JP2735571B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は機械的特性,成型性および成型品の外観に優
れた熱可塑性樹脂組成物に関する。更に詳しくは,ポリ
アミドと特定のマレイミド系共重合体とからなる,ポリ
アミドの吸湿性,耐熱性および成型加工性が改善され
た、しかも外観の優れた成型品を与える熱可塑性樹脂組
成物に関する。
[従来の技術] ポリアミドは機械的特性,耐薬品性,耐摩耗性,電気
的特性等の性質に優れている反面,成型収縮率が大き
く,成型品にヒケ,ソリ等の不具合が発生しやすい欠点
を有している。さらに,吸湿性が高いため,成型加工時
に成型品外観の不良現象が発生しやすいばかりでなく,
成型品の寸法あるいは形状の変化が大きく,成型品の機
械的特性も変化しやすいことが知られている。また,溶
融樹脂の粘度が低く,射出成型時に成型機のノズルから
溶融樹脂が意図を引くように流れ出すドルーイング現象
が起き易く,成型操作が煩雑となる欠点を有している。
ポリアミドのこのような欠点を改良する目的で,ポリ
アミドに種々の高分子物質を混合あるいは反応させる試
みが行われてきた。たとえばポリスチレンあるいはスチ
レン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂を
溶融混合することが行われたが(特公昭38−23476号,
同40−7380号,米国特許3,243,478号,同3,243,479号,
西ドイツ公開特許第2,403,889号),これらの樹脂はポ
リアミドとの相溶性に劣るため,得られた組成物からな
る成型品に層状の剥離現象が観察され,機械的性質にも
劣っていた。またポリアミドに,スチレンと不飽和ジカ
ルボン酸無水物単量体との共重合体を混合する試みが行
われたが(特開昭56−50931号),得られた組成物は熱
安定性に乏しかった。相溶性の改善を目的として,スチ
レンと不飽和ジカルボン酸無水物単量体との共重合体を
スチレン系樹脂とポリアミドとの相溶化剤として使用し
た,三成分からなる組成物が知られているが(特開昭60
−195157号),得られた組成物は相溶性,熱安定性の改
良は果たされているものの,その効果は不十分であっ
た。不飽和ジカルボン酸のイミド化合物を含む共重合体
とポリアミドとを溶融混合して製造される,両高分子鎖
が結合した共重合体が知られているが(特開昭57−5771
9号,同57−141426号),得られた共重合体の性質は溶
融混合機による製造条件の影響を受け易く,工業的に不
利を来した。更には,得られた共重合体の耐熱性は必ず
しも十分ではなかった。不飽和ジカルボン酸無水物単量
体あるいはマレイミド系単量体の共重合体と,ポリアミ
ドおよび変性ポリオレフィンからなる三成分系の組成物
が知られているが(特開昭61−171751号,同62−59647
号,同62−179546号),得られた組成物からなる成型品
はゲート近傍の表面に不良現象が認められ,ウエルドラ
インが目だち,着色性に劣った。また,得られた組成物
の耐熱性も不十分であった。
[発明が解決しようとする問題点] 以上のように,ポリアミドの諸特性を改良する試みは
数多くなされてきたが,その効果はいずれも実用上不十
分であった。
本発明の意図するところは,ポリアミドの耐熱性,成
型加工性および吸湿性が改良された,しかも美麗な外観
を与える組成物を提供とすることにある。
[問題点を解決するための手段] 即ち本発明では芳香族ビニル単量体残基30〜69モル
%,マレイミド系単量体残基30〜50モル%,不飽和ジカ
ルボン酸無水物単量体残基1〜20モル%およびアクリル
系単量体残基0〜39モル%からなるマレイミド系共重合
体1〜50重量%とポリアミド50〜99重量%とからなり,
マレイミド系共重合体が分散粒子を形成する組成物であ
り,当該分散粒子の粒子径が0.02〜2ミクロンであるこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物であっては,得られ
た組成物は耐熱性が高く,成型加工性に優れ,吸湿性が
低く,しかもその成型品は美麗な外観を与えることを見
いだした。更に本発明ではマレイミド系共重合体30〜90
重量%とポリアミド10〜70重量%とを溶融混合してなる
