JP2002066951A - ステープラ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート束にステープルを打ち込むドライバー
手段に作用する負荷を軽減させ、ドライバー手段の打ち
込み動作を円滑にし綴じ不良等のトラベル発生を抑制し
たステープラを得ることにある。 【解決手段】 帯状に連接してなるステープル２００
と、このステープル２００をステープル位置１０３に順
次歩進させるステープル送り爪２５と、ステープル位置
１０３に繰り出されたステープル２００をシート束の適
宜位置に打ち込むドライバー手段５０と、シート束に打
ち込まれ貫かれたステープル２００の先端を折り曲げる
クリンチャー手段４０からなるステープラにおいて、ク
リンチャ手段４０の前記折り曲げ動作に連動してステー
プル送り爪２５を揺動させステープル２００をステープ
ル位置１０３に順次歩進させるようにしたステープラ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は複写機、印刷機、こ
れら複合機等により印刷された複数枚のドキュメントな
どのシート束をステープルで綴るステープラに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のステープラは、カートリ
ッジに装填された帯状のロールシート、若しくはシート
状の積載シートからなるステープルを打ち込み位置に順
次歩進送りするステープル送り爪を有するとともに、シ
ート束を境にステープル送り爪を配置する側にステープ
ルをシート束に打ち込むドライバー手段と、逆側にドラ
イバー手段により打ち込まれシート束を貫いたステープ
ル先端部を適宜に折り曲げるクリンチャ手段とを配置
し、このドライバー手段とクリンチャ手段を互いに隣接
若しくは互いに離間する方向に揺動することによって、
その間に挟まれるシート束にステープル処理をするもの
である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、その際のス
テープルの歩進送りは、ステープル送り爪のチャージを
ドライバー手段によるシート束へのステープル打ち込み
動作に連動させて行ない、そのドライバー手段の復帰動
作によりステープル送り爪の歩進送り動作を行うように
している。

【０００４】しかしながら、ドライバー手段によるシー
ト束へのステープル打ち込み動作に連動させてステープ
ル送り爪のチャージを行う方法では、シート束へのステ
ープル打ち込み動作だけでもドライバー手段に対し過大
な負荷が掛かる上に、ステープル送り爪のチャージを行
うことによって更に負荷が加算され、シートの種類や束
厚等の条件によってしばしばその負荷によりステープル
の打ち込みが完全に出来ない所謂綴じ不良を引き起こす
原因の一つでもあった。

【０００５】本発明の目的は、前述したような従来のス
テープラの問題に鑑み、ステープル動作の際、最も打ち
込み性能に影響を及ぼす打ち込み手段でのステープル移
送を行うことなく、ステープル打ち込み後のクリンチャ
動作に着目し、このクリンチャ動作に連動させステープ
ル移送動作を行わせることによって、シート束にステー
プルを打ち込む時の負荷を出来るだけ軽減させ、円滑に
ステープルの打ち込み処理を行わせることによって綴じ
不良のトラブル発生を抑えようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のステープラ装置
は、シート状に連結したステープルと、このステープル
を打ち込み位置に移送するステープル移送手段と、打ち
込み位置でステープルを打ち込む打ち込み手段と、打ち
込み手段によって打ち込まれたステープルを折り曲げる
クリンチャ手段とからなり、上記クリンチャ手段のステ
ープル折り曲げに連動して上記ステープル移送手段を作
動する連動手段を備えている。本発明のステープラ装置
の上記ステープル移送手段は、シート状に連結したステ
ープルに接して回転する摩擦ローラからなる。本発明の
ステープラ装置の上記ステープル移送手段は、シート状
に連結したステープルに接して往復動する送り爪からな
る。本発明のステープラ装置の上記クリンチャ手段は、
打ち込み手段によって打ち込まれたステープルに当接す
る当接片とこの当接片を移動するクリンチレバーとを含
み、上記連動手段は、このクリンチレバーとステープル
移送手段の係合部からなる。本発明のステープラ装置
は、上記打ち込み手段とクリンチャ手段とがステープル
を介して対向する位置に配置されているとともに、上記
ステープル移送手段がクリンチャ手段側に位置してい
る。

