JP4516232B2 - スライド構造体の給電構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のスライドドア等に適用され、例えば車両ボディ本体側(電源側)からスライドドア側へ常時給電を行うべく、スライドドアの開閉に伴ってワイヤハーネスの弛みを吸収可能としたスライド構造体の給電構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばワンボックスカー等のスライドドアにはパワーウィンドモータやモータ作動用のスイッチユニットやウィンド挟み防止センサといった種々の電装品や補機等の機能部品が配置されている。
【0003】
これらの機能部品に電源電流や信号電流を供給等するために、車両ボディ本体側(バッテリ側)からスライドドア側にワイヤハーネスを配線し、スライドドア内の各機能部品にワイヤハーネスを接続している。各機能部品への給電はスライドドアの開閉状態に関係なく常時行う必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、常時給電を行わせるためには、スライドドア(スライド構造体)の開閉動作に伴いスライドドア側のワイヤハーネスを伸縮させてスライドドアの開閉ストロークを吸収させる必要があり、そのために例えばガイドレールやスライダやアーム部材といった種々の部品を必要とし、それにより部品点数が増加し、構造が複雑化・高コスト化・大型化し、スライドドアの重量化するといった問題を生じた。
【0005】
この弛み吸収機構を用いない場合には、スライドドアの開き時や閉じ時にワイヤハーネスが弛んで、車両ボディ本体(ボディ本体)との間に噛み込んだり、車両走行中の振動等によってワイヤハーネスが振動して、他の部品等と干渉して傷つくといった問題を生じてしまう。
【0006】
また、上記弛み吸収機構を用いた場合でも、万一、所定の開閉ストロークよりもスライドドアが大きく開閉した場合には、ワイヤハーネスに過大な張力がかかり、ワイヤハーネスを構成する個々の電線に無理なストレスがかかる心配があった。また、ワイヤハーネス製造時に、電線長が長めになった場合に、スライドドアの開閉時にスライドドアと車両ボディ本体との間にワイヤハーネス(電線)を噛み込んだり、逆に電線が短かった場合に、スライドドアの開閉時に電線に過大な張力がかかり、上記同様に無理なストレスが作用するといった懸念があった。
【0007】
本発明は、上記した各点に鑑み、簡単で且つ低コストで且つ小型な構造によってスライド構造体の開閉時のワイヤハーネスの弛みを確実に吸収でき、しかもワイヤハーネスに過大な張力がかかったり、ボディ本体との間にワイヤハーネスが噛み込んだり、振動等でワイヤハーネスが他部品等と干渉したりすることのないスライド構造体の給電構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るスライド構造体の給電構造は、スライド構造体からボディ本体側にワイヤハーネスを配索するスライド構造体の給電構造において、前記スライド構造体の内側のパネルに沿って前記ワイヤハーネスを上向き湾曲状に配索すると共に、該パネルに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを固定手段で固定し、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて、該弾性部材を該ワイヤハーネスの湾曲部の前半部分の内側面に沿って配置し、該弾性部材で該ワイヤハーネスを湾曲形状に持ち上げて支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡し、該スライド構造体を該ボディ本体に対して開閉方向にスライドさせるに伴って、該ワイヤハーネスを該弾性部材で上向きに付勢しつつ、該ワイヤハーネスの掛け渡し部分に続く該湾曲部の後半部分を該弾性部材の他端部を支点に該パネルに沿って該開閉方向に揺動させることを特徴とする。
請求項2に係るスライド構造体の給電構造は、スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置することで、該弾性部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、前記弾性部材が、前記ワイヤハーネスの湾曲外側面に沿う第一のばね部と、該ワイヤハーネスの湾曲内側面に沿う第二のばね部と、該第一のばね部と該第二のばね部とを連結する連結部とで構成され、該第二のばね部が該弾性部材の他端部側に突出し、且つ該第二のばね部のばね定数が該第一のばね部のばね定数よりも小さいことを特徴とする。
請求項3に係るスライド構造体の給電構造は、請求項2記載のスライド構造体の給電構造において、前記連結部のハーネス長手方向の前後に前記第二のばね部の他端側の部分と一端側の部分とが突出し、該一端側の部分が前記第一のばね部に対向して位置することを特徴とする。
請求項4に係るスライド構造体の給電構造は、請求項2又は3記載のスライド構造体の給電構造において、前記第一のばね部と前記第二のばね部と前記連結部とが板状に形成され、該第二のばね部が該第一のばね部よりも短く、且つ幅狭であることを特徴とする。
請求項5に係るスライド構造体の給電構造は、請求項2〜4の何かに記載のスライド構造体の給電構造において、前記連結部において前記第一のばね部と前記第二のばね部との間に前記ワイヤハーネスを挟んで固定することを特徴とする。
請求項6に係るスライド構造体の給電構造は、スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置することで、該弾性部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、前記弾性部材が長手方向中間部で屈曲され、該弾性部材が前記ワイヤハーネスの湾曲外側面に沿って配置され、該弾性部材の他端部が該ワイヤハーネスに固定され、該弾性部材の長手方向中間の屈曲部が該ワイヤハーネスから離間していることを特徴とする。
請求項7に係るスライド構造体の給電構造は、スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置し、該弾性部材の他端部に設けたハーネス支持部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、前記弾性部材の一端部に切欠部が設けられ、該弾性部材の一端部を差し込むスリット状の差込溝と、該切欠部に整合する切欠部とを有する差込部が前記プロテクタの基板部に突設され、両切欠部に係合する壁部と、合成樹脂製の該基板部の突起に係合する孔部を有して該突起を熱プレス等の手段で潰して固定する基板部とを有する固定具で該弾性部材が該差込部に固定されたことを特徴とする。
請求項8に係るスライド構造体の給電構造は、スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置し、該弾性部材の他端部に設けたハーネス支持部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、前記弾性部材の一端部に切欠部が設けられ、該弾性部材の一端部を差し込むスリット状の差込溝を有する差込部が前記プロテクタの基板部に突設され、該切欠部に係合する壁部と、該差込部を弾性的に挟持する一対の壁部とを有する固定具で該弾性部材が該差込部に固定されたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の一実施形態を示すものである。
【0010】
この構造は、図1の如く、スライドドア(スライド構造体)1の内側のパネル2にワイヤハーネス3の一方を固定すると共に、ワイヤハーネス3の固定側からワイヤハーネス3の長手方向に沿って弾性部材4を設け、ワイヤハーネス3を上向きに湾曲させた状態で弾性部材4で上向きに付勢及び支持させ、ワイヤハーネス3の他方をスライドドア1側から車両ボディ本体(ボディ本体)5側に掛け渡して車両ボディ本体5側のワイヤハーネス6に雄・雌のコネクタ7,8で接続したものである。
【0011】
図1においてスライドドア1は閉じた状態にあり、ワイヤハーネス3は引っ張られて伸長した状態にある。弾性部材4はワイヤハーネス3の湾曲内側面14d(図2)に接し、ワイヤハーネス3の引張力と均衡を保って大きく弓なりに湾曲した状態となっている。ワイヤハーネス3は弾性部材4の反発力で矢印イの如く外向き(上向き)に付勢され、弾性部材4はワイヤハーネス3の引張力に抗して湾曲している。
【0012】
本実施形態においてワイヤハーネス3は、複数本の電線9と、各電線9を束ねるように収容保護する外装部材である合成樹脂製のコルゲートチューブ10と、複数本の電線9の両端末に配設されたコネクタ7,11とで構成されている。コルゲートチューブ10は断面矩形波状の凹凸(図示せず)を交互に連続させて屈曲性を高めたものであり、例えば長手方向に電線挿入用のスリット状の切断部(図示せず)を有している。コルゲートチューブ10はワイヤハーネス3の一方から他方にかけて装着されている。コネクタ11は、電線9に接続(圧着等)された図示しない端子と、端子を収容する合成樹脂製のコネクタハウジング(符号11で代用する)とで構成されている。
