JP2009294204A - 表示装置の検査方法と検査装置及び表示装置用基板と表示装置 - Google Patents

表示装置の検査方法と検査装置及び表示装置用基板と表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】非矩形状の表示エリアを有する表示装置を効率的に高精度に検査可能とする方法、装置の提供。
【解決手段】非矩形状の表示エリアを有する表示装置の設計情報を利用し、検査領域並びに解析領域を指定する。また、設計情報を利用して寄生容量等を求め、検査データもしくは良否の判定をするしきい値に対し重み付け演算をして検査する。
【選択図】図4

Description

本発明は、表示装置用基板の検査技術に関し、特に、非矩形状の表示エリアを有する表示装置に用いられる表示装置用基板の検査方法、検査装置と表示装置用基板に関する。
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor。以下、TFT)等のスイッチング素子をアレイ上に配列したTFT基板を用いた、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display。以下、FPD)が実用化されている。
液晶ディスプレイでは、通常、TFTと画素電極、対向電極、及びこれらに接続される配線類とが、TFT基板上もしくはTFT基板と対向する対向基板上に設けられ、両者の間に液晶を狭持した構造となっている。対向電極がTFT基板側に設けられるか対向基板側に設けられるかは、使用する液晶や表示モードに依存する。TFT基板は、通常、ガラス基板等の平坦な基板上に、TFTと画素電極及び必要に応じて蓄積容量や対向電極をアレイ上に配置した矩形状の表示エリアを有し、且つ表示エリアを含み矩形状の外形を有するパネルを一つ又は複数有する。
図28は、特許文献1に開示された、典型的なTFT FPDを示す概略図である。単一のガラス基板40上には、リソグラフと半導体製造プロセスを用いてTFTパネル50が多数形成されている(図28(a))。各TFTパネル50は、アレイ状に配列されたピクセル電極で構成されている。ピクセル51は、図28(b)、図28(c)に示すように、縦行と横列のマトリックス状に配列される。
図28(c)において、各ピクセル51の横列Lrと縦行Lcとの選択信号をアドレスすることによって、TFTパネル50の表示操作を行う。
図29は、特許文献3に開示された、ディスプレイ用TFTの一構成例を示す図である。薄膜トランジスタ(TFT)a、画素電極b、奇数データ線e、偶数データ線f、奇数ゲート線c、偶数ゲート線d、及びコモン線gから構成される。ここで、データ線e,fとゲート線c,dは交差しているが、電気的には接続されていない。各TFTaは、それぞれデータ線e,fとゲート線c,dに接続されている。なお、コモン線gを持たないTFTアレイも存在し、この場合には、画素電極bは静電容量を介して隣接するゲート線に接続されている。
ディスプレイが機能するためには、各TFTが正常に機能し、画像を映し出すように画素電極に電圧が印加されなければならない。画素電極に正常に電圧が印加されているか否かを調べるために、荷電粒子を画素電極に照射した場合に発生する二次電子の運動エネルギーが画素電極の電圧によって変化することを利用することができる。
図30は、特許文献1に開示されている構成を示す図である。図30に示すように、表示装置のアレイ基板5に電子線EBを照射する電子線源11を備え、電子の照射によって発生する二次電子放出SEは、電子検出器DE(二次電子検出器)で検出される。二次電子放出SEは、放出する基板のピクセル6の電圧に比例する。電子検出器DEの出力は検査対象のピクセルの電圧を表しており、信号発生器及び信号解析器8に送られ解析される。各ピクセルのTFTの端子に供給する駆動信号は信号発生器及び信号解析器8で形成され、ライン61、62を通してピクセル6に供給される。この駆動信号の走査は、矢印Sで表される電子線EBの走査と同期して行われる(特許文献1、2等参照)。この荷電粒子の電圧コントラスト技術(もしくは「電子ビーム検査技術」とも呼ばれる)は、非接触で基板上の各TFTの状態を判定する方法であり、従来の機械的プローブを用いた検査方法に比べてコストが安く、また、光学的検査方法に比べて、検査速度が速いという利点を有する。
以下、特許文献3の記載に基づき、二次電子の検出量に基づく電圧コントラスト技術の原理について説明する。
TFT基板の各画素電極から放出され電子検出器DEに到達する二次電子の量は、画素電極の電圧の極性に依存している。例えば、画素電極が正電位(プラス)の場合、該画素電極への荷電粒子の照射により発生した二次電子は、負電位(マイナス)の電荷をもっているために該画素電極へ引き込まれる。この結果、電子検出器DEに到達する二次電子の量は減少する。
一方、画素電極が負電位(マイナス)の場合、発生した二次電子は、負電位の電荷をもっているため該画素電極と反発しあう。この結果、発生した二次電子は減少することなく電子検出器DEに到達する。
このように、画素電極の電圧の極性(負、正、電圧無印加等)によって、該画素電極から発生した二次電子の検出量が影響されることを利用して、画素電極の電圧波形に対応した二次電子波形を測定することができる。
すなわち、間接的に画素電極の電圧波形を知ることが可能となり、予め予測される二次電子波形と比較することにより画素電極に正常に電圧が印加されているか否かを調べることができる。
TFTアレイの画素電極の形状は、通常、長方形又は多角形であり、大きさは、数十ミクロンから数百ミクロンである。
画素電極の大きさは、完成品であるディスプレイの大きさと解像度によって決まる。そのため、一つのTFTアレイ検査装置によって大きさや解像度が異なるTFTアレイを検査する場合、それぞれ大きさが異なる画素電極を検査する必要がある。
一方、従来の荷電粒子ビームを用いたTFTアレイ検査装置は、一定の口径の荷電粒子ビーム径をTFT基板上で走査させ、所定のタイミングで二次電子を検出することによって二次電子波形を取得している。
図31は、荷電粒子ビームの走査及び二次電子の検出を説明するための図である。なお、ここでは、一画素電極上で得る検出点を4点とする場合について示している。また、ここでは、各画素電極をα、β、γで表した横方向座標とタイミングで二次電子を検出する。
図31(a)は、座標位置(α1)の画素電極上の1点目の検出点α1−1の位置を示す。
図31(b)は、2点目の検出点α1−2の位置を示している。
次に、荷電粒子ビームは、隣接する座標位置(β1)の画素電極に移動し、画素電極上の1点目の検出点β1−1を検出する(図31(c))。
荷電粒子ビームは、TFT基板の1行目の走査が終了した後2行目の走査を行い、同様にして、画素電極上の検出点の二次電子を検出する(図31(d)、図31(e))。
この走査と所定タイミングでの二次電子信号の検出を繰り返すことによって、画素電極上において4点の検出を行う(図31(e)において、内部にハッチングを施した丸)。
特開2000−3142号公報 米国特許第5,982,190号明細書 特開2005−217239号公報
以下に本発明による関連技術の分析を与える。
第1の問題点は、従来の検査方法及び検査装置では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置(特に、アクティブマトリクス型表示装置)のアレイ基板を効率よく検査できない。
その理由は、従来の表示装置は、矩形状の表示エリアを有しており、非矩形状の表示エリアを有するアクティブマトリクス型表示装置がほとんど存在していず、非矩形状の表示エリアを有するアクティブマトリクス型表示装置の検査の必要性が存在しなかったためである。必要性が存在しないため、従来の検査方法及び検査装置では、非矩形状の表示装置を効率よく検査することが出来ない。
特に、矩形状の表示エリアを検査する検査装置を非矩形状の表示エリアを有する表示装置に適用した場合、表示エリア以外の部分も検査対象としてしまうことが生じる。
さらに、検査結果も装置自体の機能で自動判定することが出来ず、検査装置外部に結果を取り出し、検査されたエリアの検査結果情報から非矩形状の表示エリアに対応する情報を取り出し、取り出された情報に対し良否判定をする必要がある。
このように、
・矩形状の表示エリアと非矩形状の表示エリアとの違いにより、本来、検査する必要のない領域まで検査対象とされ、
・非矩形状のエリアを全て含有するような矩形状エリアを指定する結果、画素以外の部分を検査対象とする不必要な検査及び不必要なデータ蓄積が必要となる、
・蓄積データから本来検査すべき対象を選別する作業が必要となる、
・選別された、本来検査すべき対象の良否判定を、通常と異なる環境(検査装置外部)で行う必要がある、
等、極めて非効率な検査をする必要があった。
また、本来検査すべき対象の領域からの測定データと検査対象外の領域からの測定データが混在するため良否判定で誤りが生じることがあった。
第2の問題点は、従来の検査方法と検査装置においては、非矩形状の表示エリアを有する表示装置(特にアクティブマトリクス型表示装置)のアレイ基板の検査において、正常画素と異常画素を誤認することが多い点である。
その理由は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置(特にアクティブマトリクス型表示装置)では、矩形状の表示エリアを有する表示装置と異なり、各配線に付随する画素数が異なるためである。
すなわち、各配線に付随する画素(すなわち、直接接続される画素もしくは直接接続でない寄生容量として寄与する画素)の数は、表示エリアの形状によって配線毎に異なる。
この点に関し、図27を参照して説明する。図27には、ハート型の表示エリアを有する表示装置の表示エリア内部における配線271〜274が示されている。
ここでは、図27において、配線271と272に注目する。図からも明らかなように、配線271と配線272では、配線の長さが全く異なっている。当然、配線に接続される画素の数も大きく異なってくる。
図27では、配線272の長さは配線271の長さのほぼ3倍である。画素が同じピッチで配列されている場合、これらの配線に直接接続される画素の数も、配線272が配線271のほぼ3倍となる。
更に、配線271と配線272で各配線の下側に隣接する配線は、破線で示した配線273と274である。配線273と274は、ほぼ同じ長さとなっており、これらに直接接続される画素の数もほぼ同じである。
この結果、配線271と配線272では、配線の長さ・直接接続する画素の数が1:3の関係であり、各配線の下側に隣接し寄生容量として寄与する画素は1:1の関係となっている。
このように、付随する画素数が異なると、各配線への充電及び各配線での信号伝播の様子が異なってくる。その結果、同じ信号を書き込む条件でも、各画素に書き込まれる電圧も異なってくる。各画素の電圧が異なってくると、正常画素と異常画素の判定に狂いが生じる。
更に、矩形状の表示エリアを有する表示装置では、ある画素の周囲に存在し、その画素への寄生容量として寄与する画素の数は、最外周部分の各辺と、四隅の画素のみが周辺画素の数が異なる構成となっている。
例えば、直交して正方形画素が配置される場合、中央部の大部分の画素の周囲画素は8つ、最外周の辺の画素では5つ、4隅の画素では、3つとなる。
一方、非矩形状の表示エリアを有する表示装置では、この周囲画素の数は様々なバリエーションがあり、矩形状の表示エリアを有する表示装置とは大きく様相が異なる。例えば、上記と同様に直交して正方形画素が配置される場合、各画素の周辺画素の数は、1つから8つまで全てのバリエーションが存在し得る。
このような周辺画素の違いは、前述の配線への寄生容量を変化させ、正常画素と異常画素の判定に影響する。
更には、電子線を照射した際にも、寄生容量の違いが2次電子放出に少なからず影響を与えていることが予想される。このような効果も、従来の検査装置で非矩形状の表示エリアを有する表示装置を検査した際に、正常画素と異常画素の誤認が多い原因と推定される。
第2の問題点の他の例として、表示エリアの外周部にダミー画素が設けられた表示装置を検査する場合に生じる不具合が挙げられる。
ダミー画素は、表示領域の外周部分で生じる可能性のある様々な問題、例えば、
・表示媒体の特性が乱れる、
・加工プロセスの均一性が取れず、画素電極の大きさ・形状や配線の太さが画素アレイの中心部分と異なり特性が変わる、
等を生じさせないために設けられている。これらの問題は、外周部分の表示領域側には、画素が密集し、外周部分の表示領域より外側には、画素が存在しないという構造の不均一性から生じる。
そこで、ダミー画素を配置し、様々な不具合が、当該ダミー画素部分のみに発生させるようにしたり、ダミー画素よりも内側の表示領域に入り込まないようにすることで、表示領域内では不具合を生じさせないようにした構成が用いられる(図33参照)。
例えば図33に示すように、このダミー画素750においては、TFT701等のアクティブ素子が設けられない。あるいは、TFT等のアクティブ素子を設けても、該アクティブ素子をデータ線やゲート線等の配線には接続されない。
ダミー画素750において、TFT701等のアクティブ素子を設けない場合、画素電極702をデータ線704やゲート線703等の配線に直接接続するか、もしくは、画素電極702を、配線類に接続せずにフローティングとする。図33の例では、ダミー画素750の画素電極702はフローティングとされる。
ダミー画素750の画素電極702をフローティングとした場合、画素電極702の電位をデータ線704、ゲート線703によって制御することは出来ない。このため、それぞれのダミー画素750の画素電極702に、何らかの原因で蓄積された電荷等により、ダミー画素750の画素電極702の電位が決定される。
そして、検査において、ダミー画素750に電子ビーム等が照射されると、容易に、蓄積電荷の値が変異し、画素電極702の電位が変化する。このため、ダミー画素750は、欠陥画素と判定されるか正常画素と判定されるかが一義的でない(例えば欠陥画素が良(PASS)と判定される場合がある一方、正常画素が不良(FAIL)と判定される場合がある)。この結果、従来の検査方法では、通常の画素とダミー画素とを区別することが難しい。
特に、非矩形の表示エリアを有する場合、通常の画素とダミー画素がどこまで存在するかを判定することは、格別に困難である。
一方、ダミー画素の画素電極をデータ線やゲート線に直接接続した場合、ダミー画素部は、アクティブ素子を経由した制御が行われないことから、データ線又はゲート線と画素電極とを電気的に分離できない。このため、通常、画素部の検査において、データ線やゲート線に入力される信号に応じて、ダミー画素の画素電極の電位が変動する。この結果、検査において、異常画素と判定されるか、正常画素と判定されるかが、測定時の信号に依存することになる。
さらに、ダミー画素も通常の画素と同様の構成とする場合もある。すなわち、TFT等のアクティブ素子を設けデータ線とゲート線をアクティブ素子に接続する構成とする場合がある。この場合、データ線に入力するデータを、特定のデータに制限することがしばしば行われる。このように、ダミー画素部分も通常画素部分と同じ構造とした場合、ダミー画素と通常画素を識別することは、特段に難しくなる。
上記の通り、いずれの場合においても、ダミー画素をダミー画素として正確に判定することは困難であり、表示基板の検査を簡易化の障害となっている。
さらに、仮に、ダミー画素部分を、ダミー画素として、その良/不良判定を正確に行おうとした場合に、当該判定のために、検査に要する時間やメモリ容量が増大し、テストコストの増大をまねくほか、判定されたダミー画素部分の情報を、製品の表示領域の検査情報から削除する手間等が生じることになる。
第3の問題点は、従来の検査方法及び検査装置では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置(特にアクティブマトリクス型表示装置)のアレイ基板の検査において、特に表示エリア外周部の画素の検査に不具合が発生することが多い点である。
その理由は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置では、しばしば、表示エリア外周部の画素の画素電極の形状とサイズが異なっていることがあるためである。
従来の矩形状の表示エリアを有する表示装置では、画素アレイは通常、一画素もしくは複数(通常は、色の三原色に対応し3つ)の画素からなる画素群が構成する矩形領域を単位とする繰り返しパターンで形成されている。
デルタ配列と呼ばれる画素配列では、色の異なる3つの画素からなる画素群が凸形状(各画素の重心が三角形)を構成しており、これが繰り返しパターンとなっている。
この繰り返しパターンは、上向きの凸形状と下向きの凸形状の二つが存在するが、原則、この二つ以外のパターンを用いることはない。
一方、非矩形形状の表示エリアを有する表示装置では、矩形状の表示エリアと異なり、しばしば、表示エリア全体の非矩形状の形が優先され、表示エリア外周部で画素の形状やサイズが異なっている。
これは、非矩形状の表示エリアの外周部に矩形形状の画素を用いると、表示エリア外周の形状と画素の形状が整合しないため、不整合している画素の配列によるギザギザ、例えば、曲線を複数の直交する直線で近似した状態が観察される。
このギザギザ感は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の非矩形状から得られる意匠効果を著しく低減させる。
また、このギザギザ部が本来表示すべき内容で注視してもらいたい注視領域と同等に注視され、情報の提示効果を低減させる。
この結果、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の外周部では、画素の形状及びサイズを、外周部の形状に沿うような形に変形することが行われる。
この結果、外周部の画素は、中央部の画素と同様の電子線を照射した場合に、
・2次電子の発生量が異なる、
・電子線が照射させる回数(点の数)が異なる、
・場合によっては全く電子線が照射されない、
等の現象が発生する。
その結果、正常画素と異常画素の判定がうまくいかなかったり、全く検査できなかったりする。
第4の問題点は、従来の検査方法及び検査装置では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置(特にアクティブマトリクス型表示装置)のアレイ基板において、従来の矩形状の表示エリアを有する表示装置とは画素の繰り返しパターンが異なる場合、検査が出来ない点である。
矩形状の表示エリアを有する従来の表示装置では、画素が直交する二つの軸に沿って各々の軸で等間隔に配置される。デルタ配置の場合、上向きの凸形状と下向きの凸形状の繰り返しパターンがあるが、配置する軸は、直交する二つの軸とその二つの軸の位置を平行移動した別の直交する二つの軸とに沿って配置される。
このため、画素の検査、すなわち、電子線を用いた検査の場合、電子線の照射、2次電子の読み取り、測定結果の判定と解釈は、直交する座標を元に行われる。
一方、非矩形状の表示エリアを有する表示装置では、非矩形状の表示エリアでの意匠効果を実現しやすい形に画素が配列されることがある。たとえば、直交しない二つ、もしくは三つの軸に沿って、幾つかの非矩形状の画素からなる繰り返しパターンを配列する。また、例えば、非矩形状の画素をある線を中心に線対称に配置する。この場合、中心線の左右では、非矩形状の画素もミラー反転されるため、しばしば平行移動や回転操作では重ならない異なる画素形状となる。
