JP5481792B2 - クロロスルホン化ポリエチレン、その製造法及び用途 - Google Patents
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Description
酸化マグネシウム:4重量部、特殊エステル系ワックス(花王株式会社製:スプレンダー(商標)R−300):2重量部、SRFカーボン:40重量部、活性化炭酸カルシウム:30重量部、ジ−n−オクチル・フタレート:20重量部
<100%引張応力の測定方法>
密閉式混練機(神戸製鋼所社製OOC型4.3Lバンバリーミキサー)にて63rpmで3分間混練した後、10インチオープンロールにてジペンタメチレンチラウムテトラスルフィド(大内新興化学工業社製:ノクセラー(商標)TRA)2重量部及びペンタエリスリトール(日本合成化学工業社製:ノイライザー(商標)P)3重量部を加えて40℃で10分間混練する。次にその組成物を150mm×150mm×2mmのモールドを用い、圧力15MPa、温度160℃で8分プレス加硫する。JIS−K−6251に準拠して、その加硫ゴムシートを3号ダンベルで打ち抜き、500mm/minで引っ張ることにより100%引張応力を測定する。
酸化マグネシウム:4重量部、エステル系ワックス:2重量部、SRFカーボン:40重量部、活性化炭酸カルシウム:30重量部、ジ−n−オクチル・フタレート:20重量部
<ヘタリ率の測定方法>
密閉式混練機(神戸製鋼所社製OOC型4.3Lバンバリーミキサー)にて63rpmで3分間混練する。次に、12インチオープンロールにて組成物をまとめた後、8インチオープンロールにてジペンタメチレンチラウムテトラスルフィド(大内新興化学工業社製:ノクセラー(商標)TRA)2重量部及びペンタエリスリトール(日本合成化学工業社製:ノイライザー(商標)P)3重量部を加えて40℃で10分間混練する。その組成物をASTM−D−2230のガーベダイ押出試験に準拠し、押出部を14mmφ丸棒とし、L/D=8/1、回転数:15rpm、温度:シリンダー;70℃、ヘッド;70℃、ダイ:80℃で押出成形する。押出成形10分後の重力方向の直径(d)と、これを160℃で20分、缶加硫した後の重力方向の直径(D)から以下の式を用いてヘタリ率を算出する。
本発明のクロロスルホン化ポリエチレンの塩素量は特に限定されないが、耐寒性及び屈曲疲労性を維持するため、5.0〜50.0重量%が好ましい。
クロロスルホン化ポリエチレンの原料となるポリエチレンの密度は、JIS−K−6790(1995)に準拠し、測定した。
クロロスルホン化ポリエチレンの原料となるポリエチレンのメルトフロレート(MFR)は、JIS−K−6922−1に準拠し、190℃、荷重21.18Nの条件で測定した。
高密度ポリエチレンの分子量はゲルパーミエイションクロマトグラフ法により、以下の測定条件で測定した。
クロロスルホン化ポリエチレンの分子量はゲルパーミエイションクロマトグラフ法により、以下の測定条件で測定した。
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及びZ平均分子量(Mz)は、クロマトグラムから線分法により既知のポリスチレンによる検量線から換算することにより求められる。
クロロスルホン化ポリエチレンの塩素量及び硫黄量は、燃焼フラスコ法にて測定した。
クロロスルホン化ポリエチレンのムーニー粘度は、JIS−K−6300−1に準拠し、100℃でL形ローターを用い予熱1分、ローター始動後4分の粘度を測定した。
クロロスルホン化ポリエチレン組成物のバンバリー排出性の評価は次の方法で行った。
クロロスルホン化ポリエチレン組成物の押出機のダイ掃除性及びヘタリ率の評価は次の方法で行った。
<引張物性及び硬さ>
クロロスルホン化ポリエチレン加硫物の引張物性及び硬さの評価は、次の方法で行った。
密閉式混練機(神戸製鋼所社製OOC型4.3Lバンバリーミキサー)にて63rpmで3分間混練した後、10インチオープンロールにてジペンタメチレンチラウムテトラスルフィド(大内新興化学工業社製:ノクセラー(商標)TRA)2重量部及びペンタエリスリトール(日本合成化学工業社製:ノイライザー(商標)P)3重量部を加えて40℃で10分間混練した。次にその組成物を150mm×150mm×2mmのモールドを用い、圧力15MPa、温度160℃で30分プレス加硫した。JIS−K−6251に準拠して、その加硫ゴムシートを3号ダンベルで打ち抜き、500mm/minで引っ張ることにより100%引張応力、破断強度、破断伸びを測定した。一方、JIS−K−6253に準拠して、タイプAデュロメータで硬さを測定した。
酸化マグネシウム(協和化学工業社製:キョーワマグ(商標)150)
4重量部
特殊エステル系ワックス(花王社製:スプレンダー(商標)R−300)
2重量部
SRFカーボン(東海カーボン社製:シースト(商標)S) 40重量部
活性化炭酸カルシウム(白石工業社製:白艶化CC) 30重量部
ジ−n−オクチル・フタレート(新日本理化社製:サンソサイザー(商標)nDOP) 20重量部
<実施例で使用するポリエチレンの合成例>
本発明の実施例で使用するエチレン重合体の合成法は、例えば特開2005−206777号公報に記載されている方法、すなわち、少なくとも2種類のメタロセン化合物を含む触媒を用いてエチレンを重合させる方法またはエチレンとα−オレフィンを共重合させる方法である。
