JP3722451B2 - 自走車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油冷式ブレーキを有する自走車両及び固定側摩擦板と可動側摩擦板とを油圧によって離合して制動力を得る摩擦板式油圧ブレーキを有する自走車両に関わり、特にブレーキの安全性と生産性とを確保できると共に、履歴を含んだ応用自由度の広いブレーキデータ検出できる自走車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開昭61−115739には、車両のブレーキシューの発熱温度を検出して高温になると、警告を発し、また走行速度を制限することが記載されている。即ちオペレータは、警報又は車速制限によって制動不良を回避できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで例えばマイニングや採石鉱山での走行路は、未舗装であり、また連続降坂が多いため、ブレーキが酷使される。かかる車両において、上記従来技術を用いると、警報や速度制限が頻発するため、安全性は確保できても生産性を高めることが困難である。またデータ検出が現在時点ごとのピンポイント検出であるため、履歴として車両の性向等を把握することが困難である。即ち検出データの応用自由度が限定されている。
【0004】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、ブレーキの安全性と生産性とを確保できると共に、履歴を含んだ応用自由度の広いブレーキデータ検出できる自走車両を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記目的を達成するため、本発明に係わるリターダ装着車両の第1は、油冷式ブレーキを有する自走車両において、
・ブレーキ冷却直後の冷却油温dを検出する油温検出手段と、
・油温検出手段から冷却油温dを受け、この冷却油温dの持続時間tを算出する持続時間算出手段と、
・予め定めた冷却油温領域ごとに、かつ予め定めた持続時間領域ごとに縦横区分された第1マトリクスを予め有し、油温検出手段及び持続時間算出手段のいずれか一方から冷却油温dを受けると共に、持続時間算出手段から持続時間tを受け、その都度、冷却油温dと持続時間tとを含む第1マトリクスの区分内に頻度を加算すると共に、外部に対し加算値を出力自在とされた第1加算手段とを有することを特徴としている。
【0006】
上記第1の構成によれば、ブレーキデータの検出が従来技術のように現時点ごとのピンポイント的検出でなく、頻度(即ちブレーキの使用履歴)に基づくため、ブレーキデータの応用自由度が広くなる。即ち第1マトリクスでの各区分の頻度の大小によって異常区分での集中や、異常傾向をビジュアルに把握できる。例えば例機全体のヒイートバランスの良否を判断でき、例えばラジエータの目詰まりを除去したり、ラジエータにシュラウド(風流調整用の囲い板)を設けたり、オイルクーラやラジエータの容量を大きくしたり、冷却油量を高めたり、降坂路の勾配を変えたり、降坂路での変速機の使用変速度段を下げたり、オペレータの運転癖を改善する等の各種事前策を講ずることができる。また例えば冷却系の故障を把握できるため、将来の修理計画を正確に立案できる。また例えばマイニングや採石鉱山での未舗装路面で走行する自走車両であっても、上記各効果の外、過去、現在及び将来を見越した警報や速度制限の設定も可能となる。即ちブレーキの安全性と生産性とも確保できる。
【0007】
また第2は、上記第1の自走車両において、
・第1マトリクスは、予め意味付けした領域区分を、他の区分と区別して有することを特徴としている。
【0008】
上記第2の構成によれば、上記第1の構成で説明したヒートバランスの良否判定等を、第1マトリクスの出力後に行うのでなく、予め第1マトリクスに折り込んであるため、第1マトリクスの出力と同時に把握できる。
【0009】
また第3は、固定側摩擦板と可動側摩擦板とを油圧によって離合して制動力を得る摩擦板式油圧ブレーキを有する自走車両において、
・油圧Pを検出する油圧検出手段と、
・可動側摩擦板の回転速度V相当を検出する速度検出手段と、
