JP3237148B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP3237148B2 JP31135791A JP31135791A JP3237148B2 JP 3237148 B2 JP3237148 B2 JP 3237148B2 JP 31135791 A JP31135791 A JP 31135791A JP 31135791 A JP31135791 A JP 31135791A JP 3237148 B2 JP3237148 B2 JP 3237148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N−アルキル置換マレ
イミド−オレフィン系共重合体およびポリアミド樹脂か
らなる耐熱性、剛性、耐衝撃性および耐候性に優れた樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、ポリマ−アロイ化技術の進展による
各種高性能樹脂の開発が活発化してきている。これによ
りこれまで用いられなかったような用途のプラスチック
化が急速に進展しつつある。
【0003】特に自動車、電気電子等の分野では積極的
に検討されており、例えばこれまで鋼板が用いられてい
た自動車外板のプラスチック化が検討されている。この
材料としてポリカ−ボネ−トとABSのアロイが採用さ
れた実績があるが、耐熱不足のためオフライン塗装され
ており生産性、色調等の点で問題があった。
【0004】一方、オンライン塗装可能な材料としてポ
リアミドとポリフェニレンオキサイドとのアロイがGE
社より開発されている。この材料は、ポリフェニレンオ
キサイドの高いガラス転移温度のため、熱変形温度が非
強化ナイロンに比べ改良されているものの、剛性、耐候
性、色調などの点で問題がある。
【0005】また、上述の用途の樹脂として、高い耐熱
性を有するマレイミド系共重合体について種々の検討が
なされている。例えば、メタクリル酸メチルにN−芳香
族置換マレイミドを共重合する方法が、特公昭43−9
753号公報、特開昭61−141715号公報、特開
昭61−171708号公報および特開昭62−109
811号公報に、さらにスチレン系樹脂にN−芳香族置
換マレイミドを共重合する方法が、特開昭47−689
1号公報、特開昭61−76512号公報および特開昭
61−276807号公報に開示されている。しかし、
これらの方法で得られる樹脂はN−芳香族置換マレイミ
ド含量が増すほど耐熱性は良好となるが、非常に脆く、
また加工性が悪い、着色する等の問題がある。
【0006】そこでマレイミド単位の増加による機械特
性の低下を防ぐために、例えばフェニルマレイミドおよ
びスチレンをゴム状物質にグラフト重合せしめる方法、
あるいはゴム状物質と混練する方法が、例えば特開昭5
8−206657号公報、特開昭59−11322号公
報、特開昭59−49255号公報に示されている。し
かしながら、これらの方法において耐衝撃性を向上させ
るためにゴム成分を導入すると耐熱性および剛性が低下
するため、耐熱性、衝撃強度および剛性を満たすことは
困難であった。また、成形体が着色するため、例えば淡
色での使用に制限を受ける。
【0007】このような材料とポリアミド樹脂の組成物
についても、特開昭62−59647号公報、特開昭6
2−179546号公報に示されているが、同様に耐熱
性、衝撃強度および剛性を満たすことは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性、剛性、耐衝撃性、耐候性および色調等に優れた樹脂
組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
に鑑み鋭意検討した結果、N−アルキル置換マレイミド
−オレフィン系共重合体およびポリアミド樹脂からなる
樹脂組成物が、上記目的を満たすことを見出し本発明を
完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、a)下記に示す構成
成分(I)がポリマー全体の30〜98モル%、構成成
分(II)がポリマー全体の70〜2モル%であり、ポ
リスチレン換算の重量平均分子量が1×103以上5×
106以下である樹脂(エラストマーを除く)1〜99
重量%、b)ポリアミド樹脂1〜99重量%、c)エラ
ストマー0〜40重量%からなることを特徴とする優れ
た耐熱性、剛性、耐衝撃性および耐候性等を有する樹脂
組成物に関する。
【0011】
【化3】 (ここで、Rは炭素数1〜18のアルキル基または炭
素数3から12のシクロアルキル基を示す)
【0012】
【化4】 (ここで、Rは水素または炭素数1〜8のアルキル基
であり、RおよびRは炭素数1〜8のアルキル基を
示す)上記の構成成分(I)と構成成分(II)からな
るN−アルキル置換マレイミドとオレフィン類の共重合
体は、高い耐熱性と良好な耐候性、実用的な機械特性お
よび極めて高い剛性を有する材料であり、本材料を用い
