JP2011519809A - 成長した単層ナノチューブの効率および品質に炭化水素および輸送ガス材料が与える効果 - Google Patents

成長した単層ナノチューブの効率および品質に炭化水素および輸送ガス材料が与える効果 Download PDF

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Abstract

高品質なカーボン単層ナノチューブ(SWNT)を合成する方法およびプロセスを提供する。前記方法により、触媒単位重量当たりの炭素前駆体量および輸送ガス量を最適化する手段を提供する。780℃にて、約4.2×10−3モルCH/秒−g(Fe)の流量で、炭素前駆体ガスを担体に担持した触媒に接触させたとき、約20%の変換効率を達成できる。また、炭素前駆体ガスの流量を約1.7×10−2モルCH/秒−g(Fe)以上にすると、品質が向上し、より速くカーボンSWNTが成長する結果になった。一方、炭素原子の供給速度を遅くすると(約4.5×1020C原子/秒−g、すなわち6.4×10−4モルCH/秒−g(Fe))、欠陥の多いナノチューブが生成する結果になった。
【選択図】図3

Description

本発明は、化学蒸着法を用いるカーボン単層ナノチューブの合成方法に関する。
カーボンナノチューブは、炭素原子からなる6角網面体であり、両端をフラーレン分子の半球でふたをした継ぎ目のないチューブである。現在、単層および多層カーボンナノチューブの合成には、主に3種類のアプローチがなされている。こうしたアプローチには、グラファイト棒にアーク放電する方法(非特許文献1)、炭素をレーザーアブレーションする方法(非特許文献2)、および炭化水素を化学蒸着する方法(特許文献3および特許文献4)が含まれる。多層カーボンナノチューブが炭化水素の触媒的接触分解によって商業的規模で製造できる一方で、単層カーボンナノチューブは依然としてグラムスケールで製造される。現在の方法では、単層カーボンナノチューブおよび多層カーボンナノチューブの両方がその他の不純物とともに製造され、単層ナノチューブ(以下SWNTと称する)の精製には時間および費用がかかる。
米国特許出願第10/304,316号明細書 米国特許出願第10/992,275号明細書
Journet et al.,Nature 388:756頁(1997) Thess et al.,Science 273:483頁(1996) Ivanov et al.,Chem.Phys.Lett., 233:329頁(1994) Li et al.,Science 274:1701頁(1996) Carey and Sundberg,(1992)"Advanced Organic Chemistry 3rd Ed."Vols.A and B,Plenum Press,New York Cotton et al.,"Advanced Inorganic Chemistry 6th Ed."Wiley,New York Harutyunyan et al.,NanoLetters 2,525頁(2002)
一般に、単層カーボンナノチューブは他に類を見ない機械的および電子的特性を有するために、多層カーボンナノチューブよりも好適である。多層カーボンナノチューブの場合、不飽和炭素原子価間に橋をかけ、所々に生じた欠損を克服することができる。これに対して、単層カーボンナノチューブは欠損を補うための隣接層をもたない。このために、単層カーボンナノチューブには欠損が生じ易い傾向がある。一方、欠損がない単層カーボンナノチューブは、注目すべき機械的、電子的および磁気的特性を有することが期待され、こうした特性はチューブの直径およびキラリティー変えることで調整できる可能性がある。
先に述べた方法では依然としてかなりの副生物が生成し、および/またはSWNTの収率が低いために、高品質な単層カーボンナノチューブを制御可能に合成できる方法およびプロセスが必要である。従って、本発明は、高品質なSWNTを合成する新規方法およびプロセスを提供する。
本発明は、高品質を有する単層カーボンナノチューブを成長させる方法およびプロセスを提供する。
前記方法は、第V族金属、第VI族金属、第VII族金属、第VIII族金属、ランタニド、遷移金属、またはこれらの組み合わせから選択される触媒類を使用する。前記触媒は、触媒と担体との比を約1:1から約1:500にしてAl、SiO、MgOなどの粉末酸化物に担持することができ、この担持触媒をSWNTの合成に使用できる。また、高品質なSWNTが製造できて、さらに多層カーボンナノチューブ、アモルファス炭素、非晶質炭素、またはグラファイトなどの他の炭素種の生成が最少となるまで、反応温度、反応時間、およびその他の反応条件を変えることができる。
ある態様では、本発明は、Fe:Mo金属触媒をアルミナに担持し、炭素前駆体ガスに接触させて、速い速度で高品質なカーボン単層ナノチューブ(SWNT)を合成することを特徴とするSWNT合成方法を提供する。
また、別の態様では、本発明は、約1:30から約1:40の比で担体に担持した金属触媒を炭素前駆体ガスに接触させることで、高品質なカーボン単層ナノチューブ(SWNT)を略大気圧下で合成することを特徴とするSWNT合成方法を提供する。前記炭素前駆体ガスの流量は、速い成長速度でカーボンナノチューブが製造されるように選択できる。例えば、カーボンナノチューブの成長速度は、約0.0015から約0.004μm/秒、またはより好適には、約0.002から約0.004μm/秒であってよい。
