JP5526927B2 - ワイヤハーネス及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電線の一部を覆う保護部材が設けられたワイヤハーネス及びその製造方法に関する。
自動車に代表される車両に設けられるワイヤハーネスは、電装部品の取り付け作業を容易にするため、また、可動部に設けられた電装部品の動きに対応するため、最短の配線経路の長さに対して余裕を持った長さで形成される。さらに、車両用のワイヤハーネスは、振動などに起因して車体パネルなどの他の部材に接触しやすい。ワイヤハーネスが他の部材に接触することは、ワイヤハーネスの破損及び騒音の原因となる。
そこで、ワイヤハーネスの余長部分が他の部材に接触することによるワイヤハーネスの破損及び騒音を防止するため、車両用のワイヤハーネスに余長吸収機構及び保護部材が設けられる場合がある。
例えば、特許文献1には、予め螺旋形状に成形された樹脂製の保護チューブに電線を挿通することによって作製される保護部材付きのワイヤハーネスが示されている。このワイヤハーネスにおいては、伸縮性を有する螺旋形状の保護チューブが、ワイヤハーネスの余長吸収機構であり、かつ、保護部材でもある。
また、特許文献2には、伸縮可能のグロメットに螺旋形状に成形された電線を挿通することによって作製される保護部材付きのワイヤハーネスが示されている。このワイヤハーネスにおいては、グロメットがワイヤハーネスの保護部材であり、また、伸縮性を有するグロメット及び予め螺旋状に成形された電線が、ワイヤハーネスの余長吸収機構である。
また、特許文献3には、ワイヤハーネスの一部が、ケース内に巻き込まれて収容され、必要に応じてケースから引き出される機構を備えたワイヤハーネスについて示されている。このワイヤハーネスにおいては、ワイヤハーネスを収容するケースが、ワイヤハーネスの余長吸収機構であり、かつ、保護部材でもある。
一方、特許文献4には、不織布の熱可塑性材料からなる2枚の被覆体の間にフラット回路体を挟み込み、これをプレス成形することにより、フラット回路体を薄い厚みのまま保護する構造について示されている。
特開2000−353438号公報 特開2002−354634号公報 特開2006−314176号公報 特開2003−197038号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に示される保護部材付きのワイヤハーネスは、それを作製する作業、即ち、螺旋形状の保護チューブ又はグロメットなどの筒状の保護部材に電線を挿通する作業が非常に煩雑であるという問題点があった。さらに、特許文献1及び特許文献2に示される保護部材付きのワイヤハーネスは、電線にコネクタなどの比較的大きな部材が予め装着されている場合、筒状の保護部材に電線を挿通してワイヤハーネスを作製することができないという問題点もあった。
また、特許文献3に示される余長吸収機構は、構造が複雑であり、また、ワイヤハーネスとそれを収容するケースとの位置関係の調整が難しい。そのため、特許文献3に示される余長吸収機構は、車両用のワイヤハーネスなどの量産品へされた場合、製造の工数及びコストの面での不利益が顕著であるという問題点があった。また、特許文献4には、ワイヤハーネスの余長吸収機構について何ら記載されていない。
本発明は、構造が簡易であり、製造が容易である余長吸収機能を備えた保護部材付きのワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係るワイヤハーネスは、電線及び保護部材を備える。その保護部材は、不織布が加熱成型された部材からなり、電線における長手方向の一部の範囲の周囲を覆うとともに、長手方向において折り返す曲げ部が連続的又は断続的に形成されている。
より具体的には、保護部材における両端からの一部を除く残りの部分が、二次元曲線を形成し、長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された渦巻き形状を有する。
なお、参考例として、保護部材の少なくとも一部が、三次元曲線を形成し、長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された螺旋形状を有することが考えられる。
また、他の参考例として、保護部材の少なくとも一部が、二次元曲線を形成し、長手方向において順次逆の旋回方向で折り返す複数の湾曲部が断続的に形成された蛇行形状を有することが考えられる。
一方、本発明に係るワイヤハーネスの製造方法は、電線とその電線における長手方向の一部の範囲の周囲を覆う保護部材とを備えるワイヤハーネスの製造方法であり、次の第1工程から第3工程を有する。
