JP5343806B2 - 流体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体噴射装置に関するものである。
従来から、インクを記録紙(媒体)に対して噴射させる流体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このようなプリンタにおいては、記録ヘッドのノズルからインクが蒸発することによるインクの増粘や固化、塵埃の付着、さらには気泡の混入などによりノズルに目詰まりを生じ、印刷不良を引き起こすという問題があった。そこで、通常、プリンタは、記録紙に対しての噴射とは別に、ノズル内のインクを強制的に吐出させるフラッシング動作を行うようになっている。
走査タイプのプリンタでは、記録ヘッドを記録領域以外のエリアに移動させてフラッシング動作を行うが、記録ヘッドが固定されたラインヘッドを備えるプリンタでは、フラッシング動作時に記録ヘッドを移動させることができない。そこで、例えば、記録紙の搬送ベルトの表面に設けられた吸収部材(流体吸収部材)に向けてインクを吐出する方法が考えられている(特許文献1)。
特開2005−119284号公報
しかしながら、特許文献1では、搬送ベルト上に複数の吸収部材が記録紙のサイズに合わせて等間隔に配置されているため、フラッシング動作時においては記録紙間の隙間を狙ってインクを噴射しなければならず、記録紙のサイズや搬送速度に制約が生じてしまうという問題が生じる。また、平面形状の吸収部材に対してフラッシング動作を行うと、インクの吐出に伴う風圧によってミスト状のインクが散ってしまい、記録紙や搬送ベルト上を汚してしまう虞もある。
これに対して、吸収部材を線状にすることによって、フラッシング動作を簡易に素早く行う方法が提案されている。
ところが、吸収部材を線状とした場合には、吸収部材におけるインクを受けることが可能な面積が、平面形状である場合と比較して減少する。これに加えて線状の吸収部材は、平面形状の吸収部材と比較して振動しやすい。
このため、吸収部材を線状とした場合には、吸収部材が振動することによって、吸収部材がインクを受けることが可能な領域から外れる虞があり、記録紙や搬送ベルトを汚す虞がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、流体噴射装置において、流体吸収部材を線状とした場合であっても、フラッシング動作時に確実に流体吸収部材で流体を受けることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、流体を噴射する複数のノズルからなるノズル列を有する流体噴射ヘッドを備える流体噴射装置であって、上記ノズル列に沿って延在すると共に上記ノズルから噴射される上記流体の飛行経路から退避位置に相対移動可能とされた線状の流体吸収部材と、該流体吸収部材の振動を減衰させる振動抑制手段とを備えるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、振動抑制手段によって流体吸収部材の振動が減衰される。これによって、流体噴射ヘッドのノズルから噴射された流体を受けることが可能な領域から流体吸収部材が外れることを抑制することが可能となる。
したがって、本発明によれば、流体吸収部材を線状とした場合であっても、フラッシング動作時に確実に流体吸収部材でインクを受けることが可能となる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記振動抑制手段が、上記流体吸収部材に当接する当接部と、該当接部に接続すると共に弾性変形により上記振動を減衰させる弾性体とを有するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、当接部を介して流体吸収部材の振動が弾性体に伝達され、これによって弾性体が弾性変形する。この結果、弾性体の復元力が当接部を介して流体吸収部材に伝達され、流体吸収部材の振動を減衰させることができる。
したがって、本発明によれば、簡易な構成で流体吸収部材の振動を減衰させることが可能となる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記振動抑制手段が、上記流体吸収部材を移動可能に狭持すると共に上記流体吸収部材との間に生じる摩擦抵抗により上記振動を減衰させる狭持部材であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、流体吸収部材が振動した際に、流体吸収部材が狭持部材に対して摺動され、この結果、流体吸収部材と狭持部材との間に摩擦抵抗が生じ、流体吸収部材の振動が減衰される。
したがって、本発明によれば、簡易な構成で流体吸収部材の振動を減衰させることが可能となる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記狭持部材が、二股に分かれることによって形成されるスリット間において上記流体吸収部材を狭持するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、単一部品からなる狭持部材とすることが可能となり、より簡易な構成で流体吸収部材の振動を減衰させることが可能となる。
第5の発明は、上記第3の発明において、上記狭持部材が、2枚の板部材の間に形成されるスリット間において上記流体吸収部材を狭持するという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、狭持部材が複数部品から構成されるため、スリット幅等の調節が可能となり、上記摩擦抵抗を容易に調節することが可能となる。
第6の発明は、上記第1〜第4の発明において、上記振動抑制手段が、上記流体吸収部材が廻し掛けられるプーリーを弾性支持する支持部であるという構成を採用する。