単層カーボンナノチューブの合成に用いる機器の一般的構成を示す。 単層カーボンナノチューブ合成中の水素の生成を示す。 カーボンSWNTのラマンスペクトルを示す。780℃にて、80sccmでCHを、続いて12CHおよび13CHガスを以下の(b1)−(b4)に示すように導入し、Fe:Mo:Al触媒で成長させたSWNT試料のラマンスペクトルをそれぞれ示す。(b1)12CHを2分間、続いて13CHを20分間導入した。(b2)12CHを8分間、続いて13CHを20分間導入した。(b3)12CHを14分間、続いて13CHを20分間導入した。(b4)12CHを23分間、続いて13CHを20分間導入したまた、12CHを20分間、および13CHを20分間導入し、Fe:Mo:Al触媒で成長させたSWCNT試料のラマンスペクトルを一番下の段に示す。なお、全ての挿入図は「Dバンド」を示す拡大図である。 炭化水素の流量に触媒の寿命が依存することを示す。 780℃にて、180、80、20および3sccmのCHとアルミナに担持したFe:Mo触媒を用いて得られた炭素煤の熱重量分析(TGA)を示す。 40sccmのCHを用いるとき、SWCNT成長に好適な触媒の寿命およびGバンド対Dバンドのラマン強度比(I/I)が、輸送ガス(Ar)の流量に依存することを示す。
I.定義
特に断らない限り、明細書および請求の範囲を含む本出願に使用した次の用語は、以下に示すように定義する。なお、明細書および添付した請求の範囲に使用したように、「a」、「an」および「the」がつく単数形は、明確に別の記載がない限り複数形の意味も含む。また、標準的な化学用語の定義は、非特許文献5および非特許文献6を含む参考書籍を参照されたい。
「単層カーボンナノチューブ」または「1次元炭素ナノチューブ」の用語は、交換可能に用いられ、基本的に、単層の炭素原子からなる層を有し、グラファイト型の結合により六角形の結晶構造中に配置された炭素原子からなる、筒状形状の薄いシートを意味する。
「有機金属(metalorganic)」または「有機金属(organometallic)」の用語は、交換可能に用いられ、有機化合物と、金属、遷移金属または金属ハロゲン化物との配位化合物を意味する。
II.概要
本発明は、炭素蒸着法を用いた高品質なカーボン単層ナノチューブ(SWNT)および構造体を合成する方法およびプロセスを開示する。SWNT合成には、粉末Alに担持した触媒を使用する。前記触媒は、Feと、Mo、Niなどの少なくとも他の1つの金属を有することが好ましい。また、前記合成は略大気圧下で実施し、生成するSWNTの効率および品質が向上するように炭化水素前駆体ガスを選定するのが好ましい。これにより、前記方法において、アモルファスまたは非結晶炭素の生成、および多層カーボンナノチューブの生成が最少となる。
III.触媒
触媒の組成は、当業者に知られた任意の触媒組成でよい。こうした触媒は、例えば、鉄、酸化鉄、モリブデン、またはコバルト、ニッケル、クロム、イットリウム、ハフニウム、またはマンガンなどのフェライトを含む、金属または合金であるのが好ましい。本発明の有用な触媒は、全体として50nmから約1μmの平均粒径をもつことが好ましいが、しかし、個々の粒径は一般に約400nmから約1μmであってよい。
また、カーボンナノチューブの成長プロセスで用いる前記触媒の機能は、炭素前駆体を分解し、炭素が規則的に堆積するのを助長するものである。本発明の方法およびプロセスでは、金属触媒として金属ナノ粒子を使用するのが好ましい。また、触媒として選んだ金属または複数の金属の組み合わせを処理することで、所望の粒径サイズおよび直径分布を得ることができる。また、以下に述べるようにカーボンナノチューブの合成時に、担体として用いるのに好適な材料に担持させることで、前記触媒を分離することができる。従来技術で知られているように、担体を用いて触媒粒子を互いに分離することが可能であり、この結果、触媒組成中にさらに広い表面積をもつ触媒材料を提供できる。このような担体材料には、結晶シリコン、ポリシリコン、シリコン窒化物、タングステン、マグネシウム、アルミニウム、およびこれら金属の酸化物、好ましくは、アルミニウム酸化物、シリコン酸化物、マグネシウム酸化物、チタン酸化物、またはこれらの担体材料の組み合わせを粉末にしたものが挙げられるが、随意他の元素を加えることもでき、担体用粉末として使用する。シリカ、アルミナおよび本技術分野で知られたその他の材料を担体として使用してよく、好適にはアルミナを担体として用いる。
前記触媒は、VまたはNb、およびこれら金属の混合物などの第V族金属、Cr、W、またはMo、およびこれら金属の混合物などを含む第VI族金属、MnまたはReなどの第VII族、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt,またはこれら金属の混合物などを含む第VIII族金属、またはCe、Eu、Er、またはYb、およびこれら金属の混合物などのランタニド類、またはCu、Ag、Au、Zn、Cd、Sc、Y、またはLaおよびこれら金属の混合物などの遷移金属類から選ぶことができる。触媒混合物の具体例としてはバイメタル触媒などがあるが、本発明で用いられるものとしては、例えば、Co−Cr、Co−W、Co−Mo、Ni−Cr、Ni−W、Ni−Mo、Ru−Cr、Ru−W、Ru−Mo、Rh−Cr、Rh−W,Rh−Mo、Pd−Cr、Pd−W、Pd−Mo、Ir−Cr、Pt−Cr、Pt−W、またはPt−Moなどが挙げられる。好適には、前記金属触媒としては、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、またはこれら金属の混合物があり、例えば、Fe−Mo、Fe−Ni、およびNi−Fe−Moなどがある。
触媒全体に対する各金属の比は、約1:50から約50:1(モル/モル)が好ましく、約1:5から約5:1(モル/モル)がより好ましく、さらに、約1:2から約1:4(モル/モル)が好ましい。よって、例えば触媒がバイメタルのFe−Moの場合、Fe:Moの比は、1:1、2:3、1:2、3:2、5:1、または6:1などにできる。同様に、触媒がトリメタルのFe−Mo−Niの場合、Fe:Mo:Niの比は、1:1:1、3:2:1、5:1:1、または10:2:1などにできる。
