JP2004001464A - 印字装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印字領域の両端に存在する空間を有効に活用することで、メンテナンス動作を実施するためのメンテナンスステーションをコンパクトに収納して装置本体の幅寸法を縮小化した印字装置を提供する。
【解決手段】印字ヘッド3,4のノズルをキャッピングするキャッピングモードと、印字ヘッド3,4のノズルをワイピングするワイピングモードと、印字ヘッド3,4のノズルの目詰まりを防止するためのインク吐出モードと、が可能であり、かつ、前記インク吐出モード時に吐出されたインクを回収するための廃インク回収槽20a,20bを、有するメンテナンスステーションを、印字領域外の左右両端部に分割して配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】印字ヘッド3,4のノズルをキャッピングするキャッピングモードと、印字ヘッド3,4のノズルをワイピングするワイピングモードと、印字ヘッド3,4のノズルの目詰まりを防止するためのインク吐出モードと、が可能であり、かつ、前記インク吐出モード時に吐出されたインクを回収するための廃インク回収槽20a,20bを、有するメンテナンスステーションを、印字領域外の左右両端部に分割して配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
記録媒体にインク滴を吐出することによって印字記録をおこなうようにしたインクジェット方式の印字装置におけるメンテナンス機構の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェット方式の印字装置では、3つの動作モードを有している。すなわち、(1)印字ヘッドにおけるインクの乾燥を防止し、かつ、ノズルを保護するためのキャッピング動作モード、(2)印字ヘッドのノズル表面のインク残滓や外来不純物を除去するためにノズルを拭き取り清掃するワイピング動作と、インクを吐出するスピッティング動作と、からなるクリーニング動作モード、(3)通常の印字を行う際の印字動作モード、の各動作モードがある。
【0003】
前者の2つの動作モードは、いわゆる印字装置を良好に動作させるためのメンテナンスに関するモードであり、通常、それらを実現するためのメンテナンス機構を具備したメンテナンスステーションが、印字動作を妨げない印字領域外の位置に配置されている。例えば、特開2000−233517号公報には、図7、図8、図9に示すようなメンテナンスステーションの一例が記載されており、この例では、印字領域外の左側の位置にメンテナンスステーションが配置されている。
【0004】
これらの図により、上記の各動作モードについて説明すると、まず、図7において、メンテナンスステーション6’は、メインフレーム1’に横架されたキャリッジシャフト5’に案内されるキャリッジ2’に連動して左端に位置し、スライドケースの側壁Aが、メインフレーム1’の左側壁の内側に当接している。この位置状態では、印字装置のベース部に形成された傾斜したカム溝Bに対して摺動自在に遊嵌する摺動突起Cの作用によって、メンテナンスステーション6’は、最上位置(上死点)にあり、そのメンテナンスステーション6’に取り付けられたキャップ7’a,7’bが、2つの印字ヘッド3’,4’のノズル部(その位置を▼で図示)を密封している。
【0005】
一方、メンテナンスステーション6’に取り付けられた2つのワイパ8’a,8’bは、それぞれ印字ヘッド3’,4’の右側にあり、ノズル表面に当接していないため、この状態ではワイピング動作は行われていない。インクジェット方式の印字装置は、通常、この状態が、電源OFF或いは印字動作を行っておらず、印字の指示を待っているいわゆる待機状態である。
【0006】
次いで、図8においては、メンテナンスステーション6’は、右に移動するキャリッジ2’に連動して少し右下方に移動し、摺動突起Cはカム溝Bの中間位置にて、図示省略のロック機構により固定されている。この状態では、メンテナンスステーション6’は、印字ヘッド3’,4’から少し下方に離れ、2つのキャップ7’a,7’bは、2つの印字ヘッド3’,4’のノズル部から離間している。しかし、そのメンテナンスステーション6’と印字ヘッド3’,4’の間隔は、ワイパ8’a,8’bの高さよりも短い。
【0007】
従って、ワイパ8’a,8’bの先端は、自由状態では、印字ヘッド3’,4’のノズル表面の高さより高くなるので、2つの印字ヘッド3’,4’を担持したキャリッジ2’が印字領域へ移動中であるから、その間に、両ワイパ8’a,8’bは、移動する印字ヘッド3’,4’のノズル表面に可撓状態で摺接し払拭動作(ワイピング動作)を行う。
【0008】
また、図8の状態では、上記のワイピング動作の他に、印字ヘッド3’,4’のノズル表面に固着しているインク残滓を清掃するためのインクの吐出動作(スピッティング動作)がおこなわれる。すなわち、印字ヘッド3’,4’のノズル部が、図示の如くワイパ8’a,8’bとキャップ7’a,7’bの中間にある状態で印字ヘッド3’,4’をドライブすることによってインクを吐出させ、吐出されたインクは廃インクとして、メンテナンスステーション6’の底面に配備された図示されていない吐出壷(廃インク回収槽)に蓄積される。
【0009】
図9においては、摺動突起Cは、ロック状態を解除され、キャリッジ2’の右方向への移動に伴って、カム溝Bの右端位置に移動し、メンテナンスステーション6’は、最も低い位置(下死点)になり、印字ヘッド3’,4’から更に下方に離れ、2つのキャップ7’a,7’bは、印字ヘッド3’,4’のノズル部から完全に離間する。そして、ワイパ8’a,8’bの先端も、印字ヘッド3’,4’のノズルの表面から離脱し、キャリッジ2’は主走査方向に往復移動することで、印字信号に基づいて記録媒体上に印字を行う印字動作モードの状態となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来例のように、メンテナンスステーション6’を、印字領域外の片側1箇所(左側の位置)に集約してしまうと、構造が複雑化してしまう上に、大きな占有面積を占めることとなり、装置本体のコンパクト化に支障をきたすこととなる。メンテナンスステーション6’のコンパクト化を図ろうとすれば、廃インク回収槽の容積を充分に確保できなくなる。
【0011】
また、構造上、キャップ7’a,7’bとワイパ8’a,8’bを上下に動作させるためには、メンテナンスステーション6’を左右方向にスライド移動させなければならない。そのため、装置本体の幅方向に余分なスペース(図9にL2で示す)が必要となり、かつ2ペン方式のインクジェット印字装置であるために、印字ヘッド3’,4’、キャップ7’a,7’b、ワイパ8’a,8’b、および、廃インク回収槽がそれぞれ2つずつ必要とされることから、これらを一箇所に集約するとメンテナンス機構自体が複雑化し、機器形状も大きくなりコンパクト化が難しくなる。
【0012】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、印字領域の両端に存在する空間を有効に活用することで、メンテナンス動作を実施するためのメンテナンスステーションをコンパクトに収納して装置本体の幅寸法を縮小化した印字装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を、以下のように構成している。
【0014】
