JP2014517079A - Atrキナーゼ阻害剤として有用な化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ATRプロテインキナーゼの阻害剤として有用なピロロピラジン化合物に関する。本発明は更に、本発明の化合物を含む製薬上許容される組成物、本発明の化合物を用いて様々な疾病、疾患、及び病状を治療する方法、本発明の化合物を調製するためのプロセス、本発明の化合物を調製するための中間生成物、並びに、生物学的及び病理学的現象におけるキナーゼの研究などのインビトロ用途における本化合物使用の方法、そのようなキナーゼにより媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究、並びに新たなキナーゼ阻害剤の比較評価に関する。本発明の化合物は式Iを有する:


式中、変数は本明細書に定義される通りである。

Description

ATR(「ATM及びRad3関連物」)キナーゼは、DNA損傷に対する細胞応答に関与するプロテインキナーゼである。ATRキナーゼはATM(「毛細血管拡張性運動失調変異遺伝子」)キナーゼ及び数多くの他のタンパク質と協働して、DNA損傷に対する細胞応答の調節を行う。これは一般にDNA損傷応答(「DDR」)と呼ばれる。DDRはDNA修復を刺激し、生存を促進し、細胞周期チェックポイントの活性化により細胞周期進行を失速させることで修復の時間を稼ぐ。DDRがない場合、細胞はDNA損傷に対してより敏感になり、DNA複製などの内因性細胞プロセスや、癌治療に一般的に使用される外因性DNA損傷剤によって生じるDNA疾患によって容易に細胞死する。
健康な細胞は、DDRキナーゼATRを含むDNA修復用の様々なタンパク質の宿主に依存し得る。いくつかの場合において、これらのタンパク質は、機能的に冗長なDNA修復プロセスを活性化することによって、互いに補償することができる。一方、多くの癌細胞はいくつかのDNA修復プロセス(例えばATMシグナリング)における欠陥を内包しており、よって、ATRを含む無傷の残存DNA修復タンパク質に対してより大きな依存性を呈する。
加えて、多くの癌細胞は活性化された腫瘍遺伝子を発現しているか、あるいは主な腫瘍抑制遺伝子を欠いており、これによりこれらの癌細胞はDNA複製の調節不全フェーズの影響を受けやすく、これによってDNA損傷が起こる。ATRは、DNA複製の破壊に応答するDDRの重要な構成要素とされている。その結果、これらの癌細胞は、健康な細胞に比べ、生存するためにATR活動により依存的になる。したがってATR阻害剤は、単独使用で、又はDNA損傷剤と組み合わせて使用することによって、癌治療に有用であり得る。これは、多くの癌細胞にとって、健康な正常細胞にとってよりも、細胞生存のためにDNA修復メカニズムが重要であり、ATR阻害剤はこのDNA修復メカニズムをシャットダウンするからである。
実際に、ATR機能の破壊(例えば遺伝子欠損により)は、DNA損傷剤の不在下と存在下の両方において、癌細胞の死を促進することが示されている。このことは、ATR阻害剤が単独剤として、及び放射線療法又は遺伝子毒性化学療法に対する有効な増感剤としての両方において、有効であり得ることを示す。
ATRペプチドは、文献で知られている様々な方法を用いて発現させ分離することができる(例えば、非特許文献1、また非特許文献2、非特許文献3、及び非特許文献4を参照)。
Unsal−Kacmaz et al.,PNAS 99:10,pp6673〜6678(2002年5月14日) Kumagai et al.Cell 124,pp943〜955(2006年3月10日) Unsal−Kacmaz et al.Molecular and Cellular Biology(2004年2月)p1292〜1300 Hall−Jackson et al.Oncogene 1999,18,6707〜6713
これらのすべての理由から、癌治療のための、単独剤使用として、又は放射線療法又は遺伝子毒性化学療法との併用療法として、有効かつ選択的なATR阻害剤の開発のニーズが存在する。
本発明は、ATRプロテインキナーゼの阻害剤として有用なピロロピラジン化合物に関する。本発明は更に、本発明の化合物を含む製薬上許容される組成物、本発明の化合物を用いて様々な疾病、疾患、及び病状を治療する方法、本発明の化合物を調製するためのプロセス、本発明の化合物を調製するための中間生成物、並びに、生物学的及び病理学的現象におけるキナーゼの研究などのインビトロ用途における本化合物使用の方法、そのようなキナーゼにより媒介される細胞内シグナル伝達経路の研究、並びに新たなキナーゼ阻害剤の比較評価に関する。これらの化合物は単剤として癌を治療する予想外の能力を有する。これらの化合物はまた、シスプラチンなどの他の抗癌剤との併用療法において驚くべき相乗効果を呈する。
本発明の一態様は、式Iの化合物:


又はその製薬上許容される塩を提供し、式中、
は、ハロ、CN、NO、X、Q、又はX−Qであり、
Xは、C〜C10アルキルであり、ここにおいてこのC〜Cアルキルの最高2つのメチレン単位が所望により−O−、−S−、又は−NR−で置換されており、Xは所望により1〜2箇所においてJで置換されており、
は、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜8員の単環式芳香族環又は非芳香族環であり、Qは所望により0〜2箇所においてJQ1で置換されており、
は、ハロ、CN、C1〜3アルキル、OH、O(C1〜3アルキル)、NH、NH(C1〜3アルキル)、又はN(C1〜3アルキル)であり、
Q1は、C1〜6アルキルであり、ここにおいてこのC〜Cアルキルの最高1つのメチレン単位が所望により−O−、−S−、又は−NR−で置換されており、
Qは、窒素、酸素、又は硫黄から独立に選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式芳香族環又は非芳香族環であり、
Jは、H、ハロ、=O、CN、V、(V)−R、又は

であり、
各V及びVは、独立にC1〜10脂肪族基であり、ここにおいて最高3つのメチレン単位が所望によりO、NR”、C(O)、S、S(O)、又はS(O)で置換され、ここにおいてこのC1〜10脂肪族基は所望により1〜3箇所においてハロ又はCNで置換されており、
は、酸素、窒素、硫黄からなる群から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の単環式芳香族環又は非芳香族環であり、Rは所望により1〜3箇所においてハロ、=O、CN、C3〜6シクロアルキル、又はC1〜10脂肪族基で置換されており、ここにおいてこのC1〜10脂肪族基の最高3つのメチレン単位が所望によりNR’、O、S、又はCOで置換されており、
は、ハロ、CN、又はC1〜2脂肪族基であり、ここにおいて最高1つのメチレン単位が所望によりO、NR、又はSで置換されており、
は、H又はC1〜6アルキルであり、
は、C1〜6アルキルであり、
あるいは、JとJは、一緒に合わせられて、酸素、窒素、及び硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員飽和単環を形成し、ここにおいてこの単環は所望により1〜2箇所においてハロ又はC1〜3アルキルで置換されており、
は、CN又はL−Zであり、
Lは、C(O)、S(O)、又はC(O)NRであり、
Zは、(U)r−又はC1〜6アルキルであり、ここにおいてこのC1〜6アルキルの0〜2個のメチレン単位がO又はNRで置換され、
Uは、C1〜2アルキルであり、
は、C3〜6シクロアルキル、又は酸素、窒素、及び硫黄からなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員の飽和又は一部飽和複素環であり、
は、H、ハロ、CN、又はC1〜3アルキルであり、ここにおいてこのC1〜3アルキルの最高1つのメチレン単位がO、NH、又はSであり、ここにおいてこのC1〜3アルキルが所望によりかつ独立に1〜3箇所においてハロ又はOHで置換されており、
q、r、n及びtは、それぞれ独立に0又は1であり、
pは0〜4であり、
各R、R’、R”、R、及びRは、独立に、H又はC1〜4アルキルであり、ここにおいてこのC1〜4アルキルは所望により1〜4個のハロで置換されている。
いくつかの実施形態において、Jはハロ、=O、CN、V、(V)−R、又は

である。
いくつかの実施形態において、Rは、H、ハロ、CN、又はC1〜3アルキルであり、ここにおいてこのC1〜3アルキルの最高1つのメチレン単位が所望によりO、NH、又はSで置換されており、ここにおいてこのC1〜3アルキルが所望によりかつ独立に1〜3箇所においてハロ又はOHで置換されている。
本発明の一態様は、Qが、0〜1個の窒素原子を有する6員芳香環又は非芳香環である化合物を提供する。いくつかの実施形態において、Qは、フェニル、ピリジル、又はピリジノン環である。他の実施形態において、Qはフェニルである。
特定の実施形態において、Qはパラ位置においてJで置換される。いくつかの実施形態において、Jは、V又は(V)−Rである。他の実施形態において、V及びVはそれぞれ独立にCO又はSOである。更に他の実施形態において、V及びVはSOである。いくつかの実施形態において、Rは、酸素、窒素、又は硫黄から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員のヘテロシクリル環である。他の実施形態において、Jは、−SO(C1〜6アルキル)である。
特定の実施形態において、qは0である。
本発明の別の一態様は、Qがピリジルである化合物を提供する。いくつかの実施形態において、Qは

である。いくつかの実施形態において、Qは、1箇所においてJで置換され、

である。
いくつかの実施形態において、Jは、H、C1〜4アルキルであり、Jは、C1〜4アルキルであり、Jは、CNである。他の実施形態において、Jは、H、メチル、若しくはエチルであり、Jは、メチル若しくはエチルであり、又は、JとJは、一緒に合わせられて、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、若しくはキヌクリジニル環を形成する。
本発明の別の一態様は、Qが

である化合物を提供する。いくつかの実施形態において、Qは、1箇所においてJで置換され、

である。いくつかの実施形態において、Jは、C1〜10脂肪族基、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜C脂環基)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜C脂環基、又はテトラヒドロフラニルである。
いくつかの実施形態において、pは0又は1である。いくつかの実施形態において、pは0である。他の実施形態において、pは1である。
本発明の一態様は、Rがハロ、CN、NO又はXである化合物を提供する。いくつかの実施形態において、Xは、N(R、−(C1〜3アルキル)−N(R、OR、−(C1〜3アルキル)−OR、−O−(C1〜3アルキル)−N(R、又は−NR−(C1〜3アルキル)−N(Rであり、Rは、H又はC1〜4アルキルである。他の実施形態において、Xは、ハロ、CN、NO、CHNH、NH、NHCH、NHCHCH、N(CH、OCHCHN(CH、CHCHOH、NHCHCHN(CH、NH−(CHNH、又はN(CH)(CHN(CHである。
他の一態様は、RがQである化合物を提供する。いくつかの実施形態において、Rは、1〜2個の窒素原子を有する4〜7員の複素環である。他の実施形態において、Rは、ピロリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はホモピペラジニルである。
他の一態様は、RがX−Qである化合物を提供する。いくつかの実施形態において、XはNRである。他の実施形態において、Qは、窒素、酸素又は硫黄から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜7員の複素環である。更に他の実施形態において、Rは、N(CH)ピペリジニル、NH−(CH(モルフォリニル)、NH−アゼチジニル、又はNH−ピペリジニルである。
いくつかの実施形態において、JQ1は、C1〜3アルキルであり、ここにおいて最高1つのメチレン単位が窒素で置換されている。他の実施形態において、JQ1は、CHNH、NH、又はN(CHである。
別の一実施形態は、下記から選択される化合物を提供する:
いくつかの実施形態において、変数は、上の表の化合物を含む開示化合物内に表示されている通りである。
本発明の化合物には、本明細書に一般的に記述されるものが含まれ、更に本明細書で開示される分類、小分類、及び種によって表わされる。本明細書に記載されるとき、別途記載のない限り、下記の定義が適用されるものとする。本発明の目的のため、化学元素は、CAS版「Handbook of Chemistry and Physics」第75版の元素周期表に従って識別される。加えて、有機化学の一般的原理は「Organic Chemistry」(Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999)及び「March’s Advanced Organic Chemistry」第5版(Smith、M.B.及びMarch、J.編、John Wiley & Sons、New York:2001)に記述されており、これらの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で記述されるとき、指定された原子の数の範囲は、その中の任意の整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は、1、2、3、又は4個の原子を有し得る。
本明細書で記述されるとき、本発明の化合物は、本明細書に一般的に示されるように、又は本発明の特定の分類、小分類、及び種によって例示されるように、所望により1つ以上の置換基で置換され得る。「所望により置換された」という表現は、「置換された又は置換されていない」という表現と互換可能に使用されることが理解されよう。一般に、用語「置換された」は、先行する用語「所望により」の有無を問わず、指定されている置換基のラジカルで、所与の構造中の水素ラジカルを置き換えることを指す。別途記載のない限り、所望により置換された置換基は、その基のそれぞれ置換可能な位置に置換基を有することができ、任意の特定の構造における複数の位置が、指定の基から選択された複数の置換基で置換され得るとき、この置換基はそれぞれの位置で同じであっても異なっていてもよい。本発明によって構想される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定化合物、又は化学的に実現可能な化合物の形態をもたらすものである。
別途記載のない限り、環の中央から引かれた結合線で結合している置換基は、その置換基がその環の任意の位置で結合することができることを意味する。例えば下の例iにおいて、Jは、ピリジル環の任意の位置に結合することができる。二環式においては、両方の環を貫通して引かれた結合線は、その置換基がその二環の任意の位置で結合できることを示す。例えば下の例iiにおいて、Jは5員環(例えば窒素原子上)と6員環に結合することができる。
用語「安定な」は、本明細書で使用されるとき、それらの製造、検出、回収、精製、並びに本明細書で開示される1つ以上の目的のための使用を可能にする条件下に置かれたときに、実質的に変化しない化合物を指す。いくつかの実施形態において、安定化合物又は化学的に実現可能な化合物とは、少なくとも1週間、水分又はその他の化学的に反応性の条件がない状態で40℃以下の温度に保持された時に、実質的に変化しないものである。
用語「脂肪族」又は「脂肪族基」は、本明細書で使用されるとき、直鎖状(すなわち分枝していない)、分枝状、又は環状の、飽和若しくは不飽和の炭化水素鎖で、完全に飽和しているもの、又は分子の残りの部分への単一の結合点を有する1つ以上の不飽和単位を含むものを意味する。
別途記載のない限り、脂肪族基は1〜20個の脂肪族炭素原子を含む。いくつかの実施形態において、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含む。他の実施形態において、脂肪族基は1〜8個の脂肪族炭素原子を含む。更に他の実施形態において、脂肪族基は1〜6個の脂肪族炭素原子を含み、なお更に他の実施形態においては、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。脂肪族基は、直鎖状又は分枝状の、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基であり得る。具体的な例としては、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、sec−ブチル、ビニル、n−ブテニル、エチニル、及びtert−ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。脂肪族基は環状でもあり得、又は直鎖状若しくは分枝状と環状との組み合わせを有してもよい。そのような脂肪族基のタイプの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、−CH−シクロプロピル、CHCHCH(CH)−シクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「環式脂肪族」(又は「炭素環」又は「炭素環式」)は、完全に飽和している、又は1つ以上の不飽和単位を含むが、非芳香族ではなく、分子の残りの部分への単一の結合点を有する単環式C〜C炭化水素、又は二環式C〜C12炭化水素で、この二環式環系において任意の個々の環が3〜7員を有するものを指す。環式脂肪族の例としては、シクロアルキル基及びシクロアルケニル基が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な例としては、シクロヘキシル、シクロプロペニル、及びシクロブチルが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「複素環」、「ヘテロシクリル」、又は「複素環式」は、本明細書で使用されるとき、1つ以上の環員が、ヘテロ原子から独立に選択される、非芳香環の、単環、二環、又は三環系を意味する。いくつかの実施形態において、「複素環」、「ヘテロシクリル」、又は「複素環式」基は、3〜14個の環員を有し、このうち1つ以上の環員が、酸素、硫黄、窒素、又はリンから独立に選択されたヘテロ原子であり、系内の各環が3〜7環員を含む。
複素環の例としては、3−1H−ベンズイミダゾル−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンズイミダゾル−2−オン、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルフォリノ、3−モルフォリノ、4−モルフォリノ、2−チオモルフォリノ、3−チオモルフォリノ、4−チオモルフォリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアン、及び1,3−ジヒドロ−イミダゾル−2−オンが挙げられるが、これらに限定されない。
環状基(例えば環式脂肪族基及び複素環基)は、線形的に融合、架橋してもよく、又はスピロ環状でもあり得る。
用語「ヘテロ原子」は、1つ以上の酸素、硫黄、窒素、リン又はケイ素を意味する(任意の酸化形態の窒素、硫黄、リン又はケイ素;四級形態の任意の塩基性窒素;又は複素環の置換可能な窒素を含み、例えばN(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルの場合)、NH(ピロリジニルの場合)又はNR(N−置換ピロリジニルの場合)が挙げられる)。
用語「不飽和」は、本明細書で使用されるとき、ある部分が1つ以上の不飽和単位を有することを意味する。当業者には理解されるように、不飽和基は部分的に不飽和であっても、また完全に不飽和であってもよい。部分的に不飽和である基の例としては、ブテン、シクロヘキセン、テトラヒドロピリジンが挙げられるが、これらに限定されない。完全不飽和である基は、芳香族、反芳香族、又は非芳香族であり得る。完全不飽和である基の例としては、フェニル、シクロオクタテトラエン、ピリジル、チエニル、及び1−メチルピリジン−2(1H)−オンが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルコキシ」又は「チオアルキル」は、本明細書で使用されるとき、上記に定義したとおり、酸素(「アルコキシ」)又は硫黄(「チオアルキル」)原子を介して結合したアルキル基を指す。
用語「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」、及び「ハロアルコキシ」は、場合によっては、1つ以上のハロゲン原子で置換されるアルキル、アルケニル、又はアルコキシを意味する。この用語には、例えば−CF及び−CFCFなどのペルフルオロ化アルキル基が含まれる。
用語「ハロゲン」、「ハロ」又は「ハル」は、F、Cl、Br、又はIを意味する。
用語「アリール」は、単独で使用されるとき、又はより大きな部分「アラルキル」、「アラルコキシ」、若しくは「アリーロキシアルキル」の一部として使用されるとき、合計5〜14個の環員を有し、ここにおいて系内の少なくとも1つの環が芳香環であり、系内の各環がそれぞれ3〜7個の環員を含む単環、二環、及び三環系を指す。用語「アリール」は、用語「アリール環」と互換可能に使用され得る。
用語「ヘテロアリール」は、単独で使用されるとき、又は「ヘテロアラルキル」若しくは「ヘテロアラルコキシ」などのより大きな部分の一部として使用されるとき、合計5〜14個の環員を有し、ここにおいて系内の少なくとも1つの環が芳香環であり、系内の少なくとも1つの環が1つ以上のヘテロ原子を含み、かつ系内の各環がそれぞれ3〜7個の環員を含む単環、二環、及び三環系を指す。用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」又は用語「ヘテロ芳香環」と互換可能に使用され得る。ヘテロアリール環の例としては、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば2−トリアゾリル及び5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば2−インドリル)、ピラゾリル(例えば2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、及びイソキノリニル(例えば1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、又は4−イソキノリニル)が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「ヘテロアリール」には、2つの形態の間の平衡として存在する特定タイプのヘテロアリール環が含まれることが理解されよう。より具体的には、例えば、ヒドロピリジンとピリジノン(及び同様に、ヒドロキシピリミジンとピリミジノン)などの種は、「ヘテロアリール」の定義内に包含されると見なされる。
用語「保護基(「protecting group」及び「protective group」)」は、本明細書で使用されるとき、互換可能であり、複数の反応部位を備える化合物において、1つ以上の望ましい官能基を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。特定の実施形態において、保護基は、次の特性のうち1つ以上、又は好ましくはすべてを有する:a)保護された基質を得るためにある官能基に良好な収率で選択的に付加され、この基質がb)1つ以上の他の反応部位で起こる反応に対して安定であり、かつ、c)再生され脱保護された官能基を攻撃しない試薬によって良好な収率で選択的に除去可能である。当業者には理解され得るように、いくつかの場合では、この試薬は化合物の他の反応基を攻撃しない。また他の場合では、この試薬は化合物内の他の反応基とも反応し得る。保護基の例は、Greene、T.W.、Wuts、P.G.「Protective Groups in Organic Synthesis」、第三版、John Wiley & Sons、New York:1999(及び同書の他の版)に詳述されており、この全内容が参照により本明細書に組み込まれる。用語「窒素保護基」は、本明細書で使用されるとき、多官能基性化合物において1つ以上の望ましい窒素反応部位を一時的にブロックするために使用される薬剤を指す。好ましい窒素保護基も、上述の保護基について例示されている特徴を有し、特定の代表的な窒素保護基は、Greene、T.W.、Wuts、P.G.「Protective Groups in Organic Synthesis」、第三版、John Wiley & Sons、New York:1999の第7章にも詳述されており、この全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態において、アルキル鎖又は脂肪族鎖のメチレン単位は、所望により別の原子又は基で置換される。そのような原子又は基の例としては、窒素、酸素、硫黄、−C(O)−、−C(=N−CN)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−SO−、及び−SO−が挙げられるが、これらに限定されない。これらの原子又は基は、組み合わせてより大きな基を形成することもできる。そのようなより大きな基の例としては、−OC(O)−、−C(O)CO−、−CO−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、及び−NRSONR−(式中Rは例えばH又はC1〜6脂肪族)が挙げられるが、これらに限定されない。これらの基は、一重結合、二重結合、又は三重結合を介して脂肪族鎖のメチレン単位に結合し得ることが理解されよう。二重結合を介して脂肪族鎖に結合している、所望による置換(この場合は窒素原子)の一例は、−CHCH=N−CHである。いくつかの場合において、特に末端で、所望による置換は三重結合を介して脂肪族基に結合し得る。この一例は、CHCHCHC≡Nであり得る。この場合、末端窒素は他の原子に結合していないことが理解されよう。
用語「メチレン単位」はまた、分枝した又は置換されたメチレン単位も指し得ることが理解されよう。例えば、イソプロピル部分[−CH(CH]において、最初に記される「メチレン単位」を置換する窒素原子(例えばNR)によって、ジメチルアミン[−N(CH]が生じ得る。これらのような場合において、この窒素原子は他の原子への結合を有しておらず、この場合「NR」の「R」は欠如していることが当業者には理解されよう。
用語「金属媒介反応」は、本明細書で使用されるとき、炭素−炭素結合又は炭素−窒素結合が金属触媒の支援によって形成される反応を指す。炭素−炭素結合を形成する金属媒介反応の例としては、鈴木カップリング、スティルカップリング、及び根岸カップリングが挙げられるがこれらに限定されない。炭素−窒素結合を形成する金属媒介反応の例としては、ブッフバルトカップリング及びブッフバルト・ハートウィッグカップリングが挙げられる。
クロスカップリング基及びそれぞれの金属媒介条件の例としては、鈴木カップリング条件でのボロン酸とボロン酸エステル、スティルカップリング条件でのSnBu、根岸カップリング条件でのZnX(式中、Xはハロ)、又は薗頭カップリング条件でのアリール又はビニルハロゲン化物又は末端アルキンが挙げられるがこれらに限定されない。これらのカップリング条件はすべて、典型的に、触媒、好適な溶媒、及び所望により塩基の使用が含まれる。
鈴木カップリング条件には、パラジウム触媒と好適な溶媒の使用が含まれる。好適なパラジウム触媒の例としては、PdCl(PPh、Pd(Ph、及びPdCl(dppf)が挙げられるが、これらに限定されない。好適な塩基の例としては、KCO及びNaCOが挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒の例としては、テトラヒドロフラン、トルエン、及びエタノールが挙げられるが、これらに限定されない。
スティルカップリング条件には、触媒(通常はパラジウムだが、時にニッケル)、好適な溶媒、及びその他の所望による試薬の使用が含まれる。好適な触媒の例としては、PdCl(PPh、Pd(Ph、及びPdCl(dppf)が挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒の例としては、テトラヒドロフラン、トルエン、及びジメチルホルムアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
根岸カップリング条件には、触媒(パラジウム又はニッケル)及び好適な溶媒の使用が含まれる。好適な触媒の例としては、Pd(dba)、Ni(PPhCl、PdCl(PPh、及びPd(Phが挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒の例としては、テトラヒドロフラン、トルエン、及びジメチルホルムアミドが挙げられるが、これらに限定されない。
薗頭カップリング条件には、触媒(パラジウム又は銅)、所望による塩基、及び好適な溶媒の使用が含まれる。好適な触媒の例としては、CuI、Pd(Ph及びPdCl(PPhが挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒には、ジエチルアミン、トリエチルアミン、及びDMFが挙げられるが、これらに限定されない。所望による塩基には、ジエチルアミン、トリエチルアミン、KCO、又はCsCOが挙げられる。
ブッフバルトカップリング及びブッフバルト・ハートウィッグカップリングには、パラジウム触媒、塩基、及び好適な溶媒の使用が含まれる。好適な触媒の例には、(Pd[P(o−トリル))、Pd(dba)及びPd(dba)が挙げられるが、これらに限定されない。好適な溶媒には、トルエン、ジオキサン、及びTHFが挙げられるが、これらに限定されない。所望による塩基には、NaOtBu又はLiHMDSが挙げられる。時に、リン酸二座配位子(例えばBINAP又はDPPF)も含まれ得る。
鈴木、スティル、薗頭、根岸、ブッフバルト、及びブッフバルト・ハートウィッグ条件は当業者に既知であり、様々な参考文献に詳しく記述されている。
別途記載のない限り、所望による置換によって、化学的に安定な化合物が形成される。所望による置換は、鎖内及び/又は鎖のいずれかの末端部(すなわち、結合部位及び/又は末端の両方)で生じ得る。2つの所望による置換は、化学的に安定な化合物をもたらす限りにおいて、鎖内で互いに隣接していてもよい。例えば、C脂肪族は所望により2つの窒素原子で置換して−CH−N=N−CH−を形成することができる。所望による置換はまた、鎖内のすべての炭素原子を完全に置換してもよい。例えば、C脂肪族は所望により、−NR−、−C(O)−、及び−NR−で置換して、−NRC(O)NR−(尿素)を形成してもよい。
別途記載のない限り、置換が末端で生じる場合、置換原子は末端の水素原子に結合する。例えば、−CHCHCHのメチレン単位が所望により−O−で置換される場合、結果として生じる化合物は−OCHCH、−CHOCH、又は−CHCHOHであり得る。末端原子に自由価電子が含まれていない場合、水素原子は末端にある必要はないことが理解されよう(例えば、−CHCHCH=O又は−CHCHC≡N)。
別途記載のない限り、本明細書で示される構造は、その構造のすべての異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、幾何異性体、配座異性体、及び回転異性体)も含むことも意図される。例えば、各不斉中心に対する立体配置R及びS、二重結合異性体(Z)及び(E)、並びに配座異性体(Z)及び(E)が本発明に含まれる。当業者には理解され得るように、置換基は任意の回転可能な結合を中心として自由に回転し得る。例えば、

