JP4880803B2 - 油脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、油脂組成物及びその製造方法に関するものであり、特に、チョコレートを製造する際にノーテンパー型ハードバターとして使用できる油脂組成物及びその製造方法に関するものである。
カカオ脂の代用として使用されるハードバターは、一般に、テンパー型とノーテンパー型に分類される。
テンパー型ハードバターは、カカオ脂とよく似た対称型トリグリセリドの構造を持つ類似脂から作られる。そのため、カカオ脂との置換が容易であり、任意の配合でカカオ脂と混合して使用できる。また、テンパー型ハードバターは、シャープな口溶けを有しているが、これを用いてチョコレートを製造する際には、カカオ脂と同様にテンパリング工程を行う必要がある。
一方、ノーテンパー型ハードバターは、カカオ脂と融解性状は似ているが、油脂構造は全く異なるものである。そのため、カカオ脂との相溶性は低い。しかしながら、カカオ脂と比べて価格的に安く、煩雑なテンパリング作業が不要で作業性が良いため、製菓・製パン領域にて広く使用されている。ノーテンパー型ハードバターは、ラウリン酸型と非ラウリン酸型に大きく分けられる。
ノーテンパー型ハードバターの内、ラウリン酸型ハードバターは、典型的にはパーム核油を分別して得られる硬質部(パーム核ステアリン)を水素添加して極度硬化したものが知られている。この種のハードバターの融解性状は極めてシャープであるが、カカオ脂との相溶性が極端に悪いため、カカオ脂の配合率を極力少なくしなければならないことから、これを使用したチョコレートはカカオ風味に乏しいものとなる。また、ハードバターを構成する脂肪酸の50%以上がラウリン酸であることから、保存状態が悪くて加水分解が起こると風味が極端に悪くなるという難点がある。
ノーテンパー型ハードバターの内、非ラウリン酸型ハードバターは、トランス酸型ハードバターとも言われ、典型的には、低融点パームオレイン又は大豆油等の液体油を異性化水素添加したもの、更に必要に応じて異性化水素添加したものを分別した硬質部又は中融点部が知られている。非ラウリン酸型ハードバターは、融解性状はラウリン酸型と比較してややシャープさに欠けるものの、カカオ脂との相溶性はラウリン酸型よりは良く、カカオ脂をラウリン酸型よりも比較的多く配合することができる。しかしながら、非ラウリン酸型ハードバターは、多量のトランス脂肪酸を含有するため、トランス脂肪酸の健康への悪影響が認識されるようになって以来、使用が敬遠されている。
従って、トランス脂肪酸が低含量化された非ラウリン酸型ハードバターが求められている。
トランス脂肪酸を含有しない非ラウリン酸型のノーテンパー型ハードバターとしては、SOS型トリグリセリドとSSO型トリグリセリドを所定範囲で含有し、St/Pを所定範囲としたノーテンパー型ハードバター(特許文献1参照)や、SSS及びS2Uの含有量、SUS/SSUの質量比、SU2及びUUUの合計含有量、並びにSt/Pの質量比を所定範囲としたノーテンパー型ハードバター(特許文献2参照)が知られている。これらのハードバターは、口溶けやスナップ性においてある程度の効果が認められるものの、コーティングチョコレートとして使用する場合の加工適性やコーティングした製品の外観においては必ずしも満足のいくものではなかった。
特開平9−316484号公報 特開2009−284899号公報
従って、本発明の目的は、非ラウリン酸型でありながら、トランス脂肪酸含量が低いノーテンパー型ハードバターであって、コーティングチョコレートとして使用する場合の加工適性に優れ、コーティングした製品の外観を良好にできる油脂組成物及びその製造方法を提供することである。
ここで、非ラウリン酸型とは、ラウリン酸含量が5質量%未満であることをいい、好ましくは、ラウリン酸含量が2質量%未満、さらに好ましくは、ラウリン酸含量が1質量%未満であることをいう。また、トランス脂肪酸含量が低いとは、トランス脂肪酸含量が22質量%以下であることをいい、好ましくはトランス脂肪酸含量が15質量%以下、さら好ましくはトランス脂肪酸含量が10質量%以下、最も好ましくはトランス脂肪酸含量が5質量%以下であることをいう。
本発明は、上記目的を達成するために、下記の(a)から(e)の5つの条件を満たす油脂組成物を提供する。
(a)X2O含量が50〜80質量%
(b)XOX含量が50質量%以下
(c)XOX/X2Oの質量比が0.3〜0.8
(d)PStO/X2Oの質量比が0.2〜0.6
(e)St/Pの質量比が0.4〜1.5
上記の(a)から(e)の5つの条件において、X,O,P,St,X2O,XOX,及びPStOはそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
O:オレイン酸
P:パルミチン酸
St:ステアリン酸
X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
XOX:1、3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリド
PStO:P、St及びOが結合しているトリグリセリド
また、本発明は、上記目的を達成するために、下記のエステル交換油のオレイン部を50〜95質量%及び下記のXOX型油脂を5〜50質量%含有させた混合油を分別し、ステアリン部を得ることを特徴とする油脂組成物の製造方法を提供する。
エステル交換油のオレイン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜50質量%、及びパルミチン酸15〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部
XOX型油脂:XOXを45質量%以上含有する油脂
また、本発明は、上記目的を達成するために、下記のエステル交換油のステアリン部60〜95質量%及び下記のXOX型油脂5〜40質量%を混合させて製造することを特徴とする油脂組成物の製造方法を提供する。
エステル交換油のステアリン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜40質量%、及びパルミチン酸30〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部をさらに分別したステアリン部
XOX型油脂:XOXを45質量%以上含有する油脂
なお、本発明において、上記オレイン酸等の脂肪酸は、油脂を構成する脂肪酸を示しており、具体的にはトリグリセリドに結合している脂肪酸を示す。
本発明によると、非ラウリン酸型でありながら、トランス脂肪酸含量が低いノーテンパー型ハードバターであって、コーティングチョコレートとして使用する場合の加工適性に優れ、コーティングした製品の外観を良好にできる油脂組成物及びその製造方法を提供することができる。
[本発明の実施の形態に係る油脂組成物]
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記の(a)から(e)の5つの条件を満たすものである。
(a)X2O含量が50〜80質量%
(b)XOX含量が50質量%以下
(c)XOX/X2Oの質量比が0.3〜0.8
(d)PStO/X2Oの質量比が0.2〜0.6
(e)St/Pの質量比が0.4〜1.5
上記の(a)から(e)の5つの条件において、X,O,P,St,X2O,XOX,及びPStOはそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
O:オレイン酸(炭素数18の一価の不飽和脂肪酸)
P:パルミチン酸(炭素数16の飽和脂肪酸)
St:ステアリン酸(炭素数18の飽和脂肪酸)
X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド(XXO+XOX+OXX)
XOX:1、3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリド
PStO:P、St及びOが結合しているトリグリセリド(PStO+POSt+StPO+StOP+OPSt+OStP)
(条件(a)について)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、X2O含量、すなわち(XXO+XOX)含量が50〜80質量%であり、好ましくは、55〜75質量%であり、より好ましくは、60〜75質量%であり、さらに好ましくは、64〜71質量%である。Xは炭素数16以上の飽和脂肪酸であり、好ましくは炭素数16〜22、より好ましくは、炭素数16〜20、さらに好ましくは炭素数16〜18である。
(条件(b)について)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XOX含量が50質量%以下であり、好ましくは、45質量%以下であり、より好ましくは、20質量%以上40質量%以下であり、さらに好ましくは、24質量%以上40質量%以下である。Xは炭素数16以上の飽和脂肪酸であり、好ましくは炭素数16〜22、より好ましくは、炭素数16〜20、さらに好ましくは炭素数16〜18である。
(条件(c)について)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XOX/X2Oの質量比が0.3〜0.8であり、好ましくは、0.34〜0.74であり、より好ましくは、0.39〜0.65であり、さらに好ましくは、0.42〜0.65である。
(条件(d)について)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、PStO/X2Oの質量比が0.2〜0.6であり、好ましくは、0.3〜0.6であり、より好ましくは、0.3〜0.55であり、より好ましくは、0.35〜0.5であり、さらに好ましくは、0.35〜0.45である。
(条件(e)について)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、さらに条件(e)として、油脂組成物中のSt/Pの質量比が0.4〜1.5であることが好ましい。より好ましくは、0.5〜1.5であり、より好ましくは、0.6〜1.4であり、さらに好ましくは、0.7〜1.35であり、最も好ましくは、0.7〜1.0未満である。
