JP2001500823A - 車両用の遊星変速装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも１個の遊星歯車（４）が装着される遊星キャリヤ（２）、車両用車輪（２５）のために配列され、前記遊星キャリヤ（２）に接続されるハブ（１６）、および車両に接続され、内部にはハブ（１６）が装着される静的ハウジング（２８）から成る車両用の遊星変速装置に関する。摩擦ブレーキ（３４）は、前記遊星キャリヤ（２）の外周縁部に配列され、前記静的ハウジング（２８）に関連して前記遊星キャリヤ（２）の回転の制動を行うことにある。前記ハブ（１６）と前記遊星キャリヤ（２）はスプライン接続（１４，２１）によって内部結合される。１実施例によれば、外側歯車環（３０’）は少なくとも１個の遊星歯車（４）と相互作用するように配列され、該外側歯車環（３０’）は第２スプライン接続（４２，７４）によって前記静的ハウジング（２８）に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】 車両用の遊星変速装置 本発明は、少なくとも１つの遊星歯車が装着される遊星キャリヤ、車輪のため に配列され、前記遊星キャリヤに接続されるハブ、車両に接続され、内部には前 記ハブが装着される静的ハウジング、および前記遊星キャリヤの外周縁部に配列 され、前記静的ハウジングに関連して前記遊星キャリヤの回転の制動をすること にある摩擦ブレーキから成る車両用の遊星変速装置に関する。 車輪と関連して遊星変速装置を配列することは以前から知られている。車両の 駆動シャフトには前記遊星変速装置用の内側太陽歯車が配設され、該遊星変速装 置を取囲んでいる静的ハウジングには外側歯車環が提供されている。前記太陽歯 車と前記歯車環は、１つの遊星キャリヤ上に配列される遊星歯車と相互作用をす る。前記遊星キャリヤは、前記静的ハウジング内に装着されるハブに接続され、 車両用の車輪は、車輪ボルトを使って該ハブ上に装着される。車両用の車輪と関 連して遊星変速装置を配列することにより、駆動シャフトから車輪へのトルクは 増大され得る。車両を制動するために、摩擦ディスクは前記遊星キャリヤの外周 縁上に配列され、該遊星キャリヤは前記静的ハウジング内に配列されるディスク 板と相互作用をする。 既知の遊星変速装置の構成は、例えば、より堅剛なハブ軸受配列を必要とし、 結果として軸方向により長いハブを必要とする産業機械のような大型で、重量あ る車両には不適切である。しかし、このことが遊星キャリヤとハブとの間の接続 に対する多大な要求へと結びついていて、それと同時に、遊星変速装置全体を出 来る限り小型に保持することが望まれている。 本発明の目的は、上記の問題を取除き、また、出来る限り小型な構成が得られ る序文に記載の型の遊星変速装置を生産することにある。 更に、本発明の目的は、比較的少ない数の構成部品から成り、製造するのが簡 単で、安価な遊星変速装置を生産することにある。 本発明によれば、これは、ハブと遊星キャリヤが第１スプライン接続によって 内部連結されるという事実によって達成される。 この種の遊星変速装置は小型であり、既知の構成のものよりも相当大きな力を 吸 収するように寸法付けられているという事実にも係わらず既知の遊星変速装置よ りも少ない部品から成っている。 本発明は、２つの実施例を示す添付図面を参照にしながら以下でより詳細に説 明される。図１は、本発明の第１実施例による遊星変速装置の側断面図を示す。 図２は、本発明の第２実施例による遊星変速装置の側断面図を示す。 図１では、参照番号１は、遊星変速装置１が遊星キャリヤ２から成る車両用の 遊星変速装置を指示し、該遊星キャリア２上には多くの遊星歯車４が配列される 。車両のエンジン或はギアボックス（不図示）から１本の駆動シャフト６は延在 し、その外端部８は遊星変速装置１のための１つの内側太陽歯車１０から成り、 該内側太陽歯車１０は遊星キャリヤ２上の前記遊星歯車４と相互作用をする。図 １の第１実施例によれば、前記遊星歯車４の数は３個であるが、その数を２個、 ４個或はそれ以上にすることも可能である。 車両という用語は、道路上を走行するための車両および、例えば、森林のよう な道路以外の場所における走行を目的とする車両の両方の車両の意味に使われる 。この種の車両は、ダンプトラック、ホイールローダ、掘削機或は他の産業機械 であり得る。 