(1)第1工程は、前記電線における長手方向の一部の範囲の周囲を不織布で覆う工程である。
(2)第2工程は、前記電線の一部の周囲を覆う前記不織布を型枠内で加熱することにより、前記不織布を、前記電線の一部を覆う筒状の前記保護部材に成型する工程である。
(3)第3工程は、前記第2工程で成型された前記保護部材の少なくとも一部を、長手方向において折り返す曲げ部が連続的又は断続的に形成された形状に曲げる工程である。
(4)第4工程は、第3工程で曲げられた前記保護部材を曲げられた状態で冷却する工程である。
より具体的には、第3工程、第2工程で成型された保護部材を棒状の支持部の周りに一の旋回方向で順次重ねながら巻き付けることにより、保護部材における両端からの一部を除く残りの部分を、二次元曲線を形成するとともに長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された渦巻き形状に曲げる工程である。
なお、参考例として、第3工程が、第2工程で成型された保護部材を棒状の支持部の周りに一の旋回方向で重ねずに巻き付けることにより、保護部材の少なくとも一部を、三次元曲線を形成するとともに長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された螺旋形状に曲げる工程であることも考えられる。
また、他の参考例として、第3工程が、第2工程で成型された保護部材を、並列された複数の棒状の支持部各々に対して順次逆の旋回方向へ折り返しつつ引っ掛けることにより、保護部材の少なくとも一部を、二次元曲線を形成するとともに長手方向において順次逆の旋回方向で折り返す複数の湾曲部が断続的に形成された蛇行形状に曲げる工程であることも考えられる。
本発明に係るワイヤハーネスは、他の部材と接触する可能性がある部位を覆うように保護部材が設けられることにより、電線の破損を防止できる。また、保護部材は、不織布が加熱成型された部材であるため、非常に軽く、緩衝性及び可撓性を有する。そのため、保護部材は、他の部材との接触の際に騒音を発しにくい。
さらに、長手方向において折り返す曲げ部が形成された保護部材は、電線の長手方向の形状を曲げ部が形成された形状に保持するとともに、その可撓性により、電線に加わる張力に応じて曲げ部の曲がり度合いが変化し、これによって見かけ上の長さが変化する。即ち、曲げ部が形成された保護部材は、余長吸収機能を備える。
しかも、本発明に係るワイヤハーネスは、電線における長手方向の一部の範囲の周囲を不織布で覆い、その不織布を型枠内で加熱することによって成型し、成型された保護部材を、それが固化する前に連続的又は断続的に曲げた後に冷却するだけで、容易に製造できる。さらに、本発明に係るワイヤハーネスは、電線を収容するケースなどは不要であり、構造が簡易であるため、低コストで製造できる。
本発明の実施形態に係るワイヤハーネス1の斜視図である。 イヤハーネス1,2,3の製造に用いられるホットプレス用成形型の一例を示す概略斜視図である。 ホットプレス用成形型の断面図である。 イヤハーネス1〜3の製造工程における不織布囲繞工程の第1例を示す図である。 イヤハーネス1〜3の製造工程における不織布囲繞工程の第2例を示す図である。 イヤハーネス1〜3の製造工程におけるホットプレス工程の第1例を示す図である。 イヤハーネス1〜3の製造工程におけるホットプレス工程の第2例を示す図である。 ホットプレス工程により成型された保護部材を備えるワイヤハーネスの斜視図である。 本発明の実施形態に係るワイヤハーネス1の製造工程における曲げ工程を示す斜視図である。 参考例に係るワイヤハーネス2の斜視図である。 イヤハーネス2の製造工程における曲げ工程を示す斜視図である。 参考例に係るワイヤハーネス3の斜視図である。 イヤハーネス3の製造工程における曲げ工程を示す斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。以下に示されるワイヤハーネス1〜3は、電線を保護する機能及び電線の余長を吸収する機能を備えた保護部材が設けられたワイヤハーネス(保護部材付ワイヤハーネス)である。
<実施形態>
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施形態に係るワイヤハーネス1の構成について説明する。
図1に示されるように、ワイヤハーネス1は、複数の電線10からなる電線束12及び保護部材21を備える。保護部材21は、不織布が加熱成型された部材である。
