JPH11305802A - 周期外乱抑制用制御装置 - Google Patents

周期外乱抑制用制御装置

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JPH11305802A
JPH11305802A JP10621598A JP10621598A JPH11305802A JP H11305802 A JPH11305802 A JP H11305802A JP 10621598 A JP10621598 A JP 10621598A JP 10621598 A JP10621598 A JP 10621598A JP H11305802 A JPH11305802 A JP H11305802A
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periodic
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control
control device
disturbance
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JP10621598A
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Ryuichi Kuwata
龍一 桑田
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Toshiba Information and Control Systems Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Information and Control Systems Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目標値のステップ状変更時やステップ外乱が入
った時の制御性を安定に維持しつつ、プラントに加わる
周期外乱を良好に抑制すること。 【解決手段】周期外乱が加わっている制御対象からの制
御量PVとその目標値SVとを入力し、当該制御量PVを目標
値SVに一致させるように所定の演算要素で制御演算を行
ない、制御対象に対する操作量CVを出力するフィードバ
ック制御系からなる主制御手段1と、主制御手段1から
の出力CVを入力し、当該入力に基づいて指定した周期の
周期信号FVを発生する補償手段10と、主制御手段1から
の出力CVと補償手段10からの出力FVとを合成して最終的
な操作量MVを生成し、制御対象へ与える合成手段2とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバルジング
変動や泡立ち変動等がある連続鋳造プラント・モールド
レベル等の周期外乱が加わっている各種プロセスや電機
・機械系等の制御対象からの制御量をフィードバック制
御する周期外乱抑制用制御装置に係り、特に目標値のス
テップ状変更時やステップ外乱が入った時の制御性を安
定に維持しつつ、プラントに加わる周期外乱を良好に抑
制できるようにした周期外乱抑制用制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種プラントの制御装置とし
ては、種々のものが用いられてきているが、その一つと
して、フィードバック制御系からなる制御装置が多く採
用されている。
【0003】この種の制御装置は、制御対象からの制御
量とその目標値とを入力し、この制御量を目標値に一致
させるように、所定の演算要素(演算要素としては、比
例演算要素P、積分演算要素I、微分演算要素Dの少な
くとも一つの演算要素を含むPID演算要素)で制御演
算を行ない、制御対象に対する操作量を出力するもので
ある。
【0004】そして、このような制御装置においては、
目標値に対する追従特性や外乱に対する抑制特性が、望
ましい過渡応答を持つように設計されている。しかしな
がら、どのような設計法においても、定常状態で制御量
を目標値に一致させることを達成するためには、制御装
置と制御対象からなる一巡伝達関数が、外生信号(目標
値と外乱)を発生するモデルを含んでいなければならな
い。これを、内部モデル原理と称している。
【0005】すなわち、1/sというモデルで表わされ
