JP2020138516A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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文二 四ノ宮
杉山 裕一
Yuichi Sugiyama
裕一 杉山
正人 久保
Masato Kubo
正人 久保
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Abstract

【課題】ワイピングを効率的に行うことができるインクジェットプリンタを提供する。【解決手段】本発明に係るインクジェットプリンタは、モード登録部170と、ステップ登録部180と、モード選択部190とを備える。モード登録部170には、ワイピングおよびクリーニングに係る1つまたは複数のモードが登録されている。ステップ登録部180には、モード登録部170に登録されたモードごとに複数のステップが登録されている。各ステップには、ワイピングまたはワイパーのクリーニングが登録されている。モード選択部190は、モード登録部170に登録された複数のモードのうちから1つのモードを選択可能に構成されている。登録されたモードのうちの少なくとも1つのモードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが異なるように構成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、インクヘッドを払拭してインクヘッドを清浄な状態にするワイパーと、ワイパーをクリーニングする部材とを備えたインクジェットプリンタが知られている。例えば、特許文献1には、インクヘッドを払拭するワイパーと、ワイパーに付着した付着物を取り除くスクレイパーを備えたインクジェットプリンタが開示されている。
特開2017−071135号公報
従来のインクジェットプリンタでは、ワイパーのクリーニングは、ワイピングが1回行われるたびに1回行われていた。言い換えれば、ワイピングとワイパーのクリーニングとは、1つのセットを構成し、交互に行われていた。しかし、1回のワイピングによってインクヘッドが清浄化される程度は、例えば、インクやインクヘッドの状態によって様々であり、1回のワイピングによるワイパーの汚れの程度も様々である。また、ワイパークリーニング後のワイパーの清浄度もワイパーの汚れの程度によって様々である。そこで、例えば、1回のワイピングと1回のワイパークリーニングのセットでインクヘッドとワイパーがともに十分に清浄にならない場合には、インクヘッドとワイパーがともに十分に清浄になるまでワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返さなければならなかった。しかし、この繰り返しを行うと、ワイパーに付着したインクの一部がインクヘッドに戻ることが繰り返され、効率が悪い。
あるいは、逆にインクヘッドの汚れの程度が軽く、ワイピングの後に毎回ワイパークリーニングをする必要がないような場合には、ワイピングとワイパークリーニングとの交互実施は、あまり効率的ではなかった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイピングを効率的に行うことができるインクジェットプリンタを提供することである。
ここに開示するインクジェットプリンタは、複数のノズルが形成されたノズル面をそれぞれ有する少なくとも1つのインクヘッドと、前記ノズル面を払拭可能なワイパーと、前記インクヘッドおよび前記ワイパーのうちの少なくとも一方を移動させることによって前記ワイパーを前記ノズル面に対して移動させるワイパー移動機構と、前記ワイパーをクリーニングするクリーニング機構と、制御装置とを備えている。
前記制御装置は、ワイピング制御部と、クリーニング制御部と、モード登録部と、ステップ登録部と、モード選択部とを備えている。前記ワイピング制御部は、前記ワイパー移動機構を制御して、前記ワイパーを前記ノズル面に接触させながら移動させてワイピングを行う。前記クリーニング制御部は、前記クリーニング機構を制御して、前記ワイパーをクリーニングさせる。前記モード登録部には、ワイピングおよびクリーニングに係る1つまたは複数のモードが登録されている。前記ステップ登録部には、前記モード登録部に登録されたモードごとに複数のステップが登録されている。前記モード選択部は、前記モード登録部に登録された複数のモードのうちから1つのモードを選択可能に構成されている。
前記複数のステップの各ステップには、前記少なくとも1つのインクヘッドのうちのいずれか1つのインクヘッドに対するワイピング、または、前記ワイパーのクリーニングが登録されている。前記モード登録部に登録されたモードのうちの少なくとも1つのモードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが異なるように構成されている。
上記インクジェットプリンタによれば、ワイピングが登録されたステップの数とワイパークリーニングが登録されたステップの数とが異なるモードが選択可能であり、そのようなモードを選択することにより、ワイピングとワイパークリーニングとの交互実施以外のやり方で、ワイピングおよびワイパークリーニングを行うことができる。ワイピングが登録されたステップの数よりもワイパークリーニングが登録されたステップの数の方が多いモードは、1回のワイパークリーニングではワイパーが十分に清浄にならない場合に、ワイピングの効率を向上させることができる。また、ワイピングが登録されたステップの数よりもワイパークリーニングが登録されたステップの数の方が少ないモードは、1回のワイピングに対して1回のワイパークリーニングが必要でない場合に、ワイピングの効率を向上させることができる。
また、ここに開示する他のインクジェットプリンタは、複数のノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、前記ノズル面を払拭可能なワイパーと、前記インクヘッドおよび前記ワイパーのうちの少なくとも一方を移動させることによって前記ワイパーを前記ノズル面に対して移動させるワイパー移動機構と、前記ワイパーをクリーニングするクリーニング機構と、制御装置とを備えている。前記ワイパーは、第1ワイピング部と第2ワイピング部とを備えている。
前記制御装置は、第1ワイピング制御部と、第1クリーニング制御部と、第2ワイピング制御部と、第2クリーニング制御部とを備えている。前記第1ワイピング制御部は、前記ワイパー移動機構を制御して、前記第1ワイピング部に前記ノズル面を払拭させる。前記第1クリーニング制御部は、前記クリーニング機構を制御して、前記第1ワイピング部をクリーニングさせる。前記第2ワイピング制御部は、前記ワイパー移動機構を制御して、前記第2ワイピング部に前記ノズル面を払拭させる。前記第2クリーニング制御部は、前記クリーニング機構を制御して、前記第2ワイピング部をクリーニングさせる。
上記他のインクジェットプリンタによれば、複数のワイピング部で1つのインクヘッドをワイピングすることが可能なため、各ワイピング部の1回のワイピングに係る汚れの程度は、1つのワイピング部のみを備えるワイパーで1回のワイピングを行う従来の場合よりも軽い。そこで、複数のワイピング部は、それぞれ1回のワイパークリーニングによって、従来よりも清浄になることが多い。上記したように、従来のインクジェットプリンタでは、1回のワイパークリーニングをしただけではワイパーが十分に清浄にならないような場合には、ワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返さなければならない。そして、この繰り返しを行うと、ワイパーに付着したインクの一部がインクヘッドに戻ることが繰り返され、効率が悪い。上記他のインクジェットプリンタによれば、複数のワイピング部は、各1回のワイパークリーニングで従来よりも清浄になるため、ワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返す頻度が減少する。よって、ワイピングの効率を向上させることができる。
第1実施形態に係るプリンタを示す斜視図である。 フロントカバーを開けた状態のプリンタを示す正面図である。 キャリッジの下面の構成を模式的に示す平面図である。 ワイピング装置およびキャッピング装置の構成を模式的に示す正面図である。 プリンタのブロック図である。 ノーマルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 ノーマルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスのさらに詳細なフローチャートの前半である。 ノーマルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスのさらに詳細なフローチャートの後半である。 ライトモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 パワフルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 変形例1に係るプリンタのブロック図である。 変形ライトモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 変形例2に係るプリンタのブロック図である。 変形例3に係るプリンタのブロック図である。 第2実施形態に係るキャリッジおよびワイピング装置の構成を模式的に示す平面図である。 第2実施形態に係るキャリッジおよびワイピング装置の構成を模式的に示す側面図である。 第2実施形態に係るプリンタのブロック図である。 第2実施形態に係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係るキャリッジおよびワイピング装置の構成を模式的に示す正面図である。
以下、図面を参照しながら、いくつかの実施の形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
≪第1実施形態≫
図1は、一実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、プリンタと呼ぶ。)10を示す斜視図である。以下の説明では、特に断らない限り、プリンタ10を正面から見たときに、プリンタ10から遠ざかる方を前方、プリンタ10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、プリンタ10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
図面中の符号Yは主走査方向を示している。主走査方向Yは左右方向である。主走査方向Yのうち、Y1方向は、プリンタ10の左方に一致している。主走査方向Yのうち、Y2方向は、プリンタ10の右方に一致している。また、符号Xは、副走査方向を示している。副走査方向Xは前後方向である。符号Zは、上下方向を示している。主走査方向Yと副走査方向Xと上下方向Zとは、互いに直交している。ただし、主走査方向Y、副走査方向Xおよび上下方向Zは特に限定されず、プリンタ10の形態に応じて適宜に設定可能である。
本実施形態では、プリンタ10は、インクジェット方式のプリンタである。本実施形態において、「インクジェット方式」とは、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式または圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む従来公知の各種の手法によるインクジェット式のことをいう。
図1に示すように、プリンタ10は、箱状に形成されている。本実施形態では、プリンタ10は、ケース11と、フロントカバー12とを備えている。図2は、フロントカバー12を開けた状態のプリンタ10を示す正面図である。図2に示すように、ケース11の前部には、開口が形成されている。フロントカバー12は、ケース11の開口を開閉自在に設けられている。ここでは、フロントカバー12は、後端を軸に回転可能なように、ケース11に支持されている。フロントカバー12には、窓部12aが設けられている。窓部12aは、例えば、透明のアクリル板によって形成されている。ユーザーは、窓部12aを通じてケース11の内部空間を視認することが可能である。
図2に示すように、プリンタ10の内部空間には、テーブル20と、テーブル移動機構25と、キャリッジ30と、キャリッジ移動機構40と、記録ヘッド50と、光照射装置60と、ワイピング装置80と、キャッピング装置90と、制御装置100(図1参照)とが設けられている。また、キャリッジ30には、ワイピング装置80のワイパー81をクリーニングするクリーニング機構の一部材として、インク吸収体70が設けられている。
テーブル20には、記録媒体5が載置される。本実施形態に係るプリンタ10は、いわゆる、フラットベッドタイプのプリンタである。テーブル20は、ケース11の内部空間において、主走査方向Yのほぼ中央に配置されている。テーブル20は、平板状の部材である。テーブル20は、略水平に設置されている。記録媒体5の形状は特に限定されず、平板状の他、様々な立体形状を有していてもよい。また、記録媒体5の材質も特に限定されず、記録媒体5は、例えば、木、金属、ガラス、紙、布などであってもよい。
テーブル20の下方には、テーブル移動機構25が配置されている。テーブル移動機構25は、テーブル20を副走査方向Xおよび上下方向Zに移動させる部材である。テーブル20は、テーブル移動機構25によって下方から支持されている。テーブル移動機構25は、上下方向移動機構26と、副走査方向移動機構27とを備えている。上下方向移動機構26は、テーブル20を支持して上下方向Zに移動させる部材である。ここでは、上下方向移動機構26は、図示しないボールねじ機構を備えている。ボールねじ機構は、Z軸方向モータ26a(図5参照)によって駆動される。上下方向移動機構26は、副走査方向移動機構27によって下方から支持されている。副走査方向移動機構27は、上下方向移動機構26を支持して副走査方向Xに移動させる部材である。ここでは、副走査方向移動機構27は、図示しないボールねじ機構を備えている。ボールねじ機構は、X軸方向モータ27a(図5参照)によって駆動される。ただし、テーブル移動機構25の構成は限定されない。例えば、上下方向移動機構26および副走査方向移動機構27を移動させる機構は、ボールねじ機構でなくてもよい。その動力はモータでなくてもよい。上下方向移動機構26と副走査方向移動機構27とは、上下の位置関係が逆でもよい。テーブル移動機構25のZ軸方向モータ26aおよびX軸方向モータ27aは、制御装置100と電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