【0013】
なお、コルゲートチューブ10に代えて図示しない円筒状のビニルチューブや、ビニルテープや結束バンド等で複数本の電線を集束させることも可能である。また、ワイヤハーネス3として一本のキャブタイヤケーブルを用いてもよく、その場合はコルゲートチューブ等の外装部材は不要である。
【0014】
ワイヤハーネス3はスライドドア1の前端部12寄りで固定手段13でパネル2に固定されている。固定手段13はワイヤハーネス3の湾曲部14(図2)の前側のほぼ垂直な下向きの部分15を移動しないように支持するものであれば何でもよく、一例としてクランプやバンドや一対の対向する可撓性のクリップ等が挙げられる。これら固定手段13はワイヤハーネス3を保持した状態でスライドドア1のパネル2に固定される。
【0015】
また、スライドドア1のパネル2にワイヤハーネス3の湾曲部14を収容する略半円状の凹部空間(図示せず)を形成すると共に、凹部空間を構成する円弧状の内周壁と前端側の固定用突部(13)との間(溝部)にワイヤハーネス3の一方を挟持固定させることも可能である。また、凹部空間に代えて円弧状のプロテクタ(図示せず)を用いることも可能である。
【0016】
本実施形態では固定手段13の部位にコルゲートチューブ10の切断された一端が位置しているが、コルゲートチューブ10はワイヤハーネス3の一端側のコネクタ11まで延長させてもよい。固定手段13からワイヤハーネス3の前側の部分が上向きに配索され、一端側のコネクタ11がスライドドア1内の機能部品(図示せず)に直接又はリード線とコネクタ(図示せず)を介して間接的に接続される。
【0017】
ワイヤハーネス3は図2(正面図)にも示す如く、上向きに略半円状に湾曲されている。上向きの湾曲とは円弧の中心点が湾曲部14よりも下側に位置する状態を言う。湾曲部14の形状は半径同一の完全な円弧ではなく、あくまでも曲線的に屈曲している状態である。
【0018】
湾曲部14の前半部14aに弾性部材4が配設されている。弾性部材4は複数の固定部材16でコルゲートチューブ10の外周面に固定されている。固定部材16としては一例として図示しないバンドやクランプや粘着性のビニルテープ等が挙げられる。バンドとしては、ワイヤハーネス3の電線束を結束する既存の合成樹脂製の結束バンドを適用できる。クランプは例えば金属ないし合成樹脂製の切割りされた略環状の部材で、弾性部材4をコルゲートチューブ10に挟み付けるように固定する。
【0019】
これら固定部材16に、コルゲートチューブ10の凹部(図示せず)に係合する凸部を設けることも可能であり、それにより固定部材16の滑り止めが行われる。この凹部と凸部でなる係合手段は、ワイヤハーネス3に対する前記固定手段13(図1)にも適用可能である。また、固定部材16を弾性部材4に一体に形成することも可能である。
【0020】
弾性部材4はスライドドア1のパネル2の表面2に沿ってワイヤハーネス3を湾曲形状に持ち上げる作用をしている。図2の如く弾性部材4の一端部4aはワイヤハーネス3の一方においてほぼ垂直に立ち上げられ、弾性部材4の他端部4bはワイヤハーネス3の湾曲部14の頂部(最上部)14bに達し、且つ頂部14bよりもワイヤハーネス3の他方側(車両ボディ本体5へ向かう側)に少し延長されている。これにより、ワイヤハーネス3がスムーズに且つ角部(折れ曲がり)のないきれいな曲線形状で湾曲している。
【0021】
また、弾性部材4はその全長に渡ってワイヤハーネス3に面接触(線接触に近い面接触)で接触し、ワイヤハーネス3の湾曲部14を均等に外向きに付勢している。これにより、湾曲部14が滑らかな曲線で湾曲し、スムーズな伸縮動作が可能であると共に、ワイヤハーネス3に作用する引張力が無理なく均等に分散されて、湾曲部14に無理なストレスがかからない。
【0022】
なお、弾性部材4を図2の形態よりも短く形成し、弾性部材4の他端部4bを湾曲部14の頂部14bよりも低く位置させることも、ワイヤハーネス3を弾性的に持ち上げるという点で十分可能である。これはワイヤハーネス3自体がある程度の弾性(復元性)を有しているからに他ならない。
【0023】
弾性部材4は、ばね用の金属板ないしは合成樹脂材を用いて、図3(a)(b)に示すような直線的で偏平な長尺状に形成された所謂板ばねであり、板厚方向(曲げ方向)の撓み性と弾力性を有している。弾性部材4の板厚T及び板幅Sはワイヤハーネス3の太さや長さ、すなわち復元に要する力に応じて適宜設定される。
【0024】
復元に要する力が小さいものには棒状の弾性部材(図示せず)を用いることも可能である。また、図3(b) の弾性部材4の断面を略くの字状に曲げて弾性力を高めることも可能である。弾性部材4の形状はこれらの形状に限定されるものではない。弾性部材としてコイルばね(図示せず)を用い、コイルばねの内側にワイヤハーネス3を挿通させることも可能である。
【0025】
図1においてスライドドア1は全閉ないしほぼ全閉の状態にあり、ワイヤハーネス3はスライドドア1の前端12寄りから中間部にかけて湾曲し、湾曲部14からほぼ真直に(真直部18を経て)車両ボディ本体5側に続いている。スライドドア1から車両ボディ本体5にかけての渡りの部分(真直部18を含む部分)はスライドドア1のパネル2から離間する方向に傾斜して延びている。
【0026】
湾曲部14の前半部分14aが弾性部材4で支持され、且つ弾性部材4の一端4a側においてワイヤハーネス3がスライドドア1に固定されているから、少なくとも湾曲部14の前半部分14aはスライドドア1のパネル2の表面に沿って屈曲自在である。湾曲部14の後半部分14cは弾性部材4から解放されて自由になっており、パネル2から離間して屈曲自在である。
【0027】
なお、湾曲部14の一方をパネル2に不動に固定するのではなく、下側の固定手段13を支点として湾曲部14をパネル2から離間する方向に回動自在として、湾曲部14の前半部分14aをもパネル2から離間した状態で屈曲自在とすることも可能である。
【0028】
また、弾性部材4の一端部4aをスライドドア1に固定することも可能である。この場合、弾性部材4の一端部4aが、スライドドア1に対するワイヤハーネス3の固定手段として作用する。弾性部材4にワイヤハーネス3が固定部材16で固定されることは同様である。また、固定部材16に代えて支持部材(図示せず)を用い、ワイヤハーネス14を下側から支持部材で支持するようにすることも可能である。また、ワイヤハーネス3の例えば湾曲部14の頂部14bのみ、あるいは湾曲部14の前半部14aの上半のみを弾性部材4の上端部ないし上端部側で固定ないし支持させ、湾曲部14の他の部位は弾性部材4から離間させておくことも可能である。
【0029】
図1で、符号20は、スライドドア1の下部を車両ボディ本体5のガイドレール(図示せず)にスライド自在に係合させるスライド部、21は、車両ボディ本体5のステップ部を示す。ワイヤハーネス3はステップ部21の後端側でコネクタ7,8を介して車両ボディ本体側のワイヤハーネス6に接続されている。
【0030】
図1のスライドドア1の閉止状態で、ワイヤハーネス3が弾性部材4で支持されて湾曲した状態に引っ張られているから、ワイヤハーネス3に過大な張力が作用することがなく、ワイヤハーネス3の各電線9に無理なストレスがかかる心配がない。このことは、ワイヤハーネス製造段階において電線9が規定値以上に短く形成されたり、スライドドア1のストローク量が規定値以上に大きい場合等においても同様である。また、ワイヤハーネス3が常に所定の位置に留まるから、車両走行中の振動等によってもワイヤハーネス3が車両取付部品(図示せず)に干渉することがなく、ワイヤハーネス3の傷付きが防止される。
【0031】
なお、弾性部材4のばね力を図1の形態よりも少し弱く設定し、且つワイヤハーネス3を少し短く設定して、スライドドア1の全閉時(ワイヤハーネス3の引張時)に弾性部材4をさらに下向きに深く湾曲させ、ワイヤハーネス3の湾曲部14を図1の状態よりも少し偏平に湾曲させるようにすることも可能である。
【0032】
図1のスライドドア1の全閉状態からスライドドア1を後方にスライドさせて開くに伴って、図4の如くワイヤハーネス3が軸方向に圧縮され、弾性部材4が上向きに真直に復元しようとする力でもってワイヤハーネス3を垂直方向に立上げる。これにより、ワイヤハーネス3の不要な弛みが吸収され(不要な弛みがなくなり)、ワイヤハーネス3をスライドドア1と車両ボディ本体5との間に噛み込む心配がなくなる。
【0033】
スライドドア1の後方への移動に伴ってワイヤハーネス3の湾曲部14の中心位置(垂直方向の中心線)はスライドドア1の前端12寄り移動する。ワイヤハーネス3の固定手段13の位置や弾性部材4の一端部4aの位置は変動しない。ワイヤハーネス3の湾曲部14は車両ボディ本体5のステップ部21の後端21a側に近づき、図1におけるワイヤハーネス3の真直な渡り部分18は湾曲部14の一部(後半部14c)として吸収される。
【0034】
図4において弾性部材4は垂直方向に完全に真直になるわけではなく、後方に少し湾曲した状態となっている。この湾曲の程度は弾性部材4のばね力の大きさによって変動する。比較的弱いばね力の弾性部材4を用いれば、ワイヤハーネス3は大きく湾曲する。但し、この場合でもワイヤハーネス3の不要な弛みを吸収させるばね力を有することが必要である。また、図4のスライドドア開き状態において弾性部材4が完全に真直になるようにその寸法(全長)やばね力を設定することも可能である。