このような構成を採用する本発明によれば、プーリーを介して流体吸収部材の振動が支持部に伝達され、これによって支持部が弾性変形する。この結果、支持部の復元力がプーリーを介して流体吸収部材に伝達され、流体吸収部材の振動を減衰させることができる。
したがって、本発明によれば、簡易な構成で流体吸収部材の振動を減衰させることが可能となる。
本発明の第1実施形態のプリンタの概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備えるヘッドユニットの下面側を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備えるヘッドユニット及びフラッシングユニットを下方から見上げた斜視図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備えるヘッドユニットとフラッシングユニットとを記録紙の搬送方向から見た模式図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備える吸収部材の一例を示す模式図である。 本発明の第1実施形態のプリンタが備える移動部材の正面図である。 本発明の第1実施形態のプリンタにおけるフラッシング位置と退避位置とを説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態のプリンタにおけるフラッシング動作に関連する動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態のプリンタが備えるヘッドユニットとフラッシングユニットとを記録紙の搬送方向から見た模式図である。 本発明の第2実施形態のプリンタが備える狭持部材の側面図である。 本発明の第2実施形態のプリンタが備える狭持部材の変形例を示す側面図である。 本発明の第3実施形態のプリンタが備えるヘッドユニットとフラッシングユニットとを記録紙の搬送方向から見た模式図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る流体噴射装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明においては、本発明の流体噴射装置の一例であるインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタと称す)について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。この図に示すように、本実施形態のプリンタ1は、ヘッドユニット2と、記録紙(媒体)を搬送する搬送装置3と、記録紙を供給する給紙ユニット4と、ヘッドユニット2によって印字された記録紙を排出する排紙ユニット5と、ヘッドユニット2に対してメンテナンス処理を行うメンテナンス装置10とを備えている。
搬送装置3は、ヘッドユニット2を構成する記録ヘッド21のノズル面23(図2参照)との間に所定の間隔をあけた状態で記録紙を保持するようになっている。搬送装置3は、駆動ローラー部31と、従動ローラー部32と、これらローラー部31,32との間に架け回された複数のベルトから構成された搬送ベルト部33とを備えている。また、搬送装置3の記録紙の搬送方向下流側(排紙ユニット5側)であって、排紙ユニット5との間に、記録紙を保持する保持部材34が設けられている。
駆動ローラー部31は、回転軸方向の一端側が不図示の駆動モータに接続されており、駆動モータにより回転駆動されるようになっている。駆動ローラー部31の回転動力が搬送ベルト部33に伝達され、搬送ベルト部33が回転駆動される。駆動ローラー部31と駆動モータとの間には必要に応じて伝達ギアが設置される。従動ローラー部32は、いわゆるフリーローラーであり、搬送ベルト部33を支持するとともに搬送ベルト部33(駆動ローラー部31)の回転駆動に従動して回転される。
排紙ユニット5は、排紙用ローラー51と、排紙用ローラー51により搬送された記録紙を保持する排紙トレー52とを備えている。
図2は、ヘッドユニット2の下面側を示す斜視図である。この図に示すように、ヘッドユニット2は、ライン状の記録ヘッド21(流体噴射ヘッド)と、この記録ヘッド21を支持する取付板22とを有している。
記録ヘッド21は、ヘッドユニット2の有効印字幅に亘って形成されており、インクを吐出する複数のノズル24を備えている。そして、同一種類(例えば、ブラックB、マゼンタM、イエローY、シアンC)のインクを吐出するノズル24が、記録ヘッド21の延在方向に配列され、1つのノズル列Lを構成している。つまり、本実施形態のプリンタ1は、インクを噴射する複数のノズル24からなるノズル列Lを有する記録ヘッド21を備えている。
より詳細には、記録ヘッド21は、4色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk))に対応したノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))を4列有している。各ノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))において、当該ノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))を構成するノズル24は、記録紙の搬送方向と交差する水平方向に配列され、より好適には記録紙の搬送方向と直交する水平方向に配列されている。
図2に示すように、ヘッドユニット2は、取付板22に形成された開口部25内に記録ヘッド21が配置されている。具体的には、記録ヘッド21が取付板22の裏面22b側に螺子止めされることで、ノズル面23が上記開口部25を介して取付板22の表面22a側から突出した状態に配置されている。また、ヘッドユニット2は、上記取付板22が不図示のキャリッジに固定され、これによって後述するメンテナンス位置まで移動可能に構成されている。
