JP4652411B2 - 可撓性タングによるフロアパネルの機械的係止 - Google Patents

Description

本発明は、全体として、機械式係止システムを備えたフロアパネルの分野に関し、ボード材料で形成された建物用パネルに関する。本発明は、このような係止システム用のタング及びパネルにこのような係止システムを設け、設置するための方法に関する。

本発明は、フロアパネルで形成されたフローティングフロアで使用するのに特に適している。フロアパネルは、フロアパネルと一体の、即ち工場で取り付けられた係止システムで機械的に接合される。フロアパネルは、一つ又はそれ以上の上ベニヤ層、装飾的積層体、又は装飾的プラスチック材料、木材繊維をベースとした材料又はプラスチック材料でできた中間コア、及び好ましくはこのコアの後側に設けられた下バランシング層を含む。従って、従来技術、周知のシステムの問題点、及び本発明の目的及び特徴の以下の説明は、非限定的例として、とりわけ、この適用分野に関し、詳細には、長側部及び短側部を持ち、これらの長側部及び短側部の両方が機械的に接合されるようになった、矩形フロアパネルとして形成された積層体フローリングに関する。長側部及び短側部という用語は、主に、本発明の説明を簡単にするために使用される。パネルは正方形であってもよく、側部に９０°以外の角度をなしていてもよく、側部の数が四つ以外であってもよい。本発明は、任意のフロアパネルで使用でき、フロアパネルが機械式係止システムを使用して垂直方向及び水平方向で接合されるようになっている場合、同じパネルの隣接した側部に設けられた全ての種類の周知の係止システムと組み合わせることができるということを強調しておかなければならない。かくして、本発明は、更に、例えば中実の木製フロア、木製又は木材繊維をベースとした材料で形成されたコア及び木材又は木材ベニヤ等で形成された表面を持つ寄木フロア、印刷を施し、好ましくはワニス掛けした表面を持つフロア、プラスチック、コルク、リノリウム、又はゴムでできた表面層を持つフロアにも適用できる。石材、タイル、ガラス等の硬質の表面及び／又はコア材料を含むフロア、並びに例えばボードに接着したニードルフェルト等の軟質の磨耗層を持つフロアも含まれる。ダイヤモンド工具を使用し、例えば大理石、セラミックス、ガラス、又は同様の材料等の硬質材料の長側部に一部品傾けシステムを形成できる。更に、中実の金属プレート及び他の種類の非可撓性複合ボードに同様の方法で係止システムを形成できる。全てのこのような実施例は、本発明の基本的原理による可撓性タングを長側部及び短側部に備えていてもよい。本発明は、ボード材料、例えば壁パネル、天井、家具の構成要素、等を含む建物用パネルを接合するのにも使用できる。

積層体フローリングは、通常、６ｍｍ乃至１２ｍｍのファイバボードでできたコアと、積層体でできた０．２ｍｍ乃至０．８ｍｍ厚の上装飾表面層、及び積層体、プラスチック、紙等の材料でできた０．１ｍｍ乃至０．６ｍｍ厚の下バランシング層を含む。表面層は、フロアパネルに外観及び耐久性を提供する。コアは安定性を提供し、バランシング層は年間の相対湿度（ＲＨ）の変化時にパネルを平らに保持する。これらのフロアパネルはフローティング状態で、即ち接着剤なしで、現存のサブフロアに敷設される。積層体フローリング及び多くの他の種類のフローリングは、更に、表面層及びバランシング層をコア材料に適用することにより形成される。表面層及びバランシング層の適用は、例えば、別の作業で形成した装飾的高圧積層体がファイバボードに設けられる場合、予め製造した装飾層を接着することによって行ってもよい。高圧積層体の形成は、含浸した複数の紙シートを高圧高温で圧縮することによって行われる。しかしながら、積層体フローリングを形成する場合の現在の最も一般的な方法は、更に最新の技術に基づく直接積層法であり、装飾的積層体層の製造及びファイバボードへの結合の両方を一つの同じ製造工程で行う。含浸した紙シートをパネルに直接適用し、接着剤を全く使用せずにこれらの紙シートを高圧高温で互いにプレスする。

この種のフローティングフローリングの従来の硬質フロアパネルは、通常は、接着剤を用いたさねはぎ継ぎによって接合される。

接着剤を用いたさねはぎ継ぎによって接合されたこのような従来のフロアに加え、接着剤を使用する必要がなく、その代わりに、いわゆる機械式係止システムによって機械的に接合されるフロアパネルが最近開発された。これらのシステムは、パネルを水平方向及び垂直方向で係止する係止手段を備えている。機械式係止システムは、通常、パネルのコアを機械加工することによって形成される。別の態様では、係止システムの部品を、例えばアルミニウムやＨＤＦ等の別の材料で形成し、これをフロアパネルと一体化する、例えばその製造と関連してフロアパネルに接合することができる。

機械式係止システムを持つフローティングフロアの主な利点は、内方への傾け、スナップ嵌め、及び挿入の様々な組み合わせで容易に且つ手早く敷設できるということである。更に、取り外して別の場所で再び使用するのを容易にできる。機械式係止システムの別の利点は、フロアパネルの接合縁を、接着性が良好であることを必要としない材料で形成できるということである。最も一般的なコア材料は、高密度で安定性が高い、通常ＨＤＦ（高密度ファイバボード）と呼ばれるファイバボードである。場合によっては、ＭＤＦ（中密度ファイバボード）をコアとして使用してもよい。

［幾つかの用語の定義］
下文において、設置したフロアパネルの目に見える表面を「前側」と呼び、サブフロアに面するフロアパネルの反対側を「後側」と呼ぶ。前側と後側との間の縁部を「接合縁」と呼ぶ。「水平方向平面」という用語は、表面層の外部分と平行に延びる平面を意味する。接合された二つのフロアパネルの二つの隣接した接合縁のぴったりと併置された上部分が、水平方向平面に対して垂直な「垂直方向平面」を形成する。

「接合」又は「係止システム」という用語は、フロアパネルを垂直方向及び／又は水平方向で連結する、協働する連結手段を意味する。「機械式係止システム」という用語は、接着剤なしで接合を行うことができるということを意味する。更に、多くの場合において、機械式係止システムを接着剤と組み合わせてもよい。「と一体の」という用語は、パネルと一部品に形成されているということ、又は工場でパネルに連結されているということを意味する。

「可撓性タング」という用語は、接合縁に沿って長さ方向を有し、垂直方向係止システムの一部を形成し、係止中に水平方向に変位できる別体のタングを意味する。タングは、例えば、その長さに沿って曲がることができ且つその初期位置にばね作用で戻ることができるように、可撓性であり且つ弾性であってもよい。

「可撓性タングブランク」という用語は、一部品構成要素に連結された二つ又はそれ以上の可撓性タングを意味する。このような可撓性タングブランクの例を以下に詳細に説明する。

「可撓性タングを固定する」という用語は、工場でのフロアパネルの取り扱い中、輸送中及び／又は設置中に可撓性タングが誤って落ちることがないように、可撓性タングをフロアパネルに少なくとも十分に取り付けなければならないということを意味する。「機械的に固定する」という用語は、固定が、本質的に、形状又は摩擦力によって行われるということを意味する。

「傾け」という用語は、旋回移動によって行われる連結を意味し、傾け中、連結される又は取り外される二つの部品間で角度の変化が生じる。傾けが二つのフロアパネルの連結と関連している場合には角度移動が起こり、この移動の少なくとも部分中、接合縁の上部分の少なくとも一部が互いに接触する。

