JP6430990B2 - 給電装置 - Google Patents

給電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6430990B2
JP6430990B2 JP2016082042A JP2016082042A JP6430990B2 JP 6430990 B2 JP6430990 B2 JP 6430990B2 JP 2016082042 A JP2016082042 A JP 2016082042A JP 2016082042 A JP2016082042 A JP 2016082042A JP 6430990 B2 JP6430990 B2 JP 6430990B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
vehicle body
wire harness
sliding door
slide door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016082042A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017192258A (ja
Inventor
関野 司
司 関野
加藤 光伸
光伸 加藤
真樹 横山
真樹 横山
竜也 大塚
竜也 大塚
友康 寺田
友康 寺田
山下 博司
博司 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2016082042A priority Critical patent/JP6430990B2/ja
Priority to US15/483,332 priority patent/US10086780B2/en
Priority to FR1753257A priority patent/FR3050334B1/fr
Priority to DE102017206410.2A priority patent/DE102017206410A1/de
Priority to CN201710248876.1A priority patent/CN107404101B/zh
Publication of JP2017192258A publication Critical patent/JP2017192258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6430990B2 publication Critical patent/JP6430990B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G11/00Arrangements of electric cables or lines between relatively-movable parts
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G11/00Arrangements of electric cables or lines between relatively-movable parts
    • H02G11/006Arrangements of electric cables or lines between relatively-movable parts using extensible carrier for the cable, e.g. self-coiling spring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • B60R16/0207Wire harnesses
    • B60R16/0215Protecting, fastening and routing means therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • B60R16/023Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements for transmission of signals between vehicle parts or subsystems
    • B60R16/027Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements for transmission of signals between vehicle parts or subsystems between relatively movable parts of the vehicle, e.g. between steering wheel and column

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Cable Arrangement Between Relatively Moving Parts (AREA)

Description

本発明は、車体とスライドドアとをワイヤハーネスを介して電気的に接続する給電装置に関するものである。
従来、スライドドアを有する車両において、車体とスライドドアとをワイヤハーネスを介して電気的に接続する給電装置が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。このような給電装置では、スライドドアの開閉時にスライドドアに追随してワイヤハーネスが無理なく動けるように、ワイヤハーネスが保持されている。
ここで、給電装置において上記のようにワイヤハーネスを保持する構成として、例えばスライドドアと平行かつスライドドアの開閉方向と直交する揺動軸回りに揺動自在にワイヤハーネスを保持する構成がある。この構成では、スライドドアの開閉時には、ワイヤハーネスがスライドドアに追随して上記の揺動軸回りに揺動するようになっている。
特開2009−011136号公報 特開2009−027809号公報 特開2009−027810号公報
ところで、上記のような揺動構造を有する給電装置では、スライドドアの開閉時、即ち、スライドドアの半開時にワイヤハーネスが変形して、その一部が車体側へと膨らんだ形状に湾曲することがある。一方で、車体側は搭乗者が乗る室内空間となるためワイヤハーネスが湾曲するときの車体側への膨らみについては抑えたいとの要望がある。
従って、本発明は、上記のような要請に着目し、スライドドアの半開時におけるワイヤハーネスの車体側への膨らみを抑制することができる給電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の給電装置は、車体とスライドドアを有する車両において、前記車体と前記スライドドアとを電気的に接続する給電装置であって、前記車体と前記スライドドアとの間に配索され、前記スライドドアの半開時に、前記車体側の部分が前記スライドドアの閉方向に延びるワイヤハーネスと、前記ワイヤハーネスの前記車体側の部分が前記スライドドアの半開時に前記車体の内側へと凸となる湾曲を抑制するために、前記ワイヤハーネスにおける前記スライドドア側の部分を、当該スライドドアの閉方向側で該スライドドアに押し付ける方向に付勢する付勢部と、前記スライドドアの半開時に前記ワイヤハーネスにおける前記車体側の部分を、前記スライドドアの閉方向に延ばしたまま前記閉方向側で前記スライドドアに近づける方向に付勢する第2付勢部と、を備えたことを特徴としている。