【0035】
本実施形態で弾性部材4の上側の端部4bはワイヤハーネス3の湾曲部14の頂部14cにおいて湾曲してワイヤハーネス3を滑らかな曲線で屈曲させている。これにより、ワイヤハーネス3の折れ曲がりが防止され、圧縮時(スライドドア1の全開時)にワイヤハーネス3に無理なストレスがかからない。また、弾性部材4をワイヤハーネス3の湾曲部14の内側面14d(図2)に沿って配置したことで、弾性部材4の撓み動作が突っ張りなくスムーズに行われ、ワイヤハーネス3の湾曲部14の縮径及び拡径動作がスムーズ且つ確実に行われる。
【0036】
ワイヤハーネス3をスライドドア1のパネル2の略半円状の凹部空間(図示せず)内に収容した場合には、凹部空間内において図1のワイヤハーネス3の伸長動作と図4のワイヤハーネス3の圧縮動作が行われる。凹部空間の曲率半径が比較的小さい場合は、図4のワイヤハーネス3の圧縮(屈曲)状態で、弾性部材4に沿う湾曲部14の前半部分14aが凹部空間の内周壁(図示せず)の前半部に密着し、湾曲部14の曲率半径が内周壁の曲率半径にほぼ一致し、それ以上の湾曲部14の圧縮が阻止され、ワイヤハーネス3の湾曲形状が一層無理のない形状に規制される。
【0037】
図4のスライドドア1の開き状態からスライドドア1を閉じ方向(前方)にスライドさせるに伴って、ワイヤハーネス3は徐々に伸び、弾性部材4が下側の固定手段13を支点として後方に引っ張られて図1の如く大きく湾曲変形しつつワイヤハーネス3を支持し、ワイヤハーネス3が弾性部材4で湾曲形状に支持された状態となる。
【0038】
スライドドア1を閉じる際に、ワイヤハーネス3が弾性部材4によって前方に引っ張られ、且つ上向きに付勢されることにより、ワイヤハーネス3の不要な弛みが抑止され、スライドドア1と車両ボディ本体5との間へのワイヤハーネス3の噛み込み等が防止される。また、何らかの原因でスライドドア1の開閉ストローク長が所定の開閉ストローク長よりも一瞬長くなった場合でも、ワイヤハーネス3に固定された弾性部材4が後方に撓むことで、寸法の変化が吸収され、各電線9への過大な張力が減少し、電線9に無理なストレスがかからない。
【0039】
なお、上記実施形態においては、スライドドア1側に弾性部材4を配置し、スライドドア側でワイヤハーネス3の湾曲部14を形成させたが、それとは逆に、車両ボディ本体5側に弾性部材4を配置し、車両ボディ本体側でワイヤハーネス3の湾曲部14を形成させるようにすることも可能である。この場合、ワイヤハーネス3の形態は図1におけるワイヤハーネス3の前後を180°反転させたような形態となる。
【0040】
また、スライドドア1の閉止状態で長尺状の弾性部材4をスライドドア1のパネル2の面と平行に且つ水平方向に真直に配置し(図1の形態では弾性部材4はパネル2の面と直交している)、弾性部材4の一端4aを前方に、他端4bを後方に位置させ、スライドドア1の開き時に弾性部材4を後方に湾曲させ、その湾曲形状に沿ってワイヤハーネス3を車両ボディ5側に湾曲して掛け渡すことも可能である。また、上記本発明の各構成はスライドドア1以外のスライド構造体や車両ボディ本体5以外のボディ本体にも適用可能である。また、弾性部材4を固定せずにワイヤハーネス3に摺動自在に支持させれば、弾性部材4をワイヤハーネス3の湾曲部14の下側ではなく上側に配置することも可能である。
【0041】
図5〜図7は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の第二の実施形態を示すものである。
図5の実線部分と図6は、スライド構造体であるスライドドアの閉じ途中の状態を示し、図5の鎖線部分と図7はスライドドアの全開状態を示している。また、図8〜図10は本形態で使用する弾性部材している。
【0042】
図5で、符号22はワイヤハーネス、23は弾性部材、24は合成樹脂製のプロテクタをそれぞれ示す。ワイヤハーネス22は湾曲した状態でプロテクタ24内に収容され、プロテクタの24一端側に弾性部材23の一端側が固定され、ワイヤハーネス22の湾曲部25に沿って長手方向に弾性部材23が配設されている。
【0043】
弾性部材23は、図8の如く長く且つ比較的幅広な第一の板ばね部(第一のばね部)26と、第一の板ばね部26の先端側部に直交した板状の連結部27と、連結部27を介して第一の板ばね部26と平行に連続した短く且つ幅狭な第二の板ばね部(第二の板ばね部)28とで構成されている。
【0044】
第二の板ばね部28は長手方向中間部において一側部を連結板27に連結され、先端側の部分28aが長く、基端側の部分28bが短く形成されている。第二の板ばね部28の先端側の部分28aは第一の板ばね部26よりも先方に長く突出し、基端側の部分28bは第一の板ばね部26と対向して平行に位置している。
【0045】
連結部27は第一の板ばね部26に直交した垂直な板状の主体部27aと、主体部27aと直交して第二の板ばね部28に同一面で続く水平な短い副体部27bとで構成されている。第一の板ばね部26の幅は例えば前記図3の実施形態の弾性部材4である板ばねの幅Sと同程度である。
【0046】
本形態の弾性部材23は図9の如く一枚のばね用鋼板を例えばパンチとダイス(図示せず)で打ち抜くことで展開形状が得られ、その展開形状を折曲げ成形することで、図8,図10の弾性部材23を簡単に得ることができる。図9で符号26が第一の板ばね部、27が連結部、28が第二の板ばね部に相当する部分である。各部26〜28の板厚は同一であり、第二の板ばね部28は第一の板ばね部26よりも幅狭な分だけばね定数すなわちばね力が小さい。
【0047】
なお、異なる板厚部を平行に有する一枚の異形金属板(図示せず)を用いて第一の板ばね部と第二の板ばね部の厚さすなわちばね定数を相違させることも可能である。その場合、幅は各ばね部材で同一としてもよい。
【0048】
図10(a) は弾性部材23の上面図、図10(b) は同じく正面図、図10(c) は同じく下面図、図10(d) は同じく側面図をそれぞれ示す。
図10(a) ,図10(c) の如く、長く幅広な第一の板ばね部26の中心線(図示せず)と短く幅狭な第二の板ばね部28の中心線(図示せず)とは垂直な同一面上に位置し、両板ばね部26,28がワイヤハーネス22(図5)の最大径部の表裏面に接触するようになっている。この構成は連結部27の短い副体部27bで幅狭な第二の板ばね部28を主体部27aと離間する方向に突出させたことで可能となっている。第二の板ばね28の幅は第一の板ばね26の幅の1/2よりもやや大きい程度である。
【0049】
図10(d) の如く連結部27と両板ばね部26,28とで断面略コの字形状を呈している。図10(b) で連結部27の垂直な主体部27aの高さ、すなわち第一の板ばね部26と第二の板ばね部28との間の距離はワイヤハーネス22(図5)の外径とほぼ等しいか、あるいは少し小さい。
【0050】
図10(b) の如く第一の板ばね部26と第二の板ばね部28とは段違いで平行に位置している。第二の板ばね部28の先端側の部分28aは第一の板ばね部26の先端すなわち連結部27から先方へ長く突出し、第二の板ばね部28の基端側の部分28bは連結部27から後方へ短く突出している。
【0051】
図5の如く、ワイヤハーネス22の湾曲部25の外側面(湾曲外側面)25aに沿って、すなわち曲率半径の大きな側に第一の板ばね部26が配置され、湾曲部25の内側面(湾曲内側面)25bに沿って、すなわち曲率半径の小さな側に第二の板ばね部28が配置されている。湾曲部25は第一の板ばね部26と第二の板ばね部28との間に挟まれており、それによって弾性部材23がワイヤハーネス22にしっかりと固定されている。両板ばね部26,28でワイヤハーネス22の湾曲部25を挟持することで、テープ巻きやバンド等の固定手段が不要で、低コスト化され、且つ固定作業が容易化する。ワイヤハーネス22は外周に樹脂製のコルゲートチューブや編組チューブを覆設したものやビニルテープ巻きを施したもの等、どの形態のものであってもよい。
【0052】
連結部27はワイヤハーネス22に対する位置決め用のストッパとしても作用し、ワイヤハーネス22の湾曲部25の外周面を連結部27の内側面に当接させることで、湾曲部25と弾性部材23とが正確に位置決めされる。連結部27の内側面にワイヤハーネス22を当接させることで、弾性部材23へのワイヤハーネス22の組付あるいはワイヤハーネス22への弾性部材23の組付が容易に行われる。
【0053】
弾性部材23の基端部すなわち第一の板ばね部26は合成樹脂製のプロテクタ24の差込部(固定部)29に固定されている。差込部29はプロテクタ24の前端の底部寄りにおいて周壁30の垂直な真直部30aの内面と平行な内板部31との間にスリット状に形成されている。差込部29への弾性部材23の差込はワンタッチで簡単に行うことができ、弾性部材23の組付作業が容易化されている。
【0054】