(1)2つの印字ヘッドを担持するキャリッジを主走査方向に往復運動させることによって記録印字を行う印字装置であって、キャリッジの往復運動範囲の一部において印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを含むメンテナンス機構を備えた印字装置において、
前記ワイパーを、前記キャリッジの往復運動範囲の左右両端部のそれぞれにおける主走査方向の印字領域外に配置したことを特徴とする。
【0015】
この構成においては、印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを印字領域外の左右両端部のそれぞれに配置することで、2つの印字ヘッドにより記録印字を行う印字装置で必ず生じる印字領域の両端のスペースを有効に活用することができ、それぞれのメンテナンス機構の配置の自由度が顕著に向上する。
【0016】
(2)前記メンテナンス機構は、主走査方向および副走査方向の両方向に直交する方向の動作のみを行うことを特徴とする。
【0017】
この構成においては、メンテナンス機構が、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作、つまり、印字装置を水平に配置した場合には、垂直方向の動作のみをおこなうので、幅方向への移動のためのスペースが不要となるため、装置本体の幅方向のサイズの縮小化が可能となる。
【0018】
(3)前記キャリッジの往復運動範囲の左右両端部のそれぞれに配置されたメンテナンス機構は、回転駆動される単一のカムシャフトに取り付けられたカムにより駆動されることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、左右のメンテナンス機構を、単一のカムシャフトで駆動させるので、駆動源も単一で済み、部品点数も少なくなり、その制御も容易となり、コストを低減することができる。
【0020】
(4)前記メンテナンス機構は、前記ノズルを封止するためのキャップを含み、
前記キャップを前記印字ヘッドに対して進退移動させるためのカムと、前記ワイパーを前記印字ヘッドに対して進退移動させるためのカムと、が取り付けられた単一のカムシャフトを備え、
前記カムシャフトが1回転することにより、前記ノズルを前記キャップにより封止するキャッピングモード、前記ノズルを前記ワイパーによりワイピングするワイピングモード、及び、通常の印字モードの3つのモードが切り替えられることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、カムシャフトを1回転させることで、カムの作用により、キャップと、ワイパーと、をそれぞれ、印字ヘッドに対して3つの異なる高さ位置、つまり、キャッピング動作を行うための高さ位置と、その高さ位置より低いワイピング動作を行うための高さ位置と、さらに低い印字動作を行う高さ位置と、に移動させることができる。
【0022】
(5)前記キャップを保持するキャップ保持部材をカムに付勢当接させるための一対の付勢手段を、前記キャップ保持部材の一方の対角線上で前記カムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配設したことを特徴とする。
【0023】
この構成においては、一対の付勢手段を、キャップ保持部材の一方の対角線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、キャップ保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0024】
(6)前記ワイパーを保持するワイパー保持部材をカムに付勢当接させるための一対の付勢手段を、前記ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上で前記カムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配設したことを特徴とする。
【0025】
この構成においては、一対の付勢手段を、ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、ワイパー保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0026】
(7)前記メンテナンス機構は、前記ノズルを封止するためのキャップ、及び、前記ノズルから吐出されたインクを回収する廃インク回収槽を含み、
前記キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを主走査方向に沿ってこの順に備え、前記キャリッジの往復移動範囲の他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を主走査方向に沿ってこの順に備えたことを特徴とする。
【0027】
この構成においては、キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを、他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を、主走査方向に沿ってこの順に備えたため、キャップによるノズルの封止、及び、ノズルから吐出されたインクの回収のそれぞれを2つの印字ヘッドに対して同時に行うことができる状態で、装置本体の幅方向のサイズを限度まで縮小することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る印字装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0029】
図1は印字装置の正面図で、この印字装置は、2つの印字ヘッド3,4を有する2ペン方式のシリアル印字装置であり、一方の印字ヘッド3は、カラー記録のためのイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色を表現し、他方の印字ヘッド4は、黒色(Bk)を表現する。この2つの印字ヘッド3,4は、メインフレーム1に横架されたキャリッジシャフト5に案内されるキャリッジ2に対して着脱可能に装着され、該キャリッジ2が図示左右方向に往復運動することで、その両印字ヘッド3,4が記録媒体(図示省略)に対して主走査方向に往復運動し、記録媒体は、本図面の背面方向から手前に図示省略の記録紙搬送手段で副走査方向に搬送され、その記録媒体上に2次元的に印字記録が行われる。
【0030】
そして、特に、本実施形態では、メンテナンスステーションを左右に分割し、2つのメンテナンス領域L,Rを印字領域外の両側に配置している。その印字記録が行われる印字領域Wpの外の左側の位置に配置されたメンテナンス領域Lには、印字ヘッド3,4を密着封止するための2つのキャップ7b,7cと、カラー用の印字ヘッド3のノズル(その位置を▼で図示)を払拭するための単一のワイパ8cと、が配設されており、そのキャップ7b,7cと、ワイパ8cを上下に移動動作させるためのカム14c,14a,14bが、カムシャフト14の対応部位に装着されている。
【0031】
一方、印字領域Wpの右側に配置されたメンテナンス領域Rには、黒用の印字ヘッド4のノズル面を払拭するためのワイパ8bと、インク残滓除去のためのインク吐出時(スピッティング時)の吐出インクを受ける吐出壷(廃インク回収槽)20a,20bと、が配設され、かつ、上記ワイパ8bを上下に移動動作させるためカム14dが、カムシャフト14に装着された状態で設けられている。
【0032】