・予め定めた油圧領域ごとに、かつ予め定めた回転速度領域ごとに縦横区分された第2マトリクスを予め有し、油圧検出手段から油圧Pを受けると共に、速度検出手段から回転速度Vを受け、同時検出された油圧Pと回転速度Vとを含む第2マトリクスの区分内に頻度を加算すると共に、外部に対し加算値を出力自在とされた第2加算手段とを有することを特徴としている。
【0010】
上記第3の構成によれば、上記第1の構成と同様、ブレーキデータの検出が従来技術のように現時点ごとのピンポイント的検出でなく、頻度に基づいているため、ブレーキデータの応用自由度が広くなる。即ち第2マトリクスにおける縦横の乗算値(油圧×回転速度=P・V値)は、ブレーキの発熱、即ち摩擦板(特にディスク)の磨耗にほぼ比例する。尚、第2マトリクスでは、乗算値を実際に行わないが、これは第2マトリクスの各区分の位置によって把握できる。従って頻度がP・V値の大きい区分に集中するときは、ブレーキの発熱、即ち摩擦板の磨耗が多いことが分かる。この結果、間接的に上記第1マトリクスと同様、例えばラジエータの目詰まりを除去したり、ラジエータにシュラウド(風流調整用の囲い板)を設けたり、オイルクーラやラジエータの容量を大きくしたり、冷却油量を高めたり、降坂路の勾配を変えたり、降坂路での変速機の使用変速度段を下げたり、オペレータの運転癖を改善する等の各種事前策も講ずることができる外、摩擦板を手配したり、修理計画を立案することができる。
【0011】
また第4は、上記第3の自走車両において、
・第2マトリクスは、予め意味付けされた領域区分を、他の区分と区別して有することを特徴としている。
【0012】
上記第4の構成によれば、上記第3の効果と同様、上記第3の構成で説明した摩擦板の磨耗量判定等を、第2マトリクスの出力後に行うのでなく、予め第2マトリクスに折り込んであるため、第2マトリクスの出力と同時に把握できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図1を参照し好適な事例を説明する。例機は鉱山用大形ダンプトラックであり、図1には、サスペンションシリンダ1によって懸架された全浮動式アクスル2の右側部分が示される。アクスルハウジング3は、図示左端を差動機(図示せず)に係合され、図示右端を最終減速機なる遊星歯車装置4に係合されたドライブシャフト5を内嵌している。ドライブシャフト5の右端はサンギヤ6を構成し、このサンギヤ6と、アクスルハウジング3の右端内周面に固設したリングギヤ7との間に設けたプラネタリギヤ8を介してキャリア9を回転自在としている。キャリア9の図示右端には例えば後輪10を固設している。
【0014】
即ち例機は、差動機からの回転力がドライブシャフト5、サンギヤ6、キャリア9を経て後輪10を回転させることにより、前後進可能となっている。
【0015】
そしてキャリア9は、車体中央寄りの外周に図示横方向のスプライン11を備え、このスプライン11上に複数のディスク12(前記可動側摩擦板12)の内歯を噛み合わせている。一方アクスルハウジング3は、車体中央寄り内周に図示横方向のスプライン13を備え、このスプライン13上に複数のプレート14(前記固定側摩擦板14)の外歯を、前記ディスク12と交互に噛み合わせている(以下、ディスク12及びプレート14とをまとめて呼ぶときは、単に摩擦板15とする)。またアクスルハウジング3には、最も車体中央寄りのプレート14の図示左側面に当接自在とされたリング状ピストン16を内嵌するリング状シリンダ17を有している。
【0016】
即ち例機は、運転席のステアリングホイールの近辺に回転角を固定自在に設けられた回転式ハンドレバー18と、運転席の床上に踏み込み自在に設けられたフートペダル19とを有し、回転式ハンドレバー18ならば、オペレータは所定角度だけ回転させて停止させ、フートペダル19ならば、オペレータは所定量だけ踏み込んで停止させ、これにより回転角又は踏込量に応じた圧力の油圧Pを発生させ、この油圧Pがリング状シリンダ17内に流れ込んでリング状ピストン16を図示左方向へ移動させ、油圧Pに応じた押し付け力(即ち、ブレーキ力)を摩擦板15間に生じさせる。即ち例機は、前記「固定側摩擦板14と可動側摩擦板12とを油圧Pによって離合して制動力を得る摩擦板式油圧ブレーキを有する自走車両」となっている。
【0017】
