JP7101450B2 - 油脂組成物及び該油脂組成物を使用して得られる油性食品 - Google Patents

油脂組成物及び該油脂組成物を使用して得られる油性食品 Download PDF

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Description

本発明は、非ラウリン酸型のノンテンパリング型チョコレート用油脂に適した油脂組成物及び該油脂組成物を使用して得られる油性食品に関する発明である。
チョコレートは油脂を含有する菓子である。チョコレートの製造に使用される油脂は、通常カカオ豆由来のココアバター(カカオ脂)である。ココアバターは価格が高い。そのため、チョコレートの製造には、ココアバター以外の植物油脂が使用されることも多い。このチョコレートの製造に使用される植物油脂は、カカオ代用脂とも呼ばれる。カカオ代用脂は一般に、テンパリング型とノンテンパリング型に分類される。
テンパリング型のカカオ代用脂は、ココアバターに多く含まれる対称型トリグリセリド(トリアシルグリセロール)を主成分とする油脂から作られる。そのため、テンパリング型のカカオ代用脂は、ココアバターとの相溶性が高い。従って、テンパリング型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、ココアバターを任意で配合することができる。また、ココアバターは、チョコレートの風味を決める重要な原料であるカカオマスにも約55質量%含まれる。従って、テンパリング型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、カカオマスを多く配合することができる。よって、テンパリング型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、風味を豊かにすることができる。しかしながら、テンパリング型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、ココアバターを使用して得られるチョコレートと同様に、煩雑なテンパリングが必要である。
一方、ノンテンパリング型のカカオ代用脂は、ココアバターと融解性状は似ている。しかしながら、ノンテンパリング型のカカオ代用脂は、油脂構造は全く異なる。ノンテンパリング型のカカオ代用脂は、ココアバターと比べて価格的に安く、煩雑なテンパリングが不要で作業性が良いことから、製菓及び製パン領域にて広く使用されている。ノンテンパリング型のカカオ代用脂は、ラウリン酸型と非ラウリン酸型に大きく分けられる。
ノンテンパリング型のカカオ代用脂のうち、ラウリン酸型のカカオ代用脂は、ラウリン酸を主な構成脂肪酸としている。典型的なラウリン酸型のカカオ代用脂の例としては、パーム核ステアリン(パーム核油を分別して得られる高融点部)の極度硬化油が挙げられる。ラウリン酸型のカカオ代用脂は、融解性状が極めてシャープであるが、ココアバターとの相溶性が極端に低い。そのため、ラウリン酸型のカカオ代用脂を使用したチョコレートは、ココアバターの配合量を極力少なくしなければない。従って、ラウリン酸型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、ココアバターを含むカカオマスの配合量も制限される。よって、ラウリン酸型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、風味が乏しいチョコレートになる。また、ラウリン酸型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートは、ココアバターとの相溶性が極端に悪いことから、ブルームが発生しやすいという問題もあった。
ノンテンパリング型のカカオ代用脂のうち、非ラウリン酸型のカカオ代用脂は、トランス酸型のカカオ代用脂とも呼ばれている。典型的な非ラウリン酸型のカカオ代用脂の例としては、低融点パームオレイン又は大豆油等の液体油の異性化水素添加油及び、該異性化水素添加油を分別して得られる高融点部又は中融点部が挙げられる。非ラウリン酸型のカカオ代用脂は、多量のトランス脂肪酸を含有する。そのため、トランス脂肪酸の健康への悪影響が認識されるようになって以来、非ラウリン酸型のカカオ代用脂は、使用が敬遠されている。そのような背景から、トランス脂肪酸含有量が低減された非ラウリン酸型のカカオ代用脂の開発が求められていた。
トランス脂肪酸含有量が低減された非ラウリン酸型のカカオ代用脂としては、特定量のSUS型トリグリセリドを含む油脂を水素添加して得られる油脂と特定量のSSU型トリグリセリドを含む油脂とを特定比率で混合して得られるハードバター(特許文献1参照)、特定のエステル交換油を水素添加して得られる油脂を使用して得られるハードバター(特許文献2参照)が提案されている。これらのハードバターは、従来のトランス酸型ハードバターよりもトランス脂肪酸含有量は低減されている。しかしながら、トランス脂肪酸含有量の低減は、まだ十分であるとは言えなかった。
また、非ラウリン酸型のカカオ代用脂は、ラウリン酸型のカカオ代用脂よりもココアバターとの相溶性が高い。しかしながら、非ラウリン酸型のカカオ代用脂を使用して得られるチョコレートがココアバターを多く含む場合、経時的にチョコレートにグレイン(油脂結晶の粗大化)が発生することや、経時的にチョコレートが硬くなることがあった。
以上のような背景から、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ないチョコレート等の油性食品を製造することが可能な非ラウリン酸型のノンテンパリング型でトランス脂肪酸含有量の低いカカオ代用脂の開発が求められていた。
国際公開第05/094598号 特表2007-504802号公報
本発明の目的は、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品並びに、該油性食品の製造に使用される非ラウリン酸型のノンテンパリング型チョコレート用油脂に適したトランス脂肪酸含有量が低い油脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、油脂に含まれる特定のトリグリセリド及び油脂を構成する特定の構成脂肪酸を特定量、特定比率にした油脂組成物を使用することで、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、下記の(a)から(j)の条件を満たす油脂組成物である。
(a)X3を5~15質量%含有する。
(b)X2Uを51~69質量%含有する。
(c)XUX/XXUの質量比が0.60~1.45である。
(d)X2O/X2Uの質量比が0.75~0.90である。
(e)St2O/X2Oの質量比が0.05以下である。
(f)XU2を16~35質量%含有する。
(g)U3を6質量%以下含有する。
(h)構成脂肪酸として、Stを8質量%以下含有する。
(i)St/Pの質量比が0.20以下である。
(j)構成脂肪酸として、Uを30~50質量%含有する。
上記の(a)から(j)の条件において、X、U、O、P、St、X3、X2U、XUX、XXU、X2O、St2O、XU2、U3はそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16~18の飽和脂肪酸
