JP3003513B2 - 炭素繊維およびその製造方法 - Google Patents
炭素繊維およびその製造方法Info
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Description
造方法、特にマトリックスとの接着性に優れ、かつコン
ポジット特性に優れた炭素繊維およびその製造方法に関
する。
複合強化材料として利用されているが、炭素繊維の特性
を複合材料に生かすには、マトリックスとの接着性が重
要である。
トリックスに対して接着性が十分でなく、複合材料の剥
離強度や剪断強度といった横方向特性が低い。そのため
に通常炭素繊維には焼成後、電解酸化、薬液酸化、気相
酸化といった酸化処理が施され、炭素繊維表面に酸素含
有官能基を導入し、マトリックスとの濡れ性を向上させ
ている。
繊維の表面特性について、特開平4−361619号公
報では炭素繊維最表面の官能基を特定することによりコ
ンポジットの接着強度が向上することが開示されてい
る。また、表面酸素濃度のみでなくX線光電子分光法で
測定される表面窒素濃度で特定した炭素繊維が開示され
ている(例えば、特公平4−44016号公報、特開平
2−210059号公報、特開平2−169763号公
報、特開昭63−85167号公報、特開昭62−27
6075号公報)が、サイジング剤との組み合わせにつ
いては検討されておらず、表面官能基の特定のみではマ
トリックス、特に反応性の低いマトリックスとの接着力
が低いという問題があった。
るいは黒鉛繊維は本質的に剛直で脆く、収束性、耐屈曲
性や耐擦過性に乏しいために、高次加工工程において毛
羽、糸切れを発生しやすく、そのために通常、炭素繊維
には各種サイジング剤を付与し、収束性を付与し、耐屈
曲性や耐擦過性を改良している。このようにサイジング
剤は従来いわゆる糊剤、収束剤として高次加工性を向上
させるという目的で開発、使われており、このサイジン
グ剤によってマトリックスに対する接着性を向上させる
という検討はほとんどなされていない。さらに、サイジ
ング剤を上記炭素繊維表面の官能基等の表面特性に適合
させて接着性および引張強度も含めたコンポジット総合
特性を向上させるという検討はなされていない。
料のマトリックスがエポキシ樹脂であるために、サイジ
ング剤としてはマトリックスの構造に近い芳香族化合物
であるビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキ
シ樹脂に代表されるエポキシ樹脂ならびに変性エポキシ
樹脂(例えば、特公平4−8542号公報,特開平1−
272867号公報,特公昭62−56266号公報,
特公昭57−15229号公報)が主に用いられてい
る。
をサイジング剤に適用することは、特公昭60−479
53号公報、特公平3−67143号公報等に開示され
ている。さらに特公昭63−14114号公報には、あ
る特定のポリオールポリグリシジルエーテル化合物をサ
イジング剤に用いることにより、集束性および層間剪断
強度が向上することが開示されている。しかし、このよ
うなサイジング剤のみを特定の条件に限定しただけでは
マトリックス、特に反応性の低いマトリックスとの接着
力が十分でないという問題がある。
等の高次加工性を向上する等の目的で上記エポキシ樹脂
にポリウレタンなどの他成分を取り入れた樹脂系(例え
ば、特公平1−20270号公報、特公昭59−145
91号公報,特開昭57−47920号公報)なども検
討されている。
化処理としては、工業的には電解酸化処理が一般的であ
る。この電解酸化処理の電解質としては、各種の酸、ア
ルカリあるいはそれらの塩の水溶液が提案されている。
理の効率や装置の腐食防止の観点などから、水酸化ナト
リウムなどの無機強アルカリ物質が好適に用いられてい
る(特開昭56−53275号公報、特開昭61−27
5469号公報など)。金属元素を含まない有機強アル
カリ電解質を用いた電解処理も開示されている(特公平
3−50029号公報)。
カリ洗浄する手法も開示されている(特開昭61−12
4674号公報)。
官能基を導入するための技術として、電解質に塩基性の
アンモニウム塩化合物等を用いる方法が、USP382
2297、USP4844781、特公平2−4294
0号公報に開示されている。しかし、マトリックスはそ
の種類により炭素繊維との反応性が異なるため、表面処
理の特定だけでは常に優れた接着特性を得られない。
は、官能基を金属塩にした炭素繊維が開示されている。
しかし、金属塩はエポキシ化合物の反応性を活性化させ
る一方で、特定の硬化剤を失活させる問題やコンポジッ
トの高温特性を低下させる問題があり好ましくない。
させる方法(特公昭1−45490号公報,特公平1−
45489号公報等)も検討され、集束性、接着性が向
上することが開示されている。しかし、電解重合時には
炭素繊維とエポキシ化合物との反応の他に、エポキシ化
合物間の重合も起こる。このため、この重合物で汚染さ
れた処理液中では、反応のコントロールが困難になり、
均一処理が行なえない。また、この重合物が炭素繊維表
面に不純物として付着し、接着性向上を阻害する恐れが
あり、接着力の向上にも限界がある。さらに、酸性およ
びアルカリ性を示す処理液中ではエポキシ化合物のエポ
キシ基の開環が起こるなど処理液の安定性にも問題があ
る。
従来技術では達成し得なかったマトリックスとの接着性
に優れかつコンポジット特性に優れた炭素繊維およびそ
の製造方法を提供することにある。
記目的を達成するために、次の構成を有する。すなわ
ち、X線光電子分光法により測定される炭素繊維の表面
酸素濃度O/Cが0.20以下、化学修飾X線光電子分
光法により測定される表面水酸基濃度C-OH/Cが0.5%
以上、化学修飾X線光電子分光法により測定される表面
カルボキシル基濃度COOH/Cが2.0%以下であって、複
数のエポキシ基を有する脂肪族化合物がサイジングされ
てなる炭素繊維、X線光電子分光法により測定される炭
素繊維の表面酸素濃度O/Cが0.20以下、表面窒素
濃度N/Cが0.02以上であって、複数のエポキシ基
を有する脂肪族化合物がサイジングされてなる炭素繊維
である。
記目的を達成するために、次の構成を有する。すなわ
ち、アルカリ性水溶液中で電解処理した後、または酸性
水溶液中で電解処理し続いてアルカリ性水溶液で洗浄し
た後、複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物をサイジ
ング剤として付与することを特徴とする炭素繊維の製造
方法、アンモニウム塩水溶液中で電解処理した後、複数
のエポキシ基を有する脂肪族化合物をサイジング剤とし
て付与することを特徴とする炭素繊維の製造方法であ
る。
定のサイジング剤の一端が結合可能な特定の官能基を生
成せしめ、該サイジング剤の他端をマトリックスと結合
可能にすることにより炭素繊維とマトリックスとの間を
