JP2016512815A - Atrキナーゼの阻害剤として有用な縮合ピラゾロピリミジン誘導体 - Google Patents

Atrキナーゼの阻害剤として有用な縮合ピラゾロピリミジン誘導体 Download PDF

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    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia

Abstract

本発明は、ATRタンパク質キナーゼの阻害剤として有用な化合物に関する。本発明は、本発明の化合物を含む薬学的に許容される組成物;本発明の化合物を使用して種々の疾患、障害および状態を処置する方法;本発明の化合物を調製するためのプロセス;本発明の化合物の調製のための中間体;ならびに生物学的および病理学的現象におけるキナーゼの試験、そうしたキナーゼによって媒介される細胞内シグナル伝達経路の試験および新規キナーゼ阻害剤の比較評価などのin vitroでの適用における化合物の使用方法にも関する。本発明の化合物は式Iを有する。さらに、本発明の化合物は式I−A、または薬学的に許容される塩を有し、変数は本明細書において定義した通りである。

Description

ATR(「ATMおよびRad3関連の」)キナーゼは、ある特定の形態のDNA損傷(例えば、二本鎖切断および複製ストレス)に対する細胞応答に関与するタンパク質キナーゼである。ATRキナーゼはATM(「血管拡張性失調症変異(ataxia telangiectasia mutated)」)キナーゼおよび他の多くのタンパク質とともに作用して、DNA損傷応答(「DDR」)と一般に称される、二重鎖DNA切断および複製ストレスに対する細胞の応答を調節する。DDRは、修復のための時間を提供する細胞周期チェックポイントを活性化することによって、DNA修復を刺激し、生存を促進し、細胞周期の進行を失速させる。DDRなしで、細胞は、DNA損傷に対してずっと敏感であり、DNA複製などの内因性の細胞プロセス、またはがん治療において通常使用される外来性DNA損傷剤によって誘発されるDNA傷害により容易に死滅する。
健全な細胞は、DDRキナーゼATRおよびATMを含むDNA修復のための多くの異なるタンパク質に依存することができる。一部の場合、これらのタンパク質は、機能的に重複性のDNA修復プロセスを活性化することによって、互いに相殺することができる。逆に、多くのがん細胞は、ATMシグナル伝達などのそれらのDNA修復プロセスの一部において欠損を抱えており、したがって、ATRを含むそれらの残りの無傷のDNA修復タンパク質に対してより大きな依存性を示す。
さらに、多くのがん細胞は、活性化癌遺伝子を発現するか、または主要な腫瘍抑制因子を欠いており、これは、これらのがん細胞を、DNA複製の調節不全の段階にしがちにし、次いでDNA損傷を引き起こす可能性がある。ATRは、破壊されたDNA複製に応答するDDRの重要な要素として関係があるとされる。結果として、これらのがん細胞は、健全な細胞より、生存のためにATR活性により依存することになる。したがって、それらが、健全な正常細胞より、多くのがん細胞における細胞生存により重要であるDNA修復機序を停止させるので、ATR阻害剤は、がん処置に有用であり、単独で使用されるまたはDNA損傷剤と併用され得る。
実際、ATR機能の崩壊(例えば、遺伝子欠失による)は、DNA損傷剤の非存在下とその存在下の両方において、がん細胞死を促進することが示されている。これは、ATR阻害剤が、単剤としても、また、放射線治療または遺伝毒性化学治療に対する強力な感作物質としても効果的である可能性があることを示唆している。
ATRペプチドは、文献で公知の様々な方法を使用して発現され、単離することができる(例えば、Unsal−Kacmazら、PNAS 99巻:10号、6673〜6678頁、2002年5月14日を参照されたい;またKumagaiら、Cell 124巻、943〜955頁、2006年3月10日;Unsal−Kacmazら、Molecular and Cellular Biology、2004年2月、1292〜1300頁;およびHall−Jacksonら、Oncogene 1999年、18巻、6707〜6713頁も参照されたい)。
Unsal−Kacmazら、PNAS 99巻:10号、6673〜6678頁、2002年5月14日 Kumagaiら、Cell 124巻、943〜955頁、2006年3月10日 Unsal−Kacmazら、Molecular and Cellular Biology、2004年2月、1292〜1300頁 Hall−Jacksonら、Oncogene 1999年、18巻、6707〜6713頁
これらすべての理由のため、単剤としてか、または放射線治療もしくは遺伝毒性化学治療との併用治療として、がんの処置のための強力で選択的なATR阻害剤の開発の必要性がある。
本発明は、ATRタンパク質キナーゼの阻害剤として有用な化合物に関する。本発明は、本発明の化合物を含む薬学的に許容される組成物;本発明の化合物を使用して種々の疾患、障害および状態を処置する方法;本発明の化合物を調製するためのプロセス;本発明の化合物の調製のための中間体;ならびに生物学的および病理学的現象におけるキナーゼの試験、そうしたキナーゼによって媒介される細胞内シグナル伝達経路の試験および新規キナーゼ阻害剤の比較評価などのin vitroでの用途における化合物の使用方法にも関する。
本発明の化合物は非常に強力なATR阻害剤である。これらの化合物は、シスプラチンおよびゲムシタビンなどの他のがん用薬剤との併用療法において驚くべき相乗効果も示す。
本発明の一態様は、式Iの化合物:
Figure 2016512815
またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ
[式中、
とRは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員の芳香族または非芳香族環を形成しており;RとRにより形成された環は、0〜3個出現するRで任意選択で置換されており;
は、ハロ、CN、酸素、窒素もしくは硫黄から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;Rは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;
は、ハロ、−CN、C1〜4アルキル、または3〜6員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環であって、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜1個のヘテロ原子を有する単環式環から独立して選択され;
Aは、
Figure 2016512815
から独立して選択され;
は、−(L)−QまたはTから独立して選択され;
LおよびTは、それぞれ独立して、C1〜10脂肪族鎖であり、その脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられていており、各LおよびTは、0〜5個出現するJLTで独立して置換されており;
LTは、−CN、ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立に選択され;
nは0または1であり;
は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環から独立に選択され;Qは0〜5個出現するJで独立に置換されており;
は、−CN;ハロ;=O;Q;またはC1〜8脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜8脂肪族鎖から独立に選択され;それぞれ出現するJは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
同じ原子上に2個出現するJは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJによって形成される環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
2個出現するJは、Qと一緒になって6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
は独立に、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり、
は、−CN;ハロ;=O;→O;Q;またはC1〜6脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立に選択され;各Jは0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
同じ原子上に2個出現するJは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJによって形成される環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
2個出現するJは、Qと一緒になって6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり;
は、−CN;ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立に選択され;あるいは、
は、−CN;ハロ;=O;C1〜6脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくはS(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員非芳香族環から独立に選択され;Jは0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
同じ原子上に2個出現するJは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成している;あるいは、
2個出現するJは、Qと一緒になって6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
は、H;ハロ;1〜3個出現するハロで任意選択で置換されているC1〜4アルキル;C3〜4シクロアルキル;3〜4員のヘテロシクリル;−CN;またはC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられており;
は、H;ハロ;−CN;0〜3個出現するフルオロで任意選択で置換されているC1〜2アルキル;またはC1〜3脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
は、H、ハロ、C3〜4シクロアルキル、3〜4員のヘテロシクリルまたはC1〜3脂肪族から独立して選択され、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられており;
は、ハロまたはC1〜6脂肪族から独立して選択され;
zは0、1または2であり;
Rは、HまたはC1〜4脂肪族から独立して選択される。]
を提供する。
本発明の別の態様は、式I−Aの化合物:
Figure 2016512815
またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ
[式中、
は、H;酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個出現するヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;Rは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;
は、ハロ、−CN、C1〜4アルキル、または3〜6員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環であって、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜1個のヘテロ原子を有する単環式環から独立して選択され;
は、最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;
mは0、1または2であり
Aは、
Figure 2016512815
から独立して選択され;
は、−(L)−QまたはTから独立して選択され;
LおよびTは、それぞれ独立して、C1〜10脂肪族鎖であり、その脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられており、各LおよびTは、0〜5個出現するJLTで独立して置換されており;
LTは、−CN、ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立して選択され;
nは0または1であり;
は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環から独立に選択され;Qは0〜5個出現するJで独立に置換されており;
は、−CN;ハロ;=O;Q;またはC1〜8脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜8脂肪族鎖から独立に選択され;それぞれ出現するJは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
同じ原子上に2個出現するJは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJによって形成される環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
2個出現するJは、Qと一緒になって6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
は独立に、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり、
は、−CN;ハロ;=O;→O;Q;またはC1〜6脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立に選択され;各Jは0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
同じ原子上に2個出現するJは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJによって形成される環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されている;あるいは、
2個出現するJは、Qと一緒になって6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり;
は、−CN;ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立に選択され;あるいは、
は、−CN;ハロ;=O;C1〜6脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位は−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の非芳香族環から独立に選択される;あるいは、
同じ原子上に2個出現するJは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成している;あるいは、
2個出現するJは、Qと一緒になって6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
は、H;ハロ;1〜3個出現するハロで任意選択で置換されているC1〜4アルキル;C3〜4シクロアルキル;−CN;またはC1〜3脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
は、H;ハロ;−CN;0〜3個出現するフルオロで任意選択で置換されているC1〜2アルキル;またはC1〜3脂肪族鎖であって、その脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
は、HまたはC1〜3脂肪族から独立して選択され;
Zは0、1または2であり;
Rは、HまたはC1〜4脂肪族から独立に選択される]を提供する。
本出願の目的として、2個出現するJがQと一緒に架橋環系を形成している場合、その2個出現するJはQの別個の原子と結合していることが理解される。さらに、2個出現するJがQと一緒に架橋環系を形成している場合、その2個出現するJはQの別個の原子と結合している。さらに、2個出現するJがQと一緒に架橋環系を形成している場合、その2個出現するJはQの別個の原子と結合している。
1つまたは複数の実施形態では、本発明は、RがC1〜2アルキルである、式IまたはI−Aの化合物である。一部の実施形態では、本発明は、Rが3〜6員のカルボシクリル環であるか、または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜6員のヘテロシクリル環である、式IまたはI−Aの化合物である。別の実施形態では、本発明は、Rが、シクロプロピルまたはオキセタニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。さらに別の実施形態では、本発明は、RがHである、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の別の態様では、本発明は、Jが、C1〜3アルキルまたはフルオロから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の他の態様では、本発明は、RがC1〜3アルキルである、式I−Aの化合物である。
本発明のさらに別の態様では、本発明は、mが0である、式I−Aの化合物である。
1つまたは複数の例では、本発明は、Aが
Figure 2016512815
である、式IまたはI−Aの化合物である。
別の例では、本発明は、Aが
Figure 2016512815
である、式IまたはI−Aの化合物である。
さらに別の例では、本発明は、Aが
Figure 2016512815
である、式IまたはI−Aの化合物である。
他の例では、本発明は、Aが
Figure 2016512815
である、式IまたはI−Aの化合物である。
別の実施形態では、本発明は、Aが、
Figure 2016512815
から独立して選択される、式Iの化合物である。
1つまたは複数の実施形態では、本発明は、Rが−(L)−Qである、式IまたはI−Aの化合物である。
一部の実施形態では、本発明は、nが1である、式IまたはI−Aの化合物である。他の実施形態では、本発明は、nが0である、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の1つまたは複数の態様では、本発明は、Lが−O−である、式IまたはI−Aの化合物である。
1つまたは複数の実施形態では、本発明は、Qが、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の単環式環から独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。別の実施形態では、本発明は、Qが、3〜7員のヘテロシクリルまたはカルボシクリルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。他の実施形態では、本発明は、Qが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,3−オキサジナニル、1,3−チアジナニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロイミダゾリル、1,3−テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロピリミジニル、1,4−ジアゼパニル、1,4−オキサゼパニル、1,4−チアゼパニル、およびアゼチジニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。さらに別の実施形態では、本発明は、Qが、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロヘキシル、ピペリジニルまたはピペラジニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
別の実施形態では、本発明は、Qが5〜6員のアリールまたはヘテロアリールである、式IまたはI−Aの化合物である。一部の実施形態では、本発明は、Qが、フェニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラヒドロピリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−トリアゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。他の実施形態では、本発明は、Qがピリジニルである、式IまたはI−Aの化合物である。
1つまたは複数の例では、本発明は、Qが、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の二環式環である、式IまたはI−Aの化合物である。別の例では、本発明は、Qが、オクタヒドロピロロ[1,2−a]ピラジニル、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジニル、オクタヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]ピラジニル、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジニル、2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタンまたはオクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の1つまたは複数の態様では、本発明は、JがC1〜6脂肪族鎖であり、その脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−または−C(O)−で任意選択で置き換えられている、式IまたはI−Aの化合物である。本発明の別の態様では、本発明は、Jが、−C(O)−、−C1〜4アルキル、−(C0〜4アルキル)NH、−(C0〜4アルキル)NH(C1〜4アルキル)、−(C0〜4アルキル)N(C1〜4アルキル)、−(C0〜4アルキル)OH、−(C0〜4アルキル)O(C1〜4アルキル)、−C(O)OH、−C(O)O(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル)、−C(O)N(C1〜4アルキル)または−(C1〜3アルキル)O(C1〜2アルキル)N(C1〜3アルキル)から独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。さらに別の態様では、本発明は、Jが、−C(O)−、C1〜4アルキルまたは−(C0〜4アルキル)NHから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
一部の実施形態では、本発明は、JがQである、式IまたはI−Aの化合物である。
1つまたは複数の実施形態では、本発明は、Qが、酸素、硫黄または窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の単環式環である、式IまたはI−Aの化合物である。別の実施形態では、本発明は、Qが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、チオモルホリニルまたはモルホリニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。さらに別の実施形態では、本発明は、Qがオキセタニル、ピロリジニルまたはテトラヒドロピラニルである、式IまたはI−Aの化合物である。
他の例では、本発明は、Qが、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の二環式環である、式IまたはI−Aの化合物である。一部の例では、本発明は、Qが、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジニルまたは5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の1つまたは複数の態様では、本発明は、2個出現するJが、Qと一緒に、架橋環系を形成している、式IまたはI−Aの化合物である。
さらに別の態様では、本発明は、Jが、=O、ハロまたは→Oである、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の他の態様では、本発明は、同一原子上に2個出現するJが、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の非芳香族環を形成している、式IまたはI−Aの化合物である。別の態様では、本発明は、それらが結合している原子と一緒になって、同一原子上に2個出現するJにより形成された環が、オキセタニル、シクロブチルまたはアゼチジニルから選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
1つまたは複数の実施形態では、本発明は、Jが、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜6員のヘテロシクリルである、式IまたはI−Aの化合物である。一部の実施形態では、本発明は、Jが、オキセタニル、ピペリジニル(piperadinyl)、アゼチジニル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはモルホリニルから独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。別の実施形態では、本発明は、Jがピペラジニルである、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の他の態様では、本発明は、Jが、ハロ、=O、−OH、C1〜4アルキル、−(C0〜4アルキル)N(C1〜4アルキル)または−(C0〜4アルキル)O(C1〜4アルキル)から独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明のさらに別の態様では、本発明は、同一原子上に2個出現するJが、それらが結合している原子と一緒に、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の芳香族または非芳香族環を形成している、式IまたはI−Aの化合物である。
一例では、本発明は、Jが−C1〜4アルキルである、式IまたはI−Aの化合物である。
一部の実施形態では、本発明は、RがTである、式IまたはI−Aの化合物である。一実施形態では、本発明は、Tが、−(C1〜4アルキル)、−(C1〜4アルキル)N(C1〜4アルキル)、−(C1〜3アルキル)O(C1〜2アルキル)N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)OH、−(C1〜4アルキル)NHまたは−(C1〜4アルキル)O(C1〜4アルキル)から独立して選択される、式IまたはI−Aの化合物である。
別の実施形態では、本発明は、JLTがハロまたはC1〜3アルキルである、式IまたはI−Aの化合物である。
本発明の一態様は、式I−Aの化合物:
Figure 2016512815
を調製するプロセスであって、式6の化合物:
Figure 2016512815
を適切な条件下で反応させてアミド結合を形成することを含み、
式中、J、R、R、mおよびAは本明細書において定義した通りである、プロセスを含む。
一部の例では、アミド結合を形成するために適切な条件は、非プロトン性溶媒中、加熱下で、式6の化合物を置換ヘテロ芳香族アミンと反応させることを含む。他の例では、非プロトン性溶媒は、NMP、任意選択で置換されているピリジンまたはDMFから選択される。また他の実施形態では、反応温度は少なくとも80℃である。別の実施形態では、反応温度は少なくとも100℃である。
別の実施形態は、式6の化合物:
Figure 2016512815
を、式5の化合物:
Figure 2016512815
を適切な条件下で反応させて活性化エステルを形成することによって調製するプロセスであって、式中、J、m、RおよびRは本明細書において定義した通りである、プロセスを含む。
一部の実施形態では、活性化エステルを形成するために適切な条件は、有機塩基の存在下で、式5の化合物をアミドカップリング剤と反応させることを含む。別の実施形態では、有機塩基は脂肪族アミンである。さらに他の実施形態では、有機塩基は、トリエチルアミンまたはDIPEAから独立して選択される。1つまたは複数の実施形態では、アミドカップリング剤は、EDCI、TBTU、TCTU、HATU、T3PまたはCOMUから独立して選択される。さらに別の実施形態では、アミドカップリング剤は、TBTUまたはTCTUから独立して選択される。別の実施形態では、アミドカップリング剤はTCTUである。
本発明の別の態様は、式I−Aの化合物:
Figure 2016512815
を調製するプロセスであって、式5の化合物:
Figure 2016512815
を適切な条件下で反応させてアミド結合を形成することを含み、
式中、R、R、mおよびAは本明細書において定義した通りである、プロセスを含む。
本発明の別の態様は、式5の化合物:
Figure 2016512815
を、式4の化合物:
Figure 2016512815
を適切な脱保護条件下で反応させることによって調製するプロセスを含む。
一部の実施形態では、適切な脱保護条件は、適切な加水分解条件下で式4の化合物を反応させることを含む。別の実施形態では、適切な加水分解条件は、金属触媒の存在下で式4の化合物をシランと反応させることを含む。他の実施形態では、シランはフェニルシランである。別の実施形態では、金属触媒はパラジウム触媒である。さらに別の実施形態では、パラジウム触媒はPd(PPhである。別の実施形態では、適切な加水分解条件は、金属触媒の存在下で式4の化合物を4−メチルベンゼンスルフィネートと反応させることを含む。
さらに他の実施形態では、適切な加水分解条件は、式4の化合物を水性アルカリと反応させることを含む。一部の実施形態では、水性アルカリはLiOH、NaOHまたはKOHから選択される。
本発明のさらに別の態様は、式4の化合物:
Figure 2016512815
を、式3の化合物:
Figure 2016512815