(有機化合物で処理された粘土鉱物の調製)
水3.0Lにエタノール3.0Lと37%濃塩酸250mLを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチル−オクタデシルアミン330g(1.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト1.0kgを加えた。この懸濁液を60℃で、3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水5Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径4.5μmの変性ヘクトライトを得た。元素分析の結果、変性ヘクトライト1g当たりのイオン量は0.85mmolであった。
(エチレン重合体製造触媒の調製)
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド7.85g(20.0mmol)をヘキサン2.07Lに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)2.93Lを添加し、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。この接触生成物に(有機化合物で処理された粘土鉱物の調製)で調製した変性ヘクトライト500gを添加し、60℃で3時間攪拌した後、静置して上澄み液を除去、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.03M)で洗浄した。さらにトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.15M)を添加して触媒前駆体スラリー(100g/L)とした。この前駆体スラリーにジフェニルメチレン(3−トリメチルシリルシクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド1.89g(3.0mmol)を加え25℃で8時間攪拌しエチレン重合体製造触媒スラリー(100g/L)を得た。
(エチレン重合体の製造)
内容積300Lの重合器に、ヘキサンを105kg/時で、エチレンを30kg/時で、水素を45NL/時で、および上記(エチレン重合体製造触媒の調製)で調製したエチレン重合体製造触媒を連続的に供給した。また、トリイソブチルアルミニウムを液中の濃度が0.19mmol/kgヘキサンとなるように連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。重合器で生成したエチレン重合体を含むスラリーは未反応ガスを除去後、遠心分離機でエチレン重合体とヘキサンに分離され、エチレン重合体を連続的に乾燥した。
内容積300Lの重合器に、ヘキサンを135kg/時で、エチレンを30kg/時で、1−ブテンを1kg/時で、水素を13NL/時で、およびポリエチレンの合成例1の(エチレン重合体製造触媒の調製)で調製したエチレン重合体製造触媒を連続的に供給した。また、トリイソブチルアルミニウムを液中の濃度が0.19mmol/kgヘキサンとなるように連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。重合器で生成したエチレン共重合体を含むスラリーは未反応ガスを除去後、遠心分離機でエチレン共重合体とヘキサンに分離され、エチレン共重合体を連続的に乾燥した。
ヘキサンを135kg/時で、水素を95NL/時で連続的に供給したこと以外はポリエチレンの合成例1の(エチレン重合体の製造)と同じ方法でエチレン重合体を製造した。
ヘキサンを135kg/時で、水素を85NL/時で連続的に供給したこと以外はポリエチレンの合成例1の(エチレン重合体の製造)と同じ方法でエチレン重合体を製造した。
本発明の比較例1及び比較例2で使用するエチレン重合体の製造法は、例えば特開平7−224106号公報に記載されている方法、すなわち、メタロセン触媒を用いてエチレンを重合させる方法またはエチレンとα−オレフィンを共重合させる方法である。
(有機化合物で処理された粘土鉱物の調製)
水3.0Lにエタノール3.0Lと37%濃塩酸250mLを加えた後、得られた溶液にN,N−ジメチル−オクタデシルアミン330g(1.1mol)を添加し、60℃に加熱することによって、塩酸塩溶液を調製した。この溶液にヘクトライト1.0kgを加えた。この懸濁液を60℃で、3時間撹拌し、上澄液を除去した後、60℃の水5Lで洗浄した。その後、60℃、10−3torrで24時間乾燥し、ジェットミルで粉砕することによって、平均粒径4.5μmの変性ヘクトライトを得た。元素分析の結果、変性ヘクトライト1g当たりのイオン量は0.85mmolであった。
(エチレン重合体製造触媒の調製)