U:炭素数18の不飽和脂肪酸
O:オレイン酸
P:パルミチン酸
St:ステアリン酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
XUX:1位と3位にX、2位にUが結合しているトリグリセリド
XXU:1位及び2位にX、3位にUが結合しているトリグリセリド、又は2位及び3位にX、1位にUが結合しているトリグリセリド
St2O:Stが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
本発明の第2の発明は、構成脂肪酸として、ラウリン酸を5質量%以下、トランス脂肪酸を5質量%以下含有する第1の発明に記載の油脂組成物である。
本発明の第3の発明は、下記油脂Aを0.5~10質量%含有する第1の発明又は第2の発明に記載の油脂組成物である。
油脂A:M2L+ML2を65~85質量%含有する油脂。
上記において、M、L、M2L、ML2はそれぞれ以下のものを示す。
M:炭素数8~10の飽和脂肪酸
L:炭素数16~24の飽和脂肪酸
M2L:Mが2分子、Lが1分子結合しているトリグリセリド
ML2:Mが1分子、Lが2分子結合しているトリグリセリド
本発明の第4の発明は、前記油脂組成物がノンテンパリング型チョコレートに使用される第1の発明~第3の発明のいずれか1つの発明に記載の油脂組成物である。
本発明の第5の発明は、第1の発明~第4の発明のいずれか1つの発明に記載の油脂組成物を含有する油性食品である。
本発明の第6の発明は、前記油性食品がチョコレートである本発明の第5の発明に記載の油性食品である。
本発明によると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品並びに、該油性食品の製造に使用される非ラウリン酸型のノンテンパリング型チョコレート用油脂に適したトランス脂肪酸含有量が低い油脂組成物を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記の(a)から(j)の条件を満たす。
(a)X3を1~20質量%含有する。
(b)X2Uを45~75質量%含有する。
(c)XUX/XXUの質量比が0.50~1.50である。
(d)X2O/X2Uの質量比が0.60以上である。
(e)St2O/X2Oの質量比が0.10以下である。
(f)XU2を5~50質量%含有する。
(g)U3を10質量%以下含有する。
(h)構成脂肪酸として、Stを10質量%以下含有する。
(i)St/Pの質量比が0.34以下である。
(j)構成脂肪酸として、Uを20~55質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、X3を1~20質量%含有し、好ましくは3~18質量%含有し、より好ましくは5~15質量%含有する(条件(a))。油脂組成物がX3を前記範囲で含有すると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、X3はXが3分子結合しているトリグリセリド(XXX)である(トリグリセリドとは、グリセロールに3分子の脂肪酸が結合したトリアシルグリセロールのことである。)。また、本発明において、Xは炭素数16~18の飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、X2Uを45~75質量%含有し、好ましくは48~72質量%含有し、より好ましくは51~69質量%含有する(条件(b))。油脂組成物がX2Uを前記範囲で含有すると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、X2UはXが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド(XXU+XUX+UXX)である。また、本発明において、Uは炭素数18の不飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XUX/XXUの質量比が0.50~1.50であり、好ましくは0.60~1.45であり、より好ましくは0.85~1.40であり、更に好ましくは1.06~1.40である(条件(c))。油脂組成物のXUX/XXUの質量比が前記範囲であると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、XUX/XXUの質量比は、XXU含有量(質量%)に対するXUX含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、XUXは1位と3位にX、2位にUが結合しているトリグリセリドである。また、本発明において、XXUは1位及び2位にX、3位にUが結合しているトリグリセリド(XXU)又は2位及び3位にX、1位にUが結合しているトリグリセリド(UXX)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、X2O/X2Uの質量比が0.60以上であり、好ましくは0.70以上であり、より好ましくは0.75~0.90である(条件(d))。油脂組成物のX2O/X2Uの質量比が前記範囲であると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、X2O/X2Uの質量比は、X2U含有量(質量%)に対するX2O含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、X2OはXが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド(XXO+XOX+OXX)である。また、本発明において、Oはオレイン酸(炭素数18の1価の不飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、St2O/X2Oの質量比が0.10以下であり、好ましくは0.08以下であり、より好ましくは0.05以下である(条件(e))。St2O/X2Oの質量比が前記範囲であると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、St2O/X2Oの質量比は、X2O含有量(質量%)に対するSt2O含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、St2OはStが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド(StStO+StOSt+OStSt)である。また、本発明において、Stはステアリン酸(炭素数18の飽和脂肪酸)のことである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XU2を5~50質量%含有し、好ましくは10~40質量%含有し、より好ましくは16~35質量%含有する(条件(f))。油脂組成物がXU2を前記範囲で含有すると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、XU2はXが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド(XUU+UXU+UUX)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、U3を10質量%以下含有し、好ましくは8質量%以下含有し、より好ましくは6質量%以下含有する(条件(g))。