JPS6117727Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電池を内蔵する電気かみそり等の電
気器具に関する。

乾電池を使用する携帯形の電気かみそりは、一
般にケーシング内にモータなどの電気部品を内蔵
するとともにケーシングの一側には電池出し入れ
口を形成し、この電池出し入れ口を開閉自在な蓋
によつて塞ぐように構成されている。上記電池出
し入れ口は一般にケーシングの一側にのみ開口さ
せてあることから内部の電池を取り出しにくいも
のである。そこで例えば電池取り出し用のリボン
を電池の裏側に介在させてこのリボンの先端を指
で引つ張ることにより電池を容易に引き出せるよ
うにしたものなどが採用されるが、この場合誤つ
て上記リボンの先端を電池の下に入れてしまうと
リボンをつかむことができず、やはり電池が非常
に取り出しにくくなる。特にこの種の電気かみそ
りは一段と小形化される傾向にあり、使用する電
池も非常に小さなものとなるために、電池の出し
入れを容易にすることは重要である。

この考案は上記事情にもとづきなされたもので
その目的とするところは、電池の取り出しの容易
な電池内蔵形電気器具を提供することにある。

以下この考案を図示する一実施例を参照して説
明する。図中１はケーシングである。このケーシ
ング１の一端側には環状の外刃台２がねじ込み式
に取付けられており、この外刃台２に外刃３を取
付けてある。この外刃３は網状に多数の刃孔を有
し、その内面側に図示しない内刃が回転摺接する
ようになつている。この内刃はケーシング１に内
蔵されたモータにより駆動されるものであり、こ
のモータはスイツチ４によつてオン・オフされる
ようになつている。

また、ケーシング１は片手で容易に握持できる
ような形状に形成してある。すなわちこのケーシ
ング１は、第２図に示したように上記外刃台２の
反対側の端面１ａに向つて幅が次第に広がるテー
パ形状をなしているとともに、第３図に示すよう
にケーシング１の途中から上記端面１ａに向つて
次第に厚みが薄くなるような湾曲面１ｂ，１ｂを
備えた形状をなしている。したがつてこのケーシ
ング１を握る場合、たとえば上記端面１ａを手の
ひらに当ててテーパ状側面１ｃ，１ｃを両側から
握れば、この末広がり状の側面１ｃ，１ｃが抜け
止め作用をなしてケーシング１を確実に保持でき
る。あるいは持ち方を変えて、たとえば両湾曲面
１ｂ，１ｂを親指と他の指との間で掴むようにし
てもよく、この場合この湾曲面１ｂ，１ｂが指の
腹に密着し得る湾曲形状をなしているから、やは
りケーシング１を確実に保持できる。その他、
様々な姿勢でケーシング１を確実に保持できるも
のである。

そして上記ケーシング１内には、前記モータの
駆動用電池５，５を収容できるようになつてい
る。この電池５，５は、第２図に示すように上記
端面１ａと平行に並べて収容されるものであり、
ケーシング１の側端にはこれら電池５，５を出し
入れするための電池出し入れ口６を形成してあ
る。この電池出し入れ口６は、外側に位置する電
池５の側面から端面にわたつて略Ｌ字状に連続し
て開口させてある。

そしてこの電池出し入れ口６には、蓋７を着脱
自在に取付けるようになつている。この蓋７は上
記電池出し入れ口６の形状に対応して略Ｌ字状に
形成されているが、前記したようにケーシング１
の両側面１ｃ，１ｃが末広がりテーパ状をなして
いるから、蓋７の短辺部７ａと長辺部７ｂとのな
す角θは90゜以上の鋭角となる。また、この蓋７
の両端部にはそれぞれ係止爪８ａ，８ｂが形成さ
れており、第２図に示されるように長辺部７ｂの
係止爪８ｂを電池出し入れ口６の内縁部６ｂに引
つ掛けて枢支さたのち、短辺部７ａを押し込み、
係止爪８ａを他方の内縁部６ａに引つ掛けて固定
するようになつている。一方、蓋７を取り外す際
にはこれと逆の操作を行なえばよい。なお、上記
短辺部７ａの外面には、蓋７を着脱する際の指の
滑り止めをなす凹凸部９を設けてある。また短辺
部７ａの内面には、電池５，５の極に電気的に接
触する端子板１０を設けてある。また、電池出し
入れ口６の内側にはこの端子板１０と対向する位
置に端子板１１を取着してある。

以上のように構成された電気かみそりは、電池
出し入れ口６がＬ字状に形成されているから、蓋
７を取外すと電池５の側面と端面を臨む位置が開
口し、かつ端子板１０による固定が解除されるか
ら電池出し入れ口６を下に向けるだけで電池をき
わめて容易に取出すことができる。

また、蓋７の短辺部７ａは長辺部７ｂに対して
鋭角となるから、第２図に想像線で示すように蓋
７を取外す際に短辺部７ａに指を掛け易く、かつ
滑りにくく、蓋７を容易に開けることができるも
のである。

しかもケーシング１の形状を末広がり状にして
かつ湾曲面１ｂ，１ｂを両面に設けたから、前述
したようにケーシング１を様々な姿勢で安定に保
持できることとなり、手のひらによく馴染んで使
い勝手が頗ぶる良好である。

なお上記一実施例ではケーシングの両側面をテ
ーパ状に形成しているが、これら両側面が互いに
平行な形状となるようにケーシングを形成しても
よい。この場合、蓋の短辺部と長辺部とのなす角
は直角となる。

この考案は以上説明したように、電池を内蔵す
るケーシングに、電池の側面から一方の端面にわ
たつて略Ｌ字状に開口する電池出し入れ口を形成
し、この出し入れ口を略Ｌ字状の開閉自在な蓋に
よつて塞ぐようにしたものであり、更にこのＬ字
状の蓋の短辺部の内側には電池の一方の極と接す
る端子板を設けるとともに、電池出し入れ口の内
側には上記端子板と対向する位置に電池の他方の
極に接する端子板を設けている。従つて、蓋を開
ければ電池の側面と一方の端面すなわち電池の一
方の極にわたつてＬ状に開放されると同時に、端
子板による電池の固定が解除されるため、電池を
容易に取出すことができ、使い勝手が向上すると
という実用上優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は電
気かみそりの斜視図、第２図は平面図、第３図は
側面図、第４図は電池出し入れ口の蓋を取出した
状態の斜視図である。 １……ケーシング、５……電池、６……電池出
し入れ口、７……蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電池を内蔵するケーシングに、電池の側面から
   一方の端面にわたつて開口する略Ｌ字状の電池出
   し入れ口を形成し、この電池出し入れ口に略Ｌ字
   状の蓋を開閉自在に取付けるとともに、このＬ字
   状の蓋の短辺部の内側には電池の一方の極と接す
   る端子板を設け、かつ電池出し入れ口の内側には
   上記端子板と対向する位置に電池の他方の極に接
   する端子板を設けたことを特徴とする電池内蔵形
   電気器具。