尚、上記構成において、ブレーキを作動させると、ブレーキ力は摩擦板15での摩擦熱となる。そこでこの摩擦熱を放熱するために、摩擦板15の間に冷却油Qを流す構成となっている。即ち、冷却用油圧ポンプ20からの圧油pがアクスルハウジング3に設けた入り口に流れ込み、キャリア9との間を経てキャリア9のスプライン11に設けた噴射口から摩擦板15の間に噴射されて摩擦板15を冷やす。高温となった冷却油Qは、アクスルハウジング3のスプライン13に設けた出口を経て外部に設けたオイルクーラ21に流れ込み、ここで冷却されてタンク22に溜まる。タンク22内の冷却油Qは、前記冷却用油圧ポンプ20を経て再び摩擦板15を冷却する。
【0018】
尚、連続降坂での連続制動(即ち、リターダ)では冷却油Qを多量に要す。この場合、冷却用油圧ポンプ20を高速回転させて多量の冷却油Qを得る。このため連続制動では、オペレータは回転式ハンドレバー18(リターダレバー)を引き、あるポジションに入れば、変速機の変速回転数を高めに設定することにより、エンジン回転数を常時に高回転で使うように施されている。即ち例機は、油冷式ブレーキを有する自走車両ともなっている。
【0019】
かかる例機において、摩擦板15を出た冷却液Qの油路中に、ブレーキ冷却直後の冷却油温dを検出する油温計23(前記油温検出手段)を有している。またフートペダル19及び回転式ハンドレバー18からリング状シリンダ17までの油路中に、油圧計24(前記油圧検出手段)を有している。さらにキャリア9に、後輪10の回転速度Vを検出する回転速度計25(前記可動側摩擦板12の回転速度V相当を検出する速度検出手段、尚これは車体に設けた車速vを検出する車速計でもよい)を有している。そしてこれら油温計23、油圧計24及び回転速度計25は制御器26に接続され、油温計23で検出された冷却油温d、油圧計24で検出された油圧P及び回転速度計25で検出された回転速度Vが制御器26に入力する。
【0020】
制御器26は、同図1の表示器27に例示するように、予め定めた冷却油温領域ごとに、かつ予め定めた持続時間領域ごとに縦横区分された第1マトリクスAと、予め定めた油圧領域ごとに、かつ予め定めた回転速度領域ごとに縦横区分された第2マトリクスBとをROM28に予め記憶している。そして例えば所定時間to(例えばto=1分)ごとにクロックパルスK1を発振するクロックパルス発振器29と、このクロックパルス発振器29からのクロックパルスK1を受け、このクロックパルスK1の立上時又は立下時のいずれか一方又は両方を基準としたトリガ信号K2を発振するトリガ信号発振器30と、演算部31と、RAM32とを内蔵している。さらに演算部31は、次の2つのプログラムのいずれか一方又は両方をROM28に格納し、これらプログラムに基づき次の処理を行う。
【0021】
第1プログラムは次の通り。油温計23が検出した冷却油温d(=d1)が入力すると、演算部31は、先ずこの冷却油温d1を含む冷却油温領域を第1マトリクスAから択一する。そしてこれと同時に、トリガ信号発振器30からのトリガ信号K2を計数し始める(即ち、加算する)。この計数は、順次入力する冷却油温dが他の冷却油温領域に含まれる冷却油温d(=d2)となるまでの間、連続して行われる。そして冷却油温d2となると、演算部31は、前記冷却油温d1の持続期間(t=n・to)を含む持続時間領域を第1マトリクスAから択一し、この中に頻度An(=1)を格納してRAM32に記憶させる。冷却油温d2に対しても上記動作を繰り返してRAM32内の第1マトリクスAの内容を更新する。その後、前記冷却油温d(=d1)が再度入力され、かつその持続期間(t=n・to)を含む持続時間領域が前記持続時間領域と同じであるときは、前記格納の頻度An(=1)に対し、頻度An(=1)を加算して頻度An(=2)とし、RAM32内の第1マトリクスAの内容を更新する。以後これを繰り返す。
【0022】
尚、本事例での前記第1演算手段は演算部31に対応し、一方前記持続時間算出手段は、クロックパルス発振器29、トリガ信号発振器30及び演算部31に対応する。また図示しないが、演算部31が入力する冷却油温d1は、油温計23が検出した冷却油温dが前記持続時間算出手段を経由したものであってもよい。これは、上記の通り、持続時間算出手段において、最初の冷却油温dの入力時やその後の冷却油温dの変化時を持続時間の演算開始時とすべく、冷却油温d1を入力しているためである。