(その他の条件について)
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、さらにその他の条件として、沃素価が25〜50、融点が25〜45℃であり、炭素数16以上の脂肪酸含量が95質量%以上、トランス脂肪酸含量が22質量%以下、ラウリン酸含量が5質量%未満であるであることが好ましい。より好ましくは、沃素価が30〜45、融点が30〜40℃であり、炭素数16〜22の脂肪酸含量が98質量%以上、トランス脂肪酸含量が15質量%以下、ラウリン酸含量が2質量%未満であり、さらに好ましくは、沃素価が30〜40、融点が30〜35℃であり、炭素数16〜18の脂肪酸含量が98.5質量%以上、トランス脂肪酸含量が10質量%以下、ラウリン酸含量が1質量%未満である。最も好ましくは、沃素価が30〜40、融点が30〜35℃であり、炭素数16〜18の脂肪酸含量が98.5質量%以上、トランス脂肪酸含量が5質量%以下、ラウリン酸含量が1質量%未満である。
また、本実施の形態に係る油脂組成物は、汎用性のあるハードバターの場合、25℃におけるSFC(固体脂含量)が30〜70%であることが好ましく、より好ましくは35〜70%、さらに好ましくは40〜70%であり、30℃におけるSFCが20〜50%であることが好ましく、より好ましくは22〜50%、さらに好ましくは23〜50%であり、35℃におけるSFCが5〜25%であることが好ましく、より好ましくは5〜20%、さらに好ましくは5〜16%である。
SFCの値はIUPAC法2.150a Solid Content determination in Fats by NMRに準じて測定することができる。
〔本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造方法〕
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、例えば、下記の製造方法1〜2により製造することができる。
<製造方法1>
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記のエステル交換油のオレイン部を50〜95質量%及び下記のXOX型油脂を5〜50質量%含有させた混合油を分別し、ステアリン部を得ることで製造できる。
エステル交換油のオレイン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜50質量%、及びパルミチン酸15〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部
XOX型油脂:XOXを45質量%以上含有する油脂
(エステル交換油のオレイン部)
エステル交換油のオレイン部は、オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜50質量%、及びパルミチン酸15〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別することにより得ることができる。好ましくは、オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜45質量%、及びパルミチン酸20〜70質量%を含有する原料油脂を用い、より好ましくは、オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜40質量%、及びパルミチン酸30〜70質量%を含有する原料油脂を用い、より好ましくは、オレイン酸10〜35質量%、ステアリン酸15〜40質量%、及びパルミチン酸35〜65質量%を含有する原料油脂を用い、さらに好ましくは、オレイン酸10〜30質量%、ステアリン酸15〜35質量%、及びパルミチン酸35〜55質量%を含有する原料油脂を用いる。具体的には、例えば、沃素価20〜70のパーム系油脂と、油脂を構成する脂肪酸のうち炭素数16以上の脂肪酸含量が90質量%以上である油脂の極度硬化油との70:30〜20:80の混合油等が挙げられる。
上記パーム系油脂としては、パーム油及びパーム油の分別油であれば何れも使用することができる。具体的には、(1)パーム油の1段分別油であるパームオレイン及びパームステアリン、(2)パームオレインを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(パームスーパーオレイン)及びパームミッドフラクション、(3)パームステアリンを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(ソフトパーム)及びパームステアリン(ハードステアリン)、等が例示できる。これらの1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