キャリッジ30は、記録ヘッド50と、光照射装置60と、インク吸収体70とを搭載している。キャリッジ30は、テーブル20の上方に設けられ、主走査方向Yに移動可能に構成されている。キャリッジ30は、キャリッジ移動機構40によって主走査方向Yに移動される。キャリッジ移動機構40は、ガイドレール41と、ベルト42と、図示しない左右のプーリと、Y軸方向モータ43(図5参照)とを備えている。
ガイドレール41は、キャリッジ30を主走査方向Yにガイドする。図2に示すように、ガイドレール41は、主走査方向Yに延びている。キャリッジ30は、ガイドレール41に摺動自在に係合している。
キャリッジ30には無端状のベルト42が固定されている。ベルト42は、ガイドレール41の右側および左側に設けられたプーリに巻き掛けられている。一方のプーリにはY軸方向モータ43が取り付けられている。Y軸方向モータ43は、制御装置100と電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。Y軸方向モータ43が駆動するとプーリが回転し、ベルト42が走行する。それにより、キャリッジ30がガイドレール41に沿って主走査方向Yに移動する。
記録ヘッド50は、キャリッジ30に搭載されている。記録ヘッド50は、ここでは、キャリッジ30の下面に設けられている。図3は、キャリッジ30の下面の構成を模式的に示す平面図である。図3に示すように、記録ヘッド50は、第1インクヘッド51、第2インクヘッド52、第3インクヘッド53、および第4インクヘッド54から構成されている。第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54は、主走査方向Yに並んで配置されている。第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54は、それぞれ副走査方向Xに延びている。なお、ここでは、記録ヘッド50は4つのインクヘッド51〜54を備えているが、記録ヘッド50が備えるインクヘッドの数は、特に限定されない。
第1インクヘッド51は、複数のノズル51aが形成されたノズル面51bを有している。ノズル51aは、インクが吐出される微細な穴である。複数のノズル51aは、第1インクヘッド51の下面に形成されている。第1インクヘッド51の下面は、複数のノズル51aが形成されたノズル面51bを構成している。複数のノズル51aは、主走査方向Yに並んだ2つのノズル列51cを構成している。2つのノズル列51cのそれぞれにおいて、複数のノズル51aは、副走査方向Xに並んでいる。2つのノズル列51cは、それぞれ、副走査方向Xに延びている。なお、図3では、ノズル列51cを形成するノズル51aの数は10個に図示されているが、実際にはもっと多数(例えば300個)形成されている。ノズル列51cを形成するノズル51aの数は限定されない。
複数のノズル51aは、それぞれ、インクが貯留される圧力室に連通している。インクは、例えば圧電素子等の駆動によって圧力室が膨張/収縮されることによってノズル51aから吐出される。圧電素子等は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
第2インクヘッド52〜第4インクヘッド54も、第1インクヘッド51と同じ構成を備えている。図3に示すように、第2インクヘッド52は、複数のノズル52aを備えており、複数のノズル52aは、2列のノズル列52cを構成している。第2インクヘッド52の下面は、複数のノズル52aが形成されたノズル面52bを構成している。第3インクヘッド53は、複数のノズル53aを備えており、複数のノズル53aは、2列のノズル列53cを構成している。第3インクヘッド53の下面は、複数のノズル53aが形成されたノズル面53bを構成している。第4インクヘッド54は、複数のノズル54aを備えており、複数のノズル54aは、2列のノズル列54cを構成している。第4インクヘッド54の下面は、複数のノズル54aが形成されたノズル面54bを構成している。
第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54には、それぞれ、インクカートリッジ55(図2参照)が接続されている。第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54と、インクカートリッジ55とは、インク流路56(図4参照)によって接続されている。インクカートリッジ55に貯留されているインクは、インク流路56に設けられた送液ポンプ57(図4参照)によって、インクヘッド51〜54に供給される。複数のインクヘッド51〜54には、それぞれ異なるインクカートリッジ55が接続されている。本実施形態では、複数のインクヘッド51〜54から吐出されるインクは、いずれも光硬化性インクである。光硬化性インクは、ここでは、紫外線を照射されると硬化する紫外線硬化型のインクである。光硬化性インクの成分、特性等は特に限定されない。また、吐出されるインクの色も限定されない。複数のインクヘッド51〜54から吐出されるインクは、例えば、CMYKのプロセスカラーインクや、クリアインク、ホワイトインク等の特色インクである。
図3に示すように、光照射装置60は、キャリッジ30に設けられている。光照射装置60は、光硬化性インクを硬化させる光を照射する装置である。光照射装置60は、図示しない光源と、照射口61を備えている。光照射装置60は、照射口61から下方に向けて光を照射する。光照射装置60は、副走査方向Xに延びている。光照射装置60は、ここでは、キャリッジ30の左側面に配置されている。ただし、光照射装置60は、キャリッジ30の右側面に配置されていてもよい。あるいは、左右両側面に配置されていてもよい。光照射装置60は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
図3に示すように、インク吸収体70は、キャリッジ30の下面に設けられている。インク吸収体70は、記録ヘッド50の左方に設けられている。インク吸収体70は、インクを吸収する材料で構成されている。インク吸収体70は、例えば、インクを吸収するスポンジ等で形成されている。インク吸収体70の副走査方向Xの長さは、後述するワイパー81の副走査方向Xの長さよりも長く構成されている。
図2に示すように、ワイピング装置80は、テーブル20の右方に設けられている。図4は、ワイピング装置80およびキャッピング装置90の構成を模式的に示す正面図である。図4に示すように、ワイピング装置80は、ワイパー81と、ワイパー回転機構82とを備えている。
ワイパー81は、複数のインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bを払拭可能に構成されている。ワイパー81は、平板状に構成されている。ワイパー81の平面部は、主走査方向Yを向いている。図示は省略するが、ワイパー81の副走査方向Xの位置は、複数のインクヘッド51〜54と揃っている。また、ワイパー81の副走査方向Xの長さは、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bの副走査方向Xの長さよりも長い。ワイパー81は、可撓性を有する材料、例えばゴムで形成されている。
図4に示すように、ワイパー81の一方の端部は、ワイパー回転機構82によって保持されている。ワイパー回転機構82は、ワイパー回転機構82によって保持された方の端部を軸としてワイパー81を回転させるように構成されている。ワイパー回転機構82は、回転軸82aと、回転モータ82bとを備えている。回転軸82aは、副走査方向Xに延びている。回転軸82aは、回転モータ82bによって回転される。回転軸82aが回転すると、ワイパー81は、回転軸82a周りに回転する。回転モータ82bは、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
ワイパー回転機構82によって保持された方の端部が下方側の端部となるようにワイパー81が略鉛直に保持されたとき、ワイパー81の他方の端部は、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bの高さよりもわずかに高い位置に位置する。そこで、その状態においてキャリッジ30がワイピング装置80の上方で主走査方向Yに移動されると、ワイパー81の上端は、ノズル面51b〜54bに接触する。以下では、このワイパー81の位置をワイピング位置P1とも呼ぶ。ワイピング位置P1においては、ワイパー81の上端部は、インク吸収体70の下面の高さよりも高い位置に位置する。よって、ワイパー81がワイピング位置P1に位置しているときには、ワイパー81をインク吸収体70に接触させることができる。
一方、ワイパー81が鉛直から傾いて保持されているとき、ワイパー81の先端部の高さは、ノズル面51b〜54bよりも低い。よって、このとき、ワイパー81は、キャリッジ30の主走査方向Yの位置にかかわらず、ノズル面51b〜54bおよびインク吸収体70に接触しない。以下では、このワイパー81の位置を退避位置P2とも呼ぶ。
キャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82は、ワイパー81と複数のインクヘッド51〜54との間の位置関係を変化させる。キャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82は、ワイパー81を複数のインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに対して移動させるワイパー移動機構の一例である。ワイパー81をワイピング位置P1に配置し、さらにキャリッジ30をワイパー81上で移動させることによって、ワイパー81にノズル面51b〜54bを払拭させることができる。ただし、かかるワイパー移動機構の構成は1つの例に過ぎず、ワイパー移動機構の構成は、これに限定されない。例えば、ワイパー移動機構は、ワイパー81を回転させるのではなく昇降させることによって、ワイパー81の先端部を上下方向に移動させてもよい。また、ワイパー移動機構は、キャリッジ30ではなくワイパー81を移動させることによって、ワイパー81とノズル面51b〜54bとを主走査方向Yに相対移動させてもよい。ワイパー移動機構は、複数のインクヘッド51〜54およびワイパー81のうちの少なくとも一方を移動させることによって、ワイパー81を複数のインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに対して移動させるように構成されていればよく、実際にワイパー81とインクヘッド51〜54のいずれがどの方向に移動されるかは特に限定されない。
詳しくは後述するが、ワイピングによってワイパー81に付着したインクは、インク吸収体70に接触することにより除去される。キャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82は、ワイパー81と、キャリッジ30に設けられたインク吸収体70との相対的位置関係を変化させる。ワイパー81は、キャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82によって、インク吸収体70に押し当てられる。これにより、ワイピングによってワイパー81に付着したインクは、インク吸収体70に吸収される。以下では適宜、ワイパー81をインク吸収体70に押し当てることによってワイパー81に付着したインクを除去する動作を、ワイパークリーニングまたは単にクリーニングと称する。インク吸収体70、キャリッジ移動機構40、およびワイパー回転機構82は、ワイパーをクリーニングするクリーニング機構を構成している。
図2に示すように、キャリッジ30の可動範囲の右端には、ホームポジションHPが設定されている。ホームポジションHPは、印刷待機時などにキャリッジ30が配置される位置である。ホームポジションHPにおけるキャリッジ30の下方には、キャッピング装置90が配置されている。図4に示すように、キャッピング装置90は、キャップ91と、キャップ移動機構92と、吸引ポンプ93とを備えている。
キャップ91は、インクヘッド51〜54に装着可能に構成されている。キャップ91は、インクヘッド51〜54と同数設けられている。1つのインクヘッドには1つのキャップ91が装着される。キャップ91は、上面が開口した容器状の形状を有している。キャップ91は、ゴム等によって形成されている。インクヘッド51〜54への装着時、キャップ91の上縁がインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに密着される。
複数のキャップ91は、1つのキャップ移動機構92によって支持されている。キャップ移動機構92は、複数のキャップ91をそれぞれ複数のインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに装着し、または離間させる。キャップ移動機構92は、キャップ91を下方から支持して上下方向に移動させる。それにより、キャップ91は、インクヘッド51〜54に装着され、また離間される。キャップ移動機構92は、例えば、図示しない駆動モータを備えている。キャップ移動機構92は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。なお、本実施形態では、キャップ移動機構92は、キャップ91を上下方向に移動させてインクヘッド51〜54に装着したが、例えば、斜めにスライドさせて装着するように構成されていてもよい。