を適切な縮合条件下で反応させて、ピリミジン環を形成することによって調製するプロセスを含む。
一部の実施形態では、ピリミジン環を形成するのに適切な縮合条件は、溶媒の存在下で、式3の化合物を1,3−二求電子種と反応させることを含む。別の実施形態では、1,3−二求電子種は、tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボキシレートから選択される。また他の実施形態では、溶媒は、ジオキサン、DMFまたは水中のDMSOから選択される。他の実施形態では、1,3−二求電子種は、保護された1,3−二求電子種からin situで生成される。他の実施形態では、1,3−二求電子種は、保護された1,3−二求電子種からin situで生成される。別の実施形態では、1,3−二求電子種は、スルホン酸の存在下でケタールから生成される。一部の実施形態では、スルホン酸はPTSAである。
本発明の別の態様は、式3の化合物:
Figure 2016512815
を、式2の化合物:
Figure 2016512815
を適切な縮合条件下で反応させて、ピラゾール環を形成することによって調製するプロセスを含む。
一部の実施形態では、ピラゾール環を形成させるための適切な縮合条件は、塩基性条件下、非プロトン性溶媒の存在下で式2の化合物をヒドラジンまたはヒドラジン水和物と反応させることを含む。別の実施形態では、非プロトン性溶媒はDMFである。さらに別の実施形態では、塩基性条件は、酢酸カリウムまたは酢酸ナトリウムの存在下で式2の化合物を反応させることを含む。
別の実施形態は、式2の化合物:
Figure 2016512815
を、式1の化合物:
Figure 2016512815
を適切なアニオン縮合条件下で反応させることによって調製するプロセスを含む。
一部の実施形態では、適切なアニオン縮合条件は、1)溶媒の存在下で、式1の化合物を塩基と反応させて式1の化合物のアニオンを生成させることと;2)式1の化合物のアニオンをトリクロロアセトニトリルと反応させることを含む。また他の実施形態では、塩基は酢酸カリウムである。さらに別の実施形態では、溶媒はアルコールである。他の実施形態では、溶媒はイソプロピルアルコールである。
本発明の別の態様は、式I−Aの化合物:
Figure 2016512815
を調製するプロセスであって、式9の化合物:
Figure 2016512815
を適切な縮合条件下で反応させてピリミジン環を形成することを含み、
式中、R、R、mおよびAは本明細書において定義した通りである、プロセスを含む。
一部の実施形態では、ピリミジン環を形成するのに適切な縮合条件は、溶媒の存在下で、式9の化合物を1,3−二求電子種と反応させることを含む。一部の実施形態では、ピリミジンを形成するのに適切な縮合条件は、溶媒および強塩基の存在下で、式9の化合物を1,3−二求電子種と反応させることを含む。他の実施形態では、強塩基はKOHである。別の実施形態では、1,3−二求電子種は、tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボキシレートから選択される。また他の実施形態では、溶媒は、ジオキサン、水中のiPrOH、DMFまたは水中のDMSOから選択される。他の実施形態では、1,3−二求電子種は、保護された1,3−二求電子種からin situで生成される。別の実施形態では、1,3−二求電子種は、スルホン酸の存在下でケタールから生成される。さらに別の実施形態では、スルホン酸はPTSAである。
本発明のさらに別の態様は、式9の化合物:
Figure 2016512815
を、式8の化合物:
Figure 2016512815
を適切な縮合条件下で反応させてピラゾール環を形成することによって調製するプロセスを含む。
一部の実施形態では、ピラゾール環を形成するための適切な縮合条件は、1)溶媒の存在下で、式8の化合物を塩基と反応させて式Iの化合物のアニオンを生成させることと;2)アニオンをトリクロロアセトニトリルと反応させることと;3)非プロトン性溶媒の存在下で、2)からの生成物をヒドラジンまたはヒドラジン水和物と反応させることを含む。別の実施形態では、非プロトン性溶媒はNMPまたはDMFである。一部の実施形態では、塩基は、酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウムである。
別の実施形態は、式8の化合物:
Figure 2016512815
を、式7の化合物:
Figure 2016512815
を適切な条件下で反応させてアミド結合を形成することによって調製するプロセスを含む。
一部の例では、アミド結合を形成するために適切な条件は、非プロトン性溶媒および有機塩基の存在下で、アミドカップリング剤を伴って、式7の化合物を置換ヘテロ芳香族アミンと反応させることを含む。他の例では、非プロトン性溶媒は、NMPまたはDMFから選択される。別の実施形態では、有機塩基は脂肪族アミンである。また他の実施形態では、有機塩基は、トリエチルアミンまたはDIPEAから独立して選択される。さらに別の実施形態では、アミドカップリング剤は、TBTUまたはTCTUから独立して選択される。また他の実施形態では、反応温度は少なくとも80℃である。別の実施形態では、反応温度は少なくとも100℃である。
本発明の別の態様は、式I−B:
Figure 2016512815
(式中、
、mおよびAは本明細書において定義した通りである)
の化合物を提供する。
本発明のさらに別の態様は、式I−C:
Figure 2016512815
[式中、
1Aは、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または最大で2個のメチレン単位が−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;R1Aは0〜3個出現するJ1Aで任意選択で置換されており;
1Aは、ハロ、−CN、C1〜4アルキル、または3〜6員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環であって、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜1個のヘテロ原子を有する単環式環から独立して選択され;
、mおよびAは本明細書において記載した通りである。]
の化合物を提供する。
本発明の一態様では、本発明の化合物は、下表1に表される通りである。本発明の化合物は、多様な互変異性体形態で表すことができることが当業者に認識される。
Figure 2016512815
Figure 2016512815
Figure 2016512815
本発明の化合物には、本明細書で一般的に説明するものが含まれ、それらは本明細書で開示するクラス、サブクラスおよび種によってさらに例示される。本明細書で使用するように、別段の指定のない限り、以下の定義が適用されるものとする。本発明の目的として、化学元素は元素周期表、CAS版、Handbook of Chemistry and Physics、第75版にしたがって特定される。さらに、有機化学の一般原理は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell、University Science Books、Sausalito:1999年および「March’s Advanced Organic Chemistry」、第5版:Smith, M.B.およびMarch, J.編、John Wiley & Sons、New York:2001年に記載されている。これらの内容全体を参照により本明細書に組み込む。
本明細書で説明するように、指定された原子の数の範囲は、その中の任意の整数を含む。例えば、1〜4個の原子を有する基は、1、2、3または4個の原子を有することができる。
本明細書で説明するように、本発明の化合物は、本明細書で一般的に例示されるか、または、本発明の特定のクラス、サブクラスおよび種によって例示されるものなどの1つもしくは複数の置換基で任意選択で置換されていてよい。「任意選択で置換された」という語句は、「置換または非置換」という語句と互換的に使用されることが認識される。一般に、「置換された」という用語は、「任意選択で」という用語に先行されていてもいなくても、所与の構造における指定された置換基の基での水素基の置き換えを指す。別段の指定のない限り、任意選択で置換された基は、その基の各置換可能な位置で置換基を有することができ、所与の任意の構造において2つ以上の位置が指定された基から選択される2つ以上の置換基で置換され得る場合、その置換基はすべての位置で同じであっても異なっていてもよい。本発明で想定される置換基の組合せは、安定であるまたは化学的に実現可能な化合物の生成をもたらすものであることが好ましい。
別段の指定のない限り、環の中心から引かれた結合によって連結されている置換基は、その置換基がその環の中の任意の位置と結合していてよいことを意味する。例えば以下の例iでは、Jは、ピリジル環上の任意の位置と結合していてよい。二環式については、両方の環を通して引かれた結合は、その置換基が二環式環の任意の位置から結合していてよいことを表す。例えば以下の例iiでは、Jは、5員環(例えば窒素原子上)および6員環と結合していてよい。
Figure 2016512815
本明細書で使用する「安定である」という用語は、それらの製造、検出、回収、精製、および本明細書で開示する目的の1つまたは複数のための使用を可能にする条件を施したとき、実質的に変化しない化合物を指す。一部の実施形態では、安定な化合物または化学的に実現可能な化合物は、水分または他の化学的に反応性の条件の非存在下、40℃またはそれ未満の温度で保持した場合、少なくとも1週間、実質的に変化しない化合物である。
本明細書で使用する「供与結合」という用語は、そのうちの一方が、形成される錯体において共有される電子対の供与体として、他方が、その受容体としての役目を果たす分子種間の相互作用によって形成される配位結合と定義される。
本明細書で使用する「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、完全に飽和しているか、またはその分子の残りとの単一の結合点を有する1つもしくは複数の不飽和単位を含有する、直鎖状(すなわち、非分岐状)、分岐状または環状、置換または非置換炭化水素鎖を意味する。
別段の指定のない限り、脂肪族基は1〜20個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、脂肪族基は1〜10個の脂肪族炭素原子を含有する。他の実施形態では、脂肪族基は1〜8個の脂肪族炭素原子を含有する。また他の実施形態では、脂肪族基は1〜6個の脂肪族炭素原子を含有し、さらに他の実施形態では、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含有する。脂肪族基は、直鎖状もしくは分岐状、置換もしくは非置換のアルキル、アルケニルまたはアルキニル基であってよい。具体例には、これらに限定されないが、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、sec−ブチル、ビニル、n−ブテニル、エチニルおよびtert−ブチルが含まれる。脂肪族基は、環状であっても、また、直鎖状もしくは分岐状の基と環状基の組合せを有していてもよい。そうした種類の脂肪族基の例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、−CH−シクロプロピル、CHCHCH(CH)−シクロヘキシルが含まれる。
「シクロ脂肪族」(または「炭素環」もしくは「カルボシクリル」)という用語は、完全に飽和しているか、または1つもしくは複数の不飽和単位を含有するがそれは芳香族ではなく、前記二環式環系中の任意の個別の環が3〜7員を有する分子の残りとの単一の結合点を有する単環式C〜C炭化水素または二環式C〜C12炭化水素を指す。シクロ脂肪族基の例には、これらに限定されないが、シクロアルキルおよびシクロアルケニル基が含まれる。具体例には、これらに限定されないが、シクロヘキシル、シクロプロペニルおよびシクロブチルが含まれる。
本明細書で使用する「複素環」、「ヘテロシクリル」または「複素環式」という用語は、その中の1つもしくは複数の環員が独立に選択されたヘテロ原子である非芳香族、単環式、二環式または三環式の環系を意味する。一部の実施形態では、「複素環」、「ヘテロシクリル」または「複素環式」基は、1つもしくは複数の環員が酸素、硫黄、窒素またはリンから独立に選択されるヘテロ原子であり、その系の各環が3〜7個の環員を含む3〜14個の環員を有する。
複素環の例には、これらに限定されないが、3−1H−ベンゾイミダゾール−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンゾイミダゾール−2−オン、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリノ、3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアン、および1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オンが含まれる。
環状基(例えば、シクロ脂肪族および複素環)は直鎖状の縮合、架橋、またはスピロ環であってよい。
「ヘテロ原子」という用語は、酸素、硫黄、窒素、リンまたはケイ素(任意の酸化形態の窒素、硫黄、リンまたはケイ素;四級化形態の任意の塩基性窒素または;複素環式環の置換可能な窒素、例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルのような)、NH(ピロリジニルのような)もしくはNR(N−置換ピロリジニルのような)を含む)の1つまたは複数を意味する。
本明細書で使用する「不飽和」という用語は、ある部分が、1つまたは複数の不飽和単位を有することを意味する。当業者には公知であるように、不飽和基は、部分的に不飽和であっても完全に不飽和であってもよい。部分不飽和の基の例には、これらに限定されないが、ブテン、シクロヘキセンおよびテトラヒドロピリジンが含まれる。完全に不飽和の基は、芳香族、反芳香族または非芳香族であってよい。完全に不飽和の基の例には、これらに限定されないが、フェニル、シクロオクタテトラエン、ピリジル、チエニルおよび1−メチルピリジン−2(1H)−オンが含まれる。
本明細書で使用する「アルコキシ」または「チオアルキル」という用語は、酸素(「アルコキシ」)または硫黄(「チオアルキル」)原子を介して結合している先に定義したようなアルキル基を指す。
「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」、「ハロ脂肪族」および「ハロアルコキシ」という用語は、場合によって1個または複数のハロゲン原子で置換されたアルキル、アルケニルまたはアルコキシを意味する。この用語は、−CFおよび−CFCFなどのペルフルオロ化されたアルキル基を含む。
「ハロゲン」、「ハロ」および「hal」という用語は、F、Cl、BrまたはIを意味する。
単独か、または「アリールアルキル」、「アリールアルコキシ」もしくは「アリールオキシアルキル」の場合のようなより大きい部分の一部として使用される「アリール」という用語は、全部で5〜14個の環員を有する単環式、二環式および三環式の環系であって、その系の中の少なくとも1つの環が芳香族であり、その系の各環が3〜7個の環員を含む環系を指す。「アリール」という用語は、「アリール環」という用語と互換的に使用することができる。
単独か、または「ヘテロアリールアルキル」または「ヘテロアリールアルコキシ」の場合のようなより大きい部分の一部として使用される「ヘテロアリール」という用語は、全部で5〜14個の環員を有する単環式、二環式および三環式の環系であって、その系の中の少なくとも1つの環が芳香族であり、その系の中の少なくとも1つの環が1個または複数のヘテロ原子を含み、その系の各環が3〜7個の環員を含有する環系を指す。「ヘテロアリール」という用語は、「ヘテロアリール環」という用語または「複素芳香族」という用語と互換的に使用することができる。ヘテロアリール環の例には、これらに限定されないが、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば、5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリルおよび5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば、2−インドリル)、ピラゾリル(例えば、2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、または4−イソキノリニル)が含まれる。
「ヘテロアリール」という用語は、2つの異なる形態間で平衡状態で存在するある特定の種類のヘテロアリール環を含むことを理解すべきである。より具体的には、例えば、ヒドロピリジンおよびピリジノン(同様にヒドロキシピリミジンおよびピリミジノン)のような種は、「ヘテロアリール」の定義内に包含されることを意味する。
Figure 2016512815
本明細書で使用する「保護基(protecting group)」と「保護的基(protective group)」という用語は、互いに交換可能であり、これは、複数の反応部位を有する化合物中の1つまたは複数の所望の官能基を一時的に遮断するために使用される作用剤を指す。ある特定の実施形態では、保護基は、以下の特徴、すなわち:a)官能基に選択的に付加されて、b)他の反応部位の1つまたは複数で起こる反応に対して安定である、保護された基体を良好な収率で得ること;およびc)再生し脱保護された官能基を攻撃しない試薬によって良好な収率で選択的に取り外し可能であることの1つもしくは複数、または好ましくはそのすべてを有する。当業者には理解されるように、一部の場合、試薬は、化合物の他の反応基を攻撃しない。他の場合、試薬は、化合物の他の反応基とも反応することができる。保護基の例は、Greene, T.W.、Wuts, P. G in 「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、John Wiley & Sons、New York:1999年(およびこの本の他の版)に詳述されている。その内容全体を参照により本明細書に組み込む。本明細書で使用する「窒素保護基」という用語は、多官能性化合物中の1つまたは複数の所望の窒素反応部位を一時的に遮断するために使用される作用剤を指す。好ましい窒素保護基も、上記の保護基について例示した特徴を有しており、窒素保護のある特定の例は、やはり、Greene, T.W.、Wuts, P. G in 「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、John Wiley & Sons、New York:1999年の第7章に詳述されている。その内容全体を参照により本明細書に組み込む。
一部の実施形態では、アルキルまたは脂肪族鎖のメチレン単位は、別の原子または基で任意選択で置き換えられている。そうした原子または基の例には、これらに限定されないが、窒素、酸素、硫黄、−C(O)−、−C(=N−CN)−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−SO−および−SO−が含まれる。これらの原子または基を組み合わせて、より大きな基を形成させることができる。そうした大きな基の例には、これらに限定されないが、−OC(O)−、−C(O)CO−、−CO−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−および−NRSONR−が含まれる。ここで、Rは例えばHまたはC1〜6脂肪族である。これらの基は、単結合、二重結合または三重結合を介して脂肪族鎖のメチレン単位と結合していてよいことを理解すべきである。二重結合を介して脂肪族鎖と結合している任意選択の置き換えの例(この場合窒素原子)は−CHCH=N−CHである。一部の場合、特に末端上で、任意選択の置き換えは三重結合を介して脂肪族基と結合することができる。この1つの例はCHCHCHC≡Nである。この場合、末端窒素は別の原子と結合していないことを理解すべきである。
「メチレン単位」という用語は、分岐状または置換メチレン単位を指すこともできることを理解すべきである。例えば、イソプロピル部分[−CH(CH]において、第1の上記「メチレン単位」を置き換える窒素原子(例えば、NR)は、ジメチルアミン[−N(CH]をもたらすことになる。このような例では、当業者は、窒素原子はそれと結合した任意の追加の原子をもたないことになり、この場合「NR」からの「R」は存在しないことが理解される。
別段の指定のない限り、任意選択の置き換えは化学的に安定な化合物を形成する。任意選択の置き換えは、その鎖内、および/またはその鎖のいずれかの末端の両方、すなわち結合点でもかつ/または末端でも起こり得る。2つの任意選択の置き換えは、それが化学的に安定な化合物をもたらす限り、鎖の中で互いに隣接していてもよい。例えば、C脂肪族は、任意選択で、2個の窒素原子で置き換えられて−C−N≡Nを形成していてよい。任意選択の置き換えは、鎖中の炭素原子のすべてを完全に置き換えることもできる。例えば、C脂肪族は、任意選択で−NR−、−C(O)−または−NR−で置き換えられて−NRC(O)NR−(尿素)を形成していてよい。
別段の指定のない限り、置き換えが末端で起こる場合、その置き換え原子は末端上の水素原子と結合する。例えば、−CHCHCHのメチレン単位が任意選択で−O−で置き換えられた場合、得られる化合物は−OCHCH、−CHOCHまたは−CHCHOHであってよい。別の例では、−CHCHCHのメチレン単位が任意選択で−NH−で置き換えられた場合、得られる化合物は−NHCHCH、−CHNHCHまたは−CHCHNHであってよい。末端原子が自由原子価電子を全く含まない場合、水素原子が末端にある必要はない(例えば、−CHCHCH=Oまたは−CHCHC≡N)ことを理解すべきである。
別段の指定のない限り、本明細書で表示する構造は、その構造のすべての異性(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、幾何、立体配座および回転)形態を含むことも意味する。例えば、各不斉中心についてのR型およびS型構造、(Z)型および(E)型二重結合異性体ならびに(Z)型および(E)型立体配座異性体は本発明に含まれる。当業者に理解されるように、置換基は、回転可能な任意の結合周りを自由に回転することができる。例えば、
Figure 2016512815
と表示された置換基は
Figure 2016512815
も表す。
したがって、本発明の化合物の単一の立体化学的異性体ならびにエナンチオマー、ジアステレオマー、幾何、立体配座および回転(異性体)混合物は本発明の範囲内である。
別段の指定のない限り、本発明の化合物のすべての互変異性形態は本発明の範囲内である。
さらに、別段の指定のない限り、本明細書で表示する構造は、1つまたは複数の同位体的に濃縮された原子の存在だけが異なる化合物を含むことも意味する。例えば、重水素もしくは三重水素による水素の置き換え、または13C−もしくは14C−豊富な炭素による炭素の置き換えを除いて、本発明の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。そうした化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析用のツールまたはプローブとして有用である。
薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接化合物、プロドラッグおよび他の誘導体
本明細書で説明する化合物は、遊離形態で、また適切な場合、塩として存在することができる。薬学的に許容されるそのような塩は、医学的な目的で、以下で説明するような化合物を投与するのに有用であるため、特に興味深いものである。薬学的に許容されない塩は、単離および精製のための製造プロセスにおいて、一部の場合、立体異性形態の本発明の化合物またはその中間体の分離において使用するのに有用である。
本明細書で使用する「薬学的に許容される塩」という用語は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の副作用、例えば毒性、炎症、アレルギー反応などを伴うことなくヒトや下等動物の組織と接触して使用するのに適しており、かつ、妥当な便益/リスク比に相応している化合物の塩を指す。
薬学的に許容される塩は当業界で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、1977年、66巻、1〜19頁において薬学的に許容される塩を詳細に記載している。これを参照により本明細書に組み込む。本明細書で説明する化合物の薬学的に許容される塩には、適切な無機および有機の酸および塩基から誘導されるものが含まれる。これらの塩は、その化合物の最終的な単離および精製の間にin situで調製することができる。
本明細書で説明する化合物が、塩基性基または十分に塩基性のバイオアイソスターを含有する場合、酸付加塩は、1)その遊離塩基形態の精製化合物を適切な有機または無機酸と反応させ、2)形成した塩を単離することによって調製することができる。実際、酸付加塩は使用のためにより好都合な形態である可能性があり、その塩の使用は遊離塩基形態の使用ということになる。
薬学的に許容される非毒性酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸もしくはマロン酸などの有機酸で、あるいは、イオン交換などの当業界で使用される他の方法を用いて形成されるアミノ基の塩である。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グリコール酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが含まれる。
本明細書で説明する化合物がカルボキシ基または十分に酸性のバイオアイソスターを含有する場合、塩基付加塩は、1)その酸形態の精製化合物を適切な有機または無機塩基と反応させ、2)形成した塩を単離することによって調製することができる。実際、塩基付加塩の使用は、より好都合な可能性があり、塩形態の使用は、本質的に遊離酸形態の使用ということになる。適切な塩基から誘導される塩には、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、リチウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウムおよびカルシウム)、アンモニウムおよびN(C1〜4アルキル)塩が含まれる。本発明は、本明細書で開示する化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化も想定する。水溶性もしくは油溶性または分散性の生成物を、そうした四級化により得ることができる。
塩基性付加塩には、薬学的に許容される金属およびアミン塩が含まれる。適切な金属塩には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、マグネシウムおよびアルミニウムのものが含まれる。ナトリウムおよびカリウム塩が一般に好ましい。さらなる薬学的に許容される塩には、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオンおよびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンを使用して形成された非毒性のアンモニウム、四級アンモニウムおよびアミンカチオンが含まれる。適切な無機塩基付加塩は、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などを含む金属塩基から調製される。適切なアミン塩基付加塩は、それらの低い毒性および医学的用途に対する許容性のため、医薬品化学においてしばしば使用されるアミンから調製される。アンモニア、エチレンジアミン、N−メチル−グルカミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン(dietanolamine)、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、ジシクロヘキシルアミンなどが、適切な塩基付加塩の例である。
他の酸および塩基を、それら自体薬学的に許容されるものではなくても、本明細書で説明する化合物およびそれらの薬学的に許容される酸または塩基付加塩を得るのに中間体として有用な塩の調製において使用することができる。
本発明は、異なる薬学的に許容される塩の混合物/組合せを含み、また遊離形態および薬学的に許容される塩での化合物の混合物/組合せも含むことを理解すべきである。
本明細書で説明する化合物は、薬学的に許容される溶媒和物(例えば、水和物)および包接化合物としても存在することができる。本明細書で使用する「薬学的に許容される溶媒和物」という用語は、1つまたは複数の薬学的に許容される溶媒分子と本明細書で説明する化合物の1つとの会合によって形成される溶媒和物である。溶媒和物という用語は水和物(例えば、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物、四水和物など)を含む。
本明細書で使用する「水和物」という用語は、非共有結合性分子間力によって結合された化学量論または非化学量論量の水をさらに含む、本明細書で説明する化合物またはその塩を意味する。
本明細書で使用する「包接化合物」という用語は、その中に閉じ込まれたゲスト分子(例えば、溶媒または水)を有する空間(例えば、チャネル)を含有する、結晶格子の形態の本明細書で説明する化合物またはその塩を意味する。
本明細書で説明する化合物に加えて、これらの化合物の薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグは、本明細書で特定される障害を処置または防止するための組成物において使用することもできる。
「薬学的に許容される誘導体またはプロドラッグ」は、レシピエントに投与されると、直接的または間接的に、本明細書で説明する化合物または阻害的に活性な代謝物もしくはその残基を提供することができる、本明細書で説明する化合物の任意の薬学的に許容されるそのエステル、エステルの塩または他の誘導体もしくは塩を含む。特に好ましい誘導体またはプロドラッグは、そうした化合物を患者に投与した場合、化合物の生物学的利用能を増大させる(例えば、経口投与された化合物がより簡単に血液中に吸収させることによって)、または、生物学的コンパートメント(例えば、脳またはリンパ系)への親化合物の送達を、親種と比べて増進させるものである。