同様に、ある点を中心に点対称に配列したりする。更には、ある点を中心に回転軸上に配列したりする。更には、全くランダムに配列することもある。
このような様々な配列は、従来の検査装置では想定されていず、検査することが出来なかった。
したがって、本発明の主たる目的は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査可能とするとともに、検査の効率化を可能とする検査方法及び検査装置を提供することにある。
本発明によれば、前記課題を解決するため、概略以下の構成の装置、方法が提供される。
本発明の1つの側面において、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板(アレイ基板)の設計情報を用いて、検査対象とする非矩形状の領域を設定する。また、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板上の設計情報を用いて、検査結果を解析する領域を設定する。
また本発明の他の側面において、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板の設計情報を用いて、検査対象の各画素や検査対象の各画素が接続される各配線に重み付け演算を行う。例えば、検査対象の各画素に対し重み付け情報を生成し、その重み付け情報と検査時の検出信号とを演算する。この重み付けされた検出信号と良否判定のしきい値とを比較することにより、検出対象の画素の良否の判定を行う。
本発明の他の側面において、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板の設計情報を用いて、検査対象の各画素の良否判定を決めるしきい値に重み付け演算を行う。例えば、検査対象の各画素に対し重み付け情報を生成し、その重み付け情報と検出対象の画素の良否判定を決めるしきい値とを演算することにより、良否の判定を行うしきい値に重み付けを行う。検査時の検出信号と、重み付けを行ったしきい値と比較することにより、検出対象の画素の良否の判定を行う。
本発明のさらに他の側面において、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板を通常の検査時とは異なるビーム強度もしくは異なるビーム角度もしくは異なるビームサイズによってスキャンすることにより、アレイ基板上の表示エリアの形状及び画素の配置情報を得る。
また、得られたアレイ基板の表示エリアの形状及び画素の配置情報を用いて、欠陥検査を行う非矩形状の領域を設定する。
また、得られたアレイ基板の表示エリアの形状及び画素の配置情報を用いて、検査結果を解析する領域を設定する。更に、得られたアレイ基板の表示エリアの形状及び画素の配置情報を用いて、検査ビームをスキャンする方法、すなわち、スキャン方向やビームサイズ・ビーム形状等を設定する。
本発明のさらに他の側面において、前記設計情報を、
該非矩形状の表示エリアの外形情報、
繰り返しの基本単位である画素単位の形状情報と接続情報、
繰り返しの方向、
原点の位置
の情報の少なくとも1つを含む情報に変換して記憶する。
本発明によれば、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を効率よく検査できる。その理由は、設計情報を利用して、検査する領域を指定するためである。
本発明によれば、設計情報を利用して、解析する領域を指定するため、検査結果を効率よく解析でき、さらなる検査の効率化を可能としている。
本発明の第一の実施例を説明するブロック図である。 比較例において、非矩形状の表示装置を検査した時のビームの動作の一例を示す図である。 本発明の第一の実施例において、非矩形状の表示装置を検査した時のビームの動作の一例を示す図である。 本発明の第二の実施例を説明するブロック図である。 配線と該配線に付随する画素電極等の寄生容量を、抵抗と容量により模式的に示した図である。 配線と該配線に付随する画素電極等の寄生容量を、抵抗と容量により模式的に示した図である。 非矩形状の表示エリアの端部の配線及び画素を示す図である。 表示装置用基板における配線と画素電極の配置を示す図である。 図8のA−A‘における断面図である。 表示装置用基板における配線と画素電極の配置を示す図である。 図10のB−B‘における断面図である。 本発明の第四の実施例を説明するブロック図である。 非矩形状の表示エリアの端部の配線及び画素を示す図である。 図13における検査用の電子ビームスポットの様子を示す図である。 非矩形状の表示エリアの外周部を拡大した図である。 図15における電子ビームスポットの配置の一例を示す図である。 本発明の第七の実施例の検査装置における検査手順を説明するための流れ図である。 本発明の第七の実施例の検査装置における演算部及び測定部を示す図である。 本発明の第八の実施例の検査装置における検査手順を示す流れ図である。 本発明の第八の実施例の検査装置における演算部及び測定部を示す図である。 本発明の第七及び第八の実施例の検査装置の構成の概要を示す図である。 本発明における、中心画素とその周囲の8つの画素の容量への重み付けの具体例を示す図である。 図22における数値の一例を示す図である。 本発明における、中心画素とその周囲の8つの画素の容量への重み付けの具体例を示す図である。 図24の数値の一例を示す図である。 本発明において、5x6の画素アレイでの検出されるデータを示す図である。 非矩形状の表示エリアを有する表示装置の一例を示す図である。 従来の典型的なTFTフラットパネルディスプレイの概略を示す図である。 従来のディスプレイ用の薄膜トランジスタ(TFT)の一構成例である。 従来のフラットパネルディスプレイを検査する一構成例を示す概略図である。 従来のTFTアレイ検査装置における、荷電粒子ビームの走査及び二次電子の検出を説明するための図である。 本発明の第五’の実施例で用いる、非矩形状の表示エリアの端部の配線及び画素を示す図である。 本発明の第九の実施例で用いる、非矩形状の表示エリアの端部の配線及び画素を示す図である。 設計情報であるGDSIIストリームのライブラリの構造を示す図である。 設計情報であるGDSIIストリームのライブラリの階層構造と引用構造を概念的に示す図である。 本発明の第十一の実施例を説明するブロック図である。 本発明の第十一の実施例の検査装置における検査手順を説明するための流れ図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の一態様においては、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板(アレイ基板)の設計情報を用いて、検査対象とする非矩形状の領域を設定する。このため、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を効率よく検査できる。また、検査データを保存する記憶領域の容量が小さくて済む。更に、表示エリア以外の部分に、検査用の電子線を照射して不具合を生じることがない。
また、本発明の別の態様においては、設計情報がダミー画素の配置情報を含み、ダミー画素の配置情報を利用して、ダミー画素はダミー画素領域として設定する。ダミー画素領域は欠陥検査の非矩形状の領域とせず、ダミー画素自体の性能が必要等の特別な目的がない限り、検査領域から外す。
また、本発明の一態様においては、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板上の設計情報を用いて、検査結果を解析する領域を設定する。設計情報を利用して、解析する領域を指定するため、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の検査結果を効率よく解析できる。また、解析データを保存する記憶領域の容量が小さくて済む。設計情報を利用して、解析する領域を指定するためである。
本発明の一態様においては、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板の設計情報を用いて、検査ビームをスキャンする方法、すなわち、スキャン方向やビームサイズ・ビーム形状等を設定する。また、検査データを保存する記憶領域の容量が小さくて済む。更に、表示エリア以外の部分に、検査用の電子線を照射して不具合を生じることがない。
本発明の一態様においては、各配線に接続される画素による寄生容量や、各画素に隣接する画素による寄生容量を考慮した重み付けすることによって、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の検査における良否の誤認を大幅に低減することができる。この結果、生産性を向上できると共に、製造コストを大幅に下げることができる。
本発明においては、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板の設計情報を用いて、検査対象の各画素の良否判定を決めるしきい値に重み付け演算を行う。例えば、検査対象の各画素に対し重み付け情報を生成し、その重み付け情報と検出対象の画素の良否判定を決めるしきい値とを演算することにより、良否の判定を行うしきい値に重み付けを行う。検査時の検出信号と、重み付けを行ったしきい値と比較することにより、検出対象の画素の良否の判定を行う。
表示エリアの外周部においては、重み付け情報を生成する際に、隣接するダミー画素の情報も利用する。
本発明のさらに他の形態において、非矩形状の表示エリアを有する表示装置のアレイ基板の設計情報を検査において、設計情報を次の情報に変換する。すなわち、
検査対象の非矩形状の表示エリアの外形情報、
特定の繰り返しピッチで繰り返される画素単位の形状情報と接続情報、
繰り返しの方向又は角度、
繰り返しのための任意の原点、
原点に関するミラー反転の情報、
等である。
上記の通り、本発明によれば、検査の高速化や、検査結果用メモリの容量の削減、検査に必要な装置の種類の削減等を実現する。また、検査での操作性を著しく向上させる。
また、本発明によれば、非矩形状の表示装置のアレイ基板を検査する際の正常・異常の誤判定を減らすことを可能としている。再検査による手戻りを防ぎ生産性を向上すると共に、欠陥品を次工程に流出し次工程での関連資材や製造・検査時間を無駄にせず資源・エネルギーの削減と生産性向上を実現する。
本発明によれば、非矩形状の表示装置のアレイ基板の表示エリア外周部を正しく検査可能である。表示エリア外周部の画素の形状やサイズが大きく異なっている場合も、検査が可能となり、この結果、検査性能が向上する。
本発明によれば、非矩形状の表示装置のアレイ基板において、従来の矩形状の表示装置と画素群の繰り返しパターンが異なっている場合でも、検査が可能な検査方法及び検査装置、それらを適用したアレイ基板や表示装置が提供される。これにより、様々な画素の配置パターンの表示装置を検査することが可能となり、適用範囲の広い検査装置等が提供できる。
本発明によれば、ダミー画素の配置情報を利用するため、ダミー画素をダミー画素として取り扱うことが可能となり、ダミー画素を検査対象から外すことができる。この結果、検査結果から、ダミー画素部分の情報を排除する等の手間が不要となる。また、本発明によれば、ダミー画素の配置情報を利用して、外周部の重み付けを決定する構成とした場合、外周部での検査を正確に行うことができる。さらに、本発明によれば、設計情報の蓄積において、必要な記憶容量を大幅に削減することができると共に、非矩形の表示エリアを有する表示装置に特有の画素構造に対応したデータ構造で、検査結果を保存できる。以下実施例に即して説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の第一の実施例の検査装置の構成を説明するための図である。図1には、検査装置の演算部10と測定部20の構成が示されている。本実施例では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の設計情報を用いる。演算部10は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の設計情報を取り込み、該設計情報を、設計データベース(設計DB)101に蓄積する。
演算部10は、設計DB101の情報に基づき、検査対象領域を指定する検査対象領域指定部102と、解析対象領域を指定する解析対象領域指定部103を備えている。
本実施例においては、検査対象領域指定部102によって、検査対象領域が指定されるため、検査対象以外の領域を検査する必要が無くなる。また、解析対象領域指定部103によって、解析対象領域が指定されるため、解析対象以外の領域を解析する必要が無くなる。
一例として、図1に示した電子線のビームを制御して、指定された検査領域を検査する例で説明する。
測定部20は、演算部10からのデータを受け、実際に測定し測定データを演算部10に返す。
演算部10は、設計情報を取り込み設計DB101に蓄える。
演算部10は、設計DB101を利用して、検査対象領域を指定する。
演算部10の検査対象領域指定部102によって指定された検査対象領域の情報は、測定部20のビーム制御部202、ステージ制御部203に送られる。
測定部20のビーム制御部202は電子線源201のスキャン、ビーム方向、ビームサイズ、ビーム形状等の制御を行う。
また、測定部20のステージ制御部203は、検査対象の基板が載せられたステージ206の(主に)XY方向の移動の制御を行う。
ステージ制御部203は、必要に応じて、XY面内での回転角度方向(θ方向)や、電子線源201とステージ206の距離を調節するZ方向、また電子線源201とステージ206との角度を調節する角度方向(φ方向)等も制御する。
ビームスキャン方向とステージのXY方向の移動の制御の例を図2及び図3を参照して示す。
図2は、比較例として、ハート型の表示エリアを有する非矩形状の表示装置を従来の検査装置で検査した時のビームの動作の一例を示す図である。
図3は、ハート型の表示エリアを有する非矩形状の表示装置を、本実施例の検査装置で検査した時のビームの動作の一例を示す図である。
図2に示すように、従来の検査装置では、ビーム照射の開始位置と表示エリアの位置合わせが行われるが、ビームは、表示エリアよりも広いエリアをスキャンする。そのため、ビームスキャン領域のうち、3分の1強の領域には画素が存在しない。
この結果、例えば以下の(A)乃至(E)のような問題が生じる。(A)検査時間が大幅に長くなる。(B)検出データを保存する記憶領域を大きく確保する必要がある。(C)画素が存在するエリアと存在しないエリアを見分けるには、検出された信号を利用するしかなく、画素の有無を見分けるのに手間がかかる。(D)画素自体の有無の判断と画素の欠陥の有無の判断はしばしば誤認されることがあり、画素が存在しない領域に欠陥画素が存在すると判定されたり、欠陥画素の部分には画素が存在しないと判定されたりする。(E)画素が存在しない領域で、且つビームが照射される領域に、表示装置で必要な回路等が形成されている場合、この回路がビームによって悪影響(例えば、電気的ストレスによる動作点のシフト等)を受ける可能性がある。
これに対して、本実施例の検査装置においては、図3に示すように、表示エリアのみをビームがスキャンする。これにより、上述した従来の検査装置による問題点が全て解消する。
また、従来の検査装置では、解析対象の領域が指定されないか、指定されても、矩形状の領域である。このため、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の検査では、以下の(F)、(G)のような問題が生じる。
(F)解析対象としてデータ処理される領域が矩形状の領域のため、非矩形状の表示エリアを有する表示装置に対しては、非矩形状の表示エリア全てを含有する矩形状の領域を用いるか、非矩形状の表示エリアを複数のブロックでカバーすることが可能な幾つかの矩形状のブロックに分割する必要がある。このため、実際には画素が存在しない領域まで解析する必要が有り、データの処理量が増え、解析に時間を要する。
(G)解析用データ及び解析後のデータを保存するメモリ領域を大きくする必要があり、コスト増を招いていた。
一方、本実施例では、設計情報に基づき、解析対象領域を指定する。すなわち、解析対象領域を、非矩形状の表示エリアに沿ったものとすることが出来、解析データ数が大幅に減少し、解析時間を短縮できると共に、解析データに必要なメモリ領域を削減することができコストを大幅に低減できる。
<実施例2>
図4は、本発明の第二の実施例の検査装置の構成を示す図である。本実施例においても、前記実施例と同様、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の設計情報を用いる。図4を参照すると、本実施例においては、重み付け演算部105が、設計情報に基づき、測定結果(測定結果DB104に保存されるものとしている)のデータに対して重み付け演算を行う。重み付け演算において、設計情報として、例えば、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の各配線に接続される画素の数を利用する。以下、図5から図7を用いて、本発明の実施例の重み付けについて説明する。
図5と図6は、配線と、その配線に付随する画素電極等の寄生容量を、抵抗と容量により模式的に示した図である。
図5、図6において、抵抗Rfixと容量Cfixは、接続される画素数に関係なく、全ての配線に共通に存在する抵抗と容量である(実際には、各配線の画素までの引き回し配線の長さが異なる等の原因で完全に同じ値でないことが多いが、ここでは、同じ値として扱う)。抵抗Rfixの一端から信号が入力されるとする。また、簡単化のために、接続される画素は同じサイズ・形状であり一定のピッチで配列されているとしている。画素が配列されるピッチに応じた分の配線の長さに対する抵抗をRpar、その長さに付随する画素による寄生容量をCparとしている。
図5の配線には、6画素が接続され、図6の配線には、3画素が接続される。図5、図6における配線の抵抗と容量は、単純に計算すると、
図5では、抵抗は、Rfix+6×Rpar、容量は、Cfix+6×Cpar
図6では、抵抗は、Rfix+3×Rpar、容量は、Cfix+3×Cparとなる。
以下では、入力された信号が、図5のノードE1(6画素目の寄生容量の端子電圧)と、図6のノードE2(3画素目の寄生容量の端子電圧)での遅延を調べる。
通常、信号の遅延は、抵抗と容量の積で表される。例えば、図5では、
(Rfix+6xRpar)×(Cfix+6xCpar
となる。
一般的に、接続される画素数をnとすると、
(Rfix+n×Rpar)×(Cfix+n×Cpar
となる。
しかし、図5や図6のように、複数の抵抗と容量で形成された回路の場合、入力された信号の遅延を正しく扱うには、この回路を分布定数回路として扱う必要が生じる。
すなわち、図5と図6に示したような分布抵抗(Rpar)と分布容量(Cpar)を用いて、伝送線として扱う必要がある。
画素の数に関連する部分に関し、分布定数回路としての取り扱いを行うと、画素数をnとした時、近似的な信号遅延として、