本実施形態におけるヘッドユニット2は、上記不図示のキャリッジによって記録位置とメンテナンス位置との間で移動可能とされている。ここで、記録位置とは、搬送装置3に対向し且つ記録紙に対して記録を行う位置である。一方、メンテナンス位置とは、搬送装置3上から退避した位置であってメンテナンス装置10が備えるキャップユニット6(図1参照)と対向する位置である。このメンテナンス位置においてヘッドユニット2に対するメンテナンス処理(吸引処理、ワイピング処理)が実施される。
図1に戻り、メンテナンス装置10は、ヘッドユニット2に対して吸引処理を行うキャップユニット6と、ヘッドユニット2に対してフラッシング動作を行うフラッシングユニット11とを有して構成されている。
キャップユニット6は、上記ヘッドユニット2に対するキャッピングや吸引動作等のメンテナンス処理を行うもので、記録ヘッド21に対応するキャップ部61を有している。このキャップユニット6は、ヘッドユニット2の記録エリアから外れた場所に配置されている。
キャップ部61は、記録ヘッド21のノズル面23に当接可能に構成されている。このキャップ部61が、記録ヘッド21のノズル面23に対してそれぞれ密着することにより、良好にキャッピングが可能になると共に、吸引動作においてノズル面23からインクを排出させる吸引動作を良好に行うことができるようになる。
また、図1に示すように、キャップユニット6は、記録ヘッド21のノズル面23を払拭するワイピング処理時に用いられるワイプ部材63を有している。
図3は、ヘッドユニット2とフラッシングユニット11とを下から見上げた斜視図である。また、図4は、ヘッドユニット2とフラッシングユニット11とを記録紙の搬送方向から見た模式図である。
これらの図に示すように、フラッシングユニット11は、フラッシング動作時に吐出されたインクを吸収する複数の吸収部材12(流体吸収部材)と、これら複数の吸収部材12を支持する支持機構9と、吸収部材12の振動を減衰させる振動抑制部30とを備えている。
吸収部材12は、各ノズル24から吐出されたインクを吸収する線状部材であって、1つのヘッドユニット2に対して4本設けられている。各吸収部材12は、各色のノズル24が配列されて構成されるノズル列(L(Y),L(M),L(C),L(Bk))に沿って延在し、ノズル面23と記録紙の搬送領域との間に位置している。
ここで、本実施形態のプリンタ1において、好適に用いることが可能な吸収部材12の具体的な構成について説明する。
吸収部材12は、例えば、SUS304、ナイロン、親水性コートを施したナイロン、アラミド、絹、綿、ポリエステル、超高分子量ポリエチレン、ポリアリレート、ザイロン(商品名)等の繊維、あるいはこれらの複数を含む複合繊維から形成することができる。
より詳細には、上記繊維あるいは複合繊維から形成される繊維束が、複数本、撚り合わされるあるいは束ねられることによって吸収部材12が形成可能である。
図5は、吸収部材12の一例を示す模式図であり、(a)が断面図、(b)が平面図である。この図に示すように、吸収部材12は、例えば、繊維から形成される繊維束12aが2本(複数)撚り合わされることによって形成される。図5に示すように、複数の繊維束12aを撚り合わすことによって吸収部材12が形成される場合には、繊維束12aの間に形成される谷部12bにおいてもインクを保持することが可能となり、吸収部材12のインク吸収量を増加させることができる。
また、一例としては、SUS304からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、ナイロンからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、親水性コートが施されたナイロンからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、アラミドからなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、絹からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、綿からなる繊維束が複数本撚り合わされた線状部材、ベリーマ(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ソアリオン(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロン03T(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ダイニーマハミロンDB−8(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ベクトランハミロンVB−30からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンS−5コアケブラースリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンS−212コアカブラースリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンSZ−10コアザイロンスリーブポリエステル(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材、ハミロンVB−3ベクトラン(商品名)からなる繊維束が束ねられた線状部材を吸収部材12として好適に用いることができる。
ナイロンの繊維を用いた吸収部材12は、汎用水糸として広く用いられるナイロンによって形成されているため、安価なものとなる。
