JP2021521170A - 骨髄増殖性新生物およびがんに関連する線維症の処置のためのpimキナーゼ阻害剤 - Google Patents

骨髄増殖性新生物およびがんに関連する線維症の処置のためのpimキナーゼ阻害剤 Download PDF

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Abstract

骨髄増殖性新生物および/またはがんに関連する線維症を処置する方法が提供される。開示されている方法は、それを必要とする哺乳動物に、PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤または他の治療剤を投与するステップを含む。本開示は、少なくとも一部、構造式Iの化合物はPIMキナーゼ阻害剤であること、ならびに白血病および骨髄増殖性障害(例えば、骨髄線維症)のモデルにおいて、大きな前臨床活性があることを実証するという発見に基づいている。

Description

本出願は、2018年4月13日出願の米国仮出願第62/657,540号、2018年4月13日出願の米国仮出願第62/657,563号、2018年10月9日出願の米国仮出願第62/743,469号、2018年10月30日出願の米国仮出願第62/753,023号、および2018年10月30日出願の米国仮出願第62/753,025号の利益を主張する。上記の出願の全教示は、参照により本明細書に組み込まれている。
多数の血液悪性疾患の適応の処置に大きな進歩があるにも関わらず、満たされていない重要なニーズが引き続き存在する。薬物抵抗性および不良な全生存が、新規治療剤の開発および評価を必要とする重大な難題として依然として存在する。
PIMキナーゼは、多くの場合、様々な血液腫瘍および固形腫瘍において過剰発現し、これにより、がん細胞はアポトーシスを逃れ、腫瘍成長を促進する。炎症性障害では、PIM−1キナーゼは、細胞をベースとするモデルおよび動物モデルにおいて、インターロイキン−22シグナル伝達を媒介することが示されている。
したがって、血液悪性疾患を処置するためのPIMキナーゼ阻害剤の活性を探索する処置レジメンが必要とされている。
本開示は、少なくとも一部、構造式Iの化合物はPIMキナーゼ阻害剤であること、ならびに白血病および骨髄増殖性障害(例えば、骨髄線維症)のモデルにおいて、大きな前臨床活性があることを実証するという発見に基づいている。
したがって、それを必要とする哺乳動物において、骨髄増殖性新生物(例えば、骨髄線維症)を処置する方法が、本明細書において提供される。本方法は、哺乳動物に、1日あたり約250mg〜約2.5g(例えば、約300mg〜約1.5g、約450mg〜約1.5g)の構造式1によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩;および有効量のルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む。
薬学的に許容される担体または賦形剤;構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩;およびルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩を含む医薬組成物も、本明細書において提供される。
骨髄増殖性新生物(例えば、骨髄線維症)を処置するための、構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩;ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩;および構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与するための書面による指示を含むキットも本明細書において提供される。
本開示の実施形態のこれらの態様および他の態様は、以下の詳細な説明を参照すると明白になろう。この目的のため、ある特定の背景情報、手順、化合物および/または組成物をより詳細に記載する様々な参考文献が、本明細書において記載され、各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれている。
図面では、同じ参照番号は、類似の要素を同一と見なす。図面における要素のサイズおよび相対位置は、必ずしも一定の拡大縮小比で図示されておらず、これらの要素の一部は、図の見易さを改善するために拡大されて、置かれている。さらに、図示されている要素の特定の形状は、その特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報も伝えることを意図するものではなく、単に図面中での認識を容易にするために選択されているに過ぎない。
図1A〜Cは、骨髄増殖性新生物、造血前駆細胞および長期にわたる造血幹細胞における、PIM1 mRNAの発現の増加を示す。 図1A〜Cは、骨髄増殖性新生物、造血前駆細胞および長期にわたる造血幹細胞における、PIM1 mRNAの発現の増加を示す。
図2A〜Cは、イムノブロッティング結果としての、骨髄線維症患者における、PIM1タンパク質の発現を示す。
図3A〜Cは、野生型JAK2発現細胞と比較した、PIM1ノックダウンの場合の造血細胞の阻害を示す。 図3A〜Cは、野生型JAK2発現細胞と比較した、PIM1ノックダウンの場合の造血細胞の阻害を示す。
図4A〜Eは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、増殖の選択的阻害を誘発することを例示する。 図4A〜Eは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、増殖の選択的阻害を誘発することを例示する。 図4A〜Eは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、増殖の選択的阻害を誘発することを例示する。 図4A〜Eは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、増殖の選択的阻害を誘発することを例示する。 図4A〜Eは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、増殖の選択的阻害を誘発することを例示する。
図5A〜Bは、化合物1により処置した場合の、CK34+細胞における骨髄増殖性新生物の阻害を図示する。
図6A〜6Fは、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、アポトーシスの誘発に関する、化合物1(PIMキナーゼ阻害剤)とルキソリチニブ(JAK2阻害剤)との間の相乗的関係を示す。 図6A〜6Fは、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、アポトーシスの誘発に関する、化合物1(PIMキナーゼ阻害剤)とルキソリチニブ(JAK2阻害剤)との間の相乗的関係を示す。 図6A〜6Fは、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、アポトーシスの誘発に関する、化合物1(PIMキナーゼ阻害剤)とルキソリチニブ(JAK2阻害剤)との間の相乗的関係を示す。 図6A〜6Fは、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、アポトーシスの誘発に関する、化合物1(PIMキナーゼ阻害剤)とルキソリチニブ(JAK2阻害剤)との間の相乗的関係を示す。 図6A〜6Fは、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、アポトーシスの誘発に関する、化合物1(PIMキナーゼ阻害剤)とルキソリチニブ(JAK2阻害剤)との間の相乗的関係を示す。 図6A〜6Fは、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、アポトーシスの誘発に関する、化合物1(PIMキナーゼ阻害剤)とルキソリチニブ(JAK2阻害剤)との間の相乗的関係を示す。
図7A〜Cは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、JAK2阻害剤(ルキソリチニブ)に対する抵抗性を克服していることを示す。 図7A〜Cは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、JAK2阻害剤(ルキソリチニブ)に対する抵抗性を克服していることを示す。 図7A〜Cは、化合物1が、JAK2 V617Fを発現する細胞において、JAK2阻害剤(ルキソリチニブ)に対する抵抗性を克服していることを示す。
図8は、高悪性度骨髄線維症を発症する、JAK2 V617Fを発現するノックインマウスの脾臓および骨髄試料を示す。
図9A〜Eは、骨髄線維症マウスモデルにおける、血液細胞数(白血球および好中球)および脾臓サイズを改善する、化合物1を単独でまたはルキソリチニブと組み合わせた処置を比較するヒストグラムである。 図9A〜Eは、骨髄線維症マウスモデルにおける、血液細胞数(白血球および好中球)および脾臓サイズを改善する、化合物1を単独でまたはルキソリチニブと組み合わせた処置を比較するヒストグラムである。 図9A〜Eは、骨髄線維症マウスモデルにおける、血液細胞数(白血球および好中球)および脾臓サイズを改善する、化合物1を単独でまたはルキソリチニブと組み合わせた処置を比較するヒストグラムである。
図10は、骨髄線維症マウスモデルにおける、化合物1を単独でまたはルキソリチニブと組み合わせて使用した処置、および線維症の関連する低減を比較するための組織試料を図示する。
図11A〜Eは、JAK2 V617Fを発現する造血前駆細胞において、TNFαおよびWNTシグナル伝達経路に関連する遺伝子が、化合物1を単独で、またはルキソリチニブと組み合わせて処置した後に下方調節されることを示す。 図11A〜Eは、JAK2 V617Fを発現する造血前駆細胞において、TNFαおよびWNTシグナル伝達経路に関連する遺伝子が、化合物1を単独で、またはルキソリチニブと組み合わせて処置した後に下方調節されることを示す。 図11A〜Eは、JAK2 V617Fを発現する造血前駆細胞において、TNFαおよびWNTシグナル伝達経路に関連する遺伝子が、化合物1を単独で、またはルキソリチニブと組み合わせて処置した後に下方調節されることを示す。
図12は、コロニー形成アッセイにおいて、前立腺がん細胞に対して抗増殖性活性を有する化合物1のプロットである。
図13は、コロニー形成アッセイからの実際の結果を示す。
図14は、前立腺腺癌異種移植片モデルについての、日数に対する腫瘍体積のプロットである。
図15は、p−BADの阻害に関する、化合物Aと比較した化合物1の効力を例示する。
以下の記載において、ある種の具体的な詳細は、本開示の様々な実施形態の完全な理解をもたらすために説明される。しかし、当業者は、本開示の実施形態が、これらの詳細なしに行われ得ることを理解していよう。
文脈上異なる解釈を要する場合を除き、語「含む(comprise)」、ならびに「含む(comprises)」および「含むこと(comprising)」などのその変化形は、本明細書および特許請求の範囲の全体を通して、オープンな包括的な意味(すなわち、「以下に限定されないが、含む」)で解釈されるべきである。
本明細書全体を通じて、「一実施形態」または「実施形態」と述べる場合、実施形態に関連して記載されている、特定の特色、構造または特徴が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、本明細書の全体における様々な位置において、「一実施形態では」または「実施形態では」という言い回しが現れても、すべてが、必ずしも同じ実施形態を指すわけではない。さらに、特定の特色または特徴は、1つまたは複数の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わされてもよい。
「アミノ」とは、−NHラジカルを指す。
「シアノ」とは、CNラジカルを指す。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、OHラジカルを指す。
「ニトロ」とは、NOラジカルを指す。
「アルキル」とは、1〜12個の炭素原子(C〜C12アルキル)、好ましくは1〜8個の炭素原子(C〜Cアルキル)または1〜6個の炭素原子(C〜Cアルキル)を有する、飽和または不飽和(すなわち、1つまたは複数の二重および/または三重結合を含む)な炭素および水素原子だけからなる線状または分岐状の炭化水素鎖ラジカルであって、単結合によって分子の残りに結合している炭化水素鎖ラジカル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソプロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、エテニル、プロパ−1−エニル、ブタ−1−エニル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−1,4−ジエニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどを指す。実施形態では、「アルキル」は、飽和アルキルである。本明細書において特に別様に明記しない限り、アルキル基は、必要に応じて置換されている。
「アルコキシ」とは、式−ORのラジカルを指し、Rは、1〜12個の炭素原子を含有する、上で定義したアルキルラジカルである。「ハロアルコキシ」は、少なくとも1つのハロ置換基を含むアルコキシ部分である。本明細書において特に別様に明記しない限り、アルコキシおよびハロアルコキシ基は、必要に応じて置換されていてもよい。
「アルキルアミノ」または「アルキルアミニル」とは、式−NHRまたは−NRのラジカルを指し、各Rは独立して、1〜12個の炭素原子を含有する、上で定義したアルキルラジカルである。本明細書において特に別様に明記しない限り、アルキルアミノ基は、必要に応じて置換されていてもよい。
「アルキルスルホンアミジル」とは、式−S(O)NHRまたは−S(O)NRのラジカルを指し、各Rは独立して、1〜12個の炭素原子を含有する、上で定義したアルキルラジカルである。本明細書において特に別様に明記しない限り、アルキルスルホンアミジル基は、必要に応じて置換されていてもよい。
「アルキルカルボニル」は、式−C(=O)Rのラジカルであり、Rは、アルキル基である。本明細書において特に別様に明記しない限り、アルキルカルボニル基は、必要に応じて置換されている。
「炭素環式」とは、環であって、該環を形成する各原子が炭素である環を指す。アリールおよびシクロアルキル基は、炭素環式である。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、ブロモ、クロロ、フルオロまたはヨードを指す。
「ハロアルキル」とは、上で定義した1つまたは複数のハロラジカルにより置換されている、上で定義したアルキルラジカル、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,2−ジフルオロエチル、3−ブロモ−2−フルオロプロピル、1,2−ジブロモエチルなどを指す。本明細書において特に別様に明記しない限り、ハロアルキル基は、必要に応じて置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」または「複素環式環」は、2〜12個の炭素原子、ならびに窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される1〜6個のヘテロ原子からなる、安定な3〜18員の非芳香族環ラジカルを指す。本明細書において特に別様に明記しない限り、ヘテロシクリルラジカルは、単環式、二環式、三環式または四環式環系であってもよく、これらは、縮合または架橋環系を含んでもよく、ヘテロシクリルラジカル中の窒素、炭素または硫黄原子は、必要に応じて酸化されていてもよく、窒素原子は、必要に応じて四級化されていてもよく、ヘテロシクリルラジカルは、部分飽和であってもよく、または完全飽和であってもよい。このようなヘテロシクリルラジカルの例には、以下に限定されないが、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1−オキソ−チオモルホリニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリニルが含まれる。本明細書において特に別様に明記しない限り。本明細書において特に別様に明記しない限り、ヘテロシクリル基は、必要に応じて置換されていてもよい。
本明細書において使用される、用語「置換されている」は、少なくとも1個の水素原子が、以下に限定されないが、F、Cl、BrおよびIなどのハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基およびエステル基などの基中の酸素原子、チオール基、チオアルキル基、スルホン基、スルホニル基およびスルホキシド基などの基中の硫黄原子、アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミドおよびエナミンなどの基中の窒素原子、トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基およびトリアリールシリル基などの基中のケイ素原子、ならびに他の様々な基中の他のヘテロ原子などの、非水素原子への結合によって置き換えられている、上記の基のいずれかを意味する。「置換されている」はまた、1個または複数の水素原子が、オキソ、カルボニル、カルボキシルおよびエステル基中の酸素、ならびにイミン、オキシム、ヒドラゾンおよびニトリルなどの基中の窒素などのヘテロ原子への高次結合(例えば、二重または三重結合)によって独立して置き換えられている上記の基のいずれかを意味する。例えば、「置換されている」は、1個または複数の水素原子が、−NR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)NR、−NRC(=O)OR、−NRSO、−OC(=O)NR、−OR、−SR、−SOR、−SO、−OSO、−SOOR、=NSOおよび/または−SONRにより独立して置き換えられている、上記の基のいずれかを含む。「置換されている」はまた、1個または複数の水素原子が、−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−CHSOおよび/または−CHSONRにより独立して置き換えられている、上記の基のいずれかを意味する。上述において、RおよびRは、同一であるかまたは異なっており、独立して、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N−ヘテロアリールおよび/またはヘテロアリールアルキルである。「置換されている」は、1個または複数の水素原子が、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、イミノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N−ヘテロアリールおよび/またはヘテロアリールアルキル基への結合によって独立して置き換えられている、上記の基のいずれかをさらに意味する。さらに、上述の置換基の各々は、上記の置換基のうちの1つまたは複数により必要に応じて置換されていてもよい。
「本開示の化合物」または「開示されている化合物」は、当分野で公知であるか、または参照により組み込まれている、PIMキナーゼまたはJAKを標的とする化合物、例えば、構造(I)、(II)もしくは(III)の化合物、またはPIMキナーゼもしくはJAKキナーゼを標的とする化合物を指す。
「PIMキナーゼ阻害剤」とは、本明細書で使用される場合、マウスリンパ腫(PIM)キナーゼにおいて、プロウイルスの挿入の活性を阻害する化合物を指す。PIMキナーゼとは、がんの発症および進行の基礎となる、いくつかのシグナル伝達経路を調節する、セリン/トレオニンキナーゼのファミリーを指す。PIMファミリーには、PIM1、PIM2およびPIM3が含まれる。PIM阻害剤は、PIMファミリーメンバーのすべて、またはPIMファミリーの1つもしくは複数のサブタイプに対して活性を有することができる。PIM阻害剤は、PIMファミリーの特定のサブタイプに対して作用するよう選択することができ、例えば、PIM阻害剤は、PIMファミリーの他のメンバーに対してよりも、PIMファミリーのPIM1に対して低い濃度で作用することができる。より詳細には、PIM阻害剤は、例えばPIM3に対するその作用と比べて、PIM1に選択的に作用することができる。一部の実施形態では、PIM阻害剤は、PIM1を含む、1つまたは複数のPIMサブタイプを阻害する。
「PIM1阻害剤」は、例えば、PIM1への阻害剤として機能する化合物を指す。一部の実施形態では、PIM1阻害剤は、他のPIMサブタイプと比較して、PIM1に対して選択的である(例えば、より低い濃度で作用する)。
「JAK阻害剤」とは、本明細書で使用される場合、ヤーヌスキナーゼの活性を阻害する化合物を指す。ヤーヌスキナーゼとは、JAK−STAT経路による、サイトカイン媒介性シグナルを伝達する細胞内非受容体チロシンキナーゼのファミリーを指す。JAKファミリーには、JAK1、JAK2、JAK3およびTYK2が含まれる。JAK阻害剤は、JAKファミリーメンバーのすべて、またはJAKファミリーの1つもしくは複数のサブタイプに対して活性を有することができる。JAK阻害剤は、JAKファミリーの特定のサブタイプに対して作用するよう選択することができ、例えば、JAK阻害剤は、JAKファミリーの他のメンバーに対してよりも、JAKファミリーのJAK2に対して低い濃度で作用することができる。より詳細には、JAK阻害剤は、例えばJAK1に対するその作用と比べて、JAK2に選択的に作用することができる。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、JAK2を含む、1つまたは複数のJAKサブタイプを阻害する。
「JAK2阻害剤」は、例えば、JAK2への阻害剤として機能する化合物を指す。一部の実施形態では、JAK2阻害剤は、他のJAKサブタイプと比較して、JAK2に対して選択的である(例えば、より低い濃度で作用する)。
本開示の実施形態はまた、開示される化合物のプロドラッグの投与を含む。「プロドラッグ」は、生理的条件下で、または加溶媒分解によって、生物学的に活性な本開示の化合物に変換され得る化合物を示すことが意図されている。したがって、用語「プロドラッグ」とは、薬学的に許容される、本開示の化合物の代謝前駆体を指す。プロドラッグは、それを必要とする被験体に投与されるとき不活性であり得るが、in vivoで本開示の活性化合物に変換される。プロドラッグは、通常、例えば、血液中での加水分解によって、in vivoで速やかに変換されて、本開示の親化合物を生じる。プロドラッグ化合物は、多くの場合、哺乳生物において、溶解度、組織適合性または遅延放出という利点をもたらす(Bundgard, H., Design of Prodrugs (1985), pp. 7 9, 21 24 (Elsevier, Amsterdam)を参照されたい)。プロドラッグの議論は、Higuchi, T., et al., A.C.S. Symposium Series, Vol. 14およびBioreversible Carriers in Drug Design, Ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987に提示されている。
用語「プロドラッグ」とは、共有結合により結合した任意の担体を含むことも意図されており、この担体は、このようなプロドラッグが哺乳動物被験体に投与されると、本開示の活性化合物をin vivoで放出する。本開示の化合物のプロドラッグは、慣用的な操作またはin vivoのどちらかで、修飾が開裂して本開示の親化合物となるように、本開示の化合物中に存在する官能基を修飾することによって調製することができる。プロドラッグには、ヒドロキシ、アミノまたはメルカプト基が、本開示の化合物のプロドラッグが、哺乳動物被験体に投与されると、開裂して、それぞれ、遊離ヒドロキシ基、遊離アミノ基または遊離メルカプト基を形成する任意の基に結合している、本開示の化合物を含む。プロドラッグの例には、以下に限定されないが、本開示の化合物中の、アルコールの酢酸エステル、ギ酸エステルおよび安息香酸エステル誘導体、またはアミン官能基のアミド誘導体などが含まれる。
本開示の実施形態はまた、1個または複数の原子が異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられることによって、同位体標識されている開示される化合物の薬学的に許容される化合物のすべての投与を包含することも意図されている。開示される化合物に組み込むことが可能な同位体の例には、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123Iおよび125Iなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素およびヨウ素の同位体が含まれる。これらの放射標識化合物は、例えば、作用部位もしくは様式、または薬理学的に重要な作用部位への結合親和性を特徴づけることによって、本化合物の有効性を決定または測定する一助となるのに有用となり得る。構造(I)、(II)または(III)のある特定の同位体標識化合物、例えば放射性同位体を取り込んでいる化合物は、薬物および/または基質の組織分布研究において有用である。放射性同位体であるトリチウム、すなわちHおよび炭素−14、すなわち14Cは、これらの取り込みの容易さおよび検出の容易な手段であるという観点から、この目的に特に有用である。
重水素、すなわちHなどのより重い同位体による置換は、より大きな代謝安定性、例えば、in vivo半減期の増大または投与量要件の低減に起因するある特定の治療的利点をもたらすことがあり、したがって、一部の状況では、好ましいことがある。
11C、18F、15Oおよび13Nなどのポジトロン放出同位体による置換は、基質の受容体占有を試験するためのポジトロン断層法(PET)研究において有用となり得る。構造(I)、(II)または(III)の同位体標識化合物は、当業者に公知の従来技法により、または非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して、以下に示されている調製および実施例に記載されているものに類似した方法によって、一般に調製することができる。
本開示の実施形態はまた、開示される化合物のin vivoでの代謝産物を包含することが意図されている。このような生成物は、例えば、主に酵素過程によって、投与した化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化などに由来することができる。したがって、実施形態には、その代謝産物を生じるのに十分な期間、哺乳動物に本開示の化合物を投与するステップを含む方法によって生成される化合物が含まれる。このような産物は、通常、ラット、マウス、モルモット、サルなどの動物に、またはヒトに、検出可能な用量で本開示の放射標識されている化合物を投与することによって特定され、これにより、代謝が起こるのに十分な時間が可能になり、尿、血液または他の生体試料からその変換生成物が単離される。
「安定な化合物」および「安定な構造」は、反応混合物から有用な純度の程度までの単離、および有効な治療剤への製剤化に耐える程度に十分に頑強な化合物を示すことが意図されている。
「被験体」には、ヒト、実験動物(例えば、イヌ、サル、ラット、マウスなど)、家庭用ペット(例えば、ネコ、イヌ、ウサギなど)および家畜(例えば、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマなど)などの飼育動物、ならびに非飼育動物(例えば、クマ、ゾウ、ヤマアラシなど)が含まれる。実施形態では、被験体は、哺乳動物である。実施形態では、被験体は、ヒトである。
「哺乳動物」は、ヒト、ならびに実験動物および家庭用ペットなどの飼育動物(例えば、ネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギ)と野生生物などの非飼育動物の両方を含む。
「必要に応じた」または「必要に応じて」は、その後に記載されている事象または状況が発生することがあるか、または発生しないことがあること、およびこの記載は、前記事象または状況が起こる場合、およびそれが起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「必要に応じて置換されているアリール」は、アリールラジカルが置換されていてもよいこと、または置換されていなくてもよいこと、およびこの記載は置換アリールラジカルと置換を有さないアリールラジカルの両方を含むことを意味する。
「薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤」には、非限定的に、ヒトまたは飼育動物に使用するために許容されるものとして、米国食品医薬品局によって承認されている、任意の佐剤、担体、賦形剤、流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、色素/着色剤、風味増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁化剤、安定化剤、等張剤、溶媒または乳化剤が含まれる。
「薬学的に許容される塩」は、酸付加塩と塩基付加塩の両方を含む。各場合において具体的に記載されていない場合でさえも、特に示さない限り(例えば、文脈によって)、本明細書に記載されている治療剤(例えば、PIMキナーゼ阻害剤、JAKキナーゼ阻害剤)の使用は、親化合物の代わりに、またはそれに加えて、治療剤の薬学的に許容される塩の使用を必要に応じて含む。
「薬学的に許容される酸付加塩」とは、生物学的にまたは他に望ましくないことがない、遊離塩基の生物学的有効性および特性を保持する塩であって、以下に限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、および以下に限定されないが、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ショウノウ酸、カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−二スルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレン−1,5−二スルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロチン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などの有機酸と共に形成される塩を指す。
「薬学的に許容される塩基付加塩」とは、遊離酸の生物学的有効性および特性を保持する塩であって、生物学的にまたは他に望ましくないことがない塩を指す。これらの塩は、無機塩基または有機塩基の遊離酸への付加から調製される。無機塩基に由来する塩には、以下に限定されないが、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などが含まれる。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩である。有機塩基に由来する塩には、以下に限定されないが、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、Nエチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの、天然置換アミン、環式アミンおよび塩基性イオン交換樹脂を含めた、一級、二級および三級アミン、置換アミンの塩が含まれる。特に、好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
「医薬組成物」とは、本開示の化合物、および哺乳動物、例えばヒトへの生物学的に活性な化合物の送達のための、当分野において一般に許容される媒体の製剤を指す。このような媒体には、本開示の化合物のための、薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤のすべてが含まれる。
「有効量」または「治療有効量」とは、被験体(例えば、哺乳動物、好ましくはヒト)に投与した場合、被験体、好ましくはヒトにおいて、b細胞悪性疾患などのがんの、以下に定義されている処置を行うのに十分な本開示の化合物のそのような量を指す。「治療有効量」を構成する本開示の化合物の量は、化合物、状態およびその重症度、投与方法、ならびに処置される哺乳動物の年齢に応じて様々となるが、当業者自体の知識および本開示を考慮して当業者によって慣用的に決めることができる。
本明細書で使用される場合、「処置すること」または「処置」は、目的の疾患または状態を有する哺乳動物、好ましくはヒトにおける目的の疾患または状態の処置を包含し、(i)哺乳動物において、特に、このような哺乳動物がこの状態を受け易いが、その状態を有すると未だ診断されていない場合に、疾患もしくは状態が発生するのを予防すること、(ii)疾患もしくは状態を阻害すること、すなわちその発症を抑止すること、(iii)疾患もしくは状態を緩和すること、すなわち疾患もしくは状態の後退を引き起こすこと、または(iv)疾患もしくは状態に起因する症状を緩和すること、すなわち根底にある疾患もしくは状態に対処することなく疼痛を緩和することを含む。
骨髄線維症に関して、「処置すること」または「処置」には、それらの用語が、その関連教示の全体が参照により本明細書に組み込まれている、Tefferi, A., et al., Blood 2013, 122:1395-1398(特に、表1を参照されたい)に定義されているように、骨髄線維症の完全または部分寛解、細胞遺伝学的寛解または分子寛解を達成すること、および臨床的改善、貧血応答、脾臓応答、症状応答または安定病態を達成することを含む。
本明細書で使用する場合、用語「疾患」および「状態」は、互換的に使用されてもよく、または特定の病弊もしくは状態が、既知の原因因子を有していないことがあり(したがって、病因は未だ解明されていない)、したがって、疾患としてではなく、望ましくない状態もしくは症候群としてしか未だ認識されておらず、多少なりとも具体的な一連の症状が臨床医によって特定されている点で異なることがある。