図4に示すように、吸引ポンプ93は、複数のキャップ91に接続されている。吸引ポンプ93は、キャップ91がインクヘッド51〜54に装着された場合にインクヘッド51〜54からインクを吸引する。吸引ポンプ93は、例えば、減圧ポンプである。吸引ポンプ93は、ノズル面51b〜54bに密着された状態のキャップ91の内部を減圧することによって、インクヘッド51〜54からインクを吸引する。吸引ポンプ93は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
図1に示すように、操作パネル200は、ケース11の右前部に設けられている。ユーザーは、操作パネル200に対して、印刷に関する操作を行う。操作パネル200には、制御装置100が電気的に接続されている。
図5は、プリンタ10に係るブロック図である。図5に示すように、制御装置100は、Z軸方向モータ26a、X軸方向モータ27a、Y軸方向モータ43、第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54、送液ポンプ57、光照射装置60、回転モータ82b、キャップ移動機構92、吸引ポンプ93、および操作パネル200と接続され、それらの動作を制御している。制御装置100は、例えば、プリンタ10に接続されたコンピュータであり、中央演算処理装置(以下、CPUという。)と、CPUが実行するプログラムなどが格納されたROMと、RAMなどを備えていてもよい。制御装置100の各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。また、各部は、プロセッサであってもよいし、回路であってもよい。制御装置100の構成は特に限定されない。
図5に示すように、制御装置100は、印刷制御部110と、キャッピング制御部120と、吸引制御部130と、パージ制御部140と、ワイピング制御部150と、クリーニング制御部160と、モード登録部170と、ステップ登録部180と、モード選択部190とを備えている。制御装置100は、その他の処理部を備えていてもよいが、ここでは説明を省略する。
印刷制御部110は、プリンタ10の印刷動作を制御する。印刷制御部110は、Y軸方向モータ43を制御してキャリッジ30を主走査方向Yに移動させながら、インクヘッド51〜54からインクを吐出させることにより、記録媒体5の一部に画像を印刷する。印刷制御部110は、必要に応じてX軸方向モータ27aを制御して、記録媒体5を副走査方向Xに移動させることによって、記録媒体5上の印刷位置を移動させる。さらに、印刷制御部110は、必要に応じてZ軸方向モータ26aを制御して、記録媒体5を上下方向Zに移動させることによって、記録媒体5とインクヘッド51〜54との距離を調整する。これらの動作により、記録媒体5上に画像が印刷される。
キャッピング制御部120は、キャップ移動機構92を制御して、キャップ91をインクヘッド51〜54に装着させ、または離反させる。キャッピング制御部120は、印刷中や、ワイピングおよびワイパー81のクリーニングなど所定のときを除き、原則的にキャップ91をインクヘッド51〜54に装着している。キャッピング制御部120は、少なくとも、印刷中、および、ワイピングおよびワイパー81のクリーニングのときには、キャップ91をインクヘッド51〜54から離間する。
吸引制御部130は、吸引ポンプ93を制御して、インクヘッド51〜54からインクを吸引させる。インクの吸引は、キャップ91がインクヘッド51〜54に装着された状態で行われる。定期的または適時にインクを吸引することにより、ノズル51a〜54aの詰まり等が予防され、または解消される。図5に示すように、吸引制御部130は、第1吸引制御部131と、第2吸引制御部132とを備えている。第1吸引制御部131は、比較的長時間にわたって吸引を行い、比較的多量のインクを吸引する主吸引の動作を制御する。主吸引は、例えば、インクヘッド51〜54内の気泡を排出したり、成分が沈降したインクを排出したりする目的で行われる。第2吸引制御部132は、主吸引よりも短時間の吸引を行い、主吸引よりも少量のインクを吸引する微量吸引の動作を制御する。微量吸引は、例えば、主吸引の後に行われる。微量吸引は、主吸引によってノズル内で混色したインクを排出したり、インクのメニスカスを整えたりする目的で行われる。
パージ制御部140は、インクのパージ動作を制御する。パージは、送液ポンプ57を駆動させてインクをインクヘッド51〜54に供給し、ノズル51a〜54aからインクを押し出す動作である。パージは、例えば、吸引と同じ目的や、インク流路56内のインクを交換する際にインクを排出する目的で行われる。
ワイピング制御部150は、ワイパー移動機構としてのキャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82を制御して、ワイパー81をインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに接触させながら移動させる動作、すなわちワイピングを行う。ワイピングのステップは、モード登録部170に登録されたモードごとにステップ登録部180に登録されている。ワイピング制御部150は、ステップ登録部180に登録されたステップに基づいて、ワイパー移動機構としてのキャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82を制御する。
クリーニング制御部160は、クリーニング機構としてのキャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82を制御して、ワイパー81をクリーニングさせるように設定されている。クリーニングのステップは、モード登録部170に登録されたモードごとにステップ登録部180に登録されている。クリーニング制御部160は、ステップ登録部180に登録されたステップに基づいて、クリーニング機構としてのキャリッジ移動機構40およびワイパー回転機構82を制御する。
モード登録部170には、ワイピングおよびクリーニングに係る1つまたは複数のモードが登録されている。本実施形態では、モード登録部170には、3つのモードが登録されている。ここでは、3つのモードのうち第1のモードをライトモードと呼ぶ。第2のモードをパワフルモードと呼ぶ。また、第3のモードをノーマルモードと呼ぶ。各モードの詳細については後述する。
ステップ登録部180には、モード登録部170に登録されたモードごとに複数のステップが登録されている。本実施形態では、ステップ登録部180には、3つのモードのそれぞれについて、ワイピングおよびワイパークリーニングに係る複数のステップが登録されている。これら複数のステップの各ステップには、第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54のうちのいずれか1つのインクヘッドに対するワイピング、または、ワイパー81のクリーニングが登録されている。図5に示すように、ステップ登録部180は、第1ステップ登録部181と、第2ステップ登録部182と、第3ステップ登録部183とを備えている。第1ステップ登録部181には、第1モードとしてのライトモードに係る複数のステップが登録されている。第2ステップ登録部182には、第2モードとしてのパワフルモードに係る複数のステップが登録されている。第3ステップ登録部183には、第3モードとしてのノーマルモードに係る複数のステップが登録されている。ライトモード、パワフルモード、およびノーマルモードのそれぞれに係るステップの詳細については後述する。
モード選択部190は、モード登録部170に登録された複数のモード(ここでは、3つのモード)のうちから1つのモードを選択可能に構成されている。モード選択部190は、例えば、操作パネル200や外部の表示装置などに、モードを選択する操作画面を表示する。ユーザーは、その操作画面を介して、ワイピングおよびワイパークリーニングに係るモードとして、ライトモード、パワフルモード、およびノーマルモードのうちから1つのモードを選択する。
以下では、まず、インク吸引やパージ等、その後にワイピングを行う必要のある作業について簡単に説明し、その後、ワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスについて、モードごとに説明する。
インク吸引は、キャップ91をインクヘッド51〜54に装着した状態で吸引ポンプ93を駆動させ、インクヘッド51〜54からインクを吸い出す作業である。インク吸引を行うと、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bには、インクが付着する。ワイピングでは、このノズル面51b〜54bに付着したインクが除去される。インク吸引によってノズル面51b〜54bに付着するインクの量は、主吸引のときに多く、微量吸引のときにはそれよりも少ない。
パージは、送液ポンプ57を駆動させてインクをインクヘッド51〜54に供給し、ノズル51a〜54aからインクを押し出す動作である。パージによっても、ノズル面51b〜54bにインクが付着する。パージによってノズル面51b〜54bに付着するインクの量は、比較的多い。パージによってノズル面51b〜54bに付着したインクも、ワイピングによって除去される。
以下、ワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスについて、モードごとに説明する。
(ノーマルモード)
ノーマルモードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じになるように構成されている。より詳しくは、ノーマルモードでは、ワイピングとワイパークリーニングが交互に実施される。言い換えれば、ノーマルモードに係る複数のステップは、1回のワイピングのステップと上記1回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる複合ステップの繰り返しによって構成されている。ワイパークリーニングがワイピングの前に行われるか後に行われるか(言い換えれば、ワイピングとワイパークリーニングのいずれからステップが開始されるか)は特に限定されないが、ここでは、ワイパークリーニングからステップが開始されるものとする。なお、ノーマルモードに係る複数のステップとは別に、ノーマルモードに係る複数のステップの前または後にワイパークリーニングを行ってもよい。
図6は、ノーマルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。図6に示すように、ノーマルモードでは、ステップS10において、ワイパー81のクリーニングが行われる。続くステップS20では、第1インクヘッド51のワイピングが行われる。続くステップS30では、再度ワイパー81のクリーニングが行われる。続くステップS40では、第2インクヘッド52のワイピングが行われる。以下同様に、ステップS50において、ワイパー81のクリーニングが行われる。続くステップS60では、第3インクヘッド53のワイピングが行われる。続くステップS70では、再度ワイパー81のクリーニングが行われる。続くステップS80では、第4インクヘッド54のワイピングが行われる。このように、ノーマルモードでは、ワイピングとワイパー81のクリーニングが1対1に対応しており、交互に行われる。
図7Aおよび図7Bは、ノーマルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスのさらに詳細なフローチャートである。そのうち図7Aは、ステップS20までの詳細を示したものである。図7Bは、ステップS30およびS40の詳細を示したものである。図7Aおよび図7Bのフローチャートの各ステップの右側に図示された図は、各ステップにおけるキャリッジ30およびワイパー81の状態を示す模式的な正面図である。図7Aに示すように、図6のステップS10(ワイパー81のクリーニング)は、詳細には、ステップS11〜S13を含んでいる。ステップS11では、キャリッジ30が移動され、インク吸収体70がワイパー81の右方に配置される。続くステップS12では、ワイパー81が回転され、ワイピング位置P1に配置される。ステップS13では、キャリッジ30がY1方向(左方)に移動され、ワイパー81がインク吸収体70に押し当てられる。これにより、ワイパー81がクリーニングされる。
ステップS20(第1インクヘッド51のワイピング)は、図7Aに示すように、ステップS21とステップS22とを含んでいる。ステップS21では、キャリッジ30がさらにY1方向に移動され、ワイパー81が第1インクヘッド51のノズル面51bに当接する。ワイパー81が第1インクヘッド51のノズル面51bに当接した状態でキャリッジ30がY1方向に移動されることにより、ノズル面51bがワイピングされる。ステップS21の完了時、第1インクヘッド51は、ワイパー81よりもY1側まで通り抜けている。ステップS22では、ワイパー81が回転され、退避位置P2に移動される。
ステップS30(ワイパー81のクリーニング)は、図7Bに示すように、ステップS31〜S34を含んでいる。ステップS31では、キャリッジ30は、Y2方向(右方)に移動され、ステップS11と同じ位置に配置される。ステップS32では、ワイパー81が回転され、ワイピング位置P1に配置される。ステップS33では、キャリッジ30がY1方向(左方)に移動され、ワイパー81がインク吸収体70に押し当てられる。これにより、ワイパー81がクリーニングされる。ステップS34では、ワイパー81が回転され、退避位置P2に移動される。
ステップS40(第2インクヘッド52のワイピング)は、図7Bに示すように、ステップS41〜ステップS44を含んでいる。ステップS41では、キャリッジ30がY1方向に移動される。ステップS41により、ワイパー81は、主走査方向Yに関して、第1インクヘッド51と第2インクヘッド52との間に配置される。ステップS42では、ワイパー81が回転され、ワイピング位置P1に配置される。ステップS43では、キャリッジ30がY1方向に移動され、ワイパー81によって第2インクヘッド52のノズル面52bがワイピングされる。ステップS43の完了時、ワイパー81は、第2インクヘッド52と第3インクヘッド53との間に位置している。ステップS44では、ワイパー81が回転され、退避位置P2に移動される。
