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(668mg、1.752mmol)を得た。MSm/z325.1(M+H−tBu)+。
DCM(10mL)中のメチル3−((6−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジクロロピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(668mg、1.75mmol)およびTFA(1.35mL)の溶液を、室温で1時間撹拌した。この後、揮発物を減圧下で除去して、6−アミノ−2,3−ジクロロピリジン−4−チオール(342mg、1.75mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z194.6(M+H)+。
ナトリウム3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−チオレート
DMF(8mL)中の4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(535mg、2.95mmol)、炭酸カリウム(407mg、2.95mmol)およびメチル3−メルカプトプロパノエート(0.343mL、3.09mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(60mL)で希釈し、H2O(3×60mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、メチル3−((3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(710mg、2.68mmol)を透明油状物として得た。MSm/z266.1(M+H)+。
THF(5.4mL)中のメチル3−((3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(710mg、2.68mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.01mL、2.94mmol)を室温でおよびN2雰囲気下で添加した。室温で1時間激しく撹拌した後、追加のナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、0.25mL、0.44mmol)を添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM(3mL)中に懸濁させた。懸濁液を濾過し、減圧下で乾燥させて、ナトリウム3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−チオレート(216mg、1.074mmol)を黄褐色固体として得た。MSm/z180.1(M+2H−Na)+。
ナトリウム3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレート
DMF(25mL)中の3,4−ジクロロ−2−メチルピリジン(3.05g、18.83mmol)、炭酸カリウム(2.73g、19.77mmol)およびメチル3−メルカプトプロパノエート(2.19mL、19.8mmol)の溶液を、室温で4時間撹拌した。反応混合物をEtOAc(125mL)で希釈し、H2O(3×100mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.07g)を得た。MSm/z246.0(M+H)+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.27 (d, J=5.27 Hz, 1 H), 6.97 (d, J=5.27 Hz, 1 H), 3.71-3.82 (m, 3 H), 3.26 (t, J=7.53 Hz, 2 H), 2.78 (t, J=7.53 Hz, 2 H), 2.63 (s, 3 H).
THF(9mL)中のメチル3−((3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(1.07g、4.35mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、1.8mL、4.82mmol)を室温でおよびN2雰囲気下で添加した。1時間激しく撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM(20mL)中に懸濁させた。沈殿物を濾別し、減圧下で乾燥させて、ナトリウム3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレートを白色固体としての白色粉末(850mg)として得た。MSm/z160.0(M+H−Na)+。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.36 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 6.97 (d, J=5.31 Hz, 1 H), 2.30 (s, 3 H).
ナトリウム2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−チオレート
THF(20mL)中のジイソプロピルアミン(0.966mL、6.77mmol)の−78℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、4.23mL、6.77mmol)を滴下添加し、反応混合物を−78℃で5分間撹拌した。THF(10mL)中の2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.2g、6.77mmol)の溶液を添加し、得られた混合物を−78℃で2時間撹拌した。THF(5mL)中のI2(1.72g、6.77mmol)を−78℃で添加し、得られた混合物を30分以内で室温に加温し、この温度で30分間さらに撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をEt2O(200mL)に溶解した。有機層を飽和Na2S2O3水溶液(200mL)、飽和NH4Cl水溶液(200mL)および飽和NaHCO3水溶液(200mL)で順次洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、4−ヨード−2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(540mg、1.354mmol)を得た。MSm/z304.0(M+H)+。
ジオキサン(1.5mL)中の4−ヨード−2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン(540mg、1.354mmol)、キサントホス(63mg、0.108mmol)およびPd(OAc)2(12mg、0.054mmol)の溶液に、室温でおよびN2雰囲気下で、メチル3−メルカプトプロパノエート(158μL、1.422mmol)を添加し、続いてDIPEA(0.47mL、2.71mmol)を添加した。得られた溶液を105℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAcで洗浄(15mL)した。合わせた濾液を濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、メチル3−((2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(344mg、1.165mmol)を得た。MSm/z296.1(M+H)+。
THF(2.3mL)中のメチル3−((2−メトキシ−3−(トリフルオロメチル)ピリジン−4−イル)チオ)プロパノエート(340mg、1.151mmol)の溶液に、ナトリウムエトキシド(EtOH中21重量%、0.52mL、1.382mmol)を室温でおよびN2雰囲気下で添加した。室温で30分間激しく撹拌した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をDCM(10mL)中に懸濁させた。得られた懸濁液を濾過し、減圧下で乾燥させて、3−クロロ−2−メチルピリジン−4−チオレート(850mg、4.31mmol)を白色固体として得た。MSm/z210.0(M+H)+。
2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール
窒素雰囲気下、ジオキサン(12mL)中の3−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(1.0g、4.42mmol)、キサントホス(256mg、0.442mmol)、Pd2(dba)3(203mg、0.221mmol)の溶液に、2−エチルヘキシル−3−メルカプトプロパノエート(1.1mL、4.87mmol)を室温で添加し、続いてDIPEA(1.55mL、8.85mmol)を添加した。得られた混合物にMW反応器内110℃で1時間照射を行った。室温に冷却した後、反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAc(25mL)で洗浄した。合わせた濾液を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−エチルヘキシル3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.41g、3.88mmol)を得た。MSm/z364.0(M+H)+。
THF(8mL)中の2−エチルヘキシル3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)プロパノエート(1.0g、2.75mmol)の溶液に、−78℃でおよびN2雰囲気下で、カリウムtert−ブトキシド(THF中1M、8.25mL、8.25mmol)を添加した。−78℃で20分間激しく撹拌した後、反応物をK2CO3(H2O中2M、0.5mL)でクエンチし、揮発物を減圧下で除去した。残留物を、K2CO3(H2O中2M、30mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れた。混合物をEt2O(2×20mL)で抽出し、水相をpH4になるまで6N HClで酸性化し、得られた濁った懸濁液をCHCl3/IPA(9/1;3×20mL)で抽出して、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(380mg、2.12mmol)を得た。MSm/z180.0(M+H)+。
3−アミノ−2−クロロベンゼンチオール
DMF(650mL)中の2−メチルプロパン−2−チオール(137mL、1216mmol)、2−クロロ−3−フルオロアニリン(63.2g、437mmol)および炭酸セシウム(283g、868mmol)の懸濁液を、120℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(500mL)で希釈し、H2O、ブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、3−(tert−ブチルチオ)−2−クロロアニリン(111.2g、423mmol)を得た。MSm/z216.1(M+H)+。
3−(tert−ブチルチオ)−2−クロロアニリン(53g、246mmol)および濃HCl(700mL)の懸濁液を、45℃で8時間および室温で16時間激しく撹拌した。0℃に冷却した後、懸濁液を濾過し、固体を濃HCl(100mL)およびヘキサン(3×100mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、3−アミノ−2−クロロベンゼンチオール塩酸塩(42g、214mmol)を得た。MSm/z159.6(M+H)+。
4−フェニルピペリジン−4−アミン
MeOH中のN−(1−ベンジル−4−フェニルピペリジン−4−イル)アセトアミド(400mg、1.3mmol)およびPd/C(10重量%、138mg)の懸濁液を、水素雰囲気下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をEtOAcに溶解し、これを飽和NaHCO3水溶液、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、N−(4−フェニルピペリジン−4−イル)アセトアミドを得、これをさらに精製することなく次のステップに持ち込んだ。
MeOH/ジオキサン(1/1、4mL)中のN−(4−フェニルピペリジン−4−イル)アセトアミド(150mg、0.69mmol)および4N LiOH(2.1mL、8.40mmol)の懸濁液を、100℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残った水相をEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、4−フェニルピペリジン−4−アミンを無色油状物として得、これをさらに精製することなく使用した。
tert−ブチル((4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
DMF(30mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中60%、1.90g、47.7mmol)の懸濁液に、DMF(5mL)中の2−(ピラジン−2−イル)アセトニトリル(1.90g、15.90mmol)を0℃で10分以内に滴下添加した。得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。DMF(5mL)中のN−ベンジル−2−クロロ−N−(2−クロロエチル)エタンアミン(4.7g、17.5mmol)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃で15分間および90℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を飽和NaHCO3水溶液で希釈し、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮し、得られた残留物を、ヘキサンで摩砕することにより精製して、1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル(1.60g、5.76mmol)を得た。
NH3(MeOH中7N、50mL)中の1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−カルボニトリル(1.50g、5.39mmol)の溶液に、ラネーニッケル(水中50%、750mg)を室温で添加した。得られた懸濁液を、出発物質が消費されるまで(約16時間)水素雰囲気(60psi)下室温で激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてMeOH(50mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、(1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(1.20g、4.25mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z319(M+H)+。
DCM(50mL)中の(1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メタンアミン(1.20g、4.25mmol)、Et3N(1.17mL、8.51mmol)およびBoc2O(1.95mL、8.51mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。反応物をH2Oで希釈し、これをDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.30g、3.40mmol)を得た。MSm/z383(M+H)+。
MeOH(20mL)中のtert−ブチル((1−ベンジル−4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.50g、3.93mmol)およびPd(OH)2(炭素上20%、600mg、水分50%)の懸濁液を、水素雰囲気(50psi)下室温で3時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてMeOH(50mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((4−(ピラジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.10g、3.76mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z283(M+H)+。
tert−ブチル((4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
LHMDSの溶液(THF中1M、16.45mL、16.45mmol)に、THF(37.4mL)中の1−ベンジルピペリジン−4−カルボニトリル(1.50g、7.49mmol)の溶液を−78℃で添加した。得られた黄色溶液を−78℃で1時間撹拌した。1−ヨード−2−メチルプロパン(5.60mL、48.7mmol)を添加し、反応混合物を室温まで加温し、撹拌を3日間続けた。飽和NH4Cl水溶液(約30mL)を0℃で添加し、混合物をEtOAcで抽出した。有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄した。各水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製の1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−カルボニトリル(2.54g)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z257.3(M+H)+。
MeOH(38.7mL)中の粗製の1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−カルボニトリル(2.48g)、Boc2O(6.33g、29.0mmol)および塩化ニッケル(II)水和物(1.15g、4.84mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(2.56g、67.7mmol)を0℃で少量ずつ添加し、撹拌を室温で18時間続けた。追加の水素化ホウ素ナトリウム(2.56g、67.7mmol)を0℃で添加し、得られた混合物を35℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をDCM(100mL)中に懸濁させ、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(482mg、1.34mmol)を無色油状物として得た。MSm/z361.4(M+H)+。
MeOH(6.7mL)中のtert−ブチル((1−ベンジル−4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(482mg、1.34mmol)およびPd/C(10重量%、142mg)の懸濁液を、水素雰囲気下で18時間激しく撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてMeOHで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((4−イソブチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(338mg、1.25mmol)を得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z271.3(M+H)+。
ラセミtert−ブチルtrans−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
THF(20mL)中の水素化リチウム(0.118g、14.8mmol)の溶液に、アセトンシアノヒドリン(1.4mL、14.8mmol)を0℃で添加した。得られた反応混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、白色固体を得た。THF(60mL)中のこの固体の溶液に、3−ベンジル−6−メチル−7−オキサ−3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタン(2.0g、9.85mmol)を室温で滴下添加した。溶液を14時間加熱還流した。室温に冷却した後、水(10mL)を添加し、得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から20%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtrans−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(0.70g、3.0mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.36-7.22 (m, 5 H), 5.25 (d, J=6.0 Hz, 1 H), 3.70-3.67 (m, 1 H), 3.49 (dd, J=13.2, 10.4 Hz, 2 H), 2.37 (m, 3 H), 1.88-1.74 (m, 2 H), 1.25 (s, 3 H).MSm/z231.2(M+H)+。
アンモニア(EtOH中7N;80mL)中のラセミtrans−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(1.3g、5.6mmol)およびラネーニッケル(水中50%、600mg)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で6時間激しく撹拌した。混合物をN2下でセライトに通して濾過し、MeOHで洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、trans−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(1.6g、4.79mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z235.2(M+H)+。
CHCl3(70mL)中のtrans−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(1.6g、4.79mmol)、Boc2O(2.84mL、12.4mmol)およびNaHCO3(0.935g、11.1mmol)の溶液を、室温で14時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、氷水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、ラセミtert−ブチルtrans−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.1g、3.3mmol)を得た。MSm/z335.3(M+H)+。
MeOH(60mL)中のラセミtert−ブチルtrans−((1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.1g、3.3mmol)およびPd(OH)2(木炭上20%;0.250g)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で6時間激しく撹拌した。得られた混合物をセライトに通して濾過し、MeOHで洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物をヘキサン(10mL)およびジエチルエーテル(2mL)で摩砕して、ラセミtert−ブチルtrans−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(0.70g、2.87mmol)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 3.42 (dd, J=9.9, 4.4 Hz, 1 H), 3.12 (d, J=13.9 Hz, 1 H), 2.94-2.84 (m, 2 H), 2.82-2.68 (m, 2 H), 2.62 (dd, J=12.5, 10.0 Hz, 1 H), 1.44 (s, 9 H), 1.41-1.30 (m, 2 H), 0.91 (s, 3 H).MSm/z245.1(M+H)+。
ラセミtert−ブチルcis−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
THF(30mL)中のラセミtrans−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(2.0g、8.70mmol)、トリフェニルホスフィン(3.41g、13.0mmol)およびDIAD(2.63g、13.0mmol)の溶液を、0℃で10分間撹拌した。4−ニトロ安息香酸(2.18g、13.0mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をMeOHで摩砕して、ラセミcis−1−ベンジル−4−シアノ−4−メチルピペリジン−3−イル4−ニトロベンゾエート(1.5g、3.96mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z380(M+H)+。
MeOH(20mL)中のラセミcis−1−ベンジル−4−シアノ−4−メチルピペリジン−3−イル4−ニトロベンゾエート(1.5g、3.96mmol)および炭酸カリウム(1.07g、7.92mmol)の溶液を、0℃で10分間および室温で1時間激しく撹拌した。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物を水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から15%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミcis−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(0.8g、3.5mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.36-7.26 (m, 5 H), 3.99 (d, J=12.4 Hz, 1 H), 3.67 (d, J=12.8, 1 H), 3.60-3.51 (m, 2 H), 3.11-3.07 (m, 2 H), 2.76-2.69 (m, 2 H), 2.24 (dd, J=12.8, 6.0 Hz, 1 H), 1.87-1.80 (m, 1 H), 1.54 (s, 3 H).MSm/z231(M+H)+。
アンモニア(EtOH中7N;20mL)中のcis−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−カルボニトリル(800mg、3.5mmol)およびラネーニッケル(水中50%、700mg)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で16時間激しく撹拌した。混合物をN2雰囲気下でセライトに通して濾過し、MeOHですすいだ。揮発物を減圧下で除去して、ラセミcis−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(700mg、3.0mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z235.2(M+H)+。
DCM(10mL)中のcis−4−(アミノメチル)−1−ベンジル−4−メチルピペリジン−3−オール(700mg、3.0mmol)、Boc2O(1.1mL、2.99mmol)およびEt3N(860μL、5.98mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。混合物をDCMで希釈し、氷水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチルcis−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(700mg、2.10mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z335(M+H)+。
MeOH(20mL)中のラセミtert−ブチルcis−(1−ベンジル−3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(700mg、2.1mmol)およびPd(木炭上10%;300mg)の懸濁液を、水素雰囲気(バルーン)下室温で5時間激しく撹拌した。得られた混合物をセライトに通して濾過し、MeOHで洗浄し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、ラセミtert−ブチルcis−((3−ヒドロキシ−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(200mg、0.8mmol)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 3.73-3.67 (m, 1 H), 3.59 (dd, J=11.1, 7.7 Hz, 1 H), 3.15-2.99 (m, 4 H), 1.90 (m, 1 H), 1.62 (m, 1 H), 1.47 (m, 1 H), 1.44 (s, 9 H), 0.96 (s, 3 H).MSm/z245(M+H)+。
ラセミtert−ブチル1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ(dimethylethylsulfinamino))−2,2−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
NHMDSの溶液(THF中1M、8.68mL、8.68mmol)に、THF(5mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.0g、7.89mmol)の溶液を−78℃で添加した。この温度で30分間撹拌した後、THF(10mL)中のN−フルオロベンゼンスルホンアミド(2.49g、7.89mmol)の溶液を添加した。−78℃で3時間撹拌した後、混合物を飽和NaHCO3水溶液(100mL)で希釈し、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチル2−フルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(351mg、1.29mmol)、MSm/z272.1(M+H)+、および出発物質と共溶出したtert−ブチル2,2−ジフルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを得た。合わせたジフルオロケトン含有画分をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル2,2−ジフルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(573mg、1.98mmol)を得た。MSm/z290.1(M+H)+。
THF(4mL)中のtert−ブチル2,2−ジフルオロ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(220mg、0.76mmol)、ラセミ2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(184mg、1.52mmol)およびチタン(IV)エトキシド(0.640mL、3.0mmol)の溶液を、90℃で30分間撹拌した。0℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム(33mg、1.5mmol)を一度に添加した。30分間撹拌した後、反応混合物をMeOHの添加によりクエンチした。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をブラインで希釈し、EtOAc(4×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(10から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチル1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2,2−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを白色粉末(190mg、0.48mmol)として得た。MSm/z395.2(M+H)+。
tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート
DMF(328mL)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(35.0g、164mmol)、リチウムtert−ブトキシド(15.77g、197mmol)およびアリルブロミド(11.54mL、189mmol)の混合物を、0℃で1時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液/H2O(1/1、500mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEt2O(5×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル4−アリル−4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(24g、95mmol)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.52 (s, 1 H), 5.53-5.76 (m, 1 H), 4.96-5.19 (m, 2 H), 3.80 (br. s, 2 H), 2.97 (t, J=11.49 Hz, 2 H), 2.26 (d, J=7.33 Hz, 2 H), 1.95 (dt, J=13.71, 3.13 Hz, 2 H), 1.38-1.58 (m, 11 H).
N2雰囲気下、THF(300mL)中のtert−ブチル4−アリル−4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(24g、95mmol)の溶液に、臭化ビニルマグネシウム(THF中1M、118mL、118mmol)を−78℃で添加した。得られた混合物を1時間以内で室温まで加温した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液(250mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(4×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル4−アリル−4−(1−ヒドロキシアリル)ピペリジン−1−カルボキシレート(26.7g、95mmol)を無色油状物として得、これをさらに精製することなく次の反応において使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 9.52 (s, 1 H), 5.56-5.75 (m, 1 H), 5.05-5.18 (m, 2 H), 3.80 (br. s., 2 H), 2.97 (t, J=11.49 Hz, 2 H), 2.26 (d, J=7.33 Hz, 2 H), 1.96 (dt, J=13.83, 3.06 Hz, 2 H), 1.49-1.60 (m, 2 H), 1.41-1.49 (m, 9 H).
