JPS6317129Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の目的 本考案は吊下げ用照明器具に関するものであ
る。

従来、吊下げ用照明器具については、主として
室内照明に使用されることが多く、そのような場
合、例えば掃除或はその他の作業などのため表面
のグローブなどに接触することが多くそれによつ
て破損したり、若しくは照明器具自体が破損しな
いまでも振動したりすることも多く、そしてこの
振動は必ずしも、手や物がふれた場合に限らず、
風又は地震などの外力による場合もあり、本考案
はかかる点に注目し、考案されたものであつて、
従来の硝子又は樹脂などの破損し易いグローブに
換つて、該部に全く破損の心配のない布を使用
し、しかも簡易な構成として組立の作業も容易な
ものとし破損のないそして又梱包に当つて部品を
分離し得るため、包装の小形化を可能とし、しか
も梱包後の輸送や取扱いに当つても、破損の危険
が少ない極めて扱い易い照明器具を提供すべくな
された考案である。

(ロ) 考案の構成 以下本考案の実施例につき、図面に基いて詳細
に説明する。

第１図は本考案の吊下げ用照明器具の全体の斜
面図を示しており、この図に示すように、周囲四
側面に、それぞれ各面毎に別個の布１を使用する
もので、この布１は、半透過性のあるものを使用
し、その裏面には透明の塩化ビニールシート１ａ
をのりづけ附着させ一体としたものであつて、そ
のため充分の透光性を有し、かかる構成からなる
布１には、その下端に木製の丸棒２を捲込むた
め、丸棒２が挿通可能な中空の円形部３を形成
し、これに丸棒２を挿通させて丸棒２の重みによ
つて布１を垂直に吊下させるものであつて、この
とき丸棒２の両端は各布１の両端より僅かに水平
に突出するものである。又布１の上端部は、四角
形からなる細い針金状の枠体４の各辺に、それぞ
れ布１の上端に捲込み挾止させた後、その先を前
記の如く垂直に吊下した布１の裏側にのりづけす
ればそれでよくこれによつて布１は、枠体４の下
方の周囲四側面にそれぞれ垂直に吊下するもので
ある。

この場合、相対向する各布１は、すなわち正面
及び背面の各布１と、左右の両側の各布１とは、
若干その長さにおいて差を持たせるものであつ
て、すなわち下端の丸棒２の位置は、正背面とそ
の両側面では若干の差を生じるものである。

そして、かかる布１を各辺に取り付けた枠体４
には、その中央に円形のうすい板金板５が設けら
れ、そしてこの板金板５と枠体４の四角４ａを結
んで、針金６が板金板５と枠体４の四角４ａをろ
うづけで固着しているものであり、又板金板５の
一端より中央にかけては、細長い切截部５ａを設
けているもので、この切截部５ａにコード７を挿
通させた後、切截部５ａの奥までコード７を引き
寄せ、そしてこれを上方に引き上げれば、このと
きコード７の下端には、電球８を保持するソケツ
ト９の上方のローレツトパイプ１０が嵌着されて
いるから、このローレツトパイプ１０を前記の板
金板５の切截部５ａに挿着させ、その上方の突出
した部分をナツト１１で締付け固定させるもので
ある。

(ハ) 考案の効果 以上の構成からなる本考案は、従来は振動又は
外力などによつて傷つき易いグローブに変つて、
全くかかる心配がなく安心して使用することがで
きるものであり、風などの外力によつて器具全体
に振動が加えられても、前記の構成の如く、正背
面と両側面の下端の丸棒の位置に差がある所か
ら、例えば側面より風又はその他の外力が布に加
えられても、側面における丸棒の被覆部の布が正
背面の布の端面に当つて振動することがなく、従
来の如く振動したグローブを手で修正する必要も
なく、自動的に振動が静止されているものであ
る。

又梱包に当つても、従来は破損し易く又傷つき
易い照明器具の性質上、多くの緩衝体を使用し、
必然大形化の傾向にあつたが、本考案は、傷つき
易いグローブなどがない所から、そして又部品は
それぞれ分離可能なもの多く、特に布については
折たたみが可能である上に、比較的傷つき易いも
のがない所からもその梱包は小形化が可能であつ
て、又梱包後の作業や取扱いも扱い易い便利性を
有するものである。そして更に、本考案は前記の
如くグローブに換つて布を使用し、各布はそれぞ
れ分れている所から、特に事務や仕事などで特定
方向に照明を必要とする場合、その特定方向に面
する布は、これを上方にまくつて特に照明を明る
くし使用することも可能であつて、使用上の便利
さをも供する実用性に富む、吊下げ用照明器具で
あり、この外布には、使用者の好みに応じ適宜の
図柄を染色又は刺繍して使用する趣好性も供する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体の斜面図、
第２図は一部切截拡大縦断面図、第３図は分解図
を示す。 １……布、１ａ……塩化ビニールシート、２…
…丸棒、３……円形部、４……枠体、４ａ……枠
体の四角、５……板金板、５ａ……切截部、６…
…針金、７……コード、８……電球、９……ソケ
ツト、１０……ローレツトパイプ、１１……ナツ
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四角形からなる細い針金状の枠体の各辺のそれ
   ぞれに、表面を透過性の布とし、裏面に透明の塩
   化ビニールシートをのりづけした四角形の布の上
   端を捲込み挾止させ、布の下端には中空の円形部
   を形成してこれに丸棒を両端やや突出に挿通させ
   て各布を吊下し、正背面と両側面の各布の高低に
   は若干の差を設け、他方、前記の枠体の中央には
   細長い切截部を有する板金板を設けてこれを枠体
   の四角と結んで針金でろうづけ固着した吊下げ用
   照明器具。