図5の実線で示す如くスライドドア(図示せず)の閉じ時において、上側の第一の板ばね部26の先端はワイヤハーネス22の湾曲部25の頂部の近くまで達し、下側の第二の板ばね部28は湾曲部25の頂部とその前後の範囲に位置している。第一の板ばね部26は湾曲部25の外側面25aに沿って大きな径で湾曲し、第二の板ばね部28は湾曲部25の内側面25bに沿って湾曲している。
【0055】
第二の板ばね部28は連結部27を境に長い先端側の部分28aと短い基端側の部分28bとでワイヤハーネス22の湾曲部25に接している。基端側の部分28bが第一の板ばね部26に対向して位置して、湾曲部25を安定に保持している。基端側の部分28bがないと連結部27の先端側にのみ板ばね部分28aが突出することになり、湾曲部25を支持する際の踏ん張りが効かず、ばね力が低下してしまう。第一の板ばね部26と第二の板ばね部28の基端側の部分28bとが上下に対向して位置したことで、弾性部材23の長さを増さなくても、ワイヤハーネス22を持ち上げるための付勢力が増加し、ワイヤハーネス22の弛み吸収が効果的に行われる。
【0056】
ワイヤハーネス22の湾曲部25は第一の板ばね部26と第二の板ばね部28とのばね力の総和でもって自重に抗して上向きに付勢されている。第一の板ばね部26は湾曲部25の前半部分25cを上方向に引っ張り上げ、第二の板ばね部28は湾曲部25の頂部とその近傍(湾曲部25の後半部分25dを含む)を上方向に押し上げている。第一の板ばね部26の引き上げ力は連結部27を介して第二の板ばね部28の、連結部27と交差する部分28c(図8)に伝えられ、その支持部28cで湾曲部25の頂部付近が引き上げられている。それに加えて第二の板ばね部28が湾曲部25の後半部分25dを上向きに付勢している。
【0057】
ワイヤハーネス22の湾曲部25の後半側25dに続く部分32は例えばスライドドアの閉じ途中において図5の如くほぼ垂直に下向きに位置し、スライドドアの全閉時においてプロテクタ24の後半の裾部33に沿って後方に引っ張られる。
【0058】
プロテクタ24は、例えばスライドドアのインナパネルに接する垂直な基板部34と、基板部34の上縁に沿って湾曲した周壁30と、基板部34に対向して覆設される図示しないカバーとを備え、ワイヤハーネス22の湾曲部25を収容して外部との干渉等から保護している。周壁30に対向する下側の部分は開口され、この下部開口35からワイヤハーネス22の後半側の部分32が導出されて例えば車両ボディ側に配索される。
【0059】
周壁30の湾曲部の前端側の略J字状に屈曲した部分36の内側にほぼ同形状の内壁37が形成され、この屈曲部分36と内壁37との間にワイヤハーネス22の前方導出部38が支持されている。屈曲部分36に沿って前記差込部29が形成されている。差込部29の上端と内壁37の上端との高さはほぼ同じである。屈曲部分36と内壁37とでハーネス支持部が構成されている。
【0060】
ワイヤハーネス22の湾曲部25はプロテクタ24の前端部で片持ち支持されているから、支持部36,37に近いハーネス部分はばね定数の高い第一の板ばね部26で支持し、支持部36,37から遠いハーネス部分はばね定数の低い第二の板ばね部28で十分に支持することができる。
【0061】
そして、図5の鎖線及び図7に示す如く、スライドドアの開き時においてワイヤハーネス22の後側の部分32が前方に引っ張られて、湾曲部25が小さく縮径され、それに伴って弾性部材23が小さな半径で強く屈曲される。弾性部材23は半円以上の長さで屈曲され、第二の板ばね部28の先端がプロテクタ24の内壁37に近接する。
【0062】
この際、第二の板ばね部28のばね定数が第一の板ばね部26のばね定数よりも小さいから、支持部36,37から遠い側のハーネス部分と共に第二の板ばね部28が小さな力で撓み易く、ワイヤハーネス22の湾曲部25を極めて小さく縮径できると共に、湾曲部25の縮径動作を容易にスムーズに行うことができ、且つスライドドアの開き操作を小さな力でスムーズに行うことができる。
【0063】
湾曲部25を小さく縮径できるから、図5の実線で示すスライドドアの閉じ操作時におけるワイヤハーネス22の湾曲部25の初期径を小さく設定することができ、それによりプロテクタ24の小型化を図ることができる。プロテクタ24の小型化により、スライドドア内の取付スペースが縮小され、他の機能部品の配置の自由度等が高まる。
【0064】
図5に鎖線で示すスライドドアの開き時の状態からスライドドアを前方に閉じることで(プロテクタ24はスライドドアと一体に前方に移動する)、ワイヤハーネス22の湾曲部25は徐々に拡径し、それに伴って弾性部材23が湾曲部25を上向きに付勢することで、湾曲部25の弛みが吸収される。この際、第二の板ばね部28が湾曲部25の頂部を越えて後方まで長く延びているから、第二の板ばね部28の弾性力によって湾曲部25が迅速且つ確実に且つスムーズに押し上げられ、実線の如く大きな半径で湾曲した時点においても、長く突出した第二の板ばね部28で湾曲部25が下方向に折れ曲がりなく確実に支持される。
【0065】
図11〜図13は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の第三の実施形態を示すものである。
図11の実線部分と図12は、スライド構造体であるスライドドアの閉じ途中の状態を示し、図11の鎖線部分と図13はスライドドアの全開状態を示している。また、図14(a)(b)は本形態で使用する弾性部材を示している。
【0066】
本形態の給電構造は、プロテクタ24内のワイヤハーネス22の弛みを吸収する弾性部材41として略逆くの字状に屈曲した板ばねを使用し、この弾性部材41をワイヤハーネス22の湾曲外側面25aに沿って配設したことを特徴とするものである。なお「逆くの字」とは正面から見た形状を言い、背面から見れば「くの字」となる。
【0067】
図11の実線及び図12の如く、弾性部材41は逆くの字状に屈曲した状態で一端をプロテクタ24の前端底部側に固定され、他端をワイヤハーネス22の湾曲部25の頂部側に固定されている。弾性部材41の一端は前記実施形態と同様の差込部29に固定され、弾性部材41の他端はテープ巻きやバンド等の固定手段42でワイヤハーネス22に固定されている。
【0068】
弾性部材41の両端部を除く部分はワイヤハーネス22から径方向外側に離間し、ワイヤハーネス22と弾性部材41との間に略三日月状の大きな隙間43が生じている。弾性部材41の屈曲部44の曲率半径は、対向するワイヤハーネス22の湾曲部25の曲率半径よりも小さい。プロテクタ24の形態は前記実施形態と同様であるので、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0069】
スライドドアの閉じ時において弾性部材41の長手方向中間部の屈曲部44がプロテクタ24の周壁30の湾曲部の内面に接し、それによりワイヤハーネス22の湾曲部25が正確に略逆U字状に湾曲した状態に保たれ、且つ湾曲部25とプロテクタ24の内周面との干渉が確実に防止される。
【0070】
弾性部材41の長手方向中間部を逆くの字状に屈曲させ、且つ弾性部材41の長手方向中間部をワイヤハーネス22に固定しないことで、ワイヤハーネス22の湾曲動作、特に鎖線で示す縮径動作が小さな力でスムーズに行われ、且つ湾曲部25が極めて小さな径に縮径可能となる。
【0071】
すなわち、図14(a)(b)の如く帯板状の弾性部材41を初期状態で逆くの字状に塑性変形させたことで、弾性部材41が中間の屈曲部44から逆V字状に折れ曲がるように屈曲し易くなる。また、弾性部材41の前後両端のみを固定し、中間部をワイヤハーネス22から離間させたことで、ワイヤハーネス22と弾性部材41との湾曲時の摺動摩擦がゼロとなり、それによってもワイヤハーネス22の湾曲が小さな力でスムーズに行われる。
【0072】
図14(a)(b)の如く弾性部材41は薄く且つ均一な板厚に形成され、長手方向の中間位置よりもやや先端側に寄った位置で逆くの字状に屈曲されている。屈曲部44を境に先端側のやや短い部分45が図11のワイヤハーネス22の湾曲部25のほぼ頂部に固定される側であり、基端側の長い部分46がプロテクタ24の差込部29に固定される側である。図11の実線の如く弾性部材41の長い前半部分46がほぼ垂直に起立し、短い後半部分45が水平よりもやや上向きに傾斜してワイヤハーネス22を支えている。
【0073】
スライドドアの後方への開き操作で先ず弾性部材41のやや上向きに傾斜した後半部分45が屈曲部44を支点として下向きに折れ曲がりつつ湾曲し、次いで、あるいはほぼ同時に、起立した前半部分46が後方に湾曲して、鎖線の如く弾性部材41がワイヤハーネス22と共に縮径する。弾性部材41の長さの範囲でワイヤハーネス22は略半円形に湾曲し、弾性部材41の屈曲部44はほぼ90°方向に屈曲し、弾性部材41の前半部分46と後半部分45はほぼワイヤハーネス22に沿って円弧状に湾曲する。鎖線で示すスライドドアの全開時の状態においても弾性部材41の屈曲部44はワイヤハーネス22から外側に少し離間し、屈曲部44とワイヤハーネス22との間に小さな略三日月状の隙間43′が生じている。
【0074】