「腫瘍」を含む「がん」とは、細胞の制御されない成長、ならびに/または細胞生存の異常な向上、ならびに/または身体器官および系の正常な機能を妨害するアポトーシスの阻害を指す。「がん」(例えば、腫瘍)には、固形がんおよび非固形がんが含まれる。がんまたは腫瘍を有する被験体は、被験体の身体に存在する、客観的に測定可能な数のがん細胞を有する。「がん」には、良性および悪性がん(例えば、それぞれ、良性腫瘍および悪性腫瘍)、ならびに休眠腫瘍または微小転移が含まれる。
「がんに関連する線維症」とは、線維性構成要素を有するがん(例えば、腫瘍)を指す。本明細書において開示されている方法は、被験体ががんに関連する線維症も有する限り、がんに関連する線維症および別個の線維性疾患(例えば、肺の線維症)を有する被験体を含むことが意図されている。線維性構成要素を有するがんの例には、以下に限定されないが、膵臓がん(例えば、膵管腺癌)、肝臓がん、腎臓がん、腎細胞がん、肺がん(例えば、大細胞肺がん、扁平上皮癌)、内臓の癌腫(例えば、膵臓、肺、腎臓、肝臓)、肉腫(例えば、軟組織肉腫)、悪性線維性組織球腫、線維肉腫(例えば、***性皮膚線維肉腫)、肝細胞癌、乳がん(例えば、炎症性乳がん)、子宮内膜がん、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度(serious)卵巣癌)および子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)が含まれる。線維性構成要素を有する固形腫瘍の例には、以下に限定されないが、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および膵臓が含まれる。
「転移」とは、その原発部位から身体の他の場所にがんが広がることを指す。「転移」は、元々の位置から移動して、生命に重要な器官に播種し、これにより、罹患器官の機能的悪化により、最終的に被験体の死亡に至らしめる恐れのある、がんである。転移は、がん細胞が、原発腫瘍から離れ、リンパ管および血管に入り、血流を介して循環し、身体のどこかの正常組織の遠隔病巣で成長する(転移する)ことができる、逐次的な過程である。新しい部位では、細胞は血液供給を確立して、成長し、生命を脅かす塊を形成することができる。転移は、局部のものであるか、または遠隔のものとなり得る。腫瘍細胞内の刺激分子経路および阻害性分子経路のどちらも、この挙動を調節し、新しい部位における腫瘍細胞と宿主細胞との相互作用も顕著である。
本開示の化合物または薬学的に許容されるその塩は、1個または複数の不斉中心を含むことがあり、したがって、絶対立体化学に関して、(R)−もしくは(S)−、またはアミノ酸の場合、(D)−もしくは(L)−と定義され得る、鏡像異性体、ジアステレオマーおよび他の立体異性体が生じることがある。本開示は、すべてのこのような可能な異性体、ならびにそのラセミ体および光学的に純粋な形態を含むことが意図されている。光学活性な(+)および(−)、(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製することができるか、または従来の技法、例えばクロマトグラフィーおよび分別結晶化を使用して分割され得る。個々の鏡像異性体の調製/単離に関する従来の技法には、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、または例えば、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用するラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)の分割が含まれる。本明細書に記載されている化合物が、オレフィン性二重結合、または幾何非対称性を生じる他の中心を含む場合、特に指定しない限り、この化合物は、EおよびZ幾何異性体の両方を含むことが意図されている。同様に、互変異性体のすべてが、含まれることも意図されている。
「立体異性体」とは、同じ結合によって結合した同一原子から構成されているが、相互変換することができない異なる三次元構造を有する化合物を指す。本開示は、様々な立体異性体およびそれらの混合物を企図しており、2つの立体異性体であって、それらの分子が互いに重なり合わない鏡像である、2つの立体異性体を指す「鏡像異性体」を含む。
I.方法
したがって、一実施形態では、それを必要とする哺乳動物において、骨髄増殖性新生物を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤を投与するステップを含む方法が提供される。別の実施形態は、哺乳動物における造血細胞の増殖を低減させる方法であって、該細胞にPIMキナーゼ阻害剤(例えば、有効量のPIMキナーゼ阻害剤)を接触させるステップを含む方法を提供する。
さらに別の実施形態は、がんに関連する線維症を有するまたはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態は、がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、がん組織およびそれに関連する線維症に、がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、膵臓がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、膵臓がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、膵臓がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、膵臓がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、膵臓がんに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、膵臓がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが膵臓がんである、方法が提供される。一部の実施形態は、膵臓がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が膵臓がんに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、膵臓がんに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、膵臓がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、膵臓がん組織およびそれに関連する線維症に、膵臓がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、膵臓がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態は、膵管腺癌に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、膵管腺癌に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、膵管腺癌に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、膵管腺癌に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、膵管腺癌に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、膵管腺癌に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが膵管腺癌である、方法が提供される。一部の実施形態は、膵管腺癌に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が膵管腺癌に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、膵管腺癌に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、膵管腺癌組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、膵管腺癌組織および/またはそれに関連する線維症に、がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、膵管腺癌に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)を含む、方法が提供される。一部の実施形態は、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、固形腫瘍組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、固形腫瘍組織および/またはそれに関連する線維症に、固形腫瘍組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、固形腫瘍(例えば、腎臓、肝臓、肺、***、卵巣、子宮内膜、子宮および/または膵臓がん)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
ある特定の実施形態は、肝臓がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肝臓がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肝臓がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、肝臓がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、肝臓がんに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、肝臓がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが肝臓がんである、方法が提供される。一部の実施形態は、肝臓がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が肝臓がんに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、肝臓がんに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、肝臓がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、肝臓がん組織および/またはそれに関連する線維症に、肝臓がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、肝臓がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、腎臓がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、腎臓がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、腎臓がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、腎臓がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、腎臓がんに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、腎臓がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが腎臓がんである、方法が提供される。一部の実施形態は、腎臓がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が腎臓がんに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、腎臓がんに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、腎臓がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、腎臓がん組織および/またはそれに関連する線維症に、腎臓がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、腎臓がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、腎細胞がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、腎細胞がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、腎細胞がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、腎細胞がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、腎細胞がんに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、腎細胞がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが腎細胞がんである、方法が提供される。一部の実施形態は、腎細胞がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が腎細胞がんに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、腎細胞がんに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、腎細胞がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、腎細胞がん組織および/またはそれに関連する線維症に、腎細胞がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、腎細胞がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
ある特定の実施形態は、肺がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肺がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肺がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、肺がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、肺がんに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、肺がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが肺がんである、方法が提供される。一部の実施形態は、肺がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が肺がんに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、肺がんに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、肺がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、肺がん組織および/またはそれに関連する線維症に、肺がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、肺がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせである、方法が提供される。一部の実施形態は、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がん組織ならびにそれらに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/もしくは腎細胞がん組織ならびに/またはそれらに関連する線維症に、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、膵臓がん、肝臓がん、肺がんおよび/または腎細胞がんの組み合わせに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫である、方法が提供される。一部の実施形態は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、癌腫(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、癌腫(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)組織および/またはそれに関連する線維症に、癌腫(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、癌組織線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、癌組織に、癌組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、癌組織は、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫である。
別の態様では、内臓(例えば、膵臓、肺、腎臓および/または肝臓)の癌腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが肉腫(例えば、軟組織肉腫)である、方法が提供される。一部の実施形態は、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、肉腫(例えば、軟組織肉腫)組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、肉腫(例えば、軟組織肉腫)組織および/またはそれに関連する線維症に、肉腫(例えば、軟組織肉腫)組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、肉腫(例えば、軟組織肉腫)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、悪性線維性組織球腫である、方法が提供される。一部の実施形態は、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が悪性線維性組織球腫に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、悪性線維性組織球腫組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、悪性線維性組織球腫組織および/またはそれに関連する線維症に、悪性線維性組織球腫組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、悪性線維性組織球腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、線維肉腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、線維肉腫に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、線維肉腫に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、線維肉腫に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、線維肉腫に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、線維肉腫に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、線維肉腫である、方法が提供される。一部の実施形態は、線維肉腫に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が線維肉腫に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、線維肉腫に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、線維肉腫組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、線維肉腫組織および/またはそれに関連する線維症に、線維肉腫組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、線維肉腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、***性皮膚線維肉腫である、方法が提供される。一部の実施形態は、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、***性皮膚線維肉腫組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、***性皮膚線維肉腫組織および/またはそれに関連する線維症に、***性皮膚線維肉腫組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、***性皮膚線維肉腫に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)である、方法が提供される。一部の実施形態は、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)組織および/またはそれに関連する線維症に、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、大細胞肺がん(例えば、扁平上皮癌)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、肝細胞癌に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肝細胞癌に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、肝細胞癌に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、肝細胞癌に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、肝細胞癌に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、肝細胞癌に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが肝細胞癌である、方法が提供される。一部の実施形態は、肝細胞癌に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、肝細胞癌に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、肝細胞癌に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、肝細胞癌組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、肝細胞癌組織および/またはそれに関連する線維症に、肝細胞癌組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、肝細胞癌に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、骨髄線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、骨髄線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、骨髄線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、骨髄線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、骨髄線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、骨髄線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、骨髄線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、骨髄線維症組織の形成または沈着を阻害する方法であって、骨髄線維症組織に、骨髄線維症組織の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、骨髄線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、乳がん(例えば、炎症性乳がん)である、方法が提供される。一部の実施形態は、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、乳がん(例えば、炎症性乳がん)組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、乳がん(例えば、炎症性乳がん)組織および/またはそれに関連する線維症に、乳がん(例えば、炎症性乳がん)組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、乳がん(例えば、炎症性乳がん)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、子宮内膜がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、子宮内膜がんに関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、子宮内膜がんに関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、子宮内膜がんに関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、子宮内膜がんに関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、子宮内膜がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、子宮内膜がんである、方法が提供される。一部の実施形態は、子宮内膜がんに関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、子宮内膜がんに関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、子宮内膜がんに関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、子宮内膜がん組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、子宮内膜がん組織および/またはそれに関連する線維症に、子宮内膜がん組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、子宮内膜がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)である、方法が提供される。一部の実施形態は、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)組織および/またはそれに関連する線維症に、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、卵巣がん(例えば、高悪性度の重度卵巣癌)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
別の実施形態は、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を発症するリスクがある被験体を特定するステップを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載されている方法は、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を発症するリスクがあると特定された被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を有することが疑われた被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防的に処置する方法であって、がんに関連する線維症が、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を予防的に処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を処置する方法であって、がんが、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)である、方法が提供される。一部の実施形態は、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法を提供する。
一部の実施形態では、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む、がんに関連する線維症を予防する方法であって、がんに関連する線維症が、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症である、方法が提供される。一部の実施形態では、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を予防する方法であって、それを必要とする被験体に、化合物1または薬学的に許容されるその塩(例えば、有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩)を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態では、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)組織およびそれに関連する線維症の形成または沈着を阻害する方法であって、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)組織および/またはそれに関連する線維症に、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)組織における線維症の形成または沈着を阻害するのに十分な量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を接触させるステップを含む方法が提供される。
別の態様では、子宮肉腫(例えば、子宮平滑筋肉腫)に関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、それを必要とする被験体に、治療有効量の化合物1または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の関連する実施形態では、本方法は、哺乳動物に有効量のJAK阻害剤を投与する(すなわち、PIMキナーゼ阻害剤が、JAK阻害剤と同時に、またはこれと逐次に投与される)ステップをさらに含む。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、JAK2阻害剤である。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、JAK1阻害剤である。
ある特定の実施形態では、それを必要とする哺乳動物において、骨髄増殖性新生物を処置する方法であって、有効量のPIMキナーゼ阻害剤を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の具体的な実施形態では、骨髄増殖性新生物は、真性多血症である。一部の他の具体的な実施形態では、骨髄増殖性新生物は、本態性血小板血症である。さらに他の実施形態では、骨髄増殖性新生物は、骨髄線維症である。PIMキナーゼ阻害剤およびJAK阻害剤の構造は、特に限定されず、ただし、これらの阻害剤は、所望の標的(すなわち、それぞれ、PIMおよびJAK)に対して満足する活性を有することを条件とする。本開示の実施形態の範囲内に含まれる、例示的なPIMキナーゼ阻害剤は、それらの全開示が参照により本明細書に組み込まれている、PCT公開番号WO2016/161248;WO2015/019320;WO2014/033530、WO2014/033631;WO2014/0200216;WO2013/175388;WO2013/013188;WO2013/020371;WO2012/154274;WO2012/129338;WO2012/080990;WO2012/120415;WO2012/004217;WO2011/057784;WO2011/079274;WO2010/0148351;WO2010/135581;WO2010/026121;WO2010/026122;WO2010/026124;WO2010/022076;WO2010/0000978;WO2010/022081;WO2009/064486;WO2009/109576;WO2008/082839;WO2008/106692;WO2008/058126;WO2007/041712、米国特許第7,750,007号;同第8,168,794号および米国公開第2015/0057265号;同第2014/0200227号;同第2014/0329807号、US2008/0261988に開示されている、一般化合物および特定の化合物を含む。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、PIM447またはINCB053914である。他のPIMキナーゼ阻害剤は、当分野で公知であり、このような阻害剤も、本開示のある特定の実施形態に含まれる。
より具体的な実施形態は、哺乳動物に有効量のPIMキナーゼ阻害剤を投与するステップを含む、それを必要とする哺乳動物における骨髄増殖性新生物を処置する方法であって、PIMキナーゼ阻害剤が、以下の構造(I)、(II)または(III)の1つを有する化合物:
Figure 2021521170