本発明の給電装置では、ワイヤハーネスが、付勢部での付勢により、スライドドアの半開時には、そのスライドドア側の部分が、スライドドアの閉方向側でスライドドアに押し付けられる。これにより、ワイヤハーネスが全体的にスライドドア側へと引っ張られて、ワイヤハーネスの車体側の閉方向に延びる部分が車体の内側へと凸となる湾曲が抑制される。つまりは、スライドドアの半開時におけるワイヤハーネスの車体側への膨らみを抑制することができる。
また、本発明の給電装置では、スライドドアの開閉時にワイヤハーネスの車体側の部分が、第2付勢部の付勢により車体から離される。これにより、スライドドアの半開時に、ワイヤハーネスが全体的にスライドドア側へと寄せられる。つまり、この好適な給電装置によれば、第2付勢部の付勢により、スライドドアの半開時におけるワイヤハーネスの車体側への膨らみを一層抑えることができる。
また、本発明の給電装置において、前記ワイヤハーネスが、前記スライドドアの半開時には、前記付勢部での付勢により、前記スライドドアに交差するとともに前記スライドドアの開閉方向に沿った平面上で、前記ワイヤハーネスの中途が前記スライドドアの閉方向へと凸に押し出されて湾曲し、その湾曲箇所へと前記車体側から至る部分が前記閉方向に延ばされて、全体として略U字形状となることが好適である。
この好適な給電装置によれば、ワイヤハーネスが車体とスライドドアとの間で例えばS字状等の形状となる場合に比べて、湾曲時の反力でワイヤハーネスにおける車体側を車体の内側へと押圧する力が小さい。これにより、ワイヤハーネスの車体側での湾曲が一層抑えられ、その結果、ワイヤハーネスの車体側への膨らみを一層抑制することができる。
また、本発明の給電装置において、前記スライドドアに固定されるとともに、前記ワイヤハーネスにおける前記スライドドア側の部分を、前記スライドドアと平行でかつ当該スライドドアの開閉方向と直交するドア側揺動軸回りに揺動自在に保持するドア側保持部と、前記スライドドアの全閉時に、前記ワイヤハーネスと前記スライドドアとが前記ドア側揺動軸回りに所定角度以上の鋭角をなすように、前記ワイヤハーネスの前記ドア側揺動軸回りにおける前記スライドドアの開方向側の位置を規制する規制部と、を更に備えたことも好適である。
この好適な給電装置では、スライドドアの全閉時には、ワイヤハーネスとスライドドアとがドア側揺動軸回りにおけるスライドドアの開方向側で所定角度以上の鋭角をなしており、ワイヤハーネスがスライドドアに対してある程度傾いた状態となっている。これにより、ワイヤハーネスは、スライドドアが開かれるときには、付勢部での付勢と相俟って、スライドドアに対する傾き角が開く方向に速やかに揺動して、ワイヤハーネスのスライドドア側の部分が、スライドドアの閉方向に向かってスライドドアから延出する向きに向けられる。その結果、ワイヤハーネスの中途がスライドドアの閉方向へと凸に押し出されて、車体側で開閉方向に沿ってワイヤハーネスが延ばされる。このように、上記の好適な給電装置によれば、スライドドアが開かれるときには速やかにワイヤハーネスが車体側で延ばされるので、スライドドアが開かれるときのワイヤハーネスの車体側への膨らみを速やかに抑制することができる。
本発明によれば、スライドドアの半開時におけるワイヤハーネスの車体側への膨らみを抑制することができる給電装置を得ることができる。
参考例にかかる給電装置を示す図である。 図1に示されているドア側保持部における、コルゲートチューブのスライドドア側の端部に対する付勢構造を示す模式図である。 図1に示されている車体側保持部における、コルゲートチューブの車体側の端部に対する付勢構造を、図1中のV11−V11断面の模式的な断面図で表した図である。 スライドドアの開閉時に、車体の近傍においてワイヤハーネスが好ましい位置に配される様子を、図1中のV12−V12断面の断面図で表した図である。 スライドドアが開かれるときにワイヤハーネスを湾曲へと導く構造の別例を示す模式図である。 本発明の実施形態にかかる給電装置を示す図である。 図6に示されているドア側保持部を示す分解斜視図である。 図6に示されている車体側ユニットを示す分解斜視図である。 図6に示されている給電装置における、スライドドアの開閉時のワイヤハーネスの変形を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態にかかる給電装置について説明する。まず、参考例にかかる給電装置について説明する。
図1は、参考例にかかる給電装置を示す図である。参考例の給電装置1は、車体60とスライドドア50を有する車両5において、車体60とスライドドア50との間に配索されるワイヤハーネス110を介して両者を電気的に接続する装置である。尚、この図1では、図中右側が車両5の前側に相当し、図中左側が車両5の後側に相当し、図中上側が車両5の外側に相当し、図中下側が車両5の内側に相当する。また、図中上下方向が参考例におけるX方向であり、図中左右方向が参考例におけるY方向であり、紙面に対する垂直方向がZ方向である。
給電装置1では、車体60に設けられた不図示の電源からスライドドア50に設けられた不図示の電気機器へとワイヤハーネス110を介して電力が供給される。また、この給電装置1では、車体60に設けられた不図示の制御手段とスライドドア50に設けられた不図示の電気機器との間でワイヤハーネス110を介して電気信号の授受も行われる。給電装置1は、ワイヤハーネス110、ドア側保持部140、及び車体側保持部150を備えている。ワイヤハーネス110は、複数本の電線が束ねられた電線束111における一部が樹脂製のコルゲートチューブ112に通されたものとなっている。電線束111では、車体60とスライドドア50との間の部分がコルゲートチューブ112に通されている。
コルゲートチューブ112におけるスライドドア50側の端部がドア側保持部140に、車両5の上下方向であるZ方向を揺動軸方向としてXY平面上で揺動自在に保持されている。このXY平面は、スライドドア50と交差するとともにスライドドア50の開閉方向D11(車両5の前後方向であるY方向)に沿った平面となっている。ドア側保持部140は、スライドドア50に固定されている。ドア側保持部140に設けられたZ方向に沿ったドア側揺動軸141は、スライドドア50と平行でかつスライドドア50の開閉方向D11と直交する軸となっている。コルゲートチューブ112におけるスライドドア50側の端部は、ドア側保持部140によってドア側揺動軸141回りに揺動自在に保持されている。ドア側保持部140によるコルゲートチューブ112の保持により、ワイヤハーネス110は、そのスライドドア50側の部分がドア側揺動軸141回りにXY平面上で揺動自在に保持されている。ワイヤハーネス110を構成する電線束111におけるスライドドア50側は、コルゲートチューブ112のスライドドア50側の端部から出ている。さらに、電線束111は、ドア側保持部140の内部の不図示の通路を通ってこのドア側保持部140からも出た後に、スライドドア50の電気機器へと延びている。
他方、コルゲートチューブ112における車体60側の端部が車体側保持部150に、車両5の上下方向であるZ方向を揺動軸方向としてXY平面上で揺動自在に保持されている。車体側保持部150は、車体60に固定されている。車体側保持部150に設けられたZ方向に沿った車体側揺動軸151は、スライドドア50と平行かつスライドドア50の開閉方向D11と直交する軸となっている。コルゲートチューブ112における車体60側の端部は、車体側保持部150によって車体側揺動軸151回りに揺動自在に保持されている。車体側保持部150によるコルゲートチューブ112の保持により、ワイヤハーネス110は、その車体60側の部分が車体側揺動軸151回りにXY平面上で揺動自在に保持されている。電線束111における車体60側は、コルゲートチューブ112の車体60側の端部から出て、さらに、車体側保持部150の内部の不図示の通路を通ってこの車体側保持部150からも出た後に、車体60における不図示の電源や制御手段へと延びている。