図11の如く弾性部材41の一端がプロテクタ24に固定され、弾性部材41の一端側においてワイヤハーネス22がプロテクタ24に支持(固定)され、弾性部材41の他端がワイヤハーネス22に固定され、実線で示すスライドドアの閉じ状態で弾性部材41とワイヤハーネス22との間に略三日月状の大きな隙間43を生じる構造によって、弾性部材41の長さの範囲でワイヤハーネス22が鎖線の如くスライドドアの開き時に小さな力で小さく縮径しつつ湾曲することができる。このワイヤハーネス22の縮径動作は弾性部材41がワイヤハーネス22に隙間なく密着するまで(実際にはない)小さな力でスムーズに行われる。
【0075】
もしも図11の実線で示す状態で弾性部材41がワイヤハーネス22に密着している場合には、鎖線で示すワイヤハーネス22の縮径動作は、弾性部材41を突っ張った状態で強制的に曲げるわけであるから、大きな力を必要とし、且つ小さな径に縮径させることが困難である。これに対し、本実施形態によればワイヤハーネス22の湾曲部25を小さな力で且つ小さく縮径させることができ、スライドドアの操作力の低減とプロテクタ24の小型化が達成される。
【0076】
プロテクタ24は前記実施形態と同様に基板部34と周壁30とカバー(図示せず)とを備え、周壁30の前端側に、弾性部材41に対する差込部(固定部)29とハーネス支持部36,37とが形成されている。プロテクタの前部開口47から導出されたハーネス部分38はスライドドア内の機能部品にコネクタ接続され、下部開口35から導出されたハーネス部分32は車両ボディ側へ配索され、車両ボディ側(電源側)のワイヤハーネス(図示せず)にコネクタ接続される。スライドドアの開閉に伴ってハーネス部分32が下部開口35内を前後に揺動し、それと同時にワイヤハーネス22の湾曲部25が縮径ないし拡径する。
【0077】
湾曲部25の外側面25aに逆くの字状の弾性部材41を配設し、弾性部材41の両端部のみを固定し、中間部を自由としたことで、ワイヤハーネス22を小さな力で且つ小さく縮径させることができる。例えばワイヤハーネス22の湾曲内側面25bに弾性部材(図示せず)を配設する場合には、弾性部材の中間部をワイヤハーネス22に固定せずにフリーとすると共に、中間部に、ワイヤハーネス22と干渉しないような屈曲部や可撓部を設けることも可能である。また、弾性部材41をプロテクタ24と一体に合成樹脂で形成することや、金属製の弾性部材41をプロテクタ24にモールド固定することも可能である。
【0078】
図15〜図17は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の第四の実施形態を示すものである。
図15と図16は、スライド構造体であるスライドドアの閉じ途中の状態を示し、図17はスライドドアの全開状態を示している。また、図18(a)(b)は本形態で使用する弾性部材を示している。
【0079】
本形態の給電構造は、図15〜図17の如く、合成樹脂製のプロテクタ51内でワイヤハーネス22の湾曲部25の湾曲内側面25bに沿って渦巻きばね状の弾性部材52を配設したことを特徴とするものである。
【0080】
弾性部材52は、図18(a)(b)の如く、自由状態(初期状態)において直線的に真直な板ばね部53と、板ばね部53に続く渦巻き部54とで構成されている。板ばね部53の長さは図15の如く弾性部材52をプロテクタ51内にセットした状態でワイヤハーネス22の湾曲部25の前半部分25cに沿ってほぼ湾曲部25の頂部付近まで達する長さに設定されている。渦巻き部54は本形態で二回程度の巻き数で漸次縮径する如くに時計回り(正面から見た場合)に巻かれている。渦巻き部54は板ばね部53の向かって下側又は左側に位置する。渦巻き部54と板ばね部53とは接線方向に滑らかに続いている。
【0081】
図15の如く、弾性部材52の渦巻き部54はその中心部(基端部)を例えばプロテクタ51の軸部55で支持されている。その状態でワイヤハーネス22の湾曲部25の内側面25bに沿って板ばね部53が円弧状に湾曲して接触し、ワイヤハーネス22を立上げ方向に弾性付勢している。ワイヤハーネス22は略半円状に湾曲して板ばね部53で支持されている。
【0082】
例えばプロテクタ51の垂直な基板部34から軸部55が水平に突設されている。軸部55は渦巻き部54の中心の半円状の部分54aの内側に係合して、渦巻き部54の中心を位置決め規定している。あるいは半円状の部分54aを係合させる円弧状の溝(図示せず)を有する軸部で渦巻き部54の中心を固定することも可能である。前記実施形態のプロテクタ24(図11)のような差込部29は不要であり、プロテクタ51の周壁30側の構造が簡素化されている。プロテクタ51の他の形状は前記実施形態と同様であるので、同一の符号を用いて詳細な説明を省略する。
【0083】
渦巻き部54の最外周の部分54bがワイヤハーネス22の湾曲部25の前半部分25cの下寄りの部分に接線方向にスムーズに接し、板ばね部53が湾曲部25の内側面25bに沿って湾曲して上向きに延びている。板ばね部53の先端53aは湾曲部25の頂部付近に達している。弾性部材52の渦巻き部54と板ばね部53との境界付近の部分54cはプロテクタ51の内壁37の上端側にほぼ接して位置し、内壁37に沿って上向きにワイヤハーネス22が立上げられ、弾性部材52が接線方向にワイヤハーネス22に接している。
【0084】
弾性部材52はワイヤハーネス22に特に固定する必要はない。ワイヤハーネス22の湾曲部25は、カバー(図示せず)で覆われたプロテクタ51内で水平方向にある程度ガタ付きなく位置決めされるから、弾性部材52を湾曲部25に固定しなくても、湾曲部25が弾性部材52から外れることはない。弾性部材52をワイヤハーネス22に固定する必要がないから、ワイヤハーネス22の組付作業が容易化すると共に、板ばね部53がワイヤハーネス22の湾曲内側面25bと摺接して、湾曲部25のスムーズで且つ小さな力での縮径及び拡径動作が可能となる。
【0085】
また、図17の如くスライドドアの開き時に板ばね部53が小さな半径で湾曲して渦巻き部54の一部となり(渦巻き形状になり)、弾性部材52があたかもゼンマイが巻かれる如く縮径して小さくなり、それと同時にワイヤハーネス22の湾曲部25が縮径されて小さくなるから、ワイヤハーネス22の弛み吸収が効率的に行われ、プロテクタ51の小型化が可能となる。
【0086】
すなわち、プロテクタ51を小さく形成して、図16のスライドドアの閉じ時におけるワイヤハーネス22の湾曲部25の径を小さく設定しても、図17のスライドドアの開き時においてワイヤハーネス22の湾曲部25が極めて小さく縮径されるから、ワイヤハーネス22の弛み吸収が正確に行われる。
【0087】
図16の渦巻き部54よりも図17の渦巻き部54の方が縮径されて小さくなっている。弾性部材52がゼンマイを巻くように小さくなることで、弾性力(復元力)が徐々に大きくなって蓄えられていく。この状態でスライドドアを前方に閉じることで、図16の如くワイヤハーネス22の湾曲部25が弾性部材52の復元力で確実に拡径し、ワイヤハーネス22の弛みが正確に吸収され、ワイヤハーネス22が湾曲状に立上げられる。
【0088】
図16の状態から弾性部材52をゼンマイを巻くように縮径させるに要する力は、一枚の板ばねを小径に湾曲させるに要する力よりも小さく、従って図17におけるスライドドアの開き動作を小さな力で行うことができる。すなわち、弾性部材52を湾曲させるに要する力はスライドドアの開きに要する力に較べて無視できるほど小さなものであり、スライドドアの操作性に影響を及ぼすことがない。
【0089】
図17のスライドドアの開き状態からスライドドアを前方に閉じる(スライドドアと一体にプロテクタ51が前方に移動する)際は、ゼンマイ状の弾性部材52の付勢が解除されるわけであるから、スライドドアの操作力は逆に低減される傾向となる。
【0090】
図19〜図20は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の第五の実施形態を示すものである。
この構造は、板ばね状の弾性部材60の基端部を合成樹脂製のプロテクタ61に固定具62で固定すると共に、弾性部材60の先端部に合成樹脂製のハーネス支持部材63を設けたことを特徴とするものである。
【0091】
図19において、プロテクタ61は図5に示すものとほぼ同様であり、プロテクタ61の垂直な基板部64に、弾性部材60に対する差込部65が一体に突出形成されている。差込部65は基板部64から図示しないカバーないしは車両ボディ本体側に向けて直角に立上げられ、幅方向中央に垂直なスリット状の差込溝66を有している。差込溝66を構成する前後の板状の壁部67は底部68で連続し、差込溝66は底部68と基板部64とで二方すなわち下方と一側方とを閉塞され、上方と他側方とを開放されている。
【0092】
この他側方すなわちカバー側ないしは車両ボディ本体側において前後の各壁部67が矩形状に切欠されている。この切欠部69は縦長に形成され、切欠部69の上端面69aと下端面69bは水平に且つ平行に且つ対向して位置している。上端面69aは上側の段部を構成し、上側の段部は上側の突部70の一部であり、下端面69bは下側の段部を構成し、下側の段部は下側の突部71の一部である。切欠部69の深さは壁部67の幅(左右方向長さ)の半分よりも浅い。差込部66の前後両側において各一対の短円柱状の固定用の突起(固定手段)72が基板部64から一体に突出形成されている。突起72はプロテクタ61と一体の合成樹脂である。なお、「前後」とは車両の前後の意味である。