油脂組成物がU3を前記範囲で含有すると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、U3はUが3分子結合しているトリグリセリド(UUU)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸としてStを10質量%以下含有し、好ましくは9質量%以下含有し、より好ましくは8質量%以下含有する(条件(h))。油脂組成物がStを前記範囲で含有すると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、St/Pの質量比が0.34以下であり、好ましくは0.30以下であり、より好ましくは0.24以下であり、更に好ましくは0.20以下である(条件())。St/Pの質量比が前記範囲であると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。
なお、本発明において、St/Pの質量比は、構成脂肪酸中のP含有量(質量%)に対するSt含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、Pはパルミチン酸(炭素数16の飽和脂肪酸)のことである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸として、Uを20~55質量%含有し、好ましくは25~53質量%含有し、より好ましくは30~50質量%含有する(条件())。油脂組成物がUを前記範囲で含有すると、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない油性食品が得られる。

本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸として、ラウリン酸を好ましくは5質量%以下含有し、より好ましくは2質量%以下含有し、さらに好ましくは1質量%以下含有する。油脂組成物がラウリン酸を前記範囲で含有すると、油脂組成物は非ラウリン酸型のノンテンパリング型チョコレート用油脂に適したものとなる。なお、本発明において、ラウリン酸(炭素数12の飽和脂肪酸)はLaと記載することもある。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸として、トランス脂肪酸を好ましくは5質量%以下含有し、より好ましくは3質量%以下含有し、さらに好ましくは1質量%以下含有する。油脂組成物がトランス脂肪酸を前記範囲で含有すると、油脂組成物はトランス脂肪酸含量が低いノンテンパリング型チョコレート用油脂に適したものとなる。なお、本発明において、トランス脂肪酸はTFAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸として、Pを好ましくは30~70質量%含有し、より好ましくは35~65質量%含有し、更に好ましくは40~60質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸として、Xを好ましくは40~70質量%含有し、より好ましくは42~68質量%含有し、更に好ましくは45~65質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、炭素数16~18の脂肪酸を好ましくは90質量%以上含有し、より好ましくは92質量%以上含有し、更に好ましくは95質量%以上含有し、最も好ましくは95~99質量%含有する。なお、本発明において、炭素数16~18の脂肪酸はC16~18FAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、炭素数20以上の脂肪酸を好ましくは3質量%未満含有し、より好ましくは2質量%未満含有し、更に好ましくは1質量%未満含有する。なお、本発明において、炭素数20以上の脂肪酸はC20以上FAと記載することもある。
本実施の形態に係る油脂組成物は、固体脂含有量(以下、SFCとする)が好ましくは20℃で40~60%、25℃で15~39%、30℃で5~25%、35℃で15%以下であり、より好ましくは20℃で42~58%、25℃で17~37%、30℃で7~23%、35℃で13%以下であり、さらに好ましくは20℃で45~55%、25℃で20~35%、30℃で10~20%、35℃で10%以下である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、油脂以外の成分を添加することもできる。油脂以外の成分の具体例としては、例えば、乳化剤、トコフェロール、茶抽出物(カテキン等)、ルチン等の酸化防止剤、香料等が挙げられる。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、油脂以外の成分を好ましくは5質量%以下含有し、より好ましくは3質量%以下含有し、さらに好ましくは1質量%以下含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、好ましくは乳化剤を含有する。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、乳化剤を0.01~5質量%含有し、より好ましくは0.05~4質量%含有し、更に好ましくは0.1~3質量%含有する。乳化剤としては、レシチン、リゾレシチン、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタントリステアリン酸エステル等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル(モノグリセライド)、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等を使用することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、トリグリセリドの組成、構成脂肪酸の組成等が前記範囲であれば、特に制限されることなく、通常の食用油脂を使用して製造することができる。本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される食用油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ココアバター、シア脂、サル脂、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂等や、これらの加工油脂(水素添加油、分別油、エステル交換油)等が挙げられる。前記食用油脂は2種以上組み合せて使用することもできる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記のランダムエステル交換油Aと、下記の油脂Bとを、混合することで混合油を得る工程、該混合油を分別することで低融点部を得る工程を経て製造することができる。