ることにより良好な特性を有する組成物を得ることがで
きる。
【0013】これらマレイミド共重合体は、例えば、N
−アルキル置換マレイミド類とオレフィン類とのラジカ
ル共重合反応により得ることができる。
【0014】構成成分(I)を与える化合物としては、
N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n
−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミド、
N−n−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイミ
ド、N−s−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレイ
ミド、N−n−ペンチルマレイミド、N−n−ヘキシル
マレイミド、N−n−ヘプチルマレイミド、N−n−オ
クチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ステ
アリルマレイミド、N−シクロプロピルマレイミド、N
−シクロブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイ
ミド等のN−アルキル置換マレイミド類が挙げられ、R
が炭素数1〜6であるものが耐熱性において好まし
く、特にN−メチルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−イソプロピルマレイミドおよびN−シクロヘキ
シルマレイミドが好ましい。さらにこれら化合物は1種
または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0015】構成成分(II)を与える化合物として
は、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル
−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、1−メチ
ル−1−ヘプテン、1−イソオクテン、2−メチル−1
−オクテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−
2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、2−メチル−
2−ヘキセン等のオレフィン類が例示でき、このうち特
にイソブテンが好ましい。またこれら化合物は1種また
は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0016】構成成分(I)の含有量は、共重合体全体
の30〜98モル%であり、40〜85モル%、特に4
5〜75モル%が好ましい。構成成分(I)が98モル
%を越える場合には得られる共重合体は脆くなり、30
モル%未満の場合ではポリマ−の耐熱性が低下するため
好ましくない。
【0017】上述のマレイミド共重合体は、さらに反応
性基により変性されていることが好ましい。反応性基と
しては、カルボン酸およびその誘導体、酸無水物、エポ
キシ基、アミノ基、ヒドロキシル基、チオ−ル基、アル
コキシシリル基、イソシアネ−ト基が挙げられ、反応性
基の含量は0〜25モル%、好ましくは0.01〜10
モル%、特に好ましくは0.02〜5モル%である。反
応性基が25モル%を越える場合には生成する樹脂の熱
安定性あるいは機械的強度が低下する傾向にある。
【0018】これら変性マレイミド共重合体は、無水マ
レイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、グリシジル(メタ)アク
リレ−ト、アミノエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレ−ト、トリエトキシシリル
プロピル(メタ)アクリレ−ト、アリルアミン等のモノ
マ−を共重合あるいはグラフト重合させることにより製
造できる。
【0019】また、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉
草酸)、2,2’−アゾビス(2−シアノプロパノ−
ル)、2,2’−アゾビスイソブチルアミドの様な反応
性基を有する開始剤、あるいはメルカプト酢酸、メルカ
プトプロピオン酸のような反応性基を有する連鎖移動剤
を用いることによりポリマ−末端に反応性基を導入する
ことも可能である。
【0020】また、後述するように無水マレイン酸とオ
レフィン共重合体の後イミド化により本発明のマレイミ
ド共重合体を得る場合には、イミド化量を調製する事に
より酸無水物単位を残存させることができる。
【0021】また必要ならば、本発明の目的を損なわな
い範囲で、上述のマレイミド共重合体に他のビニル系モ
ノマ−を共重合させてもよい。他のビニル系モノマ−と
しては、スチレン,α−メチルスチレン,ビニルトルエ
ン, 1,3−ブタジエン,イソプレンおよびこれらの
ハロゲン置換誘導体、メタクリル酸メチル,メタクリル
