JPH10315057A - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置

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JPH10315057A
JPH10315057A JP9131263A JP13126397A JPH10315057A JP H10315057 A JPH10315057 A JP H10315057A JP 9131263 A JP9131263 A JP 9131263A JP 13126397 A JP13126397 A JP 13126397A JP H10315057 A JPH10315057 A JP H10315057A
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temperature
wire
discharge machine
wire electric
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JP9131263A
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Masahiro Iesawa
雅宏 家澤
Akihiko Imashiro
昭彦 今城
Tsutomu Sasaki
勤 佐々木
Makoto Tanaka
田中  誠
Toshio Moro
俊夫 毛呂
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H1/00Electrical discharge machining, i.e. removing metal with a series of rapidly recurring electrical discharges between an electrode and a workpiece in the presence of a fluid dielectric
    • B23H1/10Supply or regeneration of working media
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H1/00Electrical discharge machining, i.e. removing metal with a series of rapidly recurring electrical discharges between an electrode and a workpiece in the presence of a fluid dielectric
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    • B23H7/02Wire-cutting
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤ電極と被加工物の微小間隙に加工液を
満たし放電を発生させ加工を行う放電加工装置におい
て、放電加工機本体の温度分布のばらつきにより熱膨張
の差によって上下ワイヤガイドの相対位置の変化を生
じ、加工精度を低下させる要因となっていた。 【解決手段】 テーブル2に対して上下方向に移動可能
なガイドにてコラム4の前面に連結された中空のビーム
部材16、加工液冷却装置13によって温度調節された
加工液15をビーム部材16に供給する配管17、配管
17からビーム部材16に供給される加工液15を加工
槽10に供給する配管18、ワイヤ放電加工装置本体に
取り付けられた温度センサー14の外周に取り付けられ
た断熱部材で構成されたカバー19、ワイヤ放電加工装
置を囲うカバー20、カバー20に取り付けられた断熱
部材21、カバー20と断熱部材21で構成されるカバ
ーの内側に取り付けられた送風機22を備えたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤ電極と被加
工物の微小間隙に加工液を満たし放電を発生させ被加工
物の加工を行う放電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図17は第1の従来例のワイヤ放電加工
装置を示す図である。図17において1はワイヤ放電加
工装置における基台となるベッド、2はベッド1の上に
載置されたテーブル、3はテーブル2に対し左右方向に
移動可能にガイドにてベッド1上に連結されたサドル、
4はテーブル2に対し前後方向に移動可能にガイドにて
サドル3上に連結されたコラム、5はテーブル2に対し
上下方向に移動可能なガイドにてコラム4前面に連結さ
れたビーム部材、6はビーム部材5に固定された上部ワ
イヤガイド、7はコラム4に固定された下部アーム、8
は下部アーム7の先端に固定された下部ワイヤガイド、
9はテーブル2上に固定された被加工物、10はベッド
1の上に載置された加工槽、11は上下のワイヤガイド
6、7により支持されるワイヤ電極、12は加工液供給
装置、13は加工液冷却装置、14は加工液冷却装置1
3の温度センサ、15は加工液供給装置12から供給さ
れる絶縁性の加工液で、この加工液15は加工液供給装
置12から加工液冷却装置13を経由し、加工槽10内
に供給される。加工により汚濁した加工液15は加工液
供給装置12に回収されフィルタ等を介してろ過され、
再度加工槽10に供給される。加工液冷却装置13は、
その温度センサ14により検出した温度に対し一定のオ
フセット量を持つ温度に加工液15の温度を制御する。
加工は図示しない電源によりワイヤ電極11と被加工物
9との間にパルス電圧を印加し、加工液15を介したワ
イヤ電極11と被加工物9の微小間隙に放電を発生さ
せ、被加工物の加工が行われる。
【0003】図18は、例えば、特開昭62−2648
30号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第2の従来
例を示す構成図である。この図18に示す従来例の構成
を次に説明する。図中の46はベッド、47はコラム、
48は上部アーム、49は下部アーム、50はワイヤ電
極、51は電極リール、52は巻き取りリール、53は
上部ガイド、54は下部ガイド、55はUVテーブルで
あって、図示省略した制御装置により駆動されて、上部
ガイド53の位置を制御するものである。また、56は
XYテーブルであって、図示省略した制御装置により直
交する2方向に駆動されるものである。なお、57は被
加工体、58は被加工体支持具、59は遮断カバー、6
0は蛇腹体、61は導気口を表している。図18におい
て、遮断カバー59は少なくとも主要構造体に対して実
質上密閉された所定の空間を形成するものである。な
お、遮断カバー59の一部分には、移動するUVテーブ
ル55およびXYテーブル56のために蛇腹体60が設
けられると共に、複数箇所に導気口61および図示省略
した排気口が設けられている。そして、遮断カバー59
によって形成された空間内を定温、定湿に保持するた
め、上記導気口61から気体が導入される。なお、当該
導気口61から導入される気体の温度および湿度は、上
記空間内の温度および湿度に対応して調整される。
【0004】図19は、例えば、特開昭63−9912
8号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第3の従来例
を示す構成図である。この図19に示す従来例の構成を
次に説明する。図中の62は加工液63を貯留するタン
ク、64は加工液63を冷却する冷却機で、冷却された
加工液63は、ポンプ65によって、パルス電源ユニッ
ト66を経由した後、上部加工液噴出ノズル67及び下
部加工液噴出ノズル68を介して極間に供給する第1の
経路Aに導かれる。また、ポンプ65によって、上部ア
ーム69および下部アーム70を経由した後、被加工物
71を設置する加工用ベッド72を介して被加工物周辺
に供給する第2の経路Bに導かれるようになっている。
即ち、冷却効率を高めるために、冷却された加工液63
の経路を2系統に分け、第1の経路Aを電源ユニット6
6の冷却に使った後で温度の上がった加工液63を極間
に供給し、第2の経路Bを機械系の冷却用に用いるとい
う方式を取っている。
【0005】図20は、例えば、特開昭63−1790
24号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第4の従来
例を示す構成図である。この図20に示す従来例の構成
を次に説明する。図中の73は被加工物、74は定盤、
75は上部ワイヤガイド、76は下部ワイヤガイド、7
7はワイヤ電極、78は下部アーム、79はコラム、8
0はパイプ、81は電動ファン、82はエアである。ワ
イヤ電極77により被加工物73の加工部に加工液を吹
きかけながら所望の形状に加工するワイヤ放電加工装置
において、ワイヤ電極77を保持するワイヤガイド76
の保持手段を中空構造とし、その中空内に冷却流体を送
り込む手段を設けている。
【0006】図21は、例えば、特開昭61−8613
0号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第5の従来例
を示す構成図である。この図21に示す従来例の構成を
次に説明する。図中において、83は加工機本体、84
はNC制御装置および加工電源からなる制御装置、85
は加工液供給装置、86、87はそれぞれ制御装置84
と加工機本体83、加工液供給装置85を接続するケー
ブルである。88は加工機本体83から加工液供給装置
85へ加工液を排出する排出パイプ、89は加工液供給
装置85から加工機本体83へ加工液を供給する供給パ
イプである。90は外気温度感知装置であり、加工液本
体83が置かれている周囲の外気温を測定するものであ
る。91は加工液温度感知装置であり、清液槽内の加工
液の液温を測定するものである。92は予熱装置であ
り、清液槽内の加工液の液温を制御装置84により設定
された値に予熱するものである。93、94、95はそ
れぞれ外気温度感知装置90、加工液温度感知装置91
および予熱装置92と制御装置84を結ぶケーブルであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように第1の従
来例のワイヤ放電加工装置では、コラムより張り出した
下部アームとビーム部材において、下部アームは加工液
中に設置され、ビーム部材は空気中に設置されているた
め、加工液と機械の温度の差や外気や温度変化に対する
時定数の違いによりビーム部材と下部アームに温度差が
生じる。このため、下部アームとビーム部材の熱膨張に
よる変位量に差が生じ、下部アーム、ビーム部材それぞ
れの先端に保持されている上下のワイヤガイドの相対位
置がずれ、該ワイヤガイドに支持されているワイヤ電極
の真直精度を悪化させ、加工精度に悪影響を与える。
【0008】また、高精度な加工を行うためにワイヤ放
電加工装置を室温の制御可能な恒温室に設置しても、恒
温室への人の出入り等の熱的外乱による室温変化が生じ
る。例えば、図22は室温の制御可能な恒温室のワイヤ
放電加工機周囲における室温変化を示したものである。
1日に1.5度程度の温度変化を生じている。これは従
来のワイヤ放電加工装置に用いられている熱膨張係数1
1.8×10−61/℃の部材1mが20μm伸びるこ
とに相当する。このような室温の変化に対して、鋳物構
造物上に設置した温度センサーと恒温室の気体が直接触
れるため、検出した温度は室温変化の影響を受ける。こ
のため加工液温は室温に同調して変化する。鋳物構造体
は室温の変化に対し瞬時には温度追従しないので、加工
液に直接触れる箇所とそうでない箇所に温度差が生じ
る。これによって、上下のワイヤガイドに熱伸び差が生
じ、加工精度が劣化するという問題点がある。
【0009】第2の従来例におけるワイヤ放電加工装置
は、該ワイヤ放電加工装置を構成する主要構造体の周囲
を囲う遮蔽カバーの内側の空間に複数の導気口から気体
を導入し、遮蔽カバーの内側のワイヤ放電加工装置周囲
の気体を温度制御している。このため、熱容量の大きい
ワイヤ放電加工装置の主要構造体と遮蔽カバーの内側の
気体を定温状態に保つには、かなり容量の大きい高性能
な空調設備が必要となり、実用的なコストで製品を構成
することが難しいという問題点がある。また、空調設備
の容量が大きくなると、通常設置容積も大きくなること
から、第2の従来例のようなワイヤ放電加工装置の構成
は、恒温室のような限られた空間を占有する面積が大き
くなり、場合によっては設置不可能になったり、恒温室
を拡張しなければならないという問題点がある。また、
ワイヤ放電加工装置の空調設備の熱交換器からの発熱が
大きくなるため、例えば、第1の従来例におけるワイヤ
放電加工装置と第2の従来例におけるワイヤ放電加工装
置が近接して置かれた場合、第1の従来例におけるワイ
ヤ放電加工装置の熱変形を増大させる等、他の同一室内
に置かれたワイヤ放電加工装置の加工精度を悪化させる
という問題点がある。
【0010】また、複数の導気口から気体を導入し、遮
蔽カバー内部の温度を直接制御する場合、ワイヤ放電加
工装置の主要構造体に温度制御された気体が直接あたる
ところと直接当たらないところ、あるいは、導気口に近
いところと遠いところで温度差を持つことになり、ワイ
ヤ放電加工装置の主要構造体の熱伸び差が生じ、加工精
度を劣化させるという問題点がある。
【0011】第3の従来例における発明によれば、ワイ
ヤ電極と被加工物間に電圧を印加して放電加工するワイ
ヤカット放電加工装置において、タンクからの冷却され
た加工液を電源部を経由した後、上下ノズルを介してワ
イヤ電極と被加工物との極間に供給する第1の経路と、
