JP3079706B2 - グラフト共重合体の製造方法 - Google Patents

グラフト共重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、剛性および耐
衝撃性に優れたグラフト重合体の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来技術】マレイミド系共重合体は、高い耐熱性を有
するため種々の検討がなされている。例えば、メタクリ
ル酸メチルにN−芳香族置換マレイミドを共重合する方
法が、特公昭43−9753号公報、特開昭61−14
1715号公報、特開昭61−171708号公報およ
び特開昭62−109811号公報に、スチレン系樹脂
にN−芳香族置換マレイミドを共重合する方法が、特開
昭47−6891号公報、特開昭61−76512号公
報および特開昭61−276807号公報に開示されて
いる。
【0003】しかし、この方法で得られる樹脂は、N−
芳香族置換マレイミド含量が増すほど耐熱性は良好とな
るが、非常に脆く、また加工性が悪い、着色する等の問
題があり、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン
(ABS)樹脂の耐熱性改良剤として少量添加されると
いった使い方がされているにすぎない。
【0004】一方、N−アルキル置換マレイミド−オレ
フィン系共重合体は、優れた耐熱性、高い剛性および実
用的な機械強度などの特性を有する興味深いポリマ−で
あるが、さらなる衝撃強度の改良が望まれている。
【0005】また、特公昭49−12576号公報に
は、マレイミド共重合体とゴムの樹脂組成物が記載され
ているが、これは単純ブレンドであり、曲げ強度、衝撃
強度の改良効果は小さいものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性、剛性および耐衝撃性等に優れたグラフト共重合体の
製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この問題に
鑑み鋭意検討した結果、不飽和ジカルボン酸無水物およ
びオレフィン類を含んでなる単量体混合物をゴム状化合
物の存在下、ラジカル開始剤によりグラフト重合して得
られる共重合体に、1級アルキルアミンを反応させイミ
ド化することにより、上記目的を満たすグラフト共重合
体が製造できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】本発明において用いられる不飽和ジカルボ
ン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、無水イタコン酸等が挙げられ、無水マレイン酸が好
ましい。
【0009】また、本発明における上記オレフィン類と
しては、エチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテ
ン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキ
セン、1−メチル−1−ヘプテン、1−イソオクテン、
2−メチル−1−オクテン、2−エチル−1−ペンテ
ン、2−メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテ
ン、2−メチル−2−ヘキセン等が挙げられ、このうち
耐熱性および機械特性の点から1,1−ジ置換オレフィ
ン、特にイソブテンが好ましい。これらは1種または2
種以上組み合わせて用いることができる。
【0010】さらに、必要であれば本発明の目的を損な
わない範囲で、上記不飽和ジカルボン酸無水物およびオ
レフィン類を含んでなるモノマ−混合物に、他のビニル
系モノマ−を混合しても差支えない。
【0011】他のビニル系モノマ−としては、スチレ
ン,α−メチルスチレン,ビニルトルエン, 1,3−
ブタジエン,イソプレンおよびこれらのハロゲン置換誘
導体、メタクリル酸,メタクリル酸メチル,メタクリル
酸エチル,メタクリル酸シクロヘキシル,メタクリル酸
フェニル,メタクリル酸ベンジル,メタクリル酸ヒドロ
キシエチル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸メ
チル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル
酸シクロヘキシル,アクリル酸フェニル,アクリル酸ベ
ンジル等のアクリル酸エステル類、酢酸ビニル,安息香
酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニルエ−テ
ル,エチルビニルエ−テル,プロピルビニルエ−テル,
ブチルビニルエ−テル等のビニルエ−テル類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、アクリロニトリルなどの単量体よ
り選ばれる1種類以上の化合物が挙げられる。
【0012】本発明の製造法で用いるゴム状化合物と