遊星キャリヤ２はスプライン１４が配設されている貫通孔１２から成る。該貫 通孔１２の中央線１５は、遊星キャリヤ２の回転軸と一致している。第１端部１ ８においてスプライン２１と共にジャーナル２０からなるハブ１６は、遊星キャ リヤ２の該貫通孔１２内で配列され、その結果、遊星キャリヤ２に放射方向に接 続される。板１９はスクリュウ２３を使いハブ１６に接続され、該ハブ１６が遊 星キャリヤ２に軸方向に接続されるのを確実なものとする。前記ハブ１６は第２ 端部２２において車両用の車輪２５のための固定配列２４から成る。 前記ハブ１６は、車両に接続される静的ハウジング２８内でころ軸受２６を使 って装着される。従って、前記ハブ１６は前記ハウジング２８に関連して回転す る。ハウジング２８内に配列されるのは遊星変速装置１のための１つの外側歯車 環３０であり、該歯車環３０は遊星キャリヤ２上で前記遊星歯車４と相互作用を することを目的とする。前記歯車環３０は下記で説明される１つの摩擦ブレーキ ３４ための１枚の第１圧力板３２へ接続される。 前記摩擦ブレーキ３４は遊星キャリヤ２の周縁部上に配列される摩擦ディスク ３６の集合から成る。図示の第１実施例によれば、前記摩擦ディスク３６の数は ８個になっているが、この数は任意であることが可能である。前記摩擦ディスク ３６は、遊星キャリヤ２の周縁部上に配列されるスプライン３８上で軸方向に変 位可能である。前記摩擦ディスク３６は遊星キャリヤ２上で円周方向にロックさ れる。 ディスク板４０の集合は、ハウジング２８内でスプライン４２上に配列される 。前記ディスク板４０は軸方向に変位可能であるが、ハウジング２８に関して円 周方向にロックされる。前記ディスク板４０の数は前記摩擦ディスク３６の数と 等しいことが好ましい。選択的に、前記ディスク板４０が遊星キャリヤ２の周縁 部上に配列され、前記摩擦ディスク３６がハウジング２８内に配列され得る。前 記ディスク板は、例えば、金属、プラスチック或はカーボンファイバから作られ 得る。他の材料を使うことも可能である。 遊星キャリヤ２の回転が制動され、よって車両の動きが制動される時、１枚の 第２圧力板４４は前記摩擦ディスク３６を圧縮し、前記ディスク板４０は前記第 １圧力板３２を圧縮するように配列されている。前記第２圧力板４４は、該圧力 板４４に沿って分布される多数の油圧ピストン４６によって軸方向に変位され得 る。前記油圧ピストン４６は、該油圧ピストン４６に作用する圧力下にある油圧 流体を使って前記第２圧力板４４を軸方向に変位させる。前記油圧流体はハウジ ング２８内に配列される１本の環状導管４８内に含まれる。前記油圧流体は、口 金５０とハウジング２８内の穴５１を通じて前記環状導管４８へと給送される。 前記第１圧力板３２と前記第２圧力板４４との間に配列される１つ或はそれ以上 の螺旋状スプリングは、制動後は前記油圧ピストン４６を初期位置に戻す。 前記第１圧力板３２と前記第２圧力板４４のそれぞれ並びに前記摩擦ディスク ３６と前記ディスク板４０は環状であることが好ましいが、それらはまた、遊星 キャリヤ２の中央線１５の回りで円形に区分状に配列され得る。 図１に示す第１実施例によれば、前記油圧ピストン４６には、前記摩擦ディス ク３６が摩耗するため該油圧ピストン４６の初期位置を調整する自己調整部材５ ２が選択的に提供される。前記自己調整部材５２は、ハウジング２８内で片側閉 塞孔５４内で適合されるグリップと共に配列されるスリーブ５３から成る。前記 スリー ブ５３を通じて延在する１つのピン５６は、第１端部５８では油圧ピストン４６ に接続され、第２端部６０では該ピンにはヘッド６２が提供されており、該ヘッ ド６２は前記スリーブ５３の端部表面６６に対し押し付けるための軸受表面６４ を有する。前記摩擦ディスク３６が摩耗するため、該摩擦ディスク３６と前記デ ィスク板４０とを前記第１圧力板３２に対して圧縮するには、前記油圧ピストン ４６はより長い距離を移動しなければならなず、その結果、より大量の油圧流体 が必要とされる。この問題を克服するために、前記油圧ピストン４６に作用する 油圧流体からの力が、前記ピン５６のヘッド６２を使って、前記スリーブ５３を 前記片側閉塞孔５４内で変位させ新しい位置を占めるように、該スリーブ５３と 該片側閉塞孔５４との間のグリップは適合される。