またはその立体異性体、もしくは薬学的に許容されるその塩[式中、
Xは、直接結合、N(R)、S、O、SOまたはSOであり、Rは、Hまたはアルキルであり、
Rは、H、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、ハロ、アルキル、アルキルアミニル、ハロアルキル、アルコキシまたはハロアルコキシであり、
は、1つ、2つまたは3つのR1’により必要に応じて置換されているフェニルであり、R1’は、出現毎に独立して、アミノ、シアノ、アルキル、アルキルアミニル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ニトロ、アルキルカルボニルまたはアルキルスルホンアミジルであり、
は、以下の構造:
Figure 2021521170

(式中、
Aは、必要に応じて置換されている3〜8員の炭素環式環または複素環式環であり、
nは、0、1、2、3または4であり、
およびRは、出現毎に独立して、Hまたはアルキルである)を有する]
である、方法を提供する。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、構造(I)を有する。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、構造(II)を有する。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、構造(III)を有する。
一部の実施形態では、Aは、必要に応じて置換されている炭素環式環である。ある特定の具体的な実施形態では、Aは、必要に応じて置換されているシクロヘキシルである。一部のより具体的な実施形態では、Aは、ヒドロキシアルキルにより置換されている。関連する実施形態では、Aは、ヒドロキシアルキルにより置換されているシクロヘキシルである。
ある特定の実施形態では、Xは、N(R)である。一部のより具体的な実施形態では、Xは、NHである。
一部の実施形態では、Rは、フェニルである。一部の実施形態では、Rは、1つのR1’により置換されているフェニルである。一部の実施形態では、出現するR1’の少なくとも1つは、Hである。一部の実施形態では、出現するR1’の少なくとも1つは、トリフルオロメチルである。一部の実施形態では、R1’は、トリフルオロメチルである。
一部の具体的な実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、以下の構造の1つ:
Figure 2021521170

Figure 2021521170

Figure 2021521170

Figure 2021521170

Figure 2021521170

Figure 2021521170

Figure 2021521170

Figure 2021521170

を有する。
一部の具体的な実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、以下の構造(すなわち、化合物1または2−((1R,4R)−4−((3−(3−(トリフルオロメチル)フェニル)イミダゾ[1,2−b]ピリダジン−6−イル)アミノ)シクロヘキシル)プロパン−2−オール):
Figure 2021521170