は、ガラス転移温度が10℃以下、好ましくは0℃以
下、さらに好ましくは−20℃以下の弾性体あるいは粘
性体を意味する。
【0013】これらゴム状化合物としては、ポリブタジ
エン,スチレン/ブタジエン共重合体,アクリロニトリ
ル/ブタジエン共重合体,メタクリル酸メチル/ブタジ
エン共重合体,ポリイソプレン,ポリクロロプレン等の
ジエン系ゴムあるいはその水添物、ポリエチレン,エチ
レン/プロピレン/エチリデンノルボルネン共重合体,
ブチルゴム,エチレン/酢酸ビニル共重合体,エチレン
/アクリル酸メチル共重合体などのオレフィン系エラス
トマ−、アクリル酸エチル/アクリル酸ブチル共重合
体,アクリル酸エチル/アクリル酸アリル共重合体等の
アクリル酸エチルを主体とするアクリルゴム、シリコン
類、フッ素系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、
アミド系ゴムなどが挙げられる。
【0014】これらゴム状化合物の分子量については特
に制限はないが、分子量が1000以上、特に1000
0以上のものが好ましく、これらゴム状化合物は架橋さ
れていても良いし、コアシェル等の構造にすることによ
り得られる共重合体の特性を改良することもできる。
【0015】さらにこれらゴム化合物は、二重結合、ハ
ロゲン基、チオ−ル基等を有していることがグラフト共
重合体を製造する上で好ましい。
【0016】ゴム状化合物の選択により、得られるグラ
フト共重合体に低温衝撃性、耐油性、成形性、耐候性な
どの特性を与えることができるが、このうちジエン系エ
ラストマ−を用いれば低温衝撃性に優れた共重合体が、
オレフィン系エラストマ−およびアクリル系エラストマ
−を用いれば、特に耐候性および耐衝撃性に優れた共重
合体が得られる。
【0017】これら共重合体の重合は公知の重合法、例
えば塊状重合法、塊状−懸濁重合法、溶液重合法、懸濁
重合法および乳化重合法等のいずれもが採用可能であ
る。
【0018】これらの重合における重合開始剤として
は、ベンゾイルパ−オキサイド、ラウリルパ−オキサイ
ド、オクタノイルパ−オキサイド、アセチルパ−オキサ
イド、ジ−t−ブチルパ−オキサイド、t−ブチルクミ
ルパ−オキサイド、ジクミルパ−オキサイド、t−ブチ
ルパ−オキシアセテ−ト、t−ブチルパ−オキシベンゾ
エ−ト等の有機過酸化物、または、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾ
ビス(2−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブ
チレ−ト、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル)等のアゾ系開始剤が挙げられる。
【0019】重合温度は開始剤の分解温度に応じて適宜
設定することができるが、一般的には40〜300℃の
範囲で行うことが好ましい。
【0020】溶液重合法において使用可能な溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
シクロヘキサン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、
イソプロピルアルコ−ル、ブチルアルコ−ル等が挙げら
れる。
【0021】これらの重合方法のうち、乳化重合は、例
えばゴム状ラテックス存在下、不飽和ジカルボン酸無水
物、オレフィン類および開始剤等を導入することにより
実施できる。
【0022】上述した重合により得られるグラフト共重
合体におけるゴム状化合物の含量は、3〜60重量%、
好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは、10〜4
0重量%である。ゴム状化合物の含量が60重量%を越
える場合には生成する共重合体の機械特性および成形性
が低下することがあり、3重量%未満の場合には得られ
る共重合体の耐衝撃性改善の効果が小さくなる恐れがあ
る。
【0023】また、上記グラフト共重合体における不飽
和ジカルボン酸無水物/オレフィン類の共重合組成比
は、30〜70/70〜30モル%であり、通常の重合
では仕込み組成にかかわらず45〜55/55〜45モ
ル%である。
【0024】本発明は、これらグラフト共重合体に1級
アルキルアミンを反応させ、イミド化するが、このイミ
ド化反応は、溶液状態、懸濁状態、または溶融状態で行
うことができる。また、イミド化する際、触媒を存在さ
せても良い。触媒としては、3級アミン類等が挙げられ
る。なお、これらイミド化反応を窒素中で行なうことが
好ましい。
【0025】イミド化反応に用いる1級アルキルアミン
としては、N−メチルアミン、N−エチルアミン、N−
n−プロピルアミン、N−i−プロピルアミン、N−n
−ブチルアミン、N−i−ブチルアミン、N−s−ブチ
ルアミン、N−t−ブチルアミン、N−n−ペンチルア
ミン、N−n−ヘキシルアミン、N−n−ヘプチルアミ