るステップ状の目標値に対して定常偏差なく追従し、同
じくステップ状の外乱に対しても定常状態においてその
影響が出力に現われないためには、制御装置の伝達関数
が1/sなるモデル、つまり積分器を含む必要があり、
PID制御装置はまさにこれを実現するためのものであ
る。
【0006】ところで、例えばバルジング変動や泡立ち
変動等がある連続鋳造プラント・モールドレベル等の各
種プロセスや電機・機械系等の制御対象からの制御量に
は、外乱として正弦波が加わっている、すなわち周期外
乱が加わっている。
【0007】そのため、このような制御量をフィードバ
ック制御する制御装置においては、外部からの突発的な
外乱に対し、周期外乱の周期と同じ周期の所のゲインを
上げて、外乱を内部的に発生させて結果的に相殺するた
めに、制御装置に、周期関数内部モデルや位相進み遅れ
要素等の補償器を縦続的に付加して、周期外乱を抑制す
ることが提案されてきている。
【0008】図6は、この種の従来の周期外乱抑制用制
御装置の構成例を示すブロック図である。図6に示すよ
うに、従来の周期外乱抑制用制御装置は、主制御器1
と、補償器としての周期関数内部モデル要素3とから構
成されている。
【0009】主制御器1は、周期外乱が加わっている図
示しない制御対象からの制御量PVとその目標値SVと
を入力し、この制御量PVを目標値SVに一致させるよ
うに所定の演算要素で制御演算を行ない、制御対象に対
する操作量を出力するフィードバック制御系からなる。
【0010】周期関数内部モデル要素3は、主制御器1
からの出力を入力し、この入力を周期外乱とほぼ等しい
周期の周期信号で補償して、最終的な操作量MVを制御
対象へ与える。これにより、周期外乱を抑制するように
なっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の周期外乱抑制用制御装置においては、主制
御器1の出力段に、補償器としての周期関数内部モデル
要素3を縦続的に設けていることから、補償器内の内部
モデルを完全に働かせたのでは、周期外乱は良好に抑制
することができても、目標値のステップ状変更時やステ
ップ外乱が入った時の制御性が悪化して、制御動作が不
安定になることがある。このため、内部モデルの動作を
弱めたい場合があるが、従来方式ではこの補償の強弱を
調整することができず、適用しづらい場合がある。
【0012】また、補償器としての周期関数内部モデル
要素3や位相進み遅れ要素は、その構造および動作が複
雑で、しかも実プラントに適用して有効に機能させるた
めには、制御対象の特性と周期外乱の周期によっては、
補償器内の構造変更を含むパラメータ調整が必要とな
り、オンラインで使用中にこれらを実施することには危
険を伴ない、実施が困難な場合がある。
【0013】本発明の目的は、目標値のステップ状変更
時やステップ外乱が入った時の制御性を安定に維持しつ
つ、プラントに加わる周期外乱を良好に抑制することが
可能な周期外乱抑制用制御装置を提供することにある。
【0014】さらに、本発明の目的は、プラントに装備
した状態で安全に補償手段を修正・調整することがで
き、オンライン状態で補償手段の動作が妥当なことを確
認した上でオンライン制御に安全に投入することが可能
な周期外乱抑制用制御装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明の周期外乱抑制用制御装置は、周
期外乱が加わっている制御対象からの制御量とその目標
値とを入力し、当該制御量を目標値に一致させるように
所定の演算要素で制御演算を行ない、制御対象に対する
操作量を出力するフィードバック制御系からなる主制御
手段と、主制御手段からの出力を入力し、当該入力に基
づいて指定した周期の周期信号を発生する補償手段と、
主制御手段からの出力と補償手段からの出力とを合成し
て最終的な操作量を生成し、制御対象へ与える合成手段
とを備える。
【0016】従って、請求項1の発明の周期外乱抑制用
制御装置においては、主制御手段からの出力に基づい
て、補償手段で、指定した周期の周期信号を発生し、こ
の周期信号を補償出力として、主制御手段からの出力と
合成して最終的な操作量を生成し、制御対象へ与えるこ
とにより、補償手段の働かせ方の程度に関係なく、主制
御手段からの出力を常に制御対象へ与えることが可能と
なるため、目標値のステップ状変更時やステップ外乱が