として描かれる置換基は、

をも表わす。
よって、本化合物の単一の立体化学異性体、並びにエナンチオマー、ジアステレオマー、幾何学異性体、配座異性体、及び回転異性体の混合物が、本発明の範囲内となる。
別途記載のない限り、本発明の化合物のすべての互換体が、本発明の範囲内となる。
更に、別途記載のない限り、本明細書で記述される構造は、1つ以上の同位体濃縮された原子の存在のみが異なる化合物も含むことが意図される。例えば、水素が重水素若しくは三重水素で置換されていること、又は炭素が13C若しくは14C濃縮された炭素で置換されていること以外は、本構造を有する化合物は、本発明の範囲内となる。そのような化合物は、例えば分析用ツール又は生物学的アッセイのプローブとして有用である。
製薬上許容される塩
本発明の化合物は、治療用に遊離形態で存在していてよく、また適切な場合には、製薬上許容される塩として存在していてもよい。
「製薬上許容される塩」とは、本発明の化合物の非毒性塩を意味し、レシピエントに投与したときに、直接的又は間接的に、本発明の化合物、又はその阻害活性を有する代謝物若しくはその残留物を提供することができる。本明細書で使用されるとき、用語「阻害活性を有する代謝物又はその残留物」は、その代謝物又はその残留物もまた、ATRプロテインキナーゼの阻害剤であることを意味する。
製薬上許容される塩は、当該技術分野において既知である。例えば、S.M.Berge et al.は、J.Pharmaceutical Sciences、1977、66、1〜19において製薬上許容される塩を詳細に記述しており、これは参照により本明細書に組み込まれる。本発明の化合物の製薬上許容される塩には、好適な無機及び有機酸及び塩基から誘導されたものが含まれる。これらの塩は、化合物の最終的分離及び精製中にその場で調製され得る。酸付加塩は、1)遊離塩基形態での精製化合物を好適な有機又は無機酸と反応させ、2)それにより生じる塩を分離することによって調製することができる。
製薬上許容される非毒性の酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、及び過塩素酸などの無機酸、又は酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、若しくはマロン酸などの有機酸とで形成されるアミノ基の塩、又はイオン交換などの当該技術分野において使用されるその他の方法を用いて生成されるものが挙げられる。その他の製薬上許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンフォスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パルモエート(palmoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩、及び同様物が挙げられる。
塩基付加塩は、1)酸形態での精製化合物を好適な有機又は無機塩基と反応させ、2)それにより生じる塩を分離することによって調製することができる。適切な塩基から誘導された塩には、アルカリ金属(例えばナトリウム、リチウム、及びカリウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム及びカルシウム)、アンモニウム、及びN(C1〜4アルキル)の塩が挙げられる。本発明はまた、本明細書で開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も構想する。水溶性又は油溶性又は分散性の生成物が、そのような四級化によって得られることがある。
更なる製薬上許容される塩には、適切な場合、非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム、及び対イオン(例えばハロゲン化イオン、水酸化イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、及びアリールスルホン酸イオン)を用いて形成されるアミンカチオンが挙げられる。その他の酸及び塩基は、それ自体は製薬上許容されなくとも、本発明の化合物及びそれらの製薬上許容される酸付加塩又は塩基付加塩を得るための中間体として有用な塩の調製に採用することができる。
略語
下記の略語が使用される:
化合物の使用
本発明の一態様は、ATRキナーゼの阻害剤である化合物を提供し、それ故に、ATRが関与する疾病、病状、若しくは疾患において、その疾病、病状、若しくは疾患を治療する、又はそれらの重症度を軽減するために有用である。
本発明の別の一態様は、過剰又は異常な細胞増殖により特徴付けられる疾病、疾患及び病状の治療に有用な化合物を提供する。そのような疾病には、増殖性又は過剰増殖性疾患が含まれる。増殖性又は過剰増殖性疾患の例としては、癌及び骨髄増殖性疾患が含まれるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態において、この化合物は式Iの化合物からなる群から選択される。用語「癌」には、下記の癌が含まれるが、これらに限定されない。口腔:口腔、***、舌、口、咽頭、心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、及び奇形種、肺:気管支癌(扁平細胞又は類表皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫、胃腸:食道(扁平上皮細胞癌、喉頭、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(膵管腺癌、膵島細胞腺腫、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、類癌腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、類癌腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、血管腫、平滑筋腫)、結腸、結腸・直腸、大腸直腸、直腸、尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎生期癌、奇形癌腫、絨毛腫瘍、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、良性中皮腫、脂肪腫)、肝臓:肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆道、骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞軟骨腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨様骨腫瘍及び巨細胞腫瘍、神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣芽腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形膠芽細胞腫、乏特記神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸部癌、前癌子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、非分類癌]、悪性顆粒膜・莢膜細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形種)、外陰(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌)、乳、血液学:血液(骨髄性白血病[急性及び慢性]、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄形成異常症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫]の有毛状細胞白血病、リンパ様障害、皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、角化棘細胞腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:甲状腺乳頭癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺未分化癌、甲状腺髄様癌、多発性内分泌腺腫瘍2A型、多発性内分泌腺腫瘍2B型、家族性甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、並びに副腎:神経芽腫。
いくつかの実施形態において、癌は、肺又は膵臓の癌から選択される。いくつかの他の実施形態において、癌は、肺癌、頭頸部癌、膵臓癌、胃癌、又は脳癌から選択される。更に別の実施形態において、癌は、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、胆管癌、頭頸部癌、膀胱癌、大腸直腸癌、膠芽腫、食道癌、乳癌、肝細胞癌、又は卵巣癌から選択される。
よって、用語「癌細胞」は、本明細書で使用されるとき、上記の病状のいずれか1つに冒された細胞を含む。いくつかの実施形態において、癌は、大腸直腸癌、甲状腺癌、又は乳癌から選択される。
用語「骨髄増殖性疾患」には、例えば真性多血症、血小板血症、骨髄線維症を伴う骨髄様化生、好酸球増加症候群、若年性骨髄単球性白血病、全身性マスト細胞症、及び造血疾患などの疾患が含まれ、特に、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性前骨髄球性白血病(APL)、及び急性リンパ性白血病(ALL)が含まれる。
製薬上許容される誘導体又はプロドラッグ
本発明の化合物に加えて、本発明の化合物の製薬上許容される誘導体又はプロドラッグも、本明細書で特定される疾患を治療又は防止するための組成物に採用することができる。
本発明の化合物は更に、製薬上許容される誘導体として存在することもできる。
「製薬上許容される誘導体」は、必要としている患者に投与したときに、直接的又は間接的に、本明細書で他に記述されている化合物、又はその代謝物若しくは残留物を提供することができる付加物又は誘導体である。製薬上許容される誘導体の例には、エステル、及びそのようなエステルの塩が挙げられるが、これらに限定されない。
「製薬上許容される誘導体又はプロドラッグ」は、本発明の化合物の、任意の製薬上許容されるエステル、エステルの塩、又はその他の誘導体若しくはその塩を意味し、これらは、レシピエントに投与されたときに、直接的又は間接的に、本発明の化合物を提供することができるか、あるいは阻害活性を有する代謝物又はその残留物を提供することができる。特に好ましい誘導体若しくはプロドラッグは、そのような化合物が患者に投与されたときに本発明の化合物の生物学的利用能を高めるもの(例えば経口投与された化合物を血中により吸収されやすくすることによって)、又は、親化学種に比べ、生物学的区画(例えば脳若しくはリンパ系)に対して親化合物の送達を向上させるものである。
本発明の化合物の製薬上許容されるプロドラッグには、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩、及びスルホン酸エステルが挙げられるが、これらに限定されない。
医薬組成物
本発明は更に、ATRキナーゼの阻害剤として有用な化合物及び組成物を提供する。
本発明の一態様は、本明細書に記述される化合物の任意のものを含む、製薬上許容される組成物を提供し、所望により、製薬上許容される担体、補助剤、又は賦形剤を含む。
製薬上許容される担体、希釈剤、補助剤、又は賦形剤は、本明細書で使用されるとき、望ましい特定の剤形に好適な、任意のあらゆる溶媒、希釈剤、又はその他の液体賦形剤、分散若しくは懸濁補助剤、表面活性剤、等張剤、濃化剤又は乳化剤、保存料、固体結合剤、潤滑剤若しくは同様物を含む。「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第16版、E.W.Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980)は、製薬上許容される組成物の配合に使用される様々な担体と、その調製のための既知の技法を開示している。何らかの従来の担体媒体が本発明の化合物と不適合である(例えば、製薬上許容される組成物の他の構成成分と共にあると、何らかの望ましくない生物学的影響をもたらす、又はその他有害な様式で相互作用する)範囲を除き、この使用は、本発明の範囲内にあることが想到される。
製薬上許容される担体として用いることができる材料の例としては、イオン交換樹脂、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えばヒト血清アルブミンなど)、緩衝剤(例えばリン酸塩、グリシン、ソルビン酸、又はソルビン酸カリウム)、植物性飽和脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩又は電解質(例えば硫酸プロタミン、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、又は亜鉛塩)、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、蝋、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックコポリマー、羊毛脂、糖(例えば乳糖、ブドウ糖、及びショ糖);デンプン(例えばコーンスターチ及びジャガイモデンプン);セルロース及びその誘導体(カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース);粉末トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;賦形剤(例えばカカオバター及び座薬用蝋);油(例えばピーナッツオイル、綿実油、サフラワーオイル、ゴマ油、オリーブオイル、コーン油及び大豆油);グリコール(例えばプロピレングリコール又はポリエチレングリコール);エステル(例えばオレイン酸エチル及びラウリン酸エチル);寒天;緩衝剤(例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム);アルギン酸;発熱性物質非含有水;等張生理食塩水;リンゲル液;エチルアルコール、及びリン酸緩衝液、並びにその他の非毒性適合性潤滑剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)が上げられるがこれらに限定されず、同様に着色剤、剥離剤、コーティング剤、甘味料、香味料及び香料、保存料及び抗酸化性物質も、配合者の判断により本組成物中に含めることができる。
併用療法
本発明の別の一態様は、治療を必要としている被験者における癌の治療方法を目的とし、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩と、追加の治療薬との投与を含む。いくつかの実施形態において、この方法には、この化合物又はその製薬上許容される塩と、追加の治療薬との、連続的投与又は同時投与が含まれる。
いくつかの実施形態において、この追加治療薬は抗癌剤である。いくつかの他の実施形態において、この追加治療薬はDNA損傷剤である。更に別の実施形態において、この追加治療薬は、放射線療法、化学療法、又は放射線療法若しくは化学療法と一般に併用されるその他の薬剤(例えば放射線増感剤及び化学療法増感剤)から選択される。更に別の実施形態において、この追加治療薬は電離放射線である。
当業者に知られているとおり、放射線増感剤は、放射線療法と併用して使用することができる薬剤である。放射線増感剤は様々な異なる様相で作用し、例えば、癌細胞を放射線療法に対してより感受性を高くする、放射線療法との共同作用により改善された相乗効果を提供する、放射線療法と相加的に作用する、又は周囲の健康な細胞を放射線療法によるダメージから保護する、といったことが挙げられるが、これらに限定されない。同様に、化学療法増感剤は、化学療法に併用して使用できる薬剤である。同様に、化学療法増感剤は様々な異なる様相で作用し、例えば、癌細胞を化学療法に対してより感受性を高くする、化学療法との共同作用により改善された相乗効果を提供する、化学療法に対する追加として作用する、又は周囲の健康な細胞を化学療法によるダメージから保護する、といったことが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と併用し得るDNA損傷剤の例には、プラチナ製剤、例えばカルボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチン、及びその他の誘導体、トポイソメラーゼI阻害薬、例えばトポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカン、及びその他の誘導体、代謝拮抗薬、例えば葉酸系(メトトレキサート、ペメトレキセド、及び類縁物)、プリン拮抗薬とピリミジン拮抗薬(チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシル(5FU)、及び類縁物)、アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード(シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、メクロレタミン、イホスファミド、及び類縁物)、ニトロソウレア(例えばカルムスチン)、トリアゼン(ダカルバジン、テモゾロミド)、スルホン酸アルキル(例えばブスルファン)、プロカルバジン及びアジリジン、抗生物質、例えばヒドロキシウレア、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、及びその他誘導体)、アントラセンジオン(ミトキサントロン及び類縁物)、ストレプトミセス系(ブレオマイシン、ミトマイシンC、アクチノマイシン)、及び紫外線が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の発明薬と併用し得る他の治療又は抗癌剤には、外科手術、放射線療法(例えば、ガンマ線照射、中性子ビーム放射線療法、電子ビーム放射線療法、プロトン療法、小線源治療、全身放射性アイソトープ治療などが挙げられるが、ほんの数例である)、内分泌治療、生物応答調節療法(例えば、インターフェロン、インターロイキン、及び腫瘍壊死因子(TNF)などが挙げられるが、ほんの数例である)、温熱療法と低温療法、副作用を軽減する薬剤(例えば制吐剤)、並びにその他の認可された化学療法薬が挙げられ、これには、ここに列記されているDNA損傷剤、スピンドル毒(ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、パクリタキセル)、ポドフィロトキシン(エトポシド、イリノテカン、トポテカン)、ニトロソウレア(カルムスチン、ロムスチン)、無機イオン(シスプラチン、カルボプラチン)、酵素(アスパラギナーゼ)、及びホルモン(タモキシフェン、ロイプロリド、フルタミド、メゲストロール)、Gleevec(商標)、アドリアマイシン、デキサメタゾン、及びシクロホスファミドが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は更に、下記の治療薬のいずれかと併用した癌治療に有用であり得る:アバレリクス(Plenaxis depot(登録商標))、アルデスロイキン(Prokine(登録商標))、アルデスロイキン(Proleukin(登録商標))、アレムツズマブ(Campath(登録商標))、アリトレチノイン(Panretin(登録商標))、アロプリノール(Zyloprim(登録商標))、アルトレタミン(Hexalen(登録商標))、アミフォスチン(Ethyol(登録商標))、アナストロゾール(Arimidex(登録商標))、三酸化ひ素(Trisenox(登録商標))、アスパラギナーゼ(Elspar(登録商標))、アザシチジン(Vidaza(登録商標))、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))、ベキサロテン・カプセル剤(Targretin(登録商標))、ベキサロテン・ゲル剤(Targretin(登録商標))、ブレオマイシン(Blenoxane(登録商標))、ボルテゾミブ(Velcade(登録商標))、ブスルファン静注(Busulfex(登録商標))、ブスルファン経口(Myleran(登録商標))、カルステロン(Methosarb(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、カルボプラチン(Paraplatin(登録商標))、カルムスチン(BCNU(登録商標)、BiCNU(登録商標))、カルムスチン(Gliadel(登録商標))、カルムスチンとポリフェプロサン20インプラント(Gliadel Wafer(登録商標))、セレコキシブ(Celebrex(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、クロラムブシル(Leukeran(登録商標))、シスプラチン(Platinol(登録商標))、クラドリビン(Leustatin(登録商標)、2−CdA(登録商標))、クロファラビン(Clolar(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan Injection(登録商標))、シクロホスファミド(Cytoxan Tablet(登録商標))、シタラビン(Cytosar−U(登録商標))、シタラビン・リポソーマル(DepoCyt(登録商標))、ダカルバジン(DTIC−Dome(登録商標))、ダクチノマイシン、アクチノマイシンD(Cosmegen(登録商標))、ダルベポエチン・アルファ(Aranesp(登録商標))、ダウノルビシン・リポソーマル(DanuoXome(登録商標))、ダウノルビシン、ダウノマイシン(Daunorubicin(登録商標))、ダウノルビシン、ダウノマイシン(Cerubidine(登録商標))、デニロイキン・ディフティトックス(Ontak(登録商標))、デキストラゾキサン(Zinecard(登録商標))、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin PFS(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標))、ドキソルビシン(Adriamycin PFS Injection(登録商標))、ドキソルビシン・リポソーマル(Doxil(登録商標))、プロピオン酸ドロモスタノロン(dromostanolone(登録商標))、プロピオン酸ドロモスタノロン(masterone injection(登録商標))、エリオットB液(Elliott’s B Solution(登録商標))、エピルビシン(Ellence(登録商標))、エポエチン・アルファ(epogen(登録商標))、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、エストラムスチン(Emcyt(登録商標))、リン酸エトポシド(Etopophos(登録商標))、エトポシド、VP−16(Vepesid(登録商標))、エキセメスタン(Aromasin(登録商標))、フィルグラスチム(Neupogen(登録商標))、フロクスリジン(intraarterial)(FUDR(登録商標))、フルダラビン(Fludara(登録商標))、フルオロウラシル、5−FU(Adrucil(登録商標))、フルベストラント(Faslodex(登録商標))、ゲフィチニブ(Iressa(登録商標))、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、ゲムツズマブ・オゾガマイシン(Mylotarg(登録商標))、酢酸ゴセレリン(Zoladex Implant(登録商標))、酢酸ゴセレリン(Zoladex(登録商標))、酢酸ヒストレリン(Histrelin implant(登録商標))、ヒドロキシウレア(Hydrea(登録商標))、イブリツモマブ・チウキセタン(Zevalin(登録商標))、イダルビシン(Idamycin(登録商標))、イフォスファミド(IFEX(登録商標))、メシル酸イマチニブ(Gleevec(登録商標))、インターフェロン・アルファ2a(Roferon A(登録商標))、インターフェロン・アルファ−2b(Intron A(登録商標))、イリノテカン(Camptosar(登録商標))、レナリドミド(Revlimid(登録商標))、レトロゾール(Femara(登録商標))、ロイコボリン(Wellcovorin(登録商標)、Leucovorin(登録商標))、酢酸ロイプロリド(Eligard(登録商標))、レバミソール(Ergamisol(登録商標))、ロムスチン、CCNU(CeeBU(登録商標))、メクロレタミン、ナイトロジェンマスタード(Mustargen(登録商標))、酢酸メゲストロール(Megace(登録商標))、メルファラン、L−PAM(Alkeran(登録商標))、メルカプトプリン、6−MP(Purinethol(登録商標))、メスナ(Mesnex(登録商標))、メスナ(Mesnex tabs(登録商標))、メトトレキサート(Methotrexate(登録商標))、メトキサレン(Uvadex(登録商標))、ミトマイシンC(Mutamycin(登録商標))、ミトタン(Lysodren(登録商標))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、フェニルプロピオン酸ナンドロロン(Durabolin−50(登録商標))、ネララビン(Arranon(登録商標))、ノフェツモマブ(Verluma(登録商標))、オプレルベキン(Neumega(登録商標))、オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標))、パクリタキセル(Paxene(登録商標))、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、パクリタキセルタンパク質結合粒子(Abraxane(登録商標))、パリフェルミン(Kepivance(登録商標))、パミドロネート(Aredia(登録商標))、ペガデマーゼ(Adagen(Pegademase Bovine)(登録商標))、ペガスパルガーゼ(Oncaspar(登録商標))、ペグフィルグラスチム(Neulasta(登録商標))、ペメトレキセド二ナトリウム(Alimta(登録商標))、ペントスタチン(Nipent(登録商標))、ピボブロマン(Vercyte(登録商標))、プリカマイシン、ミトラマイシン(Mithracin(登録商標))、ポルフィマーナトリウム(Photofrin(登録商標))、プロカルバジン(Matulane(登録商標))、キナクリン(Atabrine(登録商標))、ラスブリカーゼ(Elitek(登録商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、サルグラモスチム(Leukine(登録商標))、サルグラモスチム(Prokine(登録商標))、ソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、ストレプトゾシン(Zanosar(登録商標))、マレイン酸(maleate)スニチニブ(Sutent(登録商標))、タルク(Sclerosol(登録商標))、タモキシフェン(Nolvadex(登録商標))、テモゾロミド(Temodar(登録商標))、テニポシド、VM−26(Vumon(登録商標))、テストラクトン(Teslac(登録商標))、チオグアニン、6−TG(Thioguanine(登録商標))、チオテパ(Thioplex(登録商標))、トポテカン(Hycamtin(登録商標))、トレミフェン(Fareston(登録商標))、トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、トシツモマブ/I−131トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、トレチノイン、ATRA(Vesanoid(登録商標))、ウラシルマスタード(Uracil Mustard Capsules(登録商標))、バルルビシン(Valstar(登録商標))、ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(Oncovin(登録商標))、ビノレルビン(Navelbine(登録商標))、ゾレドロネート(Zometa(登録商標))及びボリノスタット(Zolinza(登録商標))。
最新の癌治療についての総合的な議論はhttp://www.nci.nih.gov/、FDA承認抗癌剤リストhttp://www.fda.gov/cder/cancer/druglistframe.htm、及び「The Merck Manual」第17版(1999年)を参照のこと。これらは内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
被験体に投与するための組成物
ATRキナーゼ阻害剤又はその製薬塩は、動物又はヒトに投与するための医薬組成物に調剤することができる。これらの医薬組成物は、本明細書に記述されている疾病又は病状を治療又は予防するために有効な量のATR阻害剤と、製薬上許容される担体とを含み、これらは本発明の別の一実施形態である。
治療に必要な化合物の正確な量は、被験体の種、年齢、及び全身状態、感染の重症度、具体的な薬剤、投与方法などに応じて、被験体ごとに異なる。本発明の化合物は好ましくは、投与のしやすさ及び投与量の均一性のために、投与単位の形態で製剤される。本明細書で使用される表現「投与単位の形態」は、治療を受ける患者に適した、物理的に別個になっている薬剤単位を指す。ただし、本発明の化合物及び組成物の一日合計投与量は、妥当な医学的判断の範囲内で主治医が決定するものであることが理解されよう。特定の患者又は生物に対する具体的な有効用量レベルは、治療される疾患とその疾患の重症度;採用される具体的な化合物の活性;採用される具体的な化合物;患者の年齢、体重、全体的な健康状態、性別及び食習慣;投与時間、投与経路、及び採用される具体的な化合物の排出率;治療の持続時間;採用される具体的な化合物、採用される具体的な化合物と併用又は同時に使用される薬剤、及び医学分野に周知である同様の要素を含む、様々な要素に応じて異なる。用語「患者」は、本明細書で使用されるとき、動物、好ましくは哺乳類、最も好ましくはヒトを意味する。
いくつかの実施形態において、これらの組成物は所望により更に、1つ以上の追加の治療薬を含む。例えば、増殖性疾患及び癌の治療のために、化学療法薬又はその他の抗増殖剤を本発明の化合物と組み合わせることができる。これらの組成物を組み合わせることができる既知の薬剤の例は、「併用療法」の項並びに本明細書全体にわたって列記されている。いくつかの実施形態は、組み合わせた調製物の同時使用、別個使用、又は連続使用を提供する。
投与方法と剤形
本発明の製薬上許容される組成物は、治療される感染の重症度に応じて、ヒト及び他の動物に、経口、経直腸、腸管外、大槽内、膣内、腹膜内、局所的(粉末、軟膏、又は滴下薬として)、口内、口内又は鼻腔スプレーとして、及び同様物によって、投与することができる。特定の実施形態において、本発明の化合物は、経口又は非経口で、望ましい治療効果を得るために、1日に1回又はそれ以上、被験者の体重当たり1日に約0.01mg/kg〜約50mg/kg、好ましくは約1mg/kg〜約25mg/kgの投与レベルで投与することができる。
経口投与の液体剤形には、製薬上許容される乳剤、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが挙げられるが、これらに限定されない。活性化合物に加えて、この液体剤形には、当該技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤(例えば、水又はその他の溶媒)、可溶化剤及び乳化剤(例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド)、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブオイル、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。不活性希釈剤の他に、経口組成物には、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料、及び芳香剤などの補助剤も含めることができる。
例えば滅菌注射用水性又は油性懸濁液などの注射用調製物は、好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて、既知の技術に従って調剤することができる。滅菌注射用調製物は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒(例えば1,3−ブタンジオール溶液)中の、滅菌された注射用溶液、懸濁液又は乳剤であってもよい。使用可能な許容される賦形剤及び溶媒には、水、リンゲル液(米国薬局方)、及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌済み不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として従来通り用いられる。この目的のため、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油を採用することができる。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターで濾過することによって、又は殺菌性固形組成物(これは使用前に滅菌水又はその他の注射可能溶媒に溶解又は分散させることができる)の形態で殺菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の効果を延長させるために、皮下又は筋肉注射からのこの化合物の吸収を遅くすることがしばしば望ましい。これは、水溶性が低い結晶又はアモルファス金属の懸濁液を使用することによって達成され得る。これにより、この化合物の吸収速度は、溶解速度に依存し、次に、結晶の大きさ及び結晶形状に依存し得る。あるいは、非経口投与された化合物形態の吸収の遅延化は、油賦形剤中にこの化合物を溶解又は懸濁させることによって達成される。注射用デポー形態は、例えばポリラクチド−ポリグリコライドなどの生分解性ポリマー中にこの化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作成される。化合物のポリマーに対するの比、及び用いられる特定のポリマーの性質によって、化合物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射用製剤は、生体組織に適合するリポソーム又はマイクロエマルション中に化合物を封入することによっても調製される。
経直腸及び経膣投与の組成物は好ましくは座薬であり、これは、本発明の化合物を、好適な非刺激性添加剤又は担体(例えば、室温では固体であるが体温では液体となるため、直腸又は膣内で融解し、活性化合物を放出するカカオバター、ポリエチレングリコール又は座薬用蝋など)と混合することによって調製され得る。
経口投与用の固体剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、粉末、及び顆粒が挙げられる。そのような固体剤形において、活性化合物は、少なくとも1つの不活性な、製薬上許容される賦形剤若しくは担体(例えば、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム)、及び/又はa)デンプン、乳糖、ショ糖、グルコース、マンニトール、及びケイ酸などの充填剤又は増量剤、b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖、及びアカシアなどの結合剤、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶液遅延剤、f)四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン及びベントナイト粘土などの吸収剤、並びにi)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなどの潤滑剤、並びにこれらの混合物、と共に混合される。カプセル、錠剤及び丸剤の場合、剤形は緩衝剤をも含み得る。
同様のタイプの固体組成物は、ラクトース若しくは乳糖などの賦形剤、並びに高分子量ポリエチレングリコール及び同様物を用いて、軟質及び硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として使用することができる。錠剤、ドラゼー、カプセル、丸剤、及び顆粒の固体剤形は、製薬調剤分野で周知の、腸溶性コーティング及びその他コーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。これらは所望により不透明化剤を含んでよく、活性成分を、腸管の特定の部分のみで(又は優先的に)、所望により遅延状態で放出する組成物であってもよい。使用可能な包埋組成物の例には、ポリマー材料及び蝋が挙げられる。同様のタイプの固体組成物は、ラクトース又は乳糖などの賦形剤、並びに高分子量ポリエチレングリコール及び同様物を用いて、軟質及び硬質の充填ゼラチンカプセルの充填剤として使用することができる。
活性化合物は、上述の1つ以上の賦形剤と共にマイクロカプセル形状であってもよい。錠剤、ドラゼー、カプセル、丸剤、及び顆粒の固体剤形は、製薬調剤分野で周知の、腸溶性コーティング、放出制御コーティング、及びその他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。そのような固体剤形において、活性化合物は、ショ糖、乳糖又はデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合され得る。そのような剤形は更に、通常の慣行どおり、不活性希釈剤以外の追加物質、例えば錠剤化潤滑剤及びその他の錠剤化助剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロース)をも含み得る。カプセル、錠剤及び丸剤の場合、用量形態は緩衝剤をも含み得る。これらは所望により不透明化剤を含んでよく、活性成分を、腸管の特定の部分のみで(又は優先的に)、所望により遅延状態で放出する組成物であってもよい。使用可能な包埋組成物の例には、ポリマー材料及び蝋が挙げられる。
本発明の化合物の局所的又は経皮的投与のための剤形には、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤、又はパッチが挙げられる。活性成分は、滅菌条件下で、製薬上許容される担体、及び必要に応じて任意の必要な保存料又は緩衝剤と混合される。眼科用製剤、点耳剤、及び点眼剤も、本発明の範囲内であるものとして想到される。加えて本発明は、身体内への化合物の制御された送達を提供する付加的な利点を有する経皮的パッチの使用も想到する。そのような剤形は、適切な媒体中に化合物を溶解又は懸濁させることによって形成することができる。吸収強化剤も、皮膚を通しての化合物の流入を増大させるのに使用され得る。この速度は、速度制御膜の提供によって、又はポリマーマトリックス若しくはゲル内に化合物を分散させることによって、制御することができる。
本発明の化合物は、経口、非経口、吸入スプレーによって、局所、経直腸、経鼻、口内、経膣、又はインプラントされたリザーバによって投与され得る。用語「非経口」は、本明細書で使用されるとき、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病変内及び頭蓋内注射又は点滴技法が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、この組成物は、経口、腹膜内、又は静脈内投与される。
本発明の化合物の滅菌注射用形態は、水性又は油性懸濁液であり得る。これらの懸濁液は、好適な分散剤又は湿潤剤と懸濁剤を用いて、当該技術分野において既知の技法に従って調剤され得る。滅菌注射用調製物は、腸管外投与に許容される非毒性の希釈剤又は溶媒(例えば1,3−ブタジエンジオール)中の、滅菌された注射用溶液又は懸濁液であってもよい。許容される賦形剤及び溶媒で、使用可能なのは、水、リンゲル液、及び塩化ナトリウム等張液である。加えて、滅菌済み不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として従来通り用いられる。この目的のため、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油を採用することができる。脂肪酸(オレイン酸及びそのグリセリド誘導体など)は、天然の製薬上許容される油(例えばオリーブオイル又はヒマシ油)として、特にそのポリオキシエチレン化されたものが、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤(例えばカルボキシメチルセルロース又は類似の分散剤)をも含み得、これらは乳液及び懸濁液を含む製薬上許容される剤形の製剤に一般的に使用されている。Tween、Span、及びその他の乳化剤などの他の一般的に使用されている界面活性剤、あるいは、製薬上許容される固体、液体、又はその他の剤形の製造に一般的に使用されている生物学的利用能強化剤も、製剤目的に使用することができる。