SUS材の金属繊維を用いた吸収部材12は、耐腐食性に優れるため多様なインクを吸収可能となると共に、樹脂と比較して磨耗性が高いため繰り返しの使用が可能となる。
超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12は、切断強度及び耐薬品性が高く、有機溶剤や酸、アルカリに強いものとなる。このように、超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12は、切断強度が高いため、強いテンションで引っ張ることが可能となり、撓みを抑止することができる。このため、例えば、吸収部材12の径を太くして吸収容量を増加させたり、また吸収部材12の径を太くしない場合には記録ヘッド21から記録紙の搬送領域までの距離を狭くし印刷精度を向上させることができる。また、ザイロンやアラミドの繊維を用いた吸収部材12も、超高分子ポリエチレンの繊維を用いた吸収部材12と同様の効果を期待できる。
綿の繊維を用いた吸収部材12は、インク吸収性に優れたものとなる。
このような吸収部材12では、滴下されたインクは、表面張力によって繊維間及び繊維束12a間に形成される谷部12b(図5参照)に保持されることによって吸収された状態となる。
また、吸収部材12の表面に滴下したインクは、一部が直接吸収部材12の内部に浸透し、残りが繊維束12a間に形成される谷部12bを伝う。そして、吸収部材12の内部に浸透したインクは、吸収部材12の内部において一部が徐々に吸収部材12の延在方向に移動し吸収部材12の延在方向に分散して保持される。吸収部材12の谷部12bを伝うインクは、谷部12bを伝いながら、徐々にその一部が吸収部材12の内部に浸透し、残りが谷部12bに残存し、これによって吸収部材12の延在方向に分散して保持される。つまり、吸収部材12の表面に滴下したインクは、全てが滴下された箇所に留まるわけではなく、滴下された箇所の周囲に分散して吸収される。
なお、実際にプリンタ1に設置する吸収部材12の形成材料は、吸インク性、保持インク性、引張強度、耐インク性、成形性(けばやほつれの発生量)、ねじれ性、コスト等を考慮して選ぶこととなる。
また、吸収部材12のインク吸収量は、吸収部材12の繊維間に保持できるインク量と谷部12bに保持できるインク量の合計である。このため、このインク吸収量が、吸収部材12の交換頻度等を考慮して、フラッシングによって吐出されるインク量よりも十分に大きくなるように吸収部材12の形成材料を選ぶこととなる。
なお、吸収部材12の繊維間に保持できるインク量及び谷部12bに保持できるインク量は、インクと繊維との接触角、インクの表面張力に依存する繊維隙間における毛細管力によって規定することができる。つまり、細い繊維によって形成することで、繊維間の隙間を多くし全体として繊維の表面積を増加することによって、吸収部材12の断面積が同一であっても、吸収部材12は、より多量のインクを吸収可能となる。したがって、より繊維間の隙間を多く得るために、繊維束12aを形成する繊維として、マイクロファイバー(極細繊維)を用いるようにしても良い。
ただし、吸収部材12のインク保持力は、繊維間の隙間が大きくなって毛細管力が低下することによって低減する。このため、繊維間の隙間は、吸収部材12におけるインク保持力が吸収部材12の移動によってインクが垂れない程度に設定する必要がある。
また、吸収部材12の太さは、上述のインク吸収量を満足するように設定される。具体的には、例えば、吸収部材12の太さは、0.3〜1.0mmに設定され、より好適には0.5mm程度に設定する。
ただし、吸収部材12の太さは、記録ヘッド21及び記録紙への接触を防止すべく、その断面最大寸法が、記録ヘッド21から記録紙の搬送領域までの離間距離から吸収部材12の撓みに起因する変位量を除いた寸法以下となるように設定される。
また、この吸収部材12は、ノズル径に対して5〜50倍程度の幅を有している。本実施形態では、記録ヘッド21におけるノズル面23と記録紙との間のギャップが2mm程度、ノズル径が約0.02mmとなっていることから、吸収部材12は、直径が1mm以下であれば、ノズル面と記録紙との間に配置することができ、かつ部品の誤差を考慮しても吐出されたインクを吸収部材で捕捉することができる。
また、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅に対して十分な長さを有していることが好ましい。後に詳説するが、本実施形態のプリンタ1においては、吸収部材12の使用済み(インク吸収済み)の領域が順次巻き取られ、吸収部材12の全領域においてインクが吸収された場合に吸収部材12そのものを取り替える構成を採用している。このため、吸収部材12の取替え期間を実用に耐えうる時間とすべく、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅の数百倍程度であることが好ましい。ただし、プリンタ1内において洗浄等を行うことにより吸収部材12の再生を行う場合には、吸収部材12の長さは、ヘッドユニット2の有効印字幅の2倍よりも若干程度長ければ良い。
そして、吸収部材12は、支持機構9によって支持されている。
図3及び図4に示すように、支持機構9は、移動機構13及び移動機構14を備えている。
移動機構14は、吸収部材12をノズル列の延在方向と交差(本実施形態においては直交)する方向に移動させることにより、吸収部材12をノズル24に対向するフラッシング位置と対向しない退避位置との間で移動させる。また、移動機構13は、吸収部材12を流しながらノズル列の延在方向に沿って移動させる。
移動機構13は、図3及び図4に示すように、ノズル配列方向におけるヘッドユニット2の両側であって、取付板22の裏面22b側(記録ヘッド21のノズル面23と反対側)に各々の回転軸を記録紙の搬送方向に平行とされた回転部15,16を有している。回転部15,16は、等間隔で配設された複数の仕切板によりボビン形状を呈してなる巻取機構であって、仕切板間に1本ずつ、合計4本の吸収部材12を巻回することが可能なものである。