【0023】
第2プログラムは次の通り。演算部31は、油圧計24から油圧Pを受けると共に、回転速度計25から回転速度Vを受け、同時に検出した油圧Pと回転速度Vとについて、先ず当該油圧Pを含む油圧領域を第2マトリクスBから択一する。次いで択一した油圧領域の中から当該回転速度Vを含む回転速度領域を第2マトリクスBから択一し、この中に頻度Bn(=1)を格納してRAM32に記憶させる。尚、この手順は、先ず当該回転速度Vを含む回転速度領域を第2マトリクスBから択一し、次いで択一した当該回転速度領域の中から当該油圧Pを含む油圧領域を第2マトリクスBから択一し、この中に頻度Bn(=1)を格納してRAM32に記憶させるようにしてもよい。以降の手順は、上記第1プログラムで説明したものと同じである。尚、本事例での前記第2演算手段は演算部31に対応する。
【0024】
即ち上記第1プログラム及び第2プログラムによれば、例機の稼働に伴い、第1マトリクスA及び第2マトリクスBの各縦横区分の夫々に頻度An、Bnが加算されて格納されるようになる。即ち、各頻度An、Bnは履歴となる。そしてこれら頻度An、Bnは、例えば凹凸、カーブ、降坂路、交差点、踏切等の走行路状況、オペレータの性癖、車両状況の傾向を顕著に示すようになる。
【0025】
そこで演算部31は、図1の表示部27に例示すように、頻度An、Bnと共にRAM32に記憶された第1マトリクスA及び第2マトリクスBを、所定のインタバルで又は連続的に表示器27に表示可能としている。尚、制御器26(又は演算部31)に対する指令発振ボタン等(図示せず)を別途設け、オペレータ等の作業者がこれを押すことにより、適宜、これらを表示器27に表示するようにしてもよい。また磁気カード等に移し取り、これを建屋内に備えた表記器(図示せず)に表示してもよい。勿論、例機や建屋内のマイコンが、上記プログラムと異なるプログラムや他のデータを有するならば、このプログラムによって他のデータを折り込んだ表示としてもよい。
【0026】
尚、図1の第1マトリクスA及び第2マトリクスB上の表示部27の斜線領域に示すように、予め意味付けした領域区分を他の区分と区別して有することが望ましい。詳しくは次の通り。
【0027】
先ず、第1マトリクスAにおける上記意味付け領域(斜線領域)の「意味付け」は、例えば頻度Anが、第1マトリクスA上の右下がり斜線領域(高温かつ長時間領域)に多く発生する場合は、例えば例機全体のヒイートバランスに対する問題提起の意味付けとなる。この場合、例えばラジエータの目詰まりを除去したり、ラジエータにシュラウドを設けたり、オイルクーラやラジエータの容量を大きくしたり、冷却油量を高めたり、降坂路の勾配を変えたり、降坂路での変速機の使用変速度段を下げたり、オペレータの運転癖を改善する等の各種事前策を講ずることができる。また例えば頻度Anが、第1マトリクスA上の右上がり斜線領域(超高温領域)に多い場合は、例えば冷却系の故障との意味付けとなる。この場合、例えば直ちに修理するとか、又は修理時期を早める等の計画立案ができる。
【0028】
一方、第2マトリクスBにおける上記意味付け領域(斜線領域)の「意味付け」は次のように構成できる。第2マトリクスBにおける縦横の乗算値(油圧×回転速度=P・V値)は、ブレーキの発熱、即ち摩擦板(特にディスク)の磨耗に比例する。尚、厳密には、摩擦板の摩擦係数が温度によって変化するため、「ほぼ比例する」のであるが、「比例する」と見做してよい。そして第2マトリクスBでは、上記乗算値は、実際に乗算して把握するのではなく、第2マトリクスBの各区分の位置で把握できる。従って第2マトリクスB上の右上がり斜線領域(高油圧かつ高速回転領域)に多きい頻度Bnが発生する場合は、ブレーキの発熱、即ち摩擦板(特にディスク)の磨耗が多いことが分かる。この結果、間接的に、上記第1マトリクスAにおける意味付け領域と同様、例えばラジエータの目詰まりを除去したり、ラジエータにシュラウドを設けたり、オイルクーラやラジエータの容量を大きくしたり、冷却油量を高めたり、降坂路の勾配を変えたり、降坂路での変速機の使用変速度段を下げたり、オペレータの運転癖を改善する等の各種事前策を講ずることができる外、ディスクを手配したり、修理計画を立案できる。