DCM(380mL)中のtert−ブチル4−アリル−4−(1−ヒドロキシアリル)ピペリジン−1−カルボキシレート(26.7g、95mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(44.3g、105mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。混合物を、NaHCO3/Na2SO3飽和水溶液(1/1、300mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(4×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、白色固体を得た。この固体をヘプタン(250mL)中に懸濁させ、5分間超音波処理した。白色懸濁液をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル4−アクリロイル−4−アリルピペリジン−1−カルボキシレート(26.5g、95mmol)を黄色油状物として得、これをさらに精製することなく次の反応において使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 6.81 (dd, J=16.93, 10.36 Hz, 1 H), 6.40 (dd, J=16.80, 1.89 Hz, 1 H), 5.71 (dd, J=10.36, 2.02 Hz, 1 H), 5.46-5.66 (m, 1 H), 4.91-5.14 (m, 2 H), 3.78 (br. s., 2 H), 2.96 (br. s, 2 H), 2.25-2.39 (m, 2 H), 1.97-2.15 (m, 2 H), 1.37-1.57 (m, 11 H).
トルエン(脱気、850mL)中のtert−ブチル4−アクリロイル−4−アリルピペリジン−1−カルボキシレート(26.5g、95mmol)の溶液に、トルエン(脱気、100mL)中のGrubbs II触媒(2.02g、2.38mmol)を添加した。得られた混合物を85℃で45分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(20.76g、83mmol)を茶色固体として得た。トルエン(540mL)中のこの化合物およびDDQ(565mg、2.49mmol)の溶液を、室温で15分間撹拌した。得られた明赤色溶液をセライトのパッドに通して濾過した。木炭(200g)を濾液に添加し、得られた懸濁液を室温で2時間撹拌した。混合物をセライトのパッドに通して濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(15.6g、62.3mmol)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.63-7.74 (m, 1 H), 6.20 (dt, J=5.81, 2.15 Hz, 1 H), 3.99-4.25 (m, 2 H), 2.92 (t, J=11.62 Hz, 2 H), 2.63 (s, 2 H), 1.72-1.86 (m, 2 H), 1.49 (s, 9 H), 1.29 (d, J=12.88 Hz, 2 H).
(1R,3R)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
N2雰囲気下、Et2O(100mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(4.2g、16.71mmol)およびCuI(6.37g、33.4mmol)の懸濁液に、MeLi(THF中1.6M、31.3mL、50.1mmol)を0℃で添加した。0℃で90分間撹拌した後、混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(4.23g、15.82mmol)を無色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.89-4.00 (m, 1 H), 3.83 (d, J=13.39 Hz, 1 H), 3.11 (ddd, J=13.64, 10.36, 3.28 Hz, 1 H), 2.99 (ddd, J=13.58, 10.42, 3.54 Hz, 1 H), 2.47-2.59 (m, 1 H), 2.19-2.36 (m, 2 H), 1.74-1.97 (m, 2 H), 1.50-1.65 (m, 2 H), 1.48 (s, 9 H), 1.33-1.44 (m, 2 H), 1.17 (d, J=6.32 Hz, 3 H).
DCM(80mL)中のtert−ブチル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(4.23g、15.82mmol)およびTFA(17mL)の混合物を、室温で30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物、DIPEA(13.82mL、79mmol)およびクロロギ酸ベンジル(3.39mL、23.73mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(4.58g、15.20mmol)を薄黄色油状物として得た。MSm/z302.2(M+H)+。
ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(4.58g、15.20mmol)を、キラルSFCにより、以下の通り、すなわち:カラム:IA 21×250mm、流速:70g/分、移動相:CO2中45%(9/1 EtOH/MeCN)、検出:220nm UVでさらに精製して、(R)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.02g、6.70mmol)、TR:2.0分;および(S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.11g、7.0mmol)、TR:3.6分を得た。
THF(67mL)中の(R)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.02g、6.70mmol)、チタン(IV)エトキシド(5.62mL、26.8mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.625g、13.4mmol)の溶液を、65℃で16時間撹拌した。混合物を−78℃に冷却し、MeOH(12mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(0.438g、20.11mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で16時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(5から90%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,3R)−ベンジル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.94g、4.77mmol)を白色固体として得た。MSm/z407.3(M+H)+。
(1R,3R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート)
THF(60mL)中のCuCl(142mg、1.432mmol)、(S)−TolBINAP(972mg、1.432mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(138mg、1.432mmol)の混合物を、室温で30分間撹拌した。THF(20mL)中のビス(ピナコラト)ジボラン(13.34g、52.5mmol)を添加し、得られた混合物を室温で10分間撹拌した。THF(50mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(12.0g、47.7mmol)を、続いてMeOH(3.9mL、95mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。H2O(150mL)、続いて過ホウ酸ナトリウム(36.7g、239mmol)を添加し、得られた混合物を室温で1時間激しく撹拌した。得られた緑色懸濁液をセライトのパッドに通して濾過し、飽和NaHCO3水溶液/飽和Na2SO3水溶液(1/1、300mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(4×40mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製の(R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを得た。この混合物のエナンチオマーの定量は、90%eeを示す(Rt(S):1.59分、Rt(R):1.80分;キラルSFC;カラム:IA 4.6×100mm、流速:70g/分、移動相:CO2中5〜55%MeOH、検出:220nm UV)。DMF(120mL)中の粗製の(R)−tert−ブチル3−ヒドロキシ−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(47.7mmol)、イミダゾール(4.87g、71.6mmol)およびTBSCl(8.99g、59.6mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl水溶液/H2O(1/1、250mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEt2O(5×50mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(13.115g、34.2mmol)を無色油状物として得、これは静置すると固化した。
THF(100mL)中の(R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(8.0g、20.86mmol)、チタン(IV)エトキシド(17.49mL、83.0mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(5.06g、41.7mmol)の溶液を、65℃で16時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(15mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(1.363g、62.6mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃で16時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,3R)−tert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(5.3g、10.84mmol)を白色固体として得た。MSm/z489.3(M+H)+および389.3(M+H−Boc)+。
(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
THF(80mL)中の(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(3.0g、8.01mmol)、トリフェニルホスフィン(4.2g、16.02mmol)およびイソキノリン−1−カルボン酸(4.16g、24.03mmol)の溶液に、DIAD(3.1mL、16.02mmol)を添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌した。反応物をEtOAc(50mL)で希釈し、セライトのパッドに通して濾過し、飽和NaHCO3水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から4%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、(2S,4R)−8−(tert−ブトキシカルボニル)−4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−イルイソキノリン−1−カルボキシレート(3.65g、6.89mmol)を橙色固体として得た。MSm/z530.3(M+H)+。
THF/H2O(1/1、70mL)中の(2S,4R)−8−(tert−ブトキシカルボニル)−4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−イルイソキノリン−1−カルボキシレート(3.65g、6.89mmol)および水酸化リチウム(2.95g、68.9mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.35g、6.27mmol)を白色固体として得た。MSm/z275.2(M+H−Boc)+。
(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メトキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
ラセミtert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3,3−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
MeOH(4mL)中のtert−ブチル3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−(1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(365mg、0.746mmol)およびHCl(ジオキサン中4M、1.86mL、7.46mmol)の混合物を、40℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去して、粗製の4−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オールを白色固体として得た。MSm/z171.1(M+H)+。
THF(15mL)中の粗製の4−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オール、DIPEA(2.6mL、14.92mmol)およびBoc2O(407mg、1.865mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEt2O(5×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(10から80%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(275mg、0.742mmol)を得た。MSm/z271.3(M+H−Boc)+。
DCM(7.5mL)中のtert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(275mg、0.742mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(472mg、1.113mmol)の混合物を、0℃で2時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO3水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(5から75%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(135mg、0.366mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.57 (d, J=9.09 Hz, 1 H), 4.16 (d, J=8.08 Hz, 1 H), 3.89-4.08 (m, 2 H), 2.77-2.93 (m, 2 H), 2.71 (dd, J=18.95, 8.08 Hz, 1 H), 2.50 (d, J=18.19 Hz, 1 H), 2.07-2.24 (m, 2 H), 1.76 (td, J=12.82, 4.67 Hz, 1 H), 1.58-1.70 (m, 1 H), 1.42-1.53 (m, 18 H), 1.25-1.38 (m, 1 H).
DCM(1mL)中のtert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(95mg、0.258mmol)およびDeoxoFluor(190μL、1.031mmol)の混合物を、50℃で48時間撹拌した。混合物を、飽和NaHCO3水溶液/氷を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3,3−ジフルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(52mg、0.133mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.55 (d, J=9.35 Hz, 1 H), 3.78-4.02 (m, 3 H), 2.64-2.86 (m, 2 H), 2.38-2.59 (m, 1 H), 2.10-2.32 (m, 1 H), 1.79-2.10 (m, 2 H), 1.58 (qd, J=12.72, 3.79 Hz, 1 H), 1.27-1.52 (m, 21 H).
(1R,3S)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
(1R,3R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−フルオロ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
tert−ブチル4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
(S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよび(3R,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
THF(24mL)中のtert−ブチル4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−(2.47g、9.67mmol)の溶液に、LHMDS(THF中1M、9.67mL、9.67mmol)を−78℃で添加した。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、THF(10mL)中のヨードメタン(0.605mL、9.67mmol)を添加した。得られた混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。反応混合物をEtOAcおよび飽和NaHCO3水溶液で希釈した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた茶色油状物をシリカクロマトグラフィー(0から20%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(318mg、1.18mmol)を得た。MSm/z270.2(M+H)+。
THF(4mL)中のtert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(318mg、1.18mmol)、チタン(IV)エトキシド(990μL、4.72mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(286mg、2.361mmol)の溶液を、90℃で90分間撹拌した。0℃に冷却した後、水素化ホウ素リチウム(65.3mg、3.00mmol)を一度に添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(25mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。有機相を飽和NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(88mg、0.235mmol)を得た。MSm/z375.2(M+H)+。
ジアステレオマーを、キラルSFC.カラム:LUXC4 30×250mm、流速:80g/分、移動相:CO2中20%MeOH、検出:210nmにより分離して、(3R,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート、Rt=4.0分;および(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート、TR=4.55分を得た。
THF(220mL)中のジイソプロピルアミン(23.4mL、166mmol)の−10℃溶液に、n−BuLi(ヘキサン中2.5M、64.1mL、160mmol)を滴下添加した。この温度で30分間撹拌した後、THF(50mL)中の1−tert−ブチル4−エチルピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(27.5g、107mmol)を滴下添加し、得られた混合物を0℃で30分間撹拌した。(S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパナール(20.47mL、102mmol)を添加し、混合物を0℃で1時間および室温で1時間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3水溶液/H2O(1:4、125mL)で希釈し、EtOAc(50mL)を添加し、相を分離した。水相をEtOAc(3×100mL)でさらに抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下で除去した。得られた残留物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z346.4(M+H−Boc)+。
THF(600mL)中の粗製の1−tert−ブチル4−エチル4−((2S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドロキシプロピル)ピペリジン−1,4−ジカルボキシレート(95g、214mmol)の溶液に、水素化ホウ素リチウム(7.0g、321mmol)を少量ずつ添加し、得られた混合物を室温で16時間撹拌した。0℃に冷却した後、飽和NaHCO3水溶液/H2O(1/2、150mL)を添加し、得られた混合物を、ガス発生が観察されなくなるまで激しく撹拌した。EtOAc(100mL)を添加し、混合物を濾過し、相を分離し、水相をEtOAc(3×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル4−((2S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(64.8g、161mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
THF(500mL)中のtert−ブチル4−((2S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−ヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(64.8g、161mmol)およびTBAF(THF中1M、242mL、242mmol)の溶液を、室温で2時間撹拌した。飽和NaHCO3水溶液/H2O(1:2、150mL)を添加し、相を分離し、水相をEtOAc(3×100mL)でさらに抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(20から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル4−((2S)−1,2−ジヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(39.25g、136mmol)を半固体の無色油状物として得た。
THF(600mL)中のNaH(10.60g、424mmol)の0℃懸濁液に、THF(200mL)中のtert−ブチル4−((2S)−1,2−ジヒドロキシプロピル)−4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(35.06g、121mmol)および4−トルエンスルホニルクロリド(23.1g、121mmol)の溶液を滴下添加した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液(約5mL)を−20℃でゆっくりと添加し、反応物を、ガス発生が観察されなくなるまで激しく撹拌した。この時点で、飽和NH4Cl水溶液(100mL)、続いてブライン(100mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、溶媒を減圧下で除去して、(3S)−tert−ブチル4−ヒドロキシ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(32.19g、119mmol)を得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z171.1(M−Boc)−。
DCM(300mL)中の(3S)−tert−ブチル4−ヒドロキシ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(32.19g、119mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(67.4g、154mmol)の溶液を、0℃で2時間撹拌した。混合物を室温まで加温し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(3S)−tert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(27.68g、92mmol)を淡黄色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.09 (d, J=9.60 Hz, 1 H), 3.66-3.86 (m, 4 H), 3.03 (ddd, J=13.77, 9.73, 3.79 Hz, 1 H), 2.90 (ddd, J=13.64, 10.23, 3.41 Hz, 1 H), 1.68 (ddd, J=13.83, 9.92, 4.29 Hz, 1 H), 1.41-1.59 (m, 2 H), 1.30-1.40 (m, 10 H), 1.20-1.25 (m, 3 H).
THF(300mL)中の(3S)−tert−ブチル3−メチル−4−オキソ−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(22.52g mg、84mmol)、チタン(IV)エトキシド(70.1mL、334mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(21g、173mmol)の溶液を、90℃で21時間撹拌した。−4℃に冷却した後、MeOH(30mL)を添加し、続いて水素化ホウ素リチウム(1.82g、84mmol)を滴下添加(反応温度を2℃未満に維持しながら)し、得られた混合物を−4℃で1時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物(半固体)をクエンチし、続いてEtOAc(500mL)を添加した。得られた混合物を室温で15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過し、続いてEtOAc(500mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを95:5のジアステレオマー混合物(副ジアステレオマーは(3R,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート)として得た。
ジアステレオマーを、キラルSFC.カラム:LC−4 30×250mm、流速:100g/分、移動相:CO2中30%MeOH、検出:225nm、TR:0.95分(副ジアステレオマーTR:0.55分)により分離して、(3S,4S)−tert−ブチル4−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(19g、50.68mmol)を得た。MSm/z375.2。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.24-4.16 (m, 1 H), 4.03-3.94 (m, 1 H), 3.91-3.85 (m, 1 H), 3.84-3.78 (m, 1 H), 3.64 (d, J=9.1 Hz, 1 H), 3.50-3.42 (m, 1 H), 3.32 (d, J=10.1 Hz, 1 H), 2.99-2.85 (m, 2 H), 1.82 (td, J=18.1, 15.1, 7.7 Hz, 2 H), 1.62-1.53 (m, 1 H), 1.53-1.47 (m, 1 H), 1.46 (s, 9 H), 1.22 (d, J=6.4 Hz, 3 H).