そして、回転部15,16は、プリンタ1の筐体内に設置される支持板17上に設置されている。
回転部15,16は、不図示の駆動モータに接続され、それぞれの回転によって上記した複数の吸収部材12の巻き出し及び巻き取りを行うようになっている。本実施形態においては、一方の回転部15を巻出し用、他方の回転部16を巻取り用として用いている。
移動機構14は、支持板17を支持すると共に当該支持板17を記録紙の搬送方向に移動させることによって回転部15,16ごと吸収部材12を記録紙の搬送方向(ノズル列の延在方向と直交する方向)に移動するものである。この移動機構14としては、例えば、リニアスライド装置を用いることができる。
なお、支持機構9は、支持板17の裏面(回転部15,16が設置される面と反対の面)に軸支されて固定されるプーリー20を備える。
プーリー20は、軸部20aに凸条部20bが螺旋状に巻回されてなる構造を有しており、各支持板17に対して設置されている(プーリー20A,20B)。図6に示すように、軸部20aと凸条部20bとによって形成される案内溝20c内に吸収部材12が1本ずつ保持されるようになっている。
そして、プーリー20A,20Bは、図3及び図4に示すように、軸支部18を介して支持板17に設置されおり、ノズル配列方向におけるヘッドユニット2の両側であって、取付板22の表面22a(記録ヘッド21のノズル面23)側に配置されている。移動機構13の回転部15と回転部16とに巻架されている複数の吸収部材12は、プーリー20A,20Bに架け渡されている。そして、ノズル面23と垂直方向において案内溝20cの端部は、ノズル面23に対してノズル面23より離れる方向にある。そのため、プーリー20A,20Bに架け渡された吸収部材12は、記録ヘッド21のノズル面23に接触させることなく保持される。
そして、支持機構9は、不図示の制御装置において回転部15,16の回転速度をそれぞれ制御することによって、複数の吸収部材12を撓ませることなく適度にテンションを与えた状態で保持する。これにより、吸収部材12が撓んで、ノズル面23や記録紙に接触することを防止する。
このような支持機構9においては、複数の吸収部材12を、支持板17上に配置された回転部15,16と、取付板22の表面22a側に配置されたプーリー20A,20Bとにより支持することで、回転部15から巻き出された各吸収部材12が記録ヘッド21のノズル面23上を経由して回転部16において巻き取られるようになっている。このため吸収部材12は、回転部15,16の回転に伴い、ヘッドユニット2の各ノズル列Lの延在方向、すなわち記録紙の搬送方向に交差する方向へ移動されることになる。
また、移動機構14によって支持板17が記録紙の搬送方向に移動することによって、ヘッドユニット2(ノズル列L)に対する各吸収部材12の位置を変化させることが可能である。具体的には、本実施形態においては、吸収部材12をフラッシング位置と退避(記録)位置との間で移動させる。
なお、吸収部材12の直径を1mmとすると、部品寸法誤差や配置誤差を含めても1mm移動させれば吸収部材12をインクの飛行経路から外すことができる。このため吸収部材12の移動にかかる時間も少なくて済む。なお、記録ヘッド21と記録紙の距離は2mmあるので、その間に吸収部材12にテンションを与えた状態で配置しているので、移動機構14による支持板17の移動の際に記録ヘッド21も記録紙も動かす必要はない。
なお、フラッシング位置とは、図7(b)に示すように、各吸収部材12が対応する複数のノズル列L(ノズル列Lを構成する複数のノズル24)の直下に配置された状態であって、フラッシング動作時に各ノズル列Lから吐出されたインクを吸収部材12によって吸収できる位置(インクの飛行経路上の位置)である。一方、吸収部材12における退避位置とは、図7(a)に示すように、ノズル列L(ノズル列Lを構成する複数のノズル24)とは対向しない状態であって、記録動作時に各ノズル24から吐出されたインクが吸収部材12に吸収されることのない位置である。
図7(a)、(b)に示すように、支持板17が移動され、プーリー20が移動することで、全ての吸収部材12が移動する。そして、本実施形態のプリンタ1において各吸収部材12は、フラッシング位置はもちろん、退避位置においても、記録紙の搬送方向において記録ヘッド21のノズル面と記録紙との間に配置されている。
図3及び図4に戻り、振動抑制部30は、上述のように吸収部材12の振動を減衰させるものであり、ヘッドユニット2が配置される領域を避けて、ヘッドユニット2を記録紙の搬送方向に挟み込むように複数配置されている。
この振動抑制部30は、吸収部材12に当接する当接部30aと、この当接部30aと支持板17とを接続するバネ30b(弾性体)とを備えている。
当接部30aは、吸収部材12ごとに設けられていても、また複数の吸収部材12に対して1つ設けられていても良い。ただし、当接部30aは、全ての吸収部材12が当接部30aに当接するように設けられている。
バネ30bは、当接部30aに接続すると共に弾性変形により吸収部材12の振動を減衰させるものである。
次に、上述のフラッシング動作に関連する本実施形態のプリンタ1の動作について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。なお、本実施形態のプリンタ1の動作は、不図示の制御装置によって統括されている。
プリンタ1は、所定の指令に基づいてフラッシング動作を開始する。