加工液を上部及び下部アームを経由した後、被加工物を
設置する加工用ベッドを介して被加工物周辺に供給する
第2の経路とを備えた構成にしているので、上部及び下
部アームを経由する加工液とタンクからの冷却された加
工液を電源部を経由した後、上下ノズルを介してワイヤ
電極と被加工物との極間に供給される加工液との間に温
度差が生じ、これによって生じる熱伸び差により加工精
度が劣化するという問題がある。また、冷却した加工液
で機械本体を冷却する場合、冷却している部分と冷却し
ていない部分で機械各部の温度分布に差が生じ、この温
度差による局所的な熱変形や上部及び下部アームと加工
用ベッドの熱伸び差が生じるという問題が生じる。ま
た、機械本体の温度分布を均一にするためには、上部及
び下部アームだけでなく、加工用ベッドなどの機械装置
全体を冷却する必要があるので、冷却装置の規模が大き
くなり、その構造も複雑になるため、実用的なコストの
製品を構成することが難しいという問題がある。
【0012】第4の従来例によれば、ワイヤ電極により
被加工物の加工部に加工液を吹きかけながら所望の形状
に加工するワイヤ放電加工装置において、ワイヤ電極を
保持するワイヤガイドの保持手段を中空構造とし、その
中空内に冷却流体を設けているので、これに従来の外気
温によって液温制御した加工液を送り込んだ場合、機械
本体の温度変化と外気温の温度変化の時定数に差が生
じ、ワイヤガイドとワークを保持する機械構造体との熱
伸び差を生じるため、加工精度が劣化するという問題を
生じる。
【0013】第5の従来例によれば、ワイヤ放電加工装
置において、あらかじめ計測または計算によって求めた
加工中の加工液の液温上昇値と外気温度感知装置によっ
て測定された外気温度に従って、あらかじめ設定した所
定の温度に加工液を予熱すると共に予熱された加工液を
加工装置本体に循環させるようにしているので、例え
ば、加工装置本体を加工液の温度に追従させようとする
と、装置本体全体に液循環の経路を設ける必要がある。
そのため、液循環経路が大きくなり、構成も複雑になる
ため、コストが高くなり実用的でないといった問題があ
る。また、加工液温度を外気温をもとに変化させた場
合、機械本体の一部に液循環した場合、加工液に直接触
れる部分とそうでない部分とで温度変化の時定数が異な
り、逆に熱変位を増加することになる。そのため、装置
本体全体に液循環の経路を設けなければならず、コスト
が高くなり実用的でなくなるといった問題が生じる。
【0014】この発明は、上記各従来例における課題を
解決するためになされたもので、熱変位による上下ワイ
ヤガイドの相対位置の変化を抑制し、高精度の加工が行
えるワイヤ放電加工装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明のワイヤ放電
加工装置は、被加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に
支持するワイヤガイドと、前記ワイヤガイド部に備えら
れたノズルと、一端がコラムと一体または上下方向に移
動可能で、水平方向に張り出し構成されると共に、他端
にワイヤガイド上部を備えるビーム部材と、一端がコラ
ムに固定され、他端にワイヤガイド下部を備える下部ア
ームを備え、前記ノズル部から加工部へ加工液を供給し
つつ放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、前記
ワイヤ放電加工装置の機械本体の温度を検出する機械温
度感知装置を備え、前記ビーム部材および下部アームを
中空に形成すると共に、上記機械温度感知装置から得ら
れた機械温度に同調するように温度制御した流体を前記
ビーム部材および下部アームの内部に循環させるもので
ある。
【0016】第2の発明のワイヤ放電加工装置は、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、一
端がコラムと一体または上下方向に移動可能で、水平方
向に張り出し構成されると共に、他端にワイヤガイド上
部を備えるビーム部材と、一端がコラムに固定され、他
端にワイヤガイド下部を備える下部アームを備え、前記
ノズル部から加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行
うワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加工装
置の機械本体の温度を検出する機械温度感知装置を備
え、前記下部アームを中空に形成し、ビーム部材の外面
に接するよう筐体を設置すると共に、上記機械温度感知
装置から得られた機械温度に同調するように温度制御し
た流体を前記ビーム部材および下部アームの内部に循環
させるものである。
【0017】第3の発明のワイヤ放電加工装置は、ビー
ム部材および下部アームの中空、またはビーム部材外面
の筐体内部および下部アームの中空に循環する流体が、
機械温度感知装置から得られた機械温度に同調するよう
に温度制御された加工液であることを特徴とした第1か
ら第2の発明に記載のワイヤ放電加工装置である。
【0018】第4の発明のワイヤ放電加工装置は、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、一
端がコラムと一体または上下方向に移動可能で、水平方
向に張り出し構成されると共に、他端にワイヤガイド上
部を備えるビーム部材と、一端がコラムに固定され、他
端にワイヤガイド下部を備える下部アームを備え、前記
ノズル部から加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行
うワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加工装
置の機械本体の温度を検出する機械温度感知装置を備
え、上記機械温度感知装置から得られた機械温度に同調
するように温度制御した流体をノズルから加工部に供給
される加工液とするものである。
【0019】第5の発明のワイヤ放電加工装置は、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、一
端がコラムと一体または分割され、水平方向に張り出し
構成されると共に、他端にワイヤガイド上部を備えるビ
ーム部材と、一端がコラムに固定され、他端にワイヤガ
イド下部を備える下部アームを備え、前記ノズル部から
加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行うワイヤ放電
加工装置において、断熱部材で構成されたカバーで装置
の一部または装置全体を囲んだものである。
【0020】第6の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
ー部材の内部に温度制御された流体を循環させた第5の
発明のワイヤ放電加工装置である。
【0021】第7の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
ーの内側の流体が撹拌される第5から第6の発明のワイ
ヤ放電加工装置である。
【0022】第8の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
ーの扉の入り口においてカバー内側の流体がカバーの入
り口を塞ぐように循環される第5から第7の発明のワイ
ヤ放電加工装置である。
【0023】第9の発明のワイヤ放電加工装置は、加工
槽およびカバーの扉を含む空間とその他のカバー内の空
間にしきりを有する第5から第8の発明のワイヤ放電加
工装置である。
【0024】第10の発明のワイヤ放電加工装置は、加
工液を制御するための温度センサーの周囲に断熱材で構
成されたカバーを有するワイヤ放電加工装置である。
【0025】第11の発明のワイヤ放電加工装置は、加
工液を制御するための温度センサーの周囲に断熱材で構
成されたカバーを有する第5から第9の発明のワイヤ放
電加工装置である。
【0026】第12の発明のワイヤ放電加工装置は、床
面とカバーの間をで塞ぐための可とう体を有する第5か
ら第9の発明のワイヤ放電加工装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の第1の実施形態に係る
ワイヤ放電加工装置の構成を示すものである。図におい
て1〜15は上記従来例と同一のものであり、その説明
を省略する。16はテーブル2に対して上下方向に移動
可能なガイドにてコラム4の前面に連結された中空のビ
ーム部材である。17は加工液冷却装置13によって温
度制御された加工液15をビーム部材16に供給する配
管である。18は配管17からビーム部材16へ供給さ
れる加工液15をビーム部材16から加工槽10に供給
する配管である。19はワイヤ放電加工装置本体に取り
付けられた温度センサー14の外周を覆う断熱部材で構
成されたカバーである。20はワイヤ放電加工装置本体
を囲う部材である。21は部材20に取り付けられた断
熱部材である。22は部材20、21の内部に取り付け
られた送風機である。
【0028】次に、ビーム部材16と配管17、18の
詳細な構成を図2に示す。内部を中空としたビーム部材
16に、ビーム部材16の外から内側の中空部分に配管
17および18を通した構造である。配管18はビーム
部材16から加工槽10につながっており、ビーム部材
16から供給される加工槽10に供給される加工液15
は加工槽10に設けられた排水口から排水される。
【0029】前記のように構成されたワイヤ放電加工装
置においては、ビーム部材16に供給される加工液15
とビーム部材16の間で熱の授受が行われる。加工液1
5はほぼ温度制御された温度に保たれる流量でビーム部
材16中を循環させるのでビーム部材16の温度は加工
液15の温度にほぼ同調することになる。加工液冷却装
置13から供給される加工液15は下部アーム7の内部
にも循環されることから、下部アーム7とビーム部材1
6はほぼ同一温度にすることができる。これにより、下
部アーム7とビーム部材16の温度変化によって生じる
熱伸び量の差を小さくすることができる。また、内部を
中空としたビーム部材16からの加工液15は、配管1
8を介して加工槽10に供給されるので、ビーム部材1
6に供給された加工液15を加工液供給装置12へ循環
させるための排水口を新たに設けることなく、従来の設
備で加工液供給装置12へ加工液15を循環させること
ができる。
【0030】温度センサ15とカバー19の詳細な構成
を図3に示す。温度センサー15をベッド1の表面に密
着させ、その周囲を断熱部材で構成されたカバー19で
覆いをした構造である。温度センサー15の周囲をカバ
ー19で覆うことにより、周囲空気を遮断できるので、
温度センサー15へは機械構造部材からの熱の流入が支
配的となる。したがって、温度センサー15により機械
構造部材の温度変化を高精度にとらえることが可能とな
る。なお、本実施例では温度センサー14を駆動用モー
タや電源回路などの発熱体から離れたベッド1の前面に
取り付け、加工液15に接しているワイヤ放電加工装置
の構造部材を温度をベッド前面に同調させた。ンサー1
4の取り付け位置は、ベッド1の下面やベッド1の内部
のような駆動用モータや電源回路などの発熱体から離れ
た位置に取り付けることにより、液温の変化を小さくで
きるので、加工液に接しているテーブル2、被加工物9
の熱変形を小さく抑えることができる。また、ベッド1
とビーム部材16、下部アーム7の温度がほぼ同一にな
るので、熱伸び量を等しくでき、テーブル2、上下ワイ
ヤノズル6、8の相対位置の変化を小さくすることがで
きる。なお、テーブル2に対して上下方向に移動可能な
ガイドにてコラム4の前面に連結されたビーム部材5と
その外面に接するような筐体を有するように構成された
ワイヤ放電加工装置においても、下部アーム7と温度を
同調させられれば同様の効果が得られることは容易にわ
かる。たとえば、加工液15を循環できる熱伝導性のよ
い部材をビーム部材5に取り付けても同様の効果が得ら
れることがわかる。
【0031】カバー20と断熱部材21の詳細な構成を
図4に示す。本実施例においては、カバー20の内部に
断熱部材21を貼り付けた構造であるが、カバー20の
外部に断熱部材21を貼り付けてもよい。また、本実施
例では、カバー20および断熱部材21をワイヤ放電加
工装置本体と独立に構成しているが、カバー20および
断熱部材21をワイヤ放電加工装置本体とを一体として
構成してもよい。カバー20と床面の間の隙間は断熱部
材21で覆いをした構造である。なお、カバー20と床
面の間の隙間は、図23に示すようにゴムシートなどの
可とう体96で塞いでも良い。カバー20と断熱部材2
1で加工機周囲空気の直接の流入を防ぎ、室温変化に対
するカバー20内部の時定数を遅らせることができるた
め、1日周期の環境温度変化によるワイヤ放電加工装置
の温度変化を小さくすることができ、ワイヤ放電加工装
置の熱変形を小さくすることができる。
【0032】送風機22の構成を図5に示す。複数個の
送風機22をカバー20および断熱材21の壁面に取り
付けた構造である。本実施例では、上から下への流れが
生じるように送風機8を取り付けているが、カバー20
内の空気を循環できれば良い。送風機22によってカバ
ー20および断熱材21の内部の空気を撹拌することに
より、ワイヤ放電加工装置本体の温度分布を均一にする
ことができるので、ワイヤ放電加工装置全体の熱変形量
を均一にすることができる。ワイヤ放電加工装置全体の
熱変形量を均一にしたことにより、上部および下部ワイ
ヤノズル6、8とテーブル2の伸び量を等しくできる。
従って、下部ノズル6、8のあいだのワイヤ電極11と
被加工物9のあいだの熱変形によって生じる相対位置ず