入った時の制御性を安定に維持しつつ、プラントに加わ
る周期外乱を良好に抑制することができる。
【0017】また、請求項2の発明の周期外乱抑制用制
御装置は、主制御手段からの出力に基づいて、周期外乱
とほぼ等しい周期の周期信号を発生する周期関数内部モ
デル要素と、周期関数内部モデル要素からの出力の大き
さを調整する係数要素とから、上記補償手段を構成す
る。
【0018】従って、請求項2の発明の周期外乱抑制用
制御装置においては、周期関数内部モデル要素からの出
力の大きさを係数要素で調整することにより、制御対象
の動作を乱すことなく、補償手段の構造変更を含めた調
整を安全に行なうことができる。また、補償手段からの
出力が異常になった時には、直ちに係数要素の値を零に
して、主制御手段による単独の制御を行なうことができ
る。
【0019】さらに、請求項3の発明の周期外乱抑制用
制御装置は、主制御手段からの出力に基づいて、周期外
乱とほぼ等しい周期の周期信号を発生する周期関数内部
モデル要素と、周期関数内部モデル要素からの出力から
主制御手段からの出力を減じる減算要素と、減算要素か
らの出力の大きさを調整する係数要素とから、上記補償
手段を構成する。
【0020】従って、請求項3の発明の周期外乱抑制用
制御装置においては、周期関数内部モデル要素からの出
力から主制御手段からの出力を減算要素で減じ、この減
算要素からの出力の大きさを係数要素で調整することに
より、制御対象の動作を乱すことなく、補償手段の構造
変更を含めた調整を安全に行なうことができる。また、
補償手段からの出力が異常になった時には、直ちに係数
要素の値を零にして、主制御手段による単独の制御を行
なうことができる。
【0021】一方、請求項4の発明の周期外乱抑制用制
御装置は、上記請求項2または請求項3の発明の周期外
乱抑制用制御装置において、周期関数内部モデル要素の
入力段または出力段に、制御系の周波数特性を整形する
周波数特性整形要素を付加する。
【0022】従って、請求項4の発明の周期外乱抑制用
制御装置においては、周期関数内部モデル要素への入
力、または周期関数内部モデル要素からの出力に対し
て、制御系の周波数特性を周波数特性整形要素で整形す
ることにより、総合的な制御性をより一層向上すること
ができる。
【0023】なお、上記周期関数内部モデル要素として
は、例えば請求項5に記載したように、少なくとも減算
要素と2個の積分要素とでフィードバック閉ループ系を
構成していることが好ましい。また、上記主制御手段の
演算要素としては、比例演算要素、積分演算要素、微分
演算要素の少なくとも一つの演算要素を含むことが好ま
しい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本実施の形態による周期
外乱抑制用制御装置の構成例を示すブロック図であり、
図6と同一部分には同一符号を付して示している。
【0025】すなわち、本実施の形態の周期外乱抑制用
制御装置は、図1に示すように、主制御器1と、周期関
数内部モデル要素11と係数要素12とからなる補償器
10と、加算器2とから構成している。
【0026】主制御器1は、周期外乱が加わっている制
御対象からの制御量PVとその目標値SVとを入力し、
この制御量PVを目標値に一致させるように所定の演算
要素で制御演算を行ない、制御対象に対する操作量であ
る主制御器出力CVを出力するフィードバック制御系か
らなる。
【0027】補償器10の構成要素である周期関数内部
モデル要素11は、主制御器1からの主制御器出力CV
に基づいて、周期外乱とほぼ等しい周期の周期信号EV
を発生する。
【0028】補償器10の構成要素である係数要素12
は、周期関数内部モデル要素11からの出力に、設定さ
れている係数値を乗じてその大きさを調整することによ
り、周期外乱を抑制する補償出力FVを発生する。
【0029】加算器2は、主制御器1からの主制御器出
力CVと係数要素12からの補償出力FVとを加算(合
成)して最終的な操作量MVを生成し、制御対象へ与え
る。なお、上記主制御器1の演算要素としては、比例演
算要素、積分演算要素、微分演算要素の少なくとも一つ
の演算要素を含むPID演算要素とすることが好まし
い。
【0030】また、本実施の形態で用いる周期関数内部
モデル要素11の演算特性の一例を外乱周期がP秒の場
合について伝達関数表現で図2(a)に示す。図2