まず、制御装置は、移動機構14を駆動して(ステップS1)、支持している複数の吸収部材12をフラッシング位置へ移動させる。具体的には、移動機構14によって支持板17を記録紙の搬送方向に移動することによって、各吸収部材12を記録ヘッド21における各ノズル列Lの直下に配置する。このとき、各吸収部材12が、記録ヘッド21の配置方向に並ぶ複数のノズル列Lにも対向した状態となる。
このようにして、4本の吸収部材12を各ノズル列Lのインク吐出方向(飛行経路)上に出現させる。
次に、制御装置は、ヘッドユニット2に対するフラッシング動作を実行し(ステップS2)、記録ヘッド21の各ノズル列L(ノズル24)から、対向する吸収部材12に対してインクを噴射させる(例えば10滴程度)。ノズル列Lから吐出されたインクは吸収部材12に吸収される。
制御装置は、ヘッドユニット2のフラッシング動作を実行している間、移動機構13を駆動して、各吸収部材12を移動させることにより、吸収部材12におけるインクを吸収した部分の巻き取り動作を行う(ステップS3)。これにより、ノズル列Lから吐出されたインクは、吸収部材12のインクを含まない新しい部分に常に吐出されることになるので吸収部材12内にすばやく吸収される。
なお、ノズル径に対して吸収部材12の断面最大寸法を100倍くらい確保できる場合には、吸収部材12のインク吸収量が極めて大きくなる。このため、フラッシング動作を行いながら吸収部材12の巻取り動作を行わなくても良い。例えば、吸収部材12の同一箇所に100滴くらいのインクを吐出してもインクが垂れない場合には、フラッシング動作を10回行ってから吸収部材12を巻き取るようにしても良い。
本実施形態では、移動機構13における吸収部材12の巻取り速度をインクの吐出量に応じて調整し、吐出量が多いときには吸収部材12が飽和しないように巻取り速度を高めて、インクの吸収漏れが生じないように高速で巻き取るようにする。
フラッシング動作が終了すると(ステップS4)、制御装置は移動機構14を駆動して複数の吸収部材12を退避位置へと移動させる(ステップS5)。具体的には、移動機構14によって支持板17を記録紙の搬送方向に移動することにより、ノズル列Lと対向していた吸収部材12をノズル列Lと対向する位置から退避させる。なお、退避後に上述の巻取り動作を行っても良い。
その後、制御装置は、記録紙に対する記録動作を再開する。
そして、記録動作の間などにフラッシング動作を複数回実行した後、移動機構13の回転部15に巻回された吸収部材12の殆どが回転部16へと巻き取られて、回転部16による吸収部材12の巻き取りが終了したら新しいものと交換する。本実施形態の移動機構13は、取付部材70を介して取付板22の裏面22b側に着脱可能に設けられているので、容易に交換可能である。
このような本実施形態のプリンタ1によれば、記録ヘッド21と記録紙8との間に線状の吸収部材12を配置し、線状の吸収部材12を移動して記録ヘッド21のノズルに対向させてフラッシング時のインクを吸収することができるので、ヘッドユニット2を移動させることなくフラッシング動作を実行することが可能となる。ヘッドユニット2を移動させずに済むことから、フラッシング動作を適切な時期に短時間で行うことができる。
また、吸収部材12が細い線状部材のため、印字時にノズル列間に対応する位置に吸収部材12を配置させておくことも可能となり、これによって吸収部材12の移動距離を短くし、短時間で移動を済ませることができる。
また、吸収部材12として、線状部材を用いることによって、インクが吸収部材12に滴下される際に、吸収部材12の周囲における上昇気流の発生を抑制し、記録ヘッド21にインクが付着することを防止することができる。このため、吸収部材12を記録ヘッド21に近接させることが可能となり、インクが揮発することによって生じ、記録ヘッド21等の汚染の原因となるミストの発生を抑制することができる。
また、フラッシング時に吐出対象となるのが線状の吸収部材12であるため、吸収部材12への吐出時の風圧の影響によるドット抜けが生じにくい。また、フラッシング時に吐出されたインクはノズル24の近くで吸収部材12に全て吸収されるため、記録紙や搬送ベルト部33上が汚れてしまうのを防止できる。
また、吐出されるインク量に応じて吸収部材12の巻き取り速度を変化させることにより、吸収部材12がインクで飽和しないうちに巻き取ることが可能である。これにより、フラッシングインクを漏らすことなく吸収部材12内に確実に吸収させることができる。
以上述べたように、本実施形態では、簡単な構成で高速にフラッシング動作を実行することができるので、印刷能力が向上する。
以上のようなフラッシング動作の過程では、移動機構13,14による移動や、ノズル24から噴射されたインクを受けること等に起因して吸収部材12が振動する場合がある。
本実施形態のプリンタ1においては、このように吸収部材12が振動すると、この振動が振動抑制部30によって減衰される。
より詳細には、吸収部材12に当接する当接部30aを介して吸収部材12の振動がバネ30bに伝達され、これによってバネ30bが弾性変形する。この結果、バネ30bの復元力が当接部30aを介して吸収部材12に伝達され、吸収部材12の振動を減衰させることができる。
このように吸収部材12の振動が減衰されることによって、吸収部材12が、ノズル24直下のインクを受けることができる領域から外れることを抑制することができる。したがって、本実施形態のプリンタ1によれば、フラッシング動作時に確実に吸収部材12でインクを受けることが可能となる。
以上のように、本実施形態のプリンタ1は、吸収部材12の振動を減衰する振動抑制部30を備える。このため、振動抑制部30によって吸収部材12の振動が減衰される。これによって、記録ヘッド21のノズル24から噴射されたインクを受けることが可能な領域から吸収部材12が外れることを抑制することが可能となる。
したがって、本実施形態のプリンタ1によれば、吸収部材12を線状とした場合であっても、フラッシング動作時に確実に吸収部材12でインクを受けることが可能となる。