スライドドア50の開閉時には、コルゲートチューブ112の両端部がスライドドア50の移動に追随して各揺動軸141,151回りに揺動する。これにより、コルゲートチューブ112、つまりは、その内部に電線束111が通されたワイヤハーネス110が、スライドドア50の移動に追随して変形しつつ移動する。
ここで、車体60のフロアにおけるスライドドア50側の端部は、一段低くなって、搭乗者が搭乗時に足を掛けるステップ61となっている。スライドドア50の開閉時には、スライドドア50と一緒に移動するコルゲートチューブ112(ワイヤハーネス110)の車体60側がXY平面上でステップ61の近傍を通る。
このとき、一般に、車両のスライドドアに取り付けられる給電装置の分野では、スライドドアの開閉途中である半開時にはワイヤハーネスが湾曲するときの車体側への膨らみについては抑えたいとの要望がある。そこで、ワイヤハーネス110を車体60側へとこのように膨らませるような湾曲を抑制するために、参考例では、ワイヤハーネス110について、以下に説明する工夫が施されている。
即ち、スライドドア50の半開時には、ワイヤハーネス110は、図1に示されているように、その車体60側で、スライドドア50の開閉方向D11に沿って略直線状に延びた車体側直線部分110aを有する形状に整形されるようになっている。さらに言えば、ワイヤハーネス110は、XY平面上で、その中途110bが、スライドドア50の閉方向D112へと凸に押し出されて湾曲する。これにより、ワイヤハーネス110において、その湾曲箇所へと車体60側から至る部分が、閉方向D112へと延ばされて車体側直線部分110aが形成された略U字形状となる。
参考例では、スライドドア50の半開時におけるワイヤハーネス110の略U字形状への整形が、次のようなバネ付勢により行われる。
まず、ワイヤハーネス110を構成するコルゲートチューブ112のスライドドア50側の端部が、それを保持するドア側保持部140において、ドア側揺動軸141回りで図1中の反時計回りの方向となる付勢方向D12に付勢されている。参考例では、このような付勢が、ドア側揺動軸141回りに設けられた付勢部としてのドア側コイルバネ144によって行われる。ドア側コイルバネ144は、コルゲートチューブ112の端部を、スライドドア50の閉方向D112に向かってスライドドア50から延出する向きに向けるとともに、スライドドア50の閉方向D112側でスライドドア50に押し付けるように付勢する。このコルゲートチューブ112の端部に対する付勢により、ワイヤハーネス110におけるスライドドア50側の部分が、スライドドア50の閉方向D112側でスライドドア50に押し付けられる方向に付勢される。
図2は、図1に示されているドア側保持部における、コルゲートチューブのスライドドア側の端部に対する付勢構造を示す模式図である。
ドア側保持部140は、図2に示されているように、スライドドア50に固定される固定部142と、この固定部142に、図1にも示されているドア側揺動軸141回りに揺動自在に支持されている揺動部143と、を備えている。コルゲートチューブ112のスライドドア50側の端部が揺動部143に固定される。ワイヤハーネス110におけるスライドドア50側の部分は、このコルゲートチューブ112の端部の固定により揺動部143に保持されている。そして、ドア側揺動軸141回りにはドア側コイルバネ144が設けられている。このドア側コイルバネ144によって、揺動部143、即ち、コルゲートチューブ112のスライドドア50側の端部が上記の付勢方向D12に付勢されている。
また、ワイヤハーネス110を構成するコルゲートチューブ112の車体60側の端部は、それを保持する車体側保持部150において、車体側揺動軸151回りで図1中の時計回りの方向となる付勢方向D13に付勢されている。
図3は、図1に示されている車体側保持部における、コルゲートチューブの車体側の端部に対する付勢構造を、図1中のV11−V11断面の模式的な断面図で表した図である。
車体側保持部150は、車体60に固定される固定部152と、この固定部152に、図1にも示されている車体側揺動軸151回りに揺動自在に支持されている揺動部153と、を備えている。揺動部153の内部には、ワイヤハーネス110を構成する電線束111が通される挿通孔153aが設けられており、この挿通孔153aが、スライドドア50側に開口している。そして、この揺動部153の開口153bにコルゲートチューブ112の車体60側の端部が固定されている。ワイヤハーネス110における車体60側の部分は、このコルゲートチューブ112の端部の固定により揺動部153に保持されている。そして、車体側揺動軸151回りには車体側コイルバネ154が設けられている。この車体側コイルバネ154によって、揺動部153、即ち、コルゲートチューブ112の車体60側の端部が上記の付勢方向D13に付勢されている。つまりは、ワイヤハーネス110における車体60側の部分が付勢方向D13に付勢される。
ドア側保持部140及び車体側保持部150によるコルゲートチューブ112の両端部に対するバネ付勢により、スライドドア50の開閉時には、コルゲートチューブ112が、つまりはワイヤハーネス110がスライドドア50の移動に追随して次のように変形しつつ移動する。
スライドドア50の全閉時には、図1に示されているように、車体側保持部150に対してドア側保持部140が車両5の前方側に位置している。そして、ワイヤハーネス110は、車体側保持部150とドア側保持部140との間で、付勢方向D12への付勢に抗して略直線状体に延びている。これは、参考例において、コルゲートチューブ112が、スライドドア50の全閉時にこのように略直線状体に延びる長さに形成されていることによる。
スライドドア50が車両5の後方へと向かう開方向D111に開かれるときには、その当初の段階で、ワイヤハーネス110のスライドドア50側の部分が次のように揺動する。即ち、この部分が、ドア側保持部140のドア側コイルバネ144による付勢方向D12へのバネ付勢によって、スライドドア50から離れるとともに開方向D111と反対側、つまりは閉方向D112に車両5の前方側へと向かうようにXY平面上で揺動する。揺動後は、ドア側コイルバネ144が、ワイヤハーネス110におけるこの部分を、ドア側揺動軸141回りにおける閉方向D112側で、スライドドア50に押し付けるように付勢する。
スライドドア50開放の初期段階における上記のような揺動と、その後の付勢により、スライドドア50の開方向D111への移動中、即ち、スライドドア50の半開時には、ワイヤハーネス110は次のように湾曲する。即ち、ワイヤハーネス110は、図1に示されているように、その中途110bが、XY平面上で閉方向D112へと凸に押し出されて湾曲する。この湾曲によって、ワイヤハーネス110の車体60側の部分が、閉方向D112へとスライドドア50の開閉方向D11に沿って略直線状に延ばされて車体側直線部分110aが形成され、ワイヤハーネス110が全体として略U字形状となる。また、このときには、ドア側コイルバネ144が、ワイヤハーネス110のスライドドア50側の部分をスライドドア50の閉方向D112側でスライドドア50に押し付けている。これにより、スライドドア50の半開時には、ワイヤハーネス110の車体60側の閉方向D112に延びる車体側直線部分110aが車体60の内側へと凸となる湾曲が抑制される。