Figure 2009294204
・・・(1)
という関係が得られる。
すなわち、単純な合計抵抗・合計容量によるものの約半分となる。
本実施例では、例えば、式(1)を用いて、非矩形状の表示エリアを持つ表示装置の各配線の長さと画素数に応じた信号遅延を考慮して、重み付け演算を行う。
なお、図5と図6では、簡単化のために、画素のピッチに対して寄生する容量を一定としている。しかしながら、非矩形状の表示エリアを有する表示装置では、この寄生容量が一定でない場合が発生する。その例を、図7に示す。
図7は、表示エリアの端部を拡大して示した拡大図であり、配線及び画素を示している。図7では、簡単化のために、縦横共に一定のピッチで正方のアレイ状に画素が配列されているものとしている。なお、蓄積容量電極及び蓄積容量電極線は図示されない。
図7を参照すると、各画素は、ゲート線703とデータ線704の交差部に配列され、薄膜トランジスタ(TFT)701、画素電極702を備えている。TFT701のゲートはゲート線703に接続され、ドレイン、ソースの一方がデータ線704に接続され、ドレイン、ソースの他方が画素電極702に接続されている。図7では、ゲート線にはG1からG7の番号がつけられている。P24,P43,P55は、各々の画素電極を指定するためにつけた番号であり、P24は2番目のゲート線G2と4番目のデータ線の交差部の画素電極に対応する。
ゲート線G4に注目した場合、図7において、ゲート線G4の下側にゲートが接続されたTFTに接続される画素電極が6個存在し、ゲート線G4の上側には、ゲート線G3にTFTを介して接続される画素の画素電極が6個存在する。
この結果、ゲート線G4の寄生容量として、少なくとも、
ゲート線G4にゲートが接続された6つのTFTの容量、
6つのTFTに接続される6つの画素電極の容量、
ゲート線G3に接続される6つの画素電極の容量
が存在する。
この場合、配線を画素ピッチ毎に分けた場合、
1つのTFTの容量Ctftと、
該TFTに接続される1つの画素電極の容量Cgp1と、
該TFTが接続するゲート線の上隣のゲート線に接続される1つの画素電極の容量Cgp2と、
が存在する。
すなわち、1画素の長さあたりの寄生容量Cparは、次式(2)で表すことができる。
Figure 2009294204
・・・(2)
ゲート線G3に注目した場合、ゲート線G3の下側に6つのTFTと6つの画素電極、ゲート線G3の上側にゲート線G2に接続される4つの画素電極が存在する。この場合、ゲート線G3に接続される6個の画素のうち、左側の4画素の寄生容量Cparは、式(2)となるが、右側の2画素のCparは、ゲート線G2に接続される画素電極が存在しないため、
Figure 2009294204