「垂直方向に重ねる」という用語は、三つのパネルの連結を意味し、この場合、第１及び第２のパネルが連結状態にあり、新たなパネルの二つの垂直な縁部を傾け作用で第１及び第２のパネルに連結する。このような連結は、例えば、第１列の第１パネルの長側部が第２列の第２パネルの長側部に既に連結されている場合に行われる。次いで、第３パネルを、傾けによって、第１列の第１パネルの長側部に連結する。この特定の種類の傾け作用は、新たなパネルの短側部と第２パネルとの連結も行い、垂直方向に重ねるという。

［従来技術及びその問題点］
長側部並びに短側部を垂直方向及び水平方向（方向代表的には、Ｄ１及びＤ２）で機械的に接合するため、幾つかの方法が使用されるが、係止は常に３つの工程で行われ、随意の側部を接合した後、傾け又はスナップ嵌めを、係止位置での接合縁に沿った変位と組み合わせる。

長側部を傾け、短側部を変位しスナップ嵌めし、
長側部をスナップ嵌めし、短側部を変位しスナップ嵌めする。

短側部を傾け、新たなパネルを前のパネルの短側部縁部に沿って変位し、最後に二つのパネルを下方に傾ける。

これらの敷設方法は、接合縁に沿った挿入と組み合わせることもできる。

しかしながら、係止システムは、フロアパネルの表面に対して垂直な移動によってスナップ嵌めが行われるように形成されていてもよいということは周知である。一般的には、長側部を傾けによって係止し、短側部を、スナップ作用で係止する垂直方向傾けで係止する。このようなシステムは、ＷＯ ０１／０２４８１２７（アクツェンタ）に記載されている。パネルの連結は複雑であり且つ困難である。これは、繊維を圧縮しなければならず、そしてタッピングブロックを備えたハンマーを使用しなければならないためである。パネルは主に摩擦力で垂直方向に係止され、係止強度が低い。

フロアパネルの長側部及び短側部を垂直方向及び水平方向で一つの簡単な垂直方向重ね作用で係止できる（ＷＯ ０３／０８３２３４、出願人：ベーリンゲアルミニウム社）ということが周知である。この文献は、本願の一部を構成する。ＷＯ ０３／０８３２３４の目的は、垂直方向で重ねることによって敷設できる接合システム及びフロアパネルを提供することである。

可撓性タング及び溝の形態の垂直方向接合部を持つフロアパネルを提供する。タングは、別の材料で形成されており、フロアパネルの少なくとも一つの側部を、垂直方向平面と平行な垂直方向移動によって接合できるように、可撓性である。

この文献は、更に、水平方向内外に、又は変形例では垂直方向上下に変位及び／又は圧縮できる可撓性ばねタングを持つ接合システムを形成する方法を示す。例えば木材繊維材料でできた別のタングが記載されている。このタングは、可撓性材料、例えばゴムペーストによって水平方向に変位できる。更に、弾性の内部分を持つタングを備えた実施例が記載されている。

係止中に隣接した縁部に関して水平方向に移動するタングを備えたこの周知の技術は、周知の設置方法を越える幾つかの利点を提供する。３つの工程が１つに減るため、係止は容易であり且つ迅速である。

しかしながら、ＷＯ ０３／０８３２３４に記載の発明は、垂直方向に重ねることによるフロアパネルの最良の係止モードを示すものではない。製造費及び係止機能を大幅に改良できる。
ＷＯ ０１／０２４８１２７ ＷＯ ０３／０８３２３４

先ず最初に、本発明の全体としての目的は、タング溝に固定された可撓性タングにより、垂直方向に重ねることに基づく係止システムを提供することである。係止システムは、一つのパネルの四つの側部全てを、他のパネルに対し、傾け作用だけで垂直方向及び水平方向で係止できるようにしなければならない。費用及び機能は、従来技術と比較して好ましいものでなければならない。全体としての目的の重要な部分は、係止中に可撓性タングを変位させ、係止位置でばね作用で戻る係止システムの部分の機能及び費用を改善することである。

更に詳細には、目的は、以下の利点のうちの一つ又は幾つかが得られる、可撓性タングを持つ垂直方向重ね係止システムを提供することである。

可撓性タングは、好ましくは、係止中、設置と関連して工具を必要としないような小さな力で変位できなければならない。

ばね効果は確実でなければならず、可撓性タングは、パネルを、これらのパネルが係止されるべき位置に置いたとき、所定の位置に部分的に又は完全に戻らなければならない。

垂直方向係止は、強くなければならず、湿度が変化したとき、又は人々がフロアの上を歩いたときに、係止した二つのパネルが垂直方向に動かないようにしなければならない。

係止システムは、表面が本質的に同じ平面内にあるように、フロアパネルを垂直方向で高い精度で係止できなければならない。

垂直方向係止システムは、材料費及び製造費を低くできるように設計されていなければならない。

別体の可撓性タングは、フロアパネルを簡単で対費用効果に優れた方法で固定できなければならない。この固定は、可撓性タングを、製造中、輸送中、及び設置中に、少なくともパネルに固定された状態に保持しなければならない。

第２の目的は、可撓性タング、及び後にフロアパネルの機械式係止システムの部品を構成する可撓性タングブランクを製造する方法を提供することである。

第３の目的は、可撓性タングを工場でフロアパネルに固定する場合、可撓性タングをフロアパネルの接合部分に固定し、一体の機械式係止システムを形成するための合理的な方法を提供することである
第４の目的は、フロアパネルを垂直方向で重ねることにより連結する設置方法を提供することである。

第５の目的は、フロアパネルを取り外すための工具及び方法を提供することである。

本発明の以上の目的は、独立項に記載の係止システム、フロアパネル、可撓性タング、可撓性タングブランク、及び製造方法及び設置方法によって完全に又は部分的に達成される。本発明の実施例は、従属項、以下の説明、及び添付図面から明らかである。

可撓性タングを設置前に工場でパネルと一体化するのが有利であるけれども、本発明は可撓性タングを、パネルの設置前にパネルに設置器で固定されるべき別体の構成要素として送出する実施例を除外しない。本発明は、接着剤、シーリングコンパウンド、ワックス、又は他の同様の化学物質を係止システムで使用することを除外しない。

本発明の第１の特徴によれば、連結手段を一体に備えた新たなフロアパネルの連結手段が、新たなフロアパネルを本質的に同じ第１及び第２のフロアパネルに連結するようになっている、新たなフロアパネルを提供する。

前記新たなパネル及び第２パネルの上接合縁は、連結された状態で、垂直方向平面を形成する。

連結手段は、前記新たなフロアパネルを、前記第２フロアパネルに、前記垂直方向平面に対して垂直な水平方向で、及び垂直方向平面と平行な垂直方向で連結するように設計されている。垂直方向連結は、新たなフロアパネル又は第２フロアパネルの一方の変位溝内の可撓性タングによって行われる。変位溝は、パネルの縁部に形成されており、垂直方向平面に向かって開放している。可撓性タングは、接合縁に沿った長さ、前記長さに対して垂直な水平方向平面内の幅、及び垂直方向での厚さを有する。

可撓性タングは、前記連結状態で、新たなフロアパネル又は第２フロアパネルのうちの別の一方に設けられたタング溝と協働するように設計されている。

水平方向連結は、前記垂直方向平面から突出しており且つ係止エレメント８を支持する、第２パネルの係止ストリップによって行われる。

係止ストリップ６は、前記連結状態で、新たなフロアパネルの下方に開放した係止溝と協働するように設計されている。新たなフロアパネルは、垂直方向で重ねることによって、第１及び第２のフロアパネルに係止できる。可撓性タングは、垂直方向で重ねる最中に変位溝内で二度変位する。第１変位は、新たなフロアパネルを垂直方向で重ねることによって行われ、これによって可撓性タングの少なくとも一部が長さ方向で、及び幅と平行に曲がる。