以下、保護部材21の材料について説明する。保護部材21の元となる不織布は、例えば、絡み合う基本繊維とバインダと称される接着樹脂とを含む不織布が採用される。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、110[℃]〜150[℃]程度)を有する樹脂である。このような不織布は、基本繊維の融点よりも低く、かつ、接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱されることにより、接着樹脂が溶融して基本繊維の隙間に溶け込む。その後、不織布の温度が、接着樹脂の融点よりも低い温度まで下がると、接着樹脂は、周囲に存在する基本繊維を結合した状態で固化する。これにより、不織布の形状は、加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時に型枠によって成型された形状で維持される。
接着樹脂は、例えば、粒状の樹脂又は繊維状の樹脂などである。また、接着樹脂は、芯繊維の周囲を覆うように形成されることも考えられる。このように、芯繊維が接着樹脂で被覆された構造を有する繊維は、バインダ繊維などと称される。芯繊維の材料は、例えば、基本繊維と同じ材料が採用される。
また、基本繊維は、接着樹脂の融点において繊維状態が維持されればよく、樹脂繊維の他、各種の繊維が採用され得る。また、接着樹脂は、例えば、基本繊維の融点よりも低い融点を有する熱可塑性樹脂繊維が採用される。不織布を構成する基本繊維と接着樹脂との組合せとしては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)を主成分とする樹脂繊維が基本繊維として採用され、PET及びPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂が接着樹脂として採用されることが考えられる。そのような不織布において、基本繊維の融点は概ね250[℃]であり、接着樹脂の融点は110[℃]〜150[℃]程度である。そのような不織布は、型枠内で110[℃]〜250[℃]程度の温度に加熱された後に冷却されると、接着樹脂が溶融して周囲の基本繊維を結合するため、型枠の内面に沿う形状に成型される。
但し、型枠内で加熱された後の不織布は、型枠の内面に沿う形状を維持するものの、その温度が接着樹脂の融点よりも十分に低い温度まで下がるまでは、容易に任意の形状に変形可能である。従って、型枠内で加熱された後の不織布は、その温度が接着樹脂の融点よりも十分に低い温度まで下がるまでに他の形状に成形され、その形状のまま接着樹脂の融点よりも十分低い温度まで冷却されることにより、型枠の形状に対してさらに変形を加えた形状に成形される。保護部材21は、そのような不織布が、型枠内で加熱されることによって成型される。
図1に示されるように、保護部材21は、電線束12における長手方向の一部の範囲の周囲を覆って設けられた筒状の部材である。保護部材21は、電線束12の長手方向における両端部分を除く残りの範囲の全体又はその範囲の一部に設けられる。また、一連の電線束12に対して複数の保護部材21が設けられることも考えられる。
図1に示される例では、保護部材21は、電線束12の長手方向に直交する断面が矩形状に形成されている。なお、保護部材21の断面形状は、矩形状の他、円形状、楕円状、半円形状、六角形状又はその他の多角形状であることも考えられる。また、保護部材21の断面形状は、電線束12の長手方向における位置によって異なる形状であることも考えられる。
保護部材21の内側は、不織布そのもの状態に近い比較的柔らかな状態で電線束12に密着している。これにより、ワイヤハーネス1は、振動が加わった場合でも電線束12と保護部材21との衝突による騒音を発しない。一方、保護部材21の外側の面は、ホップレス加工によって比較的硬い状態に成型されている。なお、ホットプレス加工については後述する。
また、保護部材21は、その両端付近の部分を除く残りの部分が、二次元曲線を形成し、渦巻き形状に成形されている。図1に示される渦巻き形状は、保護部材21の長手方向において同一の旋回方向で概ね円弧状に折り返す湾曲部が、内側から外側へ向けて徐々に緩やかな湾曲度合いとなるように連続的に形成された形状である。
ワイヤハーネス1は、他の部材と接触する可能性がある部位を覆うように保護部材21が設けられることにより、電線束12の破損を防止できる。また、保護部材21は、不織布がホットプレス加工によって加熱成型された部材である。そのため、保護部材21は、非常に軽く、緩衝性及び可撓性を有する。このような保護部材21は、他の部材との接触の際に騒音を発しにくい。