れによる誤差を小さくすることができ、加工精度を向上
することができる。
【0033】次に、本発明の効果を確認するために用い
た環境試験室の構成について説明する。図6は本発明の
効果を確認するために用いた環境試験室の構成をに示
す。23は環境試験室である。24は環境試験室内の側
壁の上側に設置された上側空調機、25は環境試験室内
の側壁の上側空調機24の下側に設置された下側空調
機、26は環境試験室内の天井に取り付けられた上側空
調機の温度センサ、27は環境試験室内の床面に取り付
けられた下側空調機の温度センサ、28は環境室23内
の空気を循環させる送風機、29は環境試験室の排気
口、30は空調機を制御するための空調機制御ユニット
である。温度センサー26、27で検出される温度に等
価な物理量から換算したデジタル量を用いて、空調機制
御ユニット30で指定した室温指令値に環境試験室23
内の温度が追従するように空調機24、25から温度制
御された空気が吹き出される。そして、排気口29から
環境試験室内の圧力がほぼ一定になるように空気が排気
される。上側空調機24、下側空調機25は環境試験室
23内の上下に設置しているので、環境試験室23の温
度に上下方向分布を持たせることができる。また、空調
機制御ユニット30内には室温指令値を任意に変更でき
るプログラム機能を有しており、環境試験室23の室温
指令値の大きさとその時間変化率を任意に設定すること
ができる。
【0034】次に、本発明の効果を確認するために用い
た精密位置測定器の構成について説明する。精密位置測
定器の構成を図7に示す。31は上部ワイヤノズル6に
固定した反射鏡である。32は下部ワイヤノズル8に固
定した反射鏡である。33はテーブル2上に固定した反
射鏡である。34はテーブル上に固定した金属製の板材
である。35はレーザー光源である。36はレーザー干
渉計である。37はレーザー光源35を制御するレーザ
ー測長器制御ユニットである。38は36によって検出
したレーザー光から反射鏡31、反射鏡32、および反
射鏡33の変位量を検出するデータ処理装置である。反
射鏡31、32と反射鏡33の変位量の差をデータ処理
装置38の内部で算出することにより、上部ワイヤノズ
ル6とテーブル2上の反射鏡33の変位量の差、および
下部アーム7の先端とテーブル2上の反射鏡33の変位
量の差を求めることができる。
【0035】図8は第1の従来例のワイヤ放電加工装置
を環境試験室23の内部に設置し、周囲温度を12時間
かけて一定勾配で3度上昇させ、その後12時間かけて
一定勾配で3度降下させたときの、データ処理装置38
検出および算出した反射鏡31と反射鏡33の変位量差
と反射鏡32と反射鏡33の変位量の差の時間波形であ
る。ただし、図8において、変位量の差の値は従来のワ
イヤ放電加工装置の反射鏡32と反射鏡33の変位量の
差の最大値で正規化している。図8の(a)は従来装置
の実測値、図8の(b)は従来装置のビーム部材5をビ
ーム部材16に交換し、配管17、18でビーム部材1
6内に加工液15を循環させたときの変位量の差の実測
値である。ビーム部材16内に加工液15を循環させる
ことにより、反射鏡31と反射鏡33の変位量の差と反
射鏡32と反射鏡33の変位量の差はおおよそ一致して
おり、上部ワイヤガイド6と下部ワイヤガイド8の変形
量をほぼ同一にできている。ワイヤ電極11の傾きは、
上部ワイヤガイド6と下部ワイヤガイド8の変位量の差
によって生じるので、ビーム部材16の温度を下部アー
ム7に同調させることによりワイヤ電極11の傾きの変
化を小さくすることができる。これにより、ワイヤ電極
11と被加工物9の相対運動によって加工される被加工
物9の加工面のうねりを小さくすることができ、加工面
の品質向上が可能となる。
【0036】図9の実線は第1の実施例における従来の
ワイヤ放電加工装置を環境試験室23の内部に設置し、
周囲温度を12時間かけて一定勾配で3度上昇させ、そ
の後12時間かけて一定勾配で3度降下させたときのワ
イヤ放電加工装置本体の温度の実測値である。図9の破
線は図1のワイヤ放電加工装置を環境試験室23の内部
に設置し、周囲温度を12時間かけて一定勾配で3度上
昇させ、その後12時間かけて一定勾配で3度降下させ
たときのワイヤ放電加工装置の機械本体の温度の実測値
である。ただし、図9中の温度は、従来装置における温
度上昇値の最大値で正規化している。上側および下側空
調機24、25によって温度制御した空気が、カバー2
0と断熱部材21による断熱効果と外気気流の直接の流
入が妨げられることによって、外気からワイヤ放電加工
装置本体への熱の伝達を小さくできる。したがって、ワ
イヤ放電加工装置本体の温度変化を小さくすることがで
きる。
【0037】図10の実線および2点鎖線は従来のワイ
ヤ放電加工装置を環境試験室23の内部に設置し、周囲
温度を12時間かけて一定勾配で3度上昇させ、その後
12時間かけて一定勾配で3度降下させたときの反射鏡
31、32、33の変位量をデータ処理装置38によっ
て検出し、これらから算出された反射鏡31と反射鏡3
3の変位量の差の時間波形である。図10の破線および
一点鎖線は図1のワイヤ放電加工装置を、送風機を停止
した状態で環境試験室23の内部に設置し、周囲温度を
12時間かけて一定勾配で3度上昇させ、その後12時
間かけて一定勾配で3度降下させたときの反射鏡31、
32、33の変位量をデータ処理装置38によって検出
し、これらから算出された反射鏡31と反射鏡33の変
位量の差と反射鏡32と反射鏡33の変位量の差の時間
波形である。図10の比較では、反射鏡31と反射鏡3
3の変位量の差および反射鏡32と反射鏡33の変位量
の差を小さくできている。つまり、カバー20と断熱部
材21によりワイヤ放電加工装置本体の温度変化を小さ
くできるので、ワイヤ放電加工装置本体の熱変形量を小
さくできる。したがって、上部ワイヤノズル6とテーブ
ル2の変位量の差および下部ワイヤノズル8とテーブル
2の変位量の差を小さくすることができるので、周囲環
境の温度が変化したときのワイヤ放電加工装置本体の温
度変化による熱変形によって生じるワイヤ電極11とテ
ーブル2上に設置された被加工物9の間の熱変位によっ
て生じる位置ずれを抑制でき、加工精度の向上が可能と
なる。
【0038】図11は図1のワイヤ放電加工装置を環境
試験室23の内部に設置し、周囲温度を12時間かけて
一定勾配で3度上昇させ、その後12時間かけて一定勾
配で3度降下させたときの図1のワイヤ放電加工装置本
体の各部の12時間後の温度変化量である。図11
(a)は図1のワイヤ放電加工装置において、送風機2
2をとめた状態でビーム部材16に加工液15を循環さ
せた図1のワイヤ放電加工装置本体各部の12時間後の
温度変化量である。図11(b)は図1のワイヤ放電加
工装置において、送風機22を稼働した状態でビーム部
材16に加工液15を循環させた図1のワイヤ放電加工
装置本体各部の12時間後の温度変化量である。送風機
22で空気を送風することにより、ワイヤ放電加工装置
本体の各部の12時間後の温度変化量が均一にできてい
る。
【0039】送風機22で図1のワイヤ放電加工装置本
体の温度変化量の全体でほぼ一様にできるため、熱膨張
係数と温度変化量できまるワイヤ放電加工装置全体の熱
変形による伸びを一様にすることができる。ワイヤ放電
加工装置の主要構造体をほぼ同様な熱膨張係数をもつ材
料で構成することにより、ベッド背面からほぼおなじ距
離にある上部ワイヤノズル6および下部ワイヤノズル8
とテーブル2の熱伸び量ををほぼ同一にできるので、上
部ワイヤノズル6および下部ワイヤノズル8の間のワイ
ヤ電極11とテーブル2の上に設置された被加工物との
間の位置ずれを抑制することができる。
【0040】実施の形態2.図12は本発明の第2の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置の温度センサー14を
覆う断熱部材のその他の構成例である。なお、本実施例
にかかるワイヤ放電加工装置の構成については、前述の
図1と同一の構成であり、詳細な説明を省略すると共に
必要に応じて参照する。
【0041】カバー19はワイヤ放電加工装置本体に取
り付けられた温度センサー14の外周に取り付けられた
断熱部材で構成されたカバーであり、第1の実施形態と
同じ構成である。断熱部材39は温度センサー14とワ
イヤ放電加工装置本体のあいだに設けられた断熱部材で
ある。この断熱部材39により、その厚みと材料を変更
することで機械構造部材からの熱の流れを任意に調整で
きるので、温度センサー14の感度を任意に設定するこ
とが可能である。ビーム部材16と下部アーム7の熱伸
び量は温度センサ14の検出温度に同調した加工液15
で制御できるので、ビーム部材16と下部アーム7の熱
伸びが調整可能となる。断熱部材39の適当な厚みの選
択すれば、テーブル2とワイヤ電極11のあいだの熱伸
び差を小さくすることができるので、高精度な加工が可
能となる。なお、加工液冷却装置13で液温制御した加
工液15が下部アーム7、テーブル2に接する構造を有
するワイヤ放電加工装置であれば、同様の効果が得られ
ることはいうまでもない。
【0042】実施の形態3.図13は本発明の第3の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバーの構成であ
る。本実施例にかかるワイヤ放電加工装置の構成はカバ
ー20および断熱部材21を除き前述の実施例1と同じ
構成である。40はワイヤ放電加工装置を囲う内部が中
空のカバーである。41はカバー40内の流体を循環さ
せるための流体循環装置である。42は流体循環装置4
1で循環させた流体を温度制御する温度制御ユニットで
ある。
【0043】温度制御ユニット42によって温度制御さ
れた流体が循環装置41によってカバー40内を循環す
るので、適当な流量を循環させることによりカバー40
の温度はほぼ一定に保つことができる。これにより、カ
バー40の外側と内側が熱的に遮断されるので、周囲環
境の温度の変化によるカバー40の内側の温度変化を抑
制できる。したがって、周囲環境の温度の変化によって
生じるワイヤ放電加工装置本体の熱変形を小さくするこ
とができ、加工精度を向上させることができる。
【0044】実施の形態4.図14は本発明の第4の実
施形態にかかるワイヤ放電加工装置のカバーの構成であ
る。本実施例にかかるワイヤ放電加工装置の構成は、前
述の第3の実施形態のカバー40の周囲に断熱部材43
を取り付けた構成である。
【0045】断熱部材43の断熱効果により、カバー周
囲の空気とカバー40との単位時間あたりの熱の授受を
低減できるので、カバー40の内部を効率よく高精度に
温度を一定に保つことができる。したがって、周囲環境
の温度の変化によって生じるワイヤ放電加工装置本体の
熱変形を小さくすることができる。
【0046】実施の形態5.図15は本発明の第5の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバーの構成であ
る。本実施例にかかるワイヤ放電加工装置の構成は、前
述の実施例1のカバー20と断熱材21からなるカバー
の内側に設けられた伸縮可能なしきり材44を設けた構
造である。カバー20の内側において、加工槽10とワ
イヤ放電加工装置の主要構造体をしきる構造である。
【0047】しきり材44は、テーブル2に被加工物9
を設置するときにカバー20の扉から流入する周囲空気
がコラム4、サドル3、ベッド1のワイヤ放電加工装置
の主要構造体に直接あたらないように、カバー20の扉
を開けたときに少なくともコラム4、サドル3、ベッド
1からなる主要構造体をカバー20および断熱部材21
としきり材44で覆うように構成しているので、周囲空
気の直接の流入を遮断することができ、これによりカバ
ー20の扉を開けたときのワイヤ放電加工装置の主要構
造体の温度変化を抑制できる。したがって、ワイヤ放電
加工装置の主要構造体の熱変形の発生を小さくすること
ができ、加工精度が向上できる。
【0048】実施の形態6.図16は本発明の第6の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバーの構成であ
る。45は、テーブル2上に被加工物を設置するために
開かれるカバー20の扉の入り口に設置した送風機であ
る。
【0049】送風機45は、カバー20の扉の入り口に
おいてカバー20の外側と内側を仕切るようにカバー2
0内の空気を吹き出すことにより、カバー20の内側へ
の外気の流入を防止することができる。したがって、周
囲空気によるカバー20内の温度変化を小さくできるの
で、ワイヤ放電加工装置本体の温度変化を防止すること
ができる。これにより、ワイヤ放電加工装置本体の温度
変化により生じる熱変形の発生を小さくすることがで
き、加工精度を向上させることができる。
【0050】
【発明の効果】第1の発明のワイヤ放電加工装置は、被
加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤ
ガイドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、
一端がコラムと一体または分割され、水平方向に張り出
し構成されると共に、他端にワイヤガイド上部を備える
ビーム部材と、一端がコラムに固定され、他端にワイヤ
ガイド下部を備える下部アームを備え、前記ノズル部か
ら加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行うワイヤ放
電加工装置において、前記ワイヤ放電加工装置の機械本
体の温度を検出する機械温度感知装置と、前記ビーム部
材および下部アームを中空に形成すると共に、上記機械
温度感知装置から得られた機械温度に同調するように温