(1R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
THF(24mL)中のtert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.2g、8.68mmol)の溶液に、LHMDS(THF中1M、8.68mL、8.68mmol)を0〜5℃で添加した。混合物をこの温度で30分間撹拌した後、ヨードメタン(0.543mL、8.68mmol)を添加した。得られた混合物を室温に加温し、さらに2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcと飽和NaHCO3水溶液で希釈した。有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた茶色油状物をシリカクロマトグラフィー(0から25%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ラセミtert−ブチル2−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.3g、4.86mmol)を得た。MSm/z268.1。(M+H)+。
THF(10mL)中のラセミtert−ブチル2−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(267mg、0.999mmol)、チタン(IV)エトキシド(837μL、3.99mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(242mg、1.997mmol)の溶液を、85℃で24時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(12mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(65.3mg、3.00mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で16時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を15分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から60%の勾配のEtOAc/ヘプタン(0.25%のEt3Nを含有))により精製して、(1R)−tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミノ)−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(92mg、0.247mmol)を得た。MSm/z373.1(M+H)+。
ラセミ(1S,2S,3S)−tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(2g、7.96mmol)および塩化セリウム(III)七水和物(3.26g、8.75mmol)の混合物に、MeOH(60mL)およびTHF(20mL)をN2雰囲気下で添加した。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、0℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(0.60g、15.9mmol)を添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで1N NaOH(75mL)に注ぎ入れた。混合物をEt2O(3×50mL)で抽出し、合わせた抽出物をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(10から60%の勾配のEtOAc/ヘプタン、0.25%のNEt3を含有)により精製して、ラセミtert−ブチル1−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(2.01g、7.93mmol)を橙色油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.99-5.94 (m, 1 H), 5.89-5.83 (m, 1 H), 4.32 (s, 1 H), 3.79-3.65 (m, 2 H), 3.29-3.12 (m, 2 H), 2.36-2.27 (m, 1 H), 2.26-2.15 (m, 1 H), 1.81-1.71 (m, 1 H), 1.55-1.50 (m, 2 H), 1.49 (s, 9 H), 1.43-1.36 (m, 1 H).MSm/z276.2(M+Na)+。
DCM(64mL)中のラセミtert−ブチル1−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(1.63g、6.43mmol)の溶液に、tert−ブチルヒドロペルオキシド(デカン中5.5M溶液、1.4mL、7.72mmol)およびバナジルアセチルアセトネート(156mg、0.643mmol)をN2雰囲気下0℃で順次添加した。反応混合物を0℃で20分間および室温で15時間撹拌した。反応混合物を飽和Na2SO3水溶液(50mL)に注ぎ入れ、DCM(3×25mL)で抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(10から60%の勾配のEtOAc/ヘプタン、0.25%のNEt3を含有)により精製して、ラセミ(1R,2R,5S)−tert−ブチル2−ヒドロキシ−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(805mg、単一ジアステレオマー)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.92-3.78 (m, 3 H), 3.65 (t, J=2.27 Hz, 1 H), 3.56 (t, J=2.27 Hz, 1 H), 2.99-2.82 (m, 2 H), 2.22 (d, J=14.65 Hz, 1 H), 1.78 (br. s., 1 H), 1.70-1.58 (m, 3 H), 1.47-1.40 (m, 10 H).MSm/z170.1(M+H−Boc)+。
窒素雰囲気下、THF(15mL)中のラセミ(1R,2R,5S)−tert−ブチル2−ヒドロキシ−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(805mg、2.99mmol)、トリフェニルホスフィン(1.57g、5.98mmol)およびイミノジカルボン酸ジ−tert−ブチル(1.30g、5.98mmol)の溶液に、DIAD(1.16mL、5.98mmol)を0℃でゆっくりと添加した。得られた混合物を0℃で5分間撹拌し、室温で10分間撹拌し、次いで40℃に15時間加熱した。反応混合物をEtOAc(25mL)で希釈し、飽和NH4Cl水溶液に注ぎ入れ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配の、0.25%のNEt3を含有するEtOAc/0.25%のNEt3を含有するヘプタン)により精製して、ラセミ(1R,2S,5S)−tert−ブチル2−((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(480mg;単一ジアステレオマー)を得た。MSm/z491.3(M+Na)+。
CHCl3(4mL)中のラセミ(1R,2S,5S)−tert−ブチル2−((ジ−tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−6−オキサスピロ[ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(346mg)の溶液に、HOAc(0.2mL)を添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌し、減圧下で濃縮して、粗製のラセミ(3aS,6S,6aS)−N,N’−ビス−(tert−ブチルカルボニル)−6−ヒドロキシテトラヒドロスピロ[シクロペンタ[d]オキサゾール−4,4’−ピペリジン]−2(5H)−オン(295mg;単一ジアステレオマー)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.74 (dd, J=7.45, 1.39 Hz, 1 H), 4.48 (br. s, 1 H), 4.42 (d, J=7.33 Hz, 1 H), 4.04 (br. s., 2 H), 2.78 (br. s., 2 H), 2.03-1.99 (m, 2 H), 1.93-1.79 (m, 3 H), 1.66-1.58 (m, 1 H), 1.56 (s, 9 H), 1.46 (s, 9 H).MSm/z435.2(M+Na)+。
MeOH(1.5mL)中の粗製のラセミ(3aS,6S,6aS)−N,N’−ビス−(tert−ブチルカルボニル)−6−ヒドロキシテトラヒドロスピロ[シクロペンタ[d]オキサゾール−4,4’−ピペリジン]−2(5H)−オン(125mg)の溶液に、Cs2CO3(20mg、0.06mmol)を添加し、反応混合物を室温で5時間撹拌した。混合物をEtOAc(10mL)および飽和NH4Cl水溶液/水(1:1、10mL)で希釈した。分離した水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。合わせた抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をSFC(Princetone 2−EP 20×150mm 5μm、CO2/MeOH 80g/分 120bar)により精製して、ラセミ(1S,2S,3S)−tert−ブチル1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,3−ジヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(44mg、単一ジアステレオマー)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 5.02 (d, J=9.35 Hz, 1 H), 4.17-4.10 (m, 1 H), 4.04 (br. s, 1 H), 3.96 (br. s, 3 H), 2.83 (d, J=12.13 Hz, 2 H), 2.22-2.10 (m, 1 H), 1.98 (br. s, 2 H), 1.76 (td, J=12.88, 4.55 Hz, 1 H), 1.64-1.52 (m, 1 H), 1.46 (s, 9 H), 1.45 (s, 9 H).MSm/z409.3(M+Na)+。
tert−ブチル((1R,3R)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート
THF(40mL)中のベンジル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカ−2−エン−8−カルボキシレート(3.05g、10.7mmol)の溶液に、トリメチル(トリフルオロメチル)シラン(THF中2M、6.41mL)およびTBAF(THF中1M、0.214mL)を0℃で添加し、得られた混合物を0℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を2M HCl水溶液(10mL)で慎重に希釈し、0℃で1時間撹拌した。溶液を飽和NH4Cl水溶液(50mL)でさらに希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル1−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを無色油状物(2.22g、6.25mmol)として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.45-7.31 (m, 5 H), 5.16 (s, 2 H), 3.84 (dd, J=8.9, 5.1 Hz, 1 H), 3.30 (ddd, J=13.5, 9.5, 3.4 Hz, 1 H), 3.21 (ddd, J=13.5, 9.8, 3.6 Hz, 1 H), 3.03-2.87 (m, 1 H), 2.66 (ddd, J=18.8, 8.4, 1.5 Hz, 1 H), 2.46 (dd, J=18.9, 10.7 Hz, 1 H), 2.38-2.25 (m, 1 H), 1.97-1.79 (m, 2 H), 1.70-1.58 (m, 1 H), 1.54 (m, 3 H). 19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -72.08 (d, J=8.0 Hz). 13C NMR (101 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 215.93, 155.18, 136.67, 128.53, 128.07, 127.93, 125.74 (q, J=263 Hz), 67.24, 47.96, 40.35, 39.86, 37.30, 32.77 (q, J=29 Hz), 33.77 (q, J=3 Hz), 31.89, 31.10.
THF(50mL)中のベンジル1−オキソ−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.22g、6.25mmol)、(R)−tert−ブタンスルフィンアミド(1.514g、12.50mmol)およびテトラエトキシチタン(5.70g、5.24mL、25mmol)の混合物を、80℃に16時間加熱した。反応混合物を−78℃に冷却し、次いでMeOH(10mL)および水素化ホウ素リチウム(0.408g、18.74mmol)を添加した。反応混合物を3時間かけて室温に加温した。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(50mL)で慎重に希釈した。得られた不均一混合物をセライトに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液の層を分離し、水層をEtOAc(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製のベンジル(1R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MS:m/z461.3(M+H)+。
MeOH(25mL)中の粗製のベンジル(1R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.88g、6.25mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、3.13mL)を添加した。得られた溶液を周囲温度で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、得られた残留物を減圧下で2時間乾燥させた。残留物をCH2Cl2に溶解し、DIPEA(5.57mL、31.3mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(2.05g、9.4mmol)を添加した。得られた混合物を周囲温度で72時間撹拌した。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(50mL)で希釈し、CH2Cl2(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.90g、1.97mmol)を白色固体として、ベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1R,3S)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの1.47gの混合物と共に得た。混合物を分取SFC(カラム:IB 21×250mm、10%IPA共溶媒)によりさらに精製して、ベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.60g、1.32mmol)[1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.34-7.20 (m, 5 H), 5.06 (s, 2 H), 4.39 (d, J=9.6 Hz, 1 H), 3.96-3.75 (m, 3 H), 2.99 (t, J=11.0 Hz, 2 H), 2.65 (dq, J=18.3, 9.1 Hz, 1 H), 2.24 (dt, J=15.3, 8.3 Hz, 1 H), 1.77 (dd, J=13.9, 9.7 Hz, 1 H), 1.66 (dd, J=13.9, 8.4 Hz, 1 H), 1.60-1.41 (m, 3 H), 1.39 (s, 9 H), 1.31-1.16 (m, 2 H)]およびベンジル(1R,3S)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.50g、1.09mmol)[1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.44-7.30 (m, 5 H), 5.15 (s, 2 H), 4.36 (d, J=9.1 Hz, 1 H), 4.24-4.01 (m, 2 H), 3.88 (q, J=8.7 Hz, 1 H), 2.91 (dd, J=29.7, 16.1 Hz, 2 H), 2.72 (ddt, J=14.6, 9.7, 5.0 Hz, 1 H), 2.30-2.11 (m, 2 H), 1.77-1.60 (m, 2 H), 1.46 (m, 12 H), 1.27-1.15 (m, 1 H)]を得た。
EtOH(40mL)中のベンジル(1R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.90g、1.97mmol)およびPd/C(10重量%、200mg)の混合物を、H2雰囲気(バルーン)下で2時間水素化した。混合物を窒素で5分間スパージし、次いでセライトに通して濾過し、EtOHですすいだ。濾液を減圧下で濃縮し、減圧下で乾燥させて、粗製のtert−ブチル((1R,3R)−3−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(625mg、1.94mmol)を白色泡状物として得、これを精製することなく直接使用した。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.54 (d, J=9.7 Hz, 1 H), 3.84 (q, J=8.8 Hz, 1 H), 3.00 (tt, J=12.1, 4.0 Hz, 2 H), 2.79-2.63 (m, 3 H), 2.28 (ddd, J=13.5, 8.8, 6.8 Hz, 1 H), 2.19 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 1.80 (qd, J=14.0, 9.1 Hz, 2 H), 1.63 (qd, J=9.0, 3.4 Hz, 2 H), 1.47 (m, 12 H). 19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -71.42 (d, J=9.6 Hz).
tert−ブチル((1S,3R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート
THF(15mL)中のLiHMDS(THF中1M、3.7mL、3.7mmol)の−78℃溶液に、THF(5mL)中のベンジル(R)−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.0g、3.32mmol)を滴下添加した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(5mL)中のN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1.15g、3.65mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。室温に加温した後、反応混合物を、飽和NaHCO3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.05g、3.32mmol)を得た。MSm/z320.2(M+H)+。
THF(15mL)中のLiHMDS(THF中1M、3.45mL、3.45mmol)の−78℃溶液に、THF(5mL)中のベンジル(3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.0g、3.13mmol)を添加した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(5mL)中のN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(1.086g、3.44mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で1時間撹拌した。室温に加温した後、反応混合物を、飽和NaHCO3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.17g、3.32mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.30-7.48 (m, 5 H), 5.16 (s, 2 H), 3.75-3.99 (m, 2 H), 3.32-3.44 (m, 1 H), 3.28 (ddd, J=13.52, 9.47, 3.54 Hz, 1 H), 2.25-2.47 (m, 1 H), 2.17 (ddd, J=13.20, 7.52, 2.78 Hz, 1 H), 1.72-1.92 (m, 2 H), 1.42-1.62 (m, 2 H), 1.24 (dd, J=7.33, 0.76 Hz, 3 H). 19F NMR (376 MHz, クロロホルム-d) δ ppm -119.79 (br. d, J=277.64 Hz, 1 F), -123.89 (d, J=271.90 Hz, 1 F).
THF(35mL)中のベンジル(R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.17g、3.32mmol)、チタン(IV)エトキシド(2.91mL、13.87mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(841mg、6.94mmol)の溶液を、60℃で4時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(3.5mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(0.227g、10.40mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で2時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加し、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を5分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(700mg、1.582mmol)を単一ジアステレオマーとして得た。MSm/z443.3(M+H)+。
MeOH(10mL)中のベンジル(1S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(700mg、1.582mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、3.95mL、15.82mmol)を添加した。得られた混合物を45℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去した。THF(20mL)中のこの残留物、Boc2O(432mg、1.977mmol)およびDIPEA(2.76mL、15.82mmol)の溶液を、室温で16時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(645mg、1.471mmol)を得た。MSm/z383.3(M+H−tBu)+。
MeOH(10mL)中のPd/C(10重量%、78mg)の懸濁液を、H2雰囲気(バルーン)下で5分間激しく撹拌した。MeOH(10mL)中のベンジル(1S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(645mg、1.471mmol)を添加し、得られた懸濁液をH2雰囲気下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをDCMで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((1S,3R)−2,2−ジフルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(448mg、1.471mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z305.3(M+H)+。
tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(A)およびtert−ブチル((1S,2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメート(B);
(A:B=4:1の混合物)
THF(30mL)中のLiHMDS(THF中1M、7.31mL、7.31mmol)の−78℃溶液に、THF(10mL)中のベンジル(R)−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.0g、6.64mmol)を滴下添加した。−78℃で30分間撹拌した後、THF(10mL)中のN−フルオロ−N−(フェニルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド(2.3g、7.30mmol)を添加し、得られた混合物をこの温度で30分間撹拌した。室温に加温した後、反応混合物を、飽和NaHCO3水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から40%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ジアステレオマーであるベンジル(2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(主)およびベンジル(2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(副)の4:1混合物(1.81g、5.67mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z320.2(M+H)+。
THF(35mL)中の、ジアステレオマーであるベンジル(2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(主)およびベンジル(2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(副)の4:1混合物(1.95g、6.11mmol)、チタン(IV)エトキシド(5.12mL、24.42mmol)および(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.48g、12.21mmol)の混合物を、60℃で4時間撹拌した。−78℃に冷却した後、MeOH(3.5mL)、続いて水素化ホウ素リチウム(0.399g、18.32mmol)を添加した。得られた混合物を−78℃から室温で2時間撹拌した。飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加して過剰のホウ水素化物をクエンチし、続いてEtOAc(100mL)を添加した。得られた混合物を5分間激しく撹拌し、次いでセライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1R,2S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(2.05g、4.83mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z443.3(M+H)+。
MeOH(20mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(2.05mg、4.83mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M、12mL、48.0mmol)を添加した。得られた混合物を45℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去した。THF(40mL)中のこの残留物、Boc2O(1.32g、6.04mmol)およびDIPEA(8.43mL、48.3mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1R,2S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(1.51g、3.59mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z383.3(M+H−tBu)+。
MeOH(10mL)中のPd/C(10重量%、78mg)の懸濁液を、H2雰囲気(バルーン)下で5分間激しく撹拌した。MeOH(10mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートおよびベンジル(1S,2R,3R)−1−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの4:1混合物(1.50g、3.57mmol)を添加し、得られた懸濁液をH2雰囲気下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをDCMで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((1R,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメートおよびtert−ブチル((1S,2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)カルバメートの4:1混合物(1.07g、3.74mmol)を得た。このジアステレオマー混合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z305.3(M+H)+。
2−((1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
THF/MeOH(9:1 20mL)中の(2S,3R)−ベンジル2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.89g、5.92mmol;40%の(2R,3R)−2−フルオロ−3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートを含有)の溶液に、LiBH4(THF中2M、11.84mL、23.67mmol)を−78℃で添加した。得られた混合物を−78℃で30分間撹拌した。溶液に、飽和NH4Cl水溶液をゆっくりと添加し、混合物を室温まで加温した。混合物をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,2S,3R)−ベンジル2−フルオロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(970mg、3.02mmol)を得た。MSm/z322.2(M+H)+。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ 7.37-7.28 (m, 5 H), 5.10 (s, 2 H), 4.47 (dt, J=54.4, 4.7 Hz, 1 H), 3.86 (d, J=12.9 Hz, 2 H), 3.65 (dd, J=18.0, 4.7 Hz, 1 H), 3.20-3.03 (m, 2 H), 2.39-2.21 (m, 1 H), 2.20-2.10 (m, 1 H), 1.75-1.60 (m, 2 H), 1.45 (d, J=13.4 Hz, 1 H), 1.29 (d, J=13.1 Hz,1 H), 1.08 (d, J=7.1 Hz, 3 H), 0.96 (dd, J=13.3, 8.5 Hz, 1 H).
THF(20mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.03g、3.20mmol)、トリフェニルホスフィン(1.68g、6.41mmol)およびフタルイミド(0.943g、6.41mmol)の溶液に、DIAD(1.25mL、6.41mmol)を滴下添加した。得られた混合物を55℃で16時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、飽和NH4Cl水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(5×10mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,2S,3R)−1−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.3g、UV吸収に基づく純度約50%)を得た。この物質をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MSm/z451.2(M+H)+。
MeOH(15mL)中のPd/C(10重量%、170mg)の懸濁液を、H2雰囲気(バルーン)下で5分間激しく撹拌した。次いで、MeOH(15mL)中のベンジル(1S,2S,3R)−1−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(UV吸収に基づく純度50%、3.20mmol)を添加し、得られた懸濁液をH2雰囲気下で2.5時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、パッドをDCMで洗浄し、揮発物を減圧下で除去して、2−((1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオン(294mg、0.929mmol)を得た。MSm/z317.2(M+H)+。
tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート
“Suna, E. et al., (J. Org. Chem. 2014, 79, 3715-3724)における手順に従って、THF(8mL)、MeOH(0.811mL、20mmol)およびパラホルムアルデヒド(660mg、22mmol)を厚肉圧力容器に添加し、反応混合物を100℃で70分間加熱した。反応混合物を室温に冷却した。室温に冷却すると、容器の底に沈殿物が形成された。追加のTHF(1.2mL)を添加して、メトキシメタノールの濃度をTHF中2M溶液に調整した。MeOHが限定試薬であることに基づいて、定量的収率と推定された。
tert−ブチル1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(238g、939mmol)を含有するフラスコに、(R)−(+)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(171g、1409mmol)をN2雰囲気下で入れた。チタン(IV)エトキシド(985mL、4.70mol)を添加し、次いで混合物を105℃に4時間加熱した。加熱マントルを取り外し、混合物を、機械式オーバーヘッド撹拌機とN2導入口アダプターを有する250mLの添加漏斗とを備え、冷水浴中で冷却された10Lの4口フラスコに、N2流下でFEPチューブカニューレを介してEtOAc(6L)により真空移送した。水(288mL)を、添加漏斗を介して30〜45分間かけて滴下添加した結果、大量の薄黄色塩が沈殿した。懸濁液を、浴を取り外した状態で15分間エージングした後、混合物全体をセライトに通して濾過し、EtOAc(2×1L)で洗浄した。次いで、濾液を水(3×1L)で洗浄し、減圧下で濃縮した。濃縮およびヘプタン(2L)の逆添加時に、水を共沸除去し、それによりフラスコの内壁に塩の濁った白色膜が析出した。薄茶色混合物を中間焼結ガラス漏斗に通して濾過した(EtOAcおよびヘプタンですすいだ)。濾液を、EtOAcの大部分が除去されるまでさらに濃縮し、追加のヘプタンを添加した(1L)。混合物を減圧下でさらに濃縮して沈殿物を生成し、追加のヘプタン(500mL)を添加して混合物の流動性を保った。混合物を室温で撹拌し、次いで氷浴で冷却した後、固体を真空濾過により単離した。固体を氷冷ヘプタンで3回洗浄した。固体を減圧下で乾燥させて、(R,E)−tert−ブチル1−((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートをクリーム色固体(408.9g、収率66.7%)として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 3.93 (m, 2 H), 3.05 (m, 3 H), 2.71 (dt, J=19.6, 7.2 Hz, 1 H), 1.96-1.71 (m, 6 H), 1.49 (s, 9 H), 1.42 (m, 2 H), 1.27 (s, 9 H).