さらに、渦巻き形状の保護部材21は、電線束12の長手方向の形状を渦巻き形状に保持するとともに、その可撓性により、電線束12に加わる張力、即ち、電線束12を直線状に引き延ばそうとする張力に応じて、湾曲部の曲がり度合いが変化し、これによって見かけ上の長さが変化する。即ち、渦巻き形状に形成された保護部材21は、余長吸収機能を備える。
また、ワイヤハーネス1は、全体として非常に薄い扁平状である。そのため、電線束12の保護機能及び余長吸収機能を備えたワイヤハーネスを、幅の狭いスペースへ配置しなければならないという制約がある場合に、ワイヤハーネス1の適用は特に好適である。
次に、図2及び図3を参照しつつ、ワイヤハーネス1の製造に用いられるホットプレス用成形型30の一例について説明する。なお、以下に示すホットプレス用成形型30は、後述する参考例に係るワイヤハーネス2及びワイヤハーネス3の製造にも用いることが可能である。ホットプレス用成形型30は、不織布のホットプレス加工に用いられる。ホットプレス加工は、加工対象である不織布を金型の間に挟み込んで加圧しつつ、その不織布を加熱することにより、不織布を金型の内面形状に成型することである。
図2は、保護部材21のホットプレス加工に用いられるホットプレス用成形型30の一例を示す斜視図である。図2に示されるように、ホットプレス用成形型30は、下型ユニット40と、下型用保持具50と、上型ユニット60とを備える。
下型ユニット40は、下型部材41とヒータ70とを備える。下型部材41は、熱伝導性に優れた金属などの材料からなる長尺部材であり、その一方の面(上面)に下型受け部411が形成されている。下型受け部411は、上方及び長手方向の両端が開口する溝状に形成され、その断面形状は矩形状である。
また、下型用保持具50は、熱伝導性に優れた金属などの材料からなる長尺状の部材であり、下型部材41の下型受け部411に対して着脱可能に被せられる部材である。下型用保持具50は、例えば、金属製の板状部材が曲げ加工された部材である。
下型用保持具50は、その一方の面(上面)に下型枠部501が形成されている。下型枠部501は、上方及び長手方向の両端が開口する溝状に形成され、その断面形状は矩形状である。下型用保持具50における下型枠部501は、保護部材21の元となる不織布をホットプレス加工する際の下方部分を形作る型枠として機能する。
図3は、下型用保持具50が下型受け部411に装着された状態を表す。下型用保持具50の下面は、下型部材41の下型受け部411と同じ形状に形成されている。これにより、下型用保持具50が下型受け部411に装着されると、図3に示されるように、下型用保持具50の下面は、溝状の下型受け部411の内側の面に密着して嵌り込む。
下型用保持具50は、不織布及び電線束12を下型ユニット40と上型ユニット60との間にセットする作業と、及びホットプレス工程の後に不織布が成型された曲げ部形成前の保護部材を取り出す作業とを容易化するための部材である。従って、下型用保持具50は、ホットプレス加工に必須の部材ではなく、省略されてもよい。なお、下型用保持具50が省略された場合は、下型部材41の下型受け部411が、保護部材21の元となる不織布をホットプレス加工する際の下方部分を形作る型枠として機能する。
上型ユニット60は、上型部材61とヒータ70とを備える。上型部材61は、導電性に優れた金属などの材料からなる長尺部材であり、その一方の面(下面)に上型枠部611が形成されている。上型枠部611は、下型用保持具50における下型枠部501の溝状部分に嵌り込む形状で突設されている。この上型枠部611は、保護部材21の元となる不織布をホットプレス加工する際の上方部分を形作る型枠として機能する。
下型用保持具50における下型枠部501の上面形状と、上型部材61における上型枠部611の下面形状とを組み合わせた型枠形状は、渦巻き形状に曲げ成形される前の保護部材21の外形である。図2に示される例では、上記型枠形状は四角柱であるが、上記型枠形状は、円柱状、楕円柱状、半円柱状、六角柱状又はその他の多角形の角柱状などの他の形状であることも考えられる。
下型部材41及び上型部材61の各々に設けられたヒータ70は、下型受け部411及び上型枠部611を介して、保護部材21の元となる不織布を、基本繊維の融点よりも低く、かつ、接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱する加熱装置である。ヒータ70は、図2に示されるように、下型部材41及び上型部材61の各々に埋設されることが考えられる。また、ヒータ70は、下型部材41及び上型部材61の各々の外面に熱伝達可能な態様で取り付けられることも考えられる。