第3インクヘッド53および第4インクヘッド54に係るワイピングおよびワイパークリーニングのステップS50〜S80の詳細は、ステップS10〜S40の詳細と同様なため、説明および図示は省略する。
上記のように、ノーマルモードによれば、いずれかのインクヘッドに対するワイピングのステップと、ワイパー81のクリーニングのステップとが交互に実施される。ノーマルモードは、従来のインクジェットプリンタにおいて行われていた標準的なワイピングおよびワイパークリーニングの方法と同様である。なお、前述した「1回のワイピングのステップと上記1回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる複合ステップ」とは、ここでは、例えば、ステップS10(クリーニング)とステップS20(ワイピング)とのセットである。あるいは、ステップS30(クリーニング)とステップS40(ワイピング)とのセットである。
(ライトモード)
ライトモードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成されている。より詳しくは、ライトモードに係る複数のステップは、連続する複数回のワイピングのステップと、上記連続する複数回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる複合ステップが複数組み合わされて構成されている。図8は、ライトモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。図8に示す例では、ワイピングが連続する回数は「2回」である。そこで、複合ステップは、1回のワイパークリーニングのステップと、その後に行われる2回のワイピングのステップからなっている。
図8に示すように、ライトモードでは、ステップS110において、ワイパー81がクリーニングされる。続くステップS120では、第1インクヘッド51のノズル面51bがワイピングされる。ライトモードでは、ステップS130において、ワイパー81のクリーニングではなく、第2インクヘッド52のワイピングが行われる。ライトモードでは、異なるインクヘッドに対するワイピングが連続して行われる。
図8に示すように、続くステップS140では、ワイパー81がクリーニングされる。続くステップS150では、第3インクヘッド53のノズル面53bがワイピングされる。ステップS150に続くステップS160では、第4インクヘッド54のノズル面54bがワイピングされる。各ステップにおけるワイピングまたはワイパークリーニングの詳細は、ノーマルモードの場合と同様である。
上記のように、ライトモードでは、連続する2回のワイピングのステップと、上記連続する2回のワイピングのステップの前に行われる1回のクリーニングのステップとからなる複合ステップが2回反復される。ライトモードでは、1回のワイパークリーニングに対し、2回のワイピングが対応している。ライトモードは、例えば、インクヘッド51〜54の汚れの程度が軽く、ワイピングの後に毎回ワイパークリーニングをする必要がない場合に選択されるモードである。インクヘッド51〜54の汚れの程度が軽い場合は、例えば、微量吸引の後などの場合である。
なお、上記したライトモードは1つの例示であり、これに限定されるわけではない。例えば、ワイピングが連続する回数が「2回」であって、インクヘッドの数が「6」である場合には、複合ステップは3回反復される。例えば、ワイピングが連続する回数が「4回」であって、インクヘッドの数が「4」である場合には、複合ステップは1回だけ行われる。ライトモードにおいてワイピングが連続する回数は、インクヘッドの汚れの程度に応じて設定されてよく、複合ステップの回数は、ワイピングが連続する回数とインクヘッドの数とに基づいて決定される。
(パワフルモード)
パワフルモードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成されている。より詳しくは、パワフルモードに係る複数のステップは、連続する複数回のクリーニングのステップと、上記連続する複数回のクリーニングのステップの前または後に行われる1回のワイピングのステップとからなる複合ステップが複数組み合わされて構成されている。図9は、パワフルモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。図9に示す例では、ワイパー81のクリーニングが連続する回数は「2回」である。そこで、複合ステップは、2回のワイパークリーニングのステップと、その後に行われる1回のワイピングのステップからなっている。
図9に示すように、パワフルモードでは、ステップS210において、ワイパー81がクリーニングされる。続くステップS220では、再びワイパー81がクリーニングされる。パワフルモードでは、ステップS220において、第1インクヘッド51のワイピングではなく、ワイパー81の再クリーニングが行われる。ステップS220に続くステップS230では、第1インクヘッド51のノズル面51bがワイピングされる。このように、パワフルモードの複合ステップは、連続する2回のワイパークリーニングのステップ(ここでは、S210およびS220)と、上記連続する2回のワイパークリーニングのステップの後に行われる1回のワイピングのステップ(ここでは、ステップS230)とによって構成されている。パワフルモードでは、1回のワイピングに対し、2回のワイパークリーニングが対応している。
図9に示すように、ステップS240およびステップS250では、ワイパー81が2回続けてクリーニングされる。続くステップS260では、第2インクヘッド52のノズル面52bがワイピングされる。同様にして、ステップS270およびステップS280では、ワイパー81が2回続けてクリーニングされ、ステップS290では、第3インクヘッド53のノズル面53bがワイピングされる。ステップS300およびステップS310では、ワイパー81が2回続けてクリーニングされ、ステップS320では、第4インクヘッド54のノズル面54bがワイピングされる。
パワフルモードは、例えば、インクヘッド51〜54に付着したインクの量が多く、1回のワイパークリーニングではワイパー81に付着したインクを全て除去できない場合などに選択される。インクヘッド51〜54に付着したインクの量が多く、1回のワイパークリーニングではワイパー81に付着したインクを全て除去できない場合は、例えば、パージの後や、しばらく印刷を行っていないためにインクの粘度が高い場合などである。
なお、上記したパワフルモードのプロセスも1つの例示であり、これに限定されない。例えば、パワフルモードにおいてワイピングが連続する回数は「2回」でなくてもよく、3回以上でもよい。
このように、本実施形態に係るプリンタ10は、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じであるノーマルモードと、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少ないライトモードと、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多いパワフルモードのうちから1つのモードを選択可能に構成されている。
それに対し、従来のインクジェットプリンタは、本実施形態のノーマルモードに対応するプロセスでしかワイピングおよびワイパークリーニングを行うことができないように構成されていた。すなわち、従来のインクジェットプリンタは、ワイピングとワイパークリーニングとを交互に行うように構成され、それ以外の方法でワイピングおよびワイパークリーニングを行うようには構成されていなかった。
しかし、1回のワイピングによってインクヘッドが清浄化される程度は、例えば、インクやインクヘッドの状態によって様々である。また、1回のワイピングによるワイパーの汚れの程度も様々であり、そのため、ワイパークリーニング後のワイパーの清浄度も様々である。そこで、例えば、1回のワイピングと1回のワイパークリーニングのセットで、インクヘッドとワイパーがともに十分に清浄にならない場合には、インクヘッドとワイパーがともに十分に清浄になるまでワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返さなければならなかった。しかし、この繰り返しを行うと、ワイパーに付着したインクの一部がインクヘッドに戻ることが繰り返され、効率が悪い。
あるいは、逆にインクヘッドの汚れの程度が軽く、ワイピングの後に毎回ワイパークリーニングをする必要がないような場合には、ワイピングとワイパークリーニングとの交互実施は、あまり効率的ではなかった。
本実施形態に係るプリンタ10は、上記した課題に鑑み、ワイピングを効率的に行うことができるように構成されている。本実施形態に係るプリンタ10は、登録されたモードごとに複数のステップが登録されたステップ登録部180と、登録された複数のモードのうちから1つのモードを選択可能に構成されたモード選択部190とを備えている。上記複数のステップの各ステップには、第1インクヘッド51〜第4インクヘッド54のうちのいずれか1つのインクヘッドに対するワイピング、または、ワイパー81のクリーニングが登録されている。そして、登録されたモードのうちの1つのモード(ここでは、ライトモード)に係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成されている。また、登録されたモードのうちの他の1つのモード(ここでは、パワフルモード)に係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成されている。
ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成されたモード(ここでは、ライトモード)によれば、インクヘッド51〜54の汚れの程度が軽く、ワイピングの後に毎回ワイパー81のクリーニングをする必要がないような場合に、ワイピングの効率を向上させることができる。図7と図8とに示されているように、ノーマルモードとライトモードとを比較すると、ライトモードに係るステップの数は、ワイパー81のクリーニングの回数が減る分だけ、ノーマルモードに係るステップの数よりも少ない。このように、ライトモードによれば、必ずしも必要でないワイパークリーニングを省略することでワイピングの効率を向上させることができる。
ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成されたモード(ここでは、パワフルモード)によれば、ワイピング前のインクヘッド51〜54に付着したインクの量が多く、1回のワイピングと1回のワイパークリーニングのセットではインクヘッド51〜54とワイパー81がともに十分に清浄にならない場合に、ワイピングの効率を向上させることができる。従来のインクジェットプリンタでは、1回のワイピングと1回のワイパークリーニングのセットでインクヘッドとワイパーがともに十分に清浄にならない場合には、インクヘッドとワイパーがともに十分に清浄になるまでワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返さなければならなかった。本実施形態では、従来のインクジェットプリンタに比べてステップ数を少なくできる。
例えば、図9に示された場合と同様に、ワイピング後のワイパー81を十分に清浄にするために2回のワイパークリーニングが必要であるとする。その場合に、ワイピングとワイパークリーニングとを交互に行う方法で4つのインクヘッド51〜54とワイパー81をともに十分に清浄にしようとすれば、16のステップが必要である。例えば、第1インクヘッド51を例とすると、第1インクヘッド51とワイパー81とをともに清浄にするためには、1回目のワイパークリーニング、1回目のワイピング、2回目のワイパークリーニング、および2回目のワイピングの4つのステップが必要である。よって、4つのインクヘッド51〜54について、それぞれこれを行うと、計16ステップが必要となる。それに対し、図9に示すように、本実施形態では、ステップ数は12である。このように、パワフルモードによれば、ワイピング前のインクヘッド51〜54に付着したインクの量が多く、1回のワイピングと1回のワイパークリーニングのセットではインクヘッド51〜54とワイパー81がともに十分に清浄にならない場合に、ワイピングの効率を向上させることができる。
なお、ライトモードおよびパワフルモードは、それぞれ独立に効果を奏することができる。言い換えれば、ライトモードを備え、パワフルモードを備えないプリンタによっても、ワイピングの効率を向上させることができる。また、パワフルモードを備え、ライトモードを備えないプリンタによっても、ワイピングの効率を向上させることができる。そこで、モード登録部170に登録されたモードのうちの少なくとも1つのモードに係る複数のステップにおいて、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが異なっていれば、ワイピングの効率を向上させることができる。また、そのようなインクジェットプリンタを実施することもできる。
本実施形態では、ライトモードに係る複数のステップは、連続する2回のワイピングのステップと、連続する2回のワイピングのステップの前に行われる1回のクリーニングのステップとからなる複合ステップが2つ組み合わされて構成されている。ただし、上記は例示的なものであり、ライトモードに係る複数のステップは、連続する複数回のワイピングのステップと、連続する複数回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる複合ステップが1つまたは複数組み合わされて構成されていればよい。かかる構成によれば、比較的単純な制御シーケンスで、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少ないモードを実現することができる。