このように、ドア側保持部140のドア側コイルバネ144の付勢により、車体60側でスライドドア50の開閉方向D11に沿ってワイヤハーネス110が略直線状に延ばされ、車体側直線部分110aの車内側への膨らみが抑えられる。また、上記のように延ばされた車体側直線部分110aが、車体側保持部150の車体側コイルバネ154によって、スライドドア50の半開時には、車体60から離れないように付勢方向D13に付勢されることで直線性が更に保たれて上記のU字形状が整えられる。このようなU字形状の湾曲は、例えばワイヤハーネス110をXY平面上でS字形状に湾曲させる場合等と比較して、ワイヤハーネス110をなす電線束111やコルゲートチューブ112に与える負担が少なくなる。
スライドドア50が開方向D111に移動するにつれて、ワイヤハーネス110の、U字形状におけるスライドドア50側の腕が伸長し車体60側の腕が短縮する。そして、車体60側の腕がある程度短くなった段階で、ワイヤハーネス110の車体60側の部分が、車体側保持部150での付勢に抗して、その付勢方向D13とは逆側の方向D14に、車両5の後方側へと揺動する。その後は、この状態のまま、スライドドア50が開方向D111に移動して全開状態へと達する。
スライドドア50がこの全開状態から閉方向D112に閉じられる際には、ワイヤハーネス110は、上述したスライドドア50が開かれるときとは逆の動作を辿る。まず、その初期段階で、ワイヤハーネス110の車体60側の部分が付勢方向D13に揺動することで、ワイヤハーネス110がXY平面上でU字形状となる。その後、スライドドア50が閉方向D112に移動を続けてU字形状におけるスライドドア50側の腕がある程度短くなった段階で、ワイヤハーネス110のスライドドア50側の端部が次のように揺動する。即ち、この段階で、ワイヤハーネス110のスライドドア50側の部分が、ドア側保持部140での付勢に抗して、その付勢方向D12とは逆側に、車両5の後方側へと揺動する。その後は、この状態のまま、スライドドア50が閉方向D112に移動して、ワイヤハーネス110が直線状体に延ばされつつ全閉状態へと達する。
以上に説明したように、参考例の給電装置1では、ワイヤハーネス110が、スライドドア50の半開時には、車体60側でスライドドア50の開閉方向D11に沿って略直線状に延びた車体側直線部分110aを有する形状となる。また、ドア側保持部140での付勢により、この車体側直線部分110aが車体60側へと凸となる湾曲が抑制される。これにより、スライドドア50の開閉時に、車体60の近傍においてワイヤハーネス110が次のような好ましい位置に配される。
図4は、スライドドアの開閉時に、車体の近傍においてワイヤハーネスが好ましい位置に配される様子を、図1中のV12−V12断面の断面図で表した図である。
上述したようにスライドドア50の開閉時には、コルゲートチューブ112が、即ち、その内部に電線束111が通されたワイヤハーネス110が略U字形状となって、その車体60側で略直線状態となって車体側直線部分110aが形成される。この車体側直線部分110aは、車体60の内側へと矢印D15方向に向かうような膨らみが抑えられて、図4に示されているように車体60におけるステップ61よりも若干外側に位置することとなる。このように、スライドドア50の半開時におけるワイヤハーネス110の車体60側への膨らみが抑制されることとなる。
また、参考例では、上述したように、ワイヤハーネス110が、スライドドア50の半開時にその中途が閉方向D112へと凸に押し出されて湾曲することで略U字形状となる。これにより、ワイヤハーネス110が、車体60とスライドドア50との間で例えばS字状等の形状となる場合に比べて、湾曲時の反力であってワイヤハーネス110における車体60側を、更に車体60側へと押圧する力が小さい。その結果、ワイヤハーネス110の車体60側への膨らみが一層抑制されることとなる。
尚、参考例では、スライドドア50の開放の初期段階で、ワイヤハーネス110を、車体側直線部分110aを有する略U字形状の湾曲へと導く構造の一例として、図2に示されているドア側保持部140のドア側コイルバネ144が例示されている。しかしながら、スライドドア50の開放の初期段階でワイヤハーネス110を湾曲へと導く構造としては、次のような別構造も考えられる。
図5は、スライドドアが開かれるときにワイヤハーネスを湾曲へと導く構造の別例を示す模式図である。尚、図5では、図2に示されている参考例のドア側保持部140と同様の構成要素については、図2と同じ符号が付されている。
図5に示されている別例のドア側保持部140’では、上記のような付勢のためのドア側コイルバネ144に加えて、ワイヤハーネス110のドア側揺動軸141回りの位置を規制する規制部145が設けられている。この規制部145は、スライドドア50の全閉時に、ドア側揺動軸141回りにおけるスライドドア50の開方向D111の前方側の位置を次のように規制する。即ち、規制部145は、この位置を、ワイヤハーネス110とスライドドア50とがドア側揺動軸141回りに所定角度以上の鋭角θをなすように規制する。この位置規制は、スライドドア50が閉方向D112に閉じられるときの、ワイヤハーネス110の揺動方向D16への揺動を、ワイヤハーネス110とスライドドア50とが上記の鋭角θをなす位置で規制部145が留めることで行われる。
この別例のドア側保持部140’では、スライドドア50の全閉時には、ワイヤハーネス110とスライドドア50とがドア側揺動軸141回りにおけるスライドドア50の開方向D111側で所定角度以上の鋭角θをなしている。つまり、スライドドア50の全閉時には、ワイヤハーネス110がスライドドア50に対してある程度傾いた状態となっている。これにより、ワイヤハーネス110は、スライドドア50が開かれるときには、付勢方向D12への付勢と相俟って、スライドドア50に対する傾き角が開く方向に速やかに揺動する。そして、ワイヤハーネス110のスライドドア50側の端部がスライドドア50の閉方向D112に向かってスライドドア50から延出する向きに向けられる。その結果、ワイヤハーネス110の中途110bがスライドドア50の閉方向D112へと凸に押し出されて、車体60側で開閉方向D11に沿ってワイヤハーネス110が略直線状に延ばされる。このように、別例のドア側保持部140’によれば、スライドドア50が開かれるときには速やかにワイヤハーネス110が略直線状に延ばされる。従って、スライドドア50が開かれるときのワイヤハーネス110の車体60側への膨らみを速やかに抑制することができる。
次に、本発明の実施形態にかかる給電装置を、図6〜図9を参照して説明する。実施形態では、上述の参考例において模式的に説明したドア側保持部や車体側保持部について詳細に説明する。また、実施形態は、車体側保持部における付勢方向等が参考例とは逆向きとなっており、その結果、半開時におけるワイヤハーネスの変形形状が参考例とは若干異なったものとなっている。以下、実施形態について、参考例についての説明と重複する部分もあるが、主として参考例との相違点に注目して説明を行う。