すなわち、本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造方法は、好ましくは下記のランダムエステル交換油Aと、下記の油脂Bとを、混合することで混合油を得る工程、該混合油を分別することで低融点部を得る工程を含む。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用されるランダムエステル交換油Aは、ランダムエステル交換することにより得られ、X3を20~40質量%、X2Oを25~50質量%含有し、XOX/XXOの質量比が0.40~1.00、St/Pの質量比が0.30以下である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用されるランダムエステル交換油Aは、ランダムエステル交換後に、X3を20~40質量%含有し、好ましくは23~38質量%含有し、より好ましくは25~35質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用されるランダムエステル交換油Aは、ランダムエステル交換後に、X2Oを25~50質量%含有し、好ましくは28~48質量%含有し、より好ましくは30~45質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用されるランダムエステル交換油Aは、ランダムエステル交換後に、XOX/XXOの質量比が0.40~1.00であり、好ましくは0.42~0.80であり、より好ましくは0.45~0.70である。
なお、本発明において、XOX/XXOの質量比は、XXO含有量(質量%)に対するXOX含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、XOXは1位と3位にX、2位にOが結合しているトリグリセリドである。また、本発明において、XXOは1位及び2位にX、3位にOが結合しているトリグリセリド(XXO)又は2位及び3位にX、1位にOが結合しているトリグリセリド(OXX)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用されるランダムエステル交換油Aは、ランダムエステル交換後に、St/Pの質量比が0.30以下であり、好ましくは0.20以下であり、より好ましくは0.15以下である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用されるランダムエステル交換油Aは、好ましくはパーム中融点部とパームステアリンとの混合油をランダムエステル交換して得られる油脂である。前記パーム中融点部は、沃素価が好ましくは30~50であり、より好ましくは40~50である。前記パームステアリンは、沃素価が好ましくは8~35であり、より好ましくは8~20である。前記パーム中融点部とパームステアリンとの混合油の配合比(パーム中融点部:パームステアリン)は、好ましくは質量比75:25~55:45であり、より好ましくは質量比73:27~58:42であり、さらに好ましくは質量比70:30~60:40である。
前記ランダムエステル交換油Aを製造するためのランダムエステル交換は、特に制限はなく、通常の方法で行うことができる。前記ランダムエステル交換油Aを製造するためのランダムエステル交換は、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼを触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法を用いてもよい。
化学的エステル交換は、例えば、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.1~1質量%添加した後、減圧下、80~120℃で0.5~1時間攪拌しながら反応を行うことができる。化学的エステル交換終了後は、水洗等により触媒を除去した後、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色・脱臭処理を施すことができる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02~10質量%(好ましくは0.04~5質量%)添加した後、40~80℃、好ましくは40~70℃で0.5~48時間(好ましくは0.5~24時間)攪拌しながら反応を行うことができる。酵素的エステル交換終了後は、濾過等によりリパーゼを除去した後、通常の食用油脂の精製工程で行われる脱色・脱臭処理を施すことができる。ランダムエステル交換を行うことのできるリパーゼは、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Bは、XOXを40~60質量%含有し、St/Pの質量比が0.30以下である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Bは、XOXを40~60質量%含有し、好ましくは42~58質量%含有し、より好ましくは45~55質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Bは、St/Pの質量比が0.30以下であり、好ましくは0.20以下であり、より好ましくは0.15以下である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Bは、好ましくはパーム中融点部であり、好ましくは沃素価30~50のパーム中融点部であり、更に好ましくは沃素価40~50のパーム中融点部である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造方法のランダムエステル交換油Aと、油脂Bとを、混合することで混合油を得る工程において、ランダムエステル交換油Aと油脂Bとの混合油の配合比(ランダムエステル交換油A:油脂B)は、好ましくは質量比80:20~99:1であり、より好ましくは質量比82:18~97:3であり、さらに好ましくは質量比85:15~97:3である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造方法のランダムエステル交換油Aと油脂Bとの混合油を分別することで低融点部を得る工程において、分別は、特に制限はなく、通常の方法で行うことができる。前記低融点部を得るための分別は、好ましくはドライ分別(自然分別)である。ドライ分別は、油脂を槽内で攪拌しながら冷却することで油脂の結晶を析出させた後、圧搾及び/又はろ過することで、高融点部(硬質部又は結晶画分とも言う。)と低融点部(軟質部又は液状画分とも言う。)に分けられる。油脂を分別する時の温度は、対象となる油脂の性状によっても異なるため、特に制限されることはない。ドライ分別する時の温度は、好ましくは33~45℃であり、より好ましくは35~43℃、さらに好ましくは37~43℃である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記油脂Cを好ましくは60~100質量%含有し、より好ましくは65~100質量%含有し、更に好ましくは65~95質量%含有する。前記油脂Cは、前記した本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造方法で製造して得られる油脂組成物である。油脂Cを前記範囲で含有すると、本発明の実施の形態に係る油脂組成物を容易に製造することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、好ましくは下記油脂Aを含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記油脂Aを好ましくは0~10質量%含有し、より好ましくは0.5~10質量%含有し、更に好ましくは1~8質量%含有する。油脂組成物が下記油脂Aを前記範囲で含有すると、経時的にグレインがより発生しにくい油性食品が得られる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、M2L+ML2を40質量%以上含有し、好ましくは60~100質量%含有し、より好ましくは65~85質量%含有する。