しかし、前記螺旋状スプリン グ４９の力が前記スリーブ５３を前記片側閉塞孔５４内で変位させないように、 該スリーブ５３と該片側閉塞孔５４の間のグリップは適合され、このことは前記 油圧ピストン４６が戻りストローク後は新たな初期位置を占めることを意味して いる。 １選択肢として、センサ６８もまたハウジング１８内に配列されることであり 、該センサは遊星キャリヤ２の回転速度を感知することで車両速度も感知する。 前記センサ６８は、前記第１圧力板３２でハウジング２８の穴７０内に適切に配 列され、該センサは遊星キャリヤ２の周縁部上のスプライン３８を向いており、 該スプライン上に前記第１摩擦ディスク３６は配列される。それから、前記セン サ６８は前記スプライン３８の棒がどれくらい速く該センサ６８を通過するのか を感知し、その速度は遊星キャリヤ２の回転速度に比例している。前記センサ６ ８の感知精度を高めるために、遊星キャリヤ２には、前記第１摩擦ディスク３６ が配列されている該スプライン３８の隣により細かい間隔で歯又はスプラインが 選択的に配設され得る。 図２には、本発明による第２実施例が示されている。この第２実施例による遊 星変速装置は、ハウジング２８内で形成される前記スプライン４２と係合するよ う配列される１つの外側歯車環３０’から成る。前記スプライン４２の高さは、 前記歯車環３０’と相互作用する部分では、該歯車環３０’のための１つの係止 或は軸受表面を形成するために減少されている。前記外側歯車環３０’には、第 ２スプライン接続を形成するようハウジング２８内で前記スプライン４２と係合 するスプラ イン７４が外側の周縁部上に配設される。 前記歯車環３０’は、前記摩擦ディスク３６と前記摩擦ブレーキ３４を形成す る前記ディスク板４０とのための１枚の第１圧力板３２’を形成する。前記摩擦 ブレーキ３４は、管７２を使い冷却装置（不図示）を通じて循環される流体内に おいて動作するのが好ましい。 図２には、自己調整部材５２’が示されている。この自己調整部材５２’は、 摩擦ディスク３６が摩耗するため油圧ピストン４６’の初期位置を調整する。図 ２に関連する上記特徴を別にすれば、図２による遊星変速装置の部分の構成は、 本質的には、図１の遊星変速装置と関連する記載の部分の構成と一致している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ， ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，Ｌ Ｓ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ， ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，Ｅ Ｅ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＧＷ，ＨＵ ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも１つの遊星歯車（４）が装着される遊星キャリヤ（２）、車両用 の車輪（２５）のために配列され、前記遊星キャリヤ（２）に接続されるハブ（ １６）、車両に接続され、内部には前記ハブ（１６）が装着される静的ハウジン グ（２８）、および前記遊星キャリヤ（２）の外周縁部に配列され、前記静的ハ ウジング（２８）に関連して前記遊星キャリヤ(２)の回転の制動を行うことにあ る摩擦ブレーキ(３４)から成る車両用の遊星変速装置において、前記ハブ（１６ ）と前記遊星キャリヤ（２）が第１スプライン接続（１４，２１）によって内部 結合されることを特徴とする遊星変速装置。 ２．遊星キャリヤ（２）がスプライン孔１２から成り、該スプライン孔（１２） の中央線（１５）が遊星キャリヤ（２）の回転軸に一致していることと、前記ハ ブ（１６）が遊星キャリヤ（２）の前記スプライン孔（１２）内に配列されるス プラインジャーナル（２０）から成ることとを特徴とする請求項１記載の遊星変 速装置。 ３．前記ハブ（１６）の前記スプラインジャーナル（２０）が該ハブ（１６）の 第１端部（１８）に配列される１枚の板（１９）を使い遊星キャリヤ（２）の前 記スプライン孔（１２）内で軸方向に固定されることを特徴とする請求項２記載 の遊星変速装置。 ４．