・・・(3)
となる。
ゲート線G6に注目した場合、ゲート線G6の下側に3つのTFTと3つの画素電極、ゲート線G6の上側のゲート線G5にTFTを介して接続される5つの画素電極が存在する。この場合、ゲート線G6の左側の3画素の寄生容量Cparは、式(2)となり、ゲート線G6の右側の2画素(隣のゲート線G5の5個の画素のうち右側2つの画素)に対応する寄生容量Cparは、
Figure 2009294204
・・・(4)
となる。
このように、単位画素長さあたりの寄生容量Cparとして、少なくとも式(2)から式(4)で表される3種類の容量が存在する。
本実施例では、この点を考慮して、重み付け演算を行う。各配線の長さによる抵抗の違いや寄生容量の違いを各配線(及び、隣接する配線)に接続される画素数で表すことができる。これにより、抵抗及び容量で規定される配線遅延を設計情報から推定することができる。推定された遅延情報に基づき、重み付けを行うことにより、各配線での遅延の違いの影響を排除した検査が可能となる。この結果、非矩形状の表示エリアがもたらす各配線での遅延の違いの影響を排除することができる。
以上、ゲート配線に関する寄生容量のみを示したが、データ配線に対しても同様にして重み付け処理できる。
ゲート配線、データ配線、蓄積容量配線等の全てに対し、同様の処理を行うことにより、非矩形状の表示エリアがもたらす各配線での遅延の違いの影響を更に排除することができる。
図4において、演算部10の検査対象領域指定部102で指定された検査領域の情報は、測定部20に送られる。
また、測定部20による測定結果は演算部10に送られ、重み付き演算に利用される。演算部10において、重み付け演算後の結果は、良否判定を行う解析部(不図示)等に送られる。
<実施例3>
次に、本発明の第三の実施例を説明する。本発明の第三の実施例では、上述の第二の実施例と同様に設計情報を用いて重み付け演算をする。本実施例では、重み付け演算において、設計情報として、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の各画素の周囲の画素の数や存在する位置を利用する。
以下では、まず、画素電極の配置に関する基本的な情報を、図8から図11を参照して概説しておく。
図8は、一般的な表示装置用基板における配線と画素電極802の配置を示す図である。簡単化のために、薄膜トランジスタ等のスイッチング素子は図示されない。また、縦横に同じピッチで正方に配置されるものとしている。図8を参照すると、一画素は、ゲート線801とデータ線803と画素電極802からなる。
図9は、図8のA−A’線の断面を模式的に示す図である。図9を参照すると、表示装置用基板の断面は、ガラス等からなる基板804の上に、絶縁膜805が形成されている。更に、ゲート線801が形成され、その上を再び絶縁膜806が覆っている。画素電極802はゲート線と鉛直方向に重ならない位置に配置されている。
図8及び図9に示した構成では、画素電極802からの電界はゲート線801、及び、図示されない対向電極へほぼ全て流れ込む。そのため、画素電極802間には寄生容量がほとんど生じない。
図10は、図8と若干異なる構成の表示装置用基板における配線と画素電極1002の配置を示す図である。図10では、図8より各配線の線幅が細くなっている。また、画素電極1002の大きさが大きくなっており、各配線(ゲート配線1001やデータ配線1003)と重なる部分が生じている。
図11は、図10のB−B’線の断面を模式的に示す図である。図11の構成が図9の構成と大きく異なる点は、ゲート線1001の上の絶縁膜1006が、図11の方が厚くなっている点である。かかる構成により、ゲート線1001と画素電極1002間の寄生容量が小さくなるため、ゲート線1001と画素電極1002とを鉛直方向に重ねた構造が可能となる。
図10及び図11に示した構成では、画素電極1002からの電界はゲート線1001、図示されない対向電極だけでなく、画素電極1002間にも流れ込む。このため、画素電極1002間に寄生容量が発生する。このように、画素電極間の寄生容量が大きい構成では、周辺の画素が、測定対象の画素の特性に大きな影響を与える。
本実施例では、この周辺の画素の情報を重み付けに利用し、周辺の画素の影響を軽減する。本実施例においては、前記第二の実施例で配線に対し適用したように、隣接する画素が存在するか、存在しないかだけの情報でも、重み付け演算に使用可能である。これは、単純に周辺画素の数を重み付けに利用する。
<実施例4>
次に本発明の第四の実施例を説明する。本発明の第四の実施例は、上述の第二及び第三の実施例と同様に、設計情報を用いて重み付け演算をする。但し、本実施例では、重み付け演算をする対象が、測定結果でなく、測定結果の良否を判定するしきい値としている。
図12は、本発明の第四の実施例の検査装置における演算部の構成を示す図である。図12を参照すると、演算部10は、設計情報を設計DB101に取り込む。この設計情報は、検査対象領域指定部102において、検査対象領域の指定に用いられる。
しきい値設定部107は、検査結果の良否を判定する基準となるしきい値が外部から入力する。
重み付け演算部105では、このしきい値に対し、設計情報との重み付け演算を行う。重みをつけられたしきい値は、重み付きしきい値DB108として保存される。
この重み付きしきい値は、検査対象の領域の全て、及び、判定条件の全てに対して、作成する必要がある。そのため、データ量が増える。しかしながら、実際の検査結果の判定の段階では、上記の実施例のような重みつき演算を随時行う必要が無くなる。
すなわち、事前に重み付き演算が施されたしきい値と、検査の結果のデータを、単純に比較することにより、良否の判定が可能である。
この事前の重み付き演算処理は、設計情報が与えられたら直ちに処理することが可能である。
一方、検査で各測定点を測定する時に並列して、各測定点の重みつき演算を実行することも可能である。この結果、良否判定時に重みつき演算が不要となるため、良否判定の高速化が可能となる。
しきい値としては、例えば、比較値が、その値よりも上もしくは下の場合に、欠陥(もしくは良好)と判定する値が用いられる。あるいは、他のしきい値として、例えば、比較値が、中心値とその前後のある範囲にある場合に、欠陥(もしくは良好)と判定するものが用いられる。
<実施例5>
次に本発明の第五の実施例を説明する。以下では、第五の実施例として、非矩形状の表示エリアを有する表示装置において、外周部の画素の面積・形状・サイズが異なる表示装置に本発明を適用した例を説明する。
図7では、全て正方形の画素となる例を示したが、非矩形状の表示エリアを有する表示装置では、表示エリア外周部での見栄えを改善するために、図13のような画素形状を採用することもできる。
図13は、図7と同様、表示エリアの端部を拡大した拡大図である。図13には、配線及び画素が示されており、特に、表示エリアの外周部で画素の形状が正方形でない画素が存在する例である。図7と比較すると、図13では、表示エリア外形は滑らかに変化するようになっている。このような画素構成においても、外周部において寄生容量の値を変えることにより、上記までの検討が成立する。
また、外周部の画素、例えばP24やP55では、画素電極が小さくなり、かつ、変形していることを設計情報として考慮して検査を行う。すなわち、検査領域の指定のみでなく、外周部の画素の面積及び形状を考慮して、検査用の電子ビームを照射する。
図14に、図13の画素構成において、検査用の電子ビームを照射するときの電子ビームのスポットの配置の一例を示す。図14は、図13と同じ画素配置を示す図であり、簡単化のため、配線及びTFTは図示されない。
図14に示すように、例えばP43の画素では、4つのビームスポットがほぼ均等に配置されている。
また、P24の画素では、上側の2つのスポットの位置が左側にシフトしている。
そして、P55の画素では、4つの全てのスポットが一つのライン上に配置されている。
このようなビームスポットの配置を取ることにより、全ての画素で、4つのビームスポットを配置することができる。
また、全てのビームスポットがスキャンライン上に配置される。
この構成によれば、表示エリア外形が滑らかな非矩形状の表示エリアを有する表示装置の検査を良好に行うことが可能である。
本実施例においては、各画素のビームスポットを同じスキャンライン上に配置したが、画素の形状によって、このような配置が困難な場合には、別のスキャンラインを設定しても良い。
また、上記説明では、画素に照射するビームの数を全ての画素で同一としたが、画素の形状により個数を同一と出来ない場合には、ビームスポット数を画素によって変化させてもよい。この場合、ビームスポット数が異なるという情報を設計情報と共に保持することによって、後の良否判定に反映させることが可能である。
このように、設計情報を利用することにより、非矩形状の表示エリアに対応した柔軟な測定及びデータ処理が可能となる。
<実施例5’>
次に本発明の第五’の実施例を説明する。以下では、本発明の第五’の実施例として、画素の形状が正方形や矩形でない非矩形の形状の表示装置に、本発明を適用した例を説明する。
図32は、図7と同様、表示エリアの端部を拡大して示した拡大平面図である。図32には、配線及び画素が示されており、画素1つ当りの形状は台形とされる。台形の画素が二つ組合され(台形画素電極1302の長辺同士が離間して対向配置される)、略六角形の画素対が形成されている。また、ゲート線1303やデータ線1404も直線ではなく、六角形の画素対の辺に対応して配設されている。本発明を特に制限するものではないが、図32の例では、ゲート線1303は、台形の短辺同士が対向して隣接する画素の間を、当該短辺に平行に配設され、短辺同士が対向して隣接する画素の短辺の隅(角部付近)のTFT1301のゲート電極と接続されている。データ線1304は、隣接する画素対の間を台形の斜辺に沿って屈曲して(ジグザクに)配設され、台形短辺の隅のTFTの第1の拡散層(ソース、又はドレイン)に接続され、TFTの第2の拡散層(ドレイン又はソース)は台形の画素電極1302に接続されている。
図7と比較すると、図32の構成は、表示エリアの外形が滑らかに変化するようになっている。このような画素構成においても、外周部において、寄生容量の値を変えることにより、上記した検討事項が成立する。すなわち、このような、単独の画素形状が台形であり、二つの台形の画素の組合せにより、六角形の画素対が形成され、六角形の画素対により、画素アレイが形成されるような複雑な形状においても、画素アレイ部分の設計情報を利用して検査するため良好に検査することができる。また、外周部でも、非矩形状の外周部の設計情報に基づいて検査するために良好に検査することができる。
<実施例6>
次に本発明の第六の実施例を説明する。以下では、第六の実施例として、非矩形状の表示エリアを有する表示装置において、画素の形状も正方形や矩形でなく、且つ、複数の画素による画素群の配列が直交する軸上にない例での検査を説明する。
図15を参照して、本発明の第六の実施例を説明する。図15は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示エリアの外周部を拡大した図である。図15では、簡単化のために、配線やTFTや画素電極は図示せず、1画素の占めるエリアのみを点線で示している。図15では、画素1503は、矩形状でなく、非矩形状であり、具体的には三角形としている。複数の画素1503が集まり、繰り返しパターンの元となる画素群1504を形成している。
図15において、画素群1504は、三角形の二つの画素1503を重ねて構成されている。また、表示エリアの外形1501近辺には、繰り返しパターンである画素群1504から孤立した画素1505が存在し、表示エリア外形を滑らかな形としている。画素1503は、直角三角形でなく、三角形の3つの内角のうち最も角度が大きい部分の角度は、85度となっている。
このような配置の場合、画素群1504は、85度の角度をなす二つの軸に沿って配置される。また、その軸は、水平軸、垂直軸と角度を持って配置されている。
図15に示すような構成に対し、図16に示すように、検査用の電子ビームを照射するときの電子ビームのスポット1502を配置することができる。電子ビームのスキャン方向は、垂直方向や水平方向でなく、ある角度を持った方向となっている。
このように、本実施例では、設計情報を元に検査領域を決定するため、検査対象の画素の配置等に応じて、検査ビームの角度を含むスキャン方向も設定することが可能である。また、全てのビームスポット1502は、画素1503の重心に着実に当たるように設定されている。
従来の検査装置では、水平方向及び垂直方向にしか対応できなかったため、図15のような画素配置に対応できない。
また、各画素の重心とは異なる位置に照射されたり、画素によって当たる位置が変わり、場合によっては、画素電極のごく一部にしか照射されなくなったりすることがある。このため、測定結果の信頼性が低い。
<実施例7>
次に本発明の第七の実施例を説明する。本発明の第七の実施例として、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を検査する検査装置の一例を示す。本実施例では、前記第一と第二の実施例の検査方法を適用する。図17は、本実施例の検査方法の動作を説明する流れ図である。
設計情報を取り込む(ステップS1)。
ステップS1で取り込んだ設計情報に基づいて、検査対象の領域を設定する(ステップS2)。この設定は、設計情報を表示した画面を見ながら手動で設定したり、設計情報を自動的に解析し自動で設定したり、また、自動設定と手動設定を併用したりすることが可能である。
ステップS1で取り込んだ設計情報に基づき、測定データに適用する重み付け情報を計算する(ステップS3)。
測定を行い、また、測定結果である測定データを保存する(ステップS4)。ステップS3、S4の順番は逆でもよく、また、並列に処理しても良い。
ステップS3で計算した重み付け情報と、ステップS4で測定し保存した測定データとを演算し、重み付き測定データを生成する(ステップS5)。
良否を判定するためのしきい値を設定する(ステップS6)。なお、ステップS6は、ステップS1乃至S5のいずれかの前に行ってもよい。しきい値を調整する場合を想定しているため、このステップで実行される。
ステップS5で演算された結果の重みつき測定データと、ステップS6で設定されたしきい値とを比較し、良否判定を行う(ステップS7)。
ステップS7の判定結果に誤認等が生じていないかの判断を行う(ステップS8)。
ステップS8の判断において、誤認が確認され、しきい値の設定を変えることにより、誤認を解消できる可能性がある場合、ステップS6に戻り、しきい値の設定を変更する。
ステップS8の判断は、以下に示すように、幾つかの方法が可能である。
例えば、事前に他の検査方法で検査したデータと比較する方法を用いてもよい。
また、複数回の測定を繰り返し、測定間の差異を比較する方法を用いてもよい。特に、ビーム角度を変えたり、ビームスポットのサイズを変えたり、ビームスポットの位置や数を変えたりして複数回測定することにより、誤認の発生を確認しやすくなる。
更に、同じ設計条件及び試作条件で作製された過去のサンプルの良否の分布の結果と比較する方法によっても、試作条件での良否の分布の傾向を適用して誤認の発生を確認することができる。
図18は、図17を参照して説明した手順を行う検査装置の構成を示す図である。
図17を参照すると、演算部10は、設計情報を設計DB101に取り込む(図17のステップS1)。
演算部10の検査対象領域指定部102は、設計DB101から検査対象領域指定する(図17のステップS2)。
設計DB101から重み付け演算部105での処理を経て重み付け情報1(109)を生成する(図17のステップS3)。
指定された検査対象領域に基づいて、測定部20では、電子線源201を制御するビーム制御、サンプルを載せるステージ206を制御するステージ制御を行う。
サンプルに照射された電子ビームによる2次電子を検出器(DE)205で検出する。検出制御部204は、検出器(DE)205での検出を制御する。
検出制御部204からの検査結果のデータは、演算部10の測定結果DB104に送られる。図17のステップS4の測定と、測定データの保存が完了する。