度制御した流体を前記ビーム部材および下部アームの内
部に循環させるように構成したので、ビーム部材、下部
アームおよび機械構造体のの温度を同一にでき、下部ア
ーム、ビーム部材、機械構造体の熱膨張による変位量を
均一にできるので、上下アームの間の熱伸び差および上
下アーム間のワイヤと機械構造体本体に設置されたワー
クの間の熱伸び差の発生を抑制でき、該ワイヤガイドに
支持されているワイヤ電極の真直精度を向上させること
ができ、さらに上下のワイヤガイドの間に張られたワイ
ヤ電極とテーブル上に設置した被加工物の相対位置ずれ
を抑制できる。その結果、該被加工物の加工精度を向上
させることができる。また、機械本体の温度を測定する
機械温度感知装置と、前記ビーム部材および下部アーム
を中空に形成すると共に、上記機械温度感知装置から得
られた機械温度に同調するように温度制御した流体を前
記ビーム部材および下部アームの内部に循環させるよう
に構成したので、簡単な構成の循環装置によって機械本
体全体の温度を均一にすることができる。これにより、
流体を循環させるための装置の構成が簡単にできるの
で、機械の製造にかかるコストを低減することができ
る。
【0051】また、請求項2記載の発明によれば、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、一
端がコラムと一体または上下方向に移動可能で、水平方
向に張り出し構成されると共に、他端にワイヤガイド上
部を備えるビーム部材と、一端がコラムに固定され、他
端にワイヤガイド下部を備える下部アームを備え、前記
ノズル部から加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行
うワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加工装
置の機械本体の温度を検出する機械温度感知装置を備
え、前記下部アームを中空に形成し、ビーム部材の外面
に接するよう筐体を設置すると共に、上記機械温度感知
装置から得られた機械温度に同調するように温度制御し
た流体を前記ビーム部材および下部アームの内部に循環
させるように構成したので、従来の製品に該筐体を追加
するだけで加工精度を向上させることができる。つま
り、新たにビーム部材を交換することに比べて簡単かつ
低価格で請求項1記載の発明と同様の効果が得られる。
【0052】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1、請求項2に記載のワイヤ放電加工装置において、ビ
ーム部材および下部アームの中空、またはビーム部材外
面の筐体内部および下部アームの中空に循環する流体を
機械温度感知装置から得られた機械温度に同調するよう
に温度制御された加工液としたので、新たに加工液用の
温度制御ユニットを追加することなしに、ビーム部材と
下部アームの温度を機械温度に同調させることができ
る。その結果、低コストで請求項1、2と同様の効果を
得ることができる。
【0053】また、請求項4記載の発明によれば、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、一
端がコラムと一体または上下方向に移動可能で、水平方
向に張り出し構成されると共に、他端にワイヤガイド上
部を備えるビーム部材と、一端がコラムに固定され、他
端にワイヤガイド下部を備える下部アームを備え、前記
ノズル部から加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行
うワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加工装
置の機械本体の温度を検出する機械温度感知装置を備
え、上記機械温度感知装置から得られた機械温度に同調
するように温度制御した流体をノズルから加工部に供給
される加工液としたので、加工液と機械温度の温度差を
小さくできる。その結果、加工液に直接触れる部分とそ
れ以外の機械構造部の温度差によって生じる局所的な曲
げ変形や熱伸び差の発生を抑制することができ、加工精
度を向上させることができる。
【0054】また、請求項5記載の発明によれば、ワイ
ヤガイドにより被加工物の上下で摺動可能に支持された
ワイヤ電極と被加工物間の微小間隙で加工液を介し放電
加工を行うワイヤ放電加工装置において、断熱部材で構
成されたカバーにて装置の一部または装置全体を囲うよ
うに構成したので、一般環境下において、周囲環境の温
度変化の影響を小さくすることができるので、ワイヤ放
電加工装置の加工精度を向上させることができる。ま
た、恒温室内で使用する場合でも、恒温室への人の出入
りや近接しておかれた他の装置等からの熱的外乱の影響
を小さくできるので、装置の温度変化を小さくできる。
従って、構造各部の温度差や温度の時間的変化の違いに
よって生じる上下のワイヤガイドの位置ずれを小さくで
き、加工精度を向上させることができる。また、恒温室
内の空調機の流入口からワイヤ放電加工装置本体へ、直
接温度制御された流体が当たるのを防ぐことができるの
で、装置の温度の差を小さくでき、装置本体の局所的な
変形を抑制することができる。また、ワイヤ放電加工装
置の周囲を囲うカバーを箱形にすれば、断熱材の取り付
けも容易にでき、断熱材の隙間も小さくできるので、複
雑な構成の装置の本体に直接断熱材を貼り付ける場合に
比べ、組立にかかる手間が少なくでき、さらに、装置本
体に外気が直接当たるのを防ぐことが可能となるので、
低コストで加工精度の向上が図れる。
【0055】また、請求項6記載の発明によれば、カバ
ーにて装置の一部または装置全体を囲うことを特徴とし
た請求項5記載のワイヤ放電加工装置において、カバー
部材の内部に温度制御された流体を循環させるように構
成したので、恒温室への人の出入り等の熱的外乱による
室温の変化がワイヤ放電加工装置へ及ぼす影響を小さく
でき、下部アーム、ビーム部材、テーブルの熱膨張によ
る変位量を抑制することができる。これにより、上下の
ワイヤガイドの間に張られたワイヤ電極とテーブル上に
設置した被加工物の相対位置のずれを抑制でき、該被加
工物の加工精度を向上させることができる。恒温室以外
の一般の環境下においても気温変化の影響を小さくでき
るので、従来のものに比べて加工精度を向上させること
ができる。また、装置本体を含むカバー内側全体を温度
制御するよりも小さい要領の空調機で装置本体の温度変
化を小さくできるので、小スペース、低コストにできる
とういう効果もある。
【0056】また、請求項7記載の発明によれば、カバ
ーにて装置の一部または装置全体を囲うことを特徴とし
た請求項5から請求項6に記載のワイヤ放電加工装置に
おいて、カバー内の流体を撹拌するように構成したの
で、ワイヤ放電加工装置本体の温度分布を一様にでき
る。その結果、下部アーム、ビーム部材、テーブルの熱
膨張による変位量を均一にでき、上下のワイヤガイドの
間に張られたワイヤ電極とテーブル上に設置した被加工
物の相対位置のずれを抑制でき、該被加工物の加工精度
を向上させることができる。
【0057】また、請求項8記載の発明によれば、カバ
ーにて装置の一部または装置全体を囲うことを特徴とし
た請求項5から請求項7のいずれかに記載のワイヤ放電
加工装置において、カバーの扉の入り口において流体を
送風するように構成したので、恒温室への人の出入り等
の熱的外乱による室温の変化や被加工物をテーブルに設
置するときに流入する外気が及ぼす装置への影響を小さ
くできる。これにより、下部アーム、ビーム部材、テー
ブルの熱膨張による変位量を抑制できるので、上下のワ
イヤガイドの間に張られたワイヤ電極とテーブル上に設
置した被加工物の相対位置のずれを抑制でき、該被加工
物の加工精度を向上させることができる。
【0058】また、請求項9記載の発明によれば、カバ
ーにて装置の一部または装置全体を囲うことを特徴とし
た請求項5から請求項8のいずれかに記載のワイヤ放電
加工装置において、加工槽およびカバーの扉を含む空間
とその他のカバー内の空間にしきりを有するように構成
にしたので、恒温室への人の出入り等の熱的外乱による
室温の変化や被加工物をテーブルに設置するときに流入
する外気が及ぼす装置への影響を小さくできる。これに
より、下部アーム、ビーム部材、テーブルの熱膨張によ
る変位量を抑制できるので、上下のワイヤガイドの間に
張られたワイヤ電極とテーブル上に設置した被加工物の
相対位置のずれを抑制でき、該被加工物の加工精度を向
上させることができる。
【0059】また、請求項10の発明によれば、被加工
物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガイ
ドと、前記ワイヤガイド部に備えられたノズルと、一端
がコラムと一体または上下方向に移動可能で、水平方向
に張り出し構成されると共に、他端にワイヤガイド上部
を備えるビーム部材と、一端がコラムに固定され、他端
にワイヤガイド下部を備える下部アームを備え、前記ノ
ズル部から加工部へ加工液を供給しつつ放電加工を行う
ワイヤ放電加工装置において、前記加工液を制御するた
めの温度センサーの周囲に断熱材で構成されたカバーを
有するように構成したので、下部アーム、または下部ア
ームとビーム部材の膨張による伸び量を制御できるの
で、下部アーム、ビーム部材それぞれの先端に保持され
ている上下のワイヤガイドの相対位置のずれを抑制で
き、該ワイヤガイドに支持されているワイヤ電極の真直
精度を向上させることができる。その結果、加工精度を
向上させることができる。また、断熱材で構成されたピ
ースを1つ追加するだけなので、従来装置の加工精度を
わずかなコストで、かつ、簡単に向上させることができ
る。
【0060】また、請求項11の発明によれば、請求項
1から請求項9に記載のワイヤ放電加工装置において、
前記加工液を制御するための温度センサーの周囲に断熱
材で構成されたカバーを有するように構成したので、下
部アームとビーム部材の膨張による伸び量の制御が可能
となり、上下のワイヤガイドの間に張られたワイヤ電極
とテーブル上に設置した被加工物の相対位置のずれを抑
制できるので、該被加工物の加工精度を向上させること
ができる。
【0061】また、請求項6記載の発明によれば、温度
制御した流体を中空のカバーの内部に循環させるように
構成しているので、温度制御する流体の熱容量が小さく
なり、容量の小さい空調設備で温度制御することができ
る。また、直接カバー内へ温度制御した空気が流入しな
いため、ワイヤ放電加工装置の温度分布のばらつきをち
いさくでき、ワイヤ放電加工装置の主要構造体の熱膨張
を均一にできる。したがって、上下のワイヤガイドの位
置ずれを小さくできるので、該ワイヤ放電加工装置の加
工精度を向上させることができる。
【0062】また、請求項12記載の発明によれば、カ
バーにて装置の一部または装置全体を囲うことを特徴と
した請求項5から請求項11のいずれかに記載のワイヤ
放電加工装置において、床面とカバーの間を可とう体で
塞ぐようにしているので、床面に凸凹があってもカバー
内への気流の流入出を防ぐことができ、カバー内の温度
変化を小さくすることができる。これによりワイヤ放電
加工装置本体の熱変形量を小さくできるので、該ワイヤ
放電加工装置の加工精度を向上させることができる。
【0063】また、請求項6を除く請求項1から請求項
12の発明によれば、新たに空調設備を設置することな
く、ワイヤ放電加工装置の加工精度を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置の
構成図である。
【図2】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置に
おけるビーム部材の構成図である。
【図3】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置に
おける温度センサーのカバーの構成図である。
【図4】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置に
おけるカバーの構成図である。
【図5】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置に
おける送風機の構成図である。
【図6】 この発明の効果を確認するために用いた環境
試験室の構成図である。
【図7】 この発明の効果を確認するために用いた精密
測定器の構成図である。
【図8】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置の
上下ノズルの変位のずれを精密測定器で測定した結果を
示す図である。
【図9】 この発明の実施例1の装置本体の温度を測定
した結果を示す図である。
【図10】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置
の上下ノズルの変位のずれを精密測定器で測定した結果
を示す図である。
【図11】 この発明の実施例1の装置本体の温度変化
の分布を測定した結果を示す図である。
【図12】 この発明の実施例2におけるの温度センサ
ーのカバーの構成図である。
【図13】 この発明の実施例3のワイヤ放電加工装置
の構成図である。
【図14】 この発明の実施例4のワイヤ放電加工装置
の構成図である。
【図15】 この発明の実施例5のワイヤ放電加工装置
の構成図である。
【図16】 この発明の実施例6のワイヤ放電加工装置
の構成図である。
