JPS6313622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、電気機器を固定部へ取り付けるた
めの電気機器固定器具に関するものである。

〔従来の技術〕

近接スイツチ，光電スイツチあるいは無接点ス
イツチ等々の電気機器は、それを所定の個所へ取
り付けるに当たつては、従来は第１図のごとく電
気機器１をまたぐように曲げ加工した帯板状の固
定器具２の両端水平部２０を取付面へねじ込むビ
ス６で固定していたものである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このような固定手段は、極めて簡単で安価に提
供できるけれども、電気機器１を第２図のごとく
いくつか接近させて並べ取り付ける場合は、前記
固定器具２では取付不能とならざるを得なかつ
た。

この考案は、このような電気機器取付けの不便
を解消するためになされたもので、数個の電気機
器を近接させて並列固定してもその個々を固定す
る固定器具が互いに邪魔になることがなく取り付
けることができ、実用的に勝れた電気機器固定器
具を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案にかかる電気機器固定器具は、電気機
器の上面に下面が当接する押圧板と、この押圧板
の左右の各側縁にそれぞれ連設され電気機器の両
側面に沿つてそれぞれ形成した袖板と、これらの
袖板に電気機器と反対側に延びる袖板後部と、こ
の袖板後部の下端部に各袖板の内方に向けて形成
した取付板とを備え、この取付板と各袖板のそれ
ぞれの下辺とがいずれも電気機器の底よりも上方
部分になるように位置せしめ、また、取付板の電
気機器と反対側の端部と電気機器との間に位置し
たビス穴を取付板に設けたものである。

〔作用〕

この考案においては、取付板の挿通穴にビスを
通しねじ込むと、取付板の端部を支点として取付
板が押し下げられ、これによつて押圧板が電気機
器の上面を押圧し、強固に取付けがなされる。

〔実施例〕

第３図，第４図はこの考案の一実施例を示す斜
視図および取付け状態の側面図である。この図に
おいて、電気機器固定器具は、電気機器１の上面
に下面が当接する押圧板３と、この押圧板３の左
右両側縁３ａに連設されるとともに電気機器１の
両側面１ａに沿つて垂下する袖板４，４と、両袖
板４，４の後方、つまり電気機器１と反対側に延
び出る部分である袖板後部４０，４０の各下端部
４０ａ，４０ａの内方に向けて形成されている。
そして、袖板後部４０，４０の下端部４０ａ，４
０ａに内方に向けて取付板５が一体に形成され、
この取付板５にビス穴５０が設けられている。５
１は支脚で、取付板５の電気機器１と反対側の端
部付近に設けられている。

なお、前記取付板５は、第３図のものは両袖板
後部４０，４０を互いに連結する１枚の板となし
てあり、また、この考案の他の実施例である第５
図のものは前後の位置に互い違いになるように張
り出した例を示してある。

袖板４，４の下辺４ａおよび取付板５は第４図
でわかるように、電気機器１の底よりいくらか上
方の位置にあり、それゆえに取付板５のビス穴５
０にビス６を通し、電気機器１を固定する固定部
７のビスねじ穴にビス６をねじ込み、固定器具で
電気機器１を固定部７へ取り付けると、固定部７
の取付面よりもいくらか上方にある取付板５を固
定する手段としてのビス６によつて固定部７面へ
押し下げられるから、固定器具全体も押し下げら
れるようになり、電気機器１を強固に固定部７上
に固定する。

この場合、固定器具はビス６の方向へ傾斜する
ようになるから、電気機器１の先端が浮き上る傾
向を生じる。そこでこれを防止するために取付板
５の後縁５ａの一部を下方へ突出させて支脚５１
を形成し、この支脚５１と電気機器１の間にビス
穴５０が位置するようにしておけば、ビス６を締
め付けたとき、支脚５１を支点として押圧板３の
前端が固定部７面へ押圧力を生じる。支脚５１が
ないときは、取付板５の後縁５ａが固定部７に当
接し、ここが支点となる。

第３図に示した実施例における固定器具の取付
板５は、電気機器１が小型になるに従い、幅狭な
ものになるから、そのような取付板５に２個のビ
ス穴５０，５０を設けるには困難であり、しかも
電気機器１にはその後方に延び出るコード１０が
あるから、そのコード１０が邪魔になつてビス６
のねじ込み操作も非常にやりにくくなる。第５図
に示した実施例はこの点を解決したもので、すな
わち取付板５，５は両袖板４，４の後部４０，４
０からそれぞれ互いに向かい合うように、しかも
その張り出す位置が前後にくい違うように張出し
形成したしたもので、そのように形成した取付板
５，５にビス穴５０′，５０′をコード１０の通る
位置から外れるようにして形成したものである。
この構造は、ビス穴５０′の穴あけ作業が容易と
なり、ビス６のねじ込みもコード１０が邪魔にな
ることが少なく、迅速に行える特長がある。な
お、第５図に示す取付板５，５は第３図のものに
おける１枚の取付板５を前後方向に長く形成し、
それにあけるビス穴を第５図におけるビス穴５
０′，５０′と同じ位置に設けてもよい。

なお、電気機器１は、、角筒状のものを示した
が、円筒状のものへの固定についても本考案器具
が適用できるものであることはいうまでもない。

〔考案の効果〕

以上のように、この考案の電気機器固定器具
は、電気機器の上面に下面が当接する押圧板と、
この押圧板の左右の各側縁にそれぞれ連設され電
気機器の両側面に沿つてそれぞれ形成した袖板
と、これらの袖板に電気機器と反対側に延びる袖
板後部と、この袖板後部の下端部に各袖板の内方
に向けて形成した取付板とを備え、この取付板と
各袖板のそれぞれの下辺とがいずれも電気機器の
底よりも上方部分になるように位置せしめ、ま
た、取付板の電気機器と反対側の端部部と電気機
器との間に位置したビス穴を取付板に設けたの
で、電気機器の左右両側に大きく張り出す部分が
なくなり、電気機器の数個を第２図のごとく、ま
たはそれ以上に接近して取り付けることができ、
小型電気機械への組込用として実用的に勝れた固
定器具とすることができる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気機器固定態様を示す斜視
図、第２図は電気機器数個を並列した態様の斜視
図、第３図はこの考案の固定器具の斜視図、第４
図は同じく電気機器取付態様の側面図、第５図は
この考案の他の実施例の斜視図である。 図中、１は電気機器、１ａは側面、１ｂは後
端、３は押圧板、４は袖板、５は取付板、５ａは
後縁、６はビス、７は固定部、４０は袖板後部、
４０ａは下端部、５０は穴である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気機器を固定部に取り付ける固定器具におい
   て、前記電気機器の上面に下面が当接する押圧板
   と、この押圧板の左右の各側縁にそれぞれ連設さ
   れ前記電気機器の両側面に沿つてそれぞれ形成し
   た袖板と、これらの袖板に前記電気機器と反対側
   に延びる袖板後部と、この袖板後部の下端部に前
   記各袖板の内方に向けて形成した取付板とを備
   え、この取付板と前記各袖板のそれぞれの下辺と
   がいずれも前記電気機器の底よりも上方部分にな
   るように位置せしめ、また、前記取付板の前記電
   気機器と反対側の端部と前記電気機器との間に位
   置したビス穴を前記取付板に設けたことを特徴と
   する電気機器固定器具。