より詳しく説明すると、左側のメンテナンス領域Lでは、上述のキャップ7b,7cは、圧縮コイルスプリング11,11によって常に上方に付勢された状態でキャップ保持部材(キャップホルダー)13b,13cに取り付けられ、そのキャップ保持部材13b,13cが、メンテ台6に上下動作可能に取り付けられている。
【0033】
そのメンテ台6は、メインフレーム1に立設されたガイドボス16とメインフレーム1の一部を折曲して形成したガイドレール23によってガイドされ、上下方向に移動自在となっている。そして、そのメンテ台6とメインフレーム1の間に掛張された一対の付勢手段(コイルの引っ張りスプリング)12,12によって、そのメンテ台6が図示下方に付勢されることにより、上述のキャップ保持部材13b,13cの下部が、常時、第1カム14a,14cに付勢当接している。
【0034】
また、一方のワイパー8cが、ワイパー保持部材(ワイパーホルダー)9cに固定され、そのワイパー保持部材9cが、メンテ台6に立設されたガイド部材によって上下動作可能に案内保持され、かつ、そのワイパー保持部材9cとメンテ台6との間に掛張された一対の付勢手段(コイルの引っ張りスプリング)10,10によって、ワイパー保持部材9が、図示下方に付勢されることにより、その下部が、常時、第2カム14bに付勢当接している。
【0035】
他方、右側のメンテナンス領域Rでは、他方のワイパー8bが、ワイパー保持部材(ワイパーホルダー)9bに固定され、そのワイパー保持部材9bが、メインフレーム1の図示右側に固定状態に形成された他方のメンテ台に立設されたガイド部材によってに上下動作可能に案内保持され、かつ、そのワイパー保持部材9bとメンテ台との間に掛張された一対の付勢手段(コイルの引っ張りスプリング)10,10によって、そのワイパー保持部材9bの下部が、常時、第2カム14dに付勢当接している。
【0036】
そして、メンテナンス領域Lのキャップ7b,7c、ワイパ8c、およびメンテナンス領域Rのワイパ8bの各々を動作させるための4つのカム、すなわち、カム14a,14b、14cおよび14dが、単一のカムシャフト14に固定されている。このような簡素な構成により、そのカムシャフト14の1回転動作によってキャッピング動作、ワイピング動作および通常印字の印字モードに3つのモードを、簡易な制御内容で実現することができる。
【0037】
図2,3,4は、それぞれ、印字動作モード時、ワイピング動作モード時、およびキャッピング動作モード時を示す側面から見た構成図を示す。まず、図2においては、前記いずれのカムも機能しておらず、キャップ7b,7c、および、ワイパ8b,8cは、いずれも、印字ヘッド3,4から離間して下方位置にあり、これらのメンテナンス機能は非動作状態で、印字可能な状態(印字モード時)となっている。
【0038】
上述のカムシャフト14には位置検出のためのカムギア15が固定されており、そのカムギア15に付勢当接するカムSW16により、カムシャフト14の初期位置が検知され、その検知信号に基づいて、図示は省略するが、予め設定記憶された制御プログラムに基づいて制御手段から出力される制御指令により、ステッピングモータが制御駆動され、両方のメンテナンス領域L,Rでそれぞれのカムが作動し、各モードの切り替えが実現される。
【0039】
図3は、ワイピングモード時を示し、図2の状態から、ステッピングモータを所定のステップ数だけ駆動させることで、カムシャフト14を矢印の方向に所定の角度回転させ、メンテナンス領域Lにあるカム14bによってワイパ8cを、またメンテナンス領域Rにあるカム14dによってワイパ8bを、それぞれ、最上位置(上死点)の作用位置に押上げている。
【0040】
この状態では、そのワイパ8c,8bを保持しているワイパー保持部材9c,9bの下部は、カム14b,14dに当接しており、そのカム当接部位(またはカムシャフト14の軸心)を挟む対称位置(均等位置)に配設した一対の付勢手段としての引っ張りコイルスプリング10,10により、ワイパー保持部材9c,9bは、カム14b,14dに対して安定に付勢された状態にて上載当接し安定な静止姿勢が保持されている。
【0041】
図4は、キャッピング動作モード時を示し、図3の状態からさらに、ステッピングモータを駆動させ、メンテナンス領域Lにある2つのカム14a,14cを作用位置まで回転させ、キャップ7c,7bを最上位置(上死点)の作用位置まで押し上げて印字ヘッド3,4のノズルを密封状態に封止している。
【0042】
この状態では、キャップ7c,7bを圧縮コイルスプリング11を介して付勢保持しているキャップ保持部材13c,13bの下部は、カム14a,14cに当接しており、そのカム当接部位(またはカムシャフト14の軸心)を挟む対称位置(均等位置)に配設した一対の付勢手段としての引っ張りコイルスプリング12,12により、キャップ保持部材13c,13bは、カム14a,14cに対して安定に付勢された状態にて上載当接し安定な静止姿勢が保持されている。なお、本実施形態では、付勢手段10,12として引っ張りコイルスプリングを用いているが、本発明は、これに限定されることなく、その他の圧縮スプリングや板ばね、ゴム等を付勢手段として用いてもよいのは言うまでもない。
【0043】
以上のように、本実施形態では、2ペン方式のインクジェット記録装置におけるメンテナンス機構を、キャッピング動作およびワイピング動作、共に、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作(垂直動作)のみおこなうように構成し、かつ、そのメンテナンス機構を、印字領域外の左右両端部に分割して配置したので、2ペン方式のシリアル印字装置で必ず生じる印字領域の両端のスペースを有効に活用することができ、その分割配置した個々のメンテナンス領域L,Rでは、それぞれのメンテナンス機構の配置の自由度が顕著に向上し、廃インク回収槽20a,20bの容積を充分に確保することができる。
【0044】
そのため、その他のメンテナンス機構(キャッピング機構、ワイピング機構)に対しても殊更厳しい制約を付することなく、装置本体の幅方向のサイズを限度まで(「プリンタの最小幅」,図6参照)縮小することができる。しかも、左右のメンテナンス領域L,Rに配置されたメンテナンス機構は、回転駆動される単一のカムシャフトに14により、左右同時に駆動されるので、駆動源も単一で済み、部品点数も少なくなり、かつ、その制御も容易となり、コストの低減化を図ることができる。
【0045】
次いで、クリーニング動作モードにおけるメンテナンス機構の動作および作用について、図5のフローチャートにより、以下に、説明する。なお、印字ヘッド3,4のノズル表面を払拭・清掃するためのワイピング動作と、ノズル表面に付着したインク残滓をインクの吐出で吹き飛ばすいわゆるスピッティング動作と、はインクノズル部を清掃するクリーニング工程では、一対ものとなっているのが一般的である。
【0046】
図5においては、クリーニング指示をどの印字ヘッドに対して適用するかにより、3つのフローに分岐して示す。まず、カラー印字ヘッド3および黒用印字ヘッド4の双方をクリーニングする場合の詳細な動作フローについては、S101において、先ず、キャリッジ2を印字領域から左端にあるメンテナンス領域Lに移動させる。次に、S102で、カラーの印字ヘッド3の払拭・清掃をおこなうためのワイパー7cを、カム操作で上昇させる。
【0047】