油脂を構成する脂肪酸のうち炭素数16以上の脂肪酸含量が90質量%以上である油脂の極度硬化油としては、大豆油、菜種油、綿実油、ヒマワリ油、紅花油、コーン油、パーム油、パーム分別油、牛脂、豚脂等の極度硬化油が例示できる。これらの1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。極度硬化油は、沃素価が2以下であることが好ましい。
エステル交換の方法は、特に制限はなく、通常の方法により行うことができ、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼを触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法でも行うことができる。
酵素的エステル交換は、位置特異性の乏しいエステル交換反応で行うことが好ましい。位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼ製剤としては、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
化学的エステル交換は、例えば、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。
分別の方法は、特に限定されない。例えば、ドライ分別、乳化分別、溶剤分別等により行なうことができ、特に、ドライ分別により経済的に行なうことができる。ドライ分別は、一般的には槽内で攪拌しながら分別原料油脂を冷却し、結晶を析出させた後、圧搾及び/又はろ過によって硬質部(結晶画分)と軟質部(液状画分)を得ることにより行なうことができる。分別温度は、求められる分別油脂の性状によっても異なるが33〜45℃で行なうことができる。一般的なハードバターを得る場合、分別温度は35〜43℃が適当である。
(XOX型油脂)
本発明の実施の形態において、XOX型油脂とは、XOX(1,3−飽和−2−オレイントリグリセリド)を45質量%以上含有する油脂をいい、好ましくはXOXを50質量%以上含有する油脂をいい、より好ましくはXOXを55質量%以上含有する油脂をいい、さらに好ましくはXOXを60質量%以上含有する油脂をいう。具体的には、カカオ代用脂として使用されるシア脂、マンゴー脂、サル脂、イリッペ脂、コクム脂、パーム油等が挙げられ、また、これらの油脂を分別してXOXを濃縮した画分を使用することができる。また、オレイン酸含量の多いハイオレイックヒマワリ、ハイオレイックサフラワー等のハイオレイック油脂に飽和脂肪酸を1,3位特異性リパーゼを用いてトリグリセリドの1,3位に導入した対称型トリグリセリド油脂を使用してもよい。特に、パーム油やパーム分別油等のパーム系油脂が好ましく、パーム油を分別してXOXを濃縮したパーム中融点画分を使用することが経済的で好ましい。本実施の形態においては、これらから選ばれる1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
(混合油の配合)
本発明の油脂組成物を得るために、上記のエステル交換油のオレイン部を50〜95質量%及び上記のXOX型油脂を5〜50質量%含有させた混合油を使用する。好ましくは、上記のエステル交換油のオレイン部を60〜95質量%及び上記のXOX型油脂を5〜40質量%含有させた混合油を使用する。より好ましくは、上記のエステル交換油のオレイン部を70〜90質量%及び上記のXOX型油脂を10〜30質量%含有させた混合油を使用する。混合は油脂が完全に溶解した状態で行うことが好ましい。
(混合油を分別してステアリン部を得る工程)
上記配合の混合油を分別し、ステアリン部を得ることで本実施の形態に係る油脂組成物を製造できる。分別の方法は、特に限定されず、前述した方法により行なうことができる。
<製造方法2>
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記のエステル交換油のステアリン部60〜95質量%及び下記のXOX型油脂5〜40質量%を混合させて製造することができる。
エステル交換油のステアリン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜40質量%、及びパルミチン酸30〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部をさらに分別したステアリン部
XOX型油脂:XOXを45質量%以上含有する油脂
(エステル交換油のステアリン部)
エステル交換油のステアリン部は、オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜40質量%、及びパルミチン酸30〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部をさらに分別することにより得ることができる。好ましくは、オレイン酸10〜35質量%、ステアリン酸15〜40質量%、及びパルミチン酸35〜65質量%を含有する原料油脂を用い、より好ましくは、オレイン酸10〜30質量%、ステアリン酸15〜35質量%、及びパルミチン酸35〜55質量%を含有する原料油脂を用いる。
原料油脂の具体例、エステル交換の方法、及び分別の方法は、前述の製造方法1の場合と同様である。
(XOX型油脂)