別段の指定のない限り、本明細書で使用される「プロドラッグ」という用語は、生物学的条件下(in vitroまたはin vivo)で加水分解する、酸化する、あるいは反応して、本明細書で説明する化合物を提供できる化合物の誘導体を意味する。プロドラッグは、生物学的条件下でのそうした反応によって活性になることができる、あるいは、それらは、それらの未反応形態で活性を有することができる。本発明において考慮されるプロドラッグの例には、これらに限定されないが、生物加水分解性アミド、生物加水分解性エステル、生物加水分解性カルバメート、生物加水分解性カーボネート、生物加水分解性ウレイドおよび生物加水分解性ホスフェート類似体などの生物加水分解性部分を含む本発明の化合物の類似体または誘導体が含まれる。プロドラッグの他の例には、−NO、−NO、−ONOまたは−ONO部分を含む本明細書で説明する化合物の誘導体が含まれる。プロドラッグは一般に、BURGER’S MEDICINAL CHEMISTRY AND DRUG DISCOVERY(1995年)172〜178、949〜982頁(Manfred E. Wolff ed.、第5版)に記載されているものなどの周知の方法を使用して調製することができる。
略語
以下の略語を使用する:
DMSO ジメチルスルホキシド
DCM ジクロロメタン
ATP アデノシン三リン酸
H NMR プロトン核磁気共鳴
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 液体クロマトグラフィー−質量分析
Rt 保持時間
RT 室温
TEA トリエチルアミン
NMP N−メチルピロリドン
TFA トリフルオロ酢酸
Bp 沸点
THF テトラヒドロフラン
TMSCl トリメチルシリルクロリド
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
TBME tert−ブチルメチルエーテル
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DCE ジクロロエタン
EDC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
DMF ジメチルホルムアミド
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート
T3P プロピルホスホン酸無水物
COMU 1−[(1−(シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)−ジメチルアミノ−モルホリノ)]ウロニウムヘキサフルオロホスフェート
TCTU O−(6−クロロ−1−ヒドロシベンゾトリアゾール−1−イル)− −1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート
EDCI 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
化合物の使用
本発明の一態様は、ATRキナーゼの阻害剤であり、したがって、ATRがその疾患、状態または障害に関与している対象または患者における疾患、状態または障害を処置するまたはその重症度を軽減するのに有用な化合物を提供する。
本明細書で使用する「対象」および「患者」という用語は、互換的に使用される。「対象」および「患者」という用語は動物を指し、より具体的にはヒトを指す。一実施形態では、対象は、ラットまたはイヌなどの非ヒト動物である。好ましい実施形態では、対象はヒトである。
本発明の別の態様は、過度のまたは異常な細胞増殖によって特徴付けられる疾患、障害および状態の処置に有用な化合物を提供する。そうした疾患には、増殖性または過剰増殖性疾患が含まれる。増殖性および過剰増殖性疾患の例には、これらに限定されないが、がんおよび骨髄増殖性障害が含まれる。
一部の実施形態では、前記化合物は、式IまたはI−Aの化合物からなる群から選択される。「がん」という用語には、これらに限定されないが、以下のがんが含まれる。口腔:頬側口腔、***、舌、口、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:非小細胞、気管支がん(扁平細胞または類表皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺がん)、肺胞(細気管支)がん、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;消化器:食道(扁平細胞がん、喉頭、腺がん、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺がん、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(small bowel)または小腸(small intestine)(腺がん、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫(Karposi’s sarcoma)、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(large bowel)または大腸(large intestine)(腺がん、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸、結腸直腸;直腸、尿生殖路:腎臓(腺がん、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平細胞がん、移行細胞がん、腺がん)、前立腺(腺がん、肉腫)、睾丸(セミノーマ、奇形腫、胎生期がん、奇形がん、絨毛がん、肉腫、間質細胞がん、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝細胞腫(肝細胞がん)、胆管がん、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆汁道;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、オステオクロンフロマ(骨軟骨性外骨腫(osteocartilaginous exostoses))、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科/女性:子宮(子宮内膜がん)、子宮頸部(子宮頸がん、前腫瘍性子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣がん[漿液性嚢胞腺がん、ムチン性嚢胞腺がん、未分類癌腫]、顆粒膜−莢膜細胞腫(granulosa−thecal cell tumors)、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、陰門(扁平細胞がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞がん、扁平細胞がん、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、ファロピウス管(癌腫)、胸部;血液学的:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫]ヘアリー細胞;リンパ系障害;皮膚:悪性黒色腫、基底細胞がん、扁平細胞がん、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成性母斑、脂肪腫、脈管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:乳頭状甲状腺がん、濾胞性甲状腺がん、未分化甲状腺がん、髄様甲状腺がん、多発性内分泌腫瘍症2A型、多発性内分泌腫瘍症2B型、家族性髄様甲状腺がん、褐色細胞腫、傍神経節腫;および副腎:神経芽細胞腫。
一部の実施形態では、がんは、肺または膵臓のがんから選択される。他の実施形態では、がんは、肺がん、頭頸部がん、膵臓がん、胃がんまたは脳がんから選択される。さらに他の実施形態では、がんは、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、膵臓がん、胆道がん、頭頸部がん、膀胱がん、結腸直腸がん、神経膠芽腫、食道がん、乳がん、肝細胞がんまたは卵巣がんから選択される。
一部の実施形態では、がんは肺がんである。他の実施形態では、肺がんは、非小細胞肺がんまたは小細胞肺がんである。別の実施形態では、がんは非小細胞肺がんである。さらに別の実施形態では、非小細胞肺がんは扁平上皮非小細胞肺がんである。
したがって、本明細書で提供する「がん細胞」という用語は、上に特定した状態のいずれか1つに罹患した細胞を含む。一部の実施形態では、がんは、結腸直腸、甲状腺または乳がんから選択される。他の実施形態では、がんはトリプルネガティブ乳がんである。
「骨髄増殖性障害」という用語は、真性赤血球増加症、血小板血症、骨髄線維症での骨髄様化生、好酸球増加症候群、若年性骨髄単球性白血病、全身性肥満細胞疾患および造血障害、特に急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性前骨髄球性白血病(APL)および急性リンパ性白血病(ALL)などの障害を含む。
医薬組成物
本発明は、ATRキナーゼの阻害剤として有用な化合物および組成物も提供する。
本発明の一態様は、本明細書で説明するような化合物のいずれかを含み、任意選択で薬学的に許容される担体、補助剤またはビヒクルを含む薬学的に許容される組成物を提供する。
本明細書で使用するような薬学的に許容される担体、補助剤またはビヒクルには、所望される特定の剤形に適した、あらゆる溶媒、賦形剤または他の液体ビヒクル、分散もしくは懸濁助剤、表面活性剤、等張剤、増粘剤もしくは乳化剤、保存剤、固体結合剤、滑沢剤などが含まれる。Remington’s Pharmaceutical Sciences、第16版、E. W. Martin(Mack Publishing Co.、Easton、Pa.、1980年)は、薬学的に許容される組成物を製剤化するのに使用される様々な担体、およびその調製のための公知の技術を開示している。何らかの望ましくない生物学的影響をもたらす、あるいはその薬学的に許容される組成物の他の任意の成分と有害な形で相互作用するなどによって、慣用的な任意の担体媒体が本発明の化合物と適合しない場合を除いて、その使用は、本発明の範囲内であるものとする。
薬学的に許容される担体として働くことができる物質の一部の例には、これらに限定されないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えばリン酸塩、グリシン、ソルビン酸またはソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えばプロタミン硫酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、羊毛脂、糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロース;デンプン、例えばトウモロコデンプンおよびバレイショデンプン;セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;トラガント末;モルト;ゼラチン;タルク;添加剤、例えばココアバターおよび坐剤用ワックス;油、例えばピーナッツ油、綿実油;サフラワー油;ゴマ油;オリーブ油;コーンオイルおよび大豆油;グリコール;例えばプロピレングリコールまたはポリエチレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張食塩水;リンガー溶液;エチルアルコールおよびリン酸緩衝液、ならびに他の非毒性の適合性滑沢剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムが含まれ、また、処方者の判断にしたがって、着色剤、解除剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤および芳香剤、保存剤および酸化防止剤も、組成物中に存在していてよい。
併用治療
本発明の別の態様は、それを必要とする対象のがんを処置する方法であって、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩および追加の治療剤の投与を含む方法を対象とする。一部の実施形態では、前記方法は、その化合物またはその薬学的に許容される塩および追加の治療剤の逐次または同時投与を含む。
本明細書で使用する「併用して」または「同時投与」という用語は、2つ以上の治療(例えば、1つまたは複数の治療剤)の使用を指すために互換的に使用することができる。この用語の使用は、治療(例えば、治療剤)が対象に施される順番を制限するものではない。
一部の実施形態では、前記追加の治療剤は抗がん剤である。他の実施形態では、前記追加の治療剤はDNA損傷剤である。さらに他の実施形態では、前記追加の治療剤は、放射線治療、化学治療、または放射線感作物質および化学感作物質などの放射線治療または化学治療と一般に併用される他の作用剤から選択される。さらに他の実施形態では、前記追加の治療剤は電離放射線である。
当業者には公知であるように、放射線感作物質は、放射線治療と併用することができる作用剤である。放射線感作物質は、これらに限定されないが、がん細胞を放射線治療に対してより感作性にすること、放射線治療と相乗的に機能して改善された相乗効果を提供すること、放射線治療と付加的に機能すること、または放射線治療によって引き起こされる損傷から周囲の健全な細胞を保護することを含む様々な異なる仕方で機能する。同じように、化学感作物質は、化学治療と併用することができる作用剤である。同様に、化学感作物質は、これらに限定されないが、がん細胞を化学治療に対してより感作性にすること、化学治療と相乗的に機能して改善された相乗効果を提供すること、化学治療と付加的に機能すること、または化学治療によって引き起こされる損傷から周囲の健全な細胞を保護することを含む様々な異なる仕方で機能する。
本発明の化合物と併用することができるDNA損傷剤の例には、これらに限定されないが、白金製剤、例えばカルボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチンおよび他の誘導体;トポI阻害剤、例えばトポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよび他の誘導体;代謝拮抗物質、例えば葉酸ファミリー(メトトレキセート、ペメトレキセドおよび類縁体);プリンアンタゴニストおよびピリミジンアンタゴニスト(チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシル(5FU)および類縁体);アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード(シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、メクロレタミン、イホスファミドおよび類縁体);ニトロソウレア(例えば、カルムスチン);トリアゼン(ダカルバジン、テモゾロミド);スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン);プロカルバジンおよびアジリジン;抗生物質、例えばヒドロキシウレア、アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよび他の誘導体);アントラセンジオン(ミトキサントロンおよび類縁体);ストレプトミセスファミリー(ブレオマイシン、マイトマイシンC、アクチノマイシン);および紫外線が含まれる。
本発明の薬剤と併用できる他の治療法または抗がん剤には、外科処置、放射線治療(若干挙げるとすると、少しの例であるが、ガンマ線、中性子ビーム放射線治療、電子ビーム放射線治療、陽子線治療、密封小線源治療および全身放射性同位体)、内分泌治療、生物反応修飾物質(若干挙げるとすると、インターフェロン、インターロイキンおよび腫瘍壊死因子(TNF))、温熱療法および凍結療法、任意の悪影響を軽減する薬剤(例えば、制吐剤)ならびに、これらに限定されないが、本明細書で挙げるDNA損傷剤、紡錘体毒(ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、パクリタキセル)、ポドフィロトキシン(エトポシド、イリノテカン、トポテカン)、ニトロソウレア(カルムスチン、ロムスチン)、無機イオン(シスプラチン、カルボプラチン)、酵素(アスパラギナーゼ)およびホルモン(タモキシフェン、ロイプロリド、フルタミドおよびメゲストロール)、Gleevec(商標)、アドリアマイシン、デキサメタゾンおよびシクロホスファミドを含む他の承認されている化学治療剤が含まれる。
本発明の化合物は、以下の治療剤のいずれかとも、併用してがんを処置するのに有用である可能性がある:アバレリックス(Plenaxis depot(登録商標));アルデスロイキン(Prokine(登録商標));アルデスロイキン(Proleukin(登録商標));アレムツズマブ(Alemtuzumabb)(Campath(登録商標));アリトレチノイン(Panretin(登録商標));アロプリノール(Zyloprim(登録商標));アルトレタミン(Hexalen(登録商標));アミホスチン(Ethyol(登録商標));アナストロゾール(Arimidex(登録商標));三酸化ヒ素(Trisenox(登録商標));アスパラギナーゼ(Elspar(登録商標));アザシチジン(Vidaza(登録商標));ベバシズマブ(bevacuzimab)(Avastin(登録商標));ベキサロテンカプセル剤(Targretin(登録商標));ベキサロテンゲル剤(Targretin(登録商標));ブレオマイシン(Blenoxane(登録商標));ボルテゾミブ(Velcade(登録商標));静注ブスルファン(Busulfex(登録商標));経口ブスルファン(Myleran(登録商標));カルステロン(Methosarb(登録商標));カペシタビン(Xeloda(登録商標));カルボプラチン(Paraplatin(登録商標));カルムスチン(BCNU(登録商標)、BiCNU(登録商標));カルムスチン(Gliadel(登録商標));ポリフェプロサン20カルムスチンインプラント(Gliadel Wafer(登録商標));セレコクシブ(Celebrex(登録商標));セツキシマブ(Erbitux(登録商標));クロラムブシル(Leukeran(登録商標));シスプラチン(Platinol(登録商標));クラドリビン(Leustatin(登録商標)、2−CdA(登録商標));クロファラビン(Clolar(登録商標));シクロホスファミド(Cytoxan(登録商標)、Neosar(登録商標));シクロホスファミド(Cytoxan Injection(登録商標));シクロホスファミド(Cytoxan Tablet(登録商標));シタラビン(Cytosar−U(登録商標));シタラビンリポソーム(DepoCyt(登録商標));ダカルバジン(DTIC−Dome(登録商標));ダクチノマイシン、アクチノマイシンD(Cosmegen(登録商標));ダルベポエチンアルファ(Aranesp(登録商標));ダウノルビシンリポソーム(DanuoXome(登録商標));ダウノルビシン、ダウノマイシン(ダウノルビシン(登録商標));ダウノルビシン、ダウノマイシン(Cerubidine(登録商標));デニロイキンジフチトクス(Ontak(登録商標));デクスラゾキサン(Zinecard(登録商標));ドセタキセル(Taxotere(登録商標));ドキソルビシン(Adriamycin PFS(登録商標));ドキソルビシン(Adriamycin(登録商標)、Rubex(登録商標));ドキソルビシン(Adriamycin PFS Injection(登録商標));ドキソルビシンリポソーム(Doxil(登録商標));プロピオン酸ドロモスタノロン(dromostanolone(登録商標));プロピオン酸ドロモスタノロン(masterone injection(登録商標));エリオットB液(Elliott’s B Solution(登録商標));エピルビシン(Ellence(登録商標));エポエチンアルファ(epogen(登録商標));エルロチニブ(Tarceva(登録商標));エストラムスチン(Emcyt(登録商標));リン酸エトポシド(Etopophos(登録商標));エトポシド、VP−16(Vepesid(登録商標));エキセメスタン(Aromasin(登録商標));フィルグラスチム(Neupogen(登録商標));フロクスウリジン(動脈内)(FUDR(登録商標));フルダラビン(Fludara(登録商標));フルオロウラシル、5−FU(Adrucil(登録商標));フルベストラント(Faslodex(登録商標));ゲフィチニブ(Iressa(登録商標));ゲムシタビン(Gemzar(登録商標));ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg(登録商標));酢酸ゴセレリン(Zoladex Implant(登録商標));酢酸ゴセレリン(Zoladex(登録商標));酢酸ヒストレリン(Histrelin implant(登録商標));ヒドロキシウレア(Hydrea(登録商標));イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標));イダルビシン(Idamycin(登録商標));イホスファミド(IFEX(登録商標));メシル酸イマチニブ(Gleevec(登録商標));インターフェロンアルファ2a(Roferon A(登録商標));インターフェロンアルファ−2b(Intron A(登録商標));イリノテカン(Camptosar(登録商標));レナリドミド(Revlimid(登録商標));レトロゾール(Femara(登録商標));ロイコボリン(Wellcovorin(登録商標)、Leucovorin(登録商標));酢酸ロイプロリド(Eligard(登録商標));レバミゾール(Ergamisol(登録商標));ロムスチン、CCNU(CeeBU(登録商標));メクロレタミン(meclorethamine)、ナイトロジェンマスタード(Mustargen(登録商標));酢酸メゲストロール(Megace(登録商標));メルファラン、L−PAM(Alkeran(登録商標));メルカプトプリン、6−MP(Purinethol(登録商標));メスナ(Mesnex(登録商標));メスナ(Mesnex tabs(登録商標));メトトレキセート(Methotrexate(登録商標));メトキサレン(Uvadex(登録商標));マイトマイシンC(Mutamycin(登録商標));ミトタン(Lysodren(登録商標));ミトキサントロン(Novantrone(登録商標));ナンドロロンフェンプロピオン酸エステル(Durabolin−50(登録商標));ネララビン(Arranon(登録商標));ノフェツモマブ(Nofetumomab)(Verluma(登録商標));オプレルベキン(Neumega(登録商標));オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標));パクリタキセル(Paxene(登録商標));パクリタキセル(Taxol(登録商標));パクリタキセルタンパク質結合粒子(Abraxane(登録商標));パリフェルミン(Kepivance(登録商標));パミドロネート(Aredia(登録商標));ペガデマーゼ(Adagen(Pegademase Bovine)(登録商標));ペガスパルガーゼ(Oncaspar(登録商標));ペグフィルグラスチム(Neulasta(登録商標));ペメトレキセドニナトリウム(Alimta(登録商標));ペントスタチン(Nipent(登録商標));ピポブロマン(Vercyte(登録商標));プリカマイシン、ミトラマイシン(Mithracin(登録商標));ポルフィマーナトリウム(Photofrin(登録商標));プロカルバジン(Matulane(登録商標));キナクリン(Atabrine(登録商標));ラスブリカーゼ(Elitek(登録商標));リツキシマブ(Rituxan(登録商標));サルグラモスチム(Leukine(登録商標));サルグラモスチム(Prokine(登録商標));ソラフェニブ(Nexavar(登録商標));ストレプトゾシン(Zanosar(登録商標));スニチニブマレイン酸塩(Sutent(登録商標));タルク(Sclerosol(登録商標));タモキシフェン(Nolvadex(登録商標));テモゾロミド(Temodar(登録商標));テニポシド、VM−26(Vumon(登録商標));テストラクトン(Teslac(登録商標));チオグアニン、6−TG(Thioguanine(登録商標));チオテパ(Thioplex(登録商標));トポテカン(Hycamtin(登録商標));トレミフェン(Fareston(登録商標));トシツモマブ(Bexxar(登録商標));トシツモマブ/I−131 トシツモマブ(Bexxar(登録商標));トラスツズマブ(Herceptin(登録商標));トレチノイン、ATRA(Vesanoid(登録商標));ウラシルマスタード(Uracil Mustard Capsules(登録商標));バルルビシン(Valstar(登録商標));ビンブラスチン(Velban(登録商標));ビンクリスチン(Oncovin(登録商標));ビノレルビン(Navelbine(登録商標));ゾレドロネート(Zometa(登録商標))およびボリノスタット(Zolinza(登録商標))。
最新のがん治療法の包括的な議論については、http://www.nci.nih.gov/、http://www.fda.gov/cder/cancer/druglistframe.htmのFDA承認の腫瘍薬物のリストおよびThe Merck Manual、第17版、1999年を参照されたい。その内容全体を参照により本明細書に組み込む。
対象に投与するための組成物
ATRキナーゼ阻害剤またはその薬剤的塩を、動物またはヒトに投与するための医薬組成物に製剤化することができる。本明細書で説明する疾患または状態を処置または防止するのに有効な量のATR阻害剤および薬学的に許容される担体を含むこれらの医薬組成物は、本発明の別の実施形態である。
処置に必要な化合物の正確な量は、その対象の種、年齢および全身状態、障害の重症度、具体的な薬剤、その投与方式などによって対象ごとに変わることになる。本発明の化合物は、投与し易さおよび投薬量の均一性のために、投薬単位形態で製剤化することが好ましい。本明細書で使用する「投薬単位形態」という表現は、処置を施す患者に適した薬剤の物理的に離散した単位を指す。しかし、本発明の化合物および組成物の合計日用量は、健全な医学的判断の範囲内で、担当医によって決定されることになることが理解される。特定の任意の患者または生命体のための具体的な有効用量レベルは、処置を施す障害およびその障害の重症度;使用する具体的な化合物の活性;使用する具体的な組成物;患者の年齢、体重、全体的な健康、性別および食事;使用する具体的な化合物の投与時間、投与経路および排出速度;処置の期間;使用する具体的な化合物と併用するまたは同時に使用する薬物を含む様々な因子、ならびに医学的技術分野で周知の同様の因子に依存することになる。本明細書で使用する「患者」という用語は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを意味する。
一部の実施形態では、これらの組成物は任意選択で、1つまたは複数の追加の治療剤をさらに含む。例えば、化学治療剤または他の抗増殖剤を本発明の化合物と併用して、増殖性疾患およびがんを処置することができる。これらの組成物と併用できる公知の薬剤の例は、「併用治療」の節のもとで上記に、また、本明細書を通して挙げられている。一部の実施形態は、併用製剤の同時、別個または逐次使用を提供する。
投与および剤形の様式
本発明の薬学的に許容される組成物は、処置を施す障害の重症度に応じて、経口、経直腸、非経口、嚢内、経膣、腹腔内、局所(散剤、軟膏剤または滴下剤)、頬側で、また、経口または経鼻スプレーなどでヒトや他の動物に投与することができる。
ある特定の実施形態では、本発明の化合物は、1日あたり、1日に1回または複数回、対象の体重1kgあたりで約0.01mg/kgから約50mg/kg、好ましくは約1mg/kgから約25mg/kgの投薬量レベルで、経口または非経口投与して、所望の治療効果を得ることができる。あるいは、本発明の化合物の投薬スケジュールは、変動してもよい。
経口投与用の液体剤形には、これらに限定されないが、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。活性化合物に加えて、液体剤形は、当業界で通常用いられる不活性賦形剤、例えば水または他の溶媒、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、オイル(具体的には、綿実油、ラッカセイ油、コーンオイル、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルならびにその混合物などの可溶化剤および乳化剤などを含有することができる。不活性賦形剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤ならびに芳香剤などの補助剤も含むことができる。
注射用製剤、例えば滅菌した水性または油性の注射用懸濁剤は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて当分野の公知の技術によって製剤化することができる。滅菌注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容される賦形剤もしくは溶媒中の滅菌注射用の液剤、懸濁剤または乳剤、例えば1,3−ブタンジオール中の液剤であってもよい。使用できる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液、U.S.P.および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。そのために、合成モノ−またはジグリセリドを含む任意の滅菌固定油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸が、注射用物質の製剤で使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターで濾過するか、あるいは、使用前に滅菌水または他の滅菌注射用媒体中に溶解または分散させることができる滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を混ぜ込むことによって滅菌することができる。