(a)中、15は2次振動系要素である。
【0031】さらに、この周期関数内部モデル要素11
を積分要素(1/s)を用いて構成する場合の機能ブロ
ック図を図2(b)に示す。周期関数内部モデル要素1
1は、減算要素16と2個の積分要素17,18とから
構成される。
【0032】すなわち、減算要素16では、主制御器1
からの主制御器出力CVから積分要素18からの出力を
減じ、この出力信号を積分要素17で積分して出力信号
EVを発生する。また、この出力信号EVを積分要素1
8で積分して、減算要素16へ入力する。
【0033】一方、伝達関数表現で図2(c)のものを
使用する場合もある。図2(c)中、30は2次振動系
要素である。さらに、この周期関数内部モデル要素11
を積分要素(1/s)を用いて構成する場合の機能ブロ
ック図を図2(d)に示す。周期関数内部モデル要素1
1は、減算要素31と2個の積分要素31,32とから
構成される。
【0034】すなわち、積分要素32からの出力を、符
号を反転した主制御器1からの主制御器出力(−CV)
から減算要素31で減じ、出力信号EVを発生する。ま
た、この出力信号EVを積分要素33と積分要素32と
で積分して、減算要素31へ入力する。
【0035】これらの周期関数内部モデル要素11に、
ステップ入力を加えた時の出力信号波形の一例を図3
(a2),(b2)に示す。次に、以上のように構成し
た本実施の形態の周期外乱抑制用制御装置の作用につい
て説明する。
【0036】図1において、主制御器1では、周期外乱
が加わっている制御対象からの制御量PVとその目標値
SVとを基に、制御量PVを目標値に一致させるように
所定の制御演算を行ない、制御対象に対する操作量であ
る主制御器出力CVが出力される。
【0037】また、補償器10では、主制御器1からの
主制御器出力CVを基に、周期関数内部モデル要素11
で周期外乱とほぼ等しい周期の周期信号EVを発生し、
この周期信号EVを係数要素12でその大きさを調整し
て補償出力FVとし、主制御器1からの主制御器出力C
Vと加算器2で加算して最終的な操作量MVを生成し、
制御対象に与えられる。
【0038】すなわち、本実施の形態の周期外乱抑制用
制御装置では、まず係数要素12の値を零にしておき、
補償器10からの補償出力FVが外乱変動を打消す信号
になっていることを確認した上で、係数要素12の値を
零でなくして、主制御器1からの主制御器出力CVに加
えて最終的な操作量MVとすることができる。
【0039】従って、制御対象の動作を乱すことなく、
補償器10の構造変更を含めた調整を安全に行なうこと
ができる。また、補償器10からの補償出力FVが異常
になった時には、直ちに係数要素12の値を零にして、
主制御器1による単独の制御にすることができる。
【0040】図5は、本実施の形態の周期外乱抑制用制
御装置を用いた場合の効果を説明するための制御応答の
一例を示す波形図である。図5(a)は周期15秒の周
期外乱が加わっている場合の制御応答であり、図5
(b)はステップ外乱時および目標値ステップ変更時の
制御応答である。
【0041】図5中、は主制御器1単独で制御した場
合の制御応答である。この場合、ステップ制御応答は良
好であるが、周期変動を抑制できないことを示してい
る。は本周期外乱抑制用制御装置を用いて係数要素1
2の値を0.05にした場合の制御応答である。この場
合、周期変動を大幅に抑制し、しかもステップ制御応答
も良好であることを示している。
【0042】は本周期外乱抑制用制御装置を用いて係
数要素12の値を1にした場合の制御応答である。この
場合、周期変動は完璧に抑制しているが、ステップ制御
応答は少し振動気味になっていることを示している。
【0043】すなわち、本実施の形態の周期外乱抑制用
制御装置を用いれば、係数要素12の値を調整すること
により、周期外乱抑制性とステップ応答制御性とを、共
に望まれる制御仕様を満たすようにすることができる。
【0044】上述したように、本実施の形態の周期外乱
抑制用制御装置では、目標値のステップ状変更時やステ
ップ外乱が入った時の制御性を安定に維持しつつ、プラ
ントに加わる周期外乱を良好に抑制することが可能とな
る。
【0045】また、プラントに装備した状態で安全に補
償器10を修正・調整することができ、オンライン状態
で補償器10の動作が妥当なことを確認した上で、オン