また、金属、バイメタル、または金属の組み合わせを用いて、ナノ粒子である触媒、好適には所定の粒径および直径分布をもつ触媒を調製することができる。こうした触媒は、非特許文献7に記載される文献手順を用いて調製することができる。あるいは、特許文献1に記載されるように、または他の従来技術で知られた方法を用いて、対応する金属塩を不動態塩に加え、金属ナノ粒子を与えるように調整した溶媒温度で熱分解することで、前記触媒を調製できる。前記触媒のサイズおよび直径は、不動態溶媒中で好適な濃度の金属を用いて調整可能である。また、時間の長さを調整することで、前記熱分解温度において反応を進行させることができる。前記金属塩は金属の任意の塩でよく、前記金属塩の融点が前記不動態溶媒の沸点よりも低い温度になるように、前記金属塩を選定することができる。なお、前記金属塩は金属イオンおよび対イオンを含有する。この対イオンは、硝酸イオン、窒化物イオン、過塩素酸イオン、硫酸イオン、硫化物イオン、酢酸イオン、ハロゲン化物イオン、メトキシドまたはエトキシドなどのオキシドイオン、アセチルアセトネートイオンなどであってよい。例えば、前記金属塩は、酢酸鉄(FeAc)、酢酸ニッケル(NiAc)、酢酸パラジウム(PdAc)、酢酸モリブデン(MoAc)、およびこれらの塩の組み合わせであってよい。前記金属塩の融点は、前記不動態溶媒の沸点よりも低い約5℃から約50℃であり、より好適には、前記不動態溶媒の沸点よりも低い約5℃から約20℃である。前記溶媒は、グリコールエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、または、ジエチレングリコール モノ−n−ブチルエーテルの一般名として以下に述べるH(OCHCHO(CHCHなどのエーテルでよい。
また、約0.01nmから約20nmの平均粒径、より好ましくは約0.1nmから約3nm、最も好ましくは約0.3nmから約2nmの平均粒径をもつ触媒類を調製できる。このようにして調製した触媒類は、0.1nm、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、6nm、7nm、8nm、9nm、または10nmの粒径をもち、さらに大きいものでは約20nmの粒径を有する。また、別の態様では、前記触媒類は、一定の範囲にある粒径または直径分布を有していてよい。例えば、前記触媒類は、約0.1nmから約5nm、約3nmから約7nm、約5nmから約11nmの範囲にある粒径を有してよい。
製造した触媒の粒径および分布は、任意の好適な方法によって確認することができる。
確認方法の1つとして、透過電子顕微鏡法(TEM)がある。好適な機種としては、FEI社(米国、オレゴン州、ヒルズバロ)から市販されているPhillips CM300FEG TEMが挙げられる。金属ナノ粒子のTEM顕微鏡写真を撮影するには、一滴以上の金属ナノ粒子/不動態溶媒溶液を、炭素膜格子または他のTEM顕微鏡写真を得るのに適した格子上に置く。続いて、TEM装置を用いて、製造したナノ粒子の粒径分布を測定するのに使用できるナノ粒子の顕微鏡写真を得る。
また、別法として、担持前および担持後に、特許文献2に記載するように、超伝導量子干渉素子(SQUID)を用いて触媒粒子の粒径を測定できる。SQUID磁気測定器は、Biomagnetic Technologies(米国、カリフォルニア州、サンジエゴ)およびSiemens AG(ドイツ)などから市販品として入手でき、複数の場所で同時に磁場を検出できる、単一および多チャンネルの素子を有する。一般に、SQUID磁束検出器は、超伝導ピックアップコイルシステム、および超伝導ワイヤのループに挿入した1または2個のジョセフソン接合を有する検出システム(つまりSQUID)を有する。こうしたループ内部の磁束は量子化され、ピックアップコイルで起きる磁場変化により、検出器に流れる電流に測定可能な変化が生じる。このSQUID磁気測定器は、非常に低い磁場、例えば、10−14テスラ程度の磁場を測定可能である。なお、こうした技術は種々の分野で使用されている。
今日まで、約1.5nm未満の粒径をもつ触媒の磁化曲線は常磁性であり、約2nmより大きな粒径をもつ触媒の磁化曲線は超常磁性であり、4nmよりも大きな粒径では強磁性であることが見出されてきた。よって、ある態様では、こうした触媒粒子の磁化特性を利用して、所望の粒径をもつ触媒粒子を合成することができる。また、SQUIDで測定した磁化曲線が、所望の粒径に予想される磁化曲線と一致しない場合、金属/担体材料のモル比を変更してもよい。従って、所望の平均粒径が、例えば、2.1nmから3nmの間など約2nm以上である場合、SQUIDで測定した磁化曲線から触媒粒子が超常磁性であることを示すまで、金属/担体材料のモル比を変更し続ける。
先に詳述した熱分解によって製造し、SQUIDで随意分析した触媒類は、続いて、固体担体に担持することができる。この固体担体には、アルミナ、シリカ、MCM−41、MgO、ZrO、アルミニウムにより安定化した酸化マグネシウム、ゼオライト、またはこの技術分野で知られたその他の酸化物担体、およびこれらの組み合わせが挙げられる。例えば、Al−SiOハイブリッド担体を用いてもよい。好適には、前記担体は、酸化アルミニウム(Al)またはシリカ(SiO)である。固体担体として用いられる酸化物は粉末にすることができるので、この結果、小さな粒径および広い表面積にすることができる。こうして粉末にした酸化物は、約0.01μmから約100μmの粒径をもつことが好ましく、より好適には約0.1μmから約10μm、さらに好適には約0.5μmから約5μm、最も好適には約1μmから約2μmの粒径を有することができる。前記粉末酸化物は、約50から約1000m/gの比表面積をもつことができるが、約200から約800m/gの比表面積がより好ましい。前記粉末酸化物は、新たに調製するか、または市販品として入手してもよい。