また、本実施形態のプリンタ1においては、振動抑制部30が、吸収部材12に当接する当接部30aと、この当接部30aと支持板17とを接続するバネ30b(弾性体)によって構成されている。
このため、本実施形態のプリンタ1によれば、簡易な構成で吸収部材12の振動を減衰させることが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図9は、本実施形態のプリンタが備えるヘッドユニット2とフラッシングユニット11とを記録紙の搬送方向から見た模式図である。また、図10は、本実施形態のプリンタが備える狭持部材40(振動抑制手段)を吸収部材12の延在方向から見た側面図である。
図9に示すように、本実施形態のプリンタは、上記第1実施形態のプリンタ1が備える振動抑制部30に換えて狭持部材40を備えている。
狭持部材40は、吸収部材12の振動を減衰させるものであり、吸収部材12を移動可能に狭持すると共に吸収部材12との間に生じる摩擦抵抗により吸収部材12の振動を減衰させるものである。
この狭持部材40は、図10に示すように、下方に向けて二股に分岐する形状を有しており、二股に分かれることによって形成されるスリット41間において吸収部材12を狭持する。
このような構成を有する本実施形態のプリンタにおいては、吸収部材12が振動した際に、吸収部材12が狭持部材40に対して摺動され、この結果、吸収部材12と狭持部材40との間に摩擦抵抗が生じ、吸収部材12の振動が減衰される。
したがって、本実施形態のプリンタによれば、簡易な構成で吸収部材12の振動を減衰させることが可能となる。
また、本実施形態のプリンタにおいては、狭持部材40が、二股に分かれることによって形成されるスリット41間において吸収部材12を狭持している。
このため、単一部品からなる狭持部材とすることが可能となり、より簡易な構成で吸収部材12の振動を減衰させることが可能となる。
なお、狭持部材40の構成は、本実施形態の構成に限られるものではなく、例えば、図11に示すように、2枚の板部材42の間に形成されるスリット43間において吸収部材12を狭持する構成を採用することもできる。
狭持部材40がこのような構成を採用する場合には、狭持部材40が複数部品から構成されることとなるが、逆にスリット43幅等の調節が可能となり、上記摩擦抵抗を容易に調節することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
図12は、本実施形態のプリンタが備えるヘッドユニット2とフラッシングユニット11とを記録紙の搬送方向から見た模式図である。
この図に示すように、本実施形態のプリンタにおいては、上記第1実施形態のプリンタ1が備える振動抑制部30を備えておらず、プーリー20を軸支する軸支部18に換えてバネからなる軸支部19(支持部)を備えている。
軸支部19は、吸収部材12の振動を減衰させる本発明の振動抑制手段として機能するものである。
このような構成を有する本発明によれば、プーリー20を介して吸収部材12の振動が軸支部19に伝達され、これによって軸支部19が弾性変形する。この結果、軸支部19の復元力がプーリー20を介して吸収部材12に伝達され、吸収部材12の振動を減衰させることができる。
したがって、本実施形態のプリンタによれば、簡易な構成で吸収部材12の振動を減衰させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態においては、振動抑制部30、狭持部材40が、振動していない状態から吸収部材12に当接している構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、振動抑制部30、狭持部材40を、吸収部材12に近接して配置し、吸収部材12が振動した際に吸収部材12と当接するように構成しても良い。
また、上記実施形態においては、単一のラインヘッドを記録ヘッド21として備える構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のヘッドを有効印字幅に亘って配列しても良い。この際、複数のヘッドは、一直線に配列する必要はなく、全体として千鳥配置となるように配列しても良い。
このように複数のヘッドを千鳥配置する場合には、有効印字幅方向に一直線に並ぶ記録ヘッド同士が離間して配置されることとなる。このため、記録ヘッド同士が離間することによって形成される隙間に振動抑制部30や狭持部材40を設置しても良い。
また、上記実施形態のプリンタに吸収部材12の洗浄を行うクリーニング機構を設けてもよい。この場合、吸収部材12の移動方向下流側(プーリー20Bよりも下流側)に配置することにより、インクを吸収した吸収部材12を洗浄するなどクリーニング処理を実施できる。回転部16には、洗浄後の再利用可能な吸収部材12が巻き取られることになり、例えば回転部15,16を逆方向に回転させることで再びフラッシング動作を実施することが可能になる。
また、吸収部材の本数は、記録ヘッド21のノズル列Lに応じて適宜設定されるものとする。なお、上記各実施形態においては、1つのノズル列Lに対して1つの吸収部材を対応させる構成としたが、複数のノズル列Lに対して1つの吸収部材を対応させるようにしても良い。この場合は、吸収部材の幅を対応する複数のノズル列Lに合わせたものを採用する。
また、上記実施形態においては、複数の吸収部材12を同時に巻き取る構成としたが、個別に巻き取る構成にしても良い。
また、上記実施形態においては、吸収部材12がノズル列に平行に沿う構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも吸収部材12の延在方向とノズル列の延在方向とが完全に平行となるようにする必要はない。つまり、本発明において、ノズル列に沿って延在するとは、ノズル列と完全に平行となる状態のみに限定されるものではなく、ノズル列の延在方向に延長した延長線と吸収部材の延在方向に延長した延長線とが先の領域において交差する場合も含む意味である。