【図17】 第1の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図18】 第2の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図19】 第3の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図20】 第4の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図21】 第5の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図22】 従来のワイヤ放電加工装置を設置している
恒温室内の温度を測定した結果を示す図である。
【図23】 この発明の実施例1のワイヤ放電加工装置
における可とう体の構成図である。
【符号の説明】
1 ベッド、2 テーブル、3 サドル、4 コラム、
5ビーム部材、6 上部ワイヤガイド、7 下部アー
ム、8 下部ワイヤガイド、9 被加工物、10加工
槽、11 ワイヤ電極、12 加工液供給装置、13加
工液冷却装置、14温度センサー、15 加工液、16
ビーム部材、17 配管、18 配管、19 断熱部
材、20 カバー、21 断熱部材、22 送風機、2
3 環境試験室、24 上側空調器、25 下側空調
器、26 温度センサー、27 温度センサー、28
送風機、29 排気口、30 空調機制御ユニット、3
1 反射鏡、32 反射鏡、33 反射鏡、34 板
材、35 レーザ光源、36 レーザ干渉計、37 レ
ーザ測長器制御ユニット、38 データ処理装置、39
断熱部材、40 カバー、41 流体循環装置、42
温度制御ユニット、43断熱部材、44 しきり材、4
5 送風機、46 ベッド、47 コラム、48 上部
アーム、49 下部アーム、50 ワイヤ電極、51
電極リール、52 巻き取りリール、53 上部ガイ
ド、54 下部ガイド、55 UVテーブル、56 X
Yテーブル、57 被加工体、58 被加工体支持具、
59 遮断カバー、60 蛇腹体、61 導気口、62
タンク、63 加工液、64 冷却機、65 ポン
プ、66 パルス電源ユニット、67 上部加工液噴出
ノズル、68 下部加工液噴出ノズル、69 上部アー
ム、70 下部アーム、71被加工物、72 加工用ベ
ッド、73 被加工物、74 定盤、75 上部ワイヤ
ガイド、76 下部ワイヤガイド、77 ワイヤ電極、
78 下部アーム、79 コラム、80 パイプ、81
電動ファン、82 エア、83 加工機本体、84
制御装置、85 加工機供給装置、86 ケーブル、8
7 ケーブル、88 排出パイプ、89 供給パイプ、
90 外気温度感知装置、91 加工液温度感知装置、
92 予熱装置、93 ケーブル、94 ケーブル、9
5 ケーブル、96 可とう体。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ワイヤ放電加工装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤ電極と被加
工物の微小間隙に放電を発生させ、前記被加工物の加工
を行う放電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18は第1の従来例のワイヤ放電加工
装置を示す図である。この図18において、1はワイヤ
放電加工装置基台となるベッド、2はベッド1の上に
載置されたテーブル、3はテーブル2に対し左右方向に
移動可能にガイドにてベッド1上に連結されたサドル、
4はテーブル2に対し前後方向に移動可能にガイドにて
サドル3上に連結されたコラム、5はテーブル2に対し
上下方向に移動可能なガイドにてコラム4前面に連結
された上部アーム部材、6は上部アーム部材5に固定さ
れた上部ワイヤガイド、7はコラム4に固定された下部
アーム部材、8は下部アーム部材7の先端に固定された
下部ワイヤガイド、9はテーブル2上に固定された被加
工物、10はベッド1の上に載置された加工槽、11は
上部及び下部ワイヤガイド6、により支持されるワイ
ヤ電極、12は加工液供給装置、13は加工液冷却装
置、14は加工液冷却装置13の温度センサ、15は
ンク16内に収納される絶縁性の加工液で、この加工液
15は加工液供給装置12から加工液冷却装置13を経
由し、加工槽10内に供給される。加工により汚濁した
加工液15はフィルタ等のろ過器17を介してろ過され
て、タンク16に回収され、再度加工槽10に供給され
る。加工液冷却装置13は、温度センサ14により検出
した温度に対し一定のオフセット量を持つ温度に加工液
15の温度を制御する。加工は図示しない電源によりワ
イヤ電極11と被加工物9との間にパルス電圧を印加
し、加工液15を介したワイヤ電極11と被加工物9の
微小間隙に放電を発生させ、被加工物の加工が行われ
る。
【0003】図19は、例えば、特開昭62−2648
30号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第2の従来
例を示す構成図である。この図19に示す従来例の構成
を次に説明する。図中の46はベッド、47はコラム、
48は上部アーム部材、49は下部アーム部材、50は
ワイヤ電極、51は電極リール、52は巻き取りリー
ル、53は上部ワイヤガイド、54は下部ワイヤガイ
ド、55はUVテーブルであって、図示省略した制御装
置により駆動されて、上部ワイヤガイド53の位置を制
御するものである。また、56はXYテーブルであっ
て、図示省略した制御装置により直交する2方向に駆動
されるものである。なお、57は被加工、58は被加
支持具、59は遮蔽カバー、60は蛇腹体、61は
導気口を表している。図19において、遮蔽カバー59
は少なくとも主要構造体に対して実質上密閉された所定
の空間を形成するものである。なお、遮蔽カバー59の
一部分には、移動するUVテーブル55およびXYテー
ブル56のために蛇腹体60が設けられると共に、複数
箇所に導気口61および図示省略した排気口が設けられ
ている。そして、遮蔽カバー59によって形成された空
間内を定温、定湿に保持するため、上記導気口61から
気体が導入される。なお、当該導気口61から導入され
る気体の温度および湿度は、上記空間内の温度および湿
度に対応して調整される。
【0004】図20は、例えば、特開昭63−9912
8号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第3の従来例
を示す構成図である。この図20に示す従来例の構成を
次に説明する。図中の62は加工液63を貯留するタン
ク、64は加工液63を冷却する冷却機で、冷却された
加工液63は、ポンプ65によって、パルス電源ユニッ
ト66を経由した後、上部ノズル67及び下部ノズル
8を介して極間に供給する第1の経路Aに導かれる。ま
た、ポンプ65によって、加工液63を、上部アーム
69および下部アーム部材70を経由した後、被加工
物71を設置する加工用ベッド72を介して被加工物
1の周辺に供給する第2の経路Bに導かれるようになっ
ている。即ち、冷却効率を高めるために、冷却された加
工液63の経路を2系統に分け、第1の経路Aを電源ユ
ニット66の冷却に使った後で温度の上がった加工液6
3を極間に供給し、第2の経路Bを機械系の冷却用に用
いるという方式を取っている。
【0005】図21は、例えば、特開昭63−1790
24号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第4の従来
例を示す構成図である。この図21に示す従来例の構成
を次に説明する。図中の73は被加工物、74は定盤、
75は上部ワイヤガイド、76は下部ワイヤガイド、7
7はワイヤ電極、78は下部アーム部材、79はコラ
ム、80はパイプ、81は電動ファン、82はエア等の
冷却流体である。この図21に示すワイヤ放電加工装置
は、ワイヤ電極77により被加工物73の加工部に加工
液を吹きかけながら所望の形状に加工するワイヤ放電加
工装置で、ワイヤ電極77を保持する下部ワイヤガイド
76の保持手段を中空構造とし、その中空構造内に冷却
流体82を送り込む手段を設けている。
【0006】図22は、例えば、特開昭61−8613
0号公報に示されたワイヤ放電加工装置の第5の従来例
を示す構成図である。この図22に示す従来例の構成を
次に説明する。図中において、83は加工機本体、84
はNC制御装置および加工電源からなる制御装置、85
は加工液供給装置、86は加工機本体83と制御装置8
を接続するケーブル、87は加工機本体83から加工
液供給装置85へ加工液を排出する排出パイプ、88
加工液供給装置85から加工機本体83へ加工液を供給
する供給パイプ、89は加工液を濾過するフィルター装
置、90は外気温度感知装置であり、加工本体83が
置かれている周囲の外気温度を測定するものである。9
1は加工液温度感知装置であり、清液槽内の加工液の
を測定するものである。92は予熱装置であり、清液
槽内の加工液の温度を制御装置84により設定された値
に予熱するものである。93、94、95はそれぞれ外
気温度感知装置90、加工液温度感知装置91および予
熱装置92と制御装置84を結ぶケーブルである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように第1の従
来例のワイヤ放電加工装置では、コラムより張り出した
下部アーム部材上部アーム部材において、下部アーム
部材は加工液中に設置され、上部アーム部材は空気中に
設置されているため、加工液と機械の温度の差や外気や
温度変化に対する時定数の違いにより上部アーム部材と
下部アーム部材に温度差が生じる。このため、下部アー
部材上部アーム部材の熱膨張による変位量に差が生
じ、下部アーム部材、上部アーム部材それぞれの先端に
保持されている上部および下部ワイヤガイドの相対位置
がずれ、該ワイヤガイドに支持されているワイヤ電極の
真直精度を悪化させ、加工精度に悪影響を与える。
【0008】また、高精度な加工を行うためにワイヤ放
電加工装置を室温の制御可能な恒温室に設置しても、恒
温室への人の出入り等の熱的外乱による室温変化が生じ
る。例えば、図23は室温の制御可能な恒温室のワイヤ
放電加工機周囲における室温変化を示したものである。
1日に1.5度程度の温度変化を生じている。これは従
来のワイヤ放電加工装置に用いられている熱膨張係数1
1.8×10 ー61/℃の部材1mが20μm伸びること
に相当する。このような室温の変化に対して、鋳物構造
物上に設置した温度センサと恒温室の気体が直接触れる
ため、検出した温度は室温変化の影響を受ける。このた
加工液の温度は室温に同調して変化する。鋳物構造体
は室温の変化に対し瞬時には温度追従しないので、加工
液に直接触れる箇所とそうでない箇所に温度差が生じ
る。これによって、上部および下部アーム部材に熱伸び
差が生じ、加工精度が劣化するという問題点がある。
【0009】第2の従来例におけるワイヤ放電加工装置
は、該ワイヤ放電加工装置を構成する主要構造体の周囲
を囲う遮蔽カバーの内側の空間に複数の導気口から気体
を導入し、遮蔽カバーの内側のワイヤ放電加工装置周囲
の気体を温度制御している。このため、熱容量の大きい
ワイヤ放電加工装置の主要構造体と遮蔽カバーの内側の
気体を定温状態に保つには、かなり容量の大きい高性能
な空調設備が必要となり、実用的なコストで製品を構成
することが難しいという問題点がある。また、空調設備
の容量が大きくなると、通常設置容積も大きくなること
から、第2の従来例のようなワイヤ放電加工装置の構成
は、恒温室のような限られた空間を占有する面積が大き
くなり、場合によっては設置不可能になったり、恒温室
を拡張しなければならないという問題点がある。また、
ワイヤ放電加工装置の空調設備の熱交換器からの発熱が
大きくなるため、例えば、第1の従来例におけるワイヤ
放電加工装置と第2の従来例におけるワイヤ放電加工装
置が近接して置かれた場合、第1の従来例におけるワイ
ヤ放電加工装置の熱変形を増大させる等、他の同一室内
に置かれたワイヤ放電加工装置の加工精度を悪化させる
という問題点がある。
【0010】また、複数の導気口から気体を導入し、遮
蔽カバー内部の温度を直接制御する場合、ワイヤ放電加
工装置の主要構造体に温度制御された気体が直接あたる
部分と直接当たらない部分、あるいは、導気口に近い
と遠い部分で温度差を持つことになり、ワイヤ放電加
工装置の主要構造体の熱伸び差が生じ、加工精度を劣化
させるという問題点がある。
【0011】第3の従来例におけるワイヤカット放電加
工装置は、タンクからの冷却された加工液を電源部を経
由した後、上部及び下部ノズルを介してワイヤ電極と被
加工物との極間に供給する第1の経路と、加工液を上部
及び下部アーム部材を経由した後、被加工物を設置する
加工用ベッドを介して被加工物周辺に供給する第2の経
路とを備えた構成しているので、上部及び下部アーム
部材を経由する加工液とタンクからの冷却された加工液
を電源部を経由した後、上下ノズルを介してワイヤ電極
と被加工物との極間に供給される加工液との間に温度差
が生じ、これによって生じる熱伸び差により加工精度が
劣化するという問題がある。また、冷却した加工液で機
械本体を冷却する場合、冷却している部分と冷却してい
ない部分で機械各部の温度分布に差が生じ、この温度差
による局所的な熱変形や上部及び下部アーム部材と加工
用ベッドの熱伸び差が生じるという問題がある。また、
機械本体の温度分布を均一にするためには、上部及び下
部アーム部材だけでなく、加工用ベッドなどの機械装置
全体を冷却する必要があるので、冷却装置の規模が大き
くなり、その構造も複雑になるため、実用的なコストの
製品を構成することが難しいという問題がある。
【0012】第4の従来例、ワイヤ電極により被加工
物の加工部に加工液を吹きかけながら所望の形状に加工
するワイヤ放電加工装置、ワイヤ電極を保持するワイ
ヤガイドの保持手段を中空構造とし、その中空構造内に