【０００７】本発明のステープラ装置は、シート状に連
結したステープルと、このステープルに接し往復動する
ステープル移送手段と、このステープル移送手段をステ
ープル打ち込み位置側に付勢する弾性手段と、打ち込み
位置でステープルを打ち込むドライバ手段と、このドラ
イバ手段で打ち込込まれたステープルを折り曲げるクリ
ンチャ部材と、このクリンチャ部材をステープル折り曲
げ位置とこれから退避した退避位置とに移動するクリン
チャレバーとを備え、上記クリンチャレバーとステープ
ル移送手段とを接離可能に配置してある。本発明のステ
ープラ装置の上記クリンチャレバーのステープル折り曲
げ位置への移動で前記弾性手段をチャージし、退避位置
への移動で弾性手段の弾性力をステープル移送手段に付
与している。

【０００８】

【実施例】以下、図面に基づき本発明によるステープラ
の実施例を説明する。

【０００９】〈図面構成の説明〉図１はステープラの外
観斜視図を示すもので、１０はステープルカートリッ
ジ、２０はカートリッジホルダー、３０はアンビルユニ
ット、４０はクリンチャ、５０はペーパーガイドユニッ
ト、６０はジョイントレバー、７０は紙厚吸収板バネ、
８０は本体フレーム、９０はロックレバー、ＭＯはモー
タ、ＣＯはコネクター基板である。

【００１０】図２は同ステープラのステープル補給機構
を説明するための部分分解斜視図で、ステープラ本体１
００、カートリッジホルダー２０、ステープルカートリ
ッジ１０からなり、ロックレバー９０を下方の装着可能
位置に保持された状態において、まずカートリッジホル
ダー２０の左右装着つまみ２２を摘みステープラ本体１
００の装着ガイド１０１にガイドさせ挿入し、カートリ
ッジホルダー２０の係止爪２１がステープラ本体１００
の係止孔１０２に保持される。その状態でステープルカ
ートリッジ１０のガイド突起１１をカートリッジホルダ
ー２０の装着ガイド２３に沿わせステープル先端部１２
を差し込むことによって、ステープルカートリッジ１０
のガイド突起１１がロックレバー解除レバー９６に係合
し押し込むことによってロックレバー９０のロック状態
が解除され、ロックレバー９０がステープルカートリッ
ジ１０のガイド突起１１を後方よりステープルを打ち込
む位置１０３側に押し付けながら係合することによっ
て、カートリッジホルダー２０とステープルカートリッ
ジ１０がステープラ本体１００のステープルを打ち込む
位置１０３側に常時付勢された状態で保持される。尚、
このステープル補給機構の場合には、カートリッジホル
ダー２０の左右装着つまみ２２を内側に摘んだ状態にお
いて装着が可能になるようにしているために、最初にス
テープルカートリッジ１０をカートリッジホルダー２０
に装着した状態においては、カートリッジホルダー２０
をステープラ本体１００に対し装着出来ないように装着
手順が決められており、ステープル補給時に容易にカー
トリッジホルダー２０がステープラ本体１００より脱着
出来ないよう工夫されている。また、前記カートリッジ
ホルダー２０とステープルカートリッジ１０の付勢方法
並びにロックレバー９０によるロック方法については後
述する図１１及び図１２の動作説明にておいて詳細に説
明する。尚、ステープルカートリッジ１０は収容部１３
内に、真っ直ぐで細長いステープルの側端同士を合わせ
接着剤により帯状に連接しロール状に巻きつけたステー
プル２００を収容し、図示せぬステープル逆止爪により
ステープル先端部が収容部１３内に戻らない様にすると
ともに、そのステープル先端部のステープルはステープ
ル先端部１２に突き当てられ位置決めされた状態で収容
されている。尚、この場合、カタツムリ形状のステープ
ルカートリッジ１０を使ってステープル２００を収納す
るために、ステープル２００は帯状に連接しロール状に
巻きつけたものであるが、ステープルカートリッジ１０
の構造によっては帯状に連接したものをシート状に積載
したステープル２００であっても良い。