本発明の化合物の作用を持続させるために、皮下または筋肉内注射による化合物の吸収を遅延させることがしばしば望ましい。これは、水への溶解性の低い結晶性または無定型の物質の懸濁液を使用することによって実現することができる。化合物の吸収速度はその溶解速度に依存する。したがってその速度は結晶サイズや結晶形態に依存する。あるいは、非経口で投与された化合物形態の吸収を遅延させることは、それを油性ビヒクルに溶解または懸濁させることによって実現される。注射用デポー形態は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中に、化合物のマイクロカプセル化マトリックスを形成させることによって作製される。化合物とポリマーの比、および使用する特定のポリマーの特性に応じて、化合物の放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(アンヒドリド)が含まれる。デポー注射用製剤は、生体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルジョン中に化合物を取り込むことによっても調製される。
経直腸または経膣投与のための組成物は、本発明の化合物を、周囲温度では固体であるが体温で液体であり、したがって、直腸または膣腔内で溶融して活性化合物を放出する、ココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬用ワックスなどの適切な非刺激性の希釈剤または担体と混合することによって調製することができる。
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が含まれる。そうした固体剤形では、活性化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される不活性な希釈剤または担体、例えばクエン酸ナトリウムまたは第二リン酸カルシウム、および/または、a)フィラーすなわち増量剤、例えばデンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸、b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリジノン、スクロースおよびアカシア、c)保湿剤、例えばグリセロール、d)崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、バレイショまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物、g)湿潤剤、例えばセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート、h)吸収剤、例えばカオリンおよびベントナイト粘土、ならびに、i)滑沢剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびその混合物と混合させる。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、その剤形は緩衝剤を含むこともできる。
同様の種類の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖および高分子量のポリエチレングリコールなどの希釈剤を用いて、軟質および硬質のゼラチンカプセル中のフィラーとして用いることもできる。固体剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤および顆粒剤は、腸溶コーティングおよび製薬技術分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。それらは、任意選択で乳白剤を含むことができ、また、任意選択で遅延した形で、腸管内のある特定の部分において、活性成分だけか、またはそれを優先して放出する組成物でできていてもよい。使用できる埋め込み型組成物の例には、高分子物質およびワックスが含まれる。同種の固体組成物は、ラクトースまたは乳糖および高分子量のポリエチレングリコールなどの希釈剤を用いて、軟質および硬質のゼラチンカプセル中のフィラーとして用いることもできる。
活性化合物は、上記したような1つまたは複数の希釈剤でマイクロカプセル化した形態であってもよい。固体剤形の錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸剤および顆粒剤は、腸溶コーティング、放出制御コーティングおよび製薬技術分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよびシェルを用いて調製することができる。このような固体剤形では、活性化合物を、スクロース、ラクトースまたはデンプンなどの少なくとも1つの不活性賦形剤と混合することができる。そうした剤形は、通常実施されるように、不活性賦形剤以外の他の物質、例えば、ステアリン酸マグネシウムや微結晶性セルロースのような錠剤化用滑沢剤および他の錠剤化用助剤も含むことができる。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、その剤形は緩衝剤を含むこともできる。それらは任意選択で乳白剤を含むことができ、また、任意選択で遅延した形で、腸管内の特定の部分において、活性成分だけを放出するか、またはそれを優先して放出する組成物でできていてもよい。使用できる埋め込み型組成物の例には、高分子物質およびワックスが含まれる。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形は、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、散剤、液剤、噴霧剤、吸入剤またはパッチ剤を含む。活性成分は、無菌条件下で、薬学的に許容される担体、必要に応じて任意の所要保存剤または緩衝剤と混合する。眼科用製剤、点耳剤および点眼剤も考えられ、これらも本発明の範囲内である。さらに、本発明は、身体に化合物を制御送達するという追加的な利点を有する経皮パッチ剤の使用を考慮する。そうした剤形は、適切な媒体中に化合物を溶解または分散させて作製することができる。吸収促進剤を用いて、皮膚を通る化合物フラックスを増大させることもできる。その速度は、速度制御膜を提供するか、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に化合物を分散させることによって制御することができる。
本発明の組成物は、経口、非経口、吸入噴霧、局所、経直腸、経鼻、頬側、経膣または埋め込み式リザーバーにより投与することができる。本明細書で用いる「非経口」という用語には、これらに限定されないが、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内および頭蓋内への注射または注入技術が含まれる。組成物は、経口、腹腔内または静脈内で投与することが好ましい。
本発明の組成物の滅菌注射剤の形態は、水性または油性の懸濁液であってよい。これらの懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、当業界で公知の技術に従って製剤化することができる。滅菌注射用製剤は、非毒性の非経口的に許容される賦形剤もしくは溶媒中の滅菌注射液剤または懸濁剤、例えば1,3−ブタンジオール中の液剤であってもよい。使用できる許容されるビヒクルおよび溶媒には、水、リンガー溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに、滅菌固定油は、溶媒または懸濁化媒体として慣用的に使用される。そのために、合成モノまたはジグリセリドを含む任意の滅菌固定油を使用することができる。オレイン酸およびそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射剤の調製に有用であり、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油(特にそのポリオキシエチル化されたタイプのもの)も同様に有用である。これらの油状液剤または懸濁剤は、カルボキシメチルセルロース、または乳剤および懸濁剤を含む薬学的に許容される剤形の製剤化で通常用いられる同様の分散剤などの長鎖アルコール賦形剤または分散剤も含有することができる。Tweens、Spansなどの他の通常使用される界面活性剤、および、薬学的に許容される固体、液体または他の剤形の製造において通常使用される他の乳化剤または生物学的利用能増進剤を製剤化のために使用することもできる。
本発明の医薬組成物は、これらに限定されないが、カプセル剤、錠剤、水性の懸濁剤または液剤を含む経口的に許容される任意の剤形で経口投与することができる。経口使用のための錠剤の場合、通常使用される担体には、これらに限定されないが、ラクトースやトウモロコシデンプンが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤も通常添加される。カプセルの形態での経口投与に有用な賦形剤には、ラクトースや乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。経口使用のために水性懸濁剤が必要な場合、活性成分を、乳化剤および懸濁化剤と混合する。望むなら、ある特定の甘味剤、香味剤または着色剤も加えることができる。
あるいは、本発明の医薬組成物は、直腸投与のための坐剤の形態で投与することができる。これらは、その薬剤を、室温で固体であるが直腸温度で液体であり、したがって直腸内で溶融して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そうした材料には、これらに限定されないが、ココアバター、蜜ろうおよびポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の医薬組成物は、特に、処置の標的が、眼、皮膚または下部腸管の疾患などの局所適用により容易に到達できる領域または器官を含む場合、局所で投与することもできる。適切な局所製剤は、これらの領域または器官のそれぞれのために容易に調製される。
下部腸管のための局所適用は、直腸坐剤用製剤(上記参照)または適切なかん腸製剤で実施することができる。局所用経皮パッチも使用することができる。
局所適用のために、医薬組成物は、1つもしくは複数の担体中に懸濁または溶解させた活性成分を含有する適切な軟膏剤で製剤化することができる。本発明の化合物の局所投与のための担体には、これらに限定されないが、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が含まれる。あるいは、医薬組成物は、1つもしくは複数の薬学的に許容される担体中に懸濁または溶解させた活性成分を含有する適切なローション剤またはクリーム剤で製剤化することができる。適切な担体には、これらに限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が含まれる。
眼での使用のために、医薬組成物は、塩化ベンジルアルコニウムなどの保存剤を用いるか用いないで、等張性のpH調整滅菌食塩水中の微粉末懸濁剤として、または、好ましくは等張性のpH調整滅菌食塩水中の液剤として製剤化することができる。あるいは、眼での使用のために、医薬組成物を、ペトロラタムなどの軟膏剤で製剤化することができる。
本発明の医薬組成物は、鼻エアロゾルまたは吸入により投与することもできる。そうした組成物は、医薬製剤技術分野で周知の技術によって調製され、ベンジルアルコールまたは他の適切な保存剤、生物学的利用能を促進させる吸収促進剤、フルオロカーボンおよび/または他の慣用的な可溶化剤または分散剤を用いて、生理食塩水中の液剤として調製することができる。
担体材料と合わせて単一剤形を製造し得るプロテインキナーゼ阻害剤の量は、処置されるホスト、特定の投与様式に応じて変動し得る。好ましくは、組成物は、0.01〜100mg/kg体重/日の阻害剤の投薬量を、これらの組成物を受ける患者に投与することができるように製剤化されるべきである。あるいは、0.01〜50mg/kg体重/用量の阻害剤の投薬量を、これらの化合物を受ける患者に投与することができる。
特定の任意の患者に対する具体的な投薬および処置レジメンは、使用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全体的な健康、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物の組合せ、ならびに担当医の判断および処置を施す特定の疾患の重症度を含む様々な因子に依存することも理解すべきである。阻害剤の量は、組成物中の特定の化合物にも依存する。
別の薬剤での投与
処置または防止しようとする具体的なタンパク質キナーゼ媒介状態に応じて、その状態を処置または防止するために通常投与される追加の薬物を、本発明の化合物と一緒に投与することができる。
これらの追加の薬剤は、複数投薬レジメンの一部として、タンパク質キナーゼ阻害剤含有化合物または組成物とは別個に投与することができる。あるいは、これらの薬剤は、単一組成物中にタンパク質キナーゼ阻害剤と一緒に混合された単一剤形の一部であってよい。
本発明の別の態様は、それを必要とする対象におけるがんを処置する方法であって、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩および抗がん剤の逐次または同時投与を含む方法を対象とする。一部の実施形態では、前記抗がん剤は、白金製剤、例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチンまたはサトラプラチンおよび他の誘導体;トポI阻害剤、例えばカンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよび他の誘導体;代謝拮抗物質、例えば葉酸ファミリー(メトトレキセート、ペメトレキセドおよび類縁体);プリンファミリー(チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、6−メルカプトプリンおよび類縁体);ピリミジンファミリー(シタラビン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシルおよび類縁体);アルキル化剤、例えばナイトロジェンマスタード(シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシル、メクロレタミン、イホスファミドおよび類縁体);ニトロソウレア(例えば、カルムスチン);トリアゼン(ダカルバジン、テモゾロミド);スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン);プロカルバジンおよびアジリジン;抗生物質、例えばヒドロキシウレア;アントラサイクリン(ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよび他の誘導体);アントラセンジオン(ミトキサントロンおよび類縁体);ストレプトミセス(Streptomyces)ファミリー(ブレオマイシン、マイトマイシンC、アクチノマイシン)および紫外線から選択される。
別の実施形態は、本発明の化合物を、塩基除去修復タンパク質を阻害またはモジュレートする追加の治療剤と一緒に投与することを含む。一部の実施形態では、その塩基除去修復タンパク質は、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼIおよびIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼおよびホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)またはアプラタキシンから選択される。他の実施形態では、塩基除去修復タンパク質はPARP1、PARP2またはPolBから選択される。さらに他の実施形態では、塩基除去修復タンパク質はPARP1またはPARP2から選択される。一部の実施形態では、薬剤は、Olaparib(AZD2281またはKU−0059436としても公知である)、Iniparib(BSI−201またはSAR240550としても公知である)、Veliparib(ABT−888としても公知である)、Rucaparib(PF−01367338としても公知である)、CEP−9722、INO−1001、MK−4827、E7016、BMN673またはAZD2461から選択される。
生物学的試料
ATRキナーゼの阻害剤として、本発明の化合物および組成物は、生物学的試料においても有用である。本発明の一態様は、生物学的試料においてATRキナーゼ活性を阻害することであって、その方法が、前記生物学的試料を、本明細書で説明する化合物または前記化合物を含む組成物と接触させることを含む方法に関する。本明細書で使用する「生物学的試料」という用語は、これらに限定されないが、細胞培養物またはその抽出物;哺乳動物から得られた生検材料またはその抽出物;および血液、唾液、尿、糞便、***、涙液もしくは他の体液またはその抽出物を含むin vitroまたはex vivoでの試料を意味する。「本明細書で説明する化合物」という用語は、式IおよびI−Aの化合物を含む。
生物学的試料におけるATRキナーゼ活性の阻害は、当業者に公知の様々な目的に有用である。そうした目的の例には、これらに限定されないが、輸血、臓器移植および生物学的被検査物の保管が含まれる。
タンパク質キナーゼの試験
本発明の別の態様は、生物学的および病理学的現象におけるタンパク質キナーゼの試験;そうしたタンパク質キナーゼによって媒介される細胞内シグナル伝達経路の試験;および新規タンパク質キナーゼ阻害剤の比較評価に関する。そうした使用の例には、これらに限定されないが、酵素アッセイおよび細胞に基づいたアッセイなどの生物学的アッセイが含まれる。
タンパク質キナーゼ阻害剤としての化合物の活性は、in vitro、in vivoまたは細胞株においてアッセイすることができる。In vitroでのアッセイは、活性化されたキナーゼのキナーゼ活性またはATPase活性の阻害を判定するアッセイを含む。代替のin vitroでのアッセイは、阻害剤がタンパク質キナーゼと結合する能力を定量するものであり、それは、結合させる前に阻害剤を放射性標識化し、阻害剤/キナーゼ複合体を単離し、結合した放射性標識の量を判定するか、あるいは、新規の阻害剤を公知の放射性リガンドと結合したキナーゼとインキュベートさせる競合実験を行うことによって測定することができる。本発明においてATRの阻害剤として利用する化合物のアッセイのための詳細な条件を、以下の実施例において示す。
本発明の別の態様は、本明細書で説明する化合物をATRキナーゼと接触させることによって酵素活性をモジュレートする方法を提供する。
処置の方法
一態様では、本発明は、ATRキナーゼがその病状に関与している疾患、状態または障害を処置する、またはその重症度を軽減する方法を提供する。別の態様では、本発明は、酵素活性の阻害がその疾患の処置に関与しているATRキナーゼ疾患、状態または障害を処置する、またはその重症度を軽減する方法を提供する。別の態様では、本発明は、ATRキナーゼと結合することによって酵素活性を阻害する化合物で、疾患、状態または障害を処置する、またはその重症度を軽減する方法を提供する。別の態様は、ATRキナーゼの酵素活性をATRキナーゼ阻害剤で阻害することによって、キナーゼ疾患、状態または障害を処置する、またはその重症度を軽減する方法を提供する。本発明の一態様は、患者におけるATRキナーゼ活性を阻害する方法であって、その患者に、本明細書で説明する化合物または前記化合物を含む組成物を投与することを含む方法に関する。一部の実施形態では、前記方法を、がんなどの増殖性および過剰増殖性疾患から選択される状態を処置または防止するために使用する。
本発明の別の態様は、増殖性または過剰増殖性様疾患を処置、防止する、またはその重症度を軽減する方法であって、有効量の化合物または化合物を含む薬学的に許容される組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、前記方法を、がんを処置または防止するために使用する。一部の実施形態では、前記方法を、固形腫瘍を有するタイプのがんを処置または防止するために使用する。さらに別の実施形態では、前記がんは以下のがん:口腔:頬側口腔、***、舌、口、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:非小細胞、気管支がん(扁平細胞または類表皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺がん)、肺胞(細気管支)がん、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;消化器:食道(扁平細胞がん、喉頭、腺がん、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺がん、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(small bowel)または小腸(small intestine)(腺がん、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(large bowel)または大腸(large intestine)(腺がん、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸、結腸直腸;直腸、尿生殖路:腎臓(腺がん、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫)、膀胱および尿道(扁平細胞がん、移行細胞がん、腺がん)、前立腺(腺がん、肉腫)、睾丸(セミノーマ、奇形腫、胎生期がん、奇形がん、絨毛がん、肉腫、間質細胞がん、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝細胞腫(肝細胞がん)、胆管がん、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆汁道;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、オステオクロンフロマ(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜がん)、子宮頸部(子宮頸がん、前腫瘍性子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣がん[漿液性嚢胞腺がん、ムチン性嚢胞腺がん、未分類癌腫]、顆粒膜−莢膜細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、陰門(扁平細胞がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞がん、扁平細胞がん、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、ファロピウス管(癌腫)、胸部;皮膚:悪性黒色腫、基底細胞がん、扁平細胞がん、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成性母斑、脂肪腫、脈管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:乳頭状甲状腺がん、濾胞性甲状腺がん;髄様甲状腺がん、多発性内分泌腫瘍症2A型、多発性内分泌腫瘍症2B型、家族性髄様甲状腺がん、褐色細胞腫、傍神経節腫;および副腎:神経芽細胞腫から選択される。
一部の実施形態では、がんは、本明細書で説明するがんから選択される。一部の実施形態では、前記がんは、肺がん、頭頸部がん、膵臓がん、胃がんまたは脳がんである。他の実施形態では、がんは、肺または膵臓のがんから選択される。
さらに他の実施形態では、がんは、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、膵臓がん、胆道がん、頭頸部がん、膀胱がん、結腸直腸がん、神経膠芽腫、食道がん、乳がん、肝細胞がんまたは卵巣がんから選択される。
一部の実施形態では、肺がんは小細胞肺がんであり、さらなる治療剤はシスプラチンとエトポシドである。他の例では、肺がんは非小細胞肺がんであり、さらなる治療剤はゲムシタビンとシスプラチンである。さらに他の実施形態では、非小細胞肺がんは扁平上皮非小細胞肺がんである。別の実施形態では、がんは乳がんであり、さらなる治療剤はシスプラチンである。他の実施形態では、がんはトリプルネガティブ乳がんである。
ある特定の実施形態では、化合物または薬学的に許容される組成物の「有効量」は、前記疾患を処置するのに効果的な量である。本発明の方法による化合物および組成物は、前記疾患を処置するまたはその重症度を軽減するのに効果的な任意の投与量および任意の投与経路を使用して投与することができる。
本明細書で説明したように、一態様は、本明細書で説明する化合物を投与することを含む患者のATRを阻害する方法を提供する。別の実施形態は、患者に、変数が本明細書で定義する通りである本明細書で説明する化合物を投与することを含むがんを処置する方法を提供する。
一部の実施形態は、前記患者にDNA損傷剤から選択される追加の治療剤を投与することであって;前記追加の治療剤が処置される疾患に適しており;前記追加の治療剤を単一剤形として前記化合物と一緒に投与するか、または、前記化合物とは別個に多重剤形の一部として投与することを含む。
一部の実施形態では、前記DNA損傷剤は、電離放射線、放射線作用のあるネオカルジノスタチン、白金製剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、スルホン酸アルキル、代謝拮抗物質または抗生物質から選択される。他の実施形態では、前記DNA損傷剤は、電離放射線、白金製剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤または抗生物質から選択される。
白金製剤の例には、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、サトラプラチンおよび他の誘導体が含まれる。他の白金製剤には、ロバプラチンおよびトリプラチンが含まれる。他の白金製剤には、4硝酸塩、ピコプラチン、サトラプラチン、ProLindacおよびアロプラチンが含まれる。
トポI阻害剤の例には、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよび他の誘導体が含まれる。他のトポI阻害剤にはベロテカンが含まれる。
トポII阻害剤の例には、エトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシンおよびテニポシドが含まれる。
代謝拮抗物質の例には、葉酸ファミリー、プリンファミリー(プリンアンタゴニスト)またはピリミジンファミリー(ピリミジンアンタゴニスト)のメンバーが含まれる。葉酸ファミリーの例には、メトトレキセート、ペメトレキセドおよび類縁体が含まれ;プリンファミリーの例には、チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、6−メルカプトプリンおよび類縁体が含まれ;ピリミジンファミリーの例には、シタラビン、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル(5FU)および類縁体が含まれる。
代謝拮抗物質の一部の他の具体例には、アミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフール、フロクスウリジン、シタラビン、ゲムシタビン、アザシチジンおよびヒドロキシウレアが含まれる。
アルキル化剤の例には、ナイトロジェンマスタード、トリアゼン、スルホン酸アルキル、プロカルバジンおよびアジリジンが含まれる。ナイトロジェンマスタードの例には、シクロホスファミド、メルファラン、クロラムブシルおよび類縁体が含まれ;ニトロソウレアの例にはカルムスチンが含まれ;トリアゼンの例には、ダカルバジンおよびテモゾロミドが含まれ;スルホン酸アルキルの例にはブスルファンが含まれる。
アルキル化剤の他の具体例には、メクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ホテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレオスルファン、カルボコン、チオテパ、トリアジコン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシンおよびプリカマイシンが含まれる。
抗生物質の例には、マイトマイシン、ヒドロキシウレア;アントラサイクリン、アントラセンジオン、ストレプトミセスファミリーが含まれる。アントラサイクリンの例には、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよび他の誘導体が含まれ;アントラセンジオンの例には、ミトキサントロンおよび類縁体が含まれ;ストレプトミセスファミリーの例には、ブレオマイシン、マイトマイシンCおよびアクチノマイシンが含まれる。
ある特定の実施形態では、前記白金製剤はシスプラチンまたはオキサリプラチンであり;前記トポI阻害剤はカンプトテシンであり;前記トポII阻害剤はエトポシドであり;前記抗生物質はマイトマイシンである。他の実施形態では、前記白金製剤は、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチンまたはサトラプラチンから選択され;前記トポI阻害剤は、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択され;前記トポII阻害剤はエトポシドから選択され;前記代謝拮抗物質は葉酸ファミリー、プリンファミリーまたはピリミジンファミリーのメンバーから選択され;前記アルキル化剤は、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、トリアゼン、スルホン酸アルキル、プロカルバジンまたはアジリジンから選択され;前記抗生物質は、ヒドロキシウレア、アントラサイクリン、アントラセンジオンまたはストレプトミセスファミリーから選択される。
一部の実施形態では、追加の治療剤は電離放射線である。他の実施形態では、追加の治療剤はシスプラチンまたはカルボプラチンである。さらに他の実施形態では、追加の治療剤はエトポシドである。さらに他の実施形態では、追加の治療剤はテモゾロミドである。
ある特定の実施形態では、追加の治療剤は、以下の:シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、エトポシド、テモゾロミドまたは電離放射線の1つまたは複数から選択される。
別の実施形態は、別の公知の膵臓がん処置と併用して、本明細書で説明する化合物を投与することによって膵臓がんを処置する方法を提供する。本発明の一態様は、ゲムシタビンと併用して本明細書で説明する化合物を投与することを含む。一部の実施形態では、膵臓がんは以下の細胞株:PSN−1、MiaPaCa−2またはPanc−1の1つを含む。別の態様によれば、がんは以下の原発性腫瘍系統:Panc−MまたはMRC5の1つを含む。