なお、本発明において、M2L+ML2はM2LとML2の合計含有量のことである。また、本発明において、M2LはMが2分子、Lが1分子結合しているトリグリセリド(MML+MLM+LMM)である。また、本発明において、ML2はMが1分子、Lが2分子結合しているトリグリセリド(MLL+LML+LLM)である。また、本発明において、Mは炭素数8~10の飽和脂肪酸である。また、本発明において、Lは炭素数16~24の飽和脂肪酸である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、構成脂肪酸として、Mを好ましくは35~65質量%含有し、好ましくは37~63質量%含有し、より好ましくは40~60質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、構成脂肪酸として、Lを好ましくは35~65質量%含有し、好ましくは37~63質量%含有し、より好ましくは40~60質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、De/Mの質量比が好ましくは0.55~0.85であり、より好ましくは0.58~0.83であり、更に好ましくは0.60~0.80である。
なお、本発明において、構成脂肪酸中のDe/Mの質量比は、M含有量(質量%)に対するDe含有量(質量%)の比のことである。また、本発明において、Deはデカン酸(炭素数10の飽和脂肪酸)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、St/Lの質量比が好ましくは0.50以上であり、より好ましくは0.70以上であり、更に好ましくは0.80~0.98である。
なお、本発明において、構成脂肪酸中のSt/Lの質量比は、L含有量(質量%)に対するSt含有量(質量%)の比のことである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、好ましくは下記油脂Dと下記油脂Eとの混合油をランダムエステル交換して得られる油脂である。
前記油脂Dは、M3のみからなる。前記油脂Dは、好ましくは中鎖脂肪酸トリアシルグリセロール(以下、MCTとする。)である。なお、本発明において、M3はMが3分子結合しているトリグリセリド(MMM)である。
前記油脂Eは、沃素価が5以下であり、構成脂肪酸としてXを90質量%以上含有する。前記油脂Eは、沃素価が5以下であり、好ましくは3以下であり、より好ましくは2以下である。前記油脂Eは、構成脂肪酸としてXを90質量%以上含有し、好ましくは93質量%以上含有し、より好ましくは95質量%以上含有する。前記油脂Eは、好ましくは菜種油の極度硬化油、大豆油の極度硬化油又はパーム油の極度硬化油であり、より好ましくは菜種油の極度硬化油である。
前記油脂Dと油脂Eとの混合油の配合比(油脂D:油脂E)は、好ましくは質量比10:90~65:35であり、より好ましくは質量比20:80~55:45であり、さらに好ましくは質量比40:60~55:45である。
前記油脂A製造するためのランダムエステル交換は、前記ランダムエステル交換油Aを製造するためのランダムエステル交換と同じである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用される油脂Aは、ランダムエステル交換の後に、分別を行うこともできる。油脂Aの製造時にランダムエステル交換の後に分別を行う場合、分別することで中融点部を得る。油脂Aの製造時にランダムエステル交換の後に分別を行う場合の分別は、前記の本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造方法の分別と同じである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、好ましくはパーム中融点部(より好ましくは沃素価30~50のパーム中融点部、更に好ましくは沃素価30~39のパーム中融点部)を含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、パーム中融点部を好ましくは0~20質量%含有し、より好ましくは3~18質量%含有し、更に好ましくは5~16質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、好ましくはパームオレイン(より好ましくは沃素価50~70のパームオレイン、更に好ましくは沃素価50~60のパームオレイン)を含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、パームオレインを好ましくは0~15質量%含有し、より好ましくは3~15質量%含有し、更に好ましくは3~12質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、好ましくは構成脂肪酸としてXの含有量が90質量以上である極度硬化油(より好ましくはパーム系油脂の極度硬化油、更に好ましくはパーム油の極度硬化油)を含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸としてXの含有量が90質量以上である極度硬化油を好ましくは0~5質量%含有し、より好ましくは0.5~5質量%含有し、更に好ましくは0.5~3質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、前記油脂C、前記油脂A、前記パーム中融点部、前記パームオレイン、前記構成脂肪酸としてXの含有量が90質量以上である極度硬化油を、それぞれ前記範囲で配合することで、製造することもできる。
油脂に含まれるX3含有量、X2U含有量、XUX含有量、XXU含有量、X2O含有量、XOX含有量、XXO含有量、StO2含有量、XU2含有量及びU3含有量は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111-1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム-HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105-107(1995)準拠)を用いて測定することができる。