組成物を,ポリアミドと別途溶融混合することにより製
造された組成物であっては,工業的に有利に,しかも再
現性よく目的とする特性が得られることを見いだして本
発明を完成するに至っている。
本発明で用いるマレイミド系共重合体の製造方法につ
いては特に制限はなく,たとえば芳香族ビニル単量体,
マレイミド系単量体,不飽和ジカルボン酸無水物単量体
およびアクリル系単量体のラジカル共重合により製造す
ることができる。
芳香族ビニル単量体の具体例としてはスチレン,α−
メチルスチレン,ビニルトルエン,t−ブチルスチレン等
があり,マレイミド系単量体の具体例としてはマレイミ
ド,N−メチルマレイミド,N−エチルマレイミド,N−プロ
ピルマレイミド,N−ヘキシルマレイミド,N−シクロヘキ
シルマレイミド,N−フェニルマレイミド,N−トリルマレ
イミド等があり,不飽和ジカルボン酸無水物単量体の具
体例としては無水マレイン酸,無水メチルマレイン酸,
無水1,2−ジメチルマレイン酸,無水マレイン酸,無水
フェニルマレイン酸等があり,アクリル系単量体の具体
例としてはメチル(メタ)アクリレート,エチル(メ
タ)アクリレート,ブチル(メタ)アクリレート,ヘキ
シル(メタ)アクリレート,シクロヘキシル(メタ)ア
クリレート,デシル(メタ)アクリレート,オクタデシ
ル(メタ)アクリレート,ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート,メトキシエチル(メタ)アクリレート,グ
リシジル(メタ)アクリレート等があり,これらを単独
で,あるいは併用して用いることができる。ただし,こ
こでメチル(メタ)アクリレートとはメチルアクリレー
トあるいはメチルメタクリレートを示すものとする。
これらの単量体のラジカル共重合の方法については特
に制限はなく,ラジカル共重合の公知の方法を任意に適
用できる。
本発明で用いるマレイミド系共重合体を製造する他の
方法として,芳香族ビニル単量体,不飽和ジカルボン酸
無水物単量体およびアクリル系単量体の共重合体をアン
モニアあるいは第一級アミンと反応させて酸無水物残基
をイミド化する方法を例示することができる。高分子鎖
中に酸無水物残基を有する高分子物質とアミン化合物と
のイミド化反応は公知であり,たとえば特公昭61−2693
6号あるいは同62−84566号に開示されている方法に従っ
て,高分子物質とアミン化合物とを反応させて,目的と
するイミド基を有するマレイミド系共重合体を製造する
ことができる。
イミド化反応に用いられる第一級アミンを例示する
と,メチルアミン,エチルアミン,プロピルアミン,ブ
チルアミン,ヘキシルアミン,シクロヘキシルアミン,
デシルアミン,アニリン,トルイジン,ナフチルアミ
ン,クロロフェニルアミン,ジクロロフェニルアミン,
ブロモフェニルアミン,ジブロモフェニルアミン等があ
る。
イミド化反応の方法は任意であり,オートクレーブを
用いて溶液状態,塊状溶融状態あるいは懸濁状態で反応
を行うことができる。またスクリュー押出機等の溶融混
練装置を用いて,溶融状態で反応を行うことも可能であ
る。
溶液反応に用いられる溶媒は任意であり,たとえばア
セトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケト
ン,シクロヘキサノン等のケトン類,テトラヒドロフラ
ン,1,4−ジオキサン等のエーテル類,トルエン,キシレ
ン等の芳香族炭化水素,ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルスルホキシド,N−メチル−2−ピロリドン等が例示さ
れる。
イミド化反応温度は50〜350℃の範囲が好ましく,100
〜300℃の範囲が特に好ましい。
イミド化反応は触媒の存在を必ずしも必要としない
が,用いるならばトリメチルアミン,トリエチルアミ
ン,トリブチルアミン,N,N−ジメチルアニリン,N,N−ジ
エチルアニリン等の第三級アミンが好適である。
本発明で用いられるマレイミド系共重合体は,芳香族
ビニル単量体残基30〜96モル%,マレイミド系単量体残
基30〜50モル%,不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基
1〜20モル%およびアクリル系単量体残基0〜39モル%