を有する。
本方法において使用するJAK阻害剤の構造も、特に限定されず、ただし、PIM阻害剤と組み合わせて使用すると、JAKに対する十分な活性を有することを条件とする。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、PIM阻害剤と組み合わせて使用すると、JAK2に対する十分な活性を有する。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、PIM阻害剤と組み合わせて使用すると、JAK1に対する十分な活性を有する。そのすべてが、本開示のある特定の実施形態の範囲内に含まれる、例示的なJAK阻害剤は、PCT公開番号WO2015/157257;WO2014/151871;WO2014/026595;WO2014/025128;WO2014/025486;WO2014/130411;WO2014/124230;WO2011/101161;WO2011/076519;WO2010/071885;WO2010/017122;WO2009/080638;WO2009/143389;WO2009/158571;WO2009/017954;WO2009/085913;WO2009/155565;WO2008/106635;WO2008/128072;WO2008/092199;WO2005/026026130;WO2004/046118、WO2004/074244;WO2001/060816;97/019065および米国公開第2015/0306112号;同第2013/0018034号;同第2012/0053208号;同第2008/0260754号;および同第2008/0214558号に記載されており、それらの全開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
一部の他の実施形態では、JAK阻害剤は、ルキソリチニブ、トファシチニブ、オクラシチニブ、バリシチニブ、フィルゴチニブ、ガンドチニブ、レスタウルチニブ、モメロチニブ、パクリチニブ、PF−04965842、ウプダシチニブ、ペルフィシチニブ(perficitinib)、フェドラチニブ、ククルビタシンI、CHZ868、デセルノチニブ、CEP−33779、R348、フィボチニブ、ABT−494であり、これらの化合物は、当分野において公知である。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、BMS−911543、ASN002、イタシチニブ、NS−018、AZD1480、ガンドチニブおよびそれらの組み合わせである。
一部の実施形態では、JAK阻害剤は、JAK1阻害剤、JAK2阻害剤、またはそれらの両方である。例えば、一部の実施形態では、JAK阻害剤は、ルキソリチニブ、ガンドチニブ、レスタウルチニブ、モメロチニブ、パクリチニブおよびフェドラチニブからなる群より選択される。より具体的な実施形態では、JAK阻害剤は、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩(例えば、リン酸ルキソリチニブ)である。さらにより具体的な実施形態では、JAK阻害剤は、ルキソリチニブである。
本開示の実施形態によれば、骨髄増殖性新生物またはがん(例えば、固形腫瘍)に関連する線維症を処置するため、追加的な治療剤が、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1)と組み合わせて使用されてもよい。追加的な治療剤の組み合わせは、PIMキナーゼ阻害剤と同時に(例えば、同じまたは異なる製剤で)、またはこれと逐次に投与することができる。例えば、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)は、JAK阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)の前に投与することができる。代替的に、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)は、JAK阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)の後に投与することができる。これらの実施形態の一部では、JAK阻害剤は、PIMキナーゼ阻害剤および追加的な治療剤と組み合わせて、必要に応じて投与することができる。すなわち、一部の実施形態では、本方法は、PIMキナーゼ阻害剤および追加的な治療剤を投与するステップを含む。
一部の実施形態では、追加的な治療剤には、ヒドロキシ尿素、インターフェロンアルファ、クラドリビン、サリドマイド(その誘導体、例えば、ポマリドマイド、レノリダマイド(lenolidamide)を含む)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン)、エベロリムス、アンドロゲン(例えば、テストステロン)およびそれらの組み合わせが含まれる。一部の実施形態では、追加的な治療剤は、追加的なPIMキナーゼ阻害剤である。一部の実施形態では、追加的なPIMキナーゼ阻害剤は、PIM447またはINCB053914である。
一部の実施形態では、本方法は、免疫チェックポイント阻害剤を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、免疫チェックポイント分子はCTLA−4、PD−1またはPD−L1である。一部の実施形態では、本方法は、CTLA−4阻害剤を投与するステップをさらに含む。ある特定の実施形態では、CTLA−4阻害剤は、イピリムマブである。他の実施形態では、CTLA−4阻害剤は、トレメリムマブである。
一部の実施形態では、本方法は、PD−1阻害剤を投与するステップをさらに含む。例示的なPD−1阻害剤には、以下に限定されないが、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、CBT−501(CBT Pharmaceuticals)、CBT−502(CBT Pharmaceuticals)、JS001(Junshi Biosciences)、IBI308(Innovent Biologics)、SHR−1210(Hengrui Medicine)、BGB−A317(Beigene)、BAT−I306(Bio−Thera Solutions)、GLS−010(Gloria Pharmaceuticals;WuXi Biologics)、AK103、AK104、AK105(Akesio Biopharma;Hangzhou Hansi Biologics;Hanzhong Biologics)、LZM009(Livzon)、HLX−10(Henlius Biotech)、CS1003(CStone Pharmaceuticals)またはそれらの組み合わせが含まれる。具体的な実施形態では、PD−1阻害剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブまたはそれらの組み合わせである。特定の実施形態では、PD−1阻害剤は、ペムブロリズマブである。特定の実施形態では、PD−1阻害剤は、ニボルマブである。
一部の実施形態では、PD−1阻害剤は、モノクローナル抗体(例えば、Genor Biopharmaによって作製され、この出願時点で第I相臨床試験中である;Shenzhou Gongchengにより作製され、本出願時点で臨床試験の申請中である;Lunan Hope Pharmaceuticalsにより作製され、本出願時点で臨床試験の申請中である)である。
一部の実施形態では、本方法は、PD−L1阻害剤を投与するステップをさらに含む。例示的なPD−L1阻害剤には、以下に限定されないが、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブまたはそれらの組み合わせが含まれる。特定の実施形態では、PD−L1阻害剤は、アテゾリズマブである。特定の実施形態では、PD−L1阻害剤は、アベルマブである。特定の実施形態では、PD−L1阻害剤は、デュルバルマブである。ある特定の実施形態では、PD−L1阻害剤は、KN035(Alphamab;3DMed)、CS1001(CStone Pharmaceuticals)、SHR−1316(Hengrui Medicine)、TQB2450(Chiatai Tianqing)、STI−A1014(Zhaoke Pharm;Lee’s Pharm)、BGB−A333(Beigene)、MSB2311(Mabspace Biosciences)、HLX−20(Henlius Biotech)またはそれらの組み合わせである。一部の実施形態では、PD−L1阻害剤は、モノクローナル抗体(例えば、Hisun Pharmにより作製されており、本出願時点で臨床試験の申請中である)である。
一部の実施形態では、本方法は、FLT3阻害剤、カスパーゼ3活性化因子、BET阻害剤、LSD1阻害剤、PI3K阻害剤、PLK阻害剤、環式AMPホスホジエステラーゼ、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、mTOR阻害剤、鉄キレート剤、SYK阻害剤、SMOアンタゴニストまたは阻害剤、ヘッジホッグシグナル伝達経路阻害剤、BCR−ABL/Kit阻害剤、BCR−ABL阻害剤、DNAメチル化阻害剤、SMAC模倣剤、ACVR2a融合タンパク質、トロンポエチン(thromopoeitin)受容体アゴニスト、PI3Kデルタ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、組換えアミロイドP/ペントラキシン2タンパク質、CDK4/6阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、TGF−βスーパーファミリー阻害剤、LOXL2阻害剤(例えば、抗体)、BCL−2阻害剤、WNTシグナル阻害剤、PD−L1抗体、VEGF1/2阻害剤、チューブリン重合阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、PNP阻害剤、AKT阻害剤またはそれらの組み合わせを投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ブロモ−イソホスホルアミドマスタード(Br−IPM)の低酸素活性化プロドラッグを投与するステップをさらに含む。より具体的な実施形態では、本方法は、アルボシジブ、プリチデプシン、INCB054329、INCB057643、INCB053914、INCB059872、リゴセルチブ、アナグレリド、ギビノスタット、リダフォロリムス、デフェラシロックス、ASN002、LDE225/ソニデギブ、グリベック、ダサチニブ、RAD001、アザシチジン、プラシノスタット、CPI−0610、LCL−161、ソタテルセプト、エルトロンボパグ、INCB050465、ビスモデギブ、レスタウルチニブ(および他のスタウロスポリンアナログ)、PRM−151、PIM447、リボシクリブ、イメテルスタット、ルスパテルセプト、サリデギブ、シムツズマブ、オバトクラックス、ナビトクラックス、ブパルリシブ、イデラリシブ、パノビノスタット、IMG−7289、ルイトポルドアザシチジン、CWP232291、デュルバルマブ、バタラニブ、MKC−1、TAK−901、エボフォスファミド、TXA127、グラスデギブ、AC220、ホロデシン(および、関連プリンアナログ)、トリシリビンまたはそれらの組み合わせを投与するステップをさらに含む。
さらに、本明細書に記載されている方法は、他の医療手順と併せて行われ得る。したがって、一部の実施形態では、本方法は、輸血の実施、放射線療法の投与、膵臓摘出の実施または幹細胞移植の実施をさらに含む。一部の具体的な実施形態では、本方法は、アンジオテンシン模倣剤(例えば、TXA127)を投与するステップをさらに含む。
様々な異なる骨髄増殖性新生物(MPN)は、本明細書に開示されている方法によって処置され得る。一部の実施形態では、MPNは、真性多血症である。一部の実施形態では、MPNは、本態性血小板血症である。他の実施形態では、MPNは、骨髄線維症である。一部の実施形態では、MPNは、慢性骨髄性白血病である。
関連して、様々な異なる血液がんが、本明細書に開示されている方法によって処置することができる。一部の実施形態では、それを必要とする哺乳動物において、血液がんを処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、それを必要とする哺乳動物において、血液悪性疾患(慢性および急性)を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、それを必要とする哺乳動物において、骨髄異形成症候群または急性骨髄性白血病を処置または予防する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法が提供される。
一部の実施形態は、哺乳動物における造血細胞の増殖を低減させる方法であって、該細胞にPIMキナーゼ阻害剤を接触させるステップを含む方法を提供する。一部のより具体的な実施形態では、本方法は、哺乳動物に有効量のJAK阻害剤を投与するステップをさらに含む。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、本明細書に記載されている実施形態にしたがうJAK阻害剤である。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、JAK2阻害剤である。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、JAK1阻害剤である。
一部の異なる実施形態では、本開示は、哺乳動物細胞における、JAK2 V617Fを発現する細胞の増殖を低減する方法であって、該細胞にPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を接触させるステップを含む方法を対象とする。一部の異なる実施形態では、本発明は、哺乳動物細胞における、MPL W515Lを発現する細胞の増殖を低減する方法であって、該細胞にPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を接触させるステップを含む方法を対象とする。一部の異なる実施形態では、本発明は、哺乳動物細胞における、カルレチクリン(CALR)変異を発現する細胞の増殖を低減する方法であって、該細胞にPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を接触させるステップを含む方法を対象とする。一部の異なる実施形態では、本開示は、哺乳動物細胞における、赤血球、白血球または血小板の増殖または過剰生成を低減する方法であって、該細胞にPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を接触させるステップを含む方法を対象とする。一部の実施形態では、哺乳動物細胞は、骨髄細胞である。
骨髄増殖性新生物とは、骨髄幹細胞が異常に成長して再生する障害の一群を指す。MPNの異常な幹細胞は、過剰数の1種または複数のタイプの血液細胞(例えば、赤血球、白血球および/または血小板)を生成する。本明細書において開示されている通り、骨髄増殖性新生物には、以下に限定されないが、真性多血症(PV)、原発性または本態性血小板血症(ET)、原発性または特発性骨髄線維症(MF)、続発性骨髄線維症(例えば、真性多血症または本態性血小板血症に続く骨髄線維症)、慢性骨髄性(myelogenous)(骨髄性(myelocytic))白血病(CML)、慢性骨髄単球性白血病(CMML)、慢性好中球性白血病(CNL)、若年性骨髄単球性白血病(JML)、全身性肥満細胞症および慢性好酸球性白血病(CEL)/好酸球増多症候群(HES)が含まれる。
一部の具体的な実施形態では、本明細書に記載されている実施形態による骨髄増殖性新生物のために処置される、哺乳動物の骨髄増殖性新生物は、JAK2変異、トロンボポエチン受容体(MPL)変異またはカルレチクリン(CALR)変異を含む。一部の実施形態では、JAK2変異は、JAK2 V617変異を含む。JAK2 V617Fは、ヒトの野生型JAK2(UniProt.060674)に関して、617位における、V→Fアミノ酸置換を有する変異JAK2を指す。一部の実施形態では、MPL変異は、MPL W515L変異を含む。MPL W515Lは、ヒトの野生型MPL(UniProt.P40238)に関して、515位における、W→L置換を有する変異トロンボポエチン受容体(MPL)を指す。一部の実施形態では、CALRにおける変異は、CALRエクソン9 indelを含む。
国際予後判定システム(International Prognostic Scoring System)(IPSS)は、骨髄線維症患者を階層化する主な方法である。IPSSを使用するリスク因子には、年齢、全身症状(例えば、体重減少、発熱または発汗多過)、白血球数、ヘモグロビン、末梢芽球、複合または異常核型、輸血依存および血小板数が含まれる。低リスク骨髄線維症を有する患者は、IPSSスコア0を有する。IPSSスコア0は、通常、約180か月間のメジアン生存と関連する。一部の実施形態では、骨髄線維症は、低リスク骨髄線維症である。
中リスクの骨髄線維症を有する患者は、IPSSスコア1、2または3を有する。IPSSスコア1は、中リスク1とも称され、通常、約80か月間のメジアン生存と関連する。IPSSスコア2または3は、中リスク2とも称され、通常、約35か月間のメジアン生存と関連する。一部の実施形態では、骨髄線維症は、中リスクの骨髄線維症(例えば、中リスク1の骨髄線維症、中リスク2の骨髄線維症)である。
高リスクの骨髄線維症を有する患者は、4またはそれより高いIPSSスコアを有する。4またはそれより高いIPSSスコアは、通常、約16か月間のメジアン生存と関連する。一部の実施形態では、骨髄線維症は、高リスクの骨髄線維症である。
一部の実施形態では、MPNは、ルキソリチニブ抵抗性MPN(例えば、ルキソリチニブ抵抗性骨髄線維症)である。一部の実施形態では、MPN(例えば、骨髄線維症)は、例えば、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)の非存在下で、ルキソリチニブにより以前に処置されている。
固形腫瘍および白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病)を含めた多種多様ながんも、本明細書に開示されている処置方法に適している。一部の具体的な実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む、固形腫瘍を処置する方法が提供される。固形腫瘍の例には、例えば、前立腺、***、結腸および膵臓のがんが含まれる。
一部の実施形態では、本明細書に記載されているMPNまたはがんの処置により、哺乳動物における完全寛解がもたらされる。骨髄線維症などの、MPNを有する被験体を指すために使用される場合、「完全寛解」は、患者が、≧12週間、以下の診断基準:
(i)欧州分類によれば、骨髄が、年齢調整後の正常な細胞充実性(normocellularity)、<5%芽球、および骨髄線維症≦グレード1を示すこと、および
(ii)末梢血中のヘモグロビンが≧100g/Lかつ<UNLであり、好中球数が≧1×10/Lかつ<UNLであること、および
(iii)血小板数が≧100×10/Lかつ<UNLであり、未成熟骨髄性細胞が<2%(脾臓摘出患者では、未成熟骨髄性細胞<5%が許容されることを除外する)であること、ならびに
(iv)疾患症状の消散、触知不能な脾臓および肝臓、ならびにEMHの証拠がないこと
を満たすことを意味する。
一部の実施形態では、本明細書に記載されているMPNまたはがんの処置により、哺乳動物が測定可能残存病変(MRD)陰性となる。
MFなどの骨髄増殖性新生物の文脈において、測定可能残存病変、最小限の残存病変およびMRDとは、MFなどの骨髄増殖性新生物を有する被験体のJAK2、CALRおよびMPL遺伝子に、後天的な変異を有する細胞が存在することを指す。JAK2における一般変異は、V617F変異、およびエクソン12の変異(例えば、置換、欠失、挿入、重複)を含む。CALRにおける一般変異は、エクソン9変異を含む。MPLにおける一般変異は、エクソン10変異(例えば、W515LおよびW515K)を含む。MRDは、骨髄増殖性新生物の文脈では、診断的に使用されるが、定量的に使用されて、治療的介入に対する応答の深さを示すこともできる。MFなどの骨髄増殖性新生物に関するMRD試験は、アレル特異的な定量的PCR(qPCR)、デジタルPCRまたは次世代配列決定法を使用して、通常、行われる。上述の方法は、その関連教示の全体が、参照により本明細書に組み込まれている、Haslam, K. and Langabeer, S.E., "Monitoring Residual Disease in the Myeloproliferative Neoplasms: Current Applications and Emerging Approaches," Biomed. Res. Intl. 2016:7241591に概説されている。
MFなどの、骨髄増殖性新生物を有する被験体が、「測定可能残存病変陰性である」、「最小残存病変陰性である」、「MRD陰性である」または「MRDである」と本明細書に記載されている場合、該被験体には、JAK2、CALRまたはMPL(例えば、JAK2 V617F変異、JAK2エクソン12の変異、CALRエクソン9変異、MPL W515K/L変異)のうちの少なくとも1つにおいて、骨髄増殖性新生物に関連する後天的な変異を有する細胞がない、または測定可能な程度にない。例えば、一部の実施形態では、MRD陰性の被験体には、JAK2 V617F変異を有する細胞がないか、または測定可能な程度にない。一部の実施形態では、MRD陰性の被験体には、CALRエクソン9変異を有する細胞がないか、または測定可能な程度にない。一部の実施形態では、MRD陰性の被験体には、MPLエクソン10変異を有する細胞がないか、または測定可能な程度にない。骨髄増殖性新生物に関連する後天的な変異は、当分野で公知であり、その関連教示の全体が、参照により本明細書に組み込まれている、Haslam, K. and Langabeer, S.E., "Monitoring Residual Disease in the Myeloproliferative Neoplasms: Current Applications and Emerging Approaches," Biomed. Res. Intl. 2016:7241591に記載されている。
AMLなどの血液がんでは、測定可能残存病変、最小限の残存病変およびMRDとは、形態学的検出未満のレベルにある、白血病細胞の治療後持続を指す。任意の特定の理論に拘泥することを望むものではないが、MRDは、AMLなどの血液がんを有する患者において、再発またはより短い生存のリスク増大の強力な予後指標になると考えられる。AMLに関するMRD試験は、3種の技法:多重パラメーターフローサイトメトリー(MFC)による免疫表現型検出、リアルタイム定量的PCR(RT−qPCR)および次世代配列決定技術のうちの1つを使用して通常、行われる。MFCは、蛍光色素標識したモノクローナル抗体のパネルを使用して、白血病細胞の異常発現抗原を特定する。RT−qPCRを使用して、白血病に関連する遺伝的な異常を増幅することができる。次世代配列決定技術を使用して、数種の遺伝子またはゲノム全体を評価することができる。まとめると、RT−qPCRおよび次世代配列決定技術は、MRD試験に対する分子的手法となる。被験体におけるMRD状態を検出する上述の方法の各々は、その関連する内容の全体が、参照により本明細書に組み込まれている、Ravandi, F., et al., Blood Advances 12 June 2018, vol. 2, no. 11およびSchuurhuis, G. J., et al., Blood 2018 March 22, 131(12): 1275-1291に記載されている。
MRD試験に対する標準化手法の開発を指導するため、European LeukemiaNet(ELN)は、AMLにおける、MRDの測定に関するコンセンサスが得られている推奨を発行している。ELNによれば、MFCによるMRD試験に関するELNの推奨に準拠してMFCによって測定した、被験体の骨髄における白血球に対するがん(例えば、AML)細胞の百分率が、0.1%またはそれより高いことは、MFCによるMRD試験に関するELNの推奨に準拠するMFCによって、その被験体はMRD陽性(MRD+)であることを示す。MFCによるMRD試験に関するELNの推奨に準拠するMFCによって測定される被験体の骨髄における白血球に対するがん細胞の百分率が0.1%未満であることは、MFCによるMRD試験に関するELNの推奨に準拠するMFCによって、その被験体はMRD陰性(MRD−)であることを示す。
ELNは、AMLにおける分子MRD試験に関するガイドラインも発行している。ELNは、完全分子寛解を、完全形態学的寛解、および1,000あたり少なくとも1の感度レベルにおいて、≧4週間の間隔内で得た試料が2回連続してMRD陰性になるものとして定義しており、この場合、分子MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して、試料を採取し、測定する。ELNは、形態学的CRを有しており、かつ処置の終了時に採取した任意の2つの陽性試料間に、<1logとなるコピー数または相対的増加を有する患者では、低い再発リスクに関わるコピー数が少ない分子的持続を、コピー数が少ない(<100〜200個のコピー/10個のABLコピーが、参照遺伝子またはアレル荷重(allele burden)に対する標的の<1〜2%に相当する)MRDと定義しており、この場合、分子MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して、試料を採取し、測定する。ELNは、分子的持続を有する患者における分子的進行を、分子MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して採取して測定した任意の2つの陽性試料間において、≧1log10のMRDコピー数の増加と定義している。ELNは、分子的再発を、以前の試験で陰性とされた患者では、2つの陽性試料間において、≧1log10のMRDレベルの増加と定義しており、この場合、分子MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して、試料を採取し、測定する。分子的持続および分子的再発のどちらも、RT−qPCRによるMRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行われるRT−qPCRによって、MRD陽性被験体の指標である。したがって、完全分子寛解にある患者、およびコピー数の少ない分子的持続を有すると分類される患者は、RT−qPCRによるMRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行われるRT−qPCRによって、MRD陰性である。ELNは、MRD状況を評価するため、次世代配列決定法を使用することを現在、推奨していない。したがって、RT−qPCRが、Ravandi, F., et al.およびSchuurhuis, G.J., et alに論じられている通り、MRD試験に対する推奨分子手法である。MRD試験用の試料(例えば、骨髄試料)の採取および測定のための具体的な推奨は、その関連する内容の全体が、参照により本明細書に組み込まれている、Ravandi, F., et al., Blood Advances 12 June 2018, vol. 2, no. 11およびSchuurhuis, G. J., et al., Blood 2018 March 22, 131(12): 1275-1291に記載されている。
AMLなどの血液がんを有する被験体が、MFCまたはRT−qPCRなどによって、さらなる修飾語句なしに、「測定可能残存病変陰性である」、「最小限の残存病変陰性である」、「MRD陰性である」または「MRD」と本明細書に記載されている場合、この被験体は、本明細書に記載されているELNの診断基準の少なくとも1つ(例えば、MFC、分子生物学)に準拠すると、MRD陰性である。一部の実施形態では、被験体は、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うMFCによって、MRD陰性である。一部の実施形態では、被験体は、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うRT−qPCRによって、MRD陰性である。一部の実施形態では、被験体は、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うMFCとRT−qPCRの両方によって、MRD陰性である。一部の実施形態では、被験体は、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うMFCによって、MRD陰性であり、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うRT−qPCRによってMRD陽性である。一部の実施形態では、被験体は、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うMFCによって、MRD陽性であり、MRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うRT−qPCRによってMRD陰性である。被験体が、本明細書に記載されているELNの診断基準の1つに準拠するとMRD陰性であるが(例えば、MFCに関する診断基準)、本明細書に記載されているELNの診断基準の別のものに準拠するとMRD陽性である場合(例えば、RT−qPCRに関する診断基準)、その被験体は、本明細書に記載されているELNの診断基準の少なくとも1つに準拠すると、MRD陰性であるため、被験体は、本明細書におけるその用語の使用に準拠すると、MRD陰性として依然として記載することができる。
AMLなどの血液がんを有する被験体が、「測定可能残存病変陽性である」、「最小限の残存病変陽性である」、「MRD陽性である」または「MRD」と本明細書に記載されている場合、その被験体は、本明細書に記載されているMFCおよびRT−qPCRに関するELNの診断基準によって、MRD陽性である。例えば、AMLに対してMRD陽性である被験体は、AMLにおけるMRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うMFCによって、MRD陽性となり得、AMLにおけるMRD試験に関するELNガイドラインに準拠して行うRT−qPCRによってMRD陽性となり得る。
様々な他の実施形態において処置され得るがんのタイプは、以下に限定されないが、***、前立腺および結腸の腺癌;肺の気管支原性癌のすべての形態;骨髄;黒色腫;肝細胞腫;神経芽細胞腫;乳頭腫;アプドーマ;分離腫;鰓腫;悪性カルチノイド症候群;カルチノイド心臓疾患;および癌腫(例えば、ウォーカー、基底細胞、基底有棘、ブラウン−ピアース、管、エールリッヒ腫瘍、クレブス2、メルケル細胞、粘液性、非小細胞肺、燕麦細胞、乳頭、硬、細気管支、気管支原性、扁平上皮細胞および移行細胞)を含む。処置され得る追加のタイプのがんには、組織球性障害;白血病;悪性組織球症;ホジキン病;免疫増殖性小腸疾患(immunoproliferative small);非ホジキンリンパ腫;形質細胞腫;細網内皮症;黒色腫;軟骨芽細胞腫;軟骨腫;軟骨肉腫;線維腫;線維肉腫;巨細胞腫瘍;組織球腫;脂肪腫;脂肪肉腫;中皮腫;粘液腫;粘液肉腫;骨腫;骨肉腫;脊索腫;頭蓋咽頭腫;未分化胚細胞腫;過誤腫;間葉腫;中腎腫;筋肉腫;エナメル上皮腫;セメント腫;歯牙腫;奇形腫;胸腺腫;絨毛性腫瘍が含まれる。さらに、以下のタイプのがん:腺腫;胆管腫;コレステリン腫;円柱腫;嚢胞腺癌;嚢胞腺腫;顆粒膜細胞腫瘍;半陰陽性卵巣腫瘍;肝細胞腫;汗腺腫;膵島細胞腫瘍;ライディッヒ細胞腫瘍;乳頭腫;セルトリ細胞腫瘍;卵胞膜細胞腫瘍;平滑筋腫;平滑筋肉腫;筋芽細胞腫;筋腫;筋肉腫;横紋筋腫;横紋筋肉腫;上衣腫;神経節細胞腫;神経膠腫;髄芽腫;髄膜腫;神経鞘腫;神経芽細胞腫;神経上皮腫;神経線維腫;神経腫;傍神経節腫;非クロム親和型傍神経節腫もまた処置に適するものと企図される。処置され得るがんのタイプはまた、以下に限定されないが、被角血管腫;好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症;硬化性血管腫;血管腫症;グロムス血管腫;血管内皮腫;血管腫;血管外皮腫;血管肉腫;リンパ管腫;リンパ管筋腫;リンパ管肉腫;松果体腫;癌肉腫;軟骨肉腫;葉状嚢肉腫;線維肉腫;血管肉腫;平滑筋肉腫;白血肉腫(leukosarcoma);脂肪肉腫;リンパ管肉腫;筋肉腫;粘液肉腫;卵巣癌;横紋筋肉腫;肉腫;新生物;神経線維腫症;および子宮頸部異形成を含む。
がんに加えて、本明細書に開示されている処置方法の実施形態はまた、自己免疫疾患の処置に適する。例えば、一部の実施形態は、それを必要とする哺乳動物において、移植片対宿主病(GvHD)を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法を提供する。一部の具体的な実施形態では、GvHDは、幹細胞移植(例えば、骨髄移植)、輸血または臓器移植(例えば、胸腺移植)の結果である。一部の実施形態では、GvHDは、急性である。一部の実施形態では、GvHDは、慢性である。一部の具体的な実施形態では、本方法は、アンジオテンシン模倣剤(例えば、TXA127)を投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態は、それを必要とする哺乳動物において、ループスを処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法を提供する。一部のより具体的な実施形態では、本方法は、非ステロイド系抗炎症薬(例えば、ナプロキセンナトリウム、イブプロフェンなど)、抗マラリア薬(例えば、ヒドロキシクロロキン)、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾン、メチルプレドニゾロン)、免疫抑制剤(例えば、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、メトトレキセート)、生物製剤(例えば、ベリムバブ、リツキシマブ)またはそれらの組み合わせを投与するステップをさらに含む。
他の実施形態は、それを必要とする哺乳動物において、過敏性腸疾患を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、本方法は、食物繊維補助食品(例えば、オオバコ)、緩下剤(例えば、水酸化マグネシウム/酸化マグネシウムのミルク、ポリエチレングリコール)、止瀉薬(例えば、ロペラミド、コレスチラミン、コレスチポール、コレセベラム)、抗コリン作動薬(例えば、ジシクロミン)、三環式抗うつ剤(例えば、イミプラミン、デシプラミン、ノルトリプチリン)、SSRI抗うつ剤(例えば、フルロキセチン、パロキセチン)、疼痛薬(例えば、プレガバリン、ガバペンチン)またはそれらの組み合わせを投与するステップをさらに含む。ある特定のより具体的な実施形態では、本方法は、アロセトロン、エルクサドリン、リファキシミン、ルビプロストン、リナクロチドまたはそれらの組み合わせを投与するステップをさらに含む。
ある特定の実施形態は、それを必要とする哺乳動物において、クローン病を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法を提供する。ある特定のより具体的な実施形態では、本方法は、抗炎症薬(例えば、コルチコステロイド、経口5−アミノサリチレート)、免疫系抑制剤(例えば、アザチオプリン、メルカプトプリン、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、メトトレキセート、ナタリズマブ、ベドリズマブ、ウステキヌマブ)、抗生物質(例えば、シプロフロキサシン、メトロニダゾール)、止瀉薬、疼痛緩和剤(例えば、アセトアミノフェン)、鉄補助食品、ビタミンB−12ショット、カルシウム補助食品、ビタミンD補助食品またはそれらの組み合わせを投与するステップをさらに含む。
一部の実施形態は、それを必要とする哺乳動物において、インターロイキン−22(IL−22)に関連する疾患を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量のPIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAK阻害剤を投与するステップを含む方法を提供する。ある特定の実施形態では、インターロイキン−22(IL−22)に関連する疾患は、潰瘍性大腸炎または急性多微生物性敗血症である。
II.医薬組成物