THF(27.3mL)中の(R,E)−tert−ブチル1−((tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.95g、5.47mmol)の溶液に、LiHMDS(THF中1M、6.02mL)をN2雰囲気下−78℃でゆっくりと添加し、反応混合物を−78℃で10分間撹拌した。メトキシメタノール(THF中2M、9.57mL)を約10分間かけて滴下添加し、反応混合物を0℃まで加温し、撹拌をこの温度で1時間続けた。反応混合物を飽和NH4Cl水溶液(20mL)で慎重に希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から100%のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(E)−tert−ブチル1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.14g)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.90 (t, J=5.1 Hz, 1 H), 3.83 (dd, J=14.1, 8.5 Hz, 2 H), 3.67 (dt, J=9.5, 4.5 Hz, 1 H), 3.39 (td, J=9.7, 4.7 Hz, 1 H), 3.16 (dt, J=9.0, 5.8 Hz, 1 H), 2.84 (d, J=60.4 Hz, 2 H), 2.08-1.85 (m, 2 H), 1.84-1.62 (m, 2 H), 1.62-1.49 (m, 1 H), 1.39 (s, 12 H), 1.13 (s, 9 H).
THF(12mL)およびMeOH(1.2mL)中の(E)−tert−ブチル1−(((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.025g、2.65mmol)の溶液に、LiBH4(87mg、3.98mmol)をN2雰囲気下でおよび−78℃で添加した。反応混合物を−78℃で5分間撹拌し、次いで室温まで加温した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(5mL)で慎重に希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から20%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル1−((R)−1,1−ジメチルエチルスルフィンアミド)−2−(ヒドロキシメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(778mg)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6)は、4.98ppmでアミンの診断NHシグナルの存在を示した(d、J=10.4Hz、1H)。
(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン
THF(30mL)中の(S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(2.1g、6.97mmol)の−78℃溶液に、LiHMDS(THF中1M、8.36mL、8.36mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で30分間撹拌した。クロロトリエチルシラン(1.23mL、7.32mmol)を添加し、反応混合物を室温に加温し、この温度で18時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH4Cl水溶液(125mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、ヘプタン(3×125mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(S)−ベンジル3−メチル−1−((トリエチルシリル)オキシ)−8−アザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(2.78g、6.69mmol)を透明油状物として得た。MSm/z416.3(M+H)+。
DMF(43mL)中の(S)−ベンジル3−メチル−1−((トリエチルシリル)オキシ)−8−アザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(2.14g、5.15mmol)、1−トリフルオロメチル−1,2−ベンゾヨードキソール−3−(1H)−オン 60重量%、添加剤として40重量%のCelatom(登録商標)FW−80含有(Togni’s II、4.07g、7.72mmol)およびCu(I)SCN(63mg、0.515mmol)の混合物を、50℃で3日間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEt2Oで希釈し、濾過し、フィルターパッドをEt2O(150mL)で洗浄した。有機層を飽和NaHCO3水溶液(2×150mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(2R,3S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(1.52g、4.12mmol)を透明油状物として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.30-7.45 (m, 5 H), 5.15 (s, 2 H),4.00 (dt, J=13.36, 4.99 Hz, 1 H), 3.79 (dt, J=13.49, 4.93 Hz, 1 H), 3.26-3.39 (m, 1 H), 3.20 (ddd, J=13.49, 9.72, 3.64 Hz, 1 H), 2.55-2.70 (m, 1 H), 2.42-2.55 (m, 1 H), 2.29 (dd, J=13.30, 6.53 Hz, 1 H), 1.81-1.92 (m, 1 H), 1.65 (ddd, J=13.49, 9.47, 3.89 Hz, 1 H), 1.45-1.58 (m, 1 H), 1.38 (br. d, J=12.30 Hz, 2 H), 1.32 (d, J=6.27 Hz, 3 H). 19F NMR (376 MHz) δ ppm -66.32 (br. d, J=7.76 Hz).MSm/z370.2(M+H)+。
EtOH(7.5mL)中のO−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(2.896g、34.7mmol)、(2R,3S)−ベンジル3−メチル−1−オキソ−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(854mg、2.312mmol)およびピリジン(3.74mL、46.2mmol)の混合物を、90℃で18時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を、H2O(60mL)および飽和CuSO4水溶液(60mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEt2O(3×120mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(2R,3S)−ベンジル1−(メトキシイミノ)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートの2つのE/Z立体異性体の混合物(750mg、1.882mmol)を透明油状物として得た。MSm/z399.1(M+H)+。
MeOH(2mL)中のPd/C(10重量%、68.8mg)の懸濁液を、H2雰囲気(バルーン)下室温で5分間激しく撹拌した。この懸濁液に、MeOH(4mL)中の(2R,3S)−ベンジル1−(メトキシイミノ)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレートのE/Z異性体(515mg、1.293mmol)の溶液を添加し、得られた混合物をH2雰囲気下で30分間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、DCM(70mL)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体の混合物(351mg、1.275mmol)を透明油状物として得た。MSm/z265.1(M+H)+。
MeCN(1.5mL)中の(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体の混合物(210mg、0.795mmol)、Et3N(0.886mL、6.36mmol)およびBnBr(0.378mL、3.18mmol)の溶液を、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を、H2O(25mL)および飽和NH4Cl水溶液(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体の混合物(219mg、0.618mmol)を透明油状物として得た。MSm/z355.2(M+H)+。
THF(1mL)中の(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−オンO−メチルオキシムのE/Z異性体(150mg、0.423mmol)の0℃溶液に、BH3−THF錯体(THF中1M、6.35mL、6.35mmol)を滴下添加し、反応混合物を10分間かけて室温に加温し、80℃に加熱し、この温度で24時間撹拌した。0℃に冷却した後、反応混合物をH2O(5mL)で慎重に希釈した。ガスの発生が停止した後(5分)、反応混合物を室温に加温し、NaOH水溶液(2M、3mL、6mmol)を添加し、反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を、NaOH水溶液(1M、20mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をHPLC(勾配溶出、水中45〜70%アセトニトリル、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミンのエピマーの混合物(81mg、0.248mmol)を橙色油状物として得た。MSm/z327.1(M+H)+。
窒素雰囲気下、MeOH(2mL)中の(2R,3S)−8−ベンジル−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミンのエピマー(90.6mg、0.278mmol)の溶液に、Pd/C(10重量%、59.1mg、0.056mmol)を添加した。反応混合物をH2雰囲気(バルーン)下で26時間激しく撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、セライトで濾過し、パッドをDCM(100mL)で洗浄した。揮発物を減圧下で除去して、(2R,3S)−3−メチル−2−(トリフルオロメチル)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミンのエピマーの混合物(68mg、0.276mmol)を茶色油状物として得た。MSm/z237.2(M+H)+。
2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−1−アミン塩酸塩
室温のDCM(3mL)中のtert−ブチル2−オキソ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(300mg、1.180mmol)の溶液に、五硫化リン(110mg、0.495mmol)、続いてヘキサメチルジシロキサン(2.26mL、10.6mmol)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し、セライトに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカクロマトグラフィー(0から80%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル1−チオキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(0.290g、1.07mmol)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.39 (s, 1 H), 3.66 (dt, J=13.6, 4.9 Hz, 2 H), 3.09 (s, 2 H), 2.78 (t, J=7.8 Hz, 2 H), 1.95 (t, J=7.8 Hz, 2 H), 1.57 (dd, J=6.6, 4.8 Hz, 4 H), 1.39 (s, 9 H).MSm/z271(M+H)+。
THF(3mL)中の1−チオキソ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(100mg、0.370mmol)の溶液に、ヨードメタン(0.231mL、3.70mmol)を滴下添加した。得られた溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物の色はゆっくりと黄色が強くなり、割り当てられた反応時間撹拌した後、結果として薄黄色沈殿物を得た。反応混合物を濃縮し、真空下で乾燥させて、黄色固体を得た。黄色固体をMeOH(2mL)に溶かし、アンモニア(MeOH中7M溶液、3mL)で処理し、密封管内で100℃に8時間加熱した。反応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、固体を得、これをMeCNと共に超音波処理し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から30%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル1−アミノ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(87mg、0.343mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.38 (s, 1 H), 8.81 (d, J=25.2 Hz, 2 H), 3.98 (s, 2 H), 3.55 (t, J=7.0 Hz, 2 H), 2.82 (s, 2 H), 2.12 (t, J=7.1 Hz, 2 H), 1.74 (td, J=12.9, 4.7 Hz, 2 H), 1.57 (d, J=12.7 Hz, 2H), 1.41 (s, 9 H).MSm/z254(M+H)+。
DCM(3mL)中のtert−ブチル1−アミノ−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−8−カルボキシレート(86mg、0.339mmol)の溶液に、HCl(ジオキサン中4M溶液、0.5mL、2.0mmol)を室温で添加し、反応物を16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をMeCNで摩砕し、濾過して、2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1−エン−1−アミン(57.7mg、0.254mmol)を黄褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 9.64 (s, 1 H), 9.39-9.23 (m, 1 H), 9.15 (s, 1 H), 9.07 (s, 1 H), 8.70 (d, J=12.5 Hz, 1 H), 3.54 (t, J=6.9 Hz, 2 H), 3.32 (d, J=13.3 Hz, 2 H), 3.05-2.88 (m, 2 H), 2.18 (t, J=6.9 Hz, 2 H), 2.01 (td, J=13.7, 4.3 Hz, 2 H), 1.80 (d, J=13.8 Hz, 2 H).MSm/z154(M+H)+。
(4R)−4−アミノ−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オール
H2O(5mL)中の(2R,4R)−4−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オール二塩酸塩(623mg、2.56mmol)、Na2CO3(1.36g、12.80mmol)およびクロロギ酸ベンジル(1.05g、6.14mmol)の混合物を、室温で30分間激しく撹拌した。THF(0.5mL)を添加し、得られた混合物を室温で18時間撹拌した。混合物を水およびDCMで希釈した。分離した水層をDCM(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(1R,3R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(940mg、2.14mmol)を白色泡状物として得た。MSm/z439.3(M+H)+。
DCM(6mL)中の(1R,3R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−ヒドロキシ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(440mg、1.003mmol)およびデス−マーチンペルヨージナン(638mg、1.505mmol)の混合物を、0℃で1時間および室温で18時間撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液/飽和Na2S2O3水溶液(1:1、25mL)で希釈した。分離した水相をDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、(R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(415mg、0.951mmol)を白色泡状物として得た。MSm/z437.2(M+H)+。
THF(15mL)中のMeLi(THF中1.2M、2.61mL、3.13mmol)の溶液に、THF(5mL)中の(R)−ベンジル1−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−3−オキソ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(415mg、0.951mmol)を−30から−40℃で滴下添加した。得られた混合物を−30から−40℃で20分間撹拌した。混合物をNaHSO4(H2O中10%溶液)およびEtOAcで希釈し、激しく撹拌しながら室温まで加温した。混合物を、飽和NaHCO3水溶液を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、相を分離した。水相をEtOAc(15mL)でさらに抽出し、合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。水(10mL)およびTHF(1mL)中の得られた残留物(313mg)、Na2CO3(498mg、4.70mmol)およびクロロギ酸ベンジル(295mg、1.729mmol)の溶液を、室温で3日間激しく撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、分離した水相をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相を減圧下で濃縮した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2つのジアステレオマー:ジアステレオマーA(112mg、0.25mmol)を無色半固体、MSm/z453.3(M+H)+として、ジアステレオマーB(45mg、0.010mmol)を白色泡状物、MSm/z453.3(M+H)+として得た。
MeOH(8mL)中のジアステレオマーA(50mg、0.11mmol)およびPd/C(10重量%;12mg、0.011mmol)の混合物を、水素雰囲気下で2時間激しく撹拌した。セライトを添加し、混合物をセライトのパッドに通して濾過し、続いてDCMで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、(4R)−4−アミノ−2−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−2−オールを無色固体として得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z185.2(M+H)+。
2−((1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)イソインドリン−1,3−ジオン
THF(16.5mL)中のベンジル(1R,2S,3R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(760mg、2.365mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(744mg、2.85mmol)およびDIAD(0.557mL、2.84mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で20分間撹拌し、ジフェニルホスホルアジデート(0.787mL、3.55mmol)を添加した。反応混合物を室温まで加温し、この温度で18時間撹拌した。反応混合物を、EtOAc(30mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、有機相を飽和NH4Cl水溶液およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。得られた残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、ベンジル(1S,2S,3R)−1−アジド−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(432mg、1.247mmol)を得た。MSm/z347.2(M+H)+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.43-7.31 (m, 5 H), 5.15 (s, 2 H), 4.48 (dt, J=54.4, 7.5 Hz, 1 H), 3.93 (s, 2 H), 3.61 (dd, J=16.1, 6.9 Hz, 1 H), 3.13-2.95 (m, 2 H), 2.31-2.13 (m, 1 H), 1.96 (dd, J=13.1, 9.3 Hz, 1 H), 1.81-1.64 (m, 2 H), 1.47 (s, 1 H), 1.32-1.19 (m, 2 H), 1.16 (d, J=6.7 Hz, 3 H).
EtOH(12.2mL)中のPd/C(10重量%、65mg)およびベンジル(1S,2S,3R)−1−アジド−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−カルボキシレート(423mg、1.221mmol)の懸濁液を、H2雰囲気(バルーン)下で16時間激しく撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、揮発物を減圧下で除去して、粗製の(1S,2S,3R)−2−フルオロ−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン(235mg、0.966mmol)を得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z317.2(M+H)+。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 4.15 (dt, J=55.5, 8.1 Hz, 1 H), 2.95 (dt, J=12.5, 3.7 Hz, 2 H), 2.87 (dd, J=16.6, 8.0 Hz, 1 H), 2.74 (tdd, J=12.4, 7.3, 2.8 Hz, 2 H), 2.19-2.02 (m, 1 H), 1.95 (dd, J=13.4, 8.4 Hz, 1 H), 1.71-1.48 (m, 4 H), 1.34-1.23 (m, 3 H), 1.18-1.09 (m, 4 H).