また、本実施形態では、パワフルモードに係る複数のステップは、1回のワイピングのステップと、1回のワイピングのステップの前に行われる連続する2回のクリーニングのステップとからなる複合ステップが4つ組み合わされて構成されている。ただし、上記は例示的なものであり、パワフルモードに係る複数のステップは、1回のワイピングのステップと、1回のワイピングのステップの前に行われる連続する複数回のクリーニングのステップとからなる複合ステップが1つまたは複数組み合わされて構成されていればよい。かかる構成によれば、比較的単純な制御シーケンスで、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多いモードを実現することができる。
以下では、本実施形態のいくつかの変形例について説明する。本実施形態に係るプリンタ10は、いくつかの変形例によっても実施可能である。以下の変形例の説明では、本実施形態と共通の機能を奏する部材には同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略または簡略化する。後述する他の実施形態についても同様である。
(変形例1)
本変形例に係るプリンタ10には、ワイピングおよびワイパークリーニングに係るモードとして、さらに、ライトモードの変形である変形ライトモードが登録されている。図10は、本変形例に係るプリンタ10のブロック図である。図10に示すように、本実施形態では、ステップ登録部180は、さらに第4ステップ登録部184を備えている。モード登録部170には、ノーマルモード、ライトモード、およびパワフルモードに加えて、変形ライトモードが登録されている。第4ステップ登録部184には、変形ライトモードに係る複数のステップが登録されている。
変形ライトモードに係る複数のステップは、2種類の複合ステップがそれぞれ1つまたは複数組み合わされて構成されている。その1つの複合ステップは、1回のワイピングのステップと上記1回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなっている。以下、説明の都合上、この複合ステップを「ノーマル型複合ステップ」とも呼ぶ。ノーマル型複合ステップは、ノーマルモードにおいて繰り返された複合ステップと同じである。
また、もう1つの複合ステップは、連続する複数回のワイピングのステップと上記連続する複数回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなっている。以下、説明の都合上、この複合ステップを「ライト型複合ステップ」とも呼ぶ。ライト型複合ステップは、ライトモードにおいて繰り返された複合ステップと同じである。
図11は、変形ライトモードに係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。図11に示すように、変形ライトモードでは、ステップS410において、ワイパー81のクリーニングが行われる。ステップS420では、第1インクヘッド51がワイピングされる。ステップS430では、ワイパー81がクリーニングされる。続くステップS440では、第1インクヘッド51が再度ワイピングされる。図11に示す変形ライトモードでは、インクヘッド51〜54は、各2回ワイピングされる。続くステップS450では、第2インクヘッド52がワイピングされる。この変形ライトモードでは、第1インクヘッド51の2回目のワイピングの後に、ワイパー81のクリーニングを行うことなく、第2インクヘッド52の1回目のワイピングが行われる。
図11のステップS410およびS420は、ノーマル型複合ステップに相当している。ステップS410およびS420では、1回のクリーニングの後に1回のワイピングが行われている。また、ステップS430〜S450は、ライト型複合ステップに相当している。ステップS430〜S450では、1回のクリーニングの後に、連続して複数回(ここでは、2回)のワイピングが行われている。
変形ライトモードは、例えば、図11に示す場合のように、1つのインクヘッドに対して複数回のワイピングを行う必要があり、かつ、ワイパー81のクリーニングの回数は、ワイピングを行う回数よりも少なくてもよいような場合に、ワイピングの効率を上昇させる。変形ライトモードは、プロセスの一部にライト型複合モードでワイパー81のクリーニングを行ってもよい箇所がある場合に、その箇所にライト型複合モードを当てはめることができるモードであり、そのような場合にはノーマルモードよりもワイピングの効率を向上させることができる。かつ、ライトモードとは異なり、必要な箇所では、ノーマル型複合ステップによってワイパー81のクリーニングを行うことができる。
ステップS460以降については、ステップS450までと同様であるので、簡単に説明する。ステップS460では、ワイパー81がクリーニングされる。ステップS470では、第2インクヘッド52の2回目のワイピングが行われる。ステップS480では、ステップS470に続けて第3インクヘッド53のワイピングが行われる。ステップS460〜S480は、ライト型複合ステップである。さらに、ステップS490では、ワイパー81がクリーニングされる。ステップS500では、第3インクヘッド53の2回目のワイピングが行われる。ステップS510では、ステップS500に続けて第4インクヘッド53のワイピングが行われる。ステップS490〜S510は、ライト型複合ステップである。
ステップS520では、ワイパー81がクリーニングされる。ステップS530では、第4インクヘッド54の2回目のワイピングが行われる。ステップS520およびS530は、ノーマル型複合ステップである。
なお、図11に示した例では、変形ライトモードに係る複数のステップは、最初と最後とにノーマル型複合ステップが配置され、その間では、ライト型複合ステップが複数回繰り返される。ただし、これは例示的なものであり、例えば、特定のインクが吐出されるインクヘッドのみ汚れの程度が酷いことが分かっているときには、ノーマル型複合ステップとライト型複合のステップとの組み合わせ方は、他の組み合わせ方でもよい。変形ライトモードに係る複数のステップは、想定される状況に好適に対応できるように、ノーマル型複合ステップとライト型複合ステップとがそれぞれ1つまたは複数組み合わされて構成されていればよい。
変形ライトモードは、以下のように考えることもできる。すなわち、変形ライトモードに係る複数のステップは、1つのインクヘッドに対する複数回のワイピングとそれよりも少ない回数のクリーニングとが組み合わされた複合ステップと、他のインクヘッドに対する複数回のワイピングとそれよりも少ない回数のクリーニングとが組み合わされた他の複合ステップと、を含む、と考えることもできる。例えば、第1インクヘッド51に対するワイピングと、それよりも少ない回数のクリーニングとが組み合わされた複合ステップは、ステップS420〜S440である。第2インクヘッド52に対するワイピングと、それよりも少ない回数のクリーニングとが組み合わされた複合ステップは、例えば、ステップS450〜S470である。
なお、上記の場合において、1つのインクヘッドに係るワイパークリーニングの回数は、当該インクヘッドに係るワイピングの回数よりも少ない限りで何回でもよい。例えば、1つのインクヘッドに対して3回のワイピングと、2回のワイパークリーニングが行われてもよい。また、必ずしも全てのインクヘッドに関して、ワイパークリーニングの回数がワイピングの回数よりも少なくなくてもよい。また、変形ライトモードは1種類に限定されない。プリンタ10は、複数の変形ライトモードを登録していてもよい。
(変形例2)
変形例2では、プリンタ10には、ノーマルモード、ライトモード、およびパワフルモードのうちの2つによって構成され、2つのモードを時間的に使い分けるテンポラリーモードが登録されている。詳しくは、第1テンポラリーモードと、第2テンポラリーモードが登録されている。第1テンポラリーモードでは、モードの開始から所定の回数までは、パワフルモードでワイピングおよびワイパークリーニングが行われ、その後は、ノーマルモードでワイピングおよびワイパークリーニングが行われる。第2テンポラリーモードでは、モードの開始から所定の回数までは、ノーマルモードでワイピングおよびワイパークリーニングが行われ、その後は、ライトモードでワイピングおよびワイパークリーニングが行われる。
図12は、本変形例に係るプリンタ10のブロック図である。図12に示すように、本変形例に係る制御装置100は、第2モード選択部195を備えている。第2モード選択部195は、モード登録部170に登録された複数のモードのうちからパワフルモードおよびノーマルモードを選択するように構成されている。第2モード選択部195は、さらに、パワフルモードでワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された回数登録部195aを備えている。本実施形態では、ワイピング制御部150およびクリーニング制御部160は、回数登録部195aに登録された回数まではパワフルモードでワイピングおよびクリーニングを行い、回数登録部195aに登録された回数を超えた後はノーマルモードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている。
かかる第1テンポラリーモードは、例えば、長時間にわたって印刷が行われていなかった後に印刷を行おうとする場合などに有効である。長時間にわたって印刷が行われていなかった場合には、インクが増粘するなどして、ワイパークリーニングによってもワイパー81のインクを落としにくいことがあり得る。そのような状況を解消するために、第1テンポラリーモードでは、回数登録部195aに登録された回数まではパワフルモードでワイピングおよびクリーニングを行う。そして、その後は、通常の状態に復帰したものとしてノーマルモードでワイピングおよびクリーニングを行う。第1テンポラリーモードによれば、当初のパワフルモードでワイパー81を清浄状態とし、かつ、パワフルモードが必要でなくなった後はノーマルモードで効率よくワイピングを行うことができる。
また、図12に示すように、本変形例に係る制御装置100は、第3モード選択部196を備えている。第3モード選択部196は、モード登録部170に登録された複数のモードのうちからライトモードおよびノーマルモードを選択するように構成されている。第3モード選択部196は、さらに、ノーマルモードでワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された回数登録部196aを備えている。本実施形態では、ワイピング制御部150およびクリーニング制御部160は、回数登録部196aに登録された回数まではノーマルモードでワイピングおよびクリーニングを行い、回数登録部196aに登録された回数を超えた後はライトモードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている。
かかる第2テンポラリーモードも、例えば、長時間にわたって印刷が行われていなかった後に印刷を行おうとする場合などに有効である。第1テンポラリーモードの場合と同様に、通常はライトモードによるワイピングおよびワイパークリーニングでよくても、当初だけ、ライトモードよりもワイパークリーニングの頻度が高いノーマルモードを使いたい場合があり得る。第2テンポラリーモードによれば、当初のノーマルモードでワイパー81を清浄状態とし、かつ、ノーマルモードが必要でなくなった後はライトモードで効率よくワイピングを行うことができる。
(変形例2のさらなる変形例1)
変形例2のさらなる変形例では、制御装置100は、ライトモード、パワフルモード、およびノーマルモードのうちの2つのモードを選択する他のモード選択部を備えていてもよい。上記他のモード選択部も、回数登録部を備えている。回数登録部には、選択された2つのモードのうちの一方のモードによってワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録されている。そして、ワイピング制御部150およびクリーニング制御部160は、回数登録部に登録された回数までは当該一方のモードでワイピングおよびクリーニングを行い、回数登録部に登録された回数を超えた後は他方のモードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている。
かかる構成によれば、例えば、当初はパワフルモードでワイピングおよびクリーニングを行い、その後はライトモードでワイピングおよびクリーニングを行うといったモードの組み合わせが可能である。よって、より機動的にモードを組み合わせることができる。なお、回数登録部に登録される回数は、ユーザーによって登録できてもよい。
(変形例2のさらなる変形例2)
変形例2の他のさらなる変形例では、制御装置100は、モード登録部170に登録されたモードのうちの2つ以上のモードを選択する他のモード選択部を備えていてもよい。かかる構成では、全てのモードが選択されてもよく、そのうち2つ以上が選択されてもよい。ただし、上記モード選択部は、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少ないモード(例えば、ライトモード)、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多いモード(例えば、パワフルモード)、および、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じモード(例えば、ノーマルモード)のうちの少なくとも2つを含むようにモードを選択する。それにより、ワイパークリーニングの頻度に差があるモードを組み合わせる。
本変形例に係るモード選択部は、選択されたモードのうちの1つのモード(以下、第1被選択モードと言う)によってワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された第1の回数登録部と、選択されたモードのうちの他の1つのモード(以下、第2被選択モードと言う)によってワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された第2の回数登録部とを少なくとも備えている。このモード選択部は、被選択モードの数に応じて、他の回数登録部(例えば、第3回数選択部)を備えているとよい。