本発明の医薬組成物は、カプセル、錠剤、水性懸濁液又は溶液を含むがこれらに限定されない任意の許容される経口剤形で経口投与され得る。経口使用の錠剤の場合、一般的に使用される担体には、乳糖及びコーンスターチが挙げられるが、これらに限定されない。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も一般的に追加される。カプセル形状での経口投与については、有用な希釈剤には乳糖及び乾燥コーンスターチが挙げられる。経口使用に水性懸濁液が必要な場合は、活性成分は、乳化剤及び懸濁剤と混合される。望ましい場合は、特定の甘味料、香味剤、又は着色料を追加してもよい。
又は、本発明の医薬組成物は、経直腸投与のための座薬の形態で投与され得る。これは、薬剤を、室温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸内で融けて薬剤を放出する、好適な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような材料には、カカオバター、蜜蝋、及びポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物はまた、特に治療の標的が容易に局所適用できる領域又は器官(目、皮膚、又は下部腸管を含む)を含む場合に、局所的に投与することもできる。好適な局所製剤は、これらの領域又は器官それぞれのために容易に調製される。
下部腸管の局所適用は、直腸座薬製剤(上記参照)又は好適な浣腸製剤で達成することができる。また、局所的経皮パッチも使用することができる。
局所適用について、この医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁又は溶解された活性成分を含む好適な軟膏に製剤することができる。本発明の化合物の局所投与のための担体には、鉱物油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化蝋、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、この医薬組成物は、1つ以上の製薬上許容される担体中に懸濁又は溶解された活性成分を含む好適なローション又はクリームに製剤することができる。好適な担体には、鉱物油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステル蝋、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、及び水が挙げられるが、これらに限定されない。
眼科用には、この医薬組成物は、pH調整された等張滅菌生理食塩水中の微細化懸濁液として調剤する、又は、好ましくは、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存料を含む、若しくは含まずに、pH調整された等張滅菌生理食塩水中の溶液として調剤することができる。あるいは、眼科用に、この医薬組成物はワセリンなどの軟膏として調剤することができる。
本発明の医薬組成物は、鼻用エアロゾル又は吸入によって投与することができる。そのような組成物は、製剤処方の分野において周知の技法に従って調製され、ベンジルアルコール若しくはその他の好適な保存料、生物学的利用能を強化するための吸収促進剤、フルオロカーボン、及び/又はその他の従来の可溶化剤若しくは分散剤を用いた、生理食塩水中の溶液として調製することができる。
1回分の剤形を形成するために担体材料と組み合わせることができるプロテインキナーゼ阻害剤の量は、治療を受ける受容者、及び具体的な投与方法によって異なる。好ましくは、この組成物は、体重に対して1日当たり0.01〜100mg/kgの阻害剤用量を、この組成物を与えられる患者に投与することができるように、製剤されるべきである。
また、任意の特定の患者についての具体的な用量と治療レジメンは、様々な要素に依存し、これには採用される具体的な化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康状態、性別、食事、投与時間、排出率、薬剤の組み合わせ、並びに治療担当医師の判断と、治療対象の特定疾病の重症度が挙げられることが理解されよう。阻害剤の量はまた、組成物中の特定の化合物に依存する。
別の薬剤を伴った投与
治療又は予防の対象となる特定のプロテインキナーゼ媒介の病状によっては、その病状を治療又は予防するために通常投与される追加の薬剤を、本発明の化合物と共に投与することができる。
これらの追加薬剤は、複数用量レジメンの一部として、プロテインキナーゼ阻害剤含有化合物又は組成物とは別個に投与することができる。あるいは、これらの薬剤は、単一の組成物中にプロテインキナーゼ阻害剤と混合された、単一の剤形の一部とすることができる。
本発明の別の一態様は、治療を必要としている被験者における癌の治療方法を目的とし、本発明の化合物又はその製薬上許容される塩と、抗癌剤との連続投与又は併用投与から成る。いくつかの実施形態において、この抗癌剤は、プラチナ製剤、例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプララチン、ネダプラチン、又はサトラプラチン、及びその他の誘導体、トポイソメラーゼI阻害薬例えばカンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカン、及びその他の誘導体、代謝抵抗物質、例えば葉酸系(メトトレキサート、ペメトレキセド、及び類縁物)、プリン系(チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、6−メルカプトプリン、及び類縁物)、ピリミジン系(シタラビン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、及び類縁物)、アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード(シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、メクロレタミン、イホスファミド、及び類縁物)、ニトロソウレア(例えばカルムスチン)、トリアゼン(ダカルバジン、テモゾロミド)、スルホン酸アルキル(例えばブスルファン)、プロカルバジン及びアジリジン、抗生物質、例えばヒドロキシウレア、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、及びその他誘導体)、アントラセンジオン(ミトキサントロン及び類縁物)、ストレプトミセス系(ブレオマイシン、ミトマイシンC、アクチノマイシン)、及び紫外線から選択される。
別の一実施形態は、塩基除去修復タンパク質を阻害又は調節する追加治療薬と共に、本発明の化合物を投与することを提供する。いくつかの実施形態において、この塩基除去修復タンパク質は、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼI及びIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼ及びホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)又はアプラタキシンから選択される。いくつかの他の実施形態において、この塩基除去修復タンパク質は、PARP1、PARP2、又はPolBから選択される。更に別の実施形態において、この塩基除去修復タンパク質は、PARP1又はPARP2から選択される。いくつかの実施形態において、この薬剤は、オラパリブ(別名AZD2281又はKU−0059436)、イニパリブ(別名BSI−201又はSAR240550)、Veliparib(別名ABT−888)、ルカパリブ(別名PF−01367338)、CEP−9722、INO−1001、MK−4827、E7016、BMN673、又はAZD2461から選択される。
生物学的サンプル
本発明の化合物及び組成物は、ATRキナーゼの阻害剤として、生物学的サンプルにおいても有用である。本発明の一態様は、生物学的サンプルにおけるATRキナーゼ活性の阻害に関するものであり、この方法は、本明細書に記述される化合物、又はその化合物を含む組成物と、当該生物学的サンプルとを接触させる工程を含む。用語「生物学的サンプル」は、本明細書で使用されるとき、インビトロ又はエクスビボサンプルを意味し、これには、細胞培養物若しくはその抽出物、哺乳類から得られた生検材料若しくはその抽出物、及び血液、唾液、尿、便、***、涙、又はその他の体液若しくはその抽出物が含まれるがこれらに限定されない。用語「本明細書に記述される化合物」には、式Iの化合物が含まれる。
生物学的サンプルにおけるATRキナーゼ活性の阻害は、当業者に知られるの様々な目的に有用である。そのような目的の例としては、輸血、臓器移植、及び生物学的検体保存が挙げられるが、これらに限定されない。
プロテインキナーゼの研究
本発明の他の一態様は、生物学的及び病理学的現象におけるプロテインキナーゼの研究、そのようなプロテインキナーゼが介在する細胞内シグナル伝達経路の研究、並びに新たなプロテインキナーゼ阻害剤の比較評価に関連する。そのような用途の例には、酵素アッセイ及び細胞株アッセイなどの生物学的アッセイが挙げられるが、これらに限定されない。
化合物のプロテインキナーゼ阻害剤としての活性は、インビトロ、インビボ、又は細胞株において分析することができる。インビトロアッセイには、活性化したキナーゼのキナーゼ活性又はATPアーゼ活性のいずれかの阻害を判定するアッセイが含まれる。別のインビトロアッセイは、プロテインキナーゼに結合する阻害剤の能力を定量化し、これは阻害剤が結合する前に放射標識し、阻害剤/キナーゼ複合体を分離して、放射標識結合物の量を判定する、又は新しい阻害剤が既知の放射性配位子に結合するようキナーゼで培養される競合実験を実施することにより、測定することができる。ATR阻害剤として本発明に利用される化合物を分析する際の詳細な条件は、後述の実施例に記述されている。
本発明の他の一態様は、本明細書に記述される化合物をATRキナーゼと接触させることにより酵素活性を調節する方法を提供する。
治療方法
一態様において、本発明は、ATRキナーゼが疾病状態に関与する疾病、病状若しくは疾患を治療する、又はその重症度を軽減するための方法を提供する。別の一態様において、本発明は、酵素活性の阻害が疾病の治療に関与するATRキナーゼ疾病、病状若しくは疾患を治療する、又はその重症度を軽減するための方法を提供する。別の一態様において、本発明は、ATRキナーゼに結合することにより酵素活性を阻害する化合物で、疾病、病状若しくは疾患を治療する、又はその重症度を軽減するための方法を提供する。別の一態様は、ATRキナーゼの酵素活性をATRキナーゼ阻害剤で阻害することにより、キナーゼ疾病、病状若しくは疾患を治療する、又はその重症度を軽減するための方法を提供する。
本発明の一態様は、患者におけるATRキナーゼ活性を阻害する方法に関しており、この方法は、本明細書に記述される化合物、又はその化合物を含む組成物を患者に投与する工程が含まれる。いくつかの実施形態において、この方法は、癌などの増殖性及び過剰増殖性疾患から選択される病状を治療又は予防するために使用される。
本発明の別の一態様は、有効量の化合物、又は化合物を含む製薬上許容される組成物を、それらを必要としている被験者に投与する工程を含む、増殖性又は過剰増殖性疾患を治療、予防、又は程度を軽減するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、この被験者は患者である。用語「患者」は、本明細書で使用されるとき、動物、好ましくはヒトを意味する。
いくつかの実施形態において、この方法は、癌の治療又は予防に使用される。いくつかの実施形態において、この方法は、固形腫瘍を伴うタイプの癌の治療又は予防に使用される。更に別の一実施形態において、この癌は下記の癌から選択される:口腔:口腔、***、舌、口、咽頭、心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、及び奇形種、肺:気管支癌(扁平細胞又は類表皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫、胃腸:食道(扁平上皮細胞癌、喉頭、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(膵管腺癌、膵島細胞腺腫、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、類癌腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、類癌腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、血管腫、平滑筋腫)、結腸、結腸・直腸、大腸直腸、直腸、尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎生期癌、奇形癌腫、絨毛腫瘍、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、良性中皮腫、脂肪腫)、肝臓:肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆道、骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞軟骨腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨様骨腫瘍及び巨細胞腫瘍、神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣芽腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形膠芽細胞腫、乏特記神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸部癌、前癌子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、非分類癌]、悪性顆粒膜・莢膜細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形種)、外陰(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌)、乳、皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、角化棘細胞腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:甲状腺乳頭癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺髄様癌、多発性内分泌腺腫瘍2A型、多発性内分泌腺腫瘍2B型、家族性甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、並びに副腎:神経芽腫。
いくつかの実施形態において、癌は、本明細書に記述される癌から選択される。いくつかの実施形態において、この癌は、肺癌、頭頸部癌、膵臓癌、胃癌、又は脳癌である。いくつかの他の実施形態において、癌は、肺又は膵臓の癌から選択される。
更に別の実施形態において、癌は、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、胆管癌、頭頸部癌、膀胱癌、大腸直腸癌、膠芽腫、食道癌、乳癌、肝細胞癌、又は卵巣癌から選択される。
特定の実施形態において、化合物又は製薬上許容される組成物の「有効量」は、前述の疾病を治療するために効果のある量である。本発明の方法による化合物及び組成物は、この疾病を治療する、又は重症度を軽減するために有効な、任意の量及び投与経路を用いて投与することができる。
一態様は、本明細書に記述される化合物を、本明細書に記述されるように投与する工程を含む、患者内のATRを阻害する方法を提供する。別の実施形態は、本明細書に記述される化合物を患者に投与する工程を含む癌を治療する方法を提供し、ここにおいて変数は本明細書に定義される通りである。
いくつかの実施形態は、DNA損傷剤から選択される追加治療薬をこの患者に投与することを含み、ここにおいてこの追加治療薬は治療されている疾病に適切なものであり、かつ、この追加治療薬は、前述の化合物と単一用量形態として一緒に投与、又は複数剤形の一部として前述の化合物とは別個に投与される。
いくつかの実施形態において、このDNA損傷剤は、電離放射線、放射線様作用薬ネオカルチノスタチン、白金酸塩剤、トポイソメラーゼI阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、代謝拮抗薬、アルキル化剤、スルホン酸アルキル、代謝拮抗薬、又は抗生物質から選択される。いくつかの他の実施形態において、このDNA損傷剤は、電離放射線、白金酸塩剤、トポイソメラーゼI阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、又は抗生物質から選択される。
白金酸塩剤の例には、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチン、及びその他の誘導体が挙げられる。その他の白金酸塩剤には、ロバプラチン、及びトリプラチンが挙げられる。その他の白金酸塩剤には、四硝酸塩、ピコプラチン、サトラプラチン、ProLindac及びアロプラチンが挙げられる。
トポイソメラーゼI阻害薬の例には、カンポトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカン、及びその他の誘導体が挙げられる。その他のトポイソメラーゼI阻害薬にはベロテカンが挙げられる。
トポイソメラーゼII阻害薬の例には、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシン、及びテニポシドが挙げられる。
代謝拮抗薬の例には、葉酸系、プリン系(プリン拮抗薬)、又はピリミジン系(ピリミジン拮抗薬)が挙げられる。葉酸系の例には、メトトレキサート、ペメトレキセド、及び類縁物が挙げられる。プリン系の例には、チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、6−メルカプトプリン、及び類縁物が挙げられる。ピリミジン系の例には、シタラビン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル(5FU)、及び類縁物が挙げられる。
代謝拮抗薬のその他の具体的な例には、アミノプテリン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフール、フロクスリジン、シタラビン、ゲムシタビン、アザシチジン、及びヒドロキシウレアが挙げられる。
アルキル化剤の例には、ナイトロジェンマスタード、トリアゼン、スルホン酸アルキル、プロカルバジン及びアジリジンが挙げられる。ナイトロジェンマスタードの例には、シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、及び類縁物が挙げられる。ニトロソウレアの例には、カルムスチンが挙げられる。トリアゼンの例には、ダカルバジン及びテモゾロミドが挙げられる。スルホン酸アルキルの例には、ブスルファンが挙げられる。
アルキル化剤の他の具体的な例には、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロフォスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、フォテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレオスルファン、カルボクオン、チオテパ、トリアジクオン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ミトマイシン、及びプリカマイシンが挙げられる。
抗生物質の例には、ミトマイシン、ヒドロキシウレア、アントラサイクリン、アントラセンジオン、ストレプトミセス系が挙げられる。アントラサイクリンの例には、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、及び類縁物が挙げられる。アントラセンジオンの例には、ミトキサントロン及び類縁物が挙げられる。ストレプトミセス系の例には、ブレオマイシン、ミトマイシンC、及びアクチノマイシンが挙げられる。
いくつかの特定の実施形態において、前述の白金酸塩剤はシスプラチン又はオキサリプラチンであり、前述のトポイソメラーゼI阻害薬はエトポシドであり、前述のトポイソメラーゼII阻害薬はエトポシドであり、前述の抗生物質はミトマイシンである。いくつかの他の実施形態において、前述の白金酸塩剤は、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、又はサトラプラチンから選択される。前述のトポイソメラーゼI阻害剤は、カンポトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択される。前述のトポイソメラーゼII阻害剤は、エトポシドから選択される。前述の代謝拮抗薬は、葉酸系、プリン系、又はピリミジン系の中から選択される。アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、トリアゼン、スルホン酸アルキル、プロカルバジン、又はアジリジンから選択される。前述の抗生物質は、ヒドロキシウレア、アントラサイクリン、アントラセンジオン、又はストレプトミセス系から選択される。
いくつかの実施形態において、追加の治療薬は電離放射線である。いくつかの他の実施形態において、追加の治療薬はシスプラチン又はカルボプラチンである。更に別の実施形態において、追加の治療薬はエトポシドである。更に別の実施形態において、追加の治療薬はテモゾロミドである。
いくつかの特定の実施形態において、追加の治療薬は、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、エトポシド、テモゾロミド、又は電離放射線のうち1つ以上から選択される。
他の一実施形態は、本明細書に記述される化合物を、他の既知の膵臓癌治療と併用して投与することにより、膵臓癌を治療する方法を提供する。本発明の一態様には、本明細書に記述される化合物をゲムシタビンと併用して投与することが含まれる。いくつかの実施形態において、膵臓癌は、PSN−1、MiaPaCa−2又はPanc−1の細胞株のうち1つを含む。他の一態様により、癌は、原発性腫瘍細胞株Panc−M又はMRC5のうち1つを含む。
本発明の他の一態様は、本明細書に記述される化合物を放射線療法と組み合わせて投与することを含む。更に別の一態様は、本明細書に記述される化合物を放射線治療と組み合わせることにより、放射誘起されたG2/Mチェックポイントを破壊する方法を提供する。
他の一態様は、本明細書に記述される化合物を、1つ以上の癌治療と組み合わせて、膵臓癌細胞に投与することにより、膵臓癌を治療する方法が提供される。いくつかの実施形態において、この化合物は化学放射線、化学療法、及び/又は放射線療法と組み合わせられる。当業者には理解されるように、化学放射線は、化学療法(例えばゲムシタビンなど)と放射線との両方を含む治療レジメンを指す。いくつかの実施形態において、化学療法はゲムシタビンを含む。
いくつかの実施形態において、化学療法はゲムシタビンである。
更に別の一態様は、本明細書に記述される化合物を癌治療と組み合わせて投与することにより、ゲムシタビン又は放射線療法から選択された癌治療に対する、膵臓癌細胞の感受性を増加させる方法を提供する。
いくつかの実施形態において、この癌治療はゲムシタビンを含む。いくつかの他の実施形態において、この癌治療は放射線療法を含む。更に別の一実施形態において、この癌治療は化学放射線療法を含む。
いくつかの実施形態において、この癌治療はゲムシタビンである。いくつかの他の実施形態において、この癌治療は放射線療法である。更に別の一実施形態において、この癌治療は化学放射線療法である。
別の一態様は、膵臓癌細胞中のChk1(Ser 345)のリン酸化を阻害する方法を提供し、これには、膵臓癌細胞に対してゲムシタビン(100nM)及び/又は放射線照射(6Gy)による治療を行った後、本明細書に記述される化合物を投与することを含む。
別の一態様は、放射線療法と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を腫瘍細胞に投与することにより、低酸素PSN−1、MiaPaCa−2又はPancM腫瘍細胞の放射線感受性を増強する方法を提供する。
更に別の一態様は、ゲムシタビンと組み合わせて、本明細書に記述される化合物を腫瘍細胞に投与することにより、低酸素PSN−1、MiaPaCa−2又はPancM腫瘍細胞の感受性を増強する方法を提供する。
別の一態様は、化学放射線療法と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を腫瘍細胞に投与することにより、PSN−1及びMiaPaCa−2腫瘍細胞の感受性を増強する方法を提供する。
別の一態様は、放射線療法と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を膵臓癌細胞に投与することにより、損傷誘発による細胞サイクルチェックポイントを妨害する方法を提供する。
別の一態様は、化学放射線療法、化学療法、及び放射線療法のうちの1療法以上と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を投与することにより、膵臓癌細胞中の相同組換えによるDNA損傷の修復を阻害する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、化学療法はゲムシタビンである。
別の一態様は、ゲムシタビン及び放射線療法と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を投与することにより、膵臓癌細胞中の相同組換えによるDNA損傷の修復を阻害する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、膵臓癌細胞は、PSN−1、MiaPaCa−2又はPanc−1から選択される膵臓細胞株から誘導される。
いくつかの他の実施形態において、膵臓癌細胞は、癌患者体内にある。
本発明の別の一態様は、シスプラチン又はカルボプラチン、エトポシド、及び電離放射線の追加治療薬のうち1つ以上と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を患者に投与することを含む、非小細胞肺癌の治療方法を提供する。いくつかの実施形態は、シスプラチン又はカルボプラチン、エトポシド、及び電離放射線と組み合わせて、本明細書に記述される化合物を患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、この組み合わせは、シスプラチン、エトポシド、及び電離放射線である。別のいくつかの実施形態において、この組み合わせは、カルボプラチン、エトポシド、及び電離放射線である。
別の一実施形態は、本明細書に記述される化合物、又はその化合物を含む組成物を患者に投与することを含む、癌細胞における細胞死を促進する方法を提供する。
更に別の一実施形態は、本明細書に記述される化合物、又はその化合物を含む組成物を患者に投与することを含む、癌細胞におけるDNA損傷の細胞修復を阻害する方法を提供する。更に別の一実施形態は、式Iの化合物、又はその化合物を含む組成物を、患者に投与することを含む、癌細胞におけるDNA損傷によって生じる細胞修復を阻害する方法を提供する。
別の一実施形態は、本明細書に記述される化合物、又はその化合物を含む組成物を患者に投与することを含む、DNA損傷剤に対する細胞の感受性を増強する方法を提供する。
いくつかの実施形態において、この方法は、ATM信号カスケードに欠陥を有する癌細胞に使用される。いくつかの実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、又はSMC1のうち1つ以上の発現異常又は活性異常である。他の実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1又はH2AXのうち1つ以上の発現異常又は活性異常である。別の一実施形態により、この方法は、癌、癌細胞、又はDNAを損傷する癌遺伝子を発現している細胞に使用される。
別の一実施形態において、この細胞は、DNAを損傷する癌遺伝子を発現している癌細胞である。いくつかの実施形態において、この癌細胞は、K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンA及びRbのうち1つ以上の発現異常又は活性異常を有する。
別の一実施形態により、この方法は、癌、癌細胞、又は、塩基除去修復に関与するタンパク質(「塩基除去修復タンパク質」)に欠陥を有する細胞に対して使用される。腫瘍が塩基除去修復の欠陥を有しているかどうかを判定するための当該技術分野における既知の方法が数多く存在する。例えば、各塩基除去修復遺伝子のゲノムDNA又はmRNA生成物いずれかの配列(例えばUNG、PARP1、又はLIG1)は、遺伝子生成物の機能又は発現を調節すると考えられる突然変異が存在するかどうかを確証するために腫瘍サンプルに対して実施することができる(Wang et al.,Cancer Research 52:4824(1992))。突然変異による不活性化に加え、腫瘍細胞は、DNA修復遺伝子のプロモーター領域を過剰メチル化することによって調節を行い、遺伝子発現の低減をもたらし得る。これは最も一般的に、関心のある塩基除去修復遺伝子のプロモーターにおけるメチル化レベルを定量化するためのメチル化固有のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いて評価される。塩基除去修復遺伝子プロモーターメチル化の分析は、市販されている(http://www.sabiosciences.com/dna_methylation_product/HTML/MEAH−421A.html)。
最後に、塩基除去修復遺伝子の発現レベルは、例えば定量的逆転写酵素結合ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)及び免疫組織化学(IHC)などの標準技法を用いて、それぞれ各遺伝子のmRNA及びタンパク質生成物のレベルを直接定量することによって評価することができる(Shinmura et al.,Carcinogenesis 25:2311(2004)、Shinmura et al.,Journal of Pathology 225:414(2011))。
いくつかの実施形態において、この塩基除去修復タンパク質は、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼI及びIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼ及びホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)又はアプラタキシンである。
いくつかの実施形態において、この塩基除去修復タンパク質は、PARP1、PARP2、又はPolBである。他の実施形態において、この塩基除去修復タンパク質は、PARP1又はPARP2である。
上記の方法(遺伝子配列、プロモーターメチル化及びmRNA発現)は、例えば腫瘍によって発現したDNA損傷癌遺伝子、又は細胞のATM信号カスケード内の欠陥など、関心のある他の遺伝子又はタンパク質の状態(例えば発現又は突然変異)を特性付けるためにも使用することができる。
更に別の一実施形態は、本明細書に記述される化合物の放射線増感剤又は化学療法増感剤としての使用を提供する。
更に別の実施形態は、癌治療のための、式Iの化合物の単剤(単剤療法)としての使用を提供する。いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者の治療に使用される。いくつかの他の実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、又はH2AXの突然変異又は欠損である。
使用する化合物及び組成物
一実施形態は、放射線増感剤又は化学療法増感剤として使用するための、本明細書に記述される化合物又は組成物を提供する。別の一実施形態は、癌治療に単剤(単剤療法)として使用するための、本明細書に記述される化合物又は組成物を提供する。
別の一実施形態は、DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者の治療のための、本明細書に記述される化合物又は組成物を提供する。いくつかの実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、又はH2AXの突然変異又は欠損である。いくつかの他の実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、又はSMC1の突然変異又は欠損である。
別の一実施形態は、癌治療用に本明細書に記述される化合物又は組成物を提供する。いくつかの実施形態において、この化合物又は組成物は更に、本明細書に記述される追加の治療薬と組み合わせられる。いくつかの実施形態において、この化合物又は組成物は更に、本明細書に記述されるDNA損傷剤と組み合わせられる。
いくつかの実施形態において、癌は、本明細書に記述される経路に欠陥を有する。
薬剤の製造
一実施形態は、放射線増感剤又は化学療法増感剤として使用するための薬剤製造における、本明細書に記述される化合物又は組成物の使用を提供する。別の一実施形態は、癌治療の単剤(単剤療法)として使用するための薬剤製造における、本明細書に記述される化合物又は組成物の使用を提供する。
更に別の一実施形態は、DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者の治療のための薬剤製造における、本明細書に記述される化合物又は組成物の使用を提供する。
いくつかの実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、又はH2AXの突然変異又は欠損である。いくつかの他の実施形態において、この欠陥は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、又はSMC1の突然変異又は欠損である。
別の一実施形態は、癌治療に使用するための薬剤製造における、本明細書に記述される化合物又は組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態において、この化合物又は組成物は、本明細書に記述される追加治療薬(例えばDNA損傷剤)と組み合わせられる。別の一実施形態において、癌は、本明細書に記述される経路に欠陥を有する。
スキーム
本開示の化合物は、当業者に一般的に知られた工程を用い、本明細書を考慮して調製することができる。これらの化合物は、LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析法)及びNMR(核磁気共鳴)を含むがこれらに限定されない既知の方法によって分析され得る。下記は、本開示の化合物を調整する一般的な方法を説明する一連の包括的なスキームである。
スキームAは、式Iの化合物を製造するための一般的方法を示す。化合物Aは、SNAr反応、又は既知の金属媒介反応群(例えば鈴木カップリング、スティルカップリング、ブッフバルト・ハートウィッグカップリング反応が挙げられるがこれらに限定されない)のいずれかを経て官能基化され、式A−iの化合物を得る。適切な場合、環Q上のJ置換基が更に、既知の反応(例えば光延反応及びアシル化が挙げられるがこれらに限定されない)によって官能基化され得る。
次に、これらの化合物を当業者に既知の標準条件下(例えばN−ブロモスクシンイミドでの処理が挙げられるがこれに限定されない)で臭素化し、式A−iiの化合物を得る。これらの化合物を薗頭条件下で好適な保護されたアルキンと反応させることにより、式A−iiiの化合物を得る。好適なアルキン保護基PGには、トリメチルシリル(TMS)、TES又はTIPSが挙げられるがこれらに限定されない。これらの基は、従来の方法(例えば炭酸ナトリウム水溶液)を用いて脱保護し、TMS基を脱保護して、式A−ivの化合物を得ることができる。
化合物A−ivは、当業者に既知の方法(例えば、NMP中でKOBuと共に加熱する方法が挙げられるがこれに限定されない)を用いて対応する式A−vのピロロ[2,3−b]ピラジンに環化することができる。特定の条件下において、式A−ivの化合物の単離を必要とすることなく、化合物A−iiiの保護基PGを、式A−vのピロロ[2,3−b]ピラジンの環化と同時に除去することができる。
式A−vの化合物を、当業者に既知の標準条件下(例えばIClでの処理が挙げられるがこれに限定されない)でヨウ素化し、式A−viの化合物を得ることができる。式A−viの化合物を次に、好適な保護基PG’(例えばトシル(p−トルエンスルホニル)又はトリフェニルメチル(「トリチル」)が挙げられるがこれらに限定されない)で保護して、式A−viiの化合物を得る。これらの化合物は、既知の金属媒介反応群(例えばブッフバルトカップリング、ブッフバルト・ハートウィッグカップリング、及びゴールドバーグカップリングが挙げられるがこれらに限定されない)を用いて官能基化し、式A−viiiの化合物を得る。
適切な場合、Rの置換基は更に、当業者に既知の反応(例えば光延反応、求核置換、及びアシル化が挙げられるがこれらに限定されない)によって官能基化され得る。保護基PG’を、当業者に既知の標準条件下(例えば、PG’がトシル(p−トルエンスルホニル)である場合の水性塩基又はTBAFでの処理、又はPG’がトリチル基である場合の水素化が挙げられるが、これらに限定されない)で除去し、式Iの化合物を得ることができる。
スキームBは、式Iの化合物を製造するための別の一般的な方法を示す。化合物Bを薗頭条件下で好適な保護されたアルキンと反応させることにより、式B−iの化合物を得る。好適なアルキン保護基PGには、TMS、TES又はTIPSが挙げられるが、これらに限定されない。保護基PGを、当業者に既知の標準条件(例えばNMP中でのKOtBuによる処理が挙げられるが、これらに限定されない)を用いて式B−iiのピロロ[2,3−b]ピラジンへの環化と同時に除去し、式B−iiの化合物を得ることができる。式B−iiの化合物を、当業者に既知の標準条件下(例えばHSOと濃HNOによる処理が挙げられるが、これらに限定されない)で硝酸化し、式B−iiiを得ることができる。次に、式B−iiiの化合物が好適な保護基PG’(例えばトリチルが挙げられるが、これらに限定されない)で保護され、式B−ivの化合物を得る。これらの化合物を、当業者に既知の標準条件下(例えば二塩化スズ二水和物、酢酸と濃HCl、又はインジウムとHClでの処理が挙げられるが、これらに限定されない)で還元して、式B−vの化合物を得る。これらの化合物は、カップリングを行った後、当業者に周知の標準条件を用いて環化を行って式B−viの化合物を得る。この標準条件には、酸塩化物での処理、酸と塩化オキサリルでの処理、又は標準アミドカップリング試薬(例えばHOBT、EDC、CDI、又はTBTU)を用いて酸処理した後に脱水又はアルキル化を行うことが挙げられるがこれらに限定されない。化合物B−vi及びB−viiiは、SNAr反応、又は既知の金属媒介反応群(例えば鈴木カップリング、スティルカップリング、及びブッフバルト・ハートウィッグカップリング反応が挙げられるがこれらに限定されない)のいずれかを経て官能基化され、式B−ixの化合物を得ることができる。保護基PG’は、当業者に既知の標準条件において除去することができ(例えばトリフルオロ酢酸及びトリエチルシランでの処理が挙げられるがこれらに限定されない)、式Iの化合物を得ることができる。
あるいは、式B−iiiの化合物を、当業者に既知の標準条件下(例えば二塩化スズ二水和物、酢酸と濃HCl、又はインジウムとHClでの処理が挙げられるが、これらに限定されない)で還元して、式B−viiの化合物を得る。これらの化合物は、カップリングを行った後、当業者に周知の標準条件を用いて環化を行って式B−viiiの化合物を得る。この標準条件には、酸塩化物での処理、酸と塩化オキサリルでの処理、又は標準アミドカップリング試薬(例えばHOBT、EDC、CDI、又はTBTU)を用いて酸処理した後に脱水又はアルキル化を行うことが挙げられるがこれらに限定されない。化合物B−viiiは、SNAr反応、又は既知の金属媒介反応群(例えば鈴木反応、スティルカップリング、ブッフバルト反応、及びブッフバルト・ハートウィッグ反応が挙げられるがこれらに限定されない)のいずれかを経て官能基化され、式Iの化合物を得る。
したがって、別の一実施形態は、式Iの化合物:


を調製するためのプロセスを提供し、式中、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは本明細書に定義されている通りであり、これは次の工程のうち1つ以上を含む:
a)式Aの化合物:


を、式Xの化合物:


と反応させる工程であって、式中、Gは存在しないか、又は適切なクロスカップリング基であり、この反応は、好適な金属媒介カップリング条件(例えば鈴木カップリング、スティルカップリング、又はブッフバルトカップリング反応)において、あるいは他のタイプの反応条件(例えばSNAr反応条件)において行われ、式A−iの化合物:

A−i
を得る、工程。
b)式A−iの化合物を臭素化する工程であって、式中、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りであり、この反応は、好適な臭素化条件(例えばN−ブロモスクシンイミドでの処理が挙げられるが、これらに限定されない)において行われ、式A−iiの化合物:

A−ii
を得、式中、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りである、工程。
c)式A−iiの化合物を、薗頭カップリング条件下で、好適に保護されたアルキン(H−≡−PG)と反応させる工程であって、これにより式A−iiiの化合物:

A−iii
が形成され、式中、PGは好適な窒素保護基(例えばTMS、TES又はTIPS)であり、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りである、工程。
d)式A−iiiの化合物を、好適な脱保護条件(例えば水性塩基又はTBAFでの処理)において脱保護して、式A−ivの化合物:

A−iv
を得、式中、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りである、工程。
e)式A−ivの化合物を好適な環化条件(例えばNMP中でKOBuと共に加熱)において環化して、式A−vの化合物:

A−v
を形成し、式中、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りである(defined herein 1)、工程。
f)式A−vの化合物を、好適なヨウ素化条件(例えばIClでの処理)においてヨウ素化して、式A−viの化合物:

A−vi
を得、式中、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りである、工程。
g)式A−viの化合物を、好適な保護基前駆体(例えばp−トルエンスルホニルクロリド)と好適な窒素保護条件下で反応させて、式A−viiの化合物:

A−vii
を提供し、式中、PG’は好適な窒素保護基(例えばp−トルエンスルホニル又はトリチル)であり、Q、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りである、工程。
h)式A−viiの化合物を、

と(式中、R、R、p、及びnは本明細書に定義される通りである)と、好適な金属媒介カップリング条件下で反応させて、式A−viiiの化合物を形成する工程。式A−viiの化合物を得るための、好適な金属媒介カップリング条件には、ブッフバルトカップリングが挙げられるがこれらに限定されない。
i)式A−viiiの化合物:

A−viii
を好適な脱保護条件下で脱保護し、式中、PG’は好適な窒素保護基であり、A、J、J、及びqは本明細書に定義されている通りであり、これにより式Iの化合物を形成する、工程。好適な脱保護条件の例は、当業者に既知であり、これには、式Iの化合物を得るための、PG’がトシル(p−トルエンスルホニル)である場合の水性塩基又はTBAFでの処理、又はPG’がトリチル基である場合の水素化が挙げられるが、これらに限定されない。
別の一実施形態は、式Iの化合物:


を調製するためのプロセスを提供し、式中、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは本明細書に定義されている通りであり、これは次の工程のうち1つ以上を含む:
a)式Bの化合物:


を、薗頭条件下で、好適に保護されたアルキン(H−≡−PG)と反応させて、式B−iの化合物:

B−i
を形成し、式中、PGはTMS、TES、又はTIPSである、工程。
b)式B−iの化合物を、環化条件において反応させ(例えばNMPとKOBuの中で加熱)、式B−iiの化合物:

B−ii
を形成する工程。
c)式B−iiの化合物を、好適な硝酸化条件(例えばHSO及び濃HNO)において反応させ、式B−iiiの化合物:

B−iii
を形成する、工程。
別の一実施形態は、式Iの化合物:


を調製するプロセスを提供し、式中、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは本明細書に定義される通りであり、
このプロセスは下記の工程の1つ又は複数を含む:
a)式B−iiiの化合物を、好適な窒素保護条件下で、好適な保護基前駆体(例えばトリフェニルメチルクロリド)と反応させて、式B−ivの化合物:

B−iv
を形成し、式中、PG’は好適な窒素保護基(例えばトリフェニルメチル(トリチル))である、工程。
b)式B−ivの化合物中のニトロ基を、好適な窒素還元条件(例えば二塩化スズ二水和物、酢酸、及び濃HCl、又はインジウムとHCl)において還元して、式B−vの化合物:

B−v
を形成し、式中、PG’は好適な窒素保護基(例えばトリフェニルメチル)である、工程。
c)式B−vの化合物を、好適な溶媒(例えばTHF)と所望により塩基(例えばDIPEA又はTEA)の存在下で

と反応させ、式B−viの化合物:

B−vi
を形成し、式中、PG’は好適な窒素保護基(例えばトリフェニルメチル(トリチル))であり、R、R、p、及びnは請求項1で定義されている通りである、工程。
d)式B−viの化合物を、金属媒介カップリング条件下で、式B−vi−aの化合物:

とカップリングさせ、式中、Gは存在しないか、又は適切なクロスカップリング基であり、この反応は、好適な金属媒介カップリング条件(例えば鈴木カップリング、スティルカップリング、又はブッフバルト・ハートウィッグカップリング反応条件)において、あるいは他のタイプの反応(例えばSNAr反応条件)において行われ、式B−ixの化合物:

B−ix
を形成する、工程。
を形成し、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは、本明細書で定義されている、工程。
e)式B−ixの化合物を好適な窒素脱保護条件(例えばトリフルオロ酢酸とトリエチルシラン)下で脱保護し、式Iの化合物を形成する、工程。
別の一実施形態は、式Iの化合物:


を調製するためのプロセスを提供し、式中、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは本明細書に定義されている通りであり、これは次の工程のうち1つ以上を含む:
a)式Bの化合物:


を、薗頭条件下で、好適に保護されたアルキン(H−≡−PG)と反応させて、式B−iの化合物:

B−i
b)式B−iの化合物を、環化条件において反応させ、式B−iiの化合物:

B−ii
を形成する工程。
c)式B−iiの化合物を、好適な硝酸化条件において反応させ、式B−iiiの化合物:

B−iii
を形成する工程。
d)式B−iiiの化合物中のニトロ基を、好適な窒素還元条件下で還元して、式B−viiの化合物:

B−vii
を形成する工程。
e)式B−viiの化合物を、式B−vii−aの化合物:

B−vii−a
と、好適な溶媒(例えばTHF)と所望により塩基(例えばDIPEA又はTEA)の存在下で反応させ、式B−viiiの化合物:

B−viii
を形成し、式中、R、R、p、及びnは本明細書に定義される通りである、工程。
f)式B−viiiの化合物を、式B−vi−aの化合物:

B−vi−a
とカップリングさせ、式中、Gは存在しないか、又は適切なクロスカップリング基であり、この反応は、好適な金属媒介カップリング条件(例えば鈴木カップリング、スティルカップリング、又はブッフバルト・ハートウィッグカップリング反応条件)において、あるいは他のタイプの反応条件(例えばSNAr反応)において行われ、式Iの化合物を形成する、工程。
いくつかの実施形態において、この金属媒介カップリング条件は鈴木カップリングであり、ここにおいてGは、鈴木カップリング反応の使用について当該技術分野において既知であるボロン酸(例えば−B(OH))又はボロン酸エステルである。
本発明をより完全に理解するために、下記の調製実施例及び試験実施例を示す。これらの実施例はあくまで説明目的のためのものであり、本発明の範囲を限定するとは一切解釈されないものとする。H−NMRスペクトルは、Bruker DPX 400装置を用い、400MHzで記録された。質量分析サンプルは、MicroMass Quattro Micro質量分析計を用い、電子噴霧イオン化の単独MSモードで分析した。
実施例1:2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン(化合物I−1)
方法A:
工程1:5−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピラジン−2−アミン
5−ブロモピラジン−2−アミン(5g、28.74mmol)、(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ボロン酸(7.866g、34.49mmol)及びKPO(12.20g、57.48mmol)を、MeCN(100mL)/水(25mL)中において混合し、Pd[P(Bu)(734.4mg、1.437mmol)を加えた。この反応物を60℃で1時間、加熱した。この反応混合物を室温に冷まし、EtOAc/水で希釈した。層を分離し、この水層をEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮した。この残留物をDCMを用いて微粉化し、濾過により分離して、副題標記化合物を、オレンジ色の固体として得た(6.43g、収率76%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.17(d,6H)、3.43(sept,1H)、6.86(s,2H)、7.87(d,2H)、8.00(s,1H)、8.20(d,2H)及び8.67(s,1H)ppm;MS(ES)278.2。
工程2:3−ブロモ−5−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピラジン−2−アミン
5−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)ピラジン−2−アミン(10g、36.06mmol)を、乾燥DMF(70mL)に溶かし、N−ブロモスクシンイミド(6.418g、36.06mmol)を少しずつ加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を水(200mL)に注ぎ、5分間撹拌した。この固形物を濾過により分離し、水で洗った。この湿った固形物を酢酸エチルに溶かし、不溶物は濾過により除去した。この水層を分離し、有機層を飽和Na水溶液で洗い(1回)、乾燥させた(MgSO)。この有機抽出物をFlorisil(200メッシュ)のプラグを通して濾過し、酢酸エチルで溶出させた。この濾液を約50mLに濃縮して、残った沈殿を濾過により分離し、石油エーテルで洗った。この固形物を更に高真空で乾燥させ、副題標記化合物を、薄いオレンジ色の固体として得た(8.0g、収率62%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.17(d,6H)、3.41〜3.49(m,1H)、7.16(br s,2H)、7.89(d,2H)、8.17(d,2H)及び8.76(s,1H)ppm;MS(ES)356.1。
工程3:5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−アミン
3−ブロモ−5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ピラジン−2−アミン(33.5g、94.04mmol)の無水DMF(234.5mL)撹拌懸濁液中に、トリエチルアミン(47.58g、65.54mL、470.2mmol)を加えた。次にヨウ化銅(I)(2.148g、11.28mmol)を加え、更にPd(PPh(5.433g、4.702mmol)を加えた。この撹拌混合物を氷浴中で0℃に冷却し、(トリメチルシリル)アセチレン(12.01g、17.28mL、122.3mmol)を10分間かけて滴下で加えた。氷浴を除去し、この混合物を2時間、室温に温めた。この混合物をEtOAc/水(500mL/300mL)に注ぎ、この混合物をセライトパッドで濾過した。この有機相を分離し、水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を水で洗い(1回)、食塩水で洗い(1回)、乾燥させ(MgSO)、濾過して、減圧下で濃縮した。この残留物をカラムクロマトグラフィー(ISCO Companion(商標)、750gカラム、0〜15% DCM/EtOAcで溶出、ドライロード)で精製し、副題標記生成物を、濃い黄色の固体として得た(28.0g、収率78%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 0.15(s,9H、1.03(d,6H)、3.29(sept,1H)、6.80(br s,2H)、7.74(d,2H)、8.05(d,2H)及び8.60(s,1H)ppm;MS(ES)375.1。
工程4:tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−イル]カルバメート
トリエチルアミン(18.42g、25.37mL、182.0mmol)を、5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−アミン(34g、91.02mmol)のDCM(1.020L)撹拌溶液中に加えた。DMAP(1.112g、9.102mmol)を加え、次にtert−ブトキシカルボニル−tert−ブチルカーボネート(59.60g、62.74mL、273.1mmol)を少しずつ加えた。この反応混合物を室温で16時間撹拌した。この反応混合物を水(500mL)に注ぎ、この有機層を分離した。この有機層を食塩水で洗い(1回)、乾燥させ(MgSO)、濾過して、減圧下で濃縮した。この残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(20〜30% EtOAc/石油エーテルで溶出)で精製し、副題標記生成物を、オレンジ色の泡状物質として得た(42.6g、収率82%)。H NMR(400.0MHz、CDCl)δ 0.15(s,9H)、1.19(d,6H)、1.28(s,18H)、3.10(sept,1H)、7.89(d,2H)、8.12(d,2H)及び8.75(s,1H)ppm;MS(ES)574.1。
工程5:tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−エチニル−5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ピラジン−2−イル]カルバメート
tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−[5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−3−(2−トリメチルシリルエチニル)ピラジン−2−イル]カルバメート(42.6g、74.25mmol)を、メタノール(510mL)中に溶解/懸濁させ、急速に撹拌されている混合液に、2Mの炭酸ナトリウム水溶液(425.8mL、851.6mmol)を加えた。油を分離させ、更にメタノール(100mL)を加えて溶かした。この混合物を室温で1時間撹拌した。このスラリーを、EtOAc/水(800mL/1L)に注いだ。この有機相を分離し、水層をEtOAcで抽出した(2回×250mL)。合わせた有機抽出物を食塩水で洗い、乾燥させ(MgSO)、濾過して、減圧下で濃縮した。この残留物を5% EtOAc/石油エーテルに入れてスラリーとし、室温で90分間撹拌した。この沈殿を濾過により分離し、石油エーテルで粗い、乾燥させて、副題標記生成物を、白色固体として得た(33.1g、収率89%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.18(d,6H)、1.37(s,18H)、3.50(sept,1H)、4.99(s,1H)、8.03(d,2H)、8.44(d,2H)及び9.35(s,1H)ppm;MS(ES)502.1。
工程6:3−エチニル−5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ピラジン−2−アミン
TFA(34.45g、23.28mL、302.1mmol)を、tert−ブチル−N−tert−ブトキシカルボニル−N−[3−エチニル−5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ピラジン−2−イル]カルバメート(5g、9.968mmol)のDCM(200mL)中撹拌溶液に加え、この反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。この溶媒を減圧下で除去し、残留物をDCMに再び溶かし、飽和NaHCO水溶液と共に30分間撹拌した。層を分離し、有機層を飽和NaHCO水溶液で洗った(3回)。合わせた水層をDCMで抽出し(3回)、合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過して、減圧下で濃縮した。この残留物をDCMを用いて微粉化し、沈殿を濾過により分離し、真空下で乾燥させて、標題生成物をベージュ色の固体として得た(2.8g、収率93%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.18(d,6H)、3.44(t、1H)、4.76(s,1H)、7.01(s,2H)、7.89(d,2H)、8.20(d,2H)及び8.75(s,1H)ppm;MS(ES)302.12。
工程7:2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
無水NMP(5mL)中のKOBu(2.041g、18.19mmol)を80℃で撹拌しながら、3−エチニル−5−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)ピラジン−2−アミン(2.7685g、9.095mmol)の乾燥NMP(15mL)中溶液をゆっくりと5分間かけて加えた。結果として得られた溶液を、80℃で1.5時間撹拌した。この反応混合物を室温まで冷まし、溶媒を減圧下で濃縮した。この残留物をEtOAcで希釈し、水で洗った(6回)。この有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、副題標記化合物を、ベージュ色の固体として得た(1.88g、収率69%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.20(d,6H)、3.49(sept,1H)、6.74(dd,1H)、7.96〜8.00(m,3H)、8.43(d,2H)、9.00(s,1H)及び12.25(s,1H)ppm;MS(ES)302.1。
工程8:7−ヨード−2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1g、3.318mmol)を、無水ピリジン(20mL)に溶かし、氷浴中で0℃に冷却した。1MのDCM中ICl溶液(3.484mL、3.484mmol)をゆっくりと加え、結果として得られた溶液を0℃で撹拌した。5時間後、更に追加で1MのDCM中ICl溶液(3.484mL、3.484mmol)を加え、この反応物を室温に置いて温め、16時間置いた。更に追加で1MのDCM中ICl溶液(3.484mL、3.484mmol)を加え、この反応物を室温で更に30分間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、この残留物を、EtOAcと、飽和NaCO水溶液/飽和Na水溶液(1:1)とで分配した。この水層をEtOAc(100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和NaCO水溶液/飽和Na水溶液(1:1)で洗い(5回×50mL)、乾燥させ(MgSO)、濾過して、減圧下で濃縮した。この残留物をMeCNを用いて微粉化し、副題標記化合物を、薄いオレンジ色の固体として得た(1.23g、収率87%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.21(d,6H)、3.49(s,1H)、8.01(d,2H)、8.22(s,1H)、8.46(d,2H)、9.03(s,1H)及び12.71(s,1H)ppm;MS(ES)428.0。
工程9:7−ヨード−2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−b]ピラジン
水素化ナトリウムの鉱物油中60%分散液(130.2mg、3.398mmol)を、7−ヨード−2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1.21g、2.832mmol)のDMF(10mL)中撹拌溶液に、0℃でゆっくりと加えた。この反応混合物をこの温度で20分間撹拌してから、塩化トシル(539.9mg、2.832mmol)を加え、この反応混合物を室温に置いて温め、16時間置いた。この反応混合物にゆっくりと水(30mL)を加えて反応を止め、この混合物を20分間撹拌した。結果として得られた沈殿を濾過により分離し、水で洗い、真空下で乾燥させて、副題標記生成物を黄色の固体として得た(1.52g、収率92%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.22−1.19(m,6H)、2.36(s,3H)、3.50−3.45(m,1H)、7.48(d,2H)、8.05(q,4H)、8.42(d,2H)、8.64(s,1H)、及び9.18(s,1H)ppm;MS(ES)581.9。
工程10:2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン化合物I−1
CuI(95mg、0.4988mmol)、及びN,N’−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(175mg、1.985mmol)を、ジオキサン(30mL)に入れ、マイクロ波により100℃で5分間加熱した。この溶液1mLを、7−ヨード−2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−(p−トリルスルホニル)ピロロ[2,3−b]ピラジン(100mg、0.1720mmol)、イソインドリン−1−オン(114.5mg、0.8600mmol)のジオキサン(7.35mL)中混合物に加え、この溶液を95℃で30分間加熱してから、KPOを加え、この混合物を20分間95℃で加熱した。この反応混合物を減圧下で濃縮した。この残留物を、DCMと水で分配した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して油状物質を得、これを分取HPLCで精製し、副題標記化合物を得た(12mg、16%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 1.20(6H,d)、3.50(1H,sep)、5.53(2H,s)、7.59(1H,t)、7.72(1H,t)、7.78(2H,m)、7.97(2H,d)、8.52(3H,m)、9.08(1H,s)、12.44(1H,brs)ppm;MS(ES)441.10。
下記の化合物は、実施例1において前述した手順に類似した手順を用いて調製された:
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン:化合物I−2 H NMR(400.0MHz、DMSO)δ12.33(d,J=2.7Hz、1H)、9.05(s,1H)、8.44(d,J=8.5Hz、2H)、8.25(d,J=2.9Hz、1H)、8.00−7.95(m,3H)、7.57(s,1H)、7.42(d,J=7.5Hz、2H)、4.37−4.34(m,2H)、3.46(qt,J=6.9Hz、1H)、3.25(t,J=6.5Hz、2H)及び1.19(d,J=6.8Hz、6H)ppm;MS(ES)447.0。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3−メチルイソインドリン−1−オン:化合物I−3 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.20(6H,d)、1.49(3H,d)、3.48(1H,sep)、5.90(1H,q)、7.59(1H,t)、7.74(1H,dd)、7.82(2H,t)、7.97(2H,d)、8.37(1H,s)、8.45(2H,d)、9.08(1H,s)、12.44(1H,brs)ppm;MS(ES)447.0。
実施例2:N,N−ジメチル−4−(7−(1−オキソイソインドリン−2−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド化合物I−4
方法B:
工程1:5−ブロモ−3−(2−トリエチルシリルエチニル)ピラジン−2−アミン
3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(10g、39.54mmol)、ヨウ化銅(I)(753.0mg、3.954mmol)及びPd(PPhCl(2.775g、3.954mmol)の、完全に脱気したテトラヒドロフラン(200.0mL)中懸濁液に、トリエチル(エチニル)シラン(6.102g、7.793mL、43.49mmol)、次いでトリエチルアミン(5.201g、7.164mL、51.40mmol)を加え、結果として得られた溶液を室温で18時間撹拌した。(添加の際に、反応混合物の色が、黄色からオレンジ、赤、濃赤及び茶色へ、更にオレンジ色へと急速に変化する)。反応混合物を室温まで冷まし、EtOAcで希釈し、NHOHの10%溶液(100mL)を加え、層を分離した。EtOAc層をもう1回、10% NHOHで洗った。水層を更にEtOAcで抽出し(3回)、合わせた有機層を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、茶色の油を得た。Companionで精製した(DCMをロードした330g充填済みシリカカラムを用い、0〜100%石油エーテル/DCMで溶出)。関係する画分を合わせ、減圧下で濃縮して、茶色の油を得た(11.24g、91%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 0.67〜0.74(m,6H)、0.99〜1.03(m,9H)、6.72(s,2H)及び8.14(s,1H)ppm;MS(ES)314.06。
工程2:2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
カリウムtert−ブトキシド(6.612g、58.92mmol)を、乾燥N−メチルピロリジノン(15mL)中に懸濁/溶解させ、80℃で撹拌しながら、乾燥N−メチルピロリジノン(50mL)中の5−ブロモ−3−(2−トリエチルシリルエチニル)ピラジン−2−アミン(9.1992g、29.46mmol)溶液を、10分間かけて滴下でゆっくりと加えた。滴下漏斗を更に乾燥N−メチルピロリジノン(10mL)のアリコートで洗った。結果として得られた溶液を、80℃で1.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷ましてからEtOAc及び水で希釈し、EtOAc層を少量の水で洗った(6回)。有機層を乾燥し(MgSO)、濾過して、減圧下で濃縮して、濃い茶色の固体を得た(4.1g、70.3%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 12.50(s,1H)、8.37(s,1H)、8.01(s,1H)及び6.64(q,J=1.7Hz、1H)ppm;MS(ES)198.10。
工程3:2−ブロモ−7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン
2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(20g、101.0mmol)を、氷冷した硫酸(140.0mL)に溶かして、明るいオレンジ色の溶液を生成し、濃硝酸(12.73g、8.470mL、202.0mmol)を、30分間撹拌しながら温度を10℃未満に維持して滴下で加えた(溶液の色が透明な赤に変化)。30分後、この反応物を氷浴から外し、室温まで温め、室温で1時間撹拌した。この反応混合物を氷の上に注ぎ、黄色の固体を得た。この固形物を濾過し、水で洗って、目的の生成物2−ブロモ−7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを黄色の固体として得た。(21.76g、88.7%)。MS(ES)244.87。
工程4:2−ブロモ−7−ニトロ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン
2−ブロモ−7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5g、20.57mmol)を、N下でDMF(100mL)に溶かした。この溶液を氷浴で冷却し、水素化ナトリウム(867.1mg、22.63mmol)を少しずつ加えた。30分後(発泡が完了した後)塩化トリチル(6.022g、21.60mmol)を一度に加え、この混合物を室温まで温めた(約15分後に沈殿が観察された)。反応混合物を水に注ぎ、この混合物を1時間撹拌してから濾過した。固体を豊富量の水で洗ってから、80℃の減圧炉で48時間乾燥させた。これを次の工程にそのまま使用した。(9.7g、97.3%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 8.46(s,1H)、8.40(s,1H)、7.38−7.36(m,H)、7.23−7.20(m,8H)及び3.32(s,7H)ppm。
工程5:2−ブロモ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−アミン
2−ブロモ−7−ニトロ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5g、10.30mmol)を、テトラヒドロフラン(200.0mL)/水(50.00mL)に溶かし、インジウム(11.83g、103.0mmol)、次いでHCl(6M溶液20.60mL、123.6mmol)を加えた。インジウムが溶解し、次いで5分間で沈殿した。反応混合物をセライトで濾過し、EtOAcで洗った。濾液にNaHCO溶液を注意深く加えて塩基性にした。乳濁液が形成され、混合物を再び濾過してから、層を分離させた。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮して、黒色の泡を得た。残留物をDCMで溶かし、クロマトグラフィーで精製した(0〜50% EtOAc−石油エーテルで溶出)。緑色/茶色の泡として生成物が得られた。高真空で乾燥させ、これを直接アシル化反応に用いた。(3.43g、73%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 8.46(s,1H)、8.40(s,1H)、7.38−7.36(m,H)、7.23−7.20(m,8H)及び3.32(s,7H)ppm;MS(ES)457.0。
工程6:N−(2−ブロモ−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−2−(ブロモメチル)ベンズアミド:
2−ブロモ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−アミン(3g、6.588mmol)を、室温でN下において、THF(30mL)に溶かした。DIPEA(5.7mL、32.9mmol)を加え、次に2−(ブロモメチル)ベンゾイルクロリド(1.9g、8.137mmol)のTHF(10mL)中溶液を加えた。この反応混合物を一晩撹拌した後、EtOAcと水で分配した。水相をEtOAcで抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO溶液で洗い、次に食塩水で洗い、乾燥させ、濃縮した。残留物をDCMに溶かし、クロマトグラフィー(0〜40% EtOAc−石油エーテル勾配)で精製した。更なるクロマトグラフィーによる精製を行い(均一濃度DCM溶出)、標記化合物を黄色の泡として得た(1.45g、34%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ 4.93(2H,s)、7.21〜7.38(15H,m)、7.44〜7.61(3H,m)、7.62(1H,d)、8.19(1H,s)、8.59(1H,s)、10.93(1H,s)ppm;MS(ES)653.0。
工程7:2−(2−ブロモ−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:
2−(ブロモメチル)−N−(2−ブロモ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)ベンズアミド(1.45g、2.223mmol)を、N下でDMF(20mL)に溶かし、この溶液を氷浴で冷却した。NaH(60% w/w鉱物油中懸濁液、89.43mg、2.334mmol)を2回に分けて加え、この反応混合物を冷却しながら撹拌した。2時間後、更に約20mgのNaHを加えた。更に30分後、水を注意深く加えて反応を止めた。結果として得られた黄色の沈殿を濾過で回収し、水で洗った。沈殿を減圧下50℃で乾燥させ、標題化合物を薄黄色の固体として得た(1.17g、92%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ 5.37(2H,s)、7.20〜7.22(5H,m)、7.30〜7.39(10H,m)、7.54(1H,t)、7.68(1H,t)、7.74(1H,d)、7.79(1H,d)、8.23(1H,s)、8.59(1H,s)ppm;MS(ES)571.0。
工程8:N,N−ジメチル−4−(7−(1−オキソイソインドリン−2−イル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド:
2−(2−ブロモ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン(20mg、0.3500mmol)、[4−(ジメチルカルバモイル)フェニル]ボロン酸(81.06mg、0.4200mmol)及びNaCO(525.0μLの2M水溶液、1.050mmol)を、1,4−ジオキサン(3mL)中で混合し、この混合物を脱気した(減圧−Nサイクルを2回)。Pd(tBuP)(17.89mg、0.03500mmol)を加え、この混合物を脱気し(2回)、次に65Cで一晩加熱した。反応混合物を室温まで冷まし、DCMと水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、黄色の固体を得た。これをN下でDCM(4mL)に溶かし、更なる精製なしに次の工程で使用した。
N,N−ジメチル−4−(7−(1−オキソイソインドリン−2−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミド化合物I−4
EtSiH(279.5μL、1.750mmol)、次にTFA(1mL)を、N,N−ジメチル−4−(7−(1−オキソイソインドリン−2−イル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ベンズアミドに加えた。反応混合物を一晩撹拌してから、濃縮した。残留物をDCMで共沸させ(3回)、次にDMSOに溶かし、hplcで精製して、標記化合物を白色固体として得た(51mg、2工程で37%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ 2.99(3H,一部不明瞭s)、3.02(3H,一部不明瞭s)、5.52(2H,s)、7.56〜7.61(3H,m)、7.70(1H,t)、7.80〜7.85(2H,m)、8.28(2H,d)、8.48(1H,s)、9.01(1H,s)、12.25(1H,brs)ppm;MS(ES)398.0。
下記の化合物は、実施例2において前述した手順に類似した手順を用いて調製された:
2−(2−(4−(オキセタン−3−イルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−5:H NMR(400MHz、DMSO)δ 4.71〜4.77(4H,m)、4.92(1H,qn)、5.47(2H,s)、7.54(1H,t)、7.67(1H,t)、7.74(1H,d)、7.79(1H,d)、8.01(2H,d)、8.46〜8.48(3H,m)、9.03(1H,s)、12.30(1H,brs)ppm;MS(ES)447.0。
2−メチル−2−(4−(7−(1−オキソイソインドリン−2−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピリジン−2−イル)プロパンニトリル:化合物I−6 H NMR(400MHz、DMSO)1.82(6H,s)、5.57(2H,s)、7.58(1H,t)、7.69〜7.76(2H,m)、7.83(1H,d)、8.25(1H,d)、8.46(1H,s)、8.55(1H,s)、8.75(1H,d)、9.18(1H,s)、12.42(1H,vbrs)ppm;MS(ES)395.0。
3−(4−(7−(1−オキソイソインドリン−2−イル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)ピリジン−2−イル)キヌクリジン−3−カルボニトリル:化合物I−7 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.24〜1.30(2H,m)、1.37〜1.44(1H,m)、1.73〜1.82(1H,m)、2.08〜2.14(1H,m)、2.67〜2.77(3H,m)、2.93(2H,t)、4.23(1H,d)、5.55(1H,d)5.62(1H,d)、7.58(1H,dt)、7.70〜7.76(2H,m)、7.84(1H,d)、8.28(1H,dd)、8.53(1H,s)、8.82(1H,d)、9.23(1H,s)、12.41(1H,brs)ppm;MS(ES)462.0。
2−(2−(4−(ピペリジン−3−イルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−8 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.28〜1.35(1H,m)、1.48(1H,dq)、1.64〜1.67(1H,m)、1.99〜2.02(1H,m)、2.28〜2.34(1H,m)、2.82(1H,brd)、3.12(1H,brd)、3.24(1H,tt)、5.53(2H,s)、7.59(1H,t)、7.72(1H,t)、7.81(1H,重複d)、7.83(1H,重複d)、7.98(2H,d)、8.51〜8.54(3H,m)、9.10(1H,s)、12.37(1H,brs)ppm;MS(ES)474.0。
実施例3:5−ブロモ−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−9
式Iの化合物は、式Cのアミノピロロピラジンを、好適な条件下(例えばヘプタンとトルエン中のAlMeの存在下)で、イソベンゾフラノンと反応させることによっても作製することができ、式C−iの化合物を形成できる。保護基PG’を、当業者に既知の標準条件下(例えば、PG’がトシル(p−トルエンスルホニル)である場合の水性塩基又はTBAFでの処理、又はPG’がトリチル基である場合の水素化が挙げられるが、これらに限定されない)で除去し、式Iの化合物を得ることができる。
方法C
5−ブロモ−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−アミン(332mg、0.5942mmol)をPhMe(5mL)に溶かし、ヘプタン中AlMe(1.0M溶液を1.783mL、1.783mmol)を室温でN下で加えた。30分後、氷浴で冷却しながら、5−ブロモ−3H−イソベンゾフラン−1−オン(253mg、1.188mmol)のDCM(5mL)中溶液を加えた。反応物を一晩撹拌し、温度を室温まで上昇させた。反応物を再び氷浴で冷却し、水(3mL)をゆっくり加えた。5分後、反応物をDCMで希釈した。結果として得られた混合物を濾過し、アルミニウム塩の大半を除去した。食塩水を加え、層を分離させた。水層をDCMで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、茶色の泡を得た(514mg)。この物質をN下でTHF(6mL)に溶かし、PPh(233.8mg、0.8913mmol)を加え、次いでDEAD(112μL、0.7130mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を濃縮し、残留物をDCMと食塩水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物を1:1 DCM:MeOHで処理し、結果として得られた薄黄色固体を濾過により回収し、減圧下で乾燥させて、標題化合物を得た(293mg、65%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ 0.98(6H,d)、3.28(1H,sep)、5.40(2H,s)、5.55(2H,s)、7.05〜7.18(15H,m)、7.48(1H,d)、7.55(1H,dd)、7.74(2H,d)、7.87(1H,s)、8.28(2H,d)、8.39(1H,s)、8.67(1H,s);MS(ES)754.0。
5−ブロモ−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−9
5−ブロモ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(50mg、0.06634mmol)をN下でDCM(2mL)に懸濁させ、トリエチルシラン(53μL、0.3317mmol)を加え、次にTFA(300μL、3.894mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌してから、濃縮した。残留物をDCMと飽和NaHCO溶液で分配した。有機相を食塩水で洗い、乾燥させ、濃縮して、黄色の固体を得た。減圧炉で60℃で乾燥させて、標題化合物を薄黄色固体として得た(17mg、49%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ1.22(6H,d)、3.50(1H,sep)、5.54(2H,s)、7.77(2H,s)、7.99(2H,d)、8.08(1H,s)、8.51〜8.55(3H,m)、9.11(1H,s)、12.36(1H,brs)ppm;MS(ES)512.0。
下記の化合物は、実施例3において前述した手順に類似した手順を用いて調製された:
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−1−オキソイソインドリン−5−カルボニトリル:化合物I−10 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.01(6H,d)、3.30(1H,sep)、5.41(2H,s)、7.78〜7.85(4H,m)、8.12(1H,s)、8.31〜8.35(3H,m)、8.91(1H,s)、12.22(1H,s)ppm;MS(ES)458.0。
4−クロロ−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−11 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.51(1H,sep)、5.52(2H,s)、7.65(1H,t)、7.81(1H,dd)、8.02(1H,d)、8.48〜8.52(3H,m)、9.11(1H,s)、12.40(1H,s)ppm;MS(ES)467.0。
7−クロロ−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−12 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.50(1H,sep)、5.51(2H,s)、7.58(1H,d)、7.69(1H,t)、7.77(1H,d)、8.00(2H,d)、8.53(2H,d)、9.10(1H,s)、12.37(1H,s);MS(ES)467.0。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3−オキソイソインドリン−5−カルボニトリル:化合物I−13 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.49(1H,sep)、5.65(2H,s)、7.99〜8.04(3H,m)、8.17(1H,d)、8.30(1H,s)、8.53(3H,m)、9.11(1H,s)、12.40(1H,s)ppm;MS(ES)458.0。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン:化合物I−14 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.28(6H,d)、3.57(1H,sep)、5.70(2H,s)、7.98(1H,t)、8.04〜8.07(3H,m)、8.16(1H,d)、8.60(2H,d)、9.17(1H,s)、12.48(1H,s)ppm;MS(ES)478.0。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−5−(1H−ピラゾル−5−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−43 5−ブロモ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(100mg、0.1327mmol)、1H−ピラゾル−5−イルボロン酸(17.81mg、0.1592mmol)及びNaCO(200μLの2M水溶液、0.40mmol)を、1,4−ジオキサン(1.5mL)中で混合した。混合物を脱気した(減圧−Nサイクルを3回)。Pd(tBuP)(6.782mg、0.01327mmol)を加え、この混合物を脱気し(サイクル3回)、次に60℃で一晩加熱した。反応混合物をDCMと水で分配した。水相をDCMで抽出した。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮した。残留物をDCM(2mL)に溶かし、N下でEtSiH(106.0μL、0.6635mmol)を加え、次にTFA(0.3mL)を加えた。混合物を48時間撹拌してから、濃縮し、残留物をDCMで共沸させた(3回)。残留物をhplcで精製し、標題化合物を得た(14mg、21%)。H NMR(400MHz、DMSO)1.22(6H,d)、3.50(1H,sep)、5.58(2H,s)、6.90(1H,d)、7.83〜7.87(2H,m)、8.00(2H,d)、8.05(1H,d)、8.25(1H,s)、8.53〜8.57(3H,m)、9.11(1H,s)、12.33(1H,vbrs)、13.10(1H,s);MS(ES)499.0。
上記の化合物のいくつかは、更に変化させてから脱保護を行い、次の化合物を得た。
5−(アミノメチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]−1−オキソ−イソインドリン−5−カルボニトリル(111mg、0.1586mmol)を、N下で、DCM(10mL)とMeOH(5mL)の混合物に溶かした。CoCl(41.18mg、0.3172mmol)を加え、結果として得られた緑色の溶液を氷浴で冷却した。NaBH(60mg、1.586mmol)を一度に加え、氷浴を外した。2時間後、反応物を再び氷浴で冷却し、水(約5mL)を加えた。混合物をDCM(約20mL)で希釈し、20分間激しく撹拌した。層を分離させ、水層をDCMで抽出した。水相に飽和NaHCO溶液を加えて塩基性にし、DCMで抽出した(2回)。合わせた有機相を乾燥させ、濃縮して、標題化合物を黄色の固体として得た。紫外線による純度88%(112mg、82%);MS(ES)704.0。
5−(アミノメチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−15 5−(アミノメチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オンを、方法E工程2を用いて脱保護し、hplcによる精製後、標題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.50(1H,sep)、3.90(2H,s)、5.50(2H,s)、7.54(1H,d)、7.76(2H,d)、8.00(2H,d)、8.51〜8.54(3H,m)、9.09(1H,s)ppm;MS(ES)462.0。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−1−オキソイソインドリン−4−カルボニトリル:4−クロロ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(95mg、0.1339mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶かし、Zn(CN)(17.30mg、0.1473mmol)を加え、次にPd(tBuP)(6.843mg、0.01339mmol)を加えた。混合物を脱気し(減圧−Nサイクル3回)、次に100℃で2時間加熱した。更に10mgのZnCN及び10mgのPd(tBuP)を加え、115℃で一晩加熱を継続した。反応混合物を冷却し、DCMと食塩水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物を、DCMとMeOH(約1:1)で処理し、結果として得られた濁った溶液を濃縮して、標題化合物[MS(ES)700.0]とH−de−Cl出発物質の混合物を含む褐色固体を得た。この混合物は更なる変化に直接使用した。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−1−オキソイソインドリン−4−カルボニトリルTFA塩:化合物I−16 2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−1−オキソイソインドリン−4−カルボニトリルを、方法E工程2を使って脱保護し、hplc精製後に標題化合物を得た。MS(ES)458.0。
4−(アミノメチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−17 2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]−1−オキソ−イソインドリン−4−カルボニトリル(80mg、0.1143mmol)を、N下で、DCM(10mL)及びMeOH(5mL)に溶かした。CoCl(29.68mg、0.2286mmol)を加え、この反応混合物を氷浴で冷却した。NaBH(43mg、1.143mmol)を一度に加えた。氷浴を除去し、混合物を2時間撹拌してから、氷浴で冷却し、水(約5mL)を加えた。混合物をDCM(約20mL)で希釈し、20分間激しく撹拌した。層を分離させ、水相をDCMで抽出した。水相に飽和NaHCO溶液を加えて塩基性にし、DCMで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、茶色の泡を得た。この物質を、方法E工程2を使って脱保護し、hplcによる精製の後、標題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,s)、3.50(1H,sep)、4.03(2H,s)、5.59(2H,s)、7.56(1H,t)、7.71(2H,m)、8.01(2H,d)、8.51(1H,s)、8.54(2H,d)、9.12(1H,s)ppm;MS(ES)462.0。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3−オキソイソインドリン−4−カルボニトリル:7−クロロ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(153mg、0.2157mmol)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶かし、Zn(CN)(27.87mg、0.2373mmol)を加え、次いでPd(tBuP)(11.02mg、0.02157mmol)を加えた。混合物を脱気し(減圧−Nサイクル3回)、次に100℃で2時間加熱した。更に10mgのZnCN及び10mgのPd(tBuP)を加え、115℃で一晩加熱を継続した。反応混合物を冷却し、DCMと食塩水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物をDCMとMeOH(約1:1)で処理し、結果として得られた濁った溶液を濃縮した。結果として得られた薄緑固体を、更なる反応に直接使用した。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3−オキソイソインドリン−4−カルボニトリルTFA塩:化合物I−18 2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−3−オキソイソインドリン−4−カルボニトリルを、方法E工程2を用いて脱保護し、hplcによる精製後、標題化合物を得た。TFA塩として分離された。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.50(1H,sep)、5.61(2H,s)、7.89(1H,t)、8.00(2H,d)、8.05(1H,d)、8.14(1H,d)、8.51〜8.55(2H,m)、8.60(1H,d)、9.11(1H,s)、12.42(1H,s)ppm;MS(ES)458.0。
7−(アミノメチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−19 2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]−3−オキソ−イソインドリン−4−カルボニトリル(150mg、0.2143mmol)を、N下で、DCM(10mL)及びMeOH(5mL)の混合物に溶かした。CoCl(55.65mg、0.4286mmol)を加え、この反応混合物を氷浴で冷却した。NaBH(81mg、2.143mmol)を一度に加えた。氷浴を除去し、混合物を3時間撹拌してから、氷浴で冷却し、水(約5mL)を加えた。混合物をDCM(約20mL)で希釈し、20分間激しく撹拌した。層を分離させ、水層をDCMで抽出した。水相に飽和NaHCO溶液を加えて塩基性にし、DCMで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、黒色の泡を得た。この物質を、方法E工程2を使って脱保護し、hplcによる精製の後、標題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.50(1H,sep)、4.17(2H,s)、5.50(2H,s)、7.51〜7.53(1H,m)、7.62〜7.65(3H,m)、8.00(2H,d)、8.51〜8.54(3H,m),m 9.09(1H,s)ppm;MS(ES)462.0。
6−(アミノメチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−20 2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]−3−オキソ−イソインドリン−5−カルボニトリル(130mg、0.1858mmol)を、N下で、DCM(10mL)及びMeOH(5mL)の混合物に溶かした。CoCl(48.25mg、0.3716mmol)を加え、この反応混合物を氷浴で冷却した。NaBH(70mg、1.858mmol)を一度に加えた。氷浴を除去し、混合物を2時間撹拌してから、氷浴で冷却し、水(約5mL)を加えた。混合物をDCM(約20mL)で希釈し、20分間激しく撹拌した。層を分離させ、水層をDCMで抽出した。水相に飽和NaHCO溶液を加えて塩基性にし、DCMで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、茶色の泡を得た。この物質を、方法E工程2を使って脱保護し、hplcによる精製の後、標題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.50(1H,sep)、3.88(2H,s)、5.49(2H,s)、7.65(1H,d)、7,71(1H,d)、7.84(1H,s)、8.00(2H,d)、8.51〜8.53(3H,m)、9.09(1H,s)ppm;MS(ES)462.0。
7−アミノ−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−21 2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]−7−ニトロ−イソインドリン−1−オン(148mg、0.2056mmol)を、EtOH(5mL)中に懸濁させ、混合物を70℃に加熱した。SnCl.2HO(232.0mg、1.028mmol)を加え、この混合物を還流下で加熱した。1時間後、更に約200mgのSnCl.2HOを加えた。1時間後、反応混合物を冷却し、DCMで希釈し、飽和NaHCOを加えた。混合物を30分間激しく撹拌してから、相分離カートリッジに通した。有機相を濃縮して、黄色の固体を得た(158mg)。この物質を、方法E工程2を使って脱保護し、hplcを用いた精製の後、標題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.21(6H,d)、3.49(1H,sep)、5.35(2H,s)、6.22(2H,s)、6.65(1H,d)、6.81(1H,d)、7.31(1H,dd)、7.99(2H,d)、8.43(1H,s)、8.50(2H,d)、9.07(1H,s)、12.27(1H,brs)ppm;MS(ES)448.0。
7−(エチルアミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−22 7−アミノ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(63mg、0.09133mmol)をDCE(5mL)に溶かし、アセトアルデヒド(5.6μL、0.10mmol)、次いでNa(OAc)BH(38.72mg、0.1827mmol)を、室温でN下で加えた。反応混合物を48時間撹拌してから、水を加えて反応を止めた。DCMを加え、層を分離した。有機相を乾燥させ、濃縮した。残留物をN下でDCM(2mL)に溶かし、トリエチルシラン(73μL、0.4566mmol)で処理し、次にTFA(300μL)で処理した。反応混合物を一晩撹拌してから、濃縮した。残留物をhplcで精製し、標題化合物を得た。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.20〜1.26(9H,m)、3.50(1H,一部不明瞭sep)、5.38(2H,s)、6.64〜6.68(2H,m)、6.85(1H,d)、7.42(1H,d)、8.00(2H,d)、8.44(1H,d)、8.51(2H,d)、9.08(1H,s)、12.31(1H,s)ppm;MS(ES)476.0。
及び
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−7−(メチルアミノ)イソインドリン−1−オン:化合物I−44及び7−(ジメチルアミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−45化合物I−21の合成で上記で得られた脱保護前の7−アミノ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(63mg、0.091mmol)を、DCE(5mL)に溶かした。室温でN下において、ホルムアルデヒド(18.53μLの37% w/v水溶液、0.2283mmol)を加え、次にNa(OAc)BH(58.07mg、0.2740mmol)を加え、この反応混合物を48時間撹拌した。更に、2当量のホルムアルデヒドと2当量のNa(OAc)BHを加え、この混合物を50℃で一晩撹拌した。反応物を次に80℃で3時間加熱し、室温に冷まし、水を加えて反応を止めた。混合物をDCMで希釈した。層を分離し、有機相を乾燥させて、濃縮した。残留物をDCM(2mL)及びトリエチルシラン(73μL、0.4566mmol)に溶かし、次いでN下でTFA(300μL)を加えた。反応混合物を一晩撹拌してから、濃縮した。残留物をDMSOで溶かし、濾過し、hplcで精製した。モノ及びビス−メチル化生成物が分離された。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−7−(メチルアミノ)イソインドリン−1−オン:化合物I−44;H NMR(400MHz、DMSO)1.21(6H,d)、2.90(3H,d)、3.50(1H,sep)、5.38(2H,s)、6.60(1H,d)、6.72(1H,br q)、6.85(1H,d)、7.44(1H,t)、7.99(2H,d)、8.42(1H,s)、8.51(2H,d)、9.08(1H,s)、12.30(1H,s);MS(ES)462.0。
7−(ジメチルアミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オンTFA塩:化合物I−45;H NMR(400MHz、DMSO)1.21(6H,d)、2.99(6H,s)、3.50(1H,一部不明瞭sep)、5.42(2H,s)、6.97(1H,d)、7.20(1H,d)、7.52(1H,t)、8.00(2H,d)、8.50(1H,d)、8.52(2H,d)、9.08(1H,s)、12.30(1H,d);MS(ES)476.0。
場合によっては、ラクトンの合成に更なる合成工程が必要になり、例えば次の通り:
スキーム3a