ラセミ(1S,2S,3S)−1−アミノ−8−アザスピロ[4.5]デカン−2,3−ジオールトリフルオロ酢酸塩
(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン
(R)−2−メチル−N−((R)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−イル)プロパン−2−スルフィンアミド
(1R,3R)−3−メチル−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン
(R)−8−アザスピロ[4.5]デカン−1−アミン
tert−ブチル((1−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
DMF(15mL)中の6−アミノ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.0g、7.09mmol)、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(1.78g、7.79mmol)、BOP(6.27g、14.17mmol)およびDBU(5.34mL、35.4mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。得られた混合物を、飽和NH4Cl水溶液(25mL)、水(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、Et2O(3×15mL)およびDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル((1−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(3.6g;不純)を薄黄色固体として得た。MSm/z351.9(M+H)+。この化合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
DMF(14mL)中の粗製のtert−ブチル((1−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(理論上7.09mmol)およびNIS(1.76g、7.80mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和Na2S2O3水溶液(25mL)、飽和NH4Cl水溶液(25mL)および水(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、不純なtert−ブチル((1−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(2.54g)を得た。MSm/z478.2(M+H)+。この化合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
tert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート
DMF(15mL)中の6−アミノ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1g、7.09mmol)、(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(1.81g、7.44mmol)、BOP(6.27g、14.17mmol)およびDBU(7.48mL、49.6mmol)の混合物を、室温で60時間撹拌した。得られた混合物をHPLC(勾配溶出、水中2〜12%MeCN、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(2.08g、7.09mmol)を得た。MSm/z294.3(M+H)+。
DMF(14mL)中の6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(2.08g、7.09mmol)、Boc2O(1.55g、7.09mmol)およびDIPEA(2.5mL、14.18mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和NH4Cl水溶液(75mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをDCM(3×15mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(2.79g、7.09mmol)を得た。MSm/z394.4(M+H)+。この化合物をさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
DMF(14mL)中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(2.79g、7.09mmol)およびNIS(1.76g、7.80mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を、飽和Na2S2O3水溶液(25mL)、飽和NH4Cl水溶液(25mL)および水(25mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、DCM(3×20mL)で抽出した。合わせた有機相をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(1.51g、2.91mmol)を得た。MSm/z521.0(M+H)+。
tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
THF(4mL)中の2,4−ジクロロ−5−ヨードピリミジン(1g、3.64mmol)およびNaOH水溶液(2M、2.73mL、5.46mmol)の混合物を、室温で90時間撹拌した。混合物を、HCl水溶液(1M)を用いてpH1に酸性化した。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で処理し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0%から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、2−クロロ−5−ヨードピリミジン−4(3H)−オン(195mg、0.760mmol)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 8.46 (s, 1 H).MSm/z256.7(M+H)+。
DMF(39mL)中の2−クロロ−5−ヨードピリミジン−4(3H)−オン(1g、3.90mmol)の溶液に、LDA(THF/ヘプタン/エチルベンゼン中2.5M、2.92mL、5.85mmol)を0℃で滴下添加した。混合物を0℃で5分間撹拌した。ヨウ化メチル(364μL、5.85mmol)を添加し、混合物を室温まで加温し、この温度で18時間撹拌した。混合物を水(20mL)で慎重に希釈した。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層を飽和NH4Cl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で処理し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物質をシリカクロマトグラフィー(20から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−クロロ−5−ヨード−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(663mg)を薄茶色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.33 (s, 1 H), 3.58 (s, 3 H).MSm/z270.8(M+H)+。
DMF(1mL)中の2−クロロ−5−ヨード−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(77.1mg、0.285mmol)、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(78mg、0.342mmol)およびDIPEA(0.149mL、0.855mmol)の混合物に、マイクロ波反応器内120℃で2時間照射を行った。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、これを飽和NH4Cl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(76.9mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 8.17 (s, 1 H), 4.68 (s, 1 H), 3.54 (s, 3 H), 3.48-3.39 (m, 2 H), 3.35-3.22 (m, 2 H), 1.71-1.57 (m, 2 H), 1.57-1.39 (m, 11 H), 1.34-1.21 (m, 2 H), 1.03 (s, 3 H).MSm/z463.0(M+H)+。
tert−ブチル((1−(5−ブロモ−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
EtOH(11.6mL)中の6−クロロピリジン−2(1H)−オン(500mg、3.86mmol)、K2CO3(800mg、5.79mmol)およびヨウ化メチル(0.360mL、5.79mmol)の混合物を、70℃で18時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、揮発物を減圧下で除去し、残留物を水中に懸濁させた。水層をEtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、6−クロロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(472mg、3.29mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.39 (dd, J=9.2, 7.3 Hz, 1 H), 6.49 (dd, J=7.3, 1.2 Hz, 1 H), 6.41 (dd, J=9.2, 1.1 Hz, 1 H), 3.55 (s, 3 H).MSm/z144.0(M+H)+。
DMF(1mL)中の6−クロロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(55mg、0.383mmol)、DIPEA(200μL、1.15mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(96mg、0.421mmol)の溶液に、マイクロ波反応器内140℃で2時間照射を行った。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和NH4Cl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((4−メチル−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(53mg、0.158mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.33 (dd, J=8.9, 7.4 Hz, 1 H), 6.94 (t, J=6.3 Hz, 1 H), 6.10-6.04 (m, 1 H), 3.35 (s, 3 H), 2.95-2.85 (m, 4 H), 2.77 (s, 2 H), 1.56-1.47 (m, 2 H), 1.42-1.30 (m, 11 H), 0.89 (s, 3 H).MSm/z336.6(M+H)+
THF(2mL)中のtert−ブチル((4−メチル−1−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)ピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(53mg、0.158mmol)およびNIS(41.2mg、0.174mmol)の溶液を、室温で18時間撹拌した。混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和Na2S2O3水溶液:飽和NH4Cl水溶液(1:1)、続いてブラインで2回洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(34.4mg、0.075mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ ppm 7.79 (d, J=7.8 Hz, 1 H), 5.57 (d, J=7.9 Hz, 1 H), 4.64 (s, 1 H), 3.50 (s, 3 H), 3.42 (s, 1 H), 3.09-2.97 (m, 2 H), 2.96-2.85 (m, 2 H), 2.84-2.70 (m, 2 H), 1.62-1.50 (m, 2 H), 1.46-1.30 (m, 11 H), 0.92 (s, 3 H).MSm/z462.0(M+H)+。
tert−ブチル((1−(5−ヨード−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート
DMF(50mL)中の、国際公開第2011022440号パンフレットにおける方法に従って調製した2−クロロ−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン(118mg、0.519mmol)の溶液に、tert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(130mg、0.519mmol)を添加した。反応物を48時間撹拌し、EtOAc:水(1:1、100mL)中に希釈した。混合物をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のtert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートを黄色油状物(202mg)として得、これをさらに精製することなく使用した。MSm/z443(M+H)+。
MeCN(50mL)中の粗製のtert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(718mg)の溶液に、NIS(365mg、1.62mmol)を室温で一度に添加した。反応物は色が橙色であるように見え、飽和Na2S2O3水溶液(5mL)を添加し、反応物を濃縮して透明溶液を得た。混合物をDCM(100mL)および飽和Na2S2O3水溶液(100mL)で希釈した。分離した水層をDCM(3×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、tert−ブチル((1−(5−ヨード−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(800mg、1.41mmol)を白色泡状物として得た。MSm/z569(M+H)+。
tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−ブロモ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート
AcOH(15mL)中の3,6−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.5g、3.57mmol)の混合物に、臭素(0.230mL、4.46mmol)を滴下添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和NaS2O3水溶液(5mL)で希釈し、5分間激しく撹拌し、0.1M NaOH水溶液(10mL)でさらに希釈し、15分間撹拌した。混合物をDCM(4×)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾別し、減圧下で濃縮した。残留物をトルエン(3mL)中に懸濁させ、混合物を濃縮し、減圧下で乾燥させて、粗製の5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(720mg)を白色固体として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z221.0(M+H)+。
DMF(3mL)中の5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(0.3g、1.37mmol)、(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミンビス塩酸塩(0.350g、1.438mmol)およびBOP(1.212g、2.74mmol)の混合物を、N2雰囲気下で約10分間撹拌した。DBU(1.445mL、9.59mmol)を添加し、反応混合物を終夜撹拌した。反応混合物を水(3mL)で希釈し、揮発性成分の約3/4を減圧下で除去した。残留物をブラインおよびEtOAcで希釈し、分離した水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾別し、減圧下で濃縮して、粗製の2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(1.0g)を得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z373.2(M+H)+。
DMF(5mL)中の粗製の2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−ブロモ−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(509mg、1.37mmol)の溶液に、Boc2O(0.35mL、1.51mmol)およびDIPEA(0.526mL、3.01mmol)を添加した。混合物を室温でおよびN2雰囲気下で終夜撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO3水溶液およびEtOAcで希釈した。分離した水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−ブロモ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(200mg)を白色綿毛状固体として得た。MSm/z473.2(M+H)+。
6−アミノ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
DMF(5mL)中の6−アミノ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.0g、7.09mmol)およびNBS(1.58g、8.86mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。得られた混合物を水(20mL)で希釈し、形成された固体を濾過し、続いて水(2×5mL)で洗浄して、6−アミノ−5−ブロモ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(1.1g、5.0mmol)をオフホワイトの固体として得た。MSm/z222.1(M+H)+。
ジオキサン(2mL)中の6−アミノ−5−ブロモ−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(200mg、0.909mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(326mg、1.818mmol)、Cu(I)I(34.6mg、0.182mmol)、TMEDA(55μL、0.364mmol)およびK3PO4(579mg、2.73mmol)の混合物を、100℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をHPLC(勾配溶出、水中5〜20%MeCN、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、6−アミノ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(120.0mg、0.377mmol)を白色固体として得た。MSm/z318.2(M+H)+。
6−アミノ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン
ヘキサメチルジシラザン(5mL)中の6−アミノウラシル(1.0g、7.87mmol)および硫酸アンモニウム(52mg、0.393mmol)の混合物を、130℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、沈殿物を濾別し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をトルエン(10mL)に溶解し、SEMCl(2.1mL、11.80mmol)を添加した。得られた混合物を室温で90分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から15%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、6−アミノ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(720mg、2.80mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 10.44 (s, 1 H), 6.32 (br. s, 2 H), 5.10 (s, 2 H), 4.57 (d, J=2.02 Hz, 1 H), 3.42-3.60 (m, 2 H), 0.79-0.91 (m, 2 H), 0.00 (m, 9 H).
DMF(5mL)中の6−アミノ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(720mg、2.80mmol)およびNBS(747mg、4.20mmol)の混合物を、室温で16時間撹拌した。得られた混合物を水(20mL)で希釈し、形成された固体を濾別し、続いて水(2×10mL)で洗浄して、6−アミノ−5−ブロモ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(941mg、2.80mmol)を得た。MSm/z336.1(M+H)+。
ジオキサン(5mL)中の6−アミノ−5−ブロモ−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(941mg、2.80mmol)、Cu(I)I(57mg、0.297mmol)、TMEDA(90μL、0.595mmol)およびK3PO4(947mg、4.46mmol)の混合物を、100℃で14時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、6−アミノ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(400mg、0.921mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δppm 10.98 (s, 1 H), 8.47 (dd, J=4.29, 1.01 Hz, 1 H), 7.45-7.65 (m, 2 H), 6.91 (br. s, 2 H), 5.18 (s, 2 H), 3.42-3.71 (m, 2 H), 0.75-1.01 (m, 2 H), -0.02-0.02 (m, 9 H). 19F NMR (376 MHz, DMSO-d6) δppm -63.48.
2−クロロ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン
ジオキサン(3mL)中の6−クロロ−3−ヨード−2−メトキシピリジン(100mg、0.371mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(100mg、0.557mmol)、1,10−フェナントロリン(26.7mg、0.148mmol)、Cu(I)I(14.1mg、0.074mmol)およびCs2CO3(242mg、0.742mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。有機層を飽和NH4Cl水溶液で洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、2−クロロ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン(81.6mg、0.255mmol)を得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.75 (d, J=7.9 Hz, 1 H), 7.56 (dd, J=8.0, 1.4 Hz, 1 H), 7.30 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 7.22 (s, 1 H), 6.94 (dd, J=8.0, 1.2 Hz, 1 H), 3.89 (s, 3 H).MSm/z322.0(M+H)+。
4−アミノ−6−フルオロ−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
AcOH(19mL)中の4−アミノ−6−フルオロピリジン−2(1H)−オン(490mg、3.83mmol)の0℃溶液に、NIS(818mg、3.63mmol)を添加した。固化した反応混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去した。残留物を、飽和Na2S2O3水溶液(15mL)、飽和NH4Cl水溶液(15mL)および水(15mL)を含有する分液漏斗に移した。混合物をEt2O(4×50mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から5%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨードピリジン−2(1H)−オン(54mg、0.213mmol)を白色固体として得た。MSm/z255.0(M+H)+。
ジオキサン(0.5mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨードピリジン−2(1H)−オン(40mg、0.157mmol)、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(33.9mg、0.189mmol)、TMEDA(9.51μL、0.063mmol)、K3PO4(66.9mg、0.315mmol)およびCu(I)I(6.00mg、0.031mmol)の混合物を、100℃で90分間撹拌した。室温に冷却した後、混合物をEtOAc(2mL)で希釈し、5分間撹拌し、セライトのパッドに通して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン、続いて0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(22mg、0.072mmol)を黄色固体として得た。MSm/z306.0(M+H)+。
4−アミノ−6−フルオロ−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン
EtOH(15mL)中の4−アミノ−6−フルオロピリジン−2(1H)−オン(570mg、4.45mmol)、K2CO3(922mg、6.67mmol)およびMeI(278μL、4.45mmol)の懸濁液を、70℃で15時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を濾過し、EtOHですすいだ。濾液を水(40mL)中に懸濁させ、EtOAc(2×40mL)およびトリフルオロエタノール(DCM中10%、8×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から10%の勾配のMeOH/DCM)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(356mg、2.51mmol)を白色固体として得た。MSm/z142.8(M+H)+。
AcOH(8mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(356mg、2.505mmol)の溶液に、DMF(2mL)中のNIS(552mg、2.455)の溶液をシリンジポンプにより30分間かけて添加し、得られた混合物を室温でさらに20分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をEt2Oに溶解し、飽和Na2S2O3水溶液(15mL)、飽和NH4Cl水溶液(15mL)および水(15mL)を含有する分液漏斗に注ぎ入れ、これをEt2O(8×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(20から70%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨード−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(純度80%、345mg)を得た。MSm/z268.8(M+H)+。
ジオキサン(3.4mL)中の4−アミノ−6−フルオロ−3−ヨード−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(340mg、上記参照)、2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(227mg、1.269mmol)、TMEDA(0.061mL、0.406mmol)、K3PO4(431mg、2.03mmol)およびCu(I)I(38.7mg、0.203mmol)の混合物を、100℃で1.5時間撹拌した。追加のCu(I)I(38.7mg、0.203mmol)およびTMEDA(61μL、0.406mmol)を添加し、反応混合物を100℃で2.5時間撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物をEtOAc(10mL)で希釈し、5分間撹拌し、セライトのパッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から80%のEtOAc/ヘプタン)により精製して、4−アミノ−6−フルオロ−1−メチル−3−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリジン−2(1H)−オン(81mg、0.254mmol)を白色固体として得た。MSm/z320.1(M+H)+。
2−クロロ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン
[実施例89]
[実施例90]
MeCN(5mL)中の6−アミノ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−3−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(200mg、0.460mmol)、BOP−Cl(152mg、0.598mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(158mg、0.690mmol)の混合物に、DBU(210μL)を添加した。得られた混合物を100℃で2時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(4−アミノ−6−オキソ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(32mg)を得た。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δppm 8.39 (d, J=4.04 Hz, 1 H), 7.58 (d, J=8.08 Hz, 1 H), 7.29 (dd, J=8.08, 4.55 Hz, 1 H), 5.22 (s, 2 H), 4.67 (t, J=6.06 Hz, 1 H), 4.12 (q, J=7.16 Hz, 1 H), 3.87 (t, J=8.08 Hz, 2 H), 3.62-3.77 (m, 2 H), 3.37 (t, J=9.98 Hz, 2 H), 3.09 (d, J=6.57 Hz, 2 H), 2.05 (s, 2 H), 1.57 (ddd, J=13.33, 9.54, 3.41 Hz, 2 H), 1.37-1.51 (m, 12 H), 1.26 (t, J=7.07 Hz, 3 H), 1.00 (s, 3 H), 0.84-0.97 (m, 3 H), 0.02 (br. s, 9 H).
DCM(2mL)中のtert−ブチル((1−(4−アミノ−6−オキソ−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(32mg、0.050mmol)の溶液に、TFA(0.5mL)を添加し、得られた混合物を50℃で30分間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をMeOH(2mL)に溶解し、エチレンジアミン(50mg、0.75mmol)を添加した。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(4.1mg、9.69μmol)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δppm 8.33 (d, J=3.79 Hz, 1 H), 7.56 (d, J=8.08 Hz, 1 H), 7.43 (dd, J=8.08, 4.55 Hz, 1 H), 3.96 (dt, J=13.77, 4.74 Hz, 2 H), 3.39-3.52 (m, 2 H), 2.52-2.62 (m, 2 H), 1.54 (ddd, J=13.71, 9.92, 4.17 Hz, 2 H), 1.39-1.49 (m, 3 H), 1.04 - 1.13 (m, 2 H). 19F NMR (376 MHz, メタノール-d4) δppm -66.39.C17H22F3N6OS(M+H)+のHRMS計算値415.1519、実測値415.1528。IC50=0.066μM。
[実施例91]
DMF(2mL)中のtert−ブチル((1−(5−ヨード−4−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(198mg、0.348mmol)の溶液に、K2CO3(96mg、0.697mmol)、銅−1−チオフェン−2−カルボキシレート(27mg、0.139mmol)および2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−チオール(90mg、491mmol)を添加した。混合物にマイクロ波反応器内120℃で30分間照射を行った。反応物を水(100mL)に注ぎ入れ、混合物をDCM(4×)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から50%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(110mg)を透明油状物として得た。MSm/z620(M+H)+。