酸エチル,メタクリル酸シクロヘキシル,メタクリル酸
フェニル,メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エス
テル類、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリ
ル酸ブチル,アクリル酸シクロヘキシル,アクリル酸フ
ェニル,アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル
類、酢酸ビニル,安息香酸ビニル等のビニルエステル
類、メチルビニルエ−テル,エチルビニルエ−テル,プ
ロピルビニルエ−テル,ブチルビニルエ−テル等のビニ
ルエ−テル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、無水マレ
イン酸、N−フェニルマレイミド、N−カルボキシフェ
ニルマレイミド、アクリロニトリル、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、2−ブテン、1−ヘキセンより選ば
れる1種類以上の化合物が挙げられる。
【0022】これらモノマ−の重合は公知の重合法、例
えば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法および乳化重
合法のいずれもが採用可能である。
【0023】重合開始剤としては、ベンゾイルパ−オキ
サイド、ラウリルパ−オキサイド、オクタノイルパ−オ
キサイド、アセチルパ−オキサイド、ジ−t−ブチルパ
−オキサイド、t−ブチルクミルパ−オキサイド、ジク
ミルパ−オキサイド、t−ブチルパ−オキシアセテ−
ト、t−ブチルパ−オキシベンゾエ−ト等の有機過酸化
物、または、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロニト
リル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメ
チル−2,2’−アゾビスイソブチレ−ト、1,1’−
アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等の
アゾ系開始剤が挙げられる。
【0024】溶液重合法において使用可能な溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
シクロヘキサン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、
イソプロピルアルコ−ル、ブチルアルコ−ル等が挙げら
れる。
【0025】重合温度は開始剤の分解温度に応じて適宜
設定することができるが、一般的には40〜150℃の
範囲で行うことが好ましい。
【0026】上述の共重合体は、無水マレイン酸とオレ
フィン類との共重合により得られる樹脂をアルキルアミ
ン等を用いて、後イミド化することによっても得ること
ができる。
【0027】このような後イミド化反応は、例えば、無
水マレイン酸−イソブテン共重合体を溶融状態あるいは
メタノ−ル,エタノ−ル,プロパノ−ルなどのアルコ−
ル溶媒、ベンゼン,トルエンなどの芳香族溶媒等に溶解
あるいは分散させ、メチルアミンなどの一級アミンと1
00〜350℃の温度で反応させることにより行なうこ
とができる。
【0028】ここで、生成する共重合体の重量平均分子
量(Mw)は、ゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ
−(GPC)により求めることができる。マレイミド共
重合体の分子量は1×10以上5×10以下、特に
1×10以上1×10以下のものが好ましい。分子
量が5×10を越える場合には成形性が悪くなり、1
×10未満の場合には得られる樹脂が脆くなる傾向に
ある。
【0029】これらN−アルキル置換マレイミドとオレ
フィン類の共重合体は、高い耐熱性、良好な耐候性、実
用的な機械特性および極めて高い剛性を有する材料であ
り、本材料を用いることにより良好な特性を有する組成
物を得ることができる。
【0030】本発明の樹脂組成物を構成するポリアミド
樹脂とは、ε−カプロラクタム、ω−ドデカラクタム等
のラクタム類の開環重合により得られるポリアミド;6
−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12
−アミノドデカン酸等のアミノ酸から得られるポリアミ
ド;エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデ
カメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノ
メチル)シクロヘキサン、ビス(4,4’−アミノシク
ロヘキシル)メタン、メタキシレンジアミン、パラキシ
レンジアミンなどの脂肪族、脂環族、芳香族ジアミンと
アジピン酸、スペリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、
テレフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族ジカルボン
酸から得られるポリアミドおよびこれらの共重合体およ
び混合物である。
【0031】これらのうち、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、
ナイロン12、ナイロン46が有用である。
【0032】これらのポリアミドの重合法は通常公知の
溶融重合、溶液重合、固層重合およびこれらを組み合わ
せた方法を採用することができる。ポリアミドの分子量
について特に制限はないが、通常10000以上のもの
が好ましい。
【0033】本発明の樹脂組成物には、さらにエラスト
マ−を添加することが好ましい。本発明の樹脂組成物に
用いるエラストマ−とはガラス転移温度が10℃以下の
高分子化合物であり、オレフィン系エラストマ−、ジエ
ン系エラストマ−およびその水添物、アクリル系エラス
トマ−、シリコン系エラストマ−、フッ素系エラストマ
−等が挙げられ、耐候性および機械特性などの点からオ
レフィン系エラストマ−およびアクリル系エラストマ−
が好ましい。
【0034】オレフィン系エラストマ−としては、ブチ
ルゴムおよびエチレン系エラストマ−が挙げられる。
【0035】ここでブチルゴムとは、ポリイソブチレン
を主体とするエラストマ−であり、エチレン系エラスト
マ−とはポリエチレンおよびその共重合体であり、エチ
レン単位がエラストマ−全体の50モル%以上、好まし
くは75モル%以上である重合物が好ましい。エチレン
と共重合可能な他の不飽和単量体としては、例えばプロ
ピレン,1−ブテン,1−ヘキセン等のα−オレフィン
類、ビニルエ−テル類、酢酸ビニル,プロピオン酸ビニ
ル等のビニルエステル類、アクリル酸エステル類、メタ
クリル酸エステル類、アクリロニトリルなどが挙げられ
る。これらは公知の方法により共重合あるいはグラフト
重合されていてもよい。
【0036】アクリル系エラストマ−とはアクリル酸の
メチルエステル、エチルエステルあるいはブチルエステ
ルなどのアクリル酸エステル類を主体とするエラストマ
−であり、その他共重合可能な成分としては、スチレン
などの芳香族モノマ−、メタクリル酸エステル類、酢酸
ビニル等が挙げられる。
【0037】これらエラストマ−は種々の反応性基によ
り変性されていることが好ましい。反応性基としては、
酸無水物、カルボン酸およびその誘導体、ヒドロキシル
基、チオ−ル基、アミノ基、エポキシ基、アルコキシシ
リル基、イソシアネ−ト基などであり、これら変性は、
例えば無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコ
ン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メタク
リル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸アミノエチル、
メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、3−
(トリエトキシシリル)プロピルメタクリレ−ト等を用
い、公知の共重合あるいはグラフト重合等によりなされ
る。
【0038】これら反応性基による変性量は0〜25モ
ル%、好ましくは0.01〜15モル%、特に好ましく
は0.02〜5モル%である。
【0039】これらエラストマ−をさらに具体的に例示
すると、エチレン/プロピレンゴムおよびその酸無水物
変性体,カルボン酸変性体,グリシジルメタクリレ−ト
変性体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/グ
リシジルメタクリレ−ト共重合体、エチレン/アクリル
酸エチル/グリシジルメタクリレ−ト共重合体、エチレ
ン/アクリル酸エチル/無水マレイン酸共重合体、エチ
レン/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、エチルア
クリレ−ト/グリシジルメタクリレ−ト共重合体、エチ
ルアクリレ−ト/ブチルアクリレ−ト/無水マレイン酸
共重合体等が挙げられる。
【0040】本発明の樹脂組成物において、N−アルキ
ル置換マレイミド−オレフィン共重合体、ポリアミド樹
脂およびエラストマ−の配合比(重量比)は、1〜9
9:99〜1:0〜40、特に5〜95;95〜5:0
〜30、さらに10〜75:90〜25:1〜25の範
囲が好ましい。マレイミド共重合体が1重量%未満の場
合、得られる樹脂の耐熱性および剛性が劣るため好まし
くない。また、エラストマ−成分が40重量%を越える
場合でも、得られる樹脂の耐熱性および剛性が劣る傾向
にあり好ましくない。
【0041】本発明の樹脂組成物には、さらに他の樹
脂、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、塩化ビニル樹脂、ポリフェニレンエ−テル、ポリ
アセタ−ル、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリイミド、ポリカ−ボネ−ト、ポリサルフォン、