3−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン:3−(2−ヒドロキシエチル)−3H−イソベンゾフラン−1−オン(1.03g、5.781mmol)を、N下で、THF(10mL)に溶かし、室温で、TBDMSCl(958.4mg、6.359mmol)を加え、次にイミダゾール(472.3mg、6.937mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌してから、濃縮した。残留物をEtOAcと水で分配した。水相をEtOAcで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで精製した(シリカ、0〜100% EtOAc−ガソリン勾配溶出)。標題化合物が無色の油として得られた(1.47g、87%)。H NMR(400MHz、DMSO)0.00(3H,s)、0.01(3H,s)、0.83(9H,s)、1.76〜1.85(1H,m)、2.23〜2.31(1H,s)、3.71〜3.80(2H,m)、5.66(1H,dd)、7.57(1H,t)、7.68(1H,d)、7.75(1H,dt)、7.81(1H,d);MS(ES)293.0。
3−(2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)エチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−アミン(125mg、0.2237mmol)を、N下で、PhMe(3mL)に溶かした。ヘプタン中AlMe(1.0Mを671.1μL、0.6711mmol)を室温で加え、この混合物を30分間撹拌した。3−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]−3H−イソベンゾフラン−1−オン(130.8mg、0.4474mmol)のDCM(3mL)中溶液を、氷浴で冷却しながら加え、この混合物を一晩撹拌した。反応混合物を再び冷却し、水をゆっくりと加え、次にDCMを加えた。30分間撹拌した後、混合物を相分離カートリッジに通し、濾液を濃縮した。残留物をTHF(5mL)及びPPh(88.02mg、0.3356mmol)に溶かし、次にDEAD(42.26μL、0.2684mmol)を室温でN下で加えた。反応混合物を一晩撹拌してから、加熱なしに濃縮した。残留物をDCMと食塩水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物をDCMで溶かし、クロマトグラフィーで精製し(シリカ、0〜100% EtOAc−ガソリン勾配溶出)、標題化合物を黄色の泡として得た(123mg、2工程で66%);MS(ES)833.3。
3−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:3−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(123mg、0.1476mmol)を、N下で、THF(2mL)に溶かした。THF中TBAF溶液(1.0Mを442.8μL、0.4428mmol)を加え、この混合物を90分間撹拌した。反応混合物をDCMと食塩水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで精製した(シリカ、0〜100% EtOAc−ガソリン勾配)。標題化合物を、黄色のフィルムとして得た(87mg、82%)。これを直接、脱保護反応に用いた。MS(ES)719.0。
3−(2−ヒドロキシエチル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン;化合物I−48 3−(2−ヒドロキシエチル)−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(58mg、0.08068mmol)を、N下で、DCM(2mL)に溶かし、EtSiH(64.44μL、0.4034mmol)を加え、次にTFA(300μL)を加えた。反応混合物を一晩撹拌してから、濃縮し、残留物をDCMで共沸させた(3回)。hplcで精製し、標題化合物を薄黄色固体として得た(19.3mg、50%)。H NMR(400MHz、DMSO)1.03(6H,d)、1.72〜1.79(1H,m)、2.00〜2.15(1H,m)、3.00〜3.09(1H,m)、3.32(1H,sep)、4.28(1H,t)、5.82〜5.85(1H,m)、7.42(1H,t)、7.57(1H,t)、7.65(2H,d)、7.80(2H,d)、8.21(1H,s)、8.32(2H,d)、8.93(1H,s)、12.30(1H,brs);MS(ES)477.0。
実施例4:7−クロロ−2−(2−(4−(ピペリジン−4−イルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−23
式Iの化合物は、式C−0のアミノピロロピラジンを、好適な条件下(例えばヘプタンとトルエン中のAlMeの存在下)で、イソベンゾフラノンと反応させることによっても作製することができ、式C−iiの化合物を形成できる。これらのC−ii化合物は、既知の金属媒介反応群(例えば薗頭カップリング、根岸カップリング、鈴木カップリング、及びスティルカップリングが挙げられるがこれらに限定されない)を用いて官能基化し、式C−iiiの化合物を得る。保護基PG’を、当業者に既知の標準条件下(例えば、PG’がトシル(p−トルエンスルホニル)である場合の水性塩基又はTBAFでの処理、又はPG’がトリチル基である場合の水素化が挙げられるが、これらに限定されない)で除去し、式Iの化合物を得ることができる。
方法D
2−(2−ブロモ−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−7−クロロイソインドリン−1−オン:2−ブロモ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−アミン(4.82g、10.59mmol)を、室温でN下で、PhMe(72mL)に懸濁させ、AlMeのヘプタン(1.0Mを31mL、31mmol)中溶液を加えた。30分後、氷浴で冷却しながら、7−クロロ−3H−イソベンゾフラン−1−オン(3.570g、21.18mmol)のDCM(72mL)中溶液を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、温度を室温まで上昇させた。反応混合物を氷浴で再び冷却し、水(約30mL)をゆっくりと加えた。5分後、混合物をDCMで希釈した。結果として得られた混合物を30分間激しく撹拌してから、セライトで濾過し、Al塩の大半を除去した。層を分離した。水層をDCMで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ、濃縮して、茶色の固体を得た。この材料をN下でTHF(200mL)に溶かし、PhP(4.165g、15.88mmol)を加え、次いでDEAD(2.00mL、12.71mmol)を加えた。反応混合物を一晩室温で撹拌してから、濃縮した。残留物をDCMと食塩水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。結果として得られた黒色残留物をDCMで溶かした。一部の生成物が沈殿し、これを濾過で回収した。濾液をクロマトグラフィーで精製した(0〜5% MeOH−DCM勾配溶出)。生成物分画を濃縮して茶色の固体を得、これを更にDCM/MeOH(約1:1)で粉砕して精製することにより、黄色の固体を得た。合わせた生成物を減圧下60℃で乾燥させ、標記化合物を黄色の固体として得た(2.39g、2工程で37%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ 5.85(2H,s)、7.76〜7.84(15H,m)、7.97(1H,d)、8.12(1H,t)、8.21(1H,d)、8.54(1H,s)、9.22(1H,s)ppm;MS(ES)606.0。
tert−ブチル−4−((4−(7−(7−クロロ−1−オキソイソインドリン−2−イル)−5−トリチル−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル)フェニル)スルホニル)ピペリジン−1−カルボキシラート:2−(2−ブロモ−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−7−クロロ−イソインドリン−1−オン(150mg、0.2476mmol)、tert−ブチル−4−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]スルホニルピペリジン−1−カルボキシラート(112mg、0.2476mmol)及びNaCO(2.0Mの水溶液を371μL、0.7428mmol)を、N下で1,4−ジオキサン(3mL)に入れて混合した。混合物を脱気し(減圧−Nサイクル3回)、次にPd(PPh(14mg、0.01238mmol)を加えた。反応混合物を脱気し(3回)、110℃で一晩撹拌した。反応物を冷却し、DCMと水で分配した。水相をDCMで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、濃縮した。残留物をクロマトグラフィーで精製した(シリカ、0〜100% EtOAc−石油エーテル勾配溶出)。標題化合物を黄色の固体として得た(186mg、88%)。これを直接、脱保護反応に用いた。MS(ES)850.0。
7−クロロ−2−(2−(4−(ピペリジン−4−イルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オンTFA塩:化合物I−23 tert−ブチル4−[4−[7−(7−クロロ−1−オキソ−イソインドリン−2−イル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル]フェニル]スルホニルピペリジン−1−カルボキシラート(186mg、0.2187mmol)をN下で、DCM(2mL)に溶かし、トリエチルシラン(175μL、1.094mmol)を加え、次にTFA(0.3mL)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、残留物をDCMで共沸させ(2回)、次にhplcで精製した。生成物はTFA塩として分離された(80mg、59%)。H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.72(2H,brdq)、2.08(2H,brd)、2.89(2H,brq)、3.37(2H,一部不明瞭brd)、3.63〜3.70(1H,一部不明瞭m)、5.49(2H,s)、7.59(1H,d)、7.70(1H,t)、7.74(1H,t)、7.99(2H,d)、8.10〜8.26(1H,m)、8.55〜8.58(4H,m)、9.11(1H,s)、12.42(1H,d)ppm;MS(ES)508.0。
下記の化合物は、実施例4において前述した手順に類似した手順を用いて調製された:
7−クロロ−2−(2−(4−(ピペリジン−3−イルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オンTFA塩:化合物I−24 H NMR(400MHz、DMSO)δ 1.60〜1.67(2H,m)、1.90〜1.94(1H,m)、2.08(1H,brs)、2,88〜3.04(2H,m)、3.22(1H,brd)、3.48(1H,一部不明瞭brd)、3.59〜3.63(1H,一部不明瞭m)、5.50(2H,s)、7.59(1§H,d)、7.70(1H,一部不明瞭t)、7.74(1H,一部不明瞭t)、8.02(2H,d)、8.36(1H,vbrd)、8.55(1H,d)、8.59(2H,d)、8.91(1H,vbrd)、9.13(1H,s)、12.43(1H,brs)ppm;MS(ES)508.0。
実施例5:6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−25