DCM(2mL)中のtert−ブチル((1−(4−((4−メトキシベンジル)オキシ)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(60mg、0.097mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物質をHPLC(勾配溶出、水中10〜30%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(50.0mg、0.125mmol)を得た。
ジオキサン(3mL)中のtert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(76.9mg、0.166mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(44.7mg、0.249mmol)、1,10−フェナントロリン(12.0mg、0.067mmol)、Cu(I)I(6.3mg、0.033mmol)およびCs2CO3(108mg、0.333mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。有機層を飽和NH4Cl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートを得た。MSm/z513.0(M+H)+
DCM(3mL)およびTFA(1mL)中のtert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートの混合物を、室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(TFA塩、36mg)を得た。
ジオキサン(3mL)中のtert−ブチル((1−(5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(34.4mg、0.075mmol)、2,3−ジクロロベンゼンチオール(20mg、0.112mmol)、1,10−フェナントロリン(5.4mg、0.030mmol)、Cu(I)I(2.8mg、0.015mmol)およびCs2CO3(48.6mg、0.149mmol)の混合物を、100℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、反応物をEtOAcで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。有機層を飽和NH4Cl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメートを得た。MSm/z512.0(M+H)+
DCM(3mL)およびTFA(1mL)中のtert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(上記参照)の混合物を、室温で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、6−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−3−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−1−メチルピリジン−2(1H)−オン(TFA塩、5mg)を得た。
DMF(1mL)中の2−クロロ−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン(81.6mg、0.255mmol)、DIPEA(89μL、0.509mmol)およびtert−ブチル((4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(69.7mg、0.305mmol)の混合物に、マイクロ波反応器内140℃で2時間照射を行った。室温に冷却した後、混合物をEtOAcで希釈した。有機層を飽和NH4Cl水溶液(2×)、続いてブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、揮発物を減圧下で除去した。残留物をシリカクロマトグラフィー(0から100%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−6−メトキシピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, メタノール-d4) δ ppm 7.53 (d, J=8.4 Hz, 1 H), 7.21 (dd, J=8.0, 1.4 Hz, 1 H), 7.04 (t, J=8.0 Hz, 1 H), 6.51 (dd, J=8.1, 1.3 Hz, 1 H), 6.38 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 3.96-3.87 (m, 2 H), 3.82 (s, 3 H), 3.49-3.39 (m, 4 H), 3.01 (d, J=5.3 Hz, 2 H), 1.59-1.47 (m, 3 H), 1.44 (s, 9 H), 1.42-1.33 (m, 2 H), 1.00 (s, 3 H).MSm/z512.1(M+H)+。
DCM(2mL)中のtert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−6−メトキシピリジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg、0.051mmol)およびBBr3(DCM中1M、0.153mL、0.153mmol)の溶液を、0℃で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去して、tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg、0.051mmol)を得た。MSm/z412.1(M+H)+。
tert−ブチル((1−(5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(26.1mg、0.051mmol)およびHCl(ジオキサン中4M、2mL、8mmol)の混合物を、90℃で20時間撹拌した。室温に冷却した後、揮発物を減圧下で除去し、残留物をHPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、0.1%TFA修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−((2,3−ジクロロフェニル)チオ)ピリミジン−4(3H)−オン(TFA塩、13.0mg)を得た。
N2雰囲気下、マイクロ波バイアル内のDMF中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(5−ブロモ−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(130mg、0.276mmol)、K3PO4(176mg、0.827mmol)、ナトリウム2−アミノ−3−クロロピリジン−4−チオレート(76mg、0.414mmol)およびCu(I)I(10.50mg、0.055mmol)の混合物に、TMEDA(0.017mL、0.110mmol)を添加した。反応混合物にマイクロ波中150℃で1時間照射を行った。反応混合物を水/EtOAcで希釈し、EtOAc(2×)およびDCM(2×)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾別し、減圧下で濃縮した。残留物を分取TLC(シリカゲル、1mm、DCM/MeOH=95/5)により精製して、tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメートを得た。MSm/z551.3(M+H)+。
tert−ブチル((3S,4S)−8−(5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−1,4−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメートをDCM(3mL)中に溶解し/懸濁させ、TFA(0.5mL)を添加した。混合物を約20分間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物に、MeCN(5%の水を含有)および固体NaHCO3を添加した。混合物を5分間激しく撹拌し、シリンジフィルター(2μm)に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、分取TLC(シリカゲル、1mm、DCM/MeOH=90:10)により精製した。シリカバンドをDCM/MeOHで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をMeCNに溶解し、シリンジフィルター(2μm)に通して濾過し、凍結乾燥して、5−((2−アミノ−3−クロロピリジン−4−イル)チオ)−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−3,6−ジメチルピリミジン−4(3H)−オン(3.6mg)を得た。
トルエン(1mL)中の(3−クロロ−4−メトキシフェニル)ボロン酸(41.0mg、0.241mmol)、Cs2CO3(182mg、0.558mmol)およびPd(PPh3)4(16.69mg、0.014mmol)の混合物に、N2雰囲気下で、EtOH(1mL)中のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−ヨード−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(50mg、0.096mmol)の溶液を添加した。混合物にマイクロ波反応器内100℃で30分間照射を行った。反応混合物を水およびEtOAcで希釈した。分離した水層をEtOAc(2×)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾別し、減圧下で濃縮して、粗製のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(83mg)を茶色固体として得、これをさらに精製することなく次の反応において直接使用した。MSm/z518.3(M+H)+。
N2雰囲気下、DCM(1mL)中の粗製のtert−ブチル((3S,4S)−8−(4−アミノ−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−イル)カルバメート(83mg)に、TFA(1mL)を添加した。混合物を1時間撹拌し、トルエン(1mL)で希釈し、減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、NH3(MeOH中7M)で塩基性化し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN/水(2/1)に溶解し、シリンジフィルター(0.2μm)に通して濾過し、HPLC(勾配溶出、水中25〜50%MeCN、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、6−アミノ−2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−3−メチルピリミジン−4(3H)−オン(19mg)を白色固体として得た。
THF(1.88mL)および水(0.375mL)中のtert−ブチル((1−(5−ブロモ−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(105mg、0.225mmol)、(2,3−ジクロロフェニル)ボロン酸(42.9mg、0.225mmol)、PdCl2(dppf)CH2Cl2付加物(18.4mg、0.023mmol)およびK2CO3(124mg、0.900mmol)の懸濁液を、N2流で5分間脱気し、50℃に4時間加熱した。反応混合物をEtOAc(100mL)と水(50mL)との間で分配した。分離した有機層をブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0から30%の勾配のEtOAc/ヘプタン)により精製して、tert−ブチル((1−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(17mg)を無色固体として得た。MSm/z481.3(M+H)。
tert−ブチル((1−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−4−メチルピペリジン−4−イル)メチル)カルバメート(17mg、0.028mmol)をHBr(AcOH中33%、0.4mL)に溶解し、混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、NH3(MeOH中7M)で塩基性化し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN/水(2:1)に溶解し、シリンジフィルター(0.2μm)に通して濾過し、HPLC(勾配溶出、水中15〜40%MeCN、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、2−(4−(アミノメチル)−4−メチルピペリジン−1−イル)−5−(2,3−ジクロロフェニル)ピリミジン−4(3H)−オン(6mg)を白色固体として得た。
[実施例199]
N2雰囲気下、DMSO(1.18mL)およびDIPEA(0.59mL)中の2−クロロ−5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン(55mg、0.177mmol)および(3S,4S)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミンビス塩酸塩(47.3mg、0.194mmol)の混合物を、120℃に2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(50mL)で希釈し、ブライン(25mL)で洗浄した。分離した水層をEtOAc(25mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製の(3S,4S)−8−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(67mg)を茶橙色固体として得、これをさらに精製することなく直接使用した。MSm/z423.2(M+H)+。
(3S,4S)−8−(5−(2,3−ジクロロフェニル)−4−メトキシピリミジン−2−イル)−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−4−アミン(67mg、0.158mmol)をHBr(AcOH中33%、1mL)に溶解し、混合物を90℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、NH3(MeOH中7M)で塩基性化し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物をMeCN/水(2:1)に溶解し、シリンジフィルター(0.2μm)に通して濾過し、HPLC(勾配溶出、水中10〜30%MeCN、5mM NH4OH修飾剤)により精製して、2−((3S,4S)−4−アミノ−3−メチル−2−オキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン−8−イル)−5−(2,3−ジクロロフェニル)ピリミジン−4(3H)−オン(20mg)を白色固体として得た。
本発明の化合物を、SHP2活性を選択的に阻害するそれらの能力について評価した。本明細書に記載の本発明の化合物の阻害特性は、以下のアッセイのいずれか1つを試験することによって明らかになり得る。
SHP2は、ビス−チロシル−リン酸化(phorphorylated)ペプチドとそのSrc相同性2(SH2)ドメインの結合を介して、アロステリックに活性化される。後の活性化ステップによって、SHP2の自己阻害性界面が放出され、それによってSHP2タンパク質チロシンホスファターゼ(PTP)は活性になり、基質認識および反応触媒作用に利用可能になる。SHP2の触媒活性は、迅速な蛍光アッセイ型式において代替基質DiFMUPを使用してモニターした。
AlphaScreen(登録商標)SureFire(商標)ホスホ−ERK1/2キット(PerkinElmer)を使用するp−ERK細胞アッセイ:KYSE−520細胞(30,000個の細胞/ウェル)を、96ウェルプレート培養物中で終夜成長させ、20、6.6、2.2、0.74、0.24、0.08、0.027μMの濃度のShp2阻害剤で、37℃において2時間処理した。インキュベーションを、SureFireホスホ−細胞外シグナル制御キナーゼ(pERK)アッセイキット(PerkinElmer)を用いて供給した溶解バッファー(PerkinElmer)30μLを添加することによって終了させた。試料を、製造者の指示に従って処理した。pERKからの蛍光シグナルを、2101マルチラベルリーダー(Perkin Elmer Envision)を使用して二重に測定した。阻害百分率を、全ERKシグナルによって正規化し、DMSOビヒクル対照と比較した。
KYSE−520細胞(1500個の細胞/ウェル)を、24ウェルプレートの培地300μL(10%FBSを含有するRPMI−1640、Lonza)に蒔いた。薬物処置では、様々な濃度(20、10、5、2.5、1.25μM)の本発明の化合物を、細胞を蒔いてから24時間後および5日後に添加した。11日目に、コロニーを、0.2%クリスタルバイオレット(MP Biomedicals)で染色し、その後、Spectramaxリーダー(Thermo Scientific)を使用して定量化するために、20%AcOHに溶解させた。細胞増殖アッセイにおいて、細胞(1500個の細胞/ウェル)を、96ウェルプレートの培地100μL(10%FBSを含有するRPMI−1640、Lonza)に蒔いた。6日目に、Celltiter−Glo試薬(Promega)50μLを添加し、発光シグナルを、供給者の指示(Promega)に従って決定した。
本発明は、以下の態様を含む。
[1]
式I
X 1 は、NおよびCHから選択され、
X 2 は、CR 3b であり、
X 3 は、Sおよび結合から選択され、
Y 1 は、NおよびCR 7 から選択され、R 7 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
Y 2 は、NおよびCR 8 から選択され、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
Y 3 は、NおよびCR 9 から選択され、R 9 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、−NH(C 3〜5 シクロアルキル)、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、ハロ置換C 1〜2 アルコキシ、C 1〜2 アルキル−ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR 1 およびR 8 は、R 1 およびR 8 が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、ジヒドロフラン、ジヒドロピランから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールまたはジヒドロピランは、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
R 2 は、水素およびハロから選択され、
R 3a は、水素、メチルおよびハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
R 3b は、水素、メチルおよびアミノから選択され、
R 4a およびR 4b は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R 4a およびR 4b は、両方共はOHではあり得ず、ただし、R 4a およびR 4b は、同時にOHおよびFではあり得ず、
R 5a は、アミノおよびアミノ−メチルから選択され、
R 5b は、OH、アミノ、フルオロ、C 1〜6 アルキル、メトキシ−カルボニル、C 3〜6 シクロアルキル−C 1〜3 アルキル、ヒドロキシ置換C 1〜3 アルキル、C 1〜2 アルコキシ置換C 1〜3 アルキル、ならびにO、SおよびNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環から選択され、R 5b の前記C 1〜6 アルキルまたはC 1〜2 アルコキシ置換C 1〜3 アルキルは、非置換であるか、または1〜3個のフッ素で置換されており、ただし、R 5a がアミノである場合、R 5b は、OH、アミノまたはフルオロではあり得ず、またはR 5a およびR 5b は、R 5a およびR 5b が付着している炭素原子と一緒になって、
から選択される基を形成し、
R 6a およびR 6b は、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R 6a およびR 6b は、両方共はOHではあり得ず、ただし、R 6a およびR 6b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、ただし、式Iの化合物が、
[2]
式Ia
X 3 は、Sから選択され、
Y 1 は、NおよびCR 7 から選択され、R 7 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
Y 2 は、NおよびCR 8 から選択され、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR 1 およびR 8 は、R 1 およびR 8 が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y 3 は、NおよびCR 9 から選択され、R 9 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
R 2 は、水素およびクロロから選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 10 は、アミノであり、
R 11c は、水素およびC 1〜3 アルキルから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[3]
Y 1 が、NおよびCR 7 から選択され、R 7 が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y 2 が、NおよびCR 8 から選択され、R 8 が、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、C 1〜2 アルコキシ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンチル−メトキシ、ハロ置換C 1〜2 アルコキシ、フェニル、メトキシ−エトキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリノ、フェノキシおよびベンゾキシから選択され、
Y 3 が、NおよびCR 9 から選択され、R 9 が、水素、アミノ、ハロ、C 1〜2 アルコキシ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル−スルファニル、イソプロピルおよびヒドロキシから選択され、
R 1 が、水素、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
R 2 が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
R 4a が、水素であり、
R 6b が、水素であり、
R 10 が、アミノであり、
R 11c が、水素、メチルおよびエチルから選択される、[2]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[4]
[5]
式Ia
X 3 は、結合から選択され、
Y 1 は、CR 7 であり、R 7 は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
Y 2 は、CR 8 であり、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6 アリールおよびC 6 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
Y 3 は、CR 9 から選択され、R 9 は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
R 1 は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
R 2 は、水素から選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 10 は、アミノであり、
R 11c は、水素、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[6]
[7]
式Ib
X 3 は、Sから選択され、
Y 1 は、NおよびCR 7 から選択され、R 7 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
Y 2 は、NおよびCR 8 から選択され、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR 1 およびR 8 は、R 1 およびR 8 が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y 3 は、NおよびCR 9 から選択され、R 9 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
R 2 は、水素およびハロから選択され、
R 3a は、水素およびメチルから選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 5b は、C 1〜6 アルキルから選択され、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[8]
Y 1 が、NおよびCR 7 から選択され、R 7 が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y 2 が、NおよびCR 8 から選択され、R 8 が、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、C 1〜2 アルコキシおよびハロ置換C 1〜2 アルコキシから選択され、
Y 3 が、NおよびCR 9 から選択され、R 9 が、水素、アミノ、ハロ、C 1〜2 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C 1〜2 アルキル、ニトロ、ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR 1 およびR 8 が、R 1 およびR 8 が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソランおよびピリジンから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソランまたはピリジンが、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
R 2 が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
R 3 が、水素およびメチルから選択され、
R 4a が、水素であり、
R 5b が、メチルであり、
R 6b が、水素である、[7]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[9]
[10]
式Ib
X 3 は、結合から選択され、
Y 1 は、CR 7 であり、R 7 は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
Y 2 は、CR 8 であり、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6 アリールおよびC 6 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
Y 3 は、CR 9 から選択され、R 9 は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
R 1 は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
R 2 は、水素から選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 5b は、C 1〜6 アルキルであり、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[11]
[12]
式Ic
X 1 は、NおよびCHから選択され、
X 3 は、Sから選択され、
Y 1 は、NおよびCR 7 から選択され、R 7 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
Y 2 は、NおよびCR 8 から選択され、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR 1 およびR 8 は、R 1 およびR 8 が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y 3 は、NおよびCR 9 から選択され、R 9 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルおよびハロ置換C 1〜2 アルコキシから選択され、
R 2 は、水素およびハロから選択され、
R 3a は、水素およびメチルから選択され、
R 3b は、水素およびメチルから選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 5b は、C 1〜6 アルキルから選択され、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物。
[13]
Y 1 が、NおよびCR 7 から選択され、R 7 が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y 2 が、NおよびCR 8 から選択され、R 8 が、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、C 1〜2 アルコキシおよびハロ置換C 1〜2 アルコキシから選択され、
Y 3 が、NおよびCR 9 から選択され、R 9 が、水素、アミノ、ハロ、C 1〜2 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
R 2 が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
R 3 が、水素およびメチルから選択され、
R 4a が、水素であり、
R 6b が、水素である、[12]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[14]
[15]
式Id
X 1 は、NおよびCHから選択され、
X 3 は、Sから選択され、
Y 1 は、NおよびCR 7 から選択され、R 7 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシから選択され、
Y 2 は、NおよびCR 8 から選択され、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6〜10 アリールおよびC 6〜10 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、またはR 1 およびR 8 は、R 1 およびR 8 が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y 3 は、NおよびCR 9 から選択され、R 9 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 は、水素、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
R 2 は、水素およびハロから選択され、
R 3a は、水素、メチルおよびハロ置換C 1〜2 アルキルから選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 10 は、アミノであり、
R 11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R 11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R 11a およびR 11b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R 12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、
R 13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R 14 は、水素およびフルオロから選択され、
R 15 は、水素およびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[16]
[17]
式Id
X 1 は、NおよびCHから選択され、
X 3 は、結合から選択され、
Y 1 は、CR 7 であり、R 7 は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
Y 2 は、CR 8 であり、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C 3〜6 シクロアルキル、C 1〜4 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル−スルファニル、C 1〜3 アルコキシ、ハロ置換C 1〜3 アルコキシ、C 1〜3 アルコキシ−C 1〜3 アルコキシ、C 6 アリールおよびC 6 アリール−C 0〜1 アルコキシから選択され、
Y 3 は、CR 9 から選択され、R 9 は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
R 1 は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
R 2 は、水素から選択され、
R 3a は、メチルから選択され、
R 3b は、アミノから選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 10 は、アミノであり、
R 11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R 11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R 11a およびR 11b は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R 12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、