可撓性タングの初期位置に向かう可撓性タングの第２変位は、実質的に、前記可撓性タングの前記曲げにより生じるばね効果で起こる。

第２の目的の第１の特徴によれば、互いに連結された幾つかの可撓性タングでできたタングブランクが提供される。これにより、変位溝内への可撓性タングの固定と関連したタングの自動取り扱いを容易にする。変形例では、別体のタングが製造される。これらのタングは、好ましくは、振動によって所定位置に移動される。この位置で、タングを変位溝内へに変位し、変位溝に固定する。

第３の目的の第１の特徴によれば、可撓性タングを変位溝内に固定する製造方法が提供される。可撓性タングをタングブランクから分離し、その幅又は長さと本質的に平行に変位溝内に変位し、ここに摩擦力で固定する。

第４の目的の第１の特徴によれば、フロアパネルを、垂直方向及び水平方向で、長側部を短側部に、簡単な傾け移動によって連結できる、設置方法が提供される。

第２の特徴によれば、別体の部品として形成されたタングが受け入れられる側方に開放した溝を備えた縁部部分を持つフロアパネルが提供される。タングは、フロアパネルの主平面と実質的に平行な平面内で、この平面内で弾性的に変位できるように、曲がることができる。

第３の特徴によれば、フロアパネルの側方に開放した溝内に受け入れられるようになったタングが提供される。タングは、溝に受け入れられたとき、フロアパネルの主平面と実質的に平行な平面内で、この平面内で少なくとも部分的に弾性的に変位できるように、曲がることができる。

第５の目的の第１の特徴によれば、可撓性タングを持つ設置されたフロアパネルを取り外すための再設置工具が提供される。この工具を、設置されたフロアパネルのタング溝又は変位溝内に挿入し、タングをタング溝から引き出すか或いは押し出す。

第５の目的の第２の特徴によれば、可撓性タングを持つ設置されたフロアパネルを取り外す方法が提供される。一つの方法は、設置されたフロアパネルの第１縁部から、好ましくは再設置工具を使用して、及び好ましくはフロアパネルを第２縁部に沿って上方に傾けることによってタングを取り外す工程を含む。一つの利点は、一つの列の最後に設置したフロアパネルを上方に傾けることができ、この際、同じ列の他のフロアパネルが、前に設置された列に連結された状態で、サブフロア上で平らに敷設されているということである。フロアパネルを取り外すためのこの方法は、係止システムが破損する危険を、特にフロアボードが厚く重量がある場合、又はぴったりとフィットした状態で設置されている場合に大幅に減少する。別の方法は、従来の可撓性でないタングを持つフロアパネルを取り外すのに採用された従来の方法、例えば、傾け−傾け、傾け−摺動、スナップ嵌め−摺動、又はスナップ嵌め−傾けを使用する方法である。このような従来の方法では、一般的には、列全体を上方に傾けなければならない。

本発明により、フロアパネルの全ての側部を、長側部を傾けるだけで水平方向及び垂直方向で係止できる。従って、例えば長いために係止位置で変位するのが困難なフロアパネルで、係止システムの部品が木材等の高摩擦材料で形成されたパネルで、及びぴったりとフィットした状態で、隙間なしに、場合によっては予張力を加えて製造された係止システムで使用するのに特に適している。特に、係止ストリップが係止位置で曲がっており、パネルを互いに押す、このような予張力が加えられたパネルは、変位させるのが非常に困難である。本発明に従って垂直方向で重ねることができる係止システムは、このようなパネルの設置時間を大幅に短縮する。

本発明は、更に、長側部が短側部に連結されたパネルに、及び例えば２０ｃｍよりも大きい幅を持つ広幅のパネルに特に適している。このようなパネルは、短側部をスナップ嵌めするのが困難であり、多くの材料において、接合された表面間の高さの差をなくすため、垂直方向係止装置を備えていなければならない。本発明は、好ましくは、短側部及び／又は長側部に設けられたベベル等の縁部形体と組み合わせることができる。このようなフロアでは、可撓性タングの簡単で費用が少ない実施例を使用できる。これは、隣接した縁部、好ましくは短側部の縁部の高さの差が見え難くなるためである。

次に、本発明による機械式係止システムを備えたフロアパネル１、１’の第１の好ましい実施例を図１ａ乃至図１ｄを参照して説明する。理解を容易にするため、全ての図において、係止システムが概略に示してある。好ましい実施例の組み合わせを使用することにより、改良された機能又は様々な機能を得ることができるということを強調しておかなければならない。本発明者は、全ての種類のフロアパネル、特に積層体フローリング及び木製フローリングの全ての周知の係止システム及び特に市場で商業的に使用されている全ての係止システムの試験を行った。そして、一つ又はそれ以上のタングを持つこれらの周知の係止システムの少なくとも全てを調節し、本発明による可撓性タングを一つ又はそれ以上備えたシステムにできるという結論を得た。これらの周知の係止システムの多くは、本システムと適合するように容易に調節できる。幾つかの可撓性タングを、隣接した縁部の両方に一方が他方と重なるように配置してもよく、同じ縁部の異なる高さに設けていてもよく、又は同じ溝に互いに前後に設置してもよい。可撓性タングは、長側部及び／又は短側部に設けられていてもよく、一つの長側部又は短側部を、別の長側部又は短側部に設けられた可撓性タングと組み合わせてもよい。これには、全ての周知の係止システムが含まれ、好ましくは傾け又は垂直方向移動によって係止できる係止システムが含まれる。本発明は、例えば長側部及び短側部に可撓性タングを備えたフロアパネルを除外しない。このようなフロアパネルは、傾け移動なしで、垂直方向移動によって設置できる。角度、寸法、丸みを付けた部品等は、単なる例であって、本発明の原理内で調節できる。

次に、本発明による機械式係止システムを備えたフロアパネル１、１’の第１の好ましい実施例を図１ａ乃至図１ｄを参照して説明する。

図１ａは、パネル１の短側部接合縁４ａと、これと向き合った第２パネル１’の短側部接合縁４ｂとの間の接合部の断面を概略に示す。

これらのフロアパネルの前側６１は、本質的に、共通の水平方向平面ＨＰ内に位置決めされ、接合縁４ａ、４ｂの上部分２１、４１は、垂直方向平面ＶＰで互いに当接する。機械式係止システムは、フロアパネルを、互いに対し、垂直方向Ｄ１並びに水平方向Ｄ２で互いに対して係止する。

２つの接合縁をＤ１方向及びＤ２方向で接合するため、フロアパネルの縁部には、係止エレメント８を持つ係止ストリップ６が、一方の接合縁に、それ自体周知の方法で設けられている。以下、係止ストリップ６を持つフロアパネルを「ストリップパネル」と呼ぶ。係止エレメントは、他方の接合縁の係止溝１４と協働し、水平方向係止を提供する。以下、係止溝１４を持つフロアパネルを「重ねパネル」と呼ぶ。

本発明による機械式係止システムは、別体の可撓性タング３０を含み、この可撓性タング３０は、一方の接合縁に形成された変位溝４０内に固定される。可撓性タング３０は、変位溝４０内に配置される溝部分Ｐ１と、変位溝４０の外に突出した突出部分Ｐ２とを有する。一方の接合縁の可撓性タング３０の突出部分Ｐ２は、他方の接合縁に形成されたタング溝と協働する。

この実施例では、パネル１は、例えば、ＨＤＦ、合板、又は中実の木材等の木材繊維をベースとした材料でできた本体即ちコア６０を備えていてもよい。

可撓性タング３０は、丸みを付けた外部分３１と、この実施例において面取り部状に形成された摺動面３２とを備えた突出部分Ｐ２を有する。可撓性タング３０は、上タング変位面３３と、下タング変位面３５と、内部分３４とを有する。

変位溝４０は、この実施例において丸みを付けた上開口部４２及び下開口部４６と、底面４４と、好ましくは水平方向平面ＨＰと本質的に平行な上面４３及び下面４５とを有する。