ワイピング制御部150およびクリーニング制御部160は、ワイピングおよびワイパークリーニングの回数が第1の回数登録部に登録された回数に達するまでは第1被選択モードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている。また、ワイピング制御部150およびクリーニング制御部160は、ワイピングおよびワイパークリーニングの回数が第1の回数登録部に登録された回数を超え、かつ、第2の回数登録部に登録された回数に達するまでは第2被選択モードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている。ワイピング制御部150およびクリーニング制御部160は、以下、被選択モードの数に応じて、同様の制御を継続する。
上記した制御装置100の構成によって達成される好適なワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスは、例えば、以下のようなものである。このプロセスでは、第1被選択モードは、ライトモードである。第2被選択モードは、ノーマルモードである。第3被選択モードは、パワフルモードである。このプロセスでは、インクヘッド51〜54の吐出状態が正常な状態に復帰するまで繰り返しワイピングおよびワイパークリーニングを行う。このプロセスでは、まずライトモードでワイピングおよびワイパークリーニングを開始する。ライトモードのワイピングおよびワイパークリーニングを第1の回数登録部に登録された回数だけ行う前にインクヘッド51〜54が正常状態に復帰した場合は、そこでワイピングおよびワイパークリーニングは終了する。ライトモードのワイピングおよびワイパークリーニングを第1の回数登録部に登録された回数だけ行ってもインクヘッド51〜54が正常状態に復帰しない場合には、続いてノーマルモードのワイピングおよびワイパークリーニングが行われる。
ノーマルモードのワイピングおよびワイパークリーニングを第2の回数登録部に登録された回数だけ行う前にインクヘッド51〜54が正常状態に復帰した場合は、そこでワイピングおよびワイパークリーニングは終了する。ノーマルモードのワイピングおよびワイパークリーニングを第2の回数登録部に登録された回数だけ行ってもなおインクヘッド51〜54が正常状態に復帰しない場合には、続いてパワフルモードのワイピングおよびワイパークリーニングが行われる。パワフルモードのワイピングおよびワイパークリーニングは、最大で第3の回数登録部に登録された回数だけ行われるとよい。ただし、最後のモードの回数については、特に制限がなくてもよい。
なお、上記したプロセスは一例であり、例えば、2つのモードだけを組み合わせたプロセスが行われてもよい。また、ライトモード、パワフルモード、ノーマルモード以外のモードが登録されている場合には、4つ以上のモードを組み合わせたプロセスが行われてもよい。
このように、かかる構成によれば、他の変形例よりもさらに機動的にモードを組み合わせることができる。
(第3変形例)
第3変形例では、前回のワイピングおよびワイパークリーニングの後に行われた印刷の積算時間に基づいて、ワイピングおよびワイパークリーニングのモードが自動選択される。
図13は、本変形例に係るプリンタ10のブロック図である。図13に示すように、本変形例に係る制御装置は、印刷時間積算部115を備えている。印刷時間積算部115は、ワイピングおよびクリーニングの後に行われた印刷の時間を積算するように設定されている。モード選択部190は、第1時間登録部191aと、第2時間登録部191bと、第1自動選択部192aと、第2自動選択部192bと、第3自動選択部192cとを備えている。第1時間登録部191aには、積算された印刷時間に係る第1閾値が登録されている。第2時間登録部191bには、積算された印刷時間に係り、第1閾値よりも大きい第2閾値が登録されている。第1自動選択部192aは、印刷時間積算部115によって積算された印刷時間が第1閾値未満の場合に、ライトモードを選択する。第2自動選択部192bは、印刷時間積算部115によって積算された印刷時間が第1閾値以上第2閾値未満である場合に、ノーマルモードを選択する。第3自動選択部192cは、印刷時間積算部115によって積算された印刷時間が第2閾値以上の場合に、パワフルモードを選択する。
かかる構成によれば、前回のワイピングおよびワイパークリーニング後に行われた印刷の積算時間が短いときには、プリンタ10は、インクヘッド51〜54の汚れが少ないと判断し、ライトモードを選択する。逆に、前回のワイピングおよびワイパークリーニング後に行われた印刷の積算時間が長いときには、プリンタ10は、インクヘッド51〜54の汚れが多いと判断し、パワフルモードを選択する。プリンタ10は、両者の中間ではノーマルモードを選択する。よって、特にユーザーが判断または作業を行うことなく、ワイピングの効率を向上させることができる。
なお、さらに本変形例の変形例によれば、プリンタ10は、前回のワイピングおよびワイパークリーニング後に行われた印刷の積算時間が所定の時間よりも短いときにライトモードを選択するだけでもよい。また、プリンタ10は、前回のワイピングおよびワイパークリーニング後に行われた印刷の積算時間が所定の時間よりも長いときにパワフルモードを選択するだけでもよい。
≪第2実施形態≫
第2実施形態では、ワイパーは、一方の面に形成されたワイピング部と、他方の面に形成された他のワイピング部とを備え、2つのワイピング部で1つのノズル面をワイピングする。第2実施形態では、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが異なるモードが必ずしも登録されていない。よって、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じであるモード(第1実施形態のノーマルモードに相当)しか登録されていなくてもよい。ここでは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じであるモードを例に説明する。なお、第2実施形態に係るインクジェットプリンタにも、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが異なるモードが登録されていてもよい。
図14は、本実施形態に係るキャリッジ30およびワイピング装置80の構成を模式的に示す平面図である。以下、副走査方向Xのうち、プリンタ10の前方に一致する方向をX1方向とも呼び、プリンタ10の後方に一致する方向をX2方向とも呼ぶ。図14に示すように、本実施形態では、ワイピング装置80は、ワイパースライド機構83を備えている。ワイパースライド機構83は、ワイパー81を副走査方向Xに移動させるように構成されている。本実施形態では、ワイパースライド機構83およびキャリッジ移動機構40が、ワイパー81をインクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに対して移動させるワイパー移動機構を構成している。ワイパースライド機構83の構成は特に限定されないが、例えば、副走査方向Xに延びるガイドレールと、無端状のベルトと、駆動モータとを備えている。ワイパースライド機構83は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。
図15は、キャリッジ30およびワイピング装置80の構成を模式的に示す側面図である。図15に示すように、ワイパー81は、平板状に形成されている。ワイパー81は、副走査方向Xに平面部が向くように設けられている。ワイパー81は、X1方向を向いた第1面81aと、X2方向を向いた第2面81bとを備えている。第2面81bは、第1面81aの裏面である。図15に示すように、ワイパー81の上縁の高さは、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bの高さよりもわずかに高い。また、図14に示すように、ワイパー81の主走査方向Yの長さは、インクヘッド51〜54の主走査方向Yの長さよりも長い。
第1面81aの上端部には、第1ワイピング部81a1が設けられている。図15に示すように、第1ワイピング部81a1は、側面視において、直角三角形に形成されている。第1ワイピング部81a1は、直角を挟む辺の1つが水平かつワイパー81の上縁と連続するように形成されている。第2面81bの上端部には、第2ワイピング部81b1が設けられている。第2ワイピング部81b1は、第1ワイピング部81a1と、Y−Z平面に対して対称に構成されている。第1ワイピング部81a1および第2ワイピング部81b1は、キャリッジ30がワイピング装置80の上方に配置されているとき、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに当接する。ワイパー81がノズル面51b〜54bに当接した状態で、ワイパー81をX1方向に移動させると、第1ワイピング部81a1は、ノズル面51b〜54bを払拭する。ワイパー81がノズル面51b〜54bに当接した状態で、ワイパー81をX2方向に移動させると、第2ワイピング部81b1は、ノズル面51b〜54bを払拭する。
本実施形態では、インク吸収体70と、ワイパースライド機構83と、キャリッジ移動機構40とが、ワイパー81をクリーニングするクリーニング機構を構成している。ワイパースライド機構83およびキャリッジ移動機構40は、ワイパー81とインク吸収体70とを相対的に移動させ、ワイパー81とインク吸収体70とを接触させる。図15に示すように、インク吸収体70の下面の高さは、ワイパー81の上縁の高さよりも低い。また、図14に示すように、本実施形態では、インク吸収体70の主走査方向Yの長さは、ワイパー81の主走査方向Yの長さよりも長い。
図16は、本実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。図16に示すように、本実施形態では、制御装置100は、第1ワイピング制御部151と、第2ワイピング制御部152と、第1クリーニング制御部161と、第2クリーニング制御部162とを備えている。第1ワイピング制御部151は、ワイパー移動機構を制御して、第1ワイピング部81a1にノズル面51b〜54bを払拭させるように設定されている。第2ワイピング制御部152は、ワイパー移動機構を制御して、第2ワイピング部81b1にノズル面51b〜54bを払拭させるように設定されている。第1クリーニング制御部161は、クリーニング機構を制御して、第1ワイピング部81a1をクリーニングさせるように設定されている。第2クリーニング制御部162は、クリーニング機構を制御して、第2ワイピング部81b1をクリーニングさせるように設定されている。
図17は、本実施形態に係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスの一例を示すフローチャートである。図17に示すように、本実施形態では、ステップS610において、第1インクヘッド51が第1ワイピング部81a1によってワイピングされる。このとき、ワイパースライド機構83は、ワイパー81をX1方向に移動させる。第1ワイピング部81a1は、ワイパー81の進行方向の前方に設けられているため、このとき第1インクヘッド51のノズル面51bをワイピングする。ステップS610においては、第1ワイピング部81a1によって、ノズル面51bのX1側の半分強がワイピングされてもよい。
続くステップS620では、第1インクヘッド51が第2ワイピング部81b1によってワイピングされる。このとき、ワイパースライド機構83は、ワイパー81をX2方向に移動させる。ステップS620においては、第2ワイピング部81b1によって、ノズル面51bのX2側の半分強がワイピングされてもよい。
このように、第1インクヘッド51のノズル面51bは、ステップS610およびS620において、2回ワイピングされる。ワイパー移動機構としてのワイパースライド機構83は、ワイパー81を第1面81aおよび第2面81bに直交する方向(ここでは、副走査方向X)に移動させることによって、ワイパー81にノズル面51bを払拭させる。第1ワイピング制御部151は、ワイパースライド機構83を制御して、ワイパー81をX1方向に移動させ、第1ワイピング部81a1にノズル面51b〜54bを払拭させる。第2ワイピング制御部152は、ワイパースライド機構83を制御して、ワイパー81をX2方向に移動させ、第2ワイピング部81b1にノズル面51b〜54bを払拭させる。
ステップS630では、ワイパー81の第1ワイピング部81a1がインク吸収体70に押し当てられ、クリーニングされる。このとき、第1クリーニング制御部161は、クリーニング機構としてのワイパースライド機構83を制御して、ワイパー81をX1方向に移動させ、第1ワイピング部81a1をインク吸収体70の後方側の面に当接させる。インク吸収体70の主走査方向Yの長さは、ワイパー81の主走査方向Yの長さよりも長いため、第1ワイピング部81a1は、主走査方向Yの幅全体にわたってインク吸収体70に当接する。
ステップS640では、ワイパー81の第2ワイピング部81b1がインク吸収体70に押し当てられ、クリーニングされる。このとき、第2クリーニング制御部162は、クリーニング機構としてのワイパースライド機構83を制御して、ワイパー81をX2方向に移動させ、第2ワイピング部81b1をインク吸収体70の前方側の面に当接させる。インク吸収体70の主走査方向Yの長さは、ワイパー81の主走査方向Yの長さよりも長いため、第2ワイピング部81b1は、主走査方向Yの幅全体にわたってインク吸収体70に当接する。なお、ステップS630とS640との間では、ワイパー81とインクヘッド51〜54とが接触しないようにワイパー81とキャリッジ30が移動され、ワイパー81がインク吸収体70の前方まで移動される。
以下、第2インクヘッド52〜第4インクヘッド54に係るワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスが続くが、第1インクヘッド51に係るプロセスと同様のため、説明は省略する。