ライン制御に安全に投入することが可能となる。
【0046】さらに、補償器10の係数要素12の値を
適切に調整することにより、周期外乱の抑制だけでな
く、ステップ入力に対する制御性等も良好な状態に保持
することができ、プラント制御の総合的な制御性を向上
させて、製品品質や歩留まり向上に貢献することが可能
となる。
【0047】(第2の実施の形態)図4は、本実施の形
態による周期外乱抑制用制御装置の構成例を示すブロッ
ク図であり、図6と同一部分には同一符号を付して示し
ている。
【0048】すなわち、本実施の形態の周期外乱抑制用
制御装置は、図4に示すように、主制御器1と、周期関
数内部モデル要素21と係数要素12と減算要素23と
からなる補償器20と、加算器2とから構成している。
【0049】主制御器1は、周期外乱が加わっている制
御対象からの制御量PVとその目標値SVとを入力し、
この制御量PVを目標値に一致させるように所定の演算
要素で制御演算を行ない、制御対象に対する操作量であ
る主制御器出力CVを出力するフィードバック制御系か
らなる。
【0050】補償器20の構成要素である周期関数内部
モデル要素21は、主制御器1からの主制御器出力CV
に基づいて、周期外乱とほぼ等しい周期の周期信号EV
´を発生する。
【0051】補償器20の構成要素である減算要素23
は、周期関数内部モデル要素21からの出力EV´から
主制御器1からの主制御器出力CVを減じる。補償器2
0の構成要素である係数要素12は、減算要素23から
の出力に、設定されている係数値を乗じてその大きさを
調整することにより、周期外乱を抑制する補償出力FV
´を発生する。
【0052】加算器2は、主制御器1からの主制御器出
力CVと係数要素12からの補償出力FV´とを加算
(合成)して最終的な操作量MVを生成し、制御対象へ
与える。
【0053】なお、上記主制御器1の演算要素として
は、比例演算要素、積分演算要素、微分演算要素の少な
くとも一つの演算要素を含むPID演算要素とすること
が好ましい。
【0054】また、本実施の形態で用いる周期関数内部
モデル要素21の演算特性の一例を伝達関数表現で図2
(e)に示す。図2(e)中、25は2次振動系要素で
ある。
【0055】さらに、この周期関数内部モデル要素21
を積分要素(1/s)を用いて構成する場合の機能ブロ
ック図を図2(f)に示す。周期関数内部モデル要素2
1は、減算要素16と2個の積分要素17,18と加算
要素26とから構成される。
【0056】すなわち、減算要素16では、主制御器1
からの主制御器出力CVから積分要素18からの出力を
減じ、この出力信号を積分要素17で積分して出力信号
EV''を発生する。また、この出力信号EV''を積分要
素18で積分して、減算要素16へ入力する。さらに、
加算要素26では、主制御器1からの主制御器出力CV
と積分要素17からの出力信号EV''とを加算して、周
期関数内部モデル要素21の出力EV´を発生する。
【0057】一方、伝達関数表現で図2(g)のものを
使用する場合もある。図2(g)中、34は2次振動系
要素である。さらに、この周期関数内部モデル要素21
を積分要素(1/s)を用いて構成する場合の機能ブロ
ック図を図2(h)に示す。周期関数内部モデル要素2
1は、減算要素35と2個の積分要素36,37とから
構成される。
【0058】すなわち、主制御器1からの主制御器出力
CVから出力EV´を減算要素35で減じた信号を、積
分要素36と積分要素37とで積分して、出力EV´を
発生する。
【0059】これらの周期関数内部モデル要素21に、
ステップ入力を加えた時の出力信号波形の一例を図3
(c2),(d2)に示す。次に、以上のように構成し
た本実施の形態の周期外乱抑制用制御装置の作用につい
て説明する。
【0060】図4において、主制御器1では、周期外乱
が加わっている制御対象からの制御量PVとその目標値
SVとを基に、制御量PVを目標値に一致させるように
所定の制御演算を行ない、制御対象に対する操作量であ
る主制御器出力CVが出力される。
【0061】また、補償器20では、主制御器1からの
主制御器出力CVを基に、周期関数内部モデル要素21
で周期外乱とほぼ等しい周期の周期信号EV´を発生
し、この周期信号EV´から主制御器1からの主制御器
出力CVを減算要素23で減じ、この減算要素23から