続いて、S103で、キャリッジ2を左端のメンテナンス領域Lから印字領域Wpに移動させることにより、その間に、ワイパ8cが印字ヘッド3のノズル表面に可撓的に当接してワイピング動作が行われる。ワイピング動作が終了した後、S104で、ワイパ8cの部位を、一旦、降下させた後、S105で、キャリッジ2を右端のメンテナンス領域Rに移動させる。
【0048】
そして、S106で、ワイパー8bを上昇させた後、S107で、キャリッジ2を右端から印字領域Wpの方向(左方向)に移動させることで、ワイパ8bを黒用の印字ヘッド4のノズル表面に可撓的に当接させて払拭・清掃をおこなった後、ワイパ8bを、S108で、降下させる。
【0049】
次いで、S109で、キャリッジ2を再度右端のメンテナンス領域Rに移動させ、S110で、印字ヘッド3,4のノズル周辺のインク残滓を取除くためのインク吐出動作(スピッティング動作)をおこなう。吐出されたインクは、メンテナンス領域Rに配設された廃インク回収槽20に受止められる。なお、カラーのみ、黒色(モノクロ)のみのクリーニング動作の説明についても概ね同様におこなわれるため、説明は省略する。
【0050】
本実施形態では、以上のようなメンテナンス動作をおこなうメンテナンス機構を、前述したように、左右のメンテナンス領域L,Rに分割することで、前述したように、印字装置本体の幅寸法を限度まで縮小化できるのであるが、その構成をより一層明確に把握できるように、上述の「プリンタの最小幅」について、図6に基づいて、以下に説明する。
【0051】
周知のように、いわゆる2ペン方式のシリアル印字装置では、図6に示すように、2つの印字ヘッド3,4のノズル(印字エレメント)間の距離(ピッチ)Hpと、前記印字エレメントから印字ヘッド3,4の外形部までの距離AおよびBが存在する時は、有効印字可能幅Wpを実現するためには、少なくとも(Wp+2Hp+2A+2B)の幅の駆動系機構を必要とする。
【0052】
このような駆動系機構は、2つの印字ヘッド3,4の主走査方向の往復運動と、印字媒体の副走査方向への搬送移動によって印字記録を行う、いわゆるシリアルプリンタでは必ず必要とされるものであり、上述の駆動系機構の幅以下には、装置本体の幅寸法を縮小化することはできない。つまり、この駆動系機構の幅(Wp+2Hp+2A+2B)が、「プリンタの最小幅」として最小限要求されることとなる。
【0053】
本実施形態では、前述したように、メンテナンスステーションを左右に分割し、それを、印字領域外の両端に存在する空間(図6に※印で示す)に振り分け、その※印の箇所を、左右のメンテナンス領域L,Rとして活用すると共に、そのメンテナンス機構において、キャッピング動作およびワイピング動作、共に、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作(垂直動作)のみおこなうように構成し、従来のように、左右の幅方向(印字の主走査方向)への動作を皆無としたため、幅方向への余分なスペースを見込む必要が全くなくなり、印字装置本体の幅サイズ(主走査方向のサイズ)を、限度まで、つまり、「プリンタの最小幅」まで、縮小化することができたのである。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0055】
(1)印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを印字領域外の左右両端部のそれぞれに配置することで、2つの印字ヘッドにより記録印字を行う印字装置で必ず生じる印字領域の両端のスペースを有効に活用することができ、それぞれのメンテナンス機構の配置の自由度が顕著に向上する。
【0056】
(2)メンテナンス機構が、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作、つまり、印字装置を水平に配置した場合には、垂直方向の動作のみをおこなうので、幅方向への移動のためのスペースが不要となるため、装置本体の幅方向のサイズの縮小化が可能となる。
【0057】
(3)左右のメンテナンス機構を、単一のカムシャフトで駆動させるので、駆動源も単一で済み、部品点数も少なくなり、その制御も容易となり、コストを低減することができる。
【0058】
(4)カムシャフトを1回転させることで、カムの作用により、キャップと、ワイパーと、をそれぞれ、印字ヘッドに対して3つの異なる高さ位置、つまり、キャッピング動作を行うための高さ位置と、その高さ位置より低いワイピング動作を行うための高さ位置と、さらに低い印字動作を行う高さ位置と、に移動させることができる。
【0059】
(5)一対の付勢手段を、キャップ保持部材の一方の対角線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、キャップ保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0060】
(6)一対の付勢手段を、ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、ワイパー保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0061】
(7)キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを、他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を、主走査方向に沿ってこの順に備えたため、キャップによるノズルの封止、及び、ノズルから吐出されたインクの回収のそれぞれを2つの印字ヘッドに対して同時に行うことができる状態で、装置本体の幅方向のサイズを限度まで縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る印字装置の構成説明図である。
【図2】同印字動作モード時の側面から見た構成図である。
【図3】同ワイピング動作モード時の側面から見た構成図である。
【図4】同キャッピング動作モード時の側面から見た構成図である。
【図5】同メンテナンス動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】同プリンタの最小幅の説明図である。
【図7】従来の印字装置におけるキャッピング動作モード時の構成図である。
【図8】同ワイピング動作モード時の構成図である。
【図9】同印字動作モード時の構成図である。
【符号の説明】
2−キャリッジ
3,4−印字ヘッド
7b,7c−キャップ
8b,8c−ワイパー
9b,9c−ワイパー保持部材
10−付勢手段
12−付勢手段
13b,13c−キャップ保持部材
14−カムシャフト
14a,14b,14c,14d−カム
20a,20b−廃インク回収槽
L,R−メンテナンス領域(メンテナンスステーション)
【発明の属する技術分野】
記録媒体にインク滴を吐出することによって印字記録をおこなうようにしたインクジェット方式の印字装置におけるメンテナンス機構の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、インクジェット方式の印字装置では、3つの動作モードを有している。すなわち、(1)印字ヘッドにおけるインクの乾燥を防止し、かつ、ノズルを保護するためのキャッピング動作モード、(2)印字ヘッドのノズル表面のインク残滓や外来不純物を除去するためにノズルを拭き取り清掃するワイピング動作と、インクを吐出するスピッティング動作と、からなるクリーニング動作モード、(3)通常の印字を行う際の印字動作モード、の各動作モードがある。
【0003】