このように、本実施形態に係るプリンタ10は、2つのワイピング部81a1および81b1を備え、2つのワイピング部81a1および81b1で各1回ワイピングを行った後、2つのワイピング部81a1および81b1がそれぞれクリーニングされる。
かかるプリンタ10によれば、複数のワイピング部81a1および81b1で1つのインクヘッドをワイピングすることが可能なため、各ワイピング部81a1、81b1の1回のワイピングに係る汚れの程度は、1つのワイピング部のみを備えるワイパーで1回のワイピングを行う従来の場合よりも軽い。そこで、複数のワイピング部81a1および81b1は、それぞれ1回のワイパークリーニングによって、従来よりも清浄になる。上記したように、従来のインクジェットプリンタでは、1回のワイパークリーニングをしただけではワイパーが十分に清浄にならないような場合には、ワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返さなければならない。そして、この繰り返しを行うと、ワイパーに付着したインクの一部がインクヘッドに戻ることが繰り返され、効率が悪い。本実施形態に係るジェットプリンタによれば、複数のワイピング部81a1および81b1は、各1回のワイパークリーニングで従来よりも清浄になるため、ワイピングとワイパークリーニングのセットを繰り返す頻度が減少する。よって、ワイピングの効率を向上させることができる。
本実施形態では、第1ワイピング部81a1をワイパー81の第1面81aに形成し、第2ワイピング部81b1をワイパー81の第2面81b1に形成し、ワイパー81を第1面81aおよび第2面81bに直交する方向(ここでは、副走査方向X)に移動させることによって、ワイパー81にノズル面51b〜54bを払拭させている。かかる構成によれば、ワイピング本来の動作(ワイパーの平面部に直交する方向にワイパーを移動させる動作)のためのワイパー移動機構の構成を利用でき、部材を少なくできる。なお、例えば第1実施形態のように、ワイパー81がインクヘッド51〜54に対して主走査方向Yに動くプリンタに対しても、本実施形態に係る方法は適用できる。
また、上記のプロセスでは、1つのインクヘッドにつき2回のワイピングが連続して実行され、その後に2回のワイパークリーニングが実行されたが、そうでなくともよい。例えば、プロセスでは、1つのインクヘッドにつき1回のワイピングと1回のクリーニングとが連続して実行され、その後、1回のワイピングと1回のクリーニングとが実行されてもよい。
≪第3実施形態≫
第3実施形態では、第1ワイピング部と第2ワイピング部とは、1つの回転軸に保持されている。そして、回転軸を回転させることによって、第1ワイピング部および第2ワイピング部のうちのいずれか一方をインクヘッドのノズル面に当接させることができるように構成されている。
図18は、実施形態に係るキャリッジ30およびワイピング装置80の構成を模式的に示す正面図である。図18に示すように、実施形態では、ワイピング装置80は、ワイパー84と、回転軸85と、駆動部86とを備えている。回転軸85は、ここでは、副走査方向Xに延びている。回転軸85は、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bと平行に設けられている。駆動部86は、回転軸85を副走査方向X周りに回転させる。駆動部86は、制御装置100に電気的に接続され、制御装置100によって制御されている。本実施形態では、回転軸85、駆動部86、およびキャリッジ移動機構40が、ワイパー移動機構を構成している。
ワイパー84は、副走査方向X周りに回転可能なように回転軸85に支持されている。より詳しくは、ワイパー84は、第1ワイピング部84aと、第2ワイピング部84bとを備えており、第1ワイピング部84aおよび第2ワイピング部84bは、それぞれ回転軸85に固定されている。ただし、第1ワイピング部84aと第2ワイピング部84bとは、一体でワイパー84を形成していてもよい。
第1ワイピング部84aおよび第2ワイピング部84bは、いずれも平板状に形成されている。図18では図示しないが、第1ワイピング部84aおよび第2ワイピング部84bの副走査方向Xの長さは、インクヘッド51〜54の副走査方向Xの長さよりも長い。第1ワイピング部84aと第2ワイピング部84bとは、同じ形状に形成されている。また、第1ワイピング部84aと第2ワイピング部84bとは、回転軸85方向視において、所定の角度だけ離れて設けられている。ここでは、第1ワイピング部84aと第2ワイピング部84bとは、回転軸85方向視において、180度離れて設けられている。
第1ワイピング部84aの先端部には、回転軸85方向視において三角形の突起部84a1が設けられている。突起部84a1は、ワイピング時に、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに当接する。第2ワイピング部84bの先端部にも同様に、回転軸85方向視において三角形の突起部84b1が設けられている。突起部84b1は、ワイピング時に、インクヘッド51〜54のノズル面51b〜54bに当接する。
本実施形態では、インク吸収体70は、回転軸85の下方に設けられている。回転軸85が回転し、第1ワイピング部84aが下方に向かって回転されると、第1ワイピング部84aは、インク吸収体70に当接する。それにより、第1ワイピング部84aがクリーニングされる。また、回転軸85が回転し、第2ワイピング部84bが下方に向かって回転されると、第2ワイピング部84bは、インク吸収体70に当接する。それにより、第2ワイピング部84bがクリーニングされる。
本実施形態におけるワイピングおよびワイパークリーニングのプロセスは、第2実施形態と基本的に同様である。すなわち、2つのワイピング部84aおよび84bで各1回ワイピングを行った後、2つのワイピング部84aおよび84bがそれぞれクリーニングされる。ただし、第2実施形態とは、2つのワイピング部84aおよび84bの動かし方が異なる。本実施形態に係る第1ワイピング制御部151は、駆動部86を制御してワイパー81を回転させることによって、第1ワイピング部84aをノズル面51b〜54bに接触させるように設定されている。また、本実施形態に係る第2ワイピング制御部152は、駆動部86を制御してワイパー81を回転させることによって、第2ワイピング部84bをノズル面51b〜54bに接触させるように設定されている。
例えば、第1インクヘッド51をワイピングする際、第1ワイピング部84aは、2つのノズル列51cのうち左側のノズル列51cの近辺をワイピングする。第2ワイピング部84bは、2つのノズル列51cのうち右側のノズル列51cの近辺をワイピングする。他のインクヘッド52〜54についても同様である。
さらに、第1クリーニング制御部161は、駆動部86を制御してワイパー81を回転させることによって、第1ワイピング部84aをインク吸収体70に接触させるように設定されている。それにより、第1ワイピング部84aがクリーニングされる。また、第2クリーニング制御部162は、駆動部86を制御してワイパー81を回転させることによって、第2ワイピング部84bをインク吸収体70に接触させるように設定されている。それにより、第2ワイピング部84bがクリーニングされる。
かかる構成によれば、第2実施形態と同様に、1回のワイパークリーニングをしただけではワイパーが十分に清浄にならないような場合に、ワイピングの効率を向上させることができる。また、ワイパー84を水平方向に移動させる必要がないため、ワイピング装置80に係る水平方向のスペースが節約できる。
なお、本実施形態では、回転軸85方向視における第1ワイピング部84aと第2ワイピング部84bとの角度の差は180度であったが、180度でなくてもよい。回転軸85方向視における第1ワイピング部84aと第2ワイピング部84bとの角度の差は、特に限定されない。
以上、好適な一実施形態および変形例について説明した。しかし、ここに開示するプリンタは、上記した実施形態および変形例に限定されない。例えば、上記した実施形態では、クリーニング機構は、インク吸収体70にワイパー81を当接させるように構成されていた。しかし、クリーニング機構の構成は、特に限定されない。例えば、クリーニング機構は、ワイパーを洗浄液に浸漬させてクリーニングするもの、ワイパーに洗浄液を噴射してクリーニングするもの、あるいは、ワイパーにスクレイパーを当接させてクリーニングするもの等であってもよい。
また、上記した実施形態では、プリンタ10はフラットベッドタイプのインクジェットプリンタであったが、プリンタの構成は特に限定されない。例えば、ここに開示される技術は、記録媒体がロールから供給されるタイプのインクジェットプリンタに対して適用されてもよい。
さらに、ここに開示する技術は、インクジェットプリンタだけでなく、液体吐出ヘッドを備えた他の装置にも利用することができる。例えば、ここに開示する技術は、液体吐出ヘッドから硬化液を吐出する三次元造形装置などに利用されてもよい。
10 インクジェットプリンタ
40 キャリッジ移動機構
51 第1インクヘッド
51b ノズル面
52 第2インクヘッド
53 第3インクヘッド
54 第4インクヘッド
70 インク吸収体
80 ワイピング装置
81 ワイパー
81a1 第1ワイピング部(第2実施形態)
81b1 第2ワイピング部(第2実施形態)
82 ワイパー回転機構
83 ワイパースライド機構(第2実施形態)
84 ワイパー(第3実施形態)
84a 第1ワイピング部(第3実施形態)
84b 第2ワイピング部(第3実施形態)
85 回転軸(第3実施形態)
86 駆動部(第3実施形態)
100 制御装置
110 印刷制御部
115 印刷時間積算部
150 ワイピング制御部
151 第1ワイピング制御部(第2実施形態、第3実施形態)
152 第2ワイピング制御部(第2実施形態、第3実施形態)
160 クリーニング制御部
161 第1クリーニング制御部(第2実施形態、第3実施形態)
162 第2クリーニング制御部(第2実施形態、第3実施形態)
170 モード登録部
180 ステップ登録部
181 第1ステップ登録部
182 第2ステップ登録部
183 第3ステップ登録部
184 第4ステップ登録部
190 モード選択部
191a 第1時間登録部
191b 第2時間登録部
192a 第1自動選択部
192b 第2自動選択部
192c 第3自動選択部
195 第2モード選択部
195a 回数登録部
196 第3モード選択部
196a 回数登録部

Claims (17)

  1. 複数のノズルが形成されたノズル面をそれぞれ有する少なくとも1つのインクヘッドと、
    前記ノズル面を払拭可能なワイパーと、
    前記インクヘッドおよび前記ワイパーのうちの少なくとも一方を移動させることによって前記ワイパーを前記ノズル面に対して移動させるワイパー移動機構と、
    前記ワイパーをクリーニングするクリーニング機構と、
    制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記ワイパー移動機構を制御して、前記ワイパーを前記ノズル面に接触させながら移動させてワイピングを行うワイピング制御部と、
    前記クリーニング機構を制御して、前記ワイパーをクリーニングさせるクリーニング制御部と、
    ワイピングおよびクリーニングに係る1つまたは複数のモードが登録されたモード登録部と、
    前記モード登録部に登録されたモードごとに複数のステップが登録されたステップ登録部と、
    前記モード登録部に登録された複数のモードのうちから1つのモードを選択可能に構成されたモード選択部と、
    を備え、
    前記複数のステップの各ステップには、前記少なくとも1つのインクヘッドのうちのいずれか1つのインクヘッドに対するワイピング、または、前記ワイパーのクリーニングが登録されており、
    前記モード登録部に登録されたモードのうちの少なくとも1つのモードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが異なるように構成されている、
    インクジェットプリンタ。
  2. 前記モード登録部には、第1モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、前記第1モードに係る複数のステップが登録された第1登録部を備え、
    前記第1モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成されている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記第1モードに係る複数のステップは、連続する複数回のワイピングのステップと、前記連続する複数回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる第1の複合ステップが1つまたは複数組み合わされて構成されている、
    請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記モード登録部には、さらに標準モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、前記標準モードに係る複数のステップが登録された他の登録部を備え、
    前記標準モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じになるように構成されており、
    前記制御装置は、前記モード登録部に登録された複数のモードのうちから前記第1モードおよび前記標準モードを選択する他のモード選択部を備え、
    前記他のモード選択部は、前記標準モードでワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された回数登録部を備え、
    前記ワイピング制御部および前記クリーニング制御部は、前記回数登録部に登録された回数までは前記標準モードでワイピングおよびクリーニングを行い、前記回数登録部に登録された回数を超えた後は前記第1モードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている、