の出力信号を係数要素12でその大きさを調整して補償
出力FV´とし、主制御器1からの主制御器出力CVと
加算器2で加算して最終的な操作量MVを生成し、制御
対象に与えられる。
【0062】すなわち、本実施の形態の周期外乱抑制用
制御装置では、係数要素12の値を零にしておけば、操
作量MVは主制御器1からの主制御器出力CVのままで
あって、主制御器1単独による通常の制御が実施され
る。
【0063】この時、係数要素12の入力信号が外乱変
動を打消す信号になっていることを確認した上で、係数
要素12の値を大きくしていき、主制御器1からの主制
御器出力CVに加えて最終的な操作量MVとすることが
できる。
【0064】なお、この係数要素12の値を“1”にす
ることにより、この補償器20を主制御器1にあたかも
縦続接続した状態になる。本実施の形態の周期外乱抑制
用制御装置を用いた場合にも、前記図5で説明した場合
と同様の制御応答を得ることができる。
【0065】上述したように、本実施の形態の周期外乱
抑制用制御装置でも、目標値のステップ状変更時やステ
ップ外乱が入った時の制御性を安定に維持しつつ、プラ
ントに加わる周期外乱を良好に抑制することが可能とな
る。
【0066】また、プラントに装備した状態で安全に補
償器10を修正・調整することができ、オンライン状態
で補償器10の動作が妥当なことを確認した上で、オン
ライン制御に安全に投入することが可能となる。
【0067】さらに、補償器10の係数要素12の値を
適切に調整することにより、周期外乱の抑制だけでな
く、ステップ入力に対する制御性等も良好な状態に保持
することができ、プラント制御の総合的な制御性を向上
させて、製品品質や歩留まり向上に貢献することが可能
となる。
【0068】(他の実施の形態) (a)前記第2の実施の形態において、補償器20を構
成している周期関数内部モデル要素21の出力段(図4
の場合)または入力段に、制御系の所要の周波数特性を
整形する図示破線で囲った周波数特性整形要素24を付
加する構成としてもよい。
【0069】ここで、周波数特性整形要素24として
は、例えば位相進み遅れ要素、積分付位相進み要素、む
だ時間要素等を用いることができる。このように、周期
関数内部モデル要素21への入力、または周期関数内部
モデル要素21からの出力に対して、制御系の周波数特
性を周波数特性整形要素24で整形することにより、総
合的な制御性をより一層向上することが可能となる。
【0070】(b)上記(a)では、制御系の所要の周
波数特性を整形する周波数特性整形要素24を前記第2
の実施の形態に付加する場合について説明したが、これ
に限らず、当該周波数特性整形要素24を前記第1の実
施の形態における周期関数内部モデル要素11の出力段
または入力段に付加する場合についても、本発明を同様
に適用することが可能である。
【0071】(c)前記各実施の形態では、主制御器1
が、その演算要素として、比例演算要素、積分演算要
素、微分演算要素の少なくとも一つの演算要素を含むP
ID制御器(1自由度PID制御器)である場合につい
て説明したが、これに限らず、主制御器1が、外乱抑制
特性と目標値追従特性の双方の特性が常に最良の状態で
得られるようにした公知の2自由度PID制御器である
場合についても、本発明を同様に適用することが可能で
ある。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の周期外乱
抑制用制御装置によれば、目標値のステップ状変更時や
ステップ外乱が入った時の制御性を安定に維持しつつ、
プラントに加わる周期外乱を良好に抑制することが可能
となる。
【0073】また、本発明の周期外乱抑制用制御装置に
よれば、プラントに装備した状態で安全に補償手段を修
正・調整することができ、オンライン状態で補償手段の
動作が妥当なことを確認した上で、オンライン制御に安
全に投入することが可能となる。
【0074】さらに、本発明の周期外乱抑制用制御装置
によれば、補償手段の係数要素の値を適切に調整するこ
とにより、周期外乱の抑制だけでなく、ステップ入力に
対する制御性等も良好な状態に保持することができ、プ
ラント制御の総合的な制御性を向上させて、製品品質や
歩留まり向上に貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による周期外乱抑制用制御装置の第1の