前者の2つの動作モードは、いわゆる印字装置を良好に動作させるためのメンテナンスに関するモードであり、通常、それらを実現するためのメンテナンス機構を具備したメンテナンスステーションが、印字動作を妨げない印字領域外の位置に配置されている。例えば、特開2000−233517号公報には、図7、図8、図9に示すようなメンテナンスステーションの一例が記載されており、この例では、印字領域外の左側の位置にメンテナンスステーションが配置されている。
【0004】
これらの図により、上記の各動作モードについて説明すると、まず、図7において、メンテナンスステーション6’は、メインフレーム1’に横架されたキャリッジシャフト5’に案内されるキャリッジ2’に連動して左端に位置し、スライドケースの側壁Aが、メインフレーム1’の左側壁の内側に当接している。この位置状態では、印字装置のベース部に形成された傾斜したカム溝Bに対して摺動自在に遊嵌する摺動突起Cの作用によって、メンテナンスステーション6’は、最上位置(上死点)にあり、そのメンテナンスステーション6’に取り付けられたキャップ7’a,7’bが、2つの印字ヘッド3’,4’のノズル部(その位置を▼で図示)を密封している。
【0005】
一方、メンテナンスステーション6’に取り付けられた2つのワイパ8’a,8’bは、それぞれ印字ヘッド3’,4’の右側にあり、ノズル表面に当接していないため、この状態ではワイピング動作は行われていない。インクジェット方式の印字装置は、通常、この状態が、電源OFF或いは印字動作を行っておらず、印字の指示を待っているいわゆる待機状態である。
【0006】
次いで、図8においては、メンテナンスステーション6’は、右に移動するキャリッジ2’に連動して少し右下方に移動し、摺動突起Cはカム溝Bの中間位置にて、図示省略のロック機構により固定されている。この状態では、メンテナンスステーション6’は、印字ヘッド3’,4’から少し下方に離れ、2つのキャップ7’a,7’bは、2つの印字ヘッド3’,4’のノズル部から離間している。しかし、そのメンテナンスステーション6’と印字ヘッド3’,4’の間隔は、ワイパ8’a,8’bの高さよりも短い。
【0007】
従って、ワイパ8’a,8’bの先端は、自由状態では、印字ヘッド3’,4’のノズル表面の高さより高くなるので、2つの印字ヘッド3’,4’を担持したキャリッジ2’が印字領域へ移動中であるから、その間に、両ワイパ8’a,8’bは、移動する印字ヘッド3’,4’のノズル表面に可撓状態で摺接し払拭動作(ワイピング動作)を行う。
【0008】
また、図8の状態では、上記のワイピング動作の他に、印字ヘッド3’,4’のノズル表面に固着しているインク残滓を清掃するためのインクの吐出動作(スピッティング動作)がおこなわれる。すなわち、印字ヘッド3’,4’のノズル部が、図示の如くワイパ8’a,8’bとキャップ7’a,7’bの中間にある状態で印字ヘッド3’,4’をドライブすることによってインクを吐出させ、吐出されたインクは廃インクとして、メンテナンスステーション6’の底面に配備された図示されていない吐出壷(廃インク回収槽)に蓄積される。
【0009】
図9においては、摺動突起Cは、ロック状態を解除され、キャリッジ2’の右方向への移動に伴って、カム溝Bの右端位置に移動し、メンテナンスステーション6’は、最も低い位置(下死点)になり、印字ヘッド3’,4’から更に下方に離れ、2つのキャップ7’a,7’bは、印字ヘッド3’,4’のノズル部から完全に離間する。そして、ワイパ8’a,8’bの先端も、印字ヘッド3’,4’のノズルの表面から離脱し、キャリッジ2’は主走査方向に往復移動することで、印字信号に基づいて記録媒体上に印字を行う印字動作モードの状態となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来例のように、メンテナンスステーション6’を、印字領域外の片側1箇所(左側の位置)に集約してしまうと、構造が複雑化してしまう上に、大きな占有面積を占めることとなり、装置本体のコンパクト化に支障をきたすこととなる。メンテナンスステーション6’のコンパクト化を図ろうとすれば、廃インク回収槽の容積を充分に確保できなくなる。
【0011】
また、構造上、キャップ7’a,7’bとワイパ8’a,8’bを上下に動作させるためには、メンテナンスステーション6’を左右方向にスライド移動させなければならない。そのため、装置本体の幅方向に余分なスペース(図9にL2で示す)が必要となり、かつ2ペン方式のインクジェット印字装置であるために、印字ヘッド3’,4’、キャップ7’a,7’b、ワイパ8’a,8’b、および、廃インク回収槽がそれぞれ2つずつ必要とされることから、これらを一箇所に集約するとメンテナンス機構自体が複雑化し、機器形状も大きくなりコンパクト化が難しくなる。
【0012】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、印字領域の両端に存在する空間を有効に活用することで、メンテナンス動作を実施するためのメンテナンスステーションをコンパクトに収納して装置本体の幅寸法を縮小化した印字装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を、以下のように構成している。
【0014】
(1)2つの印字ヘッドを担持するキャリッジを主走査方向に往復運動させることによって記録印字を行う印字装置であって、キャリッジの往復運動範囲の一部において印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを含むメンテナンス機構を備えた印字装置において、
前記ワイパーを、前記キャリッジの往復運動範囲の左右両端部のそれぞれにおける主走査方向の印字領域外に配置したことを特徴とする。
【0015】
この構成においては、印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを印字領域外の左右両端部のそれぞれに配置することで、2つの印字ヘッドにより記録印字を行う印字装置で必ず生じる印字領域の両端のスペースを有効に活用することができ、それぞれのメンテナンス機構の配置の自由度が顕著に向上する。
【0016】
(2)前記メンテナンス機構は、主走査方向および副走査方向の両方向に直交する方向の動作のみを行うことを特徴とする。
【0017】
この構成においては、メンテナンス機構が、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作、つまり、印字装置を水平に配置した場合には、垂直方向の動作のみをおこなうので、幅方向への移動のためのスペースが不要となるため、装置本体の幅方向のサイズの縮小化が可能となる。
【0018】
(3)前記キャリッジの往復運動範囲の左右両端部のそれぞれに配置されたメンテナンス機構は、回転駆動される単一のカムシャフトに取り付けられたカムにより駆動されることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、左右のメンテナンス機構を、単一のカムシャフトで駆動させるので、駆動源も単一で済み、部品点数も少なくなり、その制御も容易となり、コストを低減することができる。
【0020】
(4)前記メンテナンス機構は、前記ノズルを封止するためのキャップを含み、
前記キャップを前記印字ヘッドに対して進退移動させるためのカムと、前記ワイパーを前記印字ヘッドに対して進退移動させるためのカムと、が取り付けられた単一のカムシャフトを備え、