【００１１】図３は同ステープラ装置のカートリッジホ
ルダーの斜視図で、係止爪２１、装着つまみ２２、装着
ガイド２３の他に、ステープラ装置本体１００への装着
方向先端部にステープラ動作時に綴じ不良したステープ
ルをカートリッジホルダー２０を取り外すことによって
装置外部に排除するためにシート束に打ち込まれるステ
ープルのコの字に成形された両端をつなぐクランク部分
が通過する位置の範囲内に対峙する様に配置されたマグ
ネット２４Ａと、このマグネット２４Ａをカートリッジ
ホルダー２０のドライバーがスライドする際のガイド面
となる先端部に、その先端部を抱え込むようにコの字状
に形成されたステンレス材から成る非磁性材のマグネッ
ト保持部材２４Ｂ、左右側面部に揺動自在に支持された
揺動先端部にカートリッジ１０のステープラを順次ステ
ープルが打ち込まれる位置１０３に歩進させるステープ
ル送り爪２６とクリンチャ４０の突起と係合する係合部
２７を有するステープル送り爪手段２５からなるステー
プル移送手段、このステープル送り爪手段２５を歩進付
勢する歩進押圧バネ２８からなる弾性手段、カートリッ
ジ１０のステープル先端部１２が突出する開口部２９か
らなる。ここで、綴じ不良によりステープラ装置本体１
００とカートリッジホルダー２０との間に詰まったステ
ープルをステープラ装置本体１００より装置外部へ排除
する動作について説明すると、まず図１の状態において
セットレバー９０を一方の手を使って下方に押し込むこ
とによって、後述する図１１及び図１２で詳細に説明す
るように、カートリッジ１０のロックが解除され、カー
トリッジ１０が装置外方に押し出され、カートリッジ１
０を引き出す。

【００１２】次に、図２で示す様にカートリッジホルダ
ー２０の装着つまみ２２を摘んでステープラ装置本体１
００の係止孔１０２よりその係止を解除した状態でステ
ープラ装置本体１００より引き出すことによって、ステ
ープラ装置本体１００とカートリッジホルダー２０との
間が開き、その間にジャムったステープル、一般にステ
ープルは断面０．５mm角前後の線材に延ばされたワイヤ
鋼材を長さ２５mm程度にカットしたものを樹脂系接着剤
によりステープル側面同士を合わせ接着し帯状にしたも
ので、マグネット２４Ａに吸引し易い性質をもってい
て、カートリッジホルダー２０の先端部に設けられたマ
グネット２４Ａ、この場合、ステープル自体の重さがほ
とんど無く吸引し易いため磁束密度で４０ガウス程度の
もので十分で、ステープラ装置本体１００からカートリ
ッジホルダー２０を引き出すことによって、ジャムした
ステープルが挟まったステープラ装置本体１００とカー
トリッジホルダー２０との間が広がり、ジャムしたステ
ープルがマグネット２４Ａに吸引され、カートリッジホ
ルダー２０のステープラ装置本体１００からの引き出し
動作のみで装置外部へ取り出すことが出来るようになっ
ている。

【００１３】尚、この実施例ではマグネット２４Ａの磁
気吸引力を利用したものであるが、カートリッジホルダ
ー２０のステープラ装置本体１００からの引き出し動作
によってジャムしたステープルを取り出し可能にすれば
良く、マグネット２４Ａの磁気吸引力を利用する方法に
代え、粘着性のある粘着テープなどの粘着材をマグネッ
ト２４Ａまたはマグネット保持部材２４Ｂのステープル
対峙部分に代えることによって同様に容易に実施し得
る。また、この実施例ではマグネット２４Ａや粘着材等
のステープル吸着材をカートリッジホルダー２０に取り
付けたものであるが、ステープルカートリッジ１０とカ
ートリッジホルダー２０を一体化したステープル収納ユ
ニットにおいても、その際、マグネット２４Ａが取り付
けられたカートリッジホルダー２０の先端部に相当する
位置に設けることによって達成できる。更に、上記ステ
ープル移送手段としては、ステープル送り爪２６からな
るステープル送り爪手段２５に限ったものではなく、ス
テープルをステープル打ち込み位置に順次クリンチャに
連動し繰り出し得ることが出来れば良いので、ステープ
ル送り爪手段２５に代えシート状に連結したステープル
に接して回転し必要に応じ空転可能な摩擦ローラによっ
ても出来る。また、上記ステープル移送手段はステープ
ル送り爪手段２５を歩進付勢する歩進押圧バネ２８を設
けた構造と成っているが、直接クリンチャに一端が支持
され、クリンチャ動作でステープルに接する他端に送り
爪を設けステープルを歩進し得るような構造のものであ
っても良い。

【００１４】図４は同ステープラの側面図、図５は同ス
テープラの正面図、図６は同ステープラの背面図、図７
は同ステープラの上面図で、この図４乃至図７に基づき
部品構成について説明する。