【0093】
弾性部材60にはその基端部の一側方の部分(カバーあるいは車両ボディ本体に面する側)に差込部65の切欠部69と同一形状で同一の大きさの矩形状の切欠部73が形成されている。切欠部73の上端73aと下端73bとは水平に且つ平行に対向し、側端73cは垂直に長く延びている。上端73aは上側の段部を構成し、段部73aは弾性部材60の垂直な立上がり部74に続いている。下端73bは下側の段部を構成し、下側の段部73bは下側の突部75の一部である。切欠部73の深さは弾性部材60の横幅の半分よりも浅い。弾性部材60の横幅は前記差込溝66の深さと同等であり、弾性部材60の板厚よりも差込溝66の幅が若干広い。
【0094】
固定具62は金属板を打抜き及び折曲げ加工して形成され、基板部76の中央に縦方向の突出部(固定部)77が膨出形成され、突出部77の両側の各基板部76に、前記樹脂製の突起72に対応して、突起72よりもやや大径な孔部(固定手段)78が各一対形成されている。
【0095】
突出部72は、前後の垂直な且つ平行に対向した壁部79と、前後の壁部79を連結する中央の垂直な壁部80とで横断面コの字状に形成され、内側に断面矩形状の溝部81を有している。中央の壁部80の上端80aと下端80bとは水平方向に平行に位置して、前後の各壁部79の上端と下端とに続いている。溝部81は上下及びプロテクタ61の基板部64側の計三方に開口している。
【0096】
突出部77の上下方向長さは弾性部材60の切欠部73の長さ及び差込部65の切欠部69の長さよりも若干短く設定されている。溝部81の深さは、弾性部材60の切欠部73に隣接する幅狭部82の横幅及び差込部65の幅狭部83の横幅と同等ないしはそれよりも若干深く設定されている。
【0097】
図20の如く、弾性部材60が差込部65の差込溝66に側方ないし上方から挿入され、固定具62の突出部77が各切欠部69,73(図19)内に嵌め込まれ、孔部78(図19)に突起72が挿入された状態で熱プレス等の手段で突起72が潰されて、固定具62がプロテクタ61に固定され、突出部77の上端80aが弾性部材60の切欠部73(図19)の上端73aに当接し、突出部77の下端80bが同じく切欠部73の下端73bに当接して、弾性部材60が抜け出しなく差込部65に強固に固定される。
【0098】
コルゲートチューブ84(本形態では断面楕円形のコルゲートチューブを使用している)を含むワイヤハーネス(以下符号84で代用する)を弾性部材60に例えばテープ巻きやバンド等で固定した状態で、例えばスライドドアを強く開閉する等した際に、ワイヤハーネス(84)が強く引っ張られ、弾性部材60に抜け方向の力が作用した場合でも、弾性部材60の基端側の突部75すなわち下側の段部73bが固定具62の突出部77の下端80bに当接することで、弾性部材60の抜け出しが確実に防止される。
【0099】
また、突出部77の内面が弾性部材60の側端73c(図19)に当接して、弾性部材60の幅方向の位置を正確に規定することで、ワイヤハーネス(84)に対する弾性部材60の幅方向の位置ずれや、弾性部材60の幅方向のガタ付きが防止され、車両走行中の異音や磨耗等の発生が防止される。また、弾性部材60がプロテクタ61にしっかりと固定されるから、ワイヤハーネス(84)に弾性部材60の基端部をテープ巻き等で固定する面倒でやり難い作業が必要がなく、組付作業工数が低減される。
【0100】
なお、前記樹脂製の突起72に代えてボルト(図示せず)を用い、ボルトを固定具62の孔部78に挿通してナット(図示せず)で締付固定してもよい。また、突起72に代えて孔部(図示せず)を設け、固定具62の孔部78に挿通したボルト(図示せず)をプロテクタ側の孔部に挿入してナットで締付固定してもよい。また、固定具62を合成樹脂で形成し、樹脂製の固定具に突起(図示せず)を設け、突起をプロテクタ側の孔部(図示せず)に挿通して、基板部64の裏側で熱プレス等の手段(図示せず)で潰して固定させることも可能である。
上記した作用・効果は弾性部材60の先端側のハーネス支持部材63の有無に関係なく達成される。
【0101】
弾性部材60の先端部に固定されたハーネス支持部材63は、合成樹脂で矩形板状に形成され、ワイヤハーネス(84)を支持するための平坦な上面85と、上面に直交する両側面86及び前後面87と、両側面に直交する底面とを有している。上面85はワイヤハーネス(84)及び弾性部材60の長手方向に延びている。上面85の幅は弾性部材60の幅よりも少し幅広であり、前後面87及び両側面86の高さ方向の幅は弾性部材60の板厚よりもかなり大きい。ハーネス支持部材63の上面85と弾性部材60とのなす段差tは小さくした方がワイヤハーネス(84)と弾性部材60との密着性の観点から好ましい。
【0102】
ハーネス支持部材63は例えば弾性部材60の先端部を差し込むためのスリット状の挿入孔88を長手方向に有しており、挿入孔88の内部には係止突起(図示せず)が設けられ、弾性部材60には、係止突起に対する係合孔(図示せず)が設けられ、係止突起が係合孔に係合して、ハーネス支持部材63が固定されている。弾性部材60に係止突起を設け、ハーネス支持部材63に係合孔を設けることも可能である。
【0103】
また、合成樹脂製のハーネス支持部材63に弾性部材60の先端部をインサート成形で固定させることも可能である。また、弾性部材60の先端部を折り返し屈曲させて、ハーネス支持部材63に代える(とする)ことも可能である。
【0104】
図20の如くハーネス支持部材63の上面(載置面)85に断面円形ないし楕円形のワイヤハーネス(84)を載せて支持させる。ワイヤハーネス(84)の両側部をプロテクタ61の基板部64とカバー(図示せず)とで摺接気味に支持させることで、ワイヤハーネス(84)と弾性部材60(ハーネス支持部材63も含む)とのテープ巻き等の固定は不要である。ワイヤハーネス(84)は図1の如く長手方向に延長されていることは言うまでもない。スライドドアの開閉に伴ってワイヤハーネスがハーネス支持部材の上面に沿ってスムーズに摺動つつ伸縮する。
【0105】
弾性部材60よりも厚板なハーネス支持部材63が弾性部材60の先端に設けられたことで、ワイヤハーネス(84)と弾性部材60の先端のエッジとの当たりがなくなり、ワイヤハーネス(84)の磨耗や傷付きや異音の発生等が防止される。特にワイヤハーネス(84)の外周に、凹溝と凸条とを交互に有するコルゲートチューブ84を用いる場合は、弾性部材60の先端とコルゲートチューブ84の凹凸との引っ掛かりや、それに伴うワイヤハーネス(84)の鋭角的な折れ曲がりが防止され、スムーズなワイヤハーネス(84)の伸縮や弛み吸収が行われ、ワイヤハーネス(84)の傷みや変形や異音の発生が防止される。また、テープ巻きやバンド締めでワイヤハーネス(84)を弾性部材60に固定する場合は、ハーネス支持部材(63)の基端側の段差89がストッパとして作用し、テープやバンド等(図示せず)の位置ずれや外れが防止される。
【0106】
図21〜図23は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の第六の実施形態を示すものである。
この構造は、前記第五の実施形態における弾性部材の固定構造すなわち弾性部材101の基端部を固定するプロテクタ102側の差込部103と固定具104とに改良を施して、プロテクタ側の省スペース化と固定作業の容易化を可能としたものである。
【0107】
図21の如く、プロテクタ102の基板部105には前後一対の垂直な壁部106が近接して突設され、両壁部106の間にスリット状の差込溝107が上下に貫通して形成されている。差込溝107は厚手の基板部105の板厚方向中間部まで深く切欠されている。
【0108】
固定具104は図22(平面図)にも示す如く、弾性の金属板で横断面略コの字状に折曲形成され、中央の壁部108の上端から壁部108の高さ方向中間部までスリット部109を有し、両側の壁部110は自由状態で内向きに傾斜し、両壁部110の少なくとも先端の内幅Lがプロテクタ側の差込部103の横幅すなわち一対の壁部106の外幅よりも小さく設定され、板厚方向の弾性力を有している。すなわち固定具104はプロテクタ102の差込部103を挟みつけるばね力を有している。両壁部110の先端側は略矩形状に湾曲して外向きに折り返されて、内側の湾曲面111で差込部103への固定具104のスムーズな挿入が可能となっている。
【0109】
板状の弾性部材101の基端部には両側に切欠部112が形成され、弾性部材101を反転使用可能となっており、切欠部112の上下方向長さは、固定具104の中央の壁部108の下端からスリット部109の底端109aまでの距離よりも若干大きく設定されている。切欠部112の上側に当接用の段部113、下側に突出部114がそれぞれ形成されている。切欠部112は片側のみでも可能である。
【0110】
弾性部材101の先端部に固定されたハーネス支持部材115には、ワイヤハーネス84(図では外側の長円形のコルゲートチューブを示す)を安定に支持させるように湾曲状の凹溝116が形成されている。