他の実施形態は、医薬組成物を対象とする。PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1)および/またはJAK阻害剤(例えば、ルキソリチニブ)または他の治療剤は、当分野において公知の方法により、一緒に製剤化されてもよく、または別個に製剤化されてもよい。ある特定の実施形態は、薬学的に許容される担体または賦形剤、PIMキナーゼ阻害剤および/またはJAK阻害剤を含む。一部の実施形態では、本医薬組成物は、上記の実施形態のいずれかによる、PIMキナーゼ阻害剤および/またはJAK阻害剤を含む。
一部の実施形態では、本医薬組成物は、経口投与用に製剤化されている。他の実施形態では、本医薬組成物は、注射用に製剤化されている。
好適な投与経路には、以下に限定されないが、経口、静脈内、直腸、エアゾール、非経口、眼、肺、経粘膜、経皮、膣、耳、鼻および局所投与が含まれる。さらに、単なる例として、非経口送達には、筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、ならびに髄腔内、直接脳室内、腹腔内、リンパ内および鼻内注射が含まれる。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、全身的よりもむしろ局所的に、例えば、多くの場合、デポ調製物または持続放出製剤で器官に本化合物を直接、注射することにより投与される。具体的な実施形態では、長時間作用型製剤が、埋め込み(例えば、皮下または筋肉内)によって、または筋肉内注射によって投与される。さらに、他の実施形態では、本薬物は、例えば、器官特異的抗体により被覆されたリポソーム中で、標的化薬物送達系で送達される。このような実施形態では、リポソームは、器官を標的とし、この器官によって選択的に取り込まれる。さらに他の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、速放性製剤の形態、延長放出製剤の形態、または中間放出製剤の形態で提供される。さらに他の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、局所的に投与される。
本開示の実施形態による化合物は、幅広い投与量範囲にわたり有効である。例えば、成人ヒトの処置では、1日あたり0.01〜10,000mg、0.5〜1000mg、1〜500mg、および1日あたり5〜400mgの投与量が、一部の実施形態において使用される投与量の例である。一部の実施形態では、投与量は、1日あたり約1〜約300mg、1日あたり約1〜約200mg、1日あたり約1〜約100mg、1日あたり約1〜約50mg、1日あたり約10〜約25mg、1日あたり約100〜約15mg、1日あたり約1〜約10,000mg、1日あたり約100〜約10,000mg、1日あたり約1000〜約10,000mg、1日あたり約5000〜約10,000mg、1日あたり約100〜約5000mg、1日あたり約100〜約1000mg、1日あたり約10〜約500mg、1日あたり約10〜約400mg、1日あたり約10〜約250mg、1日あたり約100〜約250mg、1日あたり約100〜約200mg、1日あたり約1〜約500mg、1日あたり約1〜約250mg、1日あたり約0.5〜約250mg、1日あたり約0.5〜約100mg、1日あたり約0.1〜約100mg、または1日あたり約0.1〜約50mgの範囲である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、処置される被験体、処置される被験体の体重、および主治医の選択および経験に依存するであろう。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)は、1日あたり、約250mg〜約2.5g、1日あたり約300mg〜約1.5g、または1日あたり約450mg〜約1.5gの投与量で投与される。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物または薬学的に許容されるその塩)は、約240mg、約480mg、約720mgまたは約960mgの投与量で投与される。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物または薬学的に許容されるその塩)は、約180mg、360mg、540mg、720mg、900mgまたは1,080mgの投与量で投与される。
JAK阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)を含む実施形態では、投与量は、1日あたり約1mg〜約100mg、1日あたり約2.5mg〜約60mg、1日あたり約5mg〜約60mg、または1日あたり約10mg〜約50mgの範囲である。一部の実施形態では、JAK阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)は、1日あたり約5mg〜約100mgまたは1日あたり約10mg〜約50mgの投与量で投与される。ルキソリチニブは、例えば、通常、経口用製剤として、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mgまたは約30mgの個々の用量で、1日2回、投与される。
通常、ルキソリチニブの開始用量は、200×10/Lを超える血小板数を有する患者の場合、経口により1日2回、20mgが投与され、100×10/Lと200×10/Lとの間の血小板数を有する患者の場合、1日2回、15mgが投与される。ルキソリチニブの用量は、患者の応答に基づいて、1日2回、25mgの最大値まで増量することができる。6か月間、これらの条件下でルキソリチニブを受けた患者が、脾臓の縮小または症状の改善を有さない場合、ルキソリチニブ処置は、通常、中止される。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤は、単回用量で投与される。通常、このような投与は、薬剤を迅速に導入するため、注射、例えば静脈内注射によるであろう。しかし、適切な場合、他の経路が使用される。したがって、一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)および/またはJAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)は、経口投与される。単回用量のPIMキナーゼ阻害剤は、急性状態の処置にも使用されてもよい。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)および/またはJAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)は、多回用量で投与される。一部の実施形態では、投薬は、1日あたり、約1回、2回、3回、4回、5回、6回または6回より多い。他の実施形態では、投薬は、ほぼ、1か月に1回、2週毎に1回、1週間に1回、または1日おきに1回である。別の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および別の薬剤(例えば、JAK2阻害剤)は、1日あたり約1回から1日あたり約6回、一緒に投与される。別の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および別の薬剤(例えば、JAK阻害剤)の投与は、約7日間未満、続く。さらに別の実施形態では、投与は、約6、10、14、28日間、2か月、6か月または1年間を超えて続く。別の実施形態では、この投与は、約7日間〜約5年間(例えば、約7日間〜約2年間、約7日間〜約1年間)、続く。別の実施形態では、この投与は、28日間、続く。別の実施形態では、この投与は、1年間、続く。一部の場合、必要な限り、連続投薬を達成して維持される。
PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤の投与は、必要な限り、続いてもよい。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼは、1、2、3、4、5、6、7、14または28日間を超えて、投与される。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤は、28、14、7、6、5、4、3、2または1日間未満、投与される。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤は、例えば、慢性作用の処置のために、継続的に長期間、投与される。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)および/またはJAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)の1回または複数のサイクル(例えば、1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回などのサイクル)が投与される。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)および/またはJAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)は、あるサイクル、例えば28日間のサイクルで投与される。したがって、一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤(例えば、PIMキナーゼ阻害剤)の1回または複数のサイクルは、28日間のサイクルで、28日間、1日1回または2回、それぞれ独立して投与される。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼは、所定投与量で投与される。化合物の薬物動態の被験体間の変動性のため、ある特定の実施形態では、投薬レジメンの個別化が提供される。本開示の実施形態の化合物の投薬は、本開示に照らし合わせて、慣用的な実験により見いだすことができ、かつ/または当業者によって導き出され得る。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤は、医薬組成物に製剤化される。具体的な実施形態では、医薬組成物は、活性化合物の、薬学的に使用され得る調製物への加工を容易にする、賦形剤および補助剤を含む1種または複数の生理的に許容される担体を使用する慣用的な方法で製剤化される。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。好適な場合、任意の薬学的に許容される技法、担体および賦形剤を使用して、本明細書に記載されている医薬組成物を製剤化する:Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995);Hoover, John E., Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania 1975;Liberman, H.A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980;およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed. (Lippincott Williams & Wilkins 1999)。
医薬組成物とは、本明細書で使用される場合、PIMキナーゼを標的とする阻害剤またはPIMキナーゼの阻害剤およびJAKキナーゼの阻害剤の組み合わせと担体、安定化剤、希釈剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤および/もしくは賦形剤などの他の化学的構成成分との混合物を指す。ある特定の実施形態では、本医薬組成物は、生物への化合物の投与を容易にする。本明細書において提供される処置または使用の方法を実施する一部の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼの阻害剤および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤は、処置される疾患、障害または医学的状態を有する哺乳動物に医薬組成物で投与される。具体的な実施形態では、哺乳動物はヒトである。ある特定の実施形態では、治療有効量は、疾患の重症度、被験体の年齢および相対的な健康、使用される化合物の効力および他の因子に応じて様々である。
一実施形態では、阻害剤は、水溶液中に製剤化される。具体的な実施形態では、水溶液は、単なる例として、ハンクス溶液、リンゲル溶液または生理食塩緩衝液などの生理的に適合する緩衝液から選択される。他の実施形態では、少なくとも2種のスーパーエンハンサー構成成分を標的とする阻害剤が、経粘膜投与向けに製剤化される。具体的な実施形態では、経粘膜製剤は、浸透する障壁に対して適切な浸透剤を含む。本明細書に記載されている化合物が、他の非経口注射用に製剤されるさらに他の実施形態では、適切な製剤は、水性液剤または非水性液剤を含む。具体的な実施形態では、このような液剤は、生理的に適合する緩衝液および/または賦形剤を含む。
別の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、経口投与向けに製剤化されている。本明細書に記載されている化合物は、活性化合物と、例えば薬学的に許容される担体または賦形剤とを組み合わせることにより製剤化される。様々な実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、単なる例として、錠剤、散剤、丸剤、糖剤、カプセル剤、液体剤(liquid)、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー剤、懸濁剤などを含む経口剤形で製剤化される。
ある特定の実施形態では、経口使用するための医薬調製物は、1種または複数の固体賦形剤と本明細書に記載されている化合物の1種または複数とを混合し、得られた混合物を必要に応じて磨砕し、所望の場合、好適な補助剤を添加した後、顆粒の混合物を加工して、錠剤または糖剤のコアを得ることにより得られる。好適な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含めた糖、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、バレイショデンプン、ゼラチン、ガムトラガカント、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース調製物、またはポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)もしくはリン酸カルシウムなどの他のものなどの充填剤である。具体的な実施形態では、崩壊剤が、必要に応じて添加される。崩壊剤には、単なる例として、架橋クロスカルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなどのその塩が含まれる。
一実施形態では、糖剤のコアおよび錠剤などの剤形には、1種または複数の好適なコーティングが設けられている。具体的な実施形態では、剤形をコーティングするために、濃縮糖溶液が使用される。糖溶液は、単なる例として、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに好適な有機溶媒または溶媒混合物などの追加の構成成分を必要に応じて含む。識別目的のために、コーティングに染料および/または顔料も必要に応じて添加される。さらに、染料および/または顔料は、活性化合物の用量の異なる組み合わせを特徴づけるために、必要に応じて利用される。
ある特定の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼを標的とする阻害剤、および必要に応じてJAKキナーゼ阻害剤は、他の経口剤形に製剤化される。経口剤形は、ゼラチンから作製されたプッシュフィット式カプセル剤、ならびにゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤から作製された軟質の密封カプセル剤を含む。具体的な実施形態では、プッシュフィット式カプセル剤は、1種または複数の充填剤との混合物中に活性成分を含有する。充填剤は、単なる例として、ラクトース、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、および必要に応じて安定化剤を含む。他の実施形態では、軟質カプセル剤は、好適な液体に溶解された、または懸濁させた1種または複数の活性化合物を含有する。好適な液体には、単なる例として、1種または複数の脂肪油、流動パラフィンまたは液体ポリエチレングリコールが含まれる。さらに、安定化剤が、必要に応じて添加される。
特定の組成物は、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)、およびポリグリコール化グリセリド(polyglycolized glyceride)を含む。
「ポリグリコール化グリセリド」とは、約200〜6000の間の平均相対分子質量を有する、グリセロールのモノエステル、ジエステルおよびトリエステル、ならびにポリエチレングリコールのモノエステルおよびジエステルの混合物を指す。ポリグリコール化グリセリドは、ポリエチレングリコールによるトリグリセリドの部分エステル交換によって、またはグリセロールおよびポリエチレングリコールと脂肪酸とのエステル化によって得ることができる。一部の実施形態では、脂肪酸構成成分は、8〜22個の間の炭素原子、例えば、10〜18個の間の炭素原子を含有する。ポリグリコール化グリセリドが誘導され得る天然植物油の例には、パーム核油およびパーム油が含まれる。好適なポリオール化合物は、約200〜約6000g/molの範囲の分子量を一般に有し、ポリエチレングリコールを好ましくは含有するが、ポリグリセロールまたはソルビトールなどの他のポリオールが使用されてもよい。ポリグリコール化グリセリドは、商標名Gelucire(登録商標)で市販されている。様々な実施形態において有用なポリグリコール化グリセリドの例には、WL2514CS、LABRASOL、LABRAFIL、Gelucire44/14(ラウロイルポリオキシ−32グリセリド)、Gelucire33/01、Gelucire35/10、Gelucire37/02、Gelucire50/13、Gelucire44/11およびそれらの混合物が含まれる。
「Gelucire(登録商標)44/14」または「Gelucire44/14」は、ペグ化脂肪酸エステルとグリセリドとの混合物を含む、Gattefosse Corporation、Westwood、N.J.によって製造されている、脂質をベースとする賦形剤である。44という数字は、この化合物の融点を表し、14は、親水性/親油性バランス(HLB)値を示す。他のGelucire賦形剤は同様に、融点およびHLB値に関する値を示す。例えば、Gelucire33/01、Gelucire35/10、Gelucire37/02、Gelucire50/13およびGelucire 44/11。
所望の適用および組成物の送達に関すると、ポリグリコール化グリセリドの融点は、組成物の治療有効性が最適化されるように選択され得る。したがって、一部の実施形態では、ポリグリコール化グリセリドは、約30〜約50℃の融点を有する。関連する実施形態では、ポリグリコール化グリセリドは、約31〜約49℃、約32〜約48℃、約33〜約48℃、約34〜約48℃、約35〜約48℃、約36〜約48℃、約37〜約48℃、約38〜約47℃、約39〜約46℃、約40〜約45℃、約41〜約45℃、約42〜約45℃または約43〜約45℃の範囲の融点を有する。ある特定の具体的な実施形態では、ポリグリコール化グリセリドは、約44℃の融点を有する。
関連して、ポリグリコール化グリセリドの親水性/親油性バランスも、組成物の実施形態を最適化するように選択され得る。したがって、ある特定の実施形態では、ポリグリコール化グリセリドは、約8〜約18、約9〜約17、約9〜約16、約10〜約16、約11〜約15、約11〜約15、約12〜約15または約13〜約15の範囲の親水性/親油性バランス(HLB)値を有する。ある特定の具体的な実施形態では、ポリグリコール化グリセリドは、約14の親水性/親油性バランス値を有する。
親水性/親油性バランス値は、Griffinの方法によって求めることができる。HLB値は、以下の式によって求まる:
HLB=20×(M/M)
(式中、Mは、その分子の親水性部分の分子質量であり、Mは、分子全体の分子質量である)。したがって、HLBの値は0〜20の範囲であり、0の値は、親油性(すなわち、疎水性)分子に対応し、20の値は、親水性(すなわち、疎油性)分子に対応する。
一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤およびポリグリコール化グリセリドの組成物は、例えば、錠剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散性散剤もしくは顆粒剤、エマルション剤、硬質もしくは軟質カプセル剤、またはシロップ剤、またはエリキシル剤の形態で、経口投与向けに製剤化される。
一部の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量(すなわち、419.92の分子量を有する)を使用して決定すると、約1:1〜約1:10の範囲の重量比で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:1.25〜約1:10、約1:1.5〜約1:10、約1:1.75〜約1:10、約1:2〜約1:10、約1:2〜約1:9、約1:2.5〜約1:8;約1:3〜約1:7、約1:4〜約1:6の範囲の重量比で含む。一部の具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:5の重量比で含む。一部の具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:2.6の重量比で含む。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:3、1:4、1:4.5、1:5.5または1:6の重量比で含む。
一部の具体的な実施形態では、組成物中の化合物1または薬学的に許容されるその塩の濃度は、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約10重量%〜約25重量%の範囲である。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約14重量%〜約22重量%の範囲の濃度で含む。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約18.38重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約18.38±0.2重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約18.38±0.4重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約18.38±0.8重量%の濃度で含む。
同様に、一部の実施形態では、本組成物は、約75重量%〜約90重量%の範囲の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約78重量%〜約84重量%の範囲の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、ポリグリコール化グリセリドを約81.62重量%の濃度で含む。一部の実施形態では、本組成物は、約81.62±0.5重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約81.62±1重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約81.62±2重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。
一部の具体的な実施形態では、組成物中の化合物1または薬学的に許容されるその塩の濃度は、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約15重量%〜約35重量%の範囲である。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約20重量%〜約30重量%の範囲の濃度で含む。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約25重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約25±0.2重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約25±0.4重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約25±0.8重量%の濃度で含む。
同様に、一部の実施形態では、本組成物は、約65重量%〜約85重量%の範囲の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約70重量%〜約80重量%の範囲の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、ポリグリコール化グリセリドを約75重量%の濃度で含む。一部の実施形態では、本組成物は、約75±0.5重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約75±1重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約75±2重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。
一部の具体的な実施形態では、組成物中の化合物1または薬学的に許容されるその塩の濃度は、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約23.3重量%〜約43.3重量%の範囲である。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約28.3重量%〜約38.3重量%の範囲の濃度で含む。一部の他の実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約33.3重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約33.3±0.2重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約33.3±0.4重量%の濃度で含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約33.3±0.8重量%の濃度で含む。
同様に、一部の実施形態では、本組成物は、約56.7重量%〜約76.7重量%の範囲の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約61.7重量%〜約71.7重量%の範囲の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部のより具体的な実施形態では、本組成物は、約66.7重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約66.7±0.5重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約66.7±1重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約66.7±2重量%の濃度で、ポリグリコール化グリセリドを含む。
一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約100mg〜約300mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約100mg〜約150mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約115mg〜約125mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の具体的な実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約120mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約120±0.5mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約120±1mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約120±3mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。
同様に、一部の実施形態では、本組成物は、約500mg〜約700mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約550mg〜約650mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約560mg〜約600mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約587.7mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約587.7±1mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約587.7±2mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約587.7±5mgのポリグリコール化グリセリドを含む。
一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約160mg〜約200mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約175mg〜約185mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の具体的な実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約180mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約180±0.5mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約180±1mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約180±3mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。
同様に、一部の実施形態では、本組成物は、約520mg〜約560mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約535mg〜約545mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約540mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約540±1mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約540±2mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約540±5mgのポリグリコール化グリセリドを含む。
一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約220mg〜約260mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約235mg〜約245mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の具体的な実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約240mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約240±0.5mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約240±1mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。一部の実施形態では、本組成物は、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約240±3mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む。
同様に、一部の実施形態では、本組成物は、約440mg〜約500mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約475mg〜約485mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約480mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約480±1mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約480±2mgのポリグリコール化グリセリドを含む。一部の実施形態では、本組成物は、約480±5mgのポリグリコール化グリセリドを含む。
本組成物において使用される化合物1は、遊離塩基の形態で、または薬学的に許容される塩形態であってもよい。一部の実施形態では、化合物1は、遊離塩基として存在する。一部の実施形態では、化合物1は、塩として存在する。一部の実施形態では、化合物1は、塩酸塩として存在する。
PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)およびポリグリコール化グリセリドを含む組成物が、本明細書に開示されている方法のいずれかにおいて、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)の代わりに、必要に応じて使用され得る。
他の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤は、口内または舌下投与向けに製剤化される。口内または舌下投与に好適な製剤は、単なる例として、錠剤、ロゼンジ剤またはゲル剤を含む。さらに他の実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、ボーラス注射または連続注入に好適な製剤を含めた、非経口(parental)注射向けに製剤化されている。具体的な実施形態では、注射用製剤は、単位剤形(例えば、アンプル中)で、または多回用量用容器中で提供される。保存剤が、必要に応じて、注射用製剤に添加される。さらに他の実施形態では、本医薬組成物は、油性または水性ビヒクル中の滅菌懸濁剤、液剤またはエマルション剤として、非経口注射に好適な形態で製剤化される。非経口注射用製剤は、懸濁化剤、安定化剤および/または分散化剤などの製剤用作用物質を必要に応じて含有する。具体的な実施形態では、非経口投与向け医薬製剤は、水溶性形態の活性化合物の水溶液を含む。追加的な実施形態では、活性化合物(例えば、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤)の懸濁剤は、適切な油性注射用懸濁剤として調製される。本明細書に記載されている医薬組成物において使用するのに好適な親油性溶媒またはビヒクルには、単なる例として、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームが含まれる。ある特定の具体的な実施形態では、水性注射用懸濁剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトールまたはデキストランなどの懸濁剤の粘度を増大させる物質を含有する。必要に応じて、懸濁剤は、高度に濃縮した液剤の調製を可能にするよう、化合物の溶解度を増大させる好適な安定化剤または作用物質を含有する。代替的に、他の実施形態では、活性成分は、使用前に、好適なビヒクル、例えば滅菌発熱物質不含水を用いて構成するための粉末形態にある。
さらに他の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤は、局所投与される。本明細書に記載されている化合物は、液剤、懸濁剤、ローション剤、ゲル剤、ペースト剤、薬用スティック剤、バーム剤、クリーム剤または軟膏剤などの様々な局所投与が可能な組成物に製剤化される。このような医薬組成物は、可溶化剤、安定化剤、張度増強剤、緩衝液および保存剤を必要に応じて含有する。
