JPS632279Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電動式刃物研ぎ器に係り、回転砥石に
被蓋された蓋体を開くと、回転砥石駆動用モータ
の駆動回路が自動的に開放されるようにするとと
もに、回転砥石周辺の清掃を簡単にできるように
したものである。

（従来の技術） 電動式刃物研ぎ器は、一般に本体ケースの内部
にモータにより駆動される回転砥石を配設して構
成されており、本体ケースの壁部に形成された刃
物挿入用切溝から刃物を挿入して研磨するように
なつている。研磨により生じた研磨粉は殊に砥石
の周辺に付着するなどして溜りやすいものである
が、かかる研磨粉が砥石の周辺に多量に溜ると、
単に不衛生であるだけでなく、機器の故障の原因
になりやすいので定期的に清掃をせねばならな
い。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上記従来の電動式刃物研ぎ器は、
砥石の周辺に溜つた研磨粉を簡単に清掃除去でき
る手段が無かつたため、長期間使用するうちに砥
石の周辺に多量の研磨粉が溜つて不衛生となり、
また故障を生じやすい問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために、本考案は本体ケ
ース１の内部にモータ２と該モータ２に駆動され
る回転砥石３，４を配設するとともに、該回転砥
石３，４に対向する該本体ケース１の壁部に刃物
挿入用切溝５〜８を形成して成る電動式刃物研ぎ
器において、上記本体ケース１の上記回転砥石
３，４の周面に対向する壁部に、該回転砥石３，
４を露呈させて清掃するための開口部１２ａ，１
２ａを開設するとともに、該開口部１２ａ，１２
ａに開閉自在に装着される蓋体１１を設け、かつ
上記モータ２の駆動用回路の開閉を該蓋体１１の
開閉に連動させるようにしている。

（作 用） 上記のように構成すれば、蓋体１１を開いて回
転砥石３，４を開口部１２ａ，１２ａから露呈さ
せることにより、回転砥石３，４の周辺を簡単に
清掃することができる。またこの種電動式刃物研
ぎ器のスイツチボタンは、操作の便のため一般に
押圧式のものが配設されているが、殊にかかる押
圧式スイツチボタンの場合、蓋体を開いて研磨粉
の清掃を行つているときに、誤つてこれを押圧操
作してモータが不意に回転する虞れがあり、かく
なると清掃中高速で回転する砥石により指先を傷
つけたり、研磨粉が飛散して目を痛めるなどの事
故が発生することが考えられるが、上記構成によ
れば、清掃のために蓋体１１を開いたときには駆
動回路は開放されるので、上記のような事故を確
実に防止することができる。

（実施例 １） 第１図および第２図は電動式刃物研ぎ器の斜視
図であつて、本体ケース１の内部にはモータ２が
配設されており、モータ２の両軸にはこれに駆動
されて回転する荒研ぎ用回転砥石３と仕上げ用回
転砥石４が装着されている。５，６，７，８はそ
れぞれ荒研ぎ用砥石３および仕上げ用砥石４の端
面に対向するよう本体ケース１の上壁部に形成さ
れた刃物挿入用切溝である。

本体ケース１には、その略半部を被覆するカバ
ー体９が摺動自在に装着されており、カバー体９
が左側にあるときは、カバー体９の側板に形成さ
れた窓部９ａから本体ケース１の側壁に設けられ
た押圧式スイツチボタン１０が露出しており、ス
イツチボタン１０をON操作すると内部の電気回
路は閉成し、モータ２は駆動して砥石３，４は回
転し、切溝５〜８に刃物を挿入すると回転砥石
３，４により刃先は研磨される。またカバー体９
を右方へ摺動させると、スイツチボタン１０と切
溝５〜８はカバー体９に被覆される。