また、ある態様では、前記触媒類は2次分散および抽出によって固体担体に担持する。ここで、2次分散は、アルミニウム酸化物(Al)またはシリカ(SiO)などの粉末酸化物の粒子を、熱分解反応後に反応室に導入することで開始する。1−2μmの粒径をもち300−500m/gの表面積をもつ好適なAl粉末は、Alfa Aesar (米国、マサチューセッツ州、ウオード ヒル)またはDegussa(米国、ニュージャージー州)より購入可能である。担持触媒を製造するのに用いた触媒と粉末酸化物の最初の重量比が所望の比になるように、粉末酸化物を加えることができる。一般的に、この重量比は、約1:10から約1:50の間の値である。例えば、もし100mgの酢酸鉄を出発触媒原料として用いた場合には、約320mgから480mgの粉末酸化物を溶液の中に導入する。触媒対粉末酸化物の重量比は、例えば、1:11、1:12、2:25、3:37、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17など、約1:10から1:20の間にある比としてよい。
当業者に明らかなように、こうして調製した担持触媒は、後で使用するために保存ができる。別の態様では、前もって触媒を調製し、不動態溶媒から分離、精製し、前記不動態溶媒と同じまたは異なる適量の不動態溶媒中で、粉末酸化物に加えることができる。金属ナノ粒子および粉末酸化物を均一に分散させ、不動態溶媒から抽出して、上記で述べたように有効表面積が増加するように処理することができる。なお、当業者にとっては、別の方法により金属ナノ粒子および粉末酸化物を調製できることも明らかであろう。
こうして調製した担持触媒は、化学蒸着(CVD)プロセスで使用する、カーボンナノチューブ、ナノファイバー、および他の1次元カーボンナノ構造体合成用の成長触媒として用いることができる。
IV.炭素前駆体
カーボンナノチューブは、炭素含有ガスなどの炭素前駆体を用いて合成することができる。一般に、800℃から1000℃までの温度で熱分解しない炭素含有ガスであればどのようなガスを用いてもよい。好適な炭素含有ガスの例としては、一酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、アセチレン、およびプロピレンなどの飽和および不飽和の脂肪族炭化水素、アセトンおよびメタノールなどの酸化炭化水素、ベンゼン、トルエン、およびナフタレンなどの芳香族炭化水素、さらにこれらの混合物、例えば、一酸化炭素とメタンの混合物などが含まれる。一般に、アセチレンを用いた場合は、多層カーボンナノチューブの生成が促進されるが、一方、単層カーボンナノチューブの生成にはCOおよびメタンが供給気体として好適である。また、水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン、またはこれらの混合物などからなる希釈用ガスを、炭素含有ガスに随意混合してもよい。
V.カーボンナノチューブの合成
本発明の方法およびプロセスは、高品質なSWNT合成方法を提供する。本発明のある態様では、図1に示すように、粉末酸化物に担持した触媒を反応室内に置き、非特許文献7に記載した文献方法の反応温度で、炭素源と接触させることができる。あるいは、酸化物粉末に担持した触媒をエアロゾル化して、前記反応温度で反応室の中に導入できる。同時に、炭素前駆体ガスを反応室に導入する。反応室内のこれら反応原料の流れを制御して、反応室の壁面に付く炭素生成物の量を減少させることができる。こうして、製造したカーボンナノチューブを回収し、分離することができる。
本発明のある態様では、略大気圧下で(750torr)で、メタンまたは一酸化炭素などの炭素源ガスを反応室に送り込むことができる。前記炭素源ガスの圧力は、約700torrから約800torrにできるが、約730torrから約770torrが好適である。また、製造したカーボンナノチューブが、ラマンスペクトルで約4より大きなI/I値を、好適には、約5より大きなI/I値をもつように、前記炭素源ガスの流量を選択できる。また、速い成長速度でカーボンナノチューブを製造するように、前記炭素源ガスの流量を選択してもよい。
SWNTのラマンスペクトルは、約1590cm−1にGバンド、約1350cm−1にDバンド、および約100−300cm−1にラジアルブリージングモード(RBM)の、3本の主要なピークをもつ。なお、RBMの周波数はSWNTの直径に逆比例するので、SWNTの直径を求めるのに使用できる。通常、RBMピークの赤方偏移はSWNTの平均直径の増加に対応する。ラマン許容フォノンモードE2gに関わる接線モードのGバンドは、2本のピークが重なっている。約1593cm−1と1568cm−1の2本のピークは、半導体性SWNTに起因し、一方、約1550cm−1の広いBreit−Wigner−Fano線は、金属性SWNTに起因している。従って、金属性SWNTと半導体性SWNTとを区別する方法がGバンドによって提供される。また、Dバンド構造は非晶質炭素、アモルファス炭素の存在、およびsp炭素ネットワークによる他の欠陥に関連する。従って、SWNTのラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(I:IまたはG/D比と称する)は、製造したSWNTの純度および品質を決める指標として使用できる。好適には、I:Iは、約1:約500であるが、約5:約400が好ましく、さらに、7より大きな比が好ましい。