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド7.85g(20.0mmol)をヘキサン2.07Lに懸濁させ、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.714M)2.93Lを添加し、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドとトリイソブチルアルミニウムの接触生成物を得た。この接触生成物に(有機化合物で処理された粘土鉱物の調製)で調製した変性ヘクトライト500gを添加し、60℃で3時間攪拌した後、静置して上澄み液を除去、トリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液(0.03M)で洗浄した。さらにトリエチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.15M)を添加してエチレン重合体製造触媒スラリー(100g/L)とした。
(エチレン共重合体の製造)
内容積300Lの重合器に、ヘキサンを105kg/時で、エチレンを25kg/時で、1−ブテンを0.4kg/時で、水素を22NL/時で、および上記(エチレン重合体製造触媒の調製)で調製したエチレン重合体製造触媒を連続的に供給した。また、トリイソブチルアルミニウムを液中の濃度が0.19mmol/kgヘキサンとなるように連続的に供給した。重合温度は85℃に制御した。重合器で生成したエチレン共重合体を含むスラリーは未反応ガスを除去後、遠心分離機でエチレン共重合体とヘキサンに分離され、エチレン共重合体を連続的に乾燥した。
エチレンを30kg/時で、1−ブテンを0.1kg/時で、水素を35NL/時で連続的に供給したこと以外はポリエチレンの合成例5の(エチレン重合体の製造)と同じ方法でエチレン共重合体を製造した。
ポリエチレンの合成例1で合成した、密度:962kg/m3、メルトフロレート(MFR):4.1g/10分、数平均分子量(Mn):1.5×104、重量平均分子量(Mw):9.5×104、Z平均分子量(Mz):76×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 6.4、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:8.0のポリエチレン3000gを30Lのオートクレーブに仕込み、窒素置換後、加圧下、120℃でポリエチレンを溶解した。次に、助触媒として、ピリジン0.60gを添加した。ラジカル発生剤として2.5g/L濃度のα,α’−アゾビスイソブチロニトリルの1,1,2−トリクロロエタン溶液と、塩化スルフリル7000gを添加し反応させた。この間反応温度を110℃以上113℃以下に、反応圧力を0.24MPa以上0.27MPa以下(ゲージ圧)に保った。反応終了後、反応系の圧力を常圧まで低下させ、その後常圧下で窒素を吹き込むことによって溶液中に残存する塩化水素、亜硫酸ガスを系外に排出した。排出された塩化水素及び亜硫酸ガスは水酸化ナトリウムスクラバで回収した。安定剤として2,2’−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン52gを添加した後、ドラム乾燥機にて生成物を単離した。
ポリエチレンの合成例2で合成した、密度:943kg/m3、メルトフロレート(MFR):2.0g/10分、数平均分子量(Mn):2.7×104、重量平均分子量(Mw):11×104、Z平均分子量(Mz):62×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 4.1、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:5.6のポリエチレン用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
ポリエチレンの合成例3で合成した、密度:961kg/m3、メルトフロレート(MFR):5.2g/10分、数平均分子量(Mn):1.6×104、重量平均分子量(Mw):8.8×104、Z平均分子量(Mz):62×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 5.5、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:7.0のポリエチレン用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
ポリエチレンの合成例4で合成した、密度:968kg/m3、メルトフロレート(MFR):2.8g/10分、数平均分子量(Mn):1.1×104、重量平均分子量(Mw):10×104、Z平均分子量(Mz):86×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 9.2、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:8.6のポリエチレン用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
ポリエチレンの合成例5で合成した、密度:950kg/m3、メルトフロレート(MFR):14.8g/10分、数平均分子量(Mn):2.0×104、重量平均分子量(Mw):5.5×104、Z平均分子量(Mz):11×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 2.7、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:2.0のポリエチレン用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