前述の製造方法1の場合と同様である。
(混合油の配合)
本発明の油脂組成物を得るために、上記のエステル交換油のステアリン部60〜95質量%及び上記のXOX型油脂5〜40質量%を含有させて混合油を得ることにより、本実施の形態に係る油脂組成物を製造できる。好ましくは、上記のエステル交換油のステアリン部70〜90質量%及び上記のXOX型油脂10〜30質量%を含有させて混合油を得る。混合は油脂が完全に溶解した状態で行うことが好ましい。
〔本発明の実施の形態に係る油脂組成物の用途〕
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、カカオ脂の代用の油脂、すなわち、ノーテンパー型ハードバターとして使用でき、油性食品に使用できる。
本発明の実施の形態において、油性食品とは、油脂組成物と糖類を含有した加工食品をいう。油脂組成物、糖類以外にも一般に製菓・製パンに使用される他の食品材料を添加することもできる。油性食品の具体例として、チョコレート、サンドクリームなどが挙げられる。油性食品は、チョコレート、サンドクリームの形態で、菓子やパン等の食品へのコーティングやフィリングとして利用される。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、油性食品の油脂中に5〜100質量%使用できる。好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%である。
〔本発明の実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態によれば、非ラウリン酸型でありながら、トランス脂肪酸含量が低いノーテンパー型ハードバターであって、コーティングチョコレートとして使用する場合の加工適性に優れ、コーティングした製品の外観を良好にできる油脂組成物及びその製造方法を提供することができるほか、以下の効果を奏する。
(1)本発明の油脂組成物を使用することにより、口溶けの良い油性食品を製造することができる。
(2)本発明の油脂組成物を得る分別工程は、ドライ分別のみでも行うことができるため、溶剤分別のように溶剤や特別な設備を要することなく、安全性が高く単純な工程で生産することが可能である。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔分析方法〕
脂肪酸組成及びトランス脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準拠して分析した。
X2O型トリグリセリド(XOX+XXO+OXX)含量及びPStO型トリグリセリド(PStO+POSt+StPO+StOP+OPSt+OStP)含量は、JAOCS.vol.70,11,1111−1114(1993)に準拠して分析した。
XOX型トリグリセリド含量は、X2O型トリグリセリド含量を基に、XOX/(XXO+OXX)比をJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準拠した方法により測定することにより求めた。
ここで、Xは炭素数16以上の飽和脂肪酸、Oはオレイン酸、Stはステアリン酸、Pはパルミチン酸である。
〔エステル交換油Aの製造方法〕(実施例で使用)
パーム分別油(IV56)50質量%と大豆極度硬化油50質量%を混合した。混合油の脂肪酸含量は、オレイン酸21.3質量%、ステアリン酸24.7質量%、パルミチン酸は46.5質量%であった。この混合油をエステル交換することにより、エステル交換油Aを得た。
エステル交換は、常法に従い、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.2質量%添加した後、減圧下、120℃で0.5時間攪拌しながら反応を行った。
〔XOX型油脂Bの製造方法〕
XOX型油脂Bとして、沃素化45のパーム中融点部(PMF45)及び沃素価37のパーム中融点部(PMF37)を使用した。PMF45のXOX含量は、50.3質量%、PMF37のXOX含量は、61.8質量%であった。
また、上記PMF37をさらに分別したPOP高含有油脂(マレーシアIntercontinental Specialty Fats Sdn.Bhd.製造)も使用した。POP高含有油脂のXOX含量は、74.6質量%であった。
〔エステル交換油Cの製造方法〕(比較例で使用)
パームステアリン60質量%とパーム油40質量%を混合した。混合油の脂肪酸含量は、オレイン酸30.4質量%、ステアリン酸4.7質量%、パルミチン酸は55.3質量%であった。この混合油をエステル交換することにより、エステル交換油Cを得た。エステル交換は、上記エステル交換油Aの場合と同様の方法により行った。
〔エステル交換油Dの製造方法〕(実施例で使用)
高オレイン酸ひまわり油22質量%、パームステアリン30質量%及び大豆極度硬化油48質量%を混合した。混合油の脂肪酸含量は、オレイン酸25.6質量%、ステアリン酸43.9質量%、パルミチン酸は24.8質量%であった。この混合油をエステル交換することにより、エステル交換油Dを得た。エステル交換は、上記エステル交換油Aの場合と同様の方法により行った。