サイジング剤でカップリングし得る炭素繊維としたこと
を特徴とする。これにより炭素繊維とマトリックスとの
高い接着力を得ることができる。
グ効果を得るためには、炭素繊維の表面官能基としては
従来言われているように単に官能基がついているだけで
は不十分であり、O/CあるいはCOOH/Cはむしろある特
定の値以下と小さくして、COH/C あるいはN/Cをある
値以上にすることが必須である。
フェノール性水酸基あるいはアミノ基がカップリング効
果発現のために重要な働きをするが、フェノール性水酸
基以外の官能基、すなわちカルボキシル基、ケトン基な
どは少ない方がよく、特にカルボキシル基は少ないこと
が重要である。
エポキシ基との反応性は高いのであるが、カルボキシル
基が生成する際には炭素原子が二つの酸素原子と結合す
る必要があるために、炭素繊維表面の黒鉛結晶の六員環
の結合を切断してしまい、さらにその切断されたエッジ
部への酸化が進むことにより、カルボキシル基のついて
いる炭素繊維表層が脆弱となるためと考えられる。した
がって、たとえ炭素繊維表層のカルボキシル基とサイジ
ング剤が強固に接着したとしても脆弱な炭素繊維表層内
で剥離してしまうために、結果として炭素繊維とマトリ
ックスとの接着力は低いものしか得られない。
素繊維表面の黒鉛結晶の炭素六員環の結合を切断するこ
となく生成できると考えられ、そのような官能基がサイ
ジング層と結合すれば高い炭素繊維/マトリックス間の
接着力を発現できる。
剤としてはカルボキシル基に比較して反応性の低い水酸
基あるいはアミノ基と反応するために反応性の高いサイ
ジング剤が必須である。そのためには反応性の高いエポ
キシ環を複数有するサイジング剤が必須であり、芳香環
による立体障害等の影響のない、脂肪族化合物が有効で
ある。
が高くなると、一般にコンポジットの引張破壊がより脆
性的な破壊となるため引張強度が低下するという関係が
ある。この接着力と引張強度とのトレードオフの関係を
改善するためには靭性の高いサイジング剤が有効であ
り、そのためには鎖長の長い脂肪族化合物が有効であ
る。したがって、上記芳香環による立体障害等の影響の
ない、脂肪族化合物が好ましい。
り測定される表面酸素濃度O/Cを0.20以下、好ま
しくは0.15以下さらに好ましくは0.10以下とす
るものである。O/Cが0.20を超えると、樹脂の官
能基と炭素繊維最表面との化学結合は強固になるもの
の、本来炭素繊維基質自身が有する強度よりもかなり低
い酸化物層が炭素繊維表層を被うことになるため、結果
として得られるコンポジットの横方向特性は低いものと
なってしまう。
ましくは0.04以上さらに好ましくは0.06以上が
望ましい。O/Cが0.02に満たないと、サイジング
剤との反応性および反応量が不足し、その結果コンポジ
ットの横方向特性の向上が望めない場合がある。
子分光のO/Cを特定範囲とすることに加えて、化学修
飾X線光電子分光により測定される炭素繊維の表面水酸
基濃度C-OH/Cを0.5%以上かつ表面カルボキシル基濃
度COOH/Cを2.0%以下とするものである。C-OH/Cが
0.5%に満たないと、サイジング剤との反応性および
反応量が不足し、コンポジットの横方法特性の向上が望
めない。
ましくは2.5%以下さらに好ましくは2.0%以下が
望ましい。すなわち、C-OH/Cが3%を超えるとサイジン
グ剤との反応性および反応量が過剰になるだけで、接着
力特性のさらなる向上は望めず、かつコンポジットの引
張強度が低下する場合がある。
Cが0.2を超える場合と同様に本来炭素繊維基質自身
が有する強度よりもかなり低い強度を有する酸化物層が
炭素繊維表層が被うことになるため、結果として得られ
るコンポジットの横方向特性は低下してしまう。さら
に、マトリックス樹脂の硬化速度を遅延させるという問
題もある。
しくは0.5%以上が望ましい。COOH/Cが0.2%に満
たないと、サイジング剤との反応性および反応量が不足
し、コンポジットの横方向特性の向上が望めない場合が
ある。
を特定範囲にすることに加えて、X線光電子分光により
測定される表面窒素濃度N/Cを0.02以上、好まし
くは0.03以上、より好ましくは0.04以上とする
ものである。該N/Cが0.02未満の炭素繊維は、後
述する特定のサイジング剤との反応性を向上させること
ができず、結果としてサイジング剤によるコンポジット
の横方向特性の向上効果を発現できない。
ましくは0.25以下さらに好ましくは0.20以下が
望ましい。すなわちN/Cが0.3を超えると、サイジ
ング剤との反応性および反応量が過剰になるだけで、接
着力特性のさらなる向上は望めず、かつ引張強度が低下
する場合がある。
特に重要であり、炭素繊維内部の窒素濃度は殆ど接着性
向上に影響しない。したがって、厳密には表面窒素濃度
から元素分析法で測定される炭素繊維全体の平均窒素濃
度を差し引いた窒素濃度が重要であり、この値が0以
上、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.02
以上であることが望ましい。
かつ下記特定の構造を有する化合物がサイジングされて
なるものである。
して複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物を用いるこ
とができる。
直鎖状飽和炭化水素、分岐状飽和炭化水素、非環式直鎖
状不飽和炭化水素、分岐状不飽和炭化水素、または上記
炭化水素の炭素原子(CH3 ,CH2 ,CH,C)を酸
素原子(O)、窒素原子(NH,N)、硫黄原子(SO
3 H、SH)、カルボニル原子団(CO)に置き換えた
鎖状構造の化合物をいう。
る脂肪族化合物において、2個のエポキシ基間を結ぶ鎖
状構造を構成する炭素原子、複素原子(酸素原子、窒素
原子等)の総数のうち最も大きい原子鎖を最長原子鎖と
いい、最長原子鎖を構成する原子の総数を最長原子鎖の
原子数という。なお、最長原子鎖を構成する原子に結合
した水素等の原子の数は総数に含めない。
はないが、サイジング剤化合物の分子間架橋の密度が大
きくなりすぎないように抑えるために、架橋点となりに
くい構造が好ましい。
2つ未満であると、炭素繊維とマトリックス樹脂との橋
渡しを有効に行うことができない。したがってエポキシ
基の数は、炭素繊維とマトリックス樹脂との橋渡しを有
効に行うために2個以上であることが必須である。
ジング剤化合物の分子間架橋の密度が大きくなり、脆性
なサイジング層となって結果としてコンポジットの引張
強度が低下してしまうため、好ましくは6個以下、より
好ましくは4個以下、さらに好ましくは2個が良い。さ
らにこの2個のエポキシ基が最長原子鎖の両末端にある
のがより好ましい。すなわち最長原子鎖の両末端にエポ
キシ基があることにより局所的な架橋密度が高くなるこ
とを防ぐので、コンポジット引張強度にとって好まし
い。
リシジル基が好ましい。
が低すぎるあるいは、高すぎることにより集束剤として
の取り扱い性が悪化するのを防ぐ観点から、80以上3
200以下が好ましく、100以上1500以下がより
好ましく、200以上1000以下がさらに好ましい。
肪族化合物の具体例としては、例えば、ジグリシジルエ
ーテル化合物では、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテル及びポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル類、プロピレングリコールジグリシジルエーテル及び
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメ
チレングリコールジグリシジルエーテル、ポリアルキレ
ングリコールジグリシジルエーテル類等が挙げられる。
また、ポリグリシジルエーテル化合物では、グリセロー
ルポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシ
ジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル類、ソルビトールポリグリシジルエーテル類、アラビ
トールポリグリシジルエーテル類、トリメチロールプロ
パンポリグリシジルエーテル類、ペンタエリスリトール
ポリグリシジルエーテル類、脂肪族多価アルコールのポ
リグリシジルエーテル類等が挙げられる。
有する脂肪族のポリグリシジルエーテル化合物である。
更に好ましくは、ポリエチレングリコールジグリシジル
エーテル類、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル類、アルカンジオールジグリシジルエーテル類お
よび下記に示す構造のものが好ましい。
2 CH2 CH2 - , -CH(CH3 ) CH2 - 、R2 は -CH2 - 、
R3 ,R4 ,R5 は少なくとも2個が-Gで、他は-Hまた
は-Gであり、mは1〜25の整数,nは2〜75の整
数、かつx、y、zは0または正の整数であって、x+
y+zは0〜25であることが好ましい。また、これら
の混合物を用いてもよい。
いて、最長原子鎖の原子数が20以上であることが好ま
しい。すなわち該原子数が20未満ではサイジング層内
の架橋密度が高くなるために靭性の低い構造になりやす
く、結果としてコンポジット引張強度が発現しにくい場
合がある。それに対して最長原子鎖の原子数が大きいと
サイジング層が柔軟で靭性の高い構造になりやすいので
結果としてコンポジット引張強度が向上しやすく、特に
脆い樹脂での引張強度が高いという特長を有するので、
より好ましくは最長原子鎖の原子数で25以上、さらに
好ましくは30以上がよい。
軟な構造になるが、長すぎると折れ曲がって官能基を封
鎖してしまい、結果として炭素繊維と樹脂との接着力が
低下してしまう場合があるので好ましくは、原子数で2
00以下、より好ましくは100以下がよい。
には、エポキシ基が環状骨格から十分離れていれば、具
体的は、原子数で6以上あれば用いることができる。
ート828、エピコート834といった分子量の小さい
ビスフェノール型エポキシ化合物、直鎖状低分子量エポ
キシ化合物、ポリエチレングリコール、ポリウレタン、
ポリエステル、乳化剤あるいは界面活性剤など他の成分
を粘度調整、耐擦過性向上、耐毛羽性向上、収束性向
上、高次加工性向上等の目的で加えてもよい。
ム、あるいはエポキシ末端ブタジエンニトリルゴムのよ
うなエラストマー性のある直鎖状エポキシ変性化合物等
を添加しても問題はない。
脂との接着性改善幅を大とし、一方、サイジング剤の消
費が過大にならないようにする観点から、炭素繊維単位
重量当たり0.01重量%以上10重量%以下が好まし
く、0.05重量%以上5重量%以下がより好ましく、
0.1重量%以上2重量%以下付与するのがさらに好ま
しい。
覆、コーティングされているのが好ましい。
200オングストロームで、かつ厚みの最大値が最小値
の2倍を超えないことが好ましい。このような均一なサ
イジング層によりカップリング効果がより有効に発現で
きる。
トランド強度が350kgf/mm2 以上、より好ましくは4
00kgf/mm2 以上、さらに好ましくは450kgf/mm2 以
上が望ましい。また、炭素繊維の弾性率は22 tf/mm2
以上が好ましく、24 tf/mm2 以上がより好ましく、2
8 tf/mm2 以上がさらに好ましい。ストランド強度ある
いは弾性率がそれぞれ、350kgf/mm2 未満あるいは2
2 tf/mm2 未満の炭素繊維の場合には、コンポジットと
したときに、構造材として所望の特性が得られない場合
がある。
ついて説明する。炭素繊維の表面処理およびサイジング
処理については次に記載するとおりであるが、炭素繊維
の重合、製糸、焼成条件については拘束されるものでは
ない。
しては、アクリル系、ピッチ系、レーヨン系等の公知の
炭素繊維を適用できる。好ましくは高強度の炭素長繊維
が得られやすいアクリル系炭素繊維がよい。アクリル系
炭素繊維の場合を例にとって以下詳細に説明する。
採用できるが高強度糸が得られ易い湿式あるいは乾湿式
が好ましく、特に乾湿式が好ましい。紡糸原液にはポリ
アクリロニトリルのホモポリマーあるいは共重合成分の
溶液あるいは懸濁液等を用いることができるが、ろ過を
強化して不純物をポリマーから除去することが、高性能
炭素繊維を得るために重要である。
して前駆体原糸とし、さらに耐炎化、炭化、さらに必要
に応じて黒鉛化処理を行って炭素繊維とする。製糸、焼
成工程を通して、用役あるいは雰囲気から塵埃、異物と
いった不純物を最小限に抑え、繊維への欠陥導入を防ぐ
こと、張力をかけて配向を高くすることが高性能炭素繊
維を得るために重要である。炭化あるいは黒鉛化条件と
して、本発明炭素繊維を得るには最高熱処理温度は11
00℃以上、好ましくは1400℃以上がよい。
めには細繊度の炭素繊維が好ましく、炭素繊維の単糸径
で7.5μm以下、好ましくは6μm以下、さらに好ま
しくは5.5μm以下がよい。得られた炭素繊維はさら
に表面処理およびサイジング処理がなされて炭素繊維と
なる。
光電子分光法により測定される表面水酸基濃度C-OH/Cお
よび化学修飾X線光電子分光法により測定される表面カ
ルボキシル基濃度COOH/Cを前記した特定範囲とする炭素
繊維は次の方法で製造することができる。
で電解処理する方法である。アルカリ性電解液としては
pHが7〜14、好ましくはpHが8〜14、さらに好
ましくはpHが10〜14の強アルカリ水溶液がよい。
この電解質としては水溶液中でアルカリ性を示すもので
あればよく、具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化バリウム等の水酸化物、アンモニア、また
は、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩
類、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等の有機塩類
の水溶液、さらにこれらのカリウム塩、バリウム塩ある
いは他の金属塩、およびアンモニウム塩、またヒドラジ
ン等の有機化合物が挙げられるが、好ましくは樹脂の硬
化阻害を起こすアルカリ金属を含まない炭酸アンモニウ
ム、炭酸水素アンモニウム等の無機アルカリあるいは強
アルカリ性を示す水酸化テトラアルキルアンモニウム塩
類が良い。
/リットル、好ましくは0.1〜1モル/リットルがよ
い。すなわち、濃度が濃いほど電解処理電圧が下がる
が、臭気が強くなり環境が悪化するのでそれらから最適
化することが好ましい。
くは10〜40℃がよい。すなわち温度が高いと臭気が
強くなり環境が悪化するため低温が好ましいので、運転
コストとの兼ね合いで最適化することが好ましい。
て最適化することが好ましく、高弾性率糸はより大きな
電気量が必要である。表層の結晶性の低下を進ませ、生
産性を向上させる一方、炭素繊維基質の強度低下を防ぐ
観点から、電解処理は小さい電気量で複数回処理を繰り
返し行うのが好ましい。具体的には、電解槽1槽当たり
の通電電気量は5クーロン/g・槽(炭素繊維1g当た
りのクーロン数)以上、100クーロン/g・槽以下が
好ましく、より好ましくは10クーロン/g・槽以上、
80クーロン/g・槽以下、さらに好ましくは20クー
ロン/g・槽以上、60クーロン/g・槽以下がよい。
また、表層の結晶性の低下を適度な範囲とする観点から
は通電処理の総電気量は5〜1000クーロン/g、さ
らには10〜500クーロン/gの範囲とするのが好ま
しい。
より好ましい。設備コストの面から10槽以下が好まし
く、電気量、電圧、電流密度等から最適化することが好
ましい。
酸化し、かつ安全性を損なわない観点から、電解処理液
中の炭素繊維の表面積1m2 当たり1.5アンペア/m
2 以上1000アンペア/m2 以下、好ましくは3アン
ペア/m2 以上500アンペア/m2 がよい。処理時間
は、数秒から十数分が好ましく、さらには10秒から2
分程度が好ましい。
さらには0.5〜20Vが好ましい。電解処理時間は電
気量、電解質濃度により最適化すべきであるが、生産性
の面から数秒〜10分、好ましくは10秒〜2分程度が
よい。電解処理方式としてはバッチ式、連続式いずれで
もよいが、生産性がよくバラツキが小さくできる連続式
が好ましい。通電方法としては、炭素繊維を電極ローラ
に直接接触させて通電させる直接通電、あるいは炭素繊
維と電極の間に電解液等を介して通電させる間接通電の
いずれも採用することができるが、電解処理時の毛羽立
ち、電気スパーク等が抑えられる間接通電が好ましい。
並べて1度通糸しても、1槽の電解槽に必要回数通糸し
てもよい。電解槽の陽極長は5〜100mmが好ましく、
陰極長は300〜1000mm、さらには350〜900
mmが好ましい。
光電子分光法により測定される表面水酸基濃度C-OH/Cお
よび化学修飾X線光電子分光法により測定される表面カ
ルボキシル基濃度COOH/Cを前記した特定の範囲とする炭
素繊維を製造する方法として、被処理炭素繊維を酸性水
溶液中で電解処理し、続いてアルカリ性水溶液で洗浄処
理する方法を用いることもできる。
を示すものであればよく、硫酸、硝酸、塩酸、燐酸、ホ
ウ酸、炭酸等の無機酸、酢酸、酪酸、シュウ酸、アクリ
ル酸、マレイン酸等の有機酸、または硫酸アンモニウ
ム、硫酸水素アンモニウム等の塩が挙げられる。これら
のなかでも強酸性を示す硫酸、硝酸が好ましい。
ータルの電気量、電解電圧、処理時間、電解処理方法、
通電方法としては、前記したアルカリ性水溶液中におけ
る電解処理の場合と同様の方法を用いることができる
が、より酸化力を上げるためにより高濃度、高温で処理
することも有効である。
てアルカリ性水溶液中の洗浄処理を行う。
ては、pHが7〜14、さらにはpHが10〜14の強
アルカリ性水溶液が好ましい。具体的には水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等の水酸化物、
アンモニア、または、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム等の無機塩類、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウ
ム等の有機塩類の水溶液、さらにこれらのカリウム塩、
バリウム塩あるいは他の金属塩、およびアンモニウム
塩、またヒドラジン等の有機化合物の水溶液が挙げられ
るが、好ましくは樹脂との硬化阻害を起こすアルカリ金
属を含まない炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム
等の無機アルカリあるいは強アルカリ性を示す水酸化テ
トラアルキルアンモニウム塩類の水溶液が好ましい。
ルカリ化合物の濃度としては、前記した特定範囲のpH
となるように調整するのが好ましく、具体的には0.0
1〜10モル/リットル、好ましくは0.1〜2モル/
リットルがよい。洗浄液の温度としては0〜100℃、
好ましくは室温〜60℃がよい。
等があるが、洗浄が容易なディップ法が好ましい。さら
に、洗浄時に炭素繊維を超音波で加振させるのがより好
ましい。
および乾燥することが好ましい。この場合、乾燥温度が
高すぎると炭素繊維の最表面に存在する官能基は熱分解
により消失し易いため、できる限り低い温度で乾燥する
ことが望ましく、具体的には乾燥温度が250℃以下、
さらに好ましくは210℃以下で乾燥することが望まし
い。
素濃度O/Cおよび表面窒素濃度N/Cを前記した特定
の範囲とする炭素繊維はアンモニウム塩水溶液中で電解
処理することにより得ることができる。
イオンを含む水溶液であれば良く、具体的には、電解質
として、例えば硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、
過硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニ
ウム、燐酸2水素アンモニウム、燐酸水素2アンモニウ
ム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム等あるい
はそれらの混合物などを用いることができるが、なかで
も硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモニウムが
好ましく、特に炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモ
ニウムは、水洗後および乾燥後の炭素繊維表面に残査が
少なく好ましい。
ータルの電気量、電解電圧、処理時間、電解処理方法、
通電方法などについての好ましい条件は前記したアルカ
リ性水溶液中における電解処理の場合と同様の方法を用
いることができる。
されるものではないが、例えばローラを介してサイジン
グ液に浸漬する方法、サイジング液の付着したローラに
接する方法、サイジング液を霧状にして吹き付ける方法
などがある。また、バッチ式、連続式いずれでもよい
が、生産性がよくバラツキが小さくできる連続式が好ま
しい。この際、炭素繊維に対するサイジング剤有効成分
の付着量が適正範囲内で均一に付着するように、サイジ
ング液濃度、温度、糸条張力などをコントロールするこ
とが好ましい。また、サイジング剤付与時に炭素繊維を
超音波で加振させることはより好ましい。
って調整すべきであるが、サイジング剤の付与に用いる
溶媒の完全な除去、乾燥に要する時間を短くし、一方、
サイジング剤の熱劣化を防止し、炭素繊維束が固くなっ
て束の拡がり性が悪化するのを防止する観点から、乾燥
温度は、150℃以上350℃以下であることが好まし
く、180℃以上250℃以下であることがより好まし
い。
ノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、アセトン等が挙げられるが、好ましく
は、取扱いが容易で防災の観点から水が好ましい。従っ
て、水に不溶、若しくは難溶の化合物をサイジング剤と
して用いる場合、には乳化剤、界面活性剤等を添加し水
分散性にして用いるのが良い。具体的には、乳化剤、界
面活性剤としては、スチレン−無水マレイン酸共重合
物、オレフィン−無水マレイン酸共重合物、ナフタレン
スルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリアクリル酸ソー
ダ等のアニオン系乳化剤、ポリエチレンイミン、ポリビ
ニルイミダゾリン等のカチオン系乳化剤、ノニルフェノ
ールエチレンオキサイド付加物、ポリビニルアルコー
ル、ポリオキシエチレンエーテルエステルのコポリマ
ー、ソルビタンエステルエチルオキサイド付加物等のノ
ニオン系乳化剤などを用いることができるが、エポキシ
基との相互作用が小さいノニオン系乳化剤が好ましい。
わせて複合材料として用いる。
シ、ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、ナイロン、ポ
リエーテルエーテルケトン等の熱可塑性樹脂、セメント
等の各種マトリックスを適用できるが、サイジング剤化
合物がエポキシ基を有する化合物であるので親和性の高
い熱硬化性樹脂あるいは熱可塑性樹脂が好ましく、さら
にエポキシ樹脂が好ましい。
は、市販されているものが使用でき、例えば、ビスフェ
ノールA型として、エピコート828,1001,10
04,1009(油化シェルエポキシ社製)やエポトー
トYD019,YD020,YD7019,YD702
0,フェノトートYP50,YP50P(東都化成社
製)、エピクロン840,850,855,860,1
050,1010,1030(大日本インキ化学工業社
製)等がある。また、ビスフェノールF型として、エピ
クロン830,831(大日本インキ化学工業社製)等
がある。
は、エピコート152,154(油化シェルエポキシ社
製)、ダウエポキシDEN431,438,439,4
85(ダウケミカル社製)、チバガイギーEPN113
8,1139(チバ・ガイギー社製)がある。変性体の
クレゾールノボラック型エポキシとして例えば、チバガ
イギーECN1235,1273,1280,1299
(チバ・ガイギー社製)、EOCN102,103,1
04(日本化薬社製)、エピクロンN660,N66
5,N670,N673,N680,N690,N69
5(大日本インキ化学工業社製)がある。他に変性フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂でもよい。さらに多官
能エポキシ樹脂では、N,N,N’,N’−テトラグリ
シジルジアミノジフェニルメタンはELM434(住友
化学工業社製),MY720(チバ・ガイギー社製),
YH434(東都化成社製)がある。
み合わることによってエポキシ樹脂組成物を得る。添加
剤,硬化剤に関して特に限定されないが、添加剤として
ポリビニルアセタール樹脂,ポリビニルブチラール樹
脂、ポリビニルホルマール樹脂等を、硬化剤としてジア
ミノジフェニルスルホン、三フッ化ホウ素・アミン錯
体、イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、尿素誘導
体、および複数の硬化剤を同時に用いることができる。
のではないが、コンポジットの横方向特性向上効果を顕
著にするには、炭素繊維との反応性が低いエポキシ樹脂
組成物に好適であり、硬化温度が200℃以下、好まし
くは150℃以下が良い。具体的には、特公昭63−6
0056号公報、特開昭63−162732号公報等で
開示された180℃硬化の耐熱性を向上させたエポキシ
樹脂組成物や、特公平4−80054号公報で開示され
た130℃硬化のエポキシ樹脂組成物などが好適に用い
ることができ、特に反応性の低い130℃硬化のエポキ
シ樹脂組成物に好適である。
説明する。
を説明する。
窒素濃度(N/C)、表面水酸基濃度(C-OH/C)、表面
カルボキシル基濃度(COOH/C)、元素分析による窒素濃
度(N/C)および擦過毛羽数は以下の方法により求め
た。
X線光電子分光法により求めた。先ず、溶媒でサイジン
グ剤などを除去した炭素繊維束をカットしてステンレス
製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を
90゜とし、X線源としてMgKα1,2 を用い、試料チ
ャンバー内を1×10-8Torrの真空度に保つ。測定時の
帯電に伴うピークの補正として、まずC1Sの主ピークの
結合エネルギー値を284.6 eVに合わせる。C1Sピーク面
積は、 282〜296 eVの範囲で直線のベースラインを引く
ことにより求め、O1Sピーク面積は、 528〜540 eVの範
囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。表面
酸素濃度O/Cは、上記O1Sピーク面積とC1Sピーク面
積の比を、装置固有の感度補正値で割ることにより算出
した原子数比で表した。なお、本実施例では島津製作所
(株)製ESCA−750を用い、上記装置固有の感度
補正値は2.85であった。
X線光電子分光法により求めた。先ず、溶媒でサイジン
グ剤などを除去した炭素繊維束をカットしてステンレス
製の試料支持台上に拡げて並べた後、光電子脱出角度を
90゜とし、X線源としてMgKα1,2 を用い、試料チ
ャンバー内を1×10-8Torrの真空度に保つ。測定時の
帯電に伴うピークの補正として、まずC1Sの主ピークの
結合エネルギー値を284.6 eVに合わせる。C1Sピーク面
積は、 282〜296 eVの範囲で直線のベースラインを引く
ことにより求め、N1Sピーク面積は、398 〜 410eVの範
囲で直線のベースラインを引くことにより求めた。表面
窒素濃度N/Cは、上記N1Sピーク面積とC1Sピーク面
積の比を、装置固有の感度補正値で割ることにより算出
した原子数比で表した。なお、本実施例では島津製作所
(株)製ESCA−750を用い、上記装置固有の感度
補正値は1.7であった。
て化学修飾X線光電子分光法により求めた。先ず、溶媒
でサイジング剤などを除去した炭素繊維束をカットして
白金製の試料支持台上に拡げて並べ、0.04モル/リ
ットルの無水3弗化酢酸気体を含んだ乾燥窒素ガス中に
室温で10分間さらし、化学修飾処理した後、X線光電
子分光装置に光電子脱出角度を35゜としてマウント
し、X線源としてAlKα1,2 を用い、試料チャンバー
内を1×10-8Torrの真空度に保つ。測定時の帯電に伴
うピークの補正として、まずC1Sの主ピークの結合エネ
ルギー値を284.6eVに合わせる。C1Sピーク面積
[C1S]は、 282〜296 eVの範囲で直線のベースライン
を引くことにより求め、F1Sピーク面積[F1S]は、 6
82〜695 eVの範囲で直線のベースラインを引くことによ
り求めた。また、同時に化学修飾処理したポリビニルア
ルコールのC1Sピーク分割から反応率rを求めた。
した値で表した。
[ F1S] )r} x 100 (%) なお、kは装置固有のC1Sピーク面積に対するF1Sピー
ク面積の感度補正値であり、本実施例では、米国SSI
社製モデルSSX−100−206を用い、上記装置固
有の感度補正値は3.919であった。
順に従って化学修飾X線光電子分光法により求めた。先
ず、溶媒でサイジング剤などを除去した炭素繊維束をカ
ットして白金製の試料支持台上に拡げて並べ、0.02
モル/リットルの3弗化エタノール気体,0.001モ
ル/リットルのジシクロヘキシルカルボジイミド気体及
び0.04モル/リットルのピリジン気体を含む空気中
に60℃で8時間さらし、化学修飾処理した後、X線光
電子分光装置に光電子脱出角度を35゜としてマウント
し、X線源としてAlKα1,2 を用い、試料チャンバー
内を1×10-8Torrの真空度に保つ。測定時の帯電に伴
うピークの補正として、まずC1Sの主ピークの結合エネ
ルギー値を284.6 eVに合わせる。C1Sピーク面積
[C1S]は、 282〜296 eVの範囲で直線のベースライン
を引くことにより求め、F1Sピーク面積[F1S]は、 6
82〜695 eVの範囲で直線のベースラインを引くことによ
り求めた。また、同時に化学修飾処理したポリアクリル
酸のC1Sピーク分割から反応率rを、O1Sピーク分割か
らジシクロヘキシルカルボジイミド誘導体の残存率mを
求めた。
より算出した値で表した。
2+13m)[F1S])r} x 100 (%) なお、kは装置固有のC1Sピーク面積に対するF1Sピー
ク面積の感度補正値であり、本実施例では、米国SSI
社製モデルSSX−100−206を用い、上記装置固
有の感度補正値は3.919であった。
によって求めた。まず、サイジング処理を行う前の約2
0mgの炭素繊維束を溶剤で洗浄し、繊維表面に付着し
た不純物等を除去し、柳本製作所製のCHNコーダー・
MT−3型装置を用いて、次の条件で測定した。
酸化炉を850℃、還元炉を550℃にそれぞれ昇温
し、ヘリウムを180ml/分の速度で流し、上記洗浄
した炭素繊維を精密に秤量した後、前記試料燃焼炉に入
れる。
ガスの一部を約5分間、酸化炉および還元炉を経由して
吸引した後、CHNコーダーの熱伝導度型検出器によっ
てN2 量として定量し、検量によって炭素量に対する窒
素量の重量比を求めた。平均窒素濃度は、得られた重量
比を原子数比に換算して求めた。
まず、直径10mmのステンレス棒(クロムめっき、表
面粗さ1〜1.5S )5本を50mm間隔で各々平行
に、かつそれらの表面を炭素繊維糸条が120°の接触
角で接触しながら通過し得るように棒をジグザグに配置
した擦過装置を用いた。この装置により入り側の炭素繊
維糸条に1デニール当たり0.09gの張力をかけ、3
m/分の糸速で通過させ、側面から繊維糸条に対し直角
にレーザー光線を照射し、毛羽数を毛羽検出装置で検出
カウントし、個/mで表示する。
はストランドの引張強度、弾性率およびコンポジットの
引張強度を用いた。コンポジットの横方向特性、すなわ
ち炭素繊維とマトリックスとの接着力の指標としては板
端剥離強度(以下、EDSと略す)および層間剪断強度
(以下、ILSSと略す)を用いた。
て検討した。
によって求めた。JIS−R−7601の樹脂含浸スト
ランド試験法に準じ測定した。樹脂処方としてユニオン
カーバイト社製ベークライト(登録商標)ERL422
1/3フッ化ホウ素モノエチルアミン/アセトン=10
0/3/4(重量部)を用い、硬化条件としては常圧、
130℃、30分を用いた。ストランド10本を測定
し、その平均値を求めた。
B2種類の樹脂を用いた。
の実施例1に従って次のように調整した。すなわち、油
化シェルエポキシ社製エピコート1001を 3.5kg(35重量
部)、油化シェルエポキシ社製エピコート828 を 2.5kg
(25重量部)と大日本インキ化学工業社製エピクロンN
740 を 3.0kg(30重量部)、油化シェルエポキシ社製エ
ピコート152 を 1.5kg(15重量部)および電気化学工業
社製デンカホルマール#20を 0.8kg(8 重量部)とジ
クロロフェニルジメチルウレア 0.5kg(5 重量部)を添
加し、30分間撹拌して樹脂組成物を得た。これを離型紙
にコーティングし樹脂フィルムとしたものを用いた。
2時間で行った。
示の実施例1に従って次のように調整した。すなわち、
住友化学社製ELM434を 6.0kg(60重量部)、油化
シェルエポキシ社製エピコート 825を 3.0kg(30重量
部)、大日本インキ化学工業社製エピクロン 830を 1.0
kg(10重量部)およびポリエーテルスルホン 1.75kg
(17.5重量部)を150℃で30分間加熱・撹拌し透明
な粘稠液を得た。この組成物を60℃まで冷却し、ジア
ミノジフェニルスルホン 4.6kg(46重量部)を均一に分
散させ樹脂組成物を得た。これを離型紙にコーティング
し樹脂フィルムとしたものを用いた。
2時間で行った。
た。まず円周約2.7mの鋼製ドラムに炭素繊維と組み
合わせる樹脂をシリコン塗布ペーパー上にコーティング
した樹脂フィルムを巻き、次に該樹脂フィルム上にクリ
ールから引き出した炭素繊維をトラバースを介して巻き
取り、配列して、さらにその繊維の上から前記樹脂フィ
ルムを再度かぶせて後、加圧ロールで回転加圧して樹脂
を繊維内に含浸せしめ、巾300mm、長さ2.7mの一
方向プリプレグを作製する。
ためにドラムは60〜70℃に加熱し、またプリプレグ
の繊維目付はドラムの回転数とトラバースの送り速度を
調整することによって繊維目付約200 g/m2 、樹脂量
約35重量%のプリプレグを作製した。
EDS用には(+25/−25/+25/−25/9
0)s の構成で積層し、オートクレーブを用いて所定の
硬化条件で加熱硬化して、厚み約2mmの硬化板を作製し
た。ILSSおよび引張強度用にはプリプレグを一方向
に積層し、それぞれ厚み約2mmおよび約1mmの一方向積
層板を作製した。
0mmとし、測定は通常の引張試験治具を用いて、試験長
127mmに設定し、クロスヘッド速度1mm/minで測定し
た。剥離強度は試験片の側面で層間剥離が開始した時点
の荷重より求めた。5本測定しその平均値を求めた。
8mmとし、測定は通常の3点曲げ試験治具を用いて支持
スパンを試験片肉厚の4倍に設定し、クロスヘッド速度
2.5mm/minで測定した。8本測定しその平均値を求め
た。
30mmとし、該試験片の両端に厚さ約1.2mm、長さ5
0mmのGFRP製のタブを接着し(必要に応じて試験片
中央には弾性率および破壊歪を測定するための歪ゲージ
を貼り付け)、クロスヘッド速度1mm/minで測定した。
5本測定しその平均値を求めた。
引張強度用と同様の方法で厚み約6mmの一方向硬化板を
作製した。試験片は、ノッチなしで、幅10mm、長さ6
0mmとした。
m (米倉製作所)の標準型のものに、その打撃部後部に
荷重センサーを取り付け計装化したものを使用した。従
って、荷重センサーの増幅器から出力を波形デジタルメ
モリを介してパソコンへ転送し、そして測定項目として
最大荷重、最大荷重に達するまでの吸収エネルギーを求
めた。試験片の打撃方向はフラットワイズ、支点間距離
は40mmとした。10点測定し、その平均値を求めた。
ル%とメタクリル酸0.6モル%からなる共重合体を用
いて、乾湿式紡糸方法により単繊維繊度1デニール,フ
ィラメント数12000のアクリル系繊維を得た。得ら
れた繊維束を240〜280℃の空気中で、延伸比1.
05で加熱し、耐炎化繊維に転換し、ついで窒素雰囲気
中300〜900℃の温度領域での昇温速度を200℃
/分とし10%の延伸を行なった後、1300℃まで焼
成した。
エチルアンモニウム(以下、TEAHと略す)水溶液を
電解液として、1槽当たりの通電電気量を10クーロン
/g・槽とし、4槽繰り返すことにより該炭素繊維を総
電気量40クーロン/gで処理した。電圧は12V、電
流密度は9.5A/m2 だった。その際、電解液が黒濁
した。この電解処理を施された炭素繊維を続いて水洗
し、150℃の加熱空気中で乾燥した。
グリセロールトリグリシジルエーテルをジメチルホルム
アミド(以下、DMFと略す)で希釈してサイジング剤
母液を調整し、浸漬法により炭素繊維にサイジング剤を
付与し、230℃で乾燥を行なった。付着量は0.4重
量%であった。
ンド強度、弾性率は、 484kgf/mm2、 23.8tf/mm2 であ
った。表面官能基量、樹脂Aでの引張強度およびEDS
の測定結果を表1に示した。
0,20クーロン/gとなるように処理槽数、1槽当り
の電気量を変更した以外は、実施例1と同様に処理して
炭素繊維を得た。結果を表1に併せて示した。
リットルの炭酸水素アンモニウム水溶液に変更した以外
は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。結果を表
1に併せて示した。
リットルの硫酸水溶液に変更し、総電気量が100クー
ロン/gとなるように処理槽数、1槽当りの電気量を変
更した以外は、実施例1と同様に処理して炭素繊維を得
た。結果を表1に併せて示した。
ーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル
([II]式において、R1 が -CH2 CH2 - 、m=9)、
ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ジエチレング
リコールジグリシジルエーテルに変更した以外は、実施
例1と同様に処理して炭素繊維を得た。得られた炭素繊
維の表面官能基量、樹脂Aでの引張強度およびEDSの
測定結果を表2に示した。
成分をグリセロールジグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル([II]式におい
て、R1 が -CH2 CH2 - 、m=9)に変更した以外は、
実施例5と同様に処理して炭素繊維を得た。得られた炭
素繊維の表面官能基量、樹脂Aでの引張強度およびED
Sの測定結果を表2に示した。
MF液に浸漬した以外は実施例1と同様に処理して炭素
繊維を得た。結果を表2に示した。
ルA型ジグリシジルエーテル、油化シェルエポキシ社製
エピコート 828(芳香環を有するエポキシ化合物)およ
びフェノールノボラック型グリシジルエーテル、油化シ
ェルエポキシ社製エピコート 154(芳香環を有するエポ
キシ化合物)に変更した以外は、実施例1と同様にして
炭素繊維を得た。結果を表2に示した。
モル%からなる共重合体を用いて、乾湿式紡糸方法によ
り単繊維繊度1デニール,フィラメント数12000の
アクリル系繊維を得た。得られた繊維束を240〜28
0℃の空気中で、延伸比1.05で加熱し、耐炎化繊維
に転換し、ついで窒素雰囲気中300〜900℃の温度
領域での昇温速度を200℃/分とし10%の延伸を行
なった後、1800℃まで焼成した。
エチルアンモニウム(TEAH)水溶液を電解液とし
て、1槽当たりの通電電気量を40クーロン/g・槽と
し、5槽繰り返すことにより該炭素繊維を総電気量20
0クーロン/gで処理した。電圧16V、電流密度は3
0A/m2 だった。その際、電解液が黒濁した。この電
解処理を施された炭素繊維を続いて水洗し、150℃の
加熱空気中で乾燥した。続いて、樹脂成分が1重量%に
なるようにグリセロールトリグリシジルエーテルをジメ
チルホルムアミド(DMF)で希釈してサイジング剤母
液を調整し、浸漬法により炭素繊維にサイジング剤を付
与し、230℃で乾燥を行なった。付着量は0.5重量
%であった。
能基量、樹脂Aでの引張強度およびEDSの測定結果を
表3に示した。
更し、サイジング剤処理においてサイジング成分を含ま
ないDMF液に浸漬した以外は実施例12と同様に処理
して炭素繊維を得た。結果を表3に示した。
モル%からなる共重合体を用いて、乾湿式紡糸方法によ
り単繊維繊度0.7デニール,フィラメント数1200
0のアクリル系繊維を得た。得られた繊維束を240〜
280℃の空気中で、延伸比1.05で加熱し、耐炎化
繊維に転換し、ついで窒素雰囲気中300〜900℃の
温度領域での昇温速度を200℃/分とし10%の延伸
を行なった後、1800℃まで焼成した。
ンモニウム水溶液を電解液として、1槽当たりの通電電
気量を20クーロン/g・槽とし、5槽繰り返すことに
より該炭素繊維を総電気量100クーロン/gで処理し
た。電圧13V、電流密度は15A/m2 だった。この
電解処理を施された炭素繊維を続いて水洗し、180℃
の加熱空気中で乾燥した。
テルにノニオン系の乳化剤を5重量%添加したサイジン
グ剤を、成分が1重量%になるように水で希釈してサイ
ジング剤母液を調整し、浸漬法により炭素繊維にサイジ
ング剤を付与し、180℃で乾燥を行った。付着量は
0.4重量%であった。
能基、ストランド強度、ストランド弾性率、樹脂Aでの
コンポジット引張強度ならびにEDSの測定結果を表4
に示した。また、コンポジット引張弾性率は17.1 t
f/mm2 であった。
た最大荷重までの吸収エネルギーは55kJ/m2 、最大荷
重は5.2kNであった。
槽繰り返すことにより該炭素繊維を総電気量200クー
ロン/gで処理した以外は、実施例13と同様に処理し
て炭素繊維を得た。結果を表4に併せて示した。
して炭素繊維を得た。結果を表4に併せて示した。
た以外は実施例13と同様に処理して炭素繊維を得た。
結果を表4に併せて示した。またコンポジット引張弾性
率は17.2 tf/mm2 であった。
た最大荷重までの吸収エネルギーは46kJ/m2 、最大荷
重は4.6kNであった。
ーテル、ジエチレンオキサイドジグリシジルエーテル、
ポリエチレンオキサイドジグリシジルエーテル([II]
式において、R1 が -CH2 CH2 - 、m=9)に変更した
以外は、実施例13と同様に処理して炭素繊維を得た。
結果を表5に示した。
を表5に示した。
ーテルに変更した以外は、実施例13と同様に処理して
炭素繊維を得た。結果を表5に併せて示した。
ジルエーテル、油化シェルエポキシ社製エピコート 828
(芳香環を有するエポキシ化合物)およびフェノールノ
ボラック型グリシジルエーテル、油化シェルエポキシ社
製エピコート 154(芳香環を有するエポキシ化合物)に
変更した以外は、実施例13と同様にして炭素繊維を得
た。結果を表5に併せて示した。
mを2、nを2としたサイジング剤の樹脂成分が1重量
%の水エマルジョンを用いる以外は、実施例12と同様
に処理して炭素繊維を得た。結果を表6に示した。O/
Cは0.10、N/Cは0.02であった。
15、nを15としたサイジング剤、[I]式において
R2 を -CH2 CH2 - ,R3 を-CH3 ,mを30、nを3
0としたサイジング剤を用いる以外は、実施例12と同
様に処理して炭素繊維を得た。結果を表6に示した。O
/Cは0.10、N/Cは0.02であった。
3 を -CH3 ,mを15、nを15としたサイジング剤樹
脂成分が1重量%の水エマルジョンを用いる以外は、実
施例12と同様に処理して炭素繊維を得た。結果を表6
に併せて示した。O/Cは0.10、N/Cは0.02
であった。またストランド引張弾性率は30.5 tf/mm
2 、ILSSは10.9kgf/mm2 であった。
mを1、nを1としたサイジング剤樹脂成分が1重量%
の水エマルジョンを用いる以外は、実施例12と同様に
処理して炭素繊維を得た。結果を表6に併せて示した。
O/Cは0.10、N/Cは0.02であった。
mを15、nを15としたサイジング剤の樹脂成分を用
いた以外は実施例1と同様に処理して炭素繊維を得た。
樹脂Aのコンポジット引張強度ならびにEDSの結果を
表7に示した。
張強度およびEDSを測定した。結果を表7に併せて示
した。
でコンポジット引張強度およびEDSを測定した。結果
を表7に併せて示した。
張強度およびEDSを測定した。結果を表7に併せて示
した。
を表面に有し、かつ反応性の高い特定構造の脂肪族化合
物がサイジング剤として付与されているため、コンポジ
ットの接着強度を著しく向上することができる。さらに
は、上記特定構造の化合物の主鎖の長さを特定化した好
ましい態様においては、コンポジットの接着強度の著し
い向上に加えて、通常は接着強度の向上により低下する
ことが多いコンポジットの引張強度の低下を抑制できる
という極めて顕著な効果を奏する。本発明の炭素繊維
は、上記した優れた特徴を有するため、従来のマトリッ
クス樹脂との接着強度の不足などにより使用が困難であ
った構造部材にも使用することが可能になる。
を有するため、従来のマトリックス樹脂との接着強度の
不足などにより使用が困難であった構造部材にも使用す
ることが可能になる。
Claims (9)
- 【請求項1】X線光電子分光法により測定される炭素繊
維の表面酸素濃度O/Cが0.20以下、化学修飾X線
光電子分光法により測定される表面水酸基濃度C-OH/Cが
0.5%以上、化学修飾X線光電子分光法により測定さ
れる表面カルボキシル基濃度COOH/Cが2.0%以下であ
って、複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物がサイジ
ングされてなる炭素繊維。 - 【請求項2】X線光電子分光法により測定される炭素繊
維の表面酸素濃度O/Cが0.20以下、表面窒素濃度
N/Cが0.02以上であって、複数のエポキシ基を有
する脂肪族化合物がサイジングされてなる炭素繊維。 - 【請求項3】最長原子鎖の両末端にエポキシ基を有する
化合物である請求項1又は2に記載の炭素繊維。 - 【請求項4】複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物
が、グリセロールポリグリシジルエーテル・ジグリセロ
ールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
シグリシジルエーテル類、ポリプロビレングリコールシ
グリシジルエーテル類から選ばれる少なくとも1種の化
合物である請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維。 - 【請求項5】アルカリ性水溶液中で電解処理した後、ま
たは酸性水溶液中で電解処理し続いてアルカリ性水溶液
で洗浄した後、複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物
をサイジング剤として付与することを特徴とする炭素繊
維の製造方法。 - 【請求項6】アンモニウム塩水溶液中で電解処理した
後、複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物をサイジン
グ剤として付与することを特徴とする炭素繊維の製造方
法。 - 【請求項7】最長原子鎖の両末端にエポキシ基を有する
化合物である請求項5又は6に記載の炭素繊維の製造方
法。 - 【請求項8】複数のエポキシ基を有する脂肪族化合物
が、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロ
ールシグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールシ
グリシジルエーテル類、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル類から選ばれる少なくとも1種の化合
物である請求項5〜7のいずれかに記載の炭素繊維の製
造方法。 - 【請求項9】水溶媒系でサイジングすることを特徴とす
る請求項5〜8のいずれかに記載の炭素繊維の製造方
法。
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