演算手段110は、測定結果DB104と重み付け情報1(109)のデータベースを用いて演算し、重み付き結果DB106を生成する(図17のステップS5)。このデータは、解析部(後述される図21の142)に送られ、ステップS6〜S8の処理が行われる。
本実施例では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置用基板を良好に検査できる。
図21は、本実施例で用いられる検査装置の構成の概要を示す図である。真空制御部153、センサ部154、必要に応じてローダ/アンローダ156、電源155、コントローラ150等を有し、記憶部151、演算部10、測定部20、解析部142、入出力部152を備えている。また、必要に応じてネットワーク接続手段(不図示)を備える。
入出力部152は、設計情報を外部から入力する。設計情報、重み付けされた各種データは、必要に応じて記憶部151に記憶される。
演算部10は、重み付け演算等の演算処理を行う。
測定部20は、設計情報に基づき測定領域やビーム方向等を制御する。
解析部142は、設計情報、測定データ、重み付けされた各種データを用い、測定結果を解析する。
<実施例8>
次に本発明の第八の実施例を図19と図20を用いて説明する。以下では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を検査する検査装置の別の例を示す。本実施例における検査装置全体の構成は、前記第七の実施例と同様、図21で示される。
図19は、本発明の第八の実施例の検査方法の手順を示す図である。本実施例においては、前記した第一の実施例と第四の実施例を適用する。すなわち、図19を参照すると、以下のような手順で検査を行う。ステップS1、S2、S4、S8は、図17の対応するステップと同様である。
ステップS3Aでは、ステップS1で取り込んだ設計情報に基づき、デフォルトで指定しておいたしきい値に適用する重み付け情報を計算する。ステップS3AとステップS4の順番は逆でもよく、また、並列に処理しても良い。
ステップS5Aでは、判定のためのしきい値を設定する。デフォルトから変更しない場合は、ここでは何もしない。
ステップS3Aの重み付け情報と、ステップS5Aで設定したしきい値(ステップS5Aで設定しない場合は、デフォルトのしきい値)を演算し、重み付きのしきい値情報を生成する(ステップS6A)。
ステップS7Aでは、ステップS4の測定データと、ステップS6Aで演算された重み付きしきい値とを比較し、良否の判定をする。
ステップS8では、良否判定結果に誤認が無いか判定し、誤認が認められる場合はステップS5Aに戻り、しきい値を設定し直す。
図20は、図19の手順を実行する検査装置の演算部10と測定部20の構成を示す図である。
図20において、設計情報を演算部10の設計DB101に取り込む(図19のステップS1)。設計DB101から検査対象領域を指定する(ステップS2)。
設計DB101から重み付け演算(105)を経て、重み付け情報2(111)のデータベースを生成する(ステップS3A)。
図20において、指定された検査対象領域に基づいて、測定部20では、電子線源201を制御するビーム制御、サンプルを載せるステージ206を制御するステージ制御を行いながら、測定が行われる。サンプルに照射された電子ビームによる2次電子を検出器(DE)205で検出する。この検出は、検出制御で制御される。検出制御からの検査結果のデータは、演算部10の測定結果DB104に送られる。これにより測定と、測定データの保存が完了する(図19のステップS4)。
本実施例では、測定結果DB104及び重み付け情報2(111)は、図21の解析部142に送られ、ステップS5A〜S8の処理が行われる。
すなわち、図19のステップS5Aのしきい値設定は解析部142で行う。但し、本発明かかかる構成に限定されるものでなく、必要に応じて、図12のように、演算部10で、しきい値設定を行っても良い。
本実施例の検査装置では、非矩形状の表示エリアを有する表示装置用基板を良好に検査できる。
<実施例9>
次に本発明の第九の実施例について説明する。図33は、本発明の第九の実施例を説明するための図である。以下では、本発明の第九の実施例として、表示に用いる表示エリアの外側周辺に、表示に寄与しないダミーの画素が配置された場合の検査の一例を示す。図33には、表示エリアの端部の配線及び画素をが拡大して示されている。図33には、図7の画素配列に対して、ダミー画素750が付加された画素の配列が示されている。
ダミー画素を外周部に何画素分設けるかは任意であるが、図33の例では、簡単化のため、ダミー画素を外周部に1画素分設けた例が示されている。この例では、トランジスタ(TFT)701が、ダミー画素に設けられておらず、且つ、ダミー画素がフローティングとされている。
本実施例においては、予め設計情報としてダミー画素の情報が与えられている。そのため、例えば、図17の検査手法において、ステップS2の検査対象領域からダミー画素領域を、外すことができる。この結果、検査の効率化が可能である。特に、ダミー画素による異常画素の誤検出等がなくなるため、検査精度の向上、及び検査効率の向上が実現される。
<実施例10>
次に本発明の第十の実施例を説明する。本実施例では、表示に使用する表示エリアの外側の周辺に表示に寄与しないダミーの画素が配置された場合の検査における重み付けの一例を示す。重みづけの手順としては、前記第二の実施形態と同様に行う。
本実施例では、前記第二の実施形態の説明で参照された図4において、重み付け演算部105が、設計情報に基づき、測定結果(測定結果DB104に保存されるものとしている)のデータに対して重み付け演算を行う。この例を、前記第九の実施例の説明に用いた図33を参照して以下に説明する。
ゲート線G4に注目した場合、図33において、ゲート線G4の下側(G5側)に、ゲートが接続されたTFTに接続される画素電極(P43等)が6個存在し、TFTを設けずにゲート線に接続されないダミー画素電極が1個存在し、ゲート線G4の上側(G3側)には、ゲート線G3にTFTを介して接続される画素の画素電極が6個存在し、TFTを設けずにゲート線に接続されないダミー画素電極が1個存在する。この結果、ゲート線G4の寄生容量として、少なくとも、
ゲート線G4にゲートが接続された6つのTFTの容量、
6つのTFTに接続される6つの画素電極の容量、
ゲート線G4に接続されない1つのダミー画素電極の容量、
ゲート線G3に接続される6つの画素電極の容量、
ゲート線G3に接続されない1つのダミー画素電極の容量
が存在する。
以下、前記第二の実施例で考慮した場合と同様の容量や抵抗が、ダミー画素電極も考慮して求めることが出来る。
本実施例では、前記第二の実施例の重み付け演算に対し、このダミー画素も考慮して、重み付け演算を行う。この結果、ダミー画素が与える影響を排除することができる。
<実施例11>
次に本発明の第十一の実施例を説明する。本実施例では、設計情報を非矩形の表示エリアを有する表示装置用基板を検査する際に、効率的な形に変換する。
表示装置用基板の設計情報として、現在、最も広く使われる形態は、GDSIIストリーム(GDSIIフォーマット)の形態である。その理由は、GDSIIストリームの形式が半導体マスクパターンの記述に対し、デ・ファクトスタンダードとなっているためである。マスクを利用して作成されることが多い表示装置用基板自体の設計情報も、そのマスクの設計情報と同一のフォーマットである方が都合良く、GDSIIストリームが広く利用される。
そこで、この実施例では、GDSIIストリームの設計情報を一例として示すが、この例以外の形式の設計情報に対しても有効である。
GDSIIストリームのデータ全体の構造は、図34のような構造であり、「ライブラリ構造」と呼ばれる。なお、図34において、発明の主題に直接関与しないデータは省略されている。
バージョン名を示すVERSIONのあと、BGNLIBでライブラリデータが記述され、ENDLIBで記述が終わる。ライブラリデータは、ライブラリ名を示すLIBNAME、単位を示すUNITS等からなるヘッダ部と、実際のデータの中身であるセルが多数並んだセル群からなる。すなわち、ライブラリ構造のうち、形状や配置等を示す部分は、セル群にある。
ライブラリ構造は、複雑な階層構造と引用構造を有する。図35は、ライブラリ構造を概念的に示す図であり、GDSIIストリームの構造が概念的に示されている。すなわち、GDSIIライブラリ910がどのような階層構造であって、どのような引用関係になっているかが概念的に示されている。
図35において、セル920は、そのセル名と、エレメント930と呼ばれる図形等の構成要素が多数並んだエレメント群からなる。エレメント930としては、幅のない配線を示すPATH(幅はエレメント内の記述WIDTHで指定される)、塗りつぶされたポリゴン(多角形)を示すBOUNDARY、テキストを示すTEXT、矩形を示すBOX、等の図形の構成要素と、電気的な接続でのノードを示すNODE、さらに、別のセルを引用する際に使用するいくつかのエレメント等からなる。
別のセルを引用するエレメントの中に、セルがXYのマトリクス形状になったXYアレイを引用するAREF(アレイ参照エレメント)931というエレメントがある。従来の通常の表示装置用基板では、あるセル(仮に「DISPLAY」という名称とする)925から、このAREFで画素単位のセル(仮に「PIXEL」という名称とする)926を参照することで、画素アレイを構成している。
すなわち、DISPLAY925のセル構造の中の一つのエレメントにAREFで画素アレイのセルPIXEL926を参照するエレメントが存在する。このAREFエレメントの中で、X方向、Y方向の繰り返しピッチや繰り返しの数を指定している。
また、このAREFエレメントやTEXTエレメントでは、データの向きを示すフラグSTRANSを指定する事ができる。このフラグSTRNASでは、ミラー反転、回転の角度を指定する事ができ、図形や文字を希望する向きに配置する。
一方、画素単位のセルPIXEL926もまた、複数のエレメントからなり、PATHやBOXやBOUNDARY等を組み合わせるによって、画素電極やアクティブ素子や配線を記述している。しばしば、このセルPIXELも、画素電極を示す別のセル(仮に「ELPIX」と称呼する)927を参照する。
この画素電極を示すセルELPIX927の中には、画素電極の形状を示すエレメント935が存在する。
表示装置用基板の設計情報としては、
・画素アレイ以外に、
・外部との接続のためのパッドを記述するセルや表示装置基板内での配線の引き回しを記述するセルに加えて、
・様々なプロセスや検査で使用するマーク類を記述するセル
等も存在し、複雑な構造となっている。また、データ数も多い。
検査では、各画素電極を様々に検査して、検査終了時点に結果を保存する。この過程で、検査を開始する際には、
(A)検査対象基板内における、検査対象領域の配置を把握するための情報、
(B)領域内での画素と配線等との接続情報、
(C)各画素の配置と形状、
の情報が必要である。
そして、検査終了時点では、各画素電極の検査結果が重要となる。すなわち、上述の設計情報の複雑さに対して、検査で実際に必要とされる情報ははるかに少ない。
検査で必要な情報としては、図35を参照すると、
・DISPLAYセル925中の画素を参照するエレメント内の繰り返しピッチ等の情報とデータの向きを示すフラグ(STRANS)、
・画素を示すPIXELセル926中の画素電極を参照するエレメント内のデータの向きを示すフラグ(及び、画素内が繰り返し構成の場合には、繰り返しピッチ等の情報)、
・画素電極を示すELPIXセル927内の画素電極の形状を示すエレメント935、
等がある。これらの情報に基づき、画素電極の配置の情報が得られるためである。
また、同じ情報に基づき、検査対象の表示領域の外形の形状の情報を作成することができる。
更に、画素を示すPIXELセル926の画素電極セルを参照するエレメントと他の配線やトランジスタを記述もしくは参照するエレメントとの関係により、画素内での接続情報が把握できる。
検査で必要な情報は、
・表示エリアの外形情報、
・繰り返し単位である画素もしくは画素の集まりである画素群の形状情報と接続情報、
・繰り返しやミラー反転や回転の原点、繰り返しのピッチ、ミラー反転の有無や、回転の角度
等である。
これらの設計情報は、繰り返し単位やピッチ等が異なる複数の繰り返し構造を有する場合は、それぞれについて必要となる。
本実施例では、設計情報を、これらの検査に必要な情報に変換する。この変換では、いくつかの手法が可能である。すなわち、
第一の手法は、設計情報から全てソフトウェア的に演算することによって、検査に必要な情報に変換するものである。
第一の手法は、現在広く行われている、レイアウト情報から接続情報を抽出し、接続関係の情報、すなわち、ネットリストに変換する処理に一見類似しているようにもみえるが、接続情報(ネットリスト)だけでなく、各画素の形状情報の情報を含む点で大きく異なっている。
更には、従来の抽出手法や他の従来の手法であるレイアウト情報とネットリストを対比する手法とは相違してり、繰り返し情報等の配置情報と表示エリア全体の外形情報を有する。
次に、第二の手法は、設計情報以外に変換における解析をサポートする情報(解析サポート情報)を別途用意して処理するものである。この解析サポート情報は、種々の情報が利用できる。例えば、接続関係を示すデータである。これは、従来のレイアウト情報から接続情報を抽出したデータ、すなわち、ネットリストとレイアウトとの対比情報が得られていれば、そのまま使用できる。また、解析サポート情報の別の例では、
・繰り返しの単位構造と、
・繰り返し方向と、
・繰り返しピッチ
等の情報が指定される。
設計情報で指定されている繰り返し構造(例えば1つの画素)よりも大きな単位での繰り返し構造(例えば、6つの画素等)が繰り返しの基本単位となっている場合がある。この場合、設計情報から全てソフトウェア的に解析する時間を短縮するために、繰り返しの構造に関する情報を解析サポート情報として指定する。
また、従来、GDSIIフォーマットでは、XYでの繰り返しのみをサポートしており、任意の角度方向での繰り返しは記述されない。
そのため、図15のような構造の場合、角度方向等を解析サポート情報で与えると変換を高速に処理することができる。
図36に、この第二の手法を、図12のブロック図に追加した場合の構成を、ブロック図を示す。
解析サポート情報を入力し、設計情報を蓄えている設計DB101と演算する。これにより、設計情報の変換121を実現する。
その結果は、変換DB120に保存される。以降の処理は、設計DB101の代わりに、この変換DB120を利用して実施される。
図36では、設計DB101を利用する構成を示したが、設計DB101を利用せず、設計情報と解析サポート情報から直接、設計情報の変換121を実施しても良い。
図37は、図17の検査の流れに、第二の手法を適用した場合の検査の流れを示す図である。
解析サポート情報の取り込み(ステップS2)、設計情報の変換(ステップS3)の処理ステップが追加されると共に、検査対象領域の計算(ステップS4)や重み付け情報の計算(ステップS5)等に使用される情報が、設計情報から変換後の情報に変更される。
これらの手法により、データ量を削減しつつ、且つ、検査に必要な情報へのアクセスを早くして、検査の効率化を図ることが出来る。
<具体例1>
以下に、より具体的な例として、前記第三の実施例において上記した記載より、高度な重み付けを施した例を示す。より高度な重み付けとして、画像処理のローパスフィルタと同様に、周辺画素に影響の重みを想定した重み付けをする例を示す。すなわち、周辺画素がどの位置に存在するかという情報を利用し、その存在位置に依存した影響を考慮する。その一例を、図22に示す。
図22は、中心画素とその周囲の8つの画素の容量への重み付け例を示す。この例では、測定対象の画素の容量及び隣接する画素の寄生容量を、図の中に示した重みで計算した重み付け演算とする。
図22において、c/nは中心画素への重み付け係数である。中心画素の上下左右に存在する画素への重み付け係数は、互いにほぼ等しい数b12、b21、b23、b32を用い、b12/n、b21/n、b23/n、b32/nとする。
また、中心画素の斜め方向に存在する画素への重み付け係数は、互いにほぼ等しい数a11、a13、a31、a33を用いて、a11/n、a13/n、a31/n、a33/nとする。
なお、nは次式(5)で表される。