R 13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R 14 は、水素およびフルオロから選択され、
R 15 は、水素およびフルオロから選択される]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[18]
[19]
式Ie
X 1 は、NおよびCHから選択され、
Y 1 は、NおよびCR 7 から選択され、R 7 は、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y 2 は、NおよびCR 8 から選択され、R 8 は、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C 1〜3 アルキル、C 1〜3 アルコキシおよびハロ置換C 1〜3 アルコキシから選択され、
Y 3 は、NおよびCR 9 から選択され、R 9 は、水素、アミノ、ハロ、C 1〜3 アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R 1 は、ハロ、ハロ置換C 1〜2 アルキル、ハロ置換C 1〜2 アルコキシ、C 1〜2 アルキルおよびシアノから選択され、
R 2 は、水素およびハロから選択され、
R 3a は、水素およびメチルから選択され、
R 3b は、水素およびメチルから選択され、
R 4a は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R 6b は、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R 10 は、アミノであり、
R 11a は、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R 11b は、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、
R 11c は、水素、C 1〜3 アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R 12 は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルキル、ハロ置換C 1〜3 アルコキシおよびC 1〜3 アルコキシから選択され、
R 13 は、水素、ハロおよびC 1〜3 アルキルから選択され、ただし、R 12 およびR 13 は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[20]
[21]
[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を、SHP2の活性によって媒介される疾患または障害を予防的または治療的に処置するのに有効な量で、このような処置を必要としているヒトに投与するステップを含む、処置の方法。
[22]
SHP2の活性によって媒介される前記疾患または障害が、ヌーナン症候群、レオパード症候群、若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、***がん、食道がん、肺がん、結腸がん、頭部がん、神経芽細胞腫、頭部および頸部の扁平上皮癌、胃癌、未分化大細胞リンパ腫、ならびに膠芽腫から選択される、[21]に記載の方法。
Claims (22)
- 式I
[式中、
X1は、NおよびCHから選択され、
X2は、CR3bであり、
X3は、Sおよび結合から選択され、
Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、
Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、−NH(C3〜5シクロアルキル)、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキル−ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR1およびR 9 は、R1およびR 9 が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、ジヒドロフラン、ジヒドロピランから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソール、フェニル、ピリジン、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールまたはジヒドロピランは、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
R2は、水素およびハロから選択され、
R3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
R3bは、水素、メチルおよびアミノから選択され、
R4aおよびR4bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R4aおよびR4bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R4aおよびR4bは、同時にOHおよびFではあり得ず、
R5aは、アミノおよびアミノ−メチルから選択され、
R5bは、OH、アミノ、フルオロ、C1〜6アルキル、メトキシ−カルボニル、C3〜6シクロアルキル−C1〜3アルキル、ヒドロキシ置換C1〜3アルキル、C1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキル、ならびにO、SおよびNから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環から選択され、R5bの前記C1〜6アルキルまたはC1〜2アルコキシ置換C1〜3アルキルは、非置換であるか、または1〜3個のフッ素で置換されており、ただし、R5aがアミノである場合、R5bは、OH、アミノまたはフルオロではあり得ず、またはR5aおよびR5bは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子と一緒になって、
[式中、*Cは、R5aおよびR5bが付着している炭素原子を表し、R10は、アミノであり、R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、R14は、水素およびフルオロから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、R15は、水素およびフルオロから選択される]
から選択される基を形成し、
R6aおよびR6bは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、ただし、R6aおよびR6bは、両方共はOHではあり得ず、ただし、R6aおよびR6bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、ただし、式Iの化合物が、
から選択される化合物を含まない、式Iの化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Ia
[式中、
X3は、Sから選択され、
Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
R2は、水素およびクロロから選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R10は、アミノであり、
R11cは、水素およびC1〜3アルキルから選択される]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - Y1が、NおよびCR7から選択され、R7が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y2が、NおよびCR8から選択され、R8が、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシ、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロペンチル−メトキシ、ハロ置換C1〜2アルコキシ、フェニル、メトキシ−エトキシ、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、モルホリノ、フェノキシおよびベンゾキシから選択され、
Y3が、NおよびCR9から選択され、R9が、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシ、シクロプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロメチル−スルファニル、イソプロピルおよびヒドロキシから選択され、
R1が、水素、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
R2が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
R4aが、水素であり、
R6bが、水素であり、
R10が、アミノであり、
R11cが、水素、メチルおよびエチルから選択される、請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Ia
[式中、
X3は、結合から選択され、
Y1は、CR7であり、R7は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
Y2は、CR8であり、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6アリールおよびC6アリール−C0〜1アルコキシから選択され、
Y3は、CR9から選択され、R9は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
R1は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
R2は、水素から選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R10は、アミノであり、
R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択される]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Ib
[式中、
X3は、Sから選択され、
Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
R2は、水素およびハロから選択され、
R3aは、水素およびメチルから選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R5bは、C1〜6アルキルから選択され、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - Y1が、NおよびCR7から選択され、R7が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y2が、NおよびCR8から選択され、R8が、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、
Y3が、NおよびCR9から選択され、R9が、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキル、ニトロ、ヒドロキシおよびシアノから選択され、またはR1およびR8が、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、1,3−ジオキソランおよびピリジンから選択される環を形成し、前記1,3−ジオキソランまたはピリジンが、非置換であってもよく、または1〜2個のハロ基で置換されていてもよく、
R2が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
R3が、水素およびメチルから選択され、
R4aが、水素であり、
R5bが、メチルであり、
R6bが、水素である、請求項7に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Ib
[式中、
X3は、結合から選択され、
Y1は、CR7であり、R7は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
Y2は、CR8であり、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6アリールおよびC6アリール−C0〜1アルコキシから選択され、
Y3は、CR9から選択され、R9は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
R1は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
R2は、水素から選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R5bは、C1〜6アルキルであり、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Ic
[式中、
X1は、NおよびCHから選択され、
X3は、Sから選択され、
Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、
R2は、水素およびハロから選択され、
R3aは、水素およびメチルから選択され、
R3bは、水素およびメチルから選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R5bは、C1〜6アルキルから選択され、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択される]
の請求項1に記載の化合物。 - Y1が、NおよびCR7から選択され、R7が、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y2が、NおよびCR8から選択され、R8が、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜2アルキル、C1〜2アルコキシおよびハロ置換C1〜2アルコキシから選択され、
Y3が、NおよびCR9から選択され、R9が、水素、アミノ、ハロ、C1〜2アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1が、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
R2が、水素、フルオロおよびクロロから選択され、
R3が、水素およびメチルから選択され、
R4aが、水素であり、
R6bが、水素である、請求項12に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Id
[式中、
X1は、NおよびCHから選択され、
X3は、Sから選択され、
Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシから選択され、
Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6〜10アリールおよびC6〜10アリール−C0〜1アルコキシから選択され、またはR1およびR8は、R1およびR8が付着している炭素原子と一緒になって、シクロペンテン、2,3−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロピロールから選択される環を形成し、
Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1は、水素、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
R2は、水素およびハロから選択され、
R3aは、水素、メチルおよびハロ置換C1〜2アルキルから選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R10は、アミノであり、
R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、
R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R14は、水素およびフルオロから選択され、
R15は、水素およびフルオロから選択される]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Id
[式中、
X1は、NおよびCHから選択され、
X3は、結合から選択され、
Y1は、CR7であり、R7は、水素、クロロおよびフルオロから選択され、
Y2は、CR8であり、R8は、水素、ハロ、アミノ、ジメチル−アミノ、シアノ、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル−スルファニル、C1〜3アルコキシ、ハロ置換C1〜3アルコキシ、C1〜3アルコキシ−C1〜3アルコキシ、C6アリールおよびC6アリール−C0〜1アルコキシから選択され、
Y3は、CR9から選択され、R9は、水素、クロロ、フルオロおよびメチルから選択され、
R1は、水素、クロロ、フルオロから選択され、
R2は、水素から選択され、
R3aは、メチルから選択され、
R3bは、アミノから選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R10は、アミノであり、
R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、ただし、R11aおよびR11bは、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、
R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ず、
R14は、水素およびフルオロから選択され、
R15は、水素およびフルオロから選択される]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 式Ie
[式中、
X1は、NおよびCHから選択され、
Y1は、NおよびCR7から選択され、R7は、水素、ハロおよびアミノから選択され、
Y2は、NおよびCR8から選択され、R8は、水素、ハロ、アミノ、シアノ、ハロ置換C1〜3アルキル、C1〜3アルコキシおよびハロ置換C1〜3アルコキシから選択され、
Y3は、NおよびCR9から選択され、R9は、水素、アミノ、ハロ、C1〜3アルコキシおよびヒドロキシから選択され、
R1は、ハロ、ハロ置換C1〜2アルキル、ハロ置換C1〜2アルコキシ、C1〜2アルキルおよびシアノから選択され、
R2は、水素およびハロから選択され、
R3aは、水素およびメチルから選択され、
R3bは、水素およびメチルから選択され、
R4aは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、R6bは、水素、ヒドロキシおよびフルオロから選択され、
R10は、アミノであり、
R11aは、水素、ヒドロキシ、フルオロ、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R11bは、フルオロ、メチルおよび水素から選択され、
R11cは、水素、C1〜3アルキルおよびヒドロキシ−メチルから選択され、
R12は、水素、ハロ、ヒドロキシ、C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルキル、ハロ置換C1〜3アルコキシおよびC1〜3アルコキシから選択され、
R13は、水素、ハロおよびC1〜3アルキルから選択され、ただし、R12およびR13は、両方が同時にOHおよびフルオロではあり得ない]
の請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。 - 請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物であって、SHP2の活性によって媒介される疾患または障害を予防的または治療的に処置するための医薬組成物。
- SHP2の活性によって媒介される前記疾患または障害が、ヌーナン症候群、レオパード症候群、若年性骨髄単球性白血病、神経芽細胞腫、黒色腫、急性骨髄性白血病、***がん、食道がん、肺がん、結腸がん、頭部がん、神経芽細胞腫、頭部および頸部の扁平上皮癌、胃癌、未分化大細胞リンパ腫、ならびに膠芽腫から選択される、請求項21に記載の医薬組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021076566A JP7146016B2 (ja) | 2015-06-19 | 2021-04-28 | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201562181871P | 2015-06-19 | 2015-06-19 | |
US62/181,871 | 2015-06-19 | ||
PCT/IB2016/053549 WO2016203405A1 (en) | 2015-06-19 | 2016-06-15 | Compounds and compositions for inhibiting the activity of shp2 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021076566A Division JP7146016B2 (ja) | 2015-06-19 | 2021-04-28 | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018517746A JP2018517746A (ja) | 2018-07-05 |
JP2018517746A5 JP2018517746A5 (ja) | 2019-07-11 |
JP6878316B2 true JP6878316B2 (ja) | 2021-05-26 |
Family
ID=56194529
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017565688A Active JP6878316B2 (ja) | 2015-06-19 | 2016-06-15 | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
JP2021076566A Active JP7146016B2 (ja) | 2015-06-19 | 2021-04-28 | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021076566A Active JP7146016B2 (ja) | 2015-06-19 | 2021-04-28 | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10308660B2 (ja) |
EP (1) | EP3310771B1 (ja) |
JP (2) | JP6878316B2 (ja) |
CN (1) | CN107787323B (ja) |
ES (1) | ES2824576T3 (ja) |
WO (1) | WO2016203405A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021130662A (ja) * | 2015-06-19 | 2021-09-09 | ノバルティス アーゲー | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
Families Citing this family (82)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011022440A2 (en) | 2009-08-17 | 2011-02-24 | Memorial Sloan-Kettering Cancer Center | Heat shock protein binding compounds, compositions, and methods for making and using same |
US11466017B2 (en) | 2011-03-10 | 2022-10-11 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Heterocyclic inhibitors of PTPN11 |
CN105899493B (zh) | 2014-01-17 | 2019-03-29 | 诺华股份有限公司 | 用于抑制shp2活性的1-(三嗪-3-基/哒嗪-3-基)-哌(-嗪)啶衍生物及其组合物 |
JO3517B1 (ar) | 2014-01-17 | 2020-07-05 | Novartis Ag | ان-ازاسبيرو الكان حلقي كبديل مركبات اريل-ان مغايرة وتركيبات لتثبيط نشاط shp2 |
ES2699351T3 (es) | 2014-01-17 | 2019-02-08 | Novartis Ag | Derivados de 1-piridazin/triazin-3-il-piper(-azina)/idina/pirolidina y composiciones de las mismas para inhibir la actividad de SHP2 |
AU2015259173B2 (en) * | 2014-05-13 | 2019-09-05 | Memorial Sloan Kettering Cancer Center | Hsp70 modulators and methods for making and using the same |
EP3310779B1 (en) | 2015-06-19 | 2019-05-08 | Novartis AG | Compounds and compositions for inhibiting the activity of shp2 |
JP6718889B2 (ja) | 2015-06-19 | 2020-07-08 | ノバルティス アーゲー | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
CA3024706A1 (en) | 2016-05-31 | 2017-12-07 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Heterocyclic inhibitors of ptpn11 |
PL3464272T3 (pl) | 2016-06-07 | 2022-03-28 | Jacobio Pharmaceuticals Co., Ltd. | Nowe pochodne heterocykliczne użyteczne jako inhibitory SHP2 |
PL3468972T3 (pl) | 2016-06-14 | 2020-11-16 | Novartis Ag | Związki i kompozycje do hamowania aktywności shp2 |
IL264186B1 (en) | 2016-07-12 | 2024-04-01 | Revolution Medicines Inc | 2,5-dimutomers of 3-methylpyrazines and 2,5,6-dimutomers of 3-methylpyrazines as allosteric SHP2 inhibitors |
EP3515916B1 (en) | 2016-09-22 | 2023-06-07 | Relay Therapeutics, Inc. | Shp2 phosphatase inhibitors and methods of use thereof |
TW201819386A (zh) | 2016-10-24 | 2018-06-01 | 美商傳達治療有限公司 | Shp2磷酸酶抑制劑及其使用方法 |
RU2769132C2 (ru) * | 2017-01-10 | 2022-03-28 | Новартис Аг | Фармацевтическая комбинация, содержащая ингибитор alk и ингибитор shp2 |
JP7240320B2 (ja) | 2017-01-23 | 2023-03-15 | レヴォリューション・メディスンズ,インコーポレイテッド | アロステリックshp2阻害剤としてのピリジン化合物 |
CN110446709B (zh) | 2017-01-23 | 2023-09-12 | 锐新医药公司 | 作为变构shp2抑制剂的二环化合物 |
EA202190196A1 (ru) | 2017-03-23 | 2021-08-31 | Джакобио Фармасьютикалс Ко., Лтд. | Новые гетероциклические производные, применимые в качестве ингибиторов shp2 |
US11591336B2 (en) | 2017-05-26 | 2023-02-28 | D. E. Shaw Research, Llc | Substituted pyrazolo[3,4-b]pyrazines as SHP2 phosphatase inhibitors |
CN111344017A (zh) | 2017-09-07 | 2020-06-26 | 锐新医药公司 | 治疗癌症的shp2抑制剂组合物和方法 |
TW201912639A (zh) | 2017-09-11 | 2019-04-01 | 美商克魯松藥物公司 | Shp2之八氫環戊烷并[c]吡咯別構抑制劑 |
EP3687997A1 (en) | 2017-09-29 | 2020-08-05 | Relay Therapeutics, Inc. | Pyrazolo[3,4-b]pyrazine derivatives as shp2 phosphatase inhibitors |
KR20200070295A (ko) | 2017-10-12 | 2020-06-17 | 레볼루션 메디슨즈, 인크. | 알로스테릭 shp2 억제제로서의 피리딘, 피라진 및 트리아진 화합물 |
MX2020006273A (es) * | 2017-12-15 | 2020-09-14 | Revolution Medicines Inc | Compuestos policiclicos como inhibidores alostericos de shp2. |
KR102614939B1 (ko) | 2018-02-13 | 2023-12-19 | 블루레이 테라퓨틱스 (상하이) 컴퍼니 리미티드 | 피리미딘-융합고리 화합물 및 그의 제조방법과 용도 |
WO2019167000A1 (en) | 2018-03-02 | 2019-09-06 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Pharmaceutical compounds |
SG11202009245TA (en) | 2018-03-21 | 2020-10-29 | Relay Therapeutics Inc | Shp2 phosphatase inhibitors and methods of use thereof |
CN112368272B (zh) * | 2018-03-21 | 2023-04-21 | 苏州浦合医药科技有限公司 | Shp2抑制剂及其用途 |
CN112203689A (zh) | 2018-04-10 | 2021-01-08 | 锐新医药公司 | 治疗癌症的shp2抑制剂组合物和方法 |
CA3099151A1 (en) | 2018-05-02 | 2019-11-07 | Navire Pharma, Inc. | Substituted heterocyclic inhibitors of ptpn11 |
CA3109181A1 (en) * | 2018-08-10 | 2020-02-13 | Navire Pharma, Inc. | 6-(4-amino-3-methyl-2-oxa-8-azaspiro[4.5]decan-8-yl)-3-(2,3-dichlorophenyl)-2-methylpyrimidin-4(3h)-one derivatives and related compounds as ptpn11 (shp2) inhibitors for treating cancer |
US20200115389A1 (en) | 2018-09-18 | 2020-04-16 | Nikang Therapeutics, Inc. | Fused tricyclic ring derivatives as src homology-2 phosphatase inhibitors |
WO2020063760A1 (en) * | 2018-09-26 | 2020-04-02 | Jacobio Pharmaceuticals Co., Ltd. | Novel heterocyclic derivatives useful as shp2 inhibitors |
IL281726B2 (en) | 2018-09-29 | 2024-03-01 | Novartis Ag | Production of compounds and preparations to inhibit the activity of SHP2 |
EP3860717A1 (en) | 2018-10-03 | 2021-08-11 | Gilead Sciences, Inc. | Imidozopyrimidine derivatives |
WO2020076723A1 (en) | 2018-10-08 | 2020-04-16 | Revolution Medicines, Inc. | Shp2 inhibitor compositions for use in treating cancer |
CN114341124A (zh) | 2018-10-17 | 2022-04-12 | Array生物制药公司 | 蛋白质酪氨酸磷酸酶抑制剂 |
CN117143079A (zh) * | 2018-11-06 | 2023-12-01 | 上海奕拓医药科技有限责任公司 | 一种螺芳环化合物及其应用 |
TW202039498A (zh) | 2018-11-30 | 2020-11-01 | 大陸商上海拓界生物醫藥科技有限公司 | 嘧啶並五員氮雜環類衍生物、其製備方法及其在醫藥上的應用 |
JP2022509724A (ja) | 2018-12-05 | 2022-01-24 | ミラティ セラピューティクス, インコーポレイテッド | 組み合わせ療法 |
WO2020156242A1 (zh) * | 2019-01-31 | 2020-08-06 | 贝达药业股份有限公司 | Shp2抑制剂及其应用 |
US20230148450A9 (en) | 2019-03-01 | 2023-05-11 | Revolution Medicines, Inc. | Bicyclic heteroaryl compounds and uses thereof |
CN113727758A (zh) | 2019-03-01 | 2021-11-30 | 锐新医药公司 | 双环杂环基化合物及其用途 |
AU2020232026A1 (en) | 2019-03-07 | 2021-09-02 | Merck Patent Gmbh | Carboxamide-pyrimidine derivatives as shp2 antagonists |
WO2020201991A1 (en) | 2019-04-02 | 2020-10-08 | Array Biopharma Inc. | Protein tyrosine phosphatase inhibitors |