また、本発明の別の態様では、メタンなどの炭素源ガスは別のガスと混合し、続いて、反応室に送り込むことができる。この時の圧力は略大気圧(750torr)が好ましい。例えば、炭素源ガス対不活性ガスの分圧比は、約1:2から約1:5(torr/torr)でよいが、好適には約1:2から約1:4(torr/torr)、さらに好適には約1:3から約1:4(torr/torr)である。従って、前記圧力は、約0.9から約1.1気圧でよいが、好適には約0.95から約1.05気圧、さらに好適には約0.98から約1.02気圧である。また、一般的な流量として、アルゴンまたはヘリウムで200sccm、メタンで60sccm、圧力全体では1.025気圧(780torr)となる流量を用いて、より高品質なSWNTを合成することができる。
反応室の温度は、約300℃から約900℃の範囲で選ぶことができる。この温度は、炭素前駆体ガスの分解温度未満に保たれることが好ましい。例えば、1000℃を超える温度では、メタンは金属成長触媒とともにカーボンナノ構造体を形成する代わりに、直接、煤となることが知られている。アモルファスまたは非晶質炭素、グラファイト、または多層カーボンナノチューブなどの非SWNT産物の生成が最少となるように、反応温度を選定することができる。続いて、反応室で合成したカーボンナノチューブおよびその他のカーボンナノ構造体を回収して分析できる。こうして、アルゴンガスで希釈して炭素源の濃度が減少しているとき、開始温度は785℃であることが分かり、ヘリウムガスで希釈して炭素源の濃度が減少しているとき、開始温度は795℃であることが分かった。
また、本発明の別の態様では、合成したSWNTの直径分布は略均一である。約90%のSWNTは平均直径の上下約25%以内に入る直径を有するが、好適には平均直径の上下約20%以内、さらに好適には平均直径の上下約15%以内に入る直径を有する。従って、合成したSWNTの直径分布は、平均直径の上下約10%から約25%以内に入る分布となるが、好適には平均直径の上下約10%から約20%、さらに好適には平均直径の上下約10%から約15%以内に入る分布となる。
また、約4wt%から約15wt%(鉄/アルミナ触媒に対する炭素のwt%)の範囲の収量でカーボンSWNTを合成できる。製造したSWNTの透過電子顕微鏡(TEM)画像の分析は、触媒粒子の粒径と相関関係があるので、例えば、触媒の粒径が約9nmのとき、約10nmから約15nmの平均直径をもつ束としてSWNTを合成できる。また、触媒の粒径が約5nmのとき、約7nmから約12nmの平均直径をもつ束として、さらに、触媒の粒径が約1nmのとき、約5nmから約10nmの平均直径をもつ束としてSWNTを合成できる。TEMから見積もられる直径は、ラマン分光スペクトルで観測したラジアルブリージングモード(RBM)から確認できる。これには、λ=1064、785、614、532、514、および488nmなどの多種レーザー励起を用いる。
また、反応室内の炭素源濃度および反応時間を変えることで、高品質なSWNTを得ることができる。例えば、反応温度は、約400℃から約950℃としてよいが、約750℃から約900℃が好ましく、さらに約800℃から約875℃がより好ましい。最初の設定で製造したSWNTの品質を試験することにより、SWNTの品質が所望の水準になるように反応温度を調整できる。反応温度を約800℃から約900℃の間にするのが好ましい。反応時間は約1分間から約180分間の間であるが、約10分間から約120分間の間が好ましく、さらに約20分間から約100分間の間にするのがより好ましい。製造したSWNTの品質を試験して、SWNTの品質が所望の水準になるように反応時間を調整できる。好適には、前記反応時間は90分間未満である。
本発明の方法およびプロセスを用いることで、約4:約40のI:I比をもつ高品質のSWNTを製造できる。SWNTの品質は、触媒の粒径、反応温度、反応時間、および炭素源ガス濃度を調整することで制御することができる。特に、炭素源濃度を減少させて、開始温度を約800℃から約900℃までと高くする。この炭素源濃度の減少は、純粋な炭素源の圧力を低下させるか、または不活性ガスで炭素源を希釈することによって減少させることができる。こうして製造したSWNTは、さらに高い純度および品質をもつ。
上記の方法およびプロセスで製造したカーボンナノチューブおよびナノ構造体は、様々な用途に使用できる。例えば、電界発光素子、記憶素子(高密度記憶アレイ、記憶論理変換アレイ)、ナノMEM、AFM画像プローブ、分散型診断センサ、および変形センサなどが含まれる。また、その他の重要な用途としては、熱制御材料、超強力かつ軽量補強材およびナノ組成物、EMI遮蔽材料、触媒担体、ガス貯蔵材料、高表面積電極、軽量伝導体ケーブルおよびワイヤなどが含まれる。
以下に本発明を実施するための具体的実施形態の例を示す。こうした例は説明の目的のためにのみ挙げられたもので、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものではない。量および温度などの数字については正確を期すように勤めたが、ある程度の実験誤差および偏差は、もちろん許容されるものである。
(担持触媒の調製)