Figure 2009294204
・・・(5)
図22の9個の全ての係数を合計すると、1となる。これにより、隣接する寄生容量の影響の大きさを考慮した重み付け演算が可能となる。
隣接する画素が欠損する場合、その画素の係数を除き、重み付けの分母は全画素の合計が1となるようにする。例えば、図22の右側の3つの画素が存在しない場合、重み付けに使用する係数の分母を、

Figure 2009294204
・・・(6)
とする。
図22において、検査対象の画素の係数はc/nのままであるが、分母nが式(5)から式(6)に変わる。
中心画素と、その上下左右の画素、及び、斜め方向の画素では、寄生容量に影響を与える効果が異なるため、各係数は、通常、

Figure 2009294204
・・・(7)
とする。
画素のレイアウトによって、斜め方向の画素の係数同士(a11、a13、a31、a33)、上下左右方向の画素の係数同士(b12、b21、b23、b32)の値は異なる。
しかし、最も簡単な例では、各方向内では同じと扱うことも可能である。一例として、図23に、a11=a13=a31=a33=1、b12=b21=b23=b32=2、c=4とした重み付け例を示す。この時、n=16である。
また、図23の右側の3つの画素が存在しない場合は、式(6)に従い、n=12となり、例えば、中央の検査対象の画素の係数は、4/12となる。このような重み付けを利用することにより、周辺画素の寄生容量の影響を考慮することができる。
<具体例2>
別の例として、本発明の第三の実施例において前記具体例1と異なる重み付けを施した例を示す。ここでは、欠陥が発生した画素を際立たせつつ、隣接画素の影響を排除する方法として、画像処理のハイパスフィルタと同様の方法、すなわち、重み付けした対象画素の測定データと重み付けした周辺画素の測定データとの差分を取る方法を用いる。
すなわち、周辺画素がどの位置に存在するかという情報を利用し、測定データ自体を重み付け差分することで、周辺画素の存在位置による影響を排除する。その一例を、図24に示す。
図24は、中心画素とその周囲の8つの画素への重み付け例を示す。図24に示すように、検査対象の中心の画素と周囲の画素では、係数のプラスマイナスの符号が異なる。
ここで、mは中心画素への重み付け係数である。
中心画素の上下左右に存在する画素への重み付け係数は、互いにほぼ等しい係数l12、l21、l23、l32とする。
また、中心画素の斜め方向に存在する画素への重み付け係数は、互いにほぼ等しい係数k11、k13、k31、k33とする。
なお、各係数の間には以下の関係が存在する。