本体ケース１の砥石３，４の周面に対向する底
壁部には、清掃のために該砥石３，４を露呈させ
るための開口部１２ａ，１２ａと、該開口部１２
ａ，１２ａを橋絡する凹段部１２ｂがコ字状をな
して形成されている。１１は開口部１２ａ，１２
ａに開閉自在に装着される蓋体であつて、該蓋体
１１は開口部１２ａ，１２ａと凹段部１２ｂに対
応するごとくコ字状に形成されている。１８ａ，
１８ａ，１４は両開口部１２ａ，１２ａおよび凹
段部１２ｂの所定位置に係合されるべき止爪およ
び止板である。

第３図はモータ２の駆動用電気回路図であつ
て、電源電池１６、モータ２、スイツチボタン１
０と直列に接点１５，１５および両接点を開閉す
る導電性の接片１３とから成るスイツチ装置が配
設されている。ここで上記接点１５，１５はそれ
ぞれ本体ケース１底板の上記凹段部１２ｂ上に近
接して配置され、また上記接片１３は前記蓋体１
１の凹段部１２ｂと対向する位置に装着状態で、
上記両接点１５，１５に接触対応するごとく貼着
されている。

本装置は上記のような構成より成り、長期間使
用するうちに砥石３，４の周辺には多量の研磨粉
が溜るが、しかるときは蓋体１１を開いて開口部
１２ａ，１２ａから砥石３，４を露呈させれば、
研磨粉が溜りやすい砥石３，４の周辺を簡単に清
掃することができる。また清掃のために蓋体１１
を本体ケース１から取りはずせば、接片１３が接
点１５，１５から離れてモータ２を駆動する回路
は開くので、清掃中に誤つてスイツチボタン１０
を押圧しても、モータ２が不意に駆動して砥石
３，４が回転することはなく、安心して清掃を行
うことができる。

（実施例 ２） 第４図は本考案の他の実施例を示すものであつ
て、蓋体１９の止板２０の先端にはカギ部２０′
が形成され、このカギ部２０′に対向する本体ケ
ース１内に端子板２１ａ，２１ｂが小間隔をおい
て配設されており、蓋体１９が本体ケース１に装
着されているときは、カギ部２０′の先端により
一方の端子板２１ａが押されて他方の端子板２１
ｂと当接し、電気回路は閉じているが、蓋体１９
を取りはずすと、端子板２１ａは自身の弾性によ
り端子板２１ｂから離隔して電気回路は開放され
る。

（実施例 ３） 第５図において、本体ケース２２の内部には駆
駆回路と直列にマイクロスイツチ２３が配設され
ており、蓋体２４に形成した爪片２５で蓋体２４
の着脱に応じて駆動回路を閉開するようになつて
いる。本考案は更に種々の設計変更が考えられる
のであつて、例えばスイツチ装置としてリードス
イツチを採用し、蓋体に取着した砥石の接離によ
つて開閉するようにしてもよい。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば、蓋体１１
を開いて回転砥石３，４を開口部１２ａ，１２ａ
から露呈させて、その周辺に溜つた研磨粉を簡単
に清掃除去することができ、また清掃のために蓋
体１１を開いた状態で誤つてスイツチボタン１０
を操作しても砥石３，４が不要に回転することは
なく、安心して清掃を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであつて、第１
図は刃物研ぎ器の斜視図、第２図は開蓋状態での
斜視図、第３図は電気回路図、第４図および第５
図は本考案の他の実施例の要部斜視図である。 １，２２……本体ケース、２……モータ、３，
４……回転砥石、５，６，７，８……切溝、１
１，１９，２４……蓋体、１２ａ……開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケース１の内部にモータ２と該モータ２に
   駆動される回転砥石３，４を配設するとともに、
   該回転砥石３，４に対向する該本体ケース１の壁
   部に刃物挿入用切溝５〜８を形成して成る電動式
   刃物研ぎ器において、上記本体ケース１の上記回
   転砥石３，４の周面に対向する壁部に、該回転砥
   石３，４を露呈させて清掃するための開口部１２
   ａ，１２ａを開設するとともに、該開口部１２
   ａ，１２ａに開閉自在に装着される蓋体１１を設
   け、かつ上記モータ２の駆動用回路の開閉を該蓋
   体１１の開閉に連動させるようにしたことを特徴
   とする電動式刃物研ぎ器。