図6は、本発明の実施形態にかかる給電装置を示す図である。この図6では、車両やワイヤハーネス等といった図1中の構成要素と同等な構成要素、さらに、図1中の各種方向と同じ方向については図1と同じ符号が付されている。本実施形態の給電装置2も、車体60とスライドドア50とをワイヤハーネス110を介して電気的に接続する装置である。尚、この図6でも、図中右側が車両5の前側に相当し、図中左側が車両5の後側に相当し、図中上側が車両外側に相当し、図中下側が車両内側に相当する。また、図中上下方向が本実施形態におけるX方向であり、図中左右方向が本実施形態におけるY方向であり、紙面に対する垂直方向がZ方向である。
給電装置2では、車体60に設けられた不図示の電源からスライドドア50に設けられた不図示の電気機器へとワイヤハーネス110を介して電力が供給される。また、この給電装置2では、車体60に設けられた不図示の制御手段とスライドドア50に設けられた不図示の電気機器との間でワイヤハーネス110を介して電気信号の授受も行われる。給電装置2は、ワイヤハーネス110、ドア側保持部240、車体側保持部250を備えている。
ワイヤハーネス110は、複数本の電線が束ねられた電線束111における一部が可撓性を有するコルゲートチューブ112に通されたものとなっている。電線束111では、車体60とスライドドア50との間の部分がコルゲートチューブ112に通されている。
コルゲートチューブ112の一端がドア側保持部240に、車両の上下方向であるZ方向に延びるドア側揺動軸245回りに揺動自在に保持され、他端が車体側保持部250に、Z方向に延びる車体側揺動軸255回りで揺動自在に保持されている。ドア側保持部240は、スライドドア50を構成するドアパネル51とドアトリム52との間に位置するようにドアパネル51に固定されている。また、車体側保持部250は、その一部が車体60の内装パネルの一部であるスカッフトリム62と一体となるように車体60に固定されている。
スライドドア50は、車両の前後方向であるY方向に沿った開閉方向D11に開閉される。ドア側保持部240では、ワイヤハーネス110を構成するコルゲートチューブ112のスライドドア50側の一端が、ドア側揺動軸245回りで図6中の反時計回りの方向となる付勢方向D12に付勢されている。この付勢方向D12は、ワイヤハーネス110がドア側でスライドドア50の開方向D111とは逆向きの揺動方向に搖動する向きとなっている。
また、車体側保持部250では、ワイヤハーネス110を構成するコルゲートチューブ112の車体60側の一端が、車体側揺動軸255回りで図6中の反時計回りの方向となる付勢方向D23に付勢されている。この付勢方向D23は、ワイヤハーネス110が車体側でスライドドア50の開方向D111と同じ向きの揺動方向に搖動する向きとなっている。
図7は、図6に示されているドア側保持部を示す分解斜視図である。この図7には、図6におけるX方向、Y方向、Z方向が示されている。また、図7では、図6と同様に図中右側が車両5の前側に相当し、図中左側が車両5の後側に相当する。さらに、図中上側が車両5の上側に相当し、図中下側が車両5の下側に相当する。
ドア側保持部240は、ドア側支持部材241と、ドア側揺動部材242と、ドア側コイルバネ243と、案内部材244と、を備えている。ドア側支持部材241は、スライドドア50のドアパネル51に固定される。ドア側揺動部材242は、コルゲートチューブ112におけるスライドドア50側の一端を保持することで、その内部に電線束111が挿通されたワイヤハーネス110におけるスライドドア50側の一部を保持する。そして、ドア側揺動部材242は、スライドドア50と平行かつスライドドア50の開閉方向D11(Y方向)と直交するZ方向を軸方向とするドア側揺動軸245回りに、スライドドア50の開閉方向D11(Y方向)に揺動自在に、ドア側支持部材241に軸支される。ドア側コイルバネ243は、このドア側揺動軸245回りに巻かれてドア側揺動部材242をそのドア側揺動軸245回りの、図6にも示されているスライドドア50の開方向D111とは逆向きの付勢方向D12に付勢する。案内部材244は、ドア側支持部材241に組み付けられる。この案内部材244は、コルゲートチューブ112を出てドア側揺動部材242の内部を通った電線束111をY方向後側に向けて案内する。
ドア側揺動部材242は、第1揺動部材2421と第2揺動部材2422とを備えている。第1揺動部材2421は、Z方向上側に突出した中空の第1軸2421Aと、ドア側コイルバネ243の一端2431が係止する第1係止部2421Bと、を備えている。また、第2揺動部材2422は、Z方向下側に突出した第2軸部2422Aを備えている。第1揺動部材2421と第2揺動部材2422とが互いに組み付けられると、Z方向と直交する方向に向かって開いてコルゲートチューブ112におけるスライドドア50側の一端が固定されるドア側チューブ固定口2423が形成される。そして、ドア側揺動部材242では、このドア側チューブ固定口2423から中空の第1軸2421Aの内部に至る電線束111のドア側挿通路2424が形成されている。コルゲートチューブ112の一端を出た電線束111は、このドア側挿通路2424を通って案内部材244へと向かう。
ドア側支持部材241は、第1支持部材2411と第2支持部材2412とを備えている。第1支持部材2411には、第1軸2421Aが挿入されて、その第1軸2421Aを軸支する第1軸受部2411Aが設けられている。そして、この第1軸受部2411Aを囲むように、ドア側コイルバネ243を収容するバネ収容部2411Bが形成されている。このバネ収容部2411Bは、車両5における上方に向かって開いた開口2411B−1を有している。バネ収容部2411Bの内部には、ドア側コイルバネ243の他端2432が係止する第2係止部2411Cが設けられている。また、バネ収容部2411Bの外壁面には、案内部材244を組み付けるための係合突起2411Dが設けられている。
ドア側支持部材241における第2支持部材2412には、第2軸部2422Aが挿入されて、その第2軸部2422Aを軸支する第2軸受部2412Aが設けられている。さらに、上記の第1支持部材2411と第2支持部材2412には、両者を重ねたときに連通するように、それぞれ貫通孔2411E,2412Bが設けられている。
第1軸2421Aが第1軸受部2411Aに軸支され、第2軸部2422Aが第2軸受部2412Aに軸支された状態で、第1支持部材2411と第2支持部材2412とが互いに重ねられる。そして、上記の貫通孔2411E,2412Bを貫通した不図示のネジにより第1支持部材2411と第2支持部材2412とが共締めされた状態でスライドドア50のドアパネル51に固定される。
案内部材244は、L字案内路2441と蓋部2442とを備えている。L字案内路2441は、ドア側挿通路2424を通った電線束111を、Z方向及びY方向に案内するL字状の案内路である。蓋部2442は、第1支持部材2411におけるバネ収容部2411Bの開口2411B−1を覆う蓋である。この蓋部2442には、第1支持部材2411の係合突起2411Dが係合する係合部2442Aが設けられている。係合部2442Aには穴2442A−1が設けられており、この穴2442A−1に係合突起2411Dが進入して係合する。
図8は、図6に示されている車体側ユニットを示す分解斜視図である。この図8にも、図6におけるX方向、Y方向、Z方向が示されている。また、図8では、図6や図7とは逆に図中右側が車両5の後側に相当し、図中左側が車両5の前側に相当する。さらに、図中上側が車両5の上側に相当し、図中下側が車両5の下側に相当する。