次に、図4〜図9を参照しつつ、ワイヤハーネス1の製造方法について説明する。ワイヤハーネス1の製造は、不織布囲繞工程(第1工程)、ホットプレス工程(第2工程)、曲げ工程(第3工程)及び冷却工程(第4工程)の順で行われる。
<不織布囲繞工程(第1工程)>
不織布囲繞工程は、電線束12における長手方向の一部の保護すべき範囲の周囲を不織布20で覆う工程である。本工程により、シート状の不織布20は、図4及び図5に示されるように、溝状の下型枠部501の内面に沿って2つ折りされた状態で配置され、電線束12は、2つ折りされた不織布20の間に挟まれた状態で配置される。また、2つ折りされた不織布20の両側部は、下型枠部501の上部の開口の付近において相互に接触している。
なお、電線束12における各電線10は、ポリ塩化ビニルなどの樹脂を組成物とする絶縁性材料からなる絶縁被覆が施されているが、図5に示されるように、電線束12が、さらに結束チューブ11で結束されていることも考えられる。この場合、不織布20は、電線束12を結束チューブ11の外側から覆う。
不織布囲繞工程は、例えば、下型用保持具50における溝状の下型枠部501内に、不織布20によって長手方向の一部の範囲が包み込まれた電線束12を挿入し、その後、不織布20及び電線束12が挿入された下型用保持具50を下型部材41に装着する工程である。不織布20は、電線束12における予め定められた範囲を包み込むことが可能な幅を有する矩形状に形成されている。
なお、不織布囲繞工程は、下型部材41に装着された下型用保持具50における溝状の下型枠部501内に、不織布20によって長手方向の一部の範囲が包み込まれた電線束12を挿入する工程であってもよい。
<ホットプレス工程(第2工程)>
不織布囲繞工程の次に行われるホットプレス工程は、電線束12の一部の周囲を覆う不織布20を、下型用保持具50の下型枠部501と上型部材61の上型枠部611とによって形成される型枠内で加熱することにより、不織布20を、電線束12の一部を覆う筒状の保護部材に成型する工程である。
図6及び図7は、ホットプレス工程において、電線束12の一部を覆う不織布20が、下型枠部501及び上型枠部611によって形成される型枠内で圧縮されつつ加熱されている様子を表す。なお、図7は、電線束12が結束チューブ11で結束されている場合を示している。この場合、不織布20は、電線束12を結束チューブ11の外側から覆う状態で圧縮されつつ加熱される。
より具体的には、電線束12の周囲を覆う不織布20が、下型部材41に装着された下型用保持具50における溝状の下型枠部501内に挿入された状態で、上型部材61の上型枠部611が下型枠部501内に嵌め込まれる。このとき、下型ユニット40及び上型ユニット60各々のヒータ70は、下型枠部501及び上型枠部611を加熱する状態(ON状態)である。ホットプレス工程により、不織布20は、電線束12の周囲を覆う状態で、型枠内で外側から圧縮されつつ加熱され、電線束12の一部を覆う筒状の保護部材に成型される。このとき、相互に接触していた不織布20の両側部201が、加熱によって溶融した接着樹脂によって接着され、これにより筒状の保護部材が形成される。
ホットプレス工程では、不織布20は、ヒータ70により、不織布20に含まれる基本繊維の融点よりも低く、かつ、不織布20に含まれる接着樹脂の融点よりも高い温度に加熱される。加熱の温度及び時間は、保護部材21に要求される堅さ及び可撓性に応じて適宜設定される。一般に、ホットプレス工程において、加熱の温度が高いほど、加熱の時間が長いほど、また、加える圧力が高いほど、不織布20は、より堅く、形状保持の性能の高い部材に成型される。一方、ホットプレス工程において、加熱の温度が低いほど、加熱の時間が短いほど、また、加える圧力が低いほど、不織布20は、より柔らかく、可撓性及び緩衝性に優れた部材に成型される。
図8は、ホットプレス工程により成型された保護部材を備えるワイヤハーネスの斜視図である。不織布20をホットプレス工程によって成型することによって得られる保護部材は、概ね直線状かつ筒状の部材である。また、成型直後の高温の保護部材は、不織布20に含まれる接着樹脂が十分に固化していないため、比較的柔らかい。以下、不織布20をホットプレス工程によって成型することによって得られる高温で比較的柔らかな筒状の保護部材のことを、ホット保護部材20Aと称する。また、ホット保護部材20Aが設けられたワイヤハーネスをホットワイヤハーネス9と称する。このホット保護部材20Aが渦巻き形状に曲げ成形されたものが保護部材21である。