Figure 2009294204
・・・(8)
Figure 2009294204
・・・(9)
式(8)より、図24の9個の全ての係数を合計すると、1となる。これにより、各画素の測定データを用い、隣接する画素の影響の大きさを考慮した重み付け演算が可能となる。
この例では、測定対象の画素の測定データ及び隣接する画素の測定データに図の中に示した重みで計算した重み付け演算を行い、その合計を測定対象の重み付け後の測定データとする。
また、この方法では、隣接する画素が欠損する場合、その画素の係数を除き、中心画素の重み付けの係数を周辺画素の係数の合計に1を加えたものとする。例えば、図24の右側の3つの画素が存在しない場合、検査対象の画素の係数は次式(10)から得られる。
Figure 2009294204
・・・(10)
画素のレイアウトによって、斜め方向の画素の係数同士(k11、k13、k31、k33)、上下左右方向の画素の係数同士(l12、l21、l23、l32)の値は異なる。
しかし、最も簡単な例では、各方向内では同じと扱うことも可能である。例えば、図25に、k11=k13=k31=k33=0、l12=l21=l23=l32=1とした例を示す。この時、m=5である。
また、図25の右側の3つの画素が存在しない場合は、式(10)に従い、m=4となる。この方法では、欠陥が生じた場合の判定を鋭敏(感度よく)に検出することができる。この点を以下に説明する。
簡単化のために、検査対象の周囲の8つの画素が全て存在している図24の状態を例に説明する。全ての画素に同じデータXが書き込まれており、全ての画素に欠陥が存在しない場合、8つの周辺画素の測定されたデータ(理想的には、周辺の全ての画素でXが検出される)に、図24の重み付け係数を掛けて合計すると、

Figure 2009294204
・・・(11)
となる。
式(11)に式(8)を適用すると、式(11)は極めて簡単な形となり、
(1−m)X
となる。
検査対象の中心画素にもXが書き込まれており、対応する係数を掛けると、
mX
となる。
周辺画素と中心画素の重み付け後の値を合計すると、
(1−m)X+mX=X
となる。すなわち、本来、測定すべきXが検出できる。
次に、中心画素に欠陥が存在し、その欠陥の存在によって、中心画素のデータがYとなった場合を考える。この時、重み付け後の合計は、
mY−(m−1)X
となる。
m>m−1であるため、中央画素に存在する欠陥に関連する情報(Y)が、欠陥が存在しない周囲の画素の情報(X)より大きく扱われ、欠陥の検出が容易となる。
一方、上下左右方向に隣接する画素のうちの一つに(例えば図24の中心画素の右隣の画素に)欠陥が存在する場合を考える。
この時、重み付け後の合計は、
mX−(m−1−l23)X−l23Y
=(l23+1)X−l23Y
となる。
この場合、l23+1>l23であり、周辺画素の欠陥に関連する情報(Y)よりも、中心画素が無欠陥である情報(X)の方が大きく扱われる。このため、欠陥の存在に影響されずに、無欠陥画素を検出することができる。
ここで説明した内容を、図25の係数によって、より具体的に説明する。
中央に欠陥が存在する場合、
5Y−4X
となる。
欠陥情報(Y)に関係する係数が5であり、無欠陥である情報(X)の係数4よりも大きいため、欠陥情報(Y)を鋭敏に検出できる。
一方、中央の右隣に欠陥が存在する場合、
2X−Y
となる。
無欠陥である情報(X)に関係する係数の方が大きいために、欠陥の存在に影響されない。
<具体例3>
具体例3として、本発明の第三の実施例において、前記具体例2と同様の重み付けを施し、且つ、欠陥に関する情報の影響を軽減する例を示す。
この具体例3では、周辺画素の欠陥に関する情報を差し引くため、実際の中心画素のデータが周囲の欠陥の影響を受けていた場合も、その影響を削減することができる。この点を、図26を用いて詳しく説明する。
図26は、5x6の画素アレイでの検出されるデータを示しており、一つの欠陥画素が存在し、それ以外の全ての画素は正常な画素であることを想定している。γで示される画素に欠陥が存在するために、その周囲の画素は、図22に示したのと同様の重みによる影響を受けるものとしている。
この具体例では、欠陥のない正常な画素で周囲の画素の影響がない場合に本来検出されるデータをXとし、欠陥のある画素で周囲の画素の影響がない場合に本来検出されるデータをYとする。その結果、各々の画素を測定した場合に検出されるデータは、図26に示すようなデータとなる。
α11、α13、α31、α33、及びβ12、β21、β23、β32で示した画素と、欠陥が存在しているγで示される画素のデータは、例えば、図26の係数とX、Yを用いて、以下のように表記できる。
Figure 2009294204
・・・(12)
Figure 2009294204
・・・(13)
Figure 2009294204
・・・(14)
Figure 2009294204
・・・(15)
Figure 2009294204
・・・(16)
Figure 2009294204
・・・(17)
Figure 2009294204
・・・(18)
Figure 2009294204
・・・(19)
Figure 2009294204
・・・(20)
ここで、ρは測定したい画素の測定データに対し、周囲の画素の寄生容量による影響を示す割合であり、0から1の値を取る(0<ρ<1)。
式(12)から式(20)では、各画素の寄生容量の影響が加味され、測定されるデータが寄生容量で影響を受けた値となることを示している。
周囲の画素に欠陥が存在しない場合は、これらの式(12)から式(20)の値は全てXとなる。
なお、式(20)のγの式は、その画素に欠陥が存在することを前提としているため、扱いが異なるが、その画素に欠陥がなく周囲も全て正常画素の場合、Xとなる。
さて、図26において、γを付した画素の左隣の画素を測定して得られるデータは、寄生容量の影響により、式(17)に示したβ21となる。
ついで、この画素の測定データ(β21)に図24の重み付け演算を施す。すなわち、図26において、β21を付した画素とその周囲の3×3の9つの画素に対し、図24の重み付けを与えると、次式(21)となる。
Figure 2009294204
・・・(21)
但し、i、jはそれぞれ以下の式(22)、(23)で表される。

Figure 2009294204
・・・(22)
Figure 2009294204
・・・(23)
式(17)のβ21と式(21)の重み付け後のデータを比較すると、重み付け後のデータでは、欠陥による情報(すなわち、Yに関連する項)を積極的に減算している。
これにより、欠陥による影響を削減し、欠陥以外の画素の情報(Xに関連する項)を際立たせ、寄生容量による影響が存在していても、正しい結果を得やすい。
一方、図26において、欠陥が存在する画素を測定して得られるデータは、寄生容量の影響により、式(20)に示したγとなる。ついで、この画素の測定データに図24の重み付け演算を施す。すなわち、図26の画素(γ)とその周囲の3×3の9つの画素に対し、図24の重み付けを与えると、次式(24)となる。
Figure 2009294204
・・・(24)
但し、hは以下の式で表される。

Figure 2009294204
・・・(25)
式(20)のγと式(24)の重み付け後のデータを比較すると、重み付け後のデータでは、欠陥による情報(Y)が係数mによって拡大される。ただし、mは、式(8)と式(9)から係数kやlが有限の大きさを有する限り、必ず、m>1となる。
これにより、欠陥が存在する画素では、欠陥の情報が拡大され、認識しやすくなる。
以下、ここまでの説明を、図23及び図25の係数を用いて、より具体的に説明する。上記式(12)から式(25)の導出で用いた図22及び図24の代わりに、より具体的な数値である、図23及び図25の係数を用いる。その結果、図26の各画素の値は、数式を用いて、より具体的に示すことができる。
ここで、図26のβ21が付された画素を測定し、上述の重み付け演算をすることを考える。
式(21)に図23及び図25の係数を用いて計算すると、次式(26)のようになる。

Figure 2009294204
・・・(26)
一方、直接測定した値β21は、次式(27)のようになる。

Figure 2009294204
・・・(27)
直接測定による式(27)では、欠陥による影響が加算されているが、重み付け演算を行う式(26)では、欠陥による影響が減算されている。
このように、本実施例によれば、正常な画素から欠陥の影響が排除される。
一方、欠陥画素であるγを測定し、上述の重み付け演算をした場合、式(24)から、

Figure 2009294204
・・・(28)
という値が得られる。
式(28)では、欠陥情報(Y)に、欠陥情報と無欠陥情報(X)との差分(Y−X)に関連する値が加算されている。
すなわち、欠陥情報は強調され、正常な画素からの影響は減算され、排除される方向にある。このように、本発明によれば、正常な画素と欠陥画素の選択が容易となる。
一方、直接測定した値γは、次式(29)のようになる。

Figure 2009294204
・・・(29)
この直接測定による結果(式(29))では、欠陥情報(Y)に、欠陥情報と無欠陥情報(X)との差分(Y−X)に関連する値が減算されている。
すなわち、欠陥情報に、正常な画素からの影響が加算される。このため、周囲が全て欠陥画素である時に期待される値(Y)より少ない量の欠陥情報(Y)の寄与しか検出されないため、欠陥画素の判定が困難となる。
このように、周辺の画素の影響があると、欠陥情報の識別が困難となる。これに対し、式(28)で見たように、本発明の方法では、欠陥情報を強調するため、欠陥の識別が容易となる。
ここまでの説明では、簡単化のために、縦横に同じピッチで正方状に画素が配列される例を示した。しかしながら、縦と横のピッチは異なっていても良い。
更には、画素とTFTと周囲の配線で形成される一画素単位が矩形状である必要性はなく、様々な形状が可能である。全てが同じ形状の画素単位でもよいが、様々な形状の画素単位が組み合わさった画素単位群を用いても良い。
更には、全ての画素の形状が異なっていても良い。
ここで、このような画素単位の形状のバリエーションの一例として、図15に示したような構成でもよく、また、一画素単位が6つの三角形状の画素から構成される六角形状の画素群で構成されることも可能である。
本発明は、表示エリアの中央部分と周辺部分で画素単位の形状や配置の密度が異なっていても適用できる。
設計情報として、画素の形状や配列情報を利用する。そのため、
(I)ある画素の検査時に誤って隣接する他の画素にも検出用信号、たとえば電子線、を印加することが発生しない、
(II)表示エリアの外部で画素が存在しない領域にも検出用信号、例えば電子線、を印加することが発生しない、
等の顕著な効果が得られる。
本発明による検査装置は、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を検査できると共に、矩形状の表示エリアを有する表示装置も良好に検査できる。矩形状の表示エリアを有する表示装置に対しても、設計情報を利用し、検査範囲もしくは解析範囲の設定、及び、表示エリア外形部等での寄生容量の影響を考慮した重み付け演算を実施することが可能である。その結果、従来の矩形状の表示エリアを有する表示装置を検査した場合においても、検査の効率が向上すると共に、検査結果の解析の精度が向上する。
本発明による検査方法及び検査装置では、設計情報を利用するため特殊な画素構造に対応が可能である。上述の形状やサイズが異なる画素だけでなく、インプレーンスイッチング(IPS)方式のように対向電極が画素内に存在する構造も検査できる。
また、画素内に配向やギャップを制御するための突起が設けられていても検査可能である。
更に、画素内にTFTから直接でなく容量を介して制御するような電極が設けられている場合も検査可能である。
加えて、画素内に複数のTFT及び画素電極が存在する場合も検査可能である。更に、画素内に表示データを記憶するメモリが設けられている画素構造でも検査可能である。
また、例えば特許第3042493号公報のように、画素内にアンプ等の回路が設けられた画素構造でも検査可能である。
加えて、OLED(有機EL)等の発光素子を駆動するために、画素内に複数のTFTを設けている画素構造でも検査可能である。
すなわち、本発明で検査する表示装置用基板は、液晶表示装置用、有機EL表示装置用、電子ペーパー用等、構造を問わない。更に、表示装置用基板だけでなく、非矩形状のセンサ領域を有するX線センサや赤外センサ等のセンサ用途の基板や、非矩形状の感度部を有する指紋読み取り用基板も検査可能である。また、バイオチップ等の用途に用いられる基板にも適用可能である。
上記までの説明では、設計情報を取り込むことを前提としていたが、設計情報が与えられない場合に、サンプル上の表示エリア形状や画素の配置を測定によって入手することも可能である。この測定は、別の光学測定装置等で実施してもよい。また、本発明の検査装置で、ステップ1の段階で、通常の検査で使用するビームと、ビームの角度や強度を変えたり、電子線ビームスポットの形状やサイズを変更してスキャンし、表示エリアの形状や、画素の配置を測定しても良い。
本発明を適用することで、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を効率よく検査できる検査装置が提供される。また、非矩形状の表示エリアを有する表示装置を効率よく検査できる検査装置を用いて検査した、非矩形状の表示エリアもしくは矩形状の表示エリアを有する表示装置用基板及び表示装置が提供される。更には、表示装置だけでなく、画素構造を有し、非矩形状のアクティブ領域を有するセンサ等の用途に用いられる基板を検査する検査装置及び検査された基板を用いたセンサ等の装置が提供される。
本発明を適用することで、ダミー画素を検査対象から外すことができ、検査結果から、ダミー画素部分の情報を排除する等の手間が不要となる。また、ダミー画素の配置情報を利用して、外周部の重み付けを決定する構成とした場合、外周部での検査を正確に行うことができる。さらに設計情報の蓄積において、必要な記憶容量を大幅に削減することができると共に、非矩形の表示エリアを有する表示装置に特有の画素構造に対応したデータ構造で、検査結果を保存できる。
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
2 電子ビームスポット
4 基板(ガラス基板)
5 フラットパネルディスプレイ(FPD)のアレイ基板
6 ピクセル
8 信号発生器及び信号解析器
10 演算部
11 電子線源
20 測定部
30 ステージ
40 ガラス基板
43 しきい値設定を含む演算部
50 TFTパネル
51 ピクセル
52 ピクセル電極
53 TFT
54 蓄積容量
61 縦行のライン
62 横列のライン
80 絶縁膜
90 ハート型の表示エリア
101 設計DB
102 検査対象領域指定部
103 解析対象領域指定部
104 測定結果DB
105 重み付け演算部
106 重み付き結果DB
107 しきい値設定部
108 重み付きしきい値DB
109 重み付け情報1
110 演算手段
111 重み付け情報2
120 変換DB
121 設計情報の変換
142 解析部
150 コントローラ
151 記憶部
152 入出力部
153 真空制御部
154 センサ部
155 電源
156 ローダ/アンローダ
201 電子線源
202 ビーム制御部
203 ステージ制御部
204 検出制御部
205 電子検出器
206 ステージ
271〜274 配線
701、1301 TFT
703、801、1001、1303 ゲート線
702、802、1002、1302 画素電極
704、803、1003、1304 データ線
750 ダミー画素
804、1004 基板
805、806、1005、1006 絶縁膜
910 GDSIIライブラリ
920 セル
925 表示アレイを示すセル(DISPLAY)
926 画素を示すセル(PIXEL)
927 画素電極を示すセル(ELPIX)
930 エレメント
931 AREF(アレイ参照エレメント)
935 画素電極の形状を示すエレメント
1305、1502 電子ビームスポット
1501 非矩形状の表示エリアの外形
1503 非矩形状の画素
1504 画素群の繰り返しパターン
1505 画素群から孤立した画素
S 試料
EB 電子線
SE 二次電子
DE 電子検出器