実施の形態を示すブロック図。
【図2】本発明による周期外乱抑制用制御装置における
周期関数内部モデル要素の構成例を示す機能ブロック
図。
【図3】本発明による周期外乱抑制用制御装置における
周期関数内部モデル要素が発生する信号波形の一例を示
す図。
【図4】本発明による周期外乱抑制用制御装置の第2の
実施の形態を示すブロック図。
【図5】本発明による周期外乱抑制用制御装置を用いた
場合の効果を説明するための制御応答の一例を示す波形
図。
【図6】従来の周期外乱抑制用制御装置の構成例を示す
ブロック図。
【符号の説明】
1…主制御器、 2…加算器、 10…補償器、 11…周期関数内部モデル要素、 12…係数要素、 16…減算要素、 17,18…積分要素、 20…補償器、 21…周期関数内部モデル要素、 23…減算要素、 24…周波数特性整形要素、 26…加算要素、 31…減算要素、 31,32…積分要素、 35…減算要素、 36,37…積分要素。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期外乱が加わっている制御対象からの
    制御量とその目標値とを入力し、当該制御量を目標値に
    一致させるように所定の演算要素で制御演算を行ない、
    前記制御対象に対する操作量を出力するフィードバック
    制御系からなる主制御手段と、 前記主制御手段からの出力を入力し、当該入力に基づい
    て指定した周期の周期信号を発生する補償手段と、 前記主制御手段からの出力と前記補償手段からの出力と
    を合成して最終的な操作量を生成し、前記制御対象へ与
    える合成手段と、 を備えて成ることを特徴とする周期外乱抑制用制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の周期外乱抑制用制
    御装置において、 前記補償手段としては、 前記主制御手段からの出力に基づいて、前記周期外乱と
    ほぼ等しい周期の周期信号を発生する周期関数内部モデ
    ル要素と、 前記周期関数内部モデル要素からの出力の大きさを調整
    する係数要素と、 からなることを特徴とする周期外乱抑制用制御装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の周期外乱抑制用制
    御装置において、 前記補償手段としては、 前記主制御手段からの出力に基づいて、前記周期外乱と
    ほぼ等しい周期の周期信号を発生する周期関数内部モデ
    ル要素と、 前記周期関数内部モデル要素からの出力から前記主制御
    手段からの出力を減じる減算要素と、 前記減算要素からの出力の大きさを調整する係数要素
    と、 からなることを特徴とする周期外乱抑制用制御装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項2または請求項3に記載の周
    期外乱抑制用制御装置において、 前記周期関数内部モデル要素の入力段または出力段に、
    制御系の周波数特性を整形する周波数特性整形要素を付
    加してなることを特徴とする周期外乱抑制用制御装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項2または請求項3に記載の周
    期外乱抑制用制御装置において、 前記周期関数内部モデル要素としては、少なくとも減算
    要素と2個の積分要素とでフィードバック閉ループ系を
    構成してなることを特徴とする周期外乱抑制用制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の周期外乱抑制用制御装置において、 前記主制御手段の演算要素としては、比例演算要素、積
    分演算要素、微分演算要素の少なくとも一つの演算要素
    を含むことを特徴とする周期外乱抑制用制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008198064A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Yokogawa Electric Corp プロセス制御装置
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