【００１５】〈部品構成の説明〉

【００１６】ステープルカートリッジ１０は、先に図２
にて触れたように、外観がカタツムリのような形状を
し、ガイド突起１１、ステープル先端部１２を左右に持
つ左右対称形状の左右に２分割可能なステープルケース
で、帯状に連結されたステープルシートをロール状に巻
き付けたステープル２００を内装する収容部１３と、そ
のステープル２００の先端ステープルが収容部１３の方
に逆送しないように係止するステープル逆止爪１４（図
９参照）を有している。

【００１７】カートリッジホルダー２０は、ステープル
カートリッジ１０を保持するためのものであるが、先に
図３にて詳細に説明したので省略する。

【００１８】アンビルユニット３０は、図５で示すよう
に下方に配置するペイパーガイドユニット５０を上から
かぶせるように下側が開放したコの字形の部材で、ステ
ープルを打ち込む位置１０３に望む揺動先端部３２には
それぞれ逆方向に同期して揺動し、ステープルを打ち込
む位置１０３に繰り出されシート束の適宜位置に打ち込
まれ貫通したステープルのステープル先端部に係合して
折り曲げるクリンチャム３１、ステープルを打ち込む位
置１０３に対しステープルカートリッジ１０を装着する
方向に延びフレーム８０の左右側板に固定支持された揺
動支点軸８１に揺動自在に支持された支持アーム３３、
その先端部にはフレーム８０との間に張設した引っ張り
バネ２０１の一端を係止する折り曲げ突起３４、常時ペ
イパーガイドユニット５０に対し離れる方向に付勢する
ためのジョイントレバー６０との間に張設した引っ張り
バネ２０２の一端を係止する折り曲げ突起３５、シート
束の厚さに応じモータＭＯとの駆動連結を解除して装置
破壊を防止するための紙厚吸収板バネ７０を取り付ける
板バネ取り付け部３６、ジョイントレバー６０の姿勢を
抑止するためにジョイントレバー６０のスリット孔６３
に嵌合する折り曲げ突起３７を有している。

【００１９】クリンチャ４０は、アンビルユニット３０
と同様に下側が開放したコの字形の部材で、アンビルユ
ニット３０のクリンチャム３１を押圧してステープルを
折り曲げるクリンチ部４１、アンビルユニット３０の揺
動支点である揺動支点軸８１に揺動自在に支持された支
持アーム４２、ジョイントレバー６０に連結しアンビル
ユニット３０と連動するための中央部を貫く連結軸４３
を有している。また、後述する図１０で示す様に、クリ
ンチャ動作でステープル移送手段に係合してステープル
移送手段を歩進駆動させる連動突起４４が形成され、連
動突起４４とステープル移送手段の係合部２７とで連動
手段を構成している。

【００２０】ペーパーガイドユニット５０は、装置フレ
ーム８０に全体が支持され、ステープルを打ち込む位置
１０３の先端部に一般に知られる構造で、最初に真っ直
ぐなステープルをコの字に成形するホーマ手段と、ホー
マ手段によりコの字に成形されたステープルをシート束
に打ち込むドライバー手段とからなる打ち込み位置でス
テープラをシート束に打ち込む打ち込み手段を有してい
る。

【００２１】ジョイントレバー６０は、アンビルユニッ
ト３０とクリンチャ４０とを紙厚吸収板バネ７０を介し
連結し、モータＭＯの回転力を受けアンビルユニット３
０とクリンチャ４０を揺動するもので、上方に延びたク
リンチャ４０の連結軸４３に回動自在に支持される連結
アーム６１、アンビルユニット３０との間に張設した引
っ張りバネ２０２の一端が係止する折り曲げ突起６２、
アンビルユニット３０との姿勢状態を抑止するためにア
ンビルユニット３０の折り曲げ突起３７が嵌合するスリ
ット孔６３、モータＭＯの回転力を受けアンビルユニッ
ト３０とクリンチャ４０を揺動するための揺動軸２０３
が嵌合するスリット孔６４を有している。

【００２２】紙厚吸収板バネ７０は、ジョイントレバー
６０により揺動されるアンビルユニット３０がシート束
に押圧しそれ以上揺動出来ない状態になったときに、そ
の後の揺動連結を断つための所謂紙厚吸収のためのバネ
で、バネ圧を適宜に調整するために複数枚の板バネから
なり、一端が開放され、他端がアンビルユニット３０の
板バネ取り付け部３６に取り付けられている。