タング溝２０は、可撓性タング３０と協働し、接合縁を垂直方向Ｄ１で係止するタング係止面２２を有する。重ねパネル１’は、タング溝２０よりも後側６２に近い垂直方向係止面２４を有する。この垂直方向係止面２４は、ストリップ６と協働し、接合縁を別の垂直方向で係止する。重ねパネルは、この実施例では、係止中にタングの摺動面３２と協働する摺動面２３を有する。好ましくは、全ての表面の間に０．１ｍｍ又はそれ以上の空間がある。これらの空間は、図１に示すように、特にタング溝２０の内部分及び上部分と可撓性タング３０との間に、垂直方向又は水平方向の係止で作用しない。

図２ａ乃至図２ｅは、重ねパネル１’をストリップパネル１に対して係止する方法を示す。これらの図は、二つのパネルの互いに向かう垂直方向移動を示す。これらの図は、更に、図５ａに示すように三つのパネルを互いに対して垂直方向重ね連結したところの一部を示す。図２ａ乃至図２ｅは、重ねパネル１’をストリップパネル１に向かって傾けるとき、図５ａのＡ−Ａ断面及びＡ’−Ａ’断面の二つの断面がどのように連結されるのかを示す。図２ｂ及び図２ｃは、重ねパネル１’をストリップパネル１に向かって垂直方向に移動したとき、摺動面がどのように協働するのかを示す。可撓性タング３０は、第１変位で、変位溝４０内で底面４４に向かって本質的に水平方向に変位する。パネルが互いに対して係止されるべき位置にある場合、第２変位で、可撓性タング３０はばね作用でその初期位置に向かって戻り、これらのパネルは、垂直方向係止面２４とストリップ６との間で、及び下タング変位面３５とタング係止面２２との間で、垂直方向で係止される。

可撓性タング３０は、好ましくは、変位溝４０に対して高い精度で固定されなければならない。可撓性タング３０と変位溝４０との間の圧縮性及び摩擦に応じて、タング全体又は様々な部分を、例えば０．０１ｍｍ乃至０．１０ｍｍの小さな遊隙で固定でき、正確に嵌着でき、又は予張力を加えることができる。タングの変位及び係止を容易にするため、及び／又は変位溝内での可撓性タングの固定を容易にするため、ワックス又は他の摩擦減少材料又は化学物質を可撓性タングと変位溝との間及び／又はタング溝内及び／又は係止システムに適用してもよい。

遊隙があるにも拘わらず、上接合縁間を正確にフィットさせることができる。下タング変位面３５は、タング係止面２２及び垂直方向係止面２４をストリップ６に向かって押圧するように形成できる。例えば、下タング変位面３５の突出部分Ｐ２に、水平方向平面ＨＰに対して小さな角度を形成してもよい。可撓性タングの突出部分Ｐ２は、前側６１に向かって傾斜し、上タング変位面３３の一部が変位溝の上面４３に押し付けられ、この際、変位溝４０の底面４４に近い下タング変位面３５及び変位溝の下面４５の部分が互いに押し付けられる。このような実施例では、上接合縁間の垂直方向フィットは、主に、垂直方向係止面２４と、この実施例においてストリップ６の上部分に配置された垂直方向接触面６’との間の製造許容差で決まる。これらは、係止位置では互いに接触し、好ましくは互いに押し付けられる。可撓性タング３０は、圧力を水平方向に係止位置に向かって永久的に及ぼすように形成されていてもよい。このことは、可撓性タングだけが部分的にばね作用で初期位置に戻るということを意味する。可撓性タング３０は、随意であるが、人々がフロアの上を歩くとき、又はパネルが湿度変化で反ったとき、係止位置において、その初期位置に向かって僅かに移動するような寸法を備えるように設計されていてもよい。垂直方向で完全に連結された状態を徐々に形成する。

図３ａは、上方から見た図３ｂによるパネルの横断面Ａ−Ａを示す。可撓性タング３０は、接合縁に沿った長さがＬであり、水平方向平面と平行であり且つ長さＬに対して垂直な幅がＷであり、垂直方向Ｄ１での厚さがＴである。最も大きな溝部分Ｐ１と、最も大きな突出部分Ｐ２の和が全幅ＴＷである。可撓性タングは、更に、この実施例では、中央区分ＭＳと、この中央区分と隣接した二つの縁部区分ＥＳとを含む。この実施例では、突出部分Ｐ２及び溝部分Ｐ１の大きさは、長さＬに沿って変化し、タングは二つの隅区分９ａ及び９ｂから間隔が隔てられている。この形状は、可撓性タング３０の第１変位及び第２変位を容易にするため、好ましい。

図４ａ及び図４ｂは、変位溝４０の底面４４に向かう第１変位後の可撓性タング３０の位置を示す。この変位は、本質的には、可撓性タング３０の部分をその長さ方向で幅Ｗと平行に曲げることによって生じる。この特徴は、本発明のこの実施例について重要であり、幾つかの利点を提供する。

第１の重要な利点は、タングを比較的剛性の材料で形成できるということである。この材料は、強く且つ垂直方向で安定していると同時に、水平方向Ｄ２で可撓性である。曲げ部分は、係止を行うのに必要な水平方向変位よりも比較的長く形成できる。

第２の利点は、可撓性であり、第１及び第２の水平方向変位を容易にする部分が、更に、タングの垂直方向安定性を支持するということである。この利点は、可撓性タングの全幅ＴＷ及び変位溝の深さを比較的制限できるということである。これにより、接合縁の強度及び水分による変形を改善する。非限定的例として、可撓性タングの全幅ＴＷは、約５ｍｍ乃至１５ｍｍであるということができる。

第３の利点は、可撓性タングを、何らかの軟質で圧縮性の材料なしで、単一の材料でできた一つの部品で形成できるということである。これにより製造費が減少し、変位溝でのタングの固定が容易になる。

摺動溝は、この好ましい実施例では、接合縁の全長に亘る連続した溝である。しかしながら、変位溝（４０）は、縁部の一部だけに形成されていてもよく、必ずしも縁部と平行でなくてもよい。変位溝（４０）は、例えば湾曲していてもよい。このような溝は、縁部に当てて移動できる回転工具による形成が容易である。

重ねパネルは、ニードル状工具で外すことができる。ニードル状工具は、隅区分９ｂからタング溝２０に挿入し、可撓性タングを変位溝４０内に押し戻すことができる。重ねパネルは、次いで、ストリップパネルがサブフロアにとどまった状態で、上方に傾けることができる。勿論、パネルを従来の方法で外してもよい。