冷却流体を送り込んでいるので、これに従来の外気温に
よって液温制御した加工液を送り込んだ場合、機械本体
の温度変化と外気温の温度変化の時定数に差が生じ、ワ
イヤガイドとワークを保持する機械構造体との熱伸び差
を生じるため、加工精度が劣化するという問題がある
【0013】第5の従来例におけるワイヤ放電加工装置
、あらかじめ計測または計算によって求めた加工中の
加工液の液温上昇値と外気温度感知装置によって測定さ
れた外気温度に従って、あらかじめ設定した所定の温度
に加工液を予熱すると共に予熱された加工液を加工装
置本体に循環させるようにしているので、例えば、加工
装置本体を加工液の温度に追従させようとすると、装置
本体全体に液循環の経路を設ける必要がある。そのた
め、液循環経路が大きくなり、構成も複雑になるため、
コストが高くなり実用的でないといった問題がある。ま
た、加工液温度を外気温をもとに変化させ、機械本体の
一部に液循環した場合、加工液に直接触れる部分とそう
でない部分とで温度変化の時定数が異なり、逆に熱変位
を増加することになる。そのため、装置本体全体に液循
環の経路を設けなければならず、コストが高くなり実用
的でなくなるといった問題が生じる。
【0014】この発明は、上記各従来例における課題を
解決するためになされたもので、熱変位による上部及び
下部ワイヤガイドの相対位置の変化を抑制し、高精度の
加工が行えるワイヤ放電加工装置を提供するものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明のワイヤ放電
加工装置は、被加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に
支持するワイヤガイドと、一端がコラムと一体または
上下方向に移動可能に装着され、他端に前記上部ワイヤ
ガイド部を有する上部アーム部材と、一端が前記コラム
に固定され、他端に前記下部ワイヤガイド部を有する
部アーム部材とを備えたワイヤ放電加工装置において、
前記ワイヤ放電加工装置の機械本体の温度を検出する機
械温度感知手段を具備すると共に、前記上部アーム部材
および下部アーム部材に中空部を形成し、前記機械温度
感知手段から得られた機械温度に同調するように温度制
御した流体を前記上部アーム部材および下部アーム部材
中空部に循環させるものである。
【0016】第2の発明のワイヤ放電加工装置は、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、一端がコラムと一体または上下方向に移動可
に装着され、他端に前記上部ワイヤガイド部を有する
上部アーム部材と、一端が前記コラムに固定され、他端
前記下部ワイヤガイド部を有する下部アーム部材とを
備えたワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加
工装置の機械本体の温度を検出する機械温度感知手段
と、前記上部アーム部材の外面に接するように設置され
た筐体とを具備すると共に、前記下部アーム部材に中空
部を形成し、前記機械温度感知手段から得られた機械温
度に同調するように温度制御した流体を前記筐体内部
よび下部アーム部材の中空部に循環させるものである。
【0017】第3の発明のワイヤ放電加工装置は、流体
を、機械温度感知手段から得られた機械温度に同調する
ように温度制御された加工液とするものである。
【0018】第4の発明のワイヤ放電加工装置は、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、一端がコラムと一体または上下方向に移動可
に装着され、他端に前記上部ワイヤガイド部を有する
上部アーム部材と、一端が前記コラムに固定され、他端
前記下部ワイヤガイド部を有する下部アーム部材とを
備えたワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加
工装置の機械本体の温度を検出する機械温度感知手段を
具備し、前記機械温度感知手段から得られた機械温度に
同調するように温度制御した加工液により前記被加工物
を加工するするものである。
【0019】第5の発明のワイヤ放電加工装置は、被加
工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤガ
イドと、一端がコラムと一体または上下方向に移動可
に装着され、他端に前記上部ワイヤガイド部を有する
上部アーム部材と、一端が前記コラムに固定され、他端
前記下部ワイヤガイド部を有する下部アーム部材とを
備えたワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電加
工装置の一部または全体を、断熱材からなるカバー部材
にて囲ったものである。
【0020】第6の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
ー部材の内部に温度制御された流体を循環させる手段を
備えたものである。
【0021】第7の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
部材の内側の流体を撹拌する撹拌手段を備えたもの
ある。
【0022】第8の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
部材の扉の入り口においてカバー部材内側の流体を前
入り口を塞ぐように循環するものである。
【0023】第9の発明のワイヤ放電加工装置は、カバ
ー部材の内側に加工槽およびカバー部材の扉を含む空間
とその他の空間とをしきるしきり部材を有するものであ
る。
【0024】第10の発明のワイヤ放電加工装置は、
加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在に支持するワイヤ
ガイド部と、一端がコラムと一体または上下方向に移動
可能に装着され、他端に前記上部ワイヤガイド部を有す
る上部アーム部材と、一端が前記コラムに固定され、他
端に前記下部ワイヤガイド部を有する下部アーム部材と
を備えたワイヤ放電加工装置において、前記ワイヤ放電
加工装置の機械本体の温度を検出する機械温度感知手段
と、前記機械温度感知手段の周囲を囲う断熱材からなる
カバー部材を具備するものである。
【0025】第11の発明のワイヤ放電加工装置は、
械温度感知手段の周囲に断熱材で構成されたカバー部材
配設するものである。
【0026】第12の発明のワイヤ放電加工装置は、床
面とカバー部材の間を塞ぐ可とう体を有するものであ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】 実施の形態1.図1はこの発明の第1の実施形態に係る
ワイヤ放電加工装置の構成を示すものである。図におい
て1〜17は上記従来例と同一のものであり、その説明
を省略する。18はテーブル2に対して上下方向に移動
可能なガイドにてコラム4の前面に連結された中空の
部アーム部材、19は加工液冷却装置13によって温度
制御された加工液15を上部アーム部材18に供給する
配管、20は配管19から上部アーム部材18へ供給さ
れる加工液15を、上部アーム部材18から加工槽10
に供給する配管、21はワイヤ放電加工装置本体に取り
付けられた温度センサ14の外周を覆う断熱材で構成さ
れたカバー部材、22はワイヤ放電加工装置本体を囲う
部材、23は部材22に取り付けられた断熱材、24
部材22、23の内部に取り付けられた送風機である。
【0028】次に、上部アーム部材18と配管19、2
0の詳細構成を図2に示す。内部を中空とした上部アー
部材18に、上部アーム部材18の外から内側の中空
部分に配管19および20を通した構造である。配管
上部アーム部材18から加工槽10につながってお
り、上部アーム部材18から加工槽10に供給される加
工液15は加工槽10に設けられた排水口から排水され
る。
【0029】前記のように構成されたワイヤ放電加工装
置においては、上部アーム部材18に供給される加工液
15と上部アーム部材18の間で熱の授受が行われる。
加工液15はほぼ温度制御された温度に保たれる流量で
上部アーム部材18中を循環させるので上部アーム部材
18の温度は加工液15の温度にほぼ同調することにな
る。加工液冷却装置13から供給される加工液15は下
部アーム部材7の内部にも循環されることから、下部ア
ーム部材7と上部アーム部材18はほぼ同一温度にする
ことができる。これにより、下部アーム部材7と上部ア
ーム部材18の温度変化によって生じる熱伸び量の差を
小さくすることができる。また、内部を中空とした上部
アーム部材18からの加工液15は、配管20を介して
加工槽10に供給されるので、上部アーム部材18に供
給された加工液15を加工液供給装置12へ循環させる
ための排水口を新たに設けることなく、従来の設備で加
工液供給装置12へ加工液15を循環させることができ
る。
【0030】温度センサ14とカバー部材21の詳細構
を図3に示す。温度センサ14をベッド1の表面に密
着させ、その周囲を断熱材で構成されたカバー部材21
囲った構造である。温度センサ14の周囲をカバー
材21囲うことにより、周囲空気を遮断できるので、
温度センサ14へは機械構造部材からの熱の流入が支配
的となる。したがって、温度センサ14により機械構造
部材の温度変化を高精度にとらえることが可能となる。
なお、本実施例では温度センサ14を駆動用モータや電
源回路などの発熱体から離れたベッド1の前面に取り付
け、加工液15に接しているワイヤ放電加工装置の構造
部材温度をベッド前面の温度に同調させたが、温度セ
ンサ14の取り付け位置は、ベッド1の下面やベッド1
の内部のような駆動用モータや電源回路などの発熱体か
ら離れた位置に取り付けることにより、液温の変化を小
さくできるので、加工液に接しているテーブル2、被加
工物9の熱変形を小さく抑えることができる。また、ベ
ッド1と上部アーム部材18、下部アーム部材7の温度
がほぼ同一になるので、熱伸び量を等しくでき、テーブ
ル2、上部及び下部ワイヤガイド6、8の相対位置の変
化を小さくすることができる。なお、テーブル2に対し
て上下方向に移動可能なガイドにてコラム4の前面に連
結された上部アーム部材18とその外面に接するような
筐体を有するように構成されたワイヤ放電加工装置にお
いても、下部アーム部材7と温度を同調させられれば同
様の効果が得られることは容易にわかる。たとえば、加
工液15を循環できる熱伝導性のよい部材を上部アーム
部材18に取り付けても同様の効果が得られることがわ
かる。
【0031】カバー部材22断熱材23詳細構成
図4に示す。本実施例においては、カバー部材22の内
部に断熱部材23を貼り付けた構造であるが、カバー
材23の外部に断熱材23を貼り付けてもよい。また、
本実施例では、カバー部材22および断熱材23をワイ
ヤ放電加工装置本体と独立に構成しているが、カバー
材22および断熱材23をワイヤ放電加工装置本体
体として構成してもよい。なお、本実施例ではカバー
材22と床面の間の隙間は断熱材23囲った構造とし
ているが、カバー部材22と床面の間の隙間は、図
示すようにゴムシートなどの可とう体96で塞いでも良
い。カバー部材22断熱材23で加工機周囲空気の直
接の流入を防ぎ、室温変化に対するカバー部材22内部
の時定数を遅らせることができるため、1日周期の環境
温度変化によるワイヤ放電加工装置の温度変化を小さく
することができ、ワイヤ放電加工装置の熱変形を小さく
することができる。
【0032】送風機24の構成を図に示す。複数個の
送風機24をカバー部材22および断熱材23の壁面に
取り付けた構造である。本実施例では上から下への流れ
が生じるように送風機24を取り付けているが、カバー
部材22内の空気を循環できれば如何なる構成でも
い。送風機24によってカバー部材22および断熱材
の内部の空気を撹拌することにより、ワイヤ放電加工
装置本体の温度分布を均一にすることができるので、ワ
イヤ放電加工装置全体の熱変形量を均一にすることがで
きる。ワイヤ放電加工装置全体の熱変形量を均一にした
ことにより、上部および下部ワイヤガイド6、8とテー
ブル2の伸び量を等しくできる。従って、上部および下
部ワイヤガイド6、8のあいだのワイヤ電極11と被加
工物9のあいだの熱変形によって生じる相対位置ずれに
よる誤差を小さくすることができ、加工精度を向上する
ことができる。
【0033】次に、本発明の効果を確認するために用い
た環境試験室の構成について説明する。図は本発明の
効果を確認するために用いた環境試験室の構成示す。
25は環境試験室、26は環境試験室25内の側壁の上
側に設置された上側空調機、27は環境試験室内の側壁
の上側空調機26の下側に設置された下側空調機、28
は環境試験室25内の天井に取り付けられた上側空調機
の温度センサ、29は環境試験室25内の床面に取り付
けられた下側空調機の温度センサ、30は環境試験室2
内の空気を循環させる送風機、31は環境試験室25
の排気口、32は空調機を制御するための空調機制御ユ
ニットである。温度センサ28、29で検出される温度
に等価な物理量から換算したデジタル量を用いて、空調
機制御ユニット32で指定した室温指令値に環境試験室
25内の温度が追従するように空調機26、27から温
度制御された空気が吹き出される。そして、排気口31
から環境試験室25内の圧力がほぼ一定になるように空
気が排気される。上側空調機26、下側空調機27は環
境試験室25内の上下に設置されているので、環境試験
25の温度に上下方向分布を持たせることができる。
また、空調機制御ユニット32内には室温指令値を任意
に変更できるプログラム機能を有しており、環境試験室
25の室温指令値の大きさとその時間変化率を任意に設
定することができる。
【0034】次に、本発明の効果を確認するために用い