【００２３】本体フレーム８０は、ステープルカートリ
ッジ１０、カートリッジホルダー２０、アンビルユニッ
ト３０、クリンチャ４０、ペーパーガイドユニット５０
を両側より包み込むように上方が開放したコの字の形状
で、ステープルを打ち込む位置１０３側にペーパーガイ
ドユニット５０を支持し、その後方に図１２で示すステ
ープラ駆動機構を配置支持している。また、型成形上か
ら補助フレーム８５を取付支持し、この補助フレーム８
５はカム溝８６、軸８７、８８を有し後述するカートリ
ッジロック機構やステープル無し／カートリッジ装着共
用検知センサ等の支持をする。

【００２４】ロックレバー９０は、先に図２で説明した
ように、ステープルカートリッジ１０とカートリッジホ
ルダー２０を脱着可能に、しかもステープルカートリッ
ジ１０とカートリッジホルダー２０をステープルを打ち
込む位置１０３側に常時付勢支持するものである。図１
１で示す様にロックレバー９０を含むカートリッジロッ
ク機構は、補助フレーム８５に支持され、ロックレバー
９０にはステープルカートリッジ１０の脱着時に手で下
方へ押し込むロック解除つまみ部９１、そのロック解除
に際しロックレバー９０自体が前後に揺動可能に設けら
れたスリット孔９２、補助フレーム８５のカム溝８６の
ロック位置と解除位置に変位移動するロックピン軸９
３、ステープルカートリッジ１０のガイド突起１１を係
止するロック爪９４、解除位置においてステープル無し
／カートリッジ装着共用検知センサＳＥの検出アームＳ
Ｅ２を退避保持する検出アーム退避用突起９５を有し、
またそのロック位置にあるロックレバー９０をステープ
ルカートリッジ１０の離脱に際し解除位置へ変位させる
ことによって時計方向に揺動させられるロック解除レバ
ー９６を有すると共に、常時付勢バネ２０５によりロッ
クピン軸９３が補助フレーム８５のカム溝８６に当接す
るように揺動自在に支持されている。尚、ロック解除レ
バー９６は本体フレーム８０の軸８４に回動自在に支持
され、一端側にステープルカートリッジ１０のガイド突
起１１が装着時に当接する当接アーム９７、他端にロッ
クレバー９０のロックピン軸９３をロック位置から解除
位置に変位させるロック解除アーム９８を有している。

【００２５】モータＭＯは、ステープラの一連動作であ
るステープルのコの字折り曲げ、ステープルのシート束
への打ち込み、その打ち込まれたステープルの折り曲げ
を行うたった一つの駆動源で、普通のＤＣモータの回転
を減速し、その回転でカム手段を制御することによって
各要素を駆動する。

【００２６】コネクター基板ＣＯは、外部の制御回路と
モータＭＯ、図示せぬホーム位置センサを接続するため
のものである。

【００２７】ステープル無し／カートリッジ装着共用検
知センサＳＥは、図１１で示す様に補助フレーム８５の
軸８８に揺動自在に支持され、常時付勢バネＳＥ１によ
り一端部に延設した検出アームＳＥ２がステープル無し
とカートリッジ装着有無を検知可能な図示する位置に付
勢され、他端のセンサ検知突起ＳＥ３が図示せぬ検知セ
ンサと共同しＯＮ／ＯＦＦの検出を行うことでステープ
ル無しとカートリッジ装着有無を検出する様にしてい
る。また、回転軸近傍にはステープルカートリッジ１０
の脱着時に退避位置に保持されるためのロックレバー９
０検出アーム退避用突起９５によって下方に押圧される
突起ＳＥ４する。尚、図示の状態はステープルがカート
リッジに装填されたステープル有りもしくはステープル
を有するカートリッジ装着時を検知するもので、検出ア
ームＳＥ２がステープルに当接した状態にあることを示
している。

【００２８】ステープラホーム位置検知センサＨＰは、
図１３で示す様にモータＭＯによって回動するドライバ
ーカム回転体ＣＡ３０の周面で初期位置に望む適宜位置
に設けられた検知突起ＣＡ３１とステープラ本体１００
の適宜位置に配置された光学式検知センサから成る。

【００２９】図８は同ステープラのクリンチャ３０のク
リンチャ待機状態における側面図で、先の図示せぬホー
ム位置センサによりこの位置を常に検知可能で、ステー
プル動作完了やジャム処理後等ステープル動作可能状態
であって、ステープルを打ち込む位置１０３は大きく口
を開きシート束を向かい入れるように待機状態にある。