本発明の別の態様は、放射線治療と併用して本明細書で説明する化合物を投与することを含む。さらに別の態様は、放射線治療と併用して本明細書で説明する化合物を投与することによって、放射線誘導G2/Mチェックポイントを無効にする方法を提供する。
別の態様は、1つまたは複数のがん治療法と併用して、膵臓がん細胞に本明細書で説明する化合物を投与することによって膵臓がんを処置する方法を提供する。一部の実施形態では、その化合物を、化学放射線治療、化学治療法および/または放射線治療と組み合わせる。当業者は理解されるように、化学放射線治療は、化学治療(ゲムシタビンなど)と放射線の両方を含む処置計画を指す。一部の実施形態では、化学治療はゲムシタビンである。
さらに別の態様は、がん治療と併用して本明細書で説明する化合物を投与することによって、ゲムシタビンまたは放射線治療から選択されるがん治療に対する、膵臓がん細胞の感作性を増大させる方法を提供する。
一部の実施形態では、そのがん治療はゲムシタビンである。他の実施形態では、がん治療は放射線治療である。さらに別の実施形態では、がん治療は化学放射線治療である。
別の態様は、膵臓がん細胞に対するゲムシタビン(100nM)および/または放射線(6Gy)での処置の後、本明細書で説明する化合物を投与することを含む、膵臓がん細胞におけるChk1(Ser345)のリン酸化を阻害する方法を提供する。
別の態様は、放射線治療と併用して、本明細書で説明する化合物を腫瘍細胞に投与することによって、低酸素PSN−1、MiaPaCa−2またはPancM腫瘍細胞を放射線感作性にする方法を提供する。
さらに別の態様は、ゲムシタビンと併用して、本明細書で説明する化合物を腫瘍細胞に投与することによって、低酸素PSN−1、MiaPaCa−2またはPancM腫瘍細胞を感作性にする方法を提供する。
別の態様は、化学放射線治療と併用して、本明細書で説明する化合物を腫瘍細胞に投与することによって、PSN−1およびMiaPaCa−2腫瘍細胞を放射線治療法に対して感作性にする方法を提供する。
別の態様は、放射線治療と併用して、本明細書で説明する化合物を膵臓がん細胞に投与することによって、損傷誘発性細胞周期チェックポイントを破壊する方法を提供する。
別の態様は、以下の治療、すなわち:化学放射線治療、化学治療、および放射線治療の1つまたは複数と併用して、本明細書で説明する化合物を投与することによって、膵臓がん細胞における相同的組み換えによるDNA損傷の修復を阻害する方法を提供する。
一部の実施形態では、その化学治療はゲムシタビンである。
別の態様は、ゲムシタビンおよび放射線治療と併用して、本明細書で説明する化合物を投与することによって、膵臓がん細胞における相同的組み換えによるDNA損傷の修復を阻害する方法を提供する。
一部の実施形態では、膵臓がん細胞は、PSN−1、MiaPaCa−2またはPanc−1から選択される膵臓細胞株から誘導される。
他の実施形態では、膵臓がん細胞はがん患者中にある。
本発明の別の態様は、以下の追加の治療剤、すなわち:シスプラチンまたはカルボプラチン、エトポシドおよび電離放射線の1つまたは複数と併用して、患者に本明細書で説明する化合物を投与することを含む非小細胞肺がんを処置する方法を提供する。一部の実施形態は、シスプラチンまたはカルボプラチン、エトポシドおよび電離放射線と併用して、患者に本明細書で説明する化合物を投与することを含む。一部の実施形態では、その組合せはシスプラチン、エトポシドおよび電離放射線である。他の実施形態では、その組合せはカルボプラチン、エトポシドおよび電離放射線である。
別の実施形態は、患者に、本明細書で説明する化合物または前記化合物を含む組成物を投与することを含む、がん細胞における細胞死を促進する方法を提供する。
さらに別の実施形態は、患者に、本明細書で説明する化合物または前記化合物を含む組成物を投与することを含む、がん細胞におけるDNA損傷の細胞修復を防止する方法を提供する。さらに別の実施形態は、患者に、式Iの化合物または前記化合物を含む組成物を投与することを含む、がん細胞におけるDNA損傷によって引き起こされる細胞修復を防止する方法を提供する。
別の実施形態は、患者に、本明細書で説明する化合物または前記化合物を含む組成物を投与することを含む、DNA損傷剤に対して細胞を感作性にする方法を提供する。
一部の実施形態では、本方法は、ATMシグナルカスケードに欠損を有するがん細胞に対して使用される。一部の実施形態では、前記欠損は、以下の:ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIP、およびSMC1の1つもしくは複数の発現または活性を変化させる。他の実施形態では、前記欠損は、以下の:ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AXの1つもしくは複数の発現または活性を変化させる。別の実施形態によれば、本方法は、がん、がん細胞または細胞発現性DNA損傷癌遺伝子に対して使用される。
別の実施形態では、細胞は、DNA損傷癌遺伝子を発現するがん細胞である。一部の実施形態では、前記がん細胞は、以下の:K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンAおよびRbの1つもしくは複数の発現または活性を変更している。
別の実施形態によれば、本方法は、がん、がん細胞、または塩基除去修復に関連したタンパク質(「塩基除去修復タンパク質」)に欠損のある細胞に対して使用される。腫瘍が塩基除去修復の欠損を有しているかどうかを判定するために、当業界で公知の多くの方法がある。例えば、各塩基除去修復遺伝子(例えば、UNG、PARP1またはLIG1)のゲノムDNAまたはmRNA産生物の配列決定を、遺伝子産生物の機能または発現をモジュレートすると期待される変異があるかどうかを確立するために、腫瘍の試料について実施することができる(Wangら、Cancer Research 52巻:4824頁(1992年))。突然変異による不活性化に加えて、腫瘍細胞は、そのプロモーター領域を過剰メチル化することによってDNA修復遺伝子をモジュレートし、遺伝子発現の低下をもたらすことができる。これは、最も一般的には、目的の塩基除去修復遺伝子のプロモーターについてのメチル化レベルを定量するための、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して評価される。塩基除去修復遺伝子プロモーターメチル化の解析法は市販されている(http://www.sabiosciences.com/dna_methyl
ation_product/HTML/MEAH-421A.html)。
最後に、塩基除去修復遺伝子の発現レベルは、それぞれ、定量的逆転写酵素共役ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)および免疫組織化学(immunhohistochemistry)(IHC)などの標準的な手法を使用して各遺伝子のmRNAおよびタンパク質産生物のレベルを直接定量することによって評価することができる(Shinmura ら、Carcinogenesis 25巻:2311頁(2004年);Shinmura ら、Journal of Pathology 225巻:414頁(2011年))。
一部の実施形態では、塩基除去修復タンパク質はUNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼIおよびIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼおよびホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)またはアプラタキシンである。
一部の実施形態では、塩基除去修復タンパク質はPARP1、PARP2またはPolBである。他の実施形態では、塩基除去修復タンパク質はPARP1またはPARP2である。
上記した方法(遺伝子配列、プロモーターメチル化およびmRNA発現)は、腫瘍、または細胞のATMシグナルカスケードにおける欠損によって発現されるDNA損傷癌遺伝子などの目的とする他の遺伝子またはタンパク質の状態(例えば、発現または変異)を特性評価するために使用することもできる。
さらに別の実施形態は、放射線感作物質または化学感作物質としての本明細書で説明する化合物の使用を提供する。
さらに他の実施形態は、がんを処置するための単剤(単剤治療)としての式Iの化合物の使用を提供する。一部の実施形態では、式Iの化合物を、DNA損傷応答(DDR)欠損を有するがんを有する患者を処置するために使用する。他の実施形態では、前記欠損は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1もしくはH2AXの変異または損失である。
使用のための化合物および組成物
一実施形態は、放射線感作物質または化学感作物質として使用するための本明細書で説明するような化合物または組成物を提供する。別の実施形態は、がんを処置する単剤(単剤治療)として使用するための本明細書で説明するような化合物または組成物を提供する。
別の実施形態は、DNA損傷応答(DDR)欠損を有するがんを有する患者を処置するための本明細書で説明するような化合物または組成物を提供する。一部の実施形態では、前記欠損は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AXの変異または損失である。他の実施形態では、前記欠損は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIPまたはSMC1の変異または損失である。
別の実施形態は、がんを処置するための本明細書で説明する化合物または組成物を提供する。一部の実施形態では、その化合物または組成物を、本明細書で説明する追加の治療剤とさらに組み合わせる。一部の実施形態では、化合物または組成物を、本明細書で説明するDNA損傷剤とさらに組み合わせる。
一部の実施形態では、がんは、本明細書で説明する経路に欠損を有する。
医薬の製造
一実施形態は、放射線感作物質または化学感作物質として使用する医薬の製造のための本明細書で説明する化合物または組成物の使用を提供する。別の実施形態は、がんを処置するために単剤(単剤治療)として使用する医薬の製造のための本明細書で説明する化合物または組成物の使用を提供する。
さらに別の実施形態は、DNA損傷応答(DDR)欠損を有するがんを有する患者を処置する医薬の製造のための、本明細書で説明する化合物または組成物の使用を提供する。
一部の実施形態では、前記欠損は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AXの変異または損失である。他の実施形態では、前記欠損は、ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIPまたはSMC1の変異または損失である。
別の実施形態は、がんを処置する医薬の製造のための本明細書で説明する化合物または組成物の使用を提供する。一部の実施形態では、その化合物または組成物を、本明細書で説明するDNA損傷剤などの追加の治療剤と併用する。別の実施形態では、がんは、本明細書で説明する経路の欠損を有する。
実験材料および方法
市販の溶媒および試薬はすべて受け入れたままで使用した。マイクロ波反応は、CEM Discoveryマイクロ波を使用して実施した。フラッシュクロマトグラフィーは、例えば、0〜100%EtOAc/石油エーテルの勾配で溶出させるISCO(C)Combiflash(登録商標)Companion(商標)システムで実施した。フラッシュクロマトグラフィー(Flash Chromotography)を実施するために、当業界で公知の他の方法も利用した。試料をシリカ上に予備吸収させて塗布した。記述されている場合、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)はBerger Minigram SFC装置で実施した。すべてのH NMRスペクトルは、Bruker Avance III 500機器を使用して500MHzで記録した。MS試料を、陽イオンおよび陰イオンモードで動作するエレクトロスプレーイオン化を用いたWaters SQD質量分析計で分析した。試料を、クロマトグラフィーを使用して質量分析計に導入した。実験の詳細において別段の表示のない限り、すべての最終生成物は≧95%の純度を有していた。HPLC純度は、Waters UPLC BEH C8 1.7μm、2.1×50mmカラムおよびVanguard BEH C8 1.7μm、2.1×5mm保護カラムを備えたWaters SQD MS機器を用いてWaters Acquity UPLCシステムで測定した。
本明細書で使用する「Rt(min)」という用語は、化合物に関連したHPLC保持時間を分間で指す。別段の指定のない限り、報告した保持時間を得るために利用したHPLC法は以下に記す通りである:
HPLC法
機器:Waters Acquity UPLC−MS;
カラム:Vanguard BEH C8 1.7μm、2.1×5mm保護カラムを備えたWaters UPLC BEH C8 1.7μm、2.1×50mm;
カラム温度:45℃;
移動相A:水:アセトニトリル95:5(pH9)中に10mMギ酸アンモニウム;
移動相B:アセトニトリル;
検出:210〜400nm;
勾配:0〜0.40min:
2%B、0.40〜4.85min:2%Bから98%Bまで、4.85〜4.90min:98%Bから2%Bまで、4.90〜5.00min:2%Bで保持;
流量:0.6mL/分
実施例およびスキーム
本開示の化合物は、当業者に一般に公知のステップを用いて本明細書を踏まえて調製することができる。これらの化合物は、これらに限定されないが、LCMS(液体クロマトグラフィー質量分析)およびNMR(核磁気共鳴)を含む公知の方法で分析することができる。以下の一般的スキームおよび実施例は、本開示の化合物をいかに調製するかを例示するものである。これらの実施例は、例示を目的にするものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでは全くない。
Figure 2016512815
本発明の化合物は、スキーム1で表したものと同様の方法にしたがって合成することができる。
市販のシアノ酢酸アリル1のアニオンを、トリクロロアセトニトリルと反応させて中間体2を提供することができる。アニオン縮合ステップにおいて、市販のシアノ酢酸アリル1のアニオンは、アルコール(例えば、イソプロピルアルコール)などの適切な溶媒中、酢酸カリウムなどの塩基で生成させることができる。次いで、アニオンを室温でトリクロロアセトニトリルと反応させる。
ピラゾール生成ステップにおいて、中間体2を、DMFなどの非プロトン性溶媒中で、ヒドラジン(またはその水和物)と反応させてジアミノピラゾール3を提供する。反応は、塩基性条件下(例えば、酢酸カリウムまたはAcONaの存在下)で、加熱しながら(例えば、110℃)実施して確実に環化を完了させる。中間体3を、さらに、二求電子的カップリングパートナーと縮合してピリミジン4を形成することができる。
ピリミジン形成ステップでは、多様な種類の溶媒(例えば、ジオキサン、DMFまたはDMSO/水)中で、中間体3を任意選択で保護された1,3−二求電子種(例えば、tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボキシレート)と反応させて、二環式コア4を得る。一部の例では、反応は、強塩基、例えば、KOHの存在下で起こる。求電子中心の1つまたは2つが保護/マスクされている場合(例えば、ケタールとしてマスクされたアルデヒド)、スルホン酸(例えば、PTSA)の導入が、反応性官能基を遊離させるのに必要となる場合がある。
アリルエステルの例えば加水分解による脱保護は、カルボン酸5をもたらす。脱保護ステップでは、化合物4を当業者に公知の加水分解性条件に供する。例えば、触媒量のパラジウム(例えば、Pd(PPh)の存在下で、4をフェニルシランまたは4−メチルベンゼンスルフィネートで処理すると、対応するカルボン酸5が形成される。あるいは、化合物4をアルカリ水溶液(例えば、NaOH、KOH)で処理して、酸5を生成することもできる。
活性化エステル形成ステップでは、カルボン酸5を当業者に公知のアミドカップリング剤と反応させる。カップリング剤が適切に選択された場合、反応は、室温で、有機塩基(例えば、トリエチルアミン、DIPEA)の存在下で、迅速に進行し(約1h)、活性化エステル6を得ることができる。例えば、アミドカップリング剤TBTU[J=H]またはTCTU[J=Cl]を使用した場合、化合物6が反応混合物の濾過により容易に得られる。
式I−Aの化合物を調製するためにアミド結合形成の前に活性化エステル6を形成することが一般的に好ましいが、5を本発明の式I−Aの化合物に直接変換することも可能である。代替的な活性化エステルも利用することができ(単離されるかin situで形成される)、当業者に公知である(例えば、TCTU、HATU、T3P、COMUカップリング剤を使用する)。
アミド結合形成ステップでは、活性化エステル6を、置換または非置換のヘテロ芳香族アミンと反応させて、本発明の化合物I−Aを得ることができる。アミドカップリングのための反応条件は一般的に、非プロトン性溶媒(例えば、NMP、ピリジン、DMF等)中、加熱下(例えば、>90℃)である。ヘテロ芳香族アミンを、アミド結合形成後に、さらに官能基化してもよい。
あるいは、上記の2つのステップを組み合わせることができる:上記のものと同じアミドカップリング剤を使用して、カルボン酸5をアミド結合形成の始点として使用することができ、活性化エステルがin situで生成される。本発明の化合物I−Aは、上記のものと類似の様式で単離される(具体的な詳細は下に示す)。
式Iの化合物もまた、上のスキーム1に提示したのと実質的に同じ方法を使用して合成することができる。
Figure 2016512815
あるいは、本開示の化合物を、スキーム2に示したものと同様の方法にしたがって調製することができる。
アミド8は、市販のシアノ酢酸7から容易に調製することができる。アミド結合形成ステップでは、シアノ酢酸7を置換ヘテロ芳香族アミンと反応させて、化合物8を得ることができる。アミドカップリングのための反応条件は、一般的に、非プロトン性溶媒(例えば、DCM、NMP、DMF等)中、脂肪族アミン(例えば、トリエチルアミンまたはDIPEA)などの有機塩基および当業者に公知のアミドカップリング剤:例えばEDCI、TBTU、COMU、T3P等の存在下である。
ピラゾール形成ステップにおいて、シアノアミド8のアニオンは、アルコール(例えば、エタノール)などの適切な溶媒中、塩基(酢酸カリウムまたは酢酸ナトリウムなど)で生成させることができる。次いで、アニオンをトリクロロアセトニトリルと室温で反応させる(具体的な詳細は以下の実施例に示す)。次いで、濾過により収集することができる得られた固体を、DMFまたはNMPなどの非プロトン性溶媒中で、ヒドラジン(またはその水和物)と反応させてジアミノピラゾール9を提供する。中間体9を、二求電子的カップリングパートナーとさらに縮合して本発明の式I−Aの化合物のピリミジン部分を形成させる。
ピリミジン形成ステップでは、多様な種類の溶媒(例えば、ジオキサン、iPrOH/水、DMFまたはDMSO/水)中で、中間体9を、任意選択で保護された1,3−二求電子種(例えば、tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボキシレート)と反応させて、所望の生成物I−Aを得る。求電子中心の1つまたは2つが保護/マスクされている場合(例えば、ケタールとしてマスクされたアルデヒド)、反応性官能基を遊離させるために、スルホン酸の導入(例えば、PTSA)が必要となる場合もある。
式Iの化合物もまた、上のスキーム2に提示したのと実質的に同じ方法を使用して合成することができる。
Figure 2016512815
さらに別の合成経路では、本開示の化合物を、スキーム3に示したものと類似の方法によって、調製することができる:式I−Bの化合物を、還元的アミノ化条件下またはアルキル化条件下で反応させて、テトラヒドロピリド窒素上にR1A置換を有する本発明の式I−Cの化合物を得ることができる。
(調製例1)
アリル3,5−ジアミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート
Figure 2016512815
ステップ1:アリル3−アミノ−4,4,4−トリクロロ−2−シアノブタ−2−エノエート2
KOAc(589.4g、6.006mol)のイソプロパノール(3L)中溶液に、シアノ酢酸アリル(429.4g、403.2mL、3.432mol)を加え、反応混合物を5℃に冷却した。温度を15℃未満で維持しながら、トリクロロアセトニトリル(495.5g、3.432mol)を50mL部で加えた。次いで、反応混合物を20℃に加温し、3h撹拌した。水(約4L)を加えて無機物を溶解させ、所望生成物を析出させた。混合物を20分間撹拌し、固体を真空下で濾過により単離した。この固体を濾過し、水(2×0.5L)で洗浄し、真空オーブン中、40℃で終夜にわたって乾燥してアリル3−アミノ−4,4,4−トリクロロ−2−シアノブタ−2−エノエート2を灰白色粉末(787g、85%)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 10.17 (br s, 1H), 6.97 (m, 1H), 5.99 (m, 1H), 5.44 (m, 1H), 5.31 (m, 1H), 4.76 (m, 2H).
ステップ2:アリル3,5−ジアミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート3
アリル3−アミノ−4,4,4−トリクロロ−2−シアノ−ブタ−2−エノエート2(619g、2.297mol)およびKOAc(676.3g、6.891mol)のDMF(2.476L)中の0℃での懸濁液に、ヒドラジン水和物(172.5g、167.6mL、3.446mol)を15minかけて徐々に加えた。次いで反応混合物を周囲温度で2h撹拌した。この段階で、H NMRは、出発原料の完全な消費を示している。次いで反応混合物を110℃で終夜加熱し、次いで周囲(温度)に冷却し、さらに48h撹拌した。混合物を焼結ガラス漏斗で濾過して沈澱固体を除去し、濾液を減圧下で蒸発させて濃厚な液体を得た。DCM(約2L)を加え、混合物を再度濾過して、沈澱した追加的な固体を除去した。濾液を、1kgシリカゲル充填物(溶離液としてDCM/MeOHの勾配)で精製し、溶媒を除去してオレンジ色固体を得た。これをアセトニトリルに懸濁させ、すべての固体が溶解するまで約70℃で加熱した。この時点で、溶液を周囲温度に冷却し、次いで2℃に冷却した。形成した沈殿物を真空下で濾過により単離し、冷MeCN(約50mL)で洗浄し、真空オーブン中で恒量になるまで乾燥して表題化合物を灰白色粉末(171.2g、41%)として得た。LC−MS(M+H)183.0;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 10.60 (br s, 1H), 5.95-6.05 (m, 1H), 5.17-5.40 (m, 6H), 4.60 (d, 2H).
(調製例2)
2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸
Figure 2016512815
ステップ1:tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート
TMSCl(7.605g、8.884mL、70mmol)を、tert−ブチル4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート(9.962g、50mmol)およびEtN(14.17g、19.52mL、140mmol)のジオキサン(20mL)中溶液に滴下添加した。懸濁液を還流に5h加熱し、この期間後、さらなるTMSCl(4.4ml、35mmol)を加えた。反応混合物を18h撹拌した。白色固体を濾取し、ペンタンで洗浄して、合わせた濾液を濃縮して、tert−ブチル4−トリメチルシリルオキシ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボキシレートを褐色の油(12g、85%)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ4.60 (s, 1H), 3.67 (br s, 2H), 3.32-3.33 (m, 2H), 1.91 (br s, 2H), 1.27 (s, 9H), 0.00 (s, 9H).
BF・OEt(977.7mg、872.9μL、6.889mmol)を、tert−ブチル4−トリメチルシリルオキシ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボキシレート(2g、6.263mmol)のDCM(5mL)中溶液に、−78℃で滴下添加した。2−メトキシ−1,3−ジオキソラン(2.608g、25.05mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を−78℃で1h撹拌した後、静置して−10℃に温め、この温度で10分間撹拌した。反応混合物を10%NaHCO水溶液でクエンチした。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、真空で濾過および濃縮した。粗製混合物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液として石油エーテル/EtOAc勾配)により精製して、表題化合物を無色の固体(1.35g、79%)として得た。1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ5.23 (m, 1H), 3.80-4.02 (m, 6H), 3.58-3.63 (m, 2H), 2.76 (br s, 1H), 2.51-2.55 (m, 2H), 1.48 (s, 9H).
ステップ2:3−アリル7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート4。
tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボキシレート(100mg、0.3686mmol)、アリル3,5−ジアミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート(67.15mg、0.369mmol)、KOH(5mg、0.0891mmol)のジオキサン(2mL)中混合物を、周囲温度で18h撹拌した。形成した固体を濾過し、EtO中で摩砕して、化合物4をベージュ色の固体(100mg、73%)として得た。LC−MS(M+H)+334.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ8.85 (s, 1H), 6.37 (s, 2H), 6.00-6.07 (m, 1H), 5.51-5.55 (d, 1H), 5.23-5.26 (m, 1H), 4.75-4.76 (m, 2H), 4.55 (s, 2H), 3.69 (m, 2H), 3.32 (s, 2H), 2.93-2.95 (m, 2H), 1.40 (s, 9H).
ステップ3:2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸5
パラジウムトリフェニルホスファン(72.74mg、0.06295mmol)を、フェニルシラン(204.3mg、232.7μL、1.888mmol)および3−アリル7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート4(470mg、1.259mmol)のDCM(25mL)中溶液に添加した。反応混合物をRTで2h間撹拌した後、真空で濃縮した。固体を濾過により単離して、表題化合物(300mg、71%)を得た。LC−MS(M+H)+374.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ8.76 (s, 1H), 6.35 (s, 2H), 4.53 (s, 2H), 3.65-3.68 (m, 2H), 2.91-2.93 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
調製例2に記載のものと類似した方法を用いて、以下の中間体を調製した:
2−アミノ−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸;
2−アミノ−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸;および
2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,5−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸。
(調製例3)
3−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート
Figure 2016512815
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.013g、7.500mmol)、EDC(1.438g、7.5mmol)および2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸5(2g、6.000mmol)のDCM(30mL)/THF(30mL)中混合物をRTで18h撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和重炭酸塩水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、真空で濾過および濃縮して、所望の生成物を黄色の固体(2.4g、89%)として得た。LC−MS(M+H)+451.1;1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ8.33 (s, 1H), 8.10-8.12 (d, 1H), 7.55-7.58 (m, 2H), 7.43-7.46 (m, 1H), 5.32 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 3.40-3.42 (m, 2H), 3.14-3.16 (m, 2H), 1.51 (s, 9H).