図５ａ及び図５ｂは、垂直方向で重ねる一つの実施例を示す。第１列の第１パネル１’’を第２列の第２パネル１に連結する。新たなパネル１’の長側部５ａを、傾けにより、第１パネルの長側部５ｂに連結する。この傾け作用により、更に、新たなパネルの短側部４ｂを第２パネルの短側部４ａに連結する。重ねパネル１’を、垂直方向平面ＶＰに沿った垂直方向移動及び旋回移動の組み合わせによってストリップパネル１に係止する。突出部分Ｐ２は、丸みを付けた及び／又は角度を付けた重ね部分Ｐ２’を有し、この重ね部分Ｐ２’は、重ね中、重ねパネル１’の摺動面２３と協働する。重ね部分Ｐ２’と、重ね中に重ねパネル１’の摺動面２３と協働するタングの摺動面３２との組み合わせ効果により、可撓性タング３０の第１変位をかなり容易にする。水平方向押圧力を、可撓性タングの厚さＴよりも遥かに大きな部分に亘って拡げることができ、曲げによるばね効果が高くても、重ねパネルを小さな力で容易に重ねることができる。非限定的例として、長側部に沿った長さが１００ｍｍの部分に加わった１０Ｎの垂直方向押圧力が、重ねパネルの長側部５ｂに図５ａに示すように加わることにより、たとえばね力が２０Ｎであっても、突出部分Ｐ２を内位置まで変位できると言うことができる。圧力の大部分は水平方向に作用し、可撓性タングは、摩擦や可撓性タング３０の傾き及び／又は垂直方向曲げによりブロック効果生じる危険を全く伴わずに変位溝４０内に変位する。第１変位の開始時に、係止エレメント８が部分的に係止溝１４内にあるように係止システムを設計するのが有利である。これを図５ｂに示す。上縁部４１、２１を互いに部分的に接触させ、重ねパネル１’を正しい開始位置に置く。係止エレメント８及び係止溝１４により、可撓性タング３０を変位溝４０に押し込んだときにストリップパネル１及び重ねパネル１’が分離しないようにする。この実施例の重要な特徴は、隅区分９ａ及び９ｂから間隔が隔てられた突出部分Ｐ２の位置である。間隔は、好ましくは、接合縁、この場合には図示の短側部４ａの長さの少なくとも一つの１０％でなければならない。図５ａは、両隅区分９ａ及び９ｂからの間隔により、垂直方向重ね中に重ねパネルを第１パネル１’’の長側部に連結できる可撓性が、タング側５ａ又はストリップ側５ｂに提供されるということを示す。

図６ａ及び図６ｂは、可撓性タングを重ねパネル１’の縁部に設けてもよいということを示す。タングの摺動面３２は、この実施例では、ストリップパネルの上縁部と協働する。重ね部分Ｐ２’により、縁部の上表面層を損傷する危険を全く伴わずに係止を行うことができる。この実施例の利点は、可撓性タングを備えた短側部を、ストリップ６及びタング溝２０を同じ縁部に備えた、従来の長側部又は短側部の係止システムに連結できるということである。

図６ｃは、変位溝４０が水平方向平面ＨＰと平行でない実施例を示す。これにより、可撓性タング３０を変位溝４０内に連結するのが容易になる。可撓性タング３０の突出部分は、垂直方向接触面６’及び垂直方向係止面２４を互いに押し付けるため、楔形状である。係止エレメント８と係止溝１４との間の係止面は角度をなしており、水平方向平面ＨＰに対して９０°よりも小さい角度をなしており、係止システムをぴったりとフィットした状態に及び／又は予張力が加わった状態に連結できる。

図７ａ乃至図７ｅは、可撓性タング３０の様々な実施例を示す。図７ａでは、可撓性タング３０は、１つの縁部区分に摩擦連結部３６を備えている。この摩擦連結部は、例えば、局所的な小さな垂直方向突出部として形成されていてもよい。この摩擦連結部は、可撓性タングが工場でフロアパネルと一体化される場合、設置中、製造中、パッケージング中、及び輸送中に可撓性タングを変位溝４０内に保持する。図４ｂは、摩擦連結部３６が一方の縁部区分ＥＳを本質的に動かない状態に保持し、この際、他方の縁部区分ＥＳ’は、縁部に沿って移動することを示す。内位置での長さＬ’は、この実施例では、係止位置での長さＬよりも大きい。

図７ｂは、互いに連結された幾つかの可撓性タング３０を含むタングブランク５０を示す。この実施例では、可撓性タング３０は、型成形、好ましくは、射出成形で形成される。上文中に説明した特性を持つ、ＰＡ（ナイロン）、ＰＯＭ、ＰＣ、ＰＰ、ＰＥＴ、又はＰＥ等の任意の種類のポリマーを様々な実施例で使用できる。これらのプラスチック材料は、例えば、ガラス繊維、ケブラー繊維、カーボン繊維、又はタルク又は白亜等で強化できる。好ましい材料は、好ましくは極めて長いガラス繊維で強化したＰＰ又はＰＯＭである。

図７ｃ、図７ｄ、及び図７ｅは、射出成形で形成された異なる実施例を示す。この製造方法では、様々な複雑な立体的形状を低い費用で製造でき、タングブランク５０を形成するために可撓性タング３０を互いに容易に連結できる。勿論、可撓性タング３０を金属から形成してもよい。図７ｅは、可撓性タングを、押し出した又は機械加工したプラスチック形材で形成できるということを示す。プラスチック形材は、更に、例えば打ち抜きによって更に形成し、本発明による可撓性タングを形成できる。プラスチック、好ましくはアルミニウムである金属、中実の木材、木材をベースとしたＨＤＦ等のシート材料、圧縮した積層体等の材料を使用してもよい。

図７ｆは、互いに連結された二つの区分３８及び３９を含む実施例を示す。これを図１６ｄ乃至図１６ｆと関連して詳細に説明する。

一般的には、タングの一部を長さ方向で曲げることができ、突出部分を０．１ｍｍ又はそれ以上変位できるように、ばね作用で戻すことができる任意の形状を使用できる。通常は、変位は１ｍｍ乃至３ｍｍでなければならないが、特にＨＤＦ材料では、垂直方向移動が起こらないようにする垂直方向係止を提供する上で、０．１ｍｍ程度の非常に小さな変位でも十分である。

図８ａ乃至図８ｄは、可撓性タングを変位溝に固定するための製造方法を概略に示す。この実施例では、可撓性タングを機械的に固定する。勿論、接着剤や機械的装置を使用してもよい。理解を簡単にするため、パネル１’をその前側を上にして配置する。更に、パネルを引っ繰り返して後側を上にしてもよい。タングブランク５０を分離ユニット５１を通して移動する。分離ユニット５１は、可撓性タング３０をタングブランク５０から分離する。次いで、垂直方向装置５５により、可撓性タング３０を下レベルまで移動できる。この移動を分離と組み合わせてもよい。プッシャ５４が可撓性タング３０を変位溝４０内に移動し、摩擦連結部３６で固定する。可撓性タングは、ストリップ６上を上案内装置５２と下案内装置５３との間で案内される。変位溝４０内への水平方向変位中、真空を使用して可撓性タング３０を上案内装置５２に連結してもよい。可撓性タングを、少なくとも二つの連結された可撓性タングを含むタングブランクから分離し、その幅及び／又は長さと本質的に平行に変位溝４０内に変位し、ここに摩擦力で固定するという主要な原理の中で、多くの変更が可能である。

図９ａ乃至図９ｄは、可撓性タングを変位溝に機械的に固定する変形例の製造方法を概略に示す。タングブランク５０は、分離ユニット５１を通って移動し、このユニットの可撓性タング３０をタングブランク５０から分離する。可撓性タング３０は、この実施例では、ファンホイール５８を使用して位置決めされる。ファンホイールにより、可撓性タングを安定に取り扱うことができる。プッシャ５４が可撓性タング３０を、タング案内装置を介して変位溝４０内に移動し、可撓性タング３０を摩擦連結部３６で固定する。可撓性タングは、ストリップ６上を上案内装置５２と下案内装置５３との間で案内される。

図１０ａ乃至図１０ｅは、可撓性タングを変位溝に機械的に固定する別の製造方法を概略に示す。幾つかのタングが垂直マガジン５９に収容されており、最も外側のタングを供給装置で水平方向に垂直方向装置５５まで供給する。タングを水平方向上供給手段６５と水平方向下供給手段との間で垂直方向装置５５まで供給する。この装置がタングを下げる。この実施例では、下供給手段はプッシャでもある。プッシャ５４は、可撓性タング３０をタング案内装置を介して変位溝４０内に移動し、可撓性タングを摩擦連結部３６で固定する。可撓性タングはストリップ６上を上案内装置５２と下案内装置５３との間で案内される。