フッ素樹脂、エポキシ樹脂などの単独重合体、ランダム
共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体を添加
しても差し支えない。
【0042】本発明の樹脂組成物には、反応を促進する
目的で各種触媒を添加することもできる。
【0043】さらに上記マレイミドとオレフィン類の共
重合をゴム状重合体存在下で行い、グラフト重合体とし
て使用することも可能である。
【0044】ここでゴム状重合体とは、ポリブタジエ
ン,ポリイソプレン,スチレン/ブタジエン共重合体,
アクリロニトリル/ブタジエン共重合体などのジエン系
ゴム、オレフィン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコン系
ゴムなどが挙げられる。
【0045】なお、本発明において得られる樹脂には必
要に応じて各種染料、表面処理されていてもよいガラス
繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム、アスベスト、炭化
ケイ素、セラミック繊維、金属繊維、窒化ケイ素、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレ−、パイロ
フェライト、ゼオライト、マイカ、雲母、タルク、フェ
ライト、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸
化鉄、ガラスバル−ン、アラミド繊維などの無機および
有機フィラ−、ヒンダ−ドフェノ−ル、有機リン酸エス
テルのような熱安定剤、ベンゾトリアゾ−ル系あるいは
ヒンダ−ドアミン系等の紫外線安定剤、難燃剤、発泡
剤、帯電防止剤、各種潤滑剤等を添加してもよい。また
成形体にメッキ、塗装、印刷等を行うこともできる。
【0046】本発明の樹脂組成物の製造方法には特に制
限がなく、例えば、粉体あるいはペレット状のN−アル
キル置換マレイミド−オレフィン共重合体、ポリアミド
樹脂、エラストマ−およびその他の添加剤を混合し、あ
るいは混合せずに押出機に供給し、溶融混練する方法等
が挙げられる。
【0047】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は実施例に限定されるものではない。
【0048】生成ポリマ−の分子量は、GPC(東ソ−
(株)製HLC−802A)を用い、ポリスチレン換算
により求めた。
【0049】生成ポリマ−の組成は、主として元素分
析、H−NMR測定により決定した。
【0050】熱変形温度は、120℃で4時間アニ−ル
した試験片を用いてASTM D648(18.6kg
/cm)に準拠し測定した。曲げ強度および曲げ弾性
率はASTM D790、衝撃強度はASTM D25
6(ノッチ付き)にそれぞれ準拠して測定した。
【0051】耐候性評価は、ウエザ−メ−タ−(スガ試
験機株式会社製)を用い、100時間照射後の衝撃強度
変化により評価した。
【0052】参考例 N−アルキル置換マレイミド−オレフィン共重合体の合
成 A−1 撹拌機、窒素導入管、温度計および脱気管の付いた50
lオ−トクレ−ブに、N−メチルマレイミド2780g
(25モル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)3.2g(0.02モル)およびジオキサ
ン40lを仕込み、窒素で数回パ−ジした後イソブテン
2805g(50モル)を仕込み、60℃で12時間反
応を行った。
【0053】反応内容物をエタノ−ルに注ぎ、ポリマ−
を析出させた。得られたポリマ−をジオキサン−メタノ
−ルで再沈精製した後、減圧下60℃で24時間乾燥し
た。収量は4030gであった。
【0054】得られたポリマ−の元素分析結果(C;6
4.7重量%、H;7.8重量%、N;8.4重量%)
より、生成ポリマ−中のマレイミド単位は50モル%で
あった。得られたポリマ−は分子量(Mw)22300
0であった。
【0055】A−2 A−1と同様のオ−トクレ−ブに、N−メチルマレイミ
ド2780g(25モル)、グリシジルメタクリレ−ト
71g(0.5モル)、2,2’−アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)3.2g(0.02モル)および
ジオキサン35lを仕込み、窒素で数回パ−ジした後イ
ソブテン5610g(100モル)を仕込み、60℃で
12時間反応を行った。
【0056】反応内容物をエタノ−ルに注ぎ、ポリマ−
を析出させた。減圧下60℃で24時間乾燥した。収量
は4175gであった。
【0057】得られたポリマ−の元素分析およびH−
NMRより、生成ポリマ−中のマレイミド単位は49.
5モル%、グリシジルメタクリレ−ト単位は0.8モル
%であった。得られたポリマ−は分子量(Mw)213
000であった。
【0058】A−3 A−1と同様の反応器を用いて、N−メチルマレイミド
2780g(25モル)、無水マレイン酸49g(0.