プロテクタ102の差込部103に弾性部材101の基端部を矢印の如く側方から差し込み、次いで固定具104を差込部103の外側に矢印の如く挿着する。この簡単な操作で図23の如く弾性部材101の基端部がプロテクタ102に固定される。
【0111】
すなわち弾性部材101の一側が固定具104のスリット部109に進入し、弾性部材101の切欠部112(図21)の上側の段部113がスリット部109の底端109aに当接し、下側の突出部114が壁部108の下端に当接する。この状態で固定具104の両側の壁部110がプロテクタ102の差込部103を内向きに強く挟みつける。壁部108の裏面は差込部103の正面に当接し、及び/又は固定具104の先端面117(図22)がプロテクタ102の基板部105に当接する。これらにより、弾性部材101が長手方向と幅方向とに不動に固定される。ワイヤハーネス84はハーネス支持部材115の凹溝116の湾曲面に沿って安定に支持される。
【0112】
本実施形態によれば、図19の実施形態のような固定用の突起72や、突起72に対する孔部78を有する基板部76が不要であるから、構造が小型化・省スペース化される。また、固定具104をワンタッチで固定できるから、作業性が向上する。なお、プロテクタ側の差込部103の各壁部106を可撓性として、固定具104の挟み込み力により、各壁部106が弾性部材101を板厚方向に挟みつけるようにすることも可能である。
【0113】
上記第五,第六の実施形態のような固定具62,104と差込部65,103とを用いた弾性部材の固定構造は、図19,図21の弾性部材60,101に限らず、図5の弾性部材23や図11の弾性部材41等にも適用可能である。また、ハーネス支持部材63,115は図5の弾性部材23や図15の弾性部材52にも適用可能である。
【0114】
図24〜図25は、本発明に係るスライド構造体の給電構造の第七の実施形態を示すものである。
この構造は、図1の実施形態に代えてスライドドア1側ではなく車両ボディ本体5側に合成樹脂製のプロテクタ91を配設して、スライドドア(スライド構造体)1から車両ボディ本体(ボディ本体)5に配索したワイヤハーネス92を車両ボディ本体5側のプロテクタ91内の弾性部材4で弛み吸収させることを特徴とするものである。
【0115】
本形態でプロテクタ91は車両ボディ本体5のステップ部21の下側に水平に配置されている。プロテクタ91は後部側93が直線的にスライドドア1側に延び、前部側94が湾曲状に漸次縮幅されて前方に延びた形状で、断面略横凹字状を呈しており、後部内端側にハーネス導入口95を有し、スライドドア1側に面する側部に直線的に広く開口したハーネス導出口96を有している。プロテクタ91はブラケット97で車両ボディ本体5に固定されている。
【0116】
弾性部材4はプロテクタ91の後部側(ハーネス導入口95側)からプロテクタ91の長手方向中間部にかけて延び、弾性部材4に沿ってワイヤハーネス92が配索されている。弾性部材4の基端部は固定具98等でプロテクタ91に固定されている。弾性部材4の形状は板ばね状に限らず、前述した種々の形態の弾性部材23(図5),41(図11),52(図15)を使用可能で、ハーネス支持部材63,115(図19,図21)も使用可能である。プロテクタ91の材質や形状や位置も適宜変更可能である。
【0117】
図24のスライドドア1の全閉状態で、ワイヤハーネス92はプロテクタ91の湾曲部(符号94で代用)94に沿って前方に引っ張られ、弾性部材4は少し湾曲しつつワイヤハーネス92を車両ボディ本体5の車室側に付勢している。プロテクタ91から導出された車両ボディ本体5側のワイヤハーネス92は、スライドドア1側でコネクタ7,8によりスライドドア側のワイヤハーネス99に接続され、スライドドア側のワイヤハーネス99はスライドドア1内の各種機能部品(図示せず)に接続されている。
【0118】
図25のスライドドア1の全開状態で、ワイヤハーネス92はスライドドア1と一体に後方に引っ張られ、プロテクタ91内で大きく後方に湾曲して弛もうとするが、ワイヤハーネス92と一体に湾曲変形した弾性部材4の復元力で車両ボディ本体5の車室側に付勢され、それによりワイヤハーネス92の弛みが吸収されて、スライドドア1と車両ボディ本体5との間への挟み込み等が防止される。
【0119】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、スライド構造体を閉じる際にワイヤハーネスが引っ張られても、弾性部材によってワイヤハーネスが例えば湾曲した状態に支持されているから、弾性部材の付勢に抗してワイヤハーネスの湾曲部が伸びることで、この引張力が吸収され、それによりワイヤハーネスがピンと張った状態になることがなく、ワイヤハーネスに無理なストレスがかからない。これによりワイヤハーネスの傷み等が防止される。また、ワイヤハーネスが常時弾性部材で引張方向に付勢されているから、ワイヤハーネスの弛みがなく、それにより、振動等でワイヤハーネスが他部品と干渉して傷付くといった心配がない。
【0120】
また、スライド構造体を開けるに従ってワイヤハーネスの引張力が緩和されるが、それに伴って弾性部材が弾性力で復元しつつワイヤハーネスを引張方向に付勢するから、ワイヤハーネスの弛みが吸収され、これによりスライド構造体とボディ本体との間へのワイヤハーネスの噛み込み等が防止される。さらに、弾性部材のみを用いた簡単な構造で確実にワイヤハーネスの弛みを吸収できるから、部品コスト及び組付コストが安くあがり、スライド構造体の重量化も防止される。
【0124】
また、弾性部材がワイヤハーネスの湾曲外側面ではなく湾曲内側面に沿って位置したことで、ワイヤハーネスの湾曲部の撓み時の弾性部材の突っ張りが防止され、湾曲部が縮径方向及び拡径方向にスムーズに撓むことができ、これにより、ワイヤハーネスの弛み吸収がスムーズ且つ確実に行われる。
【0125】
また、請求項記載の発明によれば、外側の第一のばね部によってワイヤハーネスの湾曲部が引き上げられ、内側の第二のばね部によって同じく湾曲部が押し上げられて、スライド構造体の開閉時のワイヤハーネスの弛みが確実に吸収される。特に、先端側の第二のばね部のばね定数を低く設定したことで、ワイヤハーネスの湾曲部をばね力に抗して小さな力で且つ小さく縮径させることができる。ワイヤハーネスの湾曲部を小さな力で縮径させることができるから、スライド構造体の開閉操作力が低く抑えられ、開閉操作性が良好となる。また、例えばスライド構造体の全開時にワイヤハーネスの湾曲部を小さく縮径させることができるから、スライド構造体の全閉時におけるワイヤハーネスの湾曲部の径を小さく設定することができ、それにより、給電構造を小型化することができ、例えば湾曲部を収容保護するためのプロテクタを小型化することができ、プロテクタを取り付けるスライド構造体における部品等の配置の自由度や設計の自由度が高まる。
【0126】
また、第一のばね部と第二のばね部とが連結部を介して一体に形成されるから、弾性部材の形成が容易で、価格が低コスト化される。また、連結部をワイヤハーネスに対する径方向の位置決め部とすることで、弾性部材へのワイヤハーネスの組付作業が容易化する。
【0127】
また、請求項記載の発明によれば、連結部の前後に第二のばね部の先端側と基端側の部分とが別々に位置することで、ワイヤハーネスの保持が安定して行われ、第二のばね部の基端側の部分が第一のばね部に対向して位置することで、付勢力が増大し、ワイヤハーネスの弛み吸収が確実に行われる。
【0128】
また、請求項記載の発明によれば、両ばね部及び連結部が板状に薄型化されているから、給電構造がコンパクト化される。また、第二のばね部が第一のばね部よりも短く、且つ幅狭に形成され、弾性部材の自由端側でワイヤハーネスを補助的に支持することで、ワイヤハーネスの湾曲部を小さな力で且つ小さく縮径させることができ、給電構造の小型化が達成される。
【0129】
また、請求項記載の発明によれば、両ばね部の間にワイヤハーネスを挟持することで、弾性部材とワイヤハーネスとの固定作業を容易に行うことができ、組付作業性が向上すると共に、別部品の固定部材が不要で、コストが低減される。
【0130】
また、請求項記載の発明によれば、スライド構造体の開閉に伴ってワイヤハーネスが引っ張られて湾曲部が縮径される際に、弾性部材が中間の屈曲部から折れ曲がるように湾曲するから、小さな力でワイヤハーネスの湾曲部を縮径させることができ、スライド構造体の開閉操作を小さな力でスムーズに行うことができると共に、弾性部材と共に湾曲部を小さく(真直な弾性部材を用いた場合よりも小さく)縮径させることができ、プロテクタを含む給電構造を小型化することができる。
特に、弾性部材の先端部がワイヤハーネスに固定され、弾性部材の中間部がワイヤハーネスから離間し、ワイヤハーネスとの間に隙間を生じていることで、その隙間を埋めるようにしてワイヤハーネスが小さな曲率半径で容易に屈曲することができ、それによりワイヤハーネスの湾曲部を小さく縮径させると共にその縮径化を小さな力で行うことができる。
【0135】