図１１ａ、図１１ｂ、及び図１１ｃは、固定ホイール６１を使用するタング固定装置を概略に示す。タングを供給装置６７で供給し、プッシャ５４が、好ましくは摩擦連結部３６を備えたタングの端部をフロアパネルの変位溝に押し込む。フロアパネルと固定ホイール６１との間の相対的移動により、フロアパネル１’が固定ホイール６１を通過するに従って、タング全体を徐々に変位溝に固定する。二つ又はそれ以上のホイールを含む変形例は、タングを徐々に固定する。

図１２ａ、図１２ｂ、及び図１２ｃは、同じプロセスで二つのタングを固定する変形例のタング固定装置を概略に示す。この実施例では、固定装置は二つの供給装置、及びプッシャと一つの固定ホイールとを含むが、変形例では、固定装置は追加の固定ホイール、プッシャ、及び供給装置を含む。

図１３ａ乃至図１３ｆは、全ての周知の係止システムを、本発明による可撓性タング３０と垂直方向で重ねるように調節できること、及び可撓性タング３０をストリップパネル又は重ねパネルに随意に取り付けることができることを示す例である。図１３ｅの実施例では、ストリップ６は、垂直方向接触面を形成する上で剛性が十分でない。これは、可撓性タング３０の上方のタング１０及び溝９によって解決される。勿論、図１３ｅに示すように、垂直方向接触面６’はタング溝の一部であってもよく、垂直方向係止面２４はタングの突出部分であってもよい。

図１４ａ及び図１４ｂは、長側部４ａを長側部４ｂに傾けによって、短側部５ａを短側部５ｂに垂直方向に重ねること及び／又は傾けによって、及び短側部を長側部に垂直方向に重ねること又は傾けによって係止するため、係止システムをどのように設計できるのかを示す。図１４ｃ及び図１４ｄは、係止システムが鏡像対称をなす構成の二つのパネルＡ及びＢを先進の設置パターンでフロアに係止する方法を示す。パネル１乃至６は、傾けによって設置できる。パネル７は、短側部をパネル６の長側部に対して傾けることにより設置できる。パネル８及び９は、傾けによって設置できる。パネル１２は、短側部を傾けることにより設置できる。パネル１３乃至２３は、重ねることによって設置できる。パネル２４、２５、及び２６を傾けによって設置し、パネル２７乃至３４を重ねることによって設置する。短側部に可撓性タング３０が設けられているため、全てのパネルの全ての側部が垂直方向及び水平方向で連結されており且つ全てのパネルが長側部−長側部及び長側部−短側部で連結されているにも拘わらず、フロア全体を簡単な傾け作用で設置できる。この設置方法は、長さ方向に沿って曲がる実施例ばかりでなく、全ての種類の可撓性タングと関連して使用できる。図１４ｂは、可撓性タング３０が及ぼす圧力Ｆで係止システムを係止できるということを示す。

図１５ａ乃至図１５ｄは、可撓性タングを備えたＡパネル及びＢパネルを、簡単な傾け作用だけで、シングル杉綾パターン又はダブル杉綾パターンで設置し、垂直方向Ｄ１及び水平方向Ｄ２で係止する方法を示す。

図１６ａ、図１６ｂ、及び図１６ｃは、正方形パネルの垂直方向重ね設置を示す。可撓性タング３０は、幾つかの突出部分Ｐ２を有する。この実施例は、接合縁の長さが例えば２００ｍｍを越える場合に、幾つかの別々の可撓性タングに使用すること対する変形例として使用できる。摩擦連結部３６は、例えば中央区分に配置できる。

図１６ｄ及び図１６ｅは、可撓性タングを変位するための別の方法を示す。この方法は、図７ｆによる可撓性タングと組み合わせることができる。新たなパネル１’は、接合縁の上部分が第１列の第１パネル１’’と接触した傾け位置にある。次いで、第１パネル１’即ち重ねパネルを第２パネル１に向かって変位する。この変位は、図１６ｅでわかるように、縁部が本質的に接触し、可撓性タング３０の一部が変位溝４０に押し込まれるまで行われる。次いで、新たなパネル１’を第２パネル１に向かって下ろし、これと重ねる。図１６ｆは、タングを重ねパネルに設けてもよいということを示す。新たなパネル１’の変位により可撓性タング３０の縁部区分が変位溝４０に押し込まれるため、垂直方向で重ねることを小さな抵抗で行うことができる。このような設置は、直線状突出部分を持つ可撓性タングで行うことができる。可撓性タング３０は、圧縮可能なゴム等の可撓性装置を備えている場合には、長さ方向で曲げる必要がない。係止中に可撓性タングの一つの縁部区分が変位溝４０の底面４４に別の反対側の縁部区分よりも近づく垂直方向旋回作用を曲げの代わりに用いてもよい。

図１７ａ乃至図１７ｄは、市場で大量に使用されている周知の係止システムを、垂直方向重システムに、好ましくは二つの工程で、変換する方法を示す。第１工程は、従来のタング１０を可撓性タング３０と取り替える工程である。この実施例では、係止システムには互換性がある。このことは、旧式のパネル及び新たなパネルを互いに係止できるということを意味する。タングは、重ねパネル（図１７ｃ参照）又はストリップパネル（図１７ｄ参照）のいずれに固定してもよい。暫くして店舗の全ての製品が販売されたとき、ストリップ部分の溝９を調節できる。

可撓性タングを用いて垂直方向で重ねるため、本発明の範疇で多くの変更を行うことができる。

ドア、窓、家具、自動車、及び携帯電話で使用される係止装置と同様のばね効果を生じる周知の機械式装置と同じ原理に従って可撓性タングを製造してもよい。このような機械式装置を備えた可撓性タングは、６ｍｍ乃至１５ｍｍのフローリング、特に木製フローリングに適した寸法で形成でき、縁部に挿入される。図１８は、プラスチック製又は金属製又は任意の他の適当な材料でできた別体の摺動区分５６に可撓性タング３０を取り付けることができるということを示す。摺動区分５６には、ばね効果を発生できる圧縮性又は可撓性のゴム、金属製又はプラスチック性の部品５７等が収容されている。この摺動区分５６は、フロアパネルの縁部の保持溝４０’に連結できる。保持溝４０’は円形であり、回転鋸ブレードの一部と同様の形状を備えている。短側部の縁部の一部に保持溝４０’だけが形成されているため、溝を比較的深くでき、縁部は、それでも、十分な強度を有する。この実施例の好ましい特徴は、保持溝４０’の最も深い部分だけが縁部の一部に配置されるということである。他の実施例とは異なり、保持溝４０’は接合縁と平行でなく、全縁部に亘って設けられていない。勿論、この他の形状が可能であり、平行な溝は除外されない。

特に長く且つ広幅のフロアパネルでは、比較的複雑な装置を使用できる。これは、フローリング１ｍ² 当たり２個乃至４個しか必要とされないためである。ユニットの価格が比較的高くても、垂直方向で重ねることによる利点は大きく、係止システムの比較的高い価格を解決できる。短側部を鋸で加工することはほとんどないため、金属製部品を使用してもよい。こうした金属製部品は、短側部を鋸で加工しなければならない場合にフロアパネルから取り外すのが容易であるように形成されているのがよい。

幅が約２０ｃｍのフロアパネルでは、隅区分から約６ｃｍ乃至９ｃｍの短側部の中央部分に位置決めされる場合には、長さが数ｃｍの可撓性タングで十分である。

可撓性タングは、上述の実施例に記載したように、単一の構成要素で形成されていてもよく、厚さは約１ｍｍに過ぎず、厚さが最低４ｍｍのフロアボードを連結するのに使用できる。更に、本発明による可撓性タングを備えた係止システムは、約１０ｍｍ乃至１５ｍｍの比較的厚いフロアボード、特に木製フロアボード及び積層体フロアボードを連結するのに非常に適している。変位溝３３及び／又はタング溝２０を別の材料に形成し、これらを縁部部分としてコアに連結してもよい。例えばラメラコアを持つエンジニアード木材フロアでは、縁部部分は、コア材料よりも強固な、例えばＨＤＦ、合板、プラスチック、又は特殊硬質木材で形成できる。この別体の縁部部分は、上層とバランシング層との間に固定できる。