た精密位置測定器の構成について説明する。精密位置測
定器の構成を図に示す。33は上部ワイヤガイド6に
固定された反射鏡、34は下部ワイヤガイド8に固定
た反射鏡、35はテーブル2上に固定された反射鏡
36はテーブル上に固定された金属製の板材、37
レーザ光源、38はレーザ干渉計、39レーザ光源
を制御するレーザ測長器制御ユニット、40レーザ
干渉計38によって検出したレーザ光から反射鏡33〜
35の変位量を検出するデータ処理装置である。反射鏡
33、34と反射鏡35の変位量の差をデータ処理装置
40の内部で算出することにより、上部ワイヤガイド
とテーブル2上の反射鏡35の変位量の差、および下部
アーム部材7の先端とテーブル2上の反射鏡35の変位
量の差を求めることができる。
【0035】図は第1の従来例のワイヤ放電加工装置
を環境試験室23の内部に設置し、周囲温度を12時間
かけて一定勾配で3度上昇させ、その後12時間かけて
一定勾配で3度降下させたときの、データ処理装置40
検出および算出した反射鏡33と反射鏡35の変位量
差と反射鏡34と反射鏡35の変位量の差の時間波形
である。ただし、図において、変位量の差の値は従来
のワイヤ放電加工装置の反射鏡34と反射鏡35の変位
量の差の最大値で正規化している。図の(a)は従来
装置の実測値、図の(b)は従来装置の上部アーム
材5を本発明実施例による上部アーム部材18に交換
し、配管19、20上部アーム部材18内に加工液1
5を循環させたときの変位量の差の実測値である。上部
アーム部材18内に加工液15を循環させることによ
り、反射鏡33と反射鏡35の変位量の差と、反射鏡
と反射鏡35の変位量の差はおおよそ一致しており、
上部ワイヤガイド6と下部ワイヤガイド8の変位量をほ
ぼ同一にできている。ワイヤ電極11の傾きは、上部ワ
イヤガイド6と下部ワイヤガイド8の変位量の差によっ
て生じるので、上部アーム部材18の温度を下部アーム
部材7に同調させることによりワイヤ電極11の傾きの
変化を小さくすることができる。これにより、ワイヤ電
極11と被加工物9の相対運動によって加工される被加
工物9の加工面のうねりを小さくすることができ、加工
面の品質向上が可能となる。
【0036】図10の実線は第1の従来例のワイヤ放電
加工装置を環境試験室25の内部に設置し、周囲温度を
12時間かけて一定勾配で3度上昇させ、その後12時
間かけて一定勾配で3度降下させたときのワイヤ放電加
工装置本体の温度の実測値である。図10の破線は図1
のワイヤ放電加工装置を環境試験室25の内部に設置
し、周囲温度を12時間かけて一定勾配で3度上昇さ
せ、その後12時間かけて一定勾配で3度降下させたと
きのワイヤ放電加工装置の機械本体の温度の実測値であ
る。ただし、図10中の温度は、従来装置における温度
上昇値の最大値で正規化している。上側および下側空調
26、27によって温度制御した空気が、カバー部材
22断熱材23による断熱効果と外気気流の直接の流
入が妨げられることによって、外気からワイヤ放電加工
装置本体への熱の伝達を小さくできる。従って、ワイヤ
放電加工装置本体の温度変化を小さくすることができ
る。
【0037】図11の実線および2点鎖線は従来のワイ
ヤ放電加工装置を環境試験室25の内部に設置し、周囲
温度を12時間かけて一定勾配で3度上昇させ、その後
12時間かけて一定勾配で3度降下させたときの反射鏡
33〜35の変位量をデータ処理装置40によって検出
し、これらから算出された反射鏡33と反射鏡35の変
位量の差の時間波形である。図11の破線および一点鎖
線は図1のワイヤ放電加工装置を、送風機24を停止し
た状態で環境試験室25の内部に設置し、周囲温度を1
2時間かけて一定勾配で3度上昇させ、その後12時間
かけて一定勾配で3度降下させたときの反射鏡33〜3
の変位量をデータ処理装置40によって検出し、これ
らから算出された反射鏡33と反射鏡35の変位量の差
と反射鏡34と反射鏡35の変位量の差の時間波形であ
る。図11の比較では、反射鏡33と反射鏡35の変位
量の差および反射鏡34と反射鏡35の変位量の差を小
さくできている。つまり、カバー部材22断熱材23
によりワイヤ放電加工装置本体の温度変化を小さくでき
るので、ワイヤ放電加工装置本体の熱変形量を小さくで
きる。従って、上部ワイヤガイド6とテーブル2の変位
量の差および下部ワイヤガイド8とテーブル2の変位量
の差を小さくすることができるので、周囲環境の温度が
変化したときのワイヤ放電加工装置本体の温度変化によ
る熱変形によって生じるワイヤ電極11とテーブル2上
に設置された被加工物9の間の熱変位によって生じる位
置ずれを抑制でき、加工精度の向上が可能となる。
【0038】図12は図1のワイヤ放電加工装置を環境
試験室25の内部に設置し、周囲温度を12時間かけて
一定勾配で3度上昇させ、その後12時間かけて一定勾
配で3度降下させたときの図1のワイヤ放電加工装置本
体の各部の12時間後の温度変化量である。図12
(a)は図1のワイヤ放電加工装置において、送風機
をとめた状態で上部アーム部材18に加工液15を循
環させた図1のワイヤ放電加工装置本体各部の12時間
後の温度変化量である。図12(b)は図1のワイヤ放
電加工装置において、送風機24を稼働した状態で上部
アーム部材18に加工液15を循環させた図1のワイヤ
放電加工装置本体各部の12時間後の温度変化量であ
る。送風機24で空気を送風することにより、ワイヤ放
電加工装置本体の各部の12時間後の温度変化量が均一
にできている。
【0039】送風機24で図1のワイヤ放電加工装置本
体の温度変化量の全体でほぼ一様にできるため、熱膨張
係数と温度変化量できまるワイヤ放電加工装置全体の熱
変形による伸びを一様にすることができる。ワイヤ放電
加工装置の主要構造体をほぼ同様な熱膨張係数をもつ材
料で構成することにより、ベッド背面からほぼ同じ距離
にある上部ワイヤガイド6および下部ワイヤガイド8と
テーブル2の熱伸び量ををほぼ同一にできるので、上部
ワイヤガイド6および下部ワイヤガイド8の間のワイヤ
電極11とテーブル2の上に設置された被加工物との間
の位置ずれを抑制することができる。
【0040】実施の形態2.図13は本発明の第2の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置の温度センサ14を
う断熱材のその他の構成例である。なお、本実施例にか
かるワイヤ放電加工装置の構成については、前述の図1
と同一の構成であり、詳細な説明を省略すると共に必要
に応じて参照する。
【0041】カバー部材21はワイヤ放電加工装置本体
に取り付けられた温度センサ14の外周に取り付けられ
断熱材で構成されており、第1の実施形態と同じ構成
である。41は温度センサ14とワイヤ放電加工装置本
体のあいだに設けられた断熱材この断熱材41によ
り、その厚みと材料を変更することで機械構造部材から
の熱の流れを任意に調整できるので、温度センサ14の
感度を任意に設定することが可能である。上部アーム
18と下部アーム部材7の熱伸び量は温度センサ14
の検出温度に同調した加工液15で制御できるので、
部アーム部材18と下部アーム部材7の熱伸びが調整可
能となる。断熱材41の厚みを選択すれば、テーブル2
とワイヤ電極11のあいだの熱伸び差を小さくすること
ができるので、高精度な加工が可能となる。なお、加工
液冷却装置13で液温制御した加工液15が下部アーム
部材7、テーブル2に接する構造を有するワイヤ放電加
工装置であれば、同様の効果が得られることはいうまで
もない。
【0042】実施の形態3.図14は本発明の第3の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバー部材の構成で
ある。本実施例にかかるワイヤ放電加工装置の構成はカ
バー部材22および断熱材23を除き前述の第1の実施
形態と同じ構成である。42はワイヤ放電加工装置を囲
う内部が中空のカバー部材、43はカバー部材42内の
流体を循環させるための流体循環装置、44は流体循環
装置43で循環させた流体を温度制御する温度制御ユニ
ットである。
【0043】温度制御ユニット44によって温度制御さ
れた流体が循環装置43によってカバー部材42内を循
環するので、適当な流量を循環させることによりカバー
部材42の温度はほぼ一定に保つことができる。これに
より、カバー部材42の外側と内側が熱的に遮断される
ので、周囲環境の温度の変化によるカバー部材42の内
側の温度変化を抑制できる。従って、周囲環境の温度の
変化によって生じるワイヤ放電加工装置本体の熱変形を
小さくすることができ、加工精度を向上させることがで
きる。
【0044】実施の形態4.図15は本発明の第4の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバー部材の構成で
ある。本実施例にかかるワイヤ放電加工装置の構成は、
前述の第3の実施形態のカバー部材42の周囲に断熱材
45を取り付けた構成である。
【0045】断熱材45の断熱効果により、カバー部材
周囲の空気とカバー部材42との単位時間あたりの熱の
授受を低減できるので、カバー部材42の内部を効率よ
く高精度に温度を一定に保つことができる。従って、周
囲環境の温度の変化によって生じるワイヤ放電加工装置
本体の熱変形を小さくすることができる。
【0046】実施の形態5.図16は本発明の第5の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバー部材の構成で
ある。本実施例にかかるワイヤ放電加工装置の構成は、
前述の第1の実施形態のカバー部材20と断熱材21か
らなるカバー部材の内側に伸縮可能なしきり部材46
設けた構造である。カバー部材22の内側において、加
工槽10とワイヤ放電加工装置の主要構造体をしきる構
造である。
【0047】しきり部材46は、テーブル2に被加工物
9を設置するときにカバー部材22の扉から流入する周
囲空気がコラム4、サドル3、ベッド1のワイヤ放電加
工装置の主要構造体に直接あたらないように、カバー
材22の扉を開けたときに少なくともコラム4、サドル
3、ベッド1からなる主要構造体をカバー部材22およ
断熱材23としきり部材46で覆うように構成してい
るので、周囲空気の直接の流入を遮断することができ、
これによりカバー部材22の扉を開けたときのワイヤ放
電加工装置の主要構造体の温度変化を抑制できる。従っ
、ワイヤ放電加工装置の主要構造体の熱変形の発生を
小さくすることができ、加工精度が向上できる。
【0048】実施の形態6.図17は本発明の第6の実
施形態に係るワイヤ放電加工装置のカバー部材の構成で
ある。47は、テーブル2上に被加工物を設置するため
に開かれるカバー部材22の扉の入り口に設置した送風
機である。
【0049】送風機45は、カバー部材22の扉の入り
口においてカバー部材22の外側と内側を仕切るように
カバー部材22内の空気を吹き出すことにより、カバー
部材22の内側への外気の流入を防止することができ
る。従って、周囲空気によるカバー部材22内の温度変
化を小さくできるので、ワイヤ放電加工装置本体の温度
変化を防止することができる。これにより、ワイヤ放電
加工装置本体の温度変化により生じる熱変形の発生を小
さくすることができ、加工精度を向上させることができ
る。
【0050】
【発明の効果】第1の発明によれば、上部アーム部材、
下部アーム部材および機械構造体の温度を同一にでき、
上部アーム部材、下部アーム部材、機械構造体の熱膨張
による変位量を均一にできるので、上部及び下部アーム
部材の間の熱伸び差および上部及び下部アーム部材間の
ワイヤと機械構造体本体に設置された被加工物の間の熱
伸び差の発生を抑制でき、該ワイヤガイドに支持されて
いるワイヤ電極の真直精度を向上させることができ、さ
らに上下のワイヤガイドの間に張られたワイヤ電極とテ
ーブル上に設置した被加工物の相対位置ずれを抑制でき
る。その結果、該被加工物の加工精度を向上させること
ができる。また、機械本体の温度を測定する機械温度感
手段と、前記上部アーム部材および下部アーム部材
中空部を形成すると共に、上記機械温度感知手段から得
られた機械温度に同調するように温度制御した流体を前
上部アーム部材および下部アーム部材中空部に循環
させるように構成したので、簡単な構成の循環装置によ
って機械本体全体の温度を均一にすることができる。こ
れにより、流体を循環させるための装置の構成が簡単に
できるので、機械の製造にかかるコストを低減すること
ができる。
【0051】また、第2の発明によれば、従来の製品に
筐体を追加するだけで加工精度を向上させることができ
る。つまり、新たに上部アーム部材を交換することに比
べて簡単かつ低価格で第1の発明と同様の効果が得られ
る。
【0052】また、第3の発明によれば、新たに加工液
用の温度制御ユニットを追加することなしに、上部アー
部材と下部アーム部材の温度を機械温度に同調させる
ことができ、その結果、低コストで第1及び第2の発明
と同様の効果を得ることができる。
【0053】また、第4の発明によれば、加工液と機械
温度の温度差を小さくでき、その結果、加工液に直接触
れる部分とそれ以外の機械構造部の温度差によって生じ
る局所的な曲げ変形や熱伸び差の発生を抑制することが
でき、加工精度を向上させることができる。
【0054】また、第5の発明によれば、一般環境下
おいて、周囲環境の温度変化の影響を小さくすることが
できるので、ワイヤ放電加工装置の加工精度を向上させ
ることができる。また、恒温室内で使用する場合でも、
恒温室への人の出入りや近接しておかれた他の装置等か
らの熱的外乱の影響を小さくできるので、装置の温度変
化を小さくできる。従って、構造各部の温度差や温度の
時間的変化の違いによって生じる上下のワイヤガイドの