〔実施例1〜3の油脂組成物の製造方法〕
エステル交換油Aを38〜41℃でドライ分別し、ステアリン部とオレイン部を得た。
得られたエステル交換油Aのオレイン部70質量%に上記XOX型油脂BとしてのPMF37を30質量%混合し、さらに38〜41℃でドライ分別を行って得られたステアリン部を実施例1の油脂組成物とした。
表1の実施例2〜3に記載の配合で実施例1と同様の方法により得られたステアリン部を実施例2〜3の油脂組成物とした。
〔比較例1の油脂組成物の製造方法〕
エステル交換油Aを38〜41℃でドライ分別し、ステアリン部とオレイン部を得た。
得られたエステル交換油Aのオレイン部100質量%をさらに分別して得られたステアリン部を比較例1の油脂組成物とした。
〔実施例4〜6の油脂組成物の製造方法〕
エステル交換油Aを38〜41℃でドライ分別し、ステアリン部とオレイン部を得た。
得られたエステル交換油Aのオレイン部をさらにドライ分別して得られたステアリン部90質量%に上記XOX型油脂BとしてのPMF37を10質量%混合して得られた混合油を実施例4の油脂組成物とした。
表2の実施例5〜6に記載の配合で実施例4と同様の方法により得られた混合油を実施例5〜6の油脂組成物とした。
〔実施例7〜8の油脂組成物の製造方法〕
エステル交換油Aを38〜41℃でドライ分別し、ステアリン部とオレイン部を得た。
得られたエステル交換油Aのオレイン部をさらに38〜41℃でドライ分別して得られたステアリン部90質量%に上記XOX型油脂BとしてのPOP高含有油脂10質量%を混合して得られた混合油を実施例7の油脂組成物とした。
表2の実施例8に記載の配合で実施例7と同様の方法により得られた混合油を実施例8の油脂組成物とした。
〔比較例2〜3の油脂組成物の製造方法〕
エステル交換油Cを38〜41℃でドライ分別し、ステアリン部とオレイン部を得た。
得られたエステル交換油Cのオレイン部50質量%に上記PMF37を20質量%及びサル脂を30質量%混合し、さらに38〜41℃でドライ分別を行って得られたステアリン部とオレイン部を比較例2(ステアリン部)及び比較例3(オレイン部)の油脂組成物とした。
〔比較例4〜5の油脂〕
上記PMF37が100質量%の油脂を比較例4の油脂とし、上記POP高含有油脂100質量%の油脂を比較例5の油脂とした。
〔実施例9の油脂組成物の製造方法〕
エステル交換油Dを38〜41℃でドライ分別し、ステアリン部とオレイン部を得た。
得られたエステル交換油Dのオレイン部60質量%に上記XOX型油脂BとしてのPMF45を40質量%混合し、さらに4倍容のアセトンを混合して−2〜1℃で溶剤分別を行って得られたステアリン部を実施例9の油脂組成物とした。
〔脂肪酸組成等の分析〕
実施例1〜9及び比較例1〜5について、前述の分析方法に従って脂肪酸組成等の分析を行った結果を表1〜4に示す。ラウリン酸含量は、比較例3が0.2質量%であった以外はいずれも0.1質量%であった。
Figure 0004880803
Figure 0004880803
Figure 0004880803
Figure 0004880803
表1〜4より、実施例1〜9で得られた油脂組成物は、トランス脂肪酸含量が低いものであることが分かる。
〔沃素価、融点及びSFCの測定〕
実施例1〜9及び比較例1〜5について、沃素価、融点及びSFCの測定を行い、測定結果を表5〜8に示した。
SFCの測定は、IUPAC法2.150a Solid Content determination in Fats by NMRに準じて行った。
Figure 0004880803
Figure 0004880803
Figure 0004880803
Figure 0004880803
表5〜8に示した測定結果(SFC値)より、実施例1〜9で得られた油脂組成物は、融解性状(口溶け)が良好であることが分かる。
〔チョコレート評価試験〕
実施例1,3,6,8及び比較例1の油脂組成物(ハードバター)について、表9の配合に従ってノーテンパー型のチョコレートの試作を行い、専門パネラ5名が、乾き性、外観、結着性及び口溶け性について良好(3点)、普通(2点)、悪い(1点)の3段階で採点し、以下の基準に従い評価を行った。評価結果を表10に示す。
◎:5名の平均点が2.0点以上
○:5名の平均点が1.5点以上2.0点未満
×:5名の平均点が1点以上1.5点未満
(1)乾き性の評価
乾き性の評価は、常温時における乾く速さを評価した。具体的な方法を下記に示す。
チョコレートを55℃の温度で融解し、次いで、40℃まで予備冷却した。次いで、予め25℃に調温されたイーストドーナツの片面を、40℃に調温した被覆チョコレートに浸した。次いで、イーストドーナツを持ち上げて、余分な被覆チョコレートを落とした後、23℃の温度で静置した。その後、コーティングの全面を指で触れたときに、全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間を計測した。乾き性を、以下の判断基準に従って評価した。
良好:全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間が10分以下であった。
