JPH0351855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、操作パネル等壁面に埋め込み取り付
けされる電気機器の取り付け具に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、操作パネル等壁面にタイマ等電気機器を
埋め込み取り付ける際、電気機器の入出力用リー
ド線の配線作業及び取り付け作業をパネル表面側
より行う方法として、第６図に示すように、パネ
ル１の開口部２に電気機器１３の本体１４を埋め
込み、パネル１に設けたねじ孔１ａにフランジ１
５に形成した取り付け孔１６を介してねじ１７を
螺合することにより、電気機器１３をパネル１に
取り付ける方法がある。

しかしながら、この方法では、パネル１に電気
機器１３の取り付け孔１６と同一ピツチのねじ孔
１ａを形成しなければならず、しかも、このねじ
孔１ａを形成するためには特別な工具を必要とす
るため面倒であるという問題点を有していた。

このため、近年、第７図に示すように、合成樹
脂あるいは金属からなり、ねじ孔５ａを有し、電
気機器本体１４が装入可能な枠本体５′に、先端
外側に係止部６ｂを有する脚部６′を突設した枠
体４′の電気機器１３の取り付け具３′が提供され
ている。

この取り付け具３′は、脚部６′を前記パネル開
口部２に嵌め込むとともに、係止部６ｂをパネル
１の裏面に係合させて取り付ける。そして、本体
１４を枠本体５′に装入し、電気機器１３のフラ
ンジ１５に設けた取り付け孔１６を介してねじ１
７をねじ孔５ａに螺合することにより、電気機器
１３を取り付け具３′を介してパネル１に埋め込
み取り付けする。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、この取り付け具３′はパネル１
に固定する必要上、枠本体５′と係止部６ｂとの
間隔ｄはパネル１の厚さd′と同一でなければなら
ないことから、異なる厚さのパネルには使用する
ことができず、汎用性に欠けるという欠点を有し
ていた。したがつて、ユーザはパネル１の厚さに
応じて数種類の取り付け具を用意しておかなけれ
ばならず在庫管理が面倒であるという問題点を有
していた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記問題点を有するためになされたも
ので、前記電気機器１３の取り付け具を、パネル
１等開口縁部に当接する枠本体５に、この枠本体
５内方から突設するとともに、突設方向の溝部７
を有し、かつ、その先端部６ａを内方に折り曲げ
た少なくとも二本の脚部６を備えた枠体４と、前
記各溝部７を介してそれぞれ移動自在に装着さ
れ、脚部７外方にパネル１等と当接するストツパ
部１１を、内方に電気機器１３の取り付けねじ１
７と螺合するねじ孔１２を有する固定部材８とか
ら構成したものである。

（実施例） 以下、本考案を一実施例である図面に基づいて
説明する。

第１図、第２図において、３は本考案にかかる
電気機器の取り付け具を示し、この取り付け具３
は、第７図に示す従来の取り付け具３′と比較す
れば明らかなように、枠本体５に取り付けた脚部
６にその突設方向に溝部７を形成するとともに、
この脚部６の先端部６ａを内方に折り曲げた枠体
４の前記溝部７に下記する固定部材８を取り付け
たものである。

なお、溝部７の端部には溝部７の幅よりも狭
く、かつ固定部材８の板厚よりも若干幅広の固定
部材８の装入部７ａが形成されている。

前記固定部材８は電気機器１３の取り付け用ね
じ１７が螺合可能なねじ孔１２を設けた板材に、
両端側部（第２図中上下）から切り欠き部９，９
を形成することにより、これら切り欠き部９，９
の間に摺動部１０を形成し、かつ、切り欠き部
９，９を挟み、前記ねじ孔１２の反対側にストツ
パ部１１を形成したものである。

前記構成からなる固定部材８は横にして、摺動
部１０を前記脚部６の先端装入部７ａから装入
し、第２図に示すように、切り欠き部９，９で溝
部７の上下に位置する脚部６を挟むように取り付
け、摺動部１０は溝部７に沿つて矢印ａ，a′方向
に移動可能としてある。

なお、前記ねじ孔１２は、脚部６の突設方向に
向けられた状態（第４図，第５図に示す状態）
で、枠本体５に装着される電気機器１３の取り付
け孔１６と同軸上に位置するようにしてある。

前記構成からなる取り付け具３を用いて電気機
器１３をパネル１に取り付けるには、まず、第２
図に示すように、固定部材８を脚部６の先端部６
ａ（折曲部）に位置させた状態で、パネル１の開
口部２に前記脚部６を嵌め込み、枠本体５を開口
縁部に当接する。このとき、ストツパ部１１はパ
ネル１に触れることなくスムーズに装入すること
ができる。

次に、電気機器１３に入出力用リード線１８を
配線した後、第３図に示すように、パネル１の表
面側から固定部材８を矢印ａ方向に移動させ、第
４図に示すように、ねじ孔１２を開口部２に向け
る。

続いて、電気機器１３の本体１４を枠本体５に
装入し、フランジ１５を枠本体５に当接させ、第
５図に示すように、ねじ１７を取り付け孔１６を
介してねじ孔１２に螺合する。このとき、ねじ１
７を締め付けるに従つて固定部材８が溝部７を矢
印ａ方向に移動し、ストツパ部１１がパネル１の
裏面に圧接することにより、電気機器１３のフラ
ンジ１５と前記ストツパ部１１とでパネル１を挾
持し、パネル１に電気機器１３を固定する。

なお、前記実施例では、脚部６の先端部６ａに
幅狭な装入部７ａを設けたが、必ずしも設ける必
要はない。

（考案の効果） 以上の説明で明らかなように、本考案にかかる
電気機器の取り付け具は、脚部に溝部を形成する
とともに、前記脚部の先端部を内側に折り曲げ、
前記溝部を介してねじ孔とストツパ部とを有する
固定部材を、前記ねじ孔が内方に、ストツパ部が
外方に位置するように移動自在に取り付け、前記
固定部材を調整可能な構成としている。

したがつて、電気機器の配線及び取り付け作業
をパネル等の背面に廻り込んで行なう必要がなく
パネル等表面にて行うことができることは勿論、
取り付け具は固定具が調整できる範囲内の任意の
厚さのパネル等に使用することができ、汎用性に
富み、在庫管理の簡素化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる電気機器の取り付け具
のを示す斜視図、第２図、第４図は固定部材を示
す斜視図、第３図は固定部材の動作を示す図、第
５図は電気機器の取り付け状態を示す図、第６
図、第７図は従来の電気機器の取り付け方法、お
よび取り付け具を示す斜視図である。 １……パネル、２……開口部、３……取り付け
具、４……枠体、５……枠本体、６……脚部、６
ａ……先端部、７……溝部、８……固定部材、１
１……ストツパ部、１２……ねじ孔、１３……電
気機器、１７……ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル等の開口部に、取り付け具を介して電気
   機器を取り付けるものにおいて、前記取り付け具
   を、パネル等開口縁部に当接する枠本体に、この
   枠本体内方から突設するとともに、突設方向の溝
   部を有し、かつ、その先端部を内方に折り曲げた
   少なくとも二本の脚部を備えた枠体と、前記各溝
   部を介してそれぞれ移動自在に装着され、脚部外
   方にパネル等と当接するストツパ部を、内方に電
   気機器の取り付けねじと螺合するねじ孔を有する
   固定部材とから構成したことを特徴とする電気機
   器の取り付け具。