さらに他の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤は、経皮投与向けに製剤化される。具体的な実施形態では、経皮製剤は、経皮送達デバイスおよび経皮送達パッチ剤を使用し、ポリマーまたは接着剤中に溶解したおよび/または分散させた、親油性エマルション剤または緩衝化水性液剤とすることができる。様々な実施形態では、このようなパッチ剤は、連続的、パルス性、またはオンデマンドの医薬剤の送達のために構築される。追加的な実施形態では、阻害剤の経皮送達は、イオン導入パッチ剤などにより行われる。ある特定の実施形態では、経皮パッチ剤は、阻害剤の制御送達を提供する。具体的な実施形態では、吸収速度は、速度制御膜を使用することにより、またはポリマーマトリックスもしくはゲル内に化合物を捕捉することにより減速される。代替実施形態では、吸収促進剤は、吸収を増大させるために使用される。吸収促進剤または担体は、皮膚への通過を支援する、吸収可能な薬学的に許容される溶媒を含む。例えば、一実施形態では、経皮デバイスは、裏打ち部材、必要に応じて担体を含む化合物を含有するレザーバー、必要に応じて長期間にわたり制御された所定の速度で宿主の皮膚に化合物を送達するための速度制御障壁、および皮膚にデバイスを固定するための手段を含む包帯の形態にある。
他の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤は、吸入による投与向けに製剤化される。吸入により投与するために好適な様々な形態には、以下に限定されないが、エアゾール剤、ミスト剤または散剤が含まれる。阻害剤の医薬組成物は、好適な噴霧体(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の好適なガス)の使用と共に、加圧パックまたはネブライザーからのエアゾールスプレー調製物の形態で都合よく送達される。具体的な実施形態では、加圧エアゾール剤の投与量単位は、計量分量を送達するための弁を設けることにより決定される。ある特定の実施形態では、本化合物の粉末ミックス、およびラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末基剤を含有する、吸入器または吸送器中で使用するための、単なる例として、ゼラチンなどのカプセルまたはカートリッジが製剤化される。
さらに他の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤は、カカオ脂または他のグリセリドなどの慣用的な坐剤用基剤、およびポリビニルピロリドン、PEGなどの合成ポリマーを含有する、浣腸、直腸用ゲル剤、直腸用泡沫、直腸用エアゾール剤、坐剤、ゼリー坐剤または保持浣腸などの直腸用組成物に製剤化される。本組成物の坐剤形態では、以下に限定されないが、必要に応じてカカオ脂と組み合わせた脂肪酸グリセリドの混合物などの低融点ワックスが最初に融解される。
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、薬学的に使用可能な調製物への活性化合物の加工を容易にする、賦形剤および補助剤を含む1種または複数の生理的に許容される担体を使用して、任意の慣用的な方法で製剤化される。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。任意の薬学的に許容される技法、担体および賦形剤が、好適な場合、必要に応じて使用される。阻害剤を含む医薬組成物は、単なる例として、慣用的な混合、溶解、造粒、糖剤作製、粉末化(levigating)、エマルション化、カプセル封入化、捕捉または圧縮プロセスなどによる慣用的な方法で製造される。
医薬組成物は、少なくとも1種の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤、および活性成分として本明細書に記載されている阻害剤を含む。活性成分は、遊離酸もしくは遊離塩基形態にあるか、または薬学的に許容される塩形態にある。さらに、本明細書に記載されている方法および医薬組成物は、N−オキシド、結晶形態(多形としても知られている)、および同一タイプの活性を有するこれらの化合物の活性代謝産物の使用を含む。本明細書に記載されている化合物の互変異性体はすべて、本明細書において提供される化合物の範囲内に含まれる。さらに、本明細書に記載されている化合物は、非溶媒和物形態、および水、エタノールなどの薬学的に許容される溶媒との溶媒和物形態を包含する。本明細書において提供されている阻害剤の溶媒和物形態もまた、本明細書に開示されていると見なされる。さらに、本医薬組成物は、他の医療剤または医薬剤、担体、保存剤、安定化剤、湿潤剤もしくは乳化剤、溶解促進剤(solution promoter)、浸透圧を調節するための塩、緩衝液などの佐剤、および/または治療的に価値のある物質を必要に応じて含む。
本明細書に記載されている治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤を含む組成物の調製方法は、本化合物を1種または複数の不活性な薬学的に許容される賦形剤または担体と共に製剤化して、固体、半固体または液体を形成させることを含む。固体組成物には、以下に限定されないが、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が含まれる。液体組成物は、化合物が溶解している液剤、化合物を含むエマルション剤、または本明細書に開示されている化合物を含むリポソーム、ミセル、もしくはナノ粒子を含有する液剤を含む。半固体組成物は、以下に限定されないが、ゲル剤、懸濁剤およびクリーム剤を含む。本明細書に記載されている医薬組成物の形態は、液体液剤もしくは懸濁剤、液体中での溶解もしくは懸濁に好適な使用前の固体形態、またはエマルション剤を含む。これらの組成物はまた、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝化剤などの非毒性の補助物質を少量、必要に応じて含有する。
一部の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤および/またはJAKキナーゼ阻害剤を含む医薬組成物は、例を述べると、薬剤が溶液中、懸濁物中またはそれらの両方に存在する液体形態をとる。通常、本組成物が液剤または懸濁剤として投与される場合、薬剤の第1の部分は溶液中に存在し、薬剤の第2の部分は、液体マトリックス中の懸濁物中の微粒子形態で存在する。一部の実施形態では、液体組成物は、ゲル製剤を含む。他の実施形態では、液体組成物は水性である。
ある特定の実施形態では、有用な水性懸濁物は、懸濁化剤として1種または複数のポリマーを含有する。有用なポリマーには、セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの水溶性ポリマー、および架橋カルボキシル含有ポリマーなどの水不溶性ポリマーが含まれる。本明細書に記載されているある特定の医薬組成物は、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボマー(アクリル酸ポリマー)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリカルボフィル、アクリル酸/アクリル酸ブチルコポリマー、アルギン酸ナトリウムおよびデキストランから選択される、粘膜付着性ポリマーを含む。
有用な医薬組成物はまた、阻害剤の溶解度を補助する可溶化剤を必要に応じて含む。用語「可溶化剤」は、薬剤のミセル溶液または真の溶液の形成をもたらす作用物質を一般に含む。ある特定の許容される非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート80は、眼科的に許容されるグリコール、ポリグリコール、例えば、ポリエチレングリコール400およびグリコールエーテルのように可溶化剤として有用である。
さらに、有用な医薬組成物は、酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸および塩酸などの酸、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウムおよびトリス−ヒドロキシメチルアミノメタンなどの塩基、ならびにクエン酸塩/デキストロース、炭酸水素ナトリウムおよび塩化アンモニウムなどの緩衝液を含めた、1種または複数のpH調整剤または緩衝化剤を必要に応じて含む。このような酸、塩基および緩衝液は、許容範囲における組成物のpHを維持するために必要な量で含まれる。
さらに、有用な組成物はまた、組成物の質量オスモル濃度を許容範囲にするために必要な量で、1種または複数の塩を必要に応じて含む。このような塩には、ナトリウムイオン、カリウムイオンまたはアンモニウムイオン、および塩化物イオン、クエン酸イオン、アスコルビン酸イオン、ホウ酸イオン、リン酸イオン、炭酸水素イオン、硫酸イオン、チオ硫酸イオンまたは亜硫酸水素イオンを有するものが含まれる。好適な塩には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムおよび硫酸アンモニウムが含まれる。
他の有用な医薬組成物は、微生物の活動を阻害するための1種または複数の保存剤を必要に応じて含む。好適な保存剤には、メルフェンおよびチメロサールなどの水銀含有物質、安定化二酸化塩素、ならびに塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウムおよび塩化セチルピリジニウムなどの四級アンモニウム化合物が含まれる。
さらに他の有用な組成物は、物理的安定性を増強するため、または他の目的のために、1種または複数の界面活性剤を含む。好適な非イオン性界面活性剤には、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドおよび植物油、例えば、ポリオキシエチレン(60)水素化ヒマシ油;ならびにポリオキシエチレンアルキルエーテルおよびアルキルフェニルエーテル、例えば、オクトキシノール10、オクトキシノール40が含まれる。
さらに他の有用な組成物は、必要な場合、化学安定性を増強するために、1種または複数の抗酸化剤を含む。好適な抗酸化剤は、単なる例として、アスコルビン酸およびメタ重亜硫酸ナトリウムを含む。
ある特定の実施形態では、水性懸濁物組成物は、単回用量の再密閉不可能な容器に包装される。代替的に、多回用量用の再密閉可能な容器が使用され、この場合、組成物中に保存剤を含ませるのが通常である。
代替実施形態では、疎水性医薬化合物の他の送達系が使用される。リポソームおよびエマルションは、本明細書において有用な送達用ビヒクルまたは担体の例である。ある特定の実施形態では、N−メチルピロリドンなどの有機溶媒も使用される。追加的な実施形態では、本明細書に記載されている化合物は、治療剤を含有する固体の疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの持続放出系を使用して送達される。様々な持続放出材料が、本明細書において有用である。一部の実施形態では、持続放出カプセル剤は、最大で100日間にわたり、数週間、化合物を放出する。治療試薬の化学的性質および生物的安定性に応じて、タンパク質を安定化するためのさらなる戦略が使用される。
ある特定の実施形態では、治療有効量のPIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1)および/またはJAK阻害剤は、脂質ナノ粒子(LNP)、固体ナノ粒子またはリポソームにカプセル封入される。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子(LNP)、固体ナノ粒子またはリポソームは、陽イオン性脂質を含む。一部の実施形態では、脂質ナノ粒子(LNP)、固体ナノ粒子またはリポソームは、多層または単層リポソームベシクルである。
陽イオン性リポソームは、容易に入手可能である。例えば、N[1−2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウム(DOTMA)リポソームは、Lipofectin(登録商標)(GIBCO BRL、Grand Island、N.Y.)という商標名で入手可能である。同様に、陰イオン性および中性リポソームも、例えば、Avanti Polar Lipids(Birmingham、AL)から容易に入手可能であるか、または容易に入手可能な材料を使用して容易に調製することができる。このような材料には、とりわけ、ホスファチジルコリン、コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)およびジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)が含まれる。これらの材料はまた、適切な比でDOTMAと混合することができる。これらの材料を使用するリポソームの作製方法は、当分野で周知である。
PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1)および/またはJAK阻害剤をカプセル封入する脂質ナノ粒子は、水性懸濁物などの好適なゲルまたは懸濁物を含有する製剤でさらに提供されてもよく、この脂質ナノ粒子は、例えば、ヒドロキシエチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースなどの組織保持増強剤または増粘剤を含んでもよい。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されている製剤は、1種または複数の抗酸化剤、金属キレート剤、チオール含有化合物、および/または他の一般的な安定化剤を含む。このような安定化剤の例には、以下に限定されないが、(a)約0.5%〜約2%w/vのグリセロール、(b)約0.1%〜約1%w/vのメチオニン、(c)約0.1%〜約2%w/vのモノチオグリセロール、(d)約1mM〜約10mMのEDTA、(e)約0.01%〜約2%w/vのアスコルビン酸、(f)0.003%〜約0.02%w/vのポリソルベート80、(g)0.001%〜約0.05%w/vのポリソルベート20、(h)アルギニン、(i)ヘパリン、(j)硫酸デキストラン、(k)シクロデキストリン、(l)ポリ硫酸ペントサンおよび他のヘパリノイド、(m)マグネシウムおよび亜鉛などの二価陽イオン;または(n)それらの組み合わせが含まれる。
一部の実施形態では、本医薬組成物において提供される、1種または複数の阻害剤の濃度は、100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%または0.0001%w/w、w/vまたはv/v未満である。
一部の実施形態では、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、125%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%または0.0001%w/w、w/vまたはv/vを超える1種または複数の阻害剤の濃度。
一部の実施形態では、1種または複数の阻害剤の濃度は、約0.0001%〜約50%、約0.001%〜約40%、約0.01%〜約30%、約0.02%〜約29%、約0.03%〜約28%、約0.04%〜約27%、約0.05%〜約26%、約0.06%〜約25%、約0.07%〜約24%、約0.08%〜約23%、約0.09%〜約22%、約0.1%〜約21%、約0.2%〜約20%、約0.3%〜約19%、約0.4%〜約18%、約0.5%〜約17%、約0.6%〜約16%、約0.7%〜約15%、約0.8%〜約14%、約0.9%〜約12%、約1%〜約10%w/w、w/vまたはv/vの範囲にある。
一部の実施形態では、1種または複数の阻害剤の濃度は、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約5%、約0.02%〜約4.5%、約0.03%〜約4%、約0.04%〜約3.5%、約0.05%〜約3%、約0.06%〜約2.5%、約0.07%〜約2%、約0.08%〜約1.5%、約0.09%〜約1%、約0.1%〜約0.9%w/w、w/vまたはv/vの範囲にある。
一部の実施形態では、1種または複数の阻害剤の量は、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002gまたは0.0001gに等しいか、またはこれら未満である。
一部の実施形態では、1種または複数の阻害剤の量は、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5、3g、3.5、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5gまたは10gより多い。
一部の実施形態では、1種または複数の阻害剤の量は、0.0001〜10g、0.0005〜9g、0.001〜8g、0.005〜7g、0.01〜6g、0.05〜5g、0.1〜4g、0.5〜4gまたは1〜3gの範囲にある。
PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1)および必要に応じたJAK阻害剤は、同時にまたは別個に投与することができる。例えば、阻害剤のうちの一方が、ボーラスにより投与され、次いで、適切な時間の後に、第2の阻害剤の別個のボーラスが投与されてもよい。阻害剤の一方または両方の投与により長い期間の注入などのよりゆっくりとした投与を使用することができる。熟練臨床医は、適切な投与方法および順序を決めることができ、これらはすべて、本開示の範囲内にある。
したがって、一部の実施形態は、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)および追加的な治療剤(例えば、本明細書に記載されている追加的な治療剤)を含む別個の剤形を提供し、PIMキナーゼ阻害剤および追加的な治療剤が互いに関連付けられる。用語「互いに関係付けられる」とは、本明細書で使用される場合、例えば、別個の剤形が販売される、および/または本明細書に記載されている方法により一緒に投与されることが容易に明らかになるよう、別個の剤形が一緒に包装されるか、またはそうでない場合、互いに接着されることを意味する。一部の実施形態では、剤形は、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1または薬学的に許容されるその塩)およびJAKキナーゼ阻害剤(例えば、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩)を含む。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載されている通りである。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、本明細書に記載されている通りである。
一部の関連する実施形態は、PIMキナーゼ阻害剤(例えば、化合物1)を含むキットを提供し、骨髄増殖性新生物を処置するため、PIMキナーゼ阻害剤を投与するための書面による指示が提供される。より具体的な実施形態では、本キットは、JAK阻害剤、およびPIMキナーゼ阻害剤と組み合わせてJAK阻害剤を投与するための書面による指示をさらに含む。一部の実施形態では、PIMキナーゼ阻害剤は、本明細書に記載されている通りである。一部の実施形態では、JAK阻害剤は、本明細書に記載されている通りである。一部の実施形態では、骨髄増殖性新生物は、本明細書に記載されている通りである。
PIMキナーゼ阻害剤および必要に応じたJAK阻害剤は、当分野において公知の方法により調製することができる。例示的な調製手順は、それらの全開示が参照により本明細書に組み込まれている、PCT公開番号WO2016/161248;WO2014/052365;WO2015/048689;WO2015/002894;WO2014/168975;WO2014/159745;WO2014/130693;WO2014/078578;WO2014/018567;WO2013/184572;WO2013/173518;WO2013/116382;WO2013/102059;WO2013/059738;WO2013/010136;WO2013/013188;WO2011/153514;WO2011/046964;WO2010/009342;WO2008/121742;WO2008/054827;WO2008/039218;WO2008/058126;WO2007/087068;および米国公開第2015/0018336号;同第2014/0336206号;同第2014/0329807号;同第2014/0243355号;同第2014/0212485号;同第2014/0194446/2014/0187564号;同第2014/0135347号;同第2014/0128414号;同第2014/0187565号;同第2014/0171453号;同第2014/0163027号;同第2014/01663046号;同第2014/0142126号;同第2014/0142123号;同第2014/0128413号;同第2014/0079690号;同第2014/0080844号;同第2014/0057907号;同第2014/0039168号;同第2013/0338172号;同第2013/0310402号;同第2013/0273030号;同第2013/0197014号;同第2013/0035334号;同第2013/0012525号;同第2012/0283277号;同第2012/0283276号;同第2012/0277254号;同第2012/0252821号;同第2010/0331350号および米国特許第7,750,007号に提示されている。
本発明の例となる実施形態
実施形態1. それを必要とする哺乳動物において、骨髄増殖性新生物を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量の以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、方法。
実施形態2. 哺乳動物に、1日あたり約250mg〜約2.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態1の方法。
実施形態3. 哺乳動物に、1日あたり約300mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態2の方法。
実施形態4. 哺乳動物に、1日あたり約450mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態3の方法。
実施形態5. 骨髄増殖性新生物が骨髄線維症である、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態6. 骨髄線維症が、中リスクの骨髄線維症または高リスクの骨髄線維症である、実施形態5の方法。
実施形態7. 骨髄線維症が原発性骨髄線維症である、実施形態5または6の方法。
実施形態8. 骨髄線維症が続発性骨髄線維症である、実施形態5または6の方法。
実施形態9. 骨髄増殖性新生物の処置により、哺乳動物が測定可能残存病変(MRD)陰性となる、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態10. 骨髄増殖性新生物の処置により、哺乳動物にもたらされる、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態11. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、経口投与される、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態12. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日1回、投与される、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態13. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日2回、投与される、実施形態1〜11のいずれか1つの方法。
実施形態14. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態15. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、28日間、投与される、実施形態14の方法。
実施形態16. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1年間、投与される、実施形態14の方法。
実施形態17. 哺乳動物に有効量の追加的な化学療法剤を投与するステップをさらに含む、前記実施形態のいずれか1つの方法。
実施形態18. それを必要とする哺乳動物において、骨髄増殖性新生物を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量の以下の各々:
以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩、および
ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩
を投与するステップを含む、方法。
実施形態19. 哺乳動物に、1日あたり約250mg〜約2.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態18の方法。
実施形態20. 哺乳動物に、1日あたり約300mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態19の方法。
実施形態21. 哺乳動物に、1日あたり約450mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態20の方法。
実施形態22. 骨髄増殖性新生物が骨髄線維症である、実施形態18〜21のいずれか1つの方法。
実施形態23. 骨髄線維症が、中リスクの骨髄線維症または高リスクの骨髄線維症である、実施形態22の方法。
実施形態24. 骨髄増殖性新生物の処置により、哺乳動物が測定可能残存病変(MRD)陰性となる、実施形態18〜23のいずれか1つの方法。
実施形態25. 骨髄増殖性新生物の処置により、哺乳動物において完全寛解がもたらされる、実施形態18〜24のいずれか1つの方法。
実施形態26. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、経口投与される、実施形態18〜25のいずれか1つの方法。
実施形態27. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日1回、投与される、実施形態18〜26のいずれか1つの方法。
実施形態28. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日2回、投与される、実施形態18〜26のいずれか1つの方法。
実施形態29. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、実施形態18〜28のいずれか1つの方法。
実施形態30. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、28日間、投与される、実施形態29の方法。
実施形態31. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1年間、投与される、実施形態29の方法。
実施形態32. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩の有効量が、約5mg/日〜約100mg/日である、実施形態18〜31のいずれか1つの方法。
実施形態33. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩の有効量が、約10mg/日〜約50mg/日である、実施形態32の方法。
実施形態34. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が経口投与される、実施形態18〜33のいずれか1つの方法。
実施形態35. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、1日2回、投与される、実施形態18〜34のいずれか1つの方法。
実施形態36. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、実施形態18〜35のいずれか1つの方法。
実施形態37. それを必要とする哺乳動物において、固形腫瘍を処置する方法であって、哺乳動物に有効量の:
以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩、および
ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩
を投与するステップを含む、方法。
実施形態38. 固形腫瘍が、前立腺腫瘍である、実施形態37の方法。
実施形態39. 哺乳動物に、1日あたり約300mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態37または38の方法。
実施形態40. 哺乳動物に、1日あたり約450mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態39の方法。
実施形態41. 固形腫瘍の処置により、哺乳動物が測定可能残存病変(MRD)陰性となる、実施形態38〜40のいずれか1つの方法。
実施形態42. 固形腫瘍の処置により、哺乳動物において完全寛解がもたらされる、実施形態38〜41のいずれか1つの方法。
実施形態43. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、経口投与される、実施形態38〜42のいずれか1つの方法。
実施形態44. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、実施形態38〜43のいずれか1つの方法。
実施形態45. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、28日間、投与される、実施形態44の方法。
実施形態46. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1年間、投与される、実施形態44の方法。
実施形態47. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩の有効量が、約5mg/日〜約100mg/日である、実施形態38〜46のいずれか1つの方法。
実施形態48. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩の有効量が、約10mg/日〜約50mg/日である、実施形態47の方法。
実施形態49. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が経口投与される、実施形態38〜48のいずれか1つの方法。
実施形態50. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、1日2回、投与される、実施形態38〜49のいずれか1つの方法。
実施形態51. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、実施形態39〜50のいずれか1つの方法。
実施形態52. それを必要とする哺乳動物において、以前に処置されたがんを処置する方法であって、哺乳動物に、有効量の以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩
を投与するステップを含む、方法。
実施形態53. がんがルキソリチニブにより以前に処置されている、実施形態52の方法。
実施形態54. がんが、ルキソリチニブ抵抗性がんである、実施形態53または54の方法。
実施形態55. 哺乳動物に、1日あたり約250mg〜約2.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態52〜54のいずれか1つの方法。
実施形態56. 哺乳動物に、1日あたり約300mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態55の方法。
実施形態57. 哺乳動物に、1日あたり約450mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態56の方法。
実施形態58. がんの処置により、哺乳動物が測定可能残存病変(MRD)陰性となる、実施形態52〜57のいずれか1つの方法。
実施形態59. がんの処置により、哺乳動物において完全寛解がもたらされる、実施形態52〜58のいずれか1つの方法。
実施形態60. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、経口投与される、実施形態52〜59のいずれか1つの方法。
実施形態61. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、実施形態52〜60のいずれか1つの方法。
実施形態62. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、28日間、投与される、実施形態61の方法。
実施形態63. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1年間、投与される、実施形態61の方法。
実施形態64. 哺乳動物に、有効量の追加的な化学療法剤を投与するステップをさらに含む、実施形態52〜63のいずれか1つの方法。
実施形態65. がんが骨髄線維症である、実施形態52〜64のいずれか1つの方法。
実施形態66. 薬学的に許容される担体または賦形剤、以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩;およびルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩
を含む医薬組成物。
実施形態67. 骨髄増殖性新生物を処置するための、以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩、および
構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するための書面による指示
を含む、キット。
実施形態68. 骨髄増殖性新生物を処置するための、以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩、
ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩、および
構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を、ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩と組み合わせて投与するための書面による指示
を含む、キット。
実施形態69. それを必要とする哺乳動物において、がんに関連する線維症を処置する方法であって、哺乳動物に、有効量の以下の構造式によって表される化合物:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩
を投与するステップを含む、方法。
実施形態70. 哺乳動物に、1日あたり約250mg〜約2.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態69の方法。
実施形態71. 哺乳動物に、1日あたり約300mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態70の方法。
実施形態72. 哺乳動物に、1日あたり約450mg〜約1.5gの構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、実施形態71の方法。
実施形態73. 線維症の処置により、哺乳動物において完全寛解がもたらされる、実施形態69〜72のいずれか1つの方法。
実施形態74. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、経口投与される、実施形態69〜73のいずれか1つの方法。
実施形態75. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、実施形態69〜74のいずれか1つの方法。
実施形態76. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、28日間、投与される、実施形態75の方法。
実施形態77. 構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1年間、投与される、実施形態75の方法。
実施形態78. 哺乳動物に、有効量の追加的な化学療法剤を投与するステップをさらに含む、実施形態69〜77のいずれか1つの方法。
追加の例となる実施形態
実施形態100. 哺乳動物に有効量のPIMキナーゼ阻害剤を投与するステップを含む、それを必要とする哺乳動物における骨髄増殖性新生物を処置する方法であって、PIMキナーゼ阻害剤が、以下の構造(I)、(II)または(III)の1つを有する化合物:
Figure 2021521170