Claims (35)

  1. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する方法であって、
    前記表示装置の設計情報に基づき、検査対象領域と解析対象領域の少なくとも一方を設定する、ことを特徴とする検査方法。
  2. 前記設計情報に基づき、検出結果に重み付け演算する、ことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記設計情報のうち、前記表示装置用基板の配線に接続される画素の数を利用する、ことを特徴とする請求項2に記載の検査方法。
  4. 前記設計情報のうち、前記画素の周囲の画素の数又は存在位置を利用する、ことを特徴とする請求項2に記載の検査方法。
  5. 前記設計情報に基づき、検査対象の良否を判定するしきい値に重み付け演算する、ことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  6. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する方法であって、
    演算部が前記表示装置の設計情報を入力するステップと、
    前記演算部が前記設計情報に基づき検査対象領域を設定するステップと、
    前記演算部が前記設計情報に基づき検査による検出信号への重み付け情報を生成するステップと、
    前記演算部が、測定部による検査対象の検査測定の検出信号を保存するステップと、
    前記演算部が前記保存された検出信号と前記重み付け情報とを演算するステップと、
    前記演算部が前記検査対象の良否の判定をするしきい値を設定するステップと、
    前記演算部が前記保存された検出信号と該重み付け情報との演算で得られた重み付き検出信号と前記しきい値とから、前記検査対象の良否を判定するステップと、
    を有する、ことを特徴とする検査方法。
  7. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する方法であって、
    演算部が前記表示装置の設計情報を入力するステップと、
    前記演算部が前記設計情報に基づき検査対象領域を設定するステップと、
    前記演算部が前記設計情報に基づき検査対象の良否を判定するしきい値への重み付け情報を生成するステップと、
    前記演算部が、測定部による検査対象の検査測定の検出信号を保存するステップと、
    前記演算部が前記検査対象の良否の判定をするしきい値を設定するステップと、
    前記演算部が前記しきい値と該重み付け情報とを演算するステップと、
    前記演算部が前記しきい値と該重み付け情報との演算で得られた重み付きしきい値と該検出信号とから該検査対象の良否を判定するステップと、
    を有する、ことを特徴とする検査方法。
  8. 前記表示装置基板の検査対象領域へ電子ビームを照射し、前記表示装置基板からの二次電子を検出器で検出し前記検査測定の検出信号を得る、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の検査方法。
  9. 前記設計情報に基づき、前記表示装置基板外周部の画素及び形状に応じて、前記表示装置基板の画素へ照射する電子ビームスポットの配置及び/又はスポット数を制御する、ことを特徴とする請求項8に記載の検査方法。
  10. 前記表示装置基板の一の画素とその周辺画素に関する二次元の重み付けにより、前記一の画素に存在する欠陥に関連する情報を、欠陥が存在しない周辺画素の情報よりも大きく扱い、欠陥の検出を容易化する、ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の検査方法。
  11. 前記表示装置基板の一の画素とその周辺画素に関する二次元の重み付けにより、前記一の画素の周辺画素の欠陥に関連する情報よりも前記一の画素が無欠陥である情報の方を大きく扱い、周辺画素の欠陥の存在に影響されずに、無欠陥画素を検出可能としている、ことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか1項に記載の検査方法。
  12. 前記表示装置基板の一の画素とその周辺画素に関する二次元の重み付けにより、前記一の画素の周辺画素の欠陥に関する情報を差し引き、前記一の画素の無欠陥である情報が欠陥のある周囲画素から受ける影響を削減する、ことを特徴とする請求項6乃至11のいずれか1項に記載の検査方法。
  13. 前記一の画素の欠陥に関する情報を強調し、正常な画素からの影響を削減する、ことを特徴とする請求項12に記載の検査方法。
  14. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する装置であって、
    前記表示装置の設計情報に基づき、検査対象領域と解析対象領域の少なくとも一方を設定する、ことを特徴とする検査装置。
  15. 前記設計情報に基づき、検出結果に重み付け演算する、ことを特徴とする請求項14に記載の検査装置。
  16. 前記設計情報のうち、前記表示装置用基板の配線に接続される画素の数を利用する、ことを特徴とする、請求項15に記載の検査装置。
  17. 前記設計情報のうち、前記画素の周囲の画素の数又は存在位置を利用する、ことを特徴とする、請求項15に記載の検査装置。
  18. 前記設計情報に基づき、検査対象の良否を判定するしきい値に重み付け演算する、ことを特徴とする請求項14に記載の検査装置。
  19. 演算部と測定部を備え、複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する装置であって、
    前記演算部が、
    前記表示装置の設計情報を入力する手段と、
    前記設計情報に基づき検査対象領域を設定する手段と、
    前記設計情報に基づき検査による検出信号への重み付け情報を生成する手段と、
    前記測定部による検査対象の前記検査測定の検出信号を保存する手段と、
    前記保存された検出信号と前記重み付け情報とを演算する手段と、
    前記検査対象の良否の判定をするしきい値を設定する手段と、
    前記保存された検出信号と該重み付け情報との演算で得られた重み付き検出信号と前記しきい値とから、前記検査対象の良否を判定する手段と、
    を有する、ことを特徴とする検査装置。
  20. 演算部と測定部を備え、複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する装置であって、
    演算部が、
    前記表示装置の設計情報を入力する手段と、
    前記設計情報に基づき検査対象領域を設定する手段と、
    前記設計情報に基づき検査対象の良否を判定するしきい値への重み付け情報を生成する手段と、
    前記測定部による検査対象の検査測定の検出信号を保存する手段と、
    前記検査対象の良否の判定をするしきい値を設定する手段と、
    前記しきい値と該重み付け情報とを演算する手段と、
    前記しきい値と該重み付け情報との演算で得られた重み付きしきい値と該検出信号とから該検査対象の良否を判定する手段と、
    を有する、ことを特徴とする検査装置。
  21. 前記測定部は、前記表示装置基板の検査対象領域へ電子ビームを照射し、前記表示装置基板からの二次電子を検出器で検出し前記検査測定の検出信号を得る、ことを特徴とする請求項19又は20に記載の検査装置。
  22. 前記測定部は、前記設計情報に基づき、外周部の画素及び形状に応じて、前記表示装置基板の画素へ照射する電子ビームスポットの配置及び/又はスポット数を制御する、ことを特徴とする請求項21に記載の検査装置。
  23. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の検査方法で検査された表示装置用基板。
  24. 請求項23に記載の表示装置用基板を含む表示装置。
  25. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板の製造方法であって、
    製造工程中に、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の検査方法を用いて、前記表示装置の表示装置用基板を検査し良否判定を行う工程を含む、表示装置の表示装置用基板の製造方法。
  26. 前記設計情報が、ダミー画素の配置情報を含み、前記ダミー画素領域を検査対象領域から外す、ことを特徴とする請求項1記載の検査方法。
  27. 前記重み付けを、検査対象領域の画素に隣接するダミー画素の情報を用いて行う、ことを特徴とする請求項2又は5記載の検査方法。
  28. 前記重み付け情報を生成する際に、検査対象領域の画素に隣接するダミー画素の情報を利用する、ことを特徴とする請求項6又は7記載の検査方法。
  29. 前記設計情報を、
    前記非矩形状の表示エリアの外形情報、
    繰り返しピッチで繰り返される画素単位の形状情報と接続情報、
    繰り返しの方向、繰り返しのための原点の少なくとも1つに変換するステップを含む、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の検査方法。
  30. 前記設計情報が、ダミー画素の配置情報を含み、前記ダミー画素領域を検査対象領域から外す、ことを特徴とする請求項14記載の検査装置。
  31. 前記重み付けを、検査対象領域の画素に隣接するダミー画素の情報を用いて行う、ことを特徴とする請求項15又は18記載の検査装置。
  32. 前記重み付け情報を生成する際に、検査対象領域の画素に隣接するダミー画素の情報を利用する、ことを特徴とする請求項19又は20記載の検査装置。
  33. 前記設計情報を、前記非矩形状の表示エリアの外形情報、繰り返しの基本単位である画素単位の形状情報と接続情報、繰り返しの方向、原点の位置の情報の少なくとも1つを含む情報に変換して記憶する、ことを特徴とする請求項14乃至22のいずれか1項に記載の検査装置。
  34. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する方法であって、
    前記表示装置の設計情報に基づき、検査対象領域と解析対象領域の少なくとも一方を設定し、
    前記設計情報が、前記表示エリア内のダミー画素の配置情報を含み、
    前記設計情報に基づき、前記ダミー画素領域を検査対象領域に含ませるか否かを決定する、ことを特徴とする検査方法。
  35. 複数の画素を有し、非矩形状の表示エリアを有する表示装置の表示装置用基板を検査する装置であって、
    前記表示装置の設計情報に基づき、検査対象領域と解析対象領域の少なくとも一方を設定し、
    前記設計情報が、前記表示エリア内のダミー画素の配置情報を含み、
    前記設計情報に基づき、前記ダミー画素領域を検査対象領域に含ませるか否かを決定する、ことを特徴とする検査装置。
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