また、請求項記載の発明によれば、弾性部材の切欠部が固定具で係止された状態で、弾性部材が抜け出しなく差込部に固定されるから、スライド構造体の開閉時にワイヤハーネスを介して弾性部材に強い引張力(抜け方向の力)が作用した場合でも、弾性部材の抜け出しが確実に防止され、弾性部材によるワイヤハーネスの付勢(ワイヤハーネスの弛み吸収)が常に正確に行われ、スライド構造体とボディ本体との間へのワイヤハーネスの挟み込み等が防止される。また、固定具で弾性部材がプロテクタにしっかりと固定されるから、弾性部材をワイヤハーネスの基部側にテープ巻きやバンド巻き等で固定する必要がなく、断面円形ないし楕円形のワイヤハーネスを板状の弾性部材に沿って固定するという面倒な作業が不要となり、組付作業性が向上する。
【0136】
また、固定具が固定手段でプロテクタに強固に固定されるから、上記発明の効果が一層確実に発揮される。また、弾性部材の切欠部と差込部の切欠部とに同時に固定具の固定部を係合させることができるから、弾性部材の固定力(耐抜け出し力)がアップすると共に、固定構造が簡素化・低コスト化される。
また、請求項記載の発明によれば、差込部内に弾性部材が差し込まれ、差込部が外側から固定具で挟み込まれることで、弾性部材が差込部に固定されるから、固定手段が不要となり、構造が小型化・省スペース化されると共に、固定具の装着作業が容易化され、作業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第一の実施形態を示す斜視図である。
【図2】同じく給電構造の要部を示す正面図である。
【図3】 (a) は本構造で使用する弾性部材の一形態を示す平面図、(b) は側面図である。
【図4】スライド構造体の開き時におけるワイヤハーネスの弛み吸収作用を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第二の実施形態の要部を示す正面図である。
【図6】同じくスライド構造体の閉じ時における弛み吸収作用を示す斜視図である。
【図7】同じくスライド構造体の開き時における引張作用を示す斜視図である。
【図8】第二の実施形態で使用する弾性部材を示す斜視図である。
【図9】同じく弾性部材を示す展開図である。
【図10】 (a) は弾性部材を示す上面図、(b) は同じく正面図、(c) は同じく側面図、(d) は同じく下面図である。
【図11】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第三の実施形態の要部を示す正面図である。
【図12】同じくスライド構造体の閉じ時における弛み吸収作用を示す斜視図である。
【図13】同じくスライド構造体の開き時における引張作用を示す斜視図である。
【図14】 (a) は第三の実施形態で使用する弾性部材を示す正面図、(b) は同じく平面図である。
【図15】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第四の実施形態の要部を示す正面図である。
【図16】同じくスライド構造体の閉じ時における弛み吸収作用を示す斜視図である。
【図17】同じくスライド構造体の開き時における引張作用を示す斜視図である。
【図18】 (a) は第四の実施形態で使用する弾性部材を示す正面図、(b) は同じく平面図である。
【図19】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第五の実施形態を示す分解斜視図である。
【図20】同じく組付状態を示す斜視図である。
【図21】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第六の実施形態を示す分解斜視図である。
【図22】同じく固定具を示す平面図である。
【図23】同じく組付状態を示す斜視図である。
【図24】本発明に係るスライド構造体の給電構造の第七の実施形態(スライドドア全閉時の状態)を示す斜視図である。
【図25】同じくスライドドア全開時の状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 スライド構造体(スライドドア)
3,22,84,92 ワイヤハーネス
4,23,41,52,60,101 弾性部材
5 ボディ本体(車両ボディ本体)
14,25 湾曲部
14d,25b 湾曲内側面
22 ワイヤハーネス
24,51,61,91 プロテクタ
25a 湾曲外側面
26 第一のばね部
27 連結部
28 第二のばね部
28a 先端側の部分
28b 基端側の部分
44 屈曲部
53 板ばね部
54 渦巻き部
62,104 固定具
63,115 ハーネス支持部材
65,103 差込部
69,73,112 切欠部
72 突起(固定手段)
78 孔部(固定手段)

Claims (8)

  1. スライド構造体からボディ本体側にワイヤハーネスを配索するスライド構造体の給電構造において、前記スライド構造体の内側のパネルに沿って前記ワイヤハーネスを上向き湾曲状に配索すると共に、該パネルに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを固定手段で固定し、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて、該弾性部材を該ワイヤハーネスの湾曲部の前半部分の内側面に沿って配置し、該弾性部材で該ワイヤハーネスを湾曲形状に持ち上げて支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡し、該スライド構造体を該ボディ本体に対して開閉方向にスライドさせるに伴って、該ワイヤハーネスを該弾性部材で上向きに付勢しつつ、該ワイヤハーネスの掛け渡し部分に続く該湾曲部の後半部分を該弾性部材の他端部を支点に該パネルに沿って該開閉方向に揺動させることを特徴とするスライド構造体の給電構造。
  2. スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置することで、該弾性部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、
    前記弾性部材が、前記ワイヤハーネスの湾曲外側面に沿う第一のばね部と、該ワイヤハーネスの湾曲内側面に沿う第二のばね部と、該第一のばね部と該第二のばね部とを連結する連結部とで構成され、該第二のばね部が該弾性部材の他端部側に突出し、且つ該第二のばね部のばね定数が該第一のばね部のばね定数よりも小さいことを特徴とするスライド構造体の給電構造。
  3. 前記連結部のハーネス長手方向の前後に前記第二のばね部の他端側の部分と一端側の部分とが突出し、該一端側の部分が前記第一のばね部に対向して位置することを特徴とする請求項2記載のスライド構造体の給電構造。
  4. 前記第一のばね部と前記第二のばね部と前記連結部とが板状に形成され、該第二のばね部が該第一のばね部よりも短く、且つ幅狭であることを特徴とする請求項2又は3記載のスライド構造体の給電構造。
  5. 前記連結部において前記第一のばね部と前記第二のばね部との間に前記ワイヤハーネスを挟んで固定することを特徴とする請求項2〜4の何かに記載のスライド構造体の給電構造。
  6. スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置することで、該弾性部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、
    前記弾性部材が長手方向中間部で屈曲され、該弾性部材が前記ワイヤハーネスの湾曲外側面に沿って配置され、該弾性部材の他端部が該ワイヤハーネスに固定され、該弾性部材の長手方向中間の屈曲部が該ワイヤハーネスから離間していることを特徴とするスライド構造体の給電構造。
  7. スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置し、該弾性部材の他端部に設けたハーネス支持部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、
    前記弾性部材の一端部に切欠部が設けられ、該弾性部材の一端部を差し込むスリット状の差込溝と、該切欠部に整合する切欠部とを有する差込部が前記プロテクタの基板部に突設され、両切欠部に係合する壁部と、合成樹脂製の該基板部の突起に係合する孔部を有して該突起を熱プレス等の手段で潰して固定する基板部とを有する固定具で該弾性部材が該差込部に固定されたことを特徴とするスライド構造体の給電構造。
  8. スライド構造体にプロテクタを設け、該プロテクタからボディ本体側にワイヤハーネスを配索し、該プロテクタに該ワイヤハーネスの一方と長尺状の弾性部材の一端部とを支持させ、該ワイヤハーネスの一方から該ワイヤハーネスの長手方向に該弾性部材の他端部側を沿わせて配置し、該弾性部材の他端部に設けたハーネス支持部材で該ワイヤハーネスを支持させ、該ワイヤハーネスの他方を前記ボディ本体に掛け渡したスライド構造体の給電構造において、
    前記弾性部材の一端部に切欠部が設けられ、該弾性部材の一端部を差し込むスリット状の差込溝を有する差込部が前記プロテクタの基板部に突設され、該切欠部に係合する壁部と、該差込部を弾性的に挟持する一対の壁部とを有する固定具で該弾性部材が該差込部に固定されたことを特徴とするスライド構造体の給電構造。
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