Xはハロゲンであり、−NRは窒素原子を介して結合したRである。
方法E
(R)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−25 CsCO(97mg、0.3mmol)を入れた反応試験管に、6−ヨード−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(120mg、0.15mmol)、Pd(OAc)(3.4mg、0.015mmol)及びXantphos(17mg、0.03mmol)の1,4−ジオキサン(1mL)中ストック溶液を加えた。この試験管をNでフラッシュし、100℃で一晩加熱した。この後、PS−イソシアネート樹脂を加え、この溶液を1時間置いてから、濾過し、1,4−ジオキサンで洗った。ジオキサンを飛ばして茶色の残留物を得、これを再びDCM(10mL)とTFA(2mL)に溶かして、EtSiHを加えた。これを一晩置いてから、粗生成物をSXCX−2カートリッジに通し、MeOH/MeCNで洗い、次にMeCN中MeOH/NHで化合物を溶出させた。hplcによる精製で、標記化合物を黄色の固体として得た。H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 12.36(d,J=2.8Hz、1H)、9.09(s,1H)、8.52−8.50(m,3H)、8.12(s,2H)、8.00(d,J=8.5Hz、2H)、7.61(d,J=8.3Hz、1H)、6.96(dd,J=2.2、8.4Hz、1H)、6.90(d,J=2.1Hz、1H)、5.40(s,2H)、4.02(s,1H)、3.65−3.47(m,5H)、2.37(t,J=7.0Hz、1H)、2.12−2.08(m,1H)及び1.21(d,J=6.8Hz、6H)ppm;MS(ES)517.2。
下記の化合物は、実施例5において前述した手順に類似した手順を用いて調製された:
6−((2−(ジメチルアミノ)エチル)アミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−26 H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 12.35(d,J=2.8Hz、1H)、9.43(s,1H)、9.09(s,1H)、8.52−8.49(m,3H)、8.01−7.99(m,2H)、7.52(d,J=8.2Hz、1H)、7.04−6.99(m,2H)、5.36(s,2H)、3.50(t,J=6.8Hz、2H)、3.28(t,J=6.3Hz、2H)、2.86(s,6H)及び1.21(d,J=6.7Hz、6H)ppm;MS(ES)519.1。
(S)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−27 H NMR(400.0MHz、DMSO)δ 12.28(s,1H)、9.02(s,1H)、8.44(d,J=8.4Hz、3H)、8.01(s,2H)、7.93(d,J=8.5Hz、2H)、7.54(d,J=8.4Hz、1H)、6.84(d,J=2.1Hz、2H)、5.33(s,2H)、3.95(m,1H)、3.45(m,5H)、2.25(m,1H)、2.13(m,1H)及び1.14(d,J=6.8Hz、6H)ppm;MS(ES)517.1。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−5−(ピペラジン−1−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−28 H NMR(400.0MHz、DMSO)d 12.25(s,1H)、9.07(s,1H)、8.51(d,J=8.3Hz、2H)、8.45(s,1H)、8.00(d,J=8.4Hz、2H)、7.61(d,J=8.6Hz、1H)、7.24(s,1H)、7.10(d,J=8.3Hz、1H)、5.41(s,2H)、3.49(d,J=6.9Hz、1H)、3.27(d,J=4.5Hz、4H)、2.88−2.86(m,4H)、2.77(s,1H)及び1.22(d,J=6.8Hz、6H)ppm;MS(ES)517.1。
(R)−5−(3−(アミノメチル)ピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−29 MS(ES)531.3
5−(3−アミノピペリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−30 MS(ES)531.1
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−5−(メチル(ピペリジン−4−イル)アミノ)イソインドリン−1−オン化合物I−31 H NMR(400.0MHz、DMSO)d 12.27(d,J=2.8Hz、1H)、9.08(d,J=5.9Hz、1H)、8.52−8.46(m,4H)、8.01−7.99(m,2H)、7.62(d,J=8.6Hz、1H)、7.16(d,J=1.7Hz、1H)、7.03(dd,J=2.1,8.7Hz、1H)、5.44−5.41(m,2H)、4.22(s,1H)、3.83(s,1H)、3.64(d,J=11.5Hz、1H)、3.51(qn,J=6.8Hz、1H)、3.41(d,J=12.0Hz、2H)、3.11(d,J=10.4Hz、2H)、2.86(s,3H)、1.95(d,J=13.1Hz、1H)、1.84(d,J=12.3Hz、1H)及び1.21(d,J=6.7Hz、6H)ppm;MS(ES)545.1。
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−5−((2−モルホリノエチル)アミノ)イソインドリン−1−オン:化合物I−32 MS(ES)561.1
5−(4−(アミノメチル)ピペリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−33 MS(ES)545.1
5−((2−アミノエチル)アミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−34 MS(ES)491.4
(S)−5−(3−(アミノメチル)ピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−35 MS(ES)531.1
5−((3−(ジメチルアミノ)プロピル)(メチル)アミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−36 MS(ES)547.2
5−(4−(ジメチルアミノ)ピペリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−37 MS(ES)559.2
5−(1,4−ジアゼパン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−38 MS(ES)531.1
5−(アゼチジン−3−イルアミノ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−39 MS(ES)503.1
2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−5−((ピペリジン−3−イルメチル)アミノ)イソインドリン−1−オン:化合物I−40 H NMR(400.0MHz、DMSO)d 12.27(d,J=2.8Hz、1H)、9.07(s,1H)、8.65(m,1H)、8.50(d,J=8.5Hz、2H)、8.44(d,J=2.8Hz、1H)、7.99(d,J=8.5Hz、2H)、7.55(d,J=8.4Hz、1H)、6.88(s,1H)、6.79(dd,J=1.8、8.4Hz、1H)、6.55(s,1H)、5.38(s,2H)、3.72(s,1H)、3.50(qn,J=6.8Hz、1H)、3.42(d,J=10.7Hz、1H)、3.27(d,J=13.0Hz、1H)、3.25(m,1H)、2.89(m,1H)、2.03(m,1H)、1.93(m,1H)、1.71(m,1H)、1.56(m,1H)及び1.21(d,J=6.8Hz、6H)ppm MS(ES)531.2
(S)−5−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−41 MS(ES)517.1
(R)−5−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−42 MS(ES)517.1
6−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−46 5mL反応バイアルに、6−ヨード−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(100mg、0.1250mmol)、銅(3.972mg、0.06250mmol)、CuI(23.81mg、0.1250mmol)及びK3PO4(53.07mg、0.2500mmol)を入れた。これに2−ジメチルアミノエタノール(1mL)を加え、バイアルにキャップをし、135℃に加熱し、一晩撹拌した。LCMSにより、反応が完了したことが示された。水を加え、水層をDCM(10mL)で抽出した。
DCM層に、TFA(2mL)とEt3SiH(72.67mg、99.82μL、0.6250mmol)を加え、結果として得られた溶液を2時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をDMSOに再び溶かし、逆相HPLCで精製して、6−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(17.9mg、0.03376mmol、27.01%)を得た。H NMR(400.0MHz、DMSO)d 12.39(d,1H)、9.10(s,1H)、8.52(dd,2H)、8.52(s,1H)、8.00(d,2H)、7.75(d,1H)、7.44(d,1H)、7.35(dd,1H)、5.47(s,2H)、4.48−4.46(m,2H)、3.58(t,2H)、3.50(t,1H)、2.91(d,6H)及び1.21(d,6H)ppm ESI−MS m/z計算値519.19403、実測値520.5(M+1)、滞留時間:0.8分。
5−(2−(ジメチルアミノ)エトキシ)−2−(2−(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)イソインドリン−1−オン:化合物I−47銅(4.216mg、0.06635mmol)を入れたマイクロ波用バイアルに、5−ブロモ−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5−トリチル−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オン(100mg、0.1327mmol)、CuI(25.27mg、0.1327mmol)及びK3PO4(56.34mg、0.2654mmol)を入れ、2−ジメチルアミノエタノール(1.000mL)を加えた。結果として得られた懸濁液を125℃で3時間加熱した。この後、DCMと水を加え、有機層を分離し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。
残留物をDCM(5mL)及びTFA(5mL)に溶かし、次にEt3SiH(77.15mg、106.0μL、0.6635mmol)を加えた。この混合物を一晩撹拌し、SCXカートリッジを通してMeOHにより溶出させ、次にMeOH:NH3で溶出させ、濃縮し、DMSOに再び溶かし、逆相HPLCで精製して、5−[2−(ジメチルアミノ)エトキシ]−2−[2−(4−イソプロピルスルホニルフェニル)−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル]イソインドリン−1−オンを得た(29.47mg、0.05388mmol、40.60%)。H NMR(400.0MHz、DMSO)d 12.35(d,1H)、9.75(s,1H)、9.09(s,1H)、8.52−8.48(m,3H)、8.00(d,2H)、7.79(d,1H)、7.44(d,1H)、7.19(dd,1H)、5.49(s,2H)、4.49−4.46(m,2H)、3.60(d,2H)、3.50(t,1H)、2.91(d,6H)及び1.21(d,J=6.8Hz、6H)ppm ESI−MS m/z計算値519.19403、計測値520.2(M+1)、滞留時間:0.78分。
実施例6:細胞ATR阻害アッセイ:
化合物は、ヒドロキシウレア処理細胞において、ATR基質ヒストンH2AXのリン酸化を検出する免疫蛍光顕微鏡アッセイを用いて、細胞内ATRを阻害する能力についてのスクリーニングを行うことができる。HT29細胞は、96ウェルの黒色撮像プレート(BD 353219)を用い、McCoyの5A培地(Sigma M8403)に10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences 12003)、ペニシリン/ストレプトマイシン溶液の1:100希釈液(Sigma P7539)、及び2mMのL−グルタミン(Sigma G7513)を補った中に、ウェル当たり細胞14,000個を配置し、5% CO中、37℃で一晩付着させる。次に、最終濃度を25μMとした3倍連続希釈で、細胞培地に化合物を加え、この細胞を5% CO中、37℃で培養する。15分後、ヒドロキシウレア(Sigma H8627)を加えて、最終濃度を2mMとする。
ヒドロキシウレア処理から45分後、細胞をPBSで洗い、4%ホルムアルデヒドPBS希釈液(Polysciences Inc 18814)で10分間固定し、0.2% Tween−20 PBS希釈液(洗浄緩衝液)で洗い、0.5% Triton X−100 PBS希釈液で10分間透過処理する(これらはすべて室温で行う)。次に、細胞を洗浄緩衝液で1回洗い、室温で30分間、10%ヤギ血清(Sigma G9023)洗浄緩衝液希釈液(ブロック緩衝液)中でブロック処理を行う。H2AXリン酸化レベルを検出するため、次に1次抗体(マウスモノクローナル抗リン酸化ヒストンH2AX Ser139抗体;Upstate 05−636)をブロック緩衝液で1:250に希釈し、細胞を更に1時間室温で培養する。細胞を次に洗浄緩衝液で5回洗ってから、2次抗体(ヤギ抗マウスAlexa Fluor 488抗体複合体;Invitrogen A11029)とHoechst染料(Invitrogen H3570)をそれぞれ洗浄緩衝液で1:500及び1:5000に希釈した混合液中で、暗域において室温で1時間培養する。細胞を次に、洗浄緩衝液で5回洗い、最後に各ウェルに100μL PBSを加えてから撮像を行う。
細胞は、BD Pathway 855 Bioimager及びAttovisionソフトウェア(BD Biosciences、バージョン1.6/855)を用いて、Alexa Fluor 488及びHoechstの強度について撮像され、これによりそれぞれ、リン酸化H2AX Ser139とDNA染色の定量が行われる。倍率20xでの画像9枚のモンタージュで、BD Image Data Explorerソフトウェア(BD Biosciences、バージョン2.2.15)を用いて、各ウェルごとにリン酸化H2AX陽性の核の割合を計算する。リン酸化H2AX陽性の核は、ヒドロキシウレアで処理されていない細胞の平均Alexa Fluor 488強度の1.75倍であるAlexa Fluor 488強度を含む対象のHoechst陽性領域として定義される。H2AX陽性の核のパーセンテージを、最終的に各化合物の濃度に対してプロットし、細胞内ATR阻害のIC50を、Prismソフトウェア(GraphPad Prism、バージョン3.0cx(Macintosh用)、GraphPad Software、San Diego California、USA)を用いて決定する。
本明細書に記述される化合物は、当該技術分野において知られる他の方法によっても試験することができる(参照:Sarkaria et al,「Inhibition of ATM and ATR Kinase Activities by the Radiosensitizing Agent,Caffeine」:Cancer Research 59:4375〜5382(1999);Hickson et al,「Identification and Characterization of a Novel and Specific Inhibitor of the Ataxia−Telangiectasia Mutated Kinase ATM」Cancer Research 64:9152〜9159(2004);Kim et al,「Substrate Specificities and Identification of Putative Substrates of ATM Kinase Family Members」The Journal of Biological Chemistry,274(53):37538〜37543(1999);及びChiang et al,「Determination of the catalytic activities of mTOR and other members of the phosphoinositide−3−kinase−related kinase family」Methods Mol.Biol.281:125〜41(2004))。
実施例7:ATR阻害アッセイ:
化合物に対し、放射性同位体リン酸塩取込みアッセイを用いて、ATRキナーゼの阻害能力のスクリーニングを行った。アッセイは、50mM Tris/HCl(pH 7.5)、10mM MgCl及び1mM DTTの混合液中で実施された。最終的な基質濃度は10μM[γ−33P]ATP(3mCi 33P ATP/mmol ATP、Perkin Elmer)及び800μM標的ペプチド(ASELPASQPQPFSAKKK)であった。
アッセイは、5nMの完全長ATRの存在下で、25℃で実施された。アッセイ用ストック緩衝液は、ATP及び対象の試験化合物を除く上記のすべての試薬を含めて調製した。13.5μLのストック溶液を96ウェルプレートに入れ、次に、試験化合物の連続希釈(典型的には最終濃度15μMで、3倍連続希釈)を含むDMSOストック2μLを2連で加えた(最終DMSO濃度は7%)。プレートを25℃で10分間予備インキュベーションし、15μL[γ−33P]ATPを加えて反応を開始させた(最終濃度10μM)。
24時間後、2mM ATPを含む0.1Mリン酸30μLを加えて、反応を止めた。マルチスクリーンリン酸セルロースフィルター96ウェルプレート(Millipore、カタログ番号MAPHN0B50)を0.2Mリン酸100μLで前処理してから、停止したアッセイ混合液45μLを加えた。プレートを0.2Mリン酸5回×200μLで洗った。乾燥後、100μLのOptiphase「SuperMix」液体シンチレーションカクテル(Perkin Elmer)をウェルに加えてから、シンチレーション計数を行った(1450 Microbeta Liquid Scintillation Counter、Wallac)。
すべてのデータポイントについて平均バックグラウンド値を差し引いた後、Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Prism、バージョン3.0cx(Macintosh用)、GraphPad Software、San Diego、California、USA)を用いて、初期速度データの非線形回帰分析から、Ki(app)データを計算した。
下記の表は、本開示の化合物のATR阻害Ki値を示す。Ki値≦50nMの化合物は「+++」で示されている。Ki値≦100nMであるが≧50nMである化合物は「++」で示されている。Ki値>100nMであるが<250nMである化合物は「+」で示されている。
実施例8:シスプラチン増強作用アッセイ:
化合物は、96h細胞バイアビリティ(MTS)アッセイを用いて、シスプラチンに対するHCT116大腸直腸癌細胞の感受性を増強する能力に関してスクリーニングを行うことができる。シスプラチンに対するATM信号の欠陥(参照:Kim et al.;Oncogene 21:3864(2002);またTakemura et al.;JBC 281:30814(2006)も参照)を有するHCT116細胞を、96ウェルのポリスチレンプレート(Costar 3596)で、McCoyの5A培地(Sigma M8403)150μLに10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences 12003)、ペニシリン/ストレプトマイシン溶液の1:100希釈液(Sigma P7539)、及び2mMのL−グルタミン(Sigma G7513)を補った中に、ウェル当たり細胞470個を配置し、5% CO中、37℃で一晩付着させる。次に、最終細胞体積200μL中の濃度のフルマトリックスとしてのトップ最終濃度10μMから2倍連続希釈で、化合物とシスプラチンを同時に細胞培地に追加し、次に細胞を5% CO中、37℃でインキュベーションする。96時間後、40μLのMTS試薬(Promega G358a)を各ウェルに加え、細胞を5% CO中、37℃で1時間インキュベーションする。最後に、SpectraMax Plus 384測定器(Molecular Devices)を用いて490nmでの吸光度を測定し、シスプラチンのIC50を少なくとも3倍(小数点以下1桁)低減するために必要な化合物の濃度を、IC50又はKi値で報告することができる。
本発明の数多くの実施形態について記述してきたが、本発明の化合物、方法、及びプロセスを利用する他の実施形態を提供するために、これらの基本的な例を変化させることができるのは明らかである。よって、本発明の範囲は、本明細書で例として提示されている特定の実施形態によってではなく、添付の請求項によって定義されるものであることが理解されよう。

Claims (127)

  1. 式Iの化合物:


    又はその製薬上許容される塩を提供し、式中、
    は、ハロ、CN、NO、X、Q、又はX−Qであり、
    Xは、C〜C10アルキルであり、ここにおいてこのC〜Cアルキルの最高2つのメチレン単位が所望により−O−、−S−、又は−NR−で置換されており、Xは所望により1〜2箇所においてJで置換されており、
    は、窒素、酸素、硫黄から独立に選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜8員の単環式芳香族環又は非芳香族環であり、Qは所望により0〜2箇所においてJQ1で置換されており、
    は、ハロ、CN、C1〜3アルキル、OH、O(C1〜3アルキル)、NH、NH(C1〜3アルキル)、又はN(C1〜3アルキル)であり、
    Q1は、C1〜6アルキルであり、ここにおいてこのC〜Cアルキルの最高1つのメチレン単位が所望により−O−、−S−、又は−NR−で置換されており、
    Qは、窒素、酸素、又は硫黄から独立に選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の単環式芳香族環又は非芳香族環であり、
    Jは、H、ハロ、=O、CN、V、(V)−R、又は