    請求項2または3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記モード登録部には、第2モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、前記第2モードに係る複数のステップが登録された第2登録部を備え、
    前記第2モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成されている、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記第2モードに係る複数のステップは、1回のワイピングのステップと、前記1回のワイピングのステップの前または後に行われる連続する複数回のクリーニングのステップとからなる第2の複合ステップが1つまたは複数組み合わされて構成されている、
    請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記モード登録部には、さらに標準モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、前記標準モードに係る複数のステップが登録された他の登録部を備え、
    前記標準モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じになるように構成されており、
    前記制御装置は、前記モード登録部に登録された複数のモードのうちから前記第2モードおよび前記標準モードを選択するさらに他のモード選択部を備え、
    前記さらに他のモード選択部は、前記第2モードでワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された他の回数登録部を備え、
    前記ワイピング制御部および前記クリーニング制御部は、前記他の回数登録部に登録された回数までは前記第2モードでワイピングおよびクリーニングを行い、前記他の回数登録部に登録された回数を超えた後は前記標準モードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている、
    請求項5または6に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記モード登録部には、第1モード、第2モード、および第3モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、
    前記第1モードに係る複数のステップが登録された第1登録部と、
    前記第2モードに係る複数のステップが登録された第2登録部と、
    前記第3モードに係る複数のステップが登録された第3登録部と、
    を備え、
    前記第1モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成され、
    前記第2モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成され、
    前記第3モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じになるように構成されており、
    前記制御装置は、前記第1モード、前記第2モード、および前記第3モードのうちの2つのモードを選択する他のモード選択部を備え、
    前記他のモード選択部は、前記選択された2つのモードのうちの一方のモードによってワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された回数登録部を備え、
    前記ワイピング制御部および前記クリーニング制御部は、前記回数登録部に登録された回数までは前記一方のモードでワイピングおよびクリーニングを行い、前記回数登録部に登録された回数を超えた後は他方のモードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記モード登録部には、第1モード、第2モード、および第3モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、
    前記第1モードに係る複数のステップが登録された第1登録部と、
    前記第2モードに係る複数のステップが登録された第2登録部と、
    前記第3モードに係る複数のステップが登録された第3登録部と、
    を備え、
    前記第1モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成され、
    前記第2モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成され、
    前記第3モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じになるように構成されており、
    前記制御装置は、前記第1モード、前記第2モード、および前記第3モードのうちの少なくとも2つを含むように前記モード登録部に登録されたモードのうちから複数のモードを選択する他のモード選択部を備え、
    前記他のモード選択部は、
    前記選択されたモードのうちの1つである第1被選択モードによってワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された第1回数登録部と、
    前記選択されたモードのうちの他の1つである第2被選択モードによってワイピングおよびクリーニングが行われる回数が登録された第2回数登録部と、
    を備え、
    前記ワイピング制御部および前記クリーニング制御部は、
    前記第1回数登録部に登録された回数までは前記第1被選択モードでワイピングおよびクリーニングを行い、
    前記第1回数登録部に登録された回数を超え、かつ、前記第2回数登録部に登録された回数に達するまでは前記第2被選択モードでワイピングおよびクリーニングを行うように設定されている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記モード登録部には、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少ないモードが登録されており、
    前記制御装置は、
    前記インクヘッドを制御して印刷を行う印刷制御部と、
    ワイピングおよびクリーニングの後に行われた印刷時間を積算する印刷時間積算部と、
    を備え、
    前記モード選択部は、
    前記積算された印刷時間に係る閾値が登録された時間登録部と、
    前記印刷時間積算部によって積算された印刷時間が前記閾値未満の場合には、前記ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少ないモードを選択する自動選択部と、
    を備えている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  11. 前記モード登録部には、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多いモードが登録されており、
    前記制御装置は、
    前記インクヘッドを制御して印刷を行う印刷制御部と、
    ワイピングおよびクリーニングの後に行われた印刷時間を積算する印刷時間積算部と、
    を備え、
    前記モード選択部は、
    前記積算された印刷時間に係る閾値が登録された時間登録部と、
    前記印刷時間積算部によって積算された印刷時間が前記閾値以上の場合には、前記ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多いモードを選択する自動選択部と、
    を備えている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  12. 前記モード登録部には、第1モード、第2モード、および第3モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、
    前記第1モードに係る複数のステップが登録された第1登録部と、
    前記第2モードに係る複数のステップが登録された第2登録部と、
    前記第3モードに係る複数のステップが登録された第3登録部と、
    を備え、
    前記第1モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が少なく構成され、
    前記第2モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数よりもクリーニングが登録されたステップの数が多く構成され、
    前記第3モードに係る複数のステップは、ワイピングが登録されたステップの数とクリーニングが登録されたステップの数とが同じになるように構成されており、
    前記制御装置は、
    前記インクヘッドを制御して印刷を行う印刷制御部と、
    ワイピングおよびクリーニングの後に行われた印刷時間を積算する印刷時間積算部と、
    を備え、
    前記モード選択部は、
    前記積算された印刷時間に係る第1閾値が登録された第1時間登録部と、
    前記積算された印刷時間に係り前記第1閾値よりも大きい第2閾値が登録された第2時間登録部と、
    前記印刷時間積算部によって積算された印刷時間が前記第1閾値未満の場合には、前記第1モードを選択する第1自動選択部と、
    前記印刷時間積算部によって積算された印刷時間が前記第1閾値以上であって前記第2閾値未満である場合には、前記第3モードを選択する第2自動選択部と、
    前記印刷時間積算部によって積算された印刷時間が前記第2閾値以上の場合には、前記第2モードを選択する第3自動選択部と、
    を備えている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  13. 前記モード登録部には、第1の変形モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、前記第1の変形モードに係る複数のステップが登録された登録部を備え、
    前記第1の変形モードに係る複数のステップは、1回のワイピングのステップと前記1回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる標準の複合ステップと、連続する複数回のワイピングのステップと前記連続する複数回のワイピングのステップの前または後に行われる1回のクリーニングのステップとからなる第1の複合ステップと、がそれぞれ1つまたは複数組み合わされて構成されている、
    請求項1〜12のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  14. 前記少なくとも1つのインクヘッドは、第1インクヘッドと第2インクヘッドとを含み、
    前記モード登録部には、第2の変形モードが登録されており、
    前記ステップ登録部は、前記第2の変形モードに係る複数のステップが登録された登録部を備え、
    前記第2の変形モードに係る複数のステップは、前記第1インクヘッドに対する第1回数のワイピングと前記第1回数よりも少ない回数のクリーニングとが組み合わされた複合ステップと、前記第2インクヘッドに対する第2回数のワイピングと前記第2回数よりも少ない回数のクリーニングとが組み合わされた他の複合ステップと、を含む、
    請求項1〜13のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  15. 複数のノズルが形成されたノズル面を有するインクヘッドと、
    前記ノズル面を払拭可能なワイパーと、
    前記インクヘッドおよび前記ワイパーのうちの少なくとも一方を移動させることによって前記ワイパーを前記ノズル面に対して移動させるワイパー移動機構と、
    前記ワイパーをクリーニングするクリーニング機構と、
    制御装置と、
    を備え、
    前記ワイパーは、第1ワイピング部と第2ワイピング部とを備え、
    前記制御装置は、
    前記ワイパー移動機構を制御して、前記第1ワイピング部に前記ノズル面を払拭させる第1ワイピング制御部と、
    前記クリーニング機構を制御して、前記第1ワイピング部をクリーニングさせる第1クリーニング制御部と、
    前記ワイパー移動機構を制御して、前記第2ワイピング部に前記ノズル面を払拭させる第2ワイピング制御部と、
    前記クリーニング機構を制御して、前記第2ワイピング部をクリーニングさせる第2クリーニング制御部と、
    を備えている、
    インクジェットプリンタ。
  16. 前記第1ワイピング部は、前記ワイパーの第1面に形成され、
    前記第2ワイピング部は、前記第1面の裏面である第2面に形成され、
    前記ワイパー移動機構は、前記ワイパーを前記第1面および前記第2面に直交する方向に移動させることによって、前記ワイパーに前記ノズル面を払拭させるように構成されている、
    請求項15に記載のインクジェットプリンタ。
  17. 前記ワイパー移動機構は、
    第1方向に延びる回転軸と、
    前記回転軸を前記第1方向周りに回転させる駆動部と、
    を備え、
    前記ワイパーは、前記第1方向周りに回転可能なように前記回転軸に支持され、
    前記第1ワイピング部と前記第2ワイピング部とは、前記第1方向視において、所定の角度だけ離れて設けられており、
    前記ノズル面は、前記回転軸に平行に設けられ、
    前記第1ワイピング制御部は、前記駆動部を制御して前記ワイパーを回転させることによって、前記第1ワイピング部を前記ノズル面に接触させるように設定され、
    前記第2ワイピング制御部は、前記駆動部を制御して前記ワイパーを回転させることによって、前記第2ワイピング部を前記ノズル面に接触させるように設定されている、
    請求項15に記載のインクジェットプリンタ。
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