車体側保持部250は、車体側支持部材251と、車体側揺動部材252と、車体側コイルバネ253と、を備えている。車体側支持部材251は、車体60の不図示のフレームに固定される。車体側揺動部材252は、コルゲートチューブ112における車体60側の一端を保持することで、その内部に電線束111が挿通されたワイヤハーネス110における車体60側の一部を保持する。そして、車体側揺動部材252は、スライドドア50と平行かつスライドドア50の開閉方向D11(Y方向)と直交するZ方向を軸方向とする車体側揺動軸255回りに、スライドドア50の開閉方向D11(Y方向)に揺動自在に、車体側支持部材251に軸支される。車体側コイルバネ253は、この車体側揺動軸255回りに巻かれて車体側揺動部材252をその車体側揺動軸255回りの、図6とは逆向きに示されているスライドドア50の開方向D111と同じ向きの付勢方向D23に付勢する。
車体側揺動部材252は、第1揺動部材2521と第2揺動部材2522とを備えている。第1揺動部材2521は、Z方向上側に突出した第1軸部2521Aと、車体側コイルバネ253の一端2531が係止する第1係止部2521Bと、を備えている。また、第2揺動部材2522は、Z方向下側に突出した第2軸部2522Aを備えている。第1揺動部材2521と第2揺動部材2522とが互いに組み付けられると、Z方向と直交する方向に向かって開いてコルゲートチューブ112の一端が固定される車体側チューブ固定口2523が形成される。そして、車体側揺動部材252では、この車体側チューブ固定口2523から、車体側揺動軸255と直行するように車体側揺動部材252を貫通する電線束111の挿通路2524が形成されている。コルゲートチューブ112の一端を出た電線束111は、この挿通路2524を通って車両内側へと向かう。
車体側支持部材251は、第1支持部材2511と第2支持部材2512とを備えている。第1支持部材2511には、第1軸部2521Aが挿入されて、その第1軸部2521Aを軸支する第1軸受部2511Aが設けられている。そして、この第1軸受部2511Aを囲むように、車体側コイルバネ253を収容するバネ収容部2511Bが形成されている。このバネ収容部2511Bは、車両における下方に向かって開いた開口2511B−1を有している。この開口2511B−1は、第1揺動部材2521の上面によって塞がれる。バネ収容部2511Bの内部には、車体側コイルバネ253の他端2532が係止する第2係止部2511Cが設けられている。また、第1支持部材2511には、第2支持部材2512を組み付けるための複数の係合穴2511Dが設けられている。
車体側支持部材251における第2支持部材2512には、第2軸部2522Aが挿入されて、その第2軸部2522Aを軸支する第2軸受部2512Aが設けられている。さらに、第2支持部材2512には、第1支持部材2511における複数の係合穴2511Dに進入して係合する複数の係合突起2512Bが設けられている。
第1軸部2521Aが第1軸受部2511Aに軸支され、第2軸部2522Aが第2軸受部2512Aに軸支された状態で、第1支持部材2511と第2支持部材2512とが互いに組み付けられる。そして、第2支持部材2512が不図示の固定構造により、車体60に固定される。また、このときには、第1支持部材2511及び第2支持部材2512の外面の一部がスカッフトリム62と面一となるようにスカッフトリム62と一体に構成される。
ここで、本実施形態では、上述したように、ドア側保持部240においてドア側コイルバネ243がドア側揺動部材242をスライドドア50の開方向D111とは逆向きの付勢方向D12に付勢する。また、車体側保持部250において車体側コイルバネ253は車体側揺動部材252をスライドドア50の開方向D111と同じ向きの付勢方向D23に付勢する。ワイヤハーネス110が挿通されたコルゲートチューブ112の各端部を保持するドア側揺動部材242や車体側揺動部材252に対するこのような付勢により、スライドドア50の開閉時には、ワイヤハーネス110が次のように変形しつつ移動する。
図9は、図6に示されている給電装置における、スライドドアの開閉時のワイヤハーネスの変形を模式的に示す図である。図9にも、図6におけるX方向、Y方向、Z方向が示されている。また、図9では、図6と同様に図中右側が車両5の前側に相当し、図中左側が車両5の後側に相当する。さらに、図中上側が車両5の外側に相当し、図中下側が車両5の内側に相当する。
本実施形態の給電装置2では、スライドドア50の全閉時には、図9に示されているように、車体側保持部250に対してドア側保持部240が車両5の前方側に位置している。そして、このときには、ワイヤハーネス110は、ドア側コイルバネ243からの付勢方向D12への付勢に抗して、ドア側保持部240から車体側保持部250へと延びた姿勢となる。
スライドドア50が開かれるときには、まず、その初期段階において、ドア側揺動部材242が、ドア側コイルバネ243からの付勢方向D12の付勢力によって反転する。この反転により、ワイヤハーネス110は、スライドドア50の閉方向D112へと凸に延出し、途中でU字状に湾曲して車体側保持部250へと向かう姿勢となる。そして、スライドドア50の半開時には、ワイヤハーネス110は、このような姿勢で、U字におけるドア側の腕がスライドドア50へと押し付けられた状態でスライドドア50に引かれて移動する。その結果、スライドドア50が開かれるときにおける、ワイヤハーネス110の車体60側、具体的にはスカッフトリム62への張出しが抑えられる。
また、スライドドア50が閉じられるときには、ワイヤハーネス110は、ドア側コイルバネ243からの付勢方向D12の付勢力によって、コルゲートチューブ112におけるスライドドア50側の一端がスライドドア50へと押し付けられた状態でスライドドア50に閉方向D112に押されて移動を開始する。そして、スライドドア50の半開時には、スライドドア50側の一端から、スライドドア50の閉方向D112前方側に延出し、途中でU字状に湾曲して車体側保持部250へと向かう姿勢で、U字におけるドア側の腕がスライドドア50へと押し付けられた状態でスライドドア50に押されて移動する。その結果、スライドドア50が閉じられるときにも、ワイヤハーネス110の車体60側、即ちスカッフトリム62への張出しが抑えられる。このように、本実施形態の給電装置2によれば、ドア側コイルバネ243の付勢により、スライドドア50の開閉時におけるワイヤハーネス50の車体60におけるスカッフトリム62側への張出しを抑えることができる。
また、本実施形態の給電装置2によれば、スライドドア50の開閉時に上記のようにスライドドア50側の一端から延びた姿勢でスライドドア50へと付勢されるワイヤハーネス110の車体60側の一部が、車体側保持部250での車体側揺動部材252に対する車体側コイルバネ253からの付勢方向D23の付勢によりスライドドア50の開方向D111に押される。これにより、スライドドア50の開閉時にワイヤハーネス110の車体60側の一端がスライドドア50側に起こされることとなる。即ち、スライドドア50の半開時におけるワイヤハーネス110の形状は、図9に示されているように、車体側保持部250からスライドドア50側に若干起き上がった後にU字状に湾曲した形状となる。その結果、ワイヤハーネス110が全体的にスライドドア50側へと寄せられる。つまり、本実施形態の給電装置2によれば、車体側コイルバネ253の付勢により、スライドドア50の開閉時におけるワイヤハーネス110の車体60側への張出しを一層抑えることができる。