からなる。さらに好ましい範囲は,芳香族ビニル単量体
残基40〜65モル%,マレイミド系単量体残基30〜45モル
%,不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基1〜15モル%
およびアクリル系単量体残基0〜29モル%である。芳香
族ビニル単量体残基が30モル%未満あるいはアクリル系
単量体残基が39モル%を越えると、均質な組成を有する
重合体を工業的に再現性よく製造することが困難であ
り,当該マレイミド系共重合体をポリアミドと混合して
得られた組成物の熱安定性,成型加工性,機械的強度等
の性質が劣る。また芳香族ビニル単量体残基が70モル%
を越えるか,あるいはマレイミド系単量体残基が30モル
%未満であると得られた組成物の耐熱性が劣り,マレイ
ミド系単量体残基が50モル%を越えると得られた組成物
の成型加工性が劣る。不飽和ジカルボン酸無水物単量体
残基が1モル%未満であるとポリアミドと混合して得ら
れた組成物の機械的強度が劣り,しかも当該組成物の成
型物に剥離現象が観察される。また不飽和ジカルボン酸
無水物単量体残基が20モル%を越えると当該組成物の熱
安定性,成型加工性が劣り,成型物の表面が鮫肌状に荒
れることがある。
本発明で用いられるポリアミドは特に制限はなく,脂
肪族,芳香族あるいは脂環族のジカルボン酸とジアミン
とから得られるポリアミド,アミノカルボン酸あるいは
環状ラクタム類から得られるポリアミド等であってよい
が,具体例を挙げるとナイロン6,ナイロン6・6,ナイロ
ン6・9,ナイロン6・10,ナイロン6・12,ナイロン4・
6,ナイロン11,ナイロン12等の脂肪族ポリアミド,ポリ
(ヘキサメチレンテレフタラミド),ポリ(ヘキサメチ
レンイソフタラミド),ポリ(m−キシリレンアジパミ
ド)等の芳香族環を含むポリアミド等があり,これらを
単独で,あるいは併用して用いることができる。
本発明ではマレイミド系共重合体1〜50重量%とポリ
アミド50〜99重量%とを混合して組成物とするが,マレ
イミド系共重合体が1重量%未満あるいはポリアミドが
99重量%を越えては得られた組成物の耐熱性,成型加工
性あるいは吸湿性の改良程度が不十分であり,マレイミ
ド系共重合体が50重量%を越えるか,あるいはポリアミ
ドが50重量%未満であっては当該組成物の機械的強度,
耐薬品性あるいは耐摩耗性が劣る。
本発明の組成物ではマレイミド系共重合体が分散粒子
を形成し,しかも当該分散粒子の粒子径が0.02〜2ミク
ロンであることが必要である。ただし分散粒子の粒子径
は,ヒドラジン一水和物で処理した後にオスミック酸で
染色した試料から切削されて超薄切片を透過型電子顕微
鏡で観察して測定した。分散粒子径が0.02ミクロン未満
であるとポリアミドと混合して得られた組成物の溶融粘
度が高く,成型物表面に鮫肌状の不良現象が発生する。
分散粒子径が2ミクロンを越えると当該組成物の機械的
強度が劣り,成型加工性の改良効果も不十分である。
本願発明者らの知見によれば,同一のポリアミドを同
量用いる場合,当該組成物中の分散粒子径を決定する因
子として特に重要であるものは,マレイミド系共重合体
中の不飽和ジカルボン酸無水物単量体残基の含有率であ
り,含有率が低い場合には粒子径は大きく,含有率が高
い場合には粒子径aは小さくなる。その他の要因とし
て,分散粒子径はマレイミド系共重合体とポリアミドと
の混合方法にも依存する。
マレイミド系共重合体とポリアミドの混合は,通常の
溶融混練装置を用いて行うことができるが,,好適に使用
できる溶融混練装置としてはスクリュー押出機,バンバ
リーミキサー,コニーダー,混合ロール等がある。
混合方法の好ましい実施態様として,マレイミド系共
重合体30〜90重量%とポリアミド10〜70重量%とを予め
溶融混練して得られた組成物を,別途ポリアミドと溶融
混練して本発明の組成物とする方法を例示できる。この
方法に従えば同一の品質の組成物を再現性よく製造でき
る。
本発明の組成物は用途に応じて他の添加剤あるいは改
質剤を加えて組成物とすることが可能であり,具体的に
ガラス繊維,カーボン繊維,アラミド繊維等の補強繊
維,タルク,シリカ,クレー,マイカ,炭酸カルシウム
等の充填材,安定剤,紫外線吸収剤,難燃剤,滑剤,着
色剤等がある。