またはその立体異性体、もしくは薬学的に許容されるその塩[式中、
Xは、直接結合、N(R)、S、O、SOまたはSOであり、Rは、Hまたはアルキルであり、
Rは、H、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、ハロ、アルキル、アルキルアミニル、ハロアルキル、アルコキシまたはハロアルコキシであり、
は、1つ、2つまたは3つのR1’により必要に応じて置換されているフェニルであり、R1’は、出現毎に独立して、アミノ、シアノ、アルキル、アルキルアミニル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ニトロ、アルキルカルボニルまたはアルキルスルホンアミジルであり、
は、以下の構造:
Figure 2021521170

(式中、
Aは、必要に応じて置換されている3〜8員の炭素環式環または複素環式環であり、
nは、0、1、2、3または4であり、
およびRは、出現毎に独立して、Hまたはアルキルである)
を有する]
である、方法。
実施形態101. 骨髄増殖性新生物が赤血球増加症である、実施形態100の方法。
実施形態102. 骨髄増殖性新生物が本態性血小板血症である、実施形態100の方法。
実施形態103. 骨髄増殖性新生物が骨髄線維症である、実施形態100の方法。
実施形態104. 哺乳動物が、JAK2変異、MPL変異またはCALR変異を含む、実施形態100〜103の方法。
実施形態105. JAK2変異がV617F変異を含む、実施形態104の方法。
実施形態106. MPL変異がW515L変異を含む、実施形態104の方法。
実施形態107. 骨髄増殖性新生物が、JAK阻害剤による処置に抵抗性である、実施形態100〜106のいずれか1つの方法。
実施形態108. JAK阻害剤が、JAK1阻害剤、JAK2阻害剤またはそれらの両方である、実施形態107の方法。
実施形態109. JAK阻害剤が、ルキソリチニブ、ガンドチニブ、レスタウルチニブ、モメロチニブ、パクリチニブおよびフェドラチニブからなる群より選択される、実施形態107または108の方法。
実施形態110. JAK阻害剤がルキソリチニブである、実施形態107〜109のいずれか1つの方法。
実施形態111. 哺乳動物における造血細胞の増殖を低減させる方法であって、細胞にPIMキナーゼ阻害剤を接触させるステップを含む、方法。
実施形態112. PIMキナーゼ阻害剤が構造(I)を有し、構造(I)、ならびに構造(I)の値および変数が、本明細書のどこか(例えば、実施形態100)で定義されている通りである、実施形態100〜111のいずれか1つの方法。
実施形態113. Aが、必要に応じて置換されているシクロヘキシルである、実施形態100〜110および112のいずれか1つの方法。
実施形態114. シクロヘキシルが、ヒドロキシルアルキルにより置換されている、実施形態113の方法。
実施形態115. XがNHである、実施形態100〜110および112〜114のいずれか1つの方法。
実施形態116. 出現するR1’の少なくとも1つがHである、実施形態100〜110および112〜115のいずれか1つの方法。
実施形態117. 出現するR1’の少なくとも1つがトリフルオロメチルである、実施形態100〜110および112〜116のいずれか1つの方法。
実施形態118. PIMキナーゼ阻害剤が、以下の構造1:
Figure 2021521170