不織布20は断熱性が高いため、ホットプレス工程において、電線束12に接する内側の部分の温度は、加熱された型枠に接する外側の部分の温度に比べて低い。そのため、ホット保護部材20Aにおける電線束12に接する内側の部分は、外側の面よりも柔らかな状態で電線束12に密着する。
<曲げ工程(第3工程)>
ホットプレス工程の次に行われる曲げ工程は、ホットプレス工程で成型されたホット保護部材20Aの一部を、それが冷えて固化する前に渦巻き形状に曲げる工程である。例えば、ホット保護部材20Aにおける両端付近を除く残りの部分が曲げ工程の対象となる。この曲げ工程は、ホットプレス工程を経て高温な状態にあるホット保護部材20Aの温度が、不織布20に含まれる接着樹脂の融点以下まで下がる前に行われる。
図9は、ワイヤハーネス1の保護部材21を成形するための曲げ工程を示す斜視図である。図9に示されるように、保護部材21を作製するための曲げ工程は、ホット保護部材20Aを棒状の支持部31の周りに一の旋回方向で順次重ねながら巻き付ける工程である。これにより、ホット保護部材20Aは、二次元曲線を形成し、長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された渦巻き形状に曲げられる。図9は、ホット保護部材20Aが支持部31に巻き付けられて支持されている状態のホットワイヤハーネス9を示している。
なお、棒状の支持部31は、その表面の断面形状が円形であることが考えられる。また、棒状の支持部31の表面の断面形状が、楕円形状、六角形又は八角形などの多角形形状などであってもよい。
<冷却工程(第4工程)>
曲げ工程に引き続き行われる冷却工程は、曲げ工程において棒状の支持部31に巻き付けられたホット保護部材20Aを、支持部31に巻き付けられた状態で冷却する工程である。冷却工程は、強制空冷及び常温の室内で所定時間放置する自然冷却のいずれであってもよい。強制冷却としては、ファンによって常温の空気を保護部材21に対して送風する空冷、又は、スポットクーラーなどの冷却器から出力される冷気を保護部材21に対して送風する空冷などが考えられる。この冷却工程が終了すると、ホット保護部材20Aは渦巻き形状の保護部材21へと成形される。この冷却工程が終了した後、保護部材21が支持部31から取り外されると、図1に示されたワイヤハーネス1が得られる。
以上に示したように、ワイヤハーネス1は、電線束12における長手方向の一部の範囲の周囲を不織布20で覆い、その不織布20を型枠内で加熱することによって成型し、成型された保護部材を、それが固化する前に渦巻き形状に曲げた後に冷却するだけで、容易に製造できる。また、ワイヤハーネス1は、電線束12を収容するケースなどは不要であり、構造が簡易であるため、低コストで製造できる。
参考例
次に、図10を参照しつつ、本発明の参考例に係るワイヤハーネス2について説明する。このワイヤハーネス2は、図1に示されたワイヤハーネス1と比較して、保護部材の形状のみが異なる構成を有している。図10において、図1に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス2におけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
図10に示されるように、ワイヤハーネス2も、ワイヤハーネス1と同様に、不織布20がホットプレス加工された保護部材22を備え、その保護部材22は、電線束12における長手方向の一部の範囲の周囲を覆って保護する。しかしながら、ワイヤハーネス2における保護部材22は、両端付近を除く残りの部分が、三次元曲線を形成し、長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された螺旋形状を有している。保護部材22の形状は、コイル状であるともいえる。
図10に示されるワイヤハーネス2も、ワイヤハーネス1と同様の作用及び効果を示す。また、ワイヤハーネス2は、全体として細長い形状である。そのため、電線束12の保護機能及び余長吸収機能を備えたワイヤハーネスを、細長いスペースへ配置しなければならないという制約がある場合に、ワイヤハーネス2の適用は特に好適である。
次に、図11を参照しつつ、ワイヤハーネス2の製造方法について説明する。ワイヤハーネス2の製造工程は、ワイヤハーネス1の製造工程と同様に、不織布囲繞工程(第1工程)、ホットプレス工程(第2工程)、曲げ工程(第3工程)及び冷却工程(第4工程)の順で行われる。ここで、ワイヤハーネス2の製造における不織布囲繞工程及びホットプレス工程は、ワイヤハーネス1を製造する場合の工程と同じである。以下、ワイヤハーネス2の製造における曲げ工程及び冷却工程についてのみ説明する。
<曲げ工程(第3工程)>