尚、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の給電装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、前述した実施形態では、本発明にいう付勢部の一例としてのドア側コイルバネ144,243が例示されている。しかしながら、本発明にいう付勢部は、これに限るものではなく、例えば板バネ等であってもよく、具体的な付勢手法を問うものではない。
また、前述した実施形態では、本発明にいうワイヤハーネスの一例として、電線束111がコルゲートチューブ112に挿通されたワイヤハーネス110が例示されている。しかしながら、本発明にいうワイヤハーネスはこれに限るものではなく、例えばコルゲートチューブには通されず、電線束がテープ巻きされたものや結束バンドで結束されたもの等であってもよい。
1,2 給電装置
5 車両
50 スライドドア
60 車体
110 ワイヤハーネス
110a 車体側直線部分
110b 中途
111 電線束
112 コルゲートチューブ
140,140’,240 ドア側保持部
141,245 ドア側揺動軸
142,152 固定部
143,153 揺動部
144,243 ドア側コイルバネ(付勢部の一例)
145 規制部
150,250 車体側保持部
151,255 車体側揺動軸
154,253 車体側コイルバネ
D11 開閉方向
D111 開方向
D112 閉方向

Claims (3)

  1. 車体とスライドドアを有する車両において、前記車体と前記スライドドアとを電気的に接続する給電装置であって、
    前記車体と前記スライドドアとの間に配索され、前記スライドドアの半開時に、前記車体側の部分が前記スライドドアの閉方向に延びるワイヤハーネスと、
    前記ワイヤハーネスの前記車体側の部分が前記スライドドアの半開時に前記車体の内側へと凸となる湾曲を抑制するために、前記ワイヤハーネスにおける前記スライドドア側の部分を、当該スライドドアの閉方向側で該スライドドアに押し付ける方向に付勢する付勢部と、
    前記スライドドアの半開時に前記ワイヤハーネスにおける前記車体側の部分を、前記スライドドアの閉方向に延ばしたまま前記閉方向側で前記スライドドアに近づける方向に付勢する第2付勢部と、を備えたことを特徴とする給電装置。
  2. 前記ワイヤハーネスが、前記スライドドアの半開時には、前記付勢部での付勢により、前記スライドドアに交差するとともに前記スライドドアの開閉方向に沿った平面上で、前記ワイヤハーネスの中途が前記スライドドアの閉方向へと凸に押し出されて湾曲し、その湾曲箇所へと前記車体側から至る部分が前記閉方向に延ばされて、全体として略U字形状となることを特徴とする請求項1に記載の給電装置。
  3. 前記スライドドアに固定されるとともに、前記ワイヤハーネスにおける前記スライドドア側の部分を、前記スライドドアと平行でかつ当該スライドドアの開閉方向と直交するドア側揺動軸回りに揺動自在に保持するドア側保持部と、
    前記スライドドアの全閉時に、前記ワイヤハーネスと前記スライドドアとが前記ドア側揺動軸回りに所定角度以上の鋭角をなすように、前記ワイヤハーネスの前記ドア側揺動軸回りにおける前記スライドドアの開方向側の位置を規制する規制部と、を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の給電装置。
JP2016082042A 2016-04-15 2016-04-15 給電装置 Active JP6430990B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016082042A JP6430990B2 (ja) 2016-04-15 2016-04-15 給電装置
US15/483,332 US10086780B2 (en) 2016-04-15 2017-04-10 Power supply device
FR1753257A FR3050334B1 (fr) 2016-04-15 2017-04-13 Dispositif d'alimentation electrique
DE102017206410.2A DE102017206410A1 (de) 2016-04-15 2017-04-13 Leistungszuführeinrichtung
CN201710248876.1A CN107404101B (zh) 2016-04-15 2017-04-17 供电装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016082042A JP6430990B2 (ja) 2016-04-15 2016-04-15 給電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017192258A JP2017192258A (ja) 2017-10-19
JP6430990B2 true JP6430990B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=59980464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016082042A Active JP6430990B2 (ja) 2016-04-15 2016-04-15 給電装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10086780B2 (ja)
JP (1) JP6430990B2 (ja)
CN (1) CN107404101B (ja)
DE (1) DE102017206410A1 (ja)
FR (1) FR3050334B1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6763346B2 (ja) * 2017-01-23 2020-09-30 株式会社オートネットワーク技術研究所 電磁シールド部品及びワイヤハーネス
CN108448510B (zh) * 2018-05-23 2019-12-20 深圳市正昌隆管业有限公司 一种基于位移后方便进行换位安装的电缆桥架
JP2019221090A (ja) 2018-06-21 2019-12-26 矢崎総業株式会社 給電装置
JP7224718B2 (ja) * 2018-06-27 2023-02-20 矢崎総業株式会社 給電装置
JP6804490B2 (ja) 2018-06-27 2020-12-23 矢崎総業株式会社 ワイヤハーネス、該ワイヤハーネスを備えた給電装置
JP7041100B2 (ja) * 2019-07-18 2022-03-23 矢崎総業株式会社 スライドドアハーネス
DE102020104018A1 (de) * 2020-02-16 2021-08-19 Newfrey Llc Kabelführung und Kraftfahrzeug
JP7078659B2 (ja) * 2020-03-03 2022-05-31 矢崎総業株式会社 本体側ユニットおよびワイヤハーネスの配索構造
JP7479245B2 (ja) * 2020-08-20 2024-05-08 株式会社クボタ 線材支持装置及び作業車
CN112829695B (zh) * 2021-03-29 2021-10-26 矢崎(中国)投资有限公司 用于线束的保持器以及供电装置
EP4147916A1 (en) * 2021-09-09 2023-03-15 Newfrey LLC Pivoting arrangement and cable-guide arrangement