調製例3に記載のものと類似した方法を用いて、以下の中間体を調製した:
1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル2−アミノ−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキシレート;および
1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル2−アミノ−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキシレート。
(調製例4)
3,5−ジアミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド9
Figure 2016512815
ステップ1:2−シアノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド8
4−メトキシピリジン−3−アミン(22g、177.2mmol)および2−シアノ酢酸(19.60g、230.4mmol)をTHF(1L)中にスラリー化した。混合物を氷浴中で冷却し、DMAP(28.15g、230.4mmol)を添加し、続いて3−(エチルイミノメチレンアミノ)−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン塩酸塩(50.95g、265.8mmol)を添加した。混合物を周囲温度に温めて、終夜撹拌した。混合物を部分的に濃縮した後、酢酸エチル/水で希釈した。有機相を単離し、飽和NaHCO水溶液で洗浄し、次いでブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過および濃縮した。残留物をエーテル/石油中でスラリー化して、2−シアノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)アセトアミド8を黄色の固体(26.4g、78%)として得た。LC−MS(M+H)+192.0;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ9.80 (s, 1H), 8.28-8.29 (d, 1H), 7.7.14-7.15 (d, 1H), 4.00 (s, 2H), 3.92 (s, 3H).
ステップ2:3,5−ジアミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド9
2−シアノ−N−(4−メトキシ−3−ピリジル)アセトアミド8(26.4g、138.1mmol)をエタノール(300mL)中でスラリー化した。酢酸ナトリウム(23.56g、287.2mmol)を添加し、続いてトリクロロアセトニトリル(23.92g、16.85mL、165.7mmol)を添加した。混合物を室温で終夜撹拌した。懸濁液を濾過し、固体をエタノールで洗浄した。固体(46.5g)を10%エタノール水溶液中で90分間スラリー化し、濾過し、乾燥させて、3−アミノ−4,4,4−トリクロロ−2−シアノ−N−(4−メトキシ−3−ピリジル)ブタ−2−エナミド(37.2g、80%)を得た。LC−MS(M+H)+336.9;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ8.42-8.44 (d, 1H), 7.44-7.47 (m, 1H), 6.35-6.39 (s, 1H), 4.04-4.06 (m, 6H).
ステップ3:3,5−ジアミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド
3−アミノ−4,4,4−トリクロロ−2−シアノ−N−(4−メトキシ−3−ピリジル)ブタ−2−エナミド(37.2g、110.9mmol)をN−メチルピロリジノン(200mL)中に溶解した。ヒドラジン水和物(14.43g、14.02mL、288.3mmol)を分割添加した後、混合物を80℃に20hr加熱した。混合物を周囲温度に冷却して、真空で濃縮した。粘性の赤色油を撹拌しながら、TBME(180mL)/DCM(20mL)を添加した。沈殿した黄色の固体を濾過し、TBMEで洗浄し、乾燥させて、表題化合物(26.9g、98%)を得た。LC−MS(M+H)+249.1;1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ10.91 (s, 1H), 9.31 (s, 1H), 9.16 (s, 1H), 8.16 (d, 1H), 7.10 (d, 1H), 5.91 (br s, 2H), 4.73 (br s, 2H), 3.92 (s, 3H).
(実施例1)
2−アミノ−N−(4−メチルピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−20)
2−アミノ−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸(115mg、0.3975mmol)のNMP(1.6mL)中溶液に、4−メチルピリジン−3−アミン(28.66mg、0.265mmol)、TBTU(127.6mg、0.397mmol)およびTEA(40.22mg、55.40μL、0.3975mmol)を加えた。反応混合物を密閉管中で100℃で19時間撹拌した後、周囲温度に冷却し、SCX−2カートリッジ(10g)で濾過した。溶出液を真空で蒸発させて、HPLCにより精製した。蒸発後に所望の生成物がクリーム色の固体(30mg、30%)として得られた。LC−MS(M+H)+380.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ9.80 (s, 1H), 9.46 (s, 1H), 8.81 (t, J = 0.9 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.33 - 7.28 (m, 1H), 6.55 (s, 9000 2H), 4.66 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 4.55 (t, J = 6.1 Hz, 2H), 3.71 (p, J = 6.3 Hz, 1H), 3.56 (s, 2H), 3.07 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.74 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 2.47 - 2.43 (m, 3H).
(調製例5)
tert−ブチル2−アミノ−3−((4−シクロプロピルピリジン−3−イル)カルバモイル)−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−7(8H)−カルボキシレート
Figure 2016512815
3−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート6(300mg、0.666mmol)および4−シクロプロピルピリジン−3−アミン(59.58mg、0.444mmol)のNMP(595.8μL)中混合物を100℃で8h撹拌した。形成した固体を濾過により収集して、表題化合物を白色固体(115mg、58%)として得た。LC−MS(M+H)+450.3;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ9.96 (s, 1H), 9.41 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 7.10 (d, 1H), 6.60 (s, 2H), 4.60 (s, 2H), 3.70-3.72 (m, 2H), 2.94-2.96 (m, 2H), 2.04-2.09 (m, 1H), 1.42 (s, 1H), 1.15 (m, 1H), 0.82 (m, 1H).
(実施例2)
2−アミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−2)
tert−ブチル2−アミノ−3−((4−メトキシピリジン−3−イル)カルバモイル)−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−7(8H)−カルボキシレート(115mg、0.254mmol)のDCM(2mL)中溶液に、TFA(28.9mg、19.54μL、0.2536mmol)を加えた。反応混合物を周囲温度で30分間撹拌し、真空で濃縮した。残留物をクロロホルムと共沸させて(3x5mL)、所望の生成物を暗褐色ガム(118mg、定量的、TFA塩)として得た。LC−MS(M+H)+340.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ10.52 (s, 1H), 9.65 (s, 1H), 9.36 (s, 2H), 9.05 (s, 1H), 8.61-8.63 (d, 1H), 7.70-7.71 (d, 1H), 6.74 (s, 2H), 4.39 (s, 2H), 3.60 (m, 2H), 3.26-3.27 (m, 2H), 2.56 (s, 3H).
(実施例3)
2−アミノ−7−(オキセタン−3−イル)−N−(4−フェニルピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−23)
オキセタン−3−オン(19.45mg、0.27mmol)および酢酸(37.4mg、35.42μL、0.623mmol)を、2−アミノ−N−(4−フェニルピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(80mg、0.2076mmol)のDCE(3mL)中懸濁液に加えた。懸濁液をRTで1h撹拌した。トリアセトキシボラヌイド(51mg、0.27mmol)を懸濁液に加え、さらに3h撹拌した。反応混合物を水でクエンチして、有機層を蒸発させて、HPLCにより精製して、表題化合物をオフホワイト色の固体(55mg、34%)として得た。LC−MS(M+H)+442.1;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ9.73 (s, 1H), 9.60 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 8.49 (d, 1H), 7.54-7.61 (m, 5H), 6.60 (br s, 2H), 4.72-4.75 (m, 2H), 4.65-4.67 (m, 2H), 4.10 (s, 2H), 3.89 (m, 2H), 2.95-3.05 (m, 2H).
(実施例4)
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−メトキシエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−28)
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(トリフルオロ酢酸(2))(100mg、0.173mmol)、KCO(119.7mg、0.866mmol)、1−ブロモ−2−メトキシ−エタン(26.48mg、17.90μL、0.1905mmol)のDMF(2mL)中混合物を、80℃で密閉管中で24h撹拌した後、RTで静置した。粗製混合物をHPLCにより精製して、表題化合物をオフホワイト色の固体(21mg、30%)として得た。LC−MS(M+H)+408.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ10.01 (s, 1H), 9.42 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.08 (d, 1H), 6.56 (s, 2H), 3.68 (s, 2H), 3.52-3.55 (m, 2H), 3.50 (s, 3H), 2.94-2.96 (m, 2H), 2.87-2.89 (m, 2H), 2.70-2.73 (m, 2H), 2.08-2.10 (m, 1H), 1.17-1.19 (m, 2H), 0.81-0.83 (m, 2H).
(実施例5)
2−アミノ−7−(2−フルオロエチル)−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−19)
3−(ジメチルアミノメチレン)−1−(2−フルオロエチル)ピペリジン−4−オン(121mg、0.604mmol)、3,5−ジアミノ−N−(4−メトキシ−3−ピリジル)−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(100mg、0.403mmol)およびCsCO(262.5mg、0.8056mmol)のNMP(1mL)中混合物を100℃で18h撹拌した。粗製混合物をHPLCにより精製して、表題化合物をオフホワイト色の固体(20mg、13%)として得た。LC−MS(M+H)+386.2;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ10.27 (s, 1H), 9.52 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 6.56 (s, 2H), 4.69-4.71 (m, 1H), 4.60-4.62 (m, 1H), 4.03 (s, 3H), 3.74 (s, 2H), 3.07-3.09 (m, 2H), 2.95-2.97 (m, 2H), 2.91-2.93 (m, 1H), 2.85-2.87 (m, 1H).
下の新規な中間体の合成が、本特許出願に記載の化合物の一部を調製するのに必要とされた。
(調製例6)
4−イソプロポキシピリミジン−5−アミン
Figure 2016512815
ナトリウムtert−ブトキシド(2.345g、24.4mmol)を、4,6−ジクロロピリミジン−5−アミン(2g、12.2mmol)およびプロパン−2−オール(733.2mg、934μL、12.2mmol)のTHF(100mL)中溶液にRTで加えた。反応混合物を70℃で終夜加熱した後、周囲温度に冷却し、5mLの水でクエンチした。残留物をDCM(x2)で抽出して、合わせた有機層を乾燥させ、真空で濃縮し、シリカ上カラムクロマトグラフィー(溶離液として0〜100%勾配のEtOAc/石油エーテルを使用する)により精製した。蒸発後に、黄色の油が得られ、これをMeOH(50mL)中に溶解した。Pd/C10%(300mg、0.2819mmol)を添加し、反応混合物を水素雰囲気下で18h撹拌した。反応容器を窒素でフラッシュし(3x)、celiteパッドで濾過して、メタノールですすいだ後、酢酸エチルですすいだ。濾液を真空で濃縮して、生成物を無色ガム(1.25g、67%)として得た。LC−MS(M+H)+154.2;1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ8.67 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 5.71 (br s, 2H), 5.58-5.64 (m, 1H), 1.48-1.49 (d, 6H).
(調製例7)
4−シクロプロピル−5−フルオロピリジン−3−アミン
Figure 2016512815
ステップ1:3−クロロ−4−シクロプロピル−5−フルオロピリジン
3−クロロ−5−フルオロ−4−ヨード−ピリジン(1.4g、5.438mmol)、シクロプロピルボロン酸(560.6mg、6.526mmol)、トリシクロヘキシルホスファン(152.5mg、167.8μL、0.5438mmol)およびKPO(2.885g、13.59mmol)のトルエン(28mL)およびHO(2.8mL)中混合物を、脱気して、Nでパージした。この混合物に、Pd(OAc)(61.04mg、0.2719mmol)を加え、反応物を100℃に18h加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和重炭酸塩水溶液およびブラインで洗浄した。有機物をMgSOで脱水し、濾過後に濃縮した。残留物をペンタン中で摩砕して、固体を濾過により廃棄した。濾液を濃縮して、生成物を褐色油(700mg、75%)として得た。
ステップ2:4−シクロプロピル−5−フルオロピリジン−3−アミン
3−クロロ−4−シクロプロピル−5−フルオロ−ピリジン(700mg、4.079mmol)、カルバミン酸tert−ブチル(2.39g、20.4mmol)、ナトリウムtert−ブトキシド(1.999g、20.80mmol)、ブレットホス(BrettPhos)プレ触媒(227.5mg、0.2855mmol)およびブレットホス(153.2mg、0.2855mmol)をフラスコに入れ、真空/窒素サイクル(x5)により脱気した。乾燥ジオキサン(14mL)を添加し、生じた混合物を110℃に予熱したブロックに入れ、この温度で16時間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷却し、飽和NHClでクエンチした。混合物を予湿した(EtOAc)celiteカートリッジ(2.5g)に通した。カートリッジをEtOAc/飽和NHClで洗浄し、濾液の層を分離した。水層をEtOAc(x3)で抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空で濾過および濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(0から100%のEtOAc/石油エーテルで溶離する)により精製して、淡黄色の油を得た。この淡黄色の油残留物をTFA(1.5mL、19.47mmol)/DCM(6mL)中に溶解し、反応混合物をRTで3h撹拌した。溶液を濃縮した。重炭酸塩カートリッジを使用して残留物を脱塩し、所望の生成物を褐色油として得た。理論値621mg(530mg、85%)。LC−MS(M+H)+153.1;1H NMR (500 MHz, CDCl3)δ8.13 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 4.46 (s, 2H), 1.50 (m, 1H), 1.12 (m, 2H), 0.82 (m, 2H).
(調製例8)
4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−3−アミン
Figure 2016512815
ステップ1:3−ニトロ−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン
NaH(164mg、4.1mmol)を、オキセタン−3−オール(280.4mg、3.785mmol)の撹拌したTHF(10mL)中溶液に分割添加して、白色の懸濁液を形成した。反応混合物を周囲温度で10分間撹拌した後、4−クロロ−3−ニトロ−ピリジン(500mg、3.154mmol)のTHF(3mL)中懸濁液に滴下した。反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応を水(20mL)でクエンチして、酢酸エチル(3x20mL)で分配した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濾過し、乾固蒸発させて、所望の生成物をベージュ色の固体(499mg、81%)として得た。LC−MS(M+H)+198.1;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ9.06 (s, 1H), 8.66 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 5.9 Hz, 1H), 5.60 (tt, J = 6.0, 4.7 Hz, 1H), 4.99 (ddd, J = 7.9, 6.0, 1.1 Hz, 2H), 4.61 (ddd, J = 7.7, 4.7, 1.1 Hz, 2H).
ステップ2:4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−3−アミン
3−ニトロ−4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン(499mg)をメタノール(10mL)に溶解し、C担持Pd(湿潤)、Degussaを加えた。反応混合物を窒素で2回フラッシュさせ、次いで水素雰囲気下で3時間撹拌した。反応混合物を、予め湿潤させた(メタノール、5mL)セライト(Celite)カートリッジ(2.5g)で濾過し、メタノール(25mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮して所望生成物を淡いオレンジ色の油状物(432mg、97.7%)として得た。LC−MS(M+H)196.3;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (s, 1H), 7.67 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 6.45 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 5.32 (tt, J = 6.0, 4.8 Hz, 1H), 4.96 (s, 2H), 4.95 (ddd, J = 7.1, 6.0, 1.0 Hz, 2H), 4.59 (ddd, J = 7.3, 4.8, 1.0 Hz, 2H).
(調製例9)
(1−(3−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(臭化水素酸塩)17a
Figure 2016512815
ステップ1:(1−(2−ブロモ−5−フルオロ−3−ニトロピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン16
丸底フラスコに、NMP(160mL)中の(4−メチルピペラジン−1−イル)−(4−ピペリジル)メタノンジヒドロクロリド(16.45g、57.89mmol)およびDIPEA(23.20g、31.27mL、179.5mmol)をチャージした。2,4−ジブロモ−5−フルオロ−3−ニトロ−ピリジン(17.36g、57.89mmol)を加え、反応混合物を窒素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。追加の(4−メチルピペラジン−1−イル)−(4−ピペリジル)メタノンジヒドロクロリド(1.65g、0.1当量)およびDIPEA(1mL、0.1当量)を加え、室温でさらに3h撹拌した。混合物をEtOAcで希釈し、水(3×)で洗浄した。水層をEtOAc(3×)で抽出し、一緒にした有機抽出物を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥し(硫酸ナトリウム)、濾過し真空下で濃縮した。粗生成物を、クロマトグラフィー(330gのSiO、0〜5%MeOH(10%水酸化アンモニウムを含有する)/DCM)で精製して生成物を黄色固体(20.24g、81%)として得た。MS(ES+)432.0。
ステップ2:(1−(3−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン臭化水素酸塩17a
[1−(2−ブロモ−5−フルオロ−3−ニトロ−4−ピリジル)−4−ピペリジル]−(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン16(20.24g、47.04mmol)をMeOH(389mL)/EtOAc(78mL)に溶解/懸濁させ、Pd(OH)(1.651g、2.352mmol)を加えた。得られた混合物を真空/窒素サイクル(×5)で脱ガスし、雰囲気を真空/水素サイクル(×5)で交換させた。反応混合物を、水素雰囲気下(バルーン)で6hr強力に撹拌した。追加のPd(OH)(4.95g)を加え、反応混合物を水素下で終夜撹拌した。混合物をセライトで濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を真空下で濃縮してオレンジ色ゴム状物を得た。約150mLのエタノールを加え、混合物をbuchii装置で10min回転させた。この間に黄色沈殿物が形成した。懸濁液を5min超音波処理し、次いで固体を濾取し、最少のエタノールで洗浄し、1h吸引して乾燥して生成物を淡黄色固体として得た。濾液を真空下で濃縮することにより、生成物の第2の分量を得た。次いで残留物を最少のエタノール中にスラリー化し、5min超音波処理し、次いで固体を濾取し、吸引により乾燥させて生成物の第2の分量を黄色固体として得た。生成物の両方の分量を一緒にして生成物を黄色固体(15.8g、79%)として得た。MS(ES+)322.2。
(調製例10)
(1−(3−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン(塩酸塩)17b
Figure 2016512815
ステップ1:3−ブロモ−4−クロロ−5−フルオロピリジン塩酸塩18
−78℃に冷却したジイソプロピルアミン(6.899g、9.555mL、68.18mmol)のTHF(75mL)溶液に、ブチルリチウム(25mL、ヘキサン中に2.5M、62.5mmol)を加えた。反応混合物を−20℃に加温し、次いで冷却して−78℃に戻した。温度を−70℃未満に保持しながら(約30min)、3−ブロモ−5−フルオロ−ピリジン(10g、56.82mmol)のTHF(25mL)溶液を滴下添加した。反応混合物を−78℃で30min撹拌し、次いで、温度を−70℃未満に保持しながら(約30minかけて)、1,1,1,2,2,2−ヘキサクロロエタン(14.8g、62.5mmol)のTHF(20mL)溶液を滴下添加した。混合物を−78℃で20分間撹拌し、室温に加温し、冷却して0℃に戻し、水(100mL)でクエンチした。次いでEtOAc(400mL)を加え、有機層を分離し、水(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して褐色固体を得た。この固体をペンタン(100mL)中で10分間摩砕し、次いで濾過した。濾液を真空下で濃縮して生成物を、褐色油状物(11.85g、89%)として得た(静置すると結晶性固体となる)。1H NMR (DMSO-d6) δ 8.78 (s, 1H), 8.76 (s, 1H).
3−ブロモ−4−クロロ−5−フルオロ−ピリジン(7.56g、32.18mmol)のペンタン(100mL)溶液に、塩化水素(エーテル中に2M)(17.7mLの2M、35.4mmol)を加えた。直ぐに灰白色沈殿物が形成した。混合物を5分間撹拌し、次いで固体を濾取し、ペンタンで洗浄し、吸引により乾燥して所望生成物を灰白色固体(4.79g、60%)として得た。1H NMR (DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H), 8.75 (s, 1H).
ステップ2:(1−(3−ブロモ−5−フルオロピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン19
NMP(400mL)中の(4−メチルピペラジン−1−イル)−(4−ピペリジル)メタノンジヒドロクロリド(50.65g、178.2mmol)、3−ブロモ−4−クロロ−5−フルオロ−ピリジン塩酸塩18(40g、162mmol)および炭酸二カリウム(94.04g、680.4mmol)の混合物を150℃で終夜加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで濾過して無機塩を除去し、濾液を真空下で濃縮した。残留物をEtOAc(800mL)に溶解し、ブライン(100mL×4)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して褐色の粘性油状物を得た。この残留物をシリカゲルカラム(約800gのシリカ)で精製し、生成物をDCM中のシリカにロードし、次いで3%メタノール(10%水酸化アンモニウムを含有する)/DCMで溶出させて、所望生成物を褐色油状物(27.44g、44%)として得た(静置すると結晶化する)。MS(ES+)387.1。
ステップ3:(1−(3−アミノ−5−フルオロピリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン塩酸塩17b
下の丸底フラスコ中で、Pd(dba)(3.818g、4.169mmol)およびキサントホス(4.824g、8.337mmol)を、ジオキサン(550mL)中のジフェニルメタンイミン(16.62g、15.39mL、91.71mmol)、[1−(3−ブロモ−5−フルオロ−4−ピリジル)−4−ピペリジル]−(4−メチルピペラジン−1−イル)メタノン19(32.12g、83.37mmol)およびCsCO(81.49g、250.1mmol)の脱ガスした(3×真空/Nサイクル)混合物に加えた。反応混合物を、2×真空/Nサイクルによって窒素でフラッシュし、次いでN下、100℃で終夜撹拌した。混合物を室温に冷却し、次いで、EtOAc(1L)と水(100mL)に分配させた。有機層を分離し、水(2×100mL)、ブライン(1×100mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮して暗いオレンジ色の粘性油状物(56.15g)を得た。次いで、この粗製残留物をTHF(482mL)および塩化水素(300mLの2M、600mmol)に溶解し、混合物を60℃で30分間加熱した。THFを真空下で除去し、残留した水溶液をEtOAc(2×)で洗浄し、次いで2M NaOH溶液(約310mL)でpH=8に塩基性化し、EtOAc(3×)で抽出した。一緒にした有機抽出物をブライン(1×)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、濾過し、真空下で濃縮してオレンジ色固体(25.44g)を得た。このオレンジ色固体をジオキサン(300mL)に溶解し、次いでジオキサン(19.8mL、79.16mmol)中の4M HClを10minかけて徐々に加えた。混合物を20分間撹拌し、生成した沈殿物を濾取し、ジオキサン(約100mL)、ジエチルエーテル(100mL)で洗浄し、吸引により乾燥して所望生成物を白色固体(25.13g、84%)として得た。MS(ES+)322.2。
(調製例11)
4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−アミン
Figure 2016512815
[3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−4−ピリジル]ボロン酸(500mg、2.1mmol)、Pd(PPh(121.3mg、0.105mmol)、5−ブロモ−1−メチル−イミダゾール(439.5mg、2.73mmol)およびNaCO(2.1mLの2M、4.2mmol)のジオキサン(20mL)中混合物を、マイクロ波条件下で110℃で2時間加熱した後、170℃で30分間加熱した。溶媒を真空で除去し、残留物をDMSO/水中で摩砕した。沈殿物を濾過により除去し、濾液を逆相分取HPLC[Waters Sunfire C18、10μM、100Åカラム、勾配0%〜100%B(溶媒A:水中0.1%NH;溶媒B:MeCN)25mL/minで14分にわたって]により精製した。画分を収集し、凍結乾燥して、表題化合物をオフホワイト色の固体(125mg、34%収率)として得た。LC−MS(M+H)+175.1;1H NMR (500 MHz, DMSO-d6)δ8.12 (d, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.77 - 7.75 (m, 1H), 7.02 (d, 1H), 6.99 (dd, 1H), 5.18 (s, 2H), 3.52 (s, 3H).