ホットプレス工程の次に行われる曲げ工程は、ホットプレス工程で成型されたホット保護部材20Aの一部を、それが冷えて固化する前に螺旋形状に曲げる工程である。例えば、ホット保護部材20Aの全範囲又はホット保護部材20Aにおける両端付近を除く残りの部分が曲げ工程の対象となる。この曲げ工程は、ホットプレス工程を経て高温な状態にあるホット保護部材20Aの温度が、不織布20に含まれる接着樹脂の融点以下まで下がる前に行われる。
図11は、ワイヤハーネス2の保護部材22を成形するための曲げ工程を示す斜視図である。図11に示されるように、保護部材22を成形するための曲げ工程は、ホット保護部材20Aを棒状の支持部31の周りに一の旋回方向で重ねずに巻き付ける工程である。これにより、ホット保護部材20Aは、三次元曲線を形成し、長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された螺旋形状に曲げられる。図11は、ホット保護部材20Aが支持部31に巻き付けられて支持されている状態のホットワイヤハーネス9を示している。
なお、棒状の支持部31は、その表面の断面形状が円形であることが考えられる。また、棒状の支持部31の表面の断面形状が、楕円形状、六角形又は八角形などの多角形形状などであってもよい。
<冷却工程(第4工程)>
曲げ工程に引き続き行われる冷却工程は、曲げ工程において棒状の支持部31に巻き付けられたホット保護部材20Aを、支持部31に巻き付けられた状態で冷却する工程である。冷却工程は、自然冷却及び強制冷却のいずれであってもよい。この冷却工程が終了すると、ホット保護部材20Aは螺旋形状の保護部材22へと成形される。この冷却工程が終了した後、保護部材22が支持部31から取り外されると、図10に示されたワイヤハーネス2が得られる。
以上に示したように、ワイヤハーネス2も、ワイヤハーネス1と同様に、容易に製造できる。従って、ワイヤハーネス2は、ワイヤハーネス1と同様に、構造が簡易であるため、低コストで製造できる。
参考例
次に、図12を参照しつつ、他の参考例に係るワイヤハーネス3について説明する。このワイヤハーネス3は、図1に示されたワイヤハーネス1と比較して、保護部材の形状のみが異なる構成を有している。図12において、図1に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス3におけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
図12に示されるように、ワイヤハーネス3も、ワイヤハーネス1と同様に、不織布20がホットプレス加工された保護部材23を備え、その保護部材23は、電線束12における長手方向の一部の範囲の周囲を覆って保護する。しかしながら、ワイヤハーネス3における保護部材23は、両端付近を除く残りの部分が、二次元曲線を形成し、長手方向において順次逆の旋回方向で折り返す複数の湾曲部が断続的に形成された蛇行形状を有している。
図12に示されるワイヤハーネス3も、ワイヤハーネス1と同様の作用及び効果を示す。また、ワイヤハーネス3は、全体として薄く扁平した形状である。そのため、電線束12の保護機能及び余長吸収機能を備えたワイヤハーネスを、幅の狭いスペースへ配置しなければならないという制約がある場合に、ワイヤハーネス3の適用は特に好適である。
次に、図13を参照しつつ、ワイヤハーネス3の製造方法について説明する。ワイヤハーネス3の製造工程は、ワイヤハーネス1の製造工程と同様に、不織布囲繞工程(第1工程)、ホットプレス工程(第2工程)、曲げ工程(第3工程)及び冷却工程(第4工程)の順で行われる。ここで、ワイヤハーネス3の製造における不織布囲繞工程及びホットプレス工程は、ワイヤハーネス1を製造する場合の工程と同じである。以下、ワイヤハーネス3の製造における曲げ工程及び冷却工程についてのみ説明する。
<曲げ工程(第3工程)>
ホットプレス工程の次に行われる曲げ工程は、ホットプレス工程で成型されたホット保護部材20Aの一部を、それが冷えて固化する前に螺旋形状に曲げる工程である。例えば、ホット保護部材20Aの全範囲又はホット保護部材20Aにおける両端付近を除く残りの部分が曲げ工程の対象となる。この曲げ工程は、ホットプレス工程を経て高温な状態にあるホット保護部材20Aの温度が、不織布20に含まれる接着樹脂の融点以下まで下がる前に行われる。