[実施例] 以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明する
が,実施例および比較例で用いた部および%はすべて重
量基準である。
なお,各種性質の測定方法は次の通りである。
組成物中の分散粒子径: 予めトリミングした試料をヒ
ドラジン一水和物中に浸漬して,60℃で48時間放置し
た。水洗後,この試料を1%オスミック酸水溶液中に浸
漬し,室温で24時間放置して染色した。染色した試料か
ら超薄切片を切り出し,透過型電子顕微鏡写真を撮影し
た。得られた画像を解析して粒子径を求めた。
耐熱性: ASTM D−648に従い,厚さ1/4″の射出成型品
を用いて荷重18.6kg/cm2で加熱変形温度(HDT)を測定
した。
衝撃強度: ASTM D−256に従い,厚さ1/4″の射出成型
品によりノッチ付きアイゾットを測定した。雰囲気温度
は23℃。
流動性: ASTM D−1238に準拠して,温度265℃,荷重1
0kgでメルトフローレートを測定した。
外観: 5オンス射出成型機で裏面にボス,リブを有
し,かつ開口部を有する成型品を成型して成型品の外観
を目視判定した。成型温度は260℃。
吸水率: ASTM D−570に従い,ペレットを用いて23℃
水中24時間後の吸水率を測定した。
使用したポリアミドは以下の通り。
ナイロン6: 東レ株式会社製アミランCM1017。
ナイロン6・6: 三菱化成工業株式会社製ノバミッド30
10SR。
ナイロン6・10: 東レ株式会社製アミランCM2001。
ナイロン6・12: 宇部興産株式会社製ウベ7125U。
ナイロン12: 宇部興産株式会社製ウベ3024U。
実施例1および比較例1 (1)マレイミド系共重合体A,B,C,D,E,F,H,Iの製造 撹拌機を備えたオートクレーブ中にスチレン60部,メ
チルイソブチルケトン50部を仕込み,系内を窒素ガスで
置換した後,内温を85℃に昇温した。別に無水マレイン
酸40部とベンゾイルパーオキサイド0.15部をメチルイソ
ブチルケトン250部に溶解した溶液を作製し,これを8
時間かけて系内に連続添加した。添加終了後,さらに85
℃で3時間反応を継続した。反応液の一部を採取してガ
スクロマトグラフィーにより重合率を定量したところ,
スチレン,無水マレイン酸ともに99%以上であった。
ついで,系内にアニリン34部,トリエチルアミン0.3
部を加え,140℃で7時間撹拌を継続した。
冷却後,内容物を脱液機能を有した真空ベント付きの
同方向押回転二軸押出機に供給して,脱液,脱揮してペ
レット化した。
得られたペレットをサンプリングして,元素分析によ
りマレイミド系共重合体中のN−フェニルマレイミド残
基量を定量したところ35.7モル%であった。このポリマ
ーをサンプルNo.Bとする。またイミド化反応前の重合液
をメタノール中に注加して精製した未イミド化ポリマー
をサンプルIとする。
共重合に供する単量体の種類または量,あるいはイミ
ド化反応に使用するアミンの種類または量を変更する以
外は前記と同様の操作を行ってサンプルNo.A,C,D,E,F,H
を作製した。
サンプルの性状を表1にまとめる。
(2)マレイミド系共重合体Gの製造 前記のオートクレーブにスチレン49部,メチルエチル
ケトン50部を仕込み,窒素置換後,内温を85℃に昇温し
た。別に,N−フェニルマレイミド51部,ベンゾイルパー
オキサイド0.15部,メチルエチルケトン300部からなる
混合溶液を作製し,これを8時間かけて系内に連続添加
した。添加終了後,さらに2時間撹拌して反応を終了し
た。
反応液をサンプリングしてガスクロマトグラフィーに
より重合率を定量したところ,スチレンは92%,N−フェ
ニルマレイミドはほぼ100%であった。
重合液を激しく撹拌した大過剰のメタノール中に注加
して重合体を回収し,減圧下で乾燥した後,単軸スクリ
ュー押出機に供給してペレット化した。
得られたペレットをサンプリングして元素分析により
ポリマー中のN−フェニルマレイミド残基の含有率を定
量したところ40.4モル%であった。
これをサンプルNo.Gとする。
(3)ポリアミドとマレイミド系共重合体A〜Hとの混
合 ポリアミドとマレイミド系共重合体とを表2に示した
割合でタンブラーミキサーに投入して撹拌した後,同方
向回転二軸押出機に供給してペレット化した。押出温度
280℃とした。
得られた組成物の物性を前記の方法に従って評価して
表2にまとめた。
表2中、外観欄の×は不良、△は良、○は最良の評価
結果を表す。
実験No.15および18の成型品はゲート付近を中心に鮫
肌状の表面状態を呈し,特にNo.18の成型品で顕著であ
った。実験No.16の成型品はゲート部に層状の剥離現象
が認められ,ボスあるいはリブ部のヒケが顕著であっ
た。実験No.20の成型品はヒケが最も顕著であった。
また,実験No.17は耐熱性の改良効果が不十分であ
り,実験No.19は射出成型後の突き出し時に成型品がひ
び割れた。
また,特にドルーイング防止措置を施さずに成型操作
を行うとき,実験No.17および20ではドルーイングが目
だった。
実施例2 サンプルNo.Bのマレイミド系共重合体60部とナイロン
6の40部を実施例1で使用した同方向二軸押出機を用い
て280℃で溶融混練してペレットとした。得られたペレ
ット50部とナイロン6の50部を単軸押出機に供給して28
0℃で再度溶融混練した。
別に,サンプルNo.Bのマレイミド系共重合体30部とナ
イロン6の70部とを前記の単軸押出機に供給して280℃
でペレット化した。
得られた組成物の物性を前記の方法に従って測定しそ
の結果を表3にまとめた。
単軸押出機のみで溶融混練した組成物に比較して,予
め予備混練した後に単軸押出機で溶融混練した組成物で
は表面状態が優れていた。
[発明の効果] 前述の通り,本発明に開示された,特定のマレイミド
系共重合体と任意のポリアミドからなる,特定の構造を
有する組成物であっては,ポリアミドの欠点である耐熱
性,成型加工性および吸湿性の不具合いが改善され,し
かもポリアミドの良好な特性が維持されるため,自動車
部品,電気機器部品,厨房雑貨部品等の用途に好適に使
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 則夫 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社千葉工場内 (72)発明者 野田 稔雄 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社千葉工場内 審査官 川上 美秀 (56)参考文献 特開 昭63−17949(JP,A) 特開 昭62−22844(JP,A) 特開 昭57−57719(JP,A) 特開 昭64−79243(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ビニル単量体残基30〜69モル%、マ
    レイミド系単量体残基30〜50モル%、不飽和ジカルボン
    酸無水物単量体残基1〜20モル%およびアクリル系単量
    体残基0〜39モル%からなるマレイミド系共重合体1〜
    50重量%とポリアミド50〜99重量%とからなり、マレイ
    ミド系共重合体が分散粒子を形成する組成物であり、当
    該分散粒子の粒子径が0.02〜2ミクロンであることを特
    徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】マレイミド系共重合体が不飽和ジカルボン
    酸無水物単量体の共重合体をアンモニアあるいは第一級
    アミンでイミド化して製造される共重合体である請求項
    1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】マレイミド系共重合体がマレイミド系単量
    体、不飽和ジカルボン酸無水物単量体およびこれらと共
    重合可能な単量体を共重合して製造される共重合体であ
    る請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】マレイミド系共重合体30〜90重量%とポリ
    アミド10〜70重量%とを溶融混合してなる組成物を、ポ
    リアミドと別途溶融混合して製造されることを特徴とす
    る請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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