【００３０】図９は同ステープラのクリンチャ３０のシ
ート挟持状態における側面図で、最大の揺動限界を説明
するためにシートを挟持し無い状態を示したもので、実
際のステープル動作ではこの揺動範囲内でシート束の厚
さによって手前でアンビルユニット３０の揺動がまず阻
止され、引き続きクリンチャ４０が更に揺動しクリンチ
ャム３１を揺動させる。

【００３１】図１０は同ステープラのクリンチャ３０の
クリンチ完了状態における側面図で、図９の状態におい
て更にクリンチャム３１が揺動しステープルの先端部を
折り曲げるとともに、クリンチャ３１に形成した連動突
起４４がステープル送り爪２５の係合部２７と係合し、
ステープル送り爪２５を歩進押圧バネ２８の付勢力に抗
してチャージされる。この際に、たとえ逆止爪１４がス
テープルとステープルの接合部と係合しておらずステー
プル半分逆戻りしたとしても、このときには既に張りは
シート束に打ち込まれた状態にあり、打ち込み時にこの
ステープル半分逆戻りによるドライバー手段との係合位
置のずれによるジャム発生が無い。

【００３２】図１１は同ステープラのロックレバー９０
がステープルカートリッジ１０をロックした状態を説明
する要部部分断面図で、ステープルカートリッジ１０の
ステープラ本体１００への脱着におけるステープルカー
トリッジ１０のロック機構の要部を部分断面図で示した
ものであって、図はステープルカートリッジ１０が装着
されステープラ本体１００にロック保持された状態を示
すもので、ロックレバー９０は補助フレーム８５の軸８
７とロックレバー９０のロックピン軸９３との間に張り
渡された引っ張りバネからなる付勢バネ２０５によりス
テープルを打ち込む位置１０３の方向に付勢され、ロッ
クレバー９０のロック爪９４がステープルカートリッジ
１０のガイド突起１１と係合しステープルを打ち込む位
置１０３の方向に付勢しており、図ではロックレバー９
０のスリット孔９２と補助フレーム８５の軸８７との
間、また補助フレーム８５のカム溝８６とロックレバー
９０のロックピン軸９３との間にはロックレバー９０が
ステープルを打ち込む位置１０３の方向に更に変位可能
な隙間が設けられており、この隙間によってロックレバ
ー９０が常時ガタ無くステープルカートリッジ１０をロ
ック位置に保持可能にしている。

【００３３】図１２は同ステープラのロックレバー９０
がステープルカートリッジ１０のロックを解除した状態
を説明する要部部分断面図で、図１１の状態において、
ステープラ本体１００とカートリッジホルダー２０との
間にステープルが詰まった時や、ステープル無し／カー
トリッジ装着共用検知センサＳＥの信号による使用者へ
のステープル補充表示によって、まずロックレバー９０
のロック解除つまみ部９１を補助フレーム８５の軸８７
を中心に、付勢バネ２０５に抗しスリット孔９２により
摘み側に引き出されながらロックピン軸９３が補助フレ
ーム８５のカム溝８６に沿って下降し、図の状態で保持
される。この状態において、ロックピン軸９３はロック
レバー解除レバー９６の係止アーム９８に当接してロッ
クレバー解除レバー９６を図示せぬ付勢バネに抗し時計
方向に揺動し、ロックレバー解除レバー９６の他端に設
けたロック解除アーム９７を図示の様に上方のステープ
ルカートリッジ１０のガイド突起１１と係合する位置に
臨むとともに、ロック解除アーム９７によってステープ
ルカートリッジ１０が装置外方へ突き出され、そのステ
ープルカートリッジ１０を更に引き出しステープルの補
充を行う。この状態において、ステープルの補充が行わ
れたステープルカートリッジ１０をステープラ本体１０
０に挿入することによって、ステープルカートリッジ１
０のガイド突起１１がロック解除アーム９７に当接し、
ロック解除アーム９７を反時計方向に押すことによっ
て、ロック解除アーム９７の係止アーム９８がロックレ
バー９０のロックピン軸９３を上方に押し上げ、ロック
ピン軸９３が補助フレーム８５のカム溝８６に沿って図
１１で示めすロック位置に望む。このときステープルカ
ートリッジ１０のガイド突起１１は係止アーム９８を通
り越した位置になっていて、ガイド突起１１は係止アー
ム９８によって後方より係止され、付勢バネ２０５によ
り常時ステープルを打ち込む位置１０３方向に付勢され
た図１１で示すロック状態となる。尚、ロック状態にお
いてステープルカートリッジ１０を常時ステープルを打
ち込む位置１０３方向に付勢しているのは、図２で示す
様にステープル２００の先端がステープル先端部１２に
保持され無駄にステープルを引き出し得ないよう成って
いるために、ステープルの先端が常にステープルを打ち
込む位置１０３の適宜位置に位置するようにしたもので
ある。