JP7497128B2 (ja) * 2022-03-18 2024-06-10 矢崎総業株式会社 給電装置

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1604983A (en) * 1978-02-21 1981-12-16 Raychem Sa Nv Bracing method
GB2103024B (en) * 1981-06-15 1985-03-20 Raychem Sa Nv Re-enterable closure
US5551190A (en) * 1993-05-19 1996-09-03 Ohi Seisakusho Co., Ltd. Slide door driving system
JP3339347B2 (ja) * 1997-02-06 2002-10-28 矢崎総業株式会社 車両用ドアハーネスの配索構造
US5967194A (en) * 1998-01-23 1999-10-19 Federal-Mogul Systems Protection Group, Inc. Self-sealing tubing
JP4516232B2 (ja) * 2000-04-11 2010-08-04 矢崎総業株式会社 スライド構造体の給電構造
AU2002326521A1 (en) * 2001-08-09 2003-02-24 Federal-Mogul Powertrain, Inc. Damped flexible protective sleeving
JP2005137082A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Yazaki Corp 常時給電装置
JP2006207300A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Aisin Seiki Co Ltd 車両用ドア開閉装置
JP5101861B2 (ja) * 2006-10-31 2012-12-19 矢崎総業株式会社 スライド構造体用の給電装置
JP5052865B2 (ja) * 2006-11-13 2012-10-17 矢崎総業株式会社 スライド構造体用の給電装置
JP4783307B2 (ja) * 2006-11-13 2011-09-28 矢崎総業株式会社 スライド構造体用の給電装置
JP4728938B2 (ja) * 2006-12-08 2011-07-20 古河電気工業株式会社 スライドドア用給電装置
JP5450933B2 (ja) 2007-06-29 2014-03-26 矢崎総業株式会社 コルゲートチューブ
JP4914779B2 (ja) 2007-07-18 2012-04-11 矢崎総業株式会社 給電装置の異音防止構造
JP4949954B2 (ja) 2007-07-18 2012-06-13 矢崎総業株式会社 給電装置のハーネス配索構造
JP4997060B2 (ja) * 2007-10-16 2012-08-08 矢崎総業株式会社 スライド構造体用の給電構造
JP5234261B2 (ja) * 2008-07-23 2013-07-10 株式会社オートネットワーク技術研究所 スライドドア用ワイヤハーネスの取付装置
JP5434556B2 (ja) * 2009-12-16 2014-03-05 住友電装株式会社 ワイヤーハーネス支持具及び導電経路装置
JP5990086B2 (ja) * 2011-12-19 2016-09-07 矢崎総業株式会社 スライド構造体への給電用装置
JP5844651B2 (ja) * 2012-02-08 2016-01-20 矢崎総業株式会社 スライド構造体への給電用装置
JP2014143781A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Yazaki Corp 給電用保護チューブの配索構造
JP6285845B2 (ja) 2013-11-27 2018-02-28 矢崎総業株式会社 ワイヤハーネス

Also Published As

Publication number Publication date
CN107404101A (zh) 2017-11-28
US10086780B2 (en) 2018-10-02
FR3050334A1 (fr) 2017-10-20
US20170297515A1 (en) 2017-10-19
DE102017206410A1 (de) 2017-10-19
FR3050334B1 (fr) 2020-10-30
CN107404101B (zh) 2019-06-14
JP2017192258A (ja) 2017-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6430990B2 (ja) 給電装置
JP6430991B2 (ja) 湾曲規制部材及び給電装置
JP6177816B2 (ja) 湾曲規制部材及び給電装置
JP6211375B2 (ja) 給電装置
JP5356357B2 (ja) スライドドア用給電装置
JP6161033B2 (ja) 給電装置
JP6394198B2 (ja) 画像読取装置及びその製造方法
JP6498653B2 (ja) 保護チューブ組立体及び給電装置
JP4670649B2 (ja) 車両用スライドドア装置
JP6513954B2 (ja) 給電装置
JP6457992B2 (ja) 湾曲規制部材及び給電装置
JP6580958B2 (ja) 給電装置
JP2009179118A (ja) スライドドア給電用ワイヤハーネスの取付構造
JP2007118678A (ja) スライドドア給電装置及びフラットケーブルのケーブルガイド取付方法
JP6559303B2 (ja) 給電装置
JP6162017B2 (ja) 給電装置及び給電装置の組立方法
JP6297809B2 (ja) 給電装置
JP6797640B2 (ja) 湾曲規制部材用金型、湾曲規制部材、及び給電装置
JP2008030716A (ja) スライドドア用給電装置
JP6542532B2 (ja) ワイヤハーネス保護構造及び給電装置
JP7077855B2 (ja) 車両用スライドドア装置
JP5080154B2 (ja) キャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ
JP5428293B2 (ja) 車両用ドア開閉装置
JP5171133B2 (ja) キャリアプレートおよびそれを用いたウインドレギュレータ
JP4851312B2 (ja) 電気接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180919

TRDD Decision of grant or rejection written
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20181011

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181016

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6430990

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250