アルミナエアロゲル担持バイメタルFe/Mo触媒(モル比Fe:Mo:Al=1:0.2:10.16)を、ゾルゲル法を用いて調製し、続いて超臨界乾燥を行った。sec−ブトキシアルミニウム 5.28g(97%、Alfa Aesar)を加熱した200プルーフのエタノール 35mlに希釈し、続いて、4μg/mlの硝酸エタノール溶液 20mlを加えた。この混合物を2時間撹拌しながら80℃で加熱還流した。次に、硝酸鉄(III)水和物(99.999%、Alfa Aesar Puratronic)426.5mgおよび酸化モリブデン(VI)ビス(2,4−ペンタンジオネート)(99%、Alfa Aesar)68.7mgの20mlエタノール溶液を加えた。反応混合物を1時間撹拌しながら80℃で加熱還流し、その後室温にまで冷却した。こうして室温に戻した溶液に、水酸化アルミニウム(微量金属グレード、Fisher)1mlおよび5mlエタノールで希釈した水1mlの溶液を、激しく撹拌しながら加えると、ゲル状になった。こうして得られたゲルを終夜放置し、翌日100気圧を超える圧力で、270℃にて超臨界乾燥処理した。得られたエアロゲル粉末を1時間500℃にて空気気流中で焼成し、さらに1時間820℃にてアルゴン気流中で熱処理した。
また、非特許文献7に記載した方法を用いても触媒を調製した。あるいは、金属塩溶液中に担体材料を飽和させて触媒を調製した。反応時間および金属塩/グリコール比を変えることで、ナノ粒子の粒径を制御した。典型的な方法では、メタノール中のFeAcおよびメタノール中のMoAcを、Fe:Mo:Al=1:0.2:15のモル比で使用した。窒素雰囲気下、FeAcおよびMoAcを、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルに、1mM:0.2mM:20mMのモル比で加えた。マグネチック撹拌バーを用いて、窒素雰囲気下反応混合物を混合し、90分間加熱還流した。次に反応混合部を室温にまで冷却し、Al(17mM)を一度に加えた(Fe:Mo:Al=1:0.2:15のモル比で)。この反応溶液を15分間室温にて撹拌し、続いて、3時間150℃に加熱した。溶媒を除去するために反応混合物にN気流を流しながら、反応混合物を90℃に冷却した。反応フラスコの壁面に黒色の膜が生成した。得られた黒色膜を回収し、めのう乳鉢で粉砕して黒色の微粉末を得た。こうしてアルミナ粉末に担持したFe/Mo触媒(Fe:Mo:Al=1:0.12:15)を、450℃で1時間焼成し、続いて、820℃で30分間Agガスを流しながら熱処理した。得られた粉末は約40m/gのBET表面積を有した。
(カーボンナノチューブの合成)
カーボンナノチューブは、非特許文献7に記載した実験方法を用いて合成した。SWNTのCVD法成長は、炭素源としてメタン(流量3−180sccm)、または、CH/Ar混合気体(流量を40sccmに固定し、Arの流量を3、20、40、または80sccmにして)を用い、この気流に水素ガスを加えずに780℃で実施した。図1に、合成に使用したCVD装置の概要を示す。反応器は直径13mm、長さ1mの石英管から構成され、実験中に触媒活性をその場分析するため、質量分析装置(MS)をガス出口に取り付けた。前記反応器の容量を選択して、炭化水素ガスの分解で放出されるHのMS検出信号を増強した。
次に、石英管カプセルに触媒を充填し、ガス流全体が前記触媒を通過するように設置した。こうすることで、炭化水素ガスが完全かつ同様に触媒に接触できるようにした。典型的な実験では、約100mgの触媒をT=約500℃で炉区域中の反応器内に置き、H/He(40sccm/100sccm)を用いて還元し、続いて、炭化水素ガス(CH)を供給した(3−180sccm)。ガスの流量を安定させた後(MSで調整して)、特別に設計したレールの上で炉を滑走させて、試料を直ちに高温区域(T=約680−820℃)に移動した。急速に加熱することで、反応器への充填中、ガス供給の遅れおよび炭化水素ガスの拡散を防止でき、さらに、MSによるメタン消費の測定を容易にできる。なぜならば、試料温度が合成温度になるまでに時間を要するので、僅かに時間差(t=約1分間の遅れ)が生じたにもかかわらず、最初のメタンレベルは実験で導入したメタンの最大レベルに対応するからである。合成終了後、前記メタンガスの供給を停止し、Arガス下で反応器を冷却した。
また、12CHガスおよび13CHガスの連続導入については、ガス供給に中断が生じるのを最小にし、ガス交換の時間を正確にするために、3方バルブを備えた異なる2本のガスラインを使用した(図1参照)。Praxairの12CH99.999%(研究用グレード)およびCambridge Isotope Laboratories Inc.の13CH98%(13C、99.9%)を使用した。
(炭化水素の流量が触媒の寿命に与える効果)
ナノチューブの生成について、炭化水素の流量が触媒の寿命に及ぼす影響を、Fe/Mo触媒、および炭素源ガスとして180、80、20および3sccm流量のCHを用いて測定した。CVD反応器のガス出口に取り付けたMSによって(図1参照)、CHガスの分解中生成したHを記録することで、触媒活性をその場でモニターできる(CH⇔2H+C、ΔH=74.4KJ/mol)。なお、ナノチューブ合成中、本反応では、いかなる時にも水素ガスおよびCHガスを組み合わせては使用しなかった。全ての場合において、MSによる測定曲線は、H濃度の増加と、それに続く、触媒活性の低下と判断されるH濃度の低下を示した。このときの触媒の寿命は、流量180sccmで約10−15分間、流量80sccmで約15−20分間、流量20sccmで約20−25分間、および流量3sccmで約120分間とそれぞれ測定した。