    であり、
    各V及びVは、独立にC1〜10脂肪族基であり、ここにおいて最高3つのメチレン単位が所望によりO、NR”、C(O)、S、S(O)、又はS(O)で置換され、ここにおいてこのC1〜10脂肪族基は所望により1〜3箇所においてハロ又はCNで置換されており、
    は、酸素、窒素、硫黄からなる群から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の単環式芳香族環又は非芳香族環であり、Rは所望により1〜3箇所においてハロ、=O、CN、C3〜6シクロアルキル、又はC1〜10脂肪族基で置換されており、ここにおいてこのC1〜10脂肪族基の最高3つのメチレン単位が所望によりNR’、O、S、又はCOで置換されており、
    は、ハロ、CN、又はC1〜2脂肪族基であり、ここにおいて最高1つのメチレン単位が所望によりO、NR、又はSで置換されており、
    は、H又はC1〜6アルキルであり、
    は、C1〜6アルキルであり、
    あるいは、JとJは、一緒に合わせられて、酸素、窒素、及び硫黄からなる群から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員飽和単環を形成し、ここにおいてこの単環は所望により1〜2箇所においてハロ又はC1〜3アルキルで置換されており、
    は、CN又はL−Zであり、
    Lは、C(O)、S(O)、又はC(O)NRであり、
    Zは、(U)r−又はC1〜6アルキルであり、ここにおいてこのC1〜6アルキルの0〜2個のメチレン単位がO又はNRで置換され、
    Uは、C1〜2アルキルであり、
    は、C3〜6シクロアルキル、又は酸素、窒素、及び硫黄からなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜6員の飽和又は一部飽和複素環であり、
    は、H、ハロ、CN、又はC1〜3アルキルであり、ここにおいてこのC1〜3アルキルの最高1つのメチレン単位がO、NH、又はSであり、ここにおいてこのC1〜3アルキルが所望によりかつ独立に1〜3箇所においてハロ又はOHで置換されており、
    q、r、n及びtは、それぞれ独立に0又は1であり、
    pは0〜4であり、
    各R、R’、R”、R、及びRは、独立に、H又はC1〜4アルキルであり、ここにおいてこのC1〜4アルキルは所望により1〜4個のハロで置換されている。
  2. 前記式中、Rは、ハロ、CN、又はC1〜3アルキルであり、ここにおいて該C1〜3アルキルの最高1つのメチレン単位がO、NH、又はSであり、ここにおいて該C1〜3アルキルが所望によりかつ独立に1〜3箇所においてハロ又はOHで置換されている、請求項1に記載の化合物。
  3. Jが、ハロ、=O、CN、V、(V)−R、又は

    である、請求項1に記載の化合物。
  4. Qが、0〜1個の窒素原子を有する6員の芳香環又は非芳香環である、請求項1又は2に記載の化合物。
  5. Qがフェニル、ピリジル、又はピリジノンである、請求項4に記載の化合物。
  6. Qがフェニルである、請求項5に記載の化合物。
  7. Qのパラ位置がJで置換されている、請求項6に記載の化合物。
  8. JがV又は(V)−Rである、請求項7に記載の化合物。
  9. 及びVがそれぞれ独立にCO又はSOである、請求項8に記載の化合物。
  10. 及びVがSOである、請求項9に記載の化合物。
  11. が、酸素、窒素又は硫黄から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員のヘテロシクリル環である、請求項10に記載の化合物。
  12. Jが−SO(C1〜6アルキル)である、請求項10に記載の化合物。
  13. qが0である、請求項5〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. Qがピリジルである、請求項5に記載の化合物。
  15. Qが、1箇所においてJで置換され、

    である、請求項14に記載の化合物。
  16. がH、C1〜4アルキル、JがC1〜4アルキル、及びJがCNである、請求項15に記載の化合物。
  17. がH、メチル、若しくはエチルであり、Jがメチル若しくはエチルであり、又はJ及びJが一緒に合わせられて、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、若しくはキヌクリジニル環を形成する、請求項15に記載の化合物。
  18. Qが、1箇所においてJで置換され、

    である、請求項5に記載の化合物。
  19. Jが、C1〜10脂肪族、−(C1〜4アルキル)−CF、−(C1〜4アルキル)−(C〜C脂環式)、−(C1〜4アルキル)−N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)−O(C1〜3アルキル)、C〜C脂環式、又はテトラヒドロフラニルである、請求項18に記載の化合物。
  20. pが0又は1である、請求項1に記載の化合物。
  21. pが0である、請求項1に記載の化合物。
  22. pが1である、請求項1に記載の化合物。
  23. がハロ、CN、NO又はXである、請求項1に記載の化合物。
  24. Xが、N(R、−(C1〜3アルキル)−N(R、OR、−(C1〜3アルキル)−OR、−O−(C1〜3アルキル)−N(R、又は−NR−(C1〜3アルキル)−N(Rであり、Rが、H又はC1〜4アルキルである、請求項23に記載の化合物。
  25. Xが、ハロ、CN、NO、CHNH、NH、NHCH、NHCHCH、N(CH、OCHCHN(CH、CHCHOH、NHCHCHN(CH、NH−(CHNH、又はN(CH)(CHN(CHである、請求項24に記載の化合物。
  26. がQである、請求項1に記載の化合物。
  27. が、1〜2個の窒素原子を有する4〜7員の複素環である、請求項26に記載の化合物。
  28. が、ピロリル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、又はホモピペラジニルである、請求項26に記載の化合物。
  29. がX−Qである、請求項1に記載の化合物。
  30. XがNRである、請求項29に記載の化合物。
  31. が、窒素、酸素、又は硫黄から選択される1〜2個のヘテロ原子を有する4〜7員の複素環である、請求項30に記載の化合物。
  32. が、N(CH)ピペリジニル、NH−(CH(モルホリニル)、NH−アゼチジニル、又はNH−ピペリジニルである、請求項31に記載の化合物。
  33. Q1がC1〜3アルキルであり、式中、最高1つのメチレン単位が窒素で置換されている、請求項26〜32のいずれか一項に記載の化合物。
  34. Q1が、CHNH、NH、又はN(CHである、請求項33に記載の化合物。
  35. 下記から選択される、請求項1に記載の化合物:


  36. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物と、製薬上許容される担体とを含む、医薬組成物。
  37. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物、又はその製薬上許容される誘導体を投与することを含む、患者の癌治療の方法。
  38. DNA損傷剤から選択される追加治療薬を前記患者に投与することを含み、ここにおいて該追加治療薬は治療される疾患に適切なものであり、かつ、該追加治療薬が、前述の化合物と単一用量形態として一緒に投与され、あるいは、複数の用量形態の一部として前述の化合物とは別個に投与される、請求項36に記載の方法。
  39. 前記DNA損傷剤が、化学療法又は放射線治療から選択される、請求項38に記載の方法。
  40. 前記DNA損傷剤が、電離放射線、放射線類似作用ネオカルチノスタチン、プラチナ製剤、トポイソメラーゼI阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、代謝拮抗薬、アルキル化剤、スルホン酸アルキル、代謝拮抗薬、又は抗生物質から選択される、請求項38に記載の方法。
  41. 前記DNA損傷剤が、電離放射線、プラチナ製剤、トポイソメラーゼI阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、代謝拮抗薬、アルキル化剤、又はスルホン酸アルキルから選択される、請求項40に記載の方法。
  42. 前記DNA損傷剤が、電離放射線、プラチナ製剤、トポイソメラーゼI阻害薬、トポイソメラーゼII阻害薬、又は抗生物質から選択される、請求項40に記載の方法。
  43. 前記プラチナ製剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、ロバプラチン、四硝酸トリプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン、ProLindac、及びアロプラチンから選択され、前記トポイソメラーゼI阻害薬が、カンポトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカン及びベロテカンから選択され、前記トポイソメラーゼII阻害薬が、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシン、及びテニポシドから選択され、前記代謝拮抗薬が、アミノプテリン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフール、フロクスリジン、シタラビン、ゲムシタビン、アザシチジン、及びヒドロキシウレアから選択され、前記アルキル化剤が、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロフォスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、フォテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレオスルファン、カルボクオン、チオテパ、トリアジクオン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ミトマイシン、及びプリカマイシンから選択される、請求項41に記載の方法。
  44. 前記プラチナ製剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、又はサトラプラチンから選択され、前記トポイソメラーゼI阻害剤が、カンポトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択され、前記トポイソメラーゼII阻害剤が、エトポシドから選択され、前記代謝拮抗薬が、メトトレキサート、ペメトレキセド、チオグアニン、フルダラビン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、又は5−フルオロウラシルから選択され、前記アルキル化剤が、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、トリアゼン、スルホン酸アルキル、プロカルバジン、又はアジリジンから選択され、前記抗生物質が、ヒドロキシウレア、アントラサイクリン、アントラセンジオン、又はストレプトミセス系から選択される、請求項42に記載の方法。
  45. 前記DNA損傷剤がプラチナ製剤又は電離放射線である、請求項42に記載の方法。
  46. 前記代謝拮抗薬がゲムシタビンである、請求項40に記載の方法。
  47. 前記DNA損傷剤が電離放射線である、請求項40に記載の方法。
  48. 前記DNA損傷剤が、シスプラチン又はカルボプラチンから選択されるプラチナ製剤である、請求項40に記載の方法。
  49. 前記DNA損傷剤が、エトポシドから選択されるトポイソメラーゼII阻害剤である、請求項40に記載の方法。
  50. 前記DNA損傷剤が、テモゾロミドから選択されるアルキル化剤である、請求項40に記載の方法。
  51. 前記DNA損傷剤が、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、エトポシド、テモゾロミド、又は電離放射線のうち1つ以上から選択される、請求項40に記載の方法。
  52. 前記癌が、次の癌から選択される固形癌である、請求項37〜51のいずれか一項に記載の方法:口腔:口腔、***、舌、口、咽頭、心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫、及び奇形種、肺:気管支癌(扁平細胞又は類表皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫、胃腸:食道(扁平上皮細胞癌、喉頭、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(膵管腺癌、膵島細胞腺腫、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、類癌腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、類癌腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、血管腫、平滑筋腫)、結腸、結腸・直腸、大腸直腸、直腸、尿生殖路:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿道(扁平上皮癌、移行上皮癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胎生期癌、奇形癌腫、絨毛腫瘍、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、良性中皮腫、脂肪腫)、肝臓:肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽細胞腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆道、骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞軟骨腫、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、骨様骨腫瘍及び巨細胞腫瘍、神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣芽腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形膠芽細胞腫、乏特記神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫)、婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頸部(子宮頸部癌、前癌子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、非分類癌]、悪性顆粒膜・莢膜細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形種)、外陰(扁平上皮癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌)、乳、皮膚:悪性黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮癌、カポジ肉腫、角化棘細胞腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:甲状腺乳頭癌、甲状腺濾胞癌、甲状腺髄様癌、多発性内分泌腺腫瘍2A型、多発性内分泌腺腫瘍2B型、家族性甲状腺髄様癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、並びに副腎:神経芽腫。
  53. 前記癌が、肺癌又は膵臓癌から選択される、請求項52に記載の方法。
  54. 前記癌が、肺癌、頭頸部癌、膵臓癌胃癌、又は脳癌から選択される、請求項37〜51のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記癌が、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、膵臓癌、胆管癌、頭頸部癌、膀胱癌、大腸直腸癌、膠芽腫、食道癌、乳癌、肝細胞癌、又は卵巣癌から選択される、請求項37〜51のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記癌が、肺癌又は膵臓癌から選択される、請求項52に記載の方法。
  57. 前記追加治療薬がゲムシタビンであり、かつ前記癌が膵臓癌である、請求項52に記載の方法。
  58. ゲムシタビン、放射線療法、又はゲムシタビンと放射線療法の併用から選択される追加治療薬と組み合わせて、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することを含む、膵臓癌治療の方法。
  59. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することにより、化学療法及び放射線療法のうち少なくとも1つから選択される癌療法に対する膵臓癌細胞の感受性を増加させる方法。
  60. 前記化学療法がゲムシタビンを含む、請求項59に記載の方法。
  61. 前記癌療法がゲムシタビンを含む、請求項59に記載の方法。
  62. 前記癌療法が放射線療法を含む、請求項59に記載の方法。
  63. 前記癌療法がゲムシタビンと放射線を含む、請求項59に記載の方法。
  64. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、ゲムシタビン(100nM)及び/又は放射線(6Gy)と組み合わせて投与することを含む、膵臓癌細胞におけるChk1(Ser 345)のリン酸化阻害の方法。
  65. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、化学放射線療法と組み合わせて投与することにより、化学放射線療法に対する膵臓癌細胞の感受性を高める方法。
  66. 前記化学放射線療法がゲムシタビンと放射線である、請求項65に記載の方法。
  67. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、放射線療法と組み合わせて投与することにより、低酸素膵臓癌細胞の放射線感受性を高める方法。
  68. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、化学療法と組み合わせて投与することにより、低酸素膵臓癌細胞の感受性を高める方法。
  69. 前記癌細胞が、PSN−1、MiaPaCa−2又はPancM癌細胞である、請求項64〜68のいずれか一項に記載の方法。
  70. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、放射線療法及び/又はゲムシタビンと組み合わせて投与することにより、損傷誘発による細胞サイクルチェックポイントを破壊する方法。
  71. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、放射線療法及び/又はゲムシタビンと組み合わせて投与することにより、膵臓癌細胞中の相同組換えによるDNA損傷の修復を阻害する方法。
  72. 前記化合物が患者に投与される、請求項64〜71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 前記化合物が膵臓癌細胞に投与される、請求項64〜71のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記膵臓癌細胞が、PSN−1、MiaPaCa−2又はPanc−1から選択される膵臓細胞株から誘導される、請求項73に記載の方法。
  75. シスプラチン又はカルボプラチン、エトポシド、及び電離放射線の追加治療薬のうち1つ以上と組み合わせて、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することを含む、非小細胞肺癌の治療方法。
  76. シスプラチン又はカルボプラチン、エトポシド、及び電離放射線と組み合わせて、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することを含む、請求項75に記載の方法。
  77. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することを含む、癌細胞の細胞死を促進する方法。
  78. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することを含む、DNA損傷の細胞修復を阻害する方法。
  79. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を、生物学的サンプルに接触させる工程を含む、該生物学的サンプル中のATRを阻害する方法。
  80. 前記生物学的サンプルが細胞である、請求項79に記載の方法。
  81. 請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物を患者に投与することを含む、DNA損傷剤に対する細胞の感受性を高める方法。
  82. 前記細胞が、ATM信号カスケードにおいて欠陥を有する癌細胞である、請求項37〜81のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、又はSMC1のうち1つ以上の発現又は活性の異常である、請求項82に記載の方法。
  84. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1又はH2AXのうち1つ以上の発現又は活性の異常である、請求項82に記載の方法。
  85. 前記細胞が、DNA損傷を起こす癌遺伝子を発現している癌細胞である、請求項37〜81のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記癌細胞が、K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンA及びRbのうち1つ以上の発現又は活性の異常を有する、請求項85に記載の方法。
  87. 前記癌、癌細胞、又は細胞が、塩基除去修復タンパク質に欠陥を有する、請求項37〜81のいずれか一項に記載の方法。
  88. 前記塩基除去修復タンパク質が、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼI及びIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼ及びホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)又はアプラタキシンである、請求項87に記載の方法。
  89. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1、PARP2、又はPolBである、請求項88に記載の方法。
  90. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1又はPARP2である、請求項89に記載の方法。
  91. 追加治療薬を前記患者に投与することを更に含み、ここにおいて該追加治療薬が塩基除去修復タンパク質を阻害又は調節する、請求項37〜90のいずれか一項に記載の方法。
  92. 前記塩基除去修復タンパク質が、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼI及びIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼ及びホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)又はアプラタキシンから選択される、請求項91に記載の方法。
  93. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1、PARP2、又はPolBから選択される、請求項92に記載の方法。
  94. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1又はPARP2から選択される、請求項93に記載の方法。
  95. 前記治療薬が、オラパリブ(別名AZD2281又はKU−0059436)、イニパリブ(別名BSI−201又はSAR240550)、Veliparib(別名ABT−888)、ルカパリブ(別名PF−01367338)、CEP−9722、INO−1001、MK−4827、E7016、BMN673、又はAZD2461から選択される、請求項91に記載の方法。
  96. 放射線増感剤又は化学療法増感剤としての、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  97. 癌治療のための単剤(単剤療法)としての、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  98. DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者の治療のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  99. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、又はH2AXの突然変異又は欠損である、請求項98に記載の使用。
  100. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、又はSMC1の突然変異又は欠損である、請求項98に記載の使用。
  101. 癌治療のための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  102. 前記化合物が、請求項38〜51及び91〜95のいずれか一項に記載の薬剤から選択される追加治療薬と組み合わせられる、請求項101に記載の使用。
  103. 前記癌が、請求項82〜90及び98〜100に記載の経路のいずれか1つから選択される経路に欠陥を有する、請求項101又は102に記載の使用。
  104. 製薬メーカーが放射線増感剤又は化学療法増感剤として使用するための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  105. 製薬メーカーが癌治療のための単剤(単剤療法)として使用するための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  106. 製薬メーカーが、DNA損傷応答(DDR)欠陥を伴う癌を有する患者を治療するための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  107. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、又はSMC1の突然変異又は欠損である、請求項106に記載の使用。
  108. 前記欠陥が、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、又はH2AXの突然変異又は欠損である、請求項107に記載の使用。
  109. 製薬メーカーが癌治療に使用するための、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  110. 前記化合物が、請求項38〜51及び91〜95のいずれか一項に記載の薬剤から選択される追加治療薬と組み合わせられる、請求項101又は109に記載の使用。
  111. 前記癌が、請求項82〜90及び98〜100に記載の経路のいずれか1つから選択される経路に欠陥を有する、請求項101又は109に記載の使用。
  112. 式Iの化合物:

    の化合物を調製するプロセスであって、式中、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは請求項1に記載されている通りであり、
    式A−viiiの化合物:

    A−viii
    を脱保護する工程を含み、式中、PG’は好適な窒素保護基であり、A、J、J、及びqは請求項1に定義されている通りであり、これにより式Iの化合物を形成する、プロセス。
  113. 式A−viiの化合物:

    A−vii
    式中、PG’は好適な窒素保護基であり、Q、J、J、及びqは請求項1に定義されている通りであり、該化合物を

    と、好適な金属媒介カップリング条件下で反応させて、式A−viiiの化合物を形成する工程を更に含み、式中、R、R、p、及びnは請求項1に定義されている通りである、請求項112に記載のプロセス。
  114. 式A−viの化合物:

    A−vi
    を、好適な窒素保護条件下で反応させて、式A−viiの化合物を提供する工程を更に含み、式中、Q、J、J、及びqは請求項1で定義されている通りである、請求項112又は113に記載のプロセス。
  115. 式A−vの化合物:

    A−v
    を、好適なヨウ素化条件下でヨウ素化する工程を更に含み、式中、Q、J、J、及びqは請求項1で定義されている通りである、請求項112〜114のいずれか一項に記載のプロセス。
  116. 式A−ivの化合物:

    A−iv
    を、好適な環化条件下で環化し、式A−vの化合物を形成するための工程を更に含み、式中、Q、J、J、及びqは請求項1で定義されている通りである、
    請求項112〜115のいずれか一項に記載のプロセス。
  117. 式A−iiiの化合物:

    A−iii
    を、好適な脱保護条件下で脱保護し、式A−ivの化合物を形成する工程を更に含み、式中、PGは好適な窒素保護基であり、かつQ、J、J、及びqは請求項1で定義されている通りである、請求項112〜116のいずれか一項に記載のプロセス。
  118. 式A−iiの化合物:

    A−ii
    を、薗頭カップリング条件下で反応させて、式A−iiiの化合物を形成する工程を更に含み、式中、Q、J、J、及びqは請求項1で定義されている通りである、請求項112〜117のいずれか一項に記載のプロセス。
  119. 式A−iの化合物:

    A−i
    を、好適な臭素化条件下で臭素化して、式A−iiの化合物を形成する工程を更に含み、式中、Q、J、J、及びqは請求項1で定義されている通りである、請求項112〜118のいずれか一項に記載のプロセス。
  120. 式Aの化合物:


    を、式Xの化合物:


    と、好適な金属媒介カップリング条件、SNAr反応条件において、反応させ、式A−iの化合物を形成する工程を更に含み、式中、Gは存在しないか、又は好適なクロスカップリング基である、請求項112〜119のいずれか一項に記載のプロセス。
  121. 式Iの化合物:


    を調製するプロセスであって、式中、R、R、Q、J、J、p、q、及びnは請求項1に定義されている通りであり、
    式B−ixの化合物:

    B−ix
    を、好適な窒素脱保護条件下で脱保護して式Iの化合物を形成する工程を含み、式中、PGは好適な窒素保護基であり、かつR、R、Q、J、J、p、q、及びnは請求項1で定義されている通りである、プロセス。
  122. 式B−viの化合物:

    B−vi
    式中、PG’は好適な窒素保護基であり、かつR、R、Q、J、J、p、q、及びnは請求項1で定義されている通りであり、該化合物を、式Xの化合物:


    と、好適な金属媒介カップリング条件、又はSNAr反応条件において、反応させ、式A−iの化合物を形成する工程を更に含み、式中、Gは存在しないか、又は好適なクロスカップリング基である、請求項121に記載のプロセス。
  123. a)式Bの化合物:


    を、薗頭条件下で、好適に保護されたアルキン(H−≡−PG)と反応させて、式B−iの化合物:

    B−i
    を形成する工程と、
    b)式B−iの化合物を、環化条件において反応させ、式B−iiの化合物:

    B−ii
    を形成する工程と、
    c)式B−iiの化合物を、好適な硝酸化条件において反応させ、式B−iiiの化合物:

    B−iii
    を形成する工程と、を更に含む、請求項121又は122に記載のプロセス。
  124. a)式B−iiiの化合物を、好適な窒素保護条件下で、好適な保護基前駆体と反応させて、式B−ivの化合物:

    B−iv
    を形成し、式中、PG’は好適な窒素保護基である、工程と、
    b)式B−ivの化合物中のニトロ基を、好適な窒素還元条件下で還元して、式B−vの化合物:

    B−v
    を形成し、式中、PG’は好適な窒素保護基である、工程と、
    c)式B−vの化合物を、

    と、好適な溶媒(例えばTHF)と所望により塩基(例えばDIPEA又はTEA)の存在下で反応させ、式B−viの化合物:

    B−vi
    を形成し、式中、PG’は好適な窒素保護基であり、Aは請求項1で定義されている通りである、工程と、を更に含む、請求項123に記載のプロセス。
  125. 式B−viiiの化合物を、式B−vi−aの化合物:

    B−vi−a
    と、好適な金属媒介カップリング条件、又はSNAr反応条件において、反応させ、式Iの化合物を形成する工程を更に含み、式中、Gは存在しないか、又は好適なクロスカップリング基である、請求項112又は124に記載のプロセス。
  126. a)式B−ivの化合物中のニトロ基を、好適な窒素還元条件下で還元して、式B−viiの化合物:

    B−vii
    を形成する工程と、
    b)式B−viiの化合物を、式B−vii−aの化合物:

    B−vii−a
    と、好適な溶媒及び所望により塩基の存在下で、反応させ、式B−viiiの化合物:

    B−viii
    を形成する工程と、を更に含み、式中、R、R、p、及びnは請求項1に定義されている通りである、請求項123に記載のプロセス。
  127. 式B−viiiの化合物を、式B−vi−aの化合物:

    B−vi−a
    と、好適な金属媒介カップリング条件、SNAr反応条件において、反応させ、式Iの化合物を形成する工程を更に含み、式中、Gは存在しないか、又は好適なクロスカップリング基である、請求項126に記載のプロセス。
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