【００３４】図１３は同ステープラのドライバー駆動系
を説明する概略構成図で、直流モータから成る駆動モー
タＭＯ、出力歯車ＧＡ１０、第１、第２減速歯車ＧＡ２
０とＧＡ３０、第３、第４減速歯車ＧＡ４０とＧＡ５
０、第５減速歯車ＧＡ６０、クリンチャ駆動偏芯カムＣ
Ａ１０、アンビル駆動偏芯カムＣＡ２０、係合ピンＣＡ
３１を形成したドライバーカム回転体ＣＡ３０、係合ピ
ンＣＡ３１が嵌合する凹部とドライバー駆動カム面ＣＡ
４２を形成したドライバー駆動偏芯カムＣＡ４０から構
成され、クリンチャ駆動偏芯カムＣＡ１０にはクリンチ
ャ４０を揺動する揺動軸２０３が当接し、またアンビル
駆動偏芯カムＣＡ２０にはアンビルユニット３０を揺動
する揺動軸２０４が当接し、更にドライバーカム回転体
ＣＡ３０にはホーム位置を検知する検知突起ＣＡ３１が
ステープラ本体１００の適宜位置に配置された光学式検
知センサＨＰをホーム位置において光を遮る様に成っ
て、一回転において制御される。

【００３５】〈動作の説明〉図１４は同ステープラの一
連動作を説明するタイミングチャートで、この図１４と
先の図１３の駆動系、及び図８乃至図１０を使ってその
一連の動作を説明すると、駆動モータＭＯが図示せぬ装
置本体からステープル動作開始信号を受け回転を開始
し、図１３で示すように駆動モータＭＯの出力歯車ＧＡ
１０の回転を受け第１乃至第５減速歯車１０−５０を介
し最終段の第６減速歯車６０が回動を開始する。この第
６減速歯車６０の動きが図１４の駆動モータＭＯの動き
に相当し、まずアンビル駆動偏芯カムＣＡ２０に当接す
るアンビル揺動軸２０３が揺動量の大きなアンビルユニ
ット３０が揺動を開始し、シート束を挟持するシート束
枚数が２枚の最大の揺動範囲（第６減速歯車６０の回転
角８５°）、乃至、図中点線で示すシート束枚数が許容
の５０枚の揺動範囲の間で揺動した状態でその位置で挟
持され保持される。その際、アンビルユニット３０がシ
ート束に挟持状態になりそれ以上揺動できないために、
アンビル駆動偏芯カムＣＡ２０に当接するアンビル揺動
軸２０３の揺動は紙厚吸収板バネ７０により吸収され
る。一方、ペーパーガイドユニット５０内に上下方向に
スライド自在に支持され、図１３で示すドライバー駆動
カムＣＡ４０により駆動される図示せぬホーマとドライ
バーがアンビルユニット３０の揺動に多少遅れて動き出
しており、ホーマが真っ直ぐな先端ステープルをコの字
に成形後、引き続きドライバーによりコの字に成形した
先の先端ステープルをシート束の適宜位置に打ち込む。
その後、クリンチャ駆動偏芯カムＣＡ１０に当接する揺
動軸２０３によってクリンチャ４０が揺動を開始しシー
ト束に打ち込まれたステープルのシート束を貫いたステ
ープル先端部を適宜位置で折り曲げ、その折り曲げ後、
クリンチャ４０の復帰と共にアンビルユニット３０とド
ライバーとホーマが復帰し一連のステープル動作を完了
させる。尚、ホーム位置センサＨＰは駆動モータＭＯの
回転開始後、ドライバーカム回転体ＣＡ３０の回転によ
り多少遅れステープラ装置１００がホーム状態、所謂初
期状態に無いことを検知し、所定の時期に初期状態に復
帰したか否か検知することによってステープラの一連動
作をチェック確認するもので、仮に所定の動作後にホー
ム位置センサＨＰの出力が初期状態に復帰出来ない場合
には異常と判断し処理する様になっている。尚、駆動モ
ータＭＯの動きに対し多少遅れ動作開始を検知している
が同時に検知しても差し支えは無い。