下の化合物は全て、式IおよびI−Aの化合物について上記した方法の1つまたは複数に類似の方法を用いて、調製した:
2−アミノ−N−(4−メチルピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−1);
2−アミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−2);
2−アミノ−N−(4−イソプロポキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−3);
2−アミノ−N−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−4);
2−アミノ−N−(5−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−5);
2−アミノ−N−(6−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−6);
2−アミノ−N−(6−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−7);
2−アミノ−N−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)オキシ)ピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−8);
2−アミノ−N−(4−メトキシピリミジン−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−9);
2−アミノ−N−(4−イソプロポキシピリミジン−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−10);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリジン−3−イル)−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−11);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−5−フルオロピリジン−3−イル)−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−12);
2−アミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−13);
2−アミノ−7−メチル−N−(4−(オキセタン−3−イルオキシ)ピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−14);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリミジン−5−イル)−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−15);
2−アミノ−N−(4−イソプロポキシピリミジン−5−イル)−7−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−16);
2−アミノ−7−イソプロピル−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−17);
2−アミノ−7−シクロプロピル−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−18);
2−アミノ−7−(2−フルオロエチル)−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−19);
2−アミノ−N−(4−メチルピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−20);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−21);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−5−フルオロピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−22);
2−アミノ−7−(オキセタン−3−イル)−N−(4−フェニルピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−23);
2−アミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−24);
2−アミノ−N−(6−クロロ−4−メトキシピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−25);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリミジン−5−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−26);
2−アミノ−N−(4−メトキシピリミジン−5−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−27);
2−アミノ−N−(4−シクロプロピルピリジン−3−イル)−7−(2−メトキシエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−28);
2−アミノ−7−(tert−ブチル)−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−29);
2−アミノ−7−メチル−N−(4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−30);
2−アミノ−N−(4−メトキシピリジン−3−イル)−5,5−ジメチル−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−31);および
2−アミノ−N−(4−(1−メチル−1H−イミダゾール−5−イル)ピリジン−3−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−32)。
(調製例12)
4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−アミン
Figure 2016512815
シクロプロピルボロン酸(289.1mg、3.366mmol)、4−ブロモ−3−メチル−イソチアゾール−5−アミン(325mg、1.683mmol)、NaCO(2.600mLの2M、5.199mmol)、パラジウムトリフェニルホスファン(162.5mg、0.1406mmol)のジオキサン(5mL)中混合物を、マイクロ波中で、120℃で4h加熱した。混合物をEtOAcと水で分配した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、真空で濃縮した。粗製混合物をシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAc−MeOH−Et3N(90−10−1)で溶離し、3%から100%まで溶離する)により精製した。純粋な画分を合わせて、減圧下で濃縮して、4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−アミンを得て、これをさらなる精製なしに次のステップで使用した。(100mg、38%)。MS(ES+)155.1
(実施例6)
2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(化合物I−33)
Figure 2016512815
ステップ1:tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレート
−78℃のtert−ブチル4−トリメチルシリルオキシ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボキシレート(10g、31.32mmol)(CAS211108−48−4、公知の文献手順によって合成した)のDCM(100mL)中溶液に、BF・OEt(4.889g、4.365mL、34.45mmol)を滴下した。2−メトキシ−1,3−ジオキソラン(13.04g、125.3mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で1h撹拌した後、静置して、−10℃に温めた。反応混合物をその温度で10分間維持した後、それを10%NaHCO水溶液の添加によりクエンチして、相を分離した。有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水して、真空で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(PE/EtOAcの混合物で溶離する)により精製した。純粋な画分を合わせて、真空で濃縮して、tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソピペリジン−1−カルボキシレートを無色の固体として得た。(6.0g、70.1%)。MS(ES+)272.1。
ステップ2:2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸5
tert−ブチル3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−オキソ−ピペリジン−1−カルボキシレート(4.3g、15.85mmol)、アリル3,5−ジアミノ−1H−ピラゾール−4−カルボキシレート3(2.888g、15.85mmol)、KOH(215.1mg、3.833mmol)のジオキサン(86mL)中混合物をRTで18h撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物をDCM(50mL)中に溶解した。フェニルシラン(1.715g、1.953mL、15.85mmol)およびパラジウムトリフェニルホスファン(549.5mg、0.4755mmol)を反応混合物に加え、RTで4h撹拌した。沈殿物を濾取し、DCMで洗浄して、2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸5をベージュ色の固体として得て、これを次のステップでさらなる精製なしに使用した。MS(ES+)334.1。
ステップ3:3−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート6
2−アミノ−7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボン酸5(5.5g、16.5mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.565g、18.97mmol)、3−(エチルイミノメチレンアミノ)−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン(3.074g、19.8mmol)のTHF(100mL)中混合物をRTで18h撹拌した。さらなるHOBt(750mg)および3−(エチルイミノメチレンアミノ)−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン(900mg)を加え、反応混合物をさらに4h撹拌した後、反応混合物を真空で濃縮した。残留物をEtOAcと飽和NaHCO水溶液で分配した。合わせた有機抽出物を10%クエン酸水溶液、ブラインで洗浄した後、硫酸ナトリウムで脱水して、真空で濃縮して、3−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート6をオフホワイト色の固体として得た。(5.5g、74%)。MS(ES+)451.1。
ステップ4:tert−ブチル2−アミノ−3−((4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)カルバモイル)−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−7(8H)−カルボキシレート
3−(1H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−1−イル)7−tert−ブチル2−アミノ−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3,7(8H)−ジカルボキシレート6(200mg、0.444mmol)および4−シクロプロピル−3−メチル−イソチアゾール−5−アミン(102.7mg、0.6660mmol)(調製例12に類似の手順によって合成した)のピリジン(3mL)中混合物を100℃で18h撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和重炭酸塩水溶液およびブラインで洗浄した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO)、真空で濃縮した。残留物をDCM/MeOH+10%NH勾配で溶離する、1%から10%まで溶離する)フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。純粋な画分を合わせて、真空で濃縮した。(80mg、38.3%)。MS(ES+)470.2。
ステップ5:2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
tert−ブチル2−アミノ−3−((4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)カルバモイル)−5,6−ジヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−7(8H)−カルボキシレート(80mg、0.1704mmol)およびTFA(500μL、6.49mmol)のDCM(3mL)中溶液をRTで2h撹拌した。黄色の溶液を真空で濃縮し、2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを黄色の油として得た。(90mg、88%)。MS(ES+)370.1。
ステップ6:2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド
オキセタン−3−オン(14.11mg、0.1958mmol)、2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミド(ビストリフルオロ酢酸塩(90mg、0.1506mmol)、酢酸(27.13mg、25.69μL、0.4518mmol)のDMF(2mL)中溶液をRTで1h撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(47.88mg、0.2259mmol)を加えた。反応混合物をRTで72h撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物をFractionlynxにより精製した。清浄な水性画分を合わせて、凍結乾燥して、2−アミノ−N−(4−シクロプロピル−3−メチルイソチアゾール−5−イル)−7−(オキセタン−3−イル)−5,6,7,8−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリド[4,3−d]ピリミジン−3−カルボキサミドを淡黄色の固体として得た。(1.5mg、2.13%)。MS(ES+)426.1。
Figure 2016512815
Figure 2016512815
Figure 2016512815
Figure 2016512815
(実施例7)
細胞ATR阻害アッセイ:
ヒドロキシウレア処理された細胞中のATR基質ヒストンH2AXのリン酸化を検出するための免疫蛍光顕微鏡アッセイを使用して、化合物を、それらが細胞内ATRを阻害する能力についてスクリーニングすることができる。HT29細胞を、96ウェル黒色イメージングプレート(BD353219)においてウェル当たり14,000個の細胞で、10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences12003)、1:100希釈されたペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Sigma P7539)および2mMのL−グルタミン(glumtamine)(Sigma G7513)を含むマッコイ5A培地(Sigma M8403)中に播種し、5%CO中37℃で終夜かけて付着させる。次いで、化合物を、25μMの最終濃度から3倍の連続希釈で細胞培地に加え、細胞を5%CO中37℃でインキュベートする。15min後、ヒドロキシウレア(Sigma H8627)を加えて2mMの最終濃度にする。
ヒドロキシウレアで45min処理した後、細胞をPBSで洗浄し、PBS(Polysciences Inc18814)に希釈された4%ホルムアルデヒド中で10min固定させ、PBS中の0.2%Tween−20(洗浄緩衝液)で洗浄し、PBS中の0.5%Triton X−100において10min透過可能にさせる。これらはすべて室温で行う。次いで、細胞を洗浄緩衝液で1回洗浄し、洗浄緩衝液に希釈された10%ヤギ血清(Sigma G9023)(ブロック緩衝液)中、室温で30minブロックする。H2AXリン酸化レベルを検出するために、次いで細胞を、ブロック緩衝液に1:250希釈された一次抗体(マウスモノクローナル抗リン酸化ヒストンH2AX Ser139抗体;Upstate05−636)中、室温で1hインキュベートする。次いで細胞を洗浄緩衝液で5回洗浄し、続いて、暗所で、洗浄緩衝液中にそれぞれ1:500および1:5000希釈された、二次抗体(ヤギ抗マウスAlexa Fluor488コンジュゲート抗体;Invitrogen A11029)とヘキスト染料(Invitrogen H3570)の混合物中、室温で1hインキュベーションする。次いで細胞を洗浄緩衝液で5回洗浄し、最終的に100ulのPBSを各ウェルに加え、次いで画像化する。
細胞を、BD経路855BioimagerおよびAttovisionソフトウェア(BD Biosciences、バージョン1.6/855)を使用してAlexa Fluor488およびヘキスト強度について画像化して、それぞれリン酸化H2AX Ser139およびDNA染色を定量化する。20×の倍率での9つの画像のモンタージュにおけるリン酸化H2AX陽性核のパーセンテージを、BD Image Data Explorerソフトウェア(BD Biosciencesバージョン2.2.15)を使用して各ウェルについて計算する。リン酸化H2AX陽性核を、ヒドロキシウレアで処理されていない細胞における平均Alexa Fluor488強度の1.75倍でAlexa Fluor488強度を含有する、目的のヘキスト陽性領域と定義する。H2AX陽性核のパーセンテージを、最終的に、各化合物について濃度に対してプロットし、細胞内ATR阻害についてのIC50を、Prismソフトウェア(Macintosh、GraphPad Software用のGraphPad Prismバージョン3.0cx、San Diego、California、USA)を使用して決定する。
本明細書で説明する化合物は、当業界で公知の他の方法にしたがって試験することもできる(Sarkariaら、「Inhibition of ATM and ATR Kinase Activities by the Radiosensitizing Agent、Caffeine:Cancer Research 59巻:4375〜5382頁(1999年);Hicksonら、「Identification and Characterization of a Novel and Specific Inhibitor of the Ataxia-Telangiectasia Mutated Kinase ATM」Cancer Research 64巻:9152〜9159頁(2004年);Kimら、「Substrate Specificities and Identification of Putative Substrates of ATM Kinase Family Members」 The Journal of Biological Chemistry、274巻(53号):37538〜37543頁(1999年);およびChiangら、「Determination of the catalytic activities of mTOR and other members of the phosphoinositide-3-kinase-related kinase family」 Methods Mol. Biol. 281巻:125〜41頁(2004年)を参照されたい)。
(実施例8)
ATR阻害アッセイ:
放射性−ホスフェート取り込みアッセイを使用して、化合物を、それらがATRキナーゼを阻害する能力についてスクリーニングした。アッセイを、50mMトリス/HCl(pH7.5)、10mM MgClおよび1mM DTTの混合物で実施した。最終基質濃度は10μM[γ−33P]ATP(3mCi 33P ATP/mmol ATP、Perkin Elmer)および800μM標的ペプチド(ASELPASQPQPFSAKKK)であった。
アッセイを、5nM完全長ATRの存在下、25℃で実施した。ATPおよび目的の試験化合物を除く、上記の試薬のすべてを含有するアッセイストック緩衝液を調製した。13.5μLのストック液を96ウェルプレートに入れ、続いて試験化合物の連続希釈液(一般に3倍の連続希釈で、15μM最終濃度から出発)を含有する2μLのDMSOストックを2連で(最終DMSO濃度7%)で加えた。プレートを、25℃で10分間プレインキュベートし、15μLの[γ−33P]ATP(最終濃度10μM)を加えて反応を開始させた。
2mMのATPを含有する30μLの0.1Mリン酸を加えて、24時間後に反応を停止させた。マルチスクリーンホスホセルロースフィルター96ウェルプレート(Millipore、カタログ番号MAPHN0B50)を、100μLの0.2Mリン酸で前処理し、次いで45μLの停止アッセイ混合液を加えた。プレートを5×200μLの0.2Mリン酸で洗浄した。乾燥後、100μLのOptiphase ‘SuperMix’液体シンチレーションカクテル(Perkin Elmer)をウェルに加え、次いでシンチレーションの計数を行った(1450Microbeta Liquid Scintillation Counter、Wallac)。
すべてのデータポイントについて平均バックグラウンド値を除いた後、Ki(app)データを、Prismソフトウェアパッケージ(Macintosh用のGraphPad Prismバージョン3.0cx、GraphPad Software、San Diego California、USA)を使用して、初速度データの非線形回帰分析により計算した。
以下の表2は、本開示の化合物のATR阻害Ki値を示す。<0.01μMのKi値を有する化合物を「+++」と表示する。>0.01μMであるが<1μMのKi値を有する化合物を「++」と表示する。>1μMであるが<5μMのKi値を有する化合物を「+」と表示する。
Figure 2016512815
Figure 2016512815
(実施例9)
シスプラチン感作アッセイ
96h細胞生存度(MTS)アッセイを使用して、化合物を、それらがHCT116結腸直腸がん細胞をシスプラチンに対して感作性にする能力についてスクリーニングすることができる。シスプラチンへのATMシグナルにおいて欠損を有するHCT116細胞(Kimら;Oncogene 21巻:3864頁(2002年);を参照されたい。またTakemuraら;JBC 281巻:30814頁(2006年)も参照されたい)を、96ウェルポリスチレンプレート(Costar3596)においてウェル当たり470個の細胞で、10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences12003)、1:100希釈されたペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Sigma P7539)および2mMのL−グルタミン(Sigma G7513)を含む150μlのマッコイ5A培地(Sigma M8403)中に播種し、5%CO中37℃で終夜かけて付着させる。次いで、化合物とシスプラチンの両方を、200mlの最終細胞体積での完全な濃度マトリクスとして、10μMの最高最終濃度から2倍連続希釈で細胞培地に同時に添加し、次いで細胞を5%CO中37℃でインキュベートする。96h後、40μlのMTS試薬(Promega G358a)を各ウェルに加え、細胞を、5%CO中37℃で1hインキュベートする。最後に、吸光度を、SpectraMax Plus384リーダー(Molecular Devices)を使用して490nmで測定し、シスプラチンのIC50だけを少なくとも1/3倍(1小数位に対して)に減少させるのに必要な化合物の濃度を報告することができる。
以下の表3は、本開示の化合物のシスプラチン感作値を示す。<0.02μMのシスプラチン感作値を有する化合物を「+++」と表示する。>0.02μMであるが<0.2μMのシスプラチン感作値を有する化合物を「++」と表示する。>0.2μMであるが<5μMのシスプラチン感作値を有する化合物を「+」と表示する。
Figure 2016512815
Figure 2016512815
(実施例10)
単剤HCT116活性
96hの細胞生存度(MTS)アッセイを使用して、化合物を、HCT116結腸直腸がん細胞に対する単剤活性についてスクリーニングすることができる。HCT116を、96ウェルポリスチレンプレート(Costar3596)においてウェル当たり470個の細胞で、10%ウシ胎児血清(JRH Biosciences12003)、1:100希釈されたペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Sigma P7539)および2mM L−グルタミン(Sigma G7513)を含む150μlのマッコイ5A培地(Sigma M8403)中に播種し、5%CO中37℃で終夜かけて付着させる。次いで、化合物を、200μlの最終細胞体積での完全な濃度マトリクスとして、10mMの最高最終濃度から2倍連続希釈で細胞培地に添加し、次いで細胞を5%CO中37℃でインキュベートする。96h後、40μlのMTS試薬(Promega G358a)を各ウェルに加え、細胞を5%CO中37℃で1hインキュベートする。最後に、吸光度を、SpectraMax Plus 384リーダー(Molecular Devices)を使用して490nmで測定し、IC50値を計算することができる。
(実施例11)
ATR複合体阻害アッセイ:
パートナータンパク質ATRIP、CLK2およびTopBP1の存在下で、放射性−ホスフェート取り込みアッセイを使用して、化合物を、それらがATRキナーゼを阻害する能力についてスクリーニングした。アッセイを、50mMトリス/HCl(pH7.5)、10mM MgClおよび1mM DTTの混合物において実施した。最終基質濃度は、10μM[g−33P]ATP(3.5μCi 33P ATP/nmol ATP、Perkin Elmer、Massachusetts、USA)および800μM標的ペプチド(ASELPASQPQPFSAKKK、Isca Biochemicals、Cambridgeshire、UK)であった。
アッセイを、4nM完全長ATR、40nM完全長ATRIP、40nM完全長CLK2および600nM TopBP1(A891−S1105)の存在下で、25℃で実施した。標的ペプチド、ATPおよび目的の試験化合物を除く、上記に挙げた試薬のすべてを含有する、酵素ストック緩衝液を調製した。この酵素ストック液を、25℃で30分間プレインキュベートした。8.5μLの酵素ストック液を96ウェルプレートに入れ、次いで、5μlの標的ペプチド、および試験化合物の連続希釈液(一般に、2.5倍連続希釈で、1.5μMの最終濃度から出発する)を含有する2μLのDMSOストックを2連で(最終DMSO濃度7%)で加えた。プレートを、25℃で10分間プレインキュベートし、15μLの[g−33P]ATP(最終濃度10μM)を加えて反応を開始させた。
2mMのATPを含有する30μLの0.3Mリン酸を加えることによって、反応を20時間後に停止させた。ホスホセルロースフィルター96ウェルプレート(マルチスクリーンHTS MAPHNOB50、Merck−Millipore、Massachusetts、USA)を、100μLの0.1Mリン酸で前処理し、次いで45μLの停止アッセイ混合液を加えた。プレートを5×200μLの0.1Mリン酸で洗浄した。乾燥後、50μLのOptiphase ‘SuperMix’液体シンチレーションカクテル(Perkin Elmer、Massachusetts、USA)をウェルに加え、次いでシンチレーションの計数を行った(Wallac1450 Microbeta Liquid Scintillation Counter、Perkin Elmer、Massachusetts、USA)。
すべてのデータポイントについて平均バックグラウンド値を除いた後、Ki(app)データを、Prismソフトウェアパッケージ(Macintosh用のGraphPad Prismバージョン6.0c、GraphPad Software、Inc.、San Diego、USA)を使用して、初速度データの非線形回帰分析により計算した。
いくつかの本発明の実施形態を説明してきたが、我々の基本的な実施例を変更して、本発明の化合物、方法およびプロセスを使用する他の実施形態を提供できることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、本明細書で実施例により示してきた特定の実施形態より、むしろ、添付の特許請求の範囲によって定義されることが認識される。

Claims (122)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2016512815
    [式中、
    とRは、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を有する5〜6員の芳香族または非芳香族環を形成しており;RとRにより形成された該環は、0〜3個出現するRで任意選択で置換されており;
    は、ハロ、CN、酸素、窒素もしくは硫黄から独立して選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;Rは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;
    は、ハロ、−CN、C1〜4アルキル、または3〜6員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環であって、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜1個のヘテロ原子を有する単環式環から独立して選択され;
    Aは、
    Figure 2016512815
    から独立して選択され;
    は、−(L)−QまたはTから独立して選択され;
    LおよびTは、それぞれ独立して、C1〜10脂肪族鎖であり、該脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられており、各LおよびTは、0〜5個出現するJLTで独立して置換されており;
    LTは、−CN、ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立して選択され;
    nは0または1であり;
    は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環から独立して選択され;Qは、0〜5個出現するJで独立して置換されており;
    は、−CN;ハロ;=O;Q;またはC1〜8脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜8脂肪族鎖から独立して選択され;各出現するJは、0〜3個出現するJにより任意選択で置換されており;あるいは
    同一原子上の2個出現するJは、それらが結合している該原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJにより形成された該環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    2個出現するJは、Qと一緒になって、6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
    は、独立して、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり
    は、−CN;ハロ;=O;→O;Q;またはC1〜6脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;各Jは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    同一原子上の2個出現するJは、それらが結合している該原子と一緒に、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJにより形成された該環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    2個出現するJは、Qと一緒に、6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
    は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり;
    は、−CN;ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立して選択され;あるいは
    は、−CN;ハロ;=O;C1〜6脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の非芳香族環から独立して選択され;Jは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    同一原子上の2個出現するJは、それらが結合している該原子と一緒に、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;あるいは
    2個出現するJは、Qと一緒に、6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
    は、H;ハロ;1〜3個出現するハロで任意選択で置換されているC1〜4アルキル;C3〜4シクロアルキル;3〜4員のヘテロシクリル;−CN;またはC1〜3脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
    は、H;ハロ;3〜4員のヘテロシクリル;−CN;0〜3個出現するフルオロで任意選択で置換されているC1〜2アルキル;またはC1〜3脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
    は、H、ハロ、C3〜4シクロアルキル、3〜4員のヘテロシクリルまたはC1〜3脂肪族であって、脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族から独立して選択され;
    は、ハロまたはC1〜6脂肪族から独立して選択され:
    zは0、1または2であり;
    Rは、HまたはC1〜4脂肪族から独立して選択される]
    またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ。
  2. 式I−Aの化合物:
    Figure 2016512815
    [式中、
    は、H;酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;Rは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;
    は、ハロ、−CN、C1〜4アルキル、または3〜6員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環であって、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜1個のヘテロ原子を有する単環式環から独立して選択され;
    は、最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;
    mは0、1または2であり
    Aは、
    Figure 2016512815
    から独立して選択され;
    は、−(L)−QまたはTから独立して選択され;
    LおよびTは、それぞれ独立して、C1〜10脂肪族鎖であり、該脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−または−S(O)−で任意選択で置き換えられており、各LおよびTは、0〜5個出現するJLTで独立して置換されており;
    LTは、−CN、ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立して選択され;