前記カムシャフトが1回転することにより、前記ノズルを前記キャップにより封止するキャッピングモード、前記ノズルを前記ワイパーによりワイピングするワイピングモード、及び、通常の印字モードの3つのモードが切り替えられることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、カムシャフトを1回転させることで、カムの作用により、キャップと、ワイパーと、をそれぞれ、印字ヘッドに対して3つの異なる高さ位置、つまり、キャッピング動作を行うための高さ位置と、その高さ位置より低いワイピング動作を行うための高さ位置と、さらに低い印字動作を行う高さ位置と、に移動させることができる。
【0022】
(5)前記キャップを保持するキャップ保持部材をカムに付勢当接させるための一対の付勢手段を、前記キャップ保持部材の一方の対角線上で前記カムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配設したことを特徴とする。
【0023】
この構成においては、一対の付勢手段を、キャップ保持部材の一方の対角線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、キャップ保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0024】
(6)前記ワイパーを保持するワイパー保持部材をカムに付勢当接させるための一対の付勢手段を、前記ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上で前記カムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配設したことを特徴とする。
【0025】
この構成においては、一対の付勢手段を、ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、ワイパー保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0026】
(7)前記メンテナンス機構は、前記ノズルを封止するためのキャップ、及び、前記ノズルから吐出されたインクを回収する廃インク回収槽を含み、
前記キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを主走査方向に沿ってこの順に備え、前記キャリッジの往復移動範囲の他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を主走査方向に沿ってこの順に備えたことを特徴とする。
【0027】
この構成においては、キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを、他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を、主走査方向に沿ってこの順に備えたため、キャップによるノズルの封止、及び、ノズルから吐出されたインクの回収のそれぞれを2つの印字ヘッドに対して同時に行うことができる状態で、装置本体の幅方向のサイズを限度まで縮小することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る印字装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0029】
図1は印字装置の正面図で、この印字装置は、2つの印字ヘッド3,4を有する2ペン方式のシリアル印字装置であり、一方の印字ヘッド3は、カラー記録のためのイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色を表現し、他方の印字ヘッド4は、黒色(Bk)を表現する。この2つの印字ヘッド3,4は、メインフレーム1に横架されたキャリッジシャフト5に案内されるキャリッジ2に対して着脱可能に装着され、該キャリッジ2が図示左右方向に往復運動することで、その両印字ヘッド3,4が記録媒体(図示省略)に対して主走査方向に往復運動し、記録媒体は、本図面の背面方向から手前に図示省略の記録紙搬送手段で副走査方向に搬送され、その記録媒体上に2次元的に印字記録が行われる。
【0030】
そして、特に、本実施形態では、メンテナンスステーションを左右に分割し、2つのメンテナンス領域L,Rを印字領域外の両側に配置している。その印字記録が行われる印字領域Wpの外の左側の位置に配置されたメンテナンス領域Lには、印字ヘッド3,4を密着封止するための2つのキャップ7b,7cと、カラー用の印字ヘッド3のノズル(その位置を▼で図示)を払拭するための単一のワイパ8cと、が配設されており、そのキャップ7b,7cと、ワイパ8cを上下に移動動作させるためのカム14c,14a,14bが、カムシャフト14の対応部位に装着されている。
【0031】
一方、印字領域Wpの右側に配置されたメンテナンス領域Rには、黒用の印字ヘッド4のノズル面を払拭するためのワイパ8bと、インク残滓除去のためのインク吐出時(スピッティング時)の吐出インクを受ける吐出壷(廃インク回収槽)20a,20bと、が配設され、かつ、上記ワイパ8bを上下に移動動作させるためカム14dが、カムシャフト14に装着された状態で設けられている。
【0032】
より詳しく説明すると、左側のメンテナンス領域Lでは、上述のキャップ7b,7cは、圧縮コイルスプリング11,11によって常に上方に付勢された状態でキャップ保持部材(キャップホルダー)13b,13cに取り付けられ、そのキャップ保持部材13b,13cが、メンテ台6に上下動作可能に取り付けられている。
【0033】
そのメンテ台6は、メインフレーム1に立設されたガイドボス16とメインフレーム1の一部を折曲して形成したガイドレール23によってガイドされ、上下方向に移動自在となっている。そして、そのメンテ台6とメインフレーム1の間に掛張された一対の付勢手段(コイルの引っ張りスプリング)12,12によって、そのメンテ台6が図示下方に付勢されることにより、上述のキャップ保持部材13b,13cの下部が、常時、第1カム14a,14cに付勢当接している。
【0034】
また、一方のワイパー8cが、ワイパー保持部材(ワイパーホルダー)9cに固定され、そのワイパー保持部材9cが、メンテ台6に立設されたガイド部材によって上下動作可能に案内保持され、かつ、そのワイパー保持部材9cとメンテ台6との間に掛張された一対の付勢手段(コイルの引っ張りスプリング)10,10によって、ワイパー保持部材9が、図示下方に付勢されることにより、その下部が、常時、第2カム14bに付勢当接している。
【0035】
他方、右側のメンテナンス領域Rでは、他方のワイパー8bが、ワイパー保持部材(ワイパーホルダー)9bに固定され、そのワイパー保持部材9bが、メインフレーム1の図示右側に固定状態に形成された他方のメンテ台に立設されたガイド部材によってに上下動作可能に案内保持され、かつ、そのワイパー保持部材9bとメンテ台との間に掛張された一対の付勢手段(コイルの引っ張りスプリング)10,10によって、そのワイパー保持部材9bの下部が、常時、第2カム14dに付勢当接している。
【0036】
そして、メンテナンス領域Lのキャップ7b,7c、ワイパ8c、およびメンテナンス領域Rのワイパ8bの各々を動作させるための4つのカム、すなわち、カム14a,14b、14cおよび14dが、単一のカムシャフト14に固定されている。このような簡素な構成により、そのカムシャフト14の1回転動作によってキャッピング動作、ワイピング動作および通常印字の印字モードに3つのモードを、簡易な制御内容で実現することができる。