を有する、実施形態100〜117のいずれか1つの方法。
実施形態119. がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩
を含む組成物を投与するステップを含む、方法。
実施形態120. 被験体における、がんに関連する線維症の1つまたは複数の症状を処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩
を含む組成物を投与するステップを含む、方法。
実施形態121. 組織におけるがんに関連する線維症を処置する方法であって、組織に、線維症のさらなる発症を低減または阻害するのに十分な量の化合物1:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩
を接触させるステップを含む、方法。
実施形態122. がんに関連する線維症を有する、またはそれを発症するリスクがある被験体を予防的に処置する方法であって、被験体に、治療有効量の化合物1:
Figure 2021521170

または薬学的に許容されるその塩
を含む組成物を投与するステップを含む、方法。
実施形態123. がんが固形腫瘍である、実施形態119〜122のいずれか1つの方法。
実施形態124. がんが内臓の肉腫である、実施形態119〜123のいずれか1つの方法。
実施形態125. がんが、膵臓がん、肺がん、肝臓がん、乳がん、卵巣がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、腎細胞がんまたは腎臓がんである、実施形態119〜124のいずれか1つの方法。
実施形態126. がんが膵臓がんである、実施形態119〜125のいずれか1つの方法。
実施形態127. 膵臓がんが膵管腺癌である、実施形態126の方法。
実施形態128. がんが肝臓がんである、実施形態125の方法。
実施形態129. がんが肺がんである、実施形態125の方法。
実施形態130. がんが乳がんである、実施形態125の方法。
実施形態131. 乳がんが炎症性乳がんである、実施形態130の方法。
実施形態132. がんが卵巣がんである、実施形態125の方法。
実施形態133. 卵巣がんが高悪性度の重度卵巣がんである、実施形態132の方法。
実施形態134. がんが子宮内膜がんである、実施形態125の方法。
実施形態135. がんが子宮肉腫である、実施形態125の方法。
実施形態136. 子宮肉腫が子宮平滑筋肉腫である、実施形態135の方法。
実施形態137. がんが腎細胞がんである、実施形態125の方法。
実施形態138. がんが腎臓がんである、実施形態125の方法。
実施形態139. がんが、悪性線維性組織球腫、軟組織肉腫、線維肉腫または***性皮膚線維肉腫である、実施形態119〜124のいずれか1つの方法。
実施形態140. 哺乳動物に有効量のJAK阻害剤を投与するステップをさらに含む、実施形態100〜139のいずれか1つの方法。
実施形態141. JAK阻害剤が、JAK1阻害剤、JAK2阻害剤またはそれらの両方である、実施形態140の方法。
実施形態142. JAK阻害剤が、ルキソリチニブ、ガンドチニブ、レスタウルチニブ、モメロチニブ、パクリチニブおよびフェドラチニブからなる群より選択される、実施形態141の方法。
実施形態143. JAK阻害剤がルキソリチニブである、実施形態140〜142のいずれか1つの方法。
実施形態144. それを必要とする被験体における、白血球数を低下させる方法であって、有効量の実施形態100および112〜118のいずれか1つのPIMキナーゼ阻害剤、および有効量のJAK阻害剤を投与するステップを含む、方法。
実施形態145. 被験体の白血球数が、骨髄増殖性新生物により上昇する、実施形態144の方法。
実施形態146. 骨髄増殖性新生物が、実施形態101〜110のいずれか1つに定義されている通りである、実施形態145の方法。
実施形態147. JAK阻害剤が、実施形態141〜143のいずれか1つに定義されている通りである、実施形態146のいずれか1つの方法。
実施形態148. 薬学的に許容される担体または賦形剤、PIMキナーゼ阻害剤およびJAK阻害剤を含む、医薬組成物。
実施形態149. PIMキナーゼ阻害剤が、実施形態100および112〜118のいずれか1つに定義されている通りであり、JAK阻害剤が、実施形態141〜143のいずれか1つに定義されている通りである、実施形態148の医薬組成物。
実施形態150. 骨髄増殖性新生物を処置するための、PIMキナーゼ阻害剤、およびPIMキナーゼ阻害剤を投与するための書面による指示を含むキット。
実施形態151. がんに関連する線維症を処置するための、PIMキナーゼ阻害剤、およびPIMキナーゼ阻害剤を投与するための書面による指示を含むキット。
実施形態152. JAK阻害剤、およびPIMキナーゼ阻害剤と組み合わせてJAK阻害剤を投与するための書面による指示をさらに含む、実施形態150または151のキット。
実施形態153. PIMキナーゼ阻害剤が、化合物1である、実施形態150〜152のいずれか1つのキット。
実施形態154. JAK阻害剤が、実施形態141〜143のいずれか1つに定義されている通りである、実施形態150〜153いずれか1つのキット。
さらなる例となる実施形態
実施形態201. ポリグリコール化グリセリド;および化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、組成物。
実施形態202. ポリグリコール化グリセリドが、約30℃〜約50℃の範囲の融点を有する、実施形態201の組成物。
実施形態203. ポリグリコール化グリセリドが、約37℃〜約48℃の範囲の融点を有する、実施形態202の組成物。
実施形態204. ポリグリコール化グリセリドが、約44℃の融点を有する、実施形態203の組成物。
実施形態205. ポリグリコール化グリセリドが、約8〜約18の範囲の親水性/親油性バランス(HLB)値を有する、実施形態201〜204のいずれかの組成物。
実施形態206. ポリグリコール化グリセリドが、約10〜約16の範囲の親水性/親油性バランス値を有する、実施形態205の組成物。
実施形態207. ポリグリコール化グリセリドが、約14の親水性/親油性バランス値を有する、実施形態206の組成物。
実施形態208. ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート80、モノカプリル酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、ジベヘン酸グリセリル、ジラウリン酸プロピレングリコール、モノカプリル酸プロピレングリコール、モノラウリン酸プロピレングリコールまたはそれらの組み合わせを含む製剤化剤をさらに含む、実施形態201〜207のいずれかの組成物。
実施形態209. 製剤化剤が、ポリソルベート20である、実施形態208の組成物。
実施形態210. 製剤化剤が、モノカプリル酸グリセリルである、実施形態208の組成物。
実施形態211. ポリグリコール化グリセリドおよび製剤化剤が、2:1〜1:1の範囲の重量比で存在する、実施形態208〜210のいずれか1つの組成物。
実施形態212. 化合物およびポリグリコール化グリセリドから実質的になる、実施形態201〜207のいずれか1つの組成物。
実施形態213. 懸濁剤である、実施形態201〜212のいずれか1つの組成物。
実施形態214. ポリグリコール化グリセリドが、Gelucire44/14である、実施形態201〜214のいずれか1つの組成物。
実施形態215. 化合物1の塩酸塩を含む、実施形態201〜214のいずれか1つの組成物。
実施形態216. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約100mg〜約300mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態201〜215のいずれか1つの組成物。
実施形態217. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約100mg〜約150mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態216の組成物。
実施形態218. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約115mg〜約125mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態217の組成物。
実施形態219. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約120mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態218の組成物。
実施形態220. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約160mg〜約200mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態216の組成物。
実施形態221. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約175mg〜約185mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態220の組成物。
実施形態222. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約180mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態221の組成物。
実施形態223. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約220mg〜約260mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態216の組成物。
実施形態224. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約230mg〜約250mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態223の組成物。
実施形態225. 遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約240mgの化合物1または薬学的に許容されるその塩を含む、実施形態224の組成物。
実施形態226. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約10重量%〜約40重量%の範囲の濃度で含む、実施形態201〜225のいずれか1つの組成物。
実施形態227. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約14重量%〜約22重量%の範囲の濃度で含む、実施形態226の組成物。
実施形態228. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約18.38重量%の濃度で含む、実施形態227の組成物。
実施形態229. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約15重量%〜約35重量%の範囲の濃度で含む、実施形態226の組成物。
実施形態230. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約20重量%〜約30重量%の範囲の濃度で含む、実施形態229の組成物。
実施形態231. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約25重量%の濃度で含む、実施形態230の組成物。
実施形態232. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約23.3重量%〜約43.3重量%の範囲の濃度で含む、実施形態201〜225のいずれか1つの組成物。
実施形態233. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約28.3重量%〜約38.3重量%の範囲の濃度で含む、実施形態232の組成物。
実施形態234. 化合物1または薬学的に許容されるその塩を、塩酸塩としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約33.3重量%の濃度で含む、実施形態233の組成物。
実施形態235. ポリグリコール化グリセリドを、約50重量%〜約90重量%の範囲の濃度で含む、実施形態201〜234のいずれか1つの組成物。
実施形態236. ポリグリコール化グリセリドを、約75重量%〜約90重量%の範囲の濃度で含む、実施形態201〜235のいずれか1つの組成物。
実施形態237. ポリグリコール化グリセリドを、約78重量%〜約84重量%の範囲の濃度で含む、実施形態236の組成物。
実施形態238. ポリグリコール化グリセリドを、約81.62重量%の濃度で含む、実施形態237の組成物。
実施形態239. ポリグリコール化グリセリドを、約65重量%〜約85重量%の範囲の濃度で含む、実施形態201〜235の組成物。
実施形態240. ポリグリコール化グリセリドを、約70重量%〜約80重量%の範囲の濃度で含む、実施形態239の組成物。
実施形態241. ポリグリコール化グリセリドを、約75重量%の濃度で含む、実施形態240の組成物。
実施形態242. ポリグリコール化グリセリドを、約56.7重量%〜約76.7重量%の範囲の濃度で含む、実施形態201〜235のいずれか1つの組成物。
実施形態243. ポリグリコール化グリセリドを、約61.7重量%〜約71.7重量%の範囲の濃度で含む、実施形態242の組成物。
実施形態244. ポリグリコール化グリセリドを、約66.7重量%の濃度で含む、実施形態243の組成物。
実施形態245. 経口投与向けのカプセル剤の形態にある、実施形態201〜244のいずれか1つの組成物。
実施形態246. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:1〜約1:10の範囲の重量比で含む、実施形態201〜245のいずれか1つの組成物。
実施形態247. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物の分子量を使用して決定すると、約1:4〜約1:6の範囲の重量比で含む、実施形態201〜246のいずれか1つの組成物。
実施形態248. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:5の重量比で含む、実施形態201〜247のいずれか1つの組成物。
実施形態249. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:1.6〜約1:3.6の範囲の重量比で含む、実施形態201〜246のいずれか1つの組成物。
実施形態250. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:2.1〜約1:3.1の範囲の重量比で含む、実施形態249の組成物。
実施形態251. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:2.6の重量比で含む、実施形態250の組成物。
実施形態252. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:1〜約1:2.5の範囲の重量比で含む、実施形態201〜246のいずれか1つの組成物。
実施形態253. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:1.25〜約1:2の範囲の重量比で含む、実施形態252の組成物。
実施形態254. 化合物1または薬学的に許容されるその塩、およびポリグリコール化グリセリドを、遊離塩基としての化合物1の分子量を使用して決定すると、約1:1.76の重量比で含む、実施形態253の組成物。
以下の実施例に詳述されている通り、本出願人は、マウスおよびヒトMPN/MF造血前駆細胞において、PIM1発現が有意に増加することを発見した。本出願人はまた、JAK2V617F発現細胞において、PIM1のノックダウンにより増殖が顕著に阻害されるが、野性型JAK2発現細胞の増殖は阻害されないことを発見した。
これらの実施例は、JAK2 V617Fを発現する造血細胞およびMFのマウスモデルにおいて、例示的な第2世代の汎PIMキナーゼ阻害剤(すなわち、化合物1)の有効性に関する詳細を提示する。本出願人らは、化合物1(0.25〜1.0μM)を使用する処置により、JAK2V617Fを発現するマウスBa/F3−EpoR細胞の増殖が顕著に低減されることを発見した。化合物1(0.5〜1.0μM)による処置はまた、ヒトJAK2 V617F陽性HELおよびUKE−1細胞を顕著に阻害した。処置によって、Ba/F3−EpoR−JAK2 V617F、HELおよびUKE−1細胞において有意なアポトーシスももたらされたが、野生型JAK2を発現するBa/F3−EpoR細胞では、アポトーシスはもたらされなかった。
さらに、JAK2 V617Fを発現する造血細胞において、PIMキナーゼ阻害剤およびJAK2阻害剤(例えば、化合物1およびルキソリチニブ)による併用処置は、アポトーシスを相乗的に誘発する。さらに、JAK2 V617Fを発現する細胞の生成の場合にノックインマウスを使用して実証される通り、化合物1は、MPN/MF CD34+造血前駆細胞のコロニー成長を顕著に阻害する。
具体的には、ヘテロ接合性JAK2 V617Fノックインマウスは、真性多血症(PV)の表現型を示し、ホモ接合性JAK2 V617Fを発現するマウスは、高悪性度のMFを速やかに発症する。したがって、これらの実施例は、MFに対して、PIMキナーゼ阻害剤(化合物1)の単独での、またはJAK2阻害剤(ルキソリチニブ)と組み合わせた場合のin vivo有効性を明らかにするため、ホモ接合性JAK2 V617Fマウスを利用する試験を記載している。
化合物1を単独で使用した処置によって、ホモ接合性JAK2 V617Fを発現するマウスでは、ビヒクル処置と比べて、白血球(WBC)および好中球数の増加ならびに脾臓サイズを有意に低下させる。化合物1およびルキソリチニブの併用処置により、ホモ接合性JAK2 V617Fマウスにおいて、WBCおよび好中球数、ならびに脾臓サイズがほとんど完全に正常化した(実施例9)。
組織病理学的分析により、化合物1により処置したマウスの骨髄および脾臓における線維症が低減されるが、ルキソリチニブによる処置では、線維症を有意に低減しないことが明らかになった。化合物1とルキソリチニブとを組み合わせると、ホモ接合性JAK2 V617Fマウスの骨髄および脾臓における線維症がほとんど完全になくなった。
化合物1による処置は、野生型マウスでは、十分に耐容され、有意な毒性を何ら引き起こさなかった。これらの薬物処置マウスに由来する精製されたLSK(Lin−Sca−1+c−kit+)細胞に関するRNA配列決定解析により、TNFαおよびWNTシグナル伝達経路に関連する遺伝子は、化合物1を単独でまたはルキソリチニブと組み合わせて処置した場合、対照と比べ、顕著に下方調節されることが明らかとなった(実施例12)。
(実施例1)
化合物1は、複数の細胞タイプおよび細胞系に対して活性を示す
MPNの病因におけるJAK2 V617Fの役割を決定するため、誘発可能なJAK2 V617Fノックインマウスを生成した。ヘテロ接合性JAK2 V617Fノックインマウスは、赤血球、ヘモグロビンおよびヘマトクリットの向上、白血球増加、血小板増加および脾腫を含めた、ヒトPV疾患のすべての特徴を示す(Akada et al., Blood 2010を参照されたい)。100%の浸透を有する高悪性度MF(誘発後10〜12週間以内にグレード3;図8)を速やかに発症する、ホモ接合性JAK2 V617Fノックインマウスも生成した。これらの新規な動物モデルにより、MPN/MFに対する、化合物1、または化合物1/ルキソリチニブ薬物組み合わせのin vivo有効性の試験が可能となった。
ホモ接合性JAK2 V617Fマウス(MxCre;VF/VF)に由来する骨髄および脾臓の切片へのレチクリン染色により、pI−pCによる誘発後の10週間以内に、高悪性度(グレード3)の骨髄線維症が示される。対照またはヘテロ接合性JAK2 V617Fマウス(MxCre;VF/+)に由来するBMおよび脾臓切片は、その時は、骨髄線維症を示さなかった(図8)。
(実施例2)
PIM1 MRNA発現のマイクロアレイ解析
PIM1 mRNA発現は、MPN患者の造血前駆細胞において上方調節される。MPN患者(データベースシリーズ:GSE54646)に関する公開されている遺伝子発現データの解析により、PIM1発現は、健常な対照の顆粒球と比べると、MPN(すなわち、PV、ETおよびMF)顆粒球が顕著に増大することが明らかになった。遺伝子発現オムニバスデータベースシリーズナンバー:GSE54646から解析したマイクロアレイデータ。PIM1の発現は、健常な対照の顆粒球と比べて、MPN(PV、ETおよびMF)顆粒球において顕著に増大することに留意されたい(図1A中、**は、p<0.005を示す)。
PIM1は、JAK2 V617FノックインマウスおよびMFを有する患者の造血前駆細胞において顕著に上方調節されることが見いだされた。PIM1の存在は、JAK2 V617Fを含むおよびこれを含まない、長期の造血幹細胞を比較することによって証明される(図1B)。JAK2 V617Fに関するmRNA発現のレベルもまた、対照試料と比べると増加している(図1C)。
(実施例3)
PIM1タンパク質発現の免疫アッセイ分析
ヒトおよびマウスMPN造血細胞におけるPIM1タンパク質発現をイムノブロッティングによって評価した。MF患者(patent)の骨髄および末梢血単核細胞(PBMC)、ならびにヘテロ接合性(MxCre;VF/+)およびホモ接合性(MxCre;VF/VF)JAK2 V617Fノックインマウスの骨髄において、対照と比べて、PIM1タンパク質のレベルの顕著な増加が観察された(図2A〜C)。
(実施例4)
JAK2 V617Fを発現する造血細胞に対するPIM1ノックダウン
野生型JAK2またはJAK2 V617Fを表現するマウスBA/F3−EpoR細胞(BA/F3−EpoR−JAK2 V617F)およびヒトJAK2 V617F陽性白血病細胞(HEL)に、レンチウイルスPIM1 shRNAまたは対照shRNAを形質導入した。感染細胞は、ピューロマイシンで選別した。PIM1のノックダウンにより、BA/F3−EpoR−JAK2 V617FおよびJAK2 V617Fを発現するHEL細胞の増殖が顕著に阻害されたが、野性型JAK2を発現するBA/F3−EpoR細胞は阻害されなかった(図3A〜C)。これらのデータにより、JAK2 V617Fを発現するMPN細胞の生存/増殖において、PIM1が重要な役割を果たすことが示される。
PIM1のノックダウンにより、JAK2 V617Fを発現する造血細胞の増殖は阻害されるが、野生型JAK2を発現する細胞は阻害されなかった。図3A中のデータは、野性型JAK2を発現するBA/F3−EpoR細胞から得た。図3B中のデータは、対照試料と比較する、JAK2 V617Fを発現するBA/F3−EpoR細胞から得た。図3C中のデータは、対照試料と比較する、JAK2 V617Fを発現するHEL細胞を示す。発現は、細胞にレンチウイルススクランブルshRNA(対照)またはPIM1 shRNA(KD1およびKD2)を形質導入することによって取得し、ピューロマイシンを使用して選別した。
細胞増殖は、5日間、24時間毎に、生存細胞数によって決定した。PIM1のノックダウンにより、BA/F3−EpoR−JAK2 V617FおよびJAK2 V617Fを発現するHEL細胞の増殖が顕著に阻害されたが、野生型JAK2を発現するBA/F3−EpoR細胞はそうではなかった(図3A〜C中、は、p<0.05を示し、**は、p<0.005を示す)。
(実施例5)
JAK2 V617Fの選択的阻害
野生型JAK2を発現するマウスBA/F3細胞、またはJAK2 V617Fを発現するBA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞、ならびにヒトJAK2 V617F陽性白血病細胞HELおよびUKE−1の増殖に及ぼす化合物1の効果を評価した。
0.5〜1μMの濃度範囲にわたる化合物1を使用する処置により、BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞の増殖が顕著に低下した(約90%)一方、野生型JAK2を発現するBA/F3細胞は、より高い濃度の化合物1によって中程度にしか阻害されなかった(図4A、B)。化合物1を使用する処置はまた、ヒトJAK2 V617F陽性HELおよびUKE−1細胞の増殖を顕著に阻害した(図4C、D)。化合物1を使用する処置によって、SET−2細胞の増殖の用量依存的阻害が示された(図4E)。
5日間、様々な濃度の化合物1を用いて細胞を処置し、細胞増殖を生存細胞数によって評価した。化合物1は、0.25〜1μMまたは0.5〜2μMの濃度範囲で、JAK2 V617Fを発現する細胞の増殖を顕著に阻害したが、野生型JAK2発現細胞は、より高い濃度で、最小限しか阻害されなかった(図4A〜E中、は、p<0.05を示し、**は、p<0.005を示す。「ns」は、統計学的に有意ではない差異を示す)。
(実施例6)
CD34+造血前駆細胞の化合物1による処置
化合物1の効果は、MPN患者CD34+造血前駆細胞で評価した。化合物1を使用する処置により、MPN患者のCD34+細胞では、造血前駆細胞のコロニーが顕著に阻害されたが、健常な対照のCD34+細胞に対しては、最小限の効果を示すことが観察された(図5A〜B中、は、p<0.05を示し、***は、p<0.0005を示す。「ns」は、統計学的に有意ではない差異を示す)。
CD34+細胞を健常な対照およびMPN患者(n=4)の末梢血から単離し、DMSOまたは化合物1(1〜2μM)の存在下で、サイトカインを含有するメチルセルロース媒体中で平板培養した。造血前駆細胞コロニーは、14日後に計数した。化合物1を1〜2μMの濃度で使用する処置によって、MPN CD34+細胞では、造血前駆細胞コロニーが顕著に阻害された(図5B)が、健常な対照のCD34+細胞ではそうではなった(図5A)。
(実施例7)
化合物1とルキソリチニブとの相乗作用
野生型JAK2を発現するBA/F3細胞、ならびにHEL細胞、BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞、UKE−1細胞およびJAK2 V617Fを発現するSET−2細胞を化合物1により単独で、またはルキソリチニブと組み合わせて、図6A〜Cおよび6E〜Fに示されている様々な濃度で処置した。アポトーシスは、アネキシンV染色とその後のフローサイトメトリーを使用する処置の48時間後に決定した。試験した各細胞系において、表示濃度の化合物1を単独でまたはルキソリチニブと組み合わせると、有意なアポトーシスが示されたが、野生型JAK2発現BA/F3細胞ではそうではなかった(図6A〜Cおよび6E〜F)。BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞において、0.3未満の組み合わせ指数(combination index)値で、アポトーシスを相乗的に誘発した化合物1とルキソリチニブとの組み合わせ(図6D)は、強力な相乗作用を示している。
(実施例8)
化合物1は、JAK2阻害に対する抵抗性を克服する
化合物1を使用する処置により、JAK2 V617Fを発現する細胞において、JAK2阻害に対する抵抗性が克服されるかどうかを評価した。JAK2阻害剤抵抗性細胞を生成するため、濃度を増加させたルキソリチニブ(最大で2μM)の存在下で、BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞を3か月間を超えて培養した。予想外なことに、ルキソリチニブ抵抗性BA/F3−EpoRJAK2 V617F細胞において、ルキソリチニブに感受性のBA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞と比べると、PIM1の発現に顕著な増加が観察された。ルキソリチニブ抵抗性BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞において、ルキソリチニブ処置(0.5〜2μM)によって、STAT5のリン酸化は阻害されなかった(図7A)。同様に、ルキソリチニブ抵抗性BA/F3−EpoRJAK2 V617F細胞において、ルキソリチニブ処置(0.5〜2μM)によって、細胞増殖は顕著に阻害されなかった(図7B)。対照的に、化合物1を使用する処置により、ルキソリチニブ抵抗性BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞の増殖が顕著に阻害され(図7C)、化合物1による処置は、重大な臨床的意味を有する重要な知見である、MPN細胞におけるJAK2阻害に対する抵抗性を克服することができることを示唆している。
イムノブロットにより、ルキソリチニブ処置時にSTAT5リン酸化の阻害がないことが示され(図7A)、ルキソリチニブ処置に対する抵抗性を示している。5日間、様々な濃度のルキソリチニブまたは化合物1を用いてルキソリチニブ抵抗性BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞を処置し(図7B〜C)、細胞増殖を生存細胞数によって評価した。ルキソリチニブ処置により、ルキソリチニブ抵抗性BA/F3−EpoR−JAK2 V617F細胞の阻害は引き起こされなかったが、化合物1(0.25〜1μM)は、これらの細胞の増殖を顕著に阻害した(図7A〜C中、は、p<0.05を示し、**は、p<0.005を示す。「ns」は、統計学的に有意ではない差異を示す)。
(実施例9)
化合物1を使用する処置に起因する血液細胞数の改善
ルキソリチニブと組み合わせた化合物1の有効性を、MFの本発明者らのホモ接合性JAK2 V617Fノックインマウスモデルを使用して試験した(実施例1を参照されたい)。ホモ接合性JAK2 V617Fノックインマウス由来の骨髄細胞を、致死的に照射したC57BL/6レシピエントに移植し、類似の年齢のMFマウスのコホートを得た。移植して8週間後に、末梢血球数を測定し、次に、マウスを無作為化し、1日1回、経口胃管栄養によって、ビヒクル、化合物1(150mg/kg)、ルキソリチニブ(60mg/kg)、または化合物1(150mg/kg)とルキソリチニブ(60mg/kg)による処置を受けさせた。マウスはすべて、6週間、処置した。末梢血白血球(WBC)および好中球数は、化合物1とルキソリチニブの併用処置時に、ほとんど正常なレベルにまで低下した(図9A〜B)。化合物1単独での処置により、血液中のWBCおよび好中球数の低下がもたらされた。
全体において、骨髄増殖性新生物/骨髄線維症のJAK2 V617Fマウスモデルにおいて、ルキソリチニブと組み合わせた化合物1による処置によって、末梢血のWBCおよび好中球数、脾臓サイズが低下し、線維症がなくなる。JAK2 V617Fマウスにおいて、化合物1単独による処置によって、WBCおよび好中球数、脾臓サイズが低下し、線維症が阻害される(図9A〜E中、は、p<0.05を示し、**は、p<0.005を示す)。
(実施例10)
化合物1を使用する線維症の低減
MFを示すホモ接合性JAK2 V617Fマウスを、6週間、ビヒクル、化合物1単独(150mg/kg)、ルキソリチニブ単独(60mg/kg)、またはルキソリチニブ(60mg/kg)と組み合わせた化合物1(150mg/kg)により処置した。マウスを化合物1単独で処置した場合、レチクリン染色により、線維症の顕著な低減が示される。化合物1とルキソリチニブとの併用処置は、ホモ接合性JAK2 V617Fマウスの骨髄(BM)および脾臓(SPL)における線維症が有効になくなった(図10)。
全体において、骨髄および脾臓切片のレチクリン(retic)染色により、化合物1処置マウスにおいて、線維症の顕著な低減が示される一方、代表的なJAK2阻害剤であるルキソリチニブの処置は、線維症の有意な低減を何ら引き起こさなかった。これらのデータは、JAK2阻害剤であるルキソリチニブと組み合わせたPIMキナーゼ阻害剤化合物1は、MFに対する治療的有効性を有し得ることを示唆している。
(実施例11)
投薬算出 − 毒性研究
化合物1に関する1日あたりの投薬範囲を、骨髄線維症の処置のために、ヒトにおいて、10〜10,000mgの等価範囲で算出した。用量算出は、ラットにおけるGLP毒物学研究、およびイヌにおける非GLP毒物学研究から求めた。ラットでは、500mg/kgにおいて、動物の10パーセントにおいて重度な毒性用量が観察され、これは、以下の通り算出すると、1人あたり平均で5286mgに等しい。
500mg/kg(ラット)/7(ヒト)は、用量係数=71.4mg/kg(ヒトの場合)に等しい。
71.4mg/kg×37(ヒト)Km係数=2643mg/m2(ヒトの場合)
2643mg/m2(ヒトの場合)×2(平均値)m2(1人あたり)=5286mg/平均的なヒト
イヌでは、200mg/kgという高い用量での7日間の繰り返し研究において、重度に毒性ではない最大用量は観察されず、これは、以下の通り算出すると、1人あたり7400mgに等しいまたはそれを超える:
200mg/kg(イヌの場合)/2(ヒト)は、用量係数=100mg/kg(ヒトの場合)に等しい。
100mg/kg×37(ヒト)Km係数=3700mg/m2(ヒトの場合)
3700mg/m2(ヒトの場合)×2(平均値)m2(1人あたり)=7400mg/平均的なヒト
マウス骨髄線維症モデルにおいて得られた有効用量レベル(150mg/kg)は、以下の通り算出すると、1人あたり925mgに等しい:
150mg/kg(マウスの場合)/12(ヒト)は、用量係数=12.5mg/kg(ヒトの場合)に等しい。
12.5mg/kg×37ヒトKm係数=462.5mg/m2(ヒトの場合)
462.5mg/m2(ヒトの場合)×2(平均値)m2(1人あたり)=925mg/平均的なヒト
用量範囲が10〜10,000mgであることにより、イヌまたはラットと比べると、ヒトにおいてより高い耐容性があること、ならびに種間の吸収およびクリアランスに考えられる未知の差異があるために、マウスと比べてより低い有効用量レベルとなることが説明される。さらに、製剤変更により、吸収が増大され、マウスにおいて観察されたものよりもヒトについての必要な有効用量は少なくなる。
(実施例12)
TNFαおよびWNTシグナル伝達経路の下方調節
RNA配列決定を使用して、ビヒクル単独、化合物1単独、ルキソリチニブ単独、または化合物1とルキソリチニブとの組み合わせにより処置したホモ接合性JAK2 V617Fマウスに由来する精製されたLSK(Lin−Sca−1+c−kit+)細胞を解析した。RNA配列の解析により、造血幹細胞(HSC)維持、TNFαおよびWNTシグナル伝達経路に関連する遺伝子は、ビヒクルと比較した場合、化合物1単独、またはルキソリチニブと組み合わせた化合物1により処置した試料の場合、有意に下方調節されることが示された(図11A〜E)。
(実施例13)
MPL W515L細胞の化合物1による処置
野性型MPLを発現するマウスBA/F3細胞、またはMPL W515Lを発現するBA/F3の増殖に及ぼす化合物1の効果を評価した。
0.25〜1μMの濃度範囲にわたる化合物1を使用する処置により、BA/F3 MPL W515L細胞の増殖が顕著に低下した一方、親BA/F3細胞では、1μMより高かった(図4A)。さらに、MPL変異体(MPL W515L)骨髄細胞を照射マウスに注入した移植マウスモデル(PMID:16834459に記載されている通り)を使用して、化合物1、および化合物1/ルキソリチニブの組み合わせのin vivo有効性を試験した。これらの動物は、顕著な血小板増加および白血球増加を速やかに発症する。屠殺時に、MPL W515L発現マウスは、脾腫および骨髄の線維症を示す。MPL変異体マウスにおいて、化合物1の単独、またはルキソリチニブと組み合わせて処置すると、白血球および好中球数の同様の低下が観察された。化合物1を単独で、およびルキソリチニブと組み合わせて処置したMPL変異体マウスにおいて、脾腫の顕著な低下が観察された。化合物1とルキソリチニブとの併用処置は、相乗的な応答を実証し、MPL変異体マウスの骨髄および脾臓において、線維症をほぼ完全になくした。
上記の実施例は、PIM1の発現は、マウスおよびヒトMPNの造血前駆細胞において、顕著に増加したことを示している。化合物1は単独で、またはルキソリチニブとの組み合わせにより、JAK2 V617F発現細胞において、増殖が顕著に阻害され、アポトーシスが誘発される。JAK2 V617Fマウスでは、化合物1による処置によって、WBCおよび好中球数、脾臓サイズが顕著に低下し、線維症が阻害され、ルキソリチニブと化合物1との組み合わせは、MPN/MFのJAK2 V617Fマウスモデルにおいて、WBCおよび好中球数、脾臓サイズをさらに低下させて、線維症をなくす。JAK2 V617F造血前駆細胞において、TNFαおよびWNTシグナル伝達経路に関連する遺伝子は、化合物1およびルキソリチニブを使用した併用処置時に下方調節される。
全体として、実施例1〜13は、PIM1阻害剤を単独で、またはJAK阻害剤と組み合わせて使用した処置は、骨髄増殖性新生物の治療法として有効であることを示唆する。
(実施例14)
化合物1 − 生化学プロファイル
Figure 2021521170
化合物1は、別の公知のPIMキナーゼ阻害剤である化合物Aと比べて、以下の生化学プロファイルを有する。
Figure 2021521170
表1のデータが示す通り、化合物1は、PIM−1に対して比較的、選択性があり、FLT−3に対する選択性が改善されており、代謝安定性が改善されている。さらに、化合物1は、hERG阻害剤として活性を示さない。
化合物1は、前立腺腺癌のコロニー形成を阻害する。ピルベートおよび10%ウシ胎仔血清(FBS)を含むロズウェルパーク記念研究所(RPMI)培地にPC3細胞を播種した。DMSO、1μMおよび未処置対照と比較して、RPMI、ピルベートおよび0.5%FBS、ならびに0.37μM、0.12μM、0.04μMおよび0.01μM用量の化合物1で細胞を処置した(図13を参照されたい)。PC3細胞に対する化合物1に関するEC50は、0.143μMと算出された(図12を参照されたい)。化合物1はまた、異種移植片モデル(PC3前立腺腺癌マウス異種移植片モデル)において、前立腺腺癌に対するin vivo有効性を示している(図14を参照されたい)。腫瘍成長阻害率(%TGI)は、それぞれ、200mg/kgおよび125mg/kgの用量に対して、40および59と求まった。
さらに、化合物1は、ホスホ−BAD(化合物Aに対する薬力学バイオマーカーとして使用する、社内で検証したPIM−1バイオマーカー)の低減により強力である。このアッセイの結果は、化合物濃度に対する対照の%のプロットとして示される(図15)。
本明細書に言及されている、米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物はすべて、本記載と矛盾しない程度に、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
上述から、本開示の具体的な実施形態が、例示目的のために本明細書に記載されているが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われ得ることが理解されよう。

Claims (22)

  1. 骨髄増殖性新生物の処置を必要とする哺乳動物において、骨髄増殖性新生物を処置するための方法であって、前記哺乳動物に、
    1日あたり約250mg〜約2.5gの以下の構造式によって表される化合物:
    Figure 2021521170

    または薬学的に許容されるその塩、および
    有効量のルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩
    を投与するステップを含む、方法。
  2. 前記哺乳動物に、1日あたり約300mg〜約1.5gの前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記哺乳動物に、1日あたり約450mg〜約1.5gの前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記骨髄増殖性新生物が骨髄線維症である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記骨髄線維症が、中リスクの骨髄線維症または高リスクの骨髄線維症である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記骨髄線維症が、原発性骨髄線維症である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記骨髄線維症が、続発性骨髄線維症である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記骨髄増殖性新生物の処置により、前記哺乳動物が測定可能残存病変(MRD)陰性となる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記骨髄増殖性新生物の処置により、前記哺乳動物において完全寛解がもたらされる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が経口投与される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日1回投与される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日2回投与される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、28日間、投与される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1年間、投与される、請求項13に記載の方法。
  16. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩の前記有効量が、約5mg/日〜約100mg/日である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩の前記有効量が、約10mg/日〜約50mg/日である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、経口投与される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、1日2回、投与される、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記ルキソリチニブまたは薬学的に許容されるその塩が、約7日間〜約1年間、投与される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記骨髄増殖性新生物が、前記構造式1の化合物または薬学的に許容されるその塩の非存在下で、ルキソリチニブにより以前に処置されている、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記骨髄増殖性新生物が、ルキソリチニブ抵抗性骨髄増殖性新生物である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
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