5モル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(A
IBN)3.2g(0.02モル)およびジオキサン3
5lを仕込み、窒素で数回パ−ジした後イソブテン56
10g(50モル)を仕込み、60℃で12時間反応を
行った。
【0059】反応内容物をエタノ−ルに注ぎ、ポリマ−
を析出させた。減圧下60℃で24時間乾燥した。収量
は4182gであった。
【0060】得られたポリマ−の元素分析および酸無水
物基をメチルエステル化しH−NMRにより定量した
結果、生成ポリマ−中のマレイミド単位は49.0モル
%、無水マレイン酸単位は1.0モル%であった。得ら
れたポリマ−は分子量(Mw)250000であった。
【0061】A−4 N−メチルマレイミドのかわりにN−シクロヘキシルマ
レイミドを用いた他は、A−2と同様の方法によりN−
シクロヘキシルマレイミド/グリシジルメタクリレ−ト
/イソブテン共重合体を合成した。
【0062】得られたポリマ−の元素分析およびH−
NMRより、生成ポリマ−中のマレイミド単位は51モ
ル%、グリシジルメタクリレ−ト単位は0.6モル%で
あった。得られたポリマ−は分子量(Mw)27700
0であった。
【0063】ポリアミドおよびエラストマ− B−1 ナイロン6(UBEナイロン1013B;宇部興産社
製) B−2 ナイロン66(UBEナイロン2020B;宇部興産社
製) C−1 エチレン単位91.86モル%、エチルアクリレ−ト単
位7.93モル%、無水マレイン酸単位0.21モル%
よりなる共重合体。
【0064】C−2 エチレン単位75モル%、プロピレン単位25モル%か
らなるエチレンプロピレン共重合体に無水マレイン酸1
モル%を反応押出法によりグラフト重合した変性エチレ
ンプロピレンエラストマ−。
【0065】C−3 アクリル酸エチル単位60モル%、アクリル酸ブチル単
位38モル%、メタクリル酸グリシジル単位2モル%か
らなる共重合体。
【0066】実施例1 参考例で合成したN−メチルマレイミド/イソブテン共
重合体(A−1)とポリアミド樹脂(B−1)およびエ
ラストマ−(C−3)の粉体あるいはペレットを表1に
示した組成であらかじめ振り混ぜ、2軸押出機ラボプラ
ストミル(東洋精機社製))により240〜280℃の
温度プロファイルで、窒素下2回混練押出しを行いペレ
ットとした。得られたペレットは乳白色であった。この
ペレットを射出成形機(パナジェクション(松下電器産
業株式会社製))を用いて、射出成形温度300℃、金
型温度100℃で成形し、物性測定試料とした。得られ
た結果を表2に示す。
【0067】実施例2〜6および比較例1〜2 実施例1と同様に、表1に示した樹脂組成で260〜3
20℃で溶融混練しペレット化した後、シリンダ温度2
60〜350℃、金型温度800〜140℃で射出成形
を行いサンプルを作成し、物性測定を行った。得られた
結果を表2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【発明の効果】実施例より明かなように、本発明の樹脂
組成物は、耐熱性、耐衝撃性、剛性、および耐候性に優
れ、良好な機械特性を有している。また、本発明の樹脂
組成物は乳白色であり、淡色あるいは任意の色への染色
が容易であり、自動車分野、電気電子分野、航空・船舶
分野、住宅分野、医療分野、食品分野等の広い用途で極
めて有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)下記に示す構成成分(I)がポリマー
    全体の30〜98モル%、構成成分(II)がポリマー
    全体の70〜2モル%であり、ポリスチレン換算の重量
    平均分子量が1×103以上5×106以下である樹脂
    (エラストマーを除く)1〜99重量%、b)ポリアミ
    ド樹脂1〜99重量%およびc)エラストマー0〜40
    重量%からなることを特徴とする耐熱性樹脂組成物。 【化1】 (ここで、R1は炭素数1〜18のアルキル基または炭
    素数3から12のシクロアルキル基を示す) 【化2】 (ここで、R2は水素または炭素数1〜8のアルキル基
    であり、R3およびR4は炭素数1〜8のアルキル基を示
    す)
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