【0037】
図2,3,4は、それぞれ、印字動作モード時、ワイピング動作モード時、およびキャッピング動作モード時を示す側面から見た構成図を示す。まず、図2においては、前記いずれのカムも機能しておらず、キャップ7b,7c、および、ワイパ8b,8cは、いずれも、印字ヘッド3,4から離間して下方位置にあり、これらのメンテナンス機能は非動作状態で、印字可能な状態(印字モード時)となっている。
【0038】
上述のカムシャフト14には位置検出のためのカムギア15が固定されており、そのカムギア15に付勢当接するカムSW16により、カムシャフト14の初期位置が検知され、その検知信号に基づいて、図示は省略するが、予め設定記憶された制御プログラムに基づいて制御手段から出力される制御指令により、ステッピングモータが制御駆動され、両方のメンテナンス領域L,Rでそれぞれのカムが作動し、各モードの切り替えが実現される。
【0039】
図3は、ワイピングモード時を示し、図2の状態から、ステッピングモータを所定のステップ数だけ駆動させることで、カムシャフト14を矢印の方向に所定の角度回転させ、メンテナンス領域Lにあるカム14bによってワイパ8cを、またメンテナンス領域Rにあるカム14dによってワイパ8bを、それぞれ、最上位置(上死点)の作用位置に押上げている。
【0040】
この状態では、そのワイパ8c,8bを保持しているワイパー保持部材9c,9bの下部は、カム14b,14dに当接しており、そのカム当接部位(またはカムシャフト14の軸心)を挟む対称位置(均等位置)に配設した一対の付勢手段としての引っ張りコイルスプリング10,10により、ワイパー保持部材9c,9bは、カム14b,14dに対して安定に付勢された状態にて上載当接し安定な静止姿勢が保持されている。
【0041】
図4は、キャッピング動作モード時を示し、図3の状態からさらに、ステッピングモータを駆動させ、メンテナンス領域Lにある2つのカム14a,14cを作用位置まで回転させ、キャップ7c,7bを最上位置(上死点)の作用位置まで押し上げて印字ヘッド3,4のノズルを密封状態に封止している。
【0042】
この状態では、キャップ7c,7bを圧縮コイルスプリング11を介して付勢保持しているキャップ保持部材13c,13bの下部は、カム14a,14cに当接しており、そのカム当接部位(またはカムシャフト14の軸心)を挟む対称位置(均等位置)に配設した一対の付勢手段としての引っ張りコイルスプリング12,12により、キャップ保持部材13c,13bは、カム14a,14cに対して安定に付勢された状態にて上載当接し安定な静止姿勢が保持されている。なお、本実施形態では、付勢手段10,12として引っ張りコイルスプリングを用いているが、本発明は、これに限定されることなく、その他の圧縮スプリングや板ばね、ゴム等を付勢手段として用いてもよいのは言うまでもない。
【0043】
以上のように、本実施形態では、2ペン方式のインクジェット記録装置におけるメンテナンス機構を、キャッピング動作およびワイピング動作、共に、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作(垂直動作)のみおこなうように構成し、かつ、そのメンテナンス機構を、印字領域外の左右両端部に分割して配置したので、2ペン方式のシリアル印字装置で必ず生じる印字領域の両端のスペースを有効に活用することができ、その分割配置した個々のメンテナンス領域L,Rでは、それぞれのメンテナンス機構の配置の自由度が顕著に向上し、廃インク回収槽20a,20bの容積を充分に確保することができる。
【0044】
そのため、その他のメンテナンス機構(キャッピング機構、ワイピング機構)に対しても殊更厳しい制約を付することなく、装置本体の幅方向のサイズを限度まで(「プリンタの最小幅」,図6参照)縮小することができる。しかも、左右のメンテナンス領域L,Rに配置されたメンテナンス機構は、回転駆動される単一のカムシャフトに14により、左右同時に駆動されるので、駆動源も単一で済み、部品点数も少なくなり、かつ、その制御も容易となり、コストの低減化を図ることができる。
【0045】
次いで、クリーニング動作モードにおけるメンテナンス機構の動作および作用について、図5のフローチャートにより、以下に、説明する。なお、印字ヘッド3,4のノズル表面を払拭・清掃するためのワイピング動作と、ノズル表面に付着したインク残滓をインクの吐出で吹き飛ばすいわゆるスピッティング動作と、はインクノズル部を清掃するクリーニング工程では、一対ものとなっているのが一般的である。
【0046】
図5においては、クリーニング指示をどの印字ヘッドに対して適用するかにより、3つのフローに分岐して示す。まず、カラー印字ヘッド3および黒用印字ヘッド4の双方をクリーニングする場合の詳細な動作フローについては、S101において、先ず、キャリッジ2を印字領域から左端にあるメンテナンス領域Lに移動させる。次に、S102で、カラーの印字ヘッド3の払拭・清掃をおこなうためのワイパー7cを、カム操作で上昇させる。
【0047】
続いて、S103で、キャリッジ2を左端のメンテナンス領域Lから印字領域Wpに移動させることにより、その間に、ワイパ8cが印字ヘッド3のノズル表面に可撓的に当接してワイピング動作が行われる。ワイピング動作が終了した後、S104で、ワイパ8cの部位を、一旦、降下させた後、S105で、キャリッジ2を右端のメンテナンス領域Rに移動させる。
【0048】
そして、S106で、ワイパー8bを上昇させた後、S107で、キャリッジ2を右端から印字領域Wpの方向(左方向)に移動させることで、ワイパ8bを黒用の印字ヘッド4のノズル表面に可撓的に当接させて払拭・清掃をおこなった後、ワイパ8bを、S108で、降下させる。
【0049】
次いで、S109で、キャリッジ2を再度右端のメンテナンス領域Rに移動させ、S110で、印字ヘッド3,4のノズル周辺のインク残滓を取除くためのインク吐出動作(スピッティング動作)をおこなう。吐出されたインクは、メンテナンス領域Rに配設された廃インク回収槽20に受止められる。なお、カラーのみ、黒色(モノクロ)のみのクリーニング動作の説明についても概ね同様におこなわれるため、説明は省略する。
【0050】
本実施形態では、以上のようなメンテナンス動作をおこなうメンテナンス機構を、前述したように、左右のメンテナンス領域L,Rに分割することで、前述したように、印字装置本体の幅寸法を限度まで縮小化できるのであるが、その構成をより一層明確に把握できるように、上述の「プリンタの最小幅」について、図6に基づいて、以下に説明する。
【0051】
周知のように、いわゆる2ペン方式のシリアル印字装置では、図6に示すように、2つの印字ヘッド3,4のノズル(印字エレメント)間の距離(ピッチ)Hpと、前記印字エレメントから印字ヘッド3,4の外形部までの距離AおよびBが存在する時は、有効印字可能幅Wpを実現するためには、少なくとも(Wp+2Hp+2A+2B)の幅の駆動系機構を必要とする。
【0052】
このような駆動系機構は、2つの印字ヘッド3,4の主走査方向の往復運動と、印字媒体の副走査方向への搬送移動によって印字記録を行う、いわゆるシリアルプリンタでは必ず必要とされるものであり、上述の駆動系機構の幅以下には、装置本体の幅寸法を縮小化することはできない。つまり、この駆動系機構の幅(Wp+2Hp+2A+2B)が、「プリンタの最小幅」として最小限要求されることとなる。
【0053】