US11001561B2 (en) | 2019-04-08 | 2021-05-11 | Merck Patent Gmbh | Pyrimidinone derivatives as SHP2 antagonists |
BR112021024674A2 (pt) | 2019-06-28 | 2022-05-31 | Tuojie Biotech Shanghai Co Ltd | Derivado heterocíclico de nitrogênio com cinco membros de pirimidina, método de preparação do mesmo e uso farmacêutico do mesmo |
CN111704611B (zh) * | 2019-07-25 | 2022-01-14 | 上海凌达生物医药有限公司 | 一类芳基螺环类shp2抑制剂化合物、制备方法和用途 |
EP3772513A1 (en) | 2019-08-09 | 2021-02-10 | C.N.C.C.S. S.c.a.r.l. Collezione Nazionale Dei Composti Chimici e Centro Screening | Shp2 inhibitors |
GB201911928D0 (en) | 2019-08-20 | 2019-10-02 | Otsuka Pharma Co Ltd | Pharmaceutical compounds |
WO2021061515A1 (en) * | 2019-09-23 | 2021-04-01 | Synblia Therapeutics, Inc. | Shp2 inhibitors and uses thereof |
US11890281B2 (en) | 2019-09-24 | 2024-02-06 | Relay Therapeutics, Inc. | SHP2 phosphatase inhibitors and methods of making and using the same |
PE20221278A1 (es) | 2019-11-04 | 2022-09-05 | Revolution Medicines Inc | Inhibidores de ras |
KR20220109407A (ko) | 2019-11-04 | 2022-08-04 | 레볼루션 메디슨즈, 인크. | Ras 억제제 |
BR112022008534A2 (pt) | 2019-11-04 | 2022-08-09 | Revolution Medicines Inc | Compostos, composição farmacêutica, conjugado e métodos para tratar câncer e para tratar um distúrbio relacionado à proteína ras |
CR20220200A (es) | 2019-11-08 | 2022-07-28 | Revolution Medicines Inc | Compuestos de heteroarilo bicíclicos y usos de estos |
CN114980976A (zh) | 2019-11-27 | 2022-08-30 | 锐新医药公司 | 共价ras抑制剂及其用途 |
TW202136276A (zh) | 2019-12-20 | 2021-10-01 | 美商艾瑞斯卡公司 | 三環吡啶酮及嘧啶酮 |
CA3163703A1 (en) | 2020-01-07 | 2021-07-15 | Steve Kelsey | Shp2 inhibitor dosing and methods of treating cancer |
CN114761394B (zh) * | 2020-01-16 | 2024-03-29 | 浙江海正药业股份有限公司 | 吡啶或嘧啶类衍生物及其制备方法和用途 |
CN113135910A (zh) | 2020-01-19 | 2021-07-20 | 北京诺诚健华医药科技有限公司 | 嘧啶-4(3h)-酮类杂环化合物、其制备方法及其在医药学上的应用 |
WO2021147879A1 (zh) * | 2020-01-21 | 2021-07-29 | 贝达药业股份有限公司 | Shp2抑制剂及其应用 |
JP2023515817A (ja) | 2020-02-28 | 2023-04-14 | ノバルティス アーゲー | ダブラフェニブ、erk阻害剤及びshp2阻害剤を含む三重の医薬品の組合せ |
EP4168002A1 (en) | 2020-06-18 | 2023-04-26 | Revolution Medicines, Inc. | Methods for delaying, preventing, and treating acquired resistance to ras inhibitors |
WO2022007869A1 (zh) * | 2020-07-10 | 2022-01-13 | 浙江海正药业股份有限公司 | 吡啶或嘧啶类衍生物及其制备方法和用途 |
EP4208261A1 (en) | 2020-09-03 | 2023-07-12 | Revolution Medicines, Inc. | Use of sos1 inhibitors to treat malignancies with shp2 mutations |
US11690915B2 (en) | 2020-09-15 | 2023-07-04 | Revolution Medicines, Inc. | Ras inhibitors |
MX2023003338A (es) | 2020-09-23 | 2023-06-14 | Erasca Inc | Piridonas y pirimidonas tricíclicas. |
WO2022133345A1 (en) | 2020-12-18 | 2022-06-23 | Erasca, Inc. | Tricyclic pyridones and pyrimidones |
WO2022140427A1 (en) | 2020-12-22 | 2022-06-30 | Qilu Regor Therapeutics Inc. | Sos1 inhibitors and uses thereof |
EP4039685A1 (en) | 2021-02-08 | 2022-08-10 | Irbm S.P.A. | Azabicyclic shp2 inhibitors |
EP4067358A1 (en) | 2021-04-02 | 2022-10-05 | C.N.C.C.S. S.c.a.r.l. Collezione Nazionale Dei Composti Chimici e Centro Screening | (s)-1-(5-((pyridin-3-yl)thio)pyrazin-2-yl)-4'h,6'h-spiro[piperidine-4,5'-pyrrolo[1,2-b]pyrazol]-4'-amine derivatives and similar compounds as shp2 inhibitors for the treatment of e.g. cancer |
CN117616031A (zh) | 2021-05-05 | 2024-02-27 | 锐新医药公司 | 用于治疗癌症的ras抑制剂 |
AU2022270116A1 (en) | 2021-05-05 | 2023-12-21 | Revolution Medicines, Inc. | Ras inhibitors |
EP4334324A1 (en) | 2021-05-05 | 2024-03-13 | Revolution Medicines, Inc. | Covalent ras inhibitors and uses thereof |
TW202313041A (zh) | 2021-06-09 | 2023-04-01 | 瑞士商諾華公司 | 包含達拉菲尼、曲美替尼和shp2抑制劑之三重藥物組合 |
TW202317100A (zh) | 2021-06-23 | 2023-05-01 | 瑞士商諾華公司 | 包含kras g12c抑制劑的藥物組合及其用於治療癌症之用途 |
TW202327569A (zh) | 2021-09-01 | 2023-07-16 | 瑞士商諾華公司 | 包含tead抑制劑的藥物組合及其用於癌症治療之用途 |
AR127308A1 (es) | 2021-10-08 | 2024-01-10 | Revolution Medicines Inc | Inhibidores ras |
WO2023172940A1 (en) | 2022-03-08 | 2023-09-14 | Revolution Medicines, Inc. | Methods for treating immune refractory lung cancer |
WO2023240263A1 (en) | 2022-06-10 | 2023-12-14 | Revolution Medicines, Inc. | Macrocyclic ras inhibitors |
EP4345101A1 (en) | 2022-09-29 | 2024-04-03 | Irbm S.P.A. | Azole derivatives as shp2 inhibitors |
Family Cites Families (79)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH445129A (fr) | 1964-04-29 | 1967-10-15 | Nestle Sa | Procédé pour la préparation de composés d'inclusion à poids moléculaire élevé |
US3459731A (en) | 1966-12-16 | 1969-08-05 | Corn Products Co | Cyclodextrin polyethers and their production |
US3453257A (en) | 1967-02-13 | 1969-07-01 | Corn Products Co | Cyclodextrin with cationic properties |
US3426011A (en) | 1967-02-13 | 1969-02-04 | Corn Products Co | Cyclodextrins with anionic properties |
US3453259A (en) | 1967-03-22 | 1969-07-01 | Corn Products Co | Cyclodextrin polyol ethers and their oxidation products |
JPS6041077B2 (ja) | 1976-09-06 | 1985-09-13 | 喜徳 喜谷 | 1,2‐ジアミノシクロヘキサン異性体のシス白金(2)錯体 |
US4235871A (en) | 1978-02-24 | 1980-11-25 | Papahadjopoulos Demetrios P | Method of encapsulating biologically active materials in lipid vesicles |
US4261989A (en) | 1979-02-19 | 1981-04-14 | Kaken Chemical Co. Ltd. | Geldanamycin derivatives and antitumor drug |
FR2567518B1 (fr) | 1984-07-11 | 1987-11-13 | Sanofi Sa | Nouveaux composes a noyau heterocyclique azote, leur preparation et les medicaments qui en contiennent |
US4737323A (en) | 1986-02-13 | 1988-04-12 | Liposome Technology, Inc. | Liposome extrusion method |
EP0257102B1 (en) | 1986-02-24 | 1997-11-19 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Agents for treating neurophathy |
US5266573A (en) | 1989-08-07 | 1993-11-30 | Elf Sanofi | Trifluoromethylphenyltetrahydropyridines for the treatment and/or prophylaxis of intestinal motility disorders |
KR0166088B1 (ko) | 1990-01-23 | 1999-01-15 | . | 수용해도가 증가된 시클로덱스트린 유도체 및 이의 용도 |
DK169008B1 (da) | 1990-06-01 | 1994-07-25 | Holec Lk A S | Fremgangsmåde og skærm til afskærmning af en strømtransformer samt strømtransformer med en sådan afskærmning |
WO1994014794A1 (en) * | 1992-12-28 | 1994-07-07 | Yoshitomi Pharmaceutical Industries, Ltd. | 8-methoxyquinolonecarboxylic acid derivative |
US5455258A (en) * | 1993-01-06 | 1995-10-03 | Ciba-Geigy Corporation | Arylsulfonamido-substituted hydroxamic acids |
EP0647450A1 (en) | 1993-09-09 | 1995-04-12 | BEHRINGWERKE Aktiengesellschaft | Improved prodrugs for enzyme mediated activation |
IL115849A0 (en) | 1994-11-03 | 1996-01-31 | Merz & Co Gmbh & Co | Tangential filtration preparation of liposomal drugs and liposome product thereof |
AU4198400A (en) | 1999-04-06 | 2000-10-23 | Krenitsky Pharmaceuticals Inc. | Neurotrophic thio substituted pyrimidines |
PE20010306A1 (es) | 1999-07-02 | 2001-03-29 | Agouron Pharma | Compuestos de indazol y composiciones farmaceuticas que los contienen utiles para la inhibicion de proteina kinasa |
GB0018891D0 (en) | 2000-08-01 | 2000-09-20 | Novartis Ag | Organic compounds |
JP4272338B2 (ja) | 2000-09-22 | 2009-06-03 | バイエル アクチェンゲゼルシャフト | ピリジン誘導体 |
US6995162B2 (en) | 2001-01-12 | 2006-02-07 | Amgen Inc. | Substituted alkylamine derivatives and methods of use |
EP2332924A1 (de) | 2001-10-17 | 2011-06-15 | Boehringer Ingelheim Pharma GmbH & Co. KG | Pyrimidinderivate, Arzneimittel enthaltend diese Verbindungen, deren Verwendung und Verfahren zu ihrer Herstellung |
MXPA04007402A (es) | 2002-02-01 | 2005-06-17 | Ariad Gene Therapeutics Inc | Compuestos que contienen fosforo y usos de los mismos. |
DK1482924T3 (da) | 2002-03-05 | 2008-09-29 | Merck Frosst Canada Ltd | Cathepsin-cystein-protease-inhibotorer |
JP4329382B2 (ja) | 2002-04-04 | 2009-09-09 | 田辺三菱製薬株式会社 | 医薬組成物 |
TWI275390B (en) | 2002-04-30 | 2007-03-11 | Wyeth Corp | Process for the preparation of 7-substituted-3- quinolinecarbonitriles |
TW200427688A (en) | 2002-12-18 | 2004-12-16 | Glaxo Group Ltd | Antibacterial agents |
JP2006519822A (ja) | 2003-03-07 | 2006-08-31 | メルク シャープ エンド ドーム リミテッド | タキキニン拮抗薬としてのテトラヒドロピラン化合物 |
US7399865B2 (en) | 2003-09-15 | 2008-07-15 | Wyeth | Protein tyrosine kinase enzyme inhibitors |
CA2562126A1 (en) | 2004-04-01 | 2005-10-13 | Astellas Pharma Inc. | Pyrazine derivatives and pharmaceutical use thereof |
JP5213229B2 (ja) | 2004-04-23 | 2013-06-19 | エグゼリクシス, インコーポレイテッド | キナーゼ調節因子および使用方法 |
US7888364B2 (en) | 2004-09-02 | 2011-02-15 | Curis, Inc. | Pyridyl inhibitors of hedgehog signalling |
GB0510390D0 (en) | 2005-05-20 | 2005-06-29 | Novartis Ag | Organic compounds |
RU2008114378A (ru) | 2005-09-13 | 2009-10-20 | Палау Фарма, С.А. (Es) | Производные 2-аминопиримидина как модуляторы активности н4-рецептора гистамина |
JP2009531456A (ja) * | 2006-03-28 | 2009-09-03 | 武田薬品工業株式会社 | (r)−3−アミノピペリジン二塩酸塩の調製 |
EP2007733B1 (en) | 2006-04-03 | 2016-05-25 | MSD Italia S.r.l. | Amide substituted indazole and benzotriazole derivatives as poly(adp-ribose)polymerase (parp) inhibitors |
US7515405B2 (en) | 2006-07-25 | 2009-04-07 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Anti-rotation mechanism for an electronic device |
WO2008055959A1 (en) | 2006-11-09 | 2008-05-15 | Galapagos N.V. | Novel compounds useful for the treatment of degenerative & inflammatory diseases |
US8252803B2 (en) | 2007-02-12 | 2012-08-28 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Piperidine derivatives |
CA2681162C (en) | 2007-03-15 | 2015-11-24 | Novartis Ag | Benzyl and pyridine derivatives as modulators of hedgehog pathway |
BRPI0816769A2 (pt) | 2007-09-12 | 2016-11-29 | Hoffmann La Roche | combinações de compostos inibidores de fosfoinositida 3-cinase e agentes quimioterapêuticos, e métodos de uso |
ES2439705T3 (es) | 2007-10-25 | 2014-01-24 | Genentech, Inc. | Proceso para la preparación de compuestos de tienopirimidina |
WO2009085185A1 (en) | 2007-12-19 | 2009-07-09 | Amgen Inc. | Fused pyridine, pyrimidine and triazine compounds as cell cycle inhibitors |
NZ588830A (en) | 2008-04-22 | 2012-11-30 | Portola Pharm Inc | Inhibitors of protein kinases |
JP2011522865A (ja) | 2008-06-13 | 2011-08-04 | ノバルティス アーゲー | Ia心不全および癌の治療に有用なプロテインキナーゼd阻害剤としての2,4’−ビピリジニル化合物 |
US8168784B2 (en) | 2008-06-20 | 2012-05-01 | Abbott Laboratories | Processes to make apoptosis promoters |
CN102203074A (zh) | 2008-06-20 | 2011-09-28 | 麦它波莱克斯股份有限公司 | 芳基gpr119激动剂及其用途 |
CA2986640C (en) | 2008-06-27 | 2019-03-26 | Celgene Avilomics Research, Inc. | Heteroaryl compounds and uses thereof |
WO2010011772A2 (en) | 2008-07-23 | 2010-01-28 | Vertex Pharmaceuticals Incorporated | Tri-cyclic pyrazolopyridine kinase inhibitors |
WO2010048149A2 (en) | 2008-10-20 | 2010-04-29 | Kalypsys, Inc. | Heterocyclic modulators of gpr119 for treatment of disease |
KR20100067046A (ko) | 2008-12-10 | 2010-06-18 | 동화약품주식회사 | 신규한 2,6―위치에 치환된 3―니트로피리딘 유도체, 그의 제조방법 및 이를 포함하는 약학 조성물 |
FR2941696B1 (fr) | 2009-02-05 | 2011-04-15 | Sanofi Aventis | Derives d'azaspiranyl-alkylcarbamates d'heterocycles a 5 chainons, leur preparation et leur application en therapeutique |
WO2010121212A2 (en) * | 2009-04-17 | 2010-10-21 | H. Lee Moffit Cancer Center And Research Institute, Inc. | Indoline scaffold shp-2 inhibitors and method of treating cancer |
WO2011022440A2 (en) | 2009-08-17 | 2011-02-24 | Memorial Sloan-Kettering Cancer Center | Heat shock protein binding compounds, compositions, and methods for making and using same |
WO2011078143A1 (ja) | 2009-12-22 | 2011-06-30 | 塩野義製薬株式会社 | ピリミジン誘導体およびそれらを含有する医薬組成物 |
TW201130852A (en) | 2009-12-23 | 2011-09-16 | Abbott Lab | Novel thienopyrrole compounds |
KR101789129B1 (ko) | 2010-06-30 | 2017-11-20 | 후지필름 가부시키가이샤 | 신규 니코틴아미드 유도체 또는 그 염 |
WO2012009217A1 (en) | 2010-07-13 | 2012-01-19 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Spirocyclic compounds |
EP2598483B1 (en) | 2010-07-29 | 2020-07-29 | Rigel Pharmaceuticals, Inc. | Ampk-activating heterocyclic compounds and methods for using the same |
WO2012027495A1 (en) | 2010-08-27 | 2012-03-01 | University Of The Pacific | Piperazinylpyrimidine analogues as protein kinase inhibitors |
JP5802756B2 (ja) | 2010-10-20 | 2015-11-04 | ファイザー・インク | スムーズンド受容体モジュレーターとしてのピリジン−2−誘導体 |
JP6082011B2 (ja) | 2011-09-12 | 2017-02-15 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung | キナーゼ活性のモジュレーターとして使用するためのアミノピリミジン誘導体 |
WO2013067710A1 (en) | 2011-11-11 | 2013-05-16 | Abbott Laboratories | Nampt inhibitors |
JP2013108754A (ja) | 2011-11-17 | 2013-06-06 | Seiko Epson Corp | 力検出器、検出装置、電子機器及びロボット |
WO2013096093A1 (en) | 2011-12-21 | 2013-06-27 | Merck Sharp & Dohme Corp. | Compounds as dgat-1 inhibitors |
RS55704B1 (sr) * | 2012-01-17 | 2017-07-31 | Astellas Pharma Inc | Jedinjenje pirazin karboksamida |
JP2015518870A (ja) | 2012-06-07 | 2015-07-06 | エフ・ホフマン−ラ・ロシュ・アクチェンゲゼルシャフト | ピラゾロピリミドン及びタンキラーゼのピラゾロピリドン阻害剤 |
EP2903985A1 (en) | 2012-10-03 | 2015-08-12 | Advinus Therapeutics Limited | Spirocyclic compounds, compositions and medicinal applications thereof |
EP2970231A1 (en) | 2013-03-15 | 2016-01-20 | Blueprint Medicines Corporation | Piperazine derivatives and their use as kit modulators |
JO3517B1 (ar) * | 2014-01-17 | 2020-07-05 | Novartis Ag | ان-ازاسبيرو الكان حلقي كبديل مركبات اريل-ان مغايرة وتركيبات لتثبيط نشاط shp2 |
ES2699351T3 (es) * | 2014-01-17 | 2019-02-08 | Novartis Ag | Derivados de 1-piridazin/triazin-3-il-piper(-azina)/idina/pirolidina y composiciones de las mismas para inhibir la actividad de SHP2 |
CN105899493B (zh) | 2014-01-17 | 2019-03-29 | 诺华股份有限公司 | 用于抑制shp2活性的1-(三嗪-3-基/哒嗪-3-基)-哌(-嗪)啶衍生物及其组合物 |
CN106659914B (zh) | 2014-05-01 | 2020-06-19 | 赛尔基因昆蒂赛尔研究公司 | 赖氨酸特异性脱甲基酶-1的抑制剂 |
US10174032B2 (en) | 2014-05-05 | 2019-01-08 | Signalrx Pharmaceuticals, Inc. | Heterocyclic compound classes for signaling modulation |
JP6878316B2 (ja) | 2015-06-19 | 2021-05-26 | ノバルティス アーゲー | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
EP3310779B1 (en) | 2015-06-19 | 2019-05-08 | Novartis AG | Compounds and compositions for inhibiting the activity of shp2 |
JP6718889B2 (ja) | 2015-06-19 | 2020-07-08 | ノバルティス アーゲー | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
-
2016
- 2016-06-15 JP JP2017565688A patent/JP6878316B2/ja active Active
- 2016-06-15 EP EP16731665.2A patent/EP3310771B1/en active Active
- 2016-06-15 WO PCT/IB2016/053549 patent/WO2016203405A1/en active Application Filing
- 2016-06-15 US US15/736,989 patent/US10308660B2/en active Active
- 2016-06-15 ES ES16731665T patent/ES2824576T3/es active Active
- 2016-06-15 CN CN201680035706.9A patent/CN107787323B/zh active Active
-
2021
- 2021-04-28 JP JP2021076566A patent/JP7146016B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021130662A (ja) * | 2015-06-19 | 2021-09-09 | ノバルティス アーゲー | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
JP7146016B2 (ja) | 2015-06-19 | 2022-10-03 | ノバルティス アーゲー | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP3310771B1 (en) | 2020-07-22 |
CN107787323B (zh) | 2020-09-01 |
ES2824576T3 (es) | 2021-05-12 |
JP7146016B2 (ja) | 2022-10-03 |
JP2018517746A (ja) | 2018-07-05 |
WO2016203405A1 (en) | 2016-12-22 |
EP3310771A1 (en) | 2018-04-25 |
US20180251471A1 (en) | 2018-09-06 |
JP2021130662A (ja) | 2021-09-09 |
US10308660B2 (en) | 2019-06-04 |
CN107787323A (zh) | 2018-03-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6878316B2 (ja) | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 | |
JP7278359B2 (ja) | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 | |
JP6718889B2 (ja) | Shp2の活性を阻害するための化合物および組成物 | |
US11401259B2 (en) | 1-Pyridazin-/triazin-3-yl-piper(-azine)/idine/pyrolidine derivatives and compositions thereof for inhibiting the activity of SHP2 | |
JP6534389B2 (ja) | Shp2の活性を阻害するためのn−アザスピロシクロアルカン置換n−ヘテロアリール化合物および組成物 | |
JP6473457B2 (ja) | Shp2の活性を阻害するための1−(トリアジン−3−イル/ピリダジン−3−イル)−ピペリジン/ピペラジン誘導体およびその組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190610 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190610 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200707 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201007 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210330 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210428 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6878316 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |