JP2009541466A - 精製されたヒドロキノンの調製およびその成形方法 - Google Patents

精製されたヒドロキノンの調製およびその成形方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、精製されたヒドロキノンを調製およびこれを成形するための方法に関する。また本発明は、レゾルシノールおよびピロガロールを含む極く少量の不純物を伴った本質的にヒドロキノンを含有する原料化合物から精製されたヒドロキノンを得るのに使用されることを目的とする。本発明は、また、取扱いやすい形でヒドロキノンを得るのに使用されることを目的とする。上で述べた不純物を含有する原料ヒドロキノンから始める本方法は、レゾルシノールとピロガロールを除去することのできる蒸留段階を含み、その後すぐに精製されたヒドロキノンを成形する段階を含むことを特徴とする。

Description

本発明の主題は、精製されたヒドロキノンの調製および成形のための方法である。
本発明は、この調製および成形方法の結果生ずる不純物を含まないヒドロキノンを提供することを対象とする。
一実施形態によれば、本発明は、高純度ヒドロキノンと成形を得ることを可能にする方法を提供する。
ヒドロキノン(すなわち、1,4−ジヒドロキシベンゼン)は、エラストマーにおける重合防止剤または酸化防止剤または合成中間体として、数多くの分野において広範囲に使用されている製品である。別の適用分野は写真である。これが主要な製品であることが理解される。
市場との関連により、様々な純度が必要とされる。
これは、操業コストを最小化するためにいくらかの不純物を含む工業用ヒドロキノンは、一部の用途には満足すべきものであるが、他の用途、特に写真用途においては、非常に高い純度が要求されることによる。
従って、ヒドロキノンは、ある場合には極めて限定的な高純度の要件に合致しなければならない。
この場合生ずる問題は、ヒドロキノンが酸化に対して鋭敏で、急速に着色した分解生成物をもたらすため、精製の実施が容易ではない製品であることである。
本発明により精製する粗製ヒドロキノンは、本質的にヒドロキノンが存在し、言い換えれば、少なくとも90重量%のヒドロキノンが存在し、残りは除去される不純物である。粗製ヒドロキノンは、少なくとも96重量%のヒドロキノンを含むことが好ましい。
実際に、極めて低含有量の不純物を除去することは非常に難しい。
さらに、この困難さは、不純物の性質によって増加する。分離される化合物は、ヒドロキノン異性体と類似の揮発性を有し、ピロガロールもまた除去する不純物に存在する。
実際問題として、除去する不純物の混合物中に存在するピロガロールの分離は、当業者にとって問題である。これは、ピロガロールがヒドロキノンよりも容易に分解し、これの分解が着色不純物をもたらす化合物であることが理由である。
さらに、用途に応じて粒子寸法、流動性、または溶解速度に関して異なる物理化学的特性が要求される場合もある。
現在ヒドロキノンは、小さくてもろい針状の粉末の形状で市販されている。これの欠点は微粉の存在で、前記粉末の貯蔵および取扱い中にダスト形成の問題をもたらす。
実際問題として、ヒドロキノンダストは、環境に対しては爆発のリスク故に危険であり、ヒトに関しては、この物質は目および呼吸路を刺激し、皮膚に接触すると、皮膚の刺激を生ずる場合もある。
従って、市場は高純度であるが粉末の取扱いに関して問題を起こさないヒドロキノンを求めている。
ヒドロキノンの1つの合成経路は、特に均質なまたは不均質な酸触媒の存在下、フェノールを過酸化水素でヒドロキシル化することである。
従って、FR2071464によれば、強プロトン酸、言い換えれば、水中でpKaが0.1未満、好ましくは−1未満の酸、によることもできる。
強プロトン酸の例としては、とりわけ、硫酸、クロロ硫酸、過塩素酸または例えばメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸またはフェノールスルホン酸などのスルホン酸を挙げることもできる。
プロトン酸触媒の他の例として、特に様々な商標名下で販売されているスルホン酸樹脂を挙げることもできる。とりわけ、Temex50、Amberlyst15、Amberlyst35、Amberlyst36およびDowex50Wの樹脂を挙げることもできる。
上で述べた樹脂は、スルホン酸基である官能基を有するポリエチレン主鎖で構成される。このポリスチレン主鎖は、一般的に有機過酸化物の活性化触媒の影響下、スチレンとジビニルベンゼンの重合によって得られ、活性化触媒は架橋ポリスチレンをもたらし、これはその後濃硫酸またはヒドロクロロ/硫酸で処理されて、スルホン化スチレン/ジビニルベンゼンコポリマーをもたらす。
これは、フェノノール/ホルムアルデヒドコポリマーであり、芳香族環上にメチレンスルホン酸基を有している、例えばDuolite Arc9359の名称下で販売されている、スルホン酸樹脂によることも可能である。
他の市販されている樹脂も同様に利用可能であり、スルホン酸基を有するペルフルオロ化樹脂、より詳細にはテトラフルオロエチレンとペルフルオロ[2−(フルオロスルホニルエトキシ)プロピル]ビニルエーテルとのコポリマーであるNafionを挙げることもできる。
ヒドロキシレン化方法に適した他の触媒としては、鉄(II)および銅(II)の錯塩(FR2121000、USSR1502559)およびその他のフェントン型(Fenton type)触媒を挙げることもできる。
ヒドロキノン調製のための他の方法は、不均質触媒を含む。従って、チタンシリカライトの酸性ゼオライト(すなわちチタノシリカライト−1)型またはTS−1型の鉄シリカライト型(FR2489816)、チタンシリカライトMEL型のゼオライト(EP1131264)、またはMFI型のチタノゼオライト(EP1123159)の使用を挙げることもできる。MCM−22ゼオライト(FR2856681)を使用することもまた可能である。
かかるヒドロキシレン化反応の結果として、ピロカテコール(すなわち、1,2−ジヒドロキシベンゼン)およびヒドロキノンを本質的に含む、一般的に0.25から4.0程度のピロカテコール/ヒドロキノン重量比を有する可変比率の混合物と、より少ない量の様々な副産物、特に、成形されたヒドロキノンおよびピロカテコールの量に対する百分率で、一般的に0.5から4.0重量%の含有量のレゾルシノール(すなわち、1,3−ジヒドロキシベンゼン)およびピロガノール(すなわち、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン)が得られる。
様々な組成物の混合物が得られ、これは20から80重量%のピロカテコール、80から20重量%のヒドロキノン、0.1から2%のレゾルシノールおよび0.1から2%のピロガロールを含む。
典型的に、50から80重量%のピロカテコール、20から50重量%のヒドロキノン、0.1から2重量%のレゾルシノールおよび0.1から2重量%のピロガロールを含む混合物が得られる。
この種類の粗製混合物からヒドロキノンを分離するために、現在知られている1つの方法は前記混合物を蒸留する方法で、これは蒸留塔頂部生成物としてピロカテコール(混合物中最も揮発性の化合物)を、蒸留塔底部生成物として、「粗製ヒドロキノン」、すなわち少量の不純物(特にレゾルシノールおよびピロガロール、ならびに蒸留で除去されなかった潜在的なピロカテコールの痕跡量)と組み合わせたヒドロキノンを本質的に含む混合物を得ることを可能にする。
FR2071464 FR2121000 USSR1502559 FR2489816 EP1131264 EP1123159 FR2856681
本発明は、この粗製ヒドロキノンから出発して、非常に高純度で粉末取扱いに関連する問題を避けることを可能にする形態で存在するヒドロキノンを提供する。
ここにおいて、本発明の主題を構成する、ヒドロキノンと、少なくともレゾルシノール、ピロガロールおよびピロカテコールの痕跡量を本質的に含む少量の不純物を含む粗製ヒドロキノンから出発して、フレーク状の精製されたヒドロキノン調製のための方法が見出された。これは、
蒸留によって粗製ヒドロキノンを精製する段階
[(A)トッピング蒸留(topping distillation)(ここで、粗製ヒドロキノンHQは蒸留塔に注入され、レゾルシノールは、場合によっては他の軽質不純物の全部または一部と共に蒸留塔頂部生成物として除去され、これによりヒドロキノンおよび重質不純物を含む粗製混合物Mは蒸留塔底部で回収される。)と、
(B)テーリング蒸留(tailing distillation)(ここで、段階(A)で得られた粗製混合物Mは蒸留塔に注入され、ピロガロールは、場合によっては他の重質不純物の全部または一部と共に蒸留塔底部で除去され、これにより精製された状態のヒドロキノン(HQ)が、蒸留塔の頂部において回収される。)を含む。]、および
蒸留塔出口において得られた精製されたヒドロキノンを、熱伝導性材料で作製されたまたは熱伝導性材料で被覆した支持体上にフィルムとして堆積させることによって形成し、その後支持体を適切な温度にすることによりフィルムを固化し、次いでフレーク形態の固化されたヒドロキノンを、任意の適切な手段を用いて回収する段階
を含むことを特徴とする。
従って、本発明は、蒸留による精製の段階と、直後の成形が結合した方法を提供する。
これの成果は、ヒドロキノンが、成形のために一般的に必要とされる付加的溶融操作を施すことがないことである。蒸留から直接得られたヒドロキノンを使用する本発明の方法は、潜在的な分解および潜在的なその後の着色を無くしている。
本発明によって提供される方法は、簡単であり、EP−A1556322に記載されている小球化などの他の形成方法に比較して資本費が廉価である。
得られたヒドロキノンは、高純度であり、容易に取り扱うことができる。
本発明によれば、方法の第1段階において粗製ヒドロキノンが精製される。
本発明の第1段階により、少なくとも90重量%の割合のヒドロキノンおよび10重量%未満の少量の不純物を本質的に含む粗製ヒドロキノン(HQ)を精製することが可能であり、ここで存在する不純物は同時に
(i)ヒドロキノンより低い蒸発温度を有する不純物(以降「軽質不純物」と称する)、好ましくは軽質不純物中の主要な不純物として特にレゾルシノールを含む不純物、および
(ii)ヒドロキノンより高いい蒸発温度を有する不純物(以降「重質不純物」と称する)、好ましくは重質不純物中の主要な不純物として特にピロガロールを含む不純物を含む。
本発明によれば、本発明の精製段階は、トッピング蒸留(A)およびテーリング蒸留(B)を含む。
発明者らは、上記の段階(A)および(B)を連続的に行うことで、レゾルシノールおよびピロガロール型の、ヒドロキノンより揮発性の化合物およびヒドロキノンより非揮発性の化合物の混合物を含む極めて低い量の不純物を除去する可能性を有している、ヒドロキノンの有効な精製を得ることが可能であることを見出した。
これに関連して、本発明の方法は、0.5から4重量%程度の不純物を含む粗製ヒドロキノンを処理するのに使用することができ、例えば、0.5から2重量%の低い不純物量を、一般的に4000ppm未満、ほとんどの場合3000ppm未満の不純物を含む、微細な精製されたヒドロキノンを得るために使用することができることが留意されなければならない。
より具体的には、本発明による精製は、特に2500ppm未満、典型的には多くても2000ppmの程度、好ましくは多くても1500ppmの程度、より好ましくは多くても1000ppmの程度、実際にはこれ未満の不純物を含む高純度ヒドロキノンの調製に使用することができる。
特に分離される様々な化合物が極めて類似した揮発性を有していることを考慮すると、分離に課された問題は解決するのが特に困難であり、分離におけるかかる効率は予想外のことである。
加えて、ヒドロキノンは非常に高い融点(172.5℃)と、減圧下においてさえも非常に高い蒸発点(500ミリバール下で258℃、100ミリバール下で208℃)を示す。
さらに予想外なことに、ヒドロキノンは熱分解に対して鋭敏であり、段階(A)および(B)の蒸留を通して、ヒドロキノンを170から220℃の温度に維持する必要があるにもかかわらず、これら段階は、着色したキノン型分解生成物を形成できるヒドロキノンの熱分解現象を制限して効果的に実施できる。
これに関連して、本発明は、蒸留塔における滞留時間の制限ににもかかわらず、段階(A)および(B)を効率的に実施できることを特に実証しおり、これによって熱分解現象を極めて実質的に阻止できる。
これら分解現象は、さらに例えば不活性雰囲気下で運転するなど、蒸留塔中の酸素の存在を制限することによってさらに避けることができる。
加えて、本発明の研究は、本発明による精製条件下で、キノン型のヒドロキノンの熱分解からの潜在的な着色生成物が形成された場合、これが段階(B)のテーリング蒸留の蒸留塔の底部において、ピロガロールと共に実質的に回収されることを確証することを可能にした。
本発明によれば、熱分解の結果生じたピロガロールおよび不純物が、蒸留運転中に効率よく除去されることが可能であることが発見された。
上で述べたように、ヒドロキノンの蒸留が高温で実施されるという事実により、ピロガロールは少なくとも部分的に分解して着色した不純物を生じさせる。
着色した不純物が、段階(B)において、ヒドロキノンを用いた蒸留の頂部生成物中で再遭遇することが懸念された。
本発明により、ピロガロールおよびこれの分解で形成された不純物は、蒸留塔の底部生成物中に残留し、これによりヒドロキノンから効率よく分離されることが見出された。
本発明は、様々な不純物を効率よく経済的に除去することを可能にする精製方法を提供する。
本発明の方法の段階(A)および(B)により処理する粗製ヒドロキノンHQの正確な組成は広範囲に変えることができるが、本発明の方法は、粗製ヒドロキノンの全重量に対して96から99.5重量%のヒドロキノンおよび0.5から4重量%程度、例えば0.5から2重量%、特に1から2重量%の不純物含有量を含む粗製ヒドロキノンに関して特に有利であることが証明されている。
典型的に、本発明により処理する粗製ヒドロキノンHQは、レゾルシノールを含む0.1から2重量%、例えば0.2から1重量%の軽質不純物(ヒドロキノンの蒸発点より低い蒸発点を有する)を含む。レゾルシノールは、一般的に軽質不純物中の主要な不純物であり、軽質不純物は、一般的に軽質不純物の全重量に対して少なくとも50重量%、例えば少なくとも70重量%、特に少なくとも80重量%、なかんずく少なくとも90重量%、実際にはさらに多くのレゾルシノールを含む。レゾルシノールに加えて、粗製ヒドロキノンHQ中に存在する軽質不純物は、特にピロカテコールを含むことができる。
さらに、粗製ヒドロキノンHQにおいて、重質不純物(ヒドロキノンの蒸発点より高い蒸発点を有する不純物)の量は、通常0.1から2重量%、例えば0.2から1重量%である。これらは、一般的に重要な重質不純物として特にピロガロールを、一般的に他の重質不純物、特にタールまたはキノンなどのヒドロキノンの熱分解生成物と組み合わせて含む。従って、重質不純物は、一般的に重質不純物の全重量に対して少なくとも50重量%、例えば少なくとも70重量%、実際には少なくとも80重量%、特に少なくとも90重量%、さらに多くのピロガロールを含む。
特定の実施形態によれば、段階(A)および(B)により処理される粗製ヒドロキノンHQは、蒸留によってピロカテコールを実質的に除去した後、本明細書において上で述べた種類の酸触媒の存在下、過酸化水素によるフェノールのヒドロキシル化の結果得られる反応混合物から得るかまたは得ることができる。
本発明の方法に適した粗製ヒドロキノンHQは、粗製ヒドロキノンの全重量に対して重量基準で、
96から99.5%のヒドロキノン、
0.1から2%、好ましくは0.2から1%のレゾルシノール、
0.1から2%、好ましくは0.2から1%のピロガロール、
場合によっては、典型的に500ppm(0.05%)未満の含有量、好ましくは100ppm(0.01%)未満の含有量の微量のピロカテコールを含む。
本発明の方法により処理される粗製ヒドロキノンHQの正確な性質が何であれ、段階(A)および(B)の蒸留段階は、以下に設定する条件下で実施されると有利である。
トッピング蒸留の段階(A)はレゾルシノールおよび好ましくは粗製ヒドロキノンHQ中に存在する実質的に全ての軽質不純物を、蒸留塔の頂部において取り込み、蒸留塔底部において、ヒドロキノンと軽質不純物、特にレゾルシノールが減損した重質不純物とを本質的に含む粗製混合物Mを回収することによって除去することを対象としている。
蒸留塔頂部における不純物の除去は、一般的に蒸留塔頂部における一部のヒドロキノンの離脱を伴い、従ってこれは段階(B)で使用される粗製混合物M中には回収されないことが留意されなければならない。この損失を制限するために、特に蒸留塔の理論段の数および還流比を変えることが可能であり、これによって操業中に2%未満、例えば0.2と1%の間、特に0.3と0.7%の間の(ヒドロキノン損失/混合物M中のヒドロキノン)比率を得ることができる。
段階(A)の蒸留塔における粗製ヒドロキノンHQの供給流量は、特に蒸留塔のために選択した割合およびヒドロキノン精製のためにきめ細やかに所望する流量により、広範囲に変えることができる。暗に示された制限無しに、3000kg/時まで、実際には5000kg/時までに及ぶ供給流量で運転することができると単純に規定することもできる。典型的に、100から3000kg/時までの程度の流量を使用することが可能である。
段階(A)において、粗製ヒドロキノンHQが導入される供給点は、一般的に実質的に蒸留塔の中央の高さ、すなわち段階(A)の蒸留塔の精留領域の、段階(A)の蒸留塔のストリッピング領域に対する容積比が、一般的に25:75と75:25の間、より好ましくは30:70と70:30の間、例えば40:60と60:40の間である。「精留領域」という用語は、ここでは水平面下の内部蒸留塔容積に対応する「ストリッピング領域」と対比した、供給点を含む水平面の上に位置する段階(A)の蒸留塔内部容積を意味すると理解される。
除去される不純物と少量のヒドロキノンを本質的に含む段階(A)の蒸留塔の頂部から出る流れは、蒸留塔に再注入するために、還流の技法により部分的に迂回させると有利な場合がある。蒸留塔に再注入される流量は、還流比(これは蒸留塔頂部の出口において有効に出る流量の、蒸留塔の頂部から蒸留塔の内部に向かって再注入される材料の流量に対する比で定義される)によって定量化することができる。段階(A)のトッピング蒸留の蒸留塔において、この還流比は、300と2000の間、典型的には400と1500の間、例えば500と1000の間であることが有利である。
さらに、段階(A)において使用される蒸留塔の理論段の数は、少なくとも20、好ましくは少なくとも30、例えば30と50の間が有利である。
さらに、段階(A)の蒸留塔におけるヒドロキノンの滞留時間は、好ましくは1時間未満、好ましくは45分未満、さらに好ましくは30分未満であり、これはヒドロキノンが蒸留の間に高温に曝される時間を制限することで、特にヒドロキノンの熱分解現象を阻止することを可能にする。それでもなお、この滞留時間は、特に段階(A)において、軽質不純物の有効な分離を可能にするために、依然として少なくとも10分間、例えば少なくとも15分間が必要である。それ故、段階(A)における分離と熱分解の阻止の間の良好な妥協が、典型的に15から30分間程度の滞留時間で得られる。
段階(A)に続く段階(B)は、その役割が、トッピング蒸留の結果得られた粗製混合物M中に存在するピロガロールおよび好ましくは全ての重質不純物を実質的に除去することを対象とするテーリング蒸留からなる。段階(B)においては、段階(A)と異なり、蒸留塔底部に送られるのは不純物であり、ヒドロキノンが精製された形態で回収されるのは蒸留塔の頂部においてである。
ここでもまた、蒸留塔の底部に向かっての不純物の除去は、蒸留塔底部において一部のヒドロキノンの離脱を伴う。
従って、混合物M中のヒドロキノンの全量は蒸留塔頂部において回収されない。段階(B)の蒸留塔底部におけるこのヒドロキノンの損失を制限するために、特に段階(B)の蒸留塔の理論段の数および還流比を変えることが可能であり、これによって段階(B)において、2%未満、例えば0.2と1%の間の(損失ヒドロキノン/精製したヒドロキノン中に回収されたヒドロキノン)比を得ることが可能である。
段階(B)において、段階(A)の蒸留塔底部から得られた粗製混合物Mが導入される供給点は、一般的に蒸留塔の実質的に中央の高さである。典型的に、段階(B)の蒸留塔に関して、精留領域のストリッピング領域に対する容積比は、25:75と75:25の間、より好ましくは30:70と70:30の間、例えば40:60と60:40の間である。ここでもまた、「精留領域」という用語は、水平面下の内部蒸留塔容積に対応する「ストリッピング領域」と対比した、供給点を含む水平面の上に位置する段階(A)の蒸留塔内部容積を意味すると理解される。
さらに、段階(A)と同じく、段階(B)において還流、すなわち段階(B)の蒸留塔の頂部を出る精製されたヒドロキノンを含む流れの一部を蒸留塔に再注入するために迂回させることにより、運転は有利に行われる。段階(B)のテーリング蒸留の蒸留塔における還流比(これは蒸留塔頂部の出口において有効に出る流量の、蒸留塔の頂部から蒸留塔の内部に向かって再注入される材料の流量に対する比で定義される)は、1と15の間、典型的には3と12の間、例えば4と10の間であると有利である。
さらに、段階(B)において使用される蒸留塔の理論段の数は、少なくとも20、好ましくは少なくとも30、例えば30と50の間であると有利である。
段階(B)において、ヒドロキノンの蒸留塔中の滞留時間を制御することが特に重要である。
さらに、生成物の熱分解を防止するために、段階(B)の蒸留塔において一般的に1時間未満の滞留時間を選択するのが有利であり、30分間未満がより有利である。しかしながら、段階(B)において有効な重質不純物分離を得るためには、段階(B)の蒸留塔において一般的に少なくとも10分間、例えば15と30分間の間のヒドロキノン滞留時間で運転することが好ましい。
より一般的に、段階(A)および(B)は、ヒドロキノンの蒸留を可能にする条件下で実施されること、特にヒドロキノンが液体または気体状態で存在するのに十分な温度において運転されることを意味することに留意されたい。蒸留段階(A)および(B)が実施される装置中に、いかなる170℃未満の冷点(ヒドロキノンの凝固温度)の存在も避けることが必要である。これは生産量および/または蒸留の品質に有害である蒸留塔の汚染の現象を生ずる可能性があり、生成物が固体となり、プロセスを完全に停止し、プラントのクリーニングのために費用のかかる操作さえ必要となることもある。この目的を達成し、安全であるためには、好ましくは段階(A)および(B)のために使用される蒸留塔の全ての内部領域が、少なくとも175℃の温度、好ましくは少なくとも180℃の温度、例えば少なくとも185℃であることが好ましい。蒸留のために必要なヒドロキノンの蒸発を達成するために、大部分の領域はこれらの温度を超えているが、それにもかかわらず温度は典型的に220℃未満である。
原則として、冷点が存在しない所要の高温を得るために、180から220℃程度の温度にした熱交換流体を循環させるジャケット付き蒸留塔を使用することが有利である。適切な熱交換流体としては、特にカルボン酸の重質エステル、例えばオクチルフタレートなど、芳香族エステル、例えばジフェニルエーテルおよび/またはベンジルエーテルなど、ビフェニル、ターフェニル、場合によって部分的に水素化された他のポリフェニル、パラフィンおよび/またはナフタレンオイル、または同様に一部の蒸留残渣オイルを挙げることもできる。
さらに、いかなる熱損失のリスクをも防衛するために、本発明により使用する装置と外部環境との間にできるだけ熱の逃げ道を作らないことが望ましい。
さらに、使用する高温を考慮して、特にヒドロキノンのキノンへの分解を避けるために、段階(A)および(B)の蒸留段階中に酸素の存在を避けることが望ましい。このため、これら段階を、酸素を実質的に含まない不活性雰囲気、例えば窒素さもなければアルゴン(特に、窒素の低コストを考慮すると窒素の方が好ましい)下で実施すると有利である。
さらに、特に過剰に高温に加熱するのを避けるために、段階(A)および(B)それぞれの蒸留を減圧下で実施すると有利である。これらの圧力は、段階(A)および(B)の蒸留塔において同一または異なっており、典型的に50と100ミリバールの間、例えば60と90ミリバールの間である。段階(A)および(B)の運転圧力は、同一にすることも相違することもできる。
段階(A)および(B)の蒸留は、特に処理する粗製ヒドロキノンHQをトッピング蒸留塔の入り口において一定流量で注入することにより、連続様式で実施すると有利な場合がある。しかしながら、これをバッチ様式で実施することも不可能ではない。
これらの正確な実施形態が何であれ、段階(A)および(B)は、詳細には、段階(B)の蒸留塔の頂部において、凝縮後の精製されたヒドロキノンHQは液体状態で得られる。
本発明の方法により得られた精製されたヒドロキノンは、極めて低い水準の不純物、一般的に4000ppm未満、一般的に3000ppm未満の不純物を含む。
特定の実施形態によれば、本発明の方法は、典型的に2500ppm未満の不純物、好ましくは2000ppm未満の不純物を含む高純度ヒドロキノンの調製において使用することができる。
かかる高純度ヒドロキノンは、例えばレゾルシノールまたはピロカテコール(痕跡量)などの軽質不純物を有利には2000ppm未満含み、この軽質不純物の含有量は、好ましくは1500ppm未満、例えば1000と1500ppmの間、より好ましくは300と1000ppmの間である。重質不純物の含有量は、これの部分が、有利には500ppm未満、好ましくは300ppm未満、例えば20と200ppmの間である。
本発明の方法のこの段階は、レゾルシノールおよびピロガロールの含有量をそれぞれ300ppmおよび20ppmまで低下させることもでき、ピロカテコールは分析によってもはや検出することができないまで低下させることができるので、不純物を効率よく除去することが可能である。
成形の前に、ヒドロキノンを液体状態に維持する貯蔵タンクを利用できることが望ましい。
従って、前記貯蔵タンクは、175℃と190℃の間、好ましくは178℃と185℃の間の温度に維持される。
加熱は、ジャケット中を水蒸気または適切な熱交換流体を循環させることで有利に実施すされる。熱交換流体の例としては、上で述べた流体を参照することもできる。
貯蔵タンクは、不活性雰囲気下、好ましくは窒素雰囲気下で維持される。
本発明の方法によれば、精製されたヒドロキノンの成形は、本発明の方法の第2段階で実施される。
より具体的には、フレーク形態のヒドロキノンの成形は、以下の段階を含むことを特徴とする。
液体状態のヒドロキノンを熱伝導性材料で作製されたまたは熱伝導性材料で被覆した支持体上にフィルムとして堆積させる段階、
この支持体を適切な温度にすることにより、ヒドロキノンを固化する段階、
このフレーク形態の固化した生成物を、適切な手段を用いて回収する段階。
本発明の好ましい実施形態によれば、成形操作が実施されるチャンバーから、予め酸素が除去される。
従って、液体状態におけるヒドロキノンの成形は、酸素が含まれない雰囲気で実施される。本発明の一実施形態によれば、チャンバー内で不活性ガスの雰囲気が構築されている。希ガス、好ましくはアルゴンによることも可能であるが、低コスト故に窒素の使用が好ましい。
一旦不活性雰囲気が構築されたならば、液体状態におけるヒドロキノンが、適切な支持体上にフィルムとして堆積される。
本発明の方法によれば、液体状態におけるヒドロキノンが、熱伝導性材料で作製されたまたは熱伝導性材料で被覆した支持体上にフィルムとして堆積される。
材料の選択に関しては、ヒドロキノンと反応しない任意の材料によらねばならない。
さらに、この材料は熱伝導性の性質を有しているので、少なくとも10W/m.K、好ましくは15と400W/m.Kの間の熱伝導率を有する金属を選択すると有利である。いかなる重要な性質にも上限が提示されていないことに留意しなければならない。
本発明の方法の使用に完全に適した、上で述べた特性に相当する材料の例としては、特にステンレス鋼を挙げることもできる。
オーステナイト鋼などのステンレス鋼、より具体的にはステンレス鋼304、304L、316また316Lを選択することが有利である。
多くても22重量%、一般的に6と20重量%の間、好ましくは8と14重量%の間のニッケルを有する鋼が使用される。
ステンレス鋼304および304Lは、8と12重量%の間に変動するニッケル含有量を有し、ステンレス鋼316および316Lは、10と14重量%の間に変動するニッケル含有量を有する。
かかるステンレス鋼は、産業において一般的に使用されている。
オーステナイト鋼の定義に関しては、Robert H.Perry他による著作[ペリーの化学工学ハンドブック(Perry’s Chemical Engineers’Handbook)、第6版(1984)、頁23−44]を参照することもできる。
本発明の方法は、液体状態におけるヒドロキノンを熱伝導性物質でできているかまたは熱伝導性物質で被覆された形態の冷却された表面上で固化することができる装置を用いて実施され、装置は、コンベアーベルト、1つ以上のターンンテーブルまたは回転シリンダーの形態であることができる。
装置の調整は、当業者の能力範囲内である。
コンベア−ベルトの特性は、大幅に変化させることができる。従って、長さは、例えば50cmと2mの間、幅は1と5mの間であることができる。ベルトの前進速度に関しては、1m/分と20m/分の間に変えると有利である。
フレークの厚さは、ヒドロキノンの供給量およびベルトの前進速度を制御することによって決定される。
ターンンテーブルに関しては、これらの直径は通常150と400mmの間である。
これらの回転速度は、5と50回転/分の間で選択されることが好ましい。
本発明の第1代替形態によれば、液体状態におけるヒドロキノンが、ノズルを介した噴霧によって、より一般的には、ヒドロキノンがオーバーフローするように、連続的に液体状態のヒドロキノンで満たされている供給槽を通ってヒドロキノンが重力によりベルトまたはターンンテーブル上に落ちるオーバーフローシステムによって、ベルト上またはターンンテーブルの1つの上に堆積される。
ヒドロキノンを、20℃と80℃の間の温度において冷却し固化すると有利である。
一般的に、冷却はヒドロキノンで覆われていないベルトの内面に冷水を噴霧すること
によって提供される。
ターンンテーブルに関しては、これらは冷却液体が循環しているジャケットで構成され、冷却液体は、適切な温度で導入される水であることが好ましい。
ヒドロキノンは、スクレーパー刃によりフレークの形態で回収される。
本方法の別の代替形態によれば、液体状態のヒドロキノンを回転シリンダー上に堆積させることが好ましい。
シリンダーは、広範囲に変動し得る寸法を有する。
従って、直径は0.15から2.5m、好ましくは1から1.5mに変動させることができ、長さは、例えば0.25と5mの間、好ましくは0.5と2mの間に変動させることができる。
シリンダーに、多くの方法で供給することができる。
シリンダーが設置され、例えば、1から10cmの液体状態のヒドロキノンが供給槽に置かれた場合、シリンダー上の堆積はディッピング法によって行われる。
シリンダーを回転させ、冷却によってシリンダー上に固化した生成物の薄い層を取り除く。
シリンダーは、フレークの所望する厚さおよび供給温度により選択される速度で回転される。
層は、回転速度が増加すると、より薄くなる。
液体状態のヒドロキノンの供給は、これ自体がヒドロキノンと共に液体状態に供給されるアプリケーターロールを介してシリンダー上で行うことができる。
供給は、重力によってまたはポンプを介してシリンダー上に注ぐことで実施することもできる。
シリンダーは、ジャケット中の水の循環またはシリンダー内の水の噴霧により冷却される。
本発明の方法の特性により、シリンダーは20℃と80℃の間、より好ましくは30℃と60℃の間の温度に維持されることが好ましい。
シリンダーの回転速度を、0.5と20回転/分の間、好ましくは3と6回転/分の間に変動させると有利である。
ヒドロキノンは、固化するのに十分な時間シリンダー上に保持される。
その後形成されたヒドロキノンは、任意の適切な手段を用いて回収される、より具体的にはシリンダーをこする刃を用いて生成物の層を切り離し、例えば、回収タンクに重力落下させるなどの、任意の既知の方法で回収される。
従って、ヒドロキノンフレークを調製するための本発明の方法の好ましい実施形態は、以下の段階を含む。
成形操作が実施されるチャンバーから酸素を取り除く段階、
液体状態のヒドロキノンを20℃と80℃の間の温度に維持されているシリンダー上に、フィルムとして堆積させる段階、
ヒドロキノンを、固化するのに十分な時間シリンダー上に保持する段階、
固化した生成物を任意の適切な手段を用いて回収する段階。
本発明の方法により、以下に示す特性に相当するフレーク形態の高純度ヒドロキノンが得られる。
より具体的には、ヒドロキノンは小平板形状を有する大粒子の外観下で存在し、これら粒子が「フレーク」と称される。
小平板形状粒子は、一般的に面で定義される非常に変化に富んだ外形形状に相当し、おおよそ、正方形、長方形、丸または楕円形であることができる。
変化に富んだ様々な形状のフレークは、以下に特定する寸法を示す平行六面体内に分類される。
長さは、一般的に0.5と6cmの間、好ましくは1と3cmの間に変動する。
幅は、この部分において、0.5と3cmの間、好ましくは0.5と1.5cmの間に変動する。
測定は、無作為に取り出した20個のフレークの試料について行う。
長さおよび幅は、目盛を刻んだルーラーを用いて測定する。
上で述べた平行六面体は、3つの寸法の1つ(厚さ)が、他の2つ(幅および長さ)よりずっと小さい。
厚さに関しては、400μmと1500μmの間、好ましくは500と750μmの間である。
厚さは、はさみ尺またはパルマー装置(Palmer device)を用いて測定する。
一部の粒子が、上記の限度外の寸法を示すことが不可能ではないことに留意されたい。
図4はデジタルカメラを用いて撮影された写真を表し、本発明によって得られたヒドロキノンのフレーク型形態を示す。
これら大粒子が、輪郭のはっきりしたエッジを示していることを強調したい。
図5はデジタルカメラを用いて撮影された写真を表し、市販されているヒドロキノン粉末の針状結晶の形態を示す。
図6は同じくデジタルカメラを用いて撮影された写真を表し、写真のより低い倍率による本発明の生成物のより良好な一般的外観を示す。
得られたヒドロキノンの1つの特性は、粉末形態に比較して微粒子の量が非常に低いことである。
微粒子の量は、100μm未満の寸法を有する粒子の重量パーセントとして定義される。
本発明によれば、100μmのメッシュ寸法を有する篩を通過する粒子を微粒子と見なす。
微粒子の量は、3重量%未満、好ましくは0.7と1.5重量%の間、より好ましくは0.7と1重量%の間である。
指摘として、微粒子の寸法は20と30μmの間に位置する中位径を有し、1μmと100μmの間に分布すると特定される。
中位径は、粒子の50重量%が、中位径を超えるかまたは中位径未満である様な直径であると定義される。
比較として、粉末形態におけるヒドロキノンの微粒子の水準は20重量%程度であり、これは微粒子(または粉塵)の含有量が10倍、実際には20倍にもなることを意味する。
得られたヒドロキノンの粒径を定義するために、2.5mm未満の寸法を有する粒子、すなわち2.5mmのメッシュサイズを有する篩を通過する粒子、の重量パーセントも同様に定義される。
これの含有量は、一般的に20と40重量%の間である。
比較のため、粉末形態のヒドロキノン粒子の100%が2.5mm未満であることに言及しておく。
ヒドロキノンフレークは、程度の差はあるが、高い密度を有することができる。フレークの見掛け(ルーズ)密度は、好ましくは少なくとも0.4g/cm、より好ましくは0.4と0.6g/cmの間であり、一般的に0.45と0.55g/cmの間である。
フレークの見掛け(タップ)密度は、好ましくは少なくとも0.5g/cm、より好ましくは0.5と0.8g/cmの間であり、一般的に0.6と0.7g/cmの間である。
密度は、250ml試験片を1リットル試験片に代えることを除き、[欧州薬局方標準(European Pharmacopeia standard)第1巻、頁256(2004)、第5版]に記載されている非乾燥製品に関する試験に基づき測定される。
得られるヒドロキノンは、摩損に耐えることを可能にする物理的形態を有しているものの、その後の使用に適合する溶解速度を保持している。
従って、フレークの溶解速度は、前記フレークの厚さにより変動する。
4.8重量%の最終ヒドロキノン溶液濃度を得るために必要なフレーク量の水中における溶解時間は、フレークの厚さにより10と30分の間に変動する。
これら測定値は、周囲温度(20℃)に維持し、例えば4つの傾斜した刃を有するプロペラ混合器を用いて撹拌している水中において、前記の量を溶解するのに必要な時間の測定からなる試験に対応する測定値である。
アクリル酸中のフレークの溶解速度を測定するための、類似の試験が実施される。
この試験は、2重量%の最終ヒドロキノン濃度を得るために必要なフレークの量を溶解するのに必要な時間を確定するものである。
この速度は、フレークの厚さにより、30分と1時間の間に変動する。
同じ条件下で測定して、水中およびアクリル酸中のヒドロキノン粉末の溶解速度は、それぞれ9分および20分である。
本発明によるヒドロキノンの溶解時間は幾分増加するが、この増加は得られる他の利益を考慮すれば、使用者により受け入れ可能であることに留意されたい。
本発明は、成形段階後に得られるフレークの品質改良を可能にする付加的段階を排除するものではない。
従って、フレークは、3次元的により均一な分布を得るために粒子のサイズを減少することを可能にする、ブレードまたはバー造粒機に導入することができ、これにより等方粒子形態のヒドロキノンを得る。
「等方粒子」という用語は、3つの同等の寸法を有する平均粒子であると理解される。
得られる粒子は、一片が400と1500μmの間、好ましくは500と750μmの間に変動し得る立方体形態に近づく。
従って、フレークは等方粒子形態のヒドロキノンを製造するための中間生成物として使用することができる。
かくして得られたヒドロキノンは、密度の増加を示す。
別のより特定な態様によれば、本発明の別の主題は、精製されたヒドロキノンのフレークを得ることを可能にする本発明の方法を実施するための装置である。
この装置は、一般的に工業的寸法のプラントの形態を備えており、以下を含む。
上で述べた段階(A)による粗製ヒドロキノンHQのトッピング蒸留に適した第1蒸留塔、これは蒸留塔の頂部でレゾルシノールを除去し、蒸留塔の底部でヒドロキノンと重質不純物の大部分を含む混合物を回収するように設計されている。
上で述べた段階(B)のテーリング蒸留に適した第2蒸留塔、これの入り口は第1蒸留塔の底部に接続しており、蒸留塔の底部において第1蒸留塔の底部からの粗製混合物中に存在するピロガロールを除去し、蒸留塔の頂部において精製された形態のヒドロキノンを得るように設計されている。
蒸留塔出口で得られたフレーク形態の精製されたヒドロキノンを成形することを可能にする装置、これは、熱伝導性材料で作製されたまたは熱伝導性材料で被覆した支持体を含み、支持体は支持体を冷却し、ヒドロキノンフレークを回収するための手段と組み合わせた回転シリンダーの形態であることができる。
この装置において、2つの蒸留塔は、本明細書の上で定義した好ましい特性を有利に示す。特に蒸留塔は、上で述べた種類の熱交換流体によって加熱されるジャケット付き蒸留塔であることが好ましい。
成形装置に関して、これは不活性雰囲気、好ましくは窒素雰囲気を提供することができる手段を備えたチャンバー内に設置すると有利である。
本発明は、添付の図を参照にした説明によってより明らかとなる。
段階(A)および(B)ならびに蒸留から得られたヒドロキノンの成形を実施する段階のために本発明によって使用される一般的装置の図である。 精製されたヒドロキノンが、強力なプロトン酸型触媒の存在下、フェノールの過酸化水素によるヒドロキシル化に関する反応の結果得られるなどの混合物から出発して調製される、本発明の特定の代替形態を使用している装置の図である。 回転シリンダー上でヒドロキノンの成形を可能にする装置の図である。 図4は、本発明によって得られたヒドロキノンのフレーク型形態を示す。 図5は、市販されているヒドロキノン粉末の針状結晶の形態を示す。 図6はより低い倍率による本発明の生成物のより良好な一般的外観を示す。
本発明の方法の一般的原理を図示している図1において、ヒドロキノン、レゾルシノールを含む軽質不純物およびピロガロールを含む重質不純物の混合物である粗製ヒドロキノンHQ(11)が、第1蒸留塔(10)に導入される。蒸留塔(10)への供給点は、実質的に蒸留塔の中央の高さに位置することが好ましい。
蒸留塔(10)で実施されるトッピング蒸留[段階(A)]は、蒸留塔(10)頂部において、レゾルシノールおよび場合によって他の軽質不純物および同じくヒドロキノンの一部分を含む.図1の(I)で象徴される流れを除去され得る。蒸留塔頂部から来るこの流れ(I)は、その後特にバーナー中で処理して、リサイクルまたは除去される。蒸留塔(10)の頂部を出る流れ(12)は、蒸留塔中に還流を提供するために部分的に迂回(13)されて、一般的に蒸留塔頂部の側面に沿って蒸留塔(10)へ再注入される。還流は、特に分離の効率を改善するために設けられる。
同時に、蒸留塔(10)の底部において粗製混合物M(14)が得られ、これはヒドロキノンおよび重質不純物、潜在的には前の段階中に抽出されなかった軽質不純物の痕跡量を含む。この粗製混合物Mは第2蒸留塔(20)に導入される。蒸留塔(20)の供給点は、実質的に中央の高さであることが好ましい。蒸留塔(10)から得られた粗製混合物Mは、この蒸留塔(20)で段階(B)のテーリング蒸留が施される。
蒸留塔(20)において、蒸留は、一方では蒸留塔(20)の頂部で回収され、凝縮の後液体状態で得られる精製されたヒドロキノンHQ(22)、他方では図1において(II)で象徴され、蒸留塔(20)の底部において放出されるピロガロールおよび場合により他の重質不純物(同様に少量のヒドロキノン)を含む流れ(24)の分離をもたらす。蒸留塔(20)の底部を出るこの流れ(II)は、その後処理されて除去またはリサイクルされる。ここでもでもまた、特に重質不純物の分離の効率を改善するために、流れ(22)の一部を迂回して還流(23)を設けることが有利である。
本質的にもはや不純物を含まない精製されたヒドロキノン(22)は、凝縮器を通過した後に液化されて、蒸留塔(20)の頂部において得られる。
この液体および精製されたヒドロキノンは、その後成形前に、不活性雰囲気に維持されている貯蔵タンク(25)中において液体状態で保存される。
図2において、触媒の存在下で過酸化水素によるフェノールのヒドロキシル化の結果得られるHQ/PC混合物の処理のためのより複雑な方法に、上で述べた種類の装置が使用される。このHQ/PC混合物は、ピロカテコール(PC)およびヒドロキノンならびに少量の軽質不純物(レゾルシノール)および重質不純物(ピロガロール)を本質的に含む。
このHQ/PC混合物(31)は、蒸留塔の頂部においてピロカテコール(32)を実質的に除去するために、第1蒸留塔(30)に供給される。ここでもまた流れ(32)の一部を迂回することによって還流(33)を設けることが有利である。精製されたピロカテコール(32)が、蒸留塔(30)の頂部において得られる。
蒸留塔(30)における蒸留の実施形態が何であれ、少量の不純物、すなわち0.1から2%程度の軽質不純物(レゾルシノールおよびピロカテコールの痕跡量)および0.1から2%程度重質不純物(本質的にピロガロール)と組み合わせたヒドロキノン(典型的に96と99.5%の間)を本質的に含む粗製ヒドロキノンHQ(34)が、蒸留塔(30)底部において得られる。
この粗製ヒドロキノンHQは、その後蒸留塔(110)においてトッピング蒸留処理が施され、ここで、軽質不純物(レゾルシノールおよびピロカテコールの痕跡量)が、図2の(I)によって象徴される流れの形態において蒸留塔(110)の頂部において除去される。蒸留塔頂部(112)を出るこの流れは、蒸留塔(110)へ再注入するために部分的に迂回されて(113)、還流を提供する。ヒドロキノンおよび重質不純物(本質的にピロガロール)を含む粗製混合物(114)は、蒸留塔(110)底部において回収される。
かくして得られた粗製混合物は、蒸留塔(120)に、好ましくは実質的に中央の高さにおいて導入される。粗製混合物は、この蒸留塔においてテーリング蒸留が施され、蒸留塔(120)頂部で得られた精製されたヒドロキノンHQ(122)は、還流(123)を設けると有利である。これらの役割に関し、重質不純物が蒸留塔(120)底部で、図2において(II)によって象徴される流れ(124)の形態において除去される。
従って、蒸留塔(122)の出口において、液体状態の精製されたヒドロキノンが得られ、これはその後不活性雰囲気下に維持されている貯蔵タンク(125)に液体状態で貯蔵される。
精製されたヒドロキノンは、その後図3によって表されるような、最終的にフレーク形態のヒドロキノンを回収することが可能な成形装置(40)に運ばれる。
従って、図2に図示する方法は、分離され精製された(それ故価値の上昇した)形態において、強力なプロトン酸触型媒酸触媒の存在下、過酸化水素によるフェノールのヒドロキシル化の反応から得られた反応媒体中に存在する2つの主要な構成成分(ピロカテコールおよびヒドロキノン)を、効率よく分離することを可能にする。この方法は、連続的に実施することができる。本方法のこの特定の実施形態は、本発明の特定の主題を構成する。
図3において、ヒドロキノンフレークは、窒素(43)の導入によって酸素が減少している雰囲気が確立しているチャンバー(42)内のステンレス鋼(316)製回転シリンダー(41)上で、溶融ヒドロキノンを固化することによって得られる。ヒドロキノン蒸気を含むガスは、ガスを処理するための装置の方向(44)にチャンバーから排出される。
シリンダーの温度は、水をシリンダー内面(45)上に噴霧することで調節する。冷却水と生成物との直接の接触はない。
貯蔵タンク(25)または(125)からの液体状態のヒドロキノンは、供給タンク(46)に導かれる。供給タンクの温度は、熱交換流体が循環しているジャケットによって制御される。シリンダーが溶融ヒドロキノンに浸され、シリンダーの回転によってこれの外表面において溶融生成物(47)のフィルムを運び去る。
この生成物のフィルムは、冷たい金属と接触することで徐々に固まり、固化されてかきとり刃(48)においてフレーク(49)の形態でシリンダーから取り外される。
かくして得られたフレークは、スクリューコンベア(50)を通して回収され、チャンバーから分離される。
本発明の方法は、粗製ヒドロキノンから出発して、簡単で経済的な方法において、容易に処理することができる精製されたヒドロキノンを得ることを可能にする。
さらに、本発明により得られたヒドロキノンは、特に加熱されたヒドロキノンの酸素との接触を避けて本方法を実施した場合、例えばキノンなどの、熱分解生成物が非常に低い含有量を示す。熱分解生成物のこの低い含有量は、白色の外観を有する得られた精製されたヒドロキノンが実質的に着色されていないことによって反映される。ヒドロキノンの着色は、典型的に周囲温度において5重量%溶液を作り出すことによる、前記ヒドロキノンの水溶液の比色分析によってより正確に測定することができる。20と200ハーゼン(Hazen)の間の低い比色指数を得ることが可能であり、本発明の精製されたヒドロキノンに関しては、20と100ハーゼンの間であることが好ましい。
固体形態のヒドロキノンに関して本明細書で与えられる様々な重量パーセントは、恒量が得られるまで乾燥した後の乾燥生成物に関して表現されたものであることが指定される。
本発明の実施形態を、制限的な性質無しに説明のために記載する。
1.粗製ヒドロキノンの精製
図1に示すような装置を、粗製ヒドロキノンの全重量に対して0.6重量%のレゾルシノールおよび0.7重量%のピロガロールを含む粗製ヒドロキノンを精製するのに連続的に使用した。
この混合物を、100kg/時の一定流量で第1蒸留塔(10)に導入した。
使用した蒸留塔(10)は、以下の特性を示す。
理論段の数:30
蒸留塔頂部の温度:202℃
操作圧力:87mbar
還流比:600
ヒドロキノンの蒸留塔(10)中の滞留時間は25分間と評価される。
レゾルシノールを含む流れ(I)が、蒸留塔(10)の頂部で得られ、このレゾルシノールは1kg/時の流量を有している。
第1蒸留塔(10)の底部において得られた粗製混合物が導入される第2蒸留塔(20)は、その役割に関して以下の条件で使用された。
理論段の数:30
蒸留塔頂部の温度:201℃
操作圧力:73mbar
還流比:7
ヒドロキノンの蒸留塔(20)中の滞留時間は30分間と評価される。
蒸留塔(20)の底部におけるピロガロールを含む流れ(24)は、1kg/時の流量を有する。
精製されたヒドロキノンHQが、蒸留塔(20)の頂部で得られ、ここで、ヒドロキノンは98kg/時の流量で蒸留塔を出る。
このヒドロキノンは、2000ppm未満のレゾルシノールと200ppm未満のピロガロールを含む。
従って、このヒドロキノンは99.78重量%の純度を有する。
得られたヒドロキノンは、30ハーゼンの着色を示す。
蒸留塔(22)の頂部で回収された精製されたヒドロキノンHQは、成形される前、窒素雰囲気下、タンクに備えられているジャケット中に熱交換流体を循環させることによって178℃と185℃の間の温度に維持されている貯蔵タンク(25)中で貯蔵される。
2.精製されたヒドロキノンの成形
精製されたヒドロキノンの成形段階は、以下に説明する装置で実施され、図3において図式的に表される。
ヒドロキノンフレークは、窒素(43)の導入によって酸素が減少している雰囲気が確立しているチャンバー(42)内のステンレス鋼(316)製回転シリンダー(41)上で、溶融ヒドロキノンを固化することによって得られる。ヒドロキノン蒸気を含むガスは、ガスを処理するための装置の方向(44)にチャンバーから排出される。
シリンダーの温度は、これの内面(45)上に水を噴霧することによって制御する。冷却水と生成物の直接の接触はない。
図1に示された貯蔵タンク(25)からの液体状態のヒドロキノンは、熱交換流体が循環しているジャケットによって温度が制御されている、供給タンク(46)に導入される。シリンダーが溶融ヒドロキノンに浸され、シリンダーの回転によってこれの外表面において溶融生成物(47)のフィルムを運び去る。
この生成物のフィルムは、冷たい金属と接触することで徐々に固まり、固化されてかきとり刃(48)においてフレーク(49)の形態でシリンダーから取り外される。
かくして得られたフレークは、スクリューコンベア(50)を通して回収され、チャンバーから分離される。
液体状態のヒドロキノンの成形は、表面積0.75m(長さ0.48m、直径0.50m)のシリンダー上で実施される。
運転条件は以下の通りである。
シリンダーの回転速度:V=2回転/分、
冷却水の温度:Tw=60℃、
溶融生成物に浸すシリンダーの深さ:D=25mm、
溶融生成物の温度:Tp=180℃.
フレークは、産出量98kg/時において厚さ0.95mmが得られる。
100μmのメッシュサイズの篩を通過する粒子の重量%は0.8%である。
ルーズ見掛け密度(g/cm)は0.52である。
タップ見掛け密度(g/cm)は0.70である。
20℃の水中における(生成物4.8重量%溶液の)溶解時間は21分間である。
20℃のアクリル酸中における(生成物20重量%溶液の)溶解時間は45分間である。
図4の写真は、本発明によって得られた生成物の形態を示す。得られた生成物の一般的外観を図6に示す。

Claims (34)

  1. ヒドロキノンと、少なくともレゾルシノール、ピロガロールおよびピロカテコールの痕跡量を含む少量の不純物とを本質的に含む粗製ヒドロキノンから出発して、フレーク形態の精製されたヒドロキノンを調製するための方法であり、
    (A)粗製ヒドロキノンHQが蒸留塔に注入され、およびレゾルシノールが、場合によっては他の軽質不純物の全部または一部と共に蒸留塔頂部生成物として除去され、これによりヒドロキノンおよび重質不純物を含む粗製混合物Mが蒸留塔底部で回収される、トッピング蒸留、および
    (B)段階(A)で得られた粗製混合物Mが蒸留塔に注入され、およびピロガロールが、場合によっては他の重質不純物の全部または一部と共に蒸留塔底部で除去され、これにより精製された状態のヒドロキノン(HQ)が、蒸留塔の頂部において回収される、テーリング蒸留、
    を含む、蒸留によって粗製ヒドロキノンを精製する段階、
    蒸留塔出口において得られた精製されたヒドロキノンを、熱伝導性材料で作製されたまたは熱伝導性材料で被覆した支持体上にフィルムとして堆積させることによって成形し、その後支持体を適切な温度にすることによりフィルムを固化し、次いでフレーク形態の固化されたヒドロキノンを、任意の適切な手段を用いて回収する段階
    を含むことを特徴とする、方法。
  2. 粗製ヒドロキノンHQが、96から99.5重量%のヒドロキノンおよび0.5から4重量%の不純物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 粗製ヒドロキノンHQが、0.1から2重量%、例えば0.2から1重量%の軽質不純物を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 粗製ヒドロキノンHQが、0.1から2重量%、例えば0.2から1重量%の重質不純物を含むことを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の方法。
  5. 粗製ヒドロキノンHQ中に存在する軽質不純物が、軽質不純物の全重量に対して、少なくとも50%のレゾルシノール、好ましくは70%のレゾルシノールを含むことを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の方法。
  6. 粗製ヒドロキノンHQ中に存在する重質不純物が、重質不純物の全重量に対して、少なくとも50%のピロガロール、好ましくは少なくとも70%のピロガロールを含むことを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の方法。
  7. 粗製ヒドロキノンHQが、蒸留によってピロカテコールを実質的に除去後、酸触媒の存在下でフェノールを過酸化水素によりヒドロキシル化することで得られた反応混合物から得ることができることを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の方法。
  8. 粗製ヒドロキノンHQが、粗製ヒドロキノンの全量に対して、
    96から99.5%のヒドロキノン、
    0.1から2%、好ましくは0.2から1%のレゾルシノール、
    0.1から2%、好ましくは0.2から1%のピロガロール、
    場合により痕跡量のピロカテコール
    を含むことを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の方法。
  9. 段階(A)において、粗製ヒドロキノンHQが導入される供給点が、段階(A)の蒸留塔の精留領域が、段階(A)の蒸留塔のストリッピング領域に対して25:75と75:25の間、より好ましくは30:70と70:30の間の容積比を有する、蒸留塔の実質的に中央の高さであることを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の方法。
  10. 段階(A)の蒸留塔の頂部を出る流れが、蒸留塔に再注入するために、300と2000の間の還流比で一部迂回させられることを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の方法。
  11. 段階(A)において使用される塔の理論段の数が、少なくとも20、例えば30と50の間であることを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の方法。
  12. 段階(A)の塔におけるヒドロキノンの滞留時間が、10分間と1時間の間、好ましくは15と30分間の間であることを特徴とする.請求項1から11の一項に記載の方法。
  13. 段階(B)において、粗製混合物Mが導入される供給点が、段階(B)の蒸留塔の精留領域が、段階(B)の蒸留塔のストリッピング領域に対して25:75と75:25の間、より好ましくは30:70と70:30の間の容積比を有する、蒸留塔の実質的に中央の高さであることを特徴とする、請求項1から12の一項に記載の方法。
  14. 段階(B)の蒸留塔の頂部を出る流れが、蒸留塔に再注入するために、1と15の間の還流比で一部迂回させられることを特徴とする、請求項1から13の一項に記載の方法。
  15. 段階(B)において使用される塔の理論段の数が、少なくとも20、例えば30と50の間であることを特徴とする、請求項1から14の一項に記載の方法。
  16. 段階(B)の塔におけるヒドロキノンの滞留時間が、10分間と1時間の間、好ましくは15と30分間の間であることを特徴とする、請求項1から15の一項に記載の方法。
  17. 段階(A)および段階(B)が、酸素を実質的に含まない不活性雰囲気下で、例えばアルゴンまたは窒素下で実施されることを特徴とする、請求項1から16の一項に記載の方法。
  18. 段階(A)および段階(B)が、50と100ミリバールの間、例えば60と90ミリバールの間の圧力で実施されることを特徴とする、請求項1から17の一項に記載の方法。
  19. 不活性ガス、好ましくはアルゴンまたは窒素、より好ましくは窒素の雰囲気が、ヒドロキノンが成形されるチャンバーにおいて確立していることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  20. ヒドロキノンがその上に堆積する材料が、少なくとも10W/m.K、好ましくは15と400W/m.Kの間の熱伝導率を有することを特徴とする、請求項1または19に記載の方法。
  21. 支持体が、ステンレス鋼、好ましくはオーステナイト鋼、さらに好ましくはステンレス鋼304、304L、316または316Lである、またはステンレス鋼、好ましくはオーステナイト鋼、さらに好ましくはステンレス鋼304、304L、316または316Lで被覆されていることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  22. 液体状態のヒドロキノンが、コンベアーベルト、1つ以上のターンテーブル、または回転シリンダーの形態であることができる、伝導性材料からなる、または伝導性材料で被覆された冷表面上に堆積されることを特徴とする、請求項20または21に記載の方法。
  23. シリンダーが、例えば、供給槽に入れた1から10cmの溶融ヒドロキノン中に置かれ、シリンダー上への堆積がディッピングによって行われることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
  24. 液体状態のヒドロキノンの供給が、アプリケーターロール(自体が溶融ヒドロキノンを供給される。)を介してシリンダー上で、または、重力によって、もしくはポンプを介してシリンダー上に注ぐことにより実施できることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
  25. シリンダーの回転速度が、0.5と20回転/分の間、好ましくは3と6回転/分の間で変動することを特徴とする、請求項22から24の一項に記載の方法。
  26. シリンダーが、20℃と80℃の間の温度に維持されることを特徴とする、請求項22から25の一項に記載の方法。
  27. シリンダーが、ジャケット中の水の循環またはシリンダー内部の水の噴霧によって冷却されることを特徴とする、請求項22から26の一項に記載の方法。
  28. 下記の段階:
    成形操作が実施されるチャンバーから酸素を取り除く段階、
    液体状態のヒドロキノンを、20℃と80℃の間の温度に維持されているシリンダー上にフィルムとして堆積させる段階、
    ヒドロキノンを、固化するのに十分な時間シリンダー上に保持する段階、
    固化した生成物を任意の適切な手段を用いて回収する段階
    を含むことを特徴とする、請求項22から27の一項に記載の方法。
  29. 成形されたヒドロキノンが、シリンダーをこすり、任意の既知の手段、例えば重力により回収タンクに回収される生成物の層を切り離す刃を用いて回収されることを特徴とする、請求項1から28の一項に記載の方法。
  30. 得られたフレークが、粒子寸法のより均一な分布を得ることを可能にする分粒操作にかけられることを特徴とする、請求項1から29の一項に記載の方法。
  31. 前記操作が、ブレードまたはバー造粒機で実施されることを特徴とする、請求項30に記載の方法。
  32. 請求項1から31の一項に記載の方法により得ることができる、精製されたヒドロキノンフレーク。
  33. 請求項1から31の一項に記載の方法を実施するための装置であり、
    塔頂部において、軽質不純物(12、112)を得、および塔底部において、ヒドロキノンの大部分と重質不純物を含む混合物(14、114)を回収するように設計された、請求項1の段階(A)による粗製ヒドロキノンHQのトッピング蒸留に適した第1蒸留塔(10、110)、および
    第1蒸留塔の底部からの混合物(14、114)中に存在する重質不純物(24、124)を塔底部において除去するように設計され、ならびに塔の頂部においてヒドロキノンを精製された形態(22、122)で得るように設計された、入り口が第1塔(10、110)の底部に接続している、上述の段階(B)のテーリング蒸留に適した第2蒸留塔(20、120)、
    熱伝導性材料で作製されたまたは熱伝導性材料で被覆された、回転シリンダー(41)の形態であることができる支持体を、支持体を冷却してヒドロキノンフレークを回収する手段(48、50)と組み合わせて含む、蒸留出口において得られた精製されたヒドロキノンをフレーク形態に成形することを可能にする装置
    を含むことを特徴とする、装置。
  34. 成形装置が、不活性雰囲気、好ましくは窒素雰囲気を提供することを可能にする手段(43)を備えたチャンバー(42)内に置かれることを特徴とする、請求項33に記載の装置。
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