【0029】
即ち上記事例によれば、ブレーキデータの検出が従来技術のように現時点ごとのピンポイント的検出でなく、履歴を示す頻度An、Bnに基づくため、ブレーキデータの応用自由度が、上記各プログラムでの効果に示す通り広くなる。しかも例えばマイニングや採石鉱山での未舗装路面で走行する自走車両であっても、上記事例によれば、過去、現在及び将来を見越した警報や速度制限の設定も可能となる。即ちブレーキの安全性と生産性とも確保できる。
【0030】
尚、上記事例では、冷却油温dを検出するために、摩擦板15を出た冷却液Qの油路中にブレーキ冷却直後の冷却油温dを検出する油温計23を設けたが、摩擦板15に入る冷却液Qの油路中にもブレーキ冷却直前の冷却油温を検出する他の油温計(図示せず)を設け、ブレーキ冷却前後の温度差を検出し、この温度差を前記「冷却油温d」と読み換え、上記第1プログラムを実行してもよい。尚、この場合、ブレーキ温度の変化履歴は正確に把握できるが、上記例機全体のヒートバランス状態の履歴までも把握できない。従ってヒートバランス状態の履歴を知りたいときは、上記事例のように、油温計23からだけの冷却油温dに基づき演算し、結果を表示すればよい。尚、前記特許請求の範囲では、このような構成も含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】事例の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1…サスペンションシリンダ、2…全浮動式アクスル、3…アクスルハウジング、4…遊星歯車装置、5…ドライブシャフト、6…サンギヤ、7…リングギヤ、8…プラネタリギヤ、9…キャリア、10…後輪、11,13…スプライン、12…ディスク12(可動側摩擦板)、14…プレート(固定側摩擦板)、15…摩擦板、16…リング状ピストン、17…リング状シリンダ、18…回転式ハンドレバー、19…フートペダル、20…冷却用油圧ポンプ、21…オイルクーラ、22…タンク、23…油温計、24…油圧計、25…回転速度計、26…制御器、27…表示器、28…ROM、29…クロックパルス発振器、30…トリガ信号発振器、31…演算部、32…RAM、A…第1マトリクス、B…第2マトリクス、An…第1マトリクスでの頻度、Bn…第2マトリクスでの頻度、d、d1…冷却油温、K1…クロックパルス、K2…トリガ信号、n…トリガ信号数、Q…冷却油、to…所定時間、V…回転速度。
Claims (4)
- 油冷式ブレーキを有する自走車両において、
・ブレーキ冷却直後の冷却油温dを検出する油温検出手段と、
・油温検出手段から冷却油温dを受け、この冷却油温dの持続時間tを算出する持続時間算出手段と、
・予め定めた冷却油温領域ごとに、かつ予め定めた持続時間領域ごとに縦横区分された第1マトリクスを予め有し、油温検出手段及び持続時間算出手段のいずれか一方から冷却油温dを受けると共に、持続時間算出手段から持続時間tを受け、その都度、冷却油温dと持続時間tとを含む第1マトリクスの区分内に頻度を加算すると共に、外部に対し加算値を出力自在とされた第1加算手段とを有することを特徴とする自走車両。 - 請求項1記載の自走車両において、
・第1マトリクスは、予め意味付けした領域区分を、他の区分と区別して有することを特徴とする自走車両。 - 固定側摩擦板と可動側摩擦板とを油圧によって離合して制動力を得る摩擦板式油圧ブレーキを有する自走車両において、
・油圧Pを検出する油圧検出手段と、
・可動側摩擦板の回転速度V相当を検出する速度検出手段と、
・予め定めた油圧領域ごとに、かつ予め定めた回転速度領域ごとに縦横区分された第2マトリクスを予め有し、油圧検出手段から油圧Pを受けると共に、速度検出手段から回転速度Vを受け、同時検出された油圧Pと回転速度Vとを含む第2マトリクスの区分内に頻度を加算すると共に、外部に対し加算値を出力自在とされた第2加算手段とを有することを特徴とする自走車両。 - 請求項3記載の自走車両において、
・第2マトリクスは、予め意味付けされた領域区分を、他の区分と区別して有することを特徴とする自走車両。
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