【００３６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ステープル打ち込み後のクリンチャ手段の前
記折り曲げ動作に連動してステープル移送手段を作動し
てステープルを打ち込み位置に移送するので、シート束
にステープルを打ち込む打ち込み手段に作用する負荷を
出来るだけ軽減させることができ、打ち込み手段による
シート束へのステープルの打ち込み動作が円滑に行わ
れ、綴じ不良等のトラブル発生を抑制することが出来
る。

【００３７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるステープラの外観斜視図である。

【図２】同ステープラのステープル補給機構の部分分解
斜視図である。

【図３】同ステープラのカートリッジホルダーの斜視図
である。

【図４】同ステープラの側面図である。

【図５】同ステープラの正面図である。

【図６】同ステープラの背面図である。

【図７】同ステープラの上面図である。

【図８】同ステープラのクリンチャ待機状態における側
面図である。

【図９】同ステープラのクリンチャのシート挟持状態に
おける側面図である。

【図１０】同ステープラのクリンチャのクリンチ完了状
態における側面図である。

【図１１】同ステープラのロックレバーがカートリッジ
をロックした状態を説明する要部部分断面図である。

【図１２】同ステープラのロックレバーがカートリッジ
のロックを解除した状態を説明する要部部分断面図であ
る。

【図１３】同ステープラをドライバー駆動系を説明する
概略構成図である。

【図１４】同ステープラの一連動作を説明するタイミン
グチャートである。

【符号の説明】

１０ ステープルカートリッジ ２０ カートリッジホルダー ３０ アンビルユニット ４０ クリンチャ ５０ ペーパーガイドユニット ６０ ジョイントレバー ７０ 紙厚吸収板バネ ８０ 本体フレーム ９０ ロックレバー ＭＯ モータ ＣＯ コネクター基板 ＳＥ ステープル無し／カートリッジ装着共用検知セ
ンサ ＨＰ ステープラホーム位置検知センサ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シート状に連結したステープルと、この
   ステープルを打ち込み位置に移送するステープル移送手
   段と、打ち込み位置でステープルを打ち込む打ち込み手
   段と、打ち込み手段によって打ち込まれたステープルを
   折り曲げるクリンチャ手段とからなるステープラ装置に
   おいて上記クリンチャ手段のステープル折り曲げに連動
   して上記ステープル移送手段を作動する連動手段を備え
   たことを特徴とするステープラ装置。
2. 【請求項２】 上記ステープル移送手段は、シート状に
   連結したステープルに接して回転する摩擦ローラからな
   る請求項１に記載のステープラ装置。
3. 【請求項３】 上記ステープル移送手段は、シート状に
   連結したステープルに接して往復動する送り爪からなる
   請求項１に記載のステープラ装置。
4. 【請求項４】 上記クリンチャ手段は、打ち込み手段に
   よって打ち込まれたステープルに当接する当接片とこの
   当接片を移動するクリンチレバーとを含み、上記連動手
   段は、このクリンチレバーとステープル移送手段の係合
   部からなることを特徴とする請求項１に記載のステープ
   ラ装置。
5. 【請求項５】 上記打ち込み手段とクリンチャ手段とが
   ステープルを介して対向する位置に配置されているとと
   もに、上記ステープル移送手段がクリンチャ手段側に位
   置していることを特徴とする請求項１に記載のステープ
   ラ装置。
6. 【請求項６】 シート状に連結したステープルと、この
   ステープルに接し往復動するステープル移送手段と、こ
   のステープル移送手段をステープル打ち込み位置側に付
   勢する弾性手段と、打ち込み位置でステープルを打ち込
   むドライバ手段と、このドライバ手段で打ち込まれたス
   テープルを折り曲げるクリンチャ部材と、このクリンチ
   ャ部材をステープル折り曲げ位置とこれから退避した退
   避位置とに移動するクリンチャレバーとを備えるステー
   プラ装置に於いて、上記クリンチャレバーとステープル
   移送手段とを接離可能に配置したことを特徴とするステ
   ープラ装置。
7. 【請求項７】上記クリンチャレバーのステープル折り曲
   げ位置への移動で前記弾性手段をチャージし、退避位置
   への移動で弾性手段の弾性力をステープル移送手段に付
   与したことを特徴とする請求項６記載のステープラ装
   置。