油脂に含まれるM2L含有量、ML2含有量は、ガスクロマトグラフィー法(AOCS Ce5-86準拠)を用いて測定することができる。
油脂を構成する脂肪酸の含有量は、ガスクロマトグラフィー法(AOCS Ce1f-96準拠)を用いて測定することができる。
油脂の沃素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1-2013 ヨウ素価(ウィイス-シクロヘキサン法)」に準じて測定することができる。
油脂のSFCは、IUPAC 2.150固体脂含量(NMR法)に準じて測定することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、好ましくはチョコレート、バタークリーム、フィリング等の油性食品に使用される。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、より好ましくはノンテンパリング型チョコレートに使用される。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、非ラウリン酸型でトランス脂肪酸含量が低いノンテンパリング型チョコレート用油脂に適している。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、本発明の実施の形態に係る油脂組成物を含有する。すなわち、本発明の実施の形態に係る油性食品は、本発明の実施の形態に係る油脂組成物を使用して製造される。なお、本発明において、油性食品とは、油脂を含み、油脂が連続相である加工食品のことであり、好ましくは糖類を含む。油性食品の具体例としては、チョコレート、フィリング、クリーム(バタークリーム、サンドクリーム等)等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、好ましくはチョコレートである。
本発明におけるチョコレートは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規上で規定されたチョコレートに限定されない。本発明においてチョコレートとは、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、成形工程、冷却工程等の全部乃至一部)を経て製造され、油脂が連続相をなし、実質的に水を含有しない食品(好ましくは水分含量が3質量%以下である。)である。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、ミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレート、カラーチョコレートも含む。
本発明の実施の形態に係るチョコレートは、好ましくはノンテンパリング型チョコレートである。なお、本発明においてノンテンパリング型チョコレートとは、テンパリング又はシーディングを行わずに製造されるチョコレートのことである。本発明において、シーディングとは、テンパリングを行うかわりに、ココアバター又はカカオ代用脂(CBE)の安定型結晶を添加する方法である。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、油性食品に含まれる油脂が本発明の実施の形態に係る油脂組成物を好ましくは60質量%以上含有し、より好ましくは60~95質量%し、更に好ましくは65~90質量%である。なお、油性食品に含まれる油脂とは、油性食品の含まれる全油脂分のことであり、配合される油脂の他に、含油原料(カカオマス、ココアパウダー、全脂粉乳等)由来の油脂(ココアバター、乳脂等)も含む。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、本発明の実施の形態に係る油脂組成物以外の食用油脂を使用することもできる。食用油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、ココアバター、シア脂、サル脂、イリッペ脂、大豆油、菜種油、綿実油、サフラワー油、ひまわり油、米油、コーン油、ゴマ油、オリーブ油、乳脂等や、これらの加工油脂(水素添加油、分別油、エステル交換油)等が挙げられる。前記食用油脂は2種以上組み合せて使用することもできる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、好ましくはココアバターを含有する。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、油性食品に含まれる油脂がココアバターを好ましくは0.1~28質量%含有し、より好ましくは1~28質量%であり、さらに好ましくは1~25質量%である。ココアバターの含有量が上記範囲であると、良好な風味を有する油性食品が得られる。
なお、本発明においてココアバターは、カカオマス、ココアパウダー等の含油原料由来のココアバターも含むものである。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、好ましくは糖類を含有する。糖類としては、例えば、ショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、還元澱粉糖化物、液糖、酵素転化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元糖ポリデキストロース、オリゴ糖、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトース、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、ラフィノース、デキストリン等を使用することができる。本発明の実施の形態に係る油性食品の製造に使用される糖類は、好ましくはショ糖(砂糖、粉糖)、乳糖である。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、糖類を好ましくは10~65質量%含有し、より好ましくは20~60質量%含有し、更に好ましくは30~55質量%含有する。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、油脂、糖類以外にも、油性食品に一般的に配合される原料を使用することができる。具体的には、例えば、全脂粉乳、脱脂粉乳等の乳製品、カカオマス、ココアパウダー等のカカオ成分、大豆粉、大豆蛋白、果実加工品、野菜加工品、抹茶粉末、コーヒー粉末等の各種粉末、ガム類、澱粉類、レシチン、リゾレシチン、酵素分解レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、酸化防止剤、着色料、香料等を使用することができる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、従来公知の方法により製造することができる。