前記摩擦ブレーキ（３４）が遊星キャリヤ（２）の周縁部上に配列される第 １摩擦ディスク（３６）の集合と静的ハウジング（２８）の内側に配列される第 ２の摩擦ディスク（４０）の集合とから成ることを特徴とする請求項１から３の 中のいずれか１つに記載の遊星変速装置。 ５．前記第１と第２の摩擦ディスク（それぞれ、３６と４０）が遊星キャリヤ（ ２９）と静的ハウジング（２８）上でそれぞれ軸方向に変位可能であることを特 徴とする請求項４記載の遊星変速装置。 ６．前記摩擦ブレーキ（３４）のための１枚の第１圧力板（３２，３２’）が静 的ハウジング（２８）上に配列されることと、１枚の第２圧力板（４４）が制動 の際に前記第１圧力板（３２）の方向に変位し、前記第１と第２圧力板（３２， ４４）の間の前記第１および第２摩擦ディスク（それぞれ３６と４０）を圧縮す るように配列されることとを特徴とする請求項５記載の遊星変速装置。 ７．少なくとも１つの油圧ピストン（４６、４６’）が静的ハウジング（２８） 内に配列され、制動の際に、前記第２圧力板（４４）を前記第１圧力板（３２） の方向に変位させることを特徴する請求項６記載の遊星変速装置。 ８．環状導管（４８）が静的ハウジング（２８）内に配列され、油圧流体を含み 得ることと、該環状導管（４８）が少なくとも１つの油圧シリンダ（４６、４６ ’）に対して流体接続を有することとを特徴とする請求項７記載の遊星変速装置 。 ９．少なくとも１つの油圧シリンダ（４６、４６’）が、スリーブ（５３）を経 由して、静的ハウジング（２８）の穴（５４）の中で変位可能に配列される自己 調整部材（５２）から成り、該スリーブ（５３）内で軸方向に移動可能なピン（ ５６）は前記油圧ピストン（４６、４６’）に接続されることを特徴とする請求 項７或は８記載の遊星変速装置。 １０．外側歯車環（３０，３０’）が静的ハウジング（２８）上に配列されるこ とと、内側太陽歯車（１０）が車両の駆動シャフト（６）上に配列されることと を特徴とする請求項１から９の中のいずれか１つに記載の遊星変速装置。 １１．外側歯車環（３０，３０’）が前記第１圧力板（３２，３２’）上に配列 されることを特徴とする請求項６から９の中のいずれか１つに記載の遊星変速装 置。 １２．前記外側歯車環（３０’）が第２スプライン接続（４２，７４）によって 静的ハウジング（２８）に接続されることを特徴とする請求項１０或は１１記載 の遊 星変速装置。 １３．静的ハウジング（２８）内に配列されるヤンサ（６８）が、遊星キャリヤ （２）の周縁部上の表面と相互作用し、この方法を通して遊星キャリア（２）の 回転速度を感知するように適合されることを特徴とする請求項１から１２の中の いずれか１つに記載の遊星変速装置。 １４．少なくとも１つの遊星歯車（４）が装着される遊星キャリヤ（２）、車両 用の車輪（２５）のために配列され、前記遊星キャリヤ（２）に接続されるハブ （１６）、車両に接続され、内部には前記ハブ（１６）が装着される静的ハウジ ング（２８）、および前記遊星キャリヤ（２）の外周縁部に配列され、前記静的 ハウジング（２８）に関連し前記遊星キャリヤ（２）の回転の制動を行うことに ある摩擦ブレーキ（３４）から成る車両用の遊星変速装置において、１つの外側 歯車環（３０’）が少なくとも１つの遊星歯車（４）と相互作用するように配列 されることと、該外側歯車環（３０’）が第２スプライン接合（４２，７４）に よって静的ハウジング（２８）に接続されることとを特徴とする遊星変速装置。 １５．スプライン（７４）が前記外側歯車環（３０’）の外側周縁部上に配設さ れることと、スプライン（４２）がハウジング内（２８）に配列され、該スプラ イン（４２，７４）が第２スプライン接続（４２，７４）を形成することとを特 徴とする請求項１４記載の遊星変速装置。 １６．前記摩擦ブレーキ（３４）が遊星キャリア（２）の周縁部上に配列される 第１摩擦ディスク（３６）の集合と、静的ハウジング（２８）内で前記スプライ ン（４２）と係合するように配列される第２摩擦ディスク（４０）であって、静 的ハウジング（２８）の内側に配列される該第２摩擦ディスク（４０）の集合と から成ることを特徴とする請求項１４或は１５記載の遊星変速装置。 １７．前記外側歯車環（３０’）が、制動の際、前記第１と第２摩擦ディスク（ ３ ６，４０）を圧縮するように配列される１枚の第１圧力板（３２’）を形成する ことを特徴とする請求項１６記載の遊星変速装置。