図13は、ワイヤハーネス3の保護部材23を成形するための曲げ工程を示す斜視図である。図13に示されるように、保護部材23を成形するための曲げ工程は、ホット保護部材20Aを並列された複数の棒状の支持部31各々に対して順次逆の旋回方向へ折り返しつつ引っ掛ける工程である。これにより、ホット保護部材20Aは、二次元曲線を形成し、長手方向において順次逆の旋回方向で折り返す複数の湾曲部が断続的に形成された蛇行形状に曲げられる。図13は、ホット保護部材20Aが複数の支持部31に引っ掛けられて支持されている状態のホットワイヤハーネス9を示している。
なお、棒状の支持部31は、その表面の断面形状が円形であることが考えられる。また、棒状の支持部31の表面の断面形状が、楕円形状、六角形又は八角形などの多角形形状などであってもよい。
<冷却工程(第4工程)>
曲げ工程に引き続き行われる冷却工程は、曲げ工程において並列した複数の棒状の支持部31に引っ掛けられたたホット保護部材20Aを、支持部31に引っ掛けられた状態で冷却する工程である。冷却工程は、自然冷却及び強制冷却のいずれであってもよい。この冷却工程が終了すると、ホット保護部材20Aは蛇行形状の保護部材23へと成形される。この冷却工程が終了した後、保護部材23が支持部31から取り外されると、図12に示されたワイヤハーネス3が得られる。
以上に示したように、ワイヤハーネス3も、ワイヤハーネス1と同様に、容易に製造できる。従って、ワイヤハーネス3は、ワイヤハーネス1と同様に、構造が簡易であるため、低コストで製造できる。
以上に示されたワイヤハーネス1〜3は、固定部と可動部との間を接続するワイヤハーネスに適用されれば好適である。例えば、ワイヤハーネス1〜3は、自動車において、チルト機構によって高さが調節されるハンドル部及びスライドドアなどの可動部に設けられた電装機器に接続されるワイヤハーネスへの適用が好適である。
また、ワイヤハーネス1〜3は、自動車において、電装機器が取り付けられる支持体に対し、その支持体の前面側から支持体の取付穴の部分に取り付けられる電装機器と支持体の裏側に配置された機器との間を接続するワイヤハーネスへ適用されることも好適である。この場合、ワイヤハーネス1,2,3は、支持体の裏面側から取付穴を通じて前面側へ引き出される際に伸延した状態となり、電装機器が支持体の取付穴の部分に取り付けられた後には収縮した状態となる。例えば、ワイヤハーネス1〜3は、インストルメントパネルにその前面側から取り付けられる計器類に接続されるワイヤハーネスへの適用が好適である。
以上に示された実施形態及び参考例において、保護部材21,22の巻き数、及び保護部材23における湾曲部の数は、用途に応じて任意に設定される。

1,2,3 ワイヤハーネス
9 ホットワイヤハーネス
11 結束チューブ
12 電線束
20 不織布
20A ホット保護部材
21,22,23 保護部材
30 ホットプレス用成形型
31 支持部
40 下型ユニット
41 下型部材
50 下型用保持具
60 上型ユニット
61 上型部材
70 ヒータ
201 不織布の両側部
411 下型受け部
501 下型枠部
611 上型枠部

Claims (2)

  1. 電線と、
    不織布が加熱成型された部材からなり、前記電線における長手方向の一部の範囲の周囲を覆うとともに、長手方向において折り返す曲げ部が連続的又は断続的に形成された保護部材と、を備え
    前記保護部材における両端からの一部を除く残りの部分は、二次元曲線を形成し、長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された渦巻き形状を有することを特徴とするワイヤハーネス。
  2. 電線束と該電線束における長手方向の一部の範囲の周囲を覆う保護部材とを備えるワイヤハーネスの製造方法であって、
    前記電線束における長手方向の一部の範囲の周囲を不織布で覆う第1工程と、
    前記電線束の一部の周囲を覆う前記不織布を型枠内で加熱することにより、前記不織布を、前記電線束の一部を覆う筒状の前記保護部材に成型する第2工程と、
    前記第2工程で成型された前記保護部材の少なくとも一部を、長手方向において折り返す曲げ部が連続的又は断続的に形成された形状に曲げる第3工程と、
    第3工程で曲げられた前記保護部材を曲げられた状態で冷却する第4工程と、を有し、
    前記第3工程は、前記第2工程で成型された前記保護部材を棒状の支持部の周りに一の旋回方向で順次重ねながら巻き付けることにより、前記保護部材における両端からの一部を除く残りの部分を、二次元曲線を形成するとともに長手方向において同一の旋回方向で折り返す湾曲部が連続的に形成された渦巻き形状に曲げる工程であることを特徴とするワイヤハーネスの製造方法。
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