上文中に説明した実施例の全ての特徴は互いに組み合わせてもよく、又は別々に使用してもよい。可撓性タングは、図示の全ての変位溝又は保持溝と組み合わせてもよい。係止システムは、図示の任意の接合部又はフロアパネルで使用してもよい。図１８によるシステムは、例えば図１４ａ乃至１４ｄで説明したフロアパネルで使用してもよい。図７ｆに示すタングは、更に、図７ｂに示す形状を備えていてもよく、長さ方向で曲がるように形成されていてもよい。この場合、この曲げは可撓性材料３８によって部分的に支持される。係止ストリップは、全ての実施例に置いて、別の材料で形成されていてもよいし一部品をなしていてもよい。接合部への固定を容易にするため、プラスチック部品５６の下で図１８のストリップ６の部分を取り除いてもよい。

図１８ａ、図１８ｂ、及び図１８ｃは、可撓性タングの様々な形状を示す。図１８ａは、本質的に正弦曲線形状のタングを提供する一実施例を示す。このタングは二つのピリオド（ｐｅｒｉｏｄ）を含み、上ピリオド及び下ピリオドに直線状部分を有する。第２実施例及び第３実施例は二つのピリオドを含むが上ピリオドの長さが異なる。第４実施例は、一つのピリオドを含み、第５実施例は上ピリオドが非対称の一つのピリオドを含む。ピリオドの長さが異なること、及び非対称であることは、連結を容易にするため、及び抵抗を低くするために使用される。図１８ｂは、インゲートを取り外す前の実施例を示す。内部分に設けられた凹所６６により、タングの可撓性を高める。図１８ｃは、内部分の半径Ｒ３、ベベルの半径Ｒ２、及び外部分の半径Ｒ１が異なる実施例を示す。この図は、タングの全幅ＴＷを、パネルが連結されていないときの位置ＴＷＳとパネルが連結されたときの位置ＴＷＥとの間で変化できることを示す。この実施例において、連結された位置にある場合、タングは僅かに圧縮され且つ予張力が加えられ、及び従って、異なる形状を示す。正弦曲線形状のタングの上ピリオドに直線状部分がない実施例では、連結位置で、少なくとも設置直後に高度の予張力を発生できる。これは利点である。その後しばらくしてから予張力が低下する。図１８ｄ、図１８ｅ、及び図１８ｆは、パネルを分けた場合、即ちスプリッテッドフロアパネルで生じる問題点を解決する実施例を示す。一実施例では、タングの代わりに比較的短い別のタング（図１８ｄ及び図１８ｆ参照）を使用する。別の実施例（図１８ｅ参照）では、タングを切ることができ、それでも作用するようにタングの形状を採用する。

図１９ａ及び図１９ｂは、様々な形状の窪み６３を持つタングの実施例を示す。窪みは、型成形の収縮の作用を打ち消し、タングを固定と関連して取り扱うとき、タングの向きを保持するのにも有用である。タングの底面は、識別テキストを記したりプッシャが接触する（例えばタングを金型から取り出す場合）表面として適した場所である。これは、タングの摺動特性／変位特性を変化しないためである。図１９ｃ及び図１９ｄは、製造許容差のため大きさが異なるタングを、タングの下変位面に設けられたベベル６４と、タング溝の傾斜したタング係止面２２によって補償する方法を示す。

図２０ａ乃至図２０ｄは、様々な種類、長さ、及び数のタングを組み合わせ、変位溝に固定できることを示す。利点は、係止システムの様々な強度及び特性を得るために様々な組み合わせを使用できるということである。これは、様々な種類のパネルに採用できる。製品（パネル）に特定の長さのタングの代わりに、幾つかのタングを使用してもよい。

図２１ａ乃至図２１ｄは、不連続変位溝を持つ実施例を示す。不連続変位溝は、ジャンピングへッド６９によって形成してもよく、又は埋め木６７を挿入することによって形成してもよく、分割器６８を挿入し、摩擦又は接着剤で取り付けてもよい。

図２２ａ、図２２ｂ、及び図２２ｃは、タングブランクの実施例を示す。タングブランクは直線状又は円形であり、インゲートがタングの一端又は両端に設けられている。タングは、更に、図２２ｄに従って別に取り扱ってもよい。

図２３ａ乃至図２３ｇは、可撓性タングと組み合わせた機械式係止システムの別の実施例を示す。図２３ａ及び図２３ｂは、同じパネルの一実施例の短側部２３ａ及び長側部２３ｂを示す。図２３ｃは、傾けによって取り外すことができない実施例を示す。図２３ａ乃至図２３ｄは、湿度と関連したパネルの収縮及び膨潤の作用を打ち消し、タングの動きを妨げる危険を減少する傾斜した上面を持つ変位溝の一実施例を示す。

図２４ａ乃至図２４ｇは、可撓性タングを持つパネルを取り外すときに使用する工具１００乃至１０３の実施例を示す。工具は、ハンドル部分１０４と、パネルのタング溝又は変位溝に挿入されるようになった工具部分１０５を含む。一実施例では、タングは、工具１００をタング溝に挿入してこの溝から押し出すときに圧縮される。別の実施例（図２４ｄ及び図２４ｅ参照）では、工具部分１０３は、好ましくは凹所又は突出部が設けられたタングの一端を捕捉するようになった突出部又は凹所１０６をその一端に備えている。この実施例は、タングを引き出す。

アクセス性を高めるため、工具は、湾曲部分を備えていてもよく、及び／又は弾性材料、タング曲がることのできる弾性のプラスチック又は金属で製造されていてもよい。

工具が不要の一つの変形例（図２４ｅ参照）は、タングの一方の端部が変位溝及びタング溝の外にあり、パネルを連結したときに見えるようになっている。端部は、掴むのが容易になっており、タングを引き出すときに使用される。

可撓性タングを持つフロアパネルは、更に、従来の可撓性でないタングを持つフロアパネルを取り外すようになった従来の方法、例えば傾け−傾け、傾け−摺動、スナップ嵌め−摺動、又はスナップ嵌め−傾けを使用して取り外すことができる。

溝に挿入する別体のタングを製造する方法は、勿論、材料の節約に使用でき、タングが可撓性でも変位自在でなくても摩擦特性を改善する。方法及び原理は、更に、係止中に垂直方向上方及び／又は下方に曲げることのできる可撓性タングとともに使用してもよい。押し出したＶ形状形材及び／又はＵ形状形材が可撓性タングの外部分又は内部分であり、これによって、垂直方向重ね中に形材の少なくとも一部を本質的に水平方向に移動させることができ、これを使用して、上文中に説明した可撓性タングと同じ基本的原理に従って、フロアボードを垂直方向で係止できる。