ナノチューブ成長に特に好適な触媒活性の持続時間を確定するために、別個の複数の試料を上記と同じ実験条件で調製した。但し、成長過程の異なる段階において、12CHガスおよび13CHガスを連続して導入し、そのラマンスペクトルを分析した。また、MSの測定結果に従い、触媒が、高活性、低活性、または非活性(図2の矢印部分参照)を示したときに、ガス交換を一定時間行った。ここで、図2の挿入図に、80sccmの12CHを9分間、続いて13CHを20分間流しながら780℃で実施した合成の結果を示す。この曲線中に見られる「***」は、ガス交換時の僅かな圧力変化によるものである。一方、この***によって、ガス交換を行った時間を正確に決めることができる。図3に、80sccmのメタン流量を用い、780℃で調製した試料のラマンスペクトルを示す。なお、この調製中MSの測定結果に従い、13CH12CHで一定の時間置換する操作を行った。ここで、触媒が高活性を示したときの結果(2分間置換)を図3の(b1)に示し、触媒が低活性を示したときの結果(8−14分間置換)を図3の(b2)および(b3)に示し、触媒が非活性を示したときの結果(23分間置換)を図3の(b4)に示した。なお、ラマンスペクトル中に両方のC同位体による寄与が見られたとき、ガス交換を行ったときに触媒は依然として活性であったと結論した。しかし、最後の(13C)導入で炭素同位体による寄与が見られなかった場合、第2のガスを供給した時点までに既に触媒は失活していた。2分間および8分間12CHを用い、続いて20分間13CHを用いて得られた試料のラマンスペクトル(図3のb1およびb2)では、GバンドおよびDバンドの両方において13C原子による寄与が見られた。一方、14分間12CHを用い、続いて20分間13CHを用いて得られた試料では、13C原子による寄与はほとんど見られなかった(図3のb3)。この結果より、触媒の寿命は約18.5±4.5分であると推測した。同様の実験から、SWCNT合成に好適な触媒の寿命は、流量180sccmで約10±4分、流量20sccmで約12±5分であることが分かった。
また、炭化水素の流量に、SWCNT成長に好適な触媒の寿命が依存することを示す結果を、図4Aにまとめた。触媒の寿命は、炭化水素の流量が増加するに従って減少する。何らかの理論に縛られるものではないが、非常に速い流量において触媒活性が速やかに減少したのは、炭素(ナノチューブまたは非晶質炭素のいづれか)によって触媒粒子がコーティングされたためと思われる。
また、図4Bに示すように、TGA分析から、全ての試料について同様の炭素取り込み結果を示した。これらの試料は、炭素源の流量を20、80、180sccm(約32−34wt%)とし、さらに小さな流量3sccm(24wt%)により調製した。この分析結果は、ナノチューブの成長または炭素コーティングの割合が増加することを示した。図4BのDTGA測定曲線は、180sccmで538℃に、80sccmで528℃に、20sccmで555℃に、および3sccmで5553℃に、4種類全ての場合においてそれぞれ中心をもつ主バンドを示す。流量3sccmおよび20sccmの曲線は、2本のガウス曲線に相当し、1本は約504℃に、もう1本は約550℃に中心をもつ。一方、流量80sccmおよび180sccmの曲線は、主に高温成分を有する。ここで、低温ピークは非晶質のsp構造として帰属し、高温ピークはナノチューブとして帰属した。他方、炭化水素の流量が増加するとき、ラマンスペクトルのGバンドおよびDバンドの強度比(I/I)は増加し、I/Iが約1から約6になる(レーザー波長λ=532nm)。この結果から、最も低い炭化水素流量において得られた試料について、非晶質のsp混成炭素原料に共通する特徴である不規則バンドが、大きな寄与を有することが示される。しかし、TGA分析によれば、試料をコーティングしたアモルファスsp炭素の含有量は少ない。SWCNTについては、Dバンドの強度は、ナノチューブの格子欠陥、またはナノチューブのサイズが限定されることによる欠陥などのランダムな特性に依存すると考えられ、これらの欠陥によって、ナノチューブの軸沿いの変換対称性が崩れると考えられる。従って、TGAおよびラマンスペクトルを合わせた結果から、炭化水素の流量を低下させると、炭素構造体(つまりSWCNT)の欠陥が増大する結果となることが示唆される。
全ての実験結果は、炭化水素の流量の代わりに、粒子ごとの炭素原子濃度(N)を用いて定量的に分析した。なぜならば、炭化水素の流量は、実験一式の幾何学的配置、触媒への接触度および触媒量に強く依存するからである。表1に、触媒粒子ごとに供給されたCH分子の濃度、炭素の生成効率(つまり変換率)、粒子の炭素濃度(N)、およびCH流量20sccm、80sccmおよび180sccmについてのSWCNT成長速度を示す。
Figure 2011519809

a)CH流量(sccm)、b)触媒が活性な期間に触媒1粒子を通過したCH分子数、c)CHから炭素への変換効率(%)、d)N:触媒1粒子ごとに生成した炭素原子数。
上記結果から、CH流量を9倍に増加し、触媒表面への接触度が最大になるようにしても、触媒1粒子ごとに通過したCH分子数は、触媒の寿命が異なるために約5倍増加しただけであった。また、触媒1粒子の毎秒ごとの炭素原子の平均濃度は、流量に依存して194個C原子/秒から380個C原子/秒であった。この結果は、それぞれ流量20、80、および180sccmにおける、成長率0.0012、0.0016、および0.0024μm/秒に対応する。以上より、ここで使用した実験の幾何学的配置で、最も流量が速いとき、つまり、流量180sccmにおいて、触媒の寿命が最も短くなるにもかかわらず、より優れた品質のナノチューブが得られた。
一方で、CH流量を40sccmに固定したとき、MS測定の結果によれば、輸送ガスとしてArの添加量を増すことにより(3sccmから80sccmに)、触媒の寿命は約22分から15分へと僅かに短縮した(図5参照)。しかし、輸送ガスを添加する効果は、成長したSWCNTの品質向上に明確に反映された。このことは、ラマンスペクトルから得られたI/I値の増加(CHガス流に添加したAr流量3sccmでI/I値は約3.5だが、Ar流量80sccmではI/I値は約6に増加)から結論付けた。