ン、N−n−オクチルアミン、N−ラウリルアミン、N
−ステアリルアミン、N−シクロプロピルアミン、N−
シクロブチルアミン、N−シクロヘキシルアミン等のN
−アルキルアミン類が挙げられ、耐熱性の点から炭素数
が1〜4のアルキル基および炭素数が3〜6のシクロア
ルキル基をもつものが好ましい、特に、N−メチルアミ
ン、N−エチルアミン、N−イソプロピルアミンおよび
N−シクロヘキシルアミンが好ましい。また、これらは
1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
さらに、N−芳香族アミン、アンモニア等を一部用いる
こともできる。
【0026】イミド化反応を溶液状態または懸濁状態で
行う場合は、オ−トクレ−ブ等の反応器を用いるのが好
ましく、溶融状態で行う場合は脱気装置の付いた押出機
を用いても良い。また、これら反応機を組み合わせて用
いることもできる。
【0027】イミド化反応の温度は、通常約30〜35
0℃で行なわれ、特に80〜320℃で行なうことが好
ましい。反応温度が350℃を越えると熱分解による共
重合体の物性の低下をきたすことがある。これら反応温
度は連続的に、または段階的に昇温することもできる。
【0028】イミド化率は13C−NMR、IR、元素
分析等の測定により求めることができる。本発明の製造
方法における好ましいイミド化率は50%以上、より好
ましくは80%以上、特に好ましくは95%以上であ
る。
【0029】また、共重合体のグラフト率は溶媒抽出な
どにより求めることができる。本発明の製造方法による
と、 (仕込みゴム量−未反応ゴム量)/仕込みゴム量×10
0 により示されるグラフト率が5%以上、好ましくは50
%以上、特に好ましくは80%以上であり、未反応ゴム
分がグラフト共重合体中に存在していても良い。
【0030】本発明により得られるグラフト共重合体
は、熱変形温度+(100〜200℃)の温度下で、剪
断速度10sec−1における溶融粘度が10〜10
00000ポイズ程度であり、特に100〜10000
0ポイズのものが好ましい。
【0031】なお、本発明により得られる共重合体は、
これにN−アルキルマレイミド/オレフィン共重合体、
あるいは不飽和ジカルボン酸無水物/オレフィン共重合
体を1級アミンでイミド化した重合体を加えて用いるこ
ともできる。
【0032】また必要に応じて、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、スチレン/
アクリロニトリル共重合体、スチレン無水マレイン酸共
重合体、アクリル樹脂、イミド化アクリル樹脂、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリアセタ−
ル、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルフ
ァイド、ポリサルフォン、ポリエ−テルサルフォン、ポ
リアミドイミド、ポリイミド、シリコン樹脂、フッ素樹
脂、フェノ−ル樹脂、エポキシ樹脂、ジエン系ゴム、オ
レフィン系ゴム、アクリル系ゴム等の単独重合体、ラン
ダム、ブロック、グラフト共重合体およびそれらの混合
物あるいは改質物等を混合して用いてもよい。
【0033】さらに各種染料、ガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム、アスベスト、炭化ケイ素、セラミッ
ク繊維、金属繊維、窒化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、カオリン、クレ−、パイロフェライト、ゼオ
ライト、マイカ、雲母、タルク、フェライト、珪酸カル
シウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、三酸化ア
ンチモン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄、ガラスバル
−ン、アラミド繊維などの無機および有機フィラ−、ヒ
ンダ−ドフェノ−ル、有機リン酸エステルのような熱安
定剤、ベンゾトリアゾ−ル系あるいはヒンダ−ドアミン
系等の紫外線安定剤、難燃剤、難燃助剤、発泡剤、帯電
防止剤、各種潤滑剤等を添加して用いてもよい。これら
添加剤は種々併用して用いることもできる。
【0034】また、本発明において得られた樹脂は公知
の射出成形、押出成形、ブロ−成形、発泡成形、真空成
形等により、各種成形体、シ−ト、フィルム、繊維等に
成形することができる。さらに得られた成形体にメッ
キ、塗装、印刷等の処理をすることも可能である。
【0035】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は実施例に限定されるものではない。
【0036】生成ポリマ−の確認は、IR測定、13
−NMR測定、元素分析により行った。得られたポリマ
−の分子量はゲルパ−ミエ−ションクロマトグラフィ−
(東ソ−社製HLC−802A)を用いて、ポリスチレ
ン換算により求めた。