システムは、壁に設置されたタイル状ペーンを連結するのにも使用できる。タイルを互いに、及び壁に固定された係止部材に連結できる。

本発明による可撓性タングは、垂直方向係止だけを行うため、係止ストリップなしで使用してもよい。

図１ａ乃至図１ｄは、本発明による係止システムの一実施例を示す図である。 図２ａ乃至図２ｅは、本発明によるフロアパネルを機械的に接合するための様々な工程を示す図である。 図３ａ及び図３ｂは、短側部に機械式係止システムを備えたフロアパネルを示す図である。 図４ａ及び図４ｂは、係止作用中の可撓性タングを示す図である。 図５ａ及び図５ｂは、二つのフロアパネルの短側部を、垂直方向で重ねることによって係止する方法を示す図である。 図６ａ、図６ｂ、及び図６ｃは、本発明の別の実施例の図である。 図７ａ乃至図７ｆは、可撓性タングの別の実施例の図である。 図８ａ乃至図８ｄは、可撓性タングを分離し、フロアパネルに位置決めし固定する方法を概略に示す図である。 図９ａ乃至図９ｄは、可撓性タングを分離し、フロアパネルに位置決めし固定する方法を概略に示す図である。 図１０ａ乃至図１０ｅは、分離した可撓性タングをフロアパネルに位置決めし固定する方法を概略に示す図である。 図１１ａ、図１１ｂ、及び図１１ｃは、分離した可撓性タングをフロアパネルの変位溝内に変位する方法を概略に示す図である。 図１２ａ、図１２ｂ、及び図１２ｃは、分離した二つの可撓性タングをフロアパネルの変位溝内に同時に変位する方法を概略に示す図である。 図１３ａ乃至図１３ｆは、本発明による様々な実施例を概略に示す図である。 図１４ａ乃至図１４ｄは、二種類のパネルを垂直方向及び水平方向で長側部を短側部に対して簡単な傾け作用だけで係止する方法を示す図である。 図１５ａ乃至図１５ｄは、図１０ａ乃至図１０ｄの原理による別の実施例を示す図である。 図１６ａ乃至図１６ｆは、正方形パネル及び変形例の係止方法を示す図である。 図１７ａ乃至図１７ｄは、広範に使用されている従来のパネルを垂直方向で重ねることに対して調節する方法を示す図である。 図１８は、本発明による別の実施例の可撓性タングを示す図であり、図１８ａ、図１８ｂ、及び図１８ｃは、本発明による別の実施例の可撓性タングを示す図であり、図１８ｄ、図１８ｅ、及び図１８ｆは、スプリッテッドフロアパネル用の実施例を示す図である。 図１９ａ及び図１９ｂは、様々な形状の窪みを持つ可撓性タングの実施例を示す図であり、図１９ｂ及び１９ｃは、可撓性タングの製造許容差を補償するための実施例を示す図である。 図２０ａ乃至図２０ｄは、様々な長さ及び数の可撓性タングを用いる実施例を示す図である。 図２１ａ乃至図２１ｄは、縁部全体に亘って連続していない変位溝を備えた別の実施例を示す図である。 図２２ａ乃至図２２ｄは、タングブランク及び分離したタングの様々な実施例を示す図である。 図２３ａ乃至図２３ｇは、変位溝、係止ストリップ、係止溝、及び係止溝パネルの下接触面の様々な実施例と組み合わせた可撓性タングを示す図である。 図２４ａ乃至図２４ｇは、取り外し工具及び取り外し方法の様々な実施例を示す図である。

符号の説明

１、１’ フロアパネル
４ａ、４ｂ 短側部接合縁
６ 係止ストリップ
８ 係止エレメント
１４ 係止溝
２０ タング溝
２１ 上部分
２２ タング係止面
２３ 摺動面
２４ 垂直方向係止面
３０ 可撓性タング
３１ 外部分
３２ 摺動面
３３ 上タング変位面
３４ 内部分
３５ 下タング変位面
４０ 変位溝
４１ 上部分
４２ 上開口部
４３ 上面
４４ 底面
４５ 下面
４６ 下開口部
６０ コア
６１ 前側
６２ 後側

Claims (7)

1. 本質的に同一の重ねパネル（１’）とストリップパネル（１）とからなる２つのフロアパネルの組であって、各フロアパネルは少なくとも２つの接合縁にコネクタ（２０、３０、６、８、１４）を有し、前記コネクタは各フロアパネル（１、１’）と一体に形成され、かつ重ねパネル（１’）をストリップパネル（１）に接合して、フロアパネル（１、１’）の上接合縁が連結状態で、垂直方向平面（ＶＰ）を形成し、
   前記コネクタ（２０、３０、６、８、１４）は、前記重ねパネル（１’）を前記ストリップパネル（１）に前記垂直方向平面に対して直交する水平方向（Ｄ２）および前記垂直方向平面に平行な垂直方向（Ｄ１）に連結するように設計されており、
   前記コネクタのうちの一つのコネクタは、前記重ねパネル又はストリップパネルのうちの一方の変位溝（４０）内の可撓性タング（３０）を含む垂直方向コネクタとなっており、
   前記変位溝（４０）は、前記フロアパネルの縁部に形成されており且つ前記垂直方向平面（ＶＰ）に向かって開放しており、
   前記可撓性タング（３０）は、前記接合縁に沿った長さ（Ｌ）と、前記長さに対して直交する水平方向平面内の幅（Ｗ）と、垂直方向での厚さ（Ｔ）とを有し、前記可撓性タングは、連結状態で、前記重ねパネル又はストリップパネルのうちの他方のタング溝（２０）と協働するように設計されており、
   前記コネクタのうちの他方のコネクタは、前記ストリップパネルで前記垂直方向平面から突出するとともに、係止エレメント（８）を支持する係止ストリップ（６）を含む水平方向コネクタとなっており、
   前記係止ストリップ（６）は、連結状態で、前記重ねパネルの下方に開放した係止溝（１４）と協働するように設計されている、フロアパネルの組において、
   変位溝（４０）はストリップパネル（１）に形成され、
   可撓性タング（３０）は変位溝（４０）に配置された溝部分（Ｐ１）と、連結状態で変位溝（４０）から外方へ突出するとともに、タング溝（２０）と係合する突出部分（Ｐ２）とを有し、
   前記突出部分（Ｐ２）は面取りされた摺動面（３２）を有し、重ねパネルは係合時に係合する摺動面（２３）を有し、
   垂直方向で重ねるとき、前記可撓性タングの一部が前記変位溝内で二度変位し、
   第１変位は、前記重ねパネルを垂直方向で重ねることによって行われ、これによって前記可撓性タング（３０）の少なくとも一部が水平方向に曲がり、
   前記可撓性タング（３０）の初期位置に向かう前記可撓性タングの第２変位は、実質的に、前記可撓性タングの前記曲げによって生じるばね効果によって行われることを特徴とする、フロアパネルの組。
2. 請求項１に記載のフロアパネルの組において、
   前記可撓性タング（３０）は、その長さ（Ｌ）に沿って、少なくとも二つの区分（ＭＳ、ＥＳ）を有し、これらの区分のうちの一方の区分の前記第１変位及び前記第２変位は、前記区分のうちの他方の区分の前記第１変位及び前記第２変位よりも大きい、フロアパネルの組。
3. 請求項２に記載のフロアパネルの組において、
   前記可撓性タング（３０）は、その長さ（Ｌ）に沿って、中央区分（ＭＳ）と、この中央区分（ＭＳ）の両側の二つの縁部区分（ＥＳ）とを有し、前記中央区分（ＭＳ）は、前記縁部区分（ＥＳ）の一方よりも大きく変位できる、フロアパネルの組。
4. 請求項１、２、又は３に記載のフロアパネルの組において、
   前記可撓性タング（３０）は、連結状態で前記変位溝（４０）の外側に配置される突出部分（Ｐ２）と、前記変位溝（４０）内の溝部分（Ｐ１）とを有し、前記突出部分（Ｐ２）及び／又は前記溝部分（Ｐ１）の大きさは、前記長さ（Ｌ）に沿って変化する、フロアパネルの組。
5. 請求項４に記載のフロアパネルの組において、
   前記突出部分（Ｐ２）は、前記フロアパネルの隅区分（９ａ、９ｂ）から間隔が隔てられている、フロアパネルの組。
6. 請求項１又は５に記載のフロアパネルの組において、
   前記可撓性タング（３０）は、成形ポリマー材料で形成されている、フロアパネルの組。
7. 請求項５に記載のフロアパネルの組において、
   前記係止エレメント（８）は、前記第１変位の開始時に、部分的に前記係止溝（１４）内にあることを特徴とする、フロアパネルの組。

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