本発明の実施の形態に係る油性食品がチョコレートである場合は、例えば、油脂、カカオ成分、糖類、乳化剤等を原料として、混合工程、微粒化工程、精練工程等を経て製造することができる。本発明の実施の形態に係る油性食品がチョコレートである場合は、好ましくは微粒化工程を経て製造される。本発明の実施の形態に係る油性食品がチョコレートである場合は、テンパリング又はシーディングを行わずに製造することができるため、好ましくはテンパリング又はシーディングを行わずに製造される。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、油性食品のみからなる製品に他に、油性食品と他の食品と組合せた製品(複合食品)にも使用することができる。油性食品に組み合わせる他の食品としては、パン、ケーキ、洋菓子、焼き菓子、ドーナツ、シュー菓子等の製菓製品及び製パン製品が挙げられる。油性食品と他の食品を組み合わせる方法としては、コーティング、フィリング、サンド、トッピング、インジェクション等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、経時的にグレインが発生しにくい及び経時的に硬さの変化が少ない。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔分析方法〕
油脂に含まれるX3含有量、X2U含有量、XUX含有量、XXU含有量、X2O含有量、XOX含有量、XXO含有量、StO2含有量、XU2含有量及びU3含有量は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111-1114(1993)準拠)及び銀イオンカラム-HPLC法(J.High Resol.Chromatogr.,18,105-107(1995)準拠)を用いて測定した。
油脂に含まれるM2L含有量、ML2含有量は、ガスクロマトグラフィー法(AOCS Ce5-86準拠)を用いて測定した。
油脂を構成する脂肪酸の含有量は、ガスクロマトグラフィー法(AOCS Ce1f-96準拠)を用いて測定した。
油脂の沃素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1-2013 ヨウ素価(ウィイス-シクロヘキサン法)」に準じて測定した。
油脂のSFCは、IUPAC 2.150固体脂含量(NMR法)に準じて測定することができる。
〔ランダムエステル交換油A1の製造〕
パーム中融点部(沃素価:45)65質量部とパームステアリン(沃素価:11)35質量部を混合した。得られた混合油を、ランダムエステル交換することにより、エステル交換油A1(X3含有量:31.2質量%、X2O含量:36.3質量%、XOX/XXO質量比:0.53、St/P質量比:0.08)を得た。
エステル交換は、常法に従い、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.2質量%添加した後、減圧下、120℃で0.5時間攪拌しながら反応を行った。
〔油脂A1の製造〕
51質量部の菜種油の極度硬化油(沃素価:1、X含有量:96.6質量%)と49質量部のMCT(M3含有量:100質量%)とを混合した。得られた混合油を、ランダムエステル交換することにより、油脂A1(M2L含有量:43.4質量%、ML2含有量:32.3質量%、M2LとML2の合計含有量:75.7質量%、M含有量:48.4質量%、L含有量:51.4質量%、De/M質量比:0.71、St/L質量比:0.92)を得た。
エステル交換は、ランダムエステル交換油A1の製造と同様の方法で行った。
〔実施例1の油脂組成物の製造〕
95質量部のエステル交換油A1と5質量部のパーム中融点部(沃素価45、XOX含有量:51.1質量%、St/P質量比:0.11)を混合した。得られた混合油を42℃でドライ分別し、高融点部を除去することで低融点部を得た。該低融点部に脱臭処理を行ったものを実施例1の油脂組成物とした。
〔実施例2の油脂組成物の製造〕
90質量部の実施例1の油脂組成物と10質量部のパーム中融点部(沃素価:34)を混合し、これを実施例2の油脂組成物とした。
〔実施例3の油脂組成物の製造〕
76質量部の実施例1の油脂組成物と14.4質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と8.5質量部のパームオレイン(沃素価:56)と1.1質量部のパーム油の極度硬化油(X含有量:97.6質量%)を混合し、これを実施例3の油脂組成物とした。
〔実施例4の油脂組成物の製造〕
99.2質量部の実施例1の油脂組成物と0.8質量部の油脂A1を混合し、これを実施例4の油脂組成物とした。
〔実施例5の油脂組成物の製造〕
89.3質量部の実施例1の油脂組成物と9.9質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と0.8質量部の油脂A1を混合し、これを実施例5の油脂組成物とした。
〔実施例6の油脂組成物の製造〕
75.4質量部の実施例1の油脂組成物と14.3質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と8.4質量部のパームオレイン(沃素価:56)と1.1質量部のパーム油の極度硬化油(X含有量:97.6質量%)と0.8質量部の油脂A1を混合し、これを実施例6の油脂組成物とした。
〔実施例7の油脂組成物の製造〕
88.2質量部の実施例1の油脂組成物と9.8質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と2質量部の油脂A1を混合し、これを実施例7の油脂組成物とした。
〔実施例8の油脂組成物の製造〕
73.7質量部の実施例1の油脂組成物と14質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と8.2質量部のパームオレイン(沃素価:56)と1.1質量部のパーム油の極度硬化油(X含有量:97.6質量%)と3質量部の油脂A1を混合し、これを実施例6の油脂組成物とした。
〔比較例1の油脂組成物の製造〕
57.5質量部の実施例1の油脂組成物と20質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と20質量部のパームオレイン(沃素価:56)と2.5質量部のパーム油の極度硬化油(X含有量:97.6質量%)を混合し、これを比較例1の油脂組成物とした。
〔比較例2の油脂組成物の製造〕
57.0質量部の実施例1の油脂組成物と19.8質量部のパーム中融点部(沃素価:34)と19.8質量部のパームオレイン(沃素価:56)と2.5質量部のパーム油の極度硬化油(X含有量:97.6質量%)と0.8質量部の油脂A1を混合し、これを比較例1の油脂組成物とした。
〔実施例及び比較例の油脂組成物の分析〕
実施例1~8の油脂組成物及び比較例1~2の油脂組成物の脂肪酸含有量、トリグリセリド含有量を前述の分析方法に従って測定した。測定結果を表1、2に示した。
表1~3から分かるように、実施例及び比較例の油脂組成物は、ラウリン酸含有量及びトランス脂肪酸含有量が低かった。
Figure 0007101450000001
Figure 0007101450000002
Figure 0007101450000003
〔油脂組成物の評価〕
(硬さの経時変化の評価)
実施例1~3の油脂組成物、実施例7~8の油脂組成物、比較例1の油脂組成物を使用し、各油脂組成物72.5質量部とココアバター27.5質量部とを混合したものを試験サンプルとした。試験サンプルを20℃で12週間保存し、1週間保存後、2週間保存後、4週間保存後、8週間保存後、12週間保存後の20℃、25℃、30℃、35℃におけるSFC(%)を測定することで、硬さの経時変化を評価した。なお、実施例1の油脂組成物、比較例1の油脂組成物は、保存期間を4週間とした。評価結果を表4に示した。