本実施形態では、前述したように、メンテナンスステーションを左右に分割し、それを、印字領域外の両端に存在する空間(図6に※印で示す)に振り分け、その※印の箇所を、左右のメンテナンス領域L,Rとして活用すると共に、そのメンテナンス機構において、キャッピング動作およびワイピング動作、共に、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作(垂直動作)のみおこなうように構成し、従来のように、左右の幅方向(印字の主走査方向)への動作を皆無としたため、幅方向への余分なスペースを見込む必要が全くなくなり、印字装置本体の幅サイズ(主走査方向のサイズ)を、限度まで、つまり、「プリンタの最小幅」まで、縮小化することができたのである。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0055】
(1)印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを印字領域外の左右両端部のそれぞれに配置することで、2つの印字ヘッドにより記録印字を行う印字装置で必ず生じる印字領域の両端のスペースを有効に活用することができ、それぞれのメンテナンス機構の配置の自由度が顕著に向上する。
【0056】
(2)メンテナンス機構が、主走査方向および副走査方向に直交する方向の動作、つまり、印字装置を水平に配置した場合には、垂直方向の動作のみをおこなうので、幅方向への移動のためのスペースが不要となるため、装置本体の幅方向のサイズの縮小化が可能となる。
【0057】
(3)左右のメンテナンス機構を、単一のカムシャフトで駆動させるので、駆動源も単一で済み、部品点数も少なくなり、その制御も容易となり、コストを低減することができる。
【0058】
(4)カムシャフトを1回転させることで、カムの作用により、キャップと、ワイパーと、をそれぞれ、印字ヘッドに対して3つの異なる高さ位置、つまり、キャッピング動作を行うための高さ位置と、その高さ位置より低いワイピング動作を行うための高さ位置と、さらに低い印字動作を行う高さ位置と、に移動させることができる。
【0059】
(5)一対の付勢手段を、キャップ保持部材の一方の対角線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、キャップ保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0060】
(6)一対の付勢手段を、ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上でカムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配置するので、ワイパー保持部材をカムに対してバランスよく付勢させることができ、その支持状態が安定し、かつ、その構成が簡易となるため、安価に提供することができる。
【0061】
(7)キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを、他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を、主走査方向に沿ってこの順に備えたため、キャップによるノズルの封止、及び、ノズルから吐出されたインクの回収のそれぞれを2つの印字ヘッドに対して同時に行うことができる状態で、装置本体の幅方向のサイズを限度まで縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る印字装置の構成説明図である。
【図2】同印字動作モード時の側面から見た構成図である。
【図3】同ワイピング動作モード時の側面から見た構成図である。
【図4】同キャッピング動作モード時の側面から見た構成図である。
【図5】同メンテナンス動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】同プリンタの最小幅の説明図である。
【図7】従来の印字装置におけるキャッピング動作モード時の構成図である。
【図8】同ワイピング動作モード時の構成図である。
【図9】同印字動作モード時の構成図である。
【符号の説明】
2−キャリッジ
3,4−印字ヘッド
7b,7c−キャップ
8b,8c−ワイパー
9b,9c−ワイパー保持部材
10−付勢手段
12−付勢手段
13b,13c−キャップ保持部材
14−カムシャフト
14a,14b,14c,14d−カム
20a,20b−廃インク回収槽
L,R−メンテナンス領域(メンテナンスステーション)
Claims (7)
- 2つの印字ヘッドを担持するキャリッジを主走査方向に往復運動させることによって記録印字を行う印字装置であって、キャリッジの往復運動範囲の一部において印字ヘッドのノズルをワイピングするワイパーを含むメンテナンス機構を備えた印字装置において、
前記ワイパーを、前記キャリッジの往復運動範囲の左右両端部のそれぞれにおける主走査方向の印字領域外に配置したことを特徴とする印字装置。 - 前記メンテナンス機構は、主走査方向および副走査方向の両方向に直交する方向の動作のみを行うことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
- 前記キャリッジの往復運動範囲の左右両端部のそれぞれに配置されたメンテナンス機構は、回転駆動される単一のカムシャフトに取り付けられたカムにより駆動されることを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
- 前記メンテナンス機構は、前記ノズルを封止するためのキャップを含み、
前記キャップを前記印字ヘッドに対して進退移動させるためのカムと、前記ワイパーを前記印字ヘッドに対して進退移動させるためのカムと、が取り付けられた単一のカムシャフトを備え、
前記カムシャフトが1回転することにより、前記ノズルを前記キャップにより封止するキャッピングモード、前記ノズルを前記ワイパーによりワイピングするワイピングモード、及び、通常の印字モードの3つのモードが切り替えられることを特徴とする請求項1に記載の印字装置。 - 前記キャップを保持するキャップ保持部材をカムに付勢当接させるための一対の付勢手段を、前記キャップ保持部材の一方の対角線上で前記カムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配設したことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
- 前記ワイパーを保持するワイパー保持部材をカムに付勢当接させるための一対の付勢手段を、前記ワイパー保持部材における前記カムシャフトに直交する中心線上で前記カムシャフトを挟む両側の均等位置にそれぞれ配設したことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
- 前記メンテナンス機構は、前記ノズルを封止するためのキャップ、及び、前記ノズルから吐出されたインクを回収する廃インク回収槽を含み、前記キャリッジの往復移動範囲の一端部にキャップ、ワイパー及びキャップを主走査方向に沿ってこの順に備え、前記キャリッジの往復移動範囲の他端部に廃インク回収槽、ワイパー及び廃インク回収槽を主走査方向に沿ってこの順に備えたことを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
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