以上から、単層カーボンナノチューブの成長速度および品質は、炭化水素源ガスの流量によって制御可能である。今回の実験条件において、メタンから炭素への最大変換率は約20.1%(780℃、20sccm)であることが分かった。一方、炭素原子供給速度の最大値N約380C原子数/秒/触媒粒子は、180sccmのメタン流量の場合に達成された。この最大供給速度は、成長速度0.0024μm/秒に相当する。なお、最も低い成長速度、約0.0012μm/秒(194C原子数/秒/触媒粒子に相当)では、結果として相対的に大きな欠陥をもつ製品となる。反対に、成長速度を0.0024μm/秒(180sccmのメタン流量で得られた)に速くすると、成長したSWCNTの品質が向上する結果となった。さらに、炭化水素ガスに輸送ガスを添加すると、成長したナノチューブの品質が向上する結果となった。
以上、好ましい実施形態その他種々の実施形態を示しながら本発明を説明してきたが、その形態や詳細における種々の変更が本発明の主旨や範囲を越えることなく可能であろうことを、当業者には理解することができよう。本願において参照した全ての特許文献や非特許文献は、ここに参照して全文を開示に含むものとする。

Claims (27)

  1. カーボン単層ナノチューブ(SWNT)を合成する方法であって、前記方法は、
    担持金属触媒を炭素前駆体ガスに1気圧で接触させる工程を有し、
    前記SWNTを0.002μm/秒から0.003μm/秒の成長速度で合成し、前記SWNTは4より大きなラマンスペクトルGバンド対Dバンド強度比(I/I)をもつことを特徴とする方法。
  2. 前記触媒が、第V族金属、第VI族金属、第VII族金属、第VIII族金属、ランタニド、遷移金属、またはこれら金属の混合物からなる群より選ばれることを特徴とする請求項1の方法。
  3. 前記触媒が、鉄、およびV、Nb、Cr、W、Mo、Mn、Re、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Ce、Eu、Er、Yb、Ag、Au、Zn、Cd、Sc、Y、およびLa、またはこれら金属の混合物からなる群より選択されるもう1つの金属であることを特徴とする請求項2の方法。
  4. 前記触媒が、鉄、およびNi、Co、CrまたはMoおよびこれら金属の組み合わせであることを特徴とする請求項3の方法。
  5. 前記触媒が、Fe−Moであることを特徴とする請求項4の方法。
  6. 前記担体が、粉末酸化物であることを特徴とする請求項1の方法。
  7. 前記粉末酸化物が、Al、SiO、MgO、およびゼオライトからなる群より選ばれることを特徴とする請求項6の方法。
  8. 前記粉末酸化物が、Alであることを特徴とする請求項7の方法。
  9. 前記触媒および前記担体の比が、1:1から1:50であることを特徴とする請求項1の方法。
  10. 前記比が、1:10から1:20であることを特徴とする請求項9の方法。
  11. 前記炭素前駆体ガスが、一酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、アセチレン、プロピレン、アセトン、およびメタノールからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1の方法。
  12. 前記炭素前駆体ガスが、メタンまたは一酸化炭素であることを特徴とする請求項11の方法。
  13. 前記炭素前駆体ガスが、不活性ガスをさらに有し、全体の圧力が740torrから780torrであることを特徴とする請求項11の方法。
  14. 前記不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素、またはこれらガスの組み合わせであることを特徴とする請求項13の方法。
  15. 前記合成が減圧下で行われることを特徴とする請求項11の方法。
  16. 前記I/I比が、200未満であることを特徴とする請求項1の方法。
  17. 前記I/I比が、5から100であることを特徴とする請求項16の方法。
  18. カーボン単層ナノチューブ(SWNT)を合成する方法であって、前記方法は、
    担体上の金属触媒を炭素前駆体ガスに1気圧で接触させる工程を有し、
    前記SWNTは0.002μm/秒から0.003μm/秒の成長速度で合成し、前記SWNTは5より大きなラマンスペクトルGバンド対Dバンド強度比(I/I)を有するように合成し、前記金属触媒はFe−Moであることを特徴とする方法。
  19. 前記担体が、粉末酸化物であることを特徴とする請求項18の方法。
  20. 前記粉末酸化物が、Al、SiO、MgO、およびゼオライトからなる群より選ばれることを特徴とする請求項19の方法。
  21. 前記粉末酸化物が、Alであることを特徴とする請求項20の方法。
  22. 前記炭素前駆体ガスが、一酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、アセチレン、プロピレン、アセトン、およびメタノールからなる群より選ばれることを特徴とする請求項18の方法。
  23. 前記炭素前駆体ガスが、メタンであることを特徴とする請求項22の方法。
  24. 前記炭素前駆体ガスが、不活性ガスをさらに有し、全体の圧力が740torrから780torrであることを特徴とする請求項22の方法。
  25. 前記不活性ガスが、アルゴン、ヘリウム、窒素、またはこれらガスの組み合わせであることを特徴とする請求項24の方法。
  26. 前記I/I比が、100未満であることを特徴とする請求項18の方法。
  27. 前記I/I比が、5から30であることを特徴とする請求項26の方法。
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