【0037】得られたサンプルは、2軸押出機(ラボプ
ラストミル(東洋精機社製))を用いて240〜320
℃でペレットとし、得られたペレットを射出成形機(パ
ナジェクション(松下電器産業社製))を用いてシリン
ダ−温度240〜350℃、金型温度60〜120℃で
射出成形し、物性測定用試料とした。
【0038】得られたサンプルの熱変形温度はASTM
D648(18.5kg/cm荷重)、曲げ強度お
よび曲げ弾性率はASTM D790、ノッチ付き衝撃
強度はASTM D256にそれぞれ準拠して測定し
た。
【0039】実施例1 撹拌機、窒素導入管、イソブテン導入管、温度計および
脱気管の付いた30lオ−トクレ−ブに、ポリブタジエ
ン(BR01;日本合成ゴム社製)208g、ジオキサ
ン18lを仕込み、ポリブタジエンを溶解させた後、無
水マレイン酸1180gおよびベンジルパ−オキサイド
(BPO)24gを仕込み、窒素で数回パ−ジした後、
液化イソブテン1.8lを仕込み、70℃で10時間重
合を行った。
【0040】反応内容物を過剰のメタノ−ルに注ぎポリ
マ−を析出させ、遠心分離によりポリマ−を分離した。
減圧下60℃で24時間乾燥した。収量は2130gで
あった。
【0041】得られたポリマ−1000gをジメチルホ
ルムアミド(DMF)に溶解させ、これに無水マレイン
酸基に対して1.1モル等量のN−メチルアミンを加
え、60℃で2時間撹拌した後、さらに180℃にて6
時間反応を行った。
【0042】得られたポリマ−の一部を取出し13C−
NMR測定を行った結果、無水マレイン酸からイミド基
への転化率は、ほぼ100%であった。また、トルエン
を溶媒としてソックスレ−抽出を行ったところ抽出残渣
は96%であり、抽出残渣のIR分析によりポリブタジ
エンに由来する特性吸収およびイミド基に由来する特性
吸収が確認され、グラフト共重合体が生成していること
を確認した。
【0043】得られたサンプルを二軸押出機を用いてペ
レット化し、射出成形により試験片を作成した。特性評
価結果を表1に示す。
【0044】参考例1 実施例1に記載の反応器に、無水マレイン酸1180
g、BPO24gおよびジオキサン18lを仕込み、窒
素で数回パ−ジした後、液化イソブテン1.8lを仕込
み、70℃で10時間重合を行った。
【0045】反応内容物を過剰のメタノ−ルに注ぎポリ
マ−を析出させ、遠心分離によりポリマ−を分離した。
減圧下60℃で24時間乾燥した。収量は1815gで
あった。
【0046】得られたサンプルの元素分析の結果、共重
合体中の無水マレイン酸単位は50モル%であった。得
られたサンプルをDMFに溶解させ、これに無水マレイ
ン酸基に対して1.1モル等量のN−メチルアミンを加
え60℃で2時間撹拌した後、さらに180℃にて6時
間反応を行った。
【0047】生成ポリマ−のイミド化率は、元素分析お
よび13C−NMR測定より99%であった。同様の条
件で数バッチ重合を行い、サンプルを作成した。
【0048】実施例2 実施例1と同様の反応器を用いて、ポリブタジエン46
3gおよび無水マレイン酸1180gをトルエン18l
に溶解させ、BPO24gを仕込み、窒素で数回パ−ジ
した後、液化イソブテン1.8lを仕込み、70℃で1
2時間反応を行った。
【0049】反応内容物を過剰のメタノ−ルに注ぎ、ポ
リマ−を析出させた。遠心分離後、減圧下60℃で24
時間乾燥した。収量は2220gであった。
【0050】得られた共重合体をトルエンに分散させ、
N−メチルアミンを用いてイミド化を行った。イミド化
率は、ほぼ100%であった。特性評価を行った結果を
表1に示す。
【0051】比較例1 参考例1で作成したサンプル850gをポリブタジエン
150gを溶解したトルエン溶液中に均一になるように
分散させた後、過剰のメタノ−ルで沈澱させたポリマ−
を分離乾燥後、同様にペレット化および射出成形を行
い、特性を評価した。得られた結果を表1に示す。
【0052】比較例2 比較例1と同様に、参考例1で得られたサンプル800
gとポリブタジエン200gからなるサンプルを作成
し、特性を評価した。得られた結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】実施例より明かなように、本発明の製造
方法により得られたサンプルは、耐熱性、耐衝撃性およ
び剛性に優れる等の良好な諸特性を有しているため、自
動車、電気電子、精密機械、住宅、食品、医療分野等の
幅広い用途において極めて有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和ジカルボン酸無水物およびオレフィ
    ン類を含んでなる単量体混合物をゴム状化合物の存在
    下、ラジカル開始剤によりグラフト重合して得られる共
    重合体に、1級アルキルアミンを反応させイミド化する
    ことを特徴とするグラフト共重合体の製造方法。
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