位置ずれを小さくでき、加工精度を向上させることがで
きる。また、恒温室内の空調機の流入口からワイヤ放電
加工装置本体へ、直接温度制御された流体が当たるのを
防ぐことができるので、装置の温度の差を小さくでき、
装置本体の局所的な変形を抑制することができる。
【0055】また、第6の発明によれば、恒温室への人
の出入り等の熱的外乱による室温の変化がワイヤ放電加
工装置へ及ぼす影響を小さくでき、上部および下部アー
部材、テーブルの熱膨張による変位量を抑制すること
ができる。これにより、上部及び下部ワイヤガイドの間
に張られたワイヤ電極とテーブル上に設置した被加工物
の相対位置のずれを抑制でき、該被加工物の加工精度を
向上させることができる。
【0056】また、第7の発明によれば、ワイヤ放電加
工装置本体の温度分布を一様にできる。その結果、上部
アーム部材、下部アーム部材、テーブルの熱膨張による
変位量を均一にでき、上部および下部ワイヤガイドの間
に張られたワイヤ電極とテーブル上に設置した被加工物
の相対位置のずれを抑制でき、該被加工物の加工精度を
向上させることができる。
【0057】また、第8の発明によれば、恒温室への人
の出入り等の熱的外乱による室温の変化や被加工物をテ
ーブルに設置するときに流入する外気が及ぼす装置への
影響を小さくできる。これにより、上部アーム部材、下
部アーム部材、テーブルの熱膨張による変位量を抑制で
きるので、上部及び下部ワイヤガイドの間に張られたワ
イヤ電極とテーブル上に設置した被加工物の相対位置の
ずれを抑制でき、該被加工物の加工精度を向上させるこ
とができる。
【0058】また、第9の発明によれば、恒温室への人
の出入り等の熱的外乱による室温の変化や被加工物をテ
ーブルに設置するときに流入する外気が及ぼす装置への
影響を小さくできる。これにより、上部アーム部材、下
部アーム部材、テーブルの熱膨張による変位量を抑制で
きるので、上部及び下部ワイヤガイドの間に張られたワ
イヤ電極とテーブル上に設置した被加工物の相対位置の
ずれを抑制でき、該被加工物の加工精度を向上させるこ
とができる。
【0059】また、第10の発明によれば、下部アーム
部材、または上部および下部アーム部材の膨張による伸
び量を制御できるので、上部および下部アーム部材それ
ぞれの先端に保持されている上部及び下部ワイヤガイド
の相対位置のずれを抑制でき、該ワイヤガイドに支持さ
れているワイヤ電極の真直精度を向上させることができ
る。その結果、加工精度を向上させることができる。ま
た、断熱材で構成された部材を1つ追加するだけなの
で、従来装置の加工精度をわずかなコストで、かつ、簡
単に向上させることができる。
【0060】また、第11の発明によれば、上部アーム
部材と下部アーム部材の膨張による伸び量の制御が可能
となり、上部及び下部ワイヤガイドの間に張られたワイ
ヤ電極とテーブル上に設置した被加工物の相対位置のず
れを抑制できるので、該被加工物の加工精度を向上させ
ることができる。
【0061】また、第12の発明によれば、床面に凸凹
があってもカバー部材内への気流の流出入を防ぐことが
でき、カバー部材内の温度変化を小さくすることができ
る。これによりワイヤ放電加工装置本体の熱変形量を小
さくできるので、該ワイヤ放電加工装置の加工精度を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
の構成図である。
【図2】 発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
における上部アーム部材の構成図である。
【図3】 発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
における温度センサのカバーの構成図である。
【図4】 発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
におけるカバーの構成図である。
【図5】 本発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
における他のカバーの構成図である。
【図6】 本発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
における送風機の構成図である。
【図7】 本発明の実施の形態1の効果を確認するため
に用いた環境試験室の構成図である。
【図8】 本発明の実施の形態1の効果を確認するため
に用いた精密測定器の構成図である。
【図9】 本発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装置
の上部及び下部ノズルの変位のずれを精密測定器で測定
した結果を示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態1の装置本体の温度を
測定した結果を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態1のワイヤ放電加工装
置の上部及び下部ノズルの変位のずれを精密測定器で測
定した結果を示す図である。
【図12】 本発明の実施の形態1の装置本体の温度変
化の分布を測定した結果を示す図である。
【図13】 本発明の実施の形態2におけるの温度セン
サのカバーの構成図である。
【図14】 本発明の実施の形態3のワイヤ放電加工装
置の構成図である。
【図15】 本発明の実施の形態4のワイヤ放電加工装
置の構成図である。
【図16】 本発明の実施の形態5のワイヤ放電加工装
置の構成図である。
【図17】 本発明の実施の形態6のワイヤ放電加工装
置の構成図である。
【図18】 第1の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図19】 第2の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図20】 第3の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図21】 第4の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図22】 第5の従来例のワイヤ放電加工装置の構成
図である。
【図23】 従来のワイヤ放電加工装置を設置している
恒温室内の温度を測定した結果を示す図である。
【符号の説明】 4 コラム、6 上部ワイヤガイド、7 下部アーム部
材、8 下部ワイヤガイド、9 被加工物、 11 ワ
イヤ電極、14 温度センサ、18 上部アーム部材、
22、21、40 カバー部材、23、43 断熱材、
24 送風機、44 しきり部材、96 可とう体
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 誠 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 毛呂 俊夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在
    に支持するワイヤガイドと、前記ワイヤガイド部に備え
    られたノズルと、一端がコラムと一体または上下方向に
    移動可能で、水平方向に張り出し構成されると共に、他
    端にワイヤガイド上部を備えるビーム部材と、一端がコ
    ラムに固定され、他端にワイヤガイド下部を備える下部
    アームを備え、前記ノズル部から加工部へ加工液を供給
    しつつ放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、前
    記ワイヤ放電加工装置の機械本体の温度を検出する機械
    温度感知装置と、前記ビーム部材および下部アームを中
    空に形成すると共に、上記機械温度感知装置から得られ
    た機械温度に同調するように温度制御した流体を前記ビ
    ーム部材および下部アームの内部に循環させることを特
    徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 【請求項2】 被加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在
    に支持するワイヤガイドと、前記ワイヤガイド部に備え
    られたノズルと、一端がコラムと一体または上下方向に
    移動可能で、水平方向に張り出し構成されると共に、他
    端にワイヤガイド上部を備えるビーム部材と、一端がコ
    ラムに固定され、他端にワイヤガイド下部を備える下部
    アームを備え、前記ノズル部から加工部へ加工液を供給
    しつつ放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、前
    記ワイヤ放電加工装置の機械本体の温度を検出する機械
    温度感知装置と、前記下部アームを中空に形成し、ビー
    ム部材の外面に接するよう筐体を設置すると共に、上記
    機械温度感知装置から得られた機械温度に同調するよう
    に温度制御した流体を前記筐体内部および下部アームの
    内部に循環させることを特徴とするワイヤ放電加工装
    置。
  3. 【請求項3】 ビーム部材および下部アームの中空、ま
    たはビーム部材外面の筐体内部および下部アームの中空
    に循環する流体が、機械温度感知装置から得られた機械
    温度に同調するように温度制御された加工液であること
    を特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載のワイヤ
    放電加工装置。
  4. 【請求項4】 被加工物の上下でワイヤ電極を摺動自在
    に支持するワイヤガイドと、前記ワイヤガイド部に備え
    られたノズルと、一端がコラムと一体または上下方向に
    移動可能で、水平方向に張り出し構成されると共に、他
    端にワイヤガイド上部を備えるビーム部材と、一端がコ
    ラムに固定され、他端にワイヤガイド下部を備える下部
    アームを備え、前記ノズル部から加工部へ加工液を供給
    しつつ放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、前
    記ワイヤ放電加工装置の機械本体の温度を測定する機械
    温度感知装置と、上記機械温度感知装置から得られた機
    械温度に同調するように温度制御した流体をノズルから
    加工部に供給される加工液であることを特徴とするワイ
    ヤ放電加工装置。
  5. 【請求項5】 ワイヤガイドにより被加工物の上下で摺
    動可能に支持されたワイヤ電極と被加工物間の微小間隙
    で加工液を介し放電加工を行うワイヤ放電加工装置にお
    いて、断熱部材で構成されたカバーにて装置の一部また
    は装置全体を囲うことを特徴とするワイヤ放電加工装
    置。
  6. 【請求項6】 カバーにて装置の一部または装置全体を
    囲うことを特徴とした請求項5記載のワイヤ放電加工装
    置において、カバー部材の内部に温度制御された流体が
    循環させることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  7. 【請求項7】 カバーにて装置の一部または装置全体を
    囲うことを特徴とした請求項5から請求項6に記載のワ
    イヤ放電加工装置において、カバーの内側の流体が撹拌
    されることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  8. 【請求項8】 カバーにて装置の一部または装置全体を
    囲うことを特徴とした請求項5から請求項7のいずれか
    に記載のワイヤ放電加工装置において、カバーの扉の入
    り口においてカバー内側の流体が入り口を塞ぐように循
    環されることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  9. 【請求項9】 カバーにて装置の一部または装置全体を
    囲うことを特徴とした請求項5から請求項8のいずれか
    に記載のワイヤ放電加工装置において、カバーの内側に
    加工槽およびカバーの扉を含む空間とその他の空間とを
    しきるしきり部材を有することを特徴とするワイヤ放電
    加工装置。
  10. 【請求項10】 被加工物の上下でワイヤ電極を摺動自
    在に支持するワイヤガイドと、前記ワイヤガイド部に備
    えられたノズルと、一端がコラムと一体または上下方向
    に移動可能で、水平方向に張り出し構成されると共に、
    他端にワイヤガイド上部を備えるビーム部材と、一端が
    コラムに固定され、他端にワイヤガイド下部を備える下
    部アームを備え、前記ノズル部から加工部へ加工液を供
    給しつつ放電加工を行うワイヤ放電加工装置において、
    前記加工液を制御するための機械温度感知装置の周囲に
    断熱材で構成されたカバーを有することを特徴とするワ
    イヤ放電加工装置。
  11. 【請求項11】 前記加工液を制御するための機械温度
    感知装置の周囲に断熱材で構成されたカバーを有するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項10のいれかに記載
    のワイヤ放電加工装置。
  12. 【請求項12】 床面とカバーの間を塞ぐ可とう体を有
    することを特徴とする請求項5から請求項11のいずれ
    かに記載のワイヤ放電加工装置。
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