また、上記実施形態においては、本発明をラインヘッド方式のプリンタに適用した構成について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、シリアル方式のプリンタに適用することもできる。
また、上記実施形態においては、吸収部材12が常に記録ヘッド21の直下を移動する構成について説明した。しかしながら、本発明は、これに限定されるものではなく、吸収部材12を退避させる際に、記録ヘッド21の直下から外れた領域(例えば、記録ヘッド21の側方)に移動させる構成を採用することもできる。
また、上記実施形態においては、吸収部材12を移動することによって、吸収部材12と記録ヘッド21の位置関係を変化する構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、記録ヘッド21を移動することによって、吸収部材12と記録ヘッド21の位置関係を変化する構成を採用しても良い。
また、上記実施形態においては、メンテナンス処理の際に、吸収部材12が記録ヘッド21と記録紙の搬送領域との間に位置する構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、メンテナンス処理の際に吸収部材12を記録紙の搬送領域の下方に位置する構成を採用しても良い。
上記実施形態では、インクジェット式のプリンタが採用されているが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置と、その流体を収容した流体容器を採用しても良い。微小量の液滴を吐出させる流体噴射ヘッド等を備える各種の流体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記流体噴射装置から吐出される流体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう流体とは、流体噴射装置が噴射させることができるような材料であれ良い。
例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての流体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、流体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種流体組成物を包含するものとする。
流体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む流体を噴射する流体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および流体容器に本発明を適用することができる。
1 プリンタ(流体噴射装置)、 2 ヘッドユニット、 3 搬送装置、 4 給紙ユニット、 5 排紙ユニット、 6 キャップユニット、 8 記録紙、 9 支持機構、 L ノズル列、10 メンテナンス装置、11 フラッシングユニット、12 吸収部材、12a 繊維束、12b 谷部、13 移動機構、14 移動機構、15 回転部、16 回転部、17 支持板、18 軸支部、19 軸支部(支持部、振動抑制手段)、20 プーリー、20a 軸部、20b 凸条部、20c 案内溝、21 記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、22 取付板、22a 表面、22b 裏面、23 ノズル面、24 ノズル、25 開口部、30 振動抑制部(振動抑制手段)、30a 当接部、30b バネ(弾性体)、31 駆動ローラー部、32 従動ローラー部、33 搬送ベルト部、34 保持部材、40 狭持部材(振動抑制手段)、41 スリット、42 板部材、43 スリット、51 排紙用ローラー、52 排紙トレー、61 キャップ部、63 ワイプ部材、70 取付部材

Claims (6)

  1. 流体を噴射する複数のノズルからなるノズル列を有する流体噴射ヘッドを備える流体噴射装置であって、
    前記ノズル列に沿って延在すると共に前記ノズルから噴射される前記流体の飛行経路から退避位置に相対移動可能とされた線状の流体吸収部材と、
    該流体吸収部材の振動を減衰させる振動抑制手段と
    を備えることを特徴とする流体噴射装置。
  2. 前記振動抑制手段は、前記流体吸収部材に当接する当接部と、該当接部に接続すると共に弾性変形により前記振動を減衰させる弾性体とを有することを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  3. 前記振動抑制手段は、前記流体吸収部材を移動可能に狭持すると共に前記流体吸収部材との間に生じる摩擦抵抗により前記振動を減衰させる狭持部材であることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
  4. 前記狭持部材は、二股に分かれることによって形成されるスリット間において前記流体吸収部材を狭持することを特徴とする請求項3記載の流体噴射装置。
  5. 前記狭持部材は、2枚の板部材の間に形成されるスリット間において前記流体吸収部材を狭持することを特徴とする請求項3記載の流体噴射装置。
  6. 前記振動抑制手段は、前記流体吸収部材が廻し掛けられるプーリーを弾性支持する支持部であることを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置。
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