    nは0または1であり;
    は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環から独立して選択され;Qは、0〜5個出現するJで独立して置換されており;
    は、−CN;ハロ;=O;Q;またはC1〜8脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜8脂肪族鎖から独立して選択され;各出現するJは、0〜3個出現するJにより任意選択で置換されており;あるいは
    同一原子上の2個出現するJは、それらが結合している該原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJにより形成された該環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    2個出現するJは、Qと一緒になって、6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
    は、独立して、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり
    は、−CN;ハロ;=O;→O;Q;またはC1〜6脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖から独立して選択され;各Jは、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    同一原子上の2個出現するJは、それらが結合している該原子と一緒に、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;2個出現するJにより形成された該環は、0〜3個出現するJで任意選択で置換されており;あるいは
    2個出現するJは、Qと一緒に、6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
    は、酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の単環式環;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和もしくは芳香族の二環式環であり;
    は、−CN;ハロまたはC1〜4脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜4脂肪族鎖から独立して選択され;あるいは
    は、−CN;ハロ;=O;C1〜6脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜6脂肪族鎖;または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員の非芳香族環から独立して選択され;あるいは
    同一原子上の2個出現するJは、それらが結合している該原子と一緒に、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員環を形成しており;あるいは
    2個出現するJは、Qと一緒に、6〜10員の飽和または部分不飽和の架橋環系を形成しており;
    は、H;ハロ;1〜3個出現するハロで任意選択で置換されているC1〜4アルキル;C3〜4シクロアルキル;−CN;またはC1〜3脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
    は、H;ハロ;−CN;0〜3個出現するフルオロで任意選択で置換されているC1〜2アルキル;またはC1〜3脂肪族鎖であって、該脂肪族鎖の最大で2個のメチレン単位が、−O−、−NR−、−C(O)−もしくは−S(O)−で任意選択で置き換えられているC1〜3脂肪族鎖から独立して選択され;
    は、HまたはC1〜3脂肪族から独立して選択され;
    zは0、1または2であり;
    Rは、HまたはC1〜4脂肪族から独立して選択される]
    またはその薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグ。
  3. がC1〜2アルキルである、請求項1または2のいずれか一項に記載の化合物。
  4. が、3〜6員のカルボシクリル環であるか、または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜6員のヘテロシクリル環である、請求項1または2のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が、シクロプロピルまたはオキセタニルから独立して選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. がHである、請求項1または2のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、C1〜3アルキルまたはフルオロから独立して選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  8. がC1〜3アルキルである、請求項2〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. mが0である、請求項2〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. Aが
    Figure 2016512815
    である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. Aが
    Figure 2016512815
    である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  12. Aが
    Figure 2016512815
    である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  13. Aが
    Figure 2016512815
    である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  14. Aが、
    Figure 2016512815
    から独立して選択される、請求項1に記載の化合物。
  15. が、3〜6員のカルボシクリル環であるか、または酸素、窒素もしくは硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜6員のヘテロシクリル環である、請求項14に記載の化合物。
  16. がC1〜2アルキルである、請求項14に記載の化合物。
  17. がHである、請求項14に記載の化合物。
  18. が、C1〜3アルキルまたはフルオロから独立して選択される、請求項15または16のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が−(L)−Qである、請求項10〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. nが1である、請求項19に記載の化合物。
  21. Lが−O−である、請求項20に記載の化合物。
  22. nが0である、請求項19に記載の化合物。
  23. が、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の単環式環から独立に選択される、請求項19〜22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. が3〜7員のヘテロシクリルまたはカルボシクリルである、請求項23に記載の化合物。
  25. がシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,3−オキサジナニル、1,3−チアジナニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロイミダゾリル、1,3−テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロピリミジニル、1,4−ジアゼパニル、1,4−オキサゼパニル、1,4−チアゼパニル、およびアゼチジニルから独立に選択される、請求項24に記載の化合物。
  26. が、ピロリジニル、シクロプロピル、シクロヘキシル、ピペリジニルまたはピペラジニルから独立に選択される、請求項25に記載の化合物。
  27. が5〜6員のアリールまたはヘテロアリールである、請求項23に記載の化合物。
  28. が、フェニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラヒドロピリジニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−トリアゾリルまたは1,2,4−トリアゾリルから独立に選択される、請求項27に記載の化合物。
  29. がピリジニルである、請求項28に記載の化合物。
  30. が、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の二環式環である、請求項19〜22に記載の化合物。
  31. が、オクタヒドロピロロ[1,2−a]ピラジニル、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジニル、オクタヒドロ−1H−ピラジノ[1,2−a]ピラジニル、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジニル、2,5−ジアザビシクロ[4.1.0]ヘプタンまたはオクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジニルから独立に選択される、請求項30に記載の化合物。
  32. がC1〜6脂肪族鎖であり、該脂肪族鎖の最大で3個のメチレン単位が−O−、−NR−または−C(O)−で任意選択で置き換えられている、請求項19〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  33. が、−C(O)−、C1〜4アルキル、−(C0〜4アルキル)NH、−(C0〜4アルキル)NH(C1〜4アルキル)、−(C0〜4アルキル)N(C1〜4アルキル)、−(C0〜4アルキル)OH、−(C0〜4アルキル)O(C1〜4アルキル)、−C(O)OH、−C(O)O(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル)、−C(O)N(C1〜4アルキル)または−(C1〜3アルキル)O(C1〜2アルキル)N(C1〜3アルキル)から独立に選択される、請求項32に記載の化合物。
  34. が、−C(O)−、C1〜4アルキルまたは−(C0〜4アルキル)NHから独立に選択される、請求項33に記載の化合物。
  35. がQである、請求項19〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  36. が、酸素、硫黄または窒素から選択される0〜3個のヘテロ原子を有する3〜7員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の単環式環である、請求項35に記載の化合物。
  37. が、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、オキセタニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、チオモルホリニルまたはモルホリニルから独立に選択される、請求項36に記載の化合物。
  38. がオキセタニル、ピロリジニルまたはテトラヒドロピラニルである、請求項37に記載の化合物。
  39. が、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜5個のヘテロ原子を有する7〜12員の完全飽和、部分不飽和または芳香族の二環式環である、請求項35に記載の化合物。
  40. が、5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジニルまたは5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジニルから独立に選択される、請求項39に記載の化合物。
  41. 2個出現するJが、Qと一緒になって架橋環系を形成している、請求項24〜26のいずれか一項に記載の化合物。
  42. が=O、ハロまたは→Oである、請求項24〜26のいずれか一項に記載の化合物。
  43. 同じ原子上に2個出現するJが、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員非芳香族環を形成している、請求項24〜26のいずれか一項に記載の化合物。
  44. 前記同じ原子上に2個出現するJによって、それらが結合している原子と一緒になって形成された前記環が、オキセタニル、シクロブチルまたはアゼチジニルから選択される、請求項43に記載の化合物。
  45. が、酸素、窒素または硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を有する3〜6員ヘテロシクリルである、請求項32〜40のいずれか一項に記載の化合物。
  46. が、オキセタニル、ピペラジニル、アゼチジニル、ピペラジニル、ピロリジニルまたはモルホリニルから独立に選択される、請求項45に記載の化合物。
  47. がピペラジニルである、請求項46に記載の化合物。
  48. が、ハロ、=O、−OH、C1〜4アルキル、−(C0〜4アルキル)N(C1〜4アルキル)または−(C0〜4アルキル)O(C1〜4アルキル)から独立に選択される、請求項32〜40のいずれか一項に記載の化合物。
  49. 同じ原子上に2個出現するJが、それらが結合している原子と一緒になって、酸素、窒素または硫黄から選択される0〜2個のヘテロ原子を有する3〜6員芳香族または非芳香族環を形成している、請求項32〜40のいずれか一項に記載の化合物。
  50. が−C1〜4アルキルである、請求項45〜49のいずれか一項に記載の化合物。
  51. がTである、請求項10〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  52. Tが、−(C1〜4アルキル)、−(C1〜4アルキル)N(C1〜4アルキル)、−(C1〜3アルキル)O(C1〜2アルキル)N(C1〜3アルキル)、−(C1〜4アルキル)OH、−(C1〜4アルキル)NHまたは−(C1〜4アルキル)O(C1〜4アルキル)から独立に選択される、請求項51に記載の化合物。
  53. LTがハロまたはC1〜3アルキルである、請求項52に記載の化合物。
  54. Figure 2016512815
    Figure 2016512815
    Figure 2016512815
    から独立に選択される、請求項1〜53のいずれか一項に記載の化合物。
  55. 請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  56. 請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される誘導体を投与する工程を含む、患者におけるがんを処置する方法。
  57. 前記患者に、DNA損傷剤から独立に選択される追加の治療剤を投与する工程をさらに含む方法であって;該追加の治療剤が処置を施す疾患に適しており;該追加の治療剤を、単一剤形として前記化合物と一緒に投与するか、または該化合物とは別個に複数剤形の一部として投与する、請求項56に記載の方法。
  58. 前記DNA損傷剤が選択された化学治療または放射線処置である、請求項57に記載の方法。
  59. 前記DNA損傷剤が、電離放射線、放射線作用のあるネオカルジノスタチン、白金製剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、スルホン酸アルキルまたは抗生物質から独立に選択される、請求項58に記載の方法。
  60. 前記DNA損傷剤が、電離放射線、白金製剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤またはスルホン酸アルキルから独立に選択される、請求項59に記載の方法。
  61. 前記DNA損傷剤が、電離放射線、白金製剤、トポI阻害剤、トポII阻害剤または抗生物質から独立に選択される、請求項59に記載の方法。
  62. 前記白金製剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、ロバプラチン、トリプラチン4硝酸塩、ピコプラチン、サトラプラチン、ProLindacおよびアロプラチンから独立に選択され;前記トポI阻害剤がカンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンおよびベロテカンから選択され;前記トポII阻害剤がエトポシド、ダウノルビシン、ドキソルビシン、アクラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、バルルビシン、ゾルビシンおよびテニポシドから選択され;前記代謝拮抗物質がアミノプテリン、メトトレキセート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ペントスタチン、クラドリビン、クロファラビン、フルダラビン、チオグアニン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、カペシタビン、テガフール、カルモフール、フロクスウリジン、シタラビン、ゲムシタビン、アザシチジンおよびヒドロキシウレアから選択され;前記アルキル化剤がメクロレタミン、シクロホスファミド、イホスファミド、トロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、プレドニムスチン、ベンダムスチン、ウラムスチン、エストラムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ホテムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、ブスルファン、マンノスルファン、トレオスルファン、カルボコン、チオテパ、トリアジコン、トリエチレンメラミン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、アルトレタミン、ミトブロニトール、アクチノマイシン、ブレオマイシン、マイトマイシンおよびプリカマイシンから選択される、請求項60に記載の方法。
  63. 前記白金製剤が、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、ネダプラチンまたはサトラプラチンから独立に選択され;前記トポI阻害剤が、カンプトテシン、トポテカン、イリノテカン/SN38、ルビテカンから選択され;前記トポII阻害剤が、エトポシドから選択され;前記代謝拮抗物質が、メトトレキセート、ペメトレキセド、チオグアニン、フルダラビン、クラドリビン、シタラビン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリンまたは5−フルオロウラシルから選択され;前記アルキル化剤が、ナイトロジェンマスタード、ニトロソウレア、トリアゼン、スルホン酸アルキル、プロカルバジンまたはアジリジンから選択され;前記抗生物質が、ヒドロキシウレア、アントラサイクリン、アントラセンジオンまたはストレプトミセスファミリーから選択される、請求項62に記載の方法。
  64. 前記DNA損傷剤が、白金製剤または電離放射線から独立に選択される、請求項62に記載の方法。
  65. 前記代謝拮抗物質がゲムシタビンである、請求項60に記載の方法。
  66. 前記DNA損傷剤が電離放射線である、請求項60に記載の方法。
  67. 前記DNA損傷剤が、シスプラチンまたはカルボプラチンから独立に選択される白金製剤である、請求項60に記載の方法。
  68. 前記DNA損傷剤がエトポシドから選択されるトポII阻害剤である、請求項60に記載の方法。
  69. 前記DNA損傷剤が、テモゾロミドから選択されるアルキル化剤である、請求項60に記載の方法。
  70. 前記DNA損傷剤が、以下の:シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、エトポシド、テモゾロミドまたは電離放射線の1つもしくは複数から独立に選択される、請求項60に記載の方法。
  71. 前記がんが、以下のがん:口腔:頬側口腔、***、舌、口、咽頭;心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫;肺:気管支がん(扁平細胞または類表皮、未分化小細胞、未分化大細胞、腺がん)、肺胞(細気管支)がん、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;胃腸:食道(扁平細胞がん、喉頭、腺がん、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(癌腫、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(導管腺がん、インスリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ガストリン産生腫瘍、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(small bowel)または小腸(small intestine)(腺がん、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(large bowel)または大腸(large intestine)(腺がん、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫)、結腸、結腸−直腸、結腸直腸;直腸、尿生殖路:腎臓(腺がん、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫)、膀胱および尿道(扁平細胞がん、移行細胞がん、腺がん)、前立腺(腺がん、肉腫)、睾丸(セミノーマ、奇形腫、胎生期がん、奇形がん、絨毛がん、肉腫、間質細胞がん、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝細胞腫(肝細胞がん)、胆管がん、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、胆汁道;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫、脊索腫、オステオクロンフロマ(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液性線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起神経膠腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科/女性:子宮(子宮内膜がん)、子宮頸部(子宮頸がん、前腫瘍性子宮頸部異形成)、卵巣(卵巣がん[漿液性嚢胞腺がん、ムチン性嚢胞腺がん、未分類癌腫]、顆粒膜−莢膜細胞腫、セルトリ・ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、陰門(扁平細胞がん、上皮内がん、腺がん、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞がん、扁平細胞がん、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、ファロピウス管(癌腫)、胸部;皮膚:悪性黒色腫、基底細胞がん、扁平細胞がん、カポジ肉腫、ケラトアカントーマ、異形成性母斑、脂肪腫、脈管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬、甲状腺:乳頭状甲状腺がん、濾胞性甲状腺がん;髄様甲状腺がん、多発性内分泌腫瘍症2A型、多発性内分泌腫瘍症2B型、家族性髄様甲状腺がん、褐色細胞腫、傍神経節腫;および副腎:神経芽細胞腫から選択される固形腫瘍である、請求項56〜70のいずれか一項に記載の方法。
  72. 前記がんが、肺または膵臓のがんから選択される、請求項71に記載の方法。
  73. 前記がんが、肺がん、頭頸部がん、膵臓がん、胃がんまたは脳がんから選択される、請求項56〜70のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記がんが、非小細胞肺がん、小細胞肺がん、膵臓がん、胆道がん、頭頸部がん、膀胱がん、結腸直腸がん、神経膠芽腫、食道がん、乳がん、肝細胞がんまたは卵巣がんから選択される、請求項56〜70のいずれか一項に記載の方法。
  75. 前記追加の治療剤がゲムシタビンであり、前記がんが膵臓がんである、請求項64に記載の方法。
  76. ゲムシタビン、放射線治療またはゲムシタビンと放射線治療の両方から選択される追加の治療剤と併用して、患者に請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物の化合物を投与する工程を含む膵臓がんを処置する方法。
  77. 患者に、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与することによって、化学治療または放射線治療から選択されるがん治療に対する膵臓がん細胞の感作性を増大させる方法。
  78. 前記化学治療がゲムシタビンである、請求項77に記載の方法。
  79. 前記がん治療がゲムシタビンである、請求項77に記載の方法。
  80. 前記がん治療が放射線である、請求項77に記載の方法。
  81. 前記がん治療がゲムシタビンおよび放射線である、請求項77に記載の方法。
  82. ゲムシタビン(100nM)および/または放射線(6Gy)と併用して請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与する工程を含む、膵臓がん細胞におけるChk1(Ser345)のリン酸化を阻害する方法。
  83. 化学放射線治療と併用して、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与することによって膵臓がん細胞を化学放射線治療に対して感作させる方法。
  84. 前記化学放射線治療がゲムシタビンおよび放射線である、請求項83に記載の方法。
  85. 放射線治療と併用して、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与することによって低酸素膵臓がん細胞を放射線感作性にする方法。
  86. 化学治療と併用して、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与することによって低酸素膵臓がん細胞を感作性にする方法。
  87. 前記がん細胞がPSN−1、MiaPaCa−2またはPancMがん細胞である、請求項83〜86のいずれか一項に記載の方法。
  88. 放射線治療および/またはゲムシタビンと併用して、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与することによって損傷誘発性細胞周期チェックポイントを破壊する方法。
  89. 放射線治療および/またはゲムシタビンと併用して、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与することによって膵臓がん細胞における相同的組み換えによるDNA損傷の修復を阻害する方法。
  90. 前記化合物を患者に投与する、請求項84〜89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 前記化合物を膵臓がん細胞に投与する、請求項84〜89のいずれか一項に記載の方法。
  92. 前記膵臓がん細胞が、PSN−1、MiaPaCa−2またはPanc−1から選択される膵臓細胞株から誘導される、請求項91に記載の方法。
  93. 非小細胞肺がんを処置する方法であって、
    以下の追加の治療剤:シスプラチンまたはカルボプラチン、エトポシドおよび電離放射線の1つまたは複数と併用して、患者に請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与する工程を含む方法。
  94. シスプラチンまたはカルボプラチン、エトポシドおよび電離放射線と併用して、患者に請求項1に記載の化合物を投与する工程を含む、請求項93に記載の方法。
  95. 患者に、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与する工程を含む、がん細胞における細胞死を促進する方法。
  96. 患者に、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与する工程を含む、DNA損傷からの細胞修復を防止する方法。
  97. 生物学的試料におけるATRを阻害する方法であって、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を該生物学的試料と接触させるステップを含む方法。
  98. 前記生物学的試料が細胞である、請求項97に記載の方法。
  99. 患者に、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物を投与する工程を含む、細胞をDNA損傷剤に感作性にする方法。
  100. 前記細胞が、ATMシグナルカスケードに欠損を有するがん細胞である、請求項56〜99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 前記欠損が、以下の:ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1、H2AX、MCPH1/BRIT1、CTIPまたはSMC1の1つもしくは複数の発現または活性の変化である、請求項100に記載の方法。
  102. 前記欠損が、以下の:ATM、p53、CHK2、MRE11、RAD50、NBS1、53BP1、MDC1またはH2AXの1つもしくは複数の発現または活性の変化である、請求項100に記載の方法。
  103. 前記細胞が、DNA損傷癌遺伝子を発現するがん細胞である、請求項56〜99のいずれか一項に記載の方法。
  104. 前記がん細胞が、以下の:K−Ras、N−Ras、H−Ras、Raf、Myc、Mos、E2F、Cdc25A、CDC4、CDK2、サイクリンE、サイクリンAおよびRbの1つもしくは複数の発現または活性の変化を有する、請求項103に記載の方法。
  105. 前記がん、がん細胞または細胞が、塩基除去修復タンパク質の欠損を有する、請求項56〜99のいずれか一項に記載の方法。
  106. 前記塩基除去修復タンパク質が、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼIおよびIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼおよびホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)またはアプラタキシンである、請求項105に記載の方法。
  107. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1、PARP2またはPolBである、請求項106に記載の方法。
  108. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1またはPARP2である、請求項107に記載の方法。
  109. 前記患者に追加の治療剤を投与する工程をさらに含み、該薬剤が塩基除去修復タンパク質を阻害またはモジュレートする、請求項56〜108のいずれか一項に記載の方法。
  110. 前記塩基除去修復タンパク質が、UNG、SMUG1、MBD4、TDG、OGG1、MYH、NTH1、MPG、NEIL1、NEIL2、NEIL3(DNAグリコシラーゼ);APE1、APEX2(APエンドヌクレアーゼ);LIG1、LIG3(DNAリガーゼIおよびIII);XRCC1(LIG3アクセサリー);PNK、PNKP(ポリヌクレオチドキナーゼおよびホスファターゼ);PARP1、PARP2(ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ);PolB、PolG(ポリメラーゼ);FEN1(エンドヌクレアーゼ)またはアプラタキシンから選択される、請求項109に記載の方法。
  111. 前記塩基除去修復タンパク質がPARP1、PARP2またはPolBから選択される、請求項110に記載の方法。前記塩基除去修復タンパク質がPARP1またはPARP2から選択される、請求項68に記載の方法。
  112. 前記薬剤が、オラパリブ(AZD2281またはKU−0059436としても公知である)、イニパリブ(BSI−201またはSAR240550としても公知である)、ベリパリブ(ABT−888としても公知である)、ルカパリブ(PF−01367338としても公知である)、CEP−9722、INO−1001、MK−4827、E7016、BMN673またはAZD2461から選択される、請求項111に記載の方法。
  113. 式I−Aの化合物:
    Figure 2016512815
    を調製するプロセスであって、式6の化合物:
    Figure 2016512815
    を、適切な条件下で反応させてアミド結合を形成する工程を含み、式中、
    JがHまたはClであり;
    、RおよびAが請求項1〜54に定義の通りであるプロセス。
  114. 式6の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式5の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な条件下で反応させて活性化エステルを形成することによって調製するステップをさらに含む、請求項113に記載のプロセス。
  115. 式Iの化合物:
    Figure 2016512815
    を調製するプロセスであって、式5の化合物:
    Figure 2016512815
    を、適切な条件下で反応させてアミド結合を形成する工程を含み、
    式中、R、RおよびAが、請求項1〜54に定義の通りであるプロセス。
  116. 式5の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式4の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な脱保護条件下で反応させることによって調製するステップをさらに含む、請求項113〜115のいずれか一項に記載のプロセス。
  117. 式4の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式3の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な縮合条件下で反応させてピリミジン環を形成することによって調製するステップをさらに含む、請求項110に記載のプロセス。
  118. 式3の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式2の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な縮合条件下で反応させてピラゾール環を形成することによって調製するステップをさらに含む、請求項117に記載のプロセス。
  119. 式2の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式1の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切なアニオン縮合条件下で反応させることによって調製するステップをさらに含む、請求項118に記載のプロセス。
  120. 式I−Aの化合物:
    Figure 2016512815
    を調製するプロセスであって、式9の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な縮合条件下で反応させてピリミジン環を形成する工程を含み、
    式中、R、RおよびAが、請求項1〜54に定義の通りであるプロセス。
  121. 式9の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式8の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な縮合条件下で反応させてピラゾール環を形成することによって調製するステップをさらに含む、請求項120に記載のプロセス。
  122. 式8の化合物:
    Figure 2016512815
    を、式7の化合物:
    Figure 2016512815
    を適切な条件下で反応させてアミド結合を形成することによって調製するステップをさらに含む、請求項121に記載のプロセス。
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