ポリエチレンの合成例6で合成した、密度:958kg/m3、メルトフロレート(MFR):14.4g/10分、数平均分子量(Mn):1.9×104、重量平均分子量(Mw):5.4×104、Z平均分子量(Mz):11×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 2.8、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:2.0のポリエチレンを用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
密度:964kg/m3、メルトフロレート(MFR):5.0g/10分、数平均分子量(Mn):1.4×104、重量平均分子量(Mw):8.4×104、Z平均分子量(Mz):34×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 5.9、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:4.0の東ソー株式会社製ニポロンハード(商標)4030をポリエチレンA、密度:960kg/m3、メルトフロレート(MFR):14.2g/10分、数平均分子量(Mn):1.2×104、重量平均分子量(Mw):5.9×104、Z平均分子量(Mz):21×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 :4.9、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:3.6の東ソー株式会社製ニポロンハード(商標)2000をポリエチレンBとしたとき、ポリエチレンA:ポリエチレンB=40:60の重量比でブレンドしたもの[(数平均分子量(Mn):1.3×104、重量平均分子量(Mw):6.9×104、Z平均分子量(Mz):26×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比:5.3、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:3.8)]を用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
密度:958kg/m3、メルトフロレート(MFR):2.7g/10分、数平均分子量(Mn):2.3×104、重量平均分子量(Mw):13×104、Z平均分子量(Mz):63×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 : 5.6、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:4.8の東ソー株式会社製ニポロンハード(商標)5730をポリエチレンA、密度:964kg/m3、メルトフロレート(MFR):5.0g/10分、数平均分子量(Mn):1.4×104、重量平均分子量(Mw):8.4×104、Z平均分子量(Mz):34×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比 :5.9、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:4.0の東ソー株式会社製ニポロンハード(商標)4030をポリエチレンBとしたとき、ポリエチレンA:ポリエチレンB=25:75の重量比でブレンドしたもの[(数平均分子量(Mn):1.6×104、重量平均分子量(Mw):9.6×104、Z平均分子量(Mz):41×104、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比:5.8、Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比:4.2)]を用いて実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンを合成した。
Claims (3)
- Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比が6.0以上であり、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比が2.0〜7.0であることを特徴とするクロロスルホン化ポリエチレン。
- Z平均分子量(Mz)/重量平均分子量(Mw)の比が5.0以上であり、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比が2.0〜10.0であるポリエチレンを塩素化及びクロロスルホン化することを特徴とする請求項1に記載のクロロスルホン化ポリエチレンの製造法。
- 請求項1に記載のクロロスルホン化ポリエチレンを使用して製造されることを特徴とする自動車用ホース、ガスホース、工業用ホース又は電線被覆。
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