Figure 0007101450000004
表4から分かるように、実施例1の油脂組成物は他よりも経時的に若干SFCが高くなったが、評価した全ての油脂組成物は、SFCの顕著な変化が認められなかった。従って、評価した全ての油脂組成物は、ココアバターを27.5質量%添加しても、硬さの変化が少なかった。
(グレインの評価)
実施例1~6の油脂組成物、比較例1~2の油脂組成物を使用し、各油脂組成物72.5質量部とココアバター27.5質量部とを混合したものを試験サンプルとした。80℃で完全融解させた試験サンプル40μLをスライドグラス上に滴下した。試験サンプルを滴下したスライドグラスにカバーグラスをかけて60℃で30分間静置した。スライドグラスを更に4℃で1時間静置した後、20℃で2週間保存した。20℃で2週間保存後のスライドグラスを目視で確認することでグレイン発生の有無を評価した。評価は、0点~4点の5段階で評価し、点数が高いほど、グレインの発生が少ないとした。2点~4点の場合を合格とした。結果を表5~6に示した。
Figure 0007101450000005
Figure 0007101450000006
表5、6から分かるように、実施例の油脂組成物は、ココアバターを27.5質量%添加しても、グレインの発生が少なかった。一方、表6から分かるように、比較例の油脂組成物は、グレインが発生した。また、油脂A1を添加した油脂組成物は、グレインの発生がより少なかった。
〔チョコレートの製造〕
実施例3、7、8の油脂組成物を使用し、表7の配合でノンテンパリング型のミルクチョコレート(油脂含有量:37.75質量%、チョコレートに含まれる油脂中の各油脂組成物の含有量:70質量%、チョコレートに含まれる油脂中のココアバター含有量:25質量%、水分含有量:1質量%以下)を製造した。ミルクチョコレートは、テンパリングを行わない以外は常法(混合、微粒化、精練、冷却)により製造した。
Figure 0007101450000007
〔チョコレートの評価〕
製造した実施例9のチョコレート(実施例3の油脂組成物を使用して製造した。)、実施例10のチョコレート(実施例7の油脂組成物を使用して製造した。)、実施例11のチョコレート(実施例8の油脂組成物を使用して製造した。)について、グレインの発生と硬さの変化を、以下の評価方法及び評価基準で評価を行った。結果を表8、9に示した。
(グレインの評価)
セルカップにチョコレート20gを充填した。チョコレートが充填されたセルカップを18℃、18℃-28℃サイクル(18℃で12時間保存後、28℃で12時間保存することを繰り返した。)で8週間保存した。1週間保存後、2週間保存後、3週間保存後、4週間保存後、8週間保存後の各チョコレートを目視で確認することでグレイン発生の有無を評価した。評価は、0点~4点の5段階で評価し、点数が高いほど、グレインの発生が少ないとした。2点~4点の場合を合格とした。結果を表8に示した。
Figure 0007101450000008
表8から分かるように、評価した全てのチョコレートは、ココアバターを25質量%含有しても、グレインの発生が少なかった。また、油脂A1を添加した油脂組成物を使用して製造したチョコレートは、グレインの発生がより少なかった。
(硬さの変化の評価)
18℃で1週間保存後、2週間保存後、3週間保存後、4週間保存後の各チョコレートの耐荷重応力(測定条件:くさび形プランジャー(幅10mm)、テーブル移動速度60mm/分、深度3mm)を、レオメーター( (株)サン科学 CR-500DX)で測定することで、硬さの経時変化を評価した。結果を表9に示した。
Figure 0007101450000009
表9から分かるように、評価した全てのチョコレートは、硬さの変化が少なかった。

Claims (6)

  1. 下記の(a)から(j)の条件を満たす油脂組成物。
    (a)X3を5~15質量%含有する。
    (b)X2Uを51~69質量%含有する。
    (c)XUX/XXUの質量比が0.60~1.45である。
    (d)X2O/X2Uの質量比が0.75~0.90である。
    (e)St2O/X2Oの質量比が0.05以下である。
    (f)XU2を16~35質量%含有する。
    (g)U3を6質量%以下含有する。
    (h)構成脂肪酸として、Stを8質量%以下含有する。
    (i)St/Pの質量比が0.20以下である。
    (j)構成脂肪酸として、Uを30~50質量%含有する。
    上記の(a)から(j)の条件において、X、U、O、P、St、X3、X2U、XUX、XXU、X2O、St2O、XU2、U3はそれぞれ以下のものを示す。
    X:炭素数16~18の飽和脂肪酸
    U:炭素数18の不飽和脂肪酸
    O:オレイン酸
    P:パルミチン酸
    St:ステアリン酸
    X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
    X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
    X2O:Xが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
    XUX:1位と3位にX、2位にUが結合しているトリグリセリド
    XXU:1位及び2位にX、3位にUが結合しているトリグリセリド、又は2位及び3位にX、1位にUが結合しているトリグリセリド
    St2O:Stが2分子、Oが1分子結合しているトリグリセリド
    XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
    U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
  2. 構成脂肪酸として、ラウリン酸を5質量%以下、トランス脂肪酸を5質量%以下含有する請求項1に記載の油脂組成物。
  3. 下記油脂Aを0.5~10質量%含有する請求項1又は請求項2に記載の油脂組成物。
    油脂A:M2L+ML2を65~85質量%含有する油脂。
    上記において、M、L、M2L、ML2はそれぞれ以下のものを示す。
    M:炭素数8~10の飽和脂肪酸
    L:炭素数16~24の飽和脂肪酸
    M2L:Mが2分子、Lが1分子結合しているトリグリセリド
    ML2:Mが1分子、Lが2分子結合しているトリグリセリド
  4. 前記油脂組成物がノンテンパリング型チョコレートに使用される請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の油脂組成物。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の油脂組成物を含有する油性食品。
  6. 前記油性食品がチョコレートである請求項5に記載の油性食品。
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