普通:全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間が10分を超え、15分以下であった。
悪い:全ての箇所で指にチョコレートが付着しなくなるまでの時間が15分を超えた。
(2)外観の評価
(1)のイーストドーナツにコーティングしたチョコレートの表面の状態を観察し、以下の判断基準に従って評価した。
良好:表面のツヤが良く、触れてもあとが付かない。
普通:表面にツヤがあり、触れてもあとが付かない。
悪い:表面にツヤがなく、乾いたように感じられる。
(3)結着性の評価
(1)のイーストドーナツとコーティングしたチョコレートを食して、以下の判断基準に従って評価した。
良好:チョコレートはソフトで、ドーナツ表面に密着し、剥れない。
普通:チョコレートはソフトで、触れると一部剥れる部分が見られる。
悪い:チョコレートが固く、強く触れると剥れ落ちる。
(4)口溶け性
(1)のイーストドーナツにコーティングしたチョコレート部分のみを食して、以下の判断基準に従って評価した。
良好:口溶けがよく、後残りが感じられない。
普通:口溶けがよく、後残りがほとんど感じられない。
悪い:口溶けがわるく、後残りがかなり感じられる。
Figure 0004880803
Figure 0004880803
表10より、実施例1,3,6,8の油脂組成物(ハードバター)は、乾き性、外観、結着性及び口溶け性に優れており、コーティングチョコレートとして使用した場合の加工適性に優れるものであることが分かる。

Claims (8)

  1. 下記の(a)から(e)の5つの条件を満たす油脂組成物。
    (a)X2O含量が50〜80質量%
    (b)XOX含量が50質量%以下
    (c)XOX/X2Oの質量比が0.3〜0.8
    (d)PStO/X2Oの質量比が0.2〜0.6
    (e)St/Pの質量比が0.4〜1.5
    上記の(a)から(e)の5つの条件において、X,O,P,St,X2O,XOX,及びPStOはそれぞれ以下のものを示す。
    X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
    O:オレイン酸
    P:パルミチン酸
    St:ステアリン酸
    X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
    XOX:1、3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリド
    PStO:P、St及びOが結合しているトリグリセリド
  2. 前記(d)PStO/X2Oの質量比が0.3〜0.6であり、前記(e)St/Pの質量比が0.5〜1.5であることを特徴とする請求項1に記載の油脂組成物。
  3. 下記のエステル交換油のオレイン部を50〜95質量%及び下記のXOX型油脂を5〜50質量%含有させた混合油を分別し、ステアリン部を得ることを特徴とする油脂組成物の製造方法。
    エステル交換油のオレイン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜50質量%、及びパルミチン酸15〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部
    XOX型油脂:XOXを45質量%以上含有する油脂
  4. 下記のエステル交換油のオレイン部を60〜95質量%及び下記のXOX型油脂を5〜40質量%含有させた混合油を分別し、ステアリン部を得ることを特徴とする油脂組成物の製造方法。
    エステル交換油のオレイン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜40質量%、及びパルミチン酸30〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部
    XOX型油脂:XOXを50質量%以上含有する油脂
  5. 下記のエステル交換油のステアリン部60〜95質量%及び下記のXOX型油脂5〜40質量%を混合させて製造することを特徴とする油脂組成物の製造方法。
    エステル交換油のステアリン部:オレイン酸10〜40質量%、ステアリン酸10〜40質量%、及びパルミチン酸30〜70質量%を含有する原料油脂をエステル交換し、その後分別して得られるオレイン部をさらに分別したステアリン部
    XOX型油脂:XOXを45質量%以上含有する油脂
  6. 前記XOX型油脂がXOXを50質量%以上含有する油脂であることを特徴とする請求項5に記載の油脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1に記載の油脂組成物を使用して製造されることを特徴とする油性食品。
  8